説明

車載装置

【課題】運転に集中しつつ気掛かりな情報の変化の確認を可能とし、予定通りの行動を可能とする。
【解決手段】関心事情報更新判定部110は、関心事推定部110によって推定された乗員の関心事情報に基づき、車載機情報検知・判断部101によって取得された交通機関最新情報と、携帯電話900から取得した交通機関情報とを比較し、乗員の関心事である交通機関情報に変化があるか否かを判断する。変化がある場合、通知制御部103は、通知情報の画像表示データをDisplay通知部104へ送信する。通知情報の画像表示データを受信したDisplay通知部104は、対応する画像表示をDisplay104aの表示画面に表示する様に表示制御する。同様に、通知制御部103は、通知情報の音声出力データを音声通知部105へ送信する。通知情報の音声出力データを受信した音声通知部105は、対応する音声出力をスピーカ105aから出力する様に出力制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の乗員が所持する携帯端末を操作して取得した乗員の所望情報を取得し、所望情報の更新があるか否かを引き続き監視する車載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話を利用してユーザが取得を所望する様々な情報、例えば交通機関の乗り換え情報、気象情報等を取得することが可能である。そこで、自家用車等の車両で外出する場合、出発前に予め必要とする情報を携帯電話を利用して取得しておき、車両での移動計画を立てておくことがある。
【0003】
例えば、携帯電話を利用して取得する情報が交通機関の乗り換え情報である場合、車両で駅に向かう前に列車のダイヤ情報や最寄り駅情報を取得しておき、取得したダイヤ情報や最寄り駅情報に応じて車両の出発時刻を決める。しかし、列車遅延などが発生するとダイヤ情報が乱れ、車両が順調に最寄り駅に到着したとしても列車を待つこととなり、時間の無駄となっていた。
【0004】
また、車両で携帯電話を利用して取得した列車のダイヤ情報や最寄り駅情報に応じて駅へ向かう途中に交通渋滞に遭遇すると車両が予定通りに最寄り駅に到着せず、乗車目的の列車を逃してしまうことがあった。
【0005】
かかる事態を回避するために、車両で駅に向かう前に列車のダイヤ情報及び最寄りの駅に関する情報を取得して車両で最寄り駅へ向けて出発した後も、ユーザである車両の運転者又は乗員にとってダイヤ情報や最寄り駅情報の変化が懸念されるので、携帯電話を利用して継続してダイヤ情報や最寄り駅情報の更新をチェックしなければならないという煩雑さがあった。
【0006】
そこで、かかる煩雑さを回避するために、カーナビゲーション装置と携帯電話とを連携させ、携帯電話を利用して取得した最寄り駅をカーナビゲーション装置のルートガイドの目的地として設定し、最寄り駅への到着推測時刻における列車のダイヤ情報を表示することによって、車両の運転者を含む乗員の利便性を図る車載装置が提案されている。
【0007】
なお、携帯電話を利用してユーザが取得を所望する様々な情報として、自宅周辺の気象情報及び洗濯指数、車両で出掛ける目的地の気象情報がある。これらの情報も上記交通機関の乗り換え情報と同様に、車両で目的地へ向けて出発した後も、ユーザである車両の運転者又は乗員が変化を懸念する情報に含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−200369号公報
【特許文献2】特開2005−37182号公報
【特許文献3】特開2004−2004294号公報
【特許文献4】特開2000−200369号公報
【特許文献5】特開2002−148061号公報
【特許文献6】特開2002−230022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献に代表される従来技術では、ユーザである車両の運転者や乗員が、都度車載装置を操作して所望する情報を取得した後も、運転者又は乗員にとって取得情報の変化が懸念されるので、依然として継続して都度車載装置を操作して取得情報の変化をチェックしなければならなかった。
【0010】
また、上記の通り、携帯電話を利用してユーザが取得を所望する情報は様々であり、ユーザが複数の情報を取得して、その後の各情報の変化を懸念している場合、車載装置を操作して複数の情報の更新を確認しなければならなかった。
【0011】
ところが、運転中は、安全のため、携帯電話や車載装置等の機器を操作することが出来ない。このため、時々刻々と変化する情報を気にしながらも確認できないまま運転し、運転に集中できなかったり予定通りの行動ができなかったりした。
【0012】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、車両での移動の際、ユーザである運転者又は乗員が携帯電話を利用して事前に取得した情報の更新確認を支援し、運転に集中しつつ気掛かりな情報の変化の確認を可能とし、予定通りの行動を可能とする車載装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、開示技術は、携帯端末から乗員(利用者)の所望情報及び行動予定情報を取得し、行動予定情報に基づいて所望情報を構成する情報の中から利用者が行動中に関心を示す関心事情報を推測し、所望情報の中の関心事情報と、関心事情報とを比較し、関心事所望情報の情報内容が更新さているか否かを判定し、関心事情報の情報内容が更新されていると判定された場合、更新された情報内容を通知することを要件とする。
【発明の効果】
【0014】
開示技術によれば、車両の乗員が所持する携帯端末を操作して取得した所望情報の内の関心事情報の更新が車両の走行中に乗員が意識せずとも取得され乗員に通知されるので、乗員は、更新された最新の関心事情報に基づいて車両の運行を効率的に行って時間の損失を回避したり、更新前の関心事情報に基づいて行動することによって被ると予想される不利益の回避への対処を容易に行ったりすることができ、乗員の懸念の軽減を図ることかできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、第一実施形態の一例に係る「車載機(個人適応)」、「車載機(ナビ)」、「車載機(車両情報)」及び携帯電話を含む車載システムの構成を示すブロック図である。
【図2−1】図2−1は、関心事情報格納テーブルの一例を示す図である。
【図2−2】図2−2は、スケジュール帳テーブルの一例を示す図である。
【図3−1】図3−1は、第一実施形態の一例に係る携帯電話、車載機(ナビ)及び車載機(個人適応)の間で行われる交通機関情報変化通知学習処理を示すシーケンス図(その1)である。
【図3−2】図3−2は、第一実施形態の一例に係る携帯電話、車載機(ナビ)及び車載機(個人適応)の間で行われる交通機関情報変化通知学習処理を示すシーケンス図(その2)である。
【図3−3】図3−3は、第一実施形態の一例に係る携帯電話、車載機(ナビ)及び車載機(個人適応)の間で行われる交通機関情報変化通知学習処理を示すシーケンス図(その3)である。
【図4−1】図4−1は、第一実施形態の一例に係る携帯電話、車載機(ナビ)及び車載機(個人適応)の間で行われる交通機関情報変化通知処理を示すシーケンス図(その1)である。
【図4−2】図4−2は、第一実施形態の一例に係る携帯電話、車載機(ナビ)及び車載機(個人適応)の間で行われる交通機関情報変化通知処理を示すシーケンス図(その2)である。
【図4−3】図4−3は、第一実施形態の一例に係る携帯電話、車載機(ナビ)及び車載機(個人適応)の間で行われる交通機関情報変化通知処理を示すシーケンス図(その3)である。
【図5−1】図5−1は、交通機関情報に変更・更新があった場合のDisplayの表示画面の一例を示す図である。
【図5−2】図5−2は、代替交通機関情報表示画面へ遷移する直前の交通機関情報に変更・更新があった場合のDisplayの表示画面を示す図である。
【図5−3】図5−3は、代替交通機関情報表示画面の一例を示す図である。
【図6】図6は、第二実施形態の一例に係る「車載機(個人適応)」、「車載機(ナビ)」、「車載機(車両情報)」及び携帯電話を含む車載システムの構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、第二実施形態の一例に係る携帯電話900、車載機(ナビ)10及び車載機(個人適応)100bの間で行われる同乗者見送り支援学習処理を示すシーケンス図である。
【図8】図8は、第二実施形態の一例に係る携帯電話900、車載機(ナビ)10及び車載機(個人適応)100bの間で行われる同乗者見送り支援処理を示すシーケンス図である。
【図9−1】図9−1は、同乗者見送り支援の表示画面の一例を示す図である。
【図9−2】図9−2は、同乗者見送り支援の表示画面の一例を示す図である。
【図9−3】図9−3は、同乗者見送り支援の表示画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、第三実施形態の一例に係る「車載機(個人適応)」、「車載機(ナビ)」、「車載機(車両情報)」及び携帯電話を含む車載システムの構成を示すブロック図である。
【図11−1】図11−1は、洗濯指数変化通知画面の一例を示す図である。
【図11−2】図11−2は、親近者表示画面の一例を示す図である。
【図12】図12は、第四実施形態の一例に係る「車載機(個人適応)」、「車載機(ナビ)」、「車載機(車両情報)」及び携帯電話を含む車載システムの構成を示すブロック図である。
【図13】図13は、目的地又は中継地気象情報変化通知画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、開示技術に係る車載装置の実施形態の一例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態の一例により開示技術が限定されるものではない。以下の実施形態の一例で開示する車載装置は、車両に搭載される装置であるが、これに限定されず、現住、非現住を問わず、人が出入りする建造物内に設置される装置であってもよい。
【0017】
また、携帯端末は、車載装置が搭載される車両の車室内に持ち込まれた携帯電話であるとするが、携帯電話を始めとする携帯通信(携帯端末が他の携帯端末と行う通信をいう)可能な一般的な携帯情報端末(PDA(Personal Digital Assistant)、可搬型パーソナルコンピュータ装置等)であってもよい。なお、車載装置が車載装置でない場合、携帯端末は、車載装置を中心とする一定範囲内に持ち込まれた携帯端末とである。
【0018】
実施形態の一例の説明に先立ち、以下の実施形態の一例中で用いる用語の定義を行う。「車載機(個人適応)」は、本発明の車載装置である。また、「車載機(ナビ)」は、カーナビゲーション装置である。また、「車載機(車両情報)」は、車両に備えられる各種センサからの検知情報を取得して「車載機(個人適応)」へ出力する装置である。
【0019】
「車載機情報」とは、「車載機(ナビ)」から取得される車両の「自車位置」、「進行方向」等の情報である。「個人適応情報」とは、車両の乗員が所持する携帯電話を操作して取得した「所望情報」である。なお、「所望情報」とは、乗員が取得条件を指定して取得を欲する情報である。第一実施形態の一例は、「所望情報」は、「交通機関情報」である例を示す。ここで、交通機関とは、鉄道、バス、航空機、船舶等のあらゆる公共交通機関を含む。
【0020】
また、「個人プロフィール」とは、車両の乗員が所持する携帯電話に記憶されている該当乗員の識別情報及び属性情報、及び、該当携帯電話の識別情報である。「行動予定情報」とは、車両の乗員が所持する携帯電話に記憶させている行動予定を確定的に規定する情報(例えば、列車の座席予約情報等)、行動予定であるスケジュール情報、及び、「所望情報」の取得結果である。
【0021】
また、車両の「乗員」、「個人」、「携帯電話900の所持者」、「車両の運行前に携帯電話900を操作して所望情報を取得した乗員」、「ユーザ」は何れも車両を利用して公共交通機関の乗車場所まで赴き、交通機関に乗車し、目的地で降車する利用者である。以下でいう「関心事」とは、時々刻々と変化し、車両の「乗員」等が運転中に変化や更新を懸念する「所望情報」の項目である。
【0022】
具体的には、ユーザのスケジュール情報や携帯電話の操作によって検索及び取得される情報であって、ユーザが行動中、特に気にかける情報であり、上方に変化があればユーザは何時でも確認したいと思う情報である。
【0023】
先ず、図1〜図5−3を参照して、第一実施形態の一例に係る車載装置について説明する。第一実施形態の一例に係る車載装置は、車両の乗員が車両に乗車する前に携帯電話で取得した乗車対象の列車のダイヤ情報や運行状況である交通機関情報を車載装置が取得し、車両の運行開始後は、乗員に代わって交通機関情報に更新や変化があるか否かを確認し、交通機関情報に更新や変化があった場合、更新や変化を乗員に通知する実施形態である。なお、交通機関情報の更新や変化は、トラブル発生による列車遅延や列車運休等によって発生する。
【0024】
図1は、第一実施形態の一例に係る「車載機(個人適応)」、「車載機(ナビ)」、「車載機(車両情報)」及び携帯電話を含む車載システムの構成を示すブロック図である。同図に示す様に、車載機(個人適応)100aには、GPS(Global Positioning System、以下同様)11aが接続されているナビ情報検知・判断部11と、設定されたカーナビゲーションの目的地の住所及び/又はGPS情報を記憶する目的地設定メモリ12とを有する車載機(ナビ)10が接続されている。
【0025】
また、車載機(個人適応)100aは、着座センサ21aが接続されている車両情報検知・判断部21を有する車載機(車両情報)20が接続されている。また、車載機(個人適応)100aは、外部の情報源としてのインターネットNと通信可能に接続されている。なお、外部の情報源は、インターネットNに限定されるものではなく、車両の所望情報を取得可能な情報源であれば何であってもよい。
【0026】
また、車載機(個人適応)100aは、携帯通信を行う携帯電話機能部901aを介して外部の情報源と通信を行って各種情報を取得する携帯電話情報検知・判断部901を有する携帯電話900と、Bluetooth(登録商標、以下同様)通信を行う様に接続されている。なお、携帯電話900と車載機(個人適応)100aとの通信は、Bluetooth通信に限定されず、近距離電波通信、赤外線通信等であってもよい。
【0027】
車載機(個人適応)100aは、上記車載機(ナビ)10、車載機(車両情報)20、インターネットN、及び、携帯電話900から各種情報を取得する。なお、車載機(個人適応)100a、車載機(ナビ)10及び車載機(車両情報)20は、車両に搭載され、車載ネットワークを介して接続されている。
【0028】
また、車載機(個人適応)100aには、画像を表示するための表示画面を有する表示装置であるDisplay104a、及び、音声を出力するためのスピーカ105aが接続されている。また、車載機(個人適応)100aには、表示要求SW(Display)111aが接続されている。
【0029】
なお、表示要求SW(SWはSwitchの省略形)(Display)とは、表示装置であるDisplayの表示画面に表示され、重畳されるタッチパネルで該当する表示画面部分が押下されたことを検知する操作スイッチである。
【0030】
車載機(個人適応)100aは、車載機情報検知・判断部101と、個人適応情報選定部102と、通知制御部103と、Display104aが接続されているDisplay通知部104と、スピーカ105aが接続されている音声通知部105と個人適応DB(Data Base(データ・ベース)の省略形、以下同様)106と、個人プロフィール学習部107と、行動予定情報取得部108と、関心事推定部109bと、関心事情報更新判定部110と、Display表示要求受付判断部111と、携帯電話900と通信を行うためのインターフェースである通信制御部112とを有する。
【0031】
なお、車載機情報検知・判断部101、個人適応情報選定部102、通知制御部103、個人プロフィール学習部107、行動予定情報取得部108、所望情報取得部109a、関心事推定部109b、関心事情報更新判定部110、及び、Display表示要求受付判断部111は、マイクロ・コンピュータ等の制御装置で対応するプログラムを実行することによって実現される機能部である。
【0032】
車載機情報検知・判断部101は、インターネットNから取得した最新の交通機関情報である交通機関最新情報(交通機関種類、時刻表、運行状況等)を取得する。そして、取得した交通機関最新情報を個人適応情報選定部102へ送信する。なお、詳しくは後述するが、関心事推定部109bは、所望情報取得部109aによって携帯電話情報検知・判断部901から取得された交通時刻表参照履歴に基づき該当乗員の所望情報が交通機関情報であると推定する。そして、個人適応DB106に反映された関心事の推定結果に基づき車載機情報検知・判断部101が交通機関最新情報(最新の交通機関情報、例えば、交通機関の運行状況等)を取得する。
【0033】
また、車載機情報検知・判断部101は、車載機(ナビ)10によって取得された自車位置及び進行方向を取得し、自車位置及び自車の進行方向の概略を示すマクロ進行方向を判断する。そして、車載機情報検知・判断部101は、判断結果のマクロ進行方向を個人適応情報選定部102へ送信する。
【0034】
個人適応情報選定部102は、車載機(ナビ)10から設定目的地、到着予定時刻を取得する。また、車載機情報検知・判断部101から交通機関最新情報及びマクロ進行方向を取得する。そして、個人適応情報選定部102は、乗車目的の交通機関、交通機関への乗車場所(例えば駅)、出発時刻(これらは、携帯電話900の所持者である乗員が希望する検索条件である)で車載機情報検知・判断部101から取得した交通機関最新情報を絞り込む。
【0035】
この様に、個人適応情報選定部102が交通機関最新情報を絞り込むことが出来るのは、行動予定情報取得部108によって携帯電話情報検知・判断部901から取得された行動予定情報、及び、所望情報取得部109aによって取得された携帯電話900の所持者の所望情報(検索条件)に相当する交通時刻表参照履歴に基づき、関心事推定部109bによって該当乗員の関心事情報が交通機関情報であると推定され、推定結果が個人適応DB106に反映された結果、個人適応情報選定部102が個人適応DB106の反映結果に基づき該当乗員の関心事(所望情報)を判断できるためである。
【0036】
なお、個人適応情報選定部102は、車載機(ナビ)10から設定目的地、到着予定時刻を取得せずとも、後述の所望情報取得部によって取得された前記所望情報、及び、行動予定情報取得部によって取得された行動予定情報に基づき目的地及び到着時刻を推測することとしてもよい。この場合、個人適応情報選定部102は、目的地推測部及び目的地到着時刻推測部として機能する。
【0037】
また、個人適応情報選定部102は、車載機(ナビ)10から取得した設定目的地及び到着予定時刻と、個人適応DB106に反映されている携帯電話900を操作して車両の運行前に取得した所望情報とに基づき、車両の進行方向が目的地である交通機関への乗車場所の方面へ交通機関の出発時刻に間に合う様に向かっているかどうか、又は、現状の進行状況では車両が交通機関の乗車場所に出発時刻に間に合うかどうかを判断する。この場合、個人適応情報選定部102は、時刻比較判定部として機能する。
【0038】
個人適応情報選定部102は、車両の進行方向が目的地である交通機関への乗車場所の方面へ交通機関の出発時刻に間に合う様に向かっていない、又は、現状の進行状況では車両が交通機関の乗車場所に出発時刻に間に合わないと判断した場合、時刻情報超過を通知する時刻超過通知部として機能する。
【0039】
また、個人適応情報選定部102は、現状の交通期間情報及び車両の進行方向では、当初の乗車場所では乗車目的の列車の出発時刻に間に合わないと判断した場合、行動予定情報取得部108によって携帯電話900から取得した該当交通機関の乗車前後の乗員のスケジュールを考慮しつつ乗車場所、出発時刻(若しくは出発時間帯)等の検索条件を変更して車載機情報検知・判断部101から取得した交通機関最新情報を絞り込む。絞り込まれた交通機関最新情報は、乗員が当初携帯電話900を操作して取得した交通機関情報に代わる代替交通機関最新情報である。
【0040】
個人適応情報選定部102は、関心事推定部109bによって推定された携帯電話900の所持者の関心事に基づき交通機関、乗車場所、出発時間帯で絞り込んだ交通機関最新情報、又は、代替交通機関情報を通知制御部103へ送信する。また、個人適応情報選定部102は、交通機関、乗車場所、出発時間帯で絞り込んだ交通機関最新情報を関心事情報更新判定部110へ送信する。
【0041】
なお、個人適応情報選定部102は、交通機関、乗車場所、出発時間帯で絞り込んだ、代替交通機関情報を通知制御部103及び関心事情報更新判定部110に通知する場合、通知された情報内容が利用者に不利益な情報内容である場合、通知制御部103、Display通知部104及び音声通知部105を含め、不利益への対処を支援する対処支援部として機能する。
【0042】
通知制御部103は、個人適応情報選定部102から交通機関最新情報又は代替交通機関情報を、関心事情報更新判定部110からの交通機関情報変化の通知を許可する交通機関情報変化通知オン信号、又は、Display表示要求受付判断部111からの代替交通機関情報の通知を許可する代替交通機関情報通知オン信号に応じて通知情報の画像表示データ及び音声出力データを作成する。
【0043】
そして、通知制御部103は、通知情報の画像表示データをDisplay通知部104へ送信する。通知情報の画像表示データを受信したDisplay通知部104は、対応する画像表示をDisplay104aの表示画面に表示する様に表示制御する。
【0044】
また、通知制御部103は、通知情報の音声出力データを音声通知部105へ送信する。通知情報の音声出力データを受信した音声通知部105は、対応する音声出力をスピーカ105aから出力する様に出力制御する。
【0045】
個人適応DB106は、個人プロフィール学習部107によって取得された車載機(車両情報)20の車両情報検知・判断部21による車両の各シートに備えられる着座センサ21aが検知した乗員の着座及び着座位置(D(Driver seat、運転席)、P(Passenger seat、助手席)、RR(Rear Right seat、後部右座席)、RL(Rear Left seat、後部左座席))を格納する。
【0046】
また、個人適応DB106は、個人プロフィール学習部107によって携帯電話900から取得された該当携帯電話900の携帯電話番号を含む該当所持者の個人情報を格納する。これらの情報から、どの座席にどの乗員が着座しており、携帯電話900を所持している場合、所持者がどのようなプロフィールであるかを学習することが出来る。なお、乗員が複数であって関心事情報が同一である場合、携帯電話900を操作して取得した交通機関情報の検索結果のうち最短かつ最速で目的地である乗車場所に到着する検索結果を用い、以後の変化又は更新の監視対象とする。
【0047】
また、個人適応DB106は、行動予定情報取得部108によって携帯電話900から取得された携帯電話900の所持者の交通機関予約情報及びスケジュール帳を格納する。交通機関予約情報は、少なくとも交通機関種別、乗車場所、出発時刻を含む。また、個人適応DB106は、所望情報取得部109aによって携帯電話900から取得された交通機関情報参照履歴を格納する。
【0048】
なお、関心事推定部109bは、所望情報取得部109aによって携帯電話900から取得された交通機関情報参照履歴(携帯電話900を操作し検索条件を設定して交通機関情報を検索した結果、検索条件、検索URL(Uniform Resource Locator)及び検索日時を指す)、及び、行動予定情報取得部108によって取得されたスケジュール帳及び交通機関予約情報に基づき該当乗員がどのような情報に関心を持っているか(関心事情報)を推定し、予想結果を個人適応DB106に格納する。
【0049】
また、個人適応DB106は、所望情報取得部109aによって携帯電話900から取得された交通機関情報参照履歴、スケジュール帳及び店舗やイベントの予約情報に基づき該当乗員が交通機関を利用後にどのような行動を取るかの行動予定(場所、時刻、行動内容)を格納する。
【0050】
関心事情報更新判定部110は、車載機情報検知・判断部101から交通機関最新情報が取得されたことを通知されると、個人適応DB106に格納される関心事情報及び行動予定個人適応情報選定部102によって絞り込まれた交通機関最新情報を車両の乗員に通知するタイミングを制御する。これは、適切でないタイミングで交通機関最新情報を車両の運転者に通知すると、安全運転を阻害するおそれがあるためである。
【0051】
そして、関心事情報更新判定部110は、個人適応DB106を参照して、個人適応情報選定部102によって絞り込まれた車両の乗員の関心事を判断する。さらに、関心事情報更新判定部110は、個人適応DB106に格納されている、携帯電話900を操作して取得された当初の交通機関情報及び交通機関最新情報を比較して交通機関情報に更新や変化があるか否かを判断する。
【0052】
すなわち、関心事情報更新判定部110は、個人適応DB106を参照して関心事推定部109bによって推定された乗員の関心事情報(ここでは、交通機関情報である)に関し、車載機情報検知・判断部101によって取得された交通機関最新情報と、携帯電話900から取得した交通機関情報とを比較し、乗員の関心事に変化があるか否かを判定する。
【0053】
そして、乗員の関心事に変化がある場合、関心事情報更新判定部110は、通知制御部103に対して交通機関情報変化の通知を乗員に許可する(許可信号を出力する)。なお、関心事情報更新判定部110は、個人適応DB106を参照して関心事推定部109bによって推定された乗員の関心事情報を取得する関心事情報取得部として機能する。
【0054】
なお、前述の比較は、乗員の関心事に限らず、任意の項目であってもよい。また、乗員の関心事に関する情報のみを通知する構成であってもよい。また、関心事情報更新判定部110は、通知対象の乗員が運転者である場合、通知制御部103に対して交通機関情報変化を乗員に通知することを許可する際に運転に差し支えないタイミングを選択して許可信号を出力する様にタイミング制御を行う。
【0055】
Display表示要求受付判断部111は、表示要求SW111aの押下を検知し、代替交通機関情報の通知を許可する代替交通機関情報通知オン信号を通知制御部103へ出力する。
【0056】
図2−1は、携帯電話900の携帯電話情報検知・判断部901によって管理される、乗員が車両の運行前に携帯電話900を操作して当初取得した「所望情報」である交通機関情報を乗員毎に格納する関心事情報格納テーブルの一例を示す図である。
【0057】
なお、この関心事情報格納テーブルは、格納される情報が行動予定情報取得部108を介して個人適応DB106にも同様に格納される。関心事情報更新判定部110によって「検索結果」の更新や変化があったと判断された場合、「検索時刻」及び「検索結果」が更新される。代替交通機関情報を取得する場合は、さらに「検索条件」の項目も更新される。
【0058】
図2−1に示す様に、関心事情報格納テーブルは、テーブルレコードの番号を示す「No.」、検索日時を示す「検索時刻」、検索した情報種別を示す「検索情報」、携帯電話900の所持者によって設定された「検索条件」、「検索条件」に対応する検索結果を示す「検索結果」の項目を少なくとも有する。第一実施形態の一例では、「所望情報」は、乗り換え情報(交通機関情報)であるので、各項目の値は、図示する様に、例えば「2008/10/10 15:30」、「乗り換え情報」、「三ノ宮→京都、20:00発」、「21:10発新快速」である。
【0059】
図2−2は、携帯電話900の携帯電話情報検知・判断部901によって管理される該当乗員の行動予定を乗員毎に格納するスケジュール帳テーブルの一例を示す図である。同図に示す様に、スケジュール帳テーブルは、テーブルレコードの番号を示す「No.」、スケジュールを示す「予定時刻」、「予定時刻」に対応する該当乗員の「行動予定」、行動予定場所を示す「場所」、「場所」に対応する「GPS情報」の項目を少なくとも有する。例えば「No.」が「1」のテーブルレコードは、各項目の値は、「2008/10/10 20:00−22:00」、「行動予定」は、「学会懇親会」、「××大学」、「N、E」である。
【0060】
次に、図3−1〜図3−3を参照して、第一実施形態の一例に係る携帯電話900、車載機(ナビ)10及び車載機(個人適応)100aの間で行われる交通機関情報変化通知学習処理について説明する。ここで、学習処理とは、車両の乗員が所持する携帯電話900から交通機関予約情報、スケジュール帳、交通機関情報参照履歴、交通機関情報、イベントチケット購入情報、店舗情報等を取得し、該当乗員の行動予定の場所、日時、行動内容の推定を行い、推定結果を個人適応DB106に個人毎に反映する処理である。同図は、交通機関情報変化通知学習処理を示すシーケンス図である。
【0061】
先ず、図3−1を参照する。ステップS101では、携帯電話900において、携帯電話機能部901aは、外部の情報源から取得した交通機関予約情報、スケジュール帳、交通機関情報参照履歴、交通機関情報、イベントチケット購入情報、店舗情報等、携帯電話内に記憶されている携帯電話内データを携帯電話情報検知・判断部901へ出力する。
【0062】
続いて、ステップS102では、携帯電話情報検知・判断部901は、携帯電話内データから交通機関予約情報を抽出する。なお、交通機関予約情報は、交通機関の利用日時を含む情報であるが、乗員の行動予定を予測するために有意な情報である。
【0063】
続いて、ステップS103では、携帯電話情報検知・判断部901は、ステップS102で抽出した交通機関予約情報を車載機(個人適応)100aの行動予定情報取得部108へ送信する。なお、交通機関予約情報は、必ずしも取得できるとは限らず、存在しない場合もある。この場合、交通機関予約情報は、「Null」である。続いて、ステップS103aでは、ステップS103と同様に、携帯電話情報検知・判断部901は、ステップS102で抽出した交通機関予約情報を車載機(個人適応)100aの所望情報取得部109aへ送信する。
【0064】
続いて、ステップS104では、携帯電話情報検知・判断部901は、携帯電話内データからスケジュール帳を抽出する。続いて、ステップS105では、携帯電話情報検知・判断部901は、ステップS104で抽出したスケジュール帳を車載機(個人適応)100aの所望情報取得部109aへ送信する。続いて、ステップS105aでは、ステップS105と同様に、携帯電話情報検知・判断部901は、ステップS104で抽出した交通機関予約情報を車載機(個人適応)100aの所望情報取得部109aへ送信する。
【0065】
続いて、ステップS106では、携帯電話情報検知・判断部901は、携帯電話内データから交通時刻参照履歴(交通情報参照履歴)を抽出する。続いて、ステップS107では、携帯電話情報検知・判断部901は、ステップS106で抽出した交通機関情報を車載機(個人適応)100aの行動予定情報取得部108へ送信する。続いて、ステップS107aでは、ステップS107と同様に、携帯電話情報検知・判断部901は、ステップS106で抽出した交通時刻参照履歴(交通情報参照履歴)を車載機(個人適応)100aの所望情報取得部109aへ送信する。
【0066】
続いて、ステップS108では、携帯電話情報検知・判断部901は、携帯電話内データからイベントチケット購入情報を抽出する。なお、イベントチケット購入情報は、イベントチケット開催日時を含む情報であるが、交通機関予約情報と同様に、乗員の行動予定を予測するために有意な情報である。続いて、ステップS109では、携帯電話情報検知・判断部901は、ステップS110で抽出したイベントチケット購入情報を車載機(個人適応)100aの所望情報取得部109aへ送信する。
【0067】
続いて、ステップS110では、携帯電話情報検知・判断部901は、携帯電話内データから店舗予約情報を抽出する。店舗予約情報は、飲食店等の予約日時を含む情報であるが、イベントチケット購入情報、交通機関予約情報と同様に、乗員の行動予定を予測するために有意な情報である。なお、イベントチケット購入情報は、交通機関予約情報と同様に、乗員の行動予定を予測するために有意な情報である。続いて、ステップS111では、携帯電話情報検知・判断部901は、ステップS110で抽出した店舗予約情報を車載機(個人適応)100aの所望情報取得部109aへ送信する。なお、以下、ステップS101〜ステップS111の処理を「X」と省略して呼ぶ。
【0068】
続いて、図3−2を参照する。ステップS111に続いてステップS112では、車載機(個人適応)100aの関心事推定部109bは、「X」で取得した交通機関予約情報、スケジュール帳、交通機関情報参照履歴に基づき、携帯電話900の所持者である乗員の関心事を推定する。推定する関心事の項目は、交通機関、乗車場所、出発時間帯、降車場所、到着時間帯である。
【0069】
続いて、ステップS113では、関心事推定部109bは、「X」で交通機関予約情報が取得出来た場合、交通機関予約情報を関心事として設定する。続いて、ステップS114では、関心事推定部109bは、ステップS113で関心事が未設定の場合、「X」で取得したスケジュール帳及び交通機関情報参照履歴に基づき交通機関の乗車に関わる情報(例えば、乗車場所、出発時間帯等)を関心事として推定する。
【0070】
続いて、ステップS115では、関心事推定部109bは、ステップS112〜ステップS114で設定又は推定された関心事を個人適応DBに反映する。具体的には、ステップS116で、関心事推定部109bは、個人適応DB106の関心事テーブルにアクセスし、設定又は推定された関心事に係る情報を追加及び/又は更新する。ステップS117は、個人適応DB106は、関心事推定部109bへ追加更新の処理結果を通知する。
【0071】
続いて、図3−3を参照する。ステップS117に続いて、ステップS118では、車載機(ナビ)10のナビ情報検知・判断部11は、設定されたカーナビゲーションの目的地を検知する。続いて、ステップS119及びステップS120では、ナビ情報検知・判断部11は、設定目的地の住所及び/又はGPS情報を目的地設定メモリ12から取得する。
【0072】
続いて、ステップS121では、ナビ情報検知・判断部11は、設定目的地の住所及び/又はGPS情報を車載機(個人適応)100aの個人適応情報選定部102へ送信する。続いて、ステップS122からステップS125まで、個人適応情報選定部102は、「X」の処理で取得された交通機関予約情報、スケジュール帳、交通機関情報参照履歴に基づいて該当乗員の行動予定の場所、日時、行動内容の推定を行う。
【0073】
具体的には、ステップS123〜ステップS125では、個人適応情報選定部102は、該当乗員の行動予定の場所を推定する。ステップS124では、個人適応情報選定部102は、スケジュール帳、イベントチケット購入情報若しくは店舗予約情報(名称、住所、GPS情報等)を分析し、分析結果に基づき行動予定の場所を推定する。
【0074】
続いて、ステップS125では、個人適応情報選定部102は、交通機関予約情報、交通機関情報参照履歴、ステップS121でナビ情報検知・判断部11から受信した設定目的地に基づき、該当乗員の行動予定の場所をさらに高い精度で推定する。
【0075】
続いて、ステップS126〜ステップS128では、個人適応情報選定部102は、「X」の処理で取得された交通機関予約情報、スケジュール帳、交通機関情報参照履歴に基づいて該当乗員の行動予定の日時の推定を行う。
【0076】
具体的には、ステップS127では、個人適応情報選定部102は、スケジュール帳、イベントチケット購入情報若しくは店舗予約情報(名称、住所、GPS情報等)を分析し、分析結果に基づき行動予定の日時を推定する。
【0077】
続いて、ステップS128では、個人適応情報選定部102は、交通機関予約情報、交通機関情報参照履歴、ステップS121でナビ情報検知・判断部11から受信した設定目的地に基づき、該当乗員の行動予定の日時をさらに高い精度で推定する。
【0078】
続いて、ステップS129〜ステップS130では、個人適応情報選定部102は、「X」の処理で取得された交通機関予約情報、スケジュール帳、交通機関情報参照履歴に基づいて該当乗員の行動予定の行動内容の推定を行う。
【0079】
具体的には、ステップS130では、個人適応情報選定部102は、スケジュール帳、イベントチケット購入情報若しくは店舗予約情報(名称、住所、GPS情報等)を分析し、分析結果に基づき行動予定の行動内容を推定する。
【0080】
続いて、ステップS131では、個人適応情報選定部102は、ステップS122〜ステップS130で推定された個人行動予定(行動スケジュール)を個人適応DB106に反映する。具体的には、ステップS132で、個人適応情報選定部102は、個人適応DB106のスケジュール帳テーブルにアクセスして該当乗員のスケジュール(個人行動予定)を追加及び/又は更新する。続いて、ステップS133では、個人適応DB106は、行動予定情報取得部108へ追加更新の処理結果を通知する。なお、以下、ステップS118〜ステップS133の処理を「X」と省略して呼ぶ。
【0081】
以上の交通機関情報変化通知学習処理を行うことによって、個人適応DB106によって管理される関心事テーブルに格納される該当乗員の関心事、及び、スケジュール帳テーブルの情報を常に最新の有効な情報に保つことができ、後述する交通機関情報変化通知の処理精度を高めることが出来る。
【0082】
次に、図4−1〜図4−3を参照して、第一実施形態の一例に係る携帯電話900、車載機(ナビ)10及び車載機(個人適応)100aの間で行われる交通機関情報変化通知処理について説明する。個人適応DB106に個人毎に反映された個人行動予定の推定結果に基づいて、交通機関情報の変化を通知する処理である。同図は、交通機関情報変化通知処理を示すシーケンス図である。
【0083】
先ず、図4−1を参照する。車載機(ナビ)10のGPS11aは、取得したGPS情報をナビ情報検知・判断部11へ送信する。続いて、ステップS201では、ナビ情報検知・判断部11は、一定周期でGPS11aからのGPS情報を検知する。続いて、ステップS203では、ナビ情報検知・判断部11は、検知したGPS情報を自車位置情報として、車載機(個人適応)100aの車載機情報検知・判断部101へ送信する。
【0084】
続いて、ステップS204では、ナビ情報検知・判断部11は、一定周期で自車の進行方向を判断する。そして、ステップS205で、ナビ情報検知・判断部11は、ステップS204の判断結果を車載機情報検知・判断部101へ送信する。
【0085】
続いて、ステップS206では、ナビ情報検知・判断部11は、一定周期で自車位置及び自車の進行方向からマクロ進行方向を判断する。なお、マクロ進行方向とは、自車の進行方向が設定又は推定されたカーナビゲーションの目的地の方向へ向かっているか否かを判断可能な概略的な方向を表わす情報である。
【0086】
続いて、ステップS207では、ナビ情報検知・判断部11は、マクロ進行方向を個人適応情報選定部102へ送信する。続いて、ステップS208では、ナビ情報検知・判断部11は、検知した目的地を設定目的地とする。具体的には、ステップS209では、ナビ情報検知・判断部11は、目的地設定メモリ12を参照し、設定目的地のGPS情報を取得する。
【0087】
続いて、ステップS210では、ナビ情報検知・判断部11は、ステップS209で取得した設定目的地のGPS情報を車載機(個人適応)100aの個人適応情報選定部102へ送信する。なお、以下、ステップS201〜ステップS210の処理を「X」と略記する。
【0088】
続いて、ステップS211〜ステップS217で、個人適応情報選定部102は、一定周期で最新取得の交通機関の種類、乗車場所、出発時間帯で交通機関最新情報を絞り込む。具体的には、ステップS212で、個人適応情報選定部102は、交通機関種類、乗車場所、出発時間帯、降車場所、降車時間帯に基づき該当乗員の関心事を判断する。さらに具体的には、ステップS213及びステップS214で、個人適応情報選定部102は、個人適応DB106を参照して該当乗員の関心事を取得する。
【0089】
続いて、ステップS215〜ステップS217で、個人適応情報選定部102は、カーナビゲーションの設定目的地、マクロ進行方向、関心事(乗車場所)に基づいて、該当個人が車両の運行前に携帯電話900を操作して取得した乗車場所に車両が向かっているか否かを判断する。
【0090】
具体的には、カーナビゲーションの目的地が設定されている場合、ステップS216で、個人適応情報選定部102は、設定目的地が関心事の乗車場所と一致する場合、設定目的地を目的地とする。一方、カーナビゲーションの目的地が設定されていない場合、ステップS217で、個人適応情報選定部102は、マクロ進行方向が関心事(乗車場所)と一致するならば、目的地に関心事(乗車場所)を設定する。
【0091】
続いて、ステップS218では、個人適応情報選定部102は、車載機(ナビ)10のナビ情報検知・判断部11に対して目的地到着予定時刻の取得を要求する。ナビ情報検知・判断部11は、目的地到着予定時刻の取得要求に応じて、目的地及び自車位置のGPS情報から到着予定時刻を推定する。そして、ステップS220では、ナビ情報検知・判断部11は、個人適応情報選定部102へ目的地への推定到着予定時刻を送信する。なお、以下、ステップS201〜ステップS220の処理を「X」と省略して呼ぶ。
【0092】
続いて、図4−2を参照する。ステップS221では、車載機(個人適応)100aの個人適応情報選定部102は、自車のマクロ進行方向が該当乗員の関心事(乗車場所)方面で、推定到着時刻が関心事(乗車時刻)を超えない場合、乗車場所進行中フラグをオンにする。
【0093】
続いて、ステップS222では、個人適応情報選定部102は、乗車場所進行中フラグがオンならば、車載機情報検知・判断部101に対して交通機関種類、乗車場所、出発時間帯を指定して該当交通機関最新情報を取得するよう要求する。ステップS223では、個人適応情報選定部102から交通機関最新情報の取得を要求された車載機情報検知・判断部101は、該当交通機関最新情報を取得する。
【0094】
具体的には、ステップS224及びステップS225で、車載機情報検知・判断部101は、交通機関種類、乗車場所、出発時間帯を指定して該当交通機関最新情報として時刻表(ダイヤ情報)及び運行状況を取得する。そして、ステップS226で、車載機情報検知・判断部101は、取得した該当交通機関最新情報の時刻表及び運行状況を個人適応情報選定部102へ送信する。
【0095】
続いて、ステップS227では、個人適応情報選定部102は、交通機関種類、乗車場所、出発時間帯で絞り込んだ交通機関最新情報を関心事情報更新判定部110へ送信する。また、ステップS228では、個人適応情報選定部102は、ステップS227と同様に、交通機関種類、乗車場所、出発時間帯で絞り込んだ交通機関最新情報を通知制御部103へ送信する。
【0096】
続いて、ステップS229で個人適応情報選定部102から交通機関最新情報を受信した関心事情報更新判定部110は、ステップS230〜ステップS233で交通機関情報に変化や更新があったことを通知制御部103へ通知する。
【0097】
具体的には、ステップS230では、関心事情報更新判定部110は、該当乗員の関心事の更新を判断する。さらに具体的には、ステップS231及びステップS232で、関心事情報更新判定部110は、個人適応DB106を参照して該当乗員の関心事を取得する。
【0098】
続いて、ステップS233では、関心事情報更新判定部110は、該当乗員の関心事について交通機関情報の変化や更新があるか否かを判断する。該当乗員の関心事について交通機関情報の変化や更新があったと判断された場合、ステップS234で、関心事情報更新判定部110は、通知制御部103に対して、該当乗員の関心事について交通機関情報の変化や更新があったことを通知する。
【0099】
続いて、ステップS235では、通知制御部103は、ステップS234の通知を受け通知情報を作成する。続いて、ステップS236では、通知制御部103は、該当乗員の関心事について交通機関情報の変化や更新があったことの通知情報を受けると、通知情報(表示)の表示データを作成するようにDisplay通知部104に指示する。
【0100】
続いて、ステップS237では、Display通知部104は、通知情報(表示)の表示データを作成する。続いて、ステップS328では、Display通知部104は、Display104aへ通知情報(表示)の表示データを送信する。続いて、ステップS239では、Display104aは、表示画面に、通知情報(表示)の表示データに対応する画像を表示する。
【0101】
また、ステップS240では、通知制御部103は、該当乗員の関心事について交通機関情報の変化や更新があったことの通知を受けると、通知情報(音声)の出力データを作成するように音声通知部105に指示する。音声通知部105は、ステップS241で通知情報(音声)の出力データを作成し、ステップS242でスピーカ105aに通知情報(音声)の出力データを送信する。ステップS243では、スピーカ105aは、通知情報(音声)の出力データに対応する音声を出力する。
【0102】
続いて、図4−3を参照する。ステップS243に続いて、ステップS244では、表示要求SW(Display)111aは、SW操作情報をDisplay表示要求受付判断部111へ送信する。ステップS245では、Display表示要求受付判断部111は、ステップS244のSW操作情報の内容を判断する。
【0103】
ステップS244のSW操作情報の内容が代替交通機関情報の表示を要求するものであった場合、ステップS24及びステップS246で、Display表示要求受付判断部111は、通知制御部103へSW操作情報を送信する。SW操作情報を受信した通知制御部103は、ステップS247で、個人適応情報選定部102に対して代替交通機関情報の要求を行う。
【0104】
一方、代替交通機関情報の要求を受信した個人適応情報選定部102は、ステップS248〜ステップS262で、新たな検索条件とする乗車場所及び出発時間帯で交通機関最新情報を絞り込み、代替交通機関情報を生成する。
【0105】
具体的には、ステップS249で、個人適応情報選定部102は、該当乗員の関心事を判断する。そして、ステップS250及びステップS251で、個人適応情報選定部102は、個人適応DB106を参照して該当乗員の関心事を取得する。
【0106】
続いて、ステップS252では、個人適応情報選定部102は、車載機情報検知・判断部101に対して乗車場所及び出発時間帯を指定して代替交通機関最新情報を要求する。代替交通機関最新情報の要求を受けた車載機情報検知・判断部101は、ステップS253で交通機関種類、乗車場所、出発時間帯を指定して該当する代替交通機関最新情報の時刻表及び運行状況を取得する。
【0107】
具体的には、ステップS254及びステップS255で、車載機情報検知・判断部101は、インターネットN上の情報源から該当する代替交通機関最新情報の時刻表及び運行状況を取得する。そして、ステップS256では、車載機情報検知・判断部101は、情報源から取得した代替交通機関最新情報の時刻表及び運行状況を個人適応情報選定部102へ送信する。
【0108】
続いて、ステップS257では、個人適応情報選定部102は、代替交通機関の降車後の該当乗員の行動予定(行動場所、日時、行動内容)に基づき該当個人の代替交通機関の降車後の行動予定を判断する。具体的には、個人適応情報選定部102は、ステップS258及びステップS259で個人適応DB106を参照して該当乗員の個人行動予定を取得する。
【0109】
続いて、ステップS260では、個人適応情報選定部102は、ステップS259で取得した個人行動予定から具体的な行動予定として行動場所、日時、行動内容を取得する。続いて、ステップS261では、個人適応情報選定部102は、代替交通機関情報を該当乗員の交通機関の降車後の具体的な行動予定に最も適合する降車場所及び降車時間帯で絞り込む。
【0110】
続いて、ステップS262では、個人適応情報選定部102は、乗車場所、出発時間帯、降車場所、到着時間帯、降車後スケジュールで絞り込んだ代替交通機関情報の最新情報を通知制御部103へ送信する。続いて、ステップS263では、通知制御部103は、ステップS262の指示を受け通知情報を作成する。
【0111】
続いて、ステップS264では、通知制御部103は、該当乗員の関心事について交通機関情報の変化や更新があったことの通知を受けると、代替交通機関情報の最新情報の通知情報に対応する代替通知情報(表示)の表示データを作成するようにDisplay通知部104に指示する。ステップS265では、Display通知部104は、代替通知情報(表示)の表示データを作成してDisplay104aの表示画面に表示するように制御する。ステップS267では、Display104aは、表示画面に、代替通知情報(表示)の表示データに対応する画像を表示する。
【0112】
続いて、ステップS268では、通知制御部103は、代替交通機関情報の最新情報の通知情報に対応する代替通知情報(音声)の出力データを作成するように音声通知部105に指示する。音声通知部105は、ステップS269で代替通知情報(音声)の出力データを作成し、ステップS270でスピーカ105aに代替通知情報(音声)の出力データを送信する。ステップS271では、スピーカ105aは、代替通知情報(音声)の出力データに対応する音声を出力する。
【0113】
なお、図5−1は、交通機関最新情報に、当初の交通機関情報からの変更・更新があった場合のDisplay104の表示画面の一例を示す図である。図5−1に示す様に、「新幹線発車遅延のお知らせ」のタイトル表示以下、詳細な遅延情報及び該当乗員が乗車予定であった列車及び該列車の出発予定時刻が近い列車の出発予定時刻及び遅延時間が一覧表示される。該当乗員が代替交通機関情報を所望する場合、図5−2に示す様に「代替交通表示する」のスイッチ表示を押下することによって図5−3の代替交通機関情報がDisplay104に表示される。
【0114】
図5−1〜図5−3の例では、当初の利用予定交通機関は新幹線であったが、代替交通機関を要求したために航空機が利用可能交通機関として提示されている。この様に、当初の利用予定交通機関に何らかのトラブルがあって、交通機関利用後のスケジュールに影響を及ぼす場合、トラブル発生を通知し、さらに代替交通機関とそのダイヤ情報を提示可能とすることによって、利用者は、事前に自身の行動予定への影響を回避することが可能になる。
【0115】
次に、図6〜図9−3を参照して、第二実施形態の一例に係る車載装置について説明する。第二実施形態の一例に係る車載装置は、第一実施形態の一例に係る車載装置に交通機関の乗車場所までの徒歩も含めた移動ルートを提示する機能を付加し、車両の見送り同乗者が乗車予定の交通機関の出発時刻に間に合わなくなるという事態を回避する支援を行う実施形態である。見送り同乗者とは、車両に同乗させ、利用する交通機関の乗車場所まで送る対象である。
【0116】
図6は、第二実施形態の一例に係る「車載機(個人適応)」、「車載機(ナビ)」、「車載機(車両情報)」及び携帯電話を含む車載システムの構成を示すブロック図である。第二実施形態の一例に係る車載システムの構成は、第一実施形態の一例に係る車載システムに係る構成と同一であり、一部機能が異なるのみである。以下では差異部分についてのみ説明する。
【0117】
車載機(ナビ)10のナビ情報検知・判定部11は、徒歩も含めて設定目的地までの最短経路を検索する。そして、ナビ情報検知・判定部11は、経路の検索結果を車載機(個人適応)100bの通知制御部103へ送信する。また、ナビ情報検知・判定部11は、設定目的地への到達予想時刻を個人適応情報選定部102へ送信する。また、ナビ情報検知・判定部11は、マクロ進行方向を関心事情報更新判定部110へ送信する。
【0118】
また、個人適応情報選定部102は、交通機関種類(徒歩を含む)、乗車場所、出発時間帯、乗車可能性で絞り込んだ交通機関情報を通知制御部103へ送信する。また、個人適応情報選定部102は、見送る同乗者の交通機関利用後の行動予定を個人適応DB106から読み出し、通知制御部103へ送信する。
【0119】
また、Display表示要求受付判断部111は、表示要求SW(Display)111aからのスイッチ操作に応じて渋滞・徒歩考慮最短ルート通知オン信号を通知制御部103へ送信する。
【0120】
この様にすることによって、設定目的地とマクロ進行方向との乖離の判断、及び、目的地到着予想時刻と見送り同乗者が利用予定の交通機関の乗車時刻との接近の判断を並行して行う。よって、見送り車両が渋滞に巻き込まれた場合、見送り同乗者を交通機関の乗車時刻に間に合わせるように、表示要求SW(Display)111aの押下に即座に反応して、徒歩も含めた目的地(乗車位置)までの代替ルートを提示することができる、すなわち、車両の見送り同乗者が乗車予定の交通機関の発車時刻に間に合う可能性を高めることが出来る。
【0121】
次に、図7を参照して、第二実施形態の一例に係る携帯電話900、車載機(ナビ)10及び車載機(個人適応)100bの間で行われる同乗者見送り支援学習処理について説明する。先ず、図3−1で示した一連の処理「X」が行われる。「X」に続いて、ステップS134〜ステップS139で、車載機(個人適応)100bの関心事推定部109bは、見送り同乗者の携帯電話900から取得した交通機関予約情報、スケジュール帳、交通機関情報参照履歴に基づいて関心事(交通機関種類、乗車場所、出発時間帯)を推定する。
【0122】
具体的には、ステップS135では、関心事推定部109bは、交通機関予約情報がある場合、行動予定情報取得部108は、予約情報(交通機関種類、乗車場所、出発時刻)を見送り同乗者及び車両の運転者の関心事として推定する。
【0123】
続いて、ステップS136では、交通機関予約情報がない場合(未設定の場合)、関心事推定部109bは、スケジュール帳、交通機関情報参照履歴の交通機関に関わる情報(交通機関種類、乗車場所、出発時間帯)を見送り同乗者及び車両の運転者の関心事として推定する。
【0124】
続いて、ステップS137では、関心事推定部109bは、ステップS135又はステップS136によって推定された関心事で、個人適応DB106の関心事を更新する。具体的には、ステップS138で、関心事推定部109bは、個人適応DB106にアクセスし、該当情報を更新する。ステップS139では、個人適応DB106は、関心事推定部109bへ更新処理結果を返す。
【0125】
続いて、ステップS140では、車載機(ナビ)10のナビ情報検知・判断部11は、設定を検知した目的地を設定目的地とする。続いて、ステップS141及びステップS142では、ナビ情報検知・判断部11は、目的地設定メモリ12を参照して設定目的地の住所及び/又はGPS情報を取得する。そして、ステップS143では、ナビ情報検知・判断部11は、車載機(個人適応)100bの個人適応情報選定部102へ設定目的地の住所及び/又はGPS情報を送信する。続いて、図3−3に示した一連の処理「X」が行われる。
【0126】
次に、図8を参照して、第二実施形態の一例に係る携帯電話900、車載機(ナビ)10及び車載機(個人適応)100bの間で行われる同乗者見送り支援処理について説明する。先ず、図4−1で示した一連の処理「X4」が行われる。「X4」に続いて、ステップS301〜ステップS307で、車載機(個人適応)100bの車載機情報検知・判断部101は、見送り同乗者の携帯電話900から取得した交通機関予約情報、スケジュール帳、交通機関情報参照履歴に基づいて関心事(交通機関種類、乗車場所、出発時間帯)を推定する。
【0127】
ステップS301では、車載機(個人適応)100bの車載機情報検知・判断部101は、同乗者を見送る交通機関の乗車場所を目的地とする車両の到着予想時刻から乗車の可否を推定し、乗車可能な交通機関の交通機関最新情報(交通機関種類、時刻表、運行状況)のダイヤ情報の絞り込みを行う。
【0128】
続いて、ステップS302では、車載機情報検知・判断部101は、ステップS301で絞り込んだダイヤ情報を通知制御部103へ送信する。続いて、ステップS303では、車載機情報検知・判断部101は、見送り同乗者の交通機関降車後の行動予定を判断する。そのため、ステップS304及びステップS305で、車載機情報検知・判断部101は、個人適応DB106を参照して見送り同乗者の交通機関降車後の行動予定(スケジュール帳)を取得する。
【0129】
続いて、ステップS306では、車載機情報検知・判断部101は、見送り同乗者の交通機関降車後の行動予定にスケジュール帳の降車後行動予定を選定する。続いて、ステップS307では、車載機情報検知・判断部101は、ステップS306で選定された降車後行動予定(場所、日時、行動内容)を通知制御部103へ送信する。
【0130】
続いて、関心事情報更新判定部110は、ステップS308〜ステップS313で交通機関情報に変化や更新があったことを通知制御部103へ通知する。具体的には、ステップS309では、関心事情報更新判定部110は、該当乗員の関心事を判断する。さらに具体的には、ステップS310及びステップS311で、関心事情報更新判定部110は、個人適応DB106を参照して該当乗員の関心事を取得する。そして、ステップS312及びステップS313では、関心事情報更新判定部110は、通知内容判断部103が行動予定を配慮した交通機関の時刻表を乗員へ通知することを許可する。
【0131】
続いて、ステップS313では、関心事情報更新判定部110は、該当乗員の関心事について行動予定配慮交通機関情報通知オン信号を通知制御部103へ送信する。続いて、ステップS315では、通知制御部103は、ステップS313の指示を受け通知情報を作成する。続いて、ステップS316では、通知制御部103は、通知情報(表示)の表示データを作成するようにDisplay通知部104に指示する。
【0132】
続いて、ステップS317では、Display通知部104は、通知情報(表示)の表示データを作成してDisplay104aの表示画面に表示するように制御する。ステップS318では、Display104aは、表示画面に、通知情報(表示)の表示データに対応する画像を表示する。
【0133】
また、ステップS323では、Display表示要求受付判断部111は、表示要求SW(Display)111aから渋滞・徒歩考慮最短ルートの表示操作を受け付ける。ステップS324では、Display表示要求受付判断部111は、受け付けたSW操作情報を判断する。
【0134】
そして、通知制御部103は、SW操作情報が渋滞・徒歩考慮最短ルートの表示操作である場合、ステップS325で、通知制御部103に対して渋滞・徒歩考慮最短ルート通知オン信号を送信する。
【0135】
渋滞・徒歩考慮最短ルート通知オン信号を受信した通知制御部103は、ステップS326で見送り同乗者の交通機関の乗車場所への渋滞・徒歩考慮最短ルートの検索を車載機(ナビ)10のナビ情報検知・判断部11に対して要求する。ナビ情報検知・判断部11は、概要求に応じてステップS327で渋滞・徒歩考慮最短ルートを検索し、ステップS328で検索結果を通知制御部103へ送信する。
【0136】
続いて、ステップS329では、通知制御部103は、ナビ情報検知・判断部11から受信した渋滞・徒歩考慮最短ルートの通知情報を作成する。続いて、ステップS330では、通知制御部103は、通知情報(表示)の表示データを作成するようにDisplay通知部104に指示する。
【0137】
続いて、ステップS331では、Display通知部104は、通知情報(表示)の表示データを作成する。そして、ステップS332では、Display通知部104は、Display104aへ通知情報(表示)の表示データを送信する。ステップS333では、Display104aは、表示画面に、通知情報(表示)の表示データに対応する画像を表示する。
【0138】
続いて、ステップS334では、通知制御部103は、通知情報(音声)の出力データを作成するように音声通知部105に指示する。音声通知部105は、ステップS335で通知情報(音声)の出力データを作成し、ステップS336でスピーカ105aに通知情報(音声)の出力データを送信する。ステップS337では、スピーカ105aは、通知情報(音声)の出力データに対応する音声を出力する。
【0139】
以上の処理によって、見送り車両が渋滞や交通事故による車線規制等のトラブルに遭遇した場合、見送り同乗者の交通機関の乗車場所へ徒歩を含め最速で至る経路情報を取得することによって、見送り同乗者が乗車予定の交通機関の出発時刻に間に合わなくなり、事後の行動予定に狂いが生じるという事態を回避することができる。
【0140】
なお、図9−1は、見送り車両が渋滞や交通事故による車線規制等のトラブルに遭遇した場合、見送り同乗者が乗車予定の交通機関への出発時刻に間に合わなくなる可能性が高い場合のDisplay104の表示画面の一例を示す図である。図9−1に示す様に、「行動予定を配慮した交通時刻表」のタイトル表示以下、お勧めの同乗者見送りルートの存在の通知が表示される。該当乗員がお勧めの同乗者見送りルートの表示を所望する場合、図9−2に示す様に「最短ルート」のスイッチ表示を押下することによって図9−3に示す様に、徒歩を含めた代替となる最短ルートが存在することがDisplay104に表示される。
【0141】
次に、図10〜図11−2を参照して、第三実施形態の一例に係る車載装置について説明する。第三実施形態の一例に係る車載装置は、自宅周辺の日時を指定した気象情報及び洗濯指数を関心事(所望情報)とし(図2−1の「No.2」の行参照)、自宅周辺の気象情報及び洗濯指数に変化があった場合、自宅又は自宅周辺の親近者に洗濯物の取り込みを依頼する手段を自動的に提供する実施形態である。
【0142】
なお、第三実施形態の一例の処理(洗濯指数変化発生通知学習処理及び洗濯指数変化発生通知処理)は、第一実施形態の処理(交通機関情報変化通知学習処理及び交通機関情報変化通知処理)核心部分において関心事を「自宅周辺の日時を指定した洗濯指数」とした場合であるので、説明を省略する。
【0143】
図10は、第三実施形態の一例に係る「車載機(個人適応)」、「車載機(ナビ)」、「車載機(車両情報)」及び携帯電話を含む車載システムの構成を示すブロック図である。第三実施形態の一例に係る車載システムの構成は、第一及び第二実施形態の一例に係る車載システムに係る構成と同一であり、一部機能が異なるのみである。以下では差異部分についてのみ説明する。
【0144】
車載機(ナビ)10のナビ情報検知・判定部11は、GPS11aから自宅位置情報を取得し、車載機(個人適応)100cの個人プロフィール学習部107に学習させる。個人適応情報選定部102は、インターネットNから取得される自宅周辺の最新の洗濯指数、又は、路側カメラ映像を利用した自車周辺の最新気象状態及び/又は他車両から車車間通信により取得される自車周辺の最新気象状態から類推される自宅周辺の天候及び洗濯指数の悪化を判断する。また、自宅周辺の天候及び洗濯指数の悪化は、自車のワイパー稼働や水滴センサの情報を利用して類推してもよい。自宅周辺の気象状態及び洗濯指数の変化が類推される場合、車両の乗員は、出発前に自宅に干してきた洗濯物が雨で濡れてしまわないか懸念することになる。
【0145】
また、個人適応情報選定部102は、携帯電話900のアドレス帳に登録されている自宅周辺の親近者の氏名、メールアドレス、電話番号、自宅からの距離を取得する。そして、個人適応情報選定部102は、インターネットNから取得される、最新の洗濯指数、及び/又は、路側カメラ映像を利用した最新気象状態、及び/又は、他車両から車車間通信により取得される最新気象状態から自宅周辺の天候悪化が推測される場合、自宅周辺の親近者情報(氏名、メールアドレス、携帯電話番号、自宅との距離)、及び、関心事(日時、自宅周辺の洗濯指数)を通知制御部103へ送信する。
【0146】
関心事情報更新判定部110によって自宅周辺の該当日時の洗濯指数変化通知オン信号が通知制御部103へ送信されたならば、通知制御部103は、Display通知部104を介して図11−1に示す様な通知画面を表示する。図11−1の表示画面において「親近者表示」スイッチが押下されると、図11−2に示す様な親近者の氏名、電話番号、メールアドレス、自宅との距離が一覧表示される。
【0147】
図11−2に示す様な親近者の一覧表示から最も洗濯物の取り込みを頼みやすい人物を選択し、「通話」スイッチを押下してハンズフリー通話を行うか、「メール送信」スイッチを押下して洗濯物の取り込みを依頼する。なお、車両の乗員が複数の場合、何れかの乗員が所持する携帯電話900に登録されている最も洗濯物を取り込みやすい親近者を選択して洗濯物の取り込みを依頼してもよい。
【0148】
自宅を出発時には好天候であっても、車両で外出している間に天候が急変して降雨状態になる場合がある。第三実施形態の一例によれば、この様な懸念を軽減して、安心して車両で外出することが出来る。
【0149】
次に、図12〜図13を参照して、第四実施形態の一例に係る車載装置について説明する。第四実施形態の一例に係る車載装置は、車両で向かう目的地又は中継地の日時を指定した気象情報を関心事(所望情報)とし(図2−1の「No.3」の行参照)、目的地又は中継地の気象情報に変化があった場合、車両の乗員に通知する実施形態である。なお、目的地は、車両の最終到着地であり、中継地は、出発地から目的地までの経路上の地点を指す。
【0150】
なお、第四実施形態の一例の処理(目的地天候変化発生通知学習処理及び目的地天候変化発生通知処理)は、第一実施形態の処理(交通機関情報変化通知学習処理及び交通機関情報変化通知処理)の核心部分において関心事を「目的地又は中継地の日時を指定した気象情報」とした場合であるので、説明を省略する。
【0151】
図12は、第四実施形態の一例に係る「車載機(個人適応)」、「車載機(ナビ)」、「車載機(車両情報)」及び携帯電話を含む車載システムの構成を示すブロック図である。第四実施形態の一例に係る車載システムの構成は、第三実施形態の一例に係るに係る車載システムに係る構成と同一であり、一部機能が異なるのみである。以下では差異部分についてのみ説明する。
【0152】
車載機(ナビ)10のナビ情報検知・判定部11は、インターネットNから目的地又は中継地の最新気象情報を取得し、車載機(個人適応)100dの関心事情報更新判定部110に送信する。個人適応情報選定部102は、インターネットNから取得される最新の目的地又は中継地の天候、又は、路側カメラ映像を利用した最新気象状態及び/又は他車両から車車間通信により取得される自車周辺の最新気象状態から類推して、目的地周辺又は中継地周辺の気象状態の変化を判断する。また、目的地周辺又は中継地周辺の天候悪化は、自車のワイパー稼働や水滴センサの情報を利用して類推してもよい。目的地周辺又は中継地周辺の天候悪化が類推される場合、車両の乗員は、例えば屋外のレジャーを目的とする目的地である場合、目的自体が達成されないのではないかという懸念が生じることになる。
【0153】
関心事情報更新判定部110によって目的地周辺又は中継地周辺の該当日時の進行先(目的地及び中継地を含む)気象情報変化通知オン信号が通知制御部103へ送信されたならば、通知制御部103は、Display通知部104を介して図13に示す様な目的地又は中継地気象情報変化通知画面を表示する。
【0154】
自宅を出発時には目的地は好天候であっても、目的地へ向かう途中で目的地の天候が急変して降雨状態になる場合がある。第四実施形態の一例によれば、目的地の天候の変化を通知して、車両の運行計画の変更を促し、目的地に到着しても悪天候のため目的が達成されないという無駄を回避することが出来る。
【0155】
以上、本発明の実施形態の一例を説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内で、更に種々の異なる実施形態で実施されてもよいものである。また、実施形態の一例に記載した効果は、上記記載に限定されるものではない。
【0156】
また、上記実施形態の一例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記実施形態の一例で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0157】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散及び/又は統合の具体的形態は図示のものに限られず、全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて任意の単位で機能的又は物理的に分散、及び/又は、統合して構成することができる。
【0158】
さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、全部又は一部が、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又は、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ、及び、CPU(またはMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)にて解析実行されるプログラムにて実現されてもよいし、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されてもよい。
【符号の説明】
【0159】
100a、100b、100c、100d 車載機(個人適応)
10 車載機(ナビ)
11 ナビ情報検知・判定部
11a GPS
12 目的地設定メモリ
20 車載機(車両情報)
21 車両情報検知・判断部
21a 着座センサ
101 車載機情報検知・判断部
102 関心事情報更新判定部
103 通知制御部
104 Display通知部
105 音声通知部
105a スピーカ
106 個人適応DB
107 個人プロフィール学習部
108 個人行動予定情報取得部
109a 所望情報取得部
109b 関心事推定部
110 関心事情報更新判定部
111 Display表示要求受付判断部
111a 表示要求SW(Display)
112 通信制御部
900 携帯電話
901 携帯電話情報検知・判断部
901a 携帯電話機能部
N インターネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末から情報を取得するための通信を制御する通信制御部と、
前記携帯端末の操作によって取得された所望情報を前記携帯端末から取得する所望情報取得部と、
前記携帯端末に記憶される利用者の行動予定情報を前記携帯端末から取得する行動予定情報取得部と、
前記行動予定情報取得部によって取得された行動予定情報に基づいて前記所望情報取得部によって取得された前記所望情報を構成する情報の中から前記利用者が行動中に関心を示す関心事情報を推測する関心事推測部と
前記関心事推測部によって推測された前記関心事情報を取得する関心事情報取得部と、
前記所望情報取得部によって取得された所望情報の中の関心事情報と、前記関心事情報取得部によって取得された関心事情報とを比較し、前記関心事情報取得部によって取得された関心事所望情報の情報内容が更新さているか否かを判定する関心事情報更新判定部と、
前記関心事情報更新判定部によって前記関心事情報の情報内容が更新されていると判定された場合、前記更新された情報内容を通知する通知制御部と
を有することを特徴とする車載装置。
【請求項2】
前記所望情報取得部によって取得された前記所望情報、及び、前記行動予定情報取得部によって取得された前記行動予定情報に基づき目的地を推測する目的地推測部
を有することを特徴とする請求項1記載の車載装置。
【請求項3】
前記目的地推測部によって推測された目的地、又は、前記利用者によって設定された目的地への到着時刻を推測する目的地到着時刻推測部と、
前記目的地到着時刻推測部によって推測された前記目的地への到着時刻と、前記関心事情報取得部によって取得された前記関心事情報に含まれる時刻情報とを比較判定する時刻比較判定部と、
前記時刻比較判定部によって、前記目的地到着時刻推測部によって推測された前記目的地への到着時刻が前記関心事情報に含まれる時刻情報を超過すると判定された場合、時刻情報超過を通知する時刻超過通知部と
を有することを特徴とする請求項2記載の車載装置。
【請求項4】
前記通知制御部によって通知された情報内容が前記利用者に不利益な情報内容である場合、前記不利益への対処を支援する対処支援部
を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の車載装置。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図3−3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図5−3】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図9−3】
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【図10】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−164435(P2010−164435A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−7070(P2009−7070)
【出願日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】