説明

光学素子ケース成形用付加硬化型シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置

【課題】白色性、耐熱性、耐光性を保持し、成形加工性、寸法安定性に優れ、長期の使用による耐熱劣化やUV劣化による黄変が少なく、光反射性の高い硬化物の付加硬化型シリコーン樹脂組成物の提供。
【解決手段】(A)下記(a−1)及び(a−2)より成るシリコーン樹脂(a−1)平均組成式(1)で示され、重量平均分子量(Mw)が30,000以上であるビニル基含有オルガノポリシロキサン100質量部


、(a−2)一分子中にケイ素結合水素原子を少なくとも2個有し、上記(a−1)成分中のビニル基1個あたりケイ素結合水素原子を0.5〜3.0個与えるのに十分な量のオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(B)白色顔料3〜200質量部、(C)白色顔料以外の無機充填剤400〜1000質量部、(D)白金金属系触媒触媒量、(E)反応制御剤触媒量、より成り、硬化後の可視光平均反射率が80%以上である付加硬化型シリコーン樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学素子を搭載した光半導体装置用シリコーン樹脂組成物に関し、詳細には耐熱劣化やUV劣化による黄変が少なく光反射性の高い硬化物を与える付加硬化型シリコーン樹脂組成物に関する。また、本発明は該シリコーン樹脂組成物の硬化物よりなる光学素子用ケース及びケース基板並びにその成形方法に関する。なお、ここで光学素子とは、LED(Light Emitting Diode)やPD(Photo Diode)等の半導体発光素子および半導体受光素子、そして、キセノン管等の発光デバイス等の総称として扱う。
【背景技術】
【0002】
光学素子を搭載した半導体・電子機器装置の信頼性への要求は、光学素子の薄型化、小型化、高出力化によって益々厳しくなっている。特にLEDやLD(lazer diode)等の光学素子は、低消費電力、長寿命、小型であり、効率よく鮮やかに発光することを特徴とし、蛍光灯と異なり駆動電流の変化に対し光出力が高速応答する。また、白熱電球と異なりフィラメントを使用しないため衝撃に強く、玉切れなどの故障の発生が少なく長寿命である。さらに、構造が簡単で大量生産に向いているため各種インジケータや種々の光源として利用されている。
【0003】
このような光学素子を用いた半導体・電子機器装置用の光学素子ケース及びケース基板材料のひとつとして、ポリフタルアミド樹脂(PPA)が広く使用されている。しかしながら、光半導体装置の高出力化及び短波長化が著しくなり、高エネルギー光を発光又は受光するフォトカプラー等の光半導体装置において、PPA樹脂を用いた封止剤、ケース及びケース基板では長期間使用による劣化が著しく、色ムラの発生や剥離、機械的強度の低下等が起こりやすいといった問題が生じている。
【0004】
前記PPA樹脂の欠点を改良すべく、エポキシ樹脂、硬化剤及び硬化促進剤を構成成分とするBステージ状の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び該組成物の硬化物で封止した光半導体装置が報告されている(特許文献1)。しかし該半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、高温・長時間の放置により黄変するという問題がある。また、トリアジン誘導体エポキシ樹脂を使用した発光素子封止用エポキシ樹脂組成物が報告されているが(特許文献2〜4)、いずれも高温・長時間の放置で黄変するという問題点が十分に解決されていない。
【0005】
光学素子を搭載した光半導体装置の代表的な構造であるSMD(Surface Mounted Device、図1及び図2)では、光学素子から側方へ放出される光を効率的に取り出すために、反射性の高い樹脂をリフレクターとし、さらに反射性を高めるために樹脂に酸化チタンなど白色系充填剤を添加する。このような光学素子のケース及びケース基板にもPPA樹脂やエポキシ樹脂が用いられてきたが、長期使用すると耐熱劣化やUV劣化による黄変や亀裂が生じるという問題がある。
【0006】
特開2004−134699号公報(特許文献5)は発光効率の高い発光装置が報告されており、発光装置の基板材料としてポリイミド、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ガラスエポキシなどの樹脂やセラミックスが、リフレクター材料としてポリアミド系樹脂、液晶ポリマー、ポリフタルアミド、ナイロン6T等が、配合剤として酸化チタン、チタン酸カリウム及びガラス繊維が例示されている。しかし、本発光装置に用いる基板はリフレクターの表面に金属または合金からなる反射層を形成した複合構造をとるため、発熱による熱膨張差による応力歪が発生しやすく、また量産性にも劣る。
【0007】
特表2005−524737号公報(特許文献6)には、白色の反射性充填物が充填された反射性プラスチックからなる基体ケーシングが記載されているが(図3)、本特許は使用樹脂や白色充填剤を詳細に記載していない。
【0008】
本発明者は、光学素子の長寿命機能を生かすために、優れた耐熱性、耐UV劣化特性、成形加工性を有するシリコーン樹脂を用いた縮合硬化型シリコーン樹脂組成物を開発した(特許文献7)。また、特開2009−21394には、付加硬化型シリコーン樹脂からなる光半導体発光装置用シリコーン樹脂組成物が報告されている(特許文献8)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第2656336号公報
【特許文献2】特開2000−196151号公報
【特許文献3】特開2003−224305号公報
【特許文献4】特開2005−306952号公報
【特許文献5】特開2004−134699号公報
【特許文献6】特表2005−524737号公報
【特許文献7】特開2009−155415号公報
【特許文献8】特開2009−21394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特開2009−155415の縮合硬化型シリコーン樹脂組成物は、縮合により生成する副生成物によりボイドが発生しやすく、電気絶縁特性、密封耐熱性が付加硬化型シリコーン樹脂に比べて劣る。また、硬化速度が遅いといった欠点がある。また、特開2009−21394の付加硬化型シリコーン樹脂組成物は液状シリコーン樹脂を用いており熱時硬度が低い樹脂組成物であることから、可使時間が短く、連続成形性に劣る。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、白色性、耐熱性、耐光性を保持し、成形加工性、寸法安定性に優れ、長期の使用による耐熱劣化やUV劣化による黄変が少なく、光反射性の高い硬化物を与える付加硬化型シリコーン樹脂組成物を提供することを目的とする。さらに本発明は、該シリコーン樹脂組成物の硬化物よりなる、光学素子用ケース及びケース基板並びにその成形方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、ビニル基含有オルガノポリシロキサン及びオルガノハイドロジェンポリシロキサンより成る(A)シリコーン樹脂、(B)白色顔料、(C)前記白色顔料以外の無機充填剤、(D)白金金属系触媒、(E)反応制御剤より成るシリコーン樹脂組成物が、熱時硬度(ショアーD)が高く連続成形性に優れ、光反射性の高い硬化物を与えることを見出し本発明に至った。
【0013】
即ち、本発明は、
(A)下記(a−1)及び(a−2)より成るシリコーン樹脂
(a−1)平均組成式(1)で示され、重量平均分子量(Mw)が30,000以上であるビニル基含有オルガノポリシロキサン 100質量部
【化1】

(Rは互いに独立に非置換又は置換の1価炭化水素基であり、但し、Rで示される基の0.05〜45モル%はビニル基であり、d、e及びfはd/(d+e+f)=0.65〜1、e/(d+e+f)=0〜0.35、f/(d+e+f)=0〜0.05を満たす数である)
(a−2)一分子中にケイ素結合水素原子を少なくとも2個有し、上記(a−1)成分中のビニル基1個あたりケイ素結合水素原子を0.5〜3.0個与えるのに十分な量のオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(B)白色顔料 3〜200質量部
(C)前記白色顔料以外の無機充填剤 400〜1000質量部
(D)白金金属系触媒 触媒量
(E)反応制御剤 触媒量
より成り、硬化後の可視光平均反射率が80%以上である付加硬化型シリコーン樹脂組成物である。さらに、本発明は該シリコーン樹脂組成物の硬化物よりなる光学素子ケース及びケース基板並びに、該光学素子ケース及びケース基板の成形方法を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明のシリコーン樹脂組成物は、光学素子の長時間使用、高発熱特性に起因する耐熱劣化、耐光劣化による樹脂の黄変を抑制し、優れた白色性を保持し、光反射率特性の低下の少ない硬化物を与える。本発明のシリコーン樹脂組成物は光学素子を搭載した光半導体装置の光学素子ケース及びケース基板として特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の付加硬化型シリコーン樹脂組成物を用いた光半導体装置の一例を示す。
【図2】本発明の付加硬化型シリコーン樹脂組成物を用いた光半導体装置の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(A)シリコーン樹脂
(A)シリコーン樹脂は下記に示す(a−1)ビニル基含有オルガノポリシロキサン及び(a−2)オルガノハイドロジェンポリシロキサンより成る。以下、各シロキサンについて詳細に説明する。
【0017】
(a−1)ビニル基含有オルガノポリシロキサン
(a−1)は下記平均組成式(1)で示され、重量平均分子量(Mw)が30,000以上であるビニル基含有オルガノポリシロキサンである。
【化2】

(Rは互いに独立に、非置換又は置換の1価炭化水素基であり、但し、Rで示される基の0.05〜45モル%はビニル基であり、d、e及びfはd/(d+e+f)=0.65〜1、e/(d+e+f)=0〜0.35、f/(d+e+f)=0〜0.05を満たす数である)
【0018】
上記式(1)において、Rは互いに独立に、非置換又は置換の1価炭化水素基であり、炭素数1〜10、特に1〜6のものが好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリール基、プロペニル基、イソプロペニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基等のハロゲン置換アルキル基やシアノエチル基等が挙げられる。
【0019】
上記Rのうち少なくとも1つはビニル基であり、Rで示される基の0.05〜45モル%、特に2〜40モル%、とりわけ5〜30モル%がビニル基であることが好ましい。ビニル基が0.05モル%未満では架橋点が少なく強度不足、離型性不良など成形不良が発生しやすく、45モル%を超えると硬化物が脆くなり、成形時スコーチが発生し、充填不良など成形加工性が低下する。ビニル基以外の基としては、Rで示される基の20〜99.5モル%、好ましくは30〜80モル%、より好ましくは40〜60モル%がメチル基であることが、合成のしやすさ、耐紫外線耐久性、黄変特性に優れることから好ましい。また、柔軟性、強度付与の目的からフェニル基を併用しても良い。その他のRとしては、エチル基、プロピル基などのアルキル基やシクロヘキシル基などのシクロアルキル基が好ましい。
【0020】
上記式(1)において、d、e及びfは各シロキサン単位のモル比を示し、d/(d+e+f)=0.65〜1、e/(d+e+f)=0〜0.35、f/(d+e+f)=0〜0.05を満足する数、好ましくは、d/(d+e+f)=0.75〜0.95、e/(d+e+f)=0.05〜0.25、f/(d+e+f)=0〜0.05を満たす数であり、(a−1)成分はT単位構造を必須とするレジン構造のオルガノポリシロキサンである。
【0021】
該オルガノポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)は、30,000以上、好ましくは50,000〜1,000,000、より好ましくは60,000〜90,000である。重量平均分子量が30,000以下では、硬化物の強度が弱く成形品が脆くなり、量産成形性が悪い。
【0022】
(a−1)成分は、一般にT単位(RSiO3/2)、及び必要に応じてD単位(RSiO2/2)及び/またはM単位(RSiO1/2)の組み合わせで表現することができる。(a−1)成分をこの表記法で表した時、全シロキサン単位の総モル数に対し、T単位の含有モル数の比率が65モル%以上、望ましくは75モル%以上であることが好ましい。該T単位が65モル%未満では、硬度、密着性、概観等の総合的なバランスが崩れる場合がある。なお、残部は、D単位又はM単位でよく、D単位及びM単位の含有モル数の合計が35モル%以下であることが好ましい。
【0023】
(a−1)成分は、下記一般式(3)で示されるオルガノシランの加水分解縮合物として得ることができる。
【化3】

式中、Xは塩素等のハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルコキシ基であり、固体状のオルガノポリシロキサンを得る点からは、ハロゲン原子、特に塩素原子であることが好ましい。nは1、2又は3である。Rは上述したとおり。
【0024】
上記式(3)で表されるオルガノシランとしては、例えば、メチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジクロロシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、トリメチルモノクロロシラン、トリメチルモノメトキシシラン、トリメチルモノエトキシシラン、ジメチルフェニルモノクロロシラン、ジメチルフェニルモノメトキシシラン、ジメチルフェニルモノエトキシシラン、ジメチルビニルモノクロロシラン、ジメチルビニルモノメトキシシラン、ジメチルビニルモノエトキシシラン等が挙げられる。
【0025】
上記オルガノシランの加水分解及び縮合は、公知の方法で行えばよいが、例えば酢酸、塩酸、硫酸等の酸触媒、又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のアルカリ触媒の存在下で行うことが好ましい。
【0026】
平均組成式(1)で示されるオルガノポリシロキサンの具体例としては、下記式(4)に示すものが挙げられる。
【化4】

(式中、Phはフェニル基、Meはメチル基、Viはビニル基を意味する。)

【0027】
(a−2)オルガノハイドロジェンポリシロキサン
(a−2)成分は、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(以下、SiH基とする)を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。(a−2)成分は架橋剤として作用し、該成分中のSiH基と(a−1)成分中のビニル基とを付加反応させることにより硬化物を形成する。
【0028】
かかるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、一分子中にSiH基を2個以上有するものであればいずれのものでもよいが、特に下記平均組成式(2)で表され、SiH基を少なくとも2個、好ましくは3個以上有するものがよく、例えば、2〜500個、好ましくは3〜300個有するものが挙げられる。
【化5】

(式中、Rは互いに独立に、脂肪族不飽和結合を含有しない、非置換又は置換の1価炭化水素基であり、a及びbは、0.001≦a<2、0.7≦b≦2、かつ0.8≦a+b≦3を満たす数である。)
【0029】
ここで、Rは、互いに独立に、脂肪族不飽和結合を含有しない、非置換又は置換の、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜7の1価炭化水素基である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基等のハロゲン置換アルキル基やシアノエチル基等が挙げられる。好ましくは、Rがメチル基、あるいはメチル基及びフェニル基であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが、前記(a−1)成分中のビニル基との反応性に優れるため好ましい。
【0030】
上記式(2)中、a及びbは、0.001≦a<2、0.7≦b≦2、かつ0.8≦a+b≦3を満たす数であり、好ましくは0.05≦a≦1、0.8≦b≦2、かつ1≦a+b≦2.7となる数である。ケイ素原子に結合した水素原子の位置は特に制約はなく、分子の末端でも途中でもよい。
【0031】
上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)メチルシラン、トリス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)フェニルシラン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C)SiO3/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。
【0032】
また、下記構造で示されるような化合物も使用することができる。
【化6】

【0033】
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状構造のいずれであってもよいが、一分子中のケイ素原子の数は3〜1,000、好ましくは3〜300のものがよい。
【0034】
上記(a−2)成分の配合量は、上記(a−1)成分中のビニル基1個あたり、SiH基を0.5〜3.0個、好ましくは0.75〜2.0個与えるに十分な量とすればよい。SiH基が0.5未満では架橋密度が低く、得られる硬化物の耐熱性、機械的強度が低くなる。また、シリコーン樹脂の架橋速度が遅く発泡することにより成形性が悪くなるという問題が発生する。SiH基が3.0個を超えると脱水素反応を起こしやすくなり微発泡発生の要因となるため好ましくない。
【0035】
(B)白色顔料
白色顔料は、白色着色剤として硬化物の白色度を高めるために配合するものである。白色顔料としては、二酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコン、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等を単独で又は併用して使用することもできる。中でも二酸化チタン、酸化マグネシウム、アルミナが好ましく、特に好ましくは二酸化チタンである。また、該二酸化チタンの単位格子はルチル型、アナタース型、ブルカイト型のどれでも構わないが、ルチル型が好ましく使用される。
【0036】
本発明の白色顔料の平均粒径や形状は限定されないが、平均粒径は通常0.05〜10.0μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜5.0μm、さらに好ましくは0.1〜1.0μmである。白色顔料は、樹脂や無機充填剤との相溶性、分散性を高めるため、AlやSiなどの含水酸化物等で予め表面処理することができる。なお、平均粒径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値D50(又はメジアン径)として求めることができる。
【0037】
白色顔料は、該シリコーン樹脂組成物の硬化物の室温での可視光平均反射率が、初期値で80%以上、好ましくは85%以上、180℃で24hr加熱する劣化テスト後の可視光平均反射率が80%以上、好ましくは85%以上となる量で配合する。即ち、(a−1)成分100質量部に対し3〜200質量部、好ましくは5〜150質量部、さらに好ましくは10〜120質量部で配合するのがよい。3質量部未満では十分な白色度が得られず、200質量部を超えると機械的強度向上の目的で添加する(C)無機充填剤の割合が少なくなる問題が発生する。
【0038】
(C)前記白色顔料以外の無機充填剤
(C)無機充填剤は硬化物の機械的強度を向上するために添加され、シリコーン樹脂組成物に通常配合されるものを使用することができる。例えば、溶融シリカ、溶融球状シリカ、結晶性シリカ等のシリカ類、窒化珪素、窒化アルミニウム、ボロンナイトライド、三酸化アンチモン等が挙げられる。これら無機充填剤の平均粒径や形状は特に限定されないが、平均粒径は通常5〜50μmである。なお、平均粒径は、上述のように、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値D50(又はメジアン径)として求めることができる。
【0039】
特に、溶融シリカ、溶融球状シリカが好ましく、成形性、流動性からみて、平均粒径の上限値が50μm、好ましくは45μmであり、平均粒径の下限値が5μm、好ましくは7μm、より好ましくは10μmである溶融シリカ、または溶融球状シリカがよい。また、樹脂組成物の高流動化を得るためには、平均粒径が3μm以下の微細領域、4〜8μmの中粒径領域、10〜50μmの粗領域のものを組み合わせて使用し、上記平均粒径とすることが望ましい。特に狭部を有するプレモールドパッケージを成形する場合やアンダーフィル材として使用する場合は狭部の厚みに対し平均粒径が1/2である無機質充填剤を使用することが好ましい。
【0040】
上記無機充填剤は、シリコーン樹脂との結合強度を強くするため、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤などのカップリング剤で予め表面処理したものを配合してもよい。
【0041】
このようなカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性アルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性アルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性アルコキシシランなどを用いることが好ましい。なお、表面処理に用いるカップリング剤の配合量及び表面処理方法については特に制限されるものではない。
【0042】
無機充填剤の配合量は、(a−1)オルガノポリシロキサン100質量部に対し、400〜1000質量部、特に550〜950質量部が好ましい。400質量部未満では、目的の線膨張係数を得られないおそれがあり、1000質量部を超えると、増粘によるモールドの未充填不良や柔軟性が失われることで、半導体装置内の光学素子の剥離等が発生する場合がある。
【0043】
(D)白金金属系触媒
(D)成分の白金金属系触媒は(a−1)オルガノポリシロキサンと(a−2)オルガノハイドロジェンポリシロキサンとの付加反応を促進する為に使用する。白金金属系触媒は公知のものが使用できるが、白金もしくは白金化合物を用いることが好ましい。白金化合物としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコール類との錯体などが代表的なものである。
【0044】
この白金金属系触媒の配合量は触媒として有効な量であればよく、白金金属換算量として通常(A)成分に対し0.1〜1,000ppm、好ましくは1〜500ppmの範囲で用いられる。
【0045】
(E)反応制御剤
(E)成分は、シリコーン樹脂組成物の硬化速度を制御する反応制御剤として使用し、公知のものを使用すればよい。例えば、アセチレンアルコールに代表されるアルキンアルコール類、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサンなどビニルシロキサン類、ベンゾトリアゾールなど窒素原子含有化合物などが例示される。
【0046】
この反応制御剤の配合量は、(D)成分の白金金属系触媒との組み合わせで、成形加工に最適な条件に見合う量(触媒量)であればよい。特に付加硬化型シリコーン樹脂組成物を量産性に優れた1成分系タブレット形状で使用して光学素子用ケース及びケース基板を成形する場合、(D)成分と(E)成分は、付加硬化型シリコーン樹脂組成物の可使時間(室温)が8時間以上、好ましくは12時間以上、さらに好ましくは24時間以上であり、さらに室温で前記時間以上放置した時のスパイラルフロー保持率が70%以上、好ましくは80%以上となるような組み合わせ及び使用量で用いることが好ましい。
【0047】
その他の添加剤
本発明の付加硬化型シリコーン樹脂組成物は、更に必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。例えば、樹脂の性質を改善する目的で種々のガラスパウダーやウィスカー、シリコーンパウダー、シランカップリング剤、脂肪酸エステル・グリセリン酸エステル・ステアリン酸亜鉛等の内部離型剤、等の添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で添加配合することができる。
【0048】
本発明のシリコーン樹脂組成物は、シリコーン樹脂、白色顔料、無機充填剤、硬化触媒、反応制御剤、その他の添加物を所定の組成比で配合し、これをミキサー等によって十分均一に混合した後、熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等による溶融混合処理を行い、次いで冷却固化させ、適当な大きさに粉砕してシリコーン樹脂組成物の成形材料とすることができる。本発明のシリコーン樹脂組成物は180±5℃における熱時硬度(ショアーD)が60以上、好ましくは70以上である。ショアーDが60以上である事により、金型に対する離型性が良好であり、連続成形性に優れるため生産性を向上することができる。
【0049】
本発明のシリコーン樹脂組成物は硬化後の可視光(波長380〜750nm)平均反射率が80%以上、好ましくは82%以上、さらに好ましくは85%以上である。光平均反射率が前記上限値未満であると、光学素子用リフレクターとして使用する際に十分な反射率が得られないため好ましくない。本発明のシリコーン樹脂組成物は、半導体・電子機器装置、特にはLEDやPD等の半導体発光素子及び半導体受光素子や、キセノン管等の発光デバイス等の光学素子を搭載した光半導体装置に用いる光学素子ケース成形用及びケース基板用として有効に利用できる。
【0050】
図1及び図2に本発明の組成物を用いた光半導体装置の一例の断面図を示す。図1において光学素子1はリードフレーム2にダイボンドされ、さらにボンディングワイヤ3によりリードフレーム2’にワイヤボンドされる。これらの光半導体素子の間は蛍光体入封止樹脂4で封止され、さらに透明封止樹脂5が充填されている。図1に示す例において、本発明のシリコーン樹脂組成物の硬化物は、白色リフレクター(ケース)6に使用される。
【0051】
また図2においては、光学素子1がリードフレーム2にダイボンドされ、更にボンディングワイヤ3によりリードフレーム2’にワイヤボンドされる。これらの光半導体素子の間は封止樹脂5により充填されている。図2に示す例において、本発明のシリコーン樹脂組成物の硬化物は、白色リフレクター(ケース)6に使用される。
【0052】
該リフレクターの最も一般的な成形方法としては、トランスファー成形法や圧縮成形法が挙げられる。トランスファー成形法では、トランスファー成形機を用い、成形圧力5〜20N/mm、成形温度120〜190℃で成形時間30〜500秒、特に成形温度150〜185℃で成形時間30〜180秒で行うことが好ましい。また、圧縮成形法では、コンプレッション成形機を用い、成形温度は120〜190℃で成形時間30〜600秒、特に成形温度130〜160℃で成形時間120〜300秒で行うことが好ましい。更に、いずれの成形法においても、後硬化を150〜185℃で2〜20時間行ってよい。
【0053】
このように得られた本発明のシリコーン樹脂組成物は成形性に優れ、耐熱性や耐光性、耐紫外線性も良好であることから白色や青色、更には紫外LED用プレモールドパッケージ用に好適なばかりでなく、ソーラセル用のパッケージ材料としても最適である。
【0054】
更に、リード部やパッド部が形成されたマトリックスアレー型の金属基板や有機基板上で、LED素子搭載部分のみを空けた状態で本材料を用い一括封止するプレモールドパッケージも本発明の範疇に入る。また、通常の半導体用封止材や車載用各種モジュールなどの封止にも使用することができる。
【0055】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。また、下記において室温とは25℃を示す。
【0056】
(a−1)オルガノポリシロキサンの調製
[合成例1]
フェニルトリクロルシラン1,057.7質量部、メチルトリクロルシラン854.3質量部、ジフェニルジクロルシラン180.7質量部、メチルビニルジクロルシラン402.9質量部、及びイソプロピルアルコール216質量部、トルエン1,567質量部からなる混合物を水6,535質量部中で激しく撹拌を行い、60分間で滴下した。更に60分間撹拌を行った後、中性となるまで水洗した。水洗後、シロキサン濃度を25質量%のトルエン溶液とし、水酸化カリウム0.42質量部を添加し、5時間加熱還流して重合した。次いでトリメチルクロルシラン13.8質量部を添加し、室温で60分間撹拌を行い、中和した。中和後、濾過してトルエンを留去することで、下記平均組成式(5)で示される無色透明なオルガノポリシロキサン(重量平均分子量は60,000)1110質量部を得た。得られたオルガノポリシロキサン中に含まれる、各シロキサン単位のモル比は、T単位(d)74モル%、D単位(e)25モル%、M単位(f)1モル%であり、全有機基に占めるビニル基の割合は10モル%であった。
【0057】
【化7】

(式中、Phはフェニル基、Meはメチル基、Viはビニル基を意味する。)
【0058】
[実施例1〜6、比較例1〜4]
合成例1で合成したオルガノポリシロキサン(a−1)100質量部に、下記式
【化8】

で示される(a−2)オルガノハイドロジェンポリシロキサン30質量部(SiH基/SiVi基=0.96(モル比))、(D)触媒として白金含有量が2質量%の塩化白金酸アルコール溶液0.1質量部、(E)反応制御剤として1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン2質量部を熱2本ロールにて均一に混合した。
【0059】
上記混合物に下記白色顔料及び無機充填剤を表1に示す配合量で加え、熱2本ロールにて均一に溶融混合し、冷却、粉砕して得られたものを実施例1〜6及び比較例1〜4のシリコ−ン樹脂組成物とし、各種特性を測定した。結果を表1に示す。
(B)白色顔料
二酸化チタン:ルチル型(0.29μm)(R−45M:堺化学工業(株)製商品名)
(C)無機充填剤
溶融球状シリカ:平均粒径30μm(FB−570:電気化学工業(株)製)
【0060】
[比較例5]
上記(a−1)オルガノポリシロキサン及び(a−2)オルガノハイドロジェンポリシロキサンに変えて、下記(a−3)両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン及び(a−4)オルガノハイドロジェンポリシロキサンを用い、表1に示す組成で配合したシリコ−ン樹脂組成物を調製し、各種特性を測定した。結果を表1に示す。
【化9】

【化10】

【0061】
各種特性は以下の方法により測定した。
【0062】
《スパイラルフロー》
EMMI規格に準じた金型を使用して、180℃、6.9N/mm、成形時間120秒の条件で測定した。(全流は、金型の測定限度を超えて流れていること。)
【0063】
《室温放置後のスパイラルフロー》
組成物を25℃で8時間放置した後のスパイラルフロー値をEMMI規格に準じた金型を使用して、180℃、6.9N/mm、成形時間120秒の条件で測定した。
【0064】
《熱時硬度》
樹脂組成物を用いて、トランスファー成形(180℃×120秒)により厚み4mmの試験片を作製し、この試験片の180℃における熱時硬度(ショアーD)をショアーD硬度計(上島製作所社製)により測定した。
【0065】
《連続成形性》
樹脂組成物を用いて、トランスファー成形(180℃×120秒)により、ゲートサイズが2mm×0.2mm、直径50×3mmの試験片を連続して成形し、ゲート部に樹脂が残るまでの成形数をカウントした。
【0066】
《室温 曲げ強度、曲げ弾性率》
EMMI規格に準じた金型を使用して、180℃,6.9N/mm、成形時間120秒の条件で成形した試験片を用い、室温での曲げ強度、曲げ弾性率を測定した。
【0067】
《耐熱性;黄変性》
180℃,6.9N/mm、成形時間120秒の条件で直径50mm×厚さ3mmの円盤を成形し、180℃で24時間放置し、耐熱黄変性として表面の変化を目視で測定した。
【0068】
《光反射率》
180℃,6.9N/mm2、成形時間90秒の条件で直径50mm×厚さ3mmの円盤を成形し、180℃で24時間保管後の波長450nmにおける光反射率をエス・デイ・ジー(株)製X−rite8200を使用して測定した。
【0069】
【表1】

【0070】
本発明の付加硬化型シリコーン樹脂組成物は可使時間が長く、かつ熱時硬度(ショアーD)が高い為、付加硬化型液状シリコーン樹脂組成物に比べ連続成形性に優れている。また、高温下で長時間保管した後でも黄変することなく優れた光反射率を示す。さらに、本発明の付加硬化型シリコーン樹脂組成物は優れた機械的強度を有する硬化物を与える。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明のシリコーン樹脂組成物は、成形加工性、特に連続成形性に優れ、光学素子の長時間使用、高発熱特性に起因する耐熱劣化、耐光劣化による樹脂の黄変を抑制し、優れた白色性を保持し、光反射率特性の低下の少ない硬化物を与える。本発明のシリコーン樹脂組成物は、半導体・電子機器装置、特にはLEDやPD等の半導体発光素子及び半導体受光素子や、キセノン管等の発光デバイス等の光学素子を搭載した光半導体装置に用いる光学素子ケース形成用及びケース基板用として有効に利用できる。
【符号の説明】
【0072】
1 光学素子
2、2’リードフレーム(銀メッキ付き銅フレーム)
3 ボンディングワイヤ
4 蛍光体入り封止樹脂
5 透明封止樹脂
6 白色リフレクター(付加硬化型シリコーン樹脂組成物の硬化物)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記(a−1)及び(a−2)より成るシリコーン樹脂
(a−1)平均組成式(1)で示され、重量平均分子量(Mw)が30,000以上であるビニル基含有オルガノポリシロキサン 100質量部
【化1】

(Rは互いに独立に非置換又は置換の1価炭化水素基であり、但し、Rで示される基の0.05〜45モル%はビニル基であり、d、e及びfはd/(d+e+f)=0.65〜1、e/(d+e+f)=0〜0.35、f/(d+e+f)=0〜0.05を満たす数である)
(a−2)一分子中にケイ素結合水素原子を少なくとも2個有し、上記(a−1)成分中のビニル基1個あたりケイ素結合水素原子を0.5〜3.0個与えるのに十分な量のオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(B)白色顔料 3〜200質量部
(C)前記白色顔料以外の無機充填剤 400〜1000質量部
(D)白金金属系触媒 触媒量
(E)反応制御剤 触媒量
より成り、硬化後の可視光平均反射率が80%以上である付加硬化型シリコーン樹脂組成物。
【請求項2】
前記(a−1)成分の式(1)中に示されるd、e及びfがd/(d+e+f)=0.75〜0.95、e/(d+e+f)=0.05〜0.25、f/(d+e+f)=0〜0.05を満たす数であることを特徴とする、請求項1に記載の付加硬化型シリコーン樹脂組成物。
【請求項3】
室温での可使時間が8時間以上であり、180℃±5℃における熱時硬度(ショアーD)が60以上であることを特徴とする、請求項1〜2のいずれか1項に記載のシリコーン樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリコーン樹脂組成物の硬化物よりなる光学素子用ケース及びケース基板。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリコーン樹脂組成物を、成形温度120℃から190℃で30秒〜500秒でトランスファー成形、又は120℃〜190℃で30〜600秒で圧縮成形することにより光学素子用ケース及びケース基板を成形する方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−140550(P2011−140550A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−1539(P2010−1539)
【出願日】平成22年1月6日(2010.1.6)
【出願人】(000002060)信越化学工業株式会社 (3,361)
【Fターム(参考)】