説明

車間距離制御装置

【課題】 車速変動を低減して燃費悪化を抑制することを可能とした車間距離制御装置を提供する。
【解決手段】 レーダ11、12やカメラ21、22、車々間通信機41等で取得した隣接車線を含む他車両の状況、車線の状態といった車両の走行環境から車間制御ECU31は、先行車両と自車両との間に他車両が割り込んでくる割り込み可能性を判定し、当該割り込み可能性が低いと判定した場合には、そうでない場合に比較して先行車両との車間距離が長くなるようエンジンECU51、ブレーキECU61により、車両の加減速状態を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、先行車との距離を維持しながら走行する追従走行等の制御を行う車間距離制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
先行車両との車間距離を検出し、検出した車間距離、相対速度、自車両の速度等に基づいてスロットル、ブレーキ等を制御することにより自車両の速度を制御し、あわせて先行車両との車間距離を調整する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。同文献には、自車両の挙動予測と、先行障害物の挙動把握により、隣接レーンからの割り込みを検出することで、ドライバにとって安心感のある滑らかな車速制御を行うことができると記載されている。また、特許文献2には、先行車との車間距離を保ちつつ走行する機能が開示されており、追従走行中の車間距離維持特性を弱めに設定し、渋滞等では先行車との車間距離を多めにとりながら緩やかな加速を行うことで燃費効果が得られる、と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−199260号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】増田年男、外6名、「レガシィSI-CruiseLimitedの紹介」SubaruTechnical Review、2007年第34号、p.43−54
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術においては、割り込みや自車両の車線変更に呼応して車間距離制御の対象となる先行車を変更することを可能としているものの、この変更に伴う車速変動が避けられず、燃費が悪化してしまう。特許文献2の技術によれば、先行車の挙動に起因する車速変動は抑制できるものの、先行車との車間距離が長くなることで、割り込みが発生しやすくなり、割り込みに起因する車速変動も避けられず、効果的に燃費を向上させることができない場合がある。
【0006】
そこで本発明は、車速変動を低減して燃費悪化を抑制することを可能とした車間距離制御装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る車間距離制御装置は、先行車両を検出し、車両の速度を調整することにより当該車両との車間距離を調整する車間距離制御装置において、車両の走行環境を把握する手段をさらに備えており、把握した走行環境に基づいて自車両の前に他車両が割り込んでくる割り込み可能性を判定し、割り込み可能性が低い場合には、そうでない場合に比較して車間距離を長く制御するものである。
【0008】
この走行環境を把握する手段は、自車両が走行している道路形態を把握する手段、あるいは、隣接車線後方の車両状況を把握する手段であるとよい。
【0009】
先行車の走行レーンからの離脱可能性を判定し、離脱可能性が高いと判定した場合は、該先行車の離脱完了まで目標車間距離をそれ以外の場合に比べて短く設定し、離脱直後に目標車間距離を長く設定するとよい。
【0010】
割り込み可能性が低いと判定した場合には、車間距離制御のフィードバックゲインを下げるか、または、遅れ時定数を大きく設定するとよい。また、割り込み可能性が低いと判定した場合には、上限加速度を制限するとよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、周囲の環境を考慮して判定した割り込み可能性に応じて車間距離を調整することで、割り込みや先行車の車速変動に伴う自車両の車速変動を抑制することができ、その結果、燃費悪化を抑制することができる。
【0012】
道路形態、隣接車線後方の車両状況といった走行環境に基づいて割り込み可能性を判定することで、追い抜き等によって発生する割り込み可能性を精度よく判定することができる。
【0013】
先行車の走行レーンからの離脱可能性を判定し、離脱前後に目標車間距離設定を上述のように変化させることで、離脱に伴う自車両の車速変動を低減し、燃費悪化を抑制することができる。
【0014】
割り込み可能性が低いと判定された場合に、車間距離制御の制御を上述のように変更することで、先行車の速度変動の影響を低減し、燃費の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る車間距離制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の装置が動作する際の交通状況を説明する図である。
【図3】図1の装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】車間距離の設定による燃費の違いを説明するグラフである。
【図5】遅れフィルター設定による燃費改善効果を説明するグラフである。
【図6】遅れフィルターによる速度変動を比較するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。
【0017】
図1に本発明に係る車間距離制御装置のブロック図を示す。ミリ波、レーザ等を照射してその反射波を受信するまでの時間差に基づいて他車両等の存否、その位置を検出する前方レーダ11、後方レーダ12と、車両の前方画像、後方画像を取得する前方カメラ21、後方カメラ22が車両の前部および後部にそれぞれ配置されている。前方レーダ11、後方レーダ12の出力は、レーダ認識処理装置13に、前方カメラ21、後方カメラ22の出力は画像認識処理装置23に送られる。レーダ認識処理装置13は、前方レーダ11と、後方レーダ12でそれぞれ独立に設けられていてもよく、前方レーダ11あるいは後方レーダ12の装置内に組み込まれていてもよい。画像認識処理装置23と前方カメラ21、後方カメラ22についても同様である。
【0018】
本発明に係る車間距離制御装置の制御部は、車間制御ECU31、エンジンECU51、ブレーキECU61により構成される。各ECU31、51、61とレーダ認識処理装置13、画像認識処理装置23は、いずれもCPU、ROM、RAM、その他の記憶装置等を組み合わせて構成される。これらの装置は、それぞれ専用のハードウェアとして構成されていてもよいが、ハードウェアの一部または全部を他の装置と共有し、ソフトウェアとして実現されていてもよい。この場合に、ソフトウェアはそれぞれ独立しておらず、一部または全部を共有していてもよい。
【0019】
車間制御ECU31には、入力手段32、表示装置33が接続されている。この入力手段32、表示装置33としては、車載AV装置のタッチパネル機能付ディスプレイ等を用いることができる。車間制御ECU31には、また、車々間通信機41、ナビゲーション装置42、車速センサ43、ヨーレートセンサ44、舵角センサ45の各出力が入力されている。
【0020】
エンジンECU51は、車両の駆動源であるエンジンおよびトランスミッション等の作動を制御するものであり、具体的には変速手段52、スロットルアクチュエータ53の制御を行う。ブレーキECU61は、車両の制動系を制御するものであり、本実施形態では、各車輪に配置された油圧式ブレーキ装置を作動させるブレーキアクチュエータ62の制御を行う。
【0021】
次に、図1〜図3を参照して本車間制御装置の具体的な動作を説明する。図2は、装置作動時の交通状況を説明する図であり、図3は、装置の動作を示すフローチャートである。ここでは、片側3車線の道路の真ん中のレーン202を自車両100が走行している場合を例に説明する。
【0022】
車間距離制御は、運転者が入力手段32により、車間距離制御状態への設定を行うことにより、制御を開始する。また、運転者が積極的な操作を行った場合(例えば、走行レーンからの離脱、アクセル、ブレーキ、シフト操作)には、自動的に制御を解除する。
【0023】
レーダ認識処理装置13は、前方レーダ11、後方レーダ12により、自車両と同じレーン202を走行する先行車101および、隣接レーン201、203を走行する他車両111、112、121〜123を検出し、位置、速度情報を出力する。また、前方カメラ21、後方カメラ22により、前方、後方の画像を取得し、画像認識処理装置23により、自車両の走行レーン202と隣接レーン201、203との区画線204、205情報を取得し、出力する。
【0024】
また、車々間通信機41は、車々間通信により、周囲の車両の進路情報等を取得する。ナビゲーション装置42は、自車両の位置や周辺の道路の交通規制についての情報(例えば、追越し禁止区間等の情報)を取得する。車速センサ43、ヨーレートセンサ44、舵角センサ45はそれぞれ自車両の車速、ヨーレート、舵角情報を出力する。これらの情報は車間制御ECU31に入力される。
【0025】
車間制御ECU31は、入力された情報に基づき、自車両直前への他車両111、122等の割り込み可能性、先行車両101の離脱可能性を算出する。具体的には、車線数、車線種別、他車両の位置・速度に基づいて判定を行う。
【0026】
例えば、単車線の場合は、割り込み・離脱可能性ともになしと判定する。複数車線の場合には、さらに、車線種別により判定を行う。車線種別が黄色(追越し禁止区間)の場合には、割り込み、離脱可能性ともになしと判定する。車線種別が白色(追い越し可能区間)の場合には、隣接車線の車両の状態に基づいて以下のように判定する。
【0027】
先行車両101より後方の所定範囲内の隣接車線に車両が存在しない場合には、割り込み可能性なしと判定する。存在している場合でもその車両(例えば111)の自車両との相対速度が許容偏差以上の場合には、割り込み可能性なしと判定する。先行車両101と自車両100との間に割り込む車両は、先行車両101、自車両100と速度を合わせる必要があるから、許容偏差以上に速度差がある車両は、割り込みする車両ではないと判定できるからである。
【0028】
相対速度が許容偏差以内の場合でも、当該車両が走行レーンを維持するレーンキープ走行制御により走行している場合(例えば車両122が車両121に追従走行している場合)には、隣接車線から外れる可能性はないため、割り込みなしと判定する。また、相対速度が許容偏差以内の場合でも、自車両の対向車線を走行している場合には、割り込み可能性なしと判定する。それ以外で先行車両101より後方の所定範囲内の隣接車線を走行している車両の相対速度が許容偏差以内の場合には、割り込み可能性ありと判定する。先行車両101については、複数車線を走行しており、方向指示器を点灯させている場合に離脱可能性ありと判定する。
【0029】
そして、判定した割り込み可能性・離脱可能性に応じて車間距離設定の切り替えを行う(ステップS1)。具体的には、割り込み可能性がないと判定した場合には、ステップS3へと移行して車間距離設定値を長くする。割り込み可能性があると判定した場合には、ステップS5へと移行して車間距離設定値を短くする。先行車両の離脱可能性が高いと判定した場合には、当該先行車両が実際に離脱を完了するまでの間、目標車間距離を短く設定し、離脱完了後に目標車間距離を長く設定する。
【0030】
車間制御ECU31は、先行車両との車間距離がこうして設定した目標車間距離になるよう自車両の車速を制御する。具体的には、目標車間距離に比べて実際の車間距離が短い場合には、エンジンECU51により、変速手段52、スロットルアクチュエータ53を制御させて、シフトダウンあるいはエンジン回転数の減少により減速を行う。これらの減速により減速操作が不十分な場合には、ブレーキECU61に指示して、ブレーキアクチュエータ62を作動させて、制動力を付与することで、減速を行う。目標車間距離に比べて実際の車間距離が長い場合には、制動中であればブレーキECU61に指示して制動力を緩和することにより、制動中でない場合には、エンジンECU51により、変速手段52、スロットルアクチュエータ53を制御させて、駆動力を増大させて加速を行う。
【0031】
目標車間距離を短く設定した場合、長く設定した場合に比較して先行車両101の速度変動に応じた速度変動が大きくなり、その結果燃費が悪化しやすい。図4に車間距離の違いによる燃費の差の一例を示す。燃費向上のためには目標車間距離は長く設定することが好ましい。しかしながら、先行車両101との車間距離を長く設定した場合には、先行車両101と自車両100との間に他の車両が割り込む可能性は高くなる。割り込みに伴い、自車両の速度変動が発生するため、割り込まれると、燃費が低下してしまう。
【0032】
本実施形態によれば、割り込み可能性がない場合には、目標車間距離を長く設定し、先行車両の速度変動に伴う自車両の速度変動を抑制する一方、割り込み可能性がある場合には、目標車間距離を短く設定することで、自車両と先行車両との間への割り込み自体を抑制することにより、割り込みに伴う車速変動を抑制する。この結果、自車両の車速変動が抑制され、燃費の低下を抑制することができる。
【0033】
また、先行車両の車線変更等による離脱が予想される場合には、予め目標車間距離を短くしておいて、離脱直後に目標車間距離を長くするので、実走行シーンにおける急激な速度変動を抑制し、燃費の低下を抑制することができる。
【0034】
さらに、割り込みの可能性が低いと判断して目標車間距離を長く設定している場合には、先行車両の速度、先行車両との相対速度、前方車両との車間距離、車間距離変動のいずれかまたはこれらの組み合わせに対して割り込み可能性が高いと判定している場合に比較して大きな遅れフィルターを設定して車間距離制御を行うとよい。このように大きな遅れフィルターを設定することで先行車両の速度の時間変動のうち、時間的に短い周期の変動の影響が抑制される。
【0035】
図5は、遅れフィルター設定による燃費改善効果を説明するグラフであり、フィードバック制御における一次遅れ時定数を大きくすることで、燃費改善効果のあることがわかる。図6は、遅れフィルターによる速度変動の状態を比較して示すグラフである。遅れフィルターを設定しない場合を太線で示し、遅れフィルターの時定数が小さい側から破線、一点鎖線、細線で示している。遅れフィルターを設定しない場合(太線)には、先行車両の速度変動に合わせて自車両の速度も小刻みに変動するが、遅れフィルターの時定数を大きく設定する(破線、一点鎖線、細線の順)ほど、自車両の速度変動は滑らかになることがわかる。これにより、燃費を改善する効果も得られる。
【0036】
一方で、割り込みの可能性が低いと判定される場合であっても、目標車間距離は長ければよいというものではない。目標車間距離を長くしすぎると、運転者は後続車両への配慮から違和感を覚える。そこで、後方レーダ12により検出した後方車両との車間距離に基づいて違和感を覚えない程度の目標車間距離拡大にとどめるとよい。この場合、減速時のフィードバックゲインは不変とし、加速時のフィードバックゲインのみを低減するとよい。このようにすると、先行車両が急減速した場合には、自車両もそれに合わせて減速制御を行うが、先行車両が急加速した場合には、加速への追従は遅れるので、最初車間距離は開くものの、ゆっくりと目標車間距離に近づく制御を行うことができる。
【0037】
この制御の際に、加速要求がゲインを低減しない場合に比べて遅れる結果、逆に要求される加速度が大きくなり、却って速度変動が大きくなって燃費が悪化してしまうのを防ぐため、加速側の要求加速度には上限値を設けておくことが好ましい。この上限値としてはAT車においてはロックアップが外れない範囲に設定しておくとよい。あるいは、周囲の交通状況に基づいて平均的な加速度に対して7割程度に抑制すると交通の流れを大きく乱すことなく自車両の速度変動を抑制することができて好ましい。この平均加速度は学習により随時更新するとよい。
【0038】
また、割り込み可能性があると判定した場合でも、曲率の大きな(半径の小さい)カーブ走行中では、割り込みリスクは低くなるため、目標車間距離を伸ばしたり、フィードバックゲインや上限加速度の低減等を行うとよい。
【0039】
ここでは、割り込み可能性、離脱可能性をあり、なしの2段階で判定して制御を行う例を説明したが、割り込み可能性、離脱可能性がある場合について、さらに、その可能性の高低を多段階に判定するようにしてもよい。
【0040】
以上の説明では、レーダ装置を用いて他車両を認識する例を説明してきたが、カメラにより取得した画像中から画像認識により他車両を認識し、その位置、速度情報を取得してもよい。もちろん、レーダとカメラを併用してもよい。さらに、車々間通信により他車両の位置・速度情報を取得したり、路面、路側に設置されたセンサで取得した車両情報を路車間通信によって取得することにより、他車両の位置・速度情報を取得するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0041】
11…前方レーダ、12…後方レーダ、13…レーダ認識処理装置、21…前方カメラ、22…後方カメラ、23…画像認識処理装置、31…車間制ECU御、32…入力手段、33…表示装置、41…間通信機、42…ナビゲーション装置、43…車速センサ、44…ヨーレートセンサ、45…舵角センサ、51…エンジンECU、52…変速手段、53…スロットルアクチュエータ、61…ブレーキECU、62…ブレーキアクチュエータ、100…自車両、101、111、121、122…他車両、201、203…隣接レーン、202…走行レーン、204…区画線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先行車両を検出し、車両の速度を調整することにより当該車両との車間距離を調整する車間距離制御装置において、
車両の走行環境を把握する手段をさらに備えており、
把握した走行環境に基づいて自車両の前に他車両が割り込んでくる割り込み可能性を判定し、割り込み可能性が低い場合には、そうでない場合に比較して車間距離を長く制御する車間距離制御装置。
【請求項2】
前記走行環境を把握する手段は、自車両が走行している道路形態を把握する手段である請求項1記載の車間距離制御装置。
【請求項3】
前記走行環境を把握する手段は、隣接車線後方の車両状況を把握する手段である請求項1または2に記載の車間距離制御装置。
【請求項4】
先行車の走行レーンからの離脱可能性を判定し、離脱可能性が高いと判定した場合は、該先行車の離脱完了まで目標車間距離をそれ以外の場合に比べて短く設定し、離脱直後に目標車間距離を長く設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車間距離制御装置。
【請求項5】
割り込み可能性が低いと判定した場合には、車間距離制御のフィードバックゲインを下げるか、または、遅れ時定数を大きく設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車間距離制御装置。
【請求項6】
割り込み可能性が低いと判定した場合には、上限加速度を制限することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車間距離制御装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−158924(P2010−158924A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−828(P2009−828)
【出願日】平成21年1月6日(2009.1.6)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】