説明

レベル判定回路

【課題】入力信号の論理レベルを正確に判定することが可能なレベル判定回路を提供する。
【解決手段】DRAM2の入力回路14は、入力信号VIの電位と参照電位VRDとの電位差を増幅する差動増幅回路20と、差動増幅回路20の出力信号の反転信号を出力するインバータ26と、前サイクルの出力信号を保持するラッチ回路29と、ラッチ回路29の出力信号VOPに従って参照電位VRDを切換えるための抵抗素子34,35とを含む。したがって、前サイクルの入力信号VIの論理レベルに応じて参照電位VRDを切換えるので、入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はレベル判定回路に関し、特に、入力信号の論理レベルを判定するレベル判定回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、半導体メモリや半導体ロジック回路などの半導体集積回路装置には、信号を入力するための入力回路が設けられている。高速かつ小振幅の信号を用いる場合は、入力回路の初段回路として差動増幅回路が使用される。差動増幅回路は、信号の電位と参照電位とを比較し、比較結果に応じた論理レベルの信号を内部に伝達する。
【0003】
また、入力回路の応答速度の高速化を図るため、出力信号の論理レベルに応答して差動増幅回路の出力レベルを変化させる入力回路もある(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
また、出力信号の論理レベルが変化したか否かに応じて2つの差動増幅回路のうちのいずれか一方の差動増幅回路を選択するように構成された入力回路もある(たとえば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平9−270700号公報
【特許文献2】米国特許第6160423号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、複数のメモリが同じデータバスに接続されたメモリシステムのように分岐の多いバス構成のシステムでは(図1参照)、分岐部で発生する反射などによって信号波形が歪み、メモリに入力される信号は階段状の波形になってしまう(図9参照)。このため、メモリでは入力信号の電位と入力回路のしきい値電位との間に十分な電圧マージンが確保されず、入力回路が入力信号の論理レベルを誤って判定する場合が多かった。
【0006】
この波形の歪みはバスの物理的な構成(分岐の数・間隔、配線幅・間隔、配線遅延、ラインインピーダンスなど)によって決まるので、システムの性能を落とさずに波形歪みの発生を回避することは困難である。このため、波形歪みはバス構成をとるシステムでの低電圧化、高速化を阻害する要因となっていた。
【0007】
それゆえに、この発明の主たる目的は、入力信号の論理レベルを正確に判定することが可能なレベル判定回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の一実施例のレベル判定回路は、複数期間の各期間ごとに第1の入力信号の論理レベルを判定するレベル判定回路であって、比較回路と遅延回路と設定回路とを備える。比較回路は、各期間ごとに第1の入力信号の電位と第2の入力信号の電位とを比較し、比較結果に応じた論理レベルの信号を出力する。遅延回路は、比較回路の出力信号を1期間分だけ遅延させる。設定回路は、遅延回路の出力信号と第3の入力信号の電位とに基づいて、次の期間における第2の入力信号の電位を設定する。
【発明の効果】
【0009】
この発明の一実施例のレベル判定回路では、前の期間における第1の入力信号の論理レベルに応じて第2の入力信号の電位を切換えるので、入力信号の論理レベルを正確に判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1によるメモリシステムの構成を示す回路ブロック図である。図1において、このメモリシステムは、コントローラ1と、複数(図では4つ)のDRAM2とを備える。コントローラ1の信号端子1aは信号線3の一方端に接続され、信号線3の他方端は並列終端抵抗素子4を介して終端電位VTTのラインに接続されている。信号線3のコントローラ1の近傍には直列終端抵抗素子5が介挿され、信号線3には4つのコネクタがそれぞれ所定位置に設けられている。各コネクタ7は、信号線6を介してDRAM2の信号端子2aに接続される。各信号線6には直列終端抵抗素子8が介挿されている。
【0011】
通常時は、信号線3,6は終端電位VTTにされている。コントローラ1は、信号端子1aを終端電位VTTよりも低い「L」レベルにすることによって「L」レベルの信号を各DRAM2に与え、信号端子1aを終端電位VTTよりも高い「H」レベルにすることによって「H」レベルの信号を各DRAM2に与える。DRAM2は、信号端子2aの電位変化を検出してコントローラ1からの信号を検知する。
【0012】
なお実際には、コントローラ1の信号端子1aおよびDRAM2の信号端子2aは複数組設けられており、それらの間を結ぶ信号線3,6も複数設けられている。複数の信号線3,6は双方向のバスを構成し、読出動作においてはDRAM2の信号端子2aからコントローラ1の信号端子1aに信号が与えられる。また、終端抵抗素子5,8によって信号の反射が抑制されているが、信号の周波数が高くなると信号の反射の抑制が間に合わなくなり、波形の乱れが大きくなる。
【0013】
図2は、図1に示したDRAM2の概略構成を示すブロック図である。図2において、DRAM2は、入力回路11〜14、内部回路15および出力回路16を備える。入力回路11〜14は、それぞれコントローラ1からのクロック信号CLK、制御信号CNT、アドレス信号ADDおよびデータ信号DIを内部回路15に与える。
【0014】
内部回路15は、クロック信号CLKに同期して動作し、制御信号CNTによって制御される。内部回路15は、書込動作時は、入力回路14を介して与えられたデータ信号DIを、アドレス信号ADDによって指定されたメモリセルに書込む。また内部回路15は、読出動作時は、アドレス信号ADDによって指定されたメモリセルのデータ信号DOを読出して出力回路16に与える。出力回路16は、内部回路15からのデータ信号DOをコントローラ1に与える。
【0015】
図3は、図2に示した入力回路14の構成を示す回路図である。図3において、この入力回路14は、差動増幅回路20、インバータ26、ラッチ回路29および抵抗素子34,35を含む。
【0016】
差動増幅回路20は、PチャネルMOSトランジスタ21,22およびNチャネルMOSトランジスタ23〜25を含む。PチャネルMOSトランジスタ21,22は、それぞれ電源電位VDDのラインとノードN21,N22と間に接続され、それらのゲートはそれぞれノードN22に接続される。PチャネルMOSトランジスタ21,22は、カレントミラー回路を構成する。NチャネルMOSトランジスタ23,24は、それぞれノードN21,N22とノードN23との間に接続され、それらのゲートはそれぞれ入力信号VI(データ信号DI)および参照電位VRDを受ける。後述するが、参照電位VRDは、第1電位VRDL(たとえば0.8V)および第2電位VRDH(たとえば1.0V)のうちのいずれかの電位に切換えられる。NチャネルMOSトランジスタ25は、ノードN23と接地電位GNDのラインとの間に接続され、そのゲートは参照電位VR(たとえば0.9V)を受ける。NチャネルMOSトランジスタ25は、定電流源を構成する。
【0017】
NチャネルMOSトランジスタ24には、参照電位VRDに応じた値の電流が流れる。NチャネルMOSトランジスタ24とPチャネルMOSトランジスタ22は直列接続され、PチャネルMOSトランジスタ21,22はカレントミラー回路を構成しているので、PチャネルMOSトランジスタ21にはNチャネルMOSトランジスタ24に流れる電流に応じた値の電流が流れる。入力信号VIの電位が参照電位VRDよりも高い場合は、PチャネルMOSトランジスタ21に流れる電流よりもNチャネルMOSトランジスタ23に流れる電流の方が大きくなってノードN21のレベルが低下する。入力信号VIの電位が参照電位VRDよりも低い場合は、PチャネルMOSトランジスタ21に流れる電流よりもNチャネルMOSトランジスタ23に流れる電流の方が小さくなってノードN21のレベルが上昇する。
【0018】
インバータ26は、PチャネルMOSトランジスタ27およびNチャネルMOSトランジスタ28を含む。PチャネルMOSトランジスタ27は、電源電位VDDのラインと出力ノードN27のラインとの間に接続され、そのゲートはノードN21に接続される。NチャネルMOSトランジスタ28は、接地電位GNDのラインと出力ノードN27との間に接続され、そのゲートはノードN21に接続される。
【0019】
ノードN21のレベルが下降してインバータ26のしきい値電位よりも低くなった場合は、NチャネルMOSトランジスタ28が非導通になるとともにPチャネルMOSトランジスタ27が導通し、出力ノードN27が「H」レベルになる。ノードN21のレベルが上昇してインバータ26のしきい値電位よりも高くなった場合は、PチャネルMOSトランジスタ27が非導通になるとともにNチャネルMOSトランジスタ28が導通し、出力ノードN27は「H」レベルになる。出力ノードN27に現われる信号は、この入力回路14の出力信号VOとなる。信号VOは、内部回路15に入力されるとともにラッチ回路29に与えられる。
【0020】
ラッチ回路29は、クロックトインバータ30,31およびインバータ32,33を含む。クロックトインバータ30およびインバータ32は、ノードN27とN32との間に直列接続される。クロックトインバータ31は、インバータ32の出力ノードと入力ノードとの間に接続される。ラッチ信号φLは、インバータ33を介してクロックトインバータ30の制御ノードに入力されるとともに、クロックトインバータ31の制御ノードに直接入力される。
【0021】
信号φLが「L」レベルの場合は、クロックトインバータ31が非活性化されるとともにクロックトインバータ30が活性化され、ノードN27の信号がインバータ30,32を介してノードN32に伝達される(スルー状態)。したがって、ノードN27とN32は同じ論理レベルになる。
【0022】
信号φLが「L」レベルから「H」レベルに立上げられると、クロックトインバータ30は非活性化されるとともにクロックトインバータ31が活性化され、ノードN32のレベルがラッチされる(ホールド状態)。入力信号VIおよび信号φLはクロック信号CLKに同期して変化し、ノードN32に現われる信号VOPは出力信号VOを1クロックサイクルだけ遅延させた信号になる。
【0023】
抵抗素子34はノードN32とNチャネルMOSトランジスタ24のゲートとの間に接続され、抵抗素子35はNチャネルMOSトランジスタ24のゲートと参照電位VRのノードとの間に接続される。抵抗素子34の抵抗値R34と抵抗素子35の抵抗値R35の比R34:R35は、特に限定されないが、以下の説明においては8:1に設定されている。
【0024】
ノードN32が「H」レベル(電源電位VDD=1.8V)の場合は、抵抗素子34と35の間のノード電位すなわち参照電位VRDはVRDH=0.9+(1.8−0.9)/9=1.0Vになる。ノードN32が「L」レベル(接地電位GND=0V)の場合は、参照電位VRDはVRDL=0.9×8/9=0.8Vになる。
【0025】
図4は、入力信号VIの電位変化を示すタイムチャートである。図1で説明したようなメモリシステムでは、入力信号VIの電位は前サイクルにおける入力信号VIのレベルに応じて変化する。図4では、4つの電位変化曲線A〜Dが例示されている。
【0026】
図4において、時刻t1では、曲線A,Bは0.5V付近にあり、曲線C,Dは0.7V付近にある。このとき曲線A〜Dはともに「L」レベルであるが、前のサイクルでは曲線A,Bは「L」レベルであり、曲線C,Dは「H」レベルであったため、曲線A,BとC,D間で電位差が生じている。
【0027】
時刻t1を経過すると、曲線A,Cでは入力信号VIは再度「L」レベルにされ、曲線B,Dでは入力信号VIは「H」レベルに変化している。曲線A,Cでは入力信号VIは約0.5Vになり、曲線B,Dでは入力信号VIは約1.1Vになる。このとき参照電位VRDは、前サイクル(時刻t1以前)における入力信号VIが「L」レベルであったので、第1電位VRDL=VR−0.1V=0.8Vになっている。入力信号VIの電位が上昇中にしきい値電位VIHL=0.8+0.25=1.05Vを超えた場合は入力信号VIのレベルは「H」レベルであると判定し、入力信号VIの電位が下降中にしきい値電位VILL=0.8−0.25=0.55Vを超えた場合は入力信号VIのレベルは「L」レベルであると判定する。したがって、入力信号VIの論理レベルは正確に判定される。
【0028】
図5は、入力信号VIの電位変化を示す他のタイムチャートである。図5では、4つの電位変化曲線E〜Hが例示されている。図5において、時刻t1以前では、曲線E,Fは1.1V付近にあり、曲線G,Hは1.3V付近にある。このとき曲線E〜Hはともに「H」レベルであるが、前のサイクルでは曲線E,Fは「L」レベルであり、曲線G,Hは「H」レベルであったため、曲線E,FとG,Hの間で電位差が生じている。
【0029】
時刻t1を経過すると、曲線E,Gでは入力信号VIが再度「H」レベルにされ、曲線F,Hでは入力信号VIは「L」レベルに変化している。曲線E,Gでは入力信号VIは約1.3Vになり、曲線F,Hでは入力信号VIは約0.7Vになる。このとき参照電位VRDは前サイクル(時刻t1以前)における入力信号VIが「H」レベルであったので、第2電位VRDH=VR+0.1V=1.0Vになっている。入力信号VIの電位が上昇中にしきい値電位VIHH=1.0+0.25=1.25Vを超えた場合は入力信号VIのレベルは「H」レベルであると判定し、入力信号VIの電位が下降中にしきい値電位VILH=1.0−0.25=0.75Vを超えた場合は入力信号VIのレベルは「L」レベルであると判定する。したがって、この場合も入力信号VIの論理レベルは正確に判定される。
【0030】
また図6〜図8は、参照電位VRDおよび信号VI,VO,φL,VOPの関係を示すタイムチャートである。図6〜図8において、横軸の1目盛(たとえばt0〜t1)が1クロックサイクルである。参照電位VRDおよび信号VI,VO,φL,φVOPの各々は1クロックサイクル単位で切換えられる。
【0031】
信号φLは、クロックサイクルの遷移期間ごとに所定時間だけ「L」レベルにされる。信号φLが「L」レベルの期間はラッチ回路29はスルー状態になるので、信号VOがラッチ回路29を通過して信号VOPとなる。信号φLが「L」レベルから「H」レベルに立上げられると、信号VOPのレベルがホールドされる。したがって、信号VOPは信号VOを1クロックサイクルだけ遅延させた信号となる。
【0032】
参照電位VRDは信号VOPに応答して変化する。信号VOPが「H」レベルになると参照電位VRDは比較的高い第1電位VRDHになり、信号VOPが「L」レベルになると参照電位VRDは比較的低い第2電位VRDLになる。
【0033】
入力信号VIの電位は、前サイクルにおける入力信号VIの論理レベルの影響を受け、前サイクルにおいて入力信号VIが「H」レベルの場合は比較的高い電位になり、前サイクルにおいて入力信号VIが「L」レベルの場合は比較的低い電位になる。このように、入力信号VIの電位と参照電位VRDはともに前サイクルにおける入力信号VIの論理レベルに応じて変化するので、入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。
【0034】
図6では、入力信号VIの論理レベルが2クロックサイクルにわたって変化していない場合でも、入力信号VIの論理レベルが正確に判定されることがわかる。図7では、入力信号VIの論理レベルがランダムに変化する場合でも、入力信号VIの論理レベルは正確に判定されることがわかる。図8では、入力信号VIの論理レベルが1クロックサイクルごとに変化する場合でも、入力信号VIの論理レベルが正確に判定されることがわかる。
【0035】
この実施の形態1では、前サイクルにおける入力信号VIの論理レベルに応じて参照電位VRDを切換えるので、動作周波数が高い場合でも入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。
【0036】
なお、図3の入力回路14からラッチ回路29および抵抗素子34,35を除去し、参照電位VR(=0.9V)をNチャネルMOSトランジスタ24に直接入力した場合(比較例)は、入力信号VIの論理レベルを正確に判定することはできない。
【0037】
図9は、そのような場合における電位変化曲線A〜Hと参照電位VRとの関係を示すタイムチャートである。曲線A〜Hは、図4および図5で示したものと同じである。この場合は参照電位VRが0.9Vで固定されているため、差動増幅回路20のVIHは1.15Vになり、VILは0.65Vになる。一方、入力信号VIの論理レベルが前サイクルから変化した場合、たとえば時刻t2においては曲線B,Dでは入力信号VIは約1.1Vになり、曲線F,Hでは入力信号VIは約0.7Vになる。したがって、入力信号VIの論理レベルが前サイクルから変化した場合は、入力信号VIがしきい値電位VIH/VILを超えないので入力信号VIの論理レベルを正確に判定することはできない。
【0038】
図10は、そのような比較例において、参照電位VRD、入力信号VIおよび出力信号VOの関係を示すタイムチャートである。参照電位VRDは、外部参照電位VRに等しく、一定である。入力信号VIの電位は、前サイクルにおける入力信号VIの論理レベルに応じて変化する。入力信号VIの論理レベルが前サイクルと同じ場合は入力信号VIの論理レベルを判定することができるが、入力信号VIの論理レベルが前サイクルと異なる場合は、入力信号VIの論理レベルを判定することはできない。したがって、出力信号VOのレベルが不安定になる。
【0039】
[実施の形態2]
図11は、この発明の実施の形態2による入力回路40の構成を示す回路図である。図11を参照して、この入力回路40が図3の入力回路14と異なる点は、抵抗素子34,35が除去されて差動増幅回路41、インバータ42および切換回路43が追加されている点である。
【0040】
差動増幅回路41は、差動増幅回路20と同じ構成である。差動増幅回路20,41のNチャネルMOSトランジスタ25のゲートは、ともに参照電位VRを受ける。差動増幅回路20,41のNチャネルMOSトランジスタ24のゲートは、それぞれ参照電位VR1,VR2を受ける。参照電位VR,VR1,VR2は、特に限定されないが、以下の説明においてはそれぞれ0.9V、0.8V、1.0Vとする。差動増幅回路20は、図4で説明した場合すなわち前サイクルの入力信号VIが「L」レベルの場合に、入力信号VIの論理レベルを判定するために使用される。差動増幅回路41は、図5で説明した場合すなわち前サイクルの入力信号VIが「H」レベルの場合に、入力信号VIの論理レベルを判定するために使用される。差動増幅回路20,41の出力信号は、それぞれインバータ26,42に入力される。
【0041】
切換回路43は、インバータ44およびNANDゲート45〜47を含む。インバータ26,42の出力信号VO1,VO2は、それぞれNANDゲート45,46の一方入力ノードに入力される。NANDゲート45,46の出力信号φ45,φ46は、NANDゲート47に入力される。NANDゲート47の出力信号が、この入力回路40の出力信号VOとなる。信号VOはラッチ回路29のインバータ30に入力される。ラッチ回路29の出力信号VOPは、インバータ44を介してNANDゲート45の他方入力ノードに入力されるとともに、NANDゲート46の他方入力ノードに直接入力される。
【0042】
前サイクルの入力信号VIが「L」レベルの場合すなわち信号VOPが「L」レベルの場合は、NANDゲート46の出力信号φ46が「H」レベルに固定され、インバータ26の出力信号VO1がNANDゲート45,47を通過して信号VOとなる。
【0043】
前サイクルの入力信号VIが「H」レベルの場合すなわち信号VOPが「H」レベルの場合は、NANDゲート45の出力信号φ45が「H」レベルに固定され、インバータ42の出力信号VO2がNANDゲート46,47を通過して信号VOとなる。
【0044】
図12は、入力回路40の動作を示すタイムチャートであって、図7と対比される図である。図12において、前サイクルにおいて入力信号VIが「L」レベルの場合は入力信号VIの電位が比較的低くなるので(たとえば時刻t0〜t1)、インバータ26の出力信号VO1は確定するが、インバータ42の出力信号VO2は不安定になる。このとき、信号VOPは「L」レベルになっているので、信号VO1,VO2のうちの信号VO1が切換回路43で選択されて信号VOとなる。なお、信号VO2のレベルが不安定になってもNANDゲート46の出力信号φ46は「H」レベルに固定されるので、信号VOに対する悪影響は生じない。
【0045】
また、前サイクルにおいて入力信号VIが「H」レベルの場合は入力信号VIの電位が比較的高くなるので(たとえば時刻t2〜t3)、インバータ42の出力信号VO2のレベルは確定するが、インバータ26の出力信号VO1のレベルは不安定になる。このとき、信号VOPは「H」レベルなっているので、信号VO1,VO2のうちの信号VO2が切換回路43で選択されて信号VOとなる。なお、信号VO1のレベルが不安定になってもNANDゲート45の出力信号φ45は「H」レベルに固定されるので、信号VOに対する悪影響は生じない。
【0046】
この実施の形態2では、比較的低い参照電位VR1を用いる差動増幅回路20と比較的高い参照電位VR2を用いる差動増幅器回路41とを設け、前サイクルの入力信号VIの論理レベルに応じて差動増幅回路20,41のうちのいずれか一方の出力信号に基づいて入力回路40の出力信号VOを生成する。したがって、動作周波数が高い場合でも、入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。
【0047】
なお、この実施の形態2では、異なる参照電位VR1,VR2を受ける2つの差動増幅回路20,41を設けたが、これに限るものではなく、しきい値電位が異なる2つの差動増幅回路を設ければ同じ効果が得られることは言うまでもない。たとえば、差動増幅回路20,41の代わりに、異なる基板電位を受ける2つの差動増幅回路を設けてもよいし、トランジスタサイズが異なる2つの差動増幅回路を設けてもよい。
【0048】
[実施の形態3]
図13は、この発明の実施の形態3による入力回路50の構成を示す回路図である。図13において、この入力回路50が図3の入力回路14と異なる点は、抵抗素子34,35が抵抗素子51〜54で置換されている点である。NチャネルMOSトランジスタ24のゲートには参照電位VR(=0.9V)が与えられ、ノードN51には基板電位VBB(特に限定されないが、以下の説明においては−0.6Vとする)が与えられる。
【0049】
抵抗素子51,52は、ノードN51とNチャネルMOSトランジスタ24のゲートとの間に直列接続される。抵抗素子51の抵抗値R51と抵抗素子52の抵抗値R52との比R51:R52は特に限定されないが、以下の説明においては1:5とする。したがって、抵抗素子51と52の間のノードの電位VBB1は−0.35Vになる。この電位VBB1は、NチャネルMOSトランジスタ23の基板に与えられる。
【0050】
抵抗素子53,54は、ノードN51とラッチ回路29の出力ノードN32との間に直列接続される。抵抗素子53の抵抗値R53と抵抗素子54の抵抗値R54との比R53:R54はR51とR52の比に等しく、この場合は1:5に設定される。抵抗素子53,54の間のノードの電位VBB2は、ラッチ回路29の出力ノードN32が「L」レベル(接地電位GND=0V)の場合はVBB2=VBB2L=−0.5Vになり、ラッチ回路24の出力ノードN32が「H」レベル(電源電位VDD=1.8V)の場合はVBB2=VBB2H=−0.2Vになる。この電位VBB2は、NチャネルMOSトランジスタ24の基板に与えられる。
【0051】
NチャネルMOSトランジスタのしきい値電位は、基板電位が低下するに従って上昇する。基板電位VBB2がVBB2L=−0.5Vの場合におけるNチャネルMOSトランジスタ24のしきい値電位は、基板電位VBB1が−0.35VであるNチャネルMOSトランジスタ23のしきい値電位よりも高い。基板電位VBB2がVBB2H=−0.2Vの場合におけるNチャネルMOSトランジスタ24のしきい値電位は、基板電位VBB1が−0.35VであるNチャネルMOSトランジスタ23のしきい値電位よりも低い。
【0052】
したがって、NチャネルMOSトランジスタ24の基板電位VBB2をVBB2L=−0.5Vにすることは参照電位VRを若干下げることと同じであり、NチャネルMOSトランジスタ24の基板電位VBB2をVBB2H=−0.2Vにすることは参照電位VRを若干上げることと同じである。換言すると、NチャネルMOSトランジスタ24の基板電位VBB2をVBB2L=−0.5VにすることはMOSトランジスタ21,22,24からなる電流源の電流値を下げることと同じであり、NチャネルMOSトランジスタ24の基板電位VBB2をVBB2H=−0.2VにすることはMOSトランジスタ21,22,24からなる電流源の電流値を上げることと同じである。
【0053】
図14は、この入力回路50の動作を示すタイムチャートである。NチャネルMOSトランジスタ24の基板電位VBB2は、前サイクルの入力信号VIが「L」レベルの場合すなわち信号VOPが「L」レベルの場合はVBB2L=−0.5Vになり、前サイクルの入力信号VIが「H」レベルの場合すなわち信号VOPが「H」レベルの場合はVBB2H=−0.2Vになる。
【0054】
前サイクルにおいて入力信号VIが「L」レベルの場合は入力信号VIの電位が比較的低くなるが(たとえば時刻t0〜t1)、このときNチャネルMOSトランジスタ24の基板電位VBB2を低くしてそのしきい値電位を上げ、MOSトランジスタ21,22,24からなる電流源の電流値を減らして差動増幅回路20のしきい値電位VIH/VILを下げるので、入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。
【0055】
また、前サイクルにおいて入力信号VIが「H」レベルの場合は入力信号VIの電位は比較的高くなるが(たとえば時刻t1〜t2)、このときNチャネルMOSトランジスタ24の基板電位VBB2を高くしてそのしきい値電位を下げ、MOSトランジスタ21,22,24からなる電流源の電流値を増やして差動増幅回路20のしきい値電位VIH/VILを上げるので、入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。
【0056】
この実施の形態3では、前サイクルにおける入力信号VIの論理レベルに応じてNチャネルMOSトランジスタ23,24の基板電位VBB1,VBB2の高低関係を切換えるので、動作周波数が高い場合でも入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。
【0057】
[実施の形態4]
図15は、この発明の実施の形態4による入力回路60の構成を示す回路図である。図15を参照して、この入力回路60が図13の入力回路50と異なる点は、インバータ61が追加されている点である。インバータ61および抵抗素子52,51は、ラッチ回路29の出力ノードN32とノードN51との間に直列接続される。抵抗素子51の抵抗値R51と抵抗素子52の抵抗値R52との比R51:R52は特に限定されないが、以下の説明においては1:11に設定される。抵抗素子53の抵抗値R53と抵抗素子54の抵抗値R54との比R53:R54はR51とR52の比と等しく、この例の場合は1:11に設定される。また、基板電位VBBは、−0.6Vとしている。
【0058】
ラッチ回路29の出力ノードN32が「L」レベル(接地電位GND=0V)の場合は、基板電位VBB1,VBB2はそれぞれVBBH=−0.4V,VBBL=−0.55Vになる。ラッチ回路29の出力ノードN32が「H」レベル(電源電位VDD=1.8V)の場合は、基板電位VBB1,VBB2はそれぞれVBBL=−0.55V,VBBH=−0.4Vになる。
【0059】
図16は、この入力回路60の動作を示すタイムチャートである。前サイクルにおいて入力信号VIが「L」レベルの場合は入力信号VIの電位が比較的低くなるが(たとえば時刻t0〜t1)、このときNチャネルMOSトランジスタ23の基板電位VBB1を高くしてNチャネルMOSトランジスタ23のしきい値電位を下げるとともにNチャネルMOSトランジスタ24の基板電位VBB2を低くしてNチャネルMOSトランジスタ24のしきい値電位を上げ、差動増幅回路20のしきい値電位VIH/VILを下げるので、入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。
【0060】
また、前サイクルにおいて入力信号VIが「H」レベルの場合は入力信号VIの電位が比較的高くなるが(たとえば時刻t1〜t2)、このときNチャネルMOSトランジスタ23の基板電位VBB1を低くしてNチャネルMOSトランジスタ23のしきい値電位を上げるとともにNチャネルMOSトランジスタ24の基板電位VBB2を高くしてNチャネルMOSトランジスタ24のしきい値電位を下げ、差動増幅回路20のしきい値電位VIH/VILを上げるので、入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。
【0061】
この実施の形態4では、前サイクルにおける入力信号VIの論理レベルに応じてNチャネルMOSトランジスタ23,24の基板電位VBB1,VBB2の高低関係を切換えるので、動作周波数が高い場合でも入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。
【0062】
[実施の形態5]
図17は、この発明の実施の形態5による入力回路70の構成を示す回路図である。図17を参照して、この入力回路70が図3の入力回路14と異なる点は、差動増幅回路20が差動増幅回路71で置換され、抵抗素子30,35が除去され、インバータ74が追加されている点である。
【0063】
差動増幅回路71は、差動増幅回路20にPチャネルMOSトランジスタ72,73を追加し、PチャネルMOSトランジスタ21のサイズをPチャネルMOSトランジスタ22のサイズよりも小さくしたものである。PチャネルMOSトランジスタ72,73は、電源電位VDDのラインとノードN21との間に直列接続される。ラッチ回路29の出力信号VOPは、インバータ74を介してPチャネルMOSトランジスタ72のゲートに入力される。PチャネルMOSトランジスタ73のゲートは、ノードN22に接続される。NチャネルMOSトランジスタ24のゲートは、参照電位VRを受ける。PチャネルMOSトランジスタ21と73のサイズの和は、PチャネルMOSトランジスタ22のサイズよりも大きい。PチャネルMOSトランジスタ72のサイズはPチャネルMOSトランジスタ73のサイズよりも十分に大きい。
【0064】
信号VOPが「L」レベルの場合は、PチャネルMOSトランジスタ72が非導通になり、2つのPチャネルMOSトランジスタ21,22のみでカレントミラー回路が構成される。このとき、PチャネルMOSトランジスタ21のサイズがPチャネルMOSトランジスタ22のサイズよりも小さいので、PチャネルMOSトランジスタ21に流れる電流はPチャネルMOSトランジスタ22に流れる電流よりも小さくなる。換言すると、PチャネルMOSトランジスタ21,22,72,73からなるカレントミラー回路の電流比(ミラー比)が1よりも小さくなってPチャネルMOSトランジスタ21に流れる電流が減少する。これにより、図3の入力回路14において参照電位VRDが低下してPチャネルMOSトランジスタ21に流れる電流が減少することと同じ効果が得られる。
【0065】
信号VOPが「H」レベルの場合は、PチャネルMOSトランジスタ72が導通し、PチャネルMOSトランジスタ21,22,73でカレントミラー回路が構成される。このとき、PチャネルMOSトランジスタ21と73のサイズの和がPチャネルMOSトランジスタ22のサイズよりも大きいので、PチャネルMOSトランジスタ21と73を流れる電流の和はPチャネルMOSトランジスタ22を流れる電流よりも大きくなる。換言すると、PチャネルMOSトランジスタ21,22,72,73からなるカレントミラー回路の電流比が1よりも大きくなってPチャネルMOSトランジスタ21に流れる電流が増加する。これにより、図3の入力回路14において参照電位VRDが上昇してPチャネルMOSトランジスタ21に流れる電流が増加することと同じ効果が得られる。
【0066】
この実施の形態5では、前サイクルにおける入力信号VIの論理レベルに応じて、カレントミラー回路のトランジスタサイズの比を変えるので、動作周波数が高い場合でも入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。
【0067】
[実施の形態6]
図18は、この発明の実施の形態6による入力回路80の構成を示す回路図である。図18を参照して、この入力回路80が図3の入力回路14と異なる点は、抵抗素子34,35が除去され、インバータ26がインバータ81で置換されている点である。
【0068】
インバータ81は、インバータ26にPチャネルMOSトランジスタ82,83を追加して、PチャネルMOSトランジスタ27の導通抵抗値R27をNチャネルMOSトランジスタ28の導通抵抗値R28よりも大きくしたものである。PチャネルMOSトランジスタ82,83は、電源電位VDDのラインとノードN27との間に直列接続される。PチャネルMOSトランジスタ82のゲートはラッチ回路29の出力信号VOPを受け、PチャネルMOSトランジスタ83のゲートはPチャネルMOSトランジスタ27のゲートに接続される。PチャネルMOSトランジスタ27,83の導通抵抗値R27×R83/(R27+R83)はNチャネルMOSトランジスタ28の導通抵抗値R28よりも小さい。PチャネルMOSトランジスタ82の導通抵抗値R82は、PチャネルMOSトランジスタ83の導通抵抗値R83に比べて十分に小さい。NチャネルMOSトランジスタ24のゲートは、参照電位VRを受ける。
【0069】
信号VOPが「L」レベルの場合は、PチャネルMOSトランジスタ82が導通し、インバータ81がPチャネルMOSトランジスタ27,83およびNチャネルMOSトランジスタ28から構成される。このとき、並列接続されたPチャネルMOSトランジスタ27,83の導通抵抗値R27×R83/(R27+R83)はNチャネルMOSトランジスタ28の導通抵抗値R28よりも小さいので、インバータ81のしきい値電位VTHはVDD/2よりも高くなる。これにより、図3の入力回路14において参照電位VRDを下げて入力信号VIの電位が低いところで差動反転動作が行なわれるようにしたことと同じ効果が得られる。
【0070】
信号VOPが「H」レベルの場合は、PチャネルMOSトランジスタ82が非導通になり、インバータ81がPチャネルMOSトランジスタ27およびNチャネルMOSトランジスタ28から構成される。このとき、PチャネルMOSトランジスタ27の導通抵抗値R27はNチャネルMOSトランジスタ28の導通抵抗値R28よりも大きいので、インバータ81のしきい値電位VTHはVDD/2よりも低くなる。これにより、図3の入力回路14において参照電位VRDを上げ、入力信号VIの電位が高いところで差動反転動作が行なわれるようにしたことと同じ効果が得られる。
【0071】
この実施の形態6では、前サイクルにおける入力信号VIの論理レベルに応じてインバータ81のしきい値電位VTHを切換えるので、動作周波数が高い場合でも入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。
【0072】
[実施の形態7]
図19は、この発明の実施の形態7による入力回路90の構成を示す回路図である。図19を参照して、入力回路90が図3の入力回路14と異なる点は、抵抗素子34,35が除去され、抵抗素子91,92およびインバータ93が追加されている点である。
【0073】
入力信号VIは、抵抗素子91を介してNチャネルMOSトランジスタ23のゲートに与えられる。インバータ93および抵抗素子92は、ラッチ回路29の出力ノードN32とNチャネルMOSトランジスタ23のゲートとの間に直列接続される。抵抗素子91の抵抗値R91と抵抗素子92の抵抗値R92との比R91:R92は特に限定されないが、以下の説明においては1:9に設定されている。NチャネルMOSトランジスタ24のゲートは、参照電位VRを受ける。
【0074】
信号VOPが「L」レベルの場合は、インバータ93の出力ノードが「H」レベル(電源電位VDD=1.8V)になる。また図4で示したように、入力信号VIの「H」レベルおよび「L」レベルはそれぞれ約1.1Vおよび約0.5Vになる。したがって、NチャネルMOSトランジスタ23のゲートに現われる信号VIDの「H」レベルは1.1+(1.8−1.1)/10=1.17Vになり、信号VIDの「L」レベルは0.5+(1.8−0.5)/10=0.63Vになる。このとき差動増幅回路20のVIH,VILはそれぞれ1.15V,0.65Vであるから差動増幅回路20の出力レベルが確定する。
【0075】
信号VOPが「H」レベルの場合は、インバータ93の出力ノードが「L」レベル(接地電位GND=0V)になる。また図5で示したように、入力信号VIの「H」レベルおよび「L」レベルはそれぞれ約1.3Vおよび約0.7Vになる。したがって、信号VIDの「H」レベルは1.3×9/10=1.17Vになり、信号VIDの「L」レベルは0.7×9/10=0.63Vになる。このとき差動増幅回路20のVIH,VILはそれぞれ1.15V,0.65Vであるから差動増幅回路20の出力レベルは確定する。
【0076】
図20は、この入力回路90の動作を示すタイムチャートである。この図20から、信号VIDの「H」レベルがVIHよりも高くなり、信号VIDの「L」レベルがVILよりも低くなることがわかる。
【0077】
この実施の形態7では、前サイクルにおける入力信号VIの論理レベルに応じて入力信号VIDの電位を補正するので、動作周波数が高い場合でも入力信号VIの論理レベルを正確に判定することができる。
【0078】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】この発明の実施の形態1によるメモリシステムの全体構成を示す回路ブロック図である。
【図2】図1に示したDRAMの構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示した入力回路の構成を示す回路図である。
【図4】図3に示した入力回路の動作を示すタイムチャートである。
【図5】図3に示した入力回路の動作を示す他のタイムチャートである。
【図6】図3に示した入力回路の動作を示すさらに他のタイムチャートである。
【図7】図3に示した入力回路の動作を示すさらに他のタイムチャートである。
【図8】図3に示した入力回路の動作を示すさらに他のタイムチャートである。
【図9】図3に示した入力回路の効果を説明するためのタイムチャートである。
【図10】図3に示した入力回路の効果を説明するための他のタイムチャートである。
【図11】この発明の実施の形態2による入力回路の構成を示す回路図である。
【図12】図11に示した入力回路の動作を示すタイムチャートである。
【図13】この発明の実施の形態3による入力回路の構成を示す回路図である。
【図14】図13に示した入力回路の動作を示すタイムチャートである。
【図15】この発明の実施の形態4による入力回路の構成を示す回路図である。
【図16】図15に示した入力回路の動作を示すタイムチャートである。
【図17】この発明の実施の形態5による入力回路の構成を示す回路図である。
【図18】この発明の実施の形態6による入力回路の構成を示す回路図である。
【図19】この発明の実施の形態7による入力回路の構成を示す回路図である。
【図20】図19に示した入力回路の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0080】
1 コントローラ、2 DRAM、3,6 信号線、4,5,8,34,35,51〜54,91,92 抵抗素子、7 コネクタ、11〜14,40,50,60,70,80,90 入力回路、15 内部回路、16 出力回路、20,41,71 差動増幅回路、21,22,27,72,73,82,83 PチャネルMOSトランジスタ、23〜25,28 NチャネルMOSトランジスタ、26,32,33,42,44,61,74,81,93 インバータ、29 ラッチ回路、30,31 クロックトインバータ、43 切換回路、45〜47 NANDゲート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数期間の各期間ごとに第1の入力信号の論理レベルを判定するレベル判定回路であって、
各期間ごとに前記第1の入力信号の電位と第2の入力信号の電位とを比較し、比較結果に応じた論理レベルの信号を出力する比較回路と、
前記比較回路の出力信号を1期間分だけ遅延させる遅延回路と、
前記遅延回路の出力信号と第3の入力信号の電位とに基づいて、次の期間における前記第2の入力信号の電位を設定する設定回路とを備える、レベル判定回路。
【請求項2】
前記設定回路は、前記遅延回路の出力信号の電位と前記第3の入力信号の電位との電位差を分圧し、前記第2の入力信号として出力する分圧回路を含む、請求項1に記載のレベル判定回路。
【請求項3】
前記比較回路は、
前記第1の入力信号の電位と前記第2の入力信号の電位との電位差を増幅する差動増幅回路と、
予め定められたしきい値電位を有し、前記差動増幅回路の出力信号の電位が前記しきい値電位よりも高い場合は第1の電位レベルの信号を出力し、前記しきい値電位よりも低い場合は前記第1の電位レベルよりも低い第2の電位レベルの信号を出力するインバータ回路とを含み、
前記設定回路は、前記インバータ回路の出力信号が前記第1の電位レベルの場合は、前記第3の信号の電位を所定の電圧だけ降圧させて前記第2の信号を生成し、前記インバータ回路の出力信号が前記第2の電位レベルの場合は、前記第3の信号の電位を所定の電圧だけ昇圧させて前記第2の信号を生成する昇圧/降圧回路を含む、請求項1に記載のレベル判定回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2007−274741(P2007−274741A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−177390(P2007−177390)
【出願日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【分割の表示】特願2002−318054(P2002−318054)の分割
【原出願日】平成14年10月31日(2002.10.31)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】