説明

ゲート駆動回路の電源装置

【課題】初期充電回路が不要な自己給電形のゲート駆動回路の電源装置を提供することである。
【解決手段】電力用半導体スイッチ素子(3)に並列接続された、スナバダイオード(35)とスナバコンデンサ(37)とからなる直列回路と、端子電圧をゲート駆動回路(11)に電源電圧として印加する電源用コンデンサ(51)と、スナバコンデンサ(37)の正電位側端子と電源用コンデンサの正電位側端子間に介在されて、電源用コンデンサ(51)に充電電流を流すノーマリオンタイプのスイッチ素子(43)と、 ノーマリオンタイプのスイッチ素子(43)を制御するスイッチ制御回路と、を備える。スイッチ制御回路は、電源用コンデンサ(51)の端子電圧が所定値以上になったときにノーマリオンタイプのスイッチ素子(43)をオフさせるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換回路の電力用半導体スイッチ素子を駆動するゲート駆動回路の電源装置、特に、スナバコンデンサのエネルギーをゲート駆動回路の電源として転用する自己給電形の電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電力変換回路を構成する電力用半導体スイッチ素子には、いわゆるスナバ回路を併用することが多い。特許文献1、2には、上記スナバ回路の放電エネルギーを上記電力用半導体スイッチ素子のゲ―ト駆動回路を作動させるためのエネルギーとして活用する電源装置の構成が記載されている。
上記の電源装置には、上記放電エネルギーを充電する電源用コンデンサが設けられ、この電源用コンデンサの端子電圧がゲ―ト駆動回路に電源電圧として供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3133166号公報
【特許文献2】特開平6−98553公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電源スイッチが投入されて電力変換回路に主電源が接続された時点においては、上記電源用コンデンサが未充電の状態にある。この状態では、ゲ―ト駆動回路に電源電圧が印加されないので、該ゲ―ト駆動回路が動作しない。
そこで、従来においては、電源スイッチの投入時に上記電源用コンデンサに充電を行う初期充電回路を設けるようにしている。この初期充電回路は、上記電源スイッチの投入に伴って主電源から電源用コンデンサに充電電流を流すように構成されるので、その構成要素として大電力用の抵抗器が複数使用され、しかも、電力変換回路を構成する複数の電力用半導体スイッチ素子に対してそれぞれ設けられる。
上記大電力用の抵抗器は、高価でかつ形状が大きい。したがって、上記初期充電回路を備える従来の電源装置は、この初期充電回路がコストの低減と小型化を阻害する要因になっている。
【0005】
そこで、本発明は、初期充電回路が不要なゲート駆動回路の電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、電力変換回路の電力用半導体スイッチ素子を駆動するゲート駆動回路の電源装置であって、上記の課題を解決するため、前記電力用半導体スイッチ素子に並列接続された、スナバダイオードとスナバコンデンサとからなる直列回路と、端子電圧を前記ゲート駆動回路に電源電圧として印加する電源用コンデンサと、前記スナバコンデンサの正電位側端子と前記電源用コンデンサの正電位側端子間に介在されて、前記電源用コンデンサに充電電流を流すノーマリオンタイプのスイッチ素子と、前記ノーマリオンタイプのスイッチ素子を制御するスイッチ制御回路と、を備える。前記スイッチ制御回路は、前記電源用コンデンサの端子電圧が所定値以上になったときに前記ノーマリオンタイプのスイッチ素子をオフさせるように構成される。
【0007】
一実施形態においては、前記ノーマリオンタイプのスイッチ素子にダイオードおよび電流制限素子が直列接続される。電流制限素子としては、例えば、所定のインダクタンスを有するリアクトルを用いることができる。前記電源用コンデンサには、必要に応じて、過電圧防止用のツェナーダイオードを並列接続される。
【0008】
前記スイッチ制御回路は、前記電源用コンデンサに並列接続される放電回路を備えることができる。この放電回路は、例えば、前記電源用コンデンサの端子電圧が前記所定値以上でかつ前記電力用半導体スイッチ素子がオンしているときに放電動作させるように構成される。
【0009】
前記放電回路は、例えば、前記電力用半導体スイッチ素子とは逆のオンオフ動作を行う放電制御用スイッチ素子を介して前記電源用コンデンサを放電させるように構成することができる。
また、前記放電回路は、前記放電制御用スイッチ素子に直列接続された抵抗およびツェナーダイオードを備えることができる。この場合、前記ツェナーダイオードは前記電源用コンデンサの端子電圧が前記所定値以上のときに導通するようにそのツェナー電位が設定される。
【0010】
前記ノーマリオンタイプのスイッチ素子は、前記抵抗に誘起される電圧によってオフさせることができる。すなわち、例えば、前記ノーマリオンタイプのスイッチ素子がFETである場合には、前記抵抗に誘起される電圧を前記ノーマリオンタイプのスイッチ素子のゲート・ソース間に逆バイアス電圧として印加して該スイッチ素子をオフさせることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、電力用半導体スイッチ素子のゲート駆動回路の電源装置に自己給電形の電源回路を採用した場合において、初期充電回路を設けることなく電源用コンデンサを初期充電することができる。したがって、初期充電回路の構成要素である高価でかつ形状が大きい大電力用の抵抗器が不要になり、その結果、大幅なコストの低減と小型化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】電力変換回路の構成例を示す回路図である。
【図2】本発明の係るゲート駆動回路の電源装置の実施形態を示す回路図である。
【図3】電力用半導体スイッチ素子がターンオンする際の動作説明図である。
【図4】電力用半導体スイッチ素子がターンオフする際の動作説明図である。
【図5】電源スイッチが投入された時(初期充電時)の動作説明図である。
【図6】電源スイッチが投入された後における電源用コンデンサの放電動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1に、電力変換回路の構成例を示す。この電力変換回路の主回路1(この例では、3相インバータの主回路)は、上アーム側の3個の半導体スイッチ素子3と、これらに対応する下アーム側の3個の半導体スイッチ素子3'とを電源ライン5、7間で直列接続した構成を有する。
この主回路1においては、電力用半導体スイッチ素子3、3'としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が使用されている。
【0014】
電力用半導体スイッチ素子3、3'には、環流ダイオード9、9'がそれぞれ並列接続され、また、このスイッチ素子3、3'のゲートには、ゲート駆動回路11、11'がそれぞれ接続されている。図1では、煩雑化を避けるため、1組のスイッチ素子3、3'に対するゲート駆動回路11、11'のみを示しているが、もちろん、他の電力用半導体スイッチ素子3、3'に対してもゲート駆動回路11、11'が接続される。
【0015】
主回路1の電源ライン5、7は、直流電源13の正、負極にそれぞれ接続されている。各ゲート駆動回路11、11'は、制御回路15からの制御信号Sc、Sc'(例えば、PWM信号)に基づいてゲート信号を生成し、このゲート信号によって電力用半導体スイッチ素子3、3'をオンオフする。したがって、主回路1の負荷である3相モータ17には、上記制御信号によって制御された電力が電力用半導体スイッチ素子3、3'を介して供給されることになる。
上記主回路1を含むインバータが交流入力のインバータの場合、上記直流電源13は整流・平滑回路(図示せず)によって構成される。なお、符号19は、配線材料のインダクタンスを示している。
【0016】
図2は、図1に示すゲート駆動回路11の構成の一例と、このゲート駆動回路11に電力を供給する本発明に係るゲート駆動回路用電源装置の実施形態を示している。
ゲート駆動回路11は、フォトカプラ21と、相補動作するように直列接続されたトランジスタ23、25と、フォトカプラ21の出力端とトランジスタ23、25のベース間に接続された電流制限用のベース抵抗27と、トランジスタ23、25のエミッタと前記上アーム側の電力用半導体スイッチ素子3のゲートの間に接続された電流制限用のゲート抵抗29とを備えている。
【0017】
ゲート駆動回路11は、後述の電源用コンデンサ51の端子電圧が電源ライン31、33間に電源電圧として印加される。
フォトカプラ21の出力信号の論理レベルは、図1に示す制御回路15から与えられる制御信号Scによって変化し、その論理レベルに応じて半導体スイッチ素子3がオンオフする。すなわち、フォトカプラ21から「H」レベルの信号が出力される場合には、トランジスタ18がオンして電力用半導体スイッチ素子3のゲートに電流が供給されるので、該スイッチ素子3がオンする。この電力用半導体スイッチ素子3がオンしている状態では、該スイッチ素子3を介してモータ17に電流が供給される。
一方、フォトカプラ21から「L」レベルの信号が出力される場合には、他方のトランジスタ19がオンする。この場合、電力用半導体スイッチ素子3に蓄積されているゲート電荷を放電させる方向の電流が流れるので、該スイッチ素子3がオフする。
【0018】
次に、上記ゲート駆動回路11の電源として機能する本発明に係るゲート駆動回路用電源装置の構成について説明する。
図2に示すように、電力用半導体スイッチ素子3には、スナバダイオード35とスナバコンデンサ37からなる直列回路(図1には示されていない)が並列接続されている。スナバダイオード35とスナバコンデンサ37は、dv/dt抑制用のスナバ回路を構成するために設けたものである。なお、スナバダイオード35は、アノードが電源ライン5に接続され、カソードがスナバコンデンサ37の正電位側端に接続されている。
【0019】
スナバダイオード35とスナバコンデンサ37の直列接続点は、ダイオード39、電流制限素子41およびノーマリオンタイプの半導体スイッチ素子43からなる直列回路を介してゲート駆動回路11の正電位側電源ライン31に接続されている。
本実施形態では、電流制限素子41として所定のインダクタンスを有するリアクトル(コイル)が使用され、また、半導体スイッチ素子43としてMOSFETが使用されている。
半導体スイッチ素子43のゲート・ソース間には抵抗45が接続されている。そして、この半導体スイッチ素子43のゲートは、ツェナーダイオード47と半導体スイッチ素子49からなる直列回路を介してゲート駆動回路11の負電位側電源ライン33に接続されている。なお、本実施形態では、半導体スイッチ素子49としてMOSFETが使用されている。
【0020】
ゲート駆動回路11の電源ライン31、33間には、電源用コンデンサ51が接続されている。従って、この電源用コンデンサ51には、上記抵抗45、ツェナーダイオード47および半導体スイッチ素子49からなる直列回路が並列接続されることになる。
電源用コンデンサ51には、その過充電を防止するツェナーダイオード53が並列接続されている。また、半導体スイッチ素子49のゲートは、インバータ55を介してフォトカプラ21の出力端子に接続されている。
【0021】
以上においては、上アーム側の電力用半導体スイッチ素子3に対するゲート駆動回路11の構成およびゲート駆動回路用電源装置の構成について説明したが、もちろん、図2〜図6の点線枠内には下アーム側の電力用半導体スイッチ素子3'に対する同様の構成のゲート駆動回路およびゲート駆動回路用電源装置が設けられている。
【0022】
以下、本実施形態に係るゲート駆動回路用電源装置の動作について説明する。
図3に電力用半導体スイッチ素子3がターンオンする際の動作説明図を示す。
電力用半導体スイッチ素子3がオフした状態においては、半導体スイッチ素子49がオンしているので、電源用コンデンサ51の放電電流が抵抗45を流れる。したがって、ノーマリオン半導体スイッチ素子43は、この抵抗45の両端に生成された電圧Vb(図4参照)によりそのゲート、ソース間が逆バイアスされてオフした状態にある。
【0023】
ここで、フォトカプラ21から「H」レベルの信号が出力されると、電力用半導体スイッチ素子3がターンオンされて該スイッチ素子3およびモータ17を通る電流56(点線参照)が流れ、また、半導体スイッチ素子49がオフされる。
半導体スイッチ素子49がオフされると、半導体スイッチ素子43のゲート、ソース間に印加されていた逆バイアス電圧が消失するので、該半導体スイッチ素子43がオンする。これに伴い、コンデンサ37、ダイオード39、リアクトル41、半導体スイッチ素子43、コンデンサ51、コンデンサ37という経路で電流57(一点鎖線参照)が流れ、これによって、スナバコンデンサ37が放電されるとともに、電源用コンデンサ51が充電される。
【0024】
スナバコンデンサ37の端子電圧は時間経過とともに低下し、その端子電圧がゼロになると、電流57が環流ダイオード9を通る状態となる。以後、電流57は急速に減少し、最終的に、スナバコンデンサ37に充電されていた電気エネルギーが電源用コンデンサ51の充電エネルギーに変換されることになる。
【0025】
図4に電力用半導体スイッチ素子3がターンオフする際の動作説明図を示す。電力用半導体スイッチ素子3がターンオフすると、点線で示すように、対抗アームの半導体スイッチ素子3'に並列接続されたダイオード9'に転流する電流59とスナバコンデンサ37への充電電流61がメイン電流として流れる。
このとき、フォトカプラ21の出力は「L」レベルであるので、半導体スイッチ素子49がオン状態となる。ここで、設計上、コンデンサ51の端子電圧Vgとツェナーダイオード47のツェナー電圧Vzとの間にVg≧Vzの関係が成立していると仮定すると、一点鎖線で示すコンデンサ51の放電電流63が流れる。このとき、前記したように、抵抗45の両端電圧Vbがノーマリオン半導体スイッチ素子43のゲート・ソース間に逆バイアス電圧として印加されるので、このスイッチ素子43がオフされて、電源用コンデンサ51に対するコンデンサ37側からの充電が停止する。
【0026】
ところで、主電源13の出力は、図5に示す電源スイッチ63を介して電源ライン5,7に印加される。そこで、以下、この電源スイッチ63が投入された時の動作例(初期充電時の動作例)について説明する。
電源スイッチ63の投入時においては、上アーム側のノーマリオン半導体スイッチ素子43と、図示していない下アーム側のノーマリオン半導体スイッチ素子とが共にオンした状態になるので、図中に点線で示す電流65が流れて、上アーム側の電源用コンデンサ51と図示していない下アーム側の電源用コンデンサが共に充電されることになる。
【0027】
電源用コンデンサ51の端子電圧Vgは、ゲート駆動回路11に電源電圧として印加される。そこで、コンデンサ51の充電が進行してその端子電圧Vgが所定値以上になるまで上昇すると、フォトカプラ21が動作してその出力が「L」の状態になるので、半導体スイッチ素子49がオンする。したがって、電源用コンデンサ51の充電がさらに進んで、Vg≧Vzという関係が成立すると、図6に一点鎖線で示す電流69が流れて、ノーマリオン半導体スイッチ素子43がオフする。この結果、電源用コンデンサ51は、その端子電圧Vgがツェナー電圧Vzで規定される設計値電圧になった時点でその充電が終了する。
【0028】
その後、電力用半導体スイッチ素子3がオンしないとすると、電源用コンデンサ51は徐々に放電する。そして、Vg<Vzの関係が成立するまで電源用コンデンサ51が放電すると、上記の放電電流69が停止して、ノーマリオン半導体スイッチ素子43のゲート、ソース間に印加されていた逆バイアス電圧が消失する。これにより、半導体スイッチ素子43がオン状態となって、図5に示す電流65が流れるようになるので、再び電源用コンデンサ51が充電される。すなわち、電源スイッチ63の投入後においては、半導体スイッチ素子3がオンするまでの間、図5、図6に示す動作が繰り返されて、コンデンサ51の端子電圧Vgがほぼ設計値電圧に維持される。
なお、上記上アーム側の電源用コンデンサ51に対応する下アーム側の電源用コンデンサも、上記電源用コンデンサ51と同様の形態で初期充電される。
【0029】
上記のように、本実施形態に係るゲート駆動回路用電源装置によれば、スナバコンデンサ37に充電されていた電気エネルギーを電源用コンデンサ51の充電エネルギーに変換し、この充電エネルギーをゲート駆動回路の電源として活用することができる。しかも、専用の初期充電手段を設けることなく電源用コンデンサ51を初期充電することができるので、コストの低減、小型化および構成の簡易化を図る上で有利である。
【0030】
本発明は、上記の実施形態に限定されず、種々の変形態様を含み得るものである。例えば、上記実施形態においては電力用半導体スイッチ素子としてIGBTを使用した電力変換装置が用いられているが、本発明は、普通のバイポーラトランジスタ、MOSFET、GTOなどを電力用半導体スイッチ素子として使用した電力変換装置に適用することも可能である。
また、上記実施形態においてはノーマリオン半導体スイッチ素子43としてMOSFETを用いているが、SiCを材料とする半導体スイッチ素子や、GaNを材料とする半導体スイッチ素子をノーマリオン半導体スイッチ素子43として適用することも可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 主回路
3、3' 電力用半導体スイッチ素子
5、7 電源ライン
9 環流ダイオード
11、11' ゲート駆動回路
13 直流電源
15 制御回路
17 モータ
21 フォトカプラ
23、25 トランジスタ
31、33 電源ライン
35、35' スナバダイオード
37、37' スナバコンデンサ
39、39' ダイオード
41 リアクトル
43 ノーマリオン半導体スイッチ素子
45 抵抗
47、53 ツェナーダイオード
49 半導体スイッチ素子
55 インバータ
63 電源スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力変換回路の電力用半導体スイッチ素子を駆動するゲート駆動回路の電源装置であって、
前記電力用半導体スイッチ素子に並列接続された、スナバダイオードとスナバコンデンサとからなる直列回路と、
端子電圧を前記ゲート駆動回路に電源電圧として印加する電源用コンデンサと、
前記スナバコンデンサの正電位側端子と前記電源用コンデンサの正電位側端子間に介在されて、前記電源用コンデンサに充電電流を流すノーマリオンタイプのスイッチ素子と、
前記ノーマリオンタイプのスイッチ素子を制御するスイッチ制御回路と、を備え、
前記スイッチ制御回路は、前記電源用コンデンサの端子電圧が所定値以上になったときに前記ノーマリオンタイプのスイッチ素子をオフさせるように構成されていることを特徴とするゲート駆動回路用電源装置。
【請求項2】
前記ノーマリオンタイプのスイッチ素子にダイオードおよび電流制限素子を直列接続したことを特徴とする請求項1に記載のゲート駆動回路用電源装置。
【請求項3】
前記電流制限素子として所定のインダクタンスを有するリアクトルを用いたことを特徴とする請求項2に記載のゲート駆動回路用電源装置。
【請求項4】
前記電源用コンデンサに過電圧防止用のツェナーダイオードを並列接続したことを特徴とする請求項1に記載のゲート駆動回路用電源装置。
【請求項5】
前記スイッチ制御回路は、前記電源用コンデンサに並列接続される放電回路を備え、前記電源用コンデンサの端子電圧が前記所定値以上でかつ前記電力用半導体スイッチ素子がオンしているときに前記放電回路を放電動作させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のゲート駆動回路用電源装置。
【請求項6】
前記放電回路は、前記電力用半導体スイッチ素子とは逆のオンオフ動作を行う放電制御用スイッチ素子を備え、この放電制御用スイッチ素子を介して前記電源用コンデンサを放電させるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のゲート駆動回路用電源装置。
【請求項7】
前記放電回路は、前記放電制御用スイッチ素子に直列接続された抵抗およびツェナーダイオードを備え、前記ツェナーダイオードは前記電源用コンデンサの端子電圧が前記所定値以上のときに導通するようにそのツェナー電位が設定されていることを特徴とする請求項6に記載のゲート駆動回路用電源装置。
【請求項8】
前記ノーマリオンタイプのスイッチ素子は、前記抵抗に誘起される電圧によってオフされることを特徴とする請求項7に記載のゲート駆動回路用電源装置。
【請求項9】
前記ノーマリオンタイプのスイッチ素子はFETであり、前記抵抗に誘起される電圧を前記ノーマリオンタイプのスイッチ素子のゲート・ソース間に逆バイアス電圧として印加するように構成したことを特徴とする請求項8に記載のゲート駆動回路用電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−172342(P2011−172342A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−32272(P2010−32272)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】