説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】気泡の発生を防止し、熱抵抗を低減化する半導体装置を提供する。
【解決手段】基板10表面上に配置された窒化物系化合物半導体層12と、窒化物系化合物半導体層上に配置された活性領域AAと、活性領域上に配置され、それぞれ複数のフィンガーを有するゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22と、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極が延伸する方向の窒化物系化合物半導体層上に配置され、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極ごとにフィンガーをそれぞれ束ねて形成したゲート端子電極GE、ソース端子電極SEおよびドレイン端子電極DEと、ソース端子電極の下部に配置されたVIAホールCSと、基板10裏面に配置され、ソース端子電極に対してVIAホールを介して接続された裏面金属層BEと、基板の裏面のVIAホールからソース端子電極が配置される基板端に渡って設けられた溝SCとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、気泡の発生を防止し、熱抵抗を低減化する半導体装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
GaN(Gallium Nitride)などの化合物半導体を用いた電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)は、優れた高周波特性を有し、マイクロ波/ミリ波/サブミリ波帯で動作する半導体装置として広く実用化されている。
【0003】
従来の半導体装置の模式的平面パターン構成は、図16に示すように、例えば、SiCからなる基板10と、基板10上に配置され、それぞれ複数のフィンガーを有するゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22と、基板10上に配置され、ゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22ごとに複数のフィンガーをそれぞれ束ねて形成したゲート端子電極GE1,GE2,GE3、ソース端子電極SE1,SE2,…,SE4およびドレイン端子電極DEと、ソース端子電極SE1,SE2,…,SE4に対してそれぞれ形成されたVIAホールCS1,CS2,…,CS4とを備える。
【0004】
VIAホールを形成した一般的な半導体装置およびその製造方法については、既に開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
図16のI−I線の沿う模式的断面構造は、図17に示すように表される。
【0006】
ゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22が複数のフィンガー形状を有する部分は、図16および図17に示すように、AlGaN層18と2次元電子ガス(2DEG:Two Dimensional Electron Gas)層16からなる活性領域AAを形成する。2DEG層16は、AlGaN層18とGaNエピタキシャル成長層12との界面に形成される。ソース電極20およびドレイン電極22は、AlGaN層18とオーミック接触を形成し、ゲート電極24は、AlGaN層18とショットキー(Schottky)接触を形成する。
【0007】
図16の例では、基板10の一方の端にゲート端子電極GE1,GE2,GE3、ソース端子電極SE1,SE2,…,SE4が配置され、他方の端にドレイン端子電極DEが配置される。
【0008】
図16および図17に示すように、ソース端子電極SE1,SE2,…,SE4は、それぞれVIAホールCS1,CS2,…,CS4の内壁および基板10の裏面に形成された接地用の裏面金属層BEと接続されている。裏面金属層BEは、例えばTiからなるバリア金属層と、バリア金属層上に形成され、Auからなる接地用金属層から構成される。さらに、図17に示すように、裏面金属層BEに接触して、半田層14aが形成される。
【0009】
ソース電極20およびソース端子電極SE1,SE2,…,SE4に対して、このようなVIAホールCS1,CS2,…,CS4を形成する理由は、半導体装置の高周波特性に悪影響を及ぼす接地インダクタンスを低減するためである。
【0010】
そして、基板10上に設けた回路素子を接地する場合、基板10に形成されたVIAホールCS1,CS2,…,CS4を介して、回路素子と裏面金属層BEとが電気的に接続される。
【0011】
尚、ゲート端子電極GE1,GE2,GE3は、ボンディングワイヤなどで周辺の半導体チップに接続され、また、ドレイン端子電極DEも、ボンディングワイヤなどで周辺の半導体チップに接続される。
【0012】
このようなVIAアホールCS1,CS2,…,CS4を備えたFETは接地インダクタンスの低減にとって有効な手段である。しかしながら、VIAホールCS1,CS2,…,CS4を備えた基板10をパッケージに半田層14aを用いてダイボンディングする際、VIAホールCS1,CS2,…,CS4内の空気が閉じ込められ、気泡として残ってしまう。気泡は熱伝導度が極めて悪い。特に低熱抵抗が要求される高出力FETにとってFETチップの基板10とパッケージにダイボンディングする半田層14aとの間に存在する気泡は、熱抵抗の増大を招き、高出力FETの高周波特性の劣化および信頼性が低下するという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開平08−78437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、基板と半田層との間に気泡の発生を防止し、熱抵抗を低減化し、高周波特性の劣化および信頼性低下を防止するマイクロ波/ミリ波/サブミリ波帯の半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するための本発明の一態様によれば、基板と、前記基板の第1表面上に配置された窒化物系化合物半導体層と、前記窒化物系化合物半導体層上に配置され、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)からなる活性領域と、前記活性領域上に配置され、それぞれ複数のフィンガーを有するゲート電極、ソース電極およびドレイン電極と、前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極が延伸する方向の前記窒化物系化合物半導体層上に配置され、前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極ごとに複数のフィンガーをそれぞれ束ねて形成したゲート端子電極、ソース端子電極およびドレイン端子電極と、前記ソース端子電極の下部に前記基板を貫通して配置されたVIAホールと、前記基板の第1表面と反対側の第2表面に配置され、前記ソース端子電極に対して前記VIAホールを介して接続された裏面金属層と、前記基板の第2表面の前記VIAホールから前記基板の端に渡って設けられた溝とを備える半導体装置が提供される。
【0016】
本発明の他の態様によれば、基板と、前記基板の第1表面上に配置された窒化物系化合物半導体層と、前記窒化物系化合物半導体層上に配置され、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)からなる活性領域と、前記活性領域上に配置され、それぞれ複数のフィンガーを有するゲート電極、ソース電極およびドレイン電極と、前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極が延伸する方向の前記窒化物系化合物半導体層上に配置され、前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極ごとに複数のフィンガーをそれぞれ束ねて形成したゲート端子電極、ソース端子電極およびドレイン端子電極と、前記ソース電極および前記ソース端子電極の下部に前記基板を貫通して配置されたVIAホールと、前記基板の第1表面と反対側の第2表面に配置され、前記ソース電極および前記ソース端子電極に対して前記VIAホールを介して接続された裏面金属層と、前記基板の第2表面の前記VIAホールから前記基板の端に渡って設けられた溝とを備える半導体装置が提供される。
【0017】
本発明の他の態様によれば、基板の第1表面上に窒化物系化合物半導体層を形成する工程と、前記窒化物系化合物半導体層上に、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)からなる活性領域を形成する工程と、前記活性領域上に、それぞれ複数のフィンガーを有するゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を形成する工程と、前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極が延伸する方向の前記窒化物系化合物半導体層上に、前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極ごとに複数のフィンガーをそれぞれ束ねてゲート端子電極、ソース端子電極およびドレイン端子電極を形成する工程と、前記ソース端子電極の下部に前記基板を貫通するVIAホールを形成する工程と、前記基板の前記第1表面と反対側の第2表面に、前記ソース端子電極に対して前記VIAホールを介して接続される裏面金属層を形成する工程と、前記基板の第2表面の前記VIAホールから前記基板の端に渡って溝を形成する工程とを有する半導体装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、基板と半田層との間に気泡の発生を防止し、熱抵抗を低減化し、高周波特性の劣化および信頼性低下を防止するマイクロ波/ミリ波/サブミリ波帯の半導体装置およびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の模式的平面パターン構成図。
【図2】図1のII−II線に沿う模式的断面構造図。
【図3】図2の構造に対して半田層を形成した模式的断面構造図。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の構成例1であって、図1のIII−III線に沿う模式的断面構成図。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の構成例2であって、図1のIII−III線に沿う模式的断面構成図。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の構成例3であって、図1のIII−III線に沿う模式的断面構成図。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の構成例4であって、図1のIII−III線に沿う模式的断面構成図。
【図8】本発明の第1の実施の形態の変形例1に係る半導体装置の模式的断面構造図。
【図9】図8の構造に対して半田層を形成した模式的断面構造図。
【図10】本発明の第1の実施の形態の変形例2に係る半導体装置の模式的断面構造図。
【図11】図10の構造に対して半田層を形成した模式的断面構造図。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の模式的平面パターン構成図。
【図13】図12のIV−IV線に沿う模式的断面構造図。
【図14】図12のV−V線に沿う模式的断面構造図。
【図15】図14の構造に対して半田層を形成した模式的断面構造図。
【図16】従来の半導体装置の模式的平面パターン構成図。
【図17】図16のI−I線の沿う模式的断面構造図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。又、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施形態は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0021】
[第1の実施の形態]
(素子構造)
本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の模式的平面パターン構成は、図1に示すように表される。また、図1のII−II線に沿う模式的断面構造は、図2に示すように表される。
【0022】
第1の実施の形態に係る半導体装置は、図1〜図2に示すように、基板10と、基板10の第1表面上に配置された窒化物系化合物半導体層12と、窒化物系化合物半導体層12上に配置され、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18からなる活性領域AAと、活性領域AA上に配置され、それぞれ複数のフィンガーを有するゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22と、ゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22が延伸する方向の窒化物系化合物半導体層12上に配置され、ゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22ごとに複数のフィンガーをそれぞれ束ねて形成したゲート端子電極GE1〜GE3、ソース端子電極SE1〜SE4およびドレイン端子電極DEと、ソース端子電極SE1〜SE4の下部に前記基板を貫通して配置されたVIAホールCS1〜CS4と、基板10の第1表面と反対側の第2表面に配置され、ソース端子電極SE1〜SE4に対してVIAホールCS1〜CS4を介して接続された裏面金属層BEと、基板10の第2表面のVIAホールCS1〜CS4から基板10の端に渡って設けられた溝SC1〜SC4とを備える。
【0023】
図1〜図2においては、ゲート電極24とソース電極20間、ゲート電極24とドレイン電極22間、およびゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22の下層のアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18が活性領域AAを構成する。
【0024】
基板10の第2表面に設けられた溝SC1〜SC4は、基板10の第2表面が除去されたことによって形成されている。基板10の第2表面が除去される層の厚さは、例えば、5μm〜30μm程度である。
【0025】
基板10の第2表面に設けられた溝SC1〜SC4の深さは、例えば、1μm以上であり、幅は、例えば、1μm以上である。
【0026】
図2の構造に対して半田層14を形成した模式的断面構造は、図3に示すように表される。図3に示すように、VIAホールCS1〜CS4内に半田層14が充填されている。
【0027】
本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置においては、VIAホールCS1〜CS4から基板10の端面に渡って溝SC1〜SC4を形成することによって、FETをパッケージにダイボンディングする際、VIAホールCS1〜CS4内に存在する空気が熱膨張によりVIAホールCS1〜CS4から吐出され、この溝SC1〜SC4を通して抜けるようにすることで、基板10と半田層14との間に気泡の発生を防止することができる。
【0028】
図1において、III−III線に沿う模式的断面構造は、図4〜図7に示される第1の実施の形態に係る半導体装置の構成例1〜構成例4に対応する。
【0029】
(構造例1)
図1のIII−III線に沿う模式的断面構成として、第1の実施の形態に係る半導体装置の構成例1は、図4に示すように、基板10と、基板10上に配置された窒化物系化合物半導体層12と、窒化物系化合物半導体層12上に配置されたアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18と、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18上に配置されたソース電極20,ゲート電極24およびドレイン電極22とを備える。窒化物系化合物半導体層12とアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18との界面には、2次元電子ガス(2DEG:Two Dimensional Electron Gas)層16が形成されている。図4に示す構成例1では、高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)が示されている。
【0030】
(構造例2)
図1のIII−III線に沿う模式的断面構成として、第1の実施の形態に係る半導体装置の構成例2は、図5に示すように、基板10と、基板10上に配置された窒化物系化合物半導体層12と、窒化物系化合物半導体層12上に配置されたソース領域26およびドレイン領域28と、ソース領域26上に配置されたソース電極20,窒化物系化合物半導体層12上に配置されたゲート電極24およびドレイン領域28上に配置されたドレイン電極22とを備える。窒化物系化合物半導体層12とゲート電極24との界面には、ショットキーコンタクト(Schottky Contact)が形成されている。図5に示す構成例2では、金属−半導体電界効果トランジスタ(MESFET:Metal Semiconductor Field Effect Transistor)が示されている。
【0031】
(構造例3)
図1のIII−III線に沿う模式的断面構成として、第1の実施の形態に係る半導体装置の構成例3は、図6に示すように、基板10と、基板10上に配置された窒化物系化合物半導体層12と、窒化物系化合物半導体層12上に配置されたアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18と、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18上に配置されたソース電極20およびドレイン電極22と、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18上のリセス部に配置されたゲート電極24とを備える。窒化物系化合物半導体層12とアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18との界面には、2DEG層16が形成されている。図6に示す構成例3では、HEMTが示されている。
【0032】
(構造例4)
図1のIII−III線に沿う模式的断面構成として、第1の実施の形態に係る半導体装置の構成例4は、図7に示すように、基板10と、基板10上に配置された窒化物系化合物半導体層12と、窒化物系化合物半導体層12上に配置されたアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18と、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18上に配置されたソース電極20およびドレイン電極22と、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18上の2段リセス部に配置されたゲート電極24とを備える。窒化物系化合物半導体層12とアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18との界面には、2DEG層16が形成されている。図7に示す構成例4では、HEMTが示されている。
【0033】
また、上記の実施形態においては、活性領域AA以外の窒化物系化合物半導体層12を電気的に不活性な素子分離領域として用いているが、素子分離領域の他の形成方法としては、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18および窒化物系化合物半導体層12の深さ方向の一部まで、イオン注入により形成することもできる。イオン種としては、例えば、窒素(N)、アルゴン(Ar)などを適用することができる。また、イオン注入に伴うドーズ量は、例えば、約1×1014 (ions/cm2)であり、加速エネルギーは、例えば、約100keV〜200keVである。
【0034】
素子分離領域上およびデバイス表面上には、パッシベーション用の絶縁層(図示省略)が形成されている。この絶縁層としては、例えば、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法によって堆積された窒化膜、アルミナ(Al23)膜、酸化膜(SiO2)、酸窒化膜(SiON)などで形成することができる。
【0035】
ソース電極20およびドレイン電極22は、例えば、Ti/Alなどで形成される。
【0036】
ゲート電極24は、例えばNi/Auなどで形成することができる。
【0037】
裏面金属層BEは、バリア金属層と、バリア金属層上に配置された接地用金属層を備えるが、図2においては、図示を省略している。バリア金属層は、例えば、Ti層若しくはTi/Pt層からなり、接地用金属層は、例えば、Au層からなる。
【0038】
したがって、裏面金属層BEは、Au層、Ti/Au層、Ti/W/Au層、Ti/Pt/Au層の内、いずれかの構成を備えていても良い。裏面金属層BEの厚さは、例えば、約5μm〜30μm程度である。
【0039】
基板10は、SiC基板、GaAs基板、GaN基板、SiC基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、Si基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、SiC基板上にGaN/AlGaNからなるヘテロ接合エピタキシャル層を形成した基板、サファイア基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、サファイア基板若しくはダイヤモンド基板のいずれかを備える。
【0040】
なお、第1の実施の形態に係る半導体装置において、ゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22の長手方向のパターン長は、マイクロ波/ミリ波/サブミリ波と動作周波数が高くなるにつれて、短く設定される。例えば、ミリ波帯においては、パターン長は、約25μm〜50μmである。
【0041】
また、ソース電極20の幅は、例えば、約40μm程度であり、ソース端子電極SE1〜SE4の幅は、例えば、約100μm程度である。
【0042】
また、VIAホールCS1〜CS4の形成幅は、例えば、約10μm〜40μm程度である。
【0043】
(製造方法)
第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法は、基板10の第1表面上に窒化物系化合物半導体層12を形成する工程と、窒化物系化合物半導体層12上に、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18からなる活性領域AAを形成する工程と、活性領域AA上に、それぞれ複数のフィンガーを有するゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22を形成する工程と、ゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22が延伸する方向の窒化物系化合物半導体層12上に、ゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22ごとに複数のフィンガーをそれぞれ束ねてゲート端子電極GE1〜GE3、ソース端子電極SE1〜SE4およびドレイン端子電極DEを形成する工程と、ソース端子電極SE1〜SE4の下部に基板10を貫通するVIAホールCS1〜CS4を形成する工程と、基板10の第1表面と反対側の第2表面に、ソース端子電極SE1〜SE4に対してVIAホールCS1〜CS4を介して接続される裏面金属層BEを形成する工程と、基板10の第2表面のVIAホールCS1〜CS4から基板10の端に渡って溝SC1〜SC4を形成する工程とを有する。
【0044】
基板10の第2表面に設けられた溝SC1〜SC4は、基板10の第2表面から基板10の一部が除去されたことによって形成されていても良い。
【0045】
以下に、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を詳細に説明する。
【0046】
(a)SiC基板10上にTMG(トリメチルガリウム)とアンモニアガスを流し、エピタキシャル成長によりGaN層からなる窒化物系化合物半導体層12を、例えば約1μm程度の厚さに形成する。
【0047】
(b)次に、TMAl(トリメチルアルミニウム)とアンモニアガスを流し、エピタキシャル成長により、例えばAl組成比率約30%程度のアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18を、例えば約20nm〜100nm程度の厚さに形成する。
【0048】
(c)次に、ソース電極20、ドレイン電極22をTi/Alなどを蒸着し、オーミック電極を形成する。
【0049】
(d)次に、ゲート電極24をNi/Auなどを蒸着し、ショットキー電極を形成する。
【0050】
(e)次に、化学的機械的研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)技術を用いて、基板10を裏面から研磨し、薄層化する。ここで、薄層化された基板10の厚さは、例えば約50μm〜100μmである。
【0051】
(f)次に、基板10の裏面から、例えば、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)技術を用いて、ソース端子電極SE1〜SE4の下部に基板10を貫通するVIAホールCS1〜CS4を形成する。
【0052】
(g)次に、基板10の第2表面のVIAホールCS1〜CS4から基板10の端に渡って、溝SC1〜SC4を形成する。溝SC1〜SC4の形成工程においても、VIAホールCS1〜CS4の形成工程と同様に、例えば、RIE技術を用いることができる。
【0053】
(h)次に、基板10の裏面に裏面金属層BEを真空蒸着技術などを用いて形成する。これによって、ソース端子電極SE1〜SE4に対してVIAホールCS1〜CS4を介して、接地用の裏面金属層BEが接続される。
【0054】
(i)次に、図3に示すように、裏面金属層BEに対して、VIAホールCS1〜CS4を完全に埋め込むように、半田層14を形成し、半導体チップをパッケージに実装する。
【0055】
以上の(a)〜(i)の工程により、図1〜図3に示された第1の実施の形態に係る半導体装置が得られる。
【0056】
第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法においては、VIAホールCS1〜CS4から基板10の端面に渡って溝SC1〜SC4を形成することによって、FETをパッケージにダイボンディングする際、VIAホールCS1〜CS4内に存在する空気が熱膨張によりVIAホールCS1〜CS4から吐出され、この溝SC1〜SC4を通して抜けるようにすることで、基板10と半田層14との間に気泡の発生を防止することができる。
【0057】
(変形例1)
第1の実施の形態の変形例1に係る半導体装置の模式的断面構造は、図8に示すように表され、図8の構造に対して半田層14を形成した模式的断面構造は、図9に示すように表される。
【0058】
第1の実施の形態の変形例1に係る半導体装置においては、図8および図9に示すように、基板10の第2表面に設けられた溝SC1〜SC4は、裏面金属層BEが除去されたことによって形成されている。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
【0059】
第1の実施の形態の変形例1に係る半導体装置の製造方法は、以下の点で第1の実施の形態と異なる。すなわち、基板10の裏面から、例えば、RIE技術を用いて、ソース端子電極SE1〜SE4の下部に基板10を貫通するVIAホールCS1〜CS4を形成後、
基板10の裏面に裏面金属層BEを真空蒸着技術などを用いて形成する。その後、基板10の第2表面のVIAホールCS1〜CS4から基板10の端に渡って、裏面金属層BE
を除去することによって、溝SC1〜SC4を形成する。次に、図9に示すように、裏面金属層BEに対して、VIAホールCS1〜CS4を完全に埋め込むように、半田層14を形成し、半導体チップをパッケージに実装する。
【0060】
以上の工程により、図8〜図9に示された第1の実施の形態の変形例1に係る半導体装置が得られる。
【0061】
第1の実施の形態の変形例1に係る半導体装置の製造方法においては、VIAホールCS1〜CS4から基板10の端面に渡って、裏面金属層BEを除去することによって、溝SC1〜SC4を形成して、FETをパッケージにダイボンディングする際、VIAホールCS1〜CS4内に存在する空気が熱膨張によりVIAホールCS1〜CS4から吐出され、この溝SC1〜SC4を通して抜けるようにすることで、基板10と半田層14との間に気泡の発生を防止することができる。
【0062】
(変形例2)
第1の実施の形態の変形例2に係る半導体装置の模式的断面構造は、図10に示すように表され、図10の構造に対して半田層14を形成した模式的断面構造は、図11に示すように表される。
【0063】
第1の実施の形態の変形例2に係る半導体装置においては、図10および図11に示すように、基板10の第2表面に設けられた溝SC1〜SC4は、裏面金属層BEおよび基板10の一部が除去されたことによって形成されている。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
【0064】
第1の実施の形態の変形例2に係る半導体装置の製造方法は、以下の点で第1の実施の形態と異なる。すなわち、基板10の裏面から、例えば、RIE技術を用いて、ソース端子電極SE1〜SE4の下部に基板10を貫通するVIAホールCS1〜CS4を形成後、
基板10の裏面に裏面金属層BEを真空蒸着技術などを用いて形成する。その後、基板10の第2表面のVIAホールCS1〜CS4から基板10の端に渡って、裏面金属層BEおよび基板10の一部を除去することによって、溝SC1〜SC4を形成する。次に、図11に示すように、裏面金属層BEに対して、VIAホールCS1〜CS4を完全に埋め込むように、半田層14を形成し、半導体チップをパッケージに実装する。
【0065】
以上の工程により、図10〜図11に示された第1の実施の形態の変形例2に係る半導体装置が得られる。
【0066】
第1の実施の形態の変形例2に係る半導体装置の製造方法においては、VIAホールCS1〜CS4から基板10の端面に渡って、裏面金属層BEおよび基板10の一部を除去することによって、溝SC1〜SC4を形成して、FETをパッケージにダイボンディングする際、VIAホールCS1〜CS4内に存在する空気が熱膨張によりVIAホールCS1〜CS4から吐出され、この溝SC1〜SC4を通して抜けるようにすることで、基板10と半田層14との間に気泡の発生を防止することができる。
【0067】
第1の実施の形態によれば、基板と半田層との間に気泡の発生を防止し、熱抵抗を低減化し、高周波特性の劣化および信頼性低下を防止するマイクロ波/ミリ波/サブミリ波帯の半導体装置を提供することができる。
【0068】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の模式的平面パターン構成は、図12に示すように表される。また、図12のIV−IV線に沿う模式的断面構造は、図13に示すように表され、図12のV−V線に沿う模式的断面構造は、図14に示すように表される。
【0069】
第2の実施の形態に係る半導体装置は、図12〜図14に示すように、基板10と、基板10の第1表面上に配置された窒化物系化合物半導体層12と、窒化物系化合物半導体層12上に配置され、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18からなる活性領域AAと、活性領域AA上に配置され、それぞれ複数のフィンガーを有するゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22と、ゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22が延伸する方向の窒化物系化合物半導体層12上に配置され、ゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22ごとに複数のフィンガーをそれぞれ束ねて形成したゲート端子電極GE1〜GE3、ソース端子電極SE1〜SE4およびドレイン端子電極DEと、ソース電極20およびソース端子電極SE1〜SE4の下部に配置されたVIAホールCS11,CS12,CS21,CS22〜CS41,CS42と、基板10の第1表面と反対側の第2表面に配置され、ソース電極20およびソース端子電極SE1〜SE4に対してVIAホールCS11,CS12,CS21,CS22〜CS41,CS42を介して接続された裏面金属層BEと、基板10の第2表面のVIAホールCS11,CS12,CS21,CS22〜CS41,CS42から基板10の端に渡って設けられた溝SC11,SC12,SC21,SC22〜SC41,SC42とを備える。
【0070】
図12〜図14においては、ゲート電極24とソース電極20間、ゲート電極24とドレイン電極22間、およびゲート電極24、ソース電極20およびドレイン電極22の下層のアルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)18が活性領域AAを構成する。
【0071】
第2の実施の形態において、ソース電極20の幅は、例えば、約40μm程度であり、ソース端子電極SE1〜SE4の幅は、例えば、約100μm程度である。
【0072】
また、VIAホールCS11,CS12,CS21,CS22〜CS41,CS42の形成幅は、例えば、約10μm〜20μm程度である。
【0073】
また、基板10の第2表面に設けられた溝SC11,SC12,SC21,SC22〜SC41,SC42は、基板10の第2表面から基板10の一部が除去されたことによって形成される。基板10の第2表面が除去される層の厚さは、例えば、5μm〜30μm程度である。
【0074】
基板10の第2表面に設けられた溝SC11,SC12,SC21,SC22〜SC41,SC42の深さは、例えば、1μm以上であり、幅は、例えば、1μm以上である。
【0075】
図14の構造に対して半田層14を形成した模式的断面構造は、図15に示すように表される。図15に示すように、VIAホールCS11,CS12,CS21,CS22〜CS41,CS42内に半田層14が充填されている。
【0076】
第2の実施の形態に係る半導体装置においては、VIAホールCS11,CS12,CS21,CS22〜CS41,CS42から基板10の端面に渡って溝SC11,SC12,SC21,SC22〜SC41,SC42を形成することによって、FETをパッケージにダイボンディングする際、VIAホールCS11,CS12,CS21,CS22〜CS41,CS42内に存在する空気が熱膨張によりVIAホールCS11,CS12,CS21,CS22〜CS41,CS42から吐出され、この溝SC11,SC12,SC21,SC22〜SC41,SC42を通して抜けるようにすることで、基板10と半田層14との間に気泡の発生を防止することができる。
【0077】
第2の実施の形態においても、図4〜図7に示された第1の実施の形態に係る半導体装置の構成例1〜構成例4と同様の構成例を適用することはできる。
【0078】
また、各部の構成は、第1の実施の形態に係る半導体装置と同様であるため、重複説明は省略する。
【0079】
第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法は、VIAホールを形成する工程において、VIAホールは、ソース電極の下部にも基板を貫通して形成される点に特徴があり、その他の工程は、第1の実施の形態と同様であるため、重複説明は省略する。
【0080】
図8に示された第1の実施の形態の変形例1と同様に、基板10の第2表面に設けられた溝SC11,SC12,SC21,SC22〜SC41,SC42は、裏面金属層BEが除去されたことによって形成されていても良い。
【0081】
一方、図10に示された第1の実施の形態の変形例2と同様に、基板10の裏面から、例えば、RIE技術を用いて、ソース電極20およびソース端子電極SE1〜SE4の下部に基板10を貫通するVIAホールCS11,CS12,CS21,CS22〜CS41,CS42を形成後、基板10の裏面に裏面金属層BEを真空蒸着技術などを用いて形成し、その後、基板10の第2表面のVIAホールCS11,CS12,CS21,CS22〜CS41,CS42から基板10の端に渡って、裏面金属層BEおよび基板10の一部を除去することによって、溝SC11,SC12,SC21,SC22〜SC41,SC42を形成しても良い。
【0082】
第2の実施の形態によれば、基板と半田層との間に気泡の発生を防止し、熱抵抗を低減化し、高周波特性の劣化および信頼性低下を防止するマイクロ波/ミリ波/サブミリ波帯の半導体装置を提供することができる。
【0083】
[その他の実施の形態]
上記のように、本発明は第1〜第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面は例示的なものであり、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0084】
なお、本発明の半導体装置としては、FET,HEMT,MESFETに限らず、LDMOS(Laterally Diffused Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)やヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT:Hetero-junction Bipolar Transistor)などの増幅素子、メムス(MEMS:Micro Electro Mechanical Systems)素子などにも適用できることは言うまでもない。
【0085】
第1〜第2の実施の形態に係る半導体装置は、GaN系HEMTの場合を主として説明したが、これに限定されるものではなく、GaAs系HEMTで構成されていても良い。この場合には、例えば、基板10はGaAs基板で形成され、HEMT構造は、GaAs層/アルミニウムガリウム砒素層(AlyGa1-yAs)(0.1≦y≦1)で形成されていても良い。
【0086】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態などを含む。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明の半導体装置は、内部整合型電力増幅素子、電力MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)、マイクロ波電力増幅器、ミリ波電力増幅器、高周波MEMS素子などの幅広い分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0088】
10…基板
12…窒化物系化合物半導体層(GaNエピタキシャル成長層)
16…2次元電子ガス(2DEG)層
18…アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)
20…ソース電極
22…ドレイン電極
24…ゲート電極
26…ソース領域
28…ドレイン領域
CS1,CS2,…,CS4,CS11,CS12,CS21,CS22〜CS41,CS42…VIAホール
SC1,SC2,…,SC4,SC11,SC12,SC21,SC22〜SC41,SC42…溝
SE1,SE2,…,SE4…ソース端子電極
GE1,GE2,GE3…ゲート端子電極
DE…ドレイン端子電極
AA…活性領域
BE…裏面金属層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の第1表面上に配置された窒化物系化合物半導体層と、
前記窒化物系化合物半導体層上に配置され、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)からなる活性領域と、
前記活性領域上に配置され、それぞれ複数のフィンガーを有するゲート電極、ソース電極およびドレイン電極と、
前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極が延伸する方向の前記窒化物系化合物半導体層上に配置され、前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極ごとに複数のフィンガーをそれぞれ束ねて形成したゲート端子電極、ソース端子電極およびドレイン端子電極と、
前記ソース端子電極の下部に前記基板を貫通して配置されたVIAホールと、
前記基板の第1表面と反対側の第2表面に配置され、前記ソース端子電極に対して前記VIAホールを介して接続された裏面金属層と、
前記基板の第2表面の前記VIAホールから前記基板の端に渡って設けられた溝と
を備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記基板の第2表面に設けられた前記溝は、前記裏面金属層が除去されたことによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記基板の第2表面に設けられた前記溝は、前記基板の第2表面から前記基板が除去されたことによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記基板の第2表面に設けられた前記溝は、前記基板の第2表面から前記裏面金属層および前記基板の一部が除去されたことによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記基板の第2表面に設けられた前記溝の深さが1μm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記基板の第2表面に設けられた前記溝の幅が1μm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記裏面金属層は、Au層、Ti/Au層、Ti/W/Au層、Ti/Pt/Au層の内、いずれかであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記基板は、SiC基板、GaAs基板、GaN基板、SiC基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、Si基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、SiC基板上にGaN/AlGaNからなるヘテロ接合エピタキシャル層を形成した基板、サファイア基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、サファイア基板若しくはダイヤモンド基板のいずれかを備えることを特徴とする請求項1〜7の内、いずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項9】
基板と、
前記基板の第1表面上に配置された窒化物系化合物半導体層と、
前記窒化物系化合物半導体層上に配置され、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)からなる活性領域と、
前記活性領域上に配置され、それぞれ複数のフィンガーを有するゲート電極、ソース電極およびドレイン電極と、
前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極が延伸する方向の前記窒化物系化合物半導体層上に配置され、前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極ごとに複数のフィンガーをそれぞれ束ねて形成したゲート端子電極、ソース端子電極およびドレイン端子電極と、
前記ソース電極および前記ソース端子電極の下部に配置されたVIAホールと、
前記基板の第1表面と反対側の第2表面に配置され、前前記ソース電極および記ソース端子電極に対して前記VIAホールを介して接続された裏面金属層と、
前記基板の第2表面の前記VIAホールから前記基板の端に渡って設けられた溝と
を備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
前記基板の第2表面に設けられた前記溝は、前記裏面金属層が除去されたことによって形成されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記基板の第2表面に設けられた前記溝は、前記基板の第2表面から前記基板の一部が除去されたことによって形成されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記基板の第2表面に設けられた前記溝の深さが1μm以上であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記基板の第2表面に設けられた前記溝の幅が1μm以上であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記裏面金属層は、Au層、Ti/Au層、Ti/W/Au層、Ti/Pt/Au層の内、いずれかであることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記基板は、SiC基板、GaAs基板、GaN基板、SiC基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、Si基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、SiC基板上にGaN/AlGaNからなるヘテロ接合エピタキシャル層を形成した基板、サファイア基板上にGaNエピタキシャル層を形成した基板、サファイア基板若しくはダイヤモンド基板のいずれかを備えることを特徴とする請求項9〜14の内、いずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項16】
基板の第1表面上に窒化物系化合物半導体層を形成する工程と、
前記窒化物系化合物半導体層上に、アルミニウム窒化ガリウム層(AlxGa1-xN)(0.1≦x≦1)からなる活性領域を形成する工程と、
前記活性領域上に、それぞれ複数のフィンガーを有するゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を形成する工程と、
前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極が延伸する方向の前記窒化物系化合物半導体層上に、前記ゲート電極、前記ソース電極および前記ドレイン電極ごとに複数のフィンガーをそれぞれ束ねてゲート端子電極、ソース端子電極およびドレイン端子電極を形成する工程と、
前記ソース端子電極の下部に前記基板を貫通するVIAホールを形成する工程と、
前記基板の前記第1表面と反対側の第2表面に、前記ソース端子電極に対して前記VIAホールを介して接続される裏面金属層を形成する工程と、
前記基板の第2表面の前記VIAホールから前記基板の端に渡って溝を形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記VIAホールを形成する工程において、前記VIAホールは、前記ソース電極の下部にも前記基板を貫通して形成されることを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記基板の第2表面に設けられた前記溝は、前記裏面金属層が除去されたことによって形成されていることを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記基板の第2表面に設けられた前記溝は、前記基板の第2表面から前記基板の一部が除去されたことによって形成されていることを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項20】
前記基板の第2表面に設けられた前記溝は、前記基板の第2表面から前記裏面金属層および前記基板の一部が除去されたことによって形成されていることを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2011−40597(P2011−40597A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−187102(P2009−187102)
【出願日】平成21年8月12日(2009.8.12)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】