説明

地図表示装置

【課題】ユーザにとって見やすい方角を上向きに表示するのに、ユーザに手間を取らせない装置の提供。
【解決手段】現在地からの距離が最も近い重心を持つグループデータを特定する(S450)。その特定したグループデータの重心から現在地までの距離が、所定の閾値以下であると判断すると(S460でYes)、その特定したグループデータに含まれる各基準地点情報が示す位置と現在地との重心を、表示中心点として算出する(S470)。そのグループデータに関連付けられた基準方角を上方角とした場合の、その特定したグループデータに含まれる各基準地点情報が示す位置と現在地とが表示可能、かつ、最大の縮尺値を算出する(S480)。算出した表示中心点、上方角および縮尺に基づいて地図画面を表示部14に表示する(S485)。その特定したグループデータに含まれる基準地点の名称とアイコンとを地図に重ねて表示部14に表示する(S490)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図を表示する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に搭載された表示装置の画面に地図を表示する際に、上向きに表示される地図の方角(以下「上方角」という。)をユーザが自由に回転できるようにする方法が知られている(例えば特許文献1)。なお、ここで言う上向きとは、鉛直方向上向き等には限られず、地図を見るときにユーザが直感的に上向きと感じる向きのことである。
【0003】
そもそも、地図を表示する際には必ず上方角を決める必要がある。そのためによく用いられるのは、北向き又は進行方向を上方角として表示する方法である。ところが、北向きや進行方向が上方角であるのが、ユーザにとって必ずしも見やすいとは限らない。そこで、特許文献1のような方法を用いることによって、ユーザにとって見やすいように上方角を設定できるようになる。
【0004】
図18に、先述した方法を実現するためのグラフィカルユーザインタフェースとしての画面の具体例を表す。この画面はタッチパネルとして構成されているので、この画面を指で触りながら滑らせることで、上方角をユーザが入力できる。
【特許文献1】特開平2−75909号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先述した技術の課題は、ユーザ自身が、上方角を変えたいと思った正にその時に、それを実現するための情報を入力する必要があったことである。このような入力は手間がかかる。特に運転者にとっては、わずかな停車時間で実行するのは難しいので不便である。
【0006】
本発明は、こうした課題に鑑みなされたものであり、ユーザに手間を取らせず、ユーザにとって見やすい上方角によって地図を表示できる装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
先述した課題を解決するためになされた請求項1に記載の地図表示装置は、位置取得手段と、表示手段と、記憶手段と、選択手段とを備える。位置取得手段は、現在位置情報を取得する。表示手段は、位置取得手段が取得した現在位置情報が示す現在位置を含む地図を、地図情報を記憶する記憶媒体から取得した地図情報に基づき画面に表示する。
【0008】
記憶手段は、少なくとも一つの基準方角のそれぞれに対して、少なくとも一つの基準地点の情報を関連付けて記憶する。また、選択手段は、位置取得手段が取得した現在位置情報が示す地点と少なくとも一つの基準地点のそれぞれとの位置関係に基づいて、記憶手段が記憶する基準地点のなかから特定の基準地点を選択する。そして、表示手段は、画面に対して予め定められた表示方向に、選択手段が選択した特定の基準地点に関連付けて記憶されている基準方角を合わせて、画面に地図を表示する。
【0009】
請求項1に記載の地図表示装置によれば、ユーザに手間を取らせず、ユーザにとって見やすい上方角によって地図を表示することができる。なぜなら「この地点の付近では、この上方角で地図が表示されると見やすい」というようにユーザが感じるような基準地点および基準方角を記憶しておけば、それらを用いて、ユーザにとって見やすい表示ができるからである。
【0010】
なお、選択手段は、基準地点を複数選択するときには、同一の基準方角に関連付けられた基準地点のみを選択するようにするとよい。
請求項1に記載の地図表示装置は、請求項2に記載のように構成されるとよい。請求項2に記載の地図表示装置は、判断手段を備える。この判断手段は、基準方角に基づく地図の表示を表示手段に実行させるか否かを、位置取得手段が取得した現在位置情報が示す地点と選択手段が選択した特定の基準地点との位置関係に基づいて判断する。
【0011】
そして、表示手段は、判断手段が表示を実行させると判断した場合にだけ、選択手段が選択した特定の基準地点に関連付けて記憶されている基準方角を、表示方向に合わせて、画面に地図を表示する。
【0012】
請求項2に記載の地図表示装置によれば、現在位置が基準地点から遠いときには、基準方角に基づいた地図の表示を予防することができる。現在位置が基準地点から遠いとき、その基準地点に関連付けられた基準方角に基づいた地図表示をしても、ユーザにとって見やすくないので、このような構成が望ましい。
【0013】
また、請求項3に記載のような構成でもよい。請求項3に記載の地図表示装置は、位置取得手段と、表示手段と、記憶手段と、選択手段とを備える。位置取得手段は、現在位置情報を取得する。表示手段は、位置取得手段が取得した現在位置情報が示す現在位置を含む地図を、地図情報を記憶する記憶媒体から取得した地図情報に基づき画面に表示する。記憶手段は、少なくとも一つの基準方角のそれぞれに対して、一つの基準線の情報を関連付けて記憶する。そして、選択手段は、位置取得手段が取得した現在位置情報が示す地点と記憶手段が記憶する基準線のそれぞれとの位置関係に基づいて、記憶手段が記憶する基準線のなかから特定の基準線を選択する。
【0014】
そして、表示手段は、画面に対して予め定められた表示方向に、選択手段が選択した特定の基準線に関連付けて記憶されている基準方角を合わせて、画面に地図を表示する。
請求項3に記載の地図表示装置によれば、地点ではなく線を基準として、基準方角を定める。従って、例えば、車両の走行道路に対する地図の向きを固定して地図を表示することができる。故に、道路などの線状の地形を基準に空間を把握するユーザにとっては、見やすい上方角によって地図が表示できる。
【0015】
なお「現在地と基準線のそれぞれの位置関係に基づいて特定の基準線を選択する」具体的な方法は、例えば、各々の基準線上の地点において、現在地から最も近い地点を基準地点としてそれぞれ取得し、次に、再度現在地を用い、現在地とこれらの基準地点の位置関係に基づいて、特定の基準地点を選択する、という方法で実現できる。
【0016】
請求項3に記載の地図表示装置は、請求項4に記載のように構成されるとよい。請求項4に記載の地図表示装置は、判断手段を備える。この判断手段は、基準方角に基づく地図の表示を表示手段に実行させるか否かを、位置取得手段が取得した現在位置情報が示す地点と選択手段が選択した特定の基準線との位置関係に基づいて判断する。
【0017】
そして、表示手段は、判断手段が表示を実行させると判断した場合にだけ、選択手段が選択した特定の基準線に関連付けて記憶されている基準方角を、表示方向に合わせて、画面に地図を表示する。
【0018】
請求項4に記載の地図表示装置の効果は、請求項2とほぼ同じである。つまり、現在位置が基準線から遠いときに、その基準線に関連付けられている基準方角に基づいた地図の表示を予防できる。
【0019】
請求項1又は請求項2に記載の地図表示装置は、請求項5に記載のように構成されると良い。請求項5に記載の地図表示装置は、方角設定手段と、登録手段とを備える。方角設定手段は、ユーザインタフェースを通じて入力された設定方角を、表示方向に合わせて、表示手段に地図を表示させる。
【0020】
登録手段は、方角設定手段が表示手段に表示させた地図に含まれる特定の地点を、基準地点として記憶手段に記憶させると共に、この基準地点と関連付けて、ユーザインタフェースを通じて入力された設定方角を、基準方角として記憶手段に記憶させる。
【0021】
請求項5に記載の地図表示装置によれば、ユーザにとって見やすい表示が可能な基準地点と基準方角とを記憶できる。なぜなら、ユーザインタフェースを通じて入力された情報に基づいて表示された画面を再現できるように、基準地点と基準方角とを記憶するからである。
【0022】
請求項1又は請求項2記載の地図表示装置は、請求項6に記載のように構成されると良い。請求項6に記載の地図表示装置は、方角設定手段と、特定地点登録手段と、判定手段と、決定手段と、地点登録手段とを備える。
【0023】
方角設定手段は、ユーザインタフェースを通じて入力された設定方角を、表示方向に合わせて、表示手段に地図を表示させる。特定地点登録手段は、方角設定手段が表示手段に表示させた地図に含まれる特定地点を、現在日時および設定方角の情報と関連付けて、記憶手段に記憶させる。判定手段は、所定期間内に記憶された特定地点を対象に、所定地域内に位置する特定地点が予め定められた個数以上記憶されているか否かを、特定地点登録手段の動作により記憶手段に記憶された特定地点および日時の情報に基づいて判定する。
【0024】
そして、決定手段は、判定手段によって特定地点が予め定められた個数以上記憶されていると判定された場合、所定地域内に位置する特定地点のそれぞれの位置に基づいて基準地点を決定すると共に、決定した基準地点に対応する設定方角を、当該特定地点に関連付けられて記憶手段に記憶された設定方角の情報に基づいて決定する。地点登録手段は、決定手段により決定された基準地点及び設定方角の情報を、互いに関連付けて記憶手段に記憶させる。
【0025】
請求項6に記載の地図表示装置によれば、ユーザインタフェースを通じて頻繁に設定された表示の仕方に対応する基準地点及び基準方角を、自動で記憶できる。従って、ユーザの手間を省きつつ、ユーザにとって好ましい向きで地図を表示することができる。
【0026】
請求項1又は請求項2又は請求項5又は請求項6に記載の地図表示装置は、請求項7に記載のように構成されると良い。請求項7に記載の地図表示装置における表示手段は、表示方向に基準方角を合わせて画面に地図を表示するときに、位置取得手段が取得した現在位置情報が示す地点、及び、基準方角に関連付けられた少なくとも一つの基準地点を含む地図を、画面上に表示可能な地図の縮尺値であって最大の縮尺値を算出する縮尺算出手段を備える。そして、表示手段が、縮尺算出手段が算出した縮尺値に対応する縮尺の地図を画面に表示する。
【0027】
なお、本請求項における基準地点とは、少なくとも、選択手段によって選択された特定の基準地点を含む。
請求項7に記載の地図表示装置によれば、基準地点を基準にして空間を把握するユーザにとって、見やすい地図を表示することができる。
【0028】
請求項1又は請求項2又は請求項5又は請求項6又は請求項7に記載の地図表示装置は、請求項8に記載のように構成されると良い。請求項8に記載の地図表示装置における表示手段は、基準地点の位置を指し示す情報を表示する。
【0029】
請求項8に記載の地図表示装置によれば、ユーザに対し見やすい地図を表示することができる。例えば、判断手段が判断対象とした基準地点が地図表示の対象外である場合、その位置をユーザが確認できる。また、判断手段が判断対象とした基準地点が地図表示の対象である場合、ユーザはその基準地点をより確認しやすくなる。なお、表示の態様は、地図に重ねて情報を表示してもよいし、地図とは別の領域に情報を表示してもよい。
【0030】
請求項8に記載の地図表示装置は、請求項9に記載のように構成されると良い。請求項9に記載表示装置における記憶手段は、基準地点の属性を示す属性情報を記憶する。そして、表示手段は、位置が指し示された基準地点の属性情報を表示する。
【0031】
請求項9に記載の地図表示装置によれば、基準地点と共に属性情報が表示されるので、より多くの情報をユーザに提供することができる。属性情報としては、基準地点に設置された施設の名称・施設の種別(駅やコンビニなど)を挙げることができる。
【0032】
請求項3又は請求項4に記載の地図表示装置は、請求項10に記載のように構成されると良い。請求項10に記載の地図表示装置における表示手段は、表示方向に基準方角を合わせて画面に地図を表示するときに、位置取得手段が取得した現在位置情報が示す地点、及び、基準方角に関連付けられた少なくとも一つの基準線または基準線上の所定の一区間を含む地図を、画面上に表示可能な地図の縮尺値であって最大の縮尺値を算出する縮尺算出手段を備える。そして、表示手段が、縮尺算出手段が算出した縮尺値に対応する縮尺の地図を画面に表示する。請求項10に記載の地図表示装置の効果は、請求項7に記載の地図表示装置ものと同じである。
【0033】
請求項3又は請求項4又は請求項10に記載の地図表示装置は、請求項11に記載のように構成されると良い。請求項11に記載の地図表示装置における表示手段は、基準線上の所定地点の位置を指し示す情報を表示する。請求項11に記載の地図表示装置の効果は、請求項8に記載の地図表示装置のものと同じである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の実施例について図面と共に説明する。図1は、本発明が適用された地図表示装置1の構成を表すブロック図である。地図表示装置1は、図1に示すように、車両の現在地を測位する測位器11、ユーザインタフェースとして機能する操作スイッチ群12及び音声の入力を受ける音声入力部13、外部装置と情報のやり取りをする外部情報入出力部16、記憶媒体から地図データ等を読み出して制御部20に入力する地図データ入力器17、地図や経路案内画面等を表示するための表示部14、各種ガイド音声を出力するための音声出力部15、並びに、制御部20を備える。また、地図表示装置1は、経路案内の機能も備える。
【0035】
測位器11は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの送信電波を、GPSアンテナを介して受信し、車両の位置、進行方向などを測位するGPS受信機11aと、車両に発生する回転運動の大きさを測定するジャイロスコープ11bと、車両の走行距離を測定する距離センサ11cと、地磁気から進行方位を測定する地磁気センサ11dとを備える。
【0036】
操作スイッチ群12は、表示部14と一体に構成されたタッチパネルや表示部14の周囲に設けられた機械的なキースイッチ等から構成されている。また、音声入力部13は、ユーザが発する音声情報を取得できるようにマイクで構成されている。
【0037】
表示部14は、カラー表示装置であり、液晶モニタ等で構成される。この表示部14には、制御部20の制御により、車両の現在地周囲の地図や、ユーザにより指定された目的地までの経路などが表示される。
【0038】
音声出力部15は、スピーカ等から構成され、制御部20の制御を受けて、目的地までの経路案内に係るガイド音声や、外部情報入出力部16を介して受信した道路交通情報に基づいたガイド音声を出力する。
【0039】
また、外部情報入出力部16は、外部装置としての道路に敷設されたビーコンと情報のやり取りを行う構成にされ、ビーコンを通じて、VICS(Vehicle Information Communication System)センタから道路交通情報等を取得する。
【0040】
地図データ入力器17は、図示しない記憶媒体に記憶された地図データ等を、記録媒体から読み出して、これを制御部20に入力する。記憶媒体には、地図データとして、道路の接続を表すデータ(リンク及びノードのデータ)、地形データ、施設データ等が記憶されている他、測位精度向上のためのマップマッチング用データや、経路案内用の音声データ等が記憶されている。なお、記憶媒体はCD−ROM、DVD、ハードディスクなどである。
【0041】
制御部20は、CPU20a、RAM20b、ROM20c、及び、各種設定情報を記憶するNVRAM20d等から構成され、CPU20aにて、ROM20cに記憶された各種プログラムを実行することにより、装置内各部を統括制御すると共に、地図表示や経路案内などの機能を実現する。
【0042】
この機能の具体例としては、測位器11からの各種信号に基づき位置座標(緯度・経度)、及び、進行方向の組として車両の現在地を算出する。そして、この算出結果に基づき、地図データ入力器17から、車両の現在地周囲の地図データを取得する。さらに、この地図データに基づき、車両の現在地周囲の地図を、表示部14に表示する。
【0043】
また、制御部20は、操作スイッチ群12や音声入力部13等を通じて、ユーザから経路案内指令を受け付ける。そうすると、指令入力時に車両が位置する地点から、この指令にて指定された目的地までの間の最適な経路を、ダイクストラ法などの周知の技法を用いて算出する。そして、この経路案内を、表示部14及び音声出力部15を通じて行う。
【0044】
さて、先述したように制御部20は、地図データ入力器17から入力される地図データを表示部14に表示させる。このときに、画面中心の緯度・経度、縮尺および画面上方向に合わせる方角としての上記上方角を決定する必要がある。まず、これらの決定方法についての、本実施例と従来技術との違いを簡単に説明する。
【0045】
まず、画面中心の緯度・経度に関して述べる。従来技術では、現在地のみを基準として画面中心の緯度・経度を決定していた。それに対して本実施例は、現在地に加えて、予め登録された基準地点も考慮して画面中心の緯度・経度を決定する。
【0046】
上方角については、従来技術では、初期設定としての北向きや進行方向に決定したり、ユーザからの直接の指示に基づいて決定したりしていた。それに対して本実施例は、基準地点に予め関連付けて記憶する基準方角に基づいて上方角を決定する。そこで初めに、基準地点および基準方角を記憶する処理について説明する。
【0047】
従来技術と同様に、地図表示装置1は、図18に示したように、タッチパネルを通じて、上方角をユーザが自由に回転して設定できるように構成されている。つまり、制御部20は、ユーザインタフェースを通じた操作により、図18に示す画面を通じてユーザから上方角とすべき方角が設定されると、当該ユーザにより設定された方角を、上方角にして、表示部14の画面に現在地を表示中心点とした地図を表示する処理を実行する構成にされている。加えて、この方角を登録する指示が入力されると、図2に示す第一登録処理を実行する。
【0048】
図2は、第一登録処理を表すフローチャートである。この処理は、上述したように、制御部20が操作スイッチ群12を通じた地図の回転指示に基づいて、表示部14に表示する地図の上方角を変更した後に用いられる処理である。つまり、この処理は、図18に示したような画面を通じてユーザが上方角を変更した後に「この表示の仕方を登録したい」とユーザが考えたときに、操作スイッチ群12を通じてユーザが基準方角の登録指示をすることを契機に、制御部20が主体となって実行を開始するものである。
【0049】
まず、操作スイッチ群12を通じて第一登録処理の開始が指示されると、いま表示部14に表示されている地図に、ランドマークが表示されているかを判断する(S110)。通常、ランドマークと言えば、経路案内において目印になるような建造物を指す。本実施例において、どの建造物をランドマークとするかは、設計者が自由に定めて、地図表示装置1を次のように構成すればよい。つまり、ランドマークであるか否かを、設計段階で各建造物に対して定める。そして、ランドマークであるか否かを示すフラグを施設データに関連付け、地図データとして予め記憶媒体に記憶させる。そして、このフラグを参照してS110の判断を行うようにすればよい。
【0050】
ランドマークが表示されていると判断すれば(S110でYes)、表示されている全てのランドマークのそれぞれについて緯度・経度を、基準地点情報としてRAM20bに記憶する。具体的には、ここで記憶する全ての基準地点情報を、一まとめにしてグループデータとして記憶する(S130)。
【0051】
そして、S130で記憶した全てのランドマークの緯度・経度の重心を求める(S140)。そして、求めた重心を、グループデータに関連付けて(換言すれば、グループデータに含ませるように)、RAM20bに記憶する(S150)。ただし、ランドマークが一つであればその一つのランドマークの位置、ランドマークが二つであればその二つのランドマークの中心位置を重心とする。そして、S160に進む。
【0052】
一方、ランドマークが表示されていないと判断すれば(S110でNo)、いま表示部14に表示されている地図の中心点を、基準地点および重心として、それらの位置座標を、RAM20bに記憶する(S120)。具体的に、ここでは、S130およびS140における処理と同じデータ形式にて、基準地点情報および重心を記述したグループデータを生成する。即ち、S120で記憶する基準地点情報は一組しかないけれど、この一組をグループデータとしてRAM20bに記憶する。そして、S160に進む。なお、地図の中心点を、重心としても記憶するのは、S110でYesと判断した後の処理と整合を取るためである。
【0053】
S160に進むと、いま表示されている地図の上方角を基準方角に決定し、この基準方角を、グループデータに関連付けて、RAM20bに記憶する。更に、グループデータの名称および縮尺値の情報をグループデータに、並びに、付加情報を基準地点情報に、それぞれ関連付けてRAM20bに記憶すると共に、これまでのステップで記憶したグループデータをNVRAM20dの基準地点ファイルに記憶して(S170)(図3)、第一登録処理を終える。なお、基準地点ファイルに登録する縮尺値は、第一登録処理の開始時に表示されている地図の縮尺値とする。また、付加情報については、図3を用いて後述する。
【0054】
図3に、基準地点ファイルの情報構造を示す。図3に示すように、基準地点ファイルは、グループデータの集合からなる。グループデータは、名称、重心の緯度・経度、基準方角、縮尺値、基準地点情報からなる。また、基準地点情報は、緯度・経度、及び、付加情報からなる。
【0055】
この他、付加情報は、基準地点の名称、マーク、住所、電話番号および種別の各情報からなる。なお、これらの付加情報は、S170の処理実行時に、地図情報から取得されて、基準地点ファイルに登録される。
【0056】
図4〜図6に、図3に示した情報が表示部14に表示される様子を示す。図4に示す表示画面は、基準地点ファイルの編集指示が操作スイッチ群12を通じて入力されると、制御部20の処理により、表示部14に表示されるものであり、この表示画面には、第一登録処理によって記憶されたグループデータに含まれる情報が表示される。また、この画面は、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)としても機能し、この画面に表示された「変更」又は「新規」とのアイコンがユーザにより選択されると、制御部20は、図5に示す画面を表示部14に表示する。更に、図5に示す画面に表示された「変更」又は「新規」とのアイコンがユーザにより選択されると、制御部20は、図6に示す画面を表示部14に表示する。これらの表示画面を通じて、ユーザはグループデータを修正したり、新規に登録したりすることができる。
【0057】
具体的に、図4は、基準地点ファイルに登録された各グループデータの名称が表示部14に表示された状態を示すものである。
また、図5は、あるグループデータに対応する基準地点、基準方角および縮尺が表示部14に表示された状態を示すものである。
【0058】
図5の例では、図4で説明した「自宅付近」のグループデータに対応するものとして「自宅」及び「名古屋駅」が表示されている。また、基準方角として113.1°、縮尺情報として200mを所定の長さに縮小して地図を表示することが表示されている。ただし、縮尺情報は必ずしも記憶する必要はない。後の処理で、縮尺を決定するステップ(S385・S485)があるからである。
【0059】
図6は、基準地点の付加情報が表示部14に表示された状態を示すものである。この詳細データは、図5で説明した「名古屋駅」に対応するものである。
次は図7を用いて第二登録処理を説明する。この処理は、車両のエンジン又はモータなどの原動機の起動に従って地図表示装置1が起動されることを契機に、制御部20が主体となって実行を開始するものである。この処理は、ユーザが頻繁に立ち寄る場所として駐車地点を記憶して、その駐車地点において、ユーザが上方角の変更をしていた場合は、その駐車地点と上方角とを記憶するものである。この処理によれば、ユーザによって登録の指示がされなくても、基準地点や基準方角が登録される。
【0060】
まず、操作スイッチ群12に入力された情報に基づいて、原動機が起動する前から既に上方角が変更されていたかを判断する(S205)。具体的には、今は北向きや進行方向を上方角で表示しているのか、それ以外の方角を上方角に設定するようにユーザインタフェースを通じて入力された情報に基づいて表示しているのかを、上方角を切り換える度に、NVRAM20dに記憶しておく。そして、S205では、その情報を読み出すことで判断する。
【0061】
操作スイッチ群12に入力された情報に基づいて、上方角が変更されていなかったと判断すると(S205でNo)、第二登録処理を終える。理由は、ユーザが上方角について変更していないのであれば、登録する対象がないからである。
【0062】
操作スイッチ群12に入力された情報に基づいて、上方角が既に変更されていたと判断すると(S205でYes)、現在地の緯度・経度を駐車地点(特定地点)として、上方角および日時と関連付けてNVRAM20dにある駐車履歴ファイルに記憶する(S210)(図8)。
【0063】
そして、所定期間以上前に記憶した駐車地点の情報を破棄する(S220)。次に基準地点ファイルに記憶された基準地点のうち、現在地からの距離が所定の閾値以内のものがあるか否かを判断する(S230)。基準地点ファイルに記憶されている基準地点のうち、現在地からの距離が所定の閾値以内のものがあると判断すると(S230でYes)、第二登録処理を終える。理由は、近くに基準地点がすでに登録されているのであれば、現在地について改めて登録する必要がないからである。
【0064】
一方、基準地点ファイルに記憶されている基準地点のうち、現在地からの距離が所定の閾値以内のものがないと判断すると(S230でNo)、駐車履歴ファイルに記憶している駐車地点のうち、現在地からの距離が所定の閾値以内に位置するものの数が、閾値以上であるか否かを判断する(S240)。駐車履歴ファイルに記憶している駐車地点のうち、現在地からの距離が閾値以内に位置するものの数が、閾値以上でないと判断すると(S240でNo)、第二登録処理を終える。理由は、今回の駐車地点付近で上方角をユーザが変更した頻度が低いのであれば、基準地点として登録するのに相応しくないからである。
【0065】
一方、駐車履歴ファイルに記憶している駐車地点のうち、現在地からの距離が閾値以内に位置するものの数が、閾値以上であると判断すると(S240でYes)、現在地からの距離が閾値以内に位置する駐車地点それぞれに関連付けられた上方角の平均と、いま表示されている上方角との角度差が、所定の閾値以下であるか否かを判断する(S250)。その上方角の角度差が所定の閾値以下でないと判断すると(S250でNo)、第二登録処理を終える。理由は、どの上方角が見やすいかが、ユーザにとって定まっていないと推測されるので、記憶すべき方角が決められないからである。
【0066】
一方、その上方角の差が所定の閾値以下であると判断すると(S250でYes)、現在地から所定の距離以内にランドマークがあるか否かを判断する(S260)。現在地から所定の距離以内にランドマークがあると判断すると(S260でYes)、現在地から最も近いランドマークを基準地点としてRAM20bに記憶する(S270)。一方、現在地から所定の距離以内にランドマークがないと判断すると(S260でNo)、現在地を基準地点としてRAM20bに記憶する(S280)。
【0067】
最後に、記憶した基準地点に関連付けて、いま表示している地図の上方角を基準方角としてRAM20bに記憶する。また、S270又はS280で記憶した基準地点の位置を重心位置としてもRAM20bに記憶して、さらに、これまでのステップでRAM20bに記憶した情報を互いに関連付けてなるグループデータを、基準地点ファイルに記憶し(S290)、第二登録処理を終える。第二登録処理によっても、第一登録処理と同じように、図3に示した基準地点ファイルの情報が記憶される。
【0068】
なお、第二登録処理によれば、グループデータに対して基準地点は一つだけ記憶されることになる。また、グループデータの名称は「グループN」(N:既に記憶しているグループ名と重複しないような最小の自然数)、基準地点の名称は「基準地点M」(M:既に記憶している基準地点名と重複しないような最小の自然数)、縮尺情報はブランク、種別は地点、として記憶する。マーク及び電話番号は地図情報から取得した情報を記憶する。また、住所は、基準地点の緯度・経度、並びに、地図情報に含まれる緯度・経度および住所の対応関係から求めたものを記憶する。
【0069】
次に、図9を用いて、第一表示処理を説明する。この処理は、操作スイッチ群12を通じて入力される上方角の切り替え指示を契機に、制御部20が主体となって実行を開始するものである。この第一表示処理では、基準地点ファイルに記憶された基準地点および基準方角に基づいて、表示する地図の中心地点、上方角および縮尺値を決定する。
【0070】
まず、現在地から、基準地点ファイルに登録されている各グループデータが示す重心までの距離を算出する(S310)。そして、現在地から重心までの距離が所定の閾値よりも小さいグループデータのみを、以下の処理の対象とする(S320)。ただし、グループデータが基準地点ファイルに一つも記憶されていないときには、S310及びS320の処理はしない。
【0071】
次に、カウンタCを零にして(S330)、カウンタCに1を足す(S340)。そして、対象としているグループデータの数よりもカウンタCが大きいか否かを判断する(S350)。対象としているグループデータ数よりもカウンタCが大きいと判断すると(S350でYes)、制御部20は、第一表示処理を開始する前の画面を表示部14に表示して(S398)、第一表示処理を終える。「第一表示処理を開始する前の画面」の具体例としては、北や進行方向を上方角にした地図である。
【0072】
一方、対象としているグループデータの数よりもカウンタCが大きくないと判断すると(S350でNo)、現在地からグループデータが示す重心までの距離が、C番目に近いグループデータを特定する(S360)。
【0073】
そして、その特定したグループデータに含まれる各基準地点情報が示す位置と現在地との重心を、表示中心点として算出する(S370)。そして、算出した表示中心点を画面の中心にして、そのグループデータが示す基準方角を上方角として表示する際に、その特定したグループデータに含まれる基準地点情報が示す地点の全てと現在地とを表示可能な地図の縮尺値であって、最大の縮尺値を、予め定められた縮尺値の候補から選択する(S380)。
【0074】
そして、これまでに算出した表示中心点を中心とし、かつ選択した縮尺値の地図であって、特定したグループデータに関連付けられた基準方角を上方角とする地図を、表示部14に表示する(S385)。そして、その特定したグループデータに含まれる基準地点情報が示す地点の名称とアイコンとを地図に重ねて、図11に示すように、属性情報として表示部14に表示する(S390)。
【0075】
そして、操作スイッチ群12を通じて、グループデータの切り替え指示が入力されたか否かを判断する(S393)。グループデータの切り替え指示が入力されたと判断すると(S393でYes)、S340に戻る。つまり、S340〜S393の処理を繰返し実行することにより、グループデータの切り替え指示が入力される度に、現在地から重心までの距離が近いグループデータから順に、そのグループデータに基づく地図を表示する。
【0076】
一方、グループデータの切り替え指示が入力されていないと判断すると(S393でNo)、操作スイッチ群12を通じて第一表示処理の終了の指示が入力されたかを判断する(S395)。操作スイッチ群12を通じて第一表示処理の終了の指示が入力されていなかったと判断すると(S395でNo)、いま表示に用いられている基準方角と同じグループデータに含まれる重心から、現在地までの距離が、所定の閾値以下であるかを判断する(S397)。
【0077】
いま表示に用いられている基準方角と同じグループデータに含まれる重心から、現在地までの距離が、所定の閾値以下であると判断すると(S397でYes)、S395に戻る。つまり、S395でYes又はS397でNoと判断するまで待機する。
【0078】
そして、操作スイッチ群12を通じて第一表示処理の終了の指示が入力されたと判断すると(S395でYes)、又は、いま表示に用いられている基準方角と同じグループデータに含まれる重心から、現在地までの距離が、所定の閾値以下でないと判断すると(S397でNo)、元の画面を表示して(S398)、第一表示処理を終える。
【0079】
なお、S395でYes又はS397でNoと判断するまで待機している間は、表示中心点を計算するS370を実行することがない。従って、現在地が移動したとしても表示中心点は移動することなく固定されることになる。このときに、現在地が表示されないことが起こらないように、S397で用いられる閾値が定められる。
【0080】
なお、第一表示処理によらず地図を表示するときには、従来技術と同様に、現在地の移動に伴って地図の表示中心点が移動するように、制御部20は構成されている。
次に、図10を用いて、第二表示処理を説明する。この処理は、制御部20が主体となって繰り返し実行するものである。そして、第一表示処理と同様に、基準地点ファイルに記憶された基準地点および基準方角に基づいて、表示する地図の中心地点、上方角および縮尺値を決定するものである。
【0081】
また、第二表示処理は、第一表示処理とは独立した処理である。具体的には、第一表示処理は操作スイッチ群12からの指令を契機に実行される。それに対し、第二表示処理は地図表示装置1の起動中は常に実行される。ただし、第二表示処理は、第一表示処理等、並行して行うことができない処理の起動中は実行されない。
【0082】
第二表示処理を開始すると、まず、地図を表示部14に表示しているか否かを判断する(S410)。地図を表示していないと判断すると(S410でNo)、第二表示処理を終える。一方、地図を表示していると判断すると(S410でYes)、基準地点ファイルに登録されたグループデータのいずれかに関連付けられた基準方角を上方角として表示しているか否かを判断する(S420)。
【0083】
基準方角を上方角として表示していると判断すると(S420でYes)、表示に用いられている基準方角と同じグループデータに含まれる重心から、現在地までの距離が、所定の閾値以下であるかを判断する(S440)。
【0084】
表示に用いられている基準方角と同じグループデータに含まれる重心から、現在地までの距離が、所定の閾値以下であると判断すると(S440でYes)、いまの上方角を変更せずに第二表示処理を終える。一方、表示に用いられている基準方角と同じグループデータに含まれる重心から、現在地までの距離が、所定の閾値以下でないと判断すると(S440でNo)、北または進行方向を上方角、現在地を表示中心点に表示する地図を表示部14に表示して(S450)、第二表示処理を終える。
【0085】
一方、基準方角を上方角として表示してないと判断すると(S420でNo)、基準地点ファイルに記憶されているグループデータのうち、現在地からの距離が最も近い重心を持つグループデータを特定する(S430)。
【0086】
そして、その特定したグループデータの重心から、現在地までの距離が、所定の閾値以下であるか否かを判断する(S460)(ここでの所定の閾値は、S440で用いた閾値と同じである必要はない。)。その特定したグループデータの重心から現在地までの距離が、所定の閾値以下でないと判断すると(S460でNo)、いまの表示を特に変更せずに第二表示処理を終える。
【0087】
一方、その特定したグループデータの重心から現在地までの距離が、所定の閾値以下であると判断すると(S460でYes)、その特定したグループデータに含まれる各基準地点情報が示す位置と現在地との重心を、表示中心点として算出する(S470)。
【0088】
そして、そのグループデータが示す基準方角を上方角とした場合に、その特定したグループデータが示す基準地点の全てと現在地とが表示可能かつ最大の縮尺値を、予め定められた縮尺値の候補のなかから選ぶ(S480)。そして、これまでに決定した情報に基づいて表示部14に地図を表示する(S485)。具体的には、前に決定した表示中心点および縮尺を用いる。そして、上方角は、特定したグループデータに関連付けられた基準方角に合わせる。
【0089】
最後に、その特定したグループデータに含まれる基準地点の属性情報および位置を指し示す情報を地図に重ねて表示部14に表示して(S490)、第二表示処理を終える。ここで言う属性情報とは、地点の名称である。そして、位置を指し示す情報とは、地図に表示されている基準地点の場合であれば、基準地点の位置に示されたアイコン、一方、地図に表示されていない基準地点の場合であれば位置を指し示す矢印(図12参照)を地図の端に表示する。
【0090】
なお、第一表示処理と違って第二表示処理は、フローが繰り返されることで表示中心点を繰り返し計算し直すことになる。従って、表示中心点は、現在地の移動に伴って移動することになる。
【0091】
以上に説明したように、本実施例による各処理によれば、ユーザにとって見やすい方角を上向きにした地図を、簡単に表示させることができる。なぜなら、ユーザが見やすいと感じる表示の仕方を記憶すると共に実行するからである。
【0092】
特に、第二登録処理および第二表示処理は、ユーザからの登録や表示の指示を特に必要とせず制御部20によって自動で実行されるので、ユーザの手間を大幅に省くことができる。また、ユーザの操作や車両の走行履歴に基づいて表示の仕方を決めるので、ユーザが表示して欲しいであろう画面を的確に表示できる。
【0093】
図11に、第一又は第二表示処理によって表示部14に表示される地図の具体例を示す。この場合の基準地点は自宅および名古屋駅である。そして、自宅と名古屋駅とを結ぶ道路が真横に表示されると共に、自宅に対して名古屋駅が左に表示される方角が、基準方角として用いられている。そして、自宅および名古屋駅のそれぞれを表すアイコンおよび名称が属性情報として表示されている。
【0094】
図12に、第二表示処理において、図11の状態から現在地の移動に伴って名古屋駅が表示から外れた場合に、表示部14に表示される地図の具体例を示す。方向を示す矢印、名称および距離によって名古屋駅の位置を指し示す情報が表示されている。なお、この矢印は、地図上の現在地と位置を指し示す対象の基準地点の位置とを結ぶ線分の一部分であって、表示される地図の端に位置する部分だけを矢柄として表示すると共に、矢柄の基準地点側に矢尻を表示するものである。
【0095】
図12に示したように表示すれば、基準地点を基準にして位置関係を把握しているユーザにとって、見やすく便利である。
また、位置を指し示す情報としては、矢印および距離でなくても、緯度・経度など位置が分かるような情報であれば良い。また、位置を指し示す情報は、地図上に重ねなくても、画面表示を分割して地図とは異なる表示領域にリスト表示しても良い。
【0096】
また、上述したように、本実施例の装置は、基準地点ファイルに、ユーザの直接入力によって、グループデータを登録することができるように構成されている。具体的には、図4〜図6に表された画面を通じて、グループデータを構成する情報をユーザが入力する。
【0097】
まず、制御部20は、操作スイッチ群12を通じて入力された指示に基づいて、図4に表された画面を表示部14に表示する。そして、ユーザは、すでに記憶されているグループデータについて変更したければ「変更」を、新たにグループデータを追加したいのであれば「新規」を、操作スイッチ群12を通じて選択する。
【0098】
そうすると、制御部20は、図5に表された画面を表示部14に表示する。そして、ユーザは、任意の数の基準地点を入力する。そのために、図5に表された画面における「変更」又は「新規」のアイコンを操作スイッチ群12を通じて選択する。
【0099】
そうすると、制御部20は、図6に表された画面を表示部14に表示する。そして、ユーザは、各項目について、操作スイッチ群12を通じて入力する。また、図5に表された画面において、上方角および縮尺をユーザが操作スイッチ群12を通じて入力する。
【0100】
以上に説明したような方法によっても、第一または第二登録処理によって記憶される情報と同様な情報が記憶されることになる。この方法によれば、ユーザは任意の位置を基準地点として登録できて便利である。
[変形例1]
続いて、変形例1を説明する。この変形例1は、基準地点に替えて基準道路を記憶すると共に、その基準道路に関連付けられた基準方角に基づいて地図を表示するものである。
【0101】
また、変形例1における地図表示装置1は、先述した実施例とハードウェアの構成は同じである。相違点は、第一及び第二登録処理に替えて第三登録処理を実行し、第一及び第二表示処理に替えて第三表示処理を実行する点である。
【0102】
まず、図13を用いて第三登録処理を説明する。この処理は、制御部20が操作スイッチ群12を通じた地図の回転指示に基づいて、表示部14に表示する上方角を予め変更した後に用いられる処理である。つまり、図18に示したような画面を通じてユーザが上方角を変更した後に「この表示の仕方を登録したい」とユーザが考えたときに、操作スイッチ群12を通じてユーザが基準道路の登録指示をすることを契機に、制御部20が主体となって実行を開始するものである。
【0103】
まず、道路を特定する情報を取得してRAM20bに記憶する(S610)。具体的には、操作スイッチ群12を通じて入力された指示に基づいて取得する。そのためにユーザは、道路の名称(例えば、国道1号線)を操作スイッチ群12を通じて入力したり、表示部14に表示されている道路上の一点を操作スイッチ群12を通じて入力したりして、道路を特定する情報を入力する。
【0104】
次に、現在表示されている地図の上方角を基準方角としてRAM20bに記憶する(S620)。そして、基準方角のタイプを操作スイッチ群12を通じて入力された指示に基づいて取得してRAM20bに記憶すると共に、これまでのステップで記憶した情報をNVRAM20dに記憶する(S630)。基準方角のタイプには、緯度・経度を基準とするものと、道路を基準とするものの二つがある。詳細は、第三表示処理の説明で述べる。
【0105】
図14に第三登録処理によって記憶される情報をテーブルで表す。項目は、道路名と、基準方角と、基準方角のタイプである。
図15は、第三表示処理を表すフローチャートである。この処理は、制御部20が主体となって常に繰り返し実行するものである。
【0106】
まず、地図画面を表示部14に表示しているか否かを判断する(S510)。地図画面を表示していないと判断すると(S510でNo)、第三表示処理を終える。一方、地図画面を表示していると判断すると(S510でYes)、基準道路として記憶する道路に含まれる地点のうち、現在地からの距離が最短の地点を含む道路およびその地点を特定する(S530)。
【0107】
そして、その特定した地点から現在地までの距離が、閾値以下であるか否かを判断する(S560)。その特定した地点から現在地までの距離が、閾値以下でないと判断すると(S560でNo)、北または進行方向を上方角にして表示する地図を表示部14に表示して(S570)、第三表示処理を終える。
【0108】
一方、その特定した地点から現在地までの距離が、閾値以下であると判断すると(S560でYes)、その特定した地点を含む道路に関連付けられた基準方角のタイプが緯度・経度であるかを判断する(S563)。基準方角のタイプが緯度・経度であると判断すると(S563でYes)、表示中心点は変更せず、基準方角を上方角にして地図を表示し(S585)、S590に進む。
【0109】
一方、基準方角のタイプが道路であると判断すると(S563でNo)、特定した地点が属する道路および基準方角に基づいて上方角を算出する(S565)(詳細は図16参照)。そして、算出した上方角を用いて、表示中心点は変更せず、地図を表示し(S567)、S590に進む。
【0110】
S590に進むと、その特定した地点を含む基準道路の名称とアイコンとを地図に重ねて表示部14に表示する。そして、操作スイッチ群12を通じて、基準道路の切り替え指示が入力されたか否かを判断する(S593)。基準道路の切り替え指示が入力されたと判断すると(S593でYes)、基準道路として記憶する道路に含まれる地点のうち現在地からの距離が、次に短い地点およびその地点を含む道路を特定する(S597)。そして、S560に進む。
【0111】
つまり、S560〜S593の処理を繰返し実行することにより、基準道路の切り替え指示が入力される度に、現在地からの距離が短い基準道路から順に、その基準道路に基づく地図を表示する。なお、この「次に短い地点」とは、繰り返しのなかで前に表示した基準方角に関連付けられている基準道路に属する地点は除いて考える。
【0112】
そして、操作スイッチ群12を通じて第三表示処理の終了の指示が入力されなかったと判断すると(S595でNo)、S593に戻る。一方、操作スイッチ群12を通じて第三表示処理の終了の指示が入力されたと判断すると(S595でYes)、元の画面を表示して(S598)、第三表示処理を終える。
【0113】
第三表示処理によって表示される地図の具体例を図16に示す。先述したように、基準方角のタイプには二つある。一つ目として緯度・経度を基準としたタイプの具体例を図16(a)に示す。この場合の基準方角は、先述したランドマークを基準地点として取り扱う場合と同じで、緯線・経線を基準とした方角である。
【0114】
二つ目として道路を基準としたタイプの具体例を図16(b)に示す。まず、基準道路に対しての半直線としての接線を、特定した地点を通るように仮想的に引く。半直線を伸ばす方向は、北により近い方向である。そして、その接線から反時計回りに基準方角が示す角度を回した方角を、上方角にして表示する。
【0115】
また、基準とするのは道路でなくても、線路、川、海岸線、行政区の境界線などであってもよい。この方法によれば、地点だけでなく、道路などを基準に表示できて便利である。
【0116】
また、先述した実施例と同じように、地図表示に用いる縮尺を決めるようにしてもよい。ただし、「基準地点」を「基準線または基準線上の所定の一区間」に読み替える。基準線を含む地図というのは、その基準線の全体を表示することになる。また、基準線のある一区間とは、例えば、現在地から最も近い地点を含む基準線(道路等)を表すリンクである。つまり、現在地から最も近い基準線上の地点を取得し、その地点を含むリンクと現在地とが同じ地図画面上に表示されるように縮尺値を決定する。
【0117】
また、このようにして定められた所定の一区間上の所定地点を、図12と同じように、矢印で指し示すようにしてもよい。なお、所定の一区間上の所定地点(基準線上の所定の地点)とは、例えば、先述した実施例と同じように、現在地から最も近い地点である。
[その他の変形例]
本発明の実施形態は先述した実施例に限定されない。例えば、経路案内のために取得した目的地や経由地の情報に基づいて、表示の中点地点を求めたり、縮尺を求めたりしてもよい。また、S385やS485に換えて、縮尺値を基準地点および基準方角に対応付けて予め記憶した縮尺値に基づいて地図を表示してもよい。また、鳥瞰図に適用しても良い。この場合は、「地図の上向き」が画面の奥に向かっていく方向になる。
【0118】
また、経路案内中は、第二表示処理を実行しないようにしてもよい。理由は、経路案内中に突然、地図の表示方法が変わると、ユーザが混乱するかも知れないからである。上方角に基づいて表示しているときに、その上方角に対応する基準地点のどれかが表示から外れた場合、その外れた基準地点を表示できるように、縮尺値を変化させるようにしてもよいし、上方角による表示を中断してもよい。
【0119】
第二登録処理のS280で、現在地ではなく、記憶している駐車地点の位置を考慮して基準地点の位置を決めてもよい。第一表示処理で表示中心点を現在地の移動に伴って移動するようにしてもよい。また、第二表示処理で表示中心点を現在地の移動に伴って移動しないようにしてもよい。
【0120】
また、属性情報は、基準地点が商業施設であれば営業時間を表示しても良いし、その施設の広告を通信によって得ると共に表示するものであっても良い。また、装置全体をハードウェアによって実現してもよいし、携帯電話などに適用してもよい。
[対応関係]
特許請求の範囲に記載した各手段と実施例との対応関係を述べる。ただし、自明のものについては説明を省く。記憶手段は第一及び第二登録処理、判断手段はS310〜S350、S460及びS560、選択手段はS360、S430並びにS530及びS597、表示手段はS370〜S390、S470〜S490及びS585〜S590、登録手段はS110〜S160及びS205〜S290、特定地点登録手段はS210、判定手段はS230及びS240、決定手段および地点登録手段はS260〜S290、縮尺算出手段はS380及びS480、地点取得手段はS530、によってそれぞれ実現される。
【0121】
また、属性情報は図11の施設名、「基準地点の位置を指し示す情報」は図12の「名古屋駅」に関連付けられた矢印および距離、にそれぞれ対応している。
最後に、図17を用いて請求項の記載を概念的に説明する。図17は、請求項に記載の手段同士の関係を示したブロック図である。矢印は情報の送受信を表している。各手段の動作は、表示に関するものと、記憶に関するものとの二つに分類できる。
【0122】
図17には、表示に関する動作に係る情報は破線の矢印で、記憶に関する動作に係る情報は実線の矢印で、それぞれ表されている。ただし、位置取得手段の図示は省略した。位置取得手段は、多数の手段に位置情報を送信しているので、図示すると繁雑になってしまうからである。
【0123】
図17に基づいて、請求項の記載を大まかに説明すると、表示手段は、判断手段からの情報によって基準方角に基づく表示をするか否かを決める。そして、表示をするときには、選択手段もしくは地点取得手段、記憶手段(矢印図示せず)及び、縮尺算出手段からの情報に基づいて、表示を実行する。また、表示手段は、方角設定手段から情報に基づいて、基準方角を変更する。
【0124】
一方、記憶に関する情報に係る動作は、方角設定手段の動作がトリガになって、二つのパターンで実行される。一つ目は、方角設定手段が設定した方角を、登録手段が登録するものである。二つ目は、特定地点登録手段が記憶手段に記憶させた情報に基づいて、判定手段、決定手段、及び地点取得手段が動作するものである。このようにして、基準地点および基準方角の情報が記憶手段に記憶される。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】地図表示装置1の概略構成を表すブロック図である。
【図2】第一登録処理を表すフローチャートである。
【図3】登録されるデータの構造を表すテーブルである。
【図4】グループデータ登録画面の様子を表す図である。
【図5】基準地点登録画面の様子を表す図である。
【図6】基準地点詳細設定画面の様子を表す図である。
【図7】第二登録処理を表すフローチャートである。
【図8】駐車地点のデータの構造を表すテーブルである。
【図9】第一表示処理を表すフローチャートである。
【図10】第二表示処理を表すフローチャートである。
【図11】基準地点および基準方角に基づいて表示された地図の具体例である。
【図12】基準地点および基準方角に基づいて表示された地図の具体例である。
【図13】第三登録処理を表すフローチャートである。
【図14】第三登録処理によって記憶される情報を表したテーブルである。
【図15】第三表示処理を表すフローチャートである。
【図16】基準道路に基づいて表示される地図の様子を表す図である。
【図17】請求項に記載の各手段の関係を概念的に表した図である。
【図18】上方角を設定するための表示画面を表す図である。
【符号の説明】
【0126】
1…地図表示装置、11…測位器、11a…GPS受信機、11b…ジャイロスコープ、11c…距離センサ、11d…地磁気センサ、12…操作スイッチ群、13…音声入力部、14…表示部、15…音声出力部、16…外部情報入出力部、17…地図データ入力器、20…制御部、20a…CPU、20b…RAM、20c…ROM、20d…NVRAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在位置情報を取得する位置取得手段と、
前記位置取得手段が取得した現在位置情報が示す現在位置を含む地図を、地図情報を記憶する記憶媒体から取得した地図情報に基づき画面に表示する表示手段と、
少なくとも一つ以上の基準方角の情報を記憶すると共に、前記基準方角のそれぞれに対して、少なくとも一つ以上の基準地点の情報を関連付けて記憶する記憶手段と、
前記位置取得手段が取得した現在位置情報が示す地点と前記記憶手段が記憶する基準地点のそれぞれとの位置関係に基づいて、前記記憶手段が記憶する基準地点のなかから特定の基準地点を選択する選択手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記画面に対して予め定められた表示方向に、前記選択手段が選択した特定の基準地点に関連付けて記憶されている前記基準方角を合わせて、前記画面に前記地図を表示する
ことを特徴とする地図表示装置。
【請求項2】
前記基準方角に基づく地図の表示を前記表示手段に実行させるか否かを、前記位置取得手段が取得した現在位置情報が示す地点と前記選択手段が選択した特定の基準地点との位置関係に基づいて判断する判断手段
を備え、
前記表示手段は、前記判断手段が表示を実行させると判断した場合にだけ、前記選択手段が選択した特定の基準地点に関連付けて記憶されている前記基準方角を、前記表示方向に合わせて、前記画面に前記地図を表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の地図表示装置。
【請求項3】
現在位置情報を取得する位置取得手段と、
前記位置取得手段が取得した現在位置情報が示す現在位置を含む地図を、地図情報を記憶する記憶媒体から取得した地図情報に基づき画面に表示する表示手段と、
少なくとも一つ以上の基準方角の情報を記憶すると共に、前記基準方角のそれぞれに対して、一つの基準線の情報を関連付けて記憶する記憶手段と、
前記位置取得手段が取得した現在位置情報が示す地点と前記記憶手段が記憶する基準線のそれぞれとの位置関係に基づいて、前記記憶手段が記憶する基準線のなかから特定の基準線を選択する選択手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記画面に対して予め定められた表示方向に、前記選択手段が選択した特定の基準線に関連付けて記憶されている前記基準方角を合わせて、前記画面に前記地図を表示する
ことを特徴とする地図表示装置。
【請求項4】
前記基準方角に基づく地図の表示を前記表示手段に実行させるか否かを、前記位置取得手段が取得した現在位置情報が示す地点と前記選択手段が選択した特定の基準線との位置関係に基づいて判断する判断手段
を備え、
前記表示手段は、前記判断手段が表示を実行させると判断した場合にだけ、前記選択手段が選択した特定の基準線に関連付けて記憶されている前記基準方角を、前記表示方向に合わせて、前記画面に前記地図を表示する
ことを特徴とする請求項3に記載の地図表示装置。
【請求項5】
ユーザインタフェースを通じて入力された設定方角を、前記表示方向に合わせて、前記表示手段に前記地図を表示させる方角設定手段と、
前記方角設定手段が前記表示手段に表示させた前記地図に含まれる特定の地点を、前記基準地点として前記記憶手段に記憶させると共に、この基準地点と関連付けて、前記ユーザインタフェースを通じて入力された設定方角を、前記基準方角として前記記憶手段に記憶させる登録手段と、
を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の地図表示装置。
【請求項6】
ユーザインタフェースを通じて入力された設定方角を、前記表示方向に合わせて、前記表示手段に前記地図を表示させる方角設定手段と、
前記方角設定手段が前記表示手段に表示させた地図に含まれる特定地点を、現在日時および前記設定方角の情報と関連付けて、前記記憶手段に記憶させる特定地点登録手段と、
所定期間内に記憶された前記特定地点を対象に、所定地域内に位置する前記特定地点が予め定められた個数以上記憶されているか否かを、前記特定地点登録手段の動作により前記記憶手段に記憶された前記特定地点および日時の情報に基づいて判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記特定地点が前記個数以上記憶されていると判定された場合、前記所定地域内に位置する特定地点の位置に基づいて前記基準地点を決定すると共に、前記決定した基準地点に対応する設定方角を、当該特定地点に関連付けられて前記記憶手段に記憶された前記設定方角の情報に基づいて決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記基準地点及び前記設定方角の情報を、互いに関連付けて前記記憶手段に記憶させる地点登録手段と、
を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の地図表示装置。
【請求項7】
前記表示手段は、
前記表示方向に前記基準方角を合わせて前記画面に地図を表示するときに、前記位置取得手段が取得した現在位置情報が示す地点、及び、前記基準方角に関連付けられた少なくとも一つの前記基準地点を含む地図を、前記画面上に表示可能な地図の縮尺値であって最大の縮尺値を算出する縮尺算出手段
を備え、
前記縮尺算出手段が算出した縮尺値の前記地図を前記画面に表示する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項5又は請求項6に記載の地図表示装置。
【請求項8】
前記表示手段は、前記基準地点の位置を指し示す情報を前記画面に表示する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項5又は請求項6又は請求項7に記載の地図表示装置。
【請求項9】
前記記憶手段は、前記基準地点の属性を示す属性情報を記憶し、
前記表示手段は、前記位置が指し示された基準地点の属性情報を前記画面に表示する
ことを特徴とする請求項8に記載の地図表示装置。
【請求項10】
前記表示手段は、
前記表示方向に前記基準方角を合わせて前記画面に地図を表示するときに、前記位置取得手段が取得した現在位置情報が示す地点、及び、前記基準方角に関連付けられた少なくとも一つの前記基準線または前記基準線上の所定の一区間を含む地図を、前記画面上に表示可能な地図の縮尺値であって最大の縮尺値を算出する縮尺算出手段
を備え、
前記縮尺算出手段が算出した縮尺値の前記地図を前記画面に表示する
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の地図表示装置。
【請求項11】
前記表示手段は、前記基準線上の所定地点の位置を指し示す情報を前記画面に表示する
ことを特徴とする請求項3又は請求項4又は請求項10に記載の地図表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−300176(P2009−300176A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−153206(P2008−153206)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】