説明

チップの製造方法

【課題】 相互接続ラインを形成するための新規な方法を提供する。
【解決手段】 細線相互接続部(60)は基体(10)の表面内又はその上に形成された半導体回路(42)の上に位置する第1の誘電体層(12)内に設けられる。パシベーション層(18)は誘電体層の上に付着され、第2の厚い誘電体層(20)はパシベーション層の表面上に形成される。厚くて幅広い相互接続ラインは第2の厚い誘電体層内に形成される。第1の誘電体層はまた、基体の表面上に付着されたパシベーション層の表面上に幅広くて厚い相互接続ネットワークを形成するように、省略することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は本出願人に係る1998年12月21日付けで出願された特許出願番号第09/216,791号の一部継続出願である1999年2月17日付けの特許出願第09/251,183号に関連する。
【0002】
本発明は集積回路デバイスの製造に関し、特に、導電性の相互接続を生じさせるための後不働態化処理即ち後パシベーション処理の方法に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体デバイスの性能の改善は、典型的には、集積回路の幾何学的寸法を縮小することにより得られ、この結果、ダイス当りのコストが減少し、それと同時に、半導体デバイスの性能のいくつかの面が改善される。集積回路を他の回路又はシステム即ち系の素子に接続する金属接続部は相対的に一層重要となっているが、IC(集積回路)の更なる小型化に対しては、回路の性能への悪影響を増大させる。金属相互接続部の寄生的なキャパシタンス及び抵抗が増大し、これがチップの性能を大幅に劣化させる。この点に関して最も重要なことは、給電及び接地バス(母線)や電気信号経路のRC遅延部に沿った電圧降下である。一層幅広い金属ライン(線)を使用して抵抗を減少させようとすると、これらのワイヤのキャパシタンスが増大してしまう。
【0004】
この問題を解決するため、信号ライン間で低誘電材料を使用した状態でワイヤのための低抵抗金属(例えば、銅)を開発する1つの試みがなされた。現在の慣行は、不働態化層即ちパシベーション層の下に金属相互接続ネットワークを形成することであるが、この試みは相互接続ネットワークを細線相互接続部に制限し、これに関連して、寄生キャパシタンス及び高いライン抵抗率を与えてしまう。後者2つのパラメータは、その値が比較的大きいため、デバイスの性能を低下させ、その効果は、一層高周波数の応用にとって及び例えばクロック配線ラインに使用される長い相互接続ラインにとって一層厳しくさえなる。また、細線相互接続金属は、典型的には接地母線及び給電母線を必要とする大きな電流値を運搬できない。
【0005】
先に述べたように、半導体分野にとっての関心事は、相互接続ワイヤに課せられる典型的な制限(例えば、望ましくない寄生キャパシタンス及び高い相互接続ライン抵抗)を除去するような相互接続ライン形成方法を提供することである。本発明はこのような方法を提供する。これに関し、パシベーション層の下に形成される現在使用されている(従来の)細線相互接続体系は都市の街路に類似するものと指摘することができる。本発明の後パシベーション相互接続体系は都市間の高速道路と見做すことができる。
【0006】
ここで、従来技術を示す図面について述べると、図1は、その上に導電性の相互接続ネットワークが形成された表面を有するケイ素基体の横断面図である。図1で横断面にて示す構造体は従来の給電及び接地配線ネットワークのみを取り扱うものであり、これに制限される。図1で強調された種々の特徴は次の通りである。
【0007】
符号40:その上に相互接続ネットワークが形成された表面を有するケイ素基体
符号42:基体40の表面内又はその上に形成された例示的な数の半導体回路
符号44:基体40の表面内又はその上に形成された2つの静電放電(ESD)回路であり、各ESD回路は外部接続部のために接近できる各ピン(ピン52;後述)に対して設けられる
符号46:相互接続ラインの層;これらの相互接続ラインは基体40の表面の上方及びパシベーション層48の下方にあり、従来の細線相互接続部の典型的な応用を表す;層46のこれらの細線相互接続部は、典型的には、高い抵抗率及び高い寄生キャパシタンスを有する
符号48:相互接続ラインの層46の表面上に付着されたパシベーション層
符号50: 層46内に設けられた細線相互接続ラインを介して回路42に接続する給電又は接地母線;この給電又は接地母線は、典型的には、この給電又は接地母線が蓄積された電流を運搬し、または、デバイス42のための接地接続部となるので、幅広い金属である
符号52:パシベーション層48を貫通し、給電又は接地母線50に接続された給電又は接地ピン。
【0008】
上記のことから、次のように要約できる:回路がケイ素基体内又はその上に形成され、外部の回路への更なる相互接続のために、相互接続ラインがこれらの回路に対して形成され、I/O(入出力)ピン毎に、回路がESD回路を具備し、それぞれのESD回路を備えたこれらの回路がパシベーション層に侵入する給電又は接地ピンに接続される。パシベーション層は形成された相互接続ライン構造体の上に位置する最終的な層であり、パシベーション層の下側の相互接続ラインは細線相互接続部であり、細線相互接続部のすべての電気的な欠点(例えば、高い抵抗率及び高い寄生キャパシタンス)を有する。
【0009】
図1に示す横断面に関連して、次のような説明が行える。当業界で既知のように、ESD回路は予期せぬ電気チャージに対して半導体回路を保護するために設けられる。この理由のため、半導体回路に接続する各ピンはESD回路を具備しなければならない。
【0010】
図2は図1に示す横断面に似た従来の形状の横断面図である。しかし、図2で横断面にて示す構造体はクロック及び信号配線ネットワークのみを取り扱うものであり、これに制限される。図2は(図1の先に強調された特徴に加えて)次の特徴を示す。
【0011】
符号45:基体40の表面内又はその上に設けられた2つのESD回路;ESD回路は入力/出力(I/O)ピンへの任意の外部接続にとって常に必要である
符号45′:それぞれ入力(レシーバ)又は出力(ドライバ)又はI/Oのためのレシーバ又はドライバ又はI/O回路とすることのできる回路
符号54:クロック母線
符号56:パシベーション層48を貫通して延びたクロック又は信号ピン。
【0012】
図1に関連して先に述べたものと同じ説明を図2に示す横断面に適用するが、パシベーション層が形成された構造体の上に存在する最終の層であるという概要説明として、パシベーション層の下側の相互接続ラインは細線相互接続部であり、細線相互接続部の電気的な欠点(例えば、高い抵抗率及び高い寄生キャパシタンス)をすべて有する。
【0013】
ピン56が信号又はクロックピンである場合には、図2に示す横断面に更に適用されるものは次の通りである:ピン56はESD及びドライバ/レシーバ又はI/O回路45に接続しなければならない信号又はクロックピン56については、これらのピンは、ESD回路のみならず、図2において回路45′として強調されるドライバ又はレシーバ又はI/O回路にも接続しなければならない(クロック及び信号の)刺激がESD及びドライバ/レシーバ又はI/O回路を通過した後、これらの刺激は、従来の方法の下で、細線相互接続ワイヤを使用して更に送られる。パシベーション層は相互接続ネットワークを形成した誘電体層上に付着される。
【0014】
それ故、半導体分野にとっての関心事は、相互接続ワイヤに加えられる典型的な制限(例えば、望ましくない寄生キャパシタンス及び相互接続ラインの高い抵抗率)を排除した相互接続ラインを形成する方法を提供することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の主な目的は、厚くて幅広い金属の使用を可能にする相互接続金属形成方法を提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、ポリマーの如き厚い誘電体層を使用する相互接続金属形成方法を提供することである。本発明の更に別の目的は、高い抵抗を有しないか又は高い寄生キャパシタンスを生じさせない長い相互接続ラインの形成を可能にする方法を提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、給電及び接地配線ネットワークの形成のために大きな値の電流を運ぶことのできる相互接続ラインを形成することである。本発明の更に他の目的は、パシベーション層を付着した後の層の表面上に相互接続金属を形成することにより、安価な製造方法を使用して形成できる相互接続金属を形成することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の目的に従えば、相互接続ラインを形成するための新規な方法が提供される。細線相互接続部が、基体の表面内又はその上に形成された半導体回路の上に位置する第1の誘電体層として設けられる。パシベーション層が誘電体層上に付着され、厚い第2の誘電体層がパシベーション層の表面上に形成される。厚くて幅広い相互接続ラインが厚い第2の誘電体層内に形成される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】ケイ素基体であって、その上に従来の細線相互接続ネットワークが形成され、その上にパシベーション層が付着され、外部との接続のためにパシベーション層を貫通して給電及び(又は)接地ピンを設けたようなケイ素基体の横断面図である。図1で横断面にて示す構造体は従来の給電及び接地配線ネットワークのみを取り扱うものであり、これに制限される。
【図2】ケイ素基体であって、その上に従来の細線相互接続ネットワークが形成され、その上にパシベーション層が付着され、外部との接続のためにパシベーション層を貫通してクロック及び(又は)信号ピンを設けたようなケイ素基体の横断面図である。図2で横断面にて示す構造体は従来のクロック及び信号配線ネットワークのみを取り扱うものであり、これに制限される。
【図3】図3aは、本発明に係る相互接続ネットワークを上に形成したケイ素基体の横断面図である。給電及び(又は)接地ピンが外部との接続のために誘電体層の表面を貫通して設けられている。図3a及び図3bで横断面にて示す構造体は本発明の給電及び接地配線ネットワークのみを取り扱うものであり、これに制限される。図3bは、パシベーション層の下にある給電及び接地配線ラインと、パシベーション層の上にある給電及び接地配線ラインとの間の違いを示す図である。
【図4】図4aは、本発明に係る相互接続ネットワークを上に形成したケイ素基体の横断面図である。ESD及び(又は)ドライバ及び(又は)レシーバ回路接近ピンが外部との接続のために誘電体層の表面を貫通して設けられている。図4a及び図4bで横断面にて示す構造体は本発明のクロック及び信号配線ネットワークのみを取り扱うものであり、これに制限される。図4bは、パシベーション層の下にあるクロック及び信号配線ラインと、パシベーション層の上にあるクロック及び信号配線ラインとの間の違いを示す図である。
【図5】図5aは、本発明に係る相互接続ネットワークを上に形成したケイ素基体の横断面図である。外部との接続のために誘電体層の表面を貫通するI/O接続ピンは設けられていない。図5a及び図5bで横断面にて示す構造体は本発明のクロック及び信号配線ネットワークのみを取り扱うものであり、これに制限される。図5bは、パシベーション層の下にあるクロック及び信号配線ラインと、パシベーション層の上にあるクロック及び信号配線ラインとの間の違いを示す図である。
【図6】上記で参照した一部継続出願の発明に係る相互接続体系の横断面図である。
【図7】図7aは、簡単化したバージョンの基体、及び、上記で参照した一部継続出願のプロセスにより基体の表面上に形成された層の横断面図である。図7bは、誘導子がパシベーション層の上に付加された状態での図7aの横断面図である。
【実施の形態】
【0020】
参照の目的のため及び明確な理解のために、関連する特許出願第09/251,183号(以下、参照出願という)を図6で参照する。
【0021】
特に図6を参照すると、参照出願の1つの実施の形態の横断面を示す。ケイ素基体10の表面はトランジスタ及び他のデバイス(図6には示さない)を具備している。基体10の表面は誘電体層12で覆われ、それ故、誘電体層12は基体の表面内及び基体10上に設けられたデバイス上に付着される。導電性の相互接続ライン11は層12の内部に設けられ、基体10の表面内に設けた半導体デバイスに接続する。
【0022】
層14(2つの例を示す)は典型的には誘電体層12の頂部に形成された金属層及び誘電体層のすべてを表し、それ故、図6に示す層14は誘電体又は絶縁体等の複数の層、及び、層14の全体にわたって形成された電気接続部のネットワークを構成する導電性の相互接続ライン13を含むことができる。電気接点16が層14の表面上に位置する。これらの電気接点16は、例えば、基体10の表面内に設けられたトランジスタ及び他のデバイスへの電気的な相互接続を確立する結合パッドとすることができる。これらの接点16は周辺の回路に更に接続する必要のあるIC構成体内の相互接続点である。例えば窒化ケイ素で形成されるパシベーション層18が層14の表面上に付着され、湿気、汚染等から下側の層を保護する。
【0023】
上述の参照出願の主要な工程は層18の表面に付着されるポリイミドの薄い層20の付着から始まる。電気接点16へ接近できるようにしなければならず、この理由のために、ポリイミド層20及びパシベーション層18を通して開口22、36、38のパターンをエッチングし、開口22、36、38のパターンは電気接点16のパターンと整合する。ポリイミドの層20内に形成された開口22/36/38を介して、接点16は層20の表面へ電気的に延びる。
【0024】
層20の付着のために使用される上記で参照した材料はポリイミドであるが、この層のために使用できる材料はポリイミドに限定されず、任意の既知のポリマー(SiClxOy)を含むことができる。示されたポリイミドはポリマーの厚い層20のための本発明のプロセスのために使用するのに好ましい材料である。使用できるポリマーの例は、ケイ素系、炭素系、フッ化物、塩化物系、酸素系、シリコーンエラストマー、パリレン又はテフロン(登録商標)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリオキサイド(PO)、ポリポロオキサイド(PPO)、ベンゾシクロブテン(BCB)である。
【0025】
ここでは、接触点16を備えた電気接点は導電性材料で開口22/36/38を充填することにより形成できる。ここでは、開口22/36/38内に含まれるこれらの金属導体の頂表面24は周辺へのICの接続のため及び周囲の電気回路内への更なる組み込みのために使用できる。この後者の記述は、基体10の表面に設けられた半導体デバイスが開口22/36/38内に含まれる導電性の相互接続体を介して周囲の素子及び回路に更に接続できるということと同じである。相互接続パッド26、28は開口22/36/38内に含まれる金属相互接続体の表面24の頂部に形成される。これらのパッド26、28は特定の回路設計要求を満たすために幅及び厚さを任意に設計できる。例えば、パッドはフリップチップパッドとして使用することができる。他のパッドは電力配給のために、及び、接地又は信号母線として使用できる。次の接続部は、例えば、図6に示すパッドに形成することができる:パッド26はフリップチップパッドとして作用することができ、パッド28はフリップチップパッドとして作用することができるか、或いは、電源又は電気接地点又は電気信号母線に接続できる。図6に示す寸法のパッドと、このパッドを使用できるようにする提案された可能な電気接続部との間の接続は無い。パッドの寸法、並びに、電気回路設計の標準の規則及び制限が、一定のパッド自体に役立つ電気接続体を決定する。
【0026】
次の説明は接点16(図6)の寸法及び数に関連する。これらの接点16が薄い誘電体(層14、図6)の頂部に位置するので、パッドの寸法を過剰に大きくできない。その理由は、大きなパッド寸法が大きなキャパシタンスを生じさせるからである。更に、大きなパッド寸法は金属のその層の配線能力と抵触する。それ故、パッド16の寸法を比較的小さく保つのが好ましい。しかし、パッド16の寸法はまた、ビア(vias)(開口)22/36/38のアスペクト比に直接関連する。ビア(via)エッチング及びビア充填を考慮すれば、約5のアスペクト比が許容可能である。これらの考察に基づき、接点パッド16の寸法は0.5μmないし30μm程度とすることができ、正確な寸法は層18、20の厚さに依存する。
【0027】
一層大きなアスペクト比のビアに対しては、金属層26、28の付着前に、ビアはビアプラグで充填される。しかし、一層小さなアスペクト比(例えば、2よりも小さい)を有するビアに対しては、ビアプラグは不要となり、この場合、層26、28の金属はパッド16との接触を直接確立できる。
【0028】
参照出願は設計に含むことのできる接点パッドの数に制限を与えず、この数はパッケージ設計要求に依存するのみならず、パッケージの内部回路設計要求に大半依存する。図6の層18は典型的なICパシベーション層とすることができる。
【0029】
当分野における現在の状態で最も頻繁に使用されるパシベーション層はプラズマ強調CVD(PECVD)酸化物及び窒化物である。パシベーション層18の形成において、約0.5μmのPECVD酸化物の層を最初に付着することができ、次いで、約0.7μmの窒化物の層を付着することができる。パシベーション層18は極めて重要である。その理由は、この層がデバイスウエファーを湿気及び外部イオン汚染から保護するからである。(集積回路の)サブミクロンのプロセスと(相互接続用の金属化構造体の)テンズ・ミクロン(tens-micron)のプロセスとの間でのこの層の位置決めは極めて重要である。その理由は、これが、相互接続用の金属化構造体の形成プロセスのための厳重なクリーンルームの要求を少なくできる一層安価なプロセスを可能にするからである。
【0030】
層20は(硬化後に)2μmを越える厚さを有する厚いポリマー(例えば、ポリイミド)の誘電体層である。ポリマーの厚さの範囲は、電気的な設計要求に応じて、2μmから150μmまで変化することができる。
【0031】
層20の付着のために、例えば、日立デュポン社製のポリイミドHD2732又は2734を使用できる。ポリイミドはスピン・オン(spin-on)被覆及び硬化できる。スピン・オン被覆(コーティング)後、真空環境又は窒素環境内において400℃の温度で1時間だけポリイミドを硬化させる。一層厚いポリイミドに対しては、ポリイミドフィルムを多重に被覆して硬化させることができる。
【0032】
層20を形成するために使用できる別の材料はポリマー・ベンゾシクロブテン(BCB)である。このポリマーは、現在、例えばダウケミカル社により商業的に製造されており、近年、典型的なポリイミド応用の代わりに使用できる許諾を得ている。
【0033】
開口22、36、38の寸法については先に説明した。開口の寸法は、誘電体の厚さと協同して、開口のアスペクト比を決定する。アスペクト比はビアエッチングプロセス及び金属充填能力を促す。これは、開口22/36/38の直径を約0.5μmないし30μmの範囲にし、開口22/36/38のための高さは約2μmないし150μmの範囲にすることができる。開口22/36/38のアスペクト比は、金属でのビアの充填が達成できるように設計される。ビアは、CVDタングステン又はCVD銅の如きCVD金属、無電気(electro-less)ニッケル、波形模様の金属充填プロセス、電気メッキ銅等で充填することができる。既述のように、低アスペクト比のビアに対しては、ビアの充填は余分な処理工程として必要ではない。金属層26、28と接点パッド16との間の直接接触を達成できる。
【0034】
参照出願は複数の(ポリイミドの如き)ポリマーの層を適用することにより更に拡張することができ、それ故、一層種々の応用に適合できる。図6に関連して説明した構造体の機能は、先に付着した層20の頂部上に第2のポリイミド層を付着し、パッド26、28の上に位置させることにより、更に拡張することができる。選択的なエッチング及び金属付着又は金属電気メッキは、パッド26、28と相互接続できる第2のポリイミド層の表面上に付加的な接点を更に形成することができる。付加的なポリイミド層及びその上に形成された接点パッドは特定の応用に対して特注作成でき、複数のポリイミド層の与えられた拡張は参照一部継続出願の融通性及び有用性を大幅に向上させる。
【0035】
図6は参照一部継続出願の基本設計の利点を示す。この利点は、金属層14及び接点16のすぐ近傍を通過するサブミクロン線即ち細線が金属相互接続部を通って上方向30に延長することを可能にし、この延長は金属相互接続部28の水平面内で方向32に続行し、金属相互接続部38を通って下方向34へ戻り下降する。パシベーション層18及び絶縁層20の機構及び構造は先に強調したように残っている。本発明のこの基本設計の利点は、細線相互接続部を「持ち上げる」即ち「扇形に広げる」ことであり、また、これらの相互接続部をミクロ及びサブミクロレベルから、著しく大きな寸法を有し、それ故、一層小さな抵抗及びキャパシタンスを有し、容易で安価に製造できる金属相互接続レベルへと移すことである。参照出願のこの面はパッド再配線のいかなる面をも含まず、それ故、固有の簡単化特性を有する。それ故、これは、幅広くて厚い金属レベルでミクロ及びサブミクロ配線に接近できるようにすることを参照出願の重要性に更に付加する。相互接続部22、36、38は、パシベーション層及びポリマー即ちポリイミド誘電体層を通って上方に進み、幅広くて厚い金属レベル上である距離だけ続き、パシベーション層及びポリマー即ちポリイミド誘電体層を通って再度下方へ進むことによって幅広くて厚い金属レベルから下降して細線金属レベルへ下がるように続くことにより、細線レベル金属を相互接続する。この方法で達成される延長は、幅広くて厚い金属ライン26、28での信号又は給電又は接地の如き任意の特定の型式の細線金属相互接続点16の延長に制限される必要はない。物理学及び電子学の法則は、もしあるならば、この方法で確立できる相互接続の型式に関して制限を与え、制限因子は抵抗、伝播遅延、RC定数等の普通の電気的な制限因子である。参照出願が重要であるのは、参照一部継続出願がこれらの法則を適用できることについて一層広い自由範囲を提供するからであり、そうすることにより、一層広範囲の集積回路の応用及び用途、並びに、幅広くて厚い金属環境へのこれらの回路の適用を提供する。
【0036】
これで図6に参照の目的で示した構成の説明を完了する。更に続いて、図7a及び図7bに示す横断面を説明する。
【0037】
図7aは、図を明瞭にする理由で、基体及び本発明のプロセスによりこの基体の表面上に形成された層の簡単化した横断面を示し、図示の強調された部分は次のように先に特定されたものである:
符号10:ケイ素基体
符号12:基体の表面上に付着された誘電体層
符号14:相互接続ライン、ビア及び接点を含む相互接続層
符号16:相互接続層14の表面上の接点
符号18:接点16に接近できる開口を形成したパシベーション層
符号20:ポリマーの厚い層
符号21:ポリイミドの層20を通して設けられた導電性プラグポリマーの厚い層20はパシベーション層18の表面上に液体の形で被覆することができ、または、乾燥フィルムの適用によりパシベーション層18の表面上で積層することができる。導電性プラグ21の形成に必要なビアは普通のフォトリソグラフィープロセスにより画定することができ、または、レーザー(穴明け)技術を使用して形成することができる。
【0038】
先の説明から、図7aに横断面にて示す一連の層は、誘導子やコンデンサ等の如き付加的な電気素子をポリイミドの層20の表面上に形成でき、導電性プラグ21と電気的に接触するように、形成されたこと明らかである。図7aに示す横断面においては、誘電体層12は層14の一部とすることができる。その理由は、層14が層12を容易に組み込むことのできるレベル内誘電体(ILD)層だからである。
【0039】
図7bに示す横断面に関しては、図7aで特定されたものと同じ層がこの横断面内にも設けられる。更に示すものは、能動半導体デバイスを含むケイ素基体10の上層17である。また、パシベーション層18の表面上に形成された誘導子19の横断面も示される。誘導子19のために使用される金属のオーム抵抗率を出来る限り小さくしなければならないことを強調しなければならない。この理由のため、誘導子19の形成のために、例えば金の厚い層を使用するのが好ましく、誘導子19のQ値を大幅に改善する2.4GHzの応用に対して金の厚い層が誘導子19のQ値を約5から約20へと増大させることを示した。
【0040】
ここで、特に図3aを参照すると、この図面は給電及び接地ピンのみを言及し、信号又はクロックピンを取り扱わない。図3aには、本発明に係る相互接続ネットワークを上に形成したケイ素基体40の横断面図を示し、幅広くて厚いワイヤ相互接続ネットワークはパシベーション層の上に位置する厚い誘電体層内に形成される。給電及び(又は)接地ピンは外部との接続のために厚い誘電体層の表面を貫通して設けられる。次のものは図3aに示す種々の特徴である:
符号40:本発明に従って相互接続ラインが上に形成された表面を有するケイ素基体
符号42:基体40の表面内又はその上に形成された半導体回路
符号44:回路42をパシベーションするために設けられたESD回路
符号58:基体40の表面内又はその上に形成された、半導体デバイス42への接続パッド
符号60:半導体デバイス42への接続パッド58の上に位置するように形成された細線相互接続部の層
符号61:層60内に設けられたビアの1つ;一層多数のこのようなビアが図3aに示されているが、図を明瞭にする理由で、その符号を省略してある
符号62:細線相互接続部の層60の上に位置するように付着されたパシベーション層
符号63:パシベーション層62を貫通するビアの1つ;一層多数のこのようなビアが図3aに示されているが、図を明瞭にする理由で、その符号を省略してある
符号64:後パシベーション処理としてその中に相互接続部を形成した誘電体層
符号65:層64内から出発し、層62、60を貫通してESD回路に接続された給電又は接地母線
符号66:(層58内の複数の接続パッドのための)給電又は接地母線の組み合わせ
符号67:パシベーション層62の上に位置するように形成されたビア;一層多数のこのようなビアが図3aに示されているが、図を明瞭にする理由で、その符号を省略してある
符号68:層58内の多数の半導体デバイスのための給電又は接地ピン
図3aに示す横断面から、最も重要なことは、基体の表面内又はその上に形成された半導体デバイスへの相互接続部を形成する能力が、層60内の細線相互接続部内にこれらの相互接続部を形成することのみならず、パシベーション層の上に位置する幅広くて厚い相互接続ネットワークを形成することによって延長させることにより、拡大されたことが明らかである。これは、パシベーション層の上に位置するように形成された相互接続ネットワークが頑丈な物即ち一層厚くて一層幅広い相互接続ラインを含むことができる状態で、これらのラインが(基体の表面内又はその上に形成された半導体デバイス上の相互接続ラインによる寄生的な影響を減少させるように)基体の表面から更に除去されるという点で、即時的で有意義な利点を提供する。厚くて幅広い金属相互接続部は給電及び接地配線のために使用することができ、この配線はパシベーション層の上方で生じ、部分的に取り替えられ、この目的のためにパシベーション層の下側の細線配線相互接続ネットワークを有する従来の方法を拡張させる。あるいくつかの関心事を従来の方法及び本発明に関連してここに列挙することができる。
【0041】
従来技術:
外部の入力/出力相互接続のために使用される各ピンに対してESD回路を提供する;
ESD刺激がESD回路を通過した後、給電及び接地刺激の更なる配給のための細線相互接続ネットワークを提供する;及び
細線給電及び接地配線ネットワークがパシベーション層の下側に形成される。
【0042】
これに関し及び上述の説明に関連して、給電及び接地ピンがドライバ及び(又は)レシーバ回路を必要としないことを心に留めておかなければならない。
【0043】
本発明:
外部の入力/出力相互接続のために使用される各ピンに対してESD回路を形成する必要がない;これは、ESD回路を駆動する一層強健な配線を考慮し、相互接続ラインにわたる予期せぬ動力サージによる動力損失を減少させ、一層多くの動力をESD回路へ送給するものである;
給電及び接地相互接続部を半導体デバイスの内部回路へ直接接続できるようにする;これはESD回路を伴わないか又は(既述したような)標準のESD回路よりも一層小さなESD回路を伴う。
【0044】
図3aに横断面にて示す相互接続ネットワークを形成するために使用される方法は給電及び接地接続部の使用のみを取り扱い、クロック及び信号相互接続ラインには適用しない。図3aは次のように要約することができる:ケイ素基体が半導体デバイス及び少なくとも1つの静電放電(ESD)回路をその中に形成した表面を具備し、第1の誘電体層が基体上に付着され、細線相互接続ネットワークが第1の誘電体層内に形成されて能動回路及びESD回路と接触する。パシベーション層が第1の誘電体層の表面上に付着され、金属プラグ(又は、低アスペクト比のビアに対しては、先に指摘したように、上側に位置する金属層間の直接相互接続部)のパターンがパシベーション層内に形成されて、第1の誘電体層の表面内に形成された接点と整合する。第2の誘電体層がパシベーション層の表面上に付着され、幅広くて厚いライン相互接続ネットワークが第2の誘電体層内に形成され、ESD回路と接触する。給電又は接地接点からなる電気接点が第2の誘電体層の表面内に設けられる。
【0045】
図3bは本発明の給電及び接地相互接続ラインの形成への更なる洞察を提供し、これらの相互接続ラインは相互接続ライン66及び相互接続ライン66′として示されている。相互接続ライン66はパシベーション層62の上方に形成され、包括的な給電及び接地相互接続ラインとして作用する。相互接続ライン66′はパシベーション層62の下方に形成され、局部的な給電及び接地相互接続ラインとして作用する。
【0046】
ここで図4aを参照すると、図4aは信号及びクロックラインの相互接続を取り扱う。図4aには、ケイ素基体40の横断面が示され、本発明に係る相互接続ネットワークが基体上に形成される。ESD回路又はドライバ回路又はレシーバ回路又はI/O回路への接近ピンは外部接続のために誘電体層の表面を貫通して設けられる。ESD回路はI/O接続を確立するすべての回路に対して必要であるが、I/O接続を確立する回路の型式とは独立に、I/O接続はまたレシーバ回路又はドライバ回路又はI/O回路に対して設けることができる。
【0047】
図4aに示され、先に強調されなかった特徴は次の通りである:
本発明はクロック及び信号刺激を配給するための幅広くて厚い相互接続ラインを備えた相互接続ネットワークを提供する;
本発明はパシベーション層の上に位置し、クロック及び信号刺激のための厚くて幅広い相互接続ラインを形成する;
符号70:ESD回路45のために及びドライバ/レシーバ/I/O回路45′のために設けられた外部接続(ピン);ピン70は回路45、45′に対するクロック及び信号刺激のための外部接近を提供する;
符号72:相互接続ラインのための厚くて幅広いワイヤを使用して相互接続層64内に形成されたクロック又は信号母線;クロック及び信号相互接続ライン配線は、I/O相互接続の外部接点を設けることなく層64内に全体的に含まれることに留意すべきである。
【0048】
図4aに横断面にて示す相互接続ネットワークを形成するために使用される方法は次のように要約することができる。ケイ素基体が設けられ、ESD、レシーバ、ドライバ及びI/O回路を含む能動回路が基体の表面に形成されている。無機材料の第1の誘電体層が基体上に付着され、細線相互接続ネットワークが誘電体層内に形成されて、能動回路と接触する。パシベーション層が第1の薄い誘電体層上に付着され、金属プラグのパターンがパシベーション層内に形成され(または、低アスペクト比の開口に対しては、介在する誘電体層内の開口を介して上側の金属層間に直接接触が確立され)、金属相互接続部が第1の誘電体層の表面内の電気接点と整合する。1又はそれ以上の一層厚い誘電体層が典型的には有機材料のパシベーション層の表面上に付着され、1つのESD、レシーバ、ドライバ又はI/O回路を含む幅広くて厚いライン相互接続ネットワークが一層厚い誘電体層内に形成されて、パシベーション層内又はその下の金属プラグ又は金属パッドと電気的に接触する。
【0049】
図4bは本発明の信号及びクロック相互接続ラインの形成への更なる洞察を提供し、これらの相互接続ラインは相互接続ライン71及び相互接続ライン71′として示されている。相互接続ライン71はパシベーション層62の上方に形成され、包括的な信号及びクロック相互接続ラインとして作用する。相互接続ライン71′はパシベーション層62の下方に形成され、局部的な信号及びクロック相互接続ラインとして作用する。
【0050】
図5aは本発明に係る相互接続ネットワークが上に形成されたケイ素基体40の横断面を示し、相互接続ネットワークはパシベーション層の上に位置する厚い誘電体層内に形成され、厚い誘電体層に対して内部に位置する。外部接続のためのESD、レシーバ、ドライバ又はI/O回路接近ピンは誘電体層の表面を貫通して設けられていない。図5aに示すが、先に強調されていないものは、クロック又は信号相互接続ライン74であり、これは、外部I/O接続部が設けられていないパシベーション層上に位置する厚くて幅広いラインの相互接続体系を提供する。パシベーション層の上に位置するように形成された相互接続ネットワークの厚くて幅広いラインのため、クロック及び信号配給は相互接続層64内で全体的に生じることができ、これは、クロック及び信号配線ラインに対して、(使用された場合の)各厚くて幅広い相互接続ラインがオフ・チップ接続のための少なくとも1つのI/O接続点を具備しなければならないような従来技術の方法とは異なる。
【0051】
図5aに横断面にて示す幅広くて厚いライン相互接続を形成するために使用される方法は次のように要約することができ、図4aに関連して上述したものと類似する。ケイ素基体が設けられ、能動デバイスが基体の表面内に設けられる。第1の薄い誘電体層が基体の表面上に付着され、細線相互接続ラインを備えた細線相互接続ネットワークが第1の誘電体層内に形成されて、基体の表面内の電気接点と接触する。パシベーション層が第1の誘電体層の表面上に付着され、導電性相互接続部のパターンがパシベーション層内に形成され、第1の誘電体層の表面内の電気接点と整合する。1又はそれ以上の第2の誘電体層がパシベーション層の表面上に付着され、パシベーション層内の導電性相互接続部と電気的に接触する。
【0052】
図5bは本発明の信号及びクロック相互接続ラインの形成への更なる洞察を提供し、これらの相互接続ラインは相互接続ライン74及び相互接続ライン74′として示されている。相互接続ライン74はパシベーション層62の上方に形成され、包括的な信号及びクロック相互接続ラインとして作用する。相互接続ライン74′はパシベーション層62の下方に形成され、局部的な信号及びクロック相互接続ラインとして作用する。
【0053】
図3−5がパシベーション層62の下側に位置する細線相互接続ネットワーク60を示す場合、本発明はまた可能であり、細線相互接続ネットワーク60を完全に排除し、厚くて幅広いワイヤのみを使用する相互接続ネットワーク64を形成するように更に拡張できることを更に強調しておかなければならない。本発明のこの応用に対しては、第1の誘電体層60は適用されず、パシベーション層62は基体40の表面内又はその上に形成された半導体デバイス58の表面上に直接付着される。
【0054】
細線相互接続ラインと幅広くて厚い相互接続ラインとの間の上述した区別を簡単に説明しておくことは更に価値がある。次の点がこれに当てはまる。
【0055】
従来の細線相互接続ラインはパシベーション層の下側に形成されるが、本発明の幅広くて厚い相互接続ラインはパシベーション層の上に形成される;
細線相互接続ラインは典型的には無機誘電体層内に形成され、厚くて幅広い相互接続ラインは典型的にはポリマーからなる誘電体層内に形成される。その理由は、誘電体層が結果として裂け目や割れ目を生じさせるので、無機材料を厚い誘電体層として付着できないからである;
細線相互接続金属は典型的には抵抗エッチングでのスパッタリング法又は電気メッキでの酸化エッチングを使用する波形模様処理を使用して形成され、その後にCMPを施す。これら2つの方法のいずれも、高価であるため又は酸化ひび割れのため、厚い金属を形成できない;
厚くて幅広い相互接続ラインは、最初に薄い金属ベース層をスパッタリングし、フォトレジストの厚い層をコーティングしパターン化し、電気メッキにより金属の厚い層を施し、パターン化されたフォトレジストを除去し、(スパッタリングされた薄い金属ベースの)金属ベースエッチングを遂行することにより、形成することができる。この方法は極めて厚い金属のパターンの形成を可能にし、この方法において、厚い金属相互接続ラインを中に形成した誘電体層の厚さが2μmを越えられる状態で、1μmを越える金属厚さを達成できる。
【0056】
特定の例示的な実施の形態につき本発明を説明し、図示したが、これらは本発明をこれらの例示的な実施の形態に限定することを意図するものではない。当業者なら、本発明の要旨を逸脱することなく種々の変形及び修正が可能であることを認識できよう。それ故、本発明の要旨内に含まれるすべてのこのような変形及び修正並びにその等価のものは本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0057】
10、40 ケイ素基体
12 誘電体層
14 相互接続層
16 電気接点
18、62 パシベーション層
20 厚い層
21 導電性プラグ
22、36、38 開口(ビア)
26、28 パッド
42 半導体デバイス
44、45 ESD回路
60 細線相互接続層(ネットワーク)
61、63、67 ビア
64 誘電体層
65 給電又は接地母線
68 給電又は接地ピン
72 クロック又は信号母線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
後パシベーション相互接続構造体において、
半導体基体内及びその上に形成された1又はそれ以上の能動デバイスを備えた1又はそれ以上の内部回路と;
上記半導体基体内及びその上に形成された1又はそれ以上のESD回路と;
1又はそれ以上の薄い誘電体層として上記半導体基体上に形成された細線金属化系と;
上記細線金属化系上のパシベーション層と;
1又はそれ以上の厚い誘電体層として上記パシベーション層の上方に形成された厚くて幅広い金属化系と;
を有し、
上記厚い誘電体層が上記薄い誘電体層よりも厚く、上記厚くて幅広い金属化系が電気的な刺激のための配線ネットワークとして使用され、当該厚くて幅広い金属化系が上記1又はそれ以上のESD回路、上記1又はそれ以上の内部回路及び少なくとも1つのオフ・チップ接点ピンに接続されていることを特徴とする相互接続構造体。
【請求項2】
上記配線ネットワークが、上記1又はそれ以上の厚い誘電体層、上記パシベーション層及び上記1又はそれ以上の薄い誘電体層を通して形成されたビアにより、上記ESD回路及び上記1又はそれ以上の内部回路に接続されることを特徴とする請求項1に記載の相互接続構造体。
【請求項3】
上記電気的な刺激が給電又は接地電圧からなることを特徴とする請求項2に記載の相互接続構造体。
【請求項4】
上記ESD回路が上記配線ネットワークを介して上記1又はそれ以上の内部回路に並列に接続されることを特徴とする請求項3に記載の相互接続構造体。
【請求項5】
上記配線ネットワークが上記給電又は接地電圧のための包括的な配線として作用し、上記ビアが更に上記細線金属化系内に形成された局部的な給電/接地配線ネットワークに接続されることを特徴とする請求項3に記載の相互接続構造体。
【請求項6】
上記電気的な刺激がクロック又は信号電圧からなることを特徴とする請求項2に記載の相互接続構造体。
【請求項7】
上記1又はそれ以上のオフ・チップ接点ピンと上記配線ネットワークとの間で直列に接続されたドライバ、レシーバ又はI/O回路を更に有することを特徴とする請求項6に記載の相互接続構造体。
【請求項8】
上記ESD回路が上記ドライバ、レシーバ又はI/O回路に並列に接続されることを特徴とする請求項7に記載の相互接続構造体。
【請求項9】
上記配線ネットワークが上記クロック又は信号電圧のための包括的な配線として作用し、上記ビアが更に上記細線金属化系内に形成された局部的なクロック/信号配線ネットワークに接続されることを特徴とする請求項6に記載の相互接続構造体。
【請求項10】
上記厚くて幅広い金属化系内の金属が約1μmよりも大きな厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の相互接続構造体。
【請求項11】
上記1又はそれ以上の厚い誘電体層が各々約2μmよりも大きな厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の相互接続構造体。
【請求項12】
後パシベーション相互接続構造体において、
半導体基体内及びその上に形成された1又はそれ以上の能動デバイスを備えた1又はそれ以上の内部回路と;
上記半導体基体内及びその上に形成された1又はそれ以上のESD回路と;
1又はそれ以上の薄い誘電体層として上記半導体基体上に形成された細線金属化系と;
上記細線金属化系上のパシベーション層と;
1又はそれ以上の厚い誘電体層として上記パシベーション層の上方に形成された厚くて幅広い金属化系と;
を有し、
上記厚い誘電体層が上記薄い誘電体層よりも厚く、上記厚くて幅広い金属化系がそれぞれ給電又は接地入力のための給電又は接地配線ネットワークとして使用され、当該厚くて幅広い金属化系が上記1又はそれ以上の内部回路及び少なくとも1つのオフ・チップ接点ピンに接続されていることを特徴とする相互接続構造体。
【請求項13】
上記半導体基体内及びその上に形成され、上記配線ネットワークに接続され、上記1又はそれ以上の内部回路に並列に接続された1又はそれ以上のESD回路を更に有することを特徴とする請求項12に記載の相互接続構造体。
【請求項14】
上記配線ネットワークが、上記1又はそれ以上の厚い誘電体層、上記パシベーション層及び上記1又はそれ以上の薄い誘電体層を通して形成されたビアにより、上記ESD回路及び上記1又はそれ以上の内部回路に接続されることを特徴とする請求項13に記載の相互接続構造体。
【請求項15】
上記配線ネットワークが上記給電又は接地入力のための包括的な配線として作用し、上記ビアが更に上記細線金属化系内に形成された局部的な給電/接地配線ネットワークに接続されることを特徴とする請求項12に記載の相互接続構造体。
【請求項16】
各上記オフ・チップ接点ピンに対して1又はそれ以上のESD回路が存在することを特徴とする請求項13に記載の相互接続構造体。
【請求項17】
上記厚くて幅広い金属化系内の金属が約1μmよりも大きな厚さを有することを特徴とする請求項12に記載の相互接続構造体。
【請求項18】
上記1又はそれ以上の厚い誘電体層が各々約2μmよりも大きな厚さを有することを特徴とする請求項12に記載の相互接続構造体。
【請求項19】
後パシベーション相互接続構造体において、
半導体基体内及びその上に形成された1又はそれ以上の能動デバイスを備えた1又はそれ以上の内部回路と;
1又はそれ以上の薄い誘電体層として上記半導体基体上に形成された細線金属化系と;
上記細線金属化系上のパシベーション層と;
1又はそれ以上の厚い誘電体層として上記パシベーション層の上方に形成された厚くて幅広い金属化系と;
を有し、
上記厚い誘電体層が上記薄い誘電体層よりも厚く、上記厚くて幅広い金属化系がクロック又は信号電圧のための配線ネットワークとして使用され、当該厚くて幅広い金属化系が上記1又はそれ以上の内部回路に接続されていることを特徴とする相互接続構造体。
【請求項20】
上記配線ネットワークが、上記1又はそれ以上の厚い誘電体層、上記パシベーション層及び上記1又はそれ以上の薄い誘電体層を通して形成されたビアにより、上記1又はそれ以上の内部回路に接続されることを特徴とする請求項19に記載の相互接続構造体。
【請求項21】
上記配線ネットワークが上記クロック又は信号電圧のための包括的な配線として作用し、上記ビアが更に上記細線金属化系内に形成された局部的なクロック又は信号配線ネットワークにそれぞれ接続されることを特徴とする請求項20に記載の相互接続構造体。
【請求項22】
上記厚くて幅広い金属化系内の金属が約1μmよりも大きな厚さを有することを特徴とする請求項19に記載の相互接続構造体。
【請求項23】
上記1又はそれ以上の厚い誘電体層が各々約2μmよりも大きな厚さを有することを特徴とする請求項19に記載の相互接続構造体。
【請求項24】
後パシベーション相互接続体を形成する方法において、
半導体基体内及びその上に1又はそれ以上の能動デバイスを備えた1又はそれ以上の内部回路を形成する工程と;
上記半導体基体内及びその上に形成される1又はそれ以上のESD回路を形成する工程と;
1又はそれ以上の薄い誘電体層として上記半導体基体上に細線金属化系を形成する工程と;
上記細線金属化系上にパシベーション層を付着する工程と;
1又はそれ以上の厚い誘電体層として上記パシベーション層の上方に厚くて幅広い金属化系を形成する工程と;
を有し、
上記厚い誘電体層が上記薄い誘電体層よりも厚く、上記厚くて幅広い金属化系が電気的な刺激のための配線ネットワークとして使用され、当該厚くて幅広い金属化系が上記1又はそれ以上のESD回路、上記1又はそれ以上の内部回路及び少なくとも1つのオフ・チップ接点ピンに接続されることを特徴とする方法。
【請求項25】
上記配線ネットワークが、上記1又はそれ以上の厚い誘電体層、上記パシベーション層及び上記1又はそれ以上の薄い誘電体層を通して形成されたビアにより、上記ESD回路及び上記1又はそれ以上の内部回路に接続されることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
上記電気的な刺激が給電又は接地電圧からなることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
上記ESD回路が上記配線ネットワークを介して上記1又はそれ以上の内部回路に並列に接続されることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
上記配線ネットワークが上記給電又は接地電圧のための包括的な配線として作用し、上記ビアが更に上記細線金属化系内に形成された局部的な給電/接地配線ネットワークに接続されることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項29】
上記電気的な刺激がクロック又は信号電圧からなることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項30】
上記1又はそれ以上のオフ・チップ接点ピンと上記配線ネットワークとの間でドライバ、レシーバ又はI/O回路を直列に接続する工程を更に有することを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
上記ESD回路が上記配線ネットワークを介して上記ドライバ、レシーバ又はI/O回路に並列に接続されることを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
上記配線ネットワークが上記クロック又は信号電圧のための包括的な配線として作用し、上記ビアが更に上記細線金属化系内に形成された局部的なクロック/信号配線ネットワークに接続されることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項33】
上記厚くて幅広い金属化系内の金属が約1μmよりも大きな厚さを有することを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項34】
上記1又はそれ以上の厚い誘電体層が各々約2μmよりも大きな厚さを有することを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項35】
後パシベーション相互接続体を形成する方法において、
半導体基体内及びその上に1又はそれ以上の能動デバイスを備えた1又はそれ以上の内部回路を形成する工程と;
上記半導体基体内及びその上に1又はそれ以上のESD回路を形成する工程と;
1又はそれ以上の薄い誘電体層として上記半導体基体上に細線金属化系を形成する工程と;
上記細線金属化系上にパシベーション層を付着する工程と;
上記薄い誘電体層よりも厚い1又はそれ以上の厚い誘電体層として上記パシベーション層の上方に厚くて幅広い金属化系を形成する工程と;
を有し、
上記厚くて幅広い金属化系がそれぞれ給電又は接地入力のための給電又は接地配線ネットワークとして使用され、当該厚くて幅広い金属化系が上記1又はそれ以上の内部回路及び少なくとも1つのオフ・チップ接点ピンに接続されることを特徴とする方法。
【請求項36】
上記半導体基体内及びその上に、上記配線ネットワークに接続され、かつ、上記1又はそれ以上の内部回路に並列に接続された1又はそれ以上のESD回路を形成する工程を更に有することを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項37】
上記配線ネットワークが、上記1又はそれ以上の厚い誘電体層、上記パシベーション層及び上記1又はそれ以上の薄い誘電体層を通して形成されたビアにより、上記ESD回路及び上記1又はそれ以上の内部回路に接続されることを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項38】
上記配線ネットワークが上記給電又は接地入力のための包括的な配線として作用し、上記ビアが更に上記細線金属化系内に形成された局部的な給電/接地配線ネットワークに接続されることを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項39】
各上記オフ・チップ接点ピンに対して1又はそれ以上のESD回路が存在することを特徴とする請求項36記載の方法。
【請求項40】
上記厚くて幅広い金属化系内の金属が約1μmよりも大きな厚さを有することを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項41】
上記1又はそれ以上の厚い誘電体層が各々約2μmよりも大きな厚さを有することを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項42】
後パシベーション相互接続体を形成する方法において、
半導体基体内及びその上に1又はそれ以上の能動デバイスを備えた1又はそれ以上の内部回路を形成する工程と;
1又はそれ以上の薄い誘電体層として上記半導体基体上に細線金属化系を形成する工程と;
上記細線金属化系上にパシベーション層を付着する工程と;
上記薄い誘電体層よりも厚い1又はそれ以上の厚い誘電体層として上記パシベーション層の上方に厚くて幅広い金属化系を形成する工程と;
を有し、
上記厚くて幅広い金属化系がクロック又は信号電圧のための配線ネットワークとして使用され、当該厚くて幅広い金属化系が上記1又はそれ以上の内部回路に接続されることを特徴とする方法。
【請求項43】
上記配線ネットワークが、上記1又はそれ以上の厚い誘電体層、上記パシベーション層及び上記1又はそれ以上の薄い誘電体層を通して形成されたビアにより、上記1又はそれ以上の内部回路に接続されることを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項44】
上記配線ネットワークが上記クロック又は信号電圧のための包括的な配線として作用し、上記ビアが更に上記細線金属化系内に形成された局部的なクロック又は信号配線ネットワークにそれぞれ接続されることを特徴とする請求項43に記載の方法。
【請求項45】
上記厚くて幅広い金属化系内の金属が約1μmよりも大きな厚さを有することを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項46】
上記1又はそれ以上の厚い誘電体層が各々約2μmよりも大きな厚さを有することを特徴とする請求項42に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−129570(P2012−129570A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−84641(P2012−84641)
【出願日】平成24年4月3日(2012.4.3)
【分割の表示】特願2001−56759(P2001−56759)の分割
【原出願日】平成13年3月1日(2001.3.1)
【出願人】(511195563)メギカ・コーポレイション (8)
【氏名又は名称原語表記】MEGICA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】8F−1, No.29, Puding Road, East Dist., Hsinchu, 30072, Taiwan
【Fターム(参考)】