説明

ナビゲーションシステムおよびその端末装置、センタ装置、待ち行列検出方法、および、それを実行するプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体

【課題】施設の出入口などに待ち行列がある場合、その末尾の位置を検出し、末尾の位置を目的地とする経路を探索し、誘導すること。
【解決手段】装置本体の位置情報を算出する位置情報算出部112と、位置情報算出部112で算出した装置本体の位置情報をセンタ装置201に送信する広域無線送信部121と、センタ装置201より送信された待ち行列に関する待ち行列情報を受信する広域無線受信部118と、広域無線受信部118によって受信した待ち行列情報を基に待ち行列の末尾位置までの経路を探索する経路探索部116とを備えることにより、施設や交差点、分岐路などの入口への進入に対する待ち行列の末尾位置を検出して、その末尾までの経路を探索することが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地に行列が形成されていても目的地までの最適な経路を設定するナビゲーションシステム、およびその端末装置、センタ装置、待ち行列検出方法、および、それを実行するプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車載用のナビゲーションシステムには、車両の現在位置から運転者が所望する目的地に向かって道路を間違うことなく走行できるようにした経路誘導機能が搭載されている。
【0003】
従来のナビゲーションシステムでは、出発地に隣接する道路から目的地に隣接する道路までの経路を探索しており、実際の車両の出入口(例えば、デパートなどの駐車場出入口など)に到達する場合において、右折、左折の制限や車線数、対向車線の渋滞情報などが考慮されていないことが多い。この問題に鑑みて、出発地に隣接する道路から目的地に隣接する道路までの経路を探索していたものを、出発地または目的地の施設に関する車両の出入口を出発地および目的地としてそれぞれ設定すると共に、目的地に対して右折で進入出来るかどうかを、中央分離帯の有無や対向車線数、渋滞状況を加味して探索するようにしたものも考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
これにより、出入口の場所を運転手が自分で探すという手間を省いたり、右折進入できない場合に左折進入できる迂回路を探したりする手間を省くことができる。
【0005】
また、同じ問題に鑑みて、目的地に対して経路を探索後、探索した経路が右折進入であるかどうかを調べ、右折進入であれば中央分離帯や渋滞により右折が可能かどうかを判定し、不可能であれば迂回する第二の経路を探索するようにしたものも考えられている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
これにより、右折進入できない場合に左折で進入可能な迂回路を探す手間を省くことができる。
【特許文献1】特開平11−83516号公報
【特許文献2】特開2001−255163号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、例えば、図4に示すように、目的地である施設20の周辺を示す地図上に、目的地20の出入口21までの経路が仮に点線23のように提供されたとしても、車両の出入口21に進入しようとして待っている車両が待ち行列24を形成している場合、その末尾位置22に対しては、実線25のように経路を設定する必要があり、このような設定ができない場合、その末尾位置に移動するために運転者自身が迂回路を探さなければならないという問題が生じる。
【0008】
また、中央分離帯が存在しなかったり、車線数が少なかったりして、行列が無ければ容易に右折進入できる場合でも、出入口への進入を待つ車両が列を構成していれば右折での進入が不可能となり、やはり運転者自身が行列末尾への迂回路を探さなければならないという問題が生じる。
【0009】
すなわち、その結果、車両の出入口(駐車場など)へ入庫するまでの時間が余分にかかってしまうという問題が生じる。
【0010】
さらに、目的地までの経路の途中で通過する交差点や分岐点において、曲がりたい方向の道路が渋滞して待ち行列を成している場合、早い時期にその末尾に着くような誘導をしないと、行列を構成する車群によっては、自分の進みたい方向に行列が形成されていると気付いた時に曲がりたい方向に入ることができなくなり、遠回りの経路を再度探索せねばならず時間が余分にかかるという問題が生じる。
【0011】
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、施設の出入口に待ち行列がある場合や、目的地までの経路の途中で通過する交差点や分岐点の曲がりたい方向の道路に待ち行列がある場合など、その待ち行列の末尾の位置を検出し、末尾の位置に誘導することが可能なナビゲーションシステム、および、その端末装置、センタ装置、待ち行列情報生成方法、および、それを実行するプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の端末装置は、装置本体の位置情報を算出する位置情報算出部と、位置情報算出部で算出した装置本体の位置情報をセンタ装置に送信する端末送信部と、センタ装置より送信された待ち行列に関する待ち行列情報を受信する端末受信部と、端末受信部によって受信した待ち行列情報を基に待ち行列の末尾位置までの経路を探索する経路探索部とを備えた構成を有する。
【0013】
この構成により、待ち行列の位置情報を検出することができるため、その情報をセンタ装置に送信することにより、センタ装置を通して各々の端末装置において、施設などに関連する待ち行列の末尾を知ることができ、その末尾までの経路を探索することが可能になる。
【0014】
また、本発明の端末装置は、待ち行列情報が、施設への入口または道路の分岐点もしくは道路の交差点に関して形成された待ち行列に関する情報である構成を有する。
【0015】
この構成により、施設の出入口または道路の分岐点もしくは道路の交差点に関して形成された待ち行列の位置情報を検出することができるため、その情報をセンタ装置に送信することにより、センタ装置を通して各々の端末装置において、施設の出入口または道路の分岐点もしくは道路の交差点に関して形成された待ち行列の末尾位置を知ることができ、その待ち行列の末尾までの経路を探索することが可能になる。
【0016】
また、本発明の端末装置は、地図データを蓄積した地図データ蓄積部と、位置情報算出部で算出した装置本体の位置情報および地図データ蓄積部に蓄積した地図データに基づいて待ち行列の位置情報を検出する待ち行列検出部とをさらに備え、端末送信部は、待ち行列検出部で検出した待ち行列の位置情報をセンタ装置に送信する構成を有する。
【0017】
この構成により、地図データを用いて待ち行列の位置情報を検出することができるため、その情報をセンタ装置に送信することにより、センタ装置を通して各々の端末装置において、待ち行列の末尾を知ることができ、その末尾までの経路を探索することが可能になる。
【0018】
また、本発明の端末装置は、地図データ蓄積部が、施設の出入口情報を含む地図データ、または道路の分岐点もしくは交差点に関する道路情報を含む地図データを蓄積し、待ち行列検出部がこの地図データに基づいて待ち行列の位置情報を検出する構成を有する。
【0019】
この構成により、施設の出入口または道路の分岐点もしくは交差点への進入に対する待ち行列の位置情報を検出することができるため、その情報をセンタ装置に送信することにより、センタ装置を通して各々の端末装置において、任意の施設の出入口または道路の分岐点もしくは交差点への待ち行列の末尾位置を知ることができ、任意の施設の出入口または道路の分岐点もしくは交差点の末尾までの経路を探索することが可能になる。
【0020】
また、本発明の端末装置は、待ち行列検出部が、施設に沿った道路の施設の出入口の先が渋滞しているか否か、または分岐点もしくは交差点の進行方向の延長線上の道路が渋滞しているか否かを判定した結果に基づいて待ち行列の位置情報を検出する構成を有する。
【0021】
この構成により、施設の出入口または道路の分岐点もしくは交差点での渋滞が一般の交通渋滞に基くものでないことが判断できる。
【0022】
また、本発明の端末装置は、待ち行列検出部が、位置情報算出部で算出した位置情報に基いて、装置本体の位置が施設を含む区画に沿って進行する道路上に位置するか否かを判定する第1判定部と、装置本体の位置の移動が所定時間以内に所定距離以下か否かを判定する第2判定部とを備えた構成を有する。
【0023】
この構成により、施設の出入口への進入に対する待ち行列の位置情報および行列待ち時間を検出することができるため、その情報をセンタ装置に送信することにより、センタ装置を通して各々の端末装置において、任意の施設の出入口への待ち行列の末尾位置および行列待ち時間を知ることができ、待ち時間の提供と共に任意の施設の出入口の末尾までの経路を探索することが可能になる。
【0024】
また、本発明の端末装置は、施設を含む区画に沿って進行する道路が、施設を含む区画に沿って左回りまたは右回りの方向に進行する道路である構成を有する。
【0025】
この構成により、施設を含む区画に沿って進行する道路が、施設を含む区画に沿って左回りまたは右回りの方向に進行する道路であっても、その施設の出入口への進入に対する待ち行列の末尾まで、適切に経路を探索することが可能になる。
【0026】
また、本発明の端末装置は、待ち行列検出部が、位置情報算出部で算出した位置情報に基づいて、装置本体の分岐点または交差点の手前での移動が所定時間以内に所定距離以下か否かを判定する構成を有する。
【0027】
この構成により、端末装置が分岐点または交差点の手前で待ち行列の状態になったかどうかを判定できる。
【0028】
また、本発明の端末装置は、経路探索部で探索された待ち行列の末尾位置までの経路を、地図データ蓄積部に蓄積された地図データに重畳して表示する表示部をさらに備えた構成を有する。
【0029】
この構成により、施設などに関連する待ち行列があった場合、その待ち行列の末尾位置までの経路情報を地図に表示するため、ドライバーが容易に把握することができる。
【0030】
また、本発明の端末装置は、待ち行列の末尾位置を示す情報、待ち行列の位置を示す情報、または待ち行列の行列待ち時間もしくは待ち行列長さの少なくとも一方を含むテキスト情報のうち、少なくとも一つを表示する表示部をさらに備えた構成を有する。
【0031】
この構成により、待ち行列の行列待ち時間または待ち行列長さによって、運転者は、その施設に行く場合、事前にどうするかを判断することもでき、また、画面上に待ち行列の情報を、線、マーク等で表示できるので、それらを基に容易に待ち行列の情報を得ることができる。
【0032】
また、本発明の端末装置は、待ち行列情報が、待ち行列の末尾位置、待ち行列の行列待ち時間、または待ち行列の長さのうち、少なくとも一つを含む構成を有する。
【0033】
この構成により、端末装置では、センタ装置から送信される、待ち行列の末尾位置または待ち行列の行列待ち時間または待ち行列の長さのうちの少なくともひとつを含む待ち行列情報を基に待ち行列の末尾までの経路を探索することができる。
【0034】
さらに、本発明のセンタ装置は、端末装置から位置情報を受信するセンタ受信部と、位置情報に基づいて待ち行列情報を生成する待ち行列情報生成部と、待ち行列情報を端末装置に送信するセンタ送信部とを備えた構成を有する。
【0035】
この構成により、端末装置からの位置情報に基づいて、それぞれこれらを統計的に集約してそれぞれの待ち行列情報を端末装置に提供でき、端末装置では、これらのセンタ装置からの待ち行列情報を用いて、正確に待ち行列末尾までの経路を探索することができる。
【0036】
また、本発明のセンタ装置は、待ち行列情報が、施設への入口または道路の分岐点もしくは道路の交差点に関して形成された待ち行列に関する情報である構成を有する。
【0037】
この構成により、端末装置では、施設への入口または道路の分岐点もしくは道路の交差点に関して形成された待ち行列の末尾までの経路を探索することができる。
【0038】
また、本発明のセンタ装置は、センタ受信部は、待ち行列の位置情報を端末装置から受信し、センタ受信部によって受信した待ち行列の位置情報を基に待ち行列に関する待ち行列情報を生成する待ち行列情報生成部をさらに備え、センタ送信部は、待ち行列情報生成部によって生成された待ち行列情報を端末装置に送信する構成を有する。
【0039】
この構成により、端末装置からの待ち行列の位置情報に基づいて、それぞれこれらを統計的に集約してそれぞれの位置の待ち行列情報を生成し、端末装置に提供でき、端末装置では、これらのセンタ装置からの待ち行列情報を用いて、正確に待ち行列末尾までの経路を探索することができる。
【0040】
また、本発明のセンタ装置は、地図データを蓄積した地図蓄積部と、位置情報および地図データ蓄積部に蓄積した地図データに基づいて待ち行列の位置情報を検出する待ち行列検出部と、待ち行列の位置情報に基づいて待ち行列に関する待ち行列情報を生成する待ち行列情報生成部をさらに備え、センタ送信部は、待ち行列情報生成部によって生成された待ち行列情報を端末装置に送信する構成を有する。
【0041】
この構成により、センタ装置は、端末装置から受信した待ち行列の位置情報と地図データに基いて待ち行列の位置情報を検出すると共に、待ち行列に関する待ち行列情報を生成し、生成された待ち行列情報を端末装置に送信することができる。
【0042】
また、本発明のセンタ装置は、地図データ蓄積部が、施設の出入口情報を含む地図データ、または道路の分岐点もしくは交差点に関する道路情報を含む地図データを蓄積し、待ち行列検出部がこの地図データに基づいて待ち行列の位置情報を検出する構成を有する。
【0043】
この構成により、センタ装置は、施設の出入口または道路の分岐点もしくは交差点への進入に対する待ち行列の位置情報を検出することができる。
【0044】
また、本発明のセンタ装置は、待ち行列検出部が、施設に沿った道路の施設の出入口の先が渋滞しているか否か、または分岐点もしくは交差点の進行方向の延長線上の道路が渋滞しているか否かを判定した結果に基づいて待ち行列の位置情報を検出する構成を有する。
【0045】
この構成により、センタ装置は、施設の出入口または道路の分岐点もしくは交差点での渋滞が一般の交通渋滞に基くものでないことが判断できる。
【0046】
また、本発明のセンタ装置は、待ち行列検出部が、位置情報に基づいて、端末装置が施設を含む区画に沿って進行する道路上に位置するか否かを判定する第1判定部と、端末装置の移動が所定時間以内に所定距離以下か否かを判定する第2判定部とを備えた構成を有する。
【0047】
この構成により、センタ装置は、施設の出入口への進入に対する待ち行列の位置情報および行列待ち時間を検出することができる。
【0048】
また、本発明のセンタ装置は、施設を含む区画に沿って進行する道路が、施設を含む区画に沿って左回りまたは右回りの方向に進行する道路である構成を有する。
【0049】
この構成により、センタ装置は、施設を含む区画に沿って進行する道路が、施設を含む区画に沿って左回りまたは右回りの方向に進行する道路であっても、待ち行列の位置情報を検出することができる。
【0050】
また、本発明のセンタ装置は、待ち行列検出部が、位置情報に基づいて、端末装置の移動が分岐点または交差点の手前で所定時間以内に所定距離以下か否かを判定する構成を有する。
【0051】
この構成により、端末装置が分岐点または交差点の手前で待ち行列の状態になったかどうかをセンタ装置で判定できる。
【0052】
また、本発明のセンタ装置は、待ち行列情報が、待ち行列の末尾位置と待ち行列の行列待ち時間と待ち行列長さのうちの少なくともひとつを含む構成を有する。
【0053】
この構成により、端末装置からの待ち行列の位置情報に基づいて、それぞれこれらを統計的に集約して、それぞれの位置における、待ち行列の位置と待ち行列の行列待ち時間と待ち行列長さのうちの少なくともひとつを含む待ち行列情報を生成し、端末装置に提供でき、端末装置では、これらのセンタ装置からの待ち行列情報を用いて、正確に待ち行列末尾までの経路を探索することができる。
【0054】
さらに、本発明のナビゲーションシステムは、上記のうちのいずれかの端末装置とセンタ装置とを備えた構成を有する。
【0055】
この構成により、端末装置において、待ち行列の位置情報を検出し、それをセンタ装置に送信することができ、センタ装置では、他の端末装置を含めて多くの端末装置に待ち行列情報を送信するため、端末装置では、センタ装置からの情報を受信して、待ち行列の末尾までの経路を探索し、案内することができる。
【0056】
さらに本発明の待ち行列検出方法は、端末装置の位置が目的地または施設を含む区画に沿った道路上に位置するかどうかの判定、端末装置の進行方向が目的地または施設の区画に沿った方向と一致するかどうかの判定、端末装置の位置の移動が所定時間内に所定距離以下かどうかの判定を行う第1のステップと、各判定を総合した結果が予め設定された条件を満たしたときに待ち行列と判定する第2のステップとを備えた構成を有する。
【0057】
この構成により、目的地または施設の出入口への待ち行列の位置を正確に検出することができ、これを利用して待ち行列の末尾位置を目的地または施設とする経路を提供することができるため、利用者が待ち行列のある目的地または施設を設定しても、その目的地または施設へ無駄なく容易に到達できる経路を探索することが可能となる。
【0058】
さらに本発明の待ち行列検出プログラムは、端末装置の位置が目的地または施設を含む区画に沿った道路上に位置するかどうかの判定、端末装置の進行方向が目的地または施設の区画に沿った方向と一致するかどうかの判定、端末装置の位置の移動が所定時間内に所定距離以下かどうかの判定を行う第1のステップと、各判定を総合した結果が予め設定された条件を満たしたときに待ち行列と判定する第2のステップとをコンピュータに実行させるための構成を有する。
【0059】
この構成により、コンピュータを用いて、目的地または施設の出入口への待ち行列の位置を正確に検出することができ、これを利用して待ち行列の末尾位置を目的地または施設とする経路を提供することができるため、利用者が待ち行列のある目的地または施設を設定しても、その目的地または施設へ無駄なく、効率よく、容易に到達できる経路を探索することが可能となる。
【0060】
さらに本発明の待ち行列検出プログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体は、上記待ち行列検出プログラムをコンピュータに実行させるための構成を有する。
【0061】
この構成により、CDROMなどの記録媒体から読取らせて、コンピュータを用いて、施設の出入口への待ち行列の位置を正確に検出することができ、これを利用して待ち行列の末尾位置を施設とする経路を提供することができるため、利用者が待ち行列がある施設などを施設として設定しても、その施設へ無駄なく、効率よく、容易に到達できる経路を探索することが可能となる。
【0062】
さらに本発明の端末装置は、装置本体の位置情報を算出する位置情報算出部と、装置本体が向かう目的地を設定する目的地設定部と、装置本体の位置情報および目的地または経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報をセンタ装置に送信する端末送信部と、センタ装置より送信された待ち行列に関する待ち行列情報を受信する端末受信部とを備えた構成を有する。
【0063】
この構成により、端末装置は、位置情報と目的地または経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報をセンタ装置に送信することにより、センタ装置から端末装置のいる待ち行列に関する情報を受信する。
【0064】
また本発明の端末装置は、目的地または経路上の交差点もしくは分岐点と装置本体の位置関係、または、装置本体の速度から待ち行列の位置情報を検出する待ち行列検出部をさらに有する。
【0065】
この構成により、端末装置は、自らがいる待ち行列の位置情報と目的地または経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報をセンタ装置に送信することにより、センタ装置から端末装置のいる待ち行列に関する情報を受信する。
【0066】
また本発明の端末装置は、経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報が一つ前と一つ後の交差点もしくは分岐点の情報である構成を有する。
【0067】
この構成により、端末装置は、現在の目的地である交差点や分岐点の手前の待ち行列だけでなく、その先の連続した待ち行列情報を受信する。
【0068】
また本発明のセンタ装置は、端末装置の位置情報および目的地または経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報を端末装置から受信するセンタ受信部と、位置情報に基づいて待ち行列情報を生成する待ち行列情報生成部と、待ち行列情報を端末装置に送信するセンタ送信部とを備えた構成を有する。
【0069】
この構成により、センタ装置は、端末装置から送信された端末装置の位置情報および目的地または経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報に基づいて、端末装置のいる待ち行列に関する情報を端末装置に送信する。
【0070】
また本発明のセンタ装置は、待ち行列情報生成部は、目的地または経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報が同一である端末装置の位置情報の集合から待ち行列情報を生成する構成を有する。
【0071】
この構成により、センタ装置は、目的地または経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報が同一である端末装置の位置情報の集合から待ち行列情報を生成する。
【0072】
また本発明のセンタ装置は、目的地または経路上の交差点もしくは分岐点と端末装置の位置関係、または、端末装置の速度から待ち行列の位置情報を検出する待ち行列検出部をさらに有する。
【0073】
この構成により、センタ装置は、目的地または経路上の交差点もしくは分岐点と端末装置の位置関係、または、端末装置の速度から待ち行列の位置情報を検出する。
【0074】
また本発明のセンタ装置は、経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報が一つ前と一つ後の交差点もしくは分岐点の情報である構成を有する。
【0075】
この構成により、センタ装置は、ある交差点や分岐点の手前の待ち行列だけでなく、その先の待ち行列情報を送信する。
【発明の効果】
【0076】
以上のように、本発明のナビゲーションシステムによれば、互いに通信可能な端末装置とセンタ装置とを備え、端末装置は、端末装置本体の位置情報を算出する位置情報算出部と、位置情報算出部で算出した装置本体の位置情報をセンタ装置に送信する端末送信部と、センタ装置より送信された待ち行列に関する待ち行列情報を受信する端末受信部と、端末受信部によって受信した待ち行列情報を基に待ち行列の末尾位置までの経路を探索する経路探索部とを備え、センタ装置は、端末装置から位置情報を受信するセンタ受信部と、位置情報に対応する待ち行列情報を端末装置に送信するセンタ送信部とを備えた構成を有し、この構成により、端末装置において、待ち行列の位置情報を検出し、それをセンタ装置に送信することができ、センタ装置では、他の端末装置を含めて多くの端末装置にその待ち位置情報に対応する行列の待ち行列情報を送信するため、端末装置では、センタ装置からの情報を受信して、位置情報に対応する待ち行列の末尾までの経路を探索し、案内することができる。
【0077】
また、本発明の端末装置によれば、装置本体の位置情報を算出する位置情報算出部と、装置本体が向かう目的地を設定する目的地設定部と、装置本体の位置情報および目的地に関する情報をセンタ装置に送信する端末送信部と、センタ装置より送信された待ち行列に関する待ち行列情報を受信する端末受信部とを備え、さらに本発明のセンタ装置によれば、端末装置の位置情報および端末装置が向かう目的地に関する情報を端末装置から受信するセンタ受信部と、位置情報に対応する待ち行列情報を端末装置に送信するセンタ送信部とを備えた構成を有し、この構成により、端末装置が装置本体の位置情報および目的地に関する情報をセンタ装置に送信することにより、端末装置において待ち行列を検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0078】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0079】
(実施の形態1)
図1、図2、図3は、本発明の実施の形態1におけるナビゲーションシステムの構成を示す概略ブロック図である。本実施の形態では、図1に示すように、端末装置が車載端末装置101である場合を例に挙げて説明する。
【0080】
図1において、車載端末装置101は、地図データ上の施設情報に車両の出入口についての情報を含む道路ネットワークが蓄積された地図データ蓄積部としてのデジタル地図データベース110と、車載端末装置101が搭載された車両等の位置、進行方向を検出するGPS受信機やジャイロセンサ等を有するセンサ部111と、センサ部111からのセンサ情報に基づき車両の位置情報および進行方向を算出する位置情報算出部112とを備えている。
【0081】
さらに、車載端末装置101は、車両の位置情報、地図データにある施設の出入口の情報、施設の出入口の先の渋滞情報、施設を含む区画に沿った道路上に車両が位置しているかの情報、そのときの車両の速度情報に基いて施設の出入口に対して待ち行列が形成されているかどうかを検出する待ち行列検出部113を備えている。
【0082】
具体的には、本実施の形態の待ち行列検出部113は、図3に示すように、位置情報算出部112で算出したこの車両の位置情報および進行方向について、速度情報、デジタル地図データベース110の施設の出入口に関する地図データ、交通情報蓄積部117の施設の出入口の先の渋滞情報、および目的地周辺情報検出部115で検出した検出結果を参照しながら、施設を含む区画に沿って左回りの方向に進行する道路上に位置するかどうかを判定する第1判定部1131と、第1判定部1131での判定の結果、この車両が所定時間以内に所定距離以下の移動であるかどうかを、重み係数を評価値に加算していき、施設の出入口へ進入するための待ち行列(すなわち、一般の交通渋滞とは異なり、施設に進入するために発生している車列)の位置であるかどうかを評価値の値から判断して、所定時間の計測を開始した時点の位置情報を待ち行列の末尾位置情報として判断する第2判断部1132と、さらに、前記所定時間の計測を開始した時点から施設の出入口へ到達するまでの所要時間(以下、行列待ち時間と言う)を計測する行列待ち時間計測部1133とを備えている。
【0083】
ここで、上記のように、待ち行列検出部113が車両の所定時間内における移動距離に基づいて重み係数を決めるのであるが、例えば、1分以内の移動距離が50m以下であるかどうかで重み係数を決めることができる。
【0084】
これは、例えば、交通情報のガイドラインにおいて、渋滞とは時速10km以下と定義されており、目的地が駐車場の場合の待ち行列である駐車場待ちでは渋滞よりも停滞し、
歩行速度よりも遅いと考えられるため、駐車場待ちでは時速が3km以下の走行と仮定すると、車両は1分間で50m以下の移動となる。従って、このようにして、1分間に50m以内の移動であれば、渋滞と判定できる。
【0085】
さらに、車載端末装置101は、位置情報算出部112で算出された走行軌跡情報(緯度経度の座標列や走行速度、進行方向のうち少なくとも一つを含む)が蓄積される走行軌跡蓄積部120と、この車両の走行軌跡情報と、待ち行列の位置情報(すなわち、施設などのへの待ち行列にいる車両の位置情報と、待ち行列の行列待ち時間)とを広域無線122およびネットワーク123を介してセンタ装置201に送信する端末送信部としての広域無線送信部121とを備えている。
【0086】
ここで広域無線122とは、携帯電話網、インターネット網、光・電波ビーコン、無線LAN、特定小電力無線といった通信手段を表している(以下、広域無線とは、全て同様の意味である)。
【0087】
さらに、車載端末装置101は、出発地、目的地、探索条件といった経路に関する情報を設定するための入力情報設定部114(すなわち、目的地設定部の機能を有する。)を備えている。このとき、出発地として位置情報算出部112で取得した車両の位置情報を設定するようにしても良い。また、探索条件とは、例えば、目的地までの到達時間が最短となるように探索すること(時間優先探索)や、目的地までの到達距離が最短となるように探索すること(距離優先探索)、更には、高速道路を優先して探索すること(高速道優先探索)、一般道路を優先して探索すること(一般道優先探索)のような探索される経路の条件を示すものである。
【0088】
一方、図2に示すセンタ装置201は、複数の車両からそれぞれの走行軌跡情報と待ち行列の位置情報を、広域無線122、ネットワーク123を介して受信するセンタ受信部としての広域無線受信部211と、走行軌跡情報と待ち行列の位置情報が蓄積される移動体情報蓄積部212とを備えている。
【0089】
さらにセンタ装置201は、統計処理などの方法を用いて、移動体情報蓄積部212に蓄積された走行軌跡情報から渋滞情報(目的地とは関係なく一般に発生する渋滞に関する情報)を生成する交通情報生成部213と、待ち行列の位置情報から統計処理などの方法を用いて車載端末装置群の位置情報、すなわち、待ち行列情報(本実施の形態では、待ち行列末尾位置と行列待ち時間のうち少なくとも一つを含む情報)を生成する行列情報生成部214とを備えている。
【0090】
さらにセンタ装置201は、交通情報生成部213で生成された渋滞情報と行列情報生成部214で生成された待ち行列情報とを、デジタル地図データベース218を参照しながら合成する交通情報合成部215と、交通情報合成部215で合成された情報が蓄積される交通情報蓄積部216と、これらの渋滞情報、待ち行列情報をネットワーク124、広域無線125を介して、車載端末装置101に送信するセンタ送信部としての広域無線送信217とを備えている。
【0091】
また車載端末装置101は、センタ装置201から送信された、渋滞情報や交通規制等の交通情報および待ち行列情報を受信する端末受信部としての広域無線受信部118と、広域無線受信部118で受信した交通情報および待ち行列情報が蓄積される交通情報蓄積部117とを備えている。
【0092】
さらに車載端末装置101は、予め入力情報設定部114で設定した目的地を中心とする所定の範囲内に含まれる交通情報と待ち行列情報を抽出する目的地周辺情報抽出部11
5と、目的地となる施設の車両出入口への待ち行列情報から行列の末尾位置を仮の目的地に設定し、出発地から仮の目的地を経由して車両の出入口までの経路を交通情報を加味しながら探索する経路探索部116とを備えている。この際の経路探索の方法としては、ダイクストラ(Dijkstra)法、その他の最短経路探索手法等を採用することとすることができる。
【0093】
またさらに車載端末装置101は、図4の経路の説明図に示すように、探索した経路情報をデジタル地図上に重畳表示するデジタル地図表示部119を備えている。
【0094】
図4において、行きたい施設20の車両の出入口21を目的地に設定した場合、従来のシステムであれば、点線の経路23で誘導していたが、本実施の形態によれば、待ち行列24の末尾位置22を仮経由地として設定して、実線の経路25で誘導でき、従来のような待ち行列の末尾までの迂回路を探す必要がなくなる。
【0095】
また、車載端末装置101は、デジタル地図表示部119において、センタ装置201から受信した交通情報の他に、図12の経路の説明図に示すように、待ち行列の末尾位置を示すマーク801、待ち行列を示すマーク802、待ち行列の末尾位置から施設の出入口までの行列を表現する線分803、行列の待ち時間、待ち行列長、目的地施設名のうち少なくとも一つを示すテキスト情報804のうち、少なくとも一つを表示するようにしてもよい。
【0096】
次に、本実施の形態において、待ち行列の位置情報を検出する方法の詳細について、図6、図7を用いて説明する。
【0097】
図6、図7は、車載端末装置101における入力情報設定部114で目的地を設定していない場合の、車載端末装置101での待ち行列情報を検出するフローチャートを示している。
【0098】
車載端末101において、センサ111からのセンサ情報に基づき、位置情報算出部112において算出した車両の位置情報、進行方向を待ち行列検出部113が取得すると、道路ネットワークが蓄積されたデジタル地図データベース110および目的地周辺情報検出部115での検出結果を参照しながら、車両の位置情報がデジタル地図上の施設を含む区画に沿った道路上に位置するかどうかを第1判定部1131で判定する(S401)。
【0099】
すなわち、図5の経路の説明図に示すように、目的地となる施設301を含む区画302に沿った左回りの道路303の上に車両位置が一致するかどうかを判定する。なお、図5において、305は施設301の車両出入口を、306は待ち行列の末尾位置を示している。
【0100】
ステップS401での判定の結果、道路上であれば(S401のYes)、重み係数α1を行列評価値に加算し(S402)、道路上でなければ(S401のNo)、重み係数α1より小さな重み係数α2(α1>α2)を行列評価値に加算する(S403)。ここで、例えば、重み係数として、α1=1.0、α2=0などが適用できる。
【0101】
そして次に、位置情報算出部112で算出された車両の進行方向が施設の区画の左回りの道路の方向と一致するかどうかを判定する(S404)。
【0102】
すなわち、図5に示すように、施設301を含む区画302に沿った左回りの方向(道路303の矢印方向)と、車両の進行方向が一致するかどうかを判定する。
【0103】
以上のステップS401からステップS404までの一連の処理は、第1判定部1131が行う。
【0104】
ステップS404での判定の結果、方向が一致すれば(S404のYes)重み係数β1を行列評価値に加算し(S405)、方向が一致しなければ(S404のNo)重み係数β1よりも小さな重み係数β2(β1>β2)を行列評価値に加算する(S406)。ここで、例えば、重み係数として、β1=1.0、β2=0などが適用できる。
【0105】
さらに、車両の位置情報を参照し、移動時間および移動速度から判定して、所定時間以内に所定距離以下の移動があるかどうかを第2判定部1132で判定するのであるが、本実施の形態では、これを3段階に分けて、まず、上記したように、1分間以内で50m未満の移動(例えば、上記のように時速3km以下)であるかを判定する(S407)。
【0106】
ステップS407での判定の結果、肯定であれば(S407のYes)、重み係数γ1を行列評価値に加算し(S408)、否定であれば(S407のNo)、次に、車両が1分間以内で50m以上80m未満の移動(例えば、時速3〜5km)であるかを判定する(S409)。
【0107】
ステップS409での判定の結果、肯定であれば(S409のYes)、重み係数γ1より小さな重み係数γ2(γ1>γ2)を行列評価値に加算し(S410)、否定であれば(S409のNo)、すなわち、車両の移動が1分間に80m以上(例えば、時速5km以上)なら重み係数γ2より小さな重み係数γ3(γ2>γ3)を行列評価値に加算する(S411)。ここで、例えば、重み係数として、γ1=3.0、γ2=2.0、γ3=1.0などが適用できる。
【0108】
そしてその後、合計された行列評価値(α+β+γ)があらかじめ設定されたしきい値σ以上(α+β+γ≧σ、例えば、σ=4.0)であるかどうかを判定する(S412)。
【0109】
ステップS412での判定の結果、しきい値σ以上であれば(S412のYes)、所定時間の計測を開始した時点のその車載端末装置の位置情報を待ち行列の位置情報として登録し(S413)、行列位置から施設の出入口に到達するまでの所要時間を、走行軌跡蓄積部120に蓄積された走行軌跡(位置情報)を用いて算出して登録し(S414)、待ち行列の位置情報と行列待ち所要時間情報とを広域情報送信部121を介してセンタ装置に送信し(S415)、一連の処理を終了する。
【0110】
以上のステップS405からステップS413までの処理は第2判定部1132が行い、ステップS414およびステップS415の処理は行列待ち時間計測部1133が行う。
【0111】
ステップS412で合計された行列評価値(α+β+γ)があらかじめ設定されたしきい値σ以下の場合は(S412のNo)、行列待ち状態ではないと判断し、待ち行列の位置情報の検出の動作は終了する。
【0112】
次に、待ち行列の位置情報および行列待ち時間情報を含む情報を、さらに精度良く検出する方法の詳細について、図8、図9を用いて説明する。
【0113】
図8、図9は、車載端末装置101において、入力情報設定部114で目的地を設定することにより、待ち行列の位置情報をより精度良く検出するフローチャートである。
【0114】
車載端末装置101において、センサ部111からのセンサ情報に基づき、位置情報算出部112において算出した車両の位置情報、進行方向を待ち行列検出部113が取得すると、道路ネットワークが蓄積されたデジタル地図データベース110および目的地周辺情報検出部115での検出結果を参照しながら、車両の位置情報がデジタル地図上の施設を含む区画に沿った道路上に位置するかどうかを第1判定部1131で判定する(S501)。
【0115】
すなわち、図5に示すように、目的地となる施設301を含む区画302に沿った左回りの道路303の上に車両位置が一致するかどうかを判定する。
【0116】
ステップS501での判定の結果、道路上であれば(S501のYes)、重み係数α1を行列評価値に加算し(S502)、道路上でなければ(S501のNo)、重み係数α1よりも小さな重み係数α2(α1>α2)を行列評価値に加算する(S503)。ここで、例えば、重み係数として、α1=1.0、α2=0などが適用できる。
【0117】
そして次に、施設の出入口が、予め入力情報設定部114において設定した目的地であり、車両を経路誘導中であるかどうかを、入力情報設定部114での目的地の設定の有無を検出することにより、あるいは、経路探索部116で目的地までのルート情報が算出されているかを検出することにより、判定する(S504)。
【0118】
すなわち、経路誘導中であれば目的地付近で低速走行や区画に沿った移動は、経路誘導中でない場合に比べて、目的地施設の出入口に並ぶ待ち行列内に存在する可能性が高いので、ステップS504によって経路誘導中かどうかを判定することは、車両の位置情報が待ち行列の位置情報であると判断する精度が高くなる。
【0119】
ステップS504での判定の結果、経路誘導中であれば(S504のYes)、重み係数ζ1を行列評価値に加算し(S505)、経路誘導中でなければ(S504のNo)、重み係数ζ1よりも小さな重み係数ζ2(ζ1>ζ2)を行列評価値に加算する(S506)。ここで、例えば、重み係数として、ζ1=2.0、ζ2=1.0などが適用できる。
【0120】
続けて、位置情報算出部112で算出された車両の進行方向が施設の区画の左回りの方向と一致するかどうかを判定する(S507)。すなわち、図5に示すように、施設301を含む区画302に沿った左回りの方向(道路303の矢印方向)と、車両の進行方向が一致するかどうかを判定する。
【0121】
以上のステップS501からステップS507までの一連の処理は、第1判定部1131が行う。
【0122】
ステップS507での判定の結果、方向が一致すれば(S507のYes)、重み係数β1を行列評価値に加算し(S508)、一致しなければ(S507のNo)、重み係数β1よりも小さな重み係数β2(β1>β2)を行列評価値に加算する(S509)。ここで、例えば、重み係数として、β1=1.0、β2=0などが適用できる。
【0123】
さらに、車両の位置情報を参照し、移動時間および移動速度から判定した結果、所定時間以内に所定距離以下の移動であるかどうかを第2判定部1132で判定する(S510)。
【0124】
この場合も、図6、図7の場合と同様にして、3段階に分けて、まず、1分間以内で50m未満の移動であるかを判定する(S510)。
【0125】
ステップS510での判定の結果が肯定であれば(S510のYes)、重み係数γ1を行列評価値に加算し(S511)、判定の結果が否定であれば(S510のNo)、次に、車両が1分間以内で50m以上80m未満の移動であるかを判定する(S512)。
【0126】
ステップS512での判定の結果、肯定であれば(S512のYes)、重み係数γ1より小さな重み係数γ2(γ1>γ2)を行列評価値に加算し(S513)、否定であれば(S512のNo)、すなわち、車両の移動が1分間に80m以上なら重み係数γ2より小さな重み係数γ3(γ2>γ3)を行列評価値に加算する(S514)。ここで、例えば、重み係数として、γ1=3.0、γ2=2.0、γ3=1.0などが適用できる。
【0127】
ここで、さらに待ち行列の位置情報の精度を高めるために、施設を含む区画に沿った道路の進行方向延長上の道路が渋滞してないことを、交通情報蓄積部117に蓄積された一般道路の渋滞情報を用いて判定する(S515)。
【0128】
すなわち、図5に示すように、目的地301を含む区画302に沿った道路303(図5では4つの道路)について、その先の各道路304(図5の点線矢印)が渋滞していなければ、ステップS510における判定が施設の車両の出入口への待ち行列に起因することとなる。したがって、ステップS515によって目的地施設を含む区画の先の道路が渋滞かどうかを判定することにより、ステップS504と同様に、車両の位置情報が待ち行列の位置情報である精度を高くすることができる。
【0129】
したがって、前述のように、施設を含む区画に沿った道路の進行方向延長上の道路が渋滞してないかどうかを先ず判定する(S515)。
【0130】
ステップS515での判定の結果、渋滞していれば(S515のYes)、重み係数ξ1を行列評価値へ加算し(S516)、渋滞していなければ(S515のNo)、重み係数ξ1よりも小さな重み係数ξ2(ξ1>ξ2)を行列評価値へ加算する(S517)。ここで、例えば、重み係数として、ξ1=2.0、ξ2=1.0などが適用できる。
【0131】
そしてその後、合計された行列評価値(α+ζ+β+ξ+γ)があらかじめ設定されたしきい値σ以上(α+ζ+β+ξ+γ≧σ、例えば、σ=7.0)であるかを判定する(S518)。
【0132】
ステップS518での判定の結果、しきい値σ以上であれば(S518のYes)所定時間の計測を開始した時点のその車載端末装置の位置情報を待ち行列の位置情報として登録し(S519)、その待ち行列の位置から施設の出入口へ到達するまでの所要時間を算出して登録し(S520)、待ち行列の位置情報と行列待ち所要時間情報とを広域情報送信部121を介してセンタ装置201に送信し(S521)、一連の処理を終了する。
【0133】
以上のステップS508からステップS519までの処理は第2判定部1132が行い、ステップS520およびステップS521の処理は行列待ち時間計測部1133が行う。
【0134】
ステップS518で合計された行列評価値(α+ζ+β+ξ+γ)があらかじめ設定されたしきい値σ以下の場合は(S518のNo)、行列待ち状態ではないと判断し、待ち行列の位置情報の検出の動作は終了する。
【0135】
なお、図6、図7および図8、図9に示す実施の形態においては、行列評価値は、車両が例えば時速10km以上になった時に、その車両は待ち行列の中には存在しないと判断され、初期化される。その後、時速が10km以下となったときに、重み係数α、β、γ
、ζ、ξが加算される。
【0136】
また、図6、図7では重み係数α、β、γを、図8、図9では重み係数α、β、γ、ζ、ξを、それぞれこの順番に判断してこの順番で加算していったが、本発明は、これに限らず、重み係数α、β、γ、ζ、ξを判断する順番、あるいは加算する順番は任意の順番でよく、例えば、いずれの場合も最後に一括して加算するなどしても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0137】
図10は、センタ装置201において、待ち行列情報(すなわち、待ち行列にいる車載端末装置群の位置情報)を生成する際の動作を示すフローチャートである。
【0138】
図10において、センタ装置201において、複数の車載端末装置101から広域無線受信部211を介して待ち行列の位置情報を受信すると(S601)、待ち行列の位置情報と、同時に車載端末装置101から受信した車両の走行軌跡情報とを移動体情報蓄積部212へ蓄積後、行列情報生成部214において、過去の蓄積情報における平均値などの統計処理を施して待ち行列の末尾位置情報を生成(S602)し、さらに行列待ち時間情報を生成(S603)する。
【0139】
次に、これを、最新の道路ネットワーク情報が蓄積されたデジタル地図データベース218を参照しながら交通情報生成部213で生成された渋滞情報と行列情報生成部214で生成された待ち行列情報とを交通情報合成部215において合成し(S604)、これを交通情報蓄積部216に蓄積すると共に、広域無線送信217を介してこれらの渋滞情報、待ち行列情報を車載端末装置101に送信する(S605)。
【0140】
図11は、車載端末装置101において、センタ装置201より受信した交通情報、待ち行列情報を基に、待ち行列の末尾位置を目的地とする経路を探索する場合の動作を示すフローチャートである。
【0141】
図11において、車載端末装置101では、入力情報設定部114において、先ず、出発地、目的地を設定する(S701)。このとき、出発地としては、位置情報算出部112から取得した車両の現在位置を設定しても良い。
【0142】
目的地が設定されると、デジタル地図データベース110の目的地の施設情報から車両の出入口位置情報を取得し、目的地位置を車両の出入口位置(例えば、図4の車両出入口21)に設定する(S702)。
【0143】
次に、経路探索部116は、交通情報蓄積部117を参照し、センタ装置201から交通情報が受信されているかどうかを判定する(S703)。
【0144】
ステップS703での判定の結果、交通情報が受信されていない場合には(S703のNo)、目的地が設定されてから1度目の探索処理であるかどうかを判定し(S708)、ステップS708での判定の結果、1度目の探索処理であれば(S708のYes)、交通情報を利用せず、車両出入口を目的地とする経路探索を実行し(S709)、目的地(仮経由地)に到達したかどうかを判定する(S710)。
【0145】
またステップS708での判定の結果、1度目の探索処理でなく、2度目以上の探索であれば(S708のNo)、目的地(仮経由地)に到達したかどうかを判定する(S710)。
【0146】
ステップS703でセンタ装置201から交通情報が受信されているかどうかを判定(
S703)した結果、交通情報が受信されている場合には(S703のYes)、目的地周辺情報抽出部115によって交通情報蓄積部117の待ち行列情報の有無を確認し、目的地周辺の待ち行列情報がセンタ装置201から受信されているかどうかを判定する(S704)。
【0147】
ステップS704での判定の結果、目的地周辺の待ち行列情報を受信していない場合には(S704のNo)、交通情報蓄積部117の交通情報を利用して車両出入口を目的地とする経路探索を実行し(S707)、目的地(仮経由地)に到達したかどうかを判定する(S710)。
【0148】
ステップS704で目的地周辺の待ち行列情報がセンタ装置201から受信されているかどうかを判定(S704)した結果、目的地周辺の待ち行列情報が受信されている場合には(S704のYes)、交通情報蓄積部117から待ち行列の末尾位置を特定し、その場所を仮経由地(例えば、図4の行列末尾位置22)に設定し(S705)、交通情報蓄積部117の交通情報を利用して仮経由地(すなわち、待ち行列の末尾位置)を目的地とする経路探索を実行すると共に、仮経由地から施設の車両の出入口までの経路も生成する(S706)。
【0149】
そして、位置情報算出部112で取得した車両の位置情報と、経路探索部116で取得した経路情報とを比較して、仮経由地(仮経由地が設定されていない場合は目的地=車両の出入口位置)へ到達したかどうかを判定する(S710)。
【0150】
ステップS710での判定の結果、目的地(仮経由地)へ到達していなければ(S710のNo)、ステップS703に戻り、以降、同じ動作を繰り返す。
【0151】
すなわち、目的地へ到達する前に新たな交通情報もしくは待ち行列情報を受信した場合には、新しい交通情報を利用して新しい待ち行列の末尾位置を仮経由地とする経路探索を実行する。
【0152】
ステップS710での判定の結果、目的地(仮経由地)へ到達していれば(S710のYes)、一連の経路探索処理を終了する。
【0153】
以上により、施設に設けられた車両の出入口の待ち行列末尾位置を検出し、その末尾位置を目的地として経路探索を実行することができ、このことにより運転者が待ち行列の末尾までの迂回路をいちいち探す必要がなくなり、そのための余分な時間を省くことが可能になる。結果として、周辺の渋滞を少なくすることにも貢献することになる。
【0154】
なお、本実施の形態では、センタ装置と車載端末装置とでナビゲーションシステムを構成しているが、車載端末装置は、パソコン、携帯電話機、PDAといったモバイル端末であっても良く、要するに、移動可能な端末装置であればよい。
【0155】
また、本実施の形態では、車載端末装置において、待ち行列の位置情報及び行列待ち時間をそれぞれ検出し、それらをセンタ装置に送信するようにしているが、車載端末装置では、位置情報や進行方向、速度情報などの走行軌跡情報のみを検出してそれをセンタ装置に送信するだけとし、センタ装置において、待ち行列の検出、待ち行列の位置情報、行列待ち時間の検出などを行うようにすることにより、車載端末装置の負荷を軽くすることができる。
【0156】
すなわち、図1に示すセンタ装置201が、図3に示す待ち行列検出部113のような機能をさらに備えていることにより、車載端末装置での負荷を軽減することができる。具
体的には、センタ装置201が、広域無線受信部211で受信した車載端末装置101の位置情報に基いて、交通情報蓄積部216に蓄積された一般の渋滞情報とデジタル地図データベース218に蓄積された施設などの地図データを用いて、車載端末装置101が形成している待ち行列の位置情報を検出し、その検出結果を行列情報生成部214に供給する待ち行列検出部を備えていればよい。
【0157】
しかしながら本発明は、待ち行列情報の生成は、センタ装置、端末装置、いずれで行っても構わない。
【0158】
以上のように、本実施の形態によれば、施設の出入口に待ち行列があった場合、その待ち行列を検出して待ち行列の位置情報をセンタ装置に送信するため、センタ装置を経由して任意の施設の出入口への待ち行列の末尾を知ることができ、その待ち行列の末尾を目的地として、その目的地までの経路を探索することにより、待ち行列がある場合に、それを知らずに、その施設の出入口まで行き、その後、待ち行列の末尾を感で探すような余分な時間を省くことができ、利用者にとって非常に有用である。
【0159】
そして、待ち行列の待ち時間を提供すれば、更に、その施設に行く場合、事前にどうするかを判断することもでき、また、画面上に待ち行列の情報を、線、マーク等で表示すれば、それらを基に容易に待ち行列の情報を得ることができるなど、非常に有用である。
【0160】
なお、本実施の形態においては、車両位置が施設301を含む区画302に沿った左回りの道路303上にあるか否かを、ステップS401、ステップS404、ステップS501、ステップS507で考慮して説明したが、本発明は、これに限定するものでなく、例えば、米国のように、車両の走行を右側通行に交通規定している場合の道路では、図13に示すように、施設901を含む区画902に沿った右回り道路903の上に車両位置が一致するかどうかを判定するようにしてもよく、また、施設901を含む区画902に沿った道路が一方通行の場合には、その一方通行の道路上に車両位置が一致するかどうかを判定するようにしてもよいことは、言うまでもない。
【0161】
また本実施の形態では、待ち行列情報が、待ち行列の位置情報と、待ち行列の行列待ち時間からなるものについて説明したが、本発明は、これに限ることなく、待ち行列の末尾位置を特定できる情報、例えば、待ち行列の末尾位置情報または待ち行列の行列待ち時間または待ち行列の長さのうち少なくとも一つの情報を備えていればよい。これらの情報は、本実施の形態のように待ち行列検出部113で取得することもできるし、他の部分で計測、取得することも可能である。
【0162】
(実施の形態2)
実施の形態1では施設などの目的地の出入口への待ち行列の末尾へ案内する端末装置、ナビゲーションシステム、待ち行列検出方法を説明したが、駐車場やテーマパークなどの目的地へ向かう経路の途中に存在する交差点や、高速道路もしくは一般道路などの分岐点において、ある分岐の方向が渋滞による行列(以下、一般の交通渋滞とは異なり、このように目的地への経路途中で発生している車列を渋滞待ち行列と言う)を形成する場合があり、本実施の形態では、この渋滞待ち行列の位置情報を検出してその末尾へ案内する端末装置、ナビゲーションシステム、待ち行列検出方法を説明する。
【0163】
渋滞待ち行列が存在する方向に分岐する場合、すなわち、図14に示すような高速道路の1000の出口において、例えば出口レーン1001が渋滞で混雑して渋滞待ち行列1002が存在する場合がある。このような場合、探索された経路1003がこの出口で出るように案内する際に、検出された渋滞待ち行列の末尾位置1004に誘導する案内情報を生成して提供することによって、車両1005は、予めレーン変更を早い時期に行うこ
とで確実に出口で出ることができるようになる。
【0164】
すなわち、渋滞による行列によって出口で出られなくなることによる遠回りの時間的ロスを防ぐことができる。
【0165】
また、図14では交通規則が車両の走行が左側通行の場合を想定して説明したが、本発明はこれに限定するものでなく、図15に示すような車両の走行を右側通行で交通規則している場合でも、同様に車両を誘導することにより、同様の効果が得られる。
【0166】
さらに、図16に示すような一般道路における交差点1200において、例えば右折レーンが渋滞で混雑して待ち行列1201が存在している場合がある。このような場合、探索された経路1202がこの交差点1200で右折するように案内する際に、検出された渋滞末尾位置1203に誘導する案内情報を生成して提供することによって、予め車両1204は早い時期にレーン変更を行うことで確実に交差点を右折できるようになる。
【0167】
すなわち、渋滞による行列によって右折できなくなることによる遠回りの時間的ロスを防ぐことができるようになる。
【0168】
また、図16では交通規則が車両の走行が左側通行の場合を想定して説明したが、本発明はこれに限定するものでなく、図17に示すような車両の走行を右側通行で交通規則している場合でも、同様に車両を誘導することにより、同様の効果が得られる。
【0169】
本実施の形態の端末装置、センタ装置、およびナビゲーションシステムの構成は、実施の形態1で説明した図1、図2、図3で示した構成で実現可能である。
【0170】
ただし、本実施の形態において、デジタル地図データベース110には、交差点や高速道路・一般道路等の分岐点についての情報を含む道路ネットワークが蓄積されている。
【0171】
また、待ち行列検出部113は、車両の位置情報、進行方向について、デジタル地図データベース110の地図データ、交通情報蓄積部117の渋滞情報を参照しながら、交差点または分岐点における進行方向ごとの渋滞待ち行列の待ち行列長(以下、渋滞長と言う)、渋滞待ち行列の位置情報(以下、渋滞位置と言う)、渋滞待ち行列の通過時間(以下、渋滞通過時間と言う)を算出して、渋滞位置を含む渋滞待ち行列の情報(以下、渋滞行列情報と言う)を生成する。
【0172】
広域無線送信部121は、この渋滞位置を含む渋滞行列情報を走行軌跡情報と合わせてセンタ装置201に送信する。
【0173】
車載端末装置101は、センタ装置201で生成された、渋滞位置を含む渋滞行列情報と、交通の渋滞情報(いわゆる、一般の交通渋滞に関する情報)および交通規制などからなる交通情報とを、広域無線受信部118を介して受信すると、交通情報蓄積部117に蓄積する。予め入力情報設定部114で設定した目的地を中心とする所定の範囲内に含まれる交通情報と渋滞行列情報を目的地周辺情報抽出部115で抽出すると、交差点や分岐点への渋滞行列情報から渋滞位置を仮の目的地に設定し、出発地から仮の目的地を経由して交差点または分岐点、および目的地までの経路を交通情報を加味しながら経路探索部116で探索する。
【0174】
ここで、探索された経路上に存在する交差点や高速道路・一般道路の分岐点で、曲がるべき方向に向かうレーンに渋滞が発生していれば、渋滞行列情報から得られる渋滞末尾位置と走行すべきレーンをデジタル地図表示手段119に表示する。
【0175】
経路探索の方法としては、実施の形態1と同様に、ダイクストラ法、その他の最短経路探索手法等を採用する。
【0176】
なお、デジタル地図表示手段119で表示する際には、走行すべきレーンと渋滞末尾位置を拡大表示してもよいし、デジタル地図表示手段119による表示に替えて、音声によって案内するようにしてもよいし、またこれらを併用しても良い。
【0177】
また、車載端末装置101のデジタル地図表示部119における表示方法としては、センタ装置201から受信した一般の交通情報の他に、図18に示すように、渋滞行列情報の渋滞末尾位置を示すマーク1501、渋滞待ち行列を示すマーク1502、渋滞末尾位置から渋滞待ち行列の先頭位置までの行列を表現する線分1503、渋滞通過時間または渋滞長のうち少なくとも一つを示すテキスト情報1504、渋滞待ち行列の末尾へ誘導する線分1505のうち、少なくとも一つを表示するようにすることにより、操作者からの視認性が高くなり、迂回によるより時間ロスの少ない経路誘導を行える。
【0178】
経路上の交差点や、高速道路・一般道路の分岐点で発生している渋滞位置および渋滞通過時間を含む渋滞行列の位置情報を検出する方法の詳細について、さらに図19を用いて説明する。
【0179】
車載端末101において、センサ111からのセンサ情報に基づき、位置情報算出部112において算出した車両の位置情報、進行方向を待ち行列検出部113が取得すると、道路ネットワークが蓄積されたデジタル地図データベース110を参照しながら、車両の位置情報がデジタル地図上の交差点または高速道路・一般道路等の分岐点を通過しているかどうかを判定する(S1401)。
【0180】
ステップS1401において、車両の位置情報が交差点または分岐点を通過していない場合(S1401のNo)には処理を終了する。
【0181】
ステップS1401において、車両の位置情報が交差点または分岐点を通過している場合(S1401のYes)には、どの交差点または分岐点をどの方向に通過したかを特定する(S1402)。
【0182】
さらに、交差点または分岐点を通過するために発生している渋滞の区間が存在するか否かの判定を、車速と閾値とを比較することによって行う(S1403)。
【0183】
具体的には、交差点を通過したと判定された位置情報を基に、レーンごとに、一定距離・一定時間おき、つまり任意の小区間ごとに平均車速Vを算出し、これが閾値Vth(例えば、時速3km以下)を下回った区間を渋滞区間と判定する。道路の進行方向に向かって渋滞区間の判定を連続して行い、初めて渋滞区間と判定された小区間から交差点までの区間を交差点の渋滞区間と判定する。
【0184】
この際、道路の交差点または分岐点の先の道路が渋滞かどうかを判定することにより、交差点または分岐点を通過するために発生している渋滞が、一般の交通渋滞でなく、交差点または分岐点における車両の待ち行列による渋滞待ち行列であると判断できる精度が高くなる。すなわち、交差点または分岐点の延長線上の先の道路が渋滞していると、渋滞待ち行列ではなく、一般の交通渋滞の影響を受けていることになるが、交差点または分岐点の延長線上の先の道路が渋滞していない場合は、目的地に関連した渋滞待ち行列と判断できる。
【0185】
また、分岐点の場合も同様に、レーンごとに、一定距離・一定時間おきの任意の小区間ごとに算出した平均車速Vが閾値Vthを下回った区間を渋滞区間と判定する。道路の進行方向に向かって渋滞区間の判定を連続して行い、初めて渋滞区間と判定された小区間から渋滞区間ではなくなる直前までの小区間を分岐点の渋滞区間と判定する。
【0186】
ステップS1403で渋滞区間が存在しない場合(S1403のNo)には処理を終了する。
【0187】
ステップS1403で渋滞区間が存在する場合(S1403のYes)には、交差点または分岐点の渋滞区間の区間長を算出し(S1404)、渋滞区間の位置を算出し(S1405)、その車載端末装置が搭載された車両が交通流の渋滞区間を通過するのにかかった渋滞通過時間を算出する(S1406)。その後、渋滞位置と渋滞通過時間の情報を広域情報送信部121を介してセンタ装置に送信し(S1407)、一連の処理を終了する。
【0188】
図20、図21は、車載端末装置101において、センタ装置201より受信した渋滞位置を含む渋滞行列情報と交通情報とを基に探索された経路上に存在する交差点や高速道路・一般道路の分岐点で、渋滞による渋滞待ち行列が発生している場合の動作を示すフローチャートである。
【0189】
図20、図21において、ステップS701〜ステップS709までは、図11に示す、車載端末装置が行列の末尾位置を目的地として経路探索処理を行うときの動作と同様である。
【0190】
ステップS706、ステップS707において探索された経路上に存在する交差点や高速道路・一般道路の分岐点で、渋滞末尾位置が存在するかどうかを判断する(S1601)。
【0191】
ステップS1601で、交差点や分岐点に渋滞末尾位置が存在しない場合(ステップS1601のNo)は、目的地(仮経由地)に到達したかどうかを判定する(S710)。
【0192】
ステップS1601で、交差点や分岐点に渋滞末尾位置が存在する場合(ステップS1601のYes)は、経路探索部116において渋滞末尾へ誘導する案内情報として、渋滞末尾位置、渋滞長、渋滞通過時間、レーン変更誘導案内情報のうち少なくとも1つを生成する(S1602)。この生成した渋滞末尾位置、渋滞長、渋滞通過時間、レーン変更誘導案内情報のうち少なくとも1つをデジタル地図表示部119にて画面表示する(S1603)。
【0193】
そして、位置情報算出部112で取得した車両の位置情報と、経路探索部116で取得した経路情報とを比較して、仮経由地(仮経由地が設定されていない場合は目的地=車両の出入口位置など)へ到達したかどうかを判定し(S710)、位置情報が仮経由地に到達していなければ(S710のNo)、ステップ703に戻り、以降、同じ動作を繰り返す。すなわち、目的地へ到達する前に新たな交通情報もしくは待ち行列情報を受信した場合には、新しい交通情報を利用して新しい待ち行列の末尾位置を仮経由地とする経路探索を実行する。
【0194】
位置情報が仮経由地へ到達していれば(S710のYes)、一連の経路探索処理を終了する。
【0195】
なお、ステップS1602の誘導案内情報として、音声を利用した案内情報を生成する
と共に、ステップS1603にて音声案内用スピーカ等を利用して案内情報を提供するようにしてもよい。
【0196】
以上により、本実施の形態では、目的地までの経路の途中で通過する交差点や高速道路・一般道路などの分岐点において、曲がりたい方向の道路が渋滞して渋滞待ち行列を成していても、その末尾位置へ誘導する案内情報を提供することができるので、確実に渋滞末尾につくことができ、回り道による時間的なロスを省くことが可能となる。
【0197】
なお、本実施の形態では、センタ装置と車載端末装置とでナビゲーションシステムを構成しているが、車載端末装置は、パソコン、携帯電話機、PDAといったモバイル端末であっても良く、要するに、移動可能な端末装置であればよい。
【0198】
また、本実施の形態では、車載端末装置において、渋滞位置情報および待ち行列時間をそれぞれ検出し、それらをセンタ装置に送信するようにしているが、車載端末装置では、位置情報や進行方向、速度情報などの走行軌跡情報のみを検出してそれをセンタ装置に送信するだけとし、センタ装置において、渋滞待ち時間の検出、渋滞位置情報もしくは待ち行列時間の検出などを行うようにすることにより、車載端末装置の負荷を軽くすることができる。すなわち、図1に示すセンタ装置201が、実施の形態1と同様に、図3に示す待ち行列検出部113のような機能を備えていることにより、車載端末装置での負荷を軽減することができる。しかしながら本発明は、渋滞末尾情報もしくは待ち行列情報の生成は、センタ装置、端末装置、いずれで行っても構わない。
【0199】
さらに、本実施の形態では、渋滞行列情報が、渋滞位置情報および渋滞通過時間からなるものについて説明したが、本発明は、これに限ることなく、渋滞による待ち行列の末尾位置を特定できる情報、例えば、渋滞よる待ち行列の末尾位置情報または渋滞による待ち行列の行列待ち時間または渋滞による待ち行列の長さのうち少なくとも一つの情報を備えていればよい。これらの情報は、本実施の形態のように待ち行列検出部113で取得することもできるし、他の部分で計測、取得することも可能である。
【0200】
(実施の形態3)
車載端末装置101やセンタ装置201などの構成や動作については、実施の形態1または2のそれらを利用して説明する。
【0201】
まず、第1に、車載端末装置101が目的地と位置情報をセンタ装置201に送信し、センタ装置201が待ち行列の位置情報を算出して、待ち行列情報を生成し、車載端末装置101に送信する例について説明する。
【0202】
車載端末装置101は図1に示す構成を有し、位置情報算出部112で算出された車載端末装置101の位置情報と、入力情報設定部114で設定された目的地に関する情報(少なくとも、目的地の位置)を広域無線送信部121からセンタ装置201に送信する。
【0203】
これら情報は、所定の時間ごとに、広域無線送信部121を介してセンタ装置201に送っても良いし、待ち行列検出部113が複数回の所定の時間に検出した情報を、一旦時系列で蓄積しておき、時系列に蓄積された情報をあるタイミング毎に広域無線送信部121を介してセンタ装置201に送っても良い。
【0204】
本実施の形態のセンタ装置201は図22に示す構成を備えており、図2に示す実施の形態1のセンタ装置に加えて、さらに待ち行列検出部219を備えている。
【0205】
図22において、センタ装置201は、多数の車載端末装置101から送信された位置
情報と目的地に関する情報を、広域無線受信部211を介して受信し、一旦移動体情報蓄積部212に蓄積する。次に、待ち行列検出部219は、移動体情報蓄積部212から同じ目的地を有する車両の位置情報のみを抽出する。その後、図9に示すステップ510のように、例えば、抽出された車両の時速が10km以下かどうかを判断し、時速が10km以下のものについて、これらの車両が待ち行列を形成している可能性が高いとみて、これらの車両の位置情報を検出し、待ち行列情報生成部214はその車両位置の連続性から待ち行列情報を生成する。
【0206】
さらに、既に目的地に到達した車両について、待ち行列の末尾に到達した時刻と目的地に到達した時刻から待ち行列の行列待ち時間を平均的に求める。この場合、直近の車両の行列待ち時間の重み付けを大きくするなどして行列待ち時間を算出してもよい。もしくは、現在待ち行列を形成している車両について、それらの速度情報を平均化して待ち行列内の移動速度を算出し、待ち行列長さを掛け合わせることで行列待ち時間を算出しても良い。
【0207】
この後、このように、行列情報生成部214で、図10のステップS602、ステップS603に示すように算出された、行列待ち時間を含む待ち行列情報を、ステップS605に示すように、広域無線送信部217を介して、車両端末装置101に送信する。
【0208】
以上のようにして、第1のケースでは、車載端末装置101が車両の目的地と位置情報をセンタ装置201に送信し、多数の車載端末装置101から送信されたこれら情報に基づいて、センタ装置201は待ち行列情報を生成し、車載端末装置101に送信する。
【0209】
第2に、車載端末装置101が待ち行列にいることを自ら検出して、目的地と、待ち行列の位置情報(待ち行列にいる端末の位置情報)をセンタ装置201に送信し、センタ装置201がこれら情報から待ち行列情報を生成して、車載端末装置101に送信する例について説明する。
【0210】
車載端末装置101では、位置情報算出部112において、センサ部111で検出した車載端末装置101の位置情報から車両の速度を算出する。その後、待ち行列検出部113において、図9に示すステップ510のように、例えば、自車両の時速が10km以下かどうかを判断し、時速が10km以下になれば、車両が待ち行列を形成している可能性が高いとみて、車両の位置情報を待ち行列の位置情報として、入力情報設定部114で設定された目的地に関する情報(少なくとも、目的地の位置)と共にセンタ装置201に送信する。
【0211】
センタ装置201は、多数の車載端末装置101から送信された待ち行列の位置情報と目的地に関する情報を、広域無線受信部211を介して、一旦移動体情報蓄積部212に蓄積する。
【0212】
次に、行列情報生成部214は、移動体情報蓄積部212から同じ目的地を有する車両の(時系列の)待ち行列の位置情報を抽出する。その後、抽出された車両の待ち行列の位置情報に付随する時刻情報から最新の待ち行列の位置情報を取り出して地図上に並べることにより、その待ち行列の位置情報の連続性から待ち行列情報を生成する。なお、第1のケースと同様に、既に目的地に到達した車両について、待ち行列の末尾に到達した時刻と目的地に到達した時刻から待ち行列の行列待ち時間を平均的に求める。この場合、直近の車両の行列待ち時間の重み付けを大きくするなどして行列待ち時間を算出してもよい。もしくは、現在待ち行列を形成している車両について、それらの速度情報を平均化して待ち行列内の移動速度を算出し、待ち行列長さを掛け合わせることで行列待ち時間を算出しても良い。
【0213】
この後、このように、行列情報生成部214で生成された行列待ち時間を含む待ち行列情報を、広域無線送信部217を介して、車両端末装置101に送信する。
【0214】
以上のようにして、第2のケースでは、車載端末装置101が待ち行列にいることを自ら検出して、目的地と、待ち行列の位置情報をセンタ装置201に送信し、センタ装置201がこれら情報から待ち行列情報を生成して、車載端末装置101に送信する。
【0215】
第3に、車載端末装置101が、目的地を含む区画に沿った道路にいる場合に、待ち行列にいることを自ら検出して、目的地と、待ち行列の位置情報を、センタ装置201に送信し、センタ装置201がこれら情報から待ち行列の行列待ち時間を含む待ち行列情報を車載端末装置101に送信する例について説明する。
【0216】
車載端末装置101では、第2のケースと同様に、位置情報算出部112において、車両の速度を算出し、待ち行列検出部113で車両が待ち行列を形成している可能性が高い場合に、待ち行列状態の情報を算出する。
【0217】
さらに、待ち行列検出部113では、図5に示すステップS501で説明したように、車両が目的地を含む区画に沿った道路上にいるかどうかを判断し、車両が目的地を含む区画に沿った道路上にいる場合に、目的地を含む区画に沿ったその道路上にいる車両のみが、位置情報算出部112で算出された位置情報と待ち行列検出部113で算出された行列待ち状態にあるという情報を合わせて待ち行列の位置情報とし、さらに入力情報設定部114に入力された目的地とをセンタ装置201に送信する。
【0218】
センタ装置201は、多数の車載端末装置101から送信された待ち行列の位置情報と目的地に関する情報を、広域無線受信部211を介して、一旦移動体情報蓄積部212に蓄積する。
【0219】
次に、第2のケースと同様に、行列情報生成部214は、移動体情報蓄積部212から同じ目的地を有する車両の(時系列の)待ち行列の位置情報を抽出する。その後、抽出された車両の待ち行列の位置情報に付随する時刻情報から最新の待ち行列の位置情報を取り出して地図上に並べることにより、その位置情報の連続性から待ち行列情報を生成する。なお、各車両について、第2のケースと同様に、待ち行列の末尾に到達した時刻と目的地に到達した時刻から待ち行列の行列待ち時間を平均的に求める。もしくは、現在待ち行列を形成している車両について、それらの速度情報を平均化して待ち行列内の移動速度を算出し、待ち行列長さを掛け合わせることで行列待ち時間を算出しても良い。
【0220】
この後、このように、行列情報生成部214で生成された待ち行列の行列待ち時間を含む待ち行列情報を、広域無線送信部217を介して、車両端末装置101に送信する。
【0221】
以上のようにして、第3のケースでは、車両が目的地を含む区画に沿った道路にいる場合に、車載端末装置101が車両の目的地と、待ち行列の位置情報をセンタ装置201に送信し、多数の車載端末装置101から送信されたこれら情報に基づいて、センタ装置201は待ち行列情報を生成し、車載端末装置101に送信する。したがって、第3のケースの場合は、第2のケースの場合に比べて、センタ装置201に車載端末装置101から送信されるデータの量が非常に少なくなり、センタ装置の負荷が軽くなり、車載端末装置101は的確な判断が行える。
【0222】
なお、第1のケースにおいて、センタ装置201が多数の車載端末装置101からの目的地と位置情報を送信してきた場合に、行列情報生成部214が移動体情報蓄積部212
から同じ目的地を有する車両であり、かつ、目的地を含む区画に沿った道路にいる車両である場合に、その車両の位置情報のみを抽出して待ち行列情報を生成するようにしてもセンタ装置の負荷が軽くなる効果が生まれる。
【0223】
第4のケース以降は、車載端末装置101が経路探索部116によって探索された経路を有しており、車両がある時点にその探索された経路上にあり、現在の車両の位置の直近の交差点または分岐点を仮目的地として設定した例について説明する。
【0224】
第4は、車載端末装置101が仮目的地(すなわち、探索された経路上の直近の交差点または分岐点)の位置情報と車両の位置情報と仮目的地での進行方向(交差点での右左折あるいは直進、分岐点での左右分岐あるいは直進など)をセンタ装置201に送信し、センタ装置201が待ち行列の位置情報と待ち行列の行列待ち時間を算出して待ち行列情報を車載端末装置101に送信する例について説明する。
【0225】
車載端末装置101は、やはり図1に示す構成を有し、まず位置情報算出部112は車載端末装置101の位置情報を算出する。また、経路探索部116で探索された経路、現在の位置情報、およびデジタル地図データベース110に蓄積された交差点や分岐点に関する位置情報から、仮目的地の位置情報および仮目的地での進行方向を検出する。さらに、車載端末装置101の位置情報と仮目的地の位置情報、仮目的地での進行方向を広域無線送信部121を介してセンタ装置201に送信する。
【0226】
これら情報は、第1のケースと同様に、所定の時間ごとに、広域無線送信部121を介してセンタ装置201に送っても良いし、待ち行列検出部113が複数回の所定の時間に検出した情報を、一旦時系列で蓄積しておき、時系列に蓄積された情報をあるタイミング毎に広域無線送信部121を介してセンタ装置201に送っても良い。
【0227】
センタ装置201は図2に示す構成を有し、多数の車載端末装置101から送信された車両の位置情報と仮目的地の位置情報と仮目的地での進行方向を、広域無線受信部211を介して受信し、一旦移動体情報蓄積部212に蓄積する。
【0228】
次に、待ち行列検出部219は、移動体情報蓄積部212から、同じ仮目的地を有する車両であって、その仮目的地である交差点または分岐点で同じ方向に進行する車両に関しての位置情報のみを抽出する。その後、第1のケースと同様に、例えば、抽出された車両の時速が10km以下かどうかを判断し、時速が10km以下のものについて、これらの車両が仮目的地で待ち行列を形成している可能性が高いとみて、これらの車両の位置情報を検出し、行列情報生成部214はこの位置情報の連続性から仮目的地である交差点または分岐点での待ち行列情報を生成する。
【0229】
さらに、既に仮目的地に到達した車両について、待ち行列の末尾に到達した時刻と仮目的地に到達した時刻から待ち行列の行列待ち時間を平均的に求める。この場合、直近の車両の行列待ち時間の重み付けを大きくするなどして行列待ち時間を算出してもよい。もしくは、現在待ち行列を形成している車両について、それらの速度情報を平均化して待ち行列内の移動速度を算出し、待ち行列長さを掛け合わせることで行列待ち時間を算出しても良い。
【0230】
この後、このように、第1のケースと同様に、行列情報生成部214で生成された、待ち行列の行列待ち時間を含む待ち行列情報を、広域無線送信部217を介して、車両端末装置101に送信する。
【0231】
なお、例えば、交差点から所定の範囲内にある交差点付近の端末装置のみから情報を得
るようにすればセンタ装置の処理を軽減することも可能である。
【0232】
以上のようにして、第4のケースでは、車載端末装置101が車両の仮目的地と位置情報と仮目的地での進行方向をセンタ装置201に送信し、多数の車載端末装置101から送信されたこれら情報に基づいて、センタ装置201は仮目的地での待ち行列の位置情報と待ち行列の行列待ち時間を算出して待ち行列情報を生成し、車載端末装置101に送信する。
【0233】
第5に、車載端末装置101が待ち行列にいることを自ら検出して、仮目的地と、仮目的地での進行方向と、さらに待ち行列の位置情報をセンタ装置201に送信し、センタ装置201がこれら情報から仮目的地での待ち行列情報を車載端末装置101に送信する例について説明する。
【0234】
車載端末装置101では、第2のケースと同様に、位置情報算出部112において車両の速度を算出する。その後、第2のケースと同様に、待ち行列検出部113において、待ち行列の位置情報を検出し、仮目的地と仮目的地での進行方向と共にセンタ装置201に送信する。
【0235】
センタ装置201は、多数の車載端末装置101から送信された待ち行列の位置情報と仮目的地に関する情報と仮目的地での進行方向を、広域無線受信部211を介して、一旦移動体情報蓄積部212に蓄積する。
【0236】
次に、行列情報生成部214は、移動体情報蓄積部212から同じ仮目的地を有する車両でかつ仮目的地で同じ方向に進行する車両の(時系列の)待ち行列の位置情報を抽出する。その後、抽出された車両の待ち行列の位置情報に付随する時刻情報から最新の待ち行列の位置情報を取り出して地図上に並べることにより、その位置情報の連続性から待ち行列情報を生成する。なお、既に仮目的地に到達した車両について、待ち行列の末尾に到達した時刻と仮目的地に到達した時刻から待ち行列の行列待ち時間を平均的に求める。この場合、直近の車両の行列待ち時間の重み付けを大きくするなどして行列待ち時間を算出してもよい。もしくは、現在待ち行列を形成している車両について、それらの速度情報を平均化して待ち行列内の移動速度を算出し、待ち行列長さを掛け合わせることで行列待ち時間を算出しても良い。
【0237】
この後、このように、行列情報生成部214で生成された仮目的地での行列待ち時間を含む待ち行列情報を、広域無線送信部217を介して、車両端末装置101に送信する。
【0238】
以上のようにして、第5のケースでは、車載端末装置101が車両の仮目的地と仮目的地での進行方向と待ち行列の位置情報とをセンタ装置201に送信し、多数の車載端末装置101から送信されたこれら情報に基いて、センタ装置201は仮目的地での待ち行列情報を生成し、車載端末装置101に送信する。
【0239】
第6に、車載端末装置101が位置情報と、現在の仮目的地と進行方向、過去の仮目的地をセンタ装置201に送信し、センタ装置201が現在の仮目的地での待ち行列を検出して待ち行列の位置情報を算出し、この位置情報から待ち行列情報を生成して、この待ち行列情報を車載端末装置101に送信する例について説明する。
【0240】
基本的に、第4のケースと同様であるが、現在の仮目的だけではなく、一つ前の過去の仮目的地の情報をセンタ装置201に送信する。センタ装置201では、待ち行列検出部219において、現在の仮目的地と現在の仮目的地での進行方向及び過去の仮目的地が同一の車両についての位置情報のみを抽出し、例えば抽出された車両の速度が10km以下
かどうかを判断し、時速が10km以下のものについて、これらの車両が待ち行列を形成している可能性が高いとみて、これらの車両の位置情報を検出し、待ち行列情報生成部214はその車両位置の連続性から待ち行列情報を生成する。
【0241】
このように、現在の仮目的地だけでなく、一つ前の過去の仮目的地をあわせて待ち行列情報を生成することにより、仮目的地である交差点や分岐点の手前の待ち行列情報だけでなく、その先の待ち行列情報がわかり、先を見越したナビゲーションを実現することが可能となる。
【0242】
第7に、車載端末装置101が待ち行列にいることを自ら検出して、位置情報と、現在の仮目的地と進行方向、過去の仮目的地と、待ち行列の位置情報をセンタ装置201に送信し、センタ装置201が現在の仮目的地での待ち行列情報を生成して、この待ち行列情報を車載端末装置101に送信する例について説明する。
【0243】
基本的に、第5のケースと同様であるが、現在の仮目的と進行方向だけではなく、一つ前の過去の仮目的地の情報をセンタ装置201に送信する。センタ装置201では、待ち行列検出部において、現在の仮目的地と現在の仮目的地での進行方向及び過去の仮目的地が同一の車両についての位置情報のみを抽出し、これらの車両の位置情報の連続性から待ち行列情報を生成する。
【0244】
このように、現在の仮目的地だけでなく、一つ前の過去の仮目的地をあわせて待ち行列情報を生成することにより、仮目的地である交差点や分岐点の手前の待ち行列情報だけでなく、その先の待ち行列情報がわかり、先を見越したナビゲーションを実現することが可能となる。
【0245】
以上のように、本発明によれば、待ち行列があった場合、その待ち行列の位置情報をセンタ装置に送信し、センタ装置を経由してその待ち行列に関する待ち行列情報あるいは待ち行列の末尾位置を知ることができ、したがって待ち行列の末尾位置を目的地として、その目的地までの経路を探索することにより、待ち行列がある場合に、それを知らずに、目的地まで行き、その後、待ち行列の末尾を感で探すような余分な時間を省くことができ、利用者にとって非常に有用である。
【0246】
すなわち、探索された目的地までの経路上に存在する施設などの入口において発生している待ち行列、あるいは交差点や高速道路・一般道路の分岐点において発生している渋滞による渋滞待ち行列などを検出することができ、これによって待ち行列の末尾位置へ誘導することができるので、待ち行列の末尾を通り過ぎて行列に入れなくなることによる遠回りを避けられると共に、遠回りによる時間のロスを省くことができ、利用者にとって非常に有用である。
【産業上の利用可能性】
【0247】
本発明によれば、待ち行列を検出することができ、また待ち行列の末尾を目的地とした経路を探索して車両を誘導するので、施設の出入口、例えば、デパートやテーマパークなどの駐車場で、出入口に長い行列が頻繁にできる場合などのナビゲーションシステムとして非常に有用である。
【0248】
また、探索された経路上に存在する交差点、高速道路・一般道路の分岐点で曲がりたい方向に発生している渋滞の末尾位置へ誘導できるので、例えば高速道路の出口や交差点の右折または左折のレーンに長い行列が頻繁にできる場合などのナビゲーションシステムとして非常に有用である。
【0249】
また、本発明は、車載端末装置に限らず、パソコン、携帯電話機、PDAのようなモバイル端末、更には、交通情報、待ち行列情報を収集、生成する交通管制システムといったセンタシステムにも広く活用することができ有用である。
【図面の簡単な説明】
【0250】
【図1】本発明の実施の形態1におけるナビゲーションシステムの車載端末装置の概略構成を示すブロック図
【図2】同センタ装置の概略構成を示すブロック図
【図3】同車載端末装置の要部概略構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態1におけるナビゲーションシステムにおいて、探索しようとする目的地にできた車両の行列の末尾位置への経路を示す説明図
【図5】本発明の実施の形態1におけるナビゲーションシステムにおいて、探索しようとする目的地にできる車両の行列の状態を示す説明図
【図6】本発明の実施の形態1におけるナビゲーションシステムにおいて、目的地を設定せずに、待ち行列の位置情報を検出する場合の動作を示す第1のフローチャート
【図7】同第2のフローチャート
【図8】本発明の実施の形態1におけるナビゲーションシステムにおいて、目的地を設定した状態で、待ち行列の位置情報を検出する場合の動作を示す第1のフローチャート
【図9】同第2のフローチャート
【図10】本発明の実施の形態1におけるナビゲーションシステムにおいて、センタ装置が待ち行列情報を生成するときの動作を示すフローチャート
【図11】本発明の実施の形態1におけるナビゲーションシステムにおいて、車載端末装置が行列の末尾位置を目的地として経路探索処理を行うときの動作を示すフローチャート
【図12】本発明の実施の形態1におけるナビゲーションシステムを構成する車載端末装置において、待ち行列情報とその行列の末尾位置を目的地とする経路探索結果とをそれぞれ表示した状態を示す図
【図13】本発明の実施の形態1におけるナビゲーションシステムにおいて、探索しようとする目的地にできる車両の行列の状態を示す説明図
【図14】本発明の実施の形態2におけるナビゲーションシステムにおいて、高速道路もしくは一般道路の分岐点にできる車両の行列の状態を示す説明図
【図15】本発明の実施の形態2におけるナビゲーションシステムにおいて、高速道路もしくは一般道路の分岐点にできる車両の行列の他の状態を示す説明図
【図16】本発明の実施の形態2におけるナビゲーションシステムにおいて、一般道路の交差点にできるレーンごとの車両の行列の状態を示す説明図
【図17】本発明の実施の形態2におけるナビゲーションシステムにおいて、一般道路の交差点にできるレーンごとの車両の行列の他の状態を示す説明図
【図18】本発明の実施の形態2におけるナビゲーションシステムを構成する車載端末装置において、交差点や高速道路もしくは一般道路の分岐点で発生する渋滞末尾情報とその行列の末尾位置へ誘導する案内情報を表示した状態を示す図
【図19】本発明の実施の形態2におけるナビゲーションシステムにおいて、車載端末が探索した経路上に存在する渋滞による行列が発生している場合の待ち行列の位置情報を検出する場合の動作を示すフローチャート
【図20】本発明の実施の形態2におけるナビゲーションシステムにおいて、車載端末装置が探索した経路上に存在する渋滞による行列が発生している場合の経路探索処理を行うときの動作を示す第1のフローチャート
【図21】同第2のフローチャート
【図22】本発明の実施の形態3におけるナビゲーションシステムのセンタ装置の概略構成を示すブロック図
【符号の説明】
【0251】
101 車載端末装置
110,218 デジタル地図データベース
111 センサ部
112 位置情報算出部
113,219 待ち行列検出部
114 入力情報設定部
115 目的地周辺情報抽出部
116 経路探索部
117,216 交通情報蓄積部
118,211 広域無線受信部
119 デジタル地図表示部
120 走行軌跡蓄積部
121,217 広域無線送信部
201 センタ装置
212 移動体情報蓄積部
213 交通情報生成部
214 行列情報生成部
215 交通情報合成部
1131 第1判定部
1132 第2判定部
1133 行列待ち時間計測部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体の位置情報を算出する位置情報算出部と、前記位置情報算出部で算出した前記装置本体の位置情報をセンタ装置に送信する端末送信部と、前記センタ装置より送信された待ち行列に関する待ち行列情報を受信する端末受信部と、前記端末受信部によって受信した前記待ち行列情報を基に前記待ち行列の末尾位置までの経路を探索する経路探索部とを備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記待ち行列情報が、施設への出入口または道路の分岐点もしくは道路の交差点に関して形成された待ち行列に関する情報であることを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
地図データを蓄積した地図データ蓄積部と、前記位置情報算出部で算出した前記装置本体の位置情報および前記地図データ蓄積部に蓄積した前記地図データに基づいて待ち行列の位置情報を検出する待ち行列検出部とをさらに備え、前記端末送信部は、前記待ち行列検出部で検出した前記待ち行列の位置情報をセンタ装置に送信することを特徴とする請求項1または請求項2記載の端末装置。
【請求項4】
前記地図データ蓄積部が、施設の出入口情報を含む地図データ、または道路の分岐点もしくは交差点に関する道路情報を含む地図データを蓄積し、前記待ち行列検出部がこの地図データに基づいて待ち行列の位置情報を検出することを特徴とする請求項3記載の端末装置。
【請求項5】
前記待ち行列検出部が、前記施設に沿った道路の前記施設の出入口の先が渋滞しているか否か、または前記分岐点もしくは交差点の進行方向の延長線上の道路が渋滞しているか否かを判定した結果に基づいて前記待ち行列の位置情報を検出することを特徴とする請求項3または請求項4記載の端末装置。
【請求項6】
前記待ち行列検出部が、前記位置情報算出部で算出した前記位置情報に基づいて、前記装置本体の位置が前記施設を含む区画に沿って進行する道路上に位置するか否かを判定する第1判定部と、前記装置本体の位置の移動が、所定時間以内に所定距離以下か否かを判定する第2判定部とを備えたことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の端末装置。
【請求項7】
前記施設を含む区画に沿って進行する道路が、前記施設を含む区画に沿って左回りまたは右回りの方向に進行する道路であることを特徴とする請求項6記載の端末装置。
【請求項8】
前記待ち行列検出部が、前記位置情報算出部で算出した前記位置情報に基づいて、装置本体の前記分岐点または交差点の手前での移動が所定時間以内に所定距離以下か否かを判定することを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の端末装置。
【請求項9】
前記経路探索部で探索された前記待ち行列の末尾位置までの経路を、地図データ蓄積部に蓄積された前記地図データに重畳して表示する表示部をさらに備えたことを特徴とする請求項3から請求項8のいずれかに記載の端末装置。
【請求項10】
前記待ち行列の末尾位置を示す情報、前記待ち行列の位置を示す情報、または前記待ち行列の行列待ち時間もしくは待ち行列長さの少なくとも一方を含むテキスト情報のうち、少なくとも一つを表示する表示部をさらに備えたことを特徴とする請求項3から請求項9のいずれかに記載の端末装置。
【請求項11】
前記待ち行列情報が、前記待ち行列の末尾位置、前記待ち行列の行列待ち時間、または前
記待ち行列の長さのうち、少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1記載から請求項10のいずれかに記載の端末装置。
【請求項12】
端末装置から位置情報を受信するセンタ受信部と、前記位置情報に基づいて待ち行列情報を生成する待ち行列情報生成部と、前記待ち行列情報を前記端末装置に送信するセンタ送信部とを備えたことを特徴とするセンタ装置。
【請求項13】
前記待ち行列情報が、施設への入口または道路の分岐点もしくは道路の交差点に関して形成された待ち行列に関する情報であることを特徴とする請求項12記載のセンタ装置。
【請求項14】
前記センタ受信部は、待ち行列の位置情報を端末装置から受信し、前記待ち行列情報生成部は、前記センタ受信部によって受信した前記待ち行列の位置情報を基に前記待ち行列に関する待ち行列情報を生成することを特徴とする請求項12または請求項13記載のセンタ装置。
【請求項15】
地図データを蓄積した地図蓄積部と、前記位置情報および前記地図データ蓄積部に蓄積した前記地図データに基づいて待ち行列の位置情報を検出する待ち行列検出部とをさらに備え、前記待ち行列情報生成部は、前記待ち行列の位置情報に基づいて前記待ち行列に関する待ち行列情報を生成することを特徴とする請求項12または請求項13に記載のセンタ装置。
【請求項16】
前記地図データ蓄積部が、施設の出入口情報を含む地図データ、または道路の分岐点もしくは交差点に関する道路情報を含む地図データを蓄積し、前記待ち行列検出部がこの地図データに基づいて待ち行列の位置情報を検出することを特徴とする請求項15記載のセンタ装置。
【請求項17】
前記待ち行列検出部が、前記施設に沿った道路の施設の出入口の先が渋滞しているか否か、または前記分岐点もしくは交差点の進行方向の延長線上の道路が渋滞しているか否かを判定した結果に基づいて前記待ち行列の位置情報を検出することを特徴とする請求項15または請求項16に記載のセンタ装置。
【請求項18】
前記待ち行列検出部が、前記位置情報に基づいて、端末装置が前記施設を含む区画に沿って進行する道路上に位置するか否かを判定する第1判定部と、前記端末装置の移動が所定時間以内に所定距離以下か否かを判定する第2判定部とを備えたことを特徴とする請求項15から請求項17のいずれかに記載のセンタ装置。
【請求項19】
前記施設を含む区画に沿って進行する道路が、前記施設を含む区画に沿って左回りまたは右回りの方向に進行する道路であることを特徴とする請求項18記載のセンタ装置。
【請求項20】
前記待ち行列検出部が、前記位置情報に基づいて、端末装置の移動が前記分岐点または交差点の手前で所定時間以内に所定距離以下か否かを判定することを特徴とする請求項15から請求項17のいずれかに記載のセンタ装置。
【請求項21】
前記待ち行列情報が、前記待ち行列の末尾位置、前記待ち行列の行列待ち時間、または前記待ち行列の長さのうち、少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項12から請求項20のいずれかに記載のセンタ装置。
【請求項22】
請求項1から請求項11のいずれかに記載の端末装置と、請求項12から請求項21のいずれかに記載のセンタ装置とから構成されることを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項23】
端末装置の位置が目的地または施設を含む区画に沿った道路上に位置するかどうかの判定、前記端末装置の進行方向が前記目的地または施設の区画に沿った方向と一致するかどうかの判定、前記端末装置の位置の移動が所定時間内に所定距離以下かどうかの判定を行う第1のステップと、前記各判定を総合した結果が予め設定された条件を満たしたときに待ち行列と判定する第2のステップとを備えたことを特徴とする待ち行列検出方法。
【請求項24】
端末装置の位置が目的地または施設を含む区画に沿った道路上に位置するかどうかの判定、前記端末装置の進行方向が前記目的地または施設の区画に沿った方向と一致するかどうかの判定、前記端末装置の位置の移動が所定時間内に所定距離以下かどうかの判定を行う第1のステップと、前記各判定を総合した結果が予め設定された条件を満たしたときに待ち行列と判定する第2のステップとをコンピュータに実行させるための待ち行列検出プログラム。
【請求項25】
請求項24に記載の待ち行列検出プログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体。
【請求項26】
装置本体の位置情報を算出する位置情報算出部と、前記装置本体が向かう目的地を設定する目的地設定部と、前記装置本体の位置情報および目的地または経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報をセンタ装置に送信する端末送信部と、前記センタ装置より送信された待ち行列に関する待ち行列情報を受信する端末受信部とを備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項27】
前記目的地または経路上の交差点もしくは分岐点と装置本体の位置関係、または、装置本体の速度から待ち行列の位置情報を検出する待ち行列検出部をさらに有することを特徴とする請求項26に記載の端末装置。
【請求項28】
前記経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報が一つ前と一つ後の交差点もしくは分岐点の情報であることを特徴とする請求項27記載の端末装置。
【請求項29】
端末装置の位置情報および目的地または経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報を前記端末装置から受信するセンタ受信部と、前記位置情報に基づいて待ち行列情報生成する待ち行列情報生成部と、前記待ち行列情報を前記端末装置に送信するセンタ送信部とを備えたことを特徴とするセンタ装置。
【請求項30】
前記目的地または経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報が同一である端末装置の位置情報の集合から待ち行列情報を生成する待ち行列情報生成部をさらに有することを特徴とする請求項29に記載のセンタ装置。
【請求項31】
前記目的地または経路上の交差点もしくは分岐点と端末装置の位置関係、または、端末装置の速度から待ち行列の位置情報を検出する待ち行列検出部をさらに有することを特徴とする請求項29または請求項30記載のセンタ装置。
【請求項32】
前記経路上の交差点もしくは分岐点に関する情報が一つ前と一つ後の交差点もしくは分岐点の情報であることを特徴とする請求項29から請求項30のいずれかに記載のセンタ装置。

【図4】
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【図5】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−252533(P2006−252533A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−26808(P2006−26808)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】