不揮発性メモリ素子及びその駆動方法
【課題】プログラム及び消去動作部分と読み出し動作部分とを分離させることによって、耐久性またはサイクル特性を画期的に改善させる不揮発性メモリ素子及びその駆動方法を提供する。
【解決手段】単一ポリEEPROMの不揮発性メモリ素子は、第1タイプウェル10上に形成されるフローティングゲート50と、第2タイプウェル20上に形成されるとともにフローティングゲート50と直列連結される複数のトランジスタ30,40と、を備え、これらのトランジスタ30,40のうち、いずれかひとつはプログラム及び消去のための第1トランジスタ30であり、他のひとつは読み出し(reading)のための第2トランジスタ40である。
【解決手段】単一ポリEEPROMの不揮発性メモリ素子は、第1タイプウェル10上に形成されるフローティングゲート50と、第2タイプウェル20上に形成されるとともにフローティングゲート50と直列連結される複数のトランジスタ30,40と、を備え、これらのトランジスタ30,40のうち、いずれかひとつはプログラム及び消去のための第1トランジスタ30であり、他のひとつは読み出し(reading)のための第2トランジスタ40である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体技術に係り、特に、不揮発性メモリ素子及びその駆動方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、不揮発性メモリの種類には、ゲートとして働く多結晶シリコン層が単一層である単一ポリEEPROM(single poly EEPROM)、二枚の多結晶シリコン層が垂直に積層された積層ゲート(stack gate(ETOX))、並びに単一ポリEEPROMと積層ゲートとの中間に該当するデュアルポリ(dual poly)EEPROM及び分離ゲート(split gate)などがある。
【0003】
積層ゲートタイプは、セル大きさが最も小さい反面、回路が複雑なため、高密度、高性能用には向いているが、低密度用には向いていない。
【0004】
低密度用にはEEPROMが主に使用される。例えば、単一ポリEEPROMは、ロジック工程で2つ程度のマスク工程を追加することで製作可能となる反面セル大きさが積層ゲートの約200倍に達するので、高密度用には向かない。
【0005】
単一ポリEEPROM及び積層ゲートの中間タイプに該当するデュアルポリEEPROM及び分離ゲートなどは、工程が複雑であるという短所がある。
【0006】
図1Aは、従来の単一ポリEEPROM構造においてチャネル熱電子注入(Channel Hot Electron Injection)方式でプログラムする方式を示す図である。
【0007】
Nウェル(N-WELL)1に印加されたプログラム電圧(Program Voltage)+Vpによりフローティングゲート(Floating Gate)2aに特定電圧が誘起され、フローティングゲート2aに誘起された特定電圧によりNMOS素子のチャネル領域を反転させることとなる。ここで、フローティングゲート2aに誘起される電圧は、カップリング比(coupling ration)によって定められる。
【0008】
そして、NMOS素子のドレイン領域3に特定電圧VDSを印加すると、ドレイン領域3からソース領域4側へ電流が流れる。この時、ドレイン接合領域付近で発生するチャネル熱電子(Channel Hot Electron)がフローティングゲート2bに注入されることによって、NMOS素子のしきい電圧が高くなる。
【0009】
図1Bは、従来の単一ポリEEPROM構造で、F/Nトンネリング(Fowler Nordheim Tunneling)方式で消去(Erase)する方式を示すもので、Nウェル1は接地(Ground)させ、NMOS素子のドレイン領域3とソース領域4に消去電圧(Erase Voltage)+VEを印加する。このようにNウェル1が接地されることにより、フローティングゲート2aには、接地レベル(Ground Level)に近いポテンシャル(Potential)が誘起され、NMOS素子のドレイン領域3とソース領域4に印加された消去電圧(Erase Voltage)+VEにより、電場(Electric Field)がNMOS素子のドレイン領域3とソース領域4でフローティングゲート2b側に強くかかることになる。このように印加された電場により、フローティングゲート2bに存在する電子がF/Nトンネリングしてドレイン領域3とソース領域4に抜け出ることによって、NMOS素子のしきい電圧が低くなる。
【0010】
図1Cは、従来の単一ポリEEPROM構造において読み出し(Reading)方式を示すもので、Nウェル1には読み出し電圧(Reading Voltage)+VRを印加する。この印加された読み出し電圧+VRによりフローティングゲート2aには特定電圧が誘起される。
【0011】
NMOS素子のドレイン領域3には、読み出しのためのポジティブドレイン電圧(Positive Drain Voltage)を印加し、ソース領域4は接地させる。
【0012】
もし、NMOS素子側のフローティングゲート2bに電子が注入されているプログラム状態であって、NMOS素子のしきい電圧が非常に高い状態であれば、フローティングゲート2aに誘起された特定電圧によってもNMOS素子をターンオンさせることができず、電流が流れなくなる。
【0013】
一方、NMOS素子側のフローティングゲート2bに電子がない消去状態であれば、NMOS素子のしきい電圧が非常に低い状態であり、フローティングゲート2aに誘起された特定電圧によってNMOS素子をターンオンさせることができ、電流が流れることとなる。
【0014】
このような従来の単一ポリEEPROM構造の耐久性(Endurance)特性について説明すると、プログラム/消去動作時にNMOS素子のチャネル領域とドレイン/ソース領域に電子トラップ(Electron Trap)を発生させることになるが、プログラム/消去動作の回数が増加するほど、すなわち、サイクル(Cycle)回数が増加するにつれて電子トラップも増加し、その結果、プログラム及び消去しきい電圧、特に、消去しきい電圧が大きく増加する。
【0015】
図1Dは、従来技術における耐久性特性を示す図で、図1Dから、サイクル(Cycle)回数が10回以下では消去しきい電圧の変化がほとんどないが、10回以上では消去しきい電圧が持続して増加することがわかる。すなわち、読み出し電圧(Reading Voltage)を2.0[V]としたとき、サイクルを5000〜10000回程度実施すると、消去しきい電圧が2.0[V]を超え、プログラム状態と消去状態が区別できず、誤りの発生につながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、単一ポリEEPROMのセル構造で、プログラム及び消去動作(Program & Erase Operation)部分と読み出し(Reading)動作部分とを分離させることによって耐久性(Endurance)またはサイクル(Cycle)特性を画期的に改善させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の目的を達成するための本発明に係る不揮発性メモリ素子は、第1タイプウェル上に形成されるフローティングゲートと、第2タイプウェル上に形成されるとともに前記フローティングゲートに直列連結されるトランジスタと、を備え、これらのトランジスタのうち、いずれか一方は、プログラム及び消去のための第1トランジスタであり、他方は、読み出し(reading)のための第2トランジスタであることを特徴とする。
【0018】
上記の目的を達成するための本発明に係る不揮発性メモリ素子の駆動方法は、第1タイプウェル上に形成されるフローティングゲートと、第2タイプウェル上に形成されるとともに前記フローティングゲートと直列連結される、プログラム及び消去のための第1トランジスタと、第2タイプウェル上に形成されるとともに前記フローティングゲートと直列連結される、読み出しのための第2トランジスタと、を備え、前記第1トランジスタのソースと前記第2トランジスタのドレインを一つの不純物注入領域で共有する構造の不揮発性メモリ素子の駆動方法であって、
前記フローティングゲートの両側のソース及びドレインに同一の第1電圧、前記第1トランジスタのドレインに第2電圧、そして前記第1トランジスタのソースと前記第2トランジスタのソース/ドレインに接地電圧がそれぞれ印加されることによって、前記第1トランジスタのフローティングゲートに電子が注入されるプログラム段階と、
前記フローティングゲートの両側のソース及びドレインに同一の接地電圧、前記第1トランジスタのドレインに第3電圧、そして前記第2トランジスタのソースに接地電圧を印加し、前記第1トランジスタのソース及び前記第2トランジスタのドレインをフローティングさせることによって、前記第1トランジスタのフローティングゲートに注入されていた電子が、前記第1トランジスタのドレインに抜け出る消去段階と、
前記フローティングゲートの両側のソース及びドレインに同一の第4電圧、前記第1トランジスタのソース及び前記第2トランジスタのドレインに第5電圧、前記第2トランジスタのソースに接地電圧を印加し、前記第1トランジスタのドレインをフローティングさせることによって、前記第2トランジスタのドレインから前記第2トランジスタのソースに電流が流れ、消去状態を読み出す読み出し段階と、からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、プログラム及び消去動作はPGM/ERS NMOSを通じて、読み出しは読み出しNMOS(Reading NMOS)を通じて、それぞれ分離して実行することによって、プログラム及び消去動作で発生する電子トラップがPGM/ERS NMOSのドレイン領域にのみ主に発生し、読み出しNMOSのドレイン領域とソース領域では発生しないようにすることができる。これにより、プログラム/消去動作回数を増加させても、すなわち、サイクル(Cycle)回数を増加させてプログラム/消去動作が数回行われても、プログラム及び消去しきい電圧、特に、消去しきい電圧が増加することを防ぐことができる。その結果、素子の耐久性特性を格段に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1A】従来の単一ポリEEPROM構造においてチャネル熱電子注入方式でプログラムする方式を示す図である。
【図1B】従来の単一ポリEEPROM構造においてF/Nトンネリング方式で消去する方式を示す図である。
【図1C】従来の単一ポリEEPROM構造において読み出し方式を示す図である。
【図1D】従来技術における耐久性特性を示す図である。
【図2】本発明の単一ポリEEPROMの単位セルの平面図である。
【図3A】図2におけるA方向の垂直プロファイル(Vertical profile)を示す縦断面図である。
【図3B】図2におけるB方向の垂直プロファイルを示す縦断面図である。
【図3C】図2におけるC方向の垂直プロファイルを示す縦断面図である。
【図4A】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおけるプログラム動作を説明するための縦断面図である。
【図4B】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおけるプログラム動作を説明するための縦断面図である。
【図4C】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおけるプログラム動作を説明するための縦断面図である。
【図5A】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける消去動作を説明するための縦断面図である。
【図5B】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける消去動作を説明するための縦断面図である。
【図5C】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける消去動作を説明するための縦断面図である。
【図6A】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける読み出し動作を説明するための縦断面図である。
【図6B】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける読み出し動作を説明するための縦断面図である。
【図6C】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける読み出し動作を説明するための縦断面図である。
【図7】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおけるプログラム/消去/読み出し動作のためのバイアス条件を示すテーブルである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付の図面に基づく実施例の詳細な説明から明白になる。
【0022】
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施例の構成とその作用について説明する。ただし、図面に示され、かつ、当該図面に基づいて説明される本発明の構成と作用は少なくとも一つの実施例として説明されるもので、これによって本発明の技術的思想とその核心構成及び作用が限定されることはない。
【0023】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施例による不揮発性メモリ素子及びその駆動方法について詳細に説明する。
【0024】
図2は、本発明の単一ポリEEPROMの単位セルを示す平面図であり、図3A〜図3Cはそれぞれ、図2におけるA方向、B方向及びC方向の垂直プロファイルを示す縦断面図である。
【0025】
図2〜図3Cを参照すると、Nウェル(N-WELL)10の上部にはフローティングゲート50が形成され、このフローティングゲート50の両側のNウェル10に第1及び第2不純物注入領域60,70が形成される。これらの第1及び第2不純物注入領域60,70は、ワードライン(Word Line)WLというターミナル(Terminal)に共に連結される。したがって、第1及び第2不純物注入領域60,70には同一電圧が印加される。
【0026】
図3Bは、フローティングゲート50の両側のNウェル10にN型の第1不純物注入領域60とP型の第2不純物注入領域70が形成される例を示す。
【0027】
他の例として、フローティングゲート50の両側のNウェル10に形成される第1及び第2不純物注入領域60,70はそれぞれ異なるターミナルに分離して連結されることもでき、フローティングゲート50の両側のNウェル10に、N型不純物注入領域のみを形成しても良く、P型不純物注入領域のみを形成しても良い。
【0028】
さらに他の例として、フローティングゲート50の両側ではなく、一方の側のNウェル10にのみN型不純物注入領域またはP型不純物注入領域を形成することもできる。
【0029】
さらに他の例として、フローティングゲート50の三つ目の側または四つ目の側のNウェル10に、N型不純物注入領域またはP型不純物注入領域を形成することもできる。その三つ目の側または四つ目の側のNウェル10にN型不純物注入領域とP型不純物注入領域を共に形成することもできる。
【0030】
Pウェル(P-WELL)20の上部にはNMOS素子30,40、すなわち、2つのNMOSトランジスタが形成され、これらのNMOS素子30,40は、フローティングゲート50と直列に連結される。これら2つのNMOS素子のうちいずれか一方は、プログラム及び消去動作のためのPGM/ERS NMOS(30)であり、他方は、読み出し動作のための読み出しNMOS(40)である。
【0031】
図2におけるA方向の垂直プロファイルを示す図3Aを参照すると、Pウェル20の上部にNMOS素子30,40のフローティングゲート31,41がそれぞれ形成され、これら2つのフローティングゲートのうちいずれか一方は、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31であり、他方は、読み出しNMOS40のフローティングゲート41である。
【0032】
PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31の両側のPウェル20に、N型の第3及び第4不純物注入領域80,81が形成され、読み出しNMOS(40)のフローティングゲート41の両側のPウェル20に、N型の第4及び第5不純物注入領域81,82が形成される。ここで、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31と読み出しNMOS(40)のフローティングゲート41との間におけるPウェル20に形成されるN型の第4不純物注入領域81は、PGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)が共有する構造である。
【0033】
図2におけるB方向の垂直プロファイルを示す図3Bを参照すると、Nウェル10の上部にフローティングゲート50が形成され、このフローティングゲート50の両側のNウェル10に、第1及び第2不純物注入領域60,70が形成される。ここで、第1及び第2不純物注入領域60,70の様々な形成例は、既に説明した通りであり、その詳細は省略する。
【0034】
図2におけるC方向の垂直プロファイルを示す図3Cを参照すると、Nウェル10とPウェル20を横切ってフローティングゲート30/50が形成される。
【0035】
次に、図2〜図3Cに示す構造に基づいて、セルにおけるプログラム、消去及び読み出し動作についてそれぞれ説明する。
【0036】
図4A〜図4Cは、本発明の単一ポリEEPROMのセルにおけるプログラム動作を説明するための縦断面図であり、図4Aは、図2におけるA方向の垂直プロファイルを示し、図4Bは、図2におけるB方向の垂直プロファイルを示し、図4Cは、図2におけるC方向の垂直プロファイルを示す。
【0037】
図4A〜図4Cを参照すると、ワードラインWLに特定電圧+Vcgpを印加し、ビットラインBLに特定電圧+Vdpを印加し、その他ターミナルVs、D1、Vbには接地電圧(0ボルト)を印加する。ここで、ワードラインWLは、フローティングゲート50の両側のNウェル10に形成される第1及び第2不純物注入領域60,70に連結され、ビットラインBLは、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31の一方の側のPウェル20に形成される第3不純物注入領域80に連結される。ここで、第3不純物注入領域80はドレイン領域であると好ましい。そして、その他ターミナルVs、D1、Vbのうち、Vsターミナルは、読み出しNMOS(40)のフローティングゲート41の一方の側のPウェル20に形成される第5不純物注入領域82に連結され、D1ターミナルは、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31と読み出しNMOS(40)のフローティングゲート41との間におけるPウェル20に形成されるN型の第4不純物注入領域81に連結される。
【0038】
これらのワードラインWL、ビットラインBL及びその他ターミナルVs、D1、Vbに、定められた電圧を印加するバイアス条件の下に、ワードラインWLを通じて第2不純物注入領域70に電圧+Vcgpが印加されることによって、カップリングによりフローティングゲート50に特定ポテンシャルが誘起される。そして、フローティングゲート50に誘起されたポテンシャルにより読み出しNMOS(40)とPGM/ERS NMOS(30)のチャネル領域を反転させることによって、これら読み出しNMOS(40)及びPGM/ERS NMOS(30)がターンオンされる。
【0039】
これらのNMOS(30,40)のターンオン条件で、読み出しNMOS(40)の両側のソース/ドレイン領域に該当する第4及び第5不純物注入領域81,82の両方に接地電圧(0ボルト)が印加されているので、第4及び第5不純物注入領域81,82間に電流の流れがない。
【0040】
一方、PGM/ERS NMOS(30)の場合、ドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80にはビットラインBLを通じて特定電圧+Vdpが印加され、ソース領域に該当する第4不純物注入領域81にはD1ターミナルを通じて接地電圧(0ボルト)が印加されているので、ドレインに該当する第3不純物注入領域80からソースに該当する第4不純物注入領域81側へと電流が流れる。この時、ドレイン接合領域付近で熱電子(Hot Electron)90が発生してPGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31に注入される。これにより、PGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)のしきい電圧が同時に増加する。
【0041】
図5A〜図5Cは、本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける消去動作を説明するための縦断面図であり、図5Aは、図2におけるA方向の垂直プロファイルを示し、図5Bは、図2におけるB方向の垂直プロファイルを示し、図5Cは、図2におけるC方向の垂直プロファイルを示す。
【0042】
図5A〜図5Cを参照すると、図5Bに示すように、ワードラインWLには接地電圧(0ボルト)を印加し、ビットラインBLに特定電圧+Vdeを印加する。ここで、ワードラインWLは、前述したように、フローティングゲート50の両側のNウェル10に形成される第1及び第2不純物注入領域60,70に連結され、ビットラインBLは、PGM/ERS NMOS(30)のドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80に連結される。
【0043】
そして、その他ターミナルVs、D1、Vbのうち、Vbターミナルには接地電圧(0ボルト)を印加する。また、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31と読み出しNMOS(40)のフローティングゲート41との間に形成される第4不純物注入領域81に連結されるD1ターミナルをフローティングさせることができる。または、このD1ターミナルに接地電圧(0ボルト)を印加したり、ビットラインBLと同様に特定電圧+Vdeを印加したりすることもできる。また、読み出しNMOS(40)のソース領域に該当する第5不純物注入領域82に連結されるVsターミナルは、接地電圧(0ボルト)を印加する、フローティングさせる、または、ビットラインBLと同様に特定電圧+Vdeを印加することができる。
【0044】
一方、ワードラインWL=0ボルト、Vbターミナル=0ボルト、ビットラインBL=+Vde、D1ターミナル=フローティング(Floating)、そしてVsターミナル=0ボルトのバイアス条件の下に、Nウェル100に0ボルトが印加されると、カップリングによりフローティングゲート50にも略0ボルトの低いポテンシャルが誘起される。また、ビットラインBLに印加された電圧+Vdeにより、PGM/ERS NMOS(30)のドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80とそのフローティングゲート31との間で強い電場が発生する。このように発生した電場により、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31に注入されていた電子が、PGM/ERS NMOS(30)のドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80側に抜け出る。これにより、PGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)のしきい電圧が同時に減少する。
【0045】
図6A〜図6Cは、本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける読み出し動作を説明するための縦断面図であり、図6Aは、図2におけるA方向の垂直プロファイルを示し、図6Bは、図2におけるB方向の垂直プロファイルを示し、図6Cは、図2におけるC方向の垂直プロファイルを示す。
【0046】
図6A〜図6Cを参照すると、図6Bに示すように、ワードラインWLには特定電圧+Vcgrを印加し、ビットラインBLをフローティングさせる。この時、ビットラインBLに接地電圧(0ボルト)を印加することもできる。ここで、ワードラインWLは、前述したように、フローティングゲート50の両側のNウェル10に形成される第1及び第2不純物注入領域60,70に連結され、ビットラインBLは、PGM/ERS NMOS(30)のドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80に連結される。
【0047】
その他ターミナルVs、D1、Vbのうち、Vbターミナルには接地電圧(0ボルト)を印加する。また、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31と読み出しNMOS(40)のフローティングゲート41との間に形成される第4不純物注入領域81に連結されるD1ターミナルには、特定電圧+Vdrを印加する。また、読み出しNMOS(40)のソース領域に該当する第5不純物注入領域82に連結されるVsターミナルには、接地電圧(0ボルト)を印加する。
【0048】
一方、ワードラインWL=+Vcgr、Vbターミナル=0ボルト、ビットラインBL=フローティング、D1ターミナル=+Vdr、そしてVsターミナル=0ボルトのバイアス条件の下に、Nウェル10に電圧+Vcgrが印加されることで、カップリングによりフローティングゲート50に特定ポテンシャルが誘起される。もし、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31に電子が注入されているプログラム状態であれば、PGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)のしきい電圧が非常に高いため、ターンオフ状態となり、電流が流れなくなる。もし、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31に電子がない消去状態であれば、PGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)のしきい電圧が非常に低いため、フローティングゲート50に誘起されたポテンシャルによりPGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)をターンオンさせる。
【0049】
このようにPGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)がターンオンされた状態で、PGM/ERS NMOS(30)のドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80はフローティング状態であるから、電流が流れない。読み出しNMOS(40)の場合は、ドレイン領域に該当する第4不純物注入領域81に電圧+Vdrが印加されており、ソース領域に該当する第5不純物注入領域82には接地電圧(0ボルト)が印加されているため、読み出しNMOS(40)のドレインに該当する第4不純物注入領域81からソースに該当する第5不純物注入領域82側に電流が流れ、消去状態を読み出す。
【0050】
一方、上記の読み出しNMOS(40)の場合、ドレインに該当する第4不純物注入領域81とソースに該当する第5不純物注入領域82のバイアス条件を変えることもできる。すなわち、Vsターミナルに+Vdrを印加し、D1ターミナルに接地電圧(0ボルト)を印加することもできる。
【0051】
図7は、本発明の単一ポリEEPROMのセルにおけるプログラム/消去/読み出し動作のためのバイアス条件を示すテーブルである。
【0052】
上記のように、プログラムと消去動作は、PGM/ERS NMOS(30)を通じて実行し、読み出しは、読み出しNMOS(40)を通じて実行することによって、プログラムと消去動作で発生する電子トラップがPGM/ERS NMOS(30)のドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80にのみ主に発生するようにし、読み出しNMOS(40)のドレイン及びソース領域に該当する第4及び第5不純物注入領域81,82にはそれらの電子トラップが発生しないようにする。これにより、プログラム/消去動作回数が増加しても、すなわち、サイクル(Cycle)回数が増加しても、プログラム及び消去しきい電圧、特に、消去しきい電圧が増加することが抑えられるので、素子の耐久性特性を大きく改善することができる。
【0053】
以上では具体的な実施例に挙げて本発明を説明してきたが、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとっては、本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲内で様々な改変が可能であるということが自明である。
【0054】
したがって、ここに説明された本発明の実施例は、限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮されなければならない。よって、本発明の範囲は、上記の説明ではなく特許請求の範囲によって定められるべきであり、これと同等な範囲内における改変はいずれも本発明に含まれると解釈しなければならない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体技術に係り、特に、不揮発性メモリ素子及びその駆動方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、不揮発性メモリの種類には、ゲートとして働く多結晶シリコン層が単一層である単一ポリEEPROM(single poly EEPROM)、二枚の多結晶シリコン層が垂直に積層された積層ゲート(stack gate(ETOX))、並びに単一ポリEEPROMと積層ゲートとの中間に該当するデュアルポリ(dual poly)EEPROM及び分離ゲート(split gate)などがある。
【0003】
積層ゲートタイプは、セル大きさが最も小さい反面、回路が複雑なため、高密度、高性能用には向いているが、低密度用には向いていない。
【0004】
低密度用にはEEPROMが主に使用される。例えば、単一ポリEEPROMは、ロジック工程で2つ程度のマスク工程を追加することで製作可能となる反面セル大きさが積層ゲートの約200倍に達するので、高密度用には向かない。
【0005】
単一ポリEEPROM及び積層ゲートの中間タイプに該当するデュアルポリEEPROM及び分離ゲートなどは、工程が複雑であるという短所がある。
【0006】
図1Aは、従来の単一ポリEEPROM構造においてチャネル熱電子注入(Channel Hot Electron Injection)方式でプログラムする方式を示す図である。
【0007】
Nウェル(N-WELL)1に印加されたプログラム電圧(Program Voltage)+Vpによりフローティングゲート(Floating Gate)2aに特定電圧が誘起され、フローティングゲート2aに誘起された特定電圧によりNMOS素子のチャネル領域を反転させることとなる。ここで、フローティングゲート2aに誘起される電圧は、カップリング比(coupling ration)によって定められる。
【0008】
そして、NMOS素子のドレイン領域3に特定電圧VDSを印加すると、ドレイン領域3からソース領域4側へ電流が流れる。この時、ドレイン接合領域付近で発生するチャネル熱電子(Channel Hot Electron)がフローティングゲート2bに注入されることによって、NMOS素子のしきい電圧が高くなる。
【0009】
図1Bは、従来の単一ポリEEPROM構造で、F/Nトンネリング(Fowler Nordheim Tunneling)方式で消去(Erase)する方式を示すもので、Nウェル1は接地(Ground)させ、NMOS素子のドレイン領域3とソース領域4に消去電圧(Erase Voltage)+VEを印加する。このようにNウェル1が接地されることにより、フローティングゲート2aには、接地レベル(Ground Level)に近いポテンシャル(Potential)が誘起され、NMOS素子のドレイン領域3とソース領域4に印加された消去電圧(Erase Voltage)+VEにより、電場(Electric Field)がNMOS素子のドレイン領域3とソース領域4でフローティングゲート2b側に強くかかることになる。このように印加された電場により、フローティングゲート2bに存在する電子がF/Nトンネリングしてドレイン領域3とソース領域4に抜け出ることによって、NMOS素子のしきい電圧が低くなる。
【0010】
図1Cは、従来の単一ポリEEPROM構造において読み出し(Reading)方式を示すもので、Nウェル1には読み出し電圧(Reading Voltage)+VRを印加する。この印加された読み出し電圧+VRによりフローティングゲート2aには特定電圧が誘起される。
【0011】
NMOS素子のドレイン領域3には、読み出しのためのポジティブドレイン電圧(Positive Drain Voltage)を印加し、ソース領域4は接地させる。
【0012】
もし、NMOS素子側のフローティングゲート2bに電子が注入されているプログラム状態であって、NMOS素子のしきい電圧が非常に高い状態であれば、フローティングゲート2aに誘起された特定電圧によってもNMOS素子をターンオンさせることができず、電流が流れなくなる。
【0013】
一方、NMOS素子側のフローティングゲート2bに電子がない消去状態であれば、NMOS素子のしきい電圧が非常に低い状態であり、フローティングゲート2aに誘起された特定電圧によってNMOS素子をターンオンさせることができ、電流が流れることとなる。
【0014】
このような従来の単一ポリEEPROM構造の耐久性(Endurance)特性について説明すると、プログラム/消去動作時にNMOS素子のチャネル領域とドレイン/ソース領域に電子トラップ(Electron Trap)を発生させることになるが、プログラム/消去動作の回数が増加するほど、すなわち、サイクル(Cycle)回数が増加するにつれて電子トラップも増加し、その結果、プログラム及び消去しきい電圧、特に、消去しきい電圧が大きく増加する。
【0015】
図1Dは、従来技術における耐久性特性を示す図で、図1Dから、サイクル(Cycle)回数が10回以下では消去しきい電圧の変化がほとんどないが、10回以上では消去しきい電圧が持続して増加することがわかる。すなわち、読み出し電圧(Reading Voltage)を2.0[V]としたとき、サイクルを5000〜10000回程度実施すると、消去しきい電圧が2.0[V]を超え、プログラム状態と消去状態が区別できず、誤りの発生につながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、単一ポリEEPROMのセル構造で、プログラム及び消去動作(Program & Erase Operation)部分と読み出し(Reading)動作部分とを分離させることによって耐久性(Endurance)またはサイクル(Cycle)特性を画期的に改善させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の目的を達成するための本発明に係る不揮発性メモリ素子は、第1タイプウェル上に形成されるフローティングゲートと、第2タイプウェル上に形成されるとともに前記フローティングゲートに直列連結されるトランジスタと、を備え、これらのトランジスタのうち、いずれか一方は、プログラム及び消去のための第1トランジスタであり、他方は、読み出し(reading)のための第2トランジスタであることを特徴とする。
【0018】
上記の目的を達成するための本発明に係る不揮発性メモリ素子の駆動方法は、第1タイプウェル上に形成されるフローティングゲートと、第2タイプウェル上に形成されるとともに前記フローティングゲートと直列連結される、プログラム及び消去のための第1トランジスタと、第2タイプウェル上に形成されるとともに前記フローティングゲートと直列連結される、読み出しのための第2トランジスタと、を備え、前記第1トランジスタのソースと前記第2トランジスタのドレインを一つの不純物注入領域で共有する構造の不揮発性メモリ素子の駆動方法であって、
前記フローティングゲートの両側のソース及びドレインに同一の第1電圧、前記第1トランジスタのドレインに第2電圧、そして前記第1トランジスタのソースと前記第2トランジスタのソース/ドレインに接地電圧がそれぞれ印加されることによって、前記第1トランジスタのフローティングゲートに電子が注入されるプログラム段階と、
前記フローティングゲートの両側のソース及びドレインに同一の接地電圧、前記第1トランジスタのドレインに第3電圧、そして前記第2トランジスタのソースに接地電圧を印加し、前記第1トランジスタのソース及び前記第2トランジスタのドレインをフローティングさせることによって、前記第1トランジスタのフローティングゲートに注入されていた電子が、前記第1トランジスタのドレインに抜け出る消去段階と、
前記フローティングゲートの両側のソース及びドレインに同一の第4電圧、前記第1トランジスタのソース及び前記第2トランジスタのドレインに第5電圧、前記第2トランジスタのソースに接地電圧を印加し、前記第1トランジスタのドレインをフローティングさせることによって、前記第2トランジスタのドレインから前記第2トランジスタのソースに電流が流れ、消去状態を読み出す読み出し段階と、からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、プログラム及び消去動作はPGM/ERS NMOSを通じて、読み出しは読み出しNMOS(Reading NMOS)を通じて、それぞれ分離して実行することによって、プログラム及び消去動作で発生する電子トラップがPGM/ERS NMOSのドレイン領域にのみ主に発生し、読み出しNMOSのドレイン領域とソース領域では発生しないようにすることができる。これにより、プログラム/消去動作回数を増加させても、すなわち、サイクル(Cycle)回数を増加させてプログラム/消去動作が数回行われても、プログラム及び消去しきい電圧、特に、消去しきい電圧が増加することを防ぐことができる。その結果、素子の耐久性特性を格段に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1A】従来の単一ポリEEPROM構造においてチャネル熱電子注入方式でプログラムする方式を示す図である。
【図1B】従来の単一ポリEEPROM構造においてF/Nトンネリング方式で消去する方式を示す図である。
【図1C】従来の単一ポリEEPROM構造において読み出し方式を示す図である。
【図1D】従来技術における耐久性特性を示す図である。
【図2】本発明の単一ポリEEPROMの単位セルの平面図である。
【図3A】図2におけるA方向の垂直プロファイル(Vertical profile)を示す縦断面図である。
【図3B】図2におけるB方向の垂直プロファイルを示す縦断面図である。
【図3C】図2におけるC方向の垂直プロファイルを示す縦断面図である。
【図4A】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおけるプログラム動作を説明するための縦断面図である。
【図4B】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおけるプログラム動作を説明するための縦断面図である。
【図4C】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおけるプログラム動作を説明するための縦断面図である。
【図5A】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける消去動作を説明するための縦断面図である。
【図5B】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける消去動作を説明するための縦断面図である。
【図5C】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける消去動作を説明するための縦断面図である。
【図6A】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける読み出し動作を説明するための縦断面図である。
【図6B】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける読み出し動作を説明するための縦断面図である。
【図6C】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける読み出し動作を説明するための縦断面図である。
【図7】本発明の単一ポリEEPROMのセルにおけるプログラム/消去/読み出し動作のためのバイアス条件を示すテーブルである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付の図面に基づく実施例の詳細な説明から明白になる。
【0022】
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施例の構成とその作用について説明する。ただし、図面に示され、かつ、当該図面に基づいて説明される本発明の構成と作用は少なくとも一つの実施例として説明されるもので、これによって本発明の技術的思想とその核心構成及び作用が限定されることはない。
【0023】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施例による不揮発性メモリ素子及びその駆動方法について詳細に説明する。
【0024】
図2は、本発明の単一ポリEEPROMの単位セルを示す平面図であり、図3A〜図3Cはそれぞれ、図2におけるA方向、B方向及びC方向の垂直プロファイルを示す縦断面図である。
【0025】
図2〜図3Cを参照すると、Nウェル(N-WELL)10の上部にはフローティングゲート50が形成され、このフローティングゲート50の両側のNウェル10に第1及び第2不純物注入領域60,70が形成される。これらの第1及び第2不純物注入領域60,70は、ワードライン(Word Line)WLというターミナル(Terminal)に共に連結される。したがって、第1及び第2不純物注入領域60,70には同一電圧が印加される。
【0026】
図3Bは、フローティングゲート50の両側のNウェル10にN型の第1不純物注入領域60とP型の第2不純物注入領域70が形成される例を示す。
【0027】
他の例として、フローティングゲート50の両側のNウェル10に形成される第1及び第2不純物注入領域60,70はそれぞれ異なるターミナルに分離して連結されることもでき、フローティングゲート50の両側のNウェル10に、N型不純物注入領域のみを形成しても良く、P型不純物注入領域のみを形成しても良い。
【0028】
さらに他の例として、フローティングゲート50の両側ではなく、一方の側のNウェル10にのみN型不純物注入領域またはP型不純物注入領域を形成することもできる。
【0029】
さらに他の例として、フローティングゲート50の三つ目の側または四つ目の側のNウェル10に、N型不純物注入領域またはP型不純物注入領域を形成することもできる。その三つ目の側または四つ目の側のNウェル10にN型不純物注入領域とP型不純物注入領域を共に形成することもできる。
【0030】
Pウェル(P-WELL)20の上部にはNMOS素子30,40、すなわち、2つのNMOSトランジスタが形成され、これらのNMOS素子30,40は、フローティングゲート50と直列に連結される。これら2つのNMOS素子のうちいずれか一方は、プログラム及び消去動作のためのPGM/ERS NMOS(30)であり、他方は、読み出し動作のための読み出しNMOS(40)である。
【0031】
図2におけるA方向の垂直プロファイルを示す図3Aを参照すると、Pウェル20の上部にNMOS素子30,40のフローティングゲート31,41がそれぞれ形成され、これら2つのフローティングゲートのうちいずれか一方は、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31であり、他方は、読み出しNMOS40のフローティングゲート41である。
【0032】
PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31の両側のPウェル20に、N型の第3及び第4不純物注入領域80,81が形成され、読み出しNMOS(40)のフローティングゲート41の両側のPウェル20に、N型の第4及び第5不純物注入領域81,82が形成される。ここで、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31と読み出しNMOS(40)のフローティングゲート41との間におけるPウェル20に形成されるN型の第4不純物注入領域81は、PGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)が共有する構造である。
【0033】
図2におけるB方向の垂直プロファイルを示す図3Bを参照すると、Nウェル10の上部にフローティングゲート50が形成され、このフローティングゲート50の両側のNウェル10に、第1及び第2不純物注入領域60,70が形成される。ここで、第1及び第2不純物注入領域60,70の様々な形成例は、既に説明した通りであり、その詳細は省略する。
【0034】
図2におけるC方向の垂直プロファイルを示す図3Cを参照すると、Nウェル10とPウェル20を横切ってフローティングゲート30/50が形成される。
【0035】
次に、図2〜図3Cに示す構造に基づいて、セルにおけるプログラム、消去及び読み出し動作についてそれぞれ説明する。
【0036】
図4A〜図4Cは、本発明の単一ポリEEPROMのセルにおけるプログラム動作を説明するための縦断面図であり、図4Aは、図2におけるA方向の垂直プロファイルを示し、図4Bは、図2におけるB方向の垂直プロファイルを示し、図4Cは、図2におけるC方向の垂直プロファイルを示す。
【0037】
図4A〜図4Cを参照すると、ワードラインWLに特定電圧+Vcgpを印加し、ビットラインBLに特定電圧+Vdpを印加し、その他ターミナルVs、D1、Vbには接地電圧(0ボルト)を印加する。ここで、ワードラインWLは、フローティングゲート50の両側のNウェル10に形成される第1及び第2不純物注入領域60,70に連結され、ビットラインBLは、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31の一方の側のPウェル20に形成される第3不純物注入領域80に連結される。ここで、第3不純物注入領域80はドレイン領域であると好ましい。そして、その他ターミナルVs、D1、Vbのうち、Vsターミナルは、読み出しNMOS(40)のフローティングゲート41の一方の側のPウェル20に形成される第5不純物注入領域82に連結され、D1ターミナルは、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31と読み出しNMOS(40)のフローティングゲート41との間におけるPウェル20に形成されるN型の第4不純物注入領域81に連結される。
【0038】
これらのワードラインWL、ビットラインBL及びその他ターミナルVs、D1、Vbに、定められた電圧を印加するバイアス条件の下に、ワードラインWLを通じて第2不純物注入領域70に電圧+Vcgpが印加されることによって、カップリングによりフローティングゲート50に特定ポテンシャルが誘起される。そして、フローティングゲート50に誘起されたポテンシャルにより読み出しNMOS(40)とPGM/ERS NMOS(30)のチャネル領域を反転させることによって、これら読み出しNMOS(40)及びPGM/ERS NMOS(30)がターンオンされる。
【0039】
これらのNMOS(30,40)のターンオン条件で、読み出しNMOS(40)の両側のソース/ドレイン領域に該当する第4及び第5不純物注入領域81,82の両方に接地電圧(0ボルト)が印加されているので、第4及び第5不純物注入領域81,82間に電流の流れがない。
【0040】
一方、PGM/ERS NMOS(30)の場合、ドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80にはビットラインBLを通じて特定電圧+Vdpが印加され、ソース領域に該当する第4不純物注入領域81にはD1ターミナルを通じて接地電圧(0ボルト)が印加されているので、ドレインに該当する第3不純物注入領域80からソースに該当する第4不純物注入領域81側へと電流が流れる。この時、ドレイン接合領域付近で熱電子(Hot Electron)90が発生してPGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31に注入される。これにより、PGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)のしきい電圧が同時に増加する。
【0041】
図5A〜図5Cは、本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける消去動作を説明するための縦断面図であり、図5Aは、図2におけるA方向の垂直プロファイルを示し、図5Bは、図2におけるB方向の垂直プロファイルを示し、図5Cは、図2におけるC方向の垂直プロファイルを示す。
【0042】
図5A〜図5Cを参照すると、図5Bに示すように、ワードラインWLには接地電圧(0ボルト)を印加し、ビットラインBLに特定電圧+Vdeを印加する。ここで、ワードラインWLは、前述したように、フローティングゲート50の両側のNウェル10に形成される第1及び第2不純物注入領域60,70に連結され、ビットラインBLは、PGM/ERS NMOS(30)のドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80に連結される。
【0043】
そして、その他ターミナルVs、D1、Vbのうち、Vbターミナルには接地電圧(0ボルト)を印加する。また、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31と読み出しNMOS(40)のフローティングゲート41との間に形成される第4不純物注入領域81に連結されるD1ターミナルをフローティングさせることができる。または、このD1ターミナルに接地電圧(0ボルト)を印加したり、ビットラインBLと同様に特定電圧+Vdeを印加したりすることもできる。また、読み出しNMOS(40)のソース領域に該当する第5不純物注入領域82に連結されるVsターミナルは、接地電圧(0ボルト)を印加する、フローティングさせる、または、ビットラインBLと同様に特定電圧+Vdeを印加することができる。
【0044】
一方、ワードラインWL=0ボルト、Vbターミナル=0ボルト、ビットラインBL=+Vde、D1ターミナル=フローティング(Floating)、そしてVsターミナル=0ボルトのバイアス条件の下に、Nウェル100に0ボルトが印加されると、カップリングによりフローティングゲート50にも略0ボルトの低いポテンシャルが誘起される。また、ビットラインBLに印加された電圧+Vdeにより、PGM/ERS NMOS(30)のドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80とそのフローティングゲート31との間で強い電場が発生する。このように発生した電場により、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31に注入されていた電子が、PGM/ERS NMOS(30)のドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80側に抜け出る。これにより、PGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)のしきい電圧が同時に減少する。
【0045】
図6A〜図6Cは、本発明の単一ポリEEPROMのセルにおける読み出し動作を説明するための縦断面図であり、図6Aは、図2におけるA方向の垂直プロファイルを示し、図6Bは、図2におけるB方向の垂直プロファイルを示し、図6Cは、図2におけるC方向の垂直プロファイルを示す。
【0046】
図6A〜図6Cを参照すると、図6Bに示すように、ワードラインWLには特定電圧+Vcgrを印加し、ビットラインBLをフローティングさせる。この時、ビットラインBLに接地電圧(0ボルト)を印加することもできる。ここで、ワードラインWLは、前述したように、フローティングゲート50の両側のNウェル10に形成される第1及び第2不純物注入領域60,70に連結され、ビットラインBLは、PGM/ERS NMOS(30)のドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80に連結される。
【0047】
その他ターミナルVs、D1、Vbのうち、Vbターミナルには接地電圧(0ボルト)を印加する。また、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31と読み出しNMOS(40)のフローティングゲート41との間に形成される第4不純物注入領域81に連結されるD1ターミナルには、特定電圧+Vdrを印加する。また、読み出しNMOS(40)のソース領域に該当する第5不純物注入領域82に連結されるVsターミナルには、接地電圧(0ボルト)を印加する。
【0048】
一方、ワードラインWL=+Vcgr、Vbターミナル=0ボルト、ビットラインBL=フローティング、D1ターミナル=+Vdr、そしてVsターミナル=0ボルトのバイアス条件の下に、Nウェル10に電圧+Vcgrが印加されることで、カップリングによりフローティングゲート50に特定ポテンシャルが誘起される。もし、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31に電子が注入されているプログラム状態であれば、PGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)のしきい電圧が非常に高いため、ターンオフ状態となり、電流が流れなくなる。もし、PGM/ERS NMOS(30)のフローティングゲート31に電子がない消去状態であれば、PGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)のしきい電圧が非常に低いため、フローティングゲート50に誘起されたポテンシャルによりPGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)をターンオンさせる。
【0049】
このようにPGM/ERS NMOS(30)と読み出しNMOS(40)がターンオンされた状態で、PGM/ERS NMOS(30)のドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80はフローティング状態であるから、電流が流れない。読み出しNMOS(40)の場合は、ドレイン領域に該当する第4不純物注入領域81に電圧+Vdrが印加されており、ソース領域に該当する第5不純物注入領域82には接地電圧(0ボルト)が印加されているため、読み出しNMOS(40)のドレインに該当する第4不純物注入領域81からソースに該当する第5不純物注入領域82側に電流が流れ、消去状態を読み出す。
【0050】
一方、上記の読み出しNMOS(40)の場合、ドレインに該当する第4不純物注入領域81とソースに該当する第5不純物注入領域82のバイアス条件を変えることもできる。すなわち、Vsターミナルに+Vdrを印加し、D1ターミナルに接地電圧(0ボルト)を印加することもできる。
【0051】
図7は、本発明の単一ポリEEPROMのセルにおけるプログラム/消去/読み出し動作のためのバイアス条件を示すテーブルである。
【0052】
上記のように、プログラムと消去動作は、PGM/ERS NMOS(30)を通じて実行し、読み出しは、読み出しNMOS(40)を通じて実行することによって、プログラムと消去動作で発生する電子トラップがPGM/ERS NMOS(30)のドレイン領域に該当する第3不純物注入領域80にのみ主に発生するようにし、読み出しNMOS(40)のドレイン及びソース領域に該当する第4及び第5不純物注入領域81,82にはそれらの電子トラップが発生しないようにする。これにより、プログラム/消去動作回数が増加しても、すなわち、サイクル(Cycle)回数が増加しても、プログラム及び消去しきい電圧、特に、消去しきい電圧が増加することが抑えられるので、素子の耐久性特性を大きく改善することができる。
【0053】
以上では具体的な実施例に挙げて本発明を説明してきたが、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとっては、本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲内で様々な改変が可能であるということが自明である。
【0054】
したがって、ここに説明された本発明の実施例は、限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮されなければならない。よって、本発明の範囲は、上記の説明ではなく特許請求の範囲によって定められるべきであり、これと同等な範囲内における改変はいずれも本発明に含まれると解釈しなければならない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1タイプウェル上に形成されるフローティングゲートと、
第2タイプウェル上に形成されるとともに前記フローティングゲートと直列連結される複数のトランジスタと、
を備え、
前記複数のトランジスタのうちのひとつは、プログラム及び消去のための第1トランジスタであり、他のひとつは、読み出しのための第2トランジスタであることを特徴とする不揮発性メモリ素子。
【請求項2】
前記第1タイプはN型であり、前記第2タイプはP型であることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項3】
前記フローティングゲートの両側の前記第1タイプウェルに形成される第1及び第2不純物注入領域をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項4】
前記第1及び第2不純物注入領域は、ワードラインに共に連結されることを特徴とする請求項3に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項5】
前記第1及び第2トランジスタは、NMOSトランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項6】
前記第1トランジスタは、前記第2タイプウェル上に形成される第1フローティングゲートと、前記第1フローティングゲートの一方の側における前記第2タイプウェルに形成される第3不純物注入領域と、を備え、
前記第2トランジスタは、前記第2タイプウェル上に形成される第2フローティングゲートと、前記第2フローティングゲートの一方の側における前記第2タイプウェルに形成される第5不純物注入領域と、を備え、
前記第1及び第2トランジスタが共有するように、前記第1フローティングゲートの他方の側であると同時に前記第2フローティングゲートの他方の側に該当する、前記第1フローティングゲートと前記第2フローティングゲートとの間における前記第2タイプウェルに形成される第4不純物注入領域を備えることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項7】
前記第3不純物注入領域は、前記第1トランジスタのドレイン領域に該当し、ビットラインに連結されることを特徴とする請求項6に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項8】
前記第4不純物注入領域は、特定電圧を印加するための第1ターミナルに連結され、前記第5不純物注入領域は、特定電圧を印加するための第2ターミナルに連結されることを特徴とする請求項6に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項9】
第1タイプウェル上に形成されるフローティングゲートと、第2タイプウェル上に形成されるとともに前記フローティングゲートと直列連結される、プログラム及び消去のための第1トランジスタと、第2タイプウェル上に形成されるとともに前記フローティングゲートと直列連結される、読み出しのための第2トランジスタと、を備え、前記第1トランジスタのソースと前記第2トランジスタのドレインを一つの不純物注入領域で共有する構造の不揮発性メモリ素子の駆動方法であって、
前記フローティングゲートの両側のソース及びドレインに第1電圧、前記第1トランジスタのドレインに第2電圧、そして前記第1トランジスタのソースと前記第2トランジスタのソース/ドレインに接地電圧がそれぞれ印加されることによって、前記第1トランジスタのフローティングゲートに電子が注入されるプログラム段階と、
前記フローティングゲートの両側のソース及びドレインに接地電圧、前記第1トランジスタのドレインに第3電圧、そして前記第2トランジスタのソースに接地電圧を印加し、前記第1トランジスタのソース及び前記第2トランジスタのドレインをフローティングさせることによって、前記第1トランジスタのフローティングゲートに注入されていた電子が、前記第1トランジスタのドレインに抜け出る消去段階と、
前記フローティングゲートの両側のソース及びドレインに第4電圧、前記第1トランジスタのソース及び前記第2トランジスタのドレインに第5電圧、前記第2トランジスタのソースに接地電圧を印加し、前記第1トランジスタのドレインをフローティングさせることによって、前記第2トランジスタのドレインから前記第2トランジスタのソースに電流が流れ、消去状態を読み出す読み出し段階と、
を含むことを特徴とする不揮発性メモリ素子の駆動方法。
【請求項10】
前記プログラム段階は、
前記第1電圧が前記フローティングゲート両側のソース及びドレインに印加されることによって第1タイプウェル上に形成されるフローティングゲートに誘起される特定ポテンシャルが、前記第1及び第2トランジスタをターンオンさせることを特徴とする請求項9に記載の不揮発性メモリ素子の駆動方法。
【請求項1】
第1タイプウェル上に形成されるフローティングゲートと、
第2タイプウェル上に形成されるとともに前記フローティングゲートと直列連結される複数のトランジスタと、
を備え、
前記複数のトランジスタのうちのひとつは、プログラム及び消去のための第1トランジスタであり、他のひとつは、読み出しのための第2トランジスタであることを特徴とする不揮発性メモリ素子。
【請求項2】
前記第1タイプはN型であり、前記第2タイプはP型であることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項3】
前記フローティングゲートの両側の前記第1タイプウェルに形成される第1及び第2不純物注入領域をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項4】
前記第1及び第2不純物注入領域は、ワードラインに共に連結されることを特徴とする請求項3に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項5】
前記第1及び第2トランジスタは、NMOSトランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項6】
前記第1トランジスタは、前記第2タイプウェル上に形成される第1フローティングゲートと、前記第1フローティングゲートの一方の側における前記第2タイプウェルに形成される第3不純物注入領域と、を備え、
前記第2トランジスタは、前記第2タイプウェル上に形成される第2フローティングゲートと、前記第2フローティングゲートの一方の側における前記第2タイプウェルに形成される第5不純物注入領域と、を備え、
前記第1及び第2トランジスタが共有するように、前記第1フローティングゲートの他方の側であると同時に前記第2フローティングゲートの他方の側に該当する、前記第1フローティングゲートと前記第2フローティングゲートとの間における前記第2タイプウェルに形成される第4不純物注入領域を備えることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項7】
前記第3不純物注入領域は、前記第1トランジスタのドレイン領域に該当し、ビットラインに連結されることを特徴とする請求項6に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項8】
前記第4不純物注入領域は、特定電圧を印加するための第1ターミナルに連結され、前記第5不純物注入領域は、特定電圧を印加するための第2ターミナルに連結されることを特徴とする請求項6に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項9】
第1タイプウェル上に形成されるフローティングゲートと、第2タイプウェル上に形成されるとともに前記フローティングゲートと直列連結される、プログラム及び消去のための第1トランジスタと、第2タイプウェル上に形成されるとともに前記フローティングゲートと直列連結される、読み出しのための第2トランジスタと、を備え、前記第1トランジスタのソースと前記第2トランジスタのドレインを一つの不純物注入領域で共有する構造の不揮発性メモリ素子の駆動方法であって、
前記フローティングゲートの両側のソース及びドレインに第1電圧、前記第1トランジスタのドレインに第2電圧、そして前記第1トランジスタのソースと前記第2トランジスタのソース/ドレインに接地電圧がそれぞれ印加されることによって、前記第1トランジスタのフローティングゲートに電子が注入されるプログラム段階と、
前記フローティングゲートの両側のソース及びドレインに接地電圧、前記第1トランジスタのドレインに第3電圧、そして前記第2トランジスタのソースに接地電圧を印加し、前記第1トランジスタのソース及び前記第2トランジスタのドレインをフローティングさせることによって、前記第1トランジスタのフローティングゲートに注入されていた電子が、前記第1トランジスタのドレインに抜け出る消去段階と、
前記フローティングゲートの両側のソース及びドレインに第4電圧、前記第1トランジスタのソース及び前記第2トランジスタのドレインに第5電圧、前記第2トランジスタのソースに接地電圧を印加し、前記第1トランジスタのドレインをフローティングさせることによって、前記第2トランジスタのドレインから前記第2トランジスタのソースに電流が流れ、消去状態を読み出す読み出し段階と、
を含むことを特徴とする不揮発性メモリ素子の駆動方法。
【請求項10】
前記プログラム段階は、
前記第1電圧が前記フローティングゲート両側のソース及びドレインに印加されることによって第1タイプウェル上に形成されるフローティングゲートに誘起される特定ポテンシャルが、前記第1及び第2トランジスタをターンオンさせることを特徴とする請求項9に記載の不揮発性メモリ素子の駆動方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【公開番号】特開2010−157728(P2010−157728A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−291922(P2009−291922)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(507246796)ドンブ ハイテック カンパニー リミテッド (189)
【氏名又は名称原語表記】Dongbu HiTeK Co.,Ltd
【住所又は居所原語表記】Dongbu Finance Center,891−10,Daechi−dong,Gangnam−gu,Seoul,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(507246796)ドンブ ハイテック カンパニー リミテッド (189)
【氏名又は名称原語表記】Dongbu HiTeK Co.,Ltd
【住所又は居所原語表記】Dongbu Finance Center,891−10,Daechi−dong,Gangnam−gu,Seoul,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]