説明

ナビゲーション装置

【課題】メールより抽出した地点情報に基づいて目的地を自動的に検索する場合、使用者の確認なしで目的地を設定すると、メールの地点情報に基づく地点を複数検索することがあるために目的地を誤って設定する恐れがあり、これを防止する。
【解決手段】メールに含まれる地点情報に基づき検索した1以上の地点に、メールには含まれない地点情報(例えば、地点までの距離、地点までの到達時間、余裕時間、住所、電話番号、メモ)を検索した1以上の地点の地点情報と共に表示部16に表示させ、検索した1以上の地点の中から経路案内を行う目的地に設定するか否かの確認あるいは選択を要求する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メール文中より抽出した地点名称を目的地として設定するナビゲーション装置に関するものであり、特に、この目的地の設定を行う前にメール文中には無い経路案内情報を表示させて、使用者の確認あるいは選択を要求するナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両に標準装備のナビゲーション装置、携帯可能で任意の車両やオートバイまた歩行時にも使用可能なポータブルナビゲーション装置などが市販されている。また、ナビゲーション機能を搭載した携帯電話装置も市販されている。
【0003】
これらのナビゲーション装置は経路案内の機能を有しており、この経路案内は、現在位置から目的地までの経路を所定の条件によって自動的に設定し、走行中に現在位置がその経路から外れないように案内するものである。
【0004】
その目的地は使用者が設定しなければならず、この方法には、例えば、地図の尺度を次第に大きくしながら(表示領域を次第に狭くしながら)、また、画面をスクロールさせながら目的地を表示させる方法、または、地点名称を住所あるいは種別から複数の段階を経て検索する方法がある。しかしながら、いずれも操作に手間取り、目的地の設定に時間がかかった。
【0005】
これを解決する方法として、下記の特許文献1(特開2004−294310号公報)には、自分の携帯電話装置に登録された電話帳の電話番号を赤外通信などでナビゲーション装置に送り、電話番号からその位置情報を取得して経路探索の目的地として設定する発明が開示されている。しかしながら、この発明では自分の携帯電話装置に登録された電話帳に電話番号が登録された地点以外を目的地に設定することができないという問題があった。また、待ち合わせ場所に多い公園や駐車場などには電話番号がないという問題があった。
【0006】
これを解決する方法として、下記の特許文献2(特開2007−107938号公報)には、携帯電話装置からメールの情報を受信し、受信したメールの情報から地点情報を抽出し、抽出した地点情報に関する目的地情報を検索し、目的地情報があればこれを自動的に目的地として設定する発明が開示されている。
【特許文献1】特開2004−294310号公報
【特許文献2】特開2007−107938号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に開示された発明では電話番号によって地点を特定することができるが、上記特許文献2に開示された発明では地点を特定することができない。例えば、公園、百貨店、映画館、山、川などはもちろんのこと、住所ですら、池田町は北海道中川郡、福井県今立郡、長野県安曇郡、岐阜県揖斐郡に4つあり、伊達市は北海道と福島県に2つある。
【0008】
このように上記特許文献2に開示された発明では地点を特定することができないので、メールの地点情報を自動的に目的地にすると、誤った目的地を設定するという危険性があった。
【0009】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、目的地の設定を行う前にメール文中には無い経路案内情報を表示させ、使用者の確認あるいは選択を要求して、誤設定を回避するナビゲーション装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために本願発明は、現在位置を検出する現在位置検出手段と、地図を記憶する記憶手段と、表示部と、前記地図に前記現在位置と設定された目的地を重畳して経路案内を行う制御回路を有するナビゲーション装置であって、
前記記憶手段は、更に、地点名称および該地点名称に関する情報として地図座標を含む地点情報を記憶しており、
前記制御回路は、外部のメール受信装置あるいは内部のメール受信部が受信したメール中に地点情報が含まれているか否かを前記記憶手段に記憶された地点情報に基づいて判定し、含まれていると判定した際には前記メールに含まれる地点情報を抽出し、該抽出した地点情報を含んだ地点を前記記憶手段より1以上検索し、該検索した地点を前記表示部に表示してユーザに対して前記地点を目的地に設定するか否かの確認あるいは選択を要求することを特徴とする。
【0011】
また、前記メールから抽出する地点情報は、地点名称を含むことを特徴とする。
【0012】
また、前記制御回路は、前記メールより到達時間に係わる時間情報を抽出し、前記記憶手段より検索した1以上の地点において各地点毎の到達予測時間を演算し、前記1以上の地点のうち前記到達時間に間に合う地点のみを表示部に表示することを特徴とする。
【0013】
また、前記制御回路は、前記到達時間に間に合う地点に関して前記メールに含まれる地点情報の他に、前記メールに含まれない地点情報を前記記憶手段に記憶された地点情報から検索し、前記メールに含まれる地点情報と共に前記表示部に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明においては、制御回路は、外部のメール受信装置あるいは内部のメール受信部が受信したメール中に地点情報が含まれているか否かを前記記憶手段に記憶された地点情報に基づいて判定し、含まれていると判定した際には前記メールに含まれる地点情報を抽出し、該抽出した地点情報を含んだ地点を前記記憶手段より1以上検索し、該検索した地点を前記表示部に表示してユーザに対して前記地点を目的地に設定するか否かの確認あるいは選択を要求する。
【0015】
このように、受信したメールに含まれる地点情報から地点を特定し目的地設定に用いることができるので、目的地設定が容易に行える。
【0016】
請求項2に係る発明においては、前記メールから抽出する地点情報は、地点名称を含む。
【0017】
これにより、メールから抽出する地点情報に地点名称が含まれるので、この地点名称に基づき目的地とすべく地点を検索することができる。
【0018】
請求項3に係る発明においては、前記制御回路は、前記メールより到達時間に係わる時間情報を抽出し、前記記憶手段より検索した1以上の地点において各地点毎の到達予測時間を演算し、前記1以上の地点のうち前記到達時間に間に合う地点のみを表示部に表示する。
【0019】
このような適切な情報提供により、誤設定を回避することができる。
【0020】
請求項4に係る発明においては、前記制御回路は、前記到達時間に間に合う地点に関して前記メールに含まれる地点情報の他に、前記メールに含まれない地点情報を前記記憶手段に記憶された地点情報から検索し、前記メールに含まれる地点情報と共に前記表示部に表示する。
【0021】
このように、メールから抽出した地点情報だけでは地点が特定できないときであっても、メールには含まれない地点情報を付加情報として表示させ、使用者に確認を行わせることにより、誤設定を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の実施の形態を、ナビゲーション装置を例に図面に基づき説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するためのナビゲーション装置を例示するものであって、本発明をこのナビゲーション装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
【0023】
図1は実施例1のナビゲーション装置1の要部の構成を示すブロック図である。
【0024】
GPS(Global Positioning System)測位手段11は、複数のGPS衛星からの位置情報の電波を受信して現在位置を演算し、演算した減算位置のデータを後述の制御回路(12)に出力する。
【0025】
HDD記録再生手段13は、HDD(ハードディスクドライブ)を有し、地図情報の記録・再生を行う。
【0026】
操作部14は、使用者がナビゲーションに係る種々の操作を行うためのキー(図示せず。)を有する。
【0027】
音声合成回路15は、制御回路12が指定する文字の音声を生成して制御回路12に出力する。
【0028】
表示部16は、液晶表示装置であり、GPS測位手段11が演算し求めた現在位置の現在位置マークを地図に重畳し表示する。尚、操作部14は表示部16のタッチパネルのキーも含む。
【0029】
スピーカ17は、制御回路12の制御により音声合成回路15が生成した音声を出力する。
【0030】
携帯電話接続部18は、携帯電話装置と有線、無線あるいは記憶媒体により携帯電話装置のメール情報を入出力する。例えば、RC−232C、USB、Bluetooth(登録商標)、無線LAN、赤外線、メモリを有した各種のカードを使用することができる。
【0031】
制御回路12は、ROM19に記憶されるプログラムより各部を制御する。
【0032】
RAM20は、制御回路12の動作に必要な情報を記憶する。
【0033】
次に制御回路12の現在位置検出動作について説明する。
【0034】
車両のイグニッションスイッチ(図示せず。)のONにより、ナビゲーション装置1が起動すると、制御回路12はHDD記録再生手段13に記憶された地図を呼び出して表示部16に表示させる。このときHDD記録再生手段13から呼び出す地図の範囲は、例えば現在位置から所定範囲内の地図を呼び出すようにする。
【0035】
そして、GPS測位手段11より現在位置のデータを受信する。現在位置のデータを受信してから現在位置を表示するまでの時間は、最初は数秒かかるが、以降は1秒毎に現在位置を更新する。
【0036】
制御回路12は受信した現在位置の現在位置マークを地図に重畳し表示部16に表示させる。現在位置を地図に重畳するときは、GPS測位手段11から受信した現在位置がHDD記録再生手段13から読み出した地図の最も近い道路上になるように、現在位置を道路上に表示させる。この処理をマップマッチングという。
【0037】
現在位置は1秒毎の間欠受信をするので、現在位置を受信しない間は、走行した軌跡と時刻から移動速度を算出し、その速度で継続移動しているものと想定する仮想走行により現在位置を表示する。GPSを受信することができないトンネルでは、トンネルに入る前の過去の位置情報から演算したトンネル進入速度を用いて仮想走行する。
【0038】
次に経路案内について説明する。
【0039】
経路案内を行うにはまず、目的地が設定されなければならない。最も一般的な目的地の設定方法は、使用者が操作部14を介して地図を拡大、縮小、スクロールさせて、目的地となる地点にカーソルを合わせ、これを目的地として登録操作する。他の方法として、目的地の名称(例えば、富士山)がわかっている場合、あるいは目的地の種別(例えば、レストラン)がわかっている場合はキーワードや種別の検索で目的地を設定することができる。
【0040】
また、住所や電話番号がわかっている場合はこれらから目的地を設定することができる。また、2次元コードを読み取って目的地を設定することもできる。さらに、他のナビゲーション装置、携帯電話装置や通信センターなどの外部からの情報により目的地を設定することもできる。
【0041】
目的地が設定されると、制御回路12は、所定の条件に基づいて現在位置から目的地までの最適な経路を求める。その条件は使用者が設定するものであり、例えば最短距離や、最短時間や、有料道路を除くなど、種々の条件がある。
【0042】
経路が設定されると、制御回路12は経路案内を開始する。
【0043】
例えば、制御回路12は、案内経路を区別できる色で表示し、目的地までの距離と到達予測時間を表示し、曲がるべき交差点に所定距離近付くと、音声合成回路15が生成した音声(例えば、「約50m先交差点を右に曲がります。」)をスピーカ17から出力させる。
【0044】
本発明の特徴は携帯電話装置のメールに含まれる情報により目的地を設定する方法にあり、下記実施例において、メールには最低でも地点情報として地点名称が含まれているものとして説明を行う。
【0045】
図2は予めRAM20に記憶された地点情報を示す表である。この地点情報には、施設名称と、施設名称に関する情報として地図座標、住所(住所1〜住所4)、電話番号が記憶されており、また、使用者が登録したメモも登録データとして地点情報に追加可能となっている。
【0046】
図3は通信の状況を示す図である。ナビゲーション装置1が車両50に搭載され、その車両50内に使用者の携帯電話装置60があり、使用者の携帯電話装置60が外部の携帯電話装置70からメールを受信する。そして、使用者が携帯電話装置60とナビゲーション装置1を操作して、携帯電話装置70から受信したメールをナビゲーション装置1に転送する。
【0047】
図4はナビゲーション装置1に転送されたメールを示す表である。
【0048】
メールには、送信側(送信者)である外部の携帯電話装置70のメールアドレス、送信時間、メール本文などの情報が含まれている。
【0049】
携帯電話装置60が外部の携帯電話装置70から受信したメールを、携帯電話接続部18を介してナビゲーション装置1に転送されると、制御手段12は、メールとRAM20に記憶された地点情報を比較しメールに地点情報が含まれているか否かを判定し、含まれているという判定がされると地点情報を抽出する。
【0050】
ここで抽出する地点情報は地点名称を含んだものとする。
【0051】
制御回路12は、RAM20に記憶された地点情報から、メールから抽出した地点情報を含んだ地点を検索する。
【0052】
また、メールに地点名称以外の地点情報が含まれているとき(例えば、地点名称の他に住所等の情報が存在したとき)は複数の情報を論理積(AND)で検索する。
【0053】
例えば、本実施例の地点情報は図4に示すように「伊達市」という住所情報と、「ホームセンター」という地点名称の2つがあり、この両方を満足する地点が検索される。つまり、「伊達市」内に存在する「ホームセンター」がすべて検索されることになる。
【0054】
地点情報は検索の対象となる範囲が狭くなる情報であればよく、施設名のみでなく、住所の一部、市外局番、施設名の種別であってもよい。
【0055】
ここでは、「伊達市」と「ホームセンター」が北海道に2つ、福島県に3つの合計5つ地点が検索される。
【0056】
このように、地点情報の検索を住所で絞り込むことができ、使用者の検索時間を短縮することができる。
【0057】
また、制御回路12は、メールより到達時間に係る時刻情報を抽出する。ここでは、発信日時の「2007.06.13:00」という情報と、本文中の「午後4時に」を抽出し、これらの情報から目的地に到達すべき時刻を求める。
【0058】
ここでは「16:00」が目的地に到達すべき時刻の情報であるとして抽出される。
【0059】
このように、メール本文から時刻情報を抽出するには、例えば、ROM19内に、時刻を表現する慣用句のリスト(抽出辞書)を用意しておき、この抽出辞書中に記憶された慣用句とメール本文を比較を行い、抽出辞書中に記憶される慣用句がメール本文に含まれていればこれを抽出する構成とすればよい。
【0060】
また、メールの発信時刻はメール受信部(図示せず)により抽出することができる。
【0061】
そして、制御手段12は、検索した5つの地点について、到達までの余裕時間を演算する。余裕時間とは、現在時刻から到達予測時刻までの時間から、目的地までの走行予測時間を引いた時間のことであり、演算方法は、夫々の地点についての最適経路を求め、その経路の道路の基本速度や現在の時刻等の時間情報に基づき到達予測時刻、走行予測時間を演算することで余裕時間を求める。
【0062】
そして、図5に示す如く、制御回路12は、余裕時間が正数となる、即ち、検索された5つの地点のうち「16:00」に間に合う地点を全て地図に重畳して表示させる。ここでは、福島県の3地点を表示させる。
【0063】
制御回路12は、更に、検索された5つの地点のうち時間に間に合う福島県の3地点に関してメールに含まれていない地点情報をRAM20より読み出して表示させる。
【0064】
メールに含まれる地点情報(地点名称、及び、住所等)とRAM20に記憶された地点情報とを比較して、メールに含まれない地点情報をRAM20より検出してメールから抽出した地点情報と共に表示部に表示させる。
【0065】
メールには含まれない地点情報とは、使用者に知らせる経路案内に係るサービス情報であり、図5では地点までの距離、地点までの到達時間、余裕時間、住所、電話番号、メモである。
【0066】
このとき、北海道の2地点は時間に間に合わないので地図上には表示しない。但し、「間に合わない地点あり 北海道2地点」というメッセージを表示する。
【0067】
尚、制御回路12が余裕時間を求めることができなかったときは、検索したすべての地点を表示させ、また、表示させる地点が多数あった場合は地図でなく一覧表で表示する。
【0068】
そして制御回路12は、「設定する目的地をタッチしてください。」というメッセージを表示し、使用者は地図に重畳された地点の詳細情報を参考に設定すべき目的地を選択することができる。
【0069】
尚、制御回路12は、検索した地点が1つであっても、使用者に確認させるために「設定する目的地をタッチしてください。」というメッセージを表示する。
【0070】
使用者によって目的地とする地点がタッチされると、制御回路12はタッチされた地点を目的地に設定し目的地までの経路を探索し経路案内を開始する。
【0071】
また、使用者の携帯電話装置60に地点情報である地点までの距離、地点までの到達時間、余裕時間、住所、電話番号を送信する。これにより、使用者は他の携帯電話装置70に経路案内に関する情報を送信するのでメールの送信者も目的地を確認することができる。
【0072】
そして、目的地の設定がメールの送信者が考える目的地と異なっていた場合は、送信者からの連絡により目的地が変更されることになる。
【0073】
目的地への余裕時間の表示は、目的地に到達するまで表示される。したがって、遅れた場合の余裕時間はマイナスになる。
【0074】
メールとRAM20に記憶された地点情報を比較し検索した地点情報に基づいて目的地を自動的に検索する場合、使用者の確認なしで目的地を設定すると、メールに含まれる地点情報に基づく地点が複数検索されることもあるため目的地を誤って設定する恐れがある。
(例えば、地点情報がホームセンターという名称である場合、ホームセンターという名称の地点は複数存在しているため。)
本発明は、上述の如く、メールには含まれない地点情報(実施例では、地点までの距離、地点までの到達時間、余裕時間、住所、電話番号、メモ)を、メール及びRAM20に記憶された地点情報に基づいて検索や演算により求め、求めた地点情報をメールに含まれる地点情報と共に表示部16に表示させ、表示した地点情報の中から経路案内を行う目的地に設定するか否かの確認あるいは選択を要求する。このために、目的地が誤設定されることを回避することができる。
【0075】
また、実施例におけるメールの送信側(携帯電話装置70の所有者)の行きつけであるホームセンターの地点情報の登録データに予め携帯電話装置70の所有者の携帯電話のメールアドレスを登録しておくことで、メールアドレスと他の地点情報を論理積(AND)してRAM20から地点情報を検索することができる。即ち、メール情報から抽出したメールアドレスと地点名称の両方が一致するものをRAM20から検索してもよい。
【0076】
例えば、図5では地点情報「ホームセンター」が一致し、且つ、間に合う3つの地点を地図に重畳して表示させたが、これに図4の携帯電話装置70の所有者のアドレスである「△△@△△」も一致条件に加えて図2の地点情報を検索すると、図6に示す如く、1つの地点のみが地図に重畳して表示される。これにより、携帯電話装置70の所有者の行きつけであるホームセンターを短時間で検索することができる。
【実施例1】
【0077】
図7は実施例2の要部を示すブロック図であり、図8は実施例2の通信の状況を示す図である。
【0078】
実施例2のナビゲーション装置1’は実施例1に於けるナビゲーション装置1に携帯電話装置60の機能を搭載したものである。図1の構成と同一の図7の構成には同一番号を付して説明を省略する。
【0079】
図7において、送受信回路21は後述のベースバンド部22からの電話信号やメール信号を基地局へ発信したり、基地局からの電話やメールの電波を受信したりする。
【0080】
ベースバンド部22はCDMA処理回路221と音声コーデック222を有する。
【0081】
CDMA処理回路221は符号分割多元接続、スクランブル、誤り制御、タイミング検出を行う。
【0082】
音声コーデック222は音声を圧縮・伸張したり、アナログとディジタルの変換を行ったり、受話音量やマイクロホンの感度を変更する。
【0083】
スピーカ23はハンズフリーで通話するための受話器であり、ベースバンド部22の電気信号を音声に変換する。
【0084】
マイクロホン24はハンズフリーで通話するための送話器であり、音を電気信号に変換してベースバンド部22に出力する。また、スピーカ23は着信報知の鳴動も行う。制御回路12’は実施例1での制御回路12の制御に加え、送受信回路21とベースバンド22の制御も行う。
【0085】
実施例2のナビゲーション装置1’は携帯電話機能を搭載しているので、実施例1の携帯電話装置60を操作することなく、目的地を設定したり、他の携帯電話装置70に経路案内情報を送信したりすることができる。
【0086】
尚、本発明は経由地の設定に適用することができる。
【0087】
また、メールの送受信装置はパーソナルコンピュータなどの通信装置であってもよい。
【0088】
また、携帯電話装置はメール機能とナビゲーション機能を備えたものが市販されており、本発明はこの携帯電話装置にも適用することができる。
【0089】
尚、本願実施例においては、メールには地点情報が常に含まれている記載としたがこれに限ることはなく、メールに地点情報が含まれていない場合は、例えば地点情報が含まれていないことを使用者に報知する。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、メール情報を入力することができる車載用、携帯用のナビゲーション装置、また、ナビゲーション機能を備えた携帯電話装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の実施例1に係るナビゲーション装置の要部を示すブロック図である。
【図2】実施例1の予めRAMに記憶される地点情報を示す表である。
【図3】実施例1の通信の状況を示す図である。
【図4】実施例1のメール情報を示す表である。
【図5】実施例1の画面表示を示す図である。
【図6】実施例1の他の画面表示を示す図である。
【図7】実施例2に係るナビゲーション装置の要部を示すブロック図である。
【図8】実施例2の通信の状況を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
1、1’・・・・ナビゲーション装置
11・・・・・・GPS測位手段
12、12’・・制御回路
16・・・・・・表示部
17・・・・・・スピーカ
18・・・・・・携帯電話接続部
20・・・・・・RAM
21・・・・・・送受信回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在位置を検出する現在位置検出手段と、地図を記憶する記憶手段と、表示部と、前記地図に前記現在位置と設定された目的地を重畳して経路案内を行う制御回路を有するナビゲーション装置であって、
前記記憶手段は、更に、地点名称および該地点名称に関する情報として地図座標を含む地点情報を記憶しており、
前記制御回路は、外部のメール受信装置あるいは内部のメール受信部が受信したメール中に地点情報が含まれているか否かを前記記憶手段に記憶された地点情報に基づいて判定し、含まれていると判定した際には前記メールに含まれる地点情報を抽出し、該抽出した地点情報を含んだ地点を前記記憶手段より1以上検索し、該検索した地点を前記表示部に表示してユーザに対して前記地点を目的地に設定するか否かの確認あるいは選択を要求することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記メールから抽出する地点情報は、地点名称を含むことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記制御回路は、前記メールより到達時間に係わる時間情報を抽出し、前記記憶手段より検索した1以上の地点において各地点毎の到達予測時間を演算し、前記1以上の地点のうち前記到達時間に間に合う地点のみを表示部に表示することを特徴とする請求項1、2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記制御回路は、前記到達時間に間に合う地点に関して前記メールに含まれる地点情報の他に、前記メールに含まれない地点情報を前記記憶手段に記憶された地点情報から検索し、前記メールに含まれる地点情報と共に前記表示部に表示することを特徴とする請求項1から3何れかに記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−31084(P2009−31084A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−194283(P2007−194283)
【出願日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】