説明

非揮発性メモリセルアレイの非活性領域に隣接する非揮発性メモリセルを読み出すための改善された方法

メモリセル48のアレイ30にデータパターンをストアし、再生するための方法であり、活性コラム45b及び45gと、不活性コラム45c及び45fとを含み、活性コラム45b及び45gにデータパターンをストアする。不活性メモリセルプログラミングパターン32が識別される。バルク消去中、過消去及び活性メモリセル48への電流リークを回避するために定期的に電荷をストアする目的で電荷がストアされる、不活性コラム45c及び45fのメモリセル48の全てあるいは選択された複数のメモリセルを、前述の不活性メモリセルプログラミングパターン32が識別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、フラッシュメモリセルデバイスに関し、より具体的には、非活性コラム(inactive column)に隣接する電荷トラッピング誘電性フラッシュメモリセルのコラムに予めストアされた電荷を読み出すためのシステム及び方法の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のフローティングゲートフラッシュメモリタイプのEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)では、トンネル酸化物(SiO)の縦型スタック、トンネル酸化物上のポリシリコンフローティングゲート、フローティングゲート(通常、酸化物、窒化物、酸化物スタック)上の層間絶縁膜、及び結晶シリコン基板に配置された層間絶縁膜上のコントロールゲートによって特徴付けられたメモリセルを利用する。基板内でチャネル領域は縦型スタック下部に配置され、ソース及びドレイン拡散領域はチャネル領域の反対側に配置される。
【0003】
フローティングゲート上に非揮発性の陰電荷を生成するようにチャネル領域からフローティングゲートにホットエレクトロン、いわゆる熱い電子、の注入を導入することによって、フローティングゲートフラッシュメモリセルがプログラムされる。熱い電子の注入は、高いコントロールゲート正電圧に伴いドレインをソースバイアスに印加することによって行われる。ドレインからソースへのバイアスがドレインに向かって電子を加速させる一方で、ゲート電圧はチャネルを反転する。加速された電子が運動エネルギー量を5.0〜6.0eV大きくする。これはチャネル領域及びトンネル酸化物間のSi−SiO3.2eVエネルギーバリアを通過するために十二分大きさである。電子がドレインに向かって加速する一方、結晶格子と衝突するこれらの電子は、コントロールゲート電界とバリアを通過するの影響によって、Si−SiOインターフェース方向にその方向が変えられ、バリアを通過するために十分なエネルギーが得られる。
【0004】
一度プログラムされると、フローティングゲート上の負電荷が半導体ゲート中に放出し、ソース領域、ドレイン領域、チャネル領域及びコントロールゲートによって特徴付けられたFETの閾電圧を増大する効果を有する。メモリセルの“リード:読み出し”中、所定のコントロールゲート電圧におけるソース及びドレイン間を流れる電流の規模を検出することによってプログラムされたか否かのメモリセルの状態が、検出可能である。
【0005】
比較的最近、電荷トラッピング誘電フラッシュメモリセル構造が開発されている。各々の電荷トラッピング誘電フラッシュメモリセルは、結晶シリコン基板の表面上に配置された絶縁トンネル層の縦型スタック、電荷トラッピング誘電層、絶縁表面酸化層、及びポリシリコンコントロールゲートによって特徴付けられる。
【0006】
アレイ内のセルは、ビット線がコラム内のセルによって共有され、ワード線がロウ内でセルによって共有されるようにマトリックスに配置されてよい。より特定的には、基板内でチャネル領域が縦型スタック下部に配置された各メモリセルに関連付けられる。複数ビット線拡散のうちの1つが、隣接するチャネル領域から各チャネル領域を分離する。ビット線拡散は各セルのソース領域及びドレイン領域を形成する。コントロールゲートの全てが電気的に結合されるように、各ポリシリコンコントロールゲートが、全てのセルの絶縁表面酸化層上に延びるポリシリコンワード線の一部であってよい。
【0007】
フローティングゲートデバイスと同様に、電荷トラッピング誘電フラッシュメモリセルがチャネル領域から窒化層へ熱い電子を導入することによってプログラムされ、この窒化層内に存在する電荷トラップ内に非揮発性負電荷を生成する。この場合もやはり、熱い電子導入は、コントロールゲート上の高い正電圧にともなってにドレインからソースへのバイアスを利用することによって実現され得る。コントロールゲート上の高電圧は、ドレインからソースへのバイアスが電子をドレイン領域に向かって加速する一方、チャネル領域を反転する。加速された電子が運動エネルギー量を5.0〜6.0eV増大させる。これはチャネル領域及びトンネル酸化物間のSi−SiO3.2eVエネルギーバリアを通過するために十二分な大きさである。電子がドレイン方向に向かって加速する一方、結晶格子と衝突するこれらの電子が、コントロールゲート電界の影響によってSi−SiOインターフェースに向かって方向転換し、バリアを通過するために十分なエネルギーを有する。窒化層がトラップ内に注入された電子をストアするか、あるいは誘電体であるために、トラップされた電子はドレイン領域に近傍するドレイン電荷ストレージ領域に局所的に残る。
【0008】
同様に、ソースからドレインへのバイアスが、ソース領域に近傍するソース電荷ストレージ領域に熱い電子を印加するようにコントロールゲート上の高正電圧にともない利用されてよい。例えば、ゲート上に高電圧が存在においてドレイン領域を接地し、ソース領域がソースビット電荷ストレージ領域に電子を印加するように利用されてよい。
【0009】
そのような場合、電荷トラッピング誘電フラッシュメモリセルデバイスが2ビットのデータ、すなわちソース電荷ストレージ領域(ソースビットと称される)と電荷ストレージ領域(ドレインビットと称される)の各々に1ビットを記録するように利用可能である。
【0010】
ストレージ領域にストアされた電荷がストレージ領域下のチャネル領域部分における閾電圧の増加のみを行うという事実に起因して、ソースビット及びドレインビットの各々が、ソースストレージ領域及びドレインストレージ領域下部におけるチャネル領域の領域におけるチャネル反転を検出することによって独立して読み出しされ得る。ドレインビットを“リード;Read読み出し”するようにドレイン領域が接地される一方、電圧がソース領域に印加され、わずかに高い電圧がゲートに印加される。そのような場合、(ソース領域電圧にかかるゲート電圧がチャネルを反転するために不充分であるので)ソース/チャネル接合に近傍するチャネル領域部分は反転せず、ドレイン/チャネル接合における電流がドレインビットのプログラムされた状態によって生じた閾電圧の変更を検出するように利用可能である。
【0011】
同様に、ソースビットを“リード:読み出し”するようにソース領域が接地される一方、電圧がドレイン領域に印加され、わずかに高い電圧がゲートに印加される。そのような場合、ソース/チャネル接合に近傍するチャネル領域部分は反転せず、ドレイン/チャネル接合における電流が、ソースビットのプログラムされた状態によって生じた閾電圧の変更を検出するように利用可能である。
【0012】
図1は、電荷トラッピング誘電フラッシュメモリセル16の従来のアレイのブロック図を表す。隣接するビット線拡散14a〜14hの各ペアは、隣接するビット線14のそのようなペアによって定義されたセル18のコラム内に各セル16用のソース及びドレイン領域を形成する。各ワード線12a〜12eが、そのようなワード線12によって定義されるセル16のロウ20a〜20e内の各セル16上に半導体コントロールゲートを形成する。
【0013】
アレイ10内の各セル16の各電荷トラッピング領域を上述したようにプログラミング及び読み出しするステップは、選択されたセル16を個々にプログラムし、及び読み出しするために適切なプログラミング電圧電位及び適切な読み出し電圧電位を各ビット線拡散14a〜14h及び各ワード線12a〜12eに印加することによって実現され得る。
【0014】
セル16内にプログラムされた電荷を消去するステップは、バルク消去電圧電位を各ビット線拡散14a〜14hに結合し、同時に各ワード線12a〜12eをアレイ10内のバルク消去セル16の全てに結合することによって実行される。ゲート又は基板内に、熱い正孔注入あるいはストアされた電荷をトンネリングすることを利用するというバルク消去技術は、当技術分野で知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
そのような従来のアレイに関する問題は、ある種のコラムが不活性であることである。例えば、アレイ10のテストによってコラム18b〜18d内のセルが適切にオペレートしないことが示される場合、アレイコントロール回路では、一切のデータがセルにプログラムされないように、そのようなコラム18b〜18dを不活性状態にすることが行われ得る。
【0016】
そのような不活性コラムに関する問題としては過消去が挙げられる。不活性コラム内のセルがプログラムされず、読み出しされない一方、アレイ上でバルク消去が実行される毎にこれらのセルには消去の実行が行われることになる。多数の連続した消去サイクルが電荷ストレージ領域に空乏を生じさせ得、それによって消去された(プログラムされてない)状態においてさえもセルの閾電圧を低下させる。
【0017】
そのような場合、過消去されたセルに関連付けられたワード線が不活性コラムに隣接するコラムにおいて選択されたセルを読み出し用に読み出し電位に結合されると、過消去されたセル中を通じての電流リークによって、選択されたセルの読み出しミスを生じ得る。
【0018】
不活性なコラムを含み、公知のシステムの不利な点に影響されないメモリセルのアレイをオペレートするためのアレイシステム及び方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の第1の態様では、データパターンを記録し、このデータパターンを再生するために非揮発性メモリセルのアレイが提供される。このアレイは、a)半導体基板を有し、b)基板内で並行して互いに離間された複数のビット線拡散部を有し、ビットライン間に複数の縦型チャネル領域がその間に形成されるものであり、c)絶縁膜と、電荷トラッピング層及び第2絶縁膜によって基板から分離され、基板上に配置され、並行して、互いに間隙をあけている複数の半導体ワード線を有し、このワード線はビット線拡散部に対して直角であり、ワード線とチャネル領域の各交差においてメモリセルを形成するものであり、d)パターンをプログラミングする不活性なメモリセルを判断する回路を有し、e)各ビット線拡散及び各ワード線に結合されたアレイコントロール回路を有する。
【0020】
アレイ内には、メモリセルの不活性コラムのブロックが、第1及び第2の不活性なコラムを含み得、これらの双方はメモリセルの第1及び第2不活性コラムに隣接し得、メモリセルのメモリセルの第1及び第2不活性コラムとビット線を共有し得る。第1及び第2不活性コラム間にさらに追加された不活性コラム用のコラムがあってよい。
【0021】
不活性なメモリプログラミングパターンは、第1不活性コラム、第2不活性コラム、1あるいはそれ以上の追加された不活性コラム内における選択された複数のメモリセルを識別し得、これらメモリセルには過消去を回避するようにメモリセルのソース電荷トラッピング領域及びドレイン電荷トラッピング領域に定期的に電荷をストアする目的のために電荷がストアされる。
【0022】
不活性メモリセルプログラミングするパターンは、第1及び第2不活性コラム内の全てのセルを好適に識別する。他の例として、不活性メモリセルプログラミングパターンは、複数の不活性メモリセルプログラミングパターンから連続的に選択されたパターンであってよい。複数の不活性メモリセルプログラミングパターンは、所定数の連続する消去サイクルを実行する前に少なくとも一度、第1及び第2不活性コラム内の各メモリセルの各電荷トラッピング領域に電荷を順次にストアする。何れかの実施形態においても、プログラミングパターンは、少なくとも1つの追加不活性コラムにおいて選択された複数のメモリセルを識別し得る。
【0023】
アレイコントロール回路は、プログラミング回路、読み出し回路及び消去回路を含み得る。プログラミング回路は、第1及び第2活動コラム内に、選択された複数のメモリセルの電荷をストアするためにプログラミング電位に各ビット線及びワード線を結合する。選択された複数のメモリセルは、データパターン部分を表す。不活性コラム内のセルの過消去を回避するように、第1不活性コラム、第2不活性コラム、及び/又は不活性メモリセルプログラミングパターンを表す少なくとも1つの追加不活性コラム内に選択された複数のメモリセルの電荷をストアするためのプログラミング回路も、各ビット線拡散及び各ワード線をプログラミング電位に結合する。
【0024】
読み出し回路は、第1及び第2活性コラム内の各メモリセルを読み出すことによって、入力データパターン部分を再生するように各ビット線拡散部(bit line diffusion)及び各ワード線をプログラミング電位に結合する。
【0025】
消去回路は、全部のコラム(例、第1活性コラム、第2活性コラム、第1不活性コラム、第2不活性コラム、及び少なくとも1つの追加不活性コラム)のメモリセルの全てをストアされた電荷をなくす消去電圧電位に結合する。
【0026】
本発明の第2態様は、非揮発性メモリセルのアレイ内にデータパターンをストアし、そのデータパターンを再生するための方法を与えるものである。このアレイ内に、メモリセルの不活性コラムのブロックが、第1及び第2不活性コラムを含み得、それらの双方は第1及び第2活性コラムに隣接し、第1及び第2活性コラムとビット線を共有し得る。第1及び第2不活性コラム間に更なる追加する不活性コラム用の1つのコラムがあってよい。
【0027】
この方法は、第1及び/又は第2活性コラムに選択された複数のメモリセルの電荷をストアする。選択された複数のメモリセルはデータパターン部分を表す。データパターン部分は、第1及び/又は第2活性コラム内の各メモリセルを読み出すことによって再生される。
【0028】
アレイにおけるメモリセルを消去するステップは、また、各メモリセルからストアされた電荷をなくす電圧電位に全てのセルを結合する。
【0029】
第1及び第2不活性コラムにおけるメモリセルの過消去を回避するために、この方法は、更に、不活性プログラミングパターンを判断し、第1不活性コラム、第2不活性コラム、及びそれらに従って追加した少なくとも1つの不活性コラムのうちの少なくとも1つのコラムに、全てあるいは選択されたメモリセルをプログラミングする。この不活性メモリセルプログラミングパターンは、過消去を回避するために定期的に電荷をストアする目的で電荷がストアされるようなコラムにおいて選択された複数のメモリセルを識別し得る。不活性メモリセルプログラミングパターンは、そのようなコラム内のメモリセル全部に電荷をストアするパターンであってよい。他の例として、不活性メモリセルプログラミングパターンは、複数の不活性メモリセルプログラミングパターンから順次に選択されるパターンであってよい。複数の不活性プログラミングパターンは、所定数の連続する消去サイクルを実行する前に少なくとも一度、そのようなコラム内に各メモリセルの各ソース電荷トラッピング領域と各ドレイン電荷トラッピング領域の電荷を順次にストアする。
【0030】
本発明をより理解する目的のために、他のあるいは更なる態様に従って、添付の図面を参照しながら以下の明細書を記載する。本発明の趣旨の範囲は添付の請求項に記載されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明が図面を参照しながら、詳細に記載される。図面において、参照符号は本文中参照要素を示す。更に、概略図は、簡明をきたすため、実際のスケールに従っているわけではなく、幾つかのフィーチャのスケールとサイズは、実際より大きく描かれている。
【0032】
図2は、非揮発性電荷トラッピング誘電フラッシュメモリセルシステム30の例示的な実施形態をブロック図形式で示す。システム30は、結晶半導体基板上に形成された、非揮発性電荷トラッピングメモリセル48とアレイコントロール回路62を含む。
【0033】
非揮発性電荷トラッピング誘電フラッシュメモリセル48は、縦型コラム45a〜45hとそれらと直交する水平方向のロウ43a〜43hで配列されたメモリセル48によってマトリックス形状に配列される。コラム45内の各メモリセル48hは、同じコラム45内の他のメモリセル48と、同じチャネル領域及び2ビット線拡散部49を共有する。2ビット線49は、チャネル領域50に隣接し、チャネル領域50と接合を形成する(図3参照)。ロウ43における各メモリセル48は、同じロウ43における他のメモリセル48と同じ半導体ワード線47、あるいはゲートを共有する。
【0034】
図3は、共通ワード線47を共有する非揮発性メモリセル48のシングルロウ43の断面図を表す。図2に関連して図3を参照すると、ポリシリコンワード線47がロウ43内の各メモリセル48にコントロールゲート60を形成するように構成されることが理解される。各ビット線拡散部49がビット線拡散部49が配置される間に2つのチャネル領域50と反対の半導体導電性を形成するように、各ビット線拡散部49が構成される。各ビット線拡散部49は、ビット線拡散部49に隣接する2つのチャネル領域50によって定義される2つのコラム45の各セルのソース領域及び/ドレイン領域を形成する。例えば、ビット線拡散部49cは、コラム45bに対応するチャネル領域50b、コラム45cに対応するチャネル領域50cを形成する。例示的な実施形態では、各メモリセル48はn型MOSデバイスである。そのような場合、各チャネル領域50は、ボロンのような正孔ドナー不純物でわずかに注入された結晶シリコンのようなp型半導体であり、各ビット線拡散部49は、ヒ素のような電子ドナー不純物で注入された結晶シリコンのようなn型半導体である。各メモリセル48に関して、チャネル領域50上に、二酸化シリコンを含み得る第1絶縁バリア層あるいはトンネル層がある。トンネル層54の厚みは、約50Å(オングストローム)〜約150Åの範囲であり得る。より薄いブラケットを備える一実施形態では、厚み約60Å〜約90Åの範囲、更に比較的薄い厚み約70Å〜約80Åの範囲であるトンネル層を含む。
【0035】
プログラムされていない状態を表す中性電荷あるいはプログラムされた状態を表す負の電荷をストアするために各々ソース電荷トラッピング領域あるいはソースビット62、ドレイン電荷トラッピング領域あるいはドレインビット64電荷トラッピング層56の双方を含む電荷トラッピング層56がトンネル層上にある。電荷トラッピング層56は、適切な電荷トラッピング特性を有する窒化化合物を含み得、膜厚20Å〜100Åの範囲を有し得る。例示的な実施形態において、窒化化合物は、Si、Si、及びSiOで構成されるグループから選択され得る。
【0036】
電荷トラッピング層56上には表面誘電層58がある。表面誘電層58は、二酸化シリコンあるいは二酸化シリコンの誘電率より比較的大きな誘電率を有する材料(例、高誘電率(high K)材料)であり得る。好適な実施形態へは、高誘電率材料はAl、HfSi、HfO、ZrO及びZrSi及び同様の高誘電率を有する他の材料で構成されている材料のグループから選択されてよい。表面誘電層58が二酸化シリコンであれば、層58は60Å〜100Å程度の範囲の膜厚を有し得る。他の例として、表面誘電層58が高誘電率であれば、電気的膜厚は60Å〜100Å程度の範囲で、一方、物理的膜厚は約70Å〜130Åの範囲内とすることができる。比較的薄いブラケットを備える実施形態は、約80Å〜約120Åの範囲内の膜厚を備える表面誘電層58を含み、更に比較的薄い表面誘電層58は約90Å〜約100Åの膜厚を備える。
【0037】
表面誘電層58は、ロウ43内の各メモリセル48上にゲート60を形成するワード線47である。例示的な実施形態では、ゲート60は、4000Å程度の膜厚を備えるポリシリコンを含み得る。ワード線47はワード線コントロール回路46に結合される。
【0038】
図2に戻って参照すると、アレイコントロール回路62は、ワード線コントロール回路46、ビット線コントロール回路44、電流センサ回路66,不活性セルプログラミングパターンジェネレータ回路32、セルプログラムコントロール回路34、セル読み出しコントロール回路36、アレイ消去コントロール回路38、分圧器回路64を含み、正のオペレーション電源(Vc)70に結合、負のオペレーション電源(−Vc)71に結合、及び接地68に結合することを含む。
【0039】
上述したようにアレイ内のある種のコラムは、不適切なデータ保持あるいは不適切なオペレーションに起因して不活性であり得る。また、上述したように不活性コラム内のセルの連続した消去は、不活性セルと同じワード線を共有する活性コラムにおいて活性セルを選択的に読み出すためにセルのゲートが高バイアスされた場合、2ビット線間の過消去及び電流リークにつながる可能性がある。
【0040】
[例示的な不活性メモリセルプログラミングパターンの開示]
不活性セルプログラミングパターンジェネレータ32が、過消去を回避するために不活性コラムのメモリセル48(あるいはメモリセル48がシングルビットメモリセルであれば、シングル電荷トラッピング領域)の各ソーストラッピング領域62と各ドレイン電荷トラッピング領域64を定期的にプログラミングする(例、電荷をストアする)目的でプログラムコントロール回路34によって利用され得る不活性メモリセルプログラミングパターンを生成する。
【0041】
簡素化された実施形態では、不活性メモリセルプログラミングパターンは、活性コラムと隣接する(不活性コラムブロックの)少なくとも2不活性コラムにおいて各セルの各ソース電荷トラッピング領域62及び各ドレイン電荷トラッピング領域64を単に識別する。例えば、コラム45c、45d、45e、及び45fが不活性コラムであれば、不活性コラム45cと45fの各々が、活性コラム45bと45gに隣接する。そのような場合、コラム45cは、第1不活性コラム45cと呼ばれ得る。コラム45fは、第2不活性コラム45fと呼ばれ得、及びコラム45dと45eは、センター不活性コラム45d、45eと呼ばれ得る。
【0042】
図5aの表は、不活性メモリセルコラムに関する単に不活性メモリセルプログラミングパターンを表す。図2と図3に関連して図5aを参照すると、例示的な不活性メモリコラムは、コラム45c〜45fを含む。コラム45cは、活性コラム45bに隣接する第1不活性コラムであり、45fは、活性コラム45gに隣接する第2不活性コラムであり、コラム45dと45eは、センター不活性コラムである。
【0043】
第1不活性コラム45cにおける各セル48a〜48nと、第2不活性コラム45fにおける各セル48a〜48nは、(ソース電荷トラッピング領域62を表す)サブコラム62及び(ドレイン電荷トラッピング領域64)サブコラム64の各々において“p”によって示される不活性メモリセルプログラミングパターン101に含まれる。そのような不活性メモリセルプログラミングパターン101が、そのような不活性セルの空乏及び電流リークを回避するように消去サイクルを実行する前に第1及び第2不活性コラム45c及び45f内の各メモリセル48をプログラムするように利用される。
【0044】
第1サブ実施形態100、センター不活性コラム45d、45e内のセル48は、パターン101に含まれないので、消去サイクルの前にプログラムされない。
【0045】
第2サブ実施形態102、センター不活性コラム45d、45e内に各セル48a〜48nが、パターン101に含まれ、従って、消去サイクル前にプログラムされる。センター不活性コラム45d、45eは、全てのパターンにプログラムあるいは前処理され得ることも理解されなければならない。センター不活性コラム45d、45eのプログラミングと消去が活性コラム、第1及び第2活性コラム45e、45fプログラム及び消去サイクルから独立するようにセンター不活性コラム45d、45eが活性コラムと第1及び第2コラム45c及び45fから論理的に絶縁され得ることが理解されなければならない。より具体的には、センター不活性コラム45d、45eに関する論理アクセスパスは、活性コラム、第1及び第2不活性コラム45c、45fに関する論理アクセスパスから離され得る。
【0046】
図5bが不活性メモリセルプログラミングパターン101’の他の実施形態を表す。プログラミングパターン101’は、パターン101’内に含まれる活性コラムに直接隣接するので、消去サイクル前にプログラムされるソース電荷トラッピング領域62あるいはドレイン電荷トラッピング領域64のみを除く、図5aに関連して論じられるパターン101と同様である。
【0047】
例えば、第1不活性コラム45cのソース電荷トラッピング領域62は、活性コラム45bに隣接する。従って、第1不活性コラム45cのソース電荷トラッピング領域62は、ドレイン電荷トラッピング領域64がパターン101’内に含まれない一方で、そのようなコラムにおいて“p”で表されるパターン101’内に含まれる。
【0048】
同様に、第2不活性コラム45fのドレイン電荷トラッピング領域64は、活性コラム45gに隣接する。従って、ソース電荷トラッピング領域62がパターン101’内に含まれない一方で、第2不活性コラム45のドレイン電荷トラッピング領域64は、パターン101’内に含まれる。
[他の不活性メモリセルプログラミングパターンの開示]
【0049】
本発明を好適に実施するシステムは、上述したように、活性コラムに隣接する不活性コラム内の全てのセルをプログラミングし、活性コラム内のセルの読み出し中に不活性コラム内のどのセルでも電流リークが回避されるようにする。しかし、不活性コラム内の各不活性セルが2消去サイクル毎あるいは3消去サイクル毎にプログラムされるように、不活性コラム内のセルのプログラミングサイクルを構成するという、最適化度が低い方法でも、本発明において求める結果が得られることも考えられる。従って、図6aと図6bの不活性メモリセルプログラミングパターンは、最適なプログラミングパターンではないというおそれもあるが、本発明の範囲内であると考えられる。
【0050】
図6aの表は、不活性メモリセルプログラミングパターン103の他の実施形態を表す。プログラミングパターン103は、第1プログラミングパターン、あるいは第1サイクル103a、及び第2プログラミングパターン、あるいは第2サイクル103bを含む。不活性メモリセルのプログラミングは、パターン103aとパターン103bが交互に実行される。
【0051】
第1不活性コラム45c及び第2不活性コラム45fの双方の各メモリセル48a〜48nの各ソース電荷トラッピング領域62は、第1サイクル103aに含まれる。第1不活性コラム45c及び第2不活性コラム45fの双方の各メモリセル48a〜48nの各ドレイン電荷トラッピング領域は、第2サイクル103bに含まれる。2つの同様のサイクルパターンは、センター不活性コラム45d、45eに含まれる。
【0052】
不活性メモリセルプログラミングパターン104は、第2の他の及び更なる複雑な実施形態は図6bに示される。プログラミングパターン104は、3つの連続するプログラミングパターン、あるいはサイクル104a、104b、及び104cを含む。これらにおいては、各不活性コラムにおけるセル48a〜48nの3分の1のみが各消去サイクル間にプログラムされる一方で、各不活性コラムにおける全てのセル48a〜48nが、連続する3回の消去サイクルが行われる前にプログラムサイクルを通過するようにされている。より特定的には、第1不活性コラム45cにおける各セル48a〜48nは、3つのセルグループ104a、104b、及び104cのうちの1つのセルのみにおいて、プログラミングのために識別される。連続する消去サイクル間で、1つのセルグループ(交互に選択される)のみが、プログラムされる。同じシステムが第2不活性コラム45fに使用されてよいし、センター不活性コラム45d、45eに使用されてよい。
【0053】
そのような他の実施形態では、センター不活性コラムはいずれのパターンでプログラムあるいは前処理されてよいし、センター不活性コラムのプログラミング及び消去が活性コラム、第1及び第2不活性コラムのプログラム及び消去サイクルから独立するように、センター不活性コラムが別々の論理アクセスパスを介して活性コラムと第1及び第2不活性コラムから論理的に別個のものとされてもよい。
【0054】
図2及び図3に戻ると、ワード線コントロール回路46は、プログラムコントロール回路34、読み出しコントロール回路36、及び消去コントロール回路38によって与えられた信号に従って分圧器64によって印加される電圧(あるいは接地68)に各ワード線47a〜47hを選択的に結合する。これらの信号は、それぞれ、選択的プログラミング、選択的読み出し、アレイ40内のメモリセル48のバルク消去を与える。
【0055】
ビット線コントロール回路44は、プログラムコントロール回路34、読み出しコントロール回路36、及び消去コントロール回路38によって与えられた信号に従って分圧器によって印加される電圧64あるいは電流センサ回路66に各ビット線拡散部49a〜49hを選択的に結合する。また、この信号は、それぞれ、選択的プログラミング、選択的読み出し、アレイ40内のメモリセル48のバルク消去を与える。
【0056】
電流センサ66は、ビット線コントロール回路44によって電流センサ66に結合される選択されたビット線を介して電流を感知するために知られている回路を利用してよい。感知された電流は、以下に更なる詳細が記載されるように選択された電荷トラッピング領域を読み出すためにアレイコントロール回路62によって印加可能な電位が使用可能なワード線47とビット線49に結合されるとき、ソース電荷トラッピング領域62あるいはドレイン電荷トラッピング領域64のうちの選択された領域のプログラムされた状態を表す。
【0057】
図2と図3に関連して図4を参照すると、アレイコントロール回路62は3つの状態で動作する。これら3つの状態とは、電荷がメモリセル48の選択された1セルのソース電荷トラッピング領域62あるいはドレイン電荷トラッピング領域64に選択的にストアされるプログラム状態76と、メモリセル48の選択された1セルのソース電荷トラッピング領域62あるいはドレイン電荷トラッピング領域62から、ストアされた電荷が検出されて、そのような電荷トラッピング領域に元々ストアされたデータが再生される読み出し状態78と、1あるいはそれ以上のメモリセル48の電荷トラッピング領域62及び64にストアされた電荷が、プログラム状態76に再プログラミングする前に除去される消去状態78と、の間でオペレートすることが示される。
【0058】
プログラム状態76である場合、プログラムコントロール回路45がワード線コントロール回路46及びビット線コントロール回路44のオペレーションをコントロールする。このコントロールでは、アレイ40にストアされたデータに従って少なくとも1つの活性コラム48内の各メモリセル48を選択的にプログラムし、不活性メモリセルプログラミングパターン回路32によって与えられた不活性メモリセルプログラミングパターンに従った少なくとも1つの不活性コラム内の各メモリセル48を選択的にプログラムするように、選択された電圧が各ワード線47及び各ビット線49に結合される。
【0059】
プログラムされるように選択されたメモリセル48内で、熱い電子注入技術を使用して電子をソース電荷トラッピング領域62に注入することによってソーストラッピング領域62がプログラムされる。より詳細には、プログラムコントロール回路45がビット線49及びワード線47を(分圧器64によって印加される)様々な電位に結合し、コントロールゲートに高電圧を印加する一方でソースからドレインへの高バイアス電圧を印加するためにアレイコントロール回路62を与える。例えば、セル48bを参照すると、これは、セル48bのドレイン領域を表すビット線49cを接地に結合し、セル48bのソース領域を表すビット線49bを大体5ボルト(V)に結合するビット線コントロール回路44によって実現され得る。同時に、ワード線コントロール回路46は、選択されたメモリセル48bと同じコラムを共有する選択されていないメモリセル中のつきぬけ電流リークを回避するために選択されていないワード線(例、選択されたワード線以外のワード線)を接地あるいは小さな負の電圧に接続する一方で、セル48bのコントロールゲート60を表す選択されたワード線47を大体10Vに接続する。コントロールゲート60は、チャネル領域50bを反転させ、その一方でソースからドレインへの高バイアスが、ドレイン領域49cから電子をソース領域49bへと、チャネル領域50b内に引き込み、加速する。
【0060】
電子の4.5eV〜5eVという運動エネルギー量のゲインは、領域50b/トンネル層54bインターフェースにおける3.1eV〜3.5eVのエネルギー障壁を超えるのに十二分なものであり、電子がソース領域49b方向に加速される一方で、コントロールゲート60bに印加された高電圧によって生じた電界が電子をソース電荷トラッピング領域62bの方向へと電子の方向を変える。インターフェースからソース電荷トラッピング領域62bへと移動するこれらの電子は、後の読み出し用に、電荷トラッピング層56b内にトラッピングされたままの状態となる。
【0061】
同様に、ドレイン電荷トラッピング領域64は、熱い電子注入技術を用いて電子をドレイン電荷トラッピング領域64に注入することによってプログラムされる。より特定的に、アレイコントロール回路62は、コントロールゲート60に高電圧を印加する一方で、ドレインからソースへの高バイアス電圧を印加するようにビット線49とワード線47を様々な電位に接続する。例えば、セル48bに関して、これはセル48bのソース領域を表すビット線49bを接地電位に接続し、セル48bのドレイン領域を表すビット線49cを大体5Vに接続するビット線コントロール回路44によって実現される。同様に、ワード線コントロール回路46が、選択されていないワード線を接地電位あるいは小さな負の電圧の何れかに接続する一方で、コントロールゲート60を表す選択されたワード線47を大体10Vに接続する。再度、コントロールゲート60に印加された電圧が、ドレインからソースへの高バイアス電圧がソース領域49bからドレイン領域49c方向に向けてチャネル領域50b内に電子を引き込み、加速する一方で、チャネル領域50bを反転する。
【0062】
再度、電子の4.5eV〜5eV増えた運動エネルギー量は領域52b/トンネル層54bインターフェースにおける3.1eV〜3.5eVのエネルギー障壁を超えるのに十二分なものであり、電子がドレイン領域52c方向に加速される一方で、コントロールゲート60bに印加された高電圧によって生じた電界が電子をドレイン電荷トラッピング領域64bの方向に電子を再度指示する。
【0063】
消去状態74の場合、選択された電圧がアレイ40内の各メモリセル48を消去するよう各ワード線47と各ビット線49に結合されるように、消去コントロール回路48がワード線コントロール回路46及びビット線コントロール回路44のオペレーションをコントロールする。ビット線49(及びワード線47)を使用可能電位に接続するようにビット線コントロール回路44(及びワード線コントロール回路46)に消去コントロール回路48を設けても良い。これは、多数のセルのソース電荷トラッピング領域62及びドレイン電荷トラッピング領域64が熱い電子注入技術を用いるかあるいは電子を電荷トラッピング層56からゲート60あるいは基板42までトンネリングすることの何れかによって消去されるようにするためである。いずれの技術も、当技術分野で公知である。
【0064】
読み出し状態78の場合、読み出しコントロール回路36は、少なくとも1つの活性各メモリセル48の各ソース電荷トラッピング領域62及び各ドレイン電荷トラッピング領域64を選択的に読み出すために各ソース電荷トラッピング領域62と各ドレイン電荷トラッピング選択性を有する電圧が各ワード線と各ビット線に接続されるように、ワード線コントロール回路46とビット線コントロール回路44のオペレーションをコントロールする。
【0065】
ソース電荷トラッピング領域62あるいはドレイン電荷トラッピング領域64内にトラップされた電子の存在は、そのような電荷トラッピング領域下部のチャネル領域50内における空乏に効果を奏することが認識されよう。そのような場合、ソース電荷トラッピング領域62あるいはドレイントラッピング領域64の何れかにおけるトラップされた電子の存在が、コントロールゲート60、ソース領域として機能するビット線拡散部49、及びドレイン領域として機能するビット線拡散部49によって特徴付けられる電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)の閾電圧に対して影響を与え得る。従って、デュアルビットメモリセル48の各ビットが“読み出し;read”され得るか、あるいはより詳細には、ソース電荷トラッピング領域62及びドレイン電荷トラッピング領域64内にストアされた電子の存在が、FETのオペレーションによって検出され得る。
【0066】
特に、ソース領域として機能するビット線が接地される一方で、ソース電荷トラッピング領域62にストアされた電子の存在は、正の電圧をコントロールゲート60に、及び比較的小さい正の電圧をドレイン領域として機能するビット線に印加することによって検出され得る。その後電流がドレイン領域として機能するビット線において測定される。測定用の適切な電圧と閾電圧を想定することで(及び選択されたセル48として同じロウ内の隣接するメモリセル48から電流リークがないと想定することで)、ソース電荷トラッピング領域62内にトラップされた電子があれば、何れの電流(あるいは少なくとも閾値を超える電流)もドレイン領域を含むビット線において測定されない。同様に、ドレイン電荷トラッピング領域64内にストアされた電子の存在が同様の方法によって検出されてよいし、単にソース領域として機能するビット線とドレイン領域として機能するビット線を反転する。
【0067】
不活性コラム45に隣接し、選択されたセルに隣接する複数メモリセル48からの電流リークが精密な読み出しに悪い影響を及ぼし得ることを認識して、本発明の教示は、過消去に起因するリークが不活性コラムにおけるそのようなメモリセルに影響しないように確保する。
【0068】
本発明はある種の好適な実施形態に関して示され、記載されたが、当業者であれば、本明細書を読み、理解した後、均等物及び修正が実行されることが明りょうであろう。例えば、アレイのセルは、シリコン基板上に形成された実質的に平坦な構造として示されるが、本発明の教示が平坦な、あるいはフィン形式の双方に利用され得るし、他の電荷トラッピング誘電フラッシュメモリセル構造が適切な半導体基板上に形成され得ることが理解されなければならない。この半導体基板は例えば、バルクシリコン半導体基板、シリコンオンインシュレータ(SOI:Silicon On Insulator)半導体基板、シリコンオンサファイア(SOS:Silcon On Sappire)半導体基板、及び当技術分野で知られる他の材料で形成された半導体基板を含む。本発明はそのような全ての均等物及び修正を含み、添付の請求項の趣旨の範囲によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】従来技術において知られる電荷トラッピング誘電メモリフラッシュの概略的な断面図。
【図2】本発明の一実施形態に従った電荷トラッピング誘電メモリフラッシュの概略的なブロック図。
【図3】図2に示された電荷トラッピング誘電メモリフラッシュの概略的な断面図。
【図4】アレイコントロール回路の例示的なオペレーションを表すマシンプログラムの状態ダイアグラム。
【図5a】本発明に従った第1例示的な不活性メモリセルプログラミングパターンを表すテーブル。
【図5b】本発明に従った第2例示的な不活性メモリセルプログラミングパターンを表すテーブル。
【図6a】本発明に従った第1他の不活性メモリセルプログラミングパターンを表すテーブル。
【図6b】本発明に従った第2他の不活性メモリセルプログラミングパターンを表すテーブル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非揮発性メモリセルのアレイにデータパターンをストアし、及び再生するための方法であって、前記アレイは、メモリセルの第1不活性コラムに近接するとともにビット線を共有するメモリセルの第1活性コラムを含むものであり、
前記第1活性コラム内の前記メモリセルのうち選択された複数メモリセルに電荷をストアし、前記選択された複数のメモリセルは、前記入力データパターン部分を表し、
不活性メモリセルプログラミングパターンを決定し、前記不活性メモリセルプログラミングパターンは、前記第1不活性コラムにおいて選択された複数のメモリセルを識別するためのものであり、この第1不活性コラムには、過消去を回避するために、当該第1不活性コラムメモリセルに電荷が定期的にストアされるものであり、
前記第1不活性コラム内の前記選択された複数のメモリセルに電荷をストアし、
前記第1活性コラム内の各メモリセルを読み出すことによって、前記入力データパターンの前記部分を再生し、
メモリセルの前記活性コラム及び前記不活性コラムの双方の全てのメモリセルを、ストアされた電荷を除去する電圧電位に結合する、
方法。
【請求項2】
前記不活性メモリセルプログラミングパターンは、前記第1不活性コラム内の前記メモリセルの全てに電荷をストアするパターンである、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記不活性メモリセルプログラミングパターンは、前記複数の不活性プログラミングパターンから順次選択されるパターンであり、前記複数の不活性プログラミングパターンでは、所定数のシーケンシャルな消去サイクルを実行する前に少なくとも一度、前記第1不活性コラム内の各メモリセルに電荷を順次にストアする、
請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記第1不活性コラムは、不活性コラムの連続したブロック内にあり、前記連続するブロックは、更に、メモリセルの第2活性コラムに隣接するとともにビット線を共有するメモリセルの第2活性コラムを含み、前記第1不活性コラム及び前記第2不活性コラム間にメモリセルの少なくとも1つの追加した不活性コラムを含み、
前記不活性メモリセルプログラミングパターンは、過消去を回避するために、第2不活性コラムの前記メモリセルに電荷を定期的にストアするために電荷がストアされる前記第2不活性コラムにおいて選択された複数のメモリセルを更に識別し、更に、
前記第2活性コラム内の選択された複数の前記メモリセルに電荷をストアし、前記選択された複数のメモリセルは、前記入力データパターンの第2部分を表すものであり、
前記第2不活性コラムの前記選択された前記複数のメモリセルに電荷をストアし、
前記第2活性コラム内の各メモリセルを読み出すことによって前記入力データパターンの前記第2部分を再生し、
前記第1活性コラム及び前記第1不活性コラムの双方の全てのメモリセルを、ストアされた電荷を除去する電圧電位に結合する前記ステップは、前記第2活性コラム、前記第2不活性コラム、及び少なくとも1つの追加したコラムにおける全てのメモリセルを、同時に電圧電位に更に結合する、
請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記不活性プログラミングパターンでは、前記第1不活性コラムと第2不活性コラム内の全てのメモリセルに電荷をストアするパターンである、
請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記不活性プログラミングパターンでは、少なくとも1つの追加した不活性コラム内の前記メモリセルの少なくとも一部に電荷を更にストアする、
請求項5記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの追加した不活性コラム内の前記メモリセルの少なくとも一部に電荷をストアする前記ステップは、前記第1不活性コラム及び前記第2不活性コラム内の全てのメモリセルに電荷をストアする前記ステップから独立している、
請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記不活性プログラミングパターンは、複数の不活性プログラミングパターンから順次選択されるパターンであり、前記複数の不活性プログラミングパターンは、所定数の連続する消去サイクルを実行する前に少なくとも一度、前記第1不活性コラム及び前記第2不活性コラム内の各メモリセルに電荷を順次にストアする、
請求項4記載の方法。
【請求項9】
前記不活性プログラミングパターンは、少なくとも1つの追加した不活性コラム内の前記セルの少なくとも一部に電荷を更にストアする、
請求項8記載の方法。
【請求項10】
データパターンをストアし、前記データパターンを再生する非揮発性メモリセルのアレイであって、前記アレイは、
半導体基板を有し、
前記基板内で複数の並列で離間されたビットライン拡散部を有し、この拡散部は、前記ビットライン間に離間された複数の垂直チャネル領域が形成されるものであり、
前記基板上に配置され、絶縁膜、電荷ストレージ領域、第2絶縁膜によって前記基板から分離され、並列して互いに離間された複数の半導体ワード線を有し、これらのワード線は、前記ビットライン拡散部に垂直で、ワード線とチャネル領域との各交点においてメモリセルを形成するものであり、
不活性メモリセルプログラミングパターンを判断する手段を有し、前記不活性メモリセルプログラミングパターンは、第1不活性コラム内の選択された複数のメモリセルを識別するものであり、前記複数のメモリセルは、前記複数のワード線の各々と交差する前記複数の縦型チャネル領域の第1のシングル領域によって形成されるメモリセルを含むもので、過消去を回避するために、第1不活性コラムの前記メモリセルに電荷を定期的にストアするために電荷がストアされるものであり、
各ビット線拡散部に結合され、各ワード線に結合されたアレイコントロール回路を有し、このアレイコントロール回路は、各ビット線拡散部及び各ワード線をプログラミング電位に結合するためのプログラミング回路を有し、
このプログラミング回路は、前記複数のワード線の各々と交差して前記第1シングル領域に隣接する、前記複数の縦型チャネル領域の第2シングル領域によって形成される前記複数メモリセルを含む第1活性コラム内の選択された複数の前記メモリセルに電荷をストアして、前記選択された複数のメモリセルが前記データパターンの一部を表すようにするため、及び、前記プログラミング回路は、第1不活性コラム内の前記選択された複数の前記メモリセルに電荷をストアするために前記結合を行うものであり、
前記第1活性コラム内の各メモリセルを読み出すことによって前記入力データパターンの前記部分を再生するように、各ビット線拡散及び各ワード線をプログラミング電位に結合するための読み出し回路を有し、
メモリセルの前記活性コラム及びメモリセルの前記不活性コラムの双方の全てのメモリセルを、ストアされた電荷を除去するための消去電圧電位に結合するための消去回路を含む、
アレイ。
【請求項11】
前記不活性メモリセルプログラミングパターンは、前記第1不活性コラム内の前記メモリセルに全ての電荷をストアするパターンである、
請求項10記載のアレイ。
【請求項12】
前記不活性メモリセルプログラミングパターンは、複数の不活性プログラミングパターンから順次に選択されたパターンであり、前記複数の不活性プログラミングパターンは、連続する消去サイクルの所定の番号を実行する前に少なくとも一度、前記不活性コラム内の各メモリセルに電荷を順次にストアする、
請求項10記載のアレイ。
【請求項13】
前記不活性コラムは、不活性コラムの連続するブロック内に存在し、前記連続するブロックは、メモリセルの第2活性コラムに隣接するメモリセルの第2不活性コラム、且つ、前記第1不活性コラム及び前記第2不活性コラム間にメモリセルの少なくとも1つの追加した不活性コラムを更に含み、
前記不活性メモリセルプログラミングパターンは、過消去を回避するために第2不活性コラム内の前記メモリセルに電荷を定期的にストアする前記目的のために電荷がストアされる前記第2不活性コラム内の選択された複数の前記メモリセルを更に識別し、
前記プログラミング回路は、更に、前記第2活性コラム内の選択された複数の前記メモリセル内に電荷をストアし、前記選択された複数のメモリセルは前記データパターンの第2部分を表すものであり、また、前記プログラミング回路は、前記第2不活性コラム内の前記選択された複数の前記メモリセルに電荷をストアし、
前記読み出し回路は、前記第2活性コラム内の各メモリセルを読み出すことによって前記入力データパターンの前記第2部分を更に再生し、かつ、
前記消去回路は、前記第2活性コラム、前記第2不活性コラム、及び前記少なくとも1つの追加コラム内の全てのメモリセルを前記消去電圧電位に結合する、
請求項10記載のアレイ。
【請求項14】
前記不活性プログラミングパターンは、前記第1不活性コラム及び前記第2不活性コラム内の全てのメモリセルに電荷をストアするパターンである、
請求項13記載のアレイ。
【請求項15】
前記不活性プログラミングパターンは、前記少なくとも1つの追加した不活性コラム内の前記メモリセルの少なくとも一部に電荷を更にストアする、
請求項14記載のアレイ。
【請求項16】
前記少なくとも1つの追加した不活性コラム内の前記メモリセルの少なくとも一部への電荷のストアは、前記第1不活性コラム及び前記第2不活性コラム内の全てのメモリセルへの電荷のストアとは独立している、
請求項15記載のアレイ。
【請求項17】
前記不活性のプログラミングパターンは、複数の不活性プログラミングパターンから順次に選択されるパターンであり、前記複数の不活性プログラミングパターンは、所定数の連続する消去サイクルを実行する前に少なくとも一度、前記第1不活性コラム及び前記第2不活性コラム内の各メモリセルに電荷を順次ストアする、
請求項13記載のアレイ。
【請求項18】
前記不活性プログラミングパターンでは、少なくとも1つの追加不活性コラム内の前記セルの少なくとも一部に電荷が更にストアされる、
請求項17記載のアレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【公表番号】特表2007−501489(P2007−501489A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536516(P2006−536516)
【出願日】平成16年1月8日(2004.1.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/000495
【国際公開番号】WO2004/070727
【国際公開日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(591016172)アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ・インコーポレイテッド (439)
【氏名又は名称原語表記】ADVANCED MICRO DEVICES INCORPORATED
【Fターム(参考)】