説明

半導体記憶装置

【課題】入力データとデータストローブクロックのタイミングにより自動的にデータ入力ストローブ信号の発生タイミングをチューニングする半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】入力データとデータストローブクロックの入力タイミングによりデータ入力ストローブ信号の発生タイミングをチューニングする内部チューニング手段と、前記データ入力ストローブ信号に応答して、複数のデータをグローバルラインに伝送するデータ入力センスアンプとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体記憶装置に関し、より詳しくは、安定したデータ入力動作を行う半導体記憶装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に半導体記憶装置は、複数のデータ入力バッファ(DQ)と複数のデータストローブクロックバッファ(DQS)とを備える(例えば、特許文献1)。DDR SDRAM(Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory)のように進歩した形態の半導体記憶装置において、データ入力バッファ(DQ)を介して直列に入力される複数のデータは、データストローブクロックの制御により複数のラッチ回路で各々ラッチされた後、マルチプレックス回路で整列して並列にデータ入力センスアンプに伝送される。以後、データ入力センスアンプは、並列に伝送される複数のデータをデータ入力ストローブ信号の制御によりグローバルラインに伝送する。半導体記憶装置は、データ入力ストローブ信号生成回路を備え、内部クロックと書き込み(Write)指示信号に応答して、前記データ入力ストローブ信号を生成する。
【0003】
半導体記憶装置の外部から半導体記憶装置にデータを伝送する装置が全て同一のタイミングで動作することではないため、データが全て均一なタイミングで半導体記憶装置に入力されない。したがって、入力データと半導体記憶装置の内部クロックとの間の時間マージンは、安定したデータ入力動作のための重要な要素として作用するようになる。しかし、半導体記憶装置が高速化しつつある傾向によって、入力データと内部クロックとの間の時間マージンは次第に減少していき、これによってデータ入力動作の安定性を担保することが容易ではなくなる技術的限界が発生するようになる。図1は、このように高周波クロック環境でデータ入力動作の安定性が低下する問題点を示す。
【0004】
図1には、データ入力回路に直列に入力される4個のデータd1〜d4と内部クロックclk_intとのタイミング関係に関する二つの場合を示す。第1の場合Case1では、内部クロックclk_intを基準にデータd1〜d4が相対的に早いタイミングをもって入力された場合を示している。反面、第2の場合Case2では、内部クロックclk_intを基準にデータd1〜d4が第1の場合Case1に比べて、相対的に遅いタイミングをもって入力された場合を示している。
【0005】
このように、データの入力タイミングは不均一であるため、点線で表した領域内にデータ入力ストローブ信号dinstbがイネーブルになってこそデータ入力回路の正確な動作を保障することができる。しかし、高周波クロックが用いられる環境内では、点線で表した領域が非常に狭くなり、よって、データ入力ストローブ信号dinstbの生成タイミングがずれたり、生成されない誤動作が発生したりする可能性が高まるようになる。
【0006】
すなわち、半導体記憶装置の高速化につれてデータ入力ストローブ信号のタイミングマージンは急激に減少しており、これによって半導体記憶装置のデータ入力回路の動作はその安定性が顕著に低下している。しかし、従来の半導体記憶装置のデータ入力回路は、高周波環境で上述した問題点を克服できる方案を提示することができなかった。
【特許文献1】特開2008−34098号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した問題点を解決するために案出されたものであり、入力データとデータストローブクロックのタイミングにより自動的にデータ入力ストローブ信号の発生タイミングをチューニングする半導体記憶装置を提供することにその技術的課題がある。
【0008】
また、本発明は、高速動作時にデータ入力動作の安定性を向上させる半導体記憶装置を提供することに他の技術的課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した技術的課題を達成するための本発明の一実施形態に係る半導体記憶装置は、入力データとデータストローブクロックの入力タイミングによりデータ入力ストローブ信号の発生タイミングをチューニングする内部チューニング手段;および前記データ入力ストローブ信号に応答して、複数のデータをグローバルラインに伝送するデータ入力センスアンプ;を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の他の実施形態に係る半導体記憶装置は、入力データとデータストローブクロックのタイミングを検出してデータ入力制御信号を生成するデータ入力制御手段;および前記データ入力制御信号に応答して、前記入力データを整列および増幅してグローバルラインに伝送するデータ入力回路;を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の半導体記憶装置は、入力データとデータストローブクロックの入力タイミングを検出し、その結果に応じてデータ入力ストローブ信号の発生タイミングをチューニングすることによって、データ入力動作の安定性を向上させる効果がある。
【0012】
また、本発明の半導体記憶装置は、入力データとクロックとの間のタイミングマージンを確保し、誤動作を減少させることによって、高速動作時にも安定したデータ入力動作を行う効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付した図面を参照して、本発明の好ましい実施例をより詳細に説明することにする。
図2は、本発明の一実施形態に係る半導体記憶装置の構成を示すブロック図であって、直列に入力される4個のデータを並列に整列させ、データ入力ストローブ信号の制御により増幅する回路を例示的に示したものである。
【0014】
図示するように、前記半導体記憶装置は、データ整列手段10、データ入力制御手段20、データ入力ストローブ信号生成手段30、およびデータ入力センスアンプ40を含む。
【0015】
前記データ整列手段10は、内部データストローブクロックiDQSに応答して、直列に入力される4個の入力データdin<1:4>を並列に整列させ、前記データ入力センスアンプ40に伝送する。前記データ整列手段10は、位相制御部110、ラッチ部120、およびマルチプレックス部130を含む。
【0016】
前記位相制御部110は、前記内部データストローブクロックiDQSの位相を制御して、立ち上がりストローブクロックrDQSと立ち下がりストローブクロックfDQSとを出力する。前記ラッチ部120は、前記立ち上がりストローブクロックrDQSと前記立ち下がりストローブクロックfDQSに応答して、前記4個の入力データdin<1:4>を各々ラッチさせる。前記マルチプレックス部130は、前記ラッチ部120にラッチされた4個のデータdlat<1:4>を受信し、同時に前記データ入力センスアンプ40に伝送する。このような動作によって、前記4個の入力データdin<1:4>は並列に整列した整列データdar<1:4>として前記データ入力センスアンプ40に伝送される。
【0017】
前記データ入力制御手段20と前記データ入力ストローブ信号生成手段30とを通称して、内部チューニング手段1という。すなわち、前記内部チューニング手段1は、前記4個の入力データdin<1:4>と外部データストローブクロックの入力タイミングによりデータ入力ストローブ信号dinstbの発生タイミングをチューニングする。前記4個の入力データdin<1:4>は、外部クロックに同期して入力されるため、前記外部クロックのトグル(Toggle)タイミングを把握する動作によって、前記4個の入力データdin<1:4>の入力タイミングを把握することができる。また、前記データ整列手段10、前記データ入力ストローブ信号生成手段30、および前記データ入力センスアンプ40は、データ入力回路2を構成する。すなわち、前記データ入力回路2は、前記データ入力制御手段20から伝送されるデータ入力制御信号に応答して、前記4個の入力データdin<1:4>を整列および増幅し、グローバルラインGIOに伝送する動作を行う。以下、前記データ入力制御信号は、第1制御信号ctrl1と第2制御信号ctrl2として行われる。
【0018】
前記データ入力制御手段20は、前記内部データストローブクロックiDQSと内部クロックclk_intとを受信して、前記第1制御信号ctrl1と前記第2制御信号ctrl2とを生成する。この時、前記データ入力制御手段20は、前記内部データストローブクロックiDQSが前記外部データストローブクロックに対して遅れた量を補償し、前記内部クロックclk_intが前記外部クロックに対して遅れた量を補償する動作を行う。データ入力バッファは、前記外部データストローブクロックを用いてデータを受信するため、前記外部データストローブクロックと前記外部クロックとの位相差情報を抽出するために、前記データ入力制御手段20は上述したように前記内部データストローブクロックiDQSと前記内部クロックclk_intとの遅延を補償する動作を行う。前記データ入力制御手段20は、このような形態で抽出された前記外部データストローブクロックと前記外部クロックとの位相差情報を前記データ入力ストローブ信号生成手段30に伝送して、前記データ入力ストローブ信号dinstbのタイミングを制御させる。
【0019】
前記データ入力制御手段20は、前記外部データストローブクロックの位相が前記外部クロックの位相より第1時間以上早くなれば、前記第1制御信号ctrl1をイネーブルにする。反面、前記外部データストローブクロックの位相が前記外部クロックの位相より第2時間以上遅くなれば、前記第2制御信号ctrl2をイネーブルにする。ここで、前記第1時間と前記第2時間とは同じ時間であり得る。
【0020】
前記データ入力ストローブ信号生成手段30は、前記内部クロックclk_int、書き込み指示信号wrt、前記第1制御信号ctrl1、および前記第2制御信号ctrl2に応答して、前記データ入力ストローブ信号dinstbを生成する。ここで、前記書き込み指示信号wrtは、書き込み動作時に前記データ入力ストローブ信号dinstbの生成区間を確保するための信号である。前記データ入力ストローブ信号生成手段30は、前記書き込み指示信号wrtがイネーブルの状態で前記第1制御信号ctrl1がイネーブルになれば、前記内部クロックclk_intに対する遅延時間を減少させて、前記データ入力ストローブ信号dinstbの発生タイミングをより早くする機能を行う。反面、前記書き込み指示信号wrtがイネーブルの状態で前記第2制御信号ctrl2がイネーブルになれば、前記内部クロックclk_intに対する遅延時間を増加させて、前記データ入力ストローブ信号dinstbの発生タイミングをより遅くする機能を行う。
【0021】
以後、前記データ入力センスアンプ40は、前記データ入力ストローブ信号dinstbに応答して、前記データ整列手段10から伝送される前記整列データdar<1:4>を前記グローバルラインGIOに伝送する。
【0022】
このように、本発明の半導体記憶装置において、前記データ入力制御手段20は、前記外部データストローブクロックのタイミングと前記外部クロックのタイミングとの差が前記第1時間および前記第2時間により定義される閾値を超過するようになれば、前記第1制御信号ctrl1または前記第2制御信号ctrl2をイネーブルにする。また、前記データ入力ストローブ信号生成手段30は、前記第1制御信号ctrl1または前記第2制御信号ctrl2のイネーブルの可否により前記データ入力ストローブ信号dinstbの発生タイミングを調整する。したがって、データの入力タイミングと前記外部クロックの立ち上がりエッジタイミングとの差により、可変的なタイミングを有するデータ入力ストローブ信号dinstbが生成され、これによってより安定したデータ入力動作を行えるようになる。
【0023】
図3を参照すると、前記データ入力制御手段20は、閾値設定部210および位相比較部220を含む。
前記閾値設定部210は、前記内部データストローブクロックiDQSと前記内部クロックclk_intから前記外部データストローブクロックと前記外部クロックとの位相差に対する閾値を設定し、基準信号ref、第1閾値信号lim1、および第2閾値信号lim2を生成する。前記閾値設定部210は、第1レプリカ遅延器REP_DLY1、第1遅延器DLY1、第2レプリカ遅延器REP_DLY2、および第2遅延器DLY2を含む。
【0024】
前記第1レプリカ遅延器REP_DLY1は、前記内部データストローブクロックiDQSを既に設定された時間だけ遅延させる。この時、前記第1レプリカ遅延器REP_DLY1は、前記内部データストローブクロックiDQSが外部データストローブクロックに対して遅れた量を補償するための遅延時間を前記内部データストローブクロックiDQSに付与する。
【0025】
前記第2レプリカ遅延器REP_DLY2は、前記内部クロックclk_intを既に設定された時間だけ遅延させ、前記基準信号refを出力する。前記第2レプリカ遅延器REP_DLY2は、前記内部クロックclk_intが外部クロックに対して遅れた量を補償するための遅延時間を前記内部クロックclk_intに付与する。
【0026】
設計者はテストを通して、前記外部データストローブクロックと前記外部クロックのタイミングが正確に補償されるように前記第1レプリカ遅延器REP_DLY1と前記第2レプリカ遅延器REP_DLY2が有する各々の遅延値を適切に調整しなければならない。
【0027】
前記第1遅延器DLY1は、前記第1レプリカ遅延器REP_DLY1の出力信号の位相を前記第1時間だけ遅延させて、第1閾値信号lim1を出力する。また、前記第2遅延器DLY2は、前記第1レプリカ遅延器REP_DLY1の出力信号の位相を前記第2時間だけ早めて、第2閾値信号lim2を出力する。
【0028】
設計者は前記第1時間と前記第2時間により定義される前記外部データストローブクロックと前記外部クロックとの間のタイミング差に関する閾値を設定し、前記第1遅延器DLY1と前記第2遅延器DLY2が各々有する遅延値を適切に調整しなければならない。
【0029】
前記位相比較部220は、前記基準信号refを基準に前記第1閾値信号lim1と前記第2閾値信号lim2との位相を各々判別して、前記第1制御信号ctrl1および前記第2制御信号ctrl2を生成する。前記位相比較部220は、第1位相比較器PD1および第2位相比較器PD2を含む。
【0030】
前記第1位相比較器PD1は、前記基準信号refに対する前記第1閾値信号lim1の位相を判別して、前記第1制御信号ctrl1を生成する。前記第2位相比較器PD2は、前記基準信号refに対する前記第2閾値信号lim2の位相を判別して、前記第2制御信号ctrl2を生成する。前記第1位相比較器PD1および前記第2位相比較器PD2は、エッジトリガー(Edge Trigger)タイプのフリップフロップのような構成によって容易に実現可能である。
【0031】
前記外部データストローブクロックと前記外部クロックとの位相が一致した状態であれば、前記基準信号refの位相は前記第1閾値信号lim1の位相より早く、前記第2閾値信号lim2の位相より遅れるようになる。
【0032】
以後、前記外部データストローブクロックの位相が前記外部クロックの位相より第1時間以上早くなれば、前記第1閾値信号lim1の位相が前記基準信号refの位相より早くなる。この時、前記第1位相比較器PD1は、このような位相変化を検出し、前記第1制御信号ctrl1をイネーブルにする。
【0033】
反面、前記外部クロックの位相が前記外部データストローブクロックの位相より第2時間以上早くなれば、前記基準信号refの位相が前記第2閾値信号lim2の位相より早くなる。この時、前記第2位相比較器PD2は、このような位相変化を検出し、前記第2制御信号ctrl2をイネーブルにする。
【0034】
ここで、前記第1制御信号ctrl1はローイネーブル(Low Enable)信号にし、前記第2制御信号ctrl2はハイイネーブル(High Enable)信号にして行うことが好ましい。
【0035】
図4を参照すると、前記データ入力ストローブ信号生成手段30は、信号組合部310、第1遅延部320、および第2遅延部330を含む。
前記信号組合部310は、前記書き込み指示信号wrtと前記内部クロックclk_intとを組み合わせる。このために、前記信号組合部310は、前記書き込み指示信号wrtと前記内部クロックclk_intとを受信する第1ナンドゲートND1および前記第1ナンドゲートND1の出力信号を受信する第1インバータIV1を含む。
【0036】
前記第1遅延部320は、前記第1制御信号ctrl1に応答して、前記信号組合部310の出力信号を選択的に遅延させる。このために、前記第1遅延部320は、第3遅延器DLY3、第2インバータIV2、第2ナンドゲートND2、第3ナンドゲートND3、および第4ナンドゲートND4を含む。
【0037】
前記第3遅延器DLY3は、前記信号組合部310の出力信号を所定時間遅延させる。前記第2ナンドゲートND2は、前記第1制御信号ctrl1と前記第3遅延器DLY3の出力信号とを受信する。前記第2インバータIV2は、前記第1制御信号ctrl1を受信する。前記第3ナンドゲートND3は、前記信号組合部310の出力信号と前記第2インバータIV2の出力信号とを受信する。前記第4ナンドゲートND4は、前記第2ナンドゲートND2の出力信号と前記第3ナンドゲートND3の出力信号とを受信する。
【0038】
前記第2遅延部330は、前記第2制御信号ctrl2に応答して、前記第1遅延部320の出力信号を選択的に遅延させ、前記データ入力ストローブ信号dinstbを出力する。このために、前記第2遅延部330は、第4遅延器DLY4、第3インバータIV3、第5ナンドゲートND5、第6ナンドゲートND6、および第7ナンドゲートND7を含む。
【0039】
前記第4遅延器DLY4は、前記第1遅延部320の出力信号を所定時間遅延させる。前記第5ナンドゲートND5は、前記第2制御信号ctrl2と前記第4遅延器DLY4の出力信号とを受信する。前記第3インバータIV3は、前記第2制御信号ctrl2を受信する。前記第6ナンドゲートND6は、前記第1遅延部320の出力信号と前記第3インバータIV3の出力信号とを受信する。前記第7ナンドゲートND7は、前記第5ナンドゲートND5の出力信号と前記第6ナンドゲートND6の出力信号とを受信し、前記データ入力ストローブ信号dinstbを出力する。
【0040】
このように構成された前記データ入力ストローブ信号生成手段30において、前記書き込み指示信号wrtがイネーブルになれば、前記信号組合部310の出力信号は前記内部クロックclk_intのような形態となる。この時、前記第1制御信号ctrl1と前記第2制御信号ctrl2が両方ともディスエーブルになって、前記第1制御信号ctrl1はハイレベル(High Level)の電位を有するようになり、前記第2制御信号ctrl2はローレベル(Low Level)の電位を有するようになれば、前記データ入力ストローブ信号dinstbは前記内部クロックclk_intが前記第4遅延器DLY4を介さず、前記第3遅延器DLY3を介して遅れた形態を有するようになる。
【0041】
以後、前記第2制御信号ctrl2がディスエーブルになる状態で前記第1制御信号ctrl1がイネーブルになれば、前記データ入力ストローブ信号dinstbは前記内部クロックclk_intが前記第3遅延器DLY3と前記第4遅延器DLY4とを両方とも介さない形態となる。したがって、前記データ入力ストローブ信号dinstbの発生タイミングは早くなる。
【0042】
反面、前記第1制御信号ctrl1がディスエーブルになる状態で前記第2制御信号ctrl2がイネーブルになれば、前記データ入力ストローブ信号dinstbは前記内部クロックclk_intが前記第3遅延器DLY3と前記第4遅延器DLY4とを両方とも介する形態となる。したがって、前記データ入力ストローブ信号dinstbの発生タイミングは遅くなる。
【0043】
すなわち、前記外部データストローブクロックの位相が前記外部クロックの位相より前記第1時間以上早くなれば前記第1制御信号ctrl1がイネーブルになり、これによって前記データ入力ストローブ信号dinstbの発生タイミングが早くなる。反面、前記外部クロックの位相が前記外部データストローブクロックの位相より前記第2時間以上早くなれば前記第2制御信号ctrl2がイネーブルになり、これによって前記データ入力ストローブ信号dinstbの発生タイミングが遅くなる。本発明の一実施例に係る半導体記憶装置において、前記データ入力ストローブ信号dinstbは、このように外部データストローブクロックと外部クロックとの位相により可変的な発生タイミングを有する。
【0044】
図5は、図2に示したデータ入力センスアンプの詳細構成図であって、前記データ入力センスアンプ40に備えられる4個のセンスアンプのうち何れか1つを例示的に示すものである。本例示図では、前記4個の整列データdar<1:4>のうち何れか1つが正整列データdar<i>と副整列データ/dar<i>として行われると仮定する。また、ここでのグローバルラインGIO<i>が複数集まって、図2に示したグローバルラインGIOになると理解する。
【0045】
前記データ入力センスアンプ40は、第1〜第12トランジスタTR1〜TR12および第4〜第6インバータIV4〜IV6を含む。
【0046】
前記第1トランジスタTR1は前記データ入力ストローブ信号dinstbを受信するゲート、外部供給電源VDDが印加されるソース、および第1ノードN1に接続されるドレーンを含む。前記第2トランジスタTR2は、前記データ入力ストローブ信号dinstbを受信するゲート、前記外部供給電源VDDが印加されるソース、および第2ノードN2に接続されるドレーンを含む。前記第3トランジスタTR3は、前記データ入力ストローブ信号dinstbを受信するゲートを含み、前記第1ノードN1と前記第2ノードN2との間に配置される。
【0047】
前記第4トランジスタTR4は、前記第2ノードN2に接続されるゲート、前記外部供給電源VDDが印加されるソース、および前記第1ノードN1に接続されるドレーンを含む。前記第5トランジスタTR5は、前記第2ノードN2に接続されるゲート、および前記第1ノードN1に接続されるドレーンを含む。前記第6トランジスタTR6は、前記第1ノードN1に接続されるゲート、前記外部供給電源VDDが印加されるソース、および前記第2ノードN2に接続されるドレーンを含む。前記第7トランジスタTR7は、前記第1ノードN1に接続されるゲート、および前記第2ノードN2に接続されるドレーンを含む。
【0048】
前記第8トランジスタTR8は、前記正整列データdar<i>を受信するゲート、前記第5トランジスタTR5のソースに接続されるドレーン、および第3ノードN3に接続されるソースを含む。前記第9トランジスタTR9は、前記副整列データ/dar<i>を受信するゲート、前記第7トランジスタTR7のソースに接続されるドレーン、および前記第3ノードN3に接続されるソースを含む。前記第10トランジスタTR10は、前記データ入力ストローブ信号dinstbを受信するゲート、前記第3ノードN3に接続されるドレーン、および接地されるソースを含む。
【0049】
前記第4インバータIV4は、前記第1ノードN1に印加される電圧を受信する。前記第5インバータIV5は、前記第4インバータIV4の出力信号を受信する。前記第6インバータIV6は、前記第2ノードN2に印加される電圧を受信する。前記第11トランジスタTR11は、前記第5インバータIV5の出力信号を受信するゲート、前記外部供給電源VDDが印加されるソース、および前記グローバルラインGIO<i>に接続されるドレーンを含む。前記第12トランジスタTR12は、前記第6インバータIV6の出力信号を受信するゲート、前記グローバルラインGIO<i>に接続されるドレーン、および接地されるソースを含む。
【0050】
上述したように、本発明の半導体記憶装置は、内部クロックと内部データストローブクロックが各々外部クロックと外部データストローブクロックに対して遅れた量を補償した後、補償されたクロックの位相を比較することによって外部クロックと外部データストローブ信号との位相差を判別する。また、判別された位相情報を用いて、外部クロックの位相に比べて外部データストローブクロックの位相が閾値を超過してさらに早くなれば、データ入力ストローブ信号の発生タイミングを早くする。反面、外部クロックの位相に比べて外部データストローブクロックの位相が閾値を超過してさらに遅くなれば、データ入力ストローブ信号の発生タイミングをさらに遅延させる動作を行う。
【0051】
このような動作によって、直列に入力して整列され、並列にデータ入力センスアンプに伝送されるデータはより安定してグローバルラインに伝送されることが可能になる。半導体記憶装置が高速化する傾向に伴い、データ入力ストローブ信号のタイミングマージンが減少する問題は本発明によって解決され、これによって半導体記憶装置のデータ入力回路の動作は安定性が向上する。
【0052】
このように、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態によって実施することができるということを理解できる。したがって、以上で記述した実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないことを理解しなければならない。本発明の範囲は前記詳細な説明よりは特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲そしてその等価概念から導き出されるすべての変更または変形された形態は本発明の範囲に含まれると解釈しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】従来の半導体記憶装置のデータ入力回路の動作を説明するためのタイミング図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る半導体記憶装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示したデータ入力制御手段の詳細構成図である。
【図4】図2に示したデータ入力ストローブ信号生成手段の詳細構成図である。
【図5】図2に示したデータ入力センスアンプの詳細構成図である。
【符号の説明】
【0054】
10…データ整列手段
20…データ入力制御手段
30…データ入力ストローブ信号生成手段
40…データ入力センスアンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力データとデータストローブクロックの入力タイミングによりデータ入力ストローブ信号の発生タイミングをチューニングする内部チューニング手段と、
前記データ入力ストローブ信号に応答して、複数のデータをグローバルラインに伝送するデータ入力センスアンプと
を含むことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項2】
前記内部チューニング手段は、
前記データストローブクロックと内部クロックとを入力され、第1制御信号および第2制御信号を生成するデータ入力制御手段と、
前記内部クロック、書き込み指示信号、前記第1制御信号、および前記第2制御信号に応答して、前記データ入力ストローブ信号を生成するデータ入力ストローブ信号生成手段と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記データ入力制御手段は、内部データストローブクロックが外部から遅れた量を補償し、前記内部クロックが外部から遅れた量を補償して、前記データストローブクロックと外部クロックとの位相差を検出することを特徴とする請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記データ入力制御手段は、前記データストローブクロックの位相が前記外部クロックの位相より第1時間以上早くなれば前記第1制御信号をイネーブルにし、前記外部クロックの位相が前記データストローブクロックの位相より第2時間以上早くなれば前記第2制御信号をイネーブルにすることを特徴とする請求項3に記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記データ入力制御手段は、
前記データストローブクロックと前記外部クロックとの位相差に対する閾値を設定し、前記内部データストローブクロックと前記内部クロックから基準信号、第1閾値信号、および第2閾値信号を生成する閾値設定部と、
前記基準信号を基準に前記第1閾値信号と前記第2閾値信号との位相を各々判別して、前記第1制御信号および前記第2制御信号を生成する位相比較部と
を含むことを特徴とする請求項4に記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
前記データ入力ストローブ信号生成手段は、前記書き込み指示信号のイネーブル時、前記第1制御信号がイネーブルになれば前記内部クロックに対する遅延時間を減少させて、前記データ入力ストローブ信号の発生タイミングを早くし、前記第2制御信号がイネーブルになれば前記内部クロックに対する遅延時間を増加させて、前記データ入力ストローブ信号の発生タイミングを遅くすることを特徴とする請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項7】
前記データ入力ストローブ信号生成手段は、
前記書き込み指示信号と前記内部クロックとを組み合わせる信号組合部と、
前記第1制御信号に応答して、前記信号組合部の出力信号を選択的に遅延させる第1遅延部と、
前記第2制御信号に応答して、前記第1遅延部の出力信号を選択的に遅延させ、前記データ入力ストローブ信号を出力する第2遅延部と
を含むことを特徴とする請求項6に記載の半導体記憶装置。
【請求項8】
内部データストローブクロックに応答して、直列に入力された複数の入力データを並列に整列させ、前記データ入力センスアンプに伝送するデータ整列手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項9】
前記データ整列手段は、
前記内部データストローブクロックの位相を制御して、立ち上がりストローブクロックと立ち下がりストローブクロックとを出力する位相制御部と、
前記立ち上がりストローブクロックと前記立ち下がりストローブクロックに応答して、前記入力データをラッチさせるラッチ部と、
前記ラッチ部でラッチされた複数のデータを受信し、同時に前記データ入力センスアンプに伝送するマルチプレックス部と
を含むことを特徴とする請求項8に記載の半導体記憶装置。
【請求項10】
入力データとデータストローブクロックのタイミングを検出して、データ入力制御信号を生成するデータ入力制御手段と、
前記データ入力制御信号に応答して、前記入力データを整列および増幅してグローバルラインに伝送するデータ入力回路と
を含むことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項11】
前記データ入力制御手段は、内部データストローブクロックが外部から遅れた量を補償し、前記内部クロックが外部から遅れた量を補償して、前記データストローブクロックと外部クロックとの位相差を検出することを特徴とする請求項10に記載の半導体記憶装置。
【請求項12】
前記データ入力制御信号は第1制御信号および第2制御信号を含み、
前記データ入力制御手段は、前記データストローブクロックの位相が前記外部クロックの位相より第1時間以上早くなれば前記第1制御信号をイネーブルにし、前記外部クロックの位相が前記データストローブクロックの位相より第2時間以上早くなれば前記第2制御信号をイネーブルにすることを特徴とする請求項11に記載の半導体記憶装置。
【請求項13】
前記データ入力制御手段は、
前記データストローブクロックと前記外部クロックとの位相差に対する閾値を設定し、前記内部データストローブクロックと前記内部クロックから基準信号、第1閾値信号、および第2閾値信号を生成する閾値設定部と、
前記基準信号を基準に前記第1閾値信号と前記第2閾値信号との位相を各々判別して、前記第1制御信号および前記第2制御信号を生成する位相比較部と
を含むことを特徴とする請求項12に記載の半導体記憶装置。
【請求項14】
前記データ入力回路は、
前記内部データストローブクロックに応答して、前記入力データを並列に整列させるデータ整列手段と、
前記内部クロック、書き込み指示信号、前記第1制御信号、および前記第2制御信号に応答して、前記データ入力ストローブ信号を生成するデータ入力ストローブ信号生成手段と、
前記データ入力ストローブ信号に応答して、前記整列したデータを増幅するデータ入力センスアンプと
を含むことを特徴とする請求項12に記載の半導体記憶装置。
【請求項15】
前記データ整列手段は、
前記内部データストローブクロックの位相を制御して、立ち上がりストローブクロックと立ち下がりストローブクロックとを出力する位相制御部と、
前記立ち上がりストローブクロックと前記立ち下がりストローブクロックに応答して、前記入力データをラッチさせるラッチ部と、
前記ラッチ部でラッチされた複数のデータを受信し、共に前記データ入力センスアンプに伝送するマルチプレックス部と
を含むことを特徴とする請求項14に記載の半導体記憶装置。
【請求項16】
前記データ入力ストローブ信号生成手段は、前記書き込み指示信号のイネーブル時、前記第1制御信号がイネーブルになれば前記内部クロックに対する遅延時間を減少させて、前記データ入力ストローブ信号の発生タイミングを早くし、前記第2制御信号がイネーブルになれば前記内部クロックに対する遅延時間を増加させて、前記データ入力ストローブ信号の発生タイミングを遅くすることを特徴とする請求項14に記載の半導体記憶装置。
【請求項17】
前記データ入力ストローブ信号生成手段は、
前記書き込み指示信号と前記内部クロックとを組み合わせる信号組合部と、
前記第1制御信号に応答して、前記信号組合部の出力信号を選択的に遅延させる第1遅延部と、
前記第2制御信号に応答して、前記第1遅延部の出力信号を選択的に遅延させ、前記データ入力ストローブ信号を出力する第2遅延部と
を含むことを特徴とする請求項16に記載の半導体記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−93778(P2009−93778A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−92161(P2008−92161)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(591024111)株式会社ハイニックスセミコンダクター (1,189)
【氏名又は名称原語表記】HYNIX SEMICONDUCTOR INC.
【住所又は居所原語表記】San 136−1,Ami−Ri,Bubal−Eup,Ichon−Shi,Kyoungki−Do,Korea
【Fターム(参考)】