説明

代謝型グルタミン酸受容体のモジュレーターとしてのニコチン酸誘導体

本発明は、式(I)
【化1】


〔式中、各置換基は明細書に定義されている。〕
の新規ニコチン酸誘導体、それらの製造、医薬としてのそれらの使用およびそれらを含む医薬組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規ニコチン酸誘導体、それらの製造、医薬としてのそれらの使用、およびそれらを含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
WO2005/079802は、ビピリジルアミド類および代謝型グルタミン酸受容体−5のモジュレーターとしてのそれらの使用を開示する。該化合物は価値のある特性を示すが、また欠点も有する。それ故、代謝型グルタミン酸受容体−5のモジュレーターとしての特性を有するさらなる化合物を提供する必要性がある。
【発明の開示】
【0003】
第一の局面において、本発明は、医薬として使用するための、遊離塩基または酸付加塩形の、式(I)
【化1】

〔式中、
は、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであり、そして
は、水素(H)、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであるか;または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって、14個未満の環原子を有する所望により置換されていてよいヘテロ環を形成し;
は、ハロゲン、ヒドロキシ(OH)、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノであり;
は、ヒドロキシ(OH)、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシであり;
Qは、CH、CR、Nであり;
Vは、CH、CR、Nであり;
Wは、CH、CR、Nであり;
Xは、CH、Nであり;
Yは、CH、CR、Nであり;
Zは、CR6a6b、NR、Oであり;
は、水素、ヒドロキシ(OH)であり;
6aおよびR6bは、各々独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ(OH)、アミノ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキルから選択される;
ただし、Q、V、Wは同時にNではない。〕
の化合物に関する。
【0004】
本明細書において、他の定義が記載されていない限り、以下の定義を適用すべきである:
“アルキル”は、直鎖または分枝鎖アルキル基、好ましくは直鎖または分枝鎖C1−12アルキル、特に好ましくは、直鎖または分枝鎖C1−6アルキル;例えば、メチル、エチル、n−またはイソ−プロピル、n−、イソ−、sec−またはtert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシルを意味し、特に好ましいのはメチル、エチル、n−プロピルおよびイソ−プロピルである。アルキルは、置換されていなくても置換されていてもよい。置換基の例は、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲンおよびアミノを含むが、これらに限定されない。置換アルキルの例はトリフルオロメチルである。
【0005】
“アルカンジイル”は、2個の異なる炭素原子により分子に結合している直鎖または分枝鎖アルカンジイル基を意味し、それは、好ましくは、直鎖または分枝鎖C1−12アルカンジイル、特に好ましくは、直鎖または分枝鎖C1−6アルカンジイル;例えば、メタンジイル(−CH−)、1,2−エタンジイル(−CH−CH−)、1,1−エタンジイル((−CH(CH)−)、1,1−、1,2−、1,3−プロパンジイルおよび1,1−、1,2−、1,3−、1,4−ブタンジイル、特に好ましいのはメタンジイル、1,1−エタンジイル、1,2−エタンジイル、1,3−プロパンジイル、1,4−ブタンジイルを意味する。
【0006】
“アルコキシ”、“アルコキシアルキル”、“アルコキシカルボニル”、“アルコキシカルボニルアルキル”および“ハロゲンアルキル”の各アルキル部分は、“アルキル”の上記定義に記載のものと同じ意味を有するべきである。
【0007】
“アルケニル”は、直鎖または分枝鎖アルケニル基を意味し、そして置換されていても置換されていなくてもよく、好ましくはC2−6アルケニル、例えば、ビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、2−ヘキセニルなどを意味し、好ましくはC2−4アルケニルを意味する。
【0008】
“アルケンジイル”は、2個の異なる炭素原子により分子に結合している直鎖または分枝鎖アルケンジイル基を意味し、それは好ましくは直鎖または分枝鎖C2−6アルカンジイル;例えば、−CH=CH−、−CH=C(CH)−、−CH=CH−CH−、−C(CH)=CH−CH−、−CH=C(CH)−CH−、−CH=CH−C(CH)H−、−CH=CH−CH=CH−、−C(CH)=CH−CH=CH−、−CH=C(CH)−CH=CH−、特に好ましいのは−CH=CH−CH−、−CH=CH−CH=CH−を意味する。アルケンジイルは、置換されていても置換されていなくてもよい。
【0009】
“アルキニル”は、直鎖または分枝鎖アルキニル基を意味し、そして置換されていても置換されていなくてもよく、好ましくはC2−6アルキニル、例えば、エテニル、プロパルギル、1−プロピニル、イソプロペニル、1−(2−または3)ブチニル、1−(2−または3)ペンテニル、1−(2−または3)ヘキセニルなどを意味し、好ましくはC2−4アルキニル、特に好ましくはエチニルを意味する。アルキニルは、置換されていても置換されていなくてもよい。
【0010】
“アリール”は、芳香族性炭化水素基、好ましくはC6−10芳香族性炭化水素基;例えばフェニル、ナフチル、とりわけフェニルを意味する。アリールは、置換されていても置換されていなくてもよい。
【0011】
“アラルキル”は、“アルキル”に結合した“アリール”を意味し(両方とも上記で定義の通り)、例えばベンジル、α−メチルベンジル、2−フェニルエチル、α,α−ジメチルベンジル、とりわけベンジルを意味する。アラルキルは、置換されていても置換されていなくてもよい。
【0012】
“ヘテロ環”は、少なくとも1個のヘテロ原子を含む、飽和した、部分的に飽和したまたは芳香性の環系を意味する。好ましくは、ヘテロ環は3〜11個の環原子から成り、その中の1−3環原子がヘテロ原子である。ヘテロ環は、単環系または二環もしくは三環系として;好ましくは単環系としてまたはベンズ縮合(annelated)環系で存在できる。二環または三環系は、架橋原子、例えば酸素、硫黄、窒素による、または架橋基、例えばアルカンジイル(alkandediyl)またはアルケンジイルによる、または直接結合による、2個以上の環の縮環により形成できる。ヘテロ環は、オキソ(=O)、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アルキル、アルカンジイル、アルケンジイル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、ハロゲンアルキル、アリール、アリールオキシ、アリールアルキルから成る群から選択される1個以上の置換基により置換され得る。ヘテロ環式部分の例は:ピロール、ピロリン、ピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾール、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾール、フラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、フラザン(オキサジアゾール)、ジオキソラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、オキサゾール、オキサゾリン、オキサゾリジン、イソオキサゾール、イソキサゾリン、イソキサゾリジン、チアゾール、チアゾリン、チアゾリジン(thiazlolidine)、イソチアゾール、イソチアゾリン(istothiazoline)、イソチアゾリジン、チアジアゾール、チアジアゾリン、チアジアゾリジン、ピリジン、ピペリジン、ピリダジン、ピラジン、ピペラジン、トリアジン、ピラン、テトラヒドロピラン、チオピラン、テトラヒドロチオピラン、オキサジン、チアジン、ジオキシン、モルホリン、プリン、プテリン、および対応するベンズ縮合ヘテロ環、例えばインドール、イソインドール、クマリン、クマロンシノリン、イソシノリン(isochinoline)、シンノリンなどである。
【0013】
“ヘテロ原子”は、炭素および水素以外の原子、好ましくは窒素(N)、酸素(O)または硫黄(S)である。
“ハロゲン”は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード、好ましくはフルオロ、クロロまたはブロモ、特に好ましくはクロロを意味する。
【0014】
“置換されている”は、分子について記載されているときは全て、各分子中の1個以上の水素原子が、互いに独立して、対応する数の置換基で置換されていることを意味する。置換基の例は、ヒドロキシル、ハロゲン、アルキル、アルコキシおよびアミノを含むが、これらに限定されない。
【0015】
式(I)、(II)、(III)または(IV)の化合物は、遊離または酸付加塩形で存在できる。本明細書中、特記しない限り、“式(I)の化合物”なる用語は、例えば全ての形、例えば遊離塩基または酸付加塩形の該化合物を包含すると理解すべきである。医薬使用に適さないが、遊離の式(I)、(II)、(III)または(IV)の化合物の単離または精製に用い得る塩、例えばピクリン酸塩または過塩素酸塩も包含される。治療的使用のために、薬学的に許容される塩または遊離化合物のみが使用され(適応可能であれば医薬製剤の形で)、それ故に好ましい。
【0016】
互変異性体は、例えば、各々少なくとも1個の結合した水素を有するアミノまたはヒドロキシが、二重結合により隣の原子に結合した炭素原子に結合する場合、存在できる(例えばケト−エノールまたはイミン−エナミン互変異性)。
【0017】
式(I)、(II)、(III)または(IV)の化合物およびそれらの塩に存在し得る不斉炭素原子(複数もある)のために、本化合物は光学活性形態または光学異性体の混合物の形態で、例えばラセミ混合物またはジアステレオマー混合物で存在できる。全ての光学異性体およびラセミ混合物を含むそれらの混合物は、本発明の一部である。
【0018】
さらなる局面において、本発明は、遊離塩基または酸付加塩形の、式(II)
【化2】

〔式中、
Qは、CH、CR、Nであり;
Vは、CH、CR、Nであり;
Wは、CH、CR、Nであり;
Xは、CH、Nであり;
Yは、CH、CR、Nであり;
Zは、CR6a6b、NR、Oであり;
は、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであり、そして
は、水素(H)、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであるか;または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって、14個未満の環原子を有する所望により置換されていてよいヘテロ環であり;
は、ハロゲン、ヒドロキシ(OH)、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノであり;
は、ヒドロキシ(OH)、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシであり;
は、水素、ヒドロキシ(OH)であり;
6aおよびR6bは、各々独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ(OH)、アミノ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキルから選択される;
ただし、Q、V、Wは同時にNではなく、そして少なくとも1個のQ、V、WがNである。〕
の新規化合物に関する。
【0019】
さらに別の局面において、本発明は、遊離塩基または酸付加塩形の、式(III)
【化3】

〔式中、
Qは、CH、CR、Nであり;
Vは、CH、CR、Nであり;
Wは、CH、CR、Nであり;
Xは、CH、N;
Yは、CRであり;
Zは、CR6a6b、NR、Oであり;
は、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであり、そして
は、水素(H)、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであるか;または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって、14個未満の環原子を有する所望により置換されていてよいヘテロ環であり;
は、ハロゲン、ヒドロキシ(OH)、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノであり;
は、ヒドロキシ(OH)、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシであり;
は、水素、ヒドロキシ(OH)であり;
6aおよびR6bは、各々独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ(OH)、アミノ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキルから選択される;
ただし、Q、V、Wは同時にNではなく、そして少なくとも1個のQ、V、WがNである。〕
の新規化合物に関する。
【0020】
式(I)、(II)および(III)および対応する中間体化合物に存在する好ましい置換基、好ましい数値範囲または好ましいラジカルの範囲を以下に定義する。
【0021】
Xは、好ましくはCHである。
Yは、好ましくはCHまたはCR(ここで、Rは、好ましくはハロゲン、特に好ましくはクロロである)である。
6aおよびR6bは、存在するならば、好ましくは両方とも水素である。
Zは、好ましくはNH、CHおよびOから選択される。
Zは、好ましくはNHである。
は、好ましくはハロゲン、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノである;
は、より好ましくは、フルオロ、クロロ、C1−4アルキル、例えばメチルである。
は、特に好ましくはクロロである。
は、好ましくはヒドロキシ(OH)、ハロゲン、アルキル、アルコキシである。
は、特に好ましくはアルキル、例えばメチルまたはハロアルキル(置換アルキル)、例えばトリフルオロメチルである。
【0022】
結合している窒素原子と一体となったRおよびRは、好ましくは3−11環原子および1−4ヘテロ原子を有する非置換または置換ヘテロ環であり;該ヘテロ原子はN、O、Sから成る群から選択され、該置換基は、オキソ(=O)、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4アルコキシアルキル、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシカルボニルアルキル、C1−4ハロゲンアルキル、C6−10アリール、ハロゲン−C6−10アリール、C6−10アリールオキシ、C6−10−アリール−C1−4アルキルから成る群から選択される。
【0023】
結合している窒素原子と一体となったRおよびRは、特に好ましくは非置換の、1個または2個置換された5−9環原子および1−3ヘテロ原子を有するヘテロ環であり;該ヘテロ原子はN、Oから成る群から選択され;該置換基は、ハロゲン、C1−4アルキルから成る群から選択される。
【0024】
結合している窒素原子と一体となったRおよびRは、特に好ましくは、
【化4】

から成る群から選択される非置換の、1個または2個置換されたヘテロ環であり、該置換基はハロゲン、例えばフルオロ、クロロ;アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル;ハロアルキル、例えばトリフルオロメチル、フルオロプロピル、ジフルオロプロピル、例えば1,1−ジフルオロプロピルまたは1,2−ジフルオロプロピルから成る群から選択される。
【0025】
およびRにより形成されるヘテロ環が2個以上置換されているとき、該置換基は、同一または異なる環内原子上にあってよい。
およびRは、好ましくは、互いに独立して、所望によりC−Cアルコキシまたはハロゲンで置換されていてよい、C−Cアルキルまたはベンジルである。
【0026】
上記の一般的なまたは好ましいラジカルの定義は、式(I)、(II)、(III)および(IV)の最終生成物に、そしてまた、相応じて、各場合に製造において必要な出発物質または中間体の両方に適用する。これらのラジカルの定義は、互いに任意の組み合わせることができ、すなわち、一定の好ましい範囲内の組合せを含む。さらに、個々の定義を適用しなくてもよい。
【0027】
本発明において優先されるのは、好ましいとして上記に挙げた意味の組合せを含む、式(I)、(II)、(III)および(IV)の化合物である。
本発明において特に優先されるのは、特に好ましいとして上記に挙げた意味の組合せを含む、式(I)、(II)、(III)および(IV)の化合物である。
【0028】
本発明において非常に特に優先されるのは、非常に好ましいとして上記に挙げた意味の組合せを含む、式(I)、(II)、(III)および(IV)の化合物である。
好ましいのは、Rが非置換または置換ヘテロ環である式(I)、(II)および(III)の化合物である。
【0029】
具体的に好ましいのは、以下に示す式(IIaからIId)の化合物である:
【化5】

〔式中、置換基は本明細書に記載の意味を有する。〕。
【化6】

〔式中、置換基は本明細書に記載の意味を有する。〕。
【化7】

〔式中、置換基は本明細書に記載の意味を有する。〕。
【化8】

〔式中、RはC−Cアルキル、好ましくはメチルであり、他の置換基は本明細書に記載の意味を有する。〕。
【0030】
さらに好ましい本発明の化合物は、以下に示す式(IIIaからIIId)を有する:
【化9】

〔式中、全ての置換基は本明細書に記載の意味を有する。〕。
【化10】

〔式中、置換基は本明細書に記載の意味を有する。〕。
【化11】

〔式中、置換基は本明細書に記載の意味を有する。〕。
【化12】

〔式中、Rはハロゲン;C−Cアルキル、好ましくはメチルであり、他の置換基は本明細書に記載の意味を有する。〕。
【0031】
Q、VおよびWが全てCRであるとき、好ましい化合物は、(Ia):
【化13】

〔式中、RはC−Cアルキル;ハロゲン、好ましくはクロロであり、他の置換基は、ここで記載の好ましいものを含み、本明細書に記載の意味を有する〕
の式を有する。
【0032】
特に好ましい化合物のクラスは、式(IV):
【化14】

〔式中、置換基は、ここで記載の好ましいものを含み、本明細書に記載の意味を有する。〕。
【0033】
式(IV)を有する化合物の一つのクラスにおいて、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって、非常に特に好ましくは、ここで記載のヘテロ環を形成する。特に、該ヘテロ環は非置換であるか、1個置換されているか、または2個置換されている。
【0034】
式(IV)を有する化合物の他のクラスにおいて、Rは好ましくはハロゲン、例えばクロロである。
式(IV)を有する化合物のさらなるクラスにおいて、Rは好ましくはアルキル、例えばメチルである。
【0035】
さらなる局面において、本発明は、式(I)、(II)、(III)および(IV)およびそれらの塩の製造方法を提供する。
【0036】
最初の方法は、ZがNHまたはOであるとき、式(ii)
【化15】

〔式中、RおよびRは、上記で定義の通りであり、LGは脱離基、例えば塩素、フッ素、メトキシ、好ましくは塩素である。〕
の化合物と、式(iii)
【化16】

〔式中、Q、V、Wは、上記で定義の通りであり、そしてZはNHまたはOである。〕
の化合物を、所望により反応助剤の存在下で反応させ、
そして得られる化合物を遊離塩基または酸付加塩形で回収する
工程を含む。
【0037】
このような方法は、慣用の方法で、例えば実施例1に記載のような酸性条件下での芳香族性求核性置換により行い得る。所望により、本反応を、実施例2に記載のように、遷移金属触媒の存在下または非存在下、例えばカリウムtert.−ブトキシドを塩基として、および酢酸パラジウム(II)/BINAP触媒を使用して、塩基性条件下で行う。
【0038】
あるいは、本発明の、例えば式(I)の化合物を、式(iv)
【化17】

〔式中、RおよびRは上記で定義の通りである。〕
のアミンと、式(v)
【化18】

〔式中、Q、V、W、Y、XおよびZは上記で定義の通りである。〕
のカルボン酸のカップリングにより製造できる。
【0039】
このような方法は、実施例4に略記のように、酸(v)のアシルハライド(例えば塩化チオニルによる)への変換により行い得、ついで、それを望むアミン(iv)と反応させて、(I)を得る。あるいは、実施例5に示すように、酸(v)を、ペプチドカップリング剤(例えばHATU)で活性化させ、次いでアミン(iv)の添加により(I)に変換し得る。
【0040】
式(ii)、(iii)、(iv)および(v)の出発物質は既知であるか、既知の方法により得ることができる。
【0041】
ZがCHである本発明の化合物を製造するためのさらなる方法は、式(ii)
【化19】

〔式中、RおよびRは、上記で定義の通りであり、LGは脱離基、例えば塩素、フッ素、メトキシ、好ましくは塩素である。〕
の化合物と、式(vi)
【化20】

〔式中、Q、V、Wは上記で定義の通りである。〕
の化合物を、所望により反応助剤、例えばZn/Ni(II)触媒、例えばZn/NiCl(ビスホスフィン)の存在下で反応させ、
そして得られる化合物を遊離塩基または酸付加塩形で回収する
工程を含む。
【0042】
式(ii)および(iv)の出発物質は既知であるか、既知の方法により得ることができる。
【0043】
本発明の、例えば式(II)の化合物は、例えば式(vii)
【化21】

〔式中、X、YおよびLGは、上記で定義の通りである。〕
の化合物と、式(iv)
NH (iv)
〔式中、RおよびRは、上記で定義の通りである。〕
の化合物の反応を含む工程により、利用可能である。
【0044】
式(vii)および(iv)の出発物質は既知であるか、既知の方法により得ることができる。塩素誘導体(vi)の代わりに、活性化剤と組み合わせた遊離酸を使用できる。このようなアミド形成反応は当業者に既知である。
【0045】
以下の考察が、上記の個々の反応に適用される:
a)1個以上の官能基、例えばカルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、またはメルカプトは、出発物質において保護基により保護する必要があるかもしれない。用いる保護基は前駆体に既に存在してよく、意図する官能基を、望まない二次反応、例えばアシル化、エーテル化、エステル化、酸化、加溶媒分解、および類似反応から保護しなければならない。それら自体が容易に、すなわち望まない二次反応無しに、典型的に、加溶媒分解、還元、光分解または、例えば生理学的条件に類似した条件下での酵素活性により除去され、そして最終生成物に存在しないのが、保護基の特徴である。当業者は、どの保護基が、前記および後記の反応に適するか知っているか、または容易に確立できる。このような保護基でのこのような官能基の保護、保護基それら自体、およびそれらの除去反応は、例えば標準参考書、例えばJ. F. W. McOmie, “Protective Groups in Organic Chemistry”, Plenum Press, London and New York 1973, in T. W. Greene, “Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley, New York 1981, in “The Peptides”; Volume 3 (editors: E. Gross and J. Meienhofer), Academic Press, London and New York 1981, in “Methoden der organischen Chemie” (Methods of organic chemistry), Houben Weyl, 4th edition, Volume 15/I, Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974, in H.-D. Jakubke and H. Jescheit, “Aminosaeuren, Peptide, Proteine” (Amino acids, peptides, proteins), Verlag Chemie, Weinheim, Deerfield Beach, and Basel 1982, and in Jochen Lehmann, “Chemie der Kohlenhydrate: Monosaccharide und Derivate” (Chemistry of carbohydrates: monosaccharides and derivatives), Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974に記載されている。
【0046】
b)酸付加塩は、遊離塩基から既知の方法で製造でき、逆もそうである。光学的に純粋な式(I)、(II)、(III)および(IV)の化合物は、対応するラセミ体から、既知の方法、例えばキラルマトリックスでのHPLCに従い、得ることができる。あるいは、光学的に純粋な出発物質を使用できる。
【0047】
c)立体異性混合物、例えばジアステレオマー混合物を、それらの対応する異性体に、それ自体既知の方法で、適当な分離方法により分離できる。ジアステレオマー混合物は、例えばそれらの個々のジアステレオマーに、分別結晶、クロマトグラフィー、溶媒分配、および類似の方法により分離できる。この分離は、出発化合物のレベルでまたは式(I)の化合物それ自体のいずれかで行い得る。エナンチオマーは、例えばエナンチオマー純粋なキラル酸との塩形によるジアステレオマー塩の形成を介して、または、キラルリガンドのクロマトグラフ支持体を使用したクロマトグラフィー、例えばHPLCにより、分離できる。
【0048】
d)上記を実施するのに適当な希釈剤は、とりわけ不活性有機溶媒である。これらは、特に、脂肪族、脂環式または芳香族性、所望によりハロゲン化されている炭化水素、例えば、例えば、ベンジン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはエチレングリコールジメチルエーテルまたはエチレングリコールジエチルエーテル;ケトン、例えばアセトン、ブタノンまたはメチルイソブチルケトン;ニトリル、例えばアセトニトリルプロピオニトリルまたはブチロニトリル;アミド、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−ホルムアニリド、N−メチル−ピロリドンまたはヘキサメチルリントリアミド;エステル、例えば酢酸メチルまたは酢酸エチル、スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド、アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−またはi−プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレン(diethyelene)グリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む。さらに、希釈剤の混合物を使用できる。出発物質、反応条件および助剤に依存して、水または水含有希釈剤が適するかもしれない。出発物質を同時に希釈剤として使用することも可能である。
【0049】
e)反応温度は、相対的に広い範囲で変化し得る。一般に、本方法は0℃から150℃、好ましくは10℃から120℃の温度で行う。脱プロトン化反応は、相対的に広い範囲で代わり得る。一般に、本方法は、−150℃から+50℃、好ましくは−75℃から0℃の温度で行う。
【0050】
f)本反応は、一般に大気圧下で行う。しかしながら、本発明の方法を、高圧または減圧下 − 一般に0.1バールから10バール − で行うことも可能である。
【0051】
g)出発物質は、一般に等モル量で用いる。しかしながら、成分の一つを相対的に大過剰で使用することも可能である。本反応は、一般に、適当な希釈剤中、反応助剤の存在下で実施し、そして本反応混合物は、必要な温度で一定時間撹拌する。
【0052】
h)後処理は慣用法で実施する(製造実施例参照)。
i)上記の方法で得られる式(I)、(II)、(III)および(IV)の化合物を、慣用法により他の式(I)、(II)、(III)および(IV)の化合物に変換できる。
【0053】
式(I)、(II)、(III)および(IV)の化合物およびそれらの薬学的に許容される酸付加塩(以後“本発明の薬剤”と呼ぶ)は、価値ある薬理学的特性を示し、それ故に医薬として有用である。
【0054】
特に、“本発明の薬剤”は、ヒト代謝型グルタミン酸受容体(mGluRs)で、顕著で選択的に調節作用、とりわけアンタゴニスト作用を示す。これは、インビトロで、種々の方法を使用して、例えば組み換えヒト代謝型グルタミン酸受容体、とりわけmGluR5のようなそのPLCに結合したサブタイプで、例えば、L. P. Daggett et al., Neuropharm. Vol. 34, pages 871-886(1995), P. J. Flor et al., J. Neurochem. Vol. 67, pages 58-63(1996)に従った細胞内Ca2+濃度のアゴニスト誘導上昇の阻害の測定により、または、T. Knoepfel et al., Eur. J. Pharmacol. Vol. 288, pages 389-392(1994), L. P. Daggett et al., Neuropharm. Vol. 67, pages 58-63(1996)およびその中の参考文献に記載のとおり、イノシトールホスフェートターンオーバーのアゴニスト誘導上昇がどの程度阻害されるかを決定することなどにより、決定できる。ヒトmGluRサブタイプの単離および発現は、米国特許5,521,297に記載されている。選択した“本発明の薬剤”は、細胞内Ca2+濃度のアゴニスト(例えばグルタメートまたはキスカレート)誘導上昇の阻害、またはアゴニスト(例えばグルタメートまたはキスカレート)誘導イノシトールホスフェートターンオーバーの阻害について、hmGluR5aを発現する組み換え細胞で測定して、約1nMから約50μMのIC50値を有する。
【0055】
それ故に、“本発明の薬剤”は、グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、およびmGluR5により完全にまたは一部仲介される神経系障害の処置に有用である。
【0056】
それ故に、“本発明の薬剤”は、グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、mGluR5により完全にまたは一部仲介される胃腸管および尿路ならびに神経系障害の予防、処置または進行遅延に有用である。
【0057】
グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害は、例えばてんかん重積後の神経保護を含むてんかん発生、脳虚血、とりわけ急性虚血、眼の虚血性疾患、筋肉痙攣(spasm)、例えば局所的または一般的痙攣(spasticity)、皮膚障害、肥満障害および、特に、痙攣(convulsions)または疼痛である。
【0058】
胃腸管の障害は、胃食道逆流性疾患(GERD)、機能的胃腸障害および術後イレウスを含む。
【0059】
機能的胃腸障害(FGID)は、慣用の診断法を使用して有機的(organig)原因がない腹部症状と関連する慢性または再発性状態として定義される。多くのFGIDに存在する主要な症状は、内臓痛および/または不快感である。FGIDは、機能的消化不良(FD)、機能的胸やけ(GERDのサブセット)、過敏性腸症候群(IBS)、機能的腹部膨満、機能的下痢、慢性便秘、胆管の機能的障害ならびにGut 1999;Vol. 45 Suppl. IIに従う他の状態を含む。
【0060】
術後イレウスは、腹部手術後のGI運動性の一過性の機能障害による腸内容物の反口側の通過の不全として定義される。
【0061】
尿路の障害は、尿路の機能的障害および/または不快感/疼痛と関連する状態を含む。尿路の例は、失禁、良性前立腺肥大、前立腺炎、排尿筋過反射、排出閉塞、頻尿、夜間多尿、尿意ひっ迫、過活動膀胱(OAB)、骨盤過敏症、切迫性失禁、尿道炎、前立腺痛、膀胱炎、特発性膀胱過敏症などを含むが、これらに限定されない。OABは、尿失禁を伴うかまたは伴わない切迫、および、通常増加した排尿頻度および夜間多尿により特徴付けられる。
【0062】
mGluR5により完全にまたは一部仲介される神経系障害は、例えばパーキンソン病、老人性認知症、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症および脆弱X症候群のような神経系の急性、外傷性および慢性変性過程、物質関連障害、統合失調症、感情および不安障害のような精神疾患、これらおよび他のCNS障害に関連する注意欠損障害および認知機能障害である。物質関連障害は、物質濫用、物質依存および物質離脱障害を含む。不安障害は、パニック障害、社会および特定の恐怖症、不安、強迫性障害(OCD)、外傷後ストレス障害(PTSD)および全般的不安障害(GAD)を含む。情動障害は、鬱(大鬱病、気分変調症、鬱障害NOS)および双極性障害(双極性IおよびII障害)を含む。これらおよび他のCNS障害に関連する認知機能障害は、注意および覚醒状態、実行および記憶における欠損および異常を含む(例えば作業記憶およびエピソード記憶)。完全にまたは一部仲介される他の障害は、疼痛および掻痒である。
さらなる障害は偏頭痛である。
【0063】
上記障害の処置における“本発明の薬剤”の有用性は、以下に示すものを含む標準試験の範囲で確認できる:
不安における“本発明の薬剤”の活性を、マウスにおけるストレス誘発高熱のような標準モデルにおいて証明できる[A. Lecci et al., Psychopharmacol. 101, 255-261参照]。約0.1から約30mg/kg p.o.の用量で、選択した“本発明の薬剤”は、ストレス誘発高熱を回復させる。
【0064】
約4から約50mg/kg p.o.の用量で、選択した“本発明の薬剤”は、フロインド完全アジュバント(FCA)誘発痛覚過敏の回復を示す[J. Donnerer et al., Neuroscience 49, 693-698(1992)およびC.J. Woolf, Neuroscience 62, 327-331(1994)参照]。
【0065】
GERDにおける“本発明の薬剤”の活性は、イヌにおける胃膨満誘発一過性食道下部括約筋弛緩(TLESR)において証明できる。約0.03から約10mg/kg p.o.の用量で、選択した“本発明の薬剤”はTLESRの発生を減少させる。
【0066】
機能的消化不良における“本発明の薬剤”の活性を、イヌにおける空腹時胃緊張および食物に対する胃順応のモデルにより証明できる。約0.03から約10mg/kg p.o.の用量で、選択した“本発明の薬剤”は、低下した胃緊張の指標である空腹時胃容積を増加させる。
【0067】
内臓痛覚過敏における“本発明の薬剤”を、Tarrerias, A. et al., Pain(2002)100:91-97, Schwetz, I. et al., Am. J. Physiol. (2005)286:G683-G691, of La, J. et al., World J. Gastroenterol. (2003)9:2791-2795による改変した方法に従い、標準ラットモデルにおいて証明できる。約0.03から約30mg/kg p.o.の用量で、選択した“本発明の薬剤”は、内臓抗侵害受容性の指標である、悪化した腹部横紋筋収縮を低下させる。
【0068】
膀胱の内臓感覚/疼痛における“本発明の薬剤”の活性は、Ness TJ and Elhefni H. J Urol. (2004)171:1704-8による改変された方法に従い、標準マウスモデルにおいて証明できる。約0.3から約30mg/kg p.o.の用量で、選択した“本発明の薬剤”は、内臓抗侵害受容性および/または感受性低下の指標であるEMG(内臓運動)応答を低下させる。
【0069】
過活動膀胱および切迫性失禁における“本発明の薬剤”の活性は、Tagaki-Matzumoto et al J. Pharmacol. Sci. (2004)95 :458-465による改変された方法に従い、ラットにおける標準膀胱内圧測定モデルにおいて証明できる。約0.03から約10mg/kg p.o.の用量で、選択した“本発明の薬剤”は、膀胱機能障害状態における治療可能性の指標である、膀胱収縮を誘発する閾値容量を増加させる。
【0070】
上記すべての適応症について、適当な投与量は、もちろん、例えば、用いる化合物、宿主、投与方式ならびに処置する状態の性質および重症度に依存して変化する。しかしながら、一般に、動物における満足いく結果が、約0.05から約100mg/kg 動物体重の1非容量で得られることが示される。大型哺乳動物、例えばヒトにおいて、指示される1日量は本化合物約5から1500mg、好ましくは約10から約1000mgの範囲であり、簡便には1日4回までの分割量で、または持続放出形態で投与する。
【0071】
前記によって、本発明はまた、さらなる局面において、例えばグルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、およびmGluR5により完全にまたは一部仲介される神経系障害の処置における、医薬として使用するための“本発明の薬剤”も提供する。
【0072】
本発明はまた、グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、およびmGluR5により完全にまたは一部仲介される神経系障害の処置における“本発明の薬剤”の使用も提供する。
【0073】
さらなる局面において、本発明は、代謝型グルタミン酸受容体、サブタイプ5のモジュレーター(“mGluR5モジュレーター”)としての式(I)の化合物の使用を提供する。
【0074】
さらに、本発明は、グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、およびmGluR5により完全にまたは一部仲介される神経系障害の処置用医薬組成物の製造のための“本発明の薬剤”の使用を提供する。
【0075】
さらなる局面において、本発明は、mGluR5により完全にまたは一部仲介される障害の処置方法であって、そのような処置を必要とする温血生物に治療的有効量の“本発明の薬剤”を投与する方法にも関する。
【0076】
さらに、本発明は、“本発明の薬剤”を1種以上の担体または1種以上の薬学的に許容される希釈剤と共に含む、医薬組成物に関する。
【0077】
本発明の医薬組成物は、有効量の薬理学的活性成分を単独でまたは相当量の薬学的に許容される担体と共に含む、温血動物(ヒトおよび動物)に経腸、例えば経鼻、直腸または経口、または非経腸、例えば筋肉内または静脈内投与するための組成物である。活性成分の量は、温血動物種、体重、年齢および個々の状態、個々の薬物動態学的データ、処置すべき疾患および投与の方式に依存する。
【0078】
医薬組成物は、約1%から約95%、好ましくは約20%から約90%の活性成分を含む。本発明の医薬組成物は、例えば、単位投与形、例えばアンプル、バイアル、坐薬、糖衣錠、錠剤またはカプセルであり得る。
【0079】
本発明の医薬組成物は、それ自体既知の方法で、例えば慣用の溶解、凍結乾燥、混合、造粒または糖衣工程により製造する。
好ましいのは、実施例に従う化合物である。
【0080】
さらに、適当に同位体標識された“本発明の薬剤”は、代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ5(mGlu5受容体)の選択的標識のための組織病理学的標識剤、造影剤および/またはバイオマーカー(以後“マーカー”)として価値ある特性を示す。より具体的に“本発明の薬剤”は、インビトロまたはインビボでの中枢および末梢mGlu5受容体の標識のためのマーカーとして有用である。特に、適当に同位体標識された本発明の化合物は、PETマーカーとして有用である。このようなPETマーカーは、11C、13N、15O、18Fから成る群から選択される1種以上の原子で標識される。
【0081】
“本発明の薬剤”は、それ故に、例えば、mGlu5受容体で作用する薬剤の受容体占有レベルの決定に、またはmGlu5受容体のアンバランスもしくは機能不全に由来する疾患の診断目的で、およびこのような疾患の薬物良能の効果のモニタリングのために有用である。
【0082】
上記によって、本発明は、神経画像処理のマーカーとして使用するための“本発明の薬剤”を提供する。
【0083】
さらなる局面において、本発明は、“本発明の薬剤”を含む、インビボおよびインビトロでmGlu5受容体が関与する脳および末梢神経系構造を標識するための組成物を提供する。
【0084】
さらなる局面において、本発明は、インビトロまたはインビボでmGlu5受容体が関与する脳および末梢神経系構造を標識する方法であって、脳組織と“本発明の薬剤”を接触させることを含む、方法を提供する。
【0085】
本発明の方法は、“本発明の薬剤”が標的構造を標識するか否かの決定を目的としたさらなる工程を含み得る。該さらなる工程は、陽電子放出断層撮影(PET)または単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)、または放射活性放射の検出を可能にする任意の装置を使用した、標的構造の観察により行い得る。
【0086】
以下の非限定的実施例は本発明を説明する。使用する略語の一覧を以下に示す。
【表1】

【0087】
HPLC特異性
系1:210nmで操作するCTC Analytics HTS PALオートサンプラー、515ポンプ、および996 DADディテクターを備えたWaters系で実施。カラム:CC70/3 Nucleosil 100-3 C18(3μ、70×3mm、Macherey-Nagel、order # 721791.30)、温度:45℃、流速:1.2mL/分。溶離剤:A:水+0.2%HPO(85%、(Merck 100552)+2%MeNOH、(10%、Merck 108123)、B:アセトニトリル+20%水+0.1%HPO(85%)+1%MeNOH(10%)。勾配:6.6分以内に0%Bから95%B、次いで95%B 4.4分。
【0088】
系2:Gilson UV/VIS 152ディテクターおよびFinnigan AQA分光計(ESI)に結合したGilson 331ポンプ、50μLループ注入バルブおよび0.05%TFA含有5%から90%アセトニトリルの勾配で流すWaters XTerra MS C18 3.5μm 4.6x50mm カラム。
【0089】
系3:Agilent 1100 Series、LC-MSDおよびAgilent Zorbax SB-C18 3×30mm 1.8μm
0.7ml/分の流速、35℃で、水+0.05%TFA/アセトニトリル+0.05%TFAを3.25'にわたり100/0から0/100 − 0.75'にわたり0/100 − 0.25'にわたり0/100から90/10の勾配で流すカラム。
【0090】
系4:Agilent 1100 Series、LC-MSDおよびAgilent Zorbax SB-C18 3x30mm 1.8μm
0.7ml/分の流速、35℃で、水+0.05%TFA/アセトニトリル+0.05%TFAを3.25'にわたり90/10から0/100 − 0.75'にわたり0/100 − 0.25'にわたり0/100から70/30の勾配で流すカラム。
【0091】
系5:Agilent 1100 Series、LC-MSDおよびAgilent Zorbax SB-C18 3x30mm 1.8μm
0.7ml/分の流速、35℃で、水+0.05%TFA/アセトニトリル+0.05%TFAを3.25'にわたり70/30から0/100 − 0.75'にわたり0/100 − 0.25'にわたり0/100から60/40の勾配で流すカラム。
【0092】
系6:Agilent 1100 Series、LC-MSDおよびAgilent Zorbax SB-C18 3x30mm 1.8μm
0.7ml/分の流速、35℃で、水+0.05%TFA/アセトニトリル+0.05%TFAを3.25'にわたり30/70から0/100 − 0.75'にわたり0/100 − 0.25'にわたり0/100から90/10 の勾配で流すカラム。
【0093】
実施例1.1:6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−N,N−ジエチル−ニコチンアミド塩酸塩
6−クロロ−N,N−ジエチル−ニコチンアミド(100mg、0.47mmol)および4−クロロアニリン(184mg、1.41mmol)を、氷酢酸(0.6mL)および水(1.4mL)の混合物に懸濁する。反応混合物を密封3mLバイアル中、100℃で一晩加熱する。室温に到達後、反応混合物をMTBE(30mL)に注ぎ、2M HCl(3×5mL)で抽出する。合わせた酸性抽出物を2M NaOH(10mL)の添加によりアルカリ性にし、MTBE(3×15mL)で抽出する。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、蒸発乾固する。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製する。合わせた生成物含有フラクションに4M HClのジオキサン溶液(0.25mL)を添加し、その後蒸発させる。残渣をエーテルでトリチュレートし、濾取し、冷エーテルで洗浄し、45℃で真空乾燥させて、表題化合物を無色結晶として得る(90mg、56%)。TLC:R=0.16(MTBE)、HPLC:t=6.0分、(系1);ESI+MS:m/z=304.5(MH)。
【0094】
出発物質を以下に記載の通り製造できる:
6−クロロ−N,N−ジエチル−ニコチンアミド
Ar下、クロロニコチノイルクロライド(4g、22mmol)をDCM(40mL)に懸濁させる。反応フラスコを氷浴に入れ、ジエチルアミン(2.31mL、22mmol)およびトリエチルアミン(3.90mL、27.8mmol)のDCM(40mL)溶液を、内部温度を5℃未満に維持しながら45分以内に添加する。氷浴を除去し、反応混合物をさらに30分撹拌する。溶液を洗浄し(1×水(40mL)、1×1M NaCO(40mL)、1×水(40mL))、NaSOで乾燥させ、蒸発乾固して、赤みがかったオレンジ色油状物(4.50g、95%)を得て、それはさらに精製することなく使用できる。
【0095】
同じ方法に従って、以下の化合物を製造できる:
実施例1.2:N,N−ジエチル−6−p−トリルアミノ−ニコチンアミド塩酸塩
黄色がかった凍結乾燥物(lyophilisate)、TLC:R=0.22(MTBE)、HPLC:t=5.5分、(系1);ESI+MS:m/z=284.6(MH)。
【0096】
実施例1.3:N,N−ジエチル−6−(4−メトキシ−フェニルアミノ)−ニコチンアミド塩酸塩
薄灰結晶、TLC:R=0.14(MTBE)、HPLC:t=4.6分、(系1);ESI+MS:m/z=300.6(MH)。
【0097】
実施例1.4:6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−N,N−ビス−(2−メトキシ−エチル)−ニコチンアミド塩酸塩
黄色がかった凍結乾燥物、TLC:R=0.10(MTBE)、HPLC:t=5.6分、(系1);ESI+MS:m/z=364.5(MH)。
【0098】
実施例1.5:[6−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
無色結晶、HPLC:t=6.6分、(系1);ESI+MS:m/z=334.5(MH)。
【0099】
実施例1.6:[6−(4−ブロモ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
無色結晶、TLC:R=0.31(MTBE−ETOAC 9:1)、HPLC:t=6.3分、(系1);ESI+MS:m/z=360.6(MH)。
【0100】
実施例1.7:4−[5−(ピペリジン−1−カルボニル)−ピリジン−2−イルアミノ]−ベンゾニトリル
無色結晶、TLC:R=0.14(MTBE)、HPLC:t=5.7分、(系1);ESI+MS:m/z=307.6(MH)。
【0101】
実施例1.8:ピペリジン−1−イル−[6−(4−トリフルオロメトキシ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
無色結晶、TLC:R=0.29(DCM−ETOAC 7:3)、HPLC:t=6.6分、(系1);ESI+MS:m/z=366.7(MH)。
【0102】
実施例1.9:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン塩酸塩
TLC:R=0.23(MTBE)、HPLC:t=6.5分、(系1);ESI+MS:m/z=330.5(MH)。
【0103】
実施例1.10:(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−(6−p−トリルアミノ−ピリジン−3−イル)−メタノン
ベージュ色結晶、TLC:R=0.24(MTBE)、HPLC:t=6.0分、(系1);ESI+MS:m/z=310.5(MH)。
【0104】
実施例1.11:[6−(4−メトキシ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン塩酸塩
紫色結晶、TLC:R=0.27(MTBE)、HPLC:t=5.4分、(系1);ESI+MS:m/z=326.5(MH)。
【0105】
実施例1.12:rac−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
無色結晶、TLC:R=0.25(MTBE)、HPLC:t=6.6分、(系1);ESI+MS:m/z=330.5(MH)。
S−3−メチルピペリジンまたはR−3−メチルピペリジンのいずれかを出発物質として使用して、純粋エナンチオマーを製造できる:
【0106】
実施例1.12a:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(S−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
無色結晶、TLC:R、= 0.22(MTBE)、HPLC:t=6.7分、(系1);ESI+MS:m/z=330.1(MH)。
【0107】
実施例1.12b:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(R−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
ベージュ色結晶、HPLC:t=6.7分、(系1);ESI+MS:m/z=330.2(MH)。
【0108】
実施例1.13:3−メチル−ピペリジン−1−イル)−(6−p−トリルアミノ−ピリジン−3−イル)−メタノン
ピンク色凍結乾燥物、HPLC:t=6.2分、(系1);ESI+MS:m/z=310.5(MH)。
【0109】
実施例1.14:[6−(4−メトキシ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン塩酸塩
褐色結晶、HPLC:t=5.6分、(系1);ESI+MS:m/z=326.5(MH)。
【0110】
実施例1.15:(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−(6−フェニルアミノ−ピリジン−3−イル)−メタノン塩酸塩
無色結晶、TLC:R=0.26(MTBE)、HPLC:t=5.8分、(系1);ESI+MS:m/z=296.5(MH)。
【0111】
実施例1.16:[6−(3−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン塩酸塩
TLC:R=0.27(MTBE)、HPLC:t=6.6分、(系1);ESI+MS:m/z=330.5(MH)。
【0112】
実施例1.17:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン塩酸塩
黄色がかった結晶、TLC:R=0.38(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=5.5分、(系1);ESI+MS:m/z=318.5(MH)。
【0113】
実施例1.18:[6−(4−メトキシ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン塩酸塩
緑色がかった固体、TLC:R=0.35(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=4.0分、(系1);ESI+MS:m/z=314.5(MH)。
【0114】
実施例1.19:cis−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−−イル]−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−メタノン塩酸塩
無色結晶、TLC:R=0.13(MTBE)、HPLC:t=6.1分、(系1);ESI+MS:m/z=346.5(MH)。
【0115】
実施例1.20:(cis−2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−(6−p−トリルアミノ−ピリジン−3−イル)−メタノン塩酸塩
ベージュ色結晶、TLC:R=0.24(MTBE)、HPLC:t=5.4分、(系1);ESI+MS:m/z=326.6(MH)。
【0116】
実施例1.21:(cis−2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−[6−(4−メトキシ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン塩酸塩
紫色結晶、TLC:R=0.16(MTBE)、HPLC:t=4.9分、(系1);ESI+MS:m/z=342.5(MH)。
【0117】
実施例2.1:[6−(5−クロロ−ピリジン−2−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
酢酸パラジウム(II)(2mg、9μmol)およびBINAP(5.6mg、9μmol)の乾燥および脱気したトルエン(1.5mL)中の溶液を、10分、Ar下で撹拌する。次いで、得られる透明黄色溶液を、(6−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピペリジン−1−イル−メタノン(100mg、0.45mmol、実施例1.1に記載の一般法に従い製造)、2−アミノ−5−クロロピリジン(70mg、0.53mmol)、およびKOtBu(257mg、2.22mmol)の乾燥トルエン中の脱気した懸濁液に添加する。反応混合物を、5時間、密封5mLバイアル中で撹拌する。室温に到達後、混合物をMTBE(30mL)に注ぎ、洗浄し(3×HO(20mL))、NaSOで乾燥させ、蒸発させて、濁った油状物を得る。EtOからの結晶化により、表題化合物をベージュ色結晶として得る(87mg、62%)、HPLC:t=4.8分、(系1);ESI+MS:m/z=317.6(MH)。
【0118】
同じ方法に従って、以下の化合物を製造できる:
実施例2.2:アゼパン−1−イル−[6−(ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
黄色がかった凍結乾燥物、TLC:R=0.28(MTBE−MeOH 85:15)、HPLC:t=4.2分、(系1);ESI+MS:m/z=297.2(MH)。
【0119】
実施例2.3:[6−(3,4−ジフルオロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
無色結晶、HPLC:t=6.1分、(系1);ESI+MS:m/z=318.6(MH)。
【0120】
実施例2.4:rac−(2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
ベージュ色粉末、HPLC:t=6.9分、(系1);ESI+MS:m/z=364.0(MH)。
【0121】
実施例2.5:[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−チオモルホリン−4−イル−メタノン
ベージュ色粉末、HPLC:t=6.6分、(系1);ESI+MS:m/z=370.0(MH)。
【0122】
実施例2.6:rac−[5−クロロ−6−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
ベージュ色凍結乾燥物、TLC:R=0.49(MTBE)、HPLC:t=6.2分(系1);ESI+MS:m/z=361.1(MH)。
【0123】
実施例2.7:アゼパン−1−イル−[5−クロロ−6−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
ベージュ色凍結乾燥物、TLC:R=0.32(MTBE)、HPLC:t=6.0分(系1);ESI+MS:m/z=361.1(MH)。
【0124】
実施例2.8:[5−クロロ−6−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
無色凍結乾燥物、TLC:R=0.36(MTBE)、HPLC:t=5.9分(系1);ESI+MS:m/z=347.0(MH)。
【0125】
実施例2.9:[5−クロロ−6−(6−エトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
無色凍結乾燥物、TLC:R=0.23(EtOAc/ヘキサン 1:1)、LC/MS:m/z=361(MH)。
【0126】
実施例2.10:rac−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
ベージュ色結晶、HPLC:t=4.7分(系1);ESI+MS:m/z=345.1(MH)。
S−3−メチルピペリジンまたはR−3−メチルピペリジンのいずれかを出発物質として使用して、純粋エナンチオマーを製造できる:
【0127】
実施例2.10a:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(S−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
褐色ガム状物、HPLC:t=4.7分(系1);ESI+MS。m/z=345.1(MH)
【0128】
実施例2.10b:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(R−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
褐色ガム状物、HPLC:t=4.5分(系1);ESI+MS。m/z=345.1(MH)
【0129】
実施例2.11:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
無色結晶、HPLC:t=4.3分(系1);ESI+MS:m/z=331.1(MH)。
【0130】
実施例2.12:アゼパン−1−イル−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
無色結晶、HPLC:t=4.3分(系1);ESI+MS:m/z=345.1(MH)。
【0131】
実施例2.13:rac−(2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
ベージュ色粉末、HPLC:t=4.1分(系1);ESI+MS:m/z=343.1(MH)。
【0132】
実施例2.14:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−チアゾリジン−3−イル−メタノン
ベージュ色粉末、HPLC:t=4.1分(系1);ESI+MS:m/z=335.0(MH)。
【0133】
実施例2.15:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−チオモルホリン−4−イル−メタノン
ベージュ色粉末、HPLC:t=3.9分(系1);ESI+MS:m/z=349.0(MH)。
【0134】
実施例2.16:[5−クロロ−6−(2−メチル−ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
無色結晶、HPLC:t=5.6分(系1);ESI+MS:m/z=346.1(MH)。
【0135】
実施例2.17:[5−クロロ−6−(2−メチル−ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
無色結晶、HPLC:t=5.1分(系1);ESI+MS:m/z=332.1(MH)。
【0136】
実施例2.18:アゼパン−1−イル−[5−クロロ−6−(2−メチル−ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
無色結晶、HPLC:t=5.5分(系1);ESI+MS:m/z=346.1(MH)。
【0137】
実施例2.19:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
(5,6−ジクロロ−ピリジン−3−イル)−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(300mg、1.04mmol)、3−アミノ−6−メチルピリジン(171mg、1.57mmol)、Pd(OAc)(7mg、0.03mmol)、rac−BINAP(20mg、0.03mmol)および炭酸カリウム(723mg、5.2mmol)の脱気したトルエン(10mL)中の混合物を、アルゴン下、80℃で3時間撹拌した。EtOAcを添加し、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、粗ベージュ色粉末を得た。粗物質をペンタン/EtO中で超音波処理し、次いで濾過した。高真空乾燥後、[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(100mg、27%)をベージュ色粉末として得た。(ES−MS:m/z 359.3/361.3[M+H]、t 3.52分(系2))。
【0138】
出発物質を以下の通り製造した:
i)3−エチルピペリジン
3−エチルピリジン(5.0g、46.7mmol)を、AcOH(100mL)中、PtO(500mg)上で4バール下4時間水素化した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、AcOHで洗浄した。溶媒を真空で除去し、残渣を水に溶解した。溶液を40%NaOH溶液の添加により塩基性化した。水性相をEtOで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、3−エチルピペリジン(4.4g、83%)を透明黄色油状物として得た。
【0139】
ii)(5,6−ジクロロ−ピリジン−3−イル)−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
5,6−ジクロロニコチン酸(1g、5.2mmol)のSOCl(6mL)中の混合物を、70℃で4時間撹拌した。溶媒を真空で除去して、酸クロライドに対応するベージュ色油状物(1.05g)を得た。この油状物をDCM(15mL)に溶解し、0℃でトリエチルアミン(1.1mL、7.84mmol)を添加した。次いで、3−エチルピペリジン(657mg、5.75mmol)のDCM(5mL)溶液を注意深く滴下した。添加の最後に、混合物をRTで30分撹拌した。水を添加し、水性相をDCMで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、(5,6−ジクロロ−ピリジン−3−イル)−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(1.2g、80%)を黄色油状物として得た。(ES−MS:m/z 328.2/330.2[M+CHCN+H]、t 5.48分(系2))。
【0140】
実施例2.20:[5−クロロ−6−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
(5,6−ジクロロ−ピリジン−3−イル)−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(300mg、1.04mmol)、5−アミノ−2−メトキシピリジン(201mg、1.57mmol)、Pd(OAc)(7mg、0.03mmol)、rac−BINAP(20mg、0.03mmol)および炭酸カリウム(723mg、5.2mmol)の脱気したトルエン(10mL)中の溶液を、アルゴン下、80℃で3時間撹拌した。EtOAcを添加し、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、粗ベージュ色粉末を得た。粗物質を、溶離剤としてEtOAc/ヘキサンを使用するフラッシュクロマトグラフィーで精製して、[5−クロロ−6−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(60mg、15%)をベージュ色粉末として得た。(ES−MS:m/z 375.3/375.5[M+H]、t 5.21分(系2))
【0141】
実施例2.21:[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
(5,6−ジクロロ−ピリジン−3−イル)−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(300mg、1.04mmol)、4−クロロアニリン(206mg、1.57mmol)、Pd(OAc)(7mg、0.03mmol)、rac−BINAP(20mg、0.03mmol)および炭酸カリウム(723mg、5.2mmol)の脱気したトルエン(10mL)の混合物を、アルゴン下、80℃で3時間攪拌した。EtOAcを添加し、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、粗ベージュ色粉末を得た。粗物質を、溶離剤としてEtOAc/ヘキサンを使用するフラッシュクロマトグラフィーで精製して、[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(150mg、38%)をベージュ色粉末として得た。(ES−MS:m/z 378.2/380.3[M+H]、t 6.50分(系2))
【0142】
実施例2.22:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
(5,6−ジクロロ−ピリジン−3−イル)−(3−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(440mg、1.26mmol)、3−アミノ−6−メチルピリジン(210mg、1.88mmol)、Pd(OAc)(8.6mg、0.03mmol)、rac−BINAP(24mg、0.03mmol)および炭酸カリウム(879mg、5.0mmol)の脱気したトルエン(10mL)中の粉号物を、アルゴン下、80℃で3時間撹拌した。EtOAcを添加し、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、粗ベージュ色粉末を得た。粗物質を、溶離剤としてEtOAc/ヘキサンを使用するフラッシュクロマトグラフィーで精製して、[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(110mg、23%)をベージュ色粉末として得た。(ES−MS:m/z 373.3/375.3[M+H]、t 4.52分(系2))
【0143】
出発物質を以下の通り製造した:
i)3−プロピルピリジン
0℃で、ジイソプロピルアミン(3.53mL、24.7mmol)のTHF(35mL)中の混合物に、BuLi(ヘキサン中1.6M、15.4mL、25mmol)を滴下した。30分後、HMPA(15.7g、24.7mmol)を添加し、混合物を0℃で15分維持した。次いで3−メチルピリジン(2.3g、24.7mmol)のTHF(10mL)溶液を滴下した。30分後、EtI(3.45g、24.7mmol)のTHF(10mL)溶液を滴下した、混合物を、次いで、RTで1時間撹拌した。混合物を10%HClに注いだ。水性相をEtOで抽出した。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、黄色油状物(300mg、10%)を得て、それをさらに精製することなく使用する。
【0144】
ii)3−プロピルピペリジン
3−プロピルピリジン(300mg、2.48mmol)を、AcOH(20mL)中、PtO(50mg)上で、4バール下、16時間水素化した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、AcOHで洗浄した。溶媒を真空で除去し、残渣を水に溶解した。溶液を40%NaOH溶液の添加により塩基性化した。水性相をEtOで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、3−プロピルピペリジン(300mg、95%)を透明黄色油状物として得た。
【0145】
iii)(5,6−ジクロロ−ピリジン−3−イル)−(3−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
5,6−ジクロロ−ニコチノイルクロライド(550mg、2.61mmol)をDCM(15mL)に溶解し、0℃でトリエチルアミン(0.54mL、3.95mmol)を添加した。次いで、3−プロピルピペリジン(369mg、2.87mmol)のDCM(5mL)溶液を、注意深く滴下した。添加の最後に、混合物をRTで30分撹拌した。水を添加し、水性相をDCMで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、ベージュ色−褐色油状物を得た。この油状物をペンタン中で超音波処理して、(5,6−ジクロロ−ピリジン−3−イル)−(3−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(440mg、48%)をベージュ色−褐色固体として得た。
【0146】
実施例2.23:[5−クロロ−6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
LC/MS:m/z=413(MH);TLC:R=0.40(DCM/MeOH 95:5)。
【0147】
実施例2.24:[5−クロロ−6−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
LC/MS:m/z=375(MH);TLC:R=0.40(DCM/MeOH 95:5)。
【0148】
実施例3.1:rac−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
rac−(5,6−ジクロロピリジン−3−イル)−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(50mg、0.18mmol、実施例1.1に記載の方法に従い製造)および4−クロロフェノール(23.5mg、0.18mmol)の乾燥DMA(1mL)溶液に、微粉砕した無水KCO(50.6mg、0.36mmol)を添加する。懸濁液を、密封5mLバイアル中、140℃で45分、撹拌しながらマイクロ波加熱する。次いで、反応混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、塩水(10mL)で洗浄する。有機層を乾燥させ(NaSO)、蒸発乾固して、褐色油状物を得る。分取HPLCによる精製により、表題化合物を無水シロップ状物として得る(40mg、60%)、HPLC:t=7.1分(系1);ESI+MS:m/z=365.0(MH)。
【0149】
同じ方法に従って、以下の化合物を製造できる:
実施例3.2:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
無色シロップ状物、HPLC:t=6.8分(系1);ESI+MS:m/z=351.0(MH)。
【0150】
実施例3.3:アゼパン−1−イル−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
無色シロップ状物、HPLC:t=7.0分(系1);ESI+MS:m/z=365.0(MH)。
【0151】
実施例4.1:[6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ニコチン酸(210mg、0.92mmol)に、塩化チオニル(2mL)を添加する。無色懸濁液をアルゴン下で20分還流する。冷却後、過剰の塩化チオニルを除去する。残渣をDCM(6mL)に再溶解し、ピペリジン(0.11mL、1.10mmol)およびトリエチルアミン(1.28mL、9.16mmol)のDCM(2mL)溶液を急速に添加する。黄色のわずかに濁った溶液を20分、室温で撹拌する。次いで、MTBE(60mL)を添加し、溶液を2回水および塩水で抽出する。有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させて、黄色泡状物を得る。フラッシュクロマトグラフィー(20g シリカゲル、MeOH−MTBE勾配2%−>15%MeOH、流速20mL/分)、続くエーテルからの結晶化により、表題化合物を無色結晶として得る(573mg、63%)、TLC:R=0.18(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=3.8分(系1);ESI+MS:m/z=297.5(MH)。
【0152】
出発物質を以下に記載の通り製造できる:
i)メチル6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ニコチネート
5−アミノ−2−メチルピリジン(2.22g、20.56mmol)および微粉砕した無水KCO(11.9g、85.2mmol)に、乾燥トルエン(30mL)をアルゴン下添加する。次いで、酢酸パラジウム(II)(79mg、0.34mmol)およびBINAP(218mg、0.34mmol)の乾燥トルエン(10mL)溶液を添加する。反応混合物を油浴(70℃)に入れ、メチル6−クロロニコチネート(3.0g、17.1mmol)の乾燥トルエン(20mL)溶液を30分以内に滴下する。1.5時間後、油浴を除去し、反応フラスコを氷浴に入れる。15分撹拌後、生成物を濾取する。フィルターケーキを3回THF/MeOH 1:1(100mL)でトリチュレートする。合わせた抽出物を蒸発乾固して、褐色粉末を得る。フラッシュクロマトグラフィー(勾配MTBE−MeOH 100:0−MTBE−MeOH 85:15)、続くエーテルからの結晶化により、生成物を薄ピンク色結晶として得る(1.86g、45%)。
【0153】
ii)6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ニコチン酸
メチル6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ニコチネート(2.72g、11.18mmol)のメタノール(55mL)懸濁液に、2M NaOH(17mL)を添加する。反応混合物を60℃で30分加熱する。15分後、透明の赤色がかった溶液が形成される。次いで、反応フラスコを氷浴に入れ、2M HCl(17mL)を、内部温度が20℃を超えない速度で添加する。メタノール蒸発後、懸濁液を水(50mL)で希釈する。生成物を濾取し、冷水で洗浄し、60℃で一晩真空乾燥させて、ピンク色粉末を得る(2.78g、100%)。
【0154】
同じ方法に従って、以下の化合物を製造できる:
実施例4.2:アゼパン−1−イル−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
黄色泡状物、TLC:R=0.25(MTBE)、HPLC:t=6.5分(系1);ESI+MS:m/z=330.5(MH)。
【0155】
実施例4.3:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−
メタノン
無色結晶、TLC:R=0.23(MTBE)、HPLC:t=6.1分(系1);ESI+MS:m/z=352.6(MH)。
【0156】
実施例4.4:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
無色結晶、TLC:R=0.3(MTBE)、HPLC:t=6.6分(系1);ESI+MS:m/z=330.6(MH)。
【0157】
実施例4.5:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3,5−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(ジアステレオマー混合物cis/trans 72:28)
無色結晶、TLC:R=0.35(MTBE)、HPLC:t=6.9分(transジアステレオマー、28%)、7.0分(cisジアステレオマー、72%)(系1);ESI+MS:m/z=344.6(MH)。
【0158】
実施例4.6:rac−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
無色泡状物、TLC:R=0.32(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=5.2分(系1);ESI+MS:m/z=346.5(MH)。
【0159】
実施例4.7:rac−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン
無色泡状物、TLC:R=0.43(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=5.8分(系1);ESI+MS:m/z=346.5(MH)。
【0160】
実施例4.8:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(オクタヒドロ−キノリン−1−イル)−メタノン(ジアステレオマー混合物、cis/trans)
無色泡状物、TLC:R=0.22、0.29(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=7.3分(系1);ESI+MS:m/z=370.7(MH)。
【0161】
実施例4.9:(3−アザ−ビシクロ[3.2.2]ノン−3−イル)−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
泡状物、TLC:R=0.28(MTBE)、HPLC:t=6.9分(系1);ESI+MS:m/z=356.6(MH)。
【0162】
実施例4.10:(2−アザ−トリシクロ[3.3.1.13,7]デク−2−イル)−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
無色結晶、TLC:R=0.23(MTBE)、HPLC:t=7.0分(系1);ESI+MS:m/z=368.6(MH)。
【0163】
実施例4.11:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−ヒドロキシ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル)−メタノン
無色泡状物、TLC:R=0.36(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=5.4分(系1);ESI+MS:m/z=358.6(MH)。
【0164】
実施例4.12:rac−(2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
無色結晶、TLC:R=0.31(MTBE−MeOH 95:5)、HPLC:t=6.2分(系1);ESI+MS:m/z=328.6(MH)。
【0165】
実施例4.13:rac−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−[6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
黄色泡状物、TLC:R=0.26(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=4.4分(系1);ESI+MS:m/z=311.6(MH)。
S−3−メチルピペリジンまたはR−3−メチルピペリジンのいずれかを出発物質として使用して、純粋エナンチオマーを製造できる:
【0166】
実施例4.13a:(S−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−[6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
無色泡状物、TLC:R=0.32(MTBE−MeOH 85:15)、HPLC:t=4.1分(系1);ESI+MS:m/z=311.2(MH)。
【0167】
実施例4.13b:(R−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−[6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
無色泡状物、HPLC:t=4.1分(系1);ESI+MS:m/z=311.2(MH)。
【0168】
実施例4.14:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(rel−(3aR,4S,7aR)−4−ヒドロキシ−4−m−トリルエチニル−オクタヒドロ−インドール−1−イル)−メタノン
黄色泡状物、TLC:R=0.32(MTBE−MeOH 95:5)、HPLC:t=6.8分(系1);ESI+MS:m/z=486.7(MH)。
【0169】
実施例4.15:アゼパン−1−イル−[6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
黄色結晶、TLC:R=0.2(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=4.0分(系1);ESI+MS:m/z=311.6(MH)。
【0170】
実施例4.16:アゾカン−1−イル−[6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
TLC:R=0.33(MTBE−MeOH 85:15)、HPLC:t=4.5分(系1);ESI+MS:m/z=325.6(MH)。
【0171】
実施例4.17:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.13(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.8分(系4);LC/MS MS:m/z=359(MH)。
【0172】
実施例4.18:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.81(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.8分(系4);LC/MS MS:m/z=359(MH);[α] =−33.6°(c=1.0、CHCl、20℃)。
【0173】
実施例4.19:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((S)−2−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.81(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.8分(系4);LC/MS MS:m/z=359(MH)、[α]Hg578=+1.64°(c=0.16、DCM、20℃)。
【0174】
実施例4.20:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2,3−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.75(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.8分(系4);LC/MS MS:m/z=359(MH)。
【0175】
実施例4.21:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((2S,3S)−2,3−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.66(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.76分(系4);LC/MS MS:m/z=359(MH)、[α]Hg578=+0.9°(c=0.11、DCM、20℃)。
【0176】
実施例4.22:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((2R,3R)−2,3−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.72(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.76分(系4);LC/MS MS:m/z=359(MH)、[α]Hg578 =−1.0°(c=0.11、DCM、20℃)。
【0177】
実施例4.23:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((S)−2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.87(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.65分(系4);LC/MS MS:m/z=345(MH)、[α]Hg578=+0.10°(c=0.67、DCM、20℃)。
【0178】
実施例4.24:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.80(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.65分(系4);LC/MS MS:m/z=345(MH)、[α]Hg578 =−0.10°(c=0.67、DCM、20℃)。
【0179】
実施例4.25:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(オクタヒドロ−[1]ピリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.79(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.76分(系4);LC/MS MS:m/z=371(MH)。
【0180】
実施例4.26:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(4aS,7aS)−オクタヒドロ−[1]ピリジン−1−イル−メタノン
TLC:R=0.64(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.86分(系4);LC/MS MS:m/z=371(MH)、[α]Hg578=+0.12°(c=0.007、DCM、20℃)。
【0181】
実施例4.27:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(4aR,7aR)−オクタヒドロ−[1]ピリジン−1−イル−メタノン
TLC:R=0.64(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.84分(系4);LC/MS MS:m/z=371(MH)、[α]Hg578 =−0.15°(c=0.007、DCM、20℃)。
【0182】
実施例4.28:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−イソプロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.76(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.90分(系4);LC/MS MS:m/z=373(MH)。
【0183】
実施例4.29:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−イソプロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.63(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.88分(系4);LC/MS MS:m/z=373(MH)、[α]Hg578=+0.72°(c=0.09、DCM、20℃)。
【0184】
実施例4.30:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((S)−2−イソプロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.63(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.89分(系4);LC/MS MS:m/z=373(MH)、[α]Hg578 =−0.79°(c=0.09、DCM、20℃)。
【0185】
実施例4.31:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.30(EtOAc/ヘキサン 1:1)、HPLC:t=2.83分(系4);LC/MS MS:m/z=359(MH)。
【0186】
実施例4.32:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((S)−3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.28(EtOAc/ヘキサン 1:1)、HPLC:t=2.86分(系4);LC/MS MS:m/z=359(MH)。
【0187】
実施例4.33:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−シクロプロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.51(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.90分(系4);LC/MS MS:m/z=373(MH)。
【0188】
出発物質を以下に記載の通り製造できる:
i)3−シクロプロピル−ピペリジン塩酸塩
3−シクロプロピルピリジン(820mg、5.27mmol)を、MeOH(15mL)および濃水性塩酸(0.58mL)の混合物中、Nishimura触媒(70mg)の存在下、大気圧下で22時間水素化した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、MeOHで洗浄した。溶媒を真空で除去し、残渣を水に溶解した。水性溶液を最初にDCMで洗浄し、次いで40%NaOH溶液の添加により塩基性化し、2回DCMで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、エタノール性塩酸の添加により酸性化し、真空で濃縮して、3−シクロプロピルピペリジン塩酸塩(694mg、82%)を無色結晶として得た。TLC:R=0.49(DCM/MeOH 5:1)、LC/MS MS:m/z=126(MH)。
【0189】
実施例4.34:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.84(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.95分(系4);LC/MS MS:m/z=373(MH)。
【0190】
実施例4.35:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((S)−2−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.69(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.97分(系4);LC/MS MS:m/z=373(MH)、[α]Hg578=+1.17°(c=0.09、DCM、20℃)。
【0191】
実施例4.36:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.61(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.97分(系4);LC/MS MS:m/z=373(MH)、[α]Hg578 =−1.17°(c=0.09、DCM、20℃)。
【0192】
実施例4.37:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2,3−ジエチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.21(EtOAc/ヘキサン 1:1)、HPLC:t=3.08分(系4);LC/MS MS:m/z=387(MH)。
【0193】
実施例4.38:(2−ブチル−ピペリジン−1−イル)−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
TLC:R=0.22(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=3.09分(系4);LC/MS MS:m/z=387(MH)。
【0194】
実施例4.39:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(1−エチル−プロピル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
TLC:R=0.87(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=3.19分(系4);LC/MS MS:m/z=401(MH)。
【0195】
実施例4.40:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−エチル−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.22(EtOAc/ヘキサン 3:1)、HPLC:t=2.89分(系4);LC/MS MS:m/z=373(MH)。
【0196】
出発物質を以下の通り製造した:
i)2−エチル−3−メチル−ピリジン
2−エチル−3−メチルピリジンを、Tetrahedron Letters 2002, 43, 6987-6990に記載の方法に従った2−ブロモ−3−メチルピリジンとエチルボロン酸の鈴木カップリングにより製造した。望む生成物をシリカゲルで精製後に52%収率で得た。
【0197】
ii)2−エチル−3−メチル−ピペリジン塩酸塩
2−エチル−3−メチルピリジン(1.75g、11.1mmol)を、MeOH(32mL)および濃水性塩酸(1.2mL)の混合物中、Nishimura触媒(180mg)の存在下、大気圧下で22時間水素化した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、MeOHで洗浄した。溶媒を真空で除去し、残渣を水に溶解した。水性溶液を最初にDCMで洗浄し、次いで40%NaOH溶液の添加により塩基性化し、2回DCMで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、エタノール性塩酸の添加により酸性化し、真空で濃縮して、2−エチル−3−メチルピペリジン塩酸塩(1.60g、88%)を無色結晶として得た。
【0198】
実施例4.41:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−フェニル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.34(EtOAc/ヘキサン 3:1)、HPLC:t=1.85分(系5);LC/MS MS:m/z=407(MH)。
【0199】
実施例4.42:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[2,2']ビピリジニル−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.17(EtOAc/ヘキサン 3:1)、HPLC:t=2.29分(系5);LC/MS MS:m/z=408(MH)。
【0200】
実施例4.43:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[2,3']ビピリジニル−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.25(DCM/MeOH 9:1)、HPLC:t=2.11分(系5);LC/MS MS:m/z=408(MH)。
【0201】
実施例4.44:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
TLC:R=0.34(DCM/MeOH 9:1)、HPLC:t=2.62分(系4);LC/MS MS:m/z=401(MH)。
【0202】
実施例4.45:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(5−メチル−フラン−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
TLC:R=0.63(DCM/MeOH 9:1)、HPLC:t=3.00分(系4);LC/MS MS:m/z=411(MH)。
【0203】
実施例4.46:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−オキサゾール−2−イル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.55(DCM/MeOH 9:1)、HPLC:t=2.66分(系4);LC/MS MS:m/z=414(MH)。
【0204】
実施例4.47:[2−(2−クロロ−エチル)−ピペリジン−1−イル]−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
TLC:R=0.33(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=0.76分(系4);LC/MS MS:m/z=394(MH)。
【0205】
実施例4.48:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.25(EtOAc/ヘキサン 3:1)、HPLC:t=3.03分(系3);LC/MS MS:m/z=359(MH)。
【0206】
実施例4.49:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.44(EtOAc/ヘキサン 3:1)、HPLC:t=3.14分(系4);LC/MS MS:m/z=387(MH)。
【0207】
実施例4.50:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−メチル−6−プロピル(ropyl)−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.35(EtOAc/ヘキサン 3:1)、HPLC:t=2.13分(系5);LC/MS MS:m/z=387(MH)。
【0208】
実施例4.51:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((2R,6R)−2−エチル−6−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.45(EtOAc/ヘキサン 3:1)、HPLC:t=2.25分(系5);LC/MS MS:m/z=387(MH)。
【0209】
実施例4.52:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(5−メチル−2−プロピル(ropyl)−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.40(EtOAc/ヘキサン 3:1)、HPLC:t=2.06分(系5);LC/MS MS:m/z=387(MH)。
【0210】
出発物質を以下の通り製造した:
i)5−メチル−2−プロピル−ピリジン
5−メチル−2−プロピル−ピリジンを、Tetrahedron Letters 2002, 43, 6987-6990に記載の方法に従った、2−ブロモ−5−メチルピリジンとプロピルボロン酸の鈴木カップリングにより製造した。望む生成物をシリカゲルで精製後、24%収率で得た。
【0211】
ii)5−メチル−2−プロピル−ピペリジン塩酸塩
5−メチル−2−プロピル−ピリジン(345mg、2.55mmol)を、MeOH(10mL)および濃水性塩酸(0.29mL)の混合物中、Nishimura触媒(50mg)の存在下、大気圧下で40時間水素化した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、MeOHで洗浄した。溶媒を真空で除去し、残渣を水に溶解した。水性溶液を最初にDCMで洗浄し、次いで40%NaOH溶液の添加により塩基性化し、2回DCMで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、エタノール性塩酸の添加により酸性化し、真空で濃縮して、2−メチル−3−プロピルピペリジン塩酸塩(0.43g、95%)をベージュ色結晶として得た。
【0212】
実施例4.53:[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(オクタヒドロ−1]ピリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.71(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=3.85分(系5);LC/MS MS:m/z=391(MH)。
【0213】
実施例4.54:[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.75(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=3.78分(系5);LC/MS MS:m/z=379(MH)。
【0214】
実施例4.55:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−ビニル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.78(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.70分(系4);LC/MS MS:m/z=357(MH)。
【0215】
実施例4.56:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[((Z)−2−プロペニル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
TLC:R=0.66(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.88分(系4);LC/MS MS:m/z=371(MH)。
【0216】
実施例4.57:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[3−エチリデン−ピペリジン−1−イル]−メタノン
TLC:R=0.89(DCM/MeOH 5:1)、HPLC:t=2.85分(系4);LC/MS MS:m/z=357(MH)。
【0217】
出発物質を以下の通り製造した:
i)3−エチリデン−ピペリジン塩酸塩
カリウム−tert−ブトキシド(3.10g、27.6mmol、1.1当量)のTHF(30mL)溶液に、rtで、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(11.0g、29.6mmol、1.18当量)、続いて1−(tert−ブトキシカルボニル)−3−ピペリドン(5.0g、25.1mmol)のTHF(20mL)溶液を連続的に添加した。得られた懸濁液を24時間、rtで撹拌後、水を添加し、水性相をDCMで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空で除去した。フラッシュクロマトグラフィーで精製後、3−エチリデン−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5.5g、100%)が1:2 E/Z異性体混合物として得られた。Boc基の脱保護を、3−エチリデン−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5.5g、26mmol)のHCl/ジオキサン(4M、15mL)溶液中、1時間、rtで撹拌により行った。白色沈殿を濾取し、2回ジエチルエーテルで洗浄し、真空で乾燥させて、望む生成物をベージュ色結晶として得た(2.99g、78%)。LC/MS MS:m/z=111(MH)。
【0218】
実施例4.58:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[3−プロピリデン−ピペリジン−1−イル]−メタノン
TLC:R=0.16(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.85分(系4);LC/MS MS:m/z=371(MH)。
3−プロピリデン−ピペリジン塩酸塩を、プロピルトリフェニルホスホニウムブロマイドおよび1−(tert−ブトキシカルボニル)−3−ピペリドンから出発して、実施例4.57 iに記載の方法に準じて、71%の全体的収率で製造した。LC/MS MS:m/z=126(MH)。
【0219】
実施例4.59:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−エトキシメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.66(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.88分(系4);LC/MS MS:m/z=371(MH)。
【0220】
実施例4.60:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−トキシメチル(thoxymethyl)−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.26(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.55分(系4);LC/MS MS:m/z=389(MH)。
【0221】
実施例4.61:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
TLC:R=0.23(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.72分(系4);LC/MS MS:m/z=375(MH)。
【0222】
実施例4.62:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(5−フルオロ−2−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.35(EtOAc/ヘキサン 2:1)、HPLC:t=1.60分(系5);LC/MS MS:m/z=391(MH)。
【0223】
出発物質を以下の通り製造した:
i)5−フルオロ−2−プロピルピリジン
n−プロピルマグネシウムクロライド(13mL、ジエチルエーテル中1.0M)および塩化亜鉛(17mL、THF中0.5M、2.5当量)の懸濁液に、1−メチル−2−ピロリジノン(10mL)、2−ブロモ−5−フルオロピリジン(600mg、3.41mmol)およびビス(tri−tert.−ブチルホスフィン)パラジウム(174mg、0.34mmol、0.1当量)を添加した。80℃で3時間撹拌後、混合物を0℃に冷却し、水を添加し、得られた溶液をEtOAcで2回抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空で除去した。フラッシュクロマトグラフィーで精製後、5−フルオロ−2−プロピルピリジン(182mg、30%)を得た。LC/MS MS:m/z=140(MH)。
【0224】
ii)5−フルオロ−2−プロピル−ピペリジン塩酸塩
5−フルオロ−2−プロピルピリジン(182mg、1.04mmol)を、MeOH(10mL)および濃水性塩酸(0.13mL)の混合物中、Nishimura触媒(50mg)の存在下、4バールで3.5時間水素化した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、MeOHで洗浄した。溶媒を真空で除去し、残渣を水に溶解した。水性溶液を最初にDCMで洗浄し、次いで40%NaOH溶液の添加により塩基性化し、2回DCMで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、エタノール性塩酸の添加により酸性化し、真空で濃縮して、5−フルオロ−2−プロピル−ピペリジン塩酸塩および2−プロピル−ピペリジン塩酸塩の混合物を明赤色固体(95%)として得て、それを次工程にさらに精製せずに使用した。
【0225】
実施例4.63:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(1,2−ジフルオロ−プロピル)−ピペリジン−1−イル]−メタノンおよび実施例4.64:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(2−フルオロ−プロピル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
両方の化合物を、対応する混合物のTLC分離後に単離した。
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(1,2−ジフルオロ−プロピル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン:TLC:R=0.39(EtOAc/ヘキサン 5:1)、HPLC:t=1.37分(系5);LC/MS MS:m/z=391(MH)。
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(1−フルオロ−プロピル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン:TLC:R=0.40(EtOAc/ヘキサン 5:1)、HPLC:t=1.22分(系5);LC/MS MS:m/z=409(MH)。
【0226】
出発物質を以下の通り製造した:
i)2−(1,2−ジフルオロ−プロペニル)−ピリジン
1−ピリジン−2−イル−プロパン−2−オン(3.75g、27.7mmol)のDCM(20mL)溶液に、0℃でDAST(10.1mL、69mmol、2.50当量)を添加した。溶液を15時間(0℃→rt)撹拌後、それをDCMで希釈し、その後氷水をゆっくり添加することによりクエンチした。得られた溶液を2回DCMで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空で除去した。フラッシュクロマトグラフィーで精製後、2−(1,2−ジフルオロ−プロペニル)−ピリジン(616mg、14%)をベージュ色油状物として得た。LC/MS MS:m/z=156(MH)。
【0227】
ii)2−(1,2−ジフルオロ−プロピル)−ピペリジン塩酸塩、2−(1−フルオロ−プロピル)−ピペリジンヒドロ−クロライドおよび2−プロピル−ピペリジン塩酸塩
2−(1,2−ジフルオロ−プロペニル)−ピリジン(820mg、4.28mmol)を、MeOH(25mL)および濃水性塩酸(0.46mL)の混合物中、Nishimura触媒(100mg)の存在下、大気圧で24時間水素化した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、MeOHで洗浄した。溶媒を真空で除去し、残渣を水に溶解した。水性溶液を最初にDCMで洗浄し、次いで40%NaOH溶液の添加により塩基性化し、2回DCMで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、エタノール性塩酸の添加により酸性化し、真空で濃縮して、2−(1,2−ジフルオロ−プロピル)−ピペリジン塩酸塩、2−(1−フルオロ−プロピル)−ピペリジン塩酸塩および2−プロピル−ピペリジン塩酸塩の混合物を明赤色固体(100%)として得て、それを次工程にさらに精製せずに使用した。
【0228】
実施例4.65:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−エチル−[1,3]オキサゼパン−3−イル)−メタノン
TLC:R=0.21(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.66分(系4);LC/MS MS:m/z=375(MH)。
【0229】
実施例4.66:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−プロピル−[1,3]オキサゼパン−3−イル)−メタノン
TLC:R=0.2(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.82分(系4);LC/MS MS:m/z=389(MH)。
【0230】
実施例4.67:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(1−エチル−プロピル)−[1,3]オキサゼパン−3−イル]−メタノン
TLC:R=0.17(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=3.10分(系4);LC/MS MS:m/z=417(MH)。
【0231】
実施例4.68:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−プロピル−[1,3]オキサジナン−3−イル)−メタノン
TLC:R=0.11(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.55分(系4);LC/MS MS:m/z=375(MH)。
【0232】
実施例4.69:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(1−エチル−プロピル)−[1,3]オキサジナン−3−イル]−メタノン
TLC:R=0.18(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.89分(系4);LC/MS MS:m/z=403(MH)。
【0233】
実施例4.70:(2−ブチル−[1,3]オキサジナン−3−イル)−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
TLC:R=0.12(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.87分(系4);LC/MS MS:m/z=389(MH)。
【0234】
実施例4.71:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(2−メトキシ−エチル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
TLC:R=0.15(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.60分(系4);LC/MS MS:m/z=389(MH)。
【0235】
実施例4.72:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−フェニル−ピロリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.66(DCM/MeOH 9:1)、HPLC:t=3.07分(系3);LC/MS MS:m/z=393(MH)。
【0236】
実施例4.73:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−ピリジン−2−イル−ピロリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.65(DCM/MeOH 9:1)、HPLC:t=2.48分(系3);LC/MS MS:m/z=394(MH)。
【0237】
実施例4.74:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−エトキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.44(DCM/MeOH 9:1)、HPLC:t=2.09分(系3);LC/MS MS:m/z=361(MH)。
【0238】
実施例4.75:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−ピロリジン−1−イル]−メタノン
TLC:R=0.5(DCM/MeOH 9:1)、HPLC:t=3.15分(系3);LC/MS MS:m/z=413(MH)。
【0239】
実施例4.76:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−プロピル−アゼパン−1−イル)−メタノン
TLC:R=0.52(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=3.21分(系3);LC/MS MS:m/z=387(MH)。
【0240】
実施例4.77:[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−プロピル−モルホリン−4−イル)−メタノン
TLC:R=0.18(DCM/MeOH 95:5)、HPLC:t=2.53分(系4);LC/MS MS:m/z=375(MH)。
【0241】
実施例5.1:アゼパン−1−イル−[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチン酸(72mg、0.25mmol)およびDIPEA(67μL、0.38mmol)の1,2−ジメトキシエタン(1.2mL)溶液に、HATU(97mg、0.25mmol)を一度に添加する。反応混合物を30分、RTで撹拌する。次いで、ヘキサメチレンイミン(24μL、0.2mmol)を注入し、撹拌をさらに6時間続ける。反応混合物を蒸発乾固し、残渣を分取HPLC(YMC Pack Pro C18 5μm、150×30mm;AcN−HO−0.1%TFA勾配10%−>100%AcN;流速:20mL/分)で精製する。生成物含有フラクションを合わせ、アセトニトリルを蒸発させる。残った水性溶液を固体NaHCOの添加によりアルカリ性にし、酢酸エチルで抽出する。有機層を分離し、塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、および蒸発乾固して、表題化合物を無色粉末として得る(75mg、81%)、HPLC:t=7.0分(系1);ESI+MS:m/z=364.0、366.0(MH)。
【0242】
出発物質を以下に記載の通り製造できる:
5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ニコチン酸
5,6−ジクロロニコチン酸(0.5g、2.55mmol)および4−クロロアニリン(293mg、2.30mmol)の氷酢酸(5mL)溶液を、150℃で75分マイクロ波加熱する。透明溶液に、酢酸エチル(10mL)を添加する。短時間後、生成物は結晶化し始める。沈殿を濾取し、酢酸エチルで洗浄し、室温で真空乾燥させて、望む生成物を無色粉末として得る(470mg、65%)。
【0243】
同じ方法に従って、以下の化合物を製造できる:
実施例5.2:rac−[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
無色シロップ状物、HPLC:t=7.2分(系1);ESI+MS:m/z=364.0、366.0(MH)。
【0244】
S−3−メチルピペリジンまたはR−3−メチルピペリジンのいずれかを出発物質として使用して、純粋エナンチオマーを製造できる:
実施例5.2a:[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(S−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
褐色ガム状物、HPLC:t=7.4分(系1);ESI+MS:m/z=364.0、366.0(MH)。
【0245】
実施例5.2b:[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(R−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
褐色ガム状物、HPLC:t=7.3分(系1);ESI+MS:m/z=364.0、366.0(MH)。
【0246】
実施例5.3:アゼパン−1−イル−[2−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−5−イル]−メタノン
無色結晶、HPLC:t=6.4分(系1);ESI+MS:m/z=331.5(MH)。
【0247】
実施例5.4:[2−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−5−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
無色結晶、HPLC:t=6.2分(系1);ESI+MS:m/z=317.6(MH)。
【0248】
実施例5.5:rac−[2−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−5−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
無色結晶、HPLC:t=6.5分(系1);ESI+MS:m/z=331.6(MH)。
【0249】
実施例6.1:アゼパン−1−イル−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−5−メトキシ−ピリジン−3−イル]−メタノン
アゼパン−1−イル−(6−クロロ−5−メトキシ−ピリジン−3−イル)−メタノン(198mg、0.70mmol)および4−クロロアニリン(270mg、2.11mmol)のトルエン(5mL)溶液に、微粉砕した無水KCO(491mg、3.52mmol)を添加する。得られた懸濁液に、酢酸パラジウム(II)(10mg、0.04mmol)およびBINAP(27mg、0.04mmol)を、20分、90℃で撹拌しながらトルエン(1mL)に溶解することにより製造したまだ暖かい溶液に添加する。反応混合物を、アルゴン下、21時間、80℃で撹拌する。冷却後、酢酸エチル(40mL)を添加し、溶液を水(3×15mL)で抽出する。有機層を単離し、NaSOで乾燥させ、蒸発乾固して、暗緑色油状物を得る。粗生成物をbyフラッシュクロマトグラフィー(24g シリカゲル、MeOH−MTBE勾配2%−>15%MeOH、流速20mL/分)で精製する。EtOからの再結晶により、望む化合物をベージュ色結晶として得る、TLC:R=0.14(MTBE)、HPLC:t=7.0分(系1);ESI+MS:m/z=360.1(MH)。
【0250】
出発物質を以下に記載の通り製造できる:
i)6−クロロ−5−メトキシニコチン酸
メチル6−クロロ−5−ヒドロキシニコチネート(0.95g、5.07mmol、WO00/51614に従い製造)のDMSO(9.5mL)溶液に、粉末化85%KOH(0.67g、10.1mmol)を添加して、続いてヨウ化メチル(0.35mL、5.57mmol)をゆっくり注入する。反応混合物を一晩、RTで撹拌する。中間体エステルの完全な加水分解を得るために、水(1mL)を添加し、撹拌をさらに30分続ける。溶液を1M HCl(100mL)で希釈し、酢酸エチル(1×100mL、3×50mL)で抽出する。合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥させ、蒸発させて、黄色固体残渣を得る。HO(20mL)でのトリチュレーション、続く真空で65℃での乾燥により、表題化合物をベージュ色粉末として得る(846mg、89%)。
【0251】
ii)アゼパン−1−イル−(6−クロロ−5−メトキシ−ピリジン−3−イル)−メタノン
6−クロロ−5−メトキシニコチン酸(272mg、1.45mmol)および塩化チオニル(3.2mL)の混合物を、30分、75℃で撹拌する。透明溶液を蒸発乾固し、残渣をDCM(4mL)にアルゴン下再溶解する。トリエチルアミン(2mL、14.5mmol)およびヘキサメチレンアミン(0.2mL、1.74mmol)添加後、黄色の濁った反応混合物を1時間、RTで撹拌する。次いでMTBE(30mL)を添加し、溶液をHO(3×10mL)で抽出し、NaSOで乾燥させ、蒸発させて、表題化合物を黄色油状物として得る(407mg、100%)。本物質は、次工程にさらなる精製なしに使用できる。
【0252】
同じ方法に従い、以下の化合物を得ることができる:
実施例6.2:アゼパン−1−イル−[5−メトキシ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン]
黄色凍結乾燥物、TLC:R=0.16(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=4.5分(系1);ESI+MS:m/z=341.1(MH)。
【0253】
実施例6.3:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−5−メトキシ−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
黄色がかった結晶、TLC:R=0.13(MTBE)、HPLC:t=6.9分(系1);ESI+MS:m/z=346.1(MH)。
【0254】
実施例6.4:[5−メトキシ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
黄色がかった凍結乾燥物、TLC:R=0.15(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=4.0分(系1);ESI+MS:m/z=327.1(MH)。
【0255】
実施例6.5:アゼパン−1−イル−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−5−エトキシ−ピリジン−3−イル]−メタノン
無色凍結乾燥物、TLC:R=0.29(MTBE)、HPLC:t=7.4分(系1);ESI+MS:m/z=374.1(MH)。
【0256】
実施例6.6:アゼパン−1−イル−[5−エトキシ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
無色凍結乾燥物、TLC:R=0.25(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=4.6分(系1);ESI+MS:m/z=355.2(MH)。
【0257】
実施例6.7:[5−エトキシ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
無色凍結乾燥物、TLC:R=0.21(MTBE−MeOH 9:1)、HPLC:t=4.4分(系1);ESI+MS:m/z=341.2(MH)。
【0258】
実施例7.1:[5−クロロ−6−(6−クロロ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
5−[3−クロロ−5−(3−メチル−ピペリジン−1−カルボニル)−ピリジン−2−イルアミノ]−1H−ピリジン−2−オン(88mg、0.25mmol)およびDMAP(5mg、0.04mmol)のホスホリルクロライド(2.75mL)溶液を、アルゴン下で90時間還流する。冷却後、得られた懸濁液を蒸発させ、DCM(40mL)−20%KHCO溶液(40mL)に取りこむ。有機層を洗浄し(1×20%KHCO、40mL;2×HO、20mL)、NaSOで乾燥させ、蒸発させて、赤みがかった濁ったシロップ状物を得る。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(25g シリカゲル、溶離剤MTBE、流速20mL/分)で精製して、褐色がかった泡状物を得る(37mg、40%)、TLC:R=0.39(MTBE)、HPLC:t=6.4分(系1);ESI+MS:m/z=365.0(MH)。
【0259】
出発物質を以下に記載の通り製造できる:
5−[3−クロロ−5−(3−メチル−ピペリジン−1−カルボニル)−ピリジン−2−イルアミノ]−1H−ピリジン−2−オン
[5−クロロ−6−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(489mg、1.36mmol、5,6−ジクロロニコチン酸、3−メチルピペリジンおよび3−アミノ−6−メトキシピリジンから実施例5.1に記載の方法に従い製造)の1,2−ジクロロエタン(30mL)溶液に、ヨードトリメチルシラン(0.47mL、3.39mmol)を一度に添加する。反応混合物を6時間、70℃でアルゴン下撹拌する。冷却後、反応をメタノール(3mL)でクエンチし、15分、RTで撹拌し、蒸発させる。残渣をDCM(40mL)およびトリエチルアミン(1mL)の混合物に取り込み、抽出し(1×HO、20mL;1×5%NaS、20mL、1×HO、20mL)、NaSOで乾燥させ、蒸発させて、緑色がかった残渣を得る。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(54g シリカゲル、MeOH−DCM勾配0%−>10%MeOH、流速40mL/分)で精製して、ベージュ色泡状物を得る(401mg、85%)。
【0260】
実施例8.1:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリダジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリダジン−3−カルボン酸(50mg、0.2mmol)およびDIPEA(53μL、0.3mmol)のDMA(1mL)溶液に、HATU(76mg、0.2mmol)を一度に添加する。反応混合物を30分、RTで撹拌する。次いでピペリジン(16uL、0.16mmol)を注入し、撹拌をさらに6時間続ける。溶液を酢酸エチル(20mL)で希釈し、抽出し(2×塩水、20mL)、NaSOで乾燥させ、蒸発乾固して、オリーブ色固体を得る。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(10g シリカゲル、ETOAC−ヘキサン勾配0%−>80%ETOAC、流速15mL/分)で精製し、続いてエーテル/ヘキサンから結晶化して、表題化合物をベージュ色粉末として得る(21mg、33%)、HPLC:t=5.8分(系1);ESI+MS:m/z=317.5(MH)。
【0261】
出発物質を以下に記載の通り製造できる:
6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリダジン−3−カルボン酸
6−クロロピリダジン−3−カルボン酸(0.5g、3.15mmol、[5096−73−1])および4−クロロアニリン(805mg、6.31mmol)の1,2−ジメトキシエタン(5mL)溶液を、20分、100℃でマイクロ波加熱する。冷却後、反応混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、5分撹拌する。褐色沈殿を濾取し、冷水(30mL)でトリチュレートする。明褐色懸濁液を濾過し、水で洗浄する。45℃で真空乾燥後、生成物をベージュ色粉末として得る(250mg、32%)。
【0262】
同じ方法に従い、以下の化合物を得ることができる:
実施例8.2:rac−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリダジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
灰色粉末、HPLC:t=6.1分(系1);ESI+MS:m/z=331.6(MH)。
【0263】
実施例8.3:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリダジン−3−イル]−(3,3−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
ベージュ色粉末、HPLC:t=6.3分(系1);ESI+MS:m/z=345.6(MH)。
【0264】
実施例8.4:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリダジン−3−イル]−(3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−メタノン
ベージュ色粉末、HPLC:t=6.4分(系1);ESI+MS:m/z=365.6(MH)。
【0265】
実施例8.5:[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリダジン−3−イル]−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
灰色粉末、HPLC:t=6.1分(系1);ESI+MS:m/z=331.6(MH)。
【0266】
実施例9.1:[5−メチル−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
5−メチル−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ニコチン酸(130mg、0.534mmol)のDMF(15mL)溶液に、HOBt(106mg、0.74mmol)および4−メチルモルホリン(180μL、1.61mmol)を添加した。10分の撹拌後、EDC(146mg、0.74mmol)およびピペリジン(74.6μL、0.74mmol)を添加し、得られた混合物を50℃で16時間撹拌した。溶媒を真空で除去し、EtOAcを添加した。有機相をNaHCO飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、褐色樹脂を得た。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで、EtOAcを溶媒として使用して精製し、[5−メチル−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン(30mg、18%)を黄色樹脂として得た。
【0267】
出発物質を以下の通り製造した:
i)N−tert−ブチルジメチルシリルイソプロピルホルムイミデート
−40℃で、イソプロピルホルムイミデート塩酸塩(12.9g、105mmol)のDCM(150mL)懸濁液に、トリエチルアミン(32.3mL、231mmol)を一度に添加した。次いで、tert−ブチルジメチルシリルトリフラート(24.6mL、105mmol)のDCM(100mL)溶液を、温度を−40℃未満に維持しながら滴下した。添加の最後に、25mLのヘキサンを一度に添加し、混合物を、次いで、RTにした。沈殿を濾取し、ヘキサンおよびDCMで洗浄した。濾液を真空で濃縮して、黄色ペーストを得た。EtOを添加し、残留トリエチルアンモニウムトリフラートをデカンテーションにより除去した。エーテル性相を真空で濃縮して、N−tert−ブチルジメチルシリルイソプロピルホルムイミデートを透明油状物(15.53g、73.5%)として得て、それをさらに精製することなく使用する。
【0268】
ii)6−ヒドロキシ−5−メチル−ニコチン酸エチルエステル
RTで、プロピオニルクロライド(1.55mL、17.4mmol)の3.5mLのトルエン溶液に、N−tert−ブチルジメチルシリルイソプロピルホルムイミデート(3.51g、17.4mmol)およびトリエチルアミン(12.2mL、87mmol)の10mLのトルエンを滴下した。得られた混合物をRTで2時間撹拌し、次いで10mLのヘキサンを添加した。沈殿を濾過により除去し、ヘキサン(3×5mL)で洗浄した。溶液を真空で濃縮して、透明油状物を得た。この油状物をトルエン(15mL)に溶解し、エチルプロピオレート(1.2mL、11.6mmol)を添加した。得られた混合物を85℃で70時間撹拌した。混合物を真空で濃縮し、次いでHCl 2Nで希釈した。水性相をDCMで抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、粗黄色ペーストを得た(3.5g)。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで、ヘキサン/EtOAc(75/25から0/100)を溶媒勾配で使用して精製して、6−ヒドロキシ−5−メチル−ニコチン酸エチルエステル(1.65g、78.5%)を黄色粉末として得た。(ES−MS:m/z 182.1[M+H]、t 3.28分(系2))。
【0269】
iii)6−クロロ−5−メチル−ニコチン酸エチルエステル
6−ヒドロキシ−5−メチル−ニコチン酸エチルエステル(1.65g、9.11mmol)のPOCl(2.55mL、27.3mmol)中の混合物を、120℃で1.5時間撹拌した。混合物を冷却し、氷に注いだ。得られた沈殿を濾取し、水で洗浄し、次いでDCMに溶解した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで真空で濃縮して、6−クロロ−5−メチル−ニコチン酸エチルエステル(1.55g、85%)を暗褐色固体として得た。(ES−MS:m/z 241.1/243.1[M+CHCN+H]、t 5.12分(系2))。
【0270】
iv)5−メチル−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ニコチン酸エチルエステル
6−クロロ−5−メチル−ニコチン酸エチルエステル(750mg、3.76mmol)、3−アミノ−6−メチルピリジン(609mg、5.64mmol)、Pd(OAc)(26mg、0.11mmol)、rac−BINAP(72mg、0.11mmol)および炭酸カリウム(2.62g、18.8mmol)の脱気したトルエン(20mL)中の混合物を、アルゴン下、80℃で4時間撹拌した。EtOAcを添加し、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、5−メチル−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ニコチン酸エチルエステル(1.02g、100%)を黒色固体として得た。(ES−MS:m/z 272.2[M+H]、t 3.37分(系2))。
【0271】
v)5−メチル−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ニコチン酸
5−メチル−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ニコチン酸エチルエステル(1.02g、3.76mmol)のTHF/MeOH(1/1、40mL)溶液に、NaOH 2N(3.8mL、7.6mmol)を添加した。混合物をRTで16時間撹拌した。溶媒を真空で除去し、粗物質を水で希釈した。水性を、HCl 2Nの添加によりpH4−5に酸性化した。得られた沈殿を濾過により除去し、高真空で乾燥させて、5−メチル−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ニコチン酸(615mg、67%)をベージュ色固体として得た。(ES−MS:m/z 244.1[M+H]、t 2.77分(系2))。
【0272】
実施例9.2:[5−フルオロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
[5−フルオロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノンを、実施例9.1に記載の方法に従い製造した。
TLC:R=0.14(EtOAc/ヘキサン 1:9)、LC/MS:m/z=315(MH)。
【0273】
出発物質は、6−クロロ−5−フルオロ−ニコチン酸メチルエステルから出発して、実施例9.1.v)およびiv)に記載の通り、製造できる。
【0274】
実施例10:生物学的試験
本発明の化合物の活性を、L. P. Daggett et al., Neuropharm. Vol. 34, pages 871-886(1995), P. J. Flor et al., J. Neurochem. Vol. 67, pages 58-63(1996)に記載のものに類似した方法に従い、グルタミン酸が誘発する細胞内Ca2+濃度上昇の阻害を測定することにより試験した。
以下の表は、10μM濃度で、グルタミン酸が誘発する細胞内Ca2+濃度上昇を阻害するパーセントを示す。
【0275】
【表2】

【表3】

【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊離塩基または酸付加塩形の、式(I)
【化1】

〔式中、
は、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであり、そして
は、水素(H)、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであるか;または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって、14個未満の環原子を有する所望により置換されていてよいヘテロ環を形成し;
は、ハロゲン、ヒドロキシ(OH)、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノであり;
は、ヒドロキシ(OH)、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシであり;
Qは、CH、CR、Nであり;
Vは、CH、CR、Nであり;
Wは、CH、CR、Nであり;
Xは、CH、Nであり;
Yは、CH、CR、Nであり;
Zは、CR6a6b、NR、Oであり;
は、水素、ヒドロキシ(OH)であり;
6aおよびR6bは、各々独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ(OH)、アミノ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキルから選択される;
ただし、Q、V、Wは同時にNではない。〕
の化合物。
【請求項2】
遊離塩基または酸付加塩形の、式(II)
【化2】

〔式中、
Qは、CH、CR、Nであり;
Vは、CH、CR、Nであり;
Wは、CH、CR、Nであり;
Xは、CH、Nであり;
Yは、CH、CR、Nであり;
Zは、CR6a6b、NR、Oであり;
は、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであり、そして
は、水素(H)、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであるか;または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって、14個未満の環原子を有する所望により置換されていてよいヘテロ環を形成し;
は、ハロゲン、ヒドロキシ(OH)、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノであり;
は、ヒドロキシ(OH)、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシであり;
は、水素、ヒドロキシ(OH)であり;
6aおよびR6bは、各々独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ(OH)、アミノ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキルから選択される;
ただし、Q、V、Wは同時にNではなく、そして少なくとも1個のQ、V、WがNである。〕
の化合物。
【請求項3】
遊離塩基または酸付加塩形の、式(III)
【化3】

〔式中、
Qは、CH、CR、Nであり;
Vは、CH、CR、Nであり;
Wは、CH、CR、Nであり;
Xは、CH、Nであり;
Yは、CRであり;
Zは、CR6a6b、NR、Oであり;
は、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであり、そして
は、水素(H)、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであるか;または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって、14個未満の環原子を有する所望により置換されていてよいヘテロ環を形成し;
は、ハロゲン、ヒドロキシ(OH)、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノであり;
は、ヒドロキシ(OH)、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシであり;
は、水素、ヒドロキシ(OH)であり;
6aおよびR6bは、各々独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ(OH)、アミノ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキルから選択される;
ただし、Q、V、Wは同時にNではなく、そして少なくとも1個のQ、V、WがNである。〕
の化合物。
【請求項4】
式(IV)
【化4】

〔式中、
は、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであり、そして
は、水素(H)、所望により置換されていてよいアルキルまたは所望により置換されていてよいベンジルであるか;または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって、14個未満の環原子を有する所望により置換されていてよいヘテロ環を形成し;
は、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノであり;そして
は、ヒドロキシ(OH)、ハロゲン、アルキル、アルコキシである。〕
を有する、請求項1、2または3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
以下から成る群から選択される、請求項1に記載の化合物:
6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−N,N−ジエチル−ニコチンアミド塩酸塩
N,N−ジエチル−6−p−トリルアミノ−ニコチンアミド塩酸塩
N,N−ジエチル−6−(4−メトキシ−フェニルアミノ)−ニコチンアミド塩酸塩
6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−N,N−ビス−(2−メトキシ−エチル)−ニコチンアミド塩酸塩
[6−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
[6−(4−ブロモ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
4−[5−(ピペリジン−1−カルボニル)−ピリジン−2−イルアミノ]−ベンゾニトリル
ピペリジン−1−イル−[6−(4−トリフルオロメトキシ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン塩酸塩
(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−(6−p−トリルアミノ−ピリジン−3−イル)−メタノン
[6−(4−メトキシ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン塩酸塩
rac−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(S−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(R−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
3−メチル−ピペリジン−1−イル)−(6−p−トリルアミノ−ピリジン−3−イル)−メタノン
[6−(4−メトキシ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン塩酸塩
(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−(6−フェニルアミノ−ピリジン−3−イル)−メタノン
[6−(3−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン塩酸塩
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン塩酸塩
[6−(4−メトキシ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン塩酸塩
cis−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−−イル]−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−メタノン塩酸塩
(cis−2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−(6−p−トリルアミノ−ピリジン−3−イル)−メタノン塩酸塩
(cis−2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−[6−(4−メトキシ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン塩酸塩
[6−(5−クロロ−ピリジン−2−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
アゼパン−1−イル−[6−(ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[6−(3,4−ジフルオロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
rac−(2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−チオモルホリン−4−イル−メタノン
rac−[5−クロロ−6−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
アゼパン−1−イル−[5−クロロ−6−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
[5−クロロ−6−(6−エトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
rac−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(S−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(R−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
アゼパン−1−イル−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
rac−(2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−チアゾリジン−3−イル−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−チオモルホリン−4−イル−メタノン
[5−クロロ−6−(2−メチル−ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(2−メチル−ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
アゼパン−1−イル−[5−クロロ−6−(2−メチル−ピリミジン−5−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
rac−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
アゼパン−1−イル−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルオキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
アゼパン−1−イル−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3,5−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
rac−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
rac−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(オクタヒドロ−キノリン−1−イル)−メタノン(ジアステレオマー混合物、cis/trans)
(3−アザ−ビシクロ[3.2.2]ノン−3−イル)−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
(2−アザ−トリシクロ[3.3.1.13,7]デク−2−イル)−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−ヒドロキシ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル)−メタノン
rac−(2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
rac−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−[6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
(S−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−[6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
(R−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−[6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(rel−(3aR,4S,7aR)−4−ヒドロキシ−4−m−トリルエチニル−オクタヒドロ−インドール−1−イル)−メタノン
アゼパン−1−イル−[6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
アゾカン−1−イル−[6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((S)−2−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2,3−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((2S,3S)−2,3−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((2R,3R)−2,3−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((S)−2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(オクタヒドロ−[1]ピリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(4aS,7aS)−オクタヒドロ−[1]ピリジン−1−イル−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(4aR,7aR)−オクタヒドロ−[1]ピリジン−1−イル−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−イソプロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−イソプロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((S)−2−イソプロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((S)−3−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−シクロプロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((S)−2−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2,3−ジエチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
(2−ブチル−ピペリジン−1−イル)−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(1−エチル−プロピル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−エチル−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−フェニル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[2,2']ビピリジニル−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[2,3']ビピリジニル−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(5−メチル−フラン−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−オキサゾール−2−イル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[2−(2−クロロ−エチル)−ピペリジン−1−イル]−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−メチル−6−プロピル(ropyl)−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((2R,6R)−2−エチル−6−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(5−メチル−2−プロピル(ropyl)−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(オクタヒドロ−1]ピリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−エチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−ビニル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[((Z)−2−プロペニル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[3−エチリデン−ピペリジン−1−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[3−プロピリデン−ピペリジン−1−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−エトキシメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−トキシメチル(thoxymethyl)−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(5−フルオロ−2−プロピル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(1,2−ジフルオロ−プロピル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(2−フルオロ−プロピル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−エチル−[1,3]オキサゼパン−3−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−プロピル−[1,3]オキサゼパン−3−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(1−エチル−プロピル)−[1,3]オキサゼパン−3−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−プロピル−[1,3]オキサジナン−3−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(1−エチル−プロピル)−[1,3]オキサジナン−3−イル]−メタノン
(2−ブチル−[1,3]オキサジナン−3−イル)−[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(2−メトキシ−エチル)−ピペリジン−1−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−フェニル−ピロリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−ピリジン−2−イル−ピロリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−((R)−2−エトキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−[2−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−ピロリジン−1−イル]−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(2−プロピル−アゼパン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−プロピル−モルホリン−4−イル)−メタノン
rac−[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(S−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−クロロ−6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(R−3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
アゼパン−1−イル−[2−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−5−イル]−メタノン
[2−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−5−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
rac−[2−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−5−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
アゼパン−1−イル−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−5−メトキシ−ピリジン−3−イル]−メタノン
アゼパン−1−イル−[5−メトキシ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン]
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−5−メトキシ−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
[5−メトキシ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
アゼパン−1−イル−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−5−エトキシ−ピリジン−3−イル]−メタノン
アゼパン−1−イル−[5−エトキシ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−メタノン
[5−エトキシ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
[5−クロロ−6−(6−クロロ−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリダジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
rac−[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリダジン−3−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリダジン−3−イル]−(3,3−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリダジン−3−イル]−(3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−メタノン
[6−(4−クロロ−フェニルアミノ)−ピリダジン−3−イル]−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン
[5−メチル−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン
[5−フルオロ−6−(6−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−ピリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン。
【請求項6】
請求項1、2または3の化合物、またはそれらの塩の製造方法であって、
a)ZがNHまたはOであるとき、式(ii)
【化5】

〔式中、RおよびRは、上記で定義の通りであり、LGは脱離基である。〕
の化合物と、式(iii)
【化6】

〔式中、Q、V、Wは、上記で定義の通りであり、そしてZはNHまたはOである。〕
の化合物を反応させて、得られる式(I)、(II)、(III)または(IV)の化合物を遊離塩基または酸付加塩形で回収する工程を含むか
または
b)ZがCHであるとき、式(ii)
【化7】

〔式中、RおよびRは請求項2で定義の通りであり、LGは脱離基である。〕
の化合物と、式(vi)
【化8】

〔式中、Q、V、Wは、上記で定義の通りである。〕
の化合物を、所望により反応助剤の存在下で反応させ、
得られる式(I)、(II)、(III)または(IV)の化合物を遊離塩基または酸付加塩形で回収する工程を含む、
方法。
【請求項7】
医薬として使用するための、遊離塩基または薬学的に許容される酸付加塩形の、請求項1から5のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、mGluR5により完全にまたは一部仲介される神経系障害、およびGI、尿路障害の予防、処置または進行遅延に使用するための、遊離塩基または薬学的に許容される酸付加塩形の、請求項1から5のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
遊離塩基または薬学的に許容される酸付加塩形の、請求項1から5のいずれかに記載の化合物を、医薬担体または希釈剤と共に含む、医薬組成物。
【請求項10】
グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、mGluR5により完全にまたは一部仲介される神経系障害、およびGI、尿路障害の予防、処置または進行遅延における、遊離塩基または薬学的に許容される酸付加塩形の、請求項1から5のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項11】
グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、mGluR5により完全にまたは一部仲介される神経系障害、およびGI、尿路障害の予防、処置または進行遅延用医薬組成物の製造のための、遊離塩基または薬学的に許容される酸付加塩形の、請求項1から5のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項12】
グルタミン酸作動性シグナル伝達の異常と関連する障害、mGluR5により完全にまたは一部仲介される神経系障害、およびGI、尿路障害の予防、処置または進行遅延の方法であって、そのような処置を必要とする対象に、治療的有効量の、遊離塩基または薬学的に許容される酸付加塩形の、請求項1から5のいずれかに記載の化合物を投与することを含む、方法。

【公表番号】特表2009−519986(P2009−519986A)
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−546217(P2008−546217)
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【国際出願番号】PCT/EP2006/012181
【国際公開番号】WO2007/071358
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】