ナビゲーション装置およびナビゲーション方法
【課題】 従来、ナビゲーション装置において、贈答品を購入する条件を予め登録しておき、条件に合致した場合に、誘導経路に近接する地域から贈答品を探索し、その販売店への経路を案内することでお土産の買い忘れ等を防ぐナビゲーション装置がある。しかし、商品の銘柄等、嗜好性の強い商品では重要となる情報を特定して購入する際の補助を行うことができない。
本発明の目的は、ナビゲーション装置において、特定の商品の銘柄を取り扱っている店舗への経路案内を行うための技術を提供することにある。
【解決手段】
本発明の小売店情報提供システムでは、ナビゲーション装置は購入予定の商品の登録を受け付け、経路探索の際にその経路に沿って存在する店舗で購入することのできる登録された購入予定の商品を示し、経路誘導時に当該店舗に近づくと報知する。
本発明の目的は、ナビゲーション装置において、特定の商品の銘柄を取り扱っている店舗への経路案内を行うための技術を提供することにある。
【解決手段】
本発明の小売店情報提供システムでは、ナビゲーション装置は購入予定の商品の登録を受け付け、経路探索の際にその経路に沿って存在する店舗で購入することのできる登録された購入予定の商品を示し、経路誘導時に当該店舗に近づくと報知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置において、贈答品を購入する条件を予め登録しておき、条件に合致した場合に、贈答品に関する情報に基づいて誘導経路に近接する地域から贈答品を探索し、その販売店への経路を案内することでお土産の買い忘れ等を防ぐ技術がある(特許文献1)。
【0003】
特許文献1には、このようなナビゲーション装置についての技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−90821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようなナビゲーション装置では、旅行などの非日常的な走行における、おみやげなど特定の銘柄の商品にこだわらない贈答品を購入する際の補助を行うことができる。しかし、日用品や嗜好品等の銘柄を特定した商品を購入する補助を行うことはできない。とくに、嗜好性の強い商品では銘柄は重要な要素であり、指定した銘柄以外の商品であれば購入しないこともありうるため、有効な購入の補助を行うことができない場合がある。
【0006】
本発明の目的は、ナビゲーション装置において、特定の銘柄の商品を在庫している店舗を案内するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、本発明のナビゲーション装置は、購入予定の商品を示す情報を受け付け、受け付けた前記商品の在庫を有する販売店を特定する特定手段と、前記販売店を特定する情報と、前記販売店の位置を特定する情報とを示す表示手段と、現在位置を示す情報を取得する現在位置取得手段と、目的地の入力を受け付け、前記現在位置取得手段により取得した現在位置から前記目的地へ到る経路を探索する経路探索手段と、前記経路に沿って存在する前記販売店にて購入可能な前記商品を特定する購入商品特定手段と、を備え、前記表示手段は、さらに、前記購入商品特定手段により特定した購入可能な前記商品を示す、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明のナビゲーション装置のナビゲーション方法は、前記ナビゲーション装置は、購入予定の商品を示す情報を受け付け、受け付けた前記商品の在庫を有する販売店を特定する特定ステップと、前記販売店を特定する情報と、前記販売店の位置を特定する情報とを示す表示ステップと、現在位置を示す情報を取得する現在位置取得ステップと、目的地の入力を受け付け、前記現在位置取得ステップにおいて取得した現在位置から前記目的地へ到る経路を探索する経路探索ステップと、前記経路に沿って存在する前記販売店にて購入可能な前記商品を特定する購入商品特定ステップと、前記購入商品特定ステップにおいて特定した購入可能な前記商品を示す商品表示ステップと、を実施することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の一実施形態が適用された小売店情報提供システム1000の概略構成図である。
【図2】図2は、在庫テーブル300の構成例を示す図である。
【図3】図3は、小売店情報提供装置110のハードウェア構成を示す図である。
【図4】図4は、ナビゲーション装置100のハードウェア構成図である。
【図5】図5は、演算処理部1の機能構成を示す図である。
【図6】図6は、リンクテーブル400の構成例を示す図である。
【図7】図7は、購入予定リスト500の構成例を示す図である。
【図8】図8は、住所テーブル600の構成例を示す図である。
【図9】図9は、購入予定リスト追加処理のフロー図である。
【図10】図10は、販売店舗特定処理のフロー図である。
【図11】図11は、期日前商品誘導処理のフロー図である。
【図12】図12は、期日前商品誘導処理にて示される画面の例を示す図である。
【図13】図13は、期日商品誘導処理のフロー図である。
【図14】図14は、購入終了処理のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の一実施形態を適用した小売店情報提供システム1000について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1に示すように、小売店情報提供システム1000は、小売店情報提供装置110と、ネットワーク150を介して小売店情報提供装置110と通信を行うことができるナビゲーション装置100と、を有する。
【0012】
小売店情報提供システム1000は、ナビゲーション装置100を複数有するものであっても良いし、小売店情報提供装置110を複数有するものであっても良い。
【0013】
小売店情報提供装置110は、例えば、小売店が導入する在庫管理システムである販売時点管理(POS:Point Of Sales)システムに基づき商品の銘柄に応じた店頭在庫量の状況を取得することができるサーバ装置である。
【0014】
小売店情報提供装置110は、記憶部120と、制御部130と、通信部140と、を備える。
【0015】
記憶部120は、在庫テーブル300を格納する在庫記憶領域121を備える。
【0016】
図2に、在庫テーブル300の構成例を示す。
【0017】
在庫テーブル300は、小売を行っている店舗ごとに、商品の在庫に関する情報を記憶するテーブルであり、小売店情報提供装置110によって随時更新される。
【0018】
在庫テーブル300は、レコードごとに、店舗名301と、店舗位置302と、商品名303と、店頭在庫数304と、の情報を含む。
【0019】
店舗名301は、小売店情報提供装置110が在庫情報を保有している店舗を識別する名称である。もちろん、店舗名301は、店舗名のみに限らず、店舗を識別することのできる識別子であれば足りる。
【0020】
店舗位置302は、店舗の位置を示す識別子である。例えば、住所等である。
【0021】
商品名303は、店頭に扱っている商品の商品名を示す情報である。例えば、「商品銘柄X」、「商品銘柄Y」等である。
【0022】
なお、正式な商品名に限らず、通称や略称等を含むものであってもよい。
【0023】
店頭在庫数304は、店舗が店頭で販売している商品の在庫数を示す。
【0024】
図1の説明に戻る。
【0025】
制御部130は、販売店舗特定部131を有する。
【0026】
販売店舗特定部131は、ナビゲーション装置100から送信される、位置と商品名と、を受信する。そして、販売店舗特定部131は、在庫テーブル300を検索して、受信した位置の付近にあり、商品名で識別される商品を購入可能な販売店舗を複数特定して、特定した販売店舗の店舗名301と店舗位置302とをナビゲーション装置100にネットワーク150を介して送信する。
【0027】
通信部140は、ネットワーク150に接続し、他の接続された機器に対して情報を送信し、他の接続された機器から情報を受信する。
【0028】
次に、図3に、小売店情報提供装置110のハードウェア構成例を示す。
【0029】
小売店情報提供装置110は、ネットワーク150を介して、ナビゲーション装置100と通信を行うことができる。
【0030】
小売店情報提供装置110は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)や、ワークステーション、サーバ装置、各種携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)などの計算機であり、図示しないPOS情報を管理する装置から在庫情報を受け取ることができる。
【0031】
小売店情報提供装置110は、入力装置111と、出力装置112と、通信装置113と、演算装置114と、主記憶装置115と、外部記憶装置116と、それぞれの装置を互いに接続するバス117と、を有する。
【0032】
入力装置111は、例えばキーボードやマウス、あるいはタッチペン、その他ポインティングデバイスなどの入力を受け付ける装置である。
【0033】
出力装置112は、例えばディスプレイなどの、表示を行う装置である
通信装置113は、ネットワーク150などのネットワークを介して他の装置と通信を行う装置である。
【0034】
演算装置114は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算装置である。
【0035】
主記憶装置115は、例えばRAM(Random Access Memory)などのメモリ装置である。
【0036】
外部記憶装置116は、例えばハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
【0037】
ここで、ネットワーク150は、携帯電話ネットワークなどの無線通信網であるが、インターネットや公衆用の無線LANなどの公衆網であってもよいし、その他通信を行うことが可能なネットワークであればよい。
【0038】
小売店情報提供装置110の販売店舗特定部131は、小売店情報提供装置110の演算装置114に処理を行わせるプログラムによって実現される。
【0039】
このプログラムは、主記憶装置115または外部記憶装置116内に記憶され、実行にあたって主記憶装置115上にロードされ、演算装置114により実行される。
【0040】
また、小売店情報提供装置110の記憶部120は、小売店情報提供装置110の主記憶装置115または外部記憶装置116により実現される。
【0041】
小売店情報提供装置110の通信部140は、小売店情報提供装置110の通信装置113によって実現される。
【0042】
図4に、ナビゲーション装置100のハードウェア構成図を示す。
【0043】
ナビゲーション装置100は、演算処理部1と、ディスプレイ2と、記憶装置3と、音声入出力装置4(音声入力装置としてマイクロフォン41、音声出力装置としてスピーカ42を備える)と、入力装置5と、ROM装置6と、車速センサ7と、ジャイロセンサ8と、GPS(Global Positioning System)受信装置9と、FM多重放送受信装置10と、ビーコン受信装置11と、通信装置12と、を備えている。
【0044】
演算処理部1は、様々な処理を行う中心的ユニットである。例えば各種センサ7,8やGPS受信装置9、FM多重放送受信装置10等から出力される情報を基にして現在位置を検出する。また、得られた現在位置情報に基づいて、表示に必要な地図データを記憶装置3あるいはROM装置6から読み出す。
【0045】
また、演算処理部1は、読み出した地図データをグラフィックス展開し、そこに現在位置を示すマークを重ねてディスプレイ2へ表示する。また、記憶装置3あるいはROM装置6に記憶されている地図データ等を用いて、使用者から指示された出発地(現在位置)と目的地とを結ぶ最適な経路(推奨経路)を探索する。また、スピーカ42やディスプレイ2を用いて使用者を誘導する。
【0046】
ナビゲーション装置100の演算処理部1は、各デバイス間をバス25で接続した構成である。演算処理部1は、数値演算及び各デバイスを制御するといった様々な処理を実行するCPU(Central Processing Unit)21と、記憶装置3から読み出した地図データ、演算データなどを格納するRAM(Random Access Memory)22と、プログラムやデータを格納するROM(Read Only Memory)23と、各種ハードウェアを演算処理部1と接続するためのI/F(インターフェイス)24と、を有する。
【0047】
図5は、演算処理部1の機能ブロック図である。
【0048】
図示するように、演算処理部1は、主制御部201と、購入予定リスト登録部202と、小売店検索部203と、複数経路探索部204と、購入商品特定部205と、経路誘導部206と、期日商品特定部207と、購入経路探索部208と、購入リスト終了処理部209と、入力受付部210と、出力処理部211と、を有する。
【0049】
主制御部201は、様々な処理を行う中心的な機能部であり、処理内容に応じて、他の処理部を制御する。また、随時、走行した日付および時刻と、位置と、マップマッチングを行った結果得られた信頼度とを対応付けて、リンクごとに走行履歴を記憶装置3に記憶する。さらに、各処理部からの要求に応じて、GPS等の情報に基づき特定した現在位置を出力する。
【0050】
購入予定リスト登録部202は、使用者から入力された購入を希望する商品についての情報を後述する購入予定リスト500に登録する。例えば、購入予定リスト登録部202は、使用者からの購入を希望する商品の商品名と、購入期日と、の入力に基づき、購入予定リスト500に登録を行う。また、商品の在庫を保有する小売店を特定して購入予定リスト500に登録する。
【0051】
小売店検索部203は、購入予定リスト500に登録した購入を希望する商品の情報に基づいて、その商品を販売する小売店の検索を行う。具体的には、小売店検索部203は、購入を希望する商品と、主制御部から取得した現在位置とを小売店情報提供装置110に対して送信し、小売店情報提供装置110から受信した小売店の店舗名と店舗位置に関する情報を受信する。そして、受信した小売店の店舗名と店舗位置に関する情報を購入予定リスト500に登録する。
【0052】
複数経路探索部204は、目的地と出発地とを受け付け、出発地から目的地へ到る経路を複数探索し、探索した複数の経路を出力する。
【0053】
購入商品特定部205は、複数経路探索部204により探索した経路ごとに、その経路を走行すると購入することができる商品を特定する。
【0054】
具体的には、購入商品特定部205は、経路ごとに、経路に沿って存在する店舗を特定し、その店舗で扱う商品のうち購入予定リスト500に登録されている商品があればその商品を特定する。
【0055】
経路誘導部206は、経路誘導を行うべき経路の情報を受け付けると、受け付けた経路の情報に示された経路から主制御部101から取得した現在位置が逸脱しないよう、使用者に運転経路を示して誘導する。
【0056】
具体的には、経路誘導部206は、経路情報と、現在位置の情報とを比較し、交差点等を通過する前に直進すべきか、右左折すべきかをスピーカ42を用いて音声で使用者に知らせる。
【0057】
また、経路誘導部206は、ディスプレイ2に表示された地図上に進行すべき方向を表示して、使用者に推奨経路を通知する。
【0058】
期日商品特定部207は、購入期日が迫っている商品あるいは購入期日を超過した商品であって、未購入である商品を購入予定リスト500から抽出する。
【0059】
購入経路探索部208は、指定された商品を販売する店舗のうち、商品ごとに店舗を特定し、その店舗を無駄なく巡ることができる経路を探索する。
【0060】
例えば、購入経路探索部208は、指定された商品を販売する店舗のうち、最も現在位置に近い店舗を特定し、指定された商品のうちその店舗にて購入できる他の商品を指定された商品から除外する。
【0061】
そして、購入経路探索部208は、残る商品について販売する店舗のうち、次に現在位置から近い店舗を特定する。そして、購入経路探索部208は、特定した店舗でまとめて購入できる商品について、指定された商品から除外する処理を、指定された商品の全てが除外されるまで繰り返す。このようにすることで、指定された商品を全て購入することができる店舗を特定し、特定した店舗を巡る経路を構築する。
【0062】
購入リスト終了処理部209は、購入予定リスト500に登録した商品であるが既に購入した商品については、購入予定リスト500に購入済みであることを登録する。
【0063】
入力受付部210は、タッチパネル51やダイヤルスイッチ52等を含む入力装置5またはマイクロフォン41を介して入力された使用者からの指示を受け付け、その要求内容に対応する処理を実行するように演算処理部1の各部を制御する。
【0064】
例えば、使用者が推奨経路の探索を要求したときは、目的地を設定するため、地図をディスプレイ2に表示する処理を出力処理部211に要求する。また、現在位置(出発地)から目的地までの経路を探索する処理を主制御部201に要求する。
【0065】
出力処理部211は、表示させる画面情報を受け取り、ディスプレイ2に描画するための信号に変換して、ディスプレイ2に対して描画する指示を行う。
【0066】
なお、上記した演算処理部1の各機能部、すなわち主制御部201、購入予定リスト登録部202、小売店検索部203、複数経路探索部204、購入商品特定部205、経路誘導部206、期日商品特定部207、購入経路探索部208、購入リスト終了処理部209、入力受付部210、出力処理部211は、CPU21がRAM22にロードしたプログラムを実行することにより達成される。
【0067】
図4の説明に戻る。
【0068】
ディスプレイ2は、演算処理部1で生成されたグラフィックス情報を表示するユニットである。ディスプレイ2は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどで構成される。
【0069】
記憶装置3は、HDDや不揮発性メモリカードといった、少なくとも読み書きが可能な記憶媒体で構成される。
【0070】
この記憶媒体には、通常の経路探索装置に必要な地図データ(地図上の道路を構成するリンクのリンクデータを含む)であるリンクテーブル400と、購入予定の商品を管理する購入予定リスト500と、住所に対応する接続リンクを管理する住所テーブル600とが記憶されている。
【0071】
図6は、リンクテーブル400の構成を示す図である。リンクテーブル400は、地図上の区画された領域であるメッシュの識別コード(メッシュID)401ごとに、そのメッシュ領域に含まれる道路を構成する各リンクのリンクデータ402を含んでいる。
【0072】
リンクデータ402は、リンクの識別子であるリンクID411ごとに、リンクを構成する2つのノード(開始ノード、終了ノード)の座標情報422、リンクを含む道路の種別を示す道路種別423、リンクの長さを示すリンク長424、予め記憶されたリンク旅行時間425、開始ノードに接続されたリンクと終了ノードに接続されたリンクとを示す開始接続リンクと終了接続リンク426、リンクを含む道路の通称(例えば、「環八通り」等)を示す通称427、などを含んでいる。
【0073】
なお、ここでは、リンクを構成する2つのノードについて開始ノードと終了ノードとを区別することで、同じ道路の上り方向と下り方向とを、それぞれ別のリンクとして管理するようにしている。
【0074】
図7は、購入予定リスト500の構成を示す図である。購入予定リスト500は、登録日501と、期日502と、商品名503と、購入済チェック504と、店舗情報505と、を含む。
【0075】
登録日501は、使用者から購入予定の商品の入力を受け付けた日である。例えば、「2008/4/30」は、2008年4月30日に購入予定の商品の入力を受け付けたことを示す。
【0076】
期日502は、使用者が指定した商品の購入期日である。例えば、「2008/5/10」は、2008年5月10日までに購入する予定であることを示す。
【0077】
商品名503は、使用者が指定した購入予定の商品の商品銘柄を示す情報である。例えば、「商品銘柄X」は、単なる商品の物品名に限らず、具体的な特定の銘柄を示す情報である。
【0078】
購入済チェック504は、商品を購入したか否かを示す情報である。例えば、「Y」は購入済みであることを示し、「N」は未購入であることを示す。
【0079】
店舗情報505は、商品を小売している店舗について、その店舗を識別する識別子と、その店舗の位置を示す情報とを含む。例えば、「○○店」等の店舗の名称と、「○○県△△市××」などの位置を特定する住所等である。また、商品を小売している店舗が複数存在する場合には、店舗名506、店舗位置507を対にした形式で複数店舗を示す情報としてもよい。
【0080】
図8は、住所に対応する接続リンクを管理する住所テーブル600の構成を示す図である。住所テーブル600は、住所601と、代表位置602と、接続リンク603と、を含む。
【0081】
住所601は、住所であり、管理区画に応じて予め登録される。例えば、地番まで含むもの(○○県○○市○○区○○町○○丁目○○番○○号)であってもよいし、字名までを含むもの(○○県○○市○○区○○町○○丁目)であってもよい。
【0082】
代表位置602は、住所にて示される区画の中心となる施設(例えば県庁、市役所、区役所等、または区画の中心付近の所定の位置)の建物の位置等を示す緯度や経度等の座標であり、予め記憶される。
【0083】
接続リンク603は、住所により識別される区画に接している道路を示すリンクの識別子であり、予め記憶される。
【0084】
図4に戻って説明する。音声入出力装置4は、音声入力装置としてマイクロフォン41と、音声出力装置としてスピーカ42と、を備える。マイクロフォン41は、使用者やその他の搭乗者が発した声などの車載用ナビゲーション装置100の外部の音声を取得する。
【0085】
スピーカ42は、演算処理部1で生成された使用者へのメッセージを音声信号として出力する。マイクロフォン41とスピーカ42は、車両の所定の部位に、別個に配されている。ただし、一体の筐体に収納されていても良い。車載用ナビゲーション装置100は、マイクロフォン41及びスピーカ42を、それぞれ複数備えることができる。
【0086】
入力装置5は、使用者からの指示を使用者による操作を介して受け付ける装置である。入力装置5は、タッチパネル51と、ダイヤルスイッチ52と、その他のハードスイッチ(図示しない)であるスクロールキー、縮尺変更キーなどで構成される。
【0087】
タッチパネル51は、ディスプレイ2の表示面側に搭載され、表示画面を透視可能である。タッチパネル51は、ディスプレイ2に表示された画像のXY座標と対応したタッチ位置を特定し、タッチ位置を座標に変換して出力する。タッチパネル51は、感圧式または静電式の入力検出素子などにより構成される。
【0088】
ダイヤルスイッチ52は、時計回り及び反時計回りに回転可能に構成され、所定の角度の回転ごとにパルス信号を発生し、演算処理部1に出力する。演算処理部1では、パルス信号の数から、回転角度を求める。
【0089】
ROM装置6は、CD-ROMやDVD-ROM等のROM(Read Only Memory)や、IC(Integrated Circuit)カードといった、少なくとも読み取りが可能な記憶媒体で構成されている。この記憶媒体には、例えば、動画データや、音声データなどが記憶されている。
【0090】
車速センサ7,ジャイロセンサ8およびGPS受信装置9は、車載用ナビゲーション装置100で現在位置(自車位置)を検出するために使用されるものである。
【0091】
車速センサ7は、車速を算出するのに用いる値を出力するセンサである。
【0092】
ジャイロセンサ8は、光ファイバジャイロや振動ジャイロ等で構成され、移動体の回転による角速度を検出するものである。
【0093】
GPS受信装置9は、GPS衛星からの信号を受信し移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率とを3個以上の衛星に対して測定することで移動体の現在位置、進行速度および進行方位を測定するものである。
【0094】
FM多重放送受信装置10は、FM多重放送局から送られてくるFM多重放送信号を受信する。FM多重放送には、VICS(Vehicle Information Communication System:登録商標)情報の概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報などやFM多重一般情報としてラジオ局が提供する文字情報などがある。
【0095】
ビーコン受信装置11は、VICS(登録商標、Vehicle Information and Communication System)情報などの概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報や緊急警報などを受信する。例えば、光により通信する光ビーコン、電波により通信する電波ビーコン等の受信装置である。
【0096】
通信装置12は、携帯電話網などのネットワーク150に接続し、通信を行う装置である。なお、通信装置12は、ネットワーク150に接続することのできる外部装置(例えばナビゲーション装置100の外部に存在する携帯電話機)との接続を担う装置であってもよい。
【0097】
次に、小売店情報提供システム1000の動作について説明する。
【0098】
図9は、ナビゲーション装置100の購入予定リスト追加処理の処理フローを示す図である。
【0099】
購入予定リスト追加処理は、ナビゲーション装置100において、使用者から購入予定の商品に関する情報を受け付けて購入予定リスト500に追加する処理である。
【0100】
購入予定リスト追加処理は、使用者から、購入予定リスト500への追加指示を主制御部201が受け付けたことにより開始される。
【0101】
まず、購入予定リスト登録部202は、追加する商品の商品名と、期日と、に関する情報を受け付ける(ステップS001)。
【0102】
具体的には、購入予定リスト登録部202は、入力受付部210を介して受け付けた入力情報から、商品名と、期日と、を指定する情報を特定する。
【0103】
次に、購入予定リスト登録部202は、受け付けた商品名と、期日と、を購入予定リスト500に追加する。
【0104】
具体的には、購入予定リスト登録部202は、受け付けた期日を購入予定リスト500の期日502として設定する。そして、ステップS001にて受け付けた商品の商品名を購入予定リスト500の商品名503として設定する。また、購入予定リスト登録部202は、登録日501にステップS001にて追加する商品を受け付けた日を、購入済みチェック504に「N」を、それぞれ設定する。
【0105】
次に、購入予定リスト登録部202は、ナビゲーション装置100の存在する位置を特定する(ステップS003)。
【0106】
具体的には、購入予定リスト登録部202は、主制御部201に対して、現在位置を要求し、主制御部201が取得した現在位置を取得する。
【0107】
次に、購入予定リスト登録部202は、ステップS001にて受け付けた商品名と、ステップS003にて取得した現在位置と、を小売店情報提供装置110に送信し、店舗名と店舗位置に関する情報を受信する(ステップS004)。
【0108】
次に、購入予定リスト登録部202は、ステップS004にて受信した店舗名と店舗位置に関する情報とを購入予定リスト500に記憶する(ステップS005)。
【0109】
具体的には、購入予定リスト登録部202は、ステップS004にて受信した店舗名と店舗位置に関する情報が、一件のみから成る場合には購入予定リスト500の店舗情報505としてその店舗名と店舗位置に関する情報を設定し、複数件から成る場合には購入予定リスト500の店舗名506と、店舗位置507としてそれぞれ設定する。
【0110】
以上が、購入予定リスト追加処理である。
【0111】
購入予定リスト追加処理を実施することにより、購入予定の商品を購入予定リストに追加して、経路探索等の対象とすることが可能となる。
【0112】
次に、小売店情報提供装置110が実施する販売店舗特定処理について、図10を用いて説明する。
【0113】
図10は、小売店情報提供装置110にて実施する販売店舗特定処理のフローを示す図である。
【0114】
販売店舗特定処理は、小売店情報提供装置110の図示しない電源部に電源が投入されることにより開始される。
【0115】
まず、販売店舗特定部131は、通信部140を監視し、商品名と現在位置とを含む情報を受信する(ステップS101)。
【0116】
具体的には、販売店舗特定部131は、商品名と、例えば緯度経度等の座標にて示された現在位置を示す情報を受信する。
【0117】
次に、販売店舗特定部131は、在庫記憶領域121の在庫テーブル300を検索し、ステップS101にて受け付けた現在位置から所定距離(たとえば10km)内にある店舗のうち、ステップS101にて受け付けた商品名で識別される商品の在庫がある店舗を単数または複数特定する(ステップS102)。
【0118】
なお、現在位置から所定距離内にある店舗に限らず、販売店舗特定部131は、現在位置が含まれる行政区(市町村区)内等の所定の範囲内の店舗検索するようにしてもよい。
【0119】
次に、販売店舗特定部131は、ステップS102にて特定した店舗の店舗名301と店舗位置302とをナビゲーション装置100に送信する(ステップS103)。
【0120】
具体的には、販売店舗特定部131は、ステップS102にて特定した単数または複数の店舗に関し、店舗名301と店舗位置302の情報を取得し、ステップS101にて受信した情報の送信元に送信する。
【0121】
以上が、販売店舗特定処理の処理内容である。
【0122】
販売店舗特定処理により、現在位置に近い店舗のうち、購入予定の商品を在庫している店舗を特定し、その店舗の情報をナビゲーション装置100に送信することが可能となる。
【0123】
次に、ナビゲーション装置100が経路探索を行う際に、購入予定リストに登録された商品を購入することができる店舗を誘導する期日前商品誘導処理について、図11を用いて説明する。
【0124】
図11は、ナビゲーション装置100にて実施する期日前商品誘導処理のフローを示す図である。
【0125】
期日前商品誘導処理は、ナビゲーション装置100の主制御部201が経路探索の指示を受け付けることによって開始される。
【0126】
まず、複数経路探索部204は、現在値を取得し、目的地の入力を受け付ける(ステップS201)。
【0127】
具体的には、複数経路探索部204は、主制御部201から緯度経度等の現在値を示す情報を取得し、使用者から入力受付部210を介して目的地を示す情報の入力を受け付ける。
【0128】
次に、複数経路探索部204は、ステップS201にて受け付けた現在位置から目的地へ到る複数の経路を探索する(ステップS202)。
【0129】
この複数の経路は、例えば、目的地への到着時刻が最も早いものや、目的地までの走行距離が最も短いもの等、各種の条件に応じて最適となる経路である。
【0130】
なお、経路探索の際には、ダイクストラ法などの既存の経路探索技法を用いる。
【0131】
次に、購入商品特定部205は、購入予定リスト500に登録された商品のうち、登録日501が現在時刻の属する日と異なる商品について、商品名502と、ステップS201にて取得した現在位置と、を小売店情報提供装置110に送信し、店舗名と店舗位置に関する情報を受信する(ステップS203)。
【0132】
次に、購入商品特定部205は、ステップS203にて受信した店舗名と店舗位置に関する情報とを購入予定リスト500に記憶することで情報を更新する(ステップS204)。
【0133】
具体的には、購入商品特定部205は、ステップS203にて受信した店舗名と店舗位置に関する情報が、一件のみから成る場合には購入予定リスト500の店舗情報505としてその店舗名と店舗位置に関する情報を設定し、複数件から成る場合には購入予定リスト500の店舗名506と、店舗位置507としてそれぞれ設定する。
【0134】
次に、購入商品特定部205は、ステップS202にて探索した経路に応じて、その経路に沿って存在する店舗に立ち寄ることで購入が可能となる商品を特定する(ステップS205)。
【0135】
具体的には、購入商品特定部205は、購入予定リスト500に登録された商品のうち、購入済みチェック504が「N」に設定されており期日502が到来していない商品を特定する。
【0136】
そして、購入商品特定部205は、特定した商品を購入可能な店舗の店舗位置507の住所を取得し、住所テーブル600を用いて住所601に対応する施設に接する接続リンク603を取得する。
【0137】
そして、購入商品特定部205は、取得した接続リンク603がステップS202にて探索した経路に含まれる場合には、特定した商品からその店舗で購入可能な商品を抽出して、購入可能な商品の商品名503として特定する。
【0138】
次に、購入商品特定部205は、経路と、経路において購入可能な商品の商品名503とを、出力処理部211を介して画面700のようにディスプレイ2に表示させる(ステップS206)。
【0139】
購入商品特定部205は、画面700において、表示した経路を使用者が選択入力可能に表示させる。
【0140】
ここで、画面700について、図12を用いて説明する。
【0141】
図12は、ステップS206において購入商品特定部205により構成される画面700の例を示す図である。
【0142】
画面700は、地図表示領域710と、経路説明領域720と、を有する。
【0143】
地図表示領域710には、現在位置711と、目的地712と、第一の経路である第一のルート713と、第二の経路である第二のルート714と、第三の経路である第三のルート715と、第一のルート713沿いにある店舗716と、第二のルート714沿いにある店舗717と、第三のルート715沿いにある店舗718と、を表示する。
【0144】
経路説明領域720は、経路ごとに対応するルート名表示領域721、724および727と、予想到着時刻表示領域722、725および728と、購入商品表示領域723、726および729と、を示す経路の説明領域を有する。
【0145】
購入商品表示領域723は、例えば商品銘柄Xを表示する。これは、第一のルート713沿いにある店舗716において、商品銘柄Xの商品が店頭在庫されていることを示す。
【0146】
同様に、購入商品表示領域729は、例えば商品銘柄Xと商品銘柄Zとを表示する。これは、第三のルート715沿いにある店舗718において、商品銘柄Xの商品と商品銘柄Zの商品とが店頭在庫されていることを示す。
【0147】
次に、経路誘導部206は、ステップS206にて表示した経路について、使用者が入力受付部210を介して選択入力した経路の指定を受け付ける(ステップS207)。
【0148】
次に、経路誘導部206は、ステップS207にて指定を受け付けた経路を使用者に誘導する(ステップS208)。
【0149】
次に、経路誘導部206は、ステップS208にて経路を誘導する処理を行う中で、主制御部201から取得した現在位置が商品の店頭在庫がある店舗から所定の距離(例えば400m)内に近づいたことを検知すると、その店舗にて購入可能な購入予定の商品を報知する(ステップS209)。
【0150】
以上が、期日前商品誘導処理である。
【0151】
期日前商品誘導処理により、期日が到来していない購入予定商品について、使用者は経路探索の際に購入することを思い出すことが可能となり、買い忘れを防ぐことが可能となる。
【0152】
また、購入予定リスト追加処理のステップS005において、購入予定の商品を入手可能な店舗に関する情報を取得したのが当日である場合には、期日前商品誘導処理のステップS203およびステップS204の処理の負荷を軽減することが可能となる。同様に、ステップS203において通信を行う商品を絞ることができるため、通信に必要な時間を省略することが可能となり、期日前商品誘導処理に必要な時間を短縮することができる。
【0153】
もちろん、ステップS005において購入予定の商品を入手可能な店舗に関する情報を取得した当日に限らず、取得してから所定の時間(例えば3時間)が経過した場合にステップS203の更新処理を行うように変形しても良い。
【0154】
次に、ナビゲーション装置100が購入予定リストに登録された商品の購入期日を経過した場合に、当該商品を購入することができる店舗を誘導する期日商品誘導処理について、図13を用いて説明する。
【0155】
図13は、ナビゲーション装置100にて実施する期日商品誘導処理のフローを示す図である。
【0156】
期日商品誘導処理は、ナビゲーション装置100の図示しない電源部に電源が投入されることによって開始される。
【0157】
まず、期日商品特定部207は、期日が到来し、購入済チェック504が「N」に設定された商品を特定して、出力処理部211を介してディスプレイ2に表示させる(ステップS301)。
【0158】
具体的には、期日商品特定部207は、購入予定リスト500のうち、現在の日付が期日と同一または期日を超過している商品を特定し、特定した商品のうち購入済みチェック504が「N」であるものを特定する。
【0159】
そして、期日商品特定部207は、特定した商品を出力表示部211を介してディスプレイ2に表示させる。
【0160】
次に、購入経路探索部208は、ステップS301にて表示した商品から選択する指示を入力受付部210を介して受け付ける(ステップS302)。
【0161】
次に、購入経路探索部208は、ナビゲーション装置100の存在する位置を特定する(ステップS303)。
【0162】
具体的には、購入経路探索部208は、主制御部201に対して、現在位置の情報を要求し、主制御部201から現在位置を取得する。
【0163】
次に、購入経路探索部208は、ステップS302にて受け付けた商品名と、ステップS303にて取得した現在位置と、を小売店情報提供装置110に送信し、店舗名と店舗位置を受信する(ステップS304)。
【0164】
次に、購入経路探索部208は、ステップS304にて受信した店舗名と店舗位置とを購入予定リスト500に記憶する(ステップS305)。
【0165】
具体的には、購入経路探索部208は、ステップS304にて受信した店舗の情報が、一件のみから成る場合には購入予定リスト500の店舗情報505としてその店舗名と店舗位置とを設定し、複数件から成る場合には購入予定リスト500の店舗名506と店舗位置507として設定する。
【0166】
次に、購入経路探索部208は、ステップS302にて受け付けた選択指示により特定される商品の在庫が存在する店舗を特定し、現在位置を出発地としてその店舗を目的地とする経路探索を実施する(ステップS306)。
【0167】
具体的には、購入経路探索部208は、ステップS302にて受け付けた選択指示により特定される商品の在庫が存在する店舗を、購入予定リスト500から抽出する。
【0168】
そして、購入経路探索部208は、抽出した店舗の店舗位置507または店舗情報505に含まれる店舗位置の情報を参照して、最も現在位置に近い店舗を目的地として、現在位置からの経路をダイクストラ法などの技法に基づいて探索する。
【0169】
次に、経路誘導部206は、ステップS306にて探索した経路に基づいて、使用者を誘導する(ステップS307)。
【0170】
以上が、期日商品誘導処理である。
【0171】
期日商品誘導処理により、購入を急ぐ商品について、優先的に販売店舗へ案内することが可能となり、使用者の商品購入を補佐することが可能となる。
【0172】
次に、ナビゲーション装置100が購入予定リスト500に登録された商品を購入した場合に、当該商品の購入が不要である旨を購入予定リスト500に登録する購入終了処理について、図14を用いて説明する。
【0173】
図14は、ナビゲーション装置100にて実施する購入終了処理のフローを示す図である。
【0174】
購入終了処理は、ナビゲーション装置100が使用者からの処理開始指示を受け付けることによって開始される。
【0175】
まず、期日商品特定部207は、期日が到来し、購入済チェック504が「N」に設定された商品を特定して、出力処理部211を介してディスプレイ2に表示させる(ステップS401)。
【0176】
具体的には、期日商品特定部207は、購入予定リスト500のうち、現在の日付が期日と同一または期日を超過している商品を特定し、特定した商品のうち購入済みチェック504が「N」であるものを特定する。
【0177】
そして、期日商品特定部207は、特定した商品の商品名と、チェック入力を受け付ける購入済チェック欄とを出力表示部211を介してディスプレイ2に表示させる。
【0178】
次に、購入予定リスト終了処理部209は、ステップS401にて表示させた商品に対する使用者からの購入終了入力を受け付ける(ステップS402)。
【0179】
具体的には、購入予定リスト終了処理部209は、ステップS401にて表示させた商品に対応する購入済チェック欄へのチェック入力を、入力受付部210を介して受け付ける。
【0180】
次に、購入予定リスト終了処理部209は、ステップS402にて受け付けた購入終了入力に基づいて、購入予定リスト500の商品を特定し、特定した商品の購入済チェック504を「Y」に設定する(ステップS403)。
【0181】
以上が、購入終了処理である。
【0182】
購入終了処理によって、既に購入を行った商品についてその旨を登録することが可能となる。
【0183】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0184】
本発明の一実施形態においては、経路探索結果の経路ごとに、その経路沿いの店舗にて購入が可能な商品をあらかじめ確認することが可能となる。また、使用者は、表示した経路のうち使用者が望む経路について経路誘導を行わせることができ、経路誘導の途中に購入可能な商品を販売する店舗が近づくと、使用者に報知させることが可能となる。
【0185】
また、購入期日が到来している商品については、その商品を購入することのできる店舗を提示させ、その店舗までの経路誘導を行わせることが可能である。
【0186】
本発明は、上記実施形態に制限されない。上記実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
【0187】
例えば、上記実施形態では、ナビゲーション装置100は、期日商品誘導処理のステップS306において、受け付けた商品の在庫が存在する店舗を特定してその店舗への経路を探索しているが、これに限らない。
【0188】
例えば、複数の商品の指定を受け付けて、それぞれの商品ごとに店頭在庫のある店舗を検索して、その店舗全てを巡回する経路を探索することとしてもよい。
【0189】
このようにすることで、商品を購入する際に店舗を効率よく巡ることが可能となる。
【0190】
また、第一の実施形態では、小売店情報提供装置110としてPOSシステムの情報を参照するサーバを用いて、商品銘柄に基づいて小売店を特定したが、これに限らない。
【0191】
すなわち、例えば、たばこや飲料品等の自動販売機の充填状況を提供する装置を用いて、商品銘柄に基づいて販売中の自動販売機を特定するようにしてもよい。
【0192】
このようにすることで、使用者は、特定の飲料品を購入したい場合等には、小売店よりも近距離に点在する自動販売機の案内を受けることができるようになる。つまり、歩行者がナビゲーション装置100の使用者である場合等に、より実効性の高い経路案内を行うことが可能となる。
【0193】
また、第一の実施形態では、販売店舗特定処理は、小売店情報提供装置110にて実施しているが、これに限らない。例えば、小売店情報提供装置110から在庫テーブル300の情報をナビゲーション装置100に予め送信しておき、ナビゲーション装置100にて販売店舗特定処理を実施するようにしてもよい。
【0194】
このようにすることで、ナビゲーション装置100に処理を分散させることができるようになるため、小売店情報提供装置110に処理の負荷が集中し探索にかかる時間が長くなってしまうという事態を防ぐことが可能となる。
【0195】
また、第一の実施形態においては、商品名を指定してその販売を行っている店舗を検索しているが、これに限らず、例えば一般的な商品名称である「米」や「タバコ」等を指定して検索することとしてもよい。
【0196】
このようにすることで、使用者が商品銘柄にこだわりなく商品を所望する場合にも案内することが可能となる。
【0197】
以上が、変形の例である。
【0198】
なお、上記の実施形態では、本発明を車載用ナビゲーション装置に適用した例について説明したが、本発明は車載用以外のナビゲーション装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0199】
1・・・演算処理部、2・・・ディスプレイ、3・・・記憶装置、4・・・音声出入力装置、5・・・入力装置、6・・・ROM装置、7・・・車速センサ、8・・・ジャイロセンサ、9・・・GPS受信装置、10・・・FM多重放送受信装置、11・・・ビーコン受信装置、12・・・通信装置、21・・・CPU、22・・・RAM、23・・・ROM、24・・・I/F、25・・・バス、41・・・マイクロフォン、42・・・スピーカ、51・・・タッチパネル、52・・・ダイヤルスイッチ、100・・・ナビゲーション装置、110・・・小売店情報提供装置、111・・・入力装置、112・・・出力装置、113・・・通信装置、114・・・演算装置、115・・・主記憶装置、116・・・外部記憶装置、117・・・バス、120・・・記憶部、130・・・制御部、140・・・通信部、150・・・ネットワーク、201・・・主制御部、202・・・購入予定リスト登録部、203・・・小売店検索部、204・・・複数経路探索部、205・・・購入商品特定部、206・・・経路誘導部、207・・・期日商品特定部、208・・・購入経路探索部、209・・・購入予定リスト終了処理部、210・・・入力受付部、211・・・出力処理部、700・・・画面、1000・・・経路情報提供システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置において、贈答品を購入する条件を予め登録しておき、条件に合致した場合に、贈答品に関する情報に基づいて誘導経路に近接する地域から贈答品を探索し、その販売店への経路を案内することでお土産の買い忘れ等を防ぐ技術がある(特許文献1)。
【0003】
特許文献1には、このようなナビゲーション装置についての技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−90821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようなナビゲーション装置では、旅行などの非日常的な走行における、おみやげなど特定の銘柄の商品にこだわらない贈答品を購入する際の補助を行うことができる。しかし、日用品や嗜好品等の銘柄を特定した商品を購入する補助を行うことはできない。とくに、嗜好性の強い商品では銘柄は重要な要素であり、指定した銘柄以外の商品であれば購入しないこともありうるため、有効な購入の補助を行うことができない場合がある。
【0006】
本発明の目的は、ナビゲーション装置において、特定の銘柄の商品を在庫している店舗を案内するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、本発明のナビゲーション装置は、購入予定の商品を示す情報を受け付け、受け付けた前記商品の在庫を有する販売店を特定する特定手段と、前記販売店を特定する情報と、前記販売店の位置を特定する情報とを示す表示手段と、現在位置を示す情報を取得する現在位置取得手段と、目的地の入力を受け付け、前記現在位置取得手段により取得した現在位置から前記目的地へ到る経路を探索する経路探索手段と、前記経路に沿って存在する前記販売店にて購入可能な前記商品を特定する購入商品特定手段と、を備え、前記表示手段は、さらに、前記購入商品特定手段により特定した購入可能な前記商品を示す、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明のナビゲーション装置のナビゲーション方法は、前記ナビゲーション装置は、購入予定の商品を示す情報を受け付け、受け付けた前記商品の在庫を有する販売店を特定する特定ステップと、前記販売店を特定する情報と、前記販売店の位置を特定する情報とを示す表示ステップと、現在位置を示す情報を取得する現在位置取得ステップと、目的地の入力を受け付け、前記現在位置取得ステップにおいて取得した現在位置から前記目的地へ到る経路を探索する経路探索ステップと、前記経路に沿って存在する前記販売店にて購入可能な前記商品を特定する購入商品特定ステップと、前記購入商品特定ステップにおいて特定した購入可能な前記商品を示す商品表示ステップと、を実施することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の一実施形態が適用された小売店情報提供システム1000の概略構成図である。
【図2】図2は、在庫テーブル300の構成例を示す図である。
【図3】図3は、小売店情報提供装置110のハードウェア構成を示す図である。
【図4】図4は、ナビゲーション装置100のハードウェア構成図である。
【図5】図5は、演算処理部1の機能構成を示す図である。
【図6】図6は、リンクテーブル400の構成例を示す図である。
【図7】図7は、購入予定リスト500の構成例を示す図である。
【図8】図8は、住所テーブル600の構成例を示す図である。
【図9】図9は、購入予定リスト追加処理のフロー図である。
【図10】図10は、販売店舗特定処理のフロー図である。
【図11】図11は、期日前商品誘導処理のフロー図である。
【図12】図12は、期日前商品誘導処理にて示される画面の例を示す図である。
【図13】図13は、期日商品誘導処理のフロー図である。
【図14】図14は、購入終了処理のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の一実施形態を適用した小売店情報提供システム1000について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1に示すように、小売店情報提供システム1000は、小売店情報提供装置110と、ネットワーク150を介して小売店情報提供装置110と通信を行うことができるナビゲーション装置100と、を有する。
【0012】
小売店情報提供システム1000は、ナビゲーション装置100を複数有するものであっても良いし、小売店情報提供装置110を複数有するものであっても良い。
【0013】
小売店情報提供装置110は、例えば、小売店が導入する在庫管理システムである販売時点管理(POS:Point Of Sales)システムに基づき商品の銘柄に応じた店頭在庫量の状況を取得することができるサーバ装置である。
【0014】
小売店情報提供装置110は、記憶部120と、制御部130と、通信部140と、を備える。
【0015】
記憶部120は、在庫テーブル300を格納する在庫記憶領域121を備える。
【0016】
図2に、在庫テーブル300の構成例を示す。
【0017】
在庫テーブル300は、小売を行っている店舗ごとに、商品の在庫に関する情報を記憶するテーブルであり、小売店情報提供装置110によって随時更新される。
【0018】
在庫テーブル300は、レコードごとに、店舗名301と、店舗位置302と、商品名303と、店頭在庫数304と、の情報を含む。
【0019】
店舗名301は、小売店情報提供装置110が在庫情報を保有している店舗を識別する名称である。もちろん、店舗名301は、店舗名のみに限らず、店舗を識別することのできる識別子であれば足りる。
【0020】
店舗位置302は、店舗の位置を示す識別子である。例えば、住所等である。
【0021】
商品名303は、店頭に扱っている商品の商品名を示す情報である。例えば、「商品銘柄X」、「商品銘柄Y」等である。
【0022】
なお、正式な商品名に限らず、通称や略称等を含むものであってもよい。
【0023】
店頭在庫数304は、店舗が店頭で販売している商品の在庫数を示す。
【0024】
図1の説明に戻る。
【0025】
制御部130は、販売店舗特定部131を有する。
【0026】
販売店舗特定部131は、ナビゲーション装置100から送信される、位置と商品名と、を受信する。そして、販売店舗特定部131は、在庫テーブル300を検索して、受信した位置の付近にあり、商品名で識別される商品を購入可能な販売店舗を複数特定して、特定した販売店舗の店舗名301と店舗位置302とをナビゲーション装置100にネットワーク150を介して送信する。
【0027】
通信部140は、ネットワーク150に接続し、他の接続された機器に対して情報を送信し、他の接続された機器から情報を受信する。
【0028】
次に、図3に、小売店情報提供装置110のハードウェア構成例を示す。
【0029】
小売店情報提供装置110は、ネットワーク150を介して、ナビゲーション装置100と通信を行うことができる。
【0030】
小売店情報提供装置110は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)や、ワークステーション、サーバ装置、各種携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)などの計算機であり、図示しないPOS情報を管理する装置から在庫情報を受け取ることができる。
【0031】
小売店情報提供装置110は、入力装置111と、出力装置112と、通信装置113と、演算装置114と、主記憶装置115と、外部記憶装置116と、それぞれの装置を互いに接続するバス117と、を有する。
【0032】
入力装置111は、例えばキーボードやマウス、あるいはタッチペン、その他ポインティングデバイスなどの入力を受け付ける装置である。
【0033】
出力装置112は、例えばディスプレイなどの、表示を行う装置である
通信装置113は、ネットワーク150などのネットワークを介して他の装置と通信を行う装置である。
【0034】
演算装置114は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算装置である。
【0035】
主記憶装置115は、例えばRAM(Random Access Memory)などのメモリ装置である。
【0036】
外部記憶装置116は、例えばハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
【0037】
ここで、ネットワーク150は、携帯電話ネットワークなどの無線通信網であるが、インターネットや公衆用の無線LANなどの公衆網であってもよいし、その他通信を行うことが可能なネットワークであればよい。
【0038】
小売店情報提供装置110の販売店舗特定部131は、小売店情報提供装置110の演算装置114に処理を行わせるプログラムによって実現される。
【0039】
このプログラムは、主記憶装置115または外部記憶装置116内に記憶され、実行にあたって主記憶装置115上にロードされ、演算装置114により実行される。
【0040】
また、小売店情報提供装置110の記憶部120は、小売店情報提供装置110の主記憶装置115または外部記憶装置116により実現される。
【0041】
小売店情報提供装置110の通信部140は、小売店情報提供装置110の通信装置113によって実現される。
【0042】
図4に、ナビゲーション装置100のハードウェア構成図を示す。
【0043】
ナビゲーション装置100は、演算処理部1と、ディスプレイ2と、記憶装置3と、音声入出力装置4(音声入力装置としてマイクロフォン41、音声出力装置としてスピーカ42を備える)と、入力装置5と、ROM装置6と、車速センサ7と、ジャイロセンサ8と、GPS(Global Positioning System)受信装置9と、FM多重放送受信装置10と、ビーコン受信装置11と、通信装置12と、を備えている。
【0044】
演算処理部1は、様々な処理を行う中心的ユニットである。例えば各種センサ7,8やGPS受信装置9、FM多重放送受信装置10等から出力される情報を基にして現在位置を検出する。また、得られた現在位置情報に基づいて、表示に必要な地図データを記憶装置3あるいはROM装置6から読み出す。
【0045】
また、演算処理部1は、読み出した地図データをグラフィックス展開し、そこに現在位置を示すマークを重ねてディスプレイ2へ表示する。また、記憶装置3あるいはROM装置6に記憶されている地図データ等を用いて、使用者から指示された出発地(現在位置)と目的地とを結ぶ最適な経路(推奨経路)を探索する。また、スピーカ42やディスプレイ2を用いて使用者を誘導する。
【0046】
ナビゲーション装置100の演算処理部1は、各デバイス間をバス25で接続した構成である。演算処理部1は、数値演算及び各デバイスを制御するといった様々な処理を実行するCPU(Central Processing Unit)21と、記憶装置3から読み出した地図データ、演算データなどを格納するRAM(Random Access Memory)22と、プログラムやデータを格納するROM(Read Only Memory)23と、各種ハードウェアを演算処理部1と接続するためのI/F(インターフェイス)24と、を有する。
【0047】
図5は、演算処理部1の機能ブロック図である。
【0048】
図示するように、演算処理部1は、主制御部201と、購入予定リスト登録部202と、小売店検索部203と、複数経路探索部204と、購入商品特定部205と、経路誘導部206と、期日商品特定部207と、購入経路探索部208と、購入リスト終了処理部209と、入力受付部210と、出力処理部211と、を有する。
【0049】
主制御部201は、様々な処理を行う中心的な機能部であり、処理内容に応じて、他の処理部を制御する。また、随時、走行した日付および時刻と、位置と、マップマッチングを行った結果得られた信頼度とを対応付けて、リンクごとに走行履歴を記憶装置3に記憶する。さらに、各処理部からの要求に応じて、GPS等の情報に基づき特定した現在位置を出力する。
【0050】
購入予定リスト登録部202は、使用者から入力された購入を希望する商品についての情報を後述する購入予定リスト500に登録する。例えば、購入予定リスト登録部202は、使用者からの購入を希望する商品の商品名と、購入期日と、の入力に基づき、購入予定リスト500に登録を行う。また、商品の在庫を保有する小売店を特定して購入予定リスト500に登録する。
【0051】
小売店検索部203は、購入予定リスト500に登録した購入を希望する商品の情報に基づいて、その商品を販売する小売店の検索を行う。具体的には、小売店検索部203は、購入を希望する商品と、主制御部から取得した現在位置とを小売店情報提供装置110に対して送信し、小売店情報提供装置110から受信した小売店の店舗名と店舗位置に関する情報を受信する。そして、受信した小売店の店舗名と店舗位置に関する情報を購入予定リスト500に登録する。
【0052】
複数経路探索部204は、目的地と出発地とを受け付け、出発地から目的地へ到る経路を複数探索し、探索した複数の経路を出力する。
【0053】
購入商品特定部205は、複数経路探索部204により探索した経路ごとに、その経路を走行すると購入することができる商品を特定する。
【0054】
具体的には、購入商品特定部205は、経路ごとに、経路に沿って存在する店舗を特定し、その店舗で扱う商品のうち購入予定リスト500に登録されている商品があればその商品を特定する。
【0055】
経路誘導部206は、経路誘導を行うべき経路の情報を受け付けると、受け付けた経路の情報に示された経路から主制御部101から取得した現在位置が逸脱しないよう、使用者に運転経路を示して誘導する。
【0056】
具体的には、経路誘導部206は、経路情報と、現在位置の情報とを比較し、交差点等を通過する前に直進すべきか、右左折すべきかをスピーカ42を用いて音声で使用者に知らせる。
【0057】
また、経路誘導部206は、ディスプレイ2に表示された地図上に進行すべき方向を表示して、使用者に推奨経路を通知する。
【0058】
期日商品特定部207は、購入期日が迫っている商品あるいは購入期日を超過した商品であって、未購入である商品を購入予定リスト500から抽出する。
【0059】
購入経路探索部208は、指定された商品を販売する店舗のうち、商品ごとに店舗を特定し、その店舗を無駄なく巡ることができる経路を探索する。
【0060】
例えば、購入経路探索部208は、指定された商品を販売する店舗のうち、最も現在位置に近い店舗を特定し、指定された商品のうちその店舗にて購入できる他の商品を指定された商品から除外する。
【0061】
そして、購入経路探索部208は、残る商品について販売する店舗のうち、次に現在位置から近い店舗を特定する。そして、購入経路探索部208は、特定した店舗でまとめて購入できる商品について、指定された商品から除外する処理を、指定された商品の全てが除外されるまで繰り返す。このようにすることで、指定された商品を全て購入することができる店舗を特定し、特定した店舗を巡る経路を構築する。
【0062】
購入リスト終了処理部209は、購入予定リスト500に登録した商品であるが既に購入した商品については、購入予定リスト500に購入済みであることを登録する。
【0063】
入力受付部210は、タッチパネル51やダイヤルスイッチ52等を含む入力装置5またはマイクロフォン41を介して入力された使用者からの指示を受け付け、その要求内容に対応する処理を実行するように演算処理部1の各部を制御する。
【0064】
例えば、使用者が推奨経路の探索を要求したときは、目的地を設定するため、地図をディスプレイ2に表示する処理を出力処理部211に要求する。また、現在位置(出発地)から目的地までの経路を探索する処理を主制御部201に要求する。
【0065】
出力処理部211は、表示させる画面情報を受け取り、ディスプレイ2に描画するための信号に変換して、ディスプレイ2に対して描画する指示を行う。
【0066】
なお、上記した演算処理部1の各機能部、すなわち主制御部201、購入予定リスト登録部202、小売店検索部203、複数経路探索部204、購入商品特定部205、経路誘導部206、期日商品特定部207、購入経路探索部208、購入リスト終了処理部209、入力受付部210、出力処理部211は、CPU21がRAM22にロードしたプログラムを実行することにより達成される。
【0067】
図4の説明に戻る。
【0068】
ディスプレイ2は、演算処理部1で生成されたグラフィックス情報を表示するユニットである。ディスプレイ2は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどで構成される。
【0069】
記憶装置3は、HDDや不揮発性メモリカードといった、少なくとも読み書きが可能な記憶媒体で構成される。
【0070】
この記憶媒体には、通常の経路探索装置に必要な地図データ(地図上の道路を構成するリンクのリンクデータを含む)であるリンクテーブル400と、購入予定の商品を管理する購入予定リスト500と、住所に対応する接続リンクを管理する住所テーブル600とが記憶されている。
【0071】
図6は、リンクテーブル400の構成を示す図である。リンクテーブル400は、地図上の区画された領域であるメッシュの識別コード(メッシュID)401ごとに、そのメッシュ領域に含まれる道路を構成する各リンクのリンクデータ402を含んでいる。
【0072】
リンクデータ402は、リンクの識別子であるリンクID411ごとに、リンクを構成する2つのノード(開始ノード、終了ノード)の座標情報422、リンクを含む道路の種別を示す道路種別423、リンクの長さを示すリンク長424、予め記憶されたリンク旅行時間425、開始ノードに接続されたリンクと終了ノードに接続されたリンクとを示す開始接続リンクと終了接続リンク426、リンクを含む道路の通称(例えば、「環八通り」等)を示す通称427、などを含んでいる。
【0073】
なお、ここでは、リンクを構成する2つのノードについて開始ノードと終了ノードとを区別することで、同じ道路の上り方向と下り方向とを、それぞれ別のリンクとして管理するようにしている。
【0074】
図7は、購入予定リスト500の構成を示す図である。購入予定リスト500は、登録日501と、期日502と、商品名503と、購入済チェック504と、店舗情報505と、を含む。
【0075】
登録日501は、使用者から購入予定の商品の入力を受け付けた日である。例えば、「2008/4/30」は、2008年4月30日に購入予定の商品の入力を受け付けたことを示す。
【0076】
期日502は、使用者が指定した商品の購入期日である。例えば、「2008/5/10」は、2008年5月10日までに購入する予定であることを示す。
【0077】
商品名503は、使用者が指定した購入予定の商品の商品銘柄を示す情報である。例えば、「商品銘柄X」は、単なる商品の物品名に限らず、具体的な特定の銘柄を示す情報である。
【0078】
購入済チェック504は、商品を購入したか否かを示す情報である。例えば、「Y」は購入済みであることを示し、「N」は未購入であることを示す。
【0079】
店舗情報505は、商品を小売している店舗について、その店舗を識別する識別子と、その店舗の位置を示す情報とを含む。例えば、「○○店」等の店舗の名称と、「○○県△△市××」などの位置を特定する住所等である。また、商品を小売している店舗が複数存在する場合には、店舗名506、店舗位置507を対にした形式で複数店舗を示す情報としてもよい。
【0080】
図8は、住所に対応する接続リンクを管理する住所テーブル600の構成を示す図である。住所テーブル600は、住所601と、代表位置602と、接続リンク603と、を含む。
【0081】
住所601は、住所であり、管理区画に応じて予め登録される。例えば、地番まで含むもの(○○県○○市○○区○○町○○丁目○○番○○号)であってもよいし、字名までを含むもの(○○県○○市○○区○○町○○丁目)であってもよい。
【0082】
代表位置602は、住所にて示される区画の中心となる施設(例えば県庁、市役所、区役所等、または区画の中心付近の所定の位置)の建物の位置等を示す緯度や経度等の座標であり、予め記憶される。
【0083】
接続リンク603は、住所により識別される区画に接している道路を示すリンクの識別子であり、予め記憶される。
【0084】
図4に戻って説明する。音声入出力装置4は、音声入力装置としてマイクロフォン41と、音声出力装置としてスピーカ42と、を備える。マイクロフォン41は、使用者やその他の搭乗者が発した声などの車載用ナビゲーション装置100の外部の音声を取得する。
【0085】
スピーカ42は、演算処理部1で生成された使用者へのメッセージを音声信号として出力する。マイクロフォン41とスピーカ42は、車両の所定の部位に、別個に配されている。ただし、一体の筐体に収納されていても良い。車載用ナビゲーション装置100は、マイクロフォン41及びスピーカ42を、それぞれ複数備えることができる。
【0086】
入力装置5は、使用者からの指示を使用者による操作を介して受け付ける装置である。入力装置5は、タッチパネル51と、ダイヤルスイッチ52と、その他のハードスイッチ(図示しない)であるスクロールキー、縮尺変更キーなどで構成される。
【0087】
タッチパネル51は、ディスプレイ2の表示面側に搭載され、表示画面を透視可能である。タッチパネル51は、ディスプレイ2に表示された画像のXY座標と対応したタッチ位置を特定し、タッチ位置を座標に変換して出力する。タッチパネル51は、感圧式または静電式の入力検出素子などにより構成される。
【0088】
ダイヤルスイッチ52は、時計回り及び反時計回りに回転可能に構成され、所定の角度の回転ごとにパルス信号を発生し、演算処理部1に出力する。演算処理部1では、パルス信号の数から、回転角度を求める。
【0089】
ROM装置6は、CD-ROMやDVD-ROM等のROM(Read Only Memory)や、IC(Integrated Circuit)カードといった、少なくとも読み取りが可能な記憶媒体で構成されている。この記憶媒体には、例えば、動画データや、音声データなどが記憶されている。
【0090】
車速センサ7,ジャイロセンサ8およびGPS受信装置9は、車載用ナビゲーション装置100で現在位置(自車位置)を検出するために使用されるものである。
【0091】
車速センサ7は、車速を算出するのに用いる値を出力するセンサである。
【0092】
ジャイロセンサ8は、光ファイバジャイロや振動ジャイロ等で構成され、移動体の回転による角速度を検出するものである。
【0093】
GPS受信装置9は、GPS衛星からの信号を受信し移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率とを3個以上の衛星に対して測定することで移動体の現在位置、進行速度および進行方位を測定するものである。
【0094】
FM多重放送受信装置10は、FM多重放送局から送られてくるFM多重放送信号を受信する。FM多重放送には、VICS(Vehicle Information Communication System:登録商標)情報の概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報などやFM多重一般情報としてラジオ局が提供する文字情報などがある。
【0095】
ビーコン受信装置11は、VICS(登録商標、Vehicle Information and Communication System)情報などの概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報や緊急警報などを受信する。例えば、光により通信する光ビーコン、電波により通信する電波ビーコン等の受信装置である。
【0096】
通信装置12は、携帯電話網などのネットワーク150に接続し、通信を行う装置である。なお、通信装置12は、ネットワーク150に接続することのできる外部装置(例えばナビゲーション装置100の外部に存在する携帯電話機)との接続を担う装置であってもよい。
【0097】
次に、小売店情報提供システム1000の動作について説明する。
【0098】
図9は、ナビゲーション装置100の購入予定リスト追加処理の処理フローを示す図である。
【0099】
購入予定リスト追加処理は、ナビゲーション装置100において、使用者から購入予定の商品に関する情報を受け付けて購入予定リスト500に追加する処理である。
【0100】
購入予定リスト追加処理は、使用者から、購入予定リスト500への追加指示を主制御部201が受け付けたことにより開始される。
【0101】
まず、購入予定リスト登録部202は、追加する商品の商品名と、期日と、に関する情報を受け付ける(ステップS001)。
【0102】
具体的には、購入予定リスト登録部202は、入力受付部210を介して受け付けた入力情報から、商品名と、期日と、を指定する情報を特定する。
【0103】
次に、購入予定リスト登録部202は、受け付けた商品名と、期日と、を購入予定リスト500に追加する。
【0104】
具体的には、購入予定リスト登録部202は、受け付けた期日を購入予定リスト500の期日502として設定する。そして、ステップS001にて受け付けた商品の商品名を購入予定リスト500の商品名503として設定する。また、購入予定リスト登録部202は、登録日501にステップS001にて追加する商品を受け付けた日を、購入済みチェック504に「N」を、それぞれ設定する。
【0105】
次に、購入予定リスト登録部202は、ナビゲーション装置100の存在する位置を特定する(ステップS003)。
【0106】
具体的には、購入予定リスト登録部202は、主制御部201に対して、現在位置を要求し、主制御部201が取得した現在位置を取得する。
【0107】
次に、購入予定リスト登録部202は、ステップS001にて受け付けた商品名と、ステップS003にて取得した現在位置と、を小売店情報提供装置110に送信し、店舗名と店舗位置に関する情報を受信する(ステップS004)。
【0108】
次に、購入予定リスト登録部202は、ステップS004にて受信した店舗名と店舗位置に関する情報とを購入予定リスト500に記憶する(ステップS005)。
【0109】
具体的には、購入予定リスト登録部202は、ステップS004にて受信した店舗名と店舗位置に関する情報が、一件のみから成る場合には購入予定リスト500の店舗情報505としてその店舗名と店舗位置に関する情報を設定し、複数件から成る場合には購入予定リスト500の店舗名506と、店舗位置507としてそれぞれ設定する。
【0110】
以上が、購入予定リスト追加処理である。
【0111】
購入予定リスト追加処理を実施することにより、購入予定の商品を購入予定リストに追加して、経路探索等の対象とすることが可能となる。
【0112】
次に、小売店情報提供装置110が実施する販売店舗特定処理について、図10を用いて説明する。
【0113】
図10は、小売店情報提供装置110にて実施する販売店舗特定処理のフローを示す図である。
【0114】
販売店舗特定処理は、小売店情報提供装置110の図示しない電源部に電源が投入されることにより開始される。
【0115】
まず、販売店舗特定部131は、通信部140を監視し、商品名と現在位置とを含む情報を受信する(ステップS101)。
【0116】
具体的には、販売店舗特定部131は、商品名と、例えば緯度経度等の座標にて示された現在位置を示す情報を受信する。
【0117】
次に、販売店舗特定部131は、在庫記憶領域121の在庫テーブル300を検索し、ステップS101にて受け付けた現在位置から所定距離(たとえば10km)内にある店舗のうち、ステップS101にて受け付けた商品名で識別される商品の在庫がある店舗を単数または複数特定する(ステップS102)。
【0118】
なお、現在位置から所定距離内にある店舗に限らず、販売店舗特定部131は、現在位置が含まれる行政区(市町村区)内等の所定の範囲内の店舗検索するようにしてもよい。
【0119】
次に、販売店舗特定部131は、ステップS102にて特定した店舗の店舗名301と店舗位置302とをナビゲーション装置100に送信する(ステップS103)。
【0120】
具体的には、販売店舗特定部131は、ステップS102にて特定した単数または複数の店舗に関し、店舗名301と店舗位置302の情報を取得し、ステップS101にて受信した情報の送信元に送信する。
【0121】
以上が、販売店舗特定処理の処理内容である。
【0122】
販売店舗特定処理により、現在位置に近い店舗のうち、購入予定の商品を在庫している店舗を特定し、その店舗の情報をナビゲーション装置100に送信することが可能となる。
【0123】
次に、ナビゲーション装置100が経路探索を行う際に、購入予定リストに登録された商品を購入することができる店舗を誘導する期日前商品誘導処理について、図11を用いて説明する。
【0124】
図11は、ナビゲーション装置100にて実施する期日前商品誘導処理のフローを示す図である。
【0125】
期日前商品誘導処理は、ナビゲーション装置100の主制御部201が経路探索の指示を受け付けることによって開始される。
【0126】
まず、複数経路探索部204は、現在値を取得し、目的地の入力を受け付ける(ステップS201)。
【0127】
具体的には、複数経路探索部204は、主制御部201から緯度経度等の現在値を示す情報を取得し、使用者から入力受付部210を介して目的地を示す情報の入力を受け付ける。
【0128】
次に、複数経路探索部204は、ステップS201にて受け付けた現在位置から目的地へ到る複数の経路を探索する(ステップS202)。
【0129】
この複数の経路は、例えば、目的地への到着時刻が最も早いものや、目的地までの走行距離が最も短いもの等、各種の条件に応じて最適となる経路である。
【0130】
なお、経路探索の際には、ダイクストラ法などの既存の経路探索技法を用いる。
【0131】
次に、購入商品特定部205は、購入予定リスト500に登録された商品のうち、登録日501が現在時刻の属する日と異なる商品について、商品名502と、ステップS201にて取得した現在位置と、を小売店情報提供装置110に送信し、店舗名と店舗位置に関する情報を受信する(ステップS203)。
【0132】
次に、購入商品特定部205は、ステップS203にて受信した店舗名と店舗位置に関する情報とを購入予定リスト500に記憶することで情報を更新する(ステップS204)。
【0133】
具体的には、購入商品特定部205は、ステップS203にて受信した店舗名と店舗位置に関する情報が、一件のみから成る場合には購入予定リスト500の店舗情報505としてその店舗名と店舗位置に関する情報を設定し、複数件から成る場合には購入予定リスト500の店舗名506と、店舗位置507としてそれぞれ設定する。
【0134】
次に、購入商品特定部205は、ステップS202にて探索した経路に応じて、その経路に沿って存在する店舗に立ち寄ることで購入が可能となる商品を特定する(ステップS205)。
【0135】
具体的には、購入商品特定部205は、購入予定リスト500に登録された商品のうち、購入済みチェック504が「N」に設定されており期日502が到来していない商品を特定する。
【0136】
そして、購入商品特定部205は、特定した商品を購入可能な店舗の店舗位置507の住所を取得し、住所テーブル600を用いて住所601に対応する施設に接する接続リンク603を取得する。
【0137】
そして、購入商品特定部205は、取得した接続リンク603がステップS202にて探索した経路に含まれる場合には、特定した商品からその店舗で購入可能な商品を抽出して、購入可能な商品の商品名503として特定する。
【0138】
次に、購入商品特定部205は、経路と、経路において購入可能な商品の商品名503とを、出力処理部211を介して画面700のようにディスプレイ2に表示させる(ステップS206)。
【0139】
購入商品特定部205は、画面700において、表示した経路を使用者が選択入力可能に表示させる。
【0140】
ここで、画面700について、図12を用いて説明する。
【0141】
図12は、ステップS206において購入商品特定部205により構成される画面700の例を示す図である。
【0142】
画面700は、地図表示領域710と、経路説明領域720と、を有する。
【0143】
地図表示領域710には、現在位置711と、目的地712と、第一の経路である第一のルート713と、第二の経路である第二のルート714と、第三の経路である第三のルート715と、第一のルート713沿いにある店舗716と、第二のルート714沿いにある店舗717と、第三のルート715沿いにある店舗718と、を表示する。
【0144】
経路説明領域720は、経路ごとに対応するルート名表示領域721、724および727と、予想到着時刻表示領域722、725および728と、購入商品表示領域723、726および729と、を示す経路の説明領域を有する。
【0145】
購入商品表示領域723は、例えば商品銘柄Xを表示する。これは、第一のルート713沿いにある店舗716において、商品銘柄Xの商品が店頭在庫されていることを示す。
【0146】
同様に、購入商品表示領域729は、例えば商品銘柄Xと商品銘柄Zとを表示する。これは、第三のルート715沿いにある店舗718において、商品銘柄Xの商品と商品銘柄Zの商品とが店頭在庫されていることを示す。
【0147】
次に、経路誘導部206は、ステップS206にて表示した経路について、使用者が入力受付部210を介して選択入力した経路の指定を受け付ける(ステップS207)。
【0148】
次に、経路誘導部206は、ステップS207にて指定を受け付けた経路を使用者に誘導する(ステップS208)。
【0149】
次に、経路誘導部206は、ステップS208にて経路を誘導する処理を行う中で、主制御部201から取得した現在位置が商品の店頭在庫がある店舗から所定の距離(例えば400m)内に近づいたことを検知すると、その店舗にて購入可能な購入予定の商品を報知する(ステップS209)。
【0150】
以上が、期日前商品誘導処理である。
【0151】
期日前商品誘導処理により、期日が到来していない購入予定商品について、使用者は経路探索の際に購入することを思い出すことが可能となり、買い忘れを防ぐことが可能となる。
【0152】
また、購入予定リスト追加処理のステップS005において、購入予定の商品を入手可能な店舗に関する情報を取得したのが当日である場合には、期日前商品誘導処理のステップS203およびステップS204の処理の負荷を軽減することが可能となる。同様に、ステップS203において通信を行う商品を絞ることができるため、通信に必要な時間を省略することが可能となり、期日前商品誘導処理に必要な時間を短縮することができる。
【0153】
もちろん、ステップS005において購入予定の商品を入手可能な店舗に関する情報を取得した当日に限らず、取得してから所定の時間(例えば3時間)が経過した場合にステップS203の更新処理を行うように変形しても良い。
【0154】
次に、ナビゲーション装置100が購入予定リストに登録された商品の購入期日を経過した場合に、当該商品を購入することができる店舗を誘導する期日商品誘導処理について、図13を用いて説明する。
【0155】
図13は、ナビゲーション装置100にて実施する期日商品誘導処理のフローを示す図である。
【0156】
期日商品誘導処理は、ナビゲーション装置100の図示しない電源部に電源が投入されることによって開始される。
【0157】
まず、期日商品特定部207は、期日が到来し、購入済チェック504が「N」に設定された商品を特定して、出力処理部211を介してディスプレイ2に表示させる(ステップS301)。
【0158】
具体的には、期日商品特定部207は、購入予定リスト500のうち、現在の日付が期日と同一または期日を超過している商品を特定し、特定した商品のうち購入済みチェック504が「N」であるものを特定する。
【0159】
そして、期日商品特定部207は、特定した商品を出力表示部211を介してディスプレイ2に表示させる。
【0160】
次に、購入経路探索部208は、ステップS301にて表示した商品から選択する指示を入力受付部210を介して受け付ける(ステップS302)。
【0161】
次に、購入経路探索部208は、ナビゲーション装置100の存在する位置を特定する(ステップS303)。
【0162】
具体的には、購入経路探索部208は、主制御部201に対して、現在位置の情報を要求し、主制御部201から現在位置を取得する。
【0163】
次に、購入経路探索部208は、ステップS302にて受け付けた商品名と、ステップS303にて取得した現在位置と、を小売店情報提供装置110に送信し、店舗名と店舗位置を受信する(ステップS304)。
【0164】
次に、購入経路探索部208は、ステップS304にて受信した店舗名と店舗位置とを購入予定リスト500に記憶する(ステップS305)。
【0165】
具体的には、購入経路探索部208は、ステップS304にて受信した店舗の情報が、一件のみから成る場合には購入予定リスト500の店舗情報505としてその店舗名と店舗位置とを設定し、複数件から成る場合には購入予定リスト500の店舗名506と店舗位置507として設定する。
【0166】
次に、購入経路探索部208は、ステップS302にて受け付けた選択指示により特定される商品の在庫が存在する店舗を特定し、現在位置を出発地としてその店舗を目的地とする経路探索を実施する(ステップS306)。
【0167】
具体的には、購入経路探索部208は、ステップS302にて受け付けた選択指示により特定される商品の在庫が存在する店舗を、購入予定リスト500から抽出する。
【0168】
そして、購入経路探索部208は、抽出した店舗の店舗位置507または店舗情報505に含まれる店舗位置の情報を参照して、最も現在位置に近い店舗を目的地として、現在位置からの経路をダイクストラ法などの技法に基づいて探索する。
【0169】
次に、経路誘導部206は、ステップS306にて探索した経路に基づいて、使用者を誘導する(ステップS307)。
【0170】
以上が、期日商品誘導処理である。
【0171】
期日商品誘導処理により、購入を急ぐ商品について、優先的に販売店舗へ案内することが可能となり、使用者の商品購入を補佐することが可能となる。
【0172】
次に、ナビゲーション装置100が購入予定リスト500に登録された商品を購入した場合に、当該商品の購入が不要である旨を購入予定リスト500に登録する購入終了処理について、図14を用いて説明する。
【0173】
図14は、ナビゲーション装置100にて実施する購入終了処理のフローを示す図である。
【0174】
購入終了処理は、ナビゲーション装置100が使用者からの処理開始指示を受け付けることによって開始される。
【0175】
まず、期日商品特定部207は、期日が到来し、購入済チェック504が「N」に設定された商品を特定して、出力処理部211を介してディスプレイ2に表示させる(ステップS401)。
【0176】
具体的には、期日商品特定部207は、購入予定リスト500のうち、現在の日付が期日と同一または期日を超過している商品を特定し、特定した商品のうち購入済みチェック504が「N」であるものを特定する。
【0177】
そして、期日商品特定部207は、特定した商品の商品名と、チェック入力を受け付ける購入済チェック欄とを出力表示部211を介してディスプレイ2に表示させる。
【0178】
次に、購入予定リスト終了処理部209は、ステップS401にて表示させた商品に対する使用者からの購入終了入力を受け付ける(ステップS402)。
【0179】
具体的には、購入予定リスト終了処理部209は、ステップS401にて表示させた商品に対応する購入済チェック欄へのチェック入力を、入力受付部210を介して受け付ける。
【0180】
次に、購入予定リスト終了処理部209は、ステップS402にて受け付けた購入終了入力に基づいて、購入予定リスト500の商品を特定し、特定した商品の購入済チェック504を「Y」に設定する(ステップS403)。
【0181】
以上が、購入終了処理である。
【0182】
購入終了処理によって、既に購入を行った商品についてその旨を登録することが可能となる。
【0183】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0184】
本発明の一実施形態においては、経路探索結果の経路ごとに、その経路沿いの店舗にて購入が可能な商品をあらかじめ確認することが可能となる。また、使用者は、表示した経路のうち使用者が望む経路について経路誘導を行わせることができ、経路誘導の途中に購入可能な商品を販売する店舗が近づくと、使用者に報知させることが可能となる。
【0185】
また、購入期日が到来している商品については、その商品を購入することのできる店舗を提示させ、その店舗までの経路誘導を行わせることが可能である。
【0186】
本発明は、上記実施形態に制限されない。上記実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
【0187】
例えば、上記実施形態では、ナビゲーション装置100は、期日商品誘導処理のステップS306において、受け付けた商品の在庫が存在する店舗を特定してその店舗への経路を探索しているが、これに限らない。
【0188】
例えば、複数の商品の指定を受け付けて、それぞれの商品ごとに店頭在庫のある店舗を検索して、その店舗全てを巡回する経路を探索することとしてもよい。
【0189】
このようにすることで、商品を購入する際に店舗を効率よく巡ることが可能となる。
【0190】
また、第一の実施形態では、小売店情報提供装置110としてPOSシステムの情報を参照するサーバを用いて、商品銘柄に基づいて小売店を特定したが、これに限らない。
【0191】
すなわち、例えば、たばこや飲料品等の自動販売機の充填状況を提供する装置を用いて、商品銘柄に基づいて販売中の自動販売機を特定するようにしてもよい。
【0192】
このようにすることで、使用者は、特定の飲料品を購入したい場合等には、小売店よりも近距離に点在する自動販売機の案内を受けることができるようになる。つまり、歩行者がナビゲーション装置100の使用者である場合等に、より実効性の高い経路案内を行うことが可能となる。
【0193】
また、第一の実施形態では、販売店舗特定処理は、小売店情報提供装置110にて実施しているが、これに限らない。例えば、小売店情報提供装置110から在庫テーブル300の情報をナビゲーション装置100に予め送信しておき、ナビゲーション装置100にて販売店舗特定処理を実施するようにしてもよい。
【0194】
このようにすることで、ナビゲーション装置100に処理を分散させることができるようになるため、小売店情報提供装置110に処理の負荷が集中し探索にかかる時間が長くなってしまうという事態を防ぐことが可能となる。
【0195】
また、第一の実施形態においては、商品名を指定してその販売を行っている店舗を検索しているが、これに限らず、例えば一般的な商品名称である「米」や「タバコ」等を指定して検索することとしてもよい。
【0196】
このようにすることで、使用者が商品銘柄にこだわりなく商品を所望する場合にも案内することが可能となる。
【0197】
以上が、変形の例である。
【0198】
なお、上記の実施形態では、本発明を車載用ナビゲーション装置に適用した例について説明したが、本発明は車載用以外のナビゲーション装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0199】
1・・・演算処理部、2・・・ディスプレイ、3・・・記憶装置、4・・・音声出入力装置、5・・・入力装置、6・・・ROM装置、7・・・車速センサ、8・・・ジャイロセンサ、9・・・GPS受信装置、10・・・FM多重放送受信装置、11・・・ビーコン受信装置、12・・・通信装置、21・・・CPU、22・・・RAM、23・・・ROM、24・・・I/F、25・・・バス、41・・・マイクロフォン、42・・・スピーカ、51・・・タッチパネル、52・・・ダイヤルスイッチ、100・・・ナビゲーション装置、110・・・小売店情報提供装置、111・・・入力装置、112・・・出力装置、113・・・通信装置、114・・・演算装置、115・・・主記憶装置、116・・・外部記憶装置、117・・・バス、120・・・記憶部、130・・・制御部、140・・・通信部、150・・・ネットワーク、201・・・主制御部、202・・・購入予定リスト登録部、203・・・小売店検索部、204・・・複数経路探索部、205・・・購入商品特定部、206・・・経路誘導部、207・・・期日商品特定部、208・・・購入経路探索部、209・・・購入予定リスト終了処理部、210・・・入力受付部、211・・・出力処理部、700・・・画面、1000・・・経路情報提供システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーション装置であって、
購入予定の商品を示す情報を受け付け、受け付けた前記商品の在庫を有する販売店を特定する特定手段と、
現在位置を示す情報を取得する現在位置取得手段と、
目的地の入力を受け付け、前記現在位置取得手段により取得した現在位置から前記目的地へ到る経路を探索する経路探索手段と、
前記経路付近に存在する前記販売店にて購入可能な前記商品を特定する購入商品特定手段と、
前記販売店を特定する情報と、前記販売店の位置を特定する情報と、前記購入商品特定手段により特定した購入可能な前記商品と、を示す表示手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、
前記特定手段は、前記販売店を特定する処理において、前記商品を示す情報を含む情報をサーバ装置に送信し、前記商品の在庫を有する販売店を示す情報を前記サーバ装置から受信する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
前記経路探索手段により探索した経路を誘導する経路誘導手段を備え、
前記経路探索手段は、前記現在位置から前記販売店に到る経路を探索し、
前記経路誘導手段は、前記販売店に到る経路を誘導する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記特定手段は、購入予定の商品を示す情報を受け付ける処理において、前記商品の購入期日を受け付け、
前記経路探索手段は、前記購入期日が到来した前記購入予定の商品について、前記現在位置から前記販売店に到る経路を探索する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項3に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
前記経路誘導手段は、経路誘導中に前記現在位置取得手段によって取得した現在位置が前記販売店から所定距離の位置に到ると、前記販売店で前記商品を購入するよう報知する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
ナビゲーション装置のナビゲーション方法であって、
前記ナビゲーション装置は、
購入予定の商品を示す情報を受け付け、受け付けた前記商品の在庫を有する販売店を特定する特定ステップと、
前記販売店を特定する情報と、前記販売店の位置を特定する情報とを示す表示ステップと、
現在位置を示す情報を取得する現在位置取得ステップと、
目的地の入力を受け付け、前記現在位置取得ステップにおいて取得した現在位置から前記目的地へ到る経路を探索する経路探索ステップと、
前記経路に沿って存在する前記販売店にて購入可能な前記商品を特定する購入商品特定ステップと、
前記購入商品特定ステップにおいて特定した購入可能な前記商品を示す商品表示ステップと、
を実施することを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項1】
ナビゲーション装置であって、
購入予定の商品を示す情報を受け付け、受け付けた前記商品の在庫を有する販売店を特定する特定手段と、
現在位置を示す情報を取得する現在位置取得手段と、
目的地の入力を受け付け、前記現在位置取得手段により取得した現在位置から前記目的地へ到る経路を探索する経路探索手段と、
前記経路付近に存在する前記販売店にて購入可能な前記商品を特定する購入商品特定手段と、
前記販売店を特定する情報と、前記販売店の位置を特定する情報と、前記購入商品特定手段により特定した購入可能な前記商品と、を示す表示手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、
前記特定手段は、前記販売店を特定する処理において、前記商品を示す情報を含む情報をサーバ装置に送信し、前記商品の在庫を有する販売店を示す情報を前記サーバ装置から受信する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
前記経路探索手段により探索した経路を誘導する経路誘導手段を備え、
前記経路探索手段は、前記現在位置から前記販売店に到る経路を探索し、
前記経路誘導手段は、前記販売店に到る経路を誘導する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記特定手段は、購入予定の商品を示す情報を受け付ける処理において、前記商品の購入期日を受け付け、
前記経路探索手段は、前記購入期日が到来した前記購入予定の商品について、前記現在位置から前記販売店に到る経路を探索する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項3に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
前記経路誘導手段は、経路誘導中に前記現在位置取得手段によって取得した現在位置が前記販売店から所定距離の位置に到ると、前記販売店で前記商品を購入するよう報知する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
ナビゲーション装置のナビゲーション方法であって、
前記ナビゲーション装置は、
購入予定の商品を示す情報を受け付け、受け付けた前記商品の在庫を有する販売店を特定する特定ステップと、
前記販売店を特定する情報と、前記販売店の位置を特定する情報とを示す表示ステップと、
現在位置を示す情報を取得する現在位置取得ステップと、
目的地の入力を受け付け、前記現在位置取得ステップにおいて取得した現在位置から前記目的地へ到る経路を探索する経路探索ステップと、
前記経路に沿って存在する前記販売店にて購入可能な前記商品を特定する購入商品特定ステップと、
前記購入商品特定ステップにおいて特定した購入可能な前記商品を示す商品表示ステップと、
を実施することを特徴とするナビゲーション方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−190863(P2010−190863A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−38268(P2009−38268)
【出願日】平成21年2月20日(2009.2.20)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月20日(2009.2.20)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】
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