説明

運転診断情報提供装置、及び運転診断情報提供システム

【課題】車両の運転状態の診断結果を運転者に提供する装置、及びシステムにおいて、診断結果がより適切に分かりやすく運転者に提供されるようにする。
【解決手段】診断モードとして、車両の挙動・走行状態をリアルタイムに診断するリアルタイム運転診断と、運転傾向を診断する運転傾向診断とがあり、ユーザの入力に基づき、リアルタイム運転診断画面と運転傾向診断画面との何れかを選択し、切り替え表示する(S410:YES→S420)。ユーザの入力に応じて画面が切り替わり、ユーザが所望の診断結果を参照することができるため、ユーザにとって分かりやすくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の運転状態に関する診断結果を運転者に提供する装置、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境汚染や地球温暖化といったような環境に関する問題は益々大きくなっており、例えば車両(自動車)においては、二酸化炭素をはじめとした排出ガスの削減が大きな課題となっている。
【0003】
また、車両においては、交通事故等の増加を背景に、安全性に関する課題も益々大きくなっている。
この点、従来より、環境に関する性能(例えば燃費:燃料消費率)や安全に関する性能を向上させるべく、例えば車両の知能化や高機能化が推し進められ、一定の効果をあげてきた。
【0004】
一方で、個々の運転者が経済的な運転や安全運転を心掛けることによって、燃費の向上(ひいては排出ガスの削減)や交通事故の削減が期待できる。このため、個々の運転者の運転技術を向上させることは重要なテーマとなっている。そこで、運転者に経済的な運転や安全運転を促すための技術が種々考えられている。
【0005】
例えば、車両の走行中において走行状態を診断し、瞬間燃費(ごく短い単位時間当たりの燃費)や平均燃費(所定区間における平均の燃費)をその車両のディスプレイに表示したり、例えばハイブリッド車両において回生エネルギーの充放電状態をディスプレイに表示したりすることが行われている。
【0006】
また、例えば特許文献1〜3に記載されているように、運転者の実際の運転状況に応じた診断結果或いは評価(例えばアドバイス)をその運転者に提供することも行われている。
【0007】
具体的に、特許文献1には、車両の運転状態を検出し、検出値と基準値とを比較して運転状態を複数の項目について診断/評価し、その結果(アドバイス)を運転者に通知する装置について記載されている。特に、特許文献1の装置では、車両の瞬間的な運転状態と、車両の中長期的な運転状態との両方について診断/評価が行われる。
【0008】
特許文献2には、運転者の運転操作を表す情報及び車両の挙動を表す情報からその運転者の運転傾向を判断し、判断した運転傾向に応じたアドバイスを読み出して運転者に提供するシステムについて記載されている。
【0009】
特許文献3には、アクセルワーク(加減速操作)や変速操作に関してのアドバイスや警告を運転者に通知するシステムについて記載されている。
【特許文献1】特開2000−247162号公報
【特許文献2】特開2002−74597号公報
【特許文献3】特開2006−76415号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、例えば上記特許文献1の装置の装置において、車両の瞬間的な運転状態についての診断結果(以下、瞬時診断結果と記載する)と、車両の中長期的な運転状態についての診断結果(以下、中長期診断結果と記載する)とが同時に運転者に通知されてしまうと、運転者が混乱するおそれもある。
【0011】
例えば、運転者が瞬時診断結果を中長期的な運転状態についての診断結果と勘違いしたり、或いは中長期診断結果を瞬間的な運転状態についての診断結果と勘違いしてしまう可能性もある。
【0012】
この点、例えば特許文献1〜3では、そのような誤解を防止する手段は講じられていない。そして、そのような誤解が生じてしまうと、診断結果が運転者の運転技術の向上に有効に活かされない可能性がある。
【0013】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、車両の運転状態の診断結果を運転者に提供する装置、及びシステムにおいて、診断結果がより適切に分かりやすく運転者に提供されるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、車両の状態を表す情報である車両情報を取得する車両情報取得手段と、車両情報取得手段により取得された車両情報に基づき、車両の運転状態を診断する診断手段と、診断手段の診断結果を取得する診断結果取得手段と、診断結果取得手段により取得される情報であって診断結果を表す情報を表示装置に表示する表示制御手段と、を備えた運転診断情報提供装置において、使用者の入力に基づき診断モードを選択する診断モード選択手段を備え、診断結果取得手段は、診断手段の診断結果のうち、診断モード選択手段により選択される診断モードに応じた診断結果(以下、モード別診断結果と言う)を取得し、表示制御手段は、診断モードが選択される毎に、その選択された診断モードに応じたモード別診断結果を表す情報を表示装置に切り替え表示するようになっている。
【0015】
これによれば、使用者(例えば運転者)が診断モードを選択することによって、その診断モードに応じた診断結果が表示装置に表示されるようになる。つまり、使用者の意志で選択された診断モードの診断結果が表示装置に表示されるようになる。このため、診断結果が何れの診断モードのものであるかが使用者にとって分かりやすくなり、勘違い(具体的に、ある診断結果を、その診断結果とは関係のない診断モードの診断結果と誤認するような勘違い)が生じることを極力防止することができる。
【0016】
また、診断モードが選択される毎に、その診断モードに応じた診断結果が切り替え表示される(つまり、診断結果が診断モード毎に別画面で表示される)ため、使用者にとってさらに分かりやすいものとなる。例えば、複数種類の診断モードについての診断結果が同一画面に表示される、というような場合では、診断結果が何れの診断モードのものであるか分かりにくかったり、或いは前述のような勘違いが生じたりすることも懸念されるが、本発明では、そのような懸念を解消或いは抑制できる。
【0017】
次に、請求項2の運転診断情報提供装置は、請求項1の運転診断情報提供装置において、少なくとも診断モードが選択される毎に、その選択された診断モードに応じたモード別診断結果に基づき、運転者に提供するためのアドバイスを生成するアドバイス生成手段を備え、表示制御手段は、アドバイス生成手段により生成されたアドバイスを、モード別診断結果を表す情報とともに表示装置に表示させるようになっている。
【0018】
アドバイスとしては、例えば運転者の運転技術を褒める旨のアドバイスや、運転者の運転技術を向上させるためのアドバイスなどが考えられる。
この請求項2の運転診断情報提供装置によれば、診断結果に加えて前述のようなアドバイスが表示される(つまり、運転者に通知される)ため、運転者の運転技術の向上に資することができる。ひいては、燃費の向上(排出ガスの削減)や交通事故の削減に繋げることができる。
【0019】
次に、請求項3の運転診断情報提供装置は、請求項1,2の運転診断情報提供装置において、診断結果取得手段は、モード別診断結果を繰り返し取得するようになっており、アドバイス生成手段は、診断結果取得手段によるモード別診断結果の取得タイミングに同期して、アドバイスを生成するようになっており、表示制御手段は、診断結果取得手段によるモード別診断結果の取得タイミング或いはアドバイス生成手段によるアドバイス生成タイミングに同期して、表示装置に表示させる情報を更新するようになっている。
【0020】
これによれば、最新の診断結果(現在の車両の状態が反映された診断結果)、及びその最新の診断結果に基づくアドバイスが表示装置に表示されるようにすることができる。つまり、運転者は、現状が反映された診断結果、及び現状に合致したアドバイスを得られるようになる。このような的確な診断結果やアドバイスが運転者に提供されるようになれば、運転者の運転技術の向上により一層資することができる。
【0021】
次に、請求項4の運転診断情報提供装置は、請求項1〜3の運転診断情報提供装置において、モード別診断結果には、複数の診断項目についての診断結果が含まれ、アドバイス生成手段は、複数の診断項目の診断結果のそれぞれについてアドバイスを生成可能に構成され、表示制御手段は、アドバイス生成手段により複数のアドバイスが生成された場合、その複数のアドバイスのうち、予め定められた優先度に従い、少なくとも最も優先度の高いアドバイスを選択して表示装置に表示させるようになっている。
【0022】
このような構成、具体的に複数の診断項目の診断結果のそれぞれについてアドバイスが生成されるような構成によれば、より具体的なアドバイスを提供できるようになる。また、診断項目について予め優先度(重要度)を定めておくことで、複数のアドバイスのうち、運転者に通知すべき(通知したほうが良い)アドバイスが優先的に運転者に通知されるようにすることができる。このため、例えば運転者の運転技術の向上により一層資することができる。
【0023】
次に、請求項5の運転診断情報提供装置は、請求項1〜4の運転診断情報提供装置において、診断モードには、車両の挙動及び走行状態を診断する第1診断モードと、運転傾向を診断する第2診断モードとがあることを特徴としている。
【0024】
車両の挙動及び走行状態は比較的短い期間において捉えることができる。一方、運転傾向は、比較的長い期間において捉えることができ、言い換えると、中長期的に情報を蓄積することによって、特徴(傾向)が把握される。
【0025】
請求項5の装置では、このような異なる診断モードを用いて診断を実行することができるため、運転状態をより多角的に診断することができる。したがって、運転者の運転技術の向上により一層資することができる。
【0026】
次に、請求項6の運転診断情報提供装置では、請求項5の運転診断情報提供装置において、第1診断モードには、少なくとも、
(1)所定の走行区間同士で、その走行区間中に取得された車両情報が比較されることで、走行区間毎の運転状態の良否が判断される項目
(2)走行区間中に取得された車両情報が予め用意された基準情報と比較されることで、その走行区間の運転状態の良否が判断される項目
(3)車両の停車中においてその車両の挙動或いは状態が注意すべき態様に変化したか否かが判断される項目
が診断項目として含まれる。
【0027】
より具体的に、(1)には、運転状態の良否を定量的に判断することが難しく、運転状態の良否を相対的に判断するのに適した項目が分類される。(2)には、運転状態の良否の定量的な判断が可能な項目、或いは運転状態の良否を定量的に判断するのに適した項目が分類される。(3)には、例えば停車中における現象(空ぶかしやアイドリング)の有無の判断に関する項目が分類される。
【0028】
次に、請求項7の発明は、車両の状態を表す情報である車両情報を取得する車両情報取得手段と、車両情報取得手段により取得された車両情報に基づき、車両の運転状態を診断する診断手段と、診断手段の診断結果を取得する診断結果取得手段と、診断結果取得手段により取得される情報であって診断結果を表す情報を表示装置に表示する表示制御手段と、を備えた運転診断情報提供システムにおいて、使用者の入力に基づき診断モードを選択する診断モード選択手段を備え、診断結果取得手段は、診断手段の診断結果のうち、診断モード選択手段により選択される診断モードに応じた診断結果(以下、モード別診断結果と言う)を取得し、表示制御手段は、診断モードが選択される毎に、その選択された診断モードに応じたモード別診断結果を表す情報を表示装置に切り替え表示するようになっていることを特徴としている。
【0029】
このような運転診断情報提供システムによれば、請求項1について述べた効果と同じ効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の運転診断システム1の構成図である。運転診断システム1は、車両(図示省略)に搭載される運転診断情報提供装置10と、センタ2に設置されるサーバ4とを中心に構成される。
【0031】
運転診断情報提供装置10は、車内LAN200に接続される。また、車内LAN200には、例えば、広域通信装置210と、車速パルス発生器220と、加速度センサ230と、燃料量検知センサ240と、が接続される。尚、センサについては一例であり、車両の状態を検出するための種々のセンサが車内LAN200に接続される。
【0032】
広域通信装置210は、サーバ4との間で通信可能に構成されている。また、例えば道路近傍に配置されたVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System:道路交通情報システム)サービス用の電波ビーコンや光ビーコンを介して、VICSセンタから交通情報(例えば、事故情報や渋滞情報等)を受信したり、VICSセンタへ車両情報、ユーザ情報等を発信したりすることができる。
【0033】
車速パルス発生器220は、車速に応じたパルス信号を発生する機器である。
加速度センサ230は、車両の加速度に応じた信号を出力するセンサである。
燃料量検知センサ240は、燃料タンク内の燃料量に応じた信号を出力するセンサである。
【0034】
図2は、運転診断情報提供装置10の具体的な構成を表すブロック図である。
運転診断情報提供装置10は、位置検出器101、地図データベース106、操作スイッチ群107、外部メモリ108、表示装置109、音声案内/音声認識装置110、ブルートゥース通信装置(以下、BT通信装置と記載する)111、リモコンセンサ112、車両インタフェース(以下、I/Fと記載する)113、及びそれらを統括制御する制御回路115を備える。
【0035】
位置検出器101は、当該運転診断情報提供装置10を搭載した車両の現在位置や方位(進行方向)を検出するためのセンサ群であり、地磁気センサ102、ジャイロスコープ103、距離センサ104、及びGPS受信機105を備える。
【0036】
GPS受信機105は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの送信電波をGPSアンテナ105aを介して受信し、車両の位置、方位(進行方向)、速度等を検出する。
【0037】
地磁気センサ102は、半導体を用いた方位センサであり、地球に生じている南北の地磁気を検出して、方位(進行方向)を検出する。
ジャイロスコープ103は、車両の角速度(方位変化量)を検出するためのセンサであり、車両に加わる回転運動の角速度に応じた検出信号を出力する。
【0038】
距離センサ104は、車両の前後方向の加速度等から走行した距離を検出する。
これらのセンサ群は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成される。
【0039】
地図データベース106は、地図データを記憶する。地図データとしては、道路を表すリンクデータ、交差点を表すノードデータ、位置を特定する精度を向上するためのいわゆるマップマッチング用のデータ、施設を示すマークデータ、表示用の画像データ、音声案内用の音声データ等がある。
【0040】
操作スイッチ群107は、表示装置109と一体に構成され、表示画面上に設定されるタッチパネル及び表示装置109の周囲に配置される機械的なボタン式スイッチ類を備える入力操作パネルである。タッチパネルと表示装置109とは積層構造により一体化されており、タッチパネルとしては、感圧方式、電磁誘導方式、静電容量方式、あるいはこれらを組み合わせた方式等各種の方式のものがある。
【0041】
外部メモリ108は、制御回路115が実行する各種プログラムや、制御回路115における演算結果等を記憶する。
表示装置109は、操作スイッチ群107と一体となってタッチパネルとして機能する際のボタンの他、運転状態に関する診断結果、地図、探索した道路、テレビ、DVDの画像等を画面に表示する液晶カラーディスプレイである。
【0042】
音声案内/音声認識装置110は、経路案内の音声を出力して音声案内を実現したり、図示しないマイクに対し使用者が発声した音声を電気信号に変換し、内部に格納された認識辞書中の語彙データ(比較対象パターン)と照合し、最も一致度の高いものを認識結果として制御回路115に送ったりする装置である。
【0043】
BT通信装置111は、無線(ブルートゥース)により周辺機器と通信を行うための装置である。
リモコンセンサ112は、使用者により操作されるリモコン120からの赤外線や電波等の無線信号を受信し、受信結果を制御回路115に入力する。使用者は、リモコン120を操作することにより、離れた位置からでも、操作スイッチ群107に対する操作と同様の操作を行なうことができる。
【0044】
車両I/F113は、車両に搭載される各種センサ(例えば、図1における車速パルス発生器220、加速度センサ230、燃料量検知センサ240等)からの信号を受信して制御回路115に入力する。車両には、他には、図示は省略するが例えばアクセルセンサ、スロットル開度センサ、ブレーキセンサ、操舵角センサ、車間距離センサ、画像センサ、指示器センサ、照度センサ等が搭載されている。
【0045】
制御回路115は、運転診断情報生成部151と、リアルタイムアドバイス生成部153と、運転傾向アドバイス生成部155とを備えている。
運転診断情報生成部151は、車両I/F113を介して、例えば車速パルス発生器220、加速度センサ230、燃料量検知センサ240等からの信号を受信し(言い換えると車両状態を取得し)、運転状態を診断する。そして、診断情報(診断結果)を生成する。尚、車両状態を取得した時刻は、GPSからの送信電波に含まれる時刻データに基づき算出される。
【0046】
本実施形態では、診断の方式(診断モード)として、車両の挙動及び走行状態をリアルタイムに診断するリアルタイム運転診断と、運転傾向を診断する運転傾向診断との2種類がある。また、リアルタイム運転診断及び運転傾向診断では、それぞれ、複数の診断項目について診断がなされる。
【0047】
リアルタイムアドバイス生成部153は、リアルタイム運転診断の結果に基づき、運転者に提供するためのアドバイスを生成する。
運転傾向アドバイス生成部155は、運転傾向診断の結果に基づき、運転者に提供するためのアドバイスを生成する。
【0048】
次に、リアルタイム運転診断及び運転傾向診断について説明する。
[リアルタイム運転診断]
まず、リアルタイム運転診断について図3〜7を用いて説明する。
【0049】
前述のように、リアルタイム運転診断では、複数の診断項目について診断がなされるが、その複数の診断項目は、それぞれ、図3に示す分類型に分類される。
具体的に、診断対象の性質に応じて、(1)走行区間比較型、(2)定量判断可能型、(3)停車時イベント発生型に分類される。以下、それぞれの分類型について説明する。
(1)走行区間比較型
走行区間比較型に分類される診断項目は次のようなものである。具体的に、良否を定量的に評価するよりも、所定の走行区間(走行距離)同士で診断結果を比較することによって良否を相対的に評価するのに適した診断項目である。つまり、絶対評価より相対評価に適した項目である。
【0050】
この走行区間比較型に分類される診断項目としては、内容の詳細は後述するが、例えば、エコランプ点灯走行診断、エコスイッチ(以下、エコSWと記載する)使用走行診断、エアコン使用診断、アクセルオフ走行診断、エコ案内使用走行診断、などがある。尚、エコランプとは、車両の走行状態が経済的な状態(例えば燃費を抑えた状態)である場合に点灯するランプである。また、エコSWとは、車両の走行モードを低燃費モードに切り換えるためのスイッチである。低燃費モードでは、例えばエアコンの稼動状態が通常時より抑制されたり、アクセルの踏み込み量に対する燃料噴射量の増加割合が通常時よりも抑制されたりして、燃費が抑えられるようになっている。
【0051】
エコランプ点灯走行診断では、所定の走行区間(走行距離)のうち、エコランプが点灯した状態で車両が走行した距離の割合(つまり、車両が経済的な走行状態で走行した距離の割合)が算出される。
【0052】
エコSW使用走行診断では、所定の走行区間(走行距離)のうち、エコSWが有効な状態で車両が走行した距離の割合(つまり、車両が低燃費モードで走行した距離の割合)が算出される。
【0053】
エアコン使用診断では、所定の走行区間中において車両が走行可能な状態である時間のうち、エアコンの使用時間の割合が算出される。
アクセルオフ走行診断では、所定の走行区間(走行距離)のうち、アクセルがオフ(具体的には、アクセルの踏み込み量が0)の状態で惰性のみで走行した距離の割合が算出される。尚、アクセルの踏み込み量は、アクセルの踏み込み量を検出するためのアクセルセンサからの信号に基づき算出される。
【0054】
エコ案内使用走行診断では、所定の地点から目的地までの距離に対し、渋滞ルート回避のためのルート案内サービスを使用して走行した距離の割合が算出される。
(2)定量判断可能型
定量判断可能型に分類される診断項目は次のようなものである。具体的に、安全に関する診断項目であって、良否を定量的に評価することが可能な(良否を定量的に評価するのに適している)診断項目である。また、比較的発生頻度の高いイベント(現象)を診断する診断項目も本型に分類される。
【0055】
この定量判断可能型に分類される診断項目としては、内容の詳細は後述するが、例えば、制限速度診断、アクセル診断、ブレーキ診断、一時停止診断、車間距離診断、シートベルト着用診断、トンネル内ライト点灯診断、早期ライト点灯診断などがある。
【0056】
制限速度診断では、所定の走行区間(走行距離)のうち、制限速度を超えて走行した距離の割合が算出される。算出結果は、本診断用の基準値に基づき評価される。尚、制限速度の情報は、車両に備えられたカメラ(図示省略)から取り込んだ路面標示の画像を解析することによって得ることができる。また、VICS情報受信装置13によりVICSサービス用の固定局から受信することもできる。また、地図データベース11に交通規制に関する情報が記憶されていれば、地図データベース11から取得するようにすることもできる。車両の速度は、車速センサからの信号に基づき算出される。
【0057】
アクセル診断では、加速場面を車両状態から特定するとともに、その加速場面の総発生回数に対し、場面の前後での加速度及びジャーク(加速度の変化率)が閾値を超えた場面の発生回数の割合が算出される。算出結果は、本診断用の基準値に基づき評価される。尚、所定の走行区間(走行距離)のうち、アクセル(図示省略)が所定量以上踏み込まれた状態で走行した距離の割合を算出して評価するようにしても良い。
【0058】
ブレーキ診断では、所謂急ブレーキの回数が算出される。算出結果は、本診断用の基準値に基づき評価される。尚、急ブレーキか否かは、ブレーキセンサ及び加速度センサからの信号に基づき判断される。例えば、ブレーキセンサからの信号に基づき算出されるブレーキペダルの操作量について、その操作量の所定時間あたりの変化量が所定量以上か否かに基づき判断される。或いは、加速度センサからの信号に基づき算出される減速量が所定量以上か否かに基づき判断される。
【0059】
一時停止診断では、一時停止すべき箇所で一時停止がなされたか否かが診断される。尚、一時停止すべき箇所か否かは、VICS情報受信装置13によりVICSサービス用の固定局から受信される交通情報に基づき判断することができる。また、地図データベース11に交通規制に関する情報が記憶されていれば、その情報に基づき判断することもできる。
【0060】
車間距離診断では、所定の走行区間(走行距離)において、自車両と同じ走行車線にて自車両の前方を走行する他車両との距離(すなわち、車間距離)が所定距離以上となる状態で走行した距離の割合が算出される。算出結果は、本診断用の基準値に基づき評価される。
【0061】
シートベルト着用診断では、シートベルトに設けられてそのシートベルトの脱着を検出するためのセンサからの信号に基づき、シートベルトが着用されているか否かが診断される。より具体的に、車両のシフトレンジ(図示省略)の設定がP,R及びN以外の状態でかつ車速が所定の速度以上である際にシートベルトが着用されているか否かが診断される。
【0062】
トンネル内ライト点灯診断では、トンネル内にてライトが点灯されたか否かが診断される。車両がトンネル内を走行しているか否か(トンネル内に進入したか否か)は、照度センサからの信号に基づき判断される。また、GPS受信装置12により算出される車両の現在位置、及び地図データベース11が記憶する道路データに基づき判断されるようにすることもできる。
【0063】
早期ライト点灯診断では、ライトの点灯が推奨の時間帯になされたか否かが診断される。推奨の時間帯は、現在地の緯度/軽度および日時から算出される日没時刻に基づき決定される。
(3)停車時イベント発生型
停車時イベント発生型に分類される診断項目は次のようなものである。具体的に、環境に関して車両停車時ないし停車中に診断される診断項目であって、比較的発生頻度の高いイベント(現象)を診断する診断項目である。
【0064】
この停車時イベント発生型に分類される診断項目としては、内容の詳細な説明は後述すするが、例えば、空ぶかし診断、アイドル放置時間診断、などがある。
空ぶかし診断では、車両の停車時ないし停車中に空ぶかしがなされたか否かが診断される。
【0065】
アイドル放置時間診断では、車両の停車時ないし停車中に、アイドル状態の継続時間が予め定められた時間を超えたか否かが診断される。
ここで、図3に示すように、(1)〜(3)の分類型には予め優先度が定められている。具体的に、停車時イベント発生型の優先度が最も高く、次に定量判断可能型の優先度が高く、走行区間比較型の優先度が最も低い。優先度がどのように利用されるかについては後述する。
【0066】
次に、図4は、制御回路115のリアルタイムアドバイス生成部153において実行されるアドバイス生成処理を表すフローチャートである。
図4のアドバイス生成処理は、運転診断情報提供装置10が起動した後、所定のタイミングで実行されるようになっている。所定のタイミングとは、詳しくは後述するが、走行区間比較型の診断項目に関するアドバイスの生成タイミング、定量判断可能型の診断項目に関するアドバイスの生成タイミング、及び停車時イベント発生型の診断項目に関するアドバイスの生成タイミングである。各生成タイミングは、重複する場合もあれば、重複しない場合もある。このため、S110〜S130の全部或いは何れか2つの処理が並列に実行される場合もあれば、S110〜S130のうち何れかの処理しか実行されない場合もある。
【0067】
S110では、停車時イベント発生型の診断項目についての診断結果に基づき、その診断項目に関するアドバイスを生成する。
S120では、定量判断可能型の診断項目についての診断結果に基づき、その診断項目に関するアドバイスを生成する。
【0068】
S130では、走行区間比較型の診断項目についての診断結果に基づき、その診断項目に関するアドバイスを生成する。
S110〜S130の後は、S140に進む。
【0069】
S140では、同時に複数のアドバイスが生成されたか否かを判断するとともに、同時に複数のアドバイスが生成された場合には、図3にて説明した優先度に従い、優先度の高い順に最大2つまでのアドバイスを選択する。
【0070】
S140の後はS150に進み、選択されたアドバイスに対応したアドバイスIDを出力する。アドバイスIDは、アドバイスに応じて割り振られているものであり、例えば外部メモリ108にテーブル情報として記憶されている。S150では、選択されたアドバイスに対応するアドバイスIDを出力する。このアドバイスIDは制御回路115において認識され、そのアドバイスIDに対応したアドバイスが表示装置109の表示画面に表示される。
【0071】
図5は、リアルタイム運転診断における診断タイミング、及びアドバイス生成タイミング(アドバイス生成処理の実行タイミング)を表すタイムチャートである。
図5において、1段目は、車両のアクセサリスイッチ(ACC)のオン/オフ状態を表す。
【0072】
2段目は、車両の走行/停止状態の一例を表し、区間(1)〜(8)がそれぞれ、車両が走行状態である区間(車速が0km/hより大きい区間)を表し、それ以外の区間が車両が停止状態である区間(車速が0km/h)を表す。尚、区間毎に付されたkm表示の数値は、走行距離を表す。
【0073】
3段目は、運転状態の診断タイミングを表す。
本実施形態では、診断は、所定の区間を1単位として行われる。具体的に、車両の累積走行距離が0である地点を始点として、車両の累積走行距離が1.6km以上となってからの最初の停車時点を終点とし、その始点から終点までが1単位となる。尚、以下、この1単位の区間を評価区間とも記載する。尚、1.6kmとは、所謂ちょい乗りの感覚(ちょっとそこまでという感覚)で車両が運転される場合の平均的な走行距離(統計的に判明している)である。
【0074】
図5の例では、アクセサリスイッチがオンされた後、最初に車両が走行を開始した地点(区間(1)の始点)が評価区間の始点となる。区間(1)の終点では、累積走行距離は0.8kmであって1.6km以上であることの条件を満たさないため評価区間の終点とはならず、同様に、区間(2)の終点も累積走行距離が1.5kmであって1.6km以上であることの条件を満たさないため評価区間の終点とはならない。区間(3)の終点は、累積走行距離が2.2kmであって1.6km以上であることの条件を満たす(言い換えると、区間(3)の終点は、累積走行距離が1.6km以上となってからの最初の停車位置である)ため、評価区間の終点となる。即ち、区間(1)の始点〜区間(3)の終点が最初の評価区間(以下、第1の評価区間と記載する)となる。そして、診断は、この第1の評価区間について行われる。診断のタイミングは、第1の評価区間の終点(つまり、区間(3)の終点)である。
【0075】
次の評価区間(以下、第2の評価区間と記載する)は、区間(3)の終点から区間(5)の終点までとなる。第2の評価区間についての診断タイミングは、その第2の評価区間の終点(つまり、区間(5)の終点)である。
【0076】
さらに次の評価区間(以下、第3の評価区間と記載する)は、区間(5)の終点から区間(7)の終点までとなる。第3の評価区間についての診断タイミングは、その第3の評価区間の終点(つまり、区間(7)の終点)である。
【0077】
4段目は、走行区間比較型に分類される診断項目に関してのアドバイス生成タイミング(アドバイス生成処理の実行タイミング)を表す。ここでは、前回の評価区間における診断結果と、今回の評価区間における診断結果とが比較されて今回の診断結果が相対的に評価され、その評価結果に基づくアドバイスが生成される。このため、第1の評価区間の終点においては、前回の評価区間の診断結果が存在しない(前回の評価区間が存在しない)ため、アドバイスは生成されないようになっている。一方、第2の評価区間の終点において、第1の評価区間の診断結果と第2の評価区間の診断結果とが比較され、その第2の評価区間の診断結果が相対評価されてアドバイスが生成される。第3の評価区間についても同様である。具体的に、第3の評価区間の診断結果と第2の評価区間の診断結果とが比較され、第3の評価区間の診断結果が相対評価されてアドバイスが生成される。
【0078】
5段目は、定量判断可能型に分類される診断項目に関してのアドバイス生成タイミング(アドバイス生成処理の実行タイミング)を表す。定量判断可能型に分類される診断項目に関しては、前述したような評価区間の終わりにおいて、それぞれ、その評価区間の診断結果に基づくアドバイスが生成される。図5の例では、評価区間の終点である区間(3)の終点、区間(5)の終点、及び区間(7)の終点のそれぞれにおいてアドバイスが生成される。
【0079】
6段目は、停車時に発生し得るイベントの発生タイミングの一例を表す。
7段目は、停車時における診断タイミングを表す。停車時においては、1s間隔毎にサンプリングを行ってイベントの発生の有無を診断する。具体的に、区間(1)〜(8)の終点、つまり車両が停車したタイミングで、停車時イベント発生型の診断項目の診断を行い、その後は1s毎に診断を行う。
【0080】
8段目は、停車時イベント発生型に分類される診断項目に関してのアドバイス生成タイミングを表す。停車時イベント発生型に分類される診断項目に関しては、車両の停車中においてイベントが発生した場合に(イベントが発生したと診断できた場合に)、その発生に応じて、アドバイス生成処理(図4参照)によりアドバイスが生成される。
【0081】
尚、走行区間比較型では、例えば、第3の評価区間の途中では、その第3の評価区間の累積走行距離が1.6km以上となるまで引き続き、第2の評価区間についてのアドバイスが生成される(車両の停車時に生成される)。また、定量判断可能型でも同様に、例えば第2、第3の評価区間の途中では、その第2、第3の評価区間の累積走行距離が1.6km以上となるまで引き続き、前回の評価区間である第1、第2の評価区間についてのアドバイスが生成される(車両の停車時に生成される)。また、車両の停車中は、停車時イベント発生型についてのアドバイスが生成される。
【0082】
しかし、街乗りや渋滞時等では頻繁に車両が停止することとなり、停止のたびに同じアドバイスが生成されてしまうこととなる。この点について、本実施形態では対策を施している。図6を用いてその対策について説明する。
【0083】
図6において、1段目は、車両の走行/停止状態の一例を表している。1段目に付記された時間は、それぞれ、車両の走行区間/停止区間の期間(時間)を表している。
2段目は、アドバイス生成タイミングを表している。
【0084】
本実施形態では、車両の停車時(a,b)にアドバイスを生成した場合、そのアドバイス生成後5s間は、アドバイス生成タイミングが到来したとしてもアドバイスは生成しないようにしている。これにより、前述したような問題(具体的に、車両の停止毎に同じアドバイスが生成されること)を回避するようにしている。
【0085】
ここで、図7は、リアルタイム運転診断の結果を表示する表示画面の一例である。
図7に示すリアルタイム運転診断の画面では、詳細は後述するが、ステータス情報、エコレベル、燃費情報、累積ポイント、アドバイス、が少なくとも表示されるようになっている。
【0086】
ステータス情報は、運転者の運転レベル・運転技術の階級を色分けにより表示するものである。尚、文字の表示色自体がレベルに応じて色分けされるようになっている。例えば、ゴールドが最も優れており、シルバーが次に優れており、ブルーがその次に優れていることを示す。
【0087】
エコレベルは、運転の経済性の度合いを表示するものである。例えば、燃費、エコランプ点灯走行診断、エコSW使用走行診断、エアコン使用診断、アクセルオフ走行診断、などの診断項目の診断結果が総合的に評価され、レベル付けされる。また、評価の区間(期間)は、1分間としたり、或いはトリップ期間(例えばアクセサリスイッチのオンからオフまでの期間)としたり、運転者が任意に設定することができる。
【0088】
燃費情報では、所定の時点の燃費が表示される。
累積ポイントは、運転者に現在付与されているポイントの合計である。ここでポイントについて説明する。本実施形態では、運転状態に関する診断結果が、運転診断情報提供装置10からサーバ4に送信され、サーバ4では、その診断結果に基づき、運転者に付与すべきポイントが演算、記録されるようになっている。そして、運転診断情報提供装置10において、ポイントの情報はサーバ4からダウンロードできるようになっている。運転者に付与されるポイントはサーバ4にて管理され、ショッピング、給油、高速道路料金所などの様々な場面での各種支払いに利用できる。これは、経済的な運転や安全運転を行う運転者を優遇する趣旨である。ひいては、経済的な運転や安全運転を促して、燃費向上(排出ガス削減)や交通事故の減少に繋げようとするものである。
【0089】
次に、図7におけるアドバイスは、前述したような態様で生成されるものである。
[運転傾向診断]
次に、運転傾向診断について、図8〜11を用いて説明する。
【0090】
運転傾向診断では、運転傾向を表す項目である傾向項目について診断を行い、診断結果に基づき、傾向項目について採点を行うようになっている。傾向項目は複数設定されている。さらに、各傾向項目は、複数の個別診断項目からなる。そして、各個別診断項目のそれぞれについて採点がなされ、個別診断項目の平均点が、傾向項目の採点結果となる。
【0091】
傾向項目の採点結果は、図11にて後述するが、レーダーチャート形式で表示装置109の表示画面に表示される。
図8は、運転傾向診断における採点タイミング(つまり、診断タイミング)及びアドバイス生成タイミングを表すタイムチャートである。
【0092】
図8において、1段目は、車両のアクセサリスイッチ(ACC)のオン/オフ状態を表す。
2段目は、車両の走行/停止状態の一例を表し、区間(10)〜(13)がそれぞれ、車両の走行区間(車速が0km/hより大きい区間)を表し、それ以外の区間が車両の停止区間(車速が0km/h)を表す。
【0093】
3段目は、採点タイミングを表す。言い換えれば、レーダーチャートの更新タイミングを表す。3段目に示すように、運転傾向診断においては、走行区間の終わり毎、つまり、走行区間(10)〜(13)の終点のそれぞれにおいて、過去〜その時までの運転傾向を診断して傾向項目について採点を行うようになっている(言い換えると、レーダーチャートを更新するようになっている)。
【0094】
4段目は、アドバイス生成タイミングを表す。アドバイスは、採点タイミングと同期している。つまり、走行区間(10)〜(13)の終点のそれぞれにおいて、アドバイスが生成される。
【0095】
ここで、アドバイスは、複数の個別診断項目のそれぞれについて生成される。そこで、本実施形態では、生成される複数のアドバイスのうち、運転者に提供するためのアドバイスを所定のルールに従って選択するようにしている。この点について、図9,10を用いて説明する。
【0096】
図9は、制御回路115の運転傾向アドバイス生成部155が実行するアドバイス選択処理を表すフローチャートである。
図9のアドバイス選択処理は、図8に示すアドバイス生成タイミングが到来すると実行され、また、傾向項目のそれぞれについて実行される。また、ユーザにより、画面上で傾向項目が選択されると、その選択された傾向項目について図9の処理が開始される。
【0097】
図9の処理では、まず、S210で、傾向項目の採点結果(点数)が50点以上か否かを判定し、50点以上であると判定すると(S210:YES)、S220に移行する。
S220では、傾向項目を構成する個別診断項目のうち、採点済みの個別診断項目が幾つあるかを判定する。
【0098】
採点済の個別診断項目が3つ以上あると判定するとS230に移行し、採点済の個別診断項目数が2つであると判定するとS240に移行し、採点済の個別診断項目数が1つであると判定するとS250に移行する。
【0099】
S230では、採点済の個別診断項目のうち、採点結果が良い(点数が良い)上位2つの個別診断項目についてのアドバイスと、採点結果が最も悪い(点数が最も悪い)個別診断項目についてのアドバイスを選択する。そして次に、S300に進む。
【0100】
S240では、採点済の個別診断項目のうち、採点結果が最も良い(点数が最も良い)個別診断項目についてのアドバイスと、採点結果が最も悪い(点数が最も悪い)個別診断項目についてのアドバイスとを選択する。そして次に、S300に進む。
【0101】
S250では、採点済の個別診断項目のうち、採点結果が最も良い(点数が最も良い)個別診断項目についてのアドバイスを選択する。そして次に、S300に進む。
S300では、選択したアドバイスに対応付けられたアドバイスIDを出力する。このアドバイスIDは制御回路115において認識され、そのアドバイスIDに対応したアドバイスが表示装置109の表示画面に表示される。
【0102】
また、S210で、傾向項目の採点結果(点数)が50点未満であると判定すると(S210::NO)、S260に移行する。
S260では、傾向項目を構成する個別診断項目のうち、採点済みの個別診断項目が幾つあるかを判定する。
【0103】
採点済の個別診断項目が3つ以上あると判定するとS270に移行し、採点済の個別診断項目数が2つであると判定するとS280に移行し、採点済の個別診断項目数が1つであると判定するとS290に移行する。
【0104】
S270では、採点済の個別診断項目のうち、採点結果が最も良い(点数が最も良い)個別診断項目についてのアドバイスと、採点結果が悪い(点数が悪い)下位2つの個別診断項目(つまり、採点結果が最も悪い個別診断項目と採点結果が次に悪い個別診断項目)についてのアドバイスを選択する。そして次に、S300に進む。
【0105】
S280では、採点済の個別診断項目のうち、採点結果が最も良い(点数が最も良い)個別診断項目についてのアドバイスと、採点結果が最も悪い(点数が最も悪い)個別診断項目についてのアドバイスとを選択する。そして次に、S300に進む。
【0106】
S290では、採点済の個別診断項目のうち、採点結果が最も悪い(点数が最も悪い)個別診断項目についてのアドバイスを選択する。そして次に、S300に進む。
さらに、図9の処理において選択されるアドバイスには優先度が定められ、優先度の高い順に、表示装置109の表示画面に表示されるようになっている。優先度について、図10を用いて説明する。
【0107】
図10において、(A)はアドバイスが3つ生成されている場合(採点済みの個別診断項目が3つである場合)を表し、(B)はアドバイスが2つ生成されている場合(採点済みの個別診断項目が2つである場合)を表し、(C)はアドバイスが1つ生成されている場合(採点済みの個別診断項目が1つである場合)を表す。
【0108】
(A)において、まず、傾向項目の点数が50点以上(50〜100点)である場合(S210:YES→S230)、図9にても説明したように、採点結果が良い上位2つの個別診断項目についてのアドバイスと、採点結果が最も悪い個別診断項目についてのアドバイスが選択される(S230)。このうち、採点結果が最も良い個別診断項目についてのアドバイスの優先順位が1位となり、次に採点結果が良い個別診断項目についてのアドバイスの優先順位が2位となる。採点結果が最も悪い個別診断項目についてのアドバイスの優先順位は3位となる。
【0109】
次に、(A)において、傾向項目の点数が50点未満(0〜49点)である場合(S210:NO→S270)、採点結果が最も良い個別診断項目についてのアドバイスと、採点結果が悪い下位2つの個別診断項目についてのアドバイスが選択される(S270)。このうち、採点結果が最も悪い個別診断項目についてのアドバイスの優先順位が1位となり、採点結果が次に悪い個別診断項目についてのアドバイスの優先順位が2位となる。採点結果が最も良い個別診断項目についてのアドバイスの優先順位は3位となる。
【0110】
次に、(B)において、傾向項目の点数が50点以上(50〜100点)である場合(S210:YES→S240)、採点結果が最も良い個別診断項目についてのアドバイスと、採点結果が最も悪い個別診断項目についてのアドバイスとが選択される(S240)。このうち、採点結果が最も良い個別診断項目についてのアドバイスの優先順位が1位となり、採点結果が最も悪い個別診断項目についてのアドバイスの優先順位が2位となる。
【0111】
次に、(B)において、傾向項目の点数が50点未満(0〜49点)である場合(S210:NO→S280)、採点結果が最も良い個別診断項目についてのアドバイスと、採点結果が最も悪い個別診断項目についてのアドバイスとが選択される(S280)。このうち、採点結果が最も悪い個別診断項目についてのアドバイスの優先順位が1位となり、採点結果が最も良い個別診断項目についてのアドバイスの優先順位が2位となる。
【0112】
次に、(C)において、傾向項目の点数が50点以上(50〜100点)である場合(S210:YES→S250)、採点結果が最も良い個別診断項目についてのアドバイスが選択される(S250)。そして、この選択されたアドバイスの優先順位が1位となる。
【0113】
次に、(C)において、傾向項目の点数が50点未満(0〜49点)である場合(S210:NO→S290)、採点結果が最も悪い個別診断項目についてのアドバイスが選択される(S290)。そして、この選択されたアドバイスの優先順位が1位となる。
【0114】
図11は、運転傾向診断の結果を表示する表示画面の一例である。
図11に示す運転傾向診断の画面では、レーダーチャート、ランキング情報、アドバイスが少なくとも表示されるようになっている。
【0115】
図11におけるレーダーチャートでは、安定走行、加減速、車内環境、注意判断、駐停車、といった5個の傾向項目について、採点結果を表示している。各傾向項目は、前述したように、複数の個別診断項目からなり、個別診断項目の採点結果の平均点が、傾向項目の採点結果となっている。何れかの傾向項目が押下されることによって、その傾向項目のアドバイスが表示されるようになる。具体的に、傾向項目を構成する個別診断項目のアドバイスのうち、前述したような手順で選択されたアドバイスが表示される。
【0116】
ランキング情報では、累積ポイントのランキングが月毎に表示される。
アドバイスの欄には、アドバイスとしての具体的なコメントが表示される。尚、アドバイスはスクロール表示されるようになっている。また、「前へ」釦が押下されると、アドバイスが遡ってスクロールし、或いは前回表示されたアドバイスまで戻って表示されるようになる。「次へ」釦が押下されると、アドバイスが文末に向かってスクロールし、或いは次の新しいアドバイスが表示されるようになる。
【0117】
ここで、図12は、制御回路115において実行され、リアルタイム運転診断に係る画面と運転傾向診断に係る画面とを切り替えるための表示制御処理を表すフローチャートである。
【0118】
この表示制御処理は、運転診断情報提供装置10が起動した後、定期的に実行され、まず、S410において、ユーザの入力に基づき画面選択の指示が有ったか否か(ユーザにより画面選択の指示が入力されたか否か)を判定し、画面選択の指示が有ったと判定すると(S410:YES)、S420に移行する。
【0119】
S420では、指示された画面を表示する。そして次にS440に移行する。
また、S410において画面選択の指示が無かったと判定すると(S410:NO)、S430に移行し、前回選択された画面を表示する。前回選択された画面とは、例えば運転診断情報提供装置10が前回オフされた際に、その運転診断情報提供装置10において設定されていた(選択されていた)画面である。
【0120】
次にS440に移行し、ランキング情報が更新されたか否かを判定し、更新されていないと判定すると(S440:NO)、S490に移行する。尚、運転状態の診断結果を運転診断情報提供装置10からサーバ4にアップロードした際に、ランキングに関する更新情報がダウンロードされるようになっている。
【0121】
また、S440においてランキング情報が更新されたと判定すると(S440:YES)、S450に移行し、ステータス情報が表すステータスが向上したか否かを判定する。
S450においてステータスが向上していないと判定すると(S450:NO)、S470に移行する。
【0122】
一方、S450においてステータスが向上したと判定すると(S450:YES)、S460に移行する。
S460では、ステータス向上につながった区間における診断結果をレーダーチャートに表示してユーザに提供する。つまり、運転傾向診断の画面に遷移する。例えば、ステータス情報がシルバーからゴールドに向上した場合には、シルバー〜ゴールドに変化した区間の診断結果(運転傾向診断の結果)を提供する。また、診断結果とともに、運転者を褒める旨のアドバイスを表示する。
【0123】
次にS470に進み、ランキング算出に係る対象期間の診断結果を提供する。つまり、リアルタイム運転診断の画面に遷移する。また、ランキングが上がった場合には、診断結果とともに褒める旨のアドバイスを表示し、ランキングが下がった場合には、診断結果とともに注意を喚起する旨のアドバイスを表示する。
【0124】
次にS480に移行し、所定区間或いは所定回数、ランキング算出に係る対象期間の診断結果(リアルタイム運転診断の結果)を提供したか否かを判定する。ここでは、所定区間は1.6kmの区間であり、所定回数は3回である(尚、停車毎に1回提供される)。つまり、S480では、リアルタイム運転診断の結果が1.6kmの間提供されたか、或いは3回提供されたか(但し、停車時に1回とカウント)を判定する。
【0125】
S480で所定区間及び所定回数提供していないと判定すると(S480:NO)、再びS470に戻る。
一方、S480にて所定区間或いは所定回数提供したと判定すると(S480:YES)、S490に移行し、リアルタイム運転診断の画面及び運転傾向診断の画面の何れが選択されているかを判定する。
【0126】
S490においてリアルタイム運転診断の画面が選択されていると判定すると、S500に移行し、リアルタイム運転診断の画面に遷移して、リアルタイム運転診断の結果を表示する(ユーザに提供する)。
【0127】
次にS510に移行し、所定回数(本例では3回)連続して同一の結果を提供したか否かを判定し、所定回数連続して同一結果を提供していないと判定すると(S510:NO)、再びS500に戻る。一方、所定回数連続して同一結果を提供したと判定すると(S510:YES)、S520に移行する。
【0128】
S520では、運転傾向診断の画面に遷移し、運転傾向診断の結果を表示する(ユーザに提供する)。
次にS530に進み、ユーザの入力に基づき画面変更の指示が有ったか否か(ユーザにより画面変更の指示が入力されたか否か)を判定し、画面変更の指示が無いと判定すると(S530:NO)、再びS500に戻る。
【0129】
一方、S530において画面変更の指示が有ったと判定すると(S530:YES)、再びS410に戻る。S530から進んだS410では、画面変更の指示を、画面選択の指示と捉え(S410:YES)、次にS420に移行して指示された画面を表示する。
【0130】
また、S490にて運転傾向診断の画面が選択されていると判定すると、S540に移行し、アクセサリスイッチのオンから所定時間が経過したか否かを判定する。
S540にてアクセサリスイッチのオンから所定時間が経過したと判定する(S540:YES)、S550に移行し、運転傾向診断画面に遷移し、運転傾向診断の結果を表示する(ユーザに提供する)。
【0131】
次にS560に進み、ユーザの入力に基づき画面変更の指示が有ったか否か(ユーザにより画面変更の指示が入力されたか否か)を判定し、画面変更の指示が無かったと判定すると(S560:NO)、S550に戻る。
【0132】
一方、S560において画面変更の指示があったと判定すると(S560:YES)、再びS410に戻る。
また、S540においてアクセサリスイッチのオンから所定時間が経過していないと判定すると(S540:NO)、S570に移行する。
【0133】
S570では、リアルタイム運転診断の画面に遷移し、リアルタイム運転診断の結果を表示する(ユーザに提供する)。
次にS580に進み、ユーザの入力に基づき画面変更の指示が有ったか否か(ユーザにより画面変更の指示が入力されたか否か)を判定し、画面変更の指示が無かったと判定すると(S580:NO)、S540に戻る。
【0134】
一方、S580において画面変更の指示があったと判定すると(S580:YES)、再びS410に戻る。
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザは、リアルタイム運転診断の画面、及び運転傾向診断の画面の何れかを選択して表示させるようにすることができる(S410:YES→S420)。つまり、ユーザが望む所望の画面が表示されるようになるため、ユーザにとって使い勝手が良くなる。
【0135】
また、本実施形態では、リアルタイム運転診断の画面、及び運転傾向診断の画面において、それぞれ、診断結果に加えてアドバイスが表示されるため、運転者の運転技術の向上に資することができる。ひいては、燃費の向上(排出ガスの削減)や交通事故の削減に繋げることができる。
【0136】
特に、運転傾向診断の画面では、ユーザが傾向項目(図11参照:「安定走行」「加減速」「車内環境」「注意判断」「駐停車」)を選択することによって、その選択された傾向項目のアドバイスが生成されて運転者に提供されるようになる。そしてこの場合、傾向項目の点数に応じて提供するアドバイスを選択するようにしており、これによれば、状況に応じてより適切なアドバイスを表示できるようになる。さらに、アドバイスの優先度を定め、優先順にアドバイスを表示するようにしているため、所望のアドバイスが速やかに運転者に提供される。このような構成によれば、運転者の運転技術の向上により一層資することができる。
【0137】
尚、本実施形態において、車両I/F113が車両情報取得手段に相当し、制御回路115の特に運転診断情報生成部151が診断手段に相当し、S420,S430,S460,S470,S500,S520,S550,S570が診断結果取得手段及び表示制御手段に相当し、S410,S530,S560,S580が診断モード選択手段に相当し、S110,S120,S130の処理がアドバイス生成手段に相当し、リアルタイム運転診断が第1診断モードに相当し、運転傾向診断が第2診断モードに相当している。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
【0138】
第2実施形態では、第1実施形態と比較して、制御回路115の運転傾向アドバイス生成部155が、図9の処理に代えて、図13の処理を実行するようになっている点が異なっている。図13の処理は、アドバイス生成タイミング(図8参照)において実行される。
【0139】
具体的に、第1実施形態では、傾向項目を構成する個別診断項目毎にアドバイスを生成し、アドバイスが複数生成された場合には、その複数のアドバイスの中から、所定のルールで運転者に提供するアドバイスを選択するようにしていた。また、アドバイスには優先順位が定められ、優先順位に従って表示されるようになっていた。
【0140】
これに対し、本第2実施形態では、傾向項目の点数に応じてアドバイスを生成するようになっている点が第1実施形態と異なっている。
具体的に、まず、S310にて、傾向項目の点数が50点以上であるか否かを判定し、50点以上であると判定すると(S310:YES)、S320に移行する。
【0141】
S320では、運転者を褒める旨のアドバイスを生成する。そして次にS340に進む。
また、S310にて、傾向項目の点数が50点未満であると判定すると(S310:NO)、S330に移行し、運転者の運転技術の向上を図るためのアドバイスを生成する。そして次にS340に移行する。
【0142】
S340では、生成したアドバイスに対応したアドバイスIDを出力する。アドバイスIDは制御回路115において認識され、アドバイスIDに応じたアドバイスが表示されるようになる。
【0143】
このような構成によれば、個別診断項目毎にアドバイスを生成する場合と比較して、処理負荷を抑えることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術範囲内において種々の形態をとることができる。
【0144】
例えば、上記実施形態では、図4,9,12,13の処理は運転診断情報提供装置10において実行されるが、サーバ4において実行されるようにしても良い。
また、上記実施形態(図12)において、リアルタイム運転診断の画面が選択されている場合でも、表示タイミング(更新タイミング)の所定回数に1回は運転傾向診断の画面を表示させるようにしても良い。同様に、運転傾向診断の画面が選択されている場合でも、表示タイミング(更新タイミング)の所定回数に1回はリアルタイム運転診断の画面を表示させるようにしても良い。
【0145】
また、上記実施形態において、図7における燃費情報としては、所定の期間における平均燃費が表示されるようにしても良い。また、所定の期間における燃費の推移がグラフ表示されるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0146】
【図1】本実施形態の運転診断システム1の概略構成図である。
【図2】運転診断情報提供装置10の構成を表すブロック図である。
【図3】診断項目の分類型、及び分類型の優先度を表す図面である。
【図4】制御回路115のリアルタイムアドバイス生成部153において実行されるアドバイス生成処理を表すフローチャートである。
【図5】リアルタイム運転診断における診断タイミング、及びアドバイス生成タイミング(アドバイス生成処理の実行タイミング)を表すタイムチャートである。
【図6】アドバイス生成タイミングについての態様を表すタイムチャートである。
【図7】リアルタイム運転診断の結果を表示する表示画面の一例を表す図面である。
【図8】運転傾向診断における採点タイミング及びアドバイス生成タイミングを表すタイムチャートである。
【図9】制御回路115の運転傾向アドバイス生成部155において実行されるアドバイス選択処理を表すフローチャートである。
【図10】アドバイスの優先度を表す図面である。
【図11】運転傾向診断の結果を表示する表示画面の一例を表す図面である。
【図12】制御回路115において実行される表示制御処理を表すフローチャートである。
【図13】第2実施形態において実行されるアドバイス生成処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0147】
1…運転診断システム、2…センタ、4…サーバ、10…運転診断情報提供装置、11…地図データベース、12…GPS受信装置、13…VICS情報受信装置、101…位置検出器、102…地磁気センサ、103…ジャイロスコープ、104…距離センサ、105…GPS受信機、105a…GPSアンテナ、106…地図データベース、107…操作スイッチ群、108…外部メモリ、109…表示装置、110…音声案内/音声認識装置、111…BT通信装置、112…リモコンセンサ、113…車両I/F、115…制御回路、120…リモコン、151…運転診断情報生成部、153…リアルタイムアドバイス生成部、155…運転傾向アドバイス生成部、210…広域通信装置、220…車速パルス発生器、230…加速度センサ、240…燃料量検知センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の状態を表す情報である車両情報を取得する車両情報取得手段と、
前記車両情報取得手段により取得された前記車両情報に基づき、車両の運転状態を診断する診断手段と、
前記診断手段の診断結果を取得する診断結果取得手段と、
前記診断結果取得手段により取得される情報であって診断結果を表す情報を表示装置に表示する表示制御手段と、
を備えた運転診断情報提供装置において、
使用者の入力に基づき診断モードを選択する診断モード選択手段を備え、
前記診断結果取得手段は、前記診断手段の診断結果のうち、前記診断モード選択手段により選択される診断モードに応じた診断結果(以下、モード別診断結果と言う)を取得し、
前記表示制御手段は、診断モードが選択される毎に、その選択された診断モードに応じたモード別診断結果を表す情報を表示装置に切り替え表示するようになっていることを特徴とする運転診断情報提供装置。
【請求項2】
請求項1に記載の運転診断情報提供装置において、
少なくとも診断モードが選択される毎に、その選択された診断モードに応じたモード別診断結果に基づき、運転者に提供するためのアドバイスを生成するアドバイス生成手段を備え、
前記表示制御手段は、前記アドバイス生成手段により生成されたアドバイスを、モード別診断結果を表す情報とともに表示装置に表示させるようになっていることを特徴とする運転診断情報提供装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の運転診断情報提供装置において、
前記診断結果取得手段は、モード別診断結果を繰り返し取得するようになっており、
前記アドバイス生成手段は、前記診断結果取得手段によるモード別診断結果の取得タイミングに同期して、アドバイスを生成するようになっており、
前記表示制御手段は、前記診断結果取得手段によるモード別診断結果の取得タイミング或いは前記アドバイス生成手段によるアドバイス生成タイミングに同期して、表示装置に表示させる情報を更新するようになっていることを特徴とする運転診断情報提供装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の運転診断情報提供装置において、
モード別診断結果には、複数の診断項目についての診断結果が含まれ、
前記アドバイス生成手段は、複数の診断項目についての診断結果のそれぞれについてアドバイスを生成可能に構成され、
前記表示制御手段は、前記アドバイス生成手段により複数のアドバイスが生成された場合、その複数のアドバイスのうち、予め定められた優先度に従い、少なくとも最も優先度の高いアドバイスを選択して前記表示装置に表示させるようになっていることを特徴とする運転診断情報提供装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の運転診断情報提供装置において、
前記診断モードには、車両の挙動及び走行状態を診断する第1診断モードと、運転傾向を診断する第2診断モードとがあることを特徴とする運転診断情報提供装置。
【請求項6】
請求項5に記載の運転診断情報提供装置において、
前記第1診断モードには、少なくとも以下の(1)〜(3)の項目が診断項目として含まれることを特徴とする運転診断情報提供装置。
(1)所定の走行区間同士で、その走行区間中に取得された車両情報が比較されることで、走行区間毎の運転状態の良否が判断される項目
(2)走行区間中に取得された車両情報が予め用意された基準情報と比較されることで、その走行区間の運転状態の良否が判断される項目
(3)車両の停車中においてその車両の挙動或いは状態が注意すべき態様に変化したか否かが判断される項目
【請求項7】
車両の状態を表す情報である車両情報を取得する車両情報取得手段と、
前記車両情報取得手段により取得された前記車両情報に基づき、車両の運転状態を診断する診断手段と、
前記診断手段の診断結果を取得する診断結果取得手段と、
前記診断結果取得手段により取得される情報であって診断結果を表す情報を表示装置に表示する表示制御手段と、
を備えた運転診断情報提供システムにおいて、
使用者の入力に基づき診断モードを選択する診断モード選択手段を備え、
前記診断結果取得手段は、前記診断手段の診断結果のうち、前記診断モード選択手段により選択される診断モードに応じた診断結果(以下、モード別診断結果と言う)を取得し、
前記表示制御手段は、診断モードが選択される毎に、その選択された診断モードに応じたモード別診断結果を表す情報を表示装置に切り替え表示するようになっていることを特徴とする運転診断情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−38645(P2010−38645A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−200002(P2008−200002)
【出願日】平成20年8月1日(2008.8.1)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】