説明

基板処理システム、基板搬送装置、基板搬送方法、および記録媒体

【課題】搬送中における基板に対して適切な処置を施すことができる基板搬送装置を提供する。
【解決手段】基板搬送装置50は、第1基板収容部20と第2基板収容部30との間を移動可能なフォーク支持体51と、フォーク支持体に移動可能に支持されたフォーク60,65と、を備える。フォークは、第1基板収容部から第2基板収容部へ搬送される基板を第1支持位置において支持し、第2基板収容部から第1基板収容部へ搬送される基板を第1支持位置とは異なる第2支持位置において支持する。第1支持位置に基板を支持したフォークは、フォーク支持体の移動中に第1待機位置に配置され、第2支持位置に基板を支持したフォークは、フォーク支持体の移動中に第1待機位置とは異なる第2待機位置に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハ等の基板を搬送するための基板搬送装置、この基板搬送装置を備えた基板処理システム、基板搬送装置を用いて基板を搬送する搬送方法、ならびに、基板搬送装置を用いて基板を搬送する搬送方法を実行するためのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体ウエハ等の基板に対して洗浄処理等の処理を施すための基板処理システムとして様々な種類のものが知られている。このような基板処理システムにおいては、複数枚の基板を収容する第1の基板収容部(例えば、フープ)から第2の基板収容部(例えば、処理室)内に基板搬送装置を用いて基板が搬送され、基板に対して処理が施される。また、処理済みの基板は基板搬送装置を用いて第2基板収容部から第1基板収容部に再度搬送される。
【0003】
ここで、図15および図16に基板搬送装置の一例を示す。この例において、基板搬送装置は、基板収容部間を移動可能なフォーク支持体151と、フォーク支持体に移動可能に支持されたフォーク160と、を有している。フォークは移動して基板収容部内に入り込み、基板収容部との間で基板の受け取りまたは引き渡しを行う。また、フォーク支持体は、フォークが基板を支持した状態で、基板収容部間を移動する。昨今においては、処理前の基板(実線)W1と処理済みの基板(二点鎖線)W2とをフォーク160の異なる位置で支持することが試みられている(例えば、特許文献1)。このような処置は、フォークの支持部を介して処理済みウエハが再汚染されてしまうことの防止を、一つの目的としている。
【特許文献1】特開平6−87531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、フォークに支持された基板に対し、種々の検査や処置等が実施される。具体的には、フォーク上における基板の支持位置の検査や、フォーク上における支持位置の修正等である。ところが、処理前の基板と処理済みの基板とがフォークの異なる位置に支持されるようにすると、以下に説明するように、処理前の基板と処理済みの基板との両方に適切な検査や処置を行うことが困難となる。
【0005】
図16に示す例においては、基板の支持位置不良を検出するセンサ175が、処理済み基板W2の配置位置近傍に一つ設けられている。このセンサによれば、処理済み基板の支持位置不良を適切に検出することができる。しかしながら、処理前基板については、基板が支持位置からわずかにずれて支持されている場合を検出することができない。この不具合を回避するためには、処理前の基板の支持位置不良を検出するためのセンサを、処理前基板の配置位置近傍に、別途設けなければならない。また、センサを別途設けようとすると、費用上の問題だけなく、スペース上の問題も生じる。
【0006】
また、図15に示す例においては、基板の支持位置を修正するガイド171が、処理前の基板W1の配置位置近傍に設けられている。このガイドによれば、処理前基板の支持位置を適切に修正することができる。しかしながら、処理済み基板の支持位置を適切に修正することはできない。この不具合を回避するためには、処理済み基板用のガイドを、処理済み基板の配置位置近傍に、別途設けなければならない。また、ガイドを別途設けようとすると、費用上の問題だけなく、スペース上の問題も生じる。
【0007】
さらに、今般、処理効率の向上を目的として、フォーク支持体の移動速度の高速化が要望されている。そして、フォーク支持体の移動速度を高速化する場合には、処理済み基板および処理前基板がフォークに対してずれてしまうことを前記ガイドによって効果的に防止することが必要となる。
【0008】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、従来の不具合を解消し、搬送中における基板に対して適切な処置を施すことができる基板搬送装置、基板処理システム、基板搬送方法、ならびに、前記基板搬送方法を実行するためのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。ここで、適切な処置としては、例えば、フォークに支持された基板の支持位置を高精度に確認すること、フォークに支持された基板の支持位置を高精度に修正すること、移動中におけるフォーク上での基板のずれを適切に防止すること等があげられる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による基板搬送装置は、基板を収容する第1基板収容部から基板を収容する第2基板収容部へ、並びに、前記第2基板収容部から前記第1基板収容部へ基板を搬送する基板搬送装置であって、前記第1基板収容部と前記第2基板収容部との間を移動可能なフォーク支持体と、前記フォーク支持体に移動可能に支持されたフォークと、を備え、前記フォークは、前記第1基板収容部から前記第2基板収容部へ搬送される基板を第1支持位置において支持する第1支持片と、前記第2基板収容部から前記第1基板収容部へ搬送される基板を前記第1支持位置とは異なる第2支持位置において支持する第2支持片と、を有し、前記第1支持位置に基板を支持した前記フォークは、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォーク支持体に対して第1待機位置に配置され、前記第2支持位置に基板を支持した前記フォークは、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォーク支持体に対して第1待機位置とは異なる第2待機位置に配置されることを特徴とする。
【0010】
本発明による基板搬送装置において、前記第1待機位置と前記第2待機位置とは、前記フォーク支持体に対する前記フォークの移動方向に沿って、ずれているようにしてもよい。このような基板搬送装置において、前記第1支持位置と前記第2支持位置とは、前記フォーク支持体に対する前記フォークの移動方向に沿って、ずれているようにしてもよい。さらにこのような基板搬送装置において、前記第1待機位置と前記第2待機位置とは、前記第1支持位置に支持された基板の前記フォークの移動方向に沿った位置と前記第2支持位置に支持された基板の前記フォークの移動方向に沿った位置とが揃うように、ずれているようにしてもよい。
【0011】
また、本発明による基板搬送装置が、前記フォーク支持体に固定された支持不良検出センサであって、前記フォークによる基板の支持位置の不良を検出する支持不良検出センサをさらに備え、前記支持不良検出センサは、前記第1待機位置に配置された前記フォークによって前記第1支持位置に支持される基板に対して、前記フォークの移動方向に沿った外方の位置であって、かつ、前記第2待機位置に配置された前記フォークによって前記第2支持位置に支持される基板に対して、前記フォークの移動方向に沿った外方の位置に、配置されているようしてもよい。
【0012】
さらに、本発明による基板搬送装置が、前記フォーク支持体に固定されたガイドをさらに備え、前記ガイドは、前記第1待機位置に配置された前記フォークによって前記第1支持位置に支持される基板のずれを防止し、かつ、前記第2待機位置に、配置された前記フォークによって前記第2支持位置に支持される基板のずれを防止するようにしてもよい。
【0013】
さらに、本発明による基板搬送装置において、前記フォーク支持体に、前記フォークが複数支持されているようにしてもよい。
【0014】
本発明による基板処理システムは、基板を収容する第1基板収容部と、基板を収容する第2基板収容部と、前記第1基板収容部から前記第2基板収容部へ、並びに、前記第2基板収容部から前記第1基板収容部へ基板を搬送する、上述したいずれかの基板搬送装置と、を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明による基板搬送方法は、基板を収容する第1基板収容部および基板を収容する第2基板収容部の間を移動可能なフォーク支持体と、前記フォーク支持体に移動可能に支持されたフォークと、を備えた基板搬送装置を用いて、前記第1基板収容部および前記第2基板収容部の一方から他方へ基板を搬送する搬送方法であって、前記フォークが一方の基板収容部に対面するよう、前記フォーク支持体を移動させる工程と、前記フォークを前進させ、前記対面する一方の基板収容部内に収容された基板を前記フォークによって支持させる工程と、前記基板を支持したフォークを後退させる工程と、前記基板を支持したフォークが他方の基板収容部に対面するよう、前記フォーク支持体を移動させる工程と、前記基板を支持したフォークを前進させ、前記対面する他方の基板収容部内に基板を載置する工程と、を備え、前記第1の基板収容部から前記第2の基板収容部へ基板を搬送する場合、前記フォークは第1支持位置において基板を支持し、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォークは前記フォーク支持体に対して第1待機位置に配置され、前記第2の基板収容部から前記第1の基板収容部へ基板を搬送する場合、前記フォークは前記第1支持位置とは異なる前記第2支持位置において基板を支持し、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォークは前記フォーク支持体に対して第1待機位置とは異なる第2待機位置に配置されることを特徴とする。
【0016】
本発明による基板搬送方法において、前記第1待機位置と前記第2待機位置とは、前記フォーク支持体に対する前記フォークの移動方向に沿って、ずれているようにしてもよい。このような基板搬送方法において、前記第1支持位置と前記第2支持位置とは、前記フォーク支持体に対する前記フォークの移動方向に沿って、ずれているようにしてもよい。さらにこのような基板搬送方法において、前記第1待機位置と前記第2待機位置とは、前記第1支持位置に支持された基板の前記フォークの移動方向に沿った位置と前記第2支持位置に支持された基板の前記フォークの移動方向に沿った位置とが揃うように、ずれているようにしてもよい。
【0017】
また、本発明による基板搬送方法において、前記基板を支持したフォークを後退させる工程の後に、前記第1待機位置に配置された前記フォークによって前記第1支持位置に支持される基板に対して、前記フォークの移動方向に沿った前方の位置であって、かつ、前記第2待機位置に配置された前記フォークによって前記第2支持位置に支持される基板に対して、前記フォークの移動方向に沿った前方の位置に配置されるように前記フォーク支持体に固定された支持不良検出センサにより、基板の支持位置が正常であるか否かを判定されるようにしてもよい。
【0018】
さらに、本発明による基板搬送方法において、前記基板を支持したフォークが他方の基板収容部に対面するよう、前記フォーク支持体を移動させる工程において、前記フォーク支持体に固定されたガイドにより、前記第1待機位置に配置された前記フォークによって前記第1支持位置に支持される基板の前記第1支持位置からのずれを防止する、あるいは、前記第2待機位置に配置された前記フォークによって前記第2支持位置に支持される基板の前記第1支持位置からのずれを防止するようにしてもよい。
【0019】
本発明によるプログラムは、基板を収容する第1基板収容部および基板を収容する第2基板収容部の間を移動可能なフォーク支持体と、前記フォーク支持体に移動可能に支持されたフォークと、を備えた基板搬送装置を制御する制御装置によって実行されるプログラムであり、前記プログラムが前記制御装置によって実行されることにより、基板搬送装置を用いて前記第1基板収容部および前記第2基板収容部の一方から他方へ基板を搬送する被処理基板の搬送方法であって、前記フォークが一方の基板収容部に対面するよう、前記フォーク支持体を移動させる工程と、前記フォークを前進させ、前記対面する一方の基板収容部内に収容された基板を前記フォークによって支持させる工程と、前記基板を支持したフォークを後退させる工程と、前記基板を支持したフォークが他方の基板収容部に対面するよう、前記フォーク支持体を移動させる工程と、前記基板を支持したフォークを前進させ、前記対面する他方の基板収容部内に基板を載置する工程と、を備え、前記第1の基板収容部から前記第2の基板収容部へ基板を搬送する場合、前記フォークは第1支持位置において基板を支持し、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォークは前記フォーク支持体に対して第1待機位置に配置され、前記第2の基板収容部から前記第1の基板収容部へ基板を搬送する場合、前記フォークは前記第1支持位置とは異なる前記第2支持位置において基板を支持し、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォークは前記フォーク支持体に対して第1待機位置とは異なる第2待機位置に配置される、被処理基板の搬送方法を基板搬送装置に実施させることを特徴とする。
【0020】
本発明による記録媒体は、基板を収容する第1基板収容部および基板を収容する第2基板収容部の間を移動可能なフォーク支持体と、前記フォーク支持体に移動可能に支持されたフォークと、を備えた基板搬送装置を制御する制御装置によって実行されるプログラムが記録された記録媒体であり、前記プログラムが前記制御装置によって実行されることにより、基板搬送装置を用いて前記第1基板収容部および前記第2基板収容部の一方から他方へ基板を搬送する被処理基板の搬送方法であって、前記フォークが一方の基板収容部に対面するよう、前記フォーク支持体を移動させる工程と、前記フォークを前進させ、前記対面する一方の基板収容部内に収容された基板を前記フォークによって支持させる工程と、前記基板を支持したフォークを後退させる工程と、前記基板を支持したフォークが他方の基板収容部に対面するよう、前記フォーク支持体を移動させる工程と、前記基板を支持したフォークを前進させ、前記対面する他方の基板収容部内に基板を載置する工程と、を備え、前記第1の基板収容部から前記第2の基板収容部へ基板を搬送する場合、前記フォークは第1支持位置において基板を支持し、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォークは前記フォーク支持体に対して第1待機位置に配置され、前記第2の基板収容部から前記第1の基板収容部へ基板を搬送する場合、前記フォークは前記第1支持位置とは異なる前記第2支持位置において基板を支持し、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォークは前記フォーク支持体に対して第1待機位置とは異なる第2待機位置に配置される、被処理基板の搬送方法を基板搬送装置に実施させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、第1支持位置にウエハを支持したフォークは、フォーク支持体の移動中等に、フォーク支持体に対して第1待機位置に配置され、第2支持位置にウエハWを支持したフォークは、フォーク支持体の移動中等に、フォーク支持体に対して第2待機位置に配置されるようになっている。したがって、ウエハが支持される第1支持位置および第2支持位置とフォークの第1待機位置および第2待機位置とを適宜設定しておくことにより、搬送中におけるウエハWに対して適切な処置を施すことが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態においては、本発明による基板処理システム、基板搬送装置、および基板搬送方法が、半導体ウエハを処理するための装置、さらに具体的には半導体ウエハを洗浄するための装置に適用された例を説明する。ただし、本発明による基板処理システム、基板搬送装置、および基板搬送方法は、半導体ウエハの処理(洗浄)への適用に限られるものではなく、広く基板の処理に適用することができる。
【0023】
図1乃至図14は、本発明による基板処理システム、基板搬送装置、および基板搬送方法の一実施の形態およびその変形例を説明するための図である。このうち、図1は基板処理システムを示す側面図であり、図2は図1のII−II矢視による断面図であり、図3は図1のIII−III矢視による断面図であり、図4は図1のIV−IV矢視による断面図である。
【0024】
最初に、基板処理システム10の全体的な構成について説明する。
【0025】
図1乃至図4に示すように、本実施の形態の基板処理システム10は、処理前および処理後の半導体ウエハW(以下、ウエハWともいう)を載置するためのキャリアステーション10aと、このキャリアステーション10aに隣接して設けられ、ウエハWに洗浄処理を施すためのプロセスステーション10bとから構成されている。キャリアステーション10aには、複数枚、例えば25枚のウエハWを上下方向に所定の間隔を空けて略水平姿勢で収容可能なフープ(第1の基板収容部)20と、フープ20を並列に複数個、例えば4つ載置することができる載置台25とが配設されている。また、プロセスステーション10b内には、フープ20から送られたウエハWが一時的に載置される受け渡しユニット(第2の基板収容部)30と、受け渡しユニット30に一時的に載置されたウエハWが送られ、この送られたウエハWの洗浄や乾燥等の処理を行う複数の例えば4つのスピン式の処理チャンバー(SPIN)40とが配設されている。
【0026】
また、キャリアステーション10a内において、フープ20と受け渡しユニット30との間でウエハWの受け渡しを担う移動自在の第1のウエハ搬送装置(基板搬送装置)50が配設されている。同様に、プロセスステーション10b内において、受け渡しユニット30と処理チャンバー40との間でウエハWの受け渡しを担う移動自在の第2のウエハ搬送装置(PRA)80が配設されている。さらに、基板処理システム10には、第1のウエハ搬送装置50や第2のウエハ搬送装置80、各処理チャンバー40等の制御を行うための制御装置15が設けられている。
【0027】
次に、基板処理システム10の各構成要素について詳述する。
【0028】
このうちまず、載置台25上に載置された各フープ(FOUP;Front Opening Unified Pod、ウエハ格納用ポッド)20について図5(a)(b)および図6を用いて説明する。ここで、図5(a)および図5(b)は、図1の基板処理システムのフープ(第1の基板収容部)を示す縦断面図である。このうち図5(a)はフープ内にウエハを収容した状態を示しており、図5(b)はフープ内において1枚のウエハがウエハ搬送装置50のフォーク60,65により持ち上げられた状態を示している。また、図6は、図5のVI−VI矢視による断面図である。
【0029】
各フープ20は、複数、例えば25枚のウエハWを収容することができる。ウエハWは、フープ20内において、上下方向に互いに第1のピッチP1分だけ離間し、積み重ねられるようにして支持されている。具体的には、各フープ20は、鉛直方向に延びる中空形状のハウジング21と、このハウジング21の内壁に取り付けられ、各ウエハWが水平姿勢で上面に載置されるような複数のウエハ載置部材22とを有している。ハウジング21は、図6に示すように横断面がU字形状となるよう一方の側面が開口しており、この開口部分にシャッター等からなる窓部開閉機構23が設けられている。窓部開閉機構23が開状態となったときに、フープ20内に収容されたウエハWを取り出すことができるようになる。
【0030】
各ウエハ載置部材22は、図5(a)に示すように、ハウジング21の内壁に水平方向に取り付けられた板状部材からなり、これらのウエハ載置部材22の各上面は上下方向に互いに第1のピッチP1分だけ離間している。図6に示すように、各ウエハ載置部材22は、上面視においてU字形状を有しており、ウエハWの周縁部分に当接してウエハWを下方から支持するようになっている。
【0031】
次に、受け渡しユニット(TRS;Transit Station)30について図10を用いて説明する。ここで、図10は、図1の基板処理システムの受け渡しユニットを示す側面図である。
【0032】
受け渡しユニット30は、複数、例えば8枚のウエハWを収容することができる。ウエハWは、受け渡しユニット30内において、上下方向(鉛直方向)に互いに第2のピッチP2分だけ離間し、積み重ねられるようにして支持されている。本実施の形態において、この第2のピッチP2は第1のピッチP1と同じ長さになっている。図1に示すように、受け渡しユニット30は、処理チャンバー40に送られる前の4枚の処理前のウエハWを収容可能な下側領域30bと、処理チャンバー40から送られた4枚の処理後のウエハWを収容可能な上側領域30aとに分割されている。
【0033】
図10に示すように、受け渡しユニット30は、鉛直方向に延びるとともに側面の一部が開口しているようなハウジング31と、このハウジング31の内壁に取り付けられた略円形板状の複数の仕切り部材32と、各仕切り部材32の上面から上方に突出するよう設けられた例えば3本の突起部材33(図10では3本の突起部材33のうち2本のみを表示している)とを有している。複数の仕切り部材32は、図10に示すように、その下面について上下方向に互いに第2のピッチP2分だけ離間している。また、各突起部材33は、図10に示すように、各仕切り部材32の上面から上方に突出するような棒状部材から構成されている。各々の突起部材33は、略円形の仕切り部材32の中心点を重心とするような仮想正三角形の各頂点に位置するように配置されている(後述する図8参照)。各突起部材33は、ウエハWの中心近傍においてウエハWに当接し、ウエハWを下方から支持するようになっている。
【0034】
次に、フープ20と受け渡しユニット30との間でウエハWの受け渡しを担う第1のウエハ搬送装置(CRA)について、図7乃至図9を用いて説明する。ここで図7は、図1の基板処理システムの第1のウエハ搬送装置(基板搬送装置)を示す斜視図である。図8は、図7のウエハ搬送装置のフォークを示す上面図である。図9は、フォークによるウエハの支持方法を説明するための図である。
【0035】
図7に示すように、第1のウエハ搬送装置50は、フープ20と受け渡しユニット30との間を移動可能なフォーク支持体51と、フォーク支持体51に移動可能に支持された一対のフォーク60,65と、を有している。フォーク支持体51は、図2におけるY方向に延びるレール56上を走行する基体部材53と、この基体部材53の上面に設けられ、Z方向に伸縮することができる垂直移動機構52と、垂直移動機構52の上部に固定された基台55と、を有している。
【0036】
図7に示すように、基台55は上面視において長方形状を有しており、その台面がXY平面(水平面)に平行となるようにして垂直移動機構52上に支持されている。また、図7に示すように、垂直移動機構52は、XY平面(水平面)に直交する軸を中心として、基体部材53に対してθ方向に回転することができるようになっている。すなわち、基台55は、Y方向、Z方向に移動することができるとともに、θ方向に回転することができるよう構成されている。これにより、フォーク60,65がフープ20または受け渡しユニット30に対面するよう、フォーク支持体51が移動(X,Y,Z方向への移動およびθ方向への回転)することができる。
【0037】
このように、一対のフォーク60,65はフォーク支持体51の基台55に支持されている。そして、垂直移動機構52が基台55を上下方向に移動させることができるようになっている。このため、一対のフォーク60,65を同時に上下方向(鉛直方向)に移動させる単一の駆動部として、垂直移動機構52を用いることができる。
【0038】
一方、ウエハWを支持するフォーク60,65は基台55によって支持されている。図7に示すように、各フォーク60,65は、略平板状からなるフォーク本体61,66と、フォーク本体61,66の基端部に固定された水平移動機構62,67と、を有している。水平移動機構62,67は、基台55の長手方向に沿って基台55に対して相対移動可能となっている。これにより、ウエハWを支持するフォーク60,65がフォーク支持体5
各フォーク60,65は、そのフォーク本体61,66の板面がフォーク支持体51の基台55と平行となるように、すなわちXY平面(水平面)と平行となるように、支持されている。また、図7に示すように、一対のフォーク60,65は、それぞれのフォーク本体61,66が上下方向(鉛直方向)に予め設定されたフォークピッチP3分だけ離間するようにして、支持されている。本実施の形態において、この第3ピッチP3は、上述した第1ピッチP1および第2ピッチP2と同じ長さに設定される。
【0039】
なお、上述したように、各フォーク60,65は、フォーク支持体51に対して互いに独立して水平方向に移動可能となっている。これらのフォーク60,65を水平移動させた場合であっても、各フォーク60,65間のフォークピッチP3は変化しないようになっている。また、上側のフォーク本体61と下側のフォーク本体66は同様に構成されている。
【0040】
図8に示すように、各フォーク本体61,66は、略U字形状の先端部と、水平移動機構62,67に連結される基端部とを有している。図8に示すように、この略U字形状の先端部によりウエハW(図8では二点鎖線で表示)を支持するようになっている。また、この先端部のU字の開口部分は、受け渡しユニット30における3本の突起部材33(図8では二点鎖線で表示)がそれぞれ通過することができるような開口寸法で形成されている。さらに、この先端部は、フープ20におけるウエハ載置部材22のU字形状部分の開口部分22a(図6参照)を通過することができるようになっている。
【0041】
このような第1のウエハ搬送装置50の構成により、フォーク60,65は、フォーク支持体51によってフープ20または受け渡しユニット30と対面する位置に配置された際に、フォーク支持体50の基台55に対して移動して、フープ20または受け渡しユニット30内に入り込むことができる。そして、フォーク60,65は、フープ20または受け渡しユニット30内に入り込んだ状態で、昇降開始位置と昇降終了位置との間の予め設定されたストロークST1,ST2分だけ昇降する。これにより、支持していたウエハWをウエハ載置部材22または突起部材33に載置することができ、また、ウエハ載置部材22または突起部材33に載置されていたウエハWを引き取ることができる。その後、フォーク60,65がフープ20または受け渡しユニット30から退避し、搬送装置50と、フープ20または受け渡しユニット30と、の間におけるウエハWの受け渡しが完了する。なお、搬送装置50と、フープ20または受け渡しユニット30と、の間におけるウエハWの受け渡しについて、後にさらに詳述する。
【0042】
ところで、各フォーク60,65は、フープ20から受け渡しユニット30へ搬送するウエハWを第1支持位置において下方から支持し、受け渡しユニット30からフープ20へ搬送するウエハ30を第1支持位置とは異なる第2支持位置において下方から支持するようになっている。すなわち、各フォーク60,65は、フープ20から取り上げた処理前ウエハWを第1支持位置にて支持し、受け渡しユニット30から取り上げた処理済ウエハWを第2支持位置にて支持する。このため、図8および図9に示すように、各フォーク60,65は、第1支持位置においてウエハWを支持するための四つの第1支持片63a,68aと、第2支持位置においてウエハWを支持するための四つの第2支持片63b,68bと、を有している。なお、本実施の形態においては、図8および図9に示すように、各第1支持片63a,68aおよび各第2支持片63b,68bは、単一の支持部材63,68として形成されている。なお、上側のフォーク本体61に取り付けられた支持部材63と下側のフォーク本体66に取り付けられた支持部材68とは、同様に構成されている。
【0043】
図9に示すように、本実施の形態において、第1支持位置と第2支持位置とは、フォーク支持体51に対するフォーク60,65の移動方向に沿って、フォーク60,65に対してずれた位置にある。図9に示す例においては、上側のフォーク60は第1支持位置にてウエハWを支持した場合を、下側のフォーク65は第2支持位置にてウエハWを支持した場合を表している。図9に示すように、第1支持位置にあるウエハWと第2支持位置にあるウエハWとは、水平方向を中心として互いに対して逆方向に同一角度だけ傾斜している。
【0044】
また、各フォーク60,65は、フォーク支持体51がフープ20および受け渡しユニット30間を移動する際には、フォーク支持体51の基台55上に後退している。そして、各フォーク60,65は、フォーク支持体51の基台55上に後退した際に配置される位置として、少なくとも二つ以上の待機位置を有している。具体的には、図9に示すように、第1支持位置にウエハWを支持している場合にフォーク(図9の上側フォーク60)が配置される第1待機位置と、第2支持位置にウエハWを支持している場合にフォーク(図9の下側フォーク65)が配置される第2待機位置と、が設けられている。つまり、各フォーク60,65が第1支持位置にウエハWを支持するか第2支持位置にウエハWを支持するかによって(フープ20からウエハを取り上げるか受け渡しユニット30からウエハWを取り上げるかによって)、ウエハWを取り上げた後の後退位置が変化する。
【0045】
図9に示すように、本実施の形態において、第1待機位置と第2待機位置とは、フォーク支持体51に対するフォーク60,65の移動方向に沿ってずれている。さらに詳細には、本実施の形態においては、第1支持位置に支持されたウエハWのフォーク60,65の移動方向に沿った位置と第2支持位置に支持されたウエハWのフォーク60,65の移動方向に沿った位置とが揃うように、フォーク60,65の第1待機位置と第2待機位置とはフォーク支持体51に対してずれている。
【0046】
図7乃至図9に示すように、本実施の形態において、第1のウエハ搬送装置50は、フォーク支持体51の基台55に固定されたガイド71,72をさらに有している。ガイド71,72は、各フォーク60,65に支持されたウエハWの支持位置ずれを防止するために設けられている。本実施の形態においては、上側のフォーク60に支持されたウエハWの支持位置ずれを防止する上側のガイド71と、下側のフォーク65に支持されたウエハWの支持位置ずれを防止する下側のガイド72と、が設けられている。
【0047】
上側のガイド71は、第1ガイド支持部材73aを介して、基台55に固定されたブラケット74に連結保持されている。図8および図9に示すように、上側ガイド71は上側フォーク本体61の両側に配置されている。図8に示すように、上側ガイド71は、第1待機位置に配置された上側フォーク60によって第1支持位置に支持されるウエハWに対して、後方側かつ側方側に隣接するようになる。本実施の形態において、第1待機位置に配置された上側フォーク60によって第1支持位置に支持されるウエハWの配置位置、および、第2待機位置に配置された上側フォーク60によって第2支持位置に支持されるウエハWの配置位置は、上面視において実質的に一致する。したがって、上側ガイド71は、第2待機位置に配置された上側フォーク60によって第2支持位置に支持されるウエハWに対しても、上側フォーク60の移動方向に沿った後方側かつ上側フォーク60の移動方向に直交する側方側に隣接するようになる。このため、上側ガイド71によれば、ウエハWが第1支持位置に支持されるか第2支持位置に支持されるかによらず、上側フォーク60の移動方向に沿った後方および上側フォーク60の移動方向に直交する側方へウエハWが適切な支持位置からのずれてしまうことを効果的に防止することができる。具体的には、上側ガイド71は、上側フォーク60がウエハWを支持してフープ20から第1待機位置に後退する際に、ウエハWの第1支持位置からのずれを修正する。また、上側ガイド71は、フォーク支持体51が移動する際に、ウエハWが第1支持位置あるいは第2支持位置からずれてしまうことを防止する。したがって、フォーク支持体51を高速で移動させることも可能となる。
【0048】
一方、下側のガイド72は、第2ガイド支持部材73bを介して、基台55に固定されたブラケット74に連結保持されている。下側ガイド72は、上側ガイド71と同様に構成され、フォークの移動方向に沿った配置位置においても上側ガイド71と一致するようになっている。すなわち、図8および図9に示すように、下側ガイド72は下側フォーク本体65の両側に配置されている。図8に示すように、下側ガイド72は、第1待機位置に配置された下側フォーク65によって第1支持位置に支持されるウエハWに対して、同様に下側フォーク65によって第2支持位置に支持されるウエハWに対して、下側フォーク65の移動方向に沿った後方側かつ下側フォーク65の移動方向の直交する側方側に隣接するようになる。このため、下側ガイド72によれば、ウエハWが第1支持位置に支持されるか第2支持位置に支持されるかによらず、下側フォーク65の移動方向に沿った後方および下側フォーク65の移動方向に直交する側方へウエハWが適切な支持位置からのずれてしまうことを効果的に防止することができる。具体的には、下側ガイド72は、下側フォーク65がウエハWを支持して受け渡しユニット30から第2待機位置に後退する際に、ウエハWの第2支持位置からのずれを修正する。また、下側ガイド72は、フォーク支持体51が移動する際に、ウエハWが第1支持位置あるいは第2支持位置からずれてしまうことを防止する。したがって、フォーク支持体51を高速で移動させることも可能となる。
【0049】
さらに、図7乃至図9に示すように、本実施の形態において、第1のウエハ搬送装置50は、フォーク支持体51の基台55に固定された複数のセンサを有している。具体的には、フォーク60,65によってウエハWが適切な位置に支持されていない場合を検出する支持位置不良センサ75と、上側フォーク60によってウエハWが支持されている場合を検出する上側支持センサ76と、下側フォーク65によってウエハWが支持されている場合を検出する下側支持センサ77と、が設けられている。各センサ75,76,77とも、例えば光電センサからなり、発光部75a,76a,77aおよび受光部75b,76b,77bを有している。
【0050】
図7および図9に示すように、支持位置不良センサ75の発光部75aおよび下側支持センサ77の発光部77aは、第1センサ支持部材78aを介して基台55に連結保持されている。上側支持センサ76の発光部76aおよび下側支持センサ77の受光部77bは、第2センサ支持部材78bを介して、基台55に固定されたブラケット79に連結保持されている。支持位置不良センサ75の受光部75bおよび上側支持センサ76の受光部76bは、第3センサ支持部材78cを介して、基台55に固定されたブラケット79に連結保持されている。また、支持位置不良センサ75の検査光の光路Laは、平板状からなるフォーク本体61,66の板面に対して直交する。つまり、支持位置不良センサ75の発光部75aと受光部75bとが結ぶ線はフォーク本体61,66の板面に対して直交する。同様に、上側支持センサ76の検査光の光路Lbおよび下側支持センサ77の検査光の光路Lcも平板状からなるフォーク本体61,66の板面に対してそれぞれ直交するようになっている。
【0051】
図8および図9に示すように、支持不良検出センサ76は、第1待機位置に配置された上側フォーク60によって第1支持位置に支持されるウエハWに対して、上側フォーク60の移動方向に沿った外方(前方)の位置に近接して配置されている。上述したように、本実施の形態において、第1待機位置に配置された上側フォーク60によって第1支持位置に支持されるウエハWの配置位置、および、第2待機位置に配置された上側フォーク60によって第2支持位置に支持されるウエハWの配置位置は、上面視において実質的に一致する。したがって、支持不良検出センサ76は、第2待機位置に配置された上側フォーク60によって第2支持位置に支持されるウエハWに対しても、上側フォーク60の移動方向に沿った外方(前方)の位置に近接して配置されるようになる。また、上述したように、上側フォーク60の第1待機位置および第2待機位置は、それぞれ、下側フォークの第1待機位置および第2待機位置と、フォーク60,65の移動方向に沿って一致する。したがって、支持不良検出センサ76は、第1待機位置に配置された下側フォーク65によって第1支持位置に支持されるウエハWおよび第2待機位置に配置された下側フォーク65によって第2支持位置に支持されるウエハWに対しても、下側フォーク65の移動方向に沿った外方(前方)の位置に近接して配置されるようになる。さらに、上述したように、本実施の形態においては、第1待機位置または第2待機位置にあるフォーク60,65に支持されるウエハWは、フォーク60,65の移動方向後方へのずれ、および、フォーク60,65の移動方向に直交する側方へのずれを、ガイド71,72によって正確に修正される。したがって、第1待機位置または第2待機位置にあるフォーク60,65に支持されるウエハWは、フォーク60,65の移動方向前方へのみずれ得る。これらにより、ウエハWが第1支持位置に支持されるか第2支持位置に支持されるかによらず、また、ウエハWが上側フォーク60によって支持されるか下側フォーク65によって支持されるかによらず、一つの支持不良検出センサ75によって、ウエハWが支持位置に正確に支持されているか否かを精度良く判定することができる。
【0052】
一方、上側支持センサ76の発光部76aおよび受光部76bは、第1待機位置に配置された上側フォーク60によって第1支持位置に支持されるウエハW、同様に上側フォーク60によって第2支持位置に支持されるウエハWを間にはさむようにして配置されている。したがって、上側支持センサ76は、ウエハWが第1支持位置に支持されるか第2支持位置に支持されるかによらず、上側フォーク60にウエハWが支持しているか否かを精度良く判定することができる。
【0053】
同様に、下側支持センサ77の発光部77aおよび受光部77bは、第1待機位置に配置された下側フォーク65によって第1支持位置に支持されるウエハW、同様に下側フォーク65によって第2支持位置に支持されるウエハWを間にはさむようにして配置されている。したがって、下側支持センサ77は、ウエハWが第1支持位置に支持されるか第2支持位置に支持されるかによらず、下側フォーク65にウエハWが支持しているか否かを精度良く判定することができる。
【0054】
さらに、第1のウエハ搬送装置50は制御部58をさらに有している。この制御部58は、垂直移動機構52の上下方向への伸縮動作および回転動作ならびにフォーク60,65の基台55に対する移動動作を制御するようになっている。すなわち、制御部58は各フォーク60,65の動作をそれぞれ独立して制御することができるようになっている。図1に示すように、制御部58は基板処理システム10の制御装置15に接続されており、この制御装置15から制御信号が送られるようになっている。なお、図1では制御部58が第1のウエハ搬送装置50に内蔵された態様について例示しているが、この制御部58は第1のウエハ搬送装置50の外部に別途設けられていてもよい。また、このような制御部58は省略可能であり、代わりに制御装置15が直接第1のウエハ搬送装置50の各フォーク60,65の動作の制御を行うようになっていてもよい。制御部58における制御内容の詳細については後述する。
【0055】
次に、プロセスステーション10b内に配置された第2のウエハ搬送装置(PRA)80について、図11および図12を用いて説明する。ここで、図11は図1の基板処理システムにおける第2のウエハ搬送装置を示す斜視図であり、図12は図11のXII−XII矢視による断面図である。
【0056】
第2のウエハ搬送装置(PRA)80は、前述のように、プロセスステーション10b内において、受け渡しユニット30と処理チャンバー40との間でウエハWの受け渡しを担うようになっている。なお、処理チャンバー40は、例えば、ウエハWを回転させながら当該ウエハWに対して洗浄処理や乾燥処理等を施すスピン式の各処理チャンバー(SPIN)として構成され得る。
【0057】
図11に示すように、第2のウエハ搬送装置80は、受け渡しユニット30と処理チャンバー40との間を移動可能なフォーク支持体81と、フォーク支持体81に移動可能に支持された一対のフォーク90,95と、を有している。フォーク支持体81は、図2におけるX方向に延びるレール86上を走行する基体部材83と、この基体部材83の上面に設けられ、Z方向に伸縮することができる垂直移動機構82と、垂直移動機構82の上部に設けられた基台85と、を有している。
【0058】
図11に示すように、基台85は上面視において長方形状を有しており、その台面がXY平面(水平面)に平行となるようにして垂直移動機構82上に支持されている。また、図11に示すように、垂直移動機構82は、XY平面(水平面)に直交する軸を中心として、基体部材83に対してθ方向に回転することができるようになっている。すなわち、基台85は、Y方向、Z方向に移動することができるとともに、θ方向に回転することができるよう構成されている。これにより、フォーク90,95が受け渡しユニット30または処理チャンバー40に対面するよう、フォーク支持体51が移動(X,Y,Z方向への移動およびθ方向への回転)することができる。
【0059】
このように、一対のフォーク90,95はフォーク支持体81の基台85に支持されている。そして、垂直移動機構82が基台85を上下方向に移動させることができるようになっている。このため、一対のフォーク90,95を同時に上下方向(鉛直方向)に移動させる単一の駆動部として、垂直移動機構82を用いることができる。
【0060】
一方、ウエハWを支持するフォーク90,95は基台85によって支持されている。図11に示すように、各フォーク90,95は、略平板状からなる支持されたフォーク本体91,96と、フォーク本体91,96の基端部に固定された水平移動機構92,97と、を有している。水平移動機構92,97は、基台85の長手方向に沿って基台85に対して相対移動可能となっている。これにより、ウエハWを支持するフォーク90,95がフォーク支持体81に対して移動可能となっている。
【0061】
図11に示すように、各フォーク本体61,66は、略U字形状の先端部と、水平移動機構92,97に連結される基端部とを有している。この略U字形状の先端部によりウエハWを保持するようになっている。また、この先端部のU字の開口部分は、受け渡しユニット30における3本の突起部材33がそれぞれ通過することができるような開口寸法で形成されている。
【0062】
図12に示すように、各フォーク90,95には、ウエハWの端縁の保持および位置決めを行うための例えば3つの支持部材93,98が取り付けられている。
【0063】
制御装置15は、基板処理システム10の各構成要素に接続され、各構成要素の動作を制御するようになっている。本実施の形態において、制御装置15は、コンピュータ16と、コンピュータ16によって読み取り可能なプログラム記録媒体17と、を含んでいる。コンピュータ16が記録媒体17に予め記憶されたプログラムを実行することによって、基板処理システム10の各構成要素を動作させるようになっている。
【0064】
次に、このような構成からなる本実施の形態の基板処理システム10におけるウエハWの処理方法の一例について説明する。まず、基板処理システム10における全体的な動作について説明する。
【0065】
最初に、処理されるべきウエハWを例えば25枚収容したフープ20が載置台25上に載置される。次に、フープ20に設けられた窓部開閉機構23が開かれ、このフープ20内のウエハWが取り出し可能となる。そして、このフープ20に対して第1のウエハ搬送装置50が接近し、この第1のウエハ搬送装置50の各フォーク60,65がそれぞれフープ20内のウエハWを持ち上げて支持する。この際に、一対のフォーク60,65により、フープ20内の隣り合う2枚のウエハWが取り出されるようになっている。なお、第1のウエハ搬送装置50により、フープ20から隣り合う2枚のウエハWが取り出される際の動作の詳細については後述する。
【0066】
各フォーク60,65は、フープ20から取り上げたウエハWを第1支持位置において支持する。そして、各フォーク60,65は、フォーク支持体51に対して相対移動し、基台55上の第1待機位置まで後退する。このとき、フォーク60,65に支持されたウエハWが、フォーク60,65上における第1待機位置からフォーク60,65の移動方向に沿った後方側やフォーク60,65の移動方向に直交する側方側にずれた位置に支持されていることもあり得る。しかしながら、この場合、ガイド71,72によって、ウエハWの支持位置が第1支持位置へと正確に修正される。
【0067】
また、フォーク60,65が第1待機位置まで後退すると、上側支持センサ76によって上側フォーク60がウエハWを支持していることが確認され、同様に、下側支持センサ77によって下側フォーク65がウエハWを支持していることが確認される。また、支持位置不良センサ75が、各フォーク60,65の第1支持位置よりもフォーク60,65の移動方向に沿った前方側にウエハWがはみ出していないか否かを検出する。上述したように、フォーク60,65に支持されたウエハWの後方側および側方側に隣接するようにしてガイド71,72が設けられている。したがって、フォーク60,65によるウエハWの支持位置は、フォーク60,65の移動方向に沿った前方側へのみずれ得る。これに対し、上述したように、支持位置不良センサ75の検査光の光路Laは、第1待機位置にあるフォーク60,65によって第1支持位置に支持されたウエハWの近傍を通過する。したがって、ウエハWが第1支持位置から僅かにしかずれていなかったとしても、支持位置不良センサ75によってウエハWの支持位置不良が精度良く検出される。
【0068】
次に、フォーク60,65がウエハWを第1支持位置に支持しながら第1待機位置に配置された状態で、フォーク支持体51が、それまでのフープ20に対面する位置から、受け渡しユニット30に対面する位置へと移動する。このフォーク支持体51の動作は、制御装置15により制御される。具体的には、第1のウエハ搬送装置50がキャリアステーション10a内で水平方向(Y方向)への移動および回転を行い、受け渡しユニット30に接近する。
【0069】
なお、図2に示すように、フォーク支持体51が水平方向(Y方向)へ移動する際、フォーク本体61,66はX方向を向いている。すなわち、フォーク60,65によって第1支持位置に支持されたウエハWは、フォーク60,65の移動方向に直交する方向(Y方向)へ移動するようになる。そして、本実施の形態においては、ガイド71,72は、第1待機位置にあるフォーク60,65によって第1支持位置に支持されたウエハWに対して、フォーク60,65の移動方向に直交する方向(Y方向)側にも近接して配置されている。したがって、フォーク支持体51の移動にともない、第1支持位置からフォーク60,65の移動方向に直交する方向(Y方向)側へウエハWをずらそうとする力がウエハWに作用したとしても、ガイド71,72によってウエハWの支持位置ずれが防止される。これにより、フォーク支持体51を高速で移動させることが可能となり、ウエハWの処理効率を格段に向上させることができる。
【0070】
フォーク60,65が受け渡しユニット30に対面するようになると、各フォーク60,65が前進水平移動を行い、さらに基台55が下方に移動することにより、ウエハWが各フォーク60,65から受け渡しユニット30の各突起部材33上に移載される。ここで、ウエハWは受け渡しユニット30のうち下側領域30bに収容される。なお、第1のウエハ搬送装置50からウエハWが受け渡しユニット30に移載されるときの動作の詳細については後述する。
【0071】
その後、第2のウエハ搬送装置80が受け渡しユニット30に接近し、この第2のウエハ搬送装置80の下側のフォーク95が受け渡しユニット30の突起部材33上に載置されたウエハWを持ち上げて支持する。そして、下側のフォーク95がウエハWを支持した状態で第2のウエハ搬送装置80が処理チャンバー40に接近し、この下側のフォーク95によって保持されたウエハWが処理チャンバー40内に持ち込まれる。その後、処理チャンバー40内において、ウエハWに対する洗浄処理および乾燥処理が行われる。なお、第2のウエハ搬送装置80の動作および処理チャンバー40による処理は制御装置15により制御される。
【0072】
洗浄処理および乾燥処理が施されたウエハWは再び第2のウエハ搬送装置80に受け取られ、受け渡しユニット30へ持ち込まれる。この際に、ウエハWは、第2のウエハ搬送装置80の上側のフォーク90により支持され、受け渡しユニット30の上側領域30aに収容される。すなわち、本実施の形態において、受け渡しユニット30から処理チャンバー40に搬送される処理前のウエハWは第2のウエハ搬送装置80の下側フォーク95によって支持され、処理チャンバー40から受け渡しユニット30に搬送される処理済みのウエハWは第2のウエハ搬送装置80の上側フォーク90によって支持される。つまり、処理済みウエハWと処理前ウエハWとが同一のフォークを共用しないようになっている。このため、フォークを介し、洗浄済みウエハ(処理済みウエハ)Wが再汚染されてしまうことを防止することができる。
【0073】
その後、受け渡しユニット30内に送られたウエハWは、第1のウエハ搬送装置50によって受け取られ、再びフープ20内に搬送される。具体的には、まず、第1のウエハ搬送装置50がキャリアステーション10a内で水平方向の移動および回転を行い、受け渡しユニット30に接近する。そして、各フォーク60,65が前進水平移動を行い、さらに基台55が上方に移動することにより、受け渡しユニット30の各突起部材33上にあるウエハWを各フォーク60,65が持ち上げて支持する。
【0074】
各フォーク60,65は、受け渡しユニット30から取り上げたウエハWを第2支持位置において支持する。そして、各フォーク60,65は、フォーク支持体51に対して相対移動し、基台55上の第2待機位置まで後退する。このとき、フォーク60,65に支持されたウエハWが、フォーク60,65上における第2待機位置からフォーク60,65の移動方向に沿った後方側やフォーク60,65の移動方向に直交する側方側にずれた位置に支持されていることもあり得る。しかしながら、このような場合、ガイド71,72によって、ウエハWの支持位置が第2支持位置へと正確に修正される。
【0075】
また、フォーク60,65が第2待機位置まで後退すると、上側支持センサ76によって上側フォーク60がウエハWを支持していることが確認され、同様に、下側支持センサ77によって下側フォーク65がウエハWを支持していることが確認される。また、支持位置不良センサ75が、各フォーク60,65の第2支持位置よりもフォーク60,65の移動方向に沿った前方側にウエハWがはみ出していないか否かを検出する。上述したように、フォーク60,65に支持されたウエハWの後方側および側方側に隣接するようにしてガイド71,72が設けられている。したがって、フォーク60,65によるウエハWの支持位置は、フォーク60,65の移動方向に沿った前方側へのみずれ得る。これに対し、上述したように、支持位置不良センサ75の検査光の光路Laは、第2待機位置にあるフォーク60,65によって第2支持位置に支持されたウエハWの近傍を通過する。したがって、ウエハWが第2支持位置から僅かにしかずれていなかったとしても、支持位置不良センサ75によってウエハWの支持位置不良が精度良く検出される。
【0076】
次に、フォーク60,65がウエハWを第2支持位置に支持しながら第2待機位置に位配置された状態で、フォーク支持体51が、それまでの受け渡しユニット30に対面する位置から、フープ20に対面する位置へと移動する。このフォーク支持体51の動作は、制御装置15により制御される。具体的には、第1のウエハ搬送装置50がキャリアステーション10a内で水平方向(Y方向)への移動および回転を行い、フープ20に接近する。
【0077】
なお、図2に示すように、フォーク支持体51が水平方向(Y方向)へ移動する際、フォーク本体61,66はX方向を向いている。すなわち、フォーク60,65によって第1支持位置に支持されたウエハWは、フォーク60,65の移動方向に直交する方向(Y方向)へ移動するようになる。そして、本実施の形態においては、ガイド71,72は、第2待機位置にあるフォーク60,65によって第2支持位置に支持されたウエハWに対して、フォーク60,65の移動方向に直交する方向(Y方向)側にも近接して配置されている。したがって、フォーク支持体51の移動にともない、第2支持位置からフォーク60,65の移動方向に直交する方向(Y方向)側へウエハWをずらそうとする力がウエハWに作用したとしても、ガイド71,72によってウエハWの支持位置ずれが防止される。これにより、フォーク支持体51を高速で移動させることが可能となり、ウエハWの処理効率を格段に向上させることができる。
【0078】
フォーク60,65がフープ20に対面するようになると、各フォーク60,65が前進水平移動を行い、さらに基台55が下方に移動することにより、ウエハWが各フォーク60,65からフープ20のウエハ載置部材22上に移載される。
【0079】
このようにして、基板処理システム10におけるウエハWに対する一連の処理が終了する。
【0080】
次に、第1のウエハ搬送装置50によりフープ20から上下方向に隣り合う2枚のウエハWが取り出されるときの一連の動作の詳細について図13(a)〜(d)を用いて説明する。ここで、図13(a)〜(d)は、図1の基板処理システムにおいて、ウエハ搬送装置によりフープからウエハが取り出される際の一連の動作を、(a)、(b)、(c)、(d)の順で、連続的に示す概略図である。なお、この一連の動作は、第1のウエハ搬送装置50に内蔵された制御部58によって第1のウエハ搬送装置50が制御されることにより行われる。
【0081】
まず、図13(a)に示すように、第1のウエハ搬送装置50がフープ20に接近する。この際に、上側のフォーク60のフォーク本体61および下側のフォーク65のフォーク本体66がそれぞれ上下方向において昇降開始位置に位置するよう、予め基台55が上下方向に移動している。ここでいう昇降開始位置とは、フォーク本体61,66が前進水平移動してフープ20内に進入する際の、上下方向における位置を意味する。
【0082】
なお、上述したように、本実施の形態において、第ピッチP1とフォークピッチP3が略同一の長さとなっている。そして、上側フォーク60のフォーク本体61および下側のフォーク65のフォーク本体66が上下方向において昇降開始位置に位置する場合、上側フォーク60および下側フォーク65は、それぞれが取り出すべきウエハWの下方の面からそれぞれのフォーク本体61,66の上面が上下方向に距離R1だけ離れた位置に、配置される。なお、この距離R1は、前述の第1昇降ストローク量ST1よりも小さくなっている。
【0083】
次に、上側フォーク60のフォーク本体61および下側のフォーク65のフォーク本体66を前進水平移動させ、図13(b)に示すように、取り出すべきウエハWの真下にフォーク本体61を配置する。
【0084】
次に、図13(c)に示すように、基台55を上方に第1昇降ストローク量ST1分だけ移動させる。基台55の上昇にともない、基台55に支持された上側フォーク60および下側フォーク65が上方に第1昇降ストローク量ST1分だけ移動し、上側フォーク60のフォーク本体61および下側のフォーク65のフォーク本体66は上下方向において昇降開始位置から昇降終了位置まで上昇する。そして、上側フォーク60および下側フォーク65の上昇中、上側フォーク60のフォーク本体61および下側のフォーク65のフォーク本体66は、フープ20のウエハ載置部材22に支持された異なるウエハWにそれぞれ下方から接触して各ウエハWを支持するようになる。
【0085】
次に、上側フォーク60のフォーク本体61および下側のフォーク65のフォーク本体66を後退水平移動させる。この結果、図13(d)に示すように、ウエハWを支持している上側フォーク60のフォーク本体61および下側のフォーク65のフォーク本体66がフープ20から退避する。以上のようにして、二つのフォーク60,65によって、フープ20から二枚のウエハWが同時に取り上げられるようになる。
【0086】
なお、受け渡しユニット30からフープ20にウエハWを戻す際における、第1のウエハ搬送装置50に保持された2枚のウエハWをフープ20に移載するときの一連の動作は、図13(a)〜(d)に示すような上述の一連の動作を逆の順番に(図13(d)〜(a)の順番で)行うような動作となる。
【0087】
次に、第1のウエハ搬送装置50に保持された2枚のウエハWを受け渡しユニット30に移載するときの一連の動作の詳細について図14(a)〜(d)を用いて説明する。ここで、図14(a)〜(d)は、図1の基板処理システムにおいて、ウエハ搬送装置からウエハが受け渡しユニットに移載される際の一連の動作を、(a)、(b)、(c)、(d)の順で、連続的に示す概略図である。なお、この一連の動作は、第1のウエハ搬送装置50に内蔵された制御部58によって第1のウエハ搬送装置50が制御されることにより行われる。
【0088】
まず、第1のウエハ搬送装置50の各フォーク60,65に支持されたウエハWを受け渡しユニット30に移し替える方法について説明する。最初に、図14(a)に示すように、第1のウエハ搬送装置50が受け渡しユニット30に接近する。この際に、上側のフォーク60のフォーク本体61および下側のフォーク65のフォーク本体66がそれぞれ上下方向において昇降開始位置に位置するよう、予め基台55が上下方向に移動している。ここでいう昇降開始位置とは、フォーク本体61,66が、支持したウヘハWとともに、前進水平移動して受け渡しユニット30内に進入する際の、上下方向における位置を意味する。
【0089】
なお、上述したように、本実施の形態において、第2ピッチP2とフォークピッチP3が略同一の長さとなっている。そして、上側フォーク60のフォーク本体61および下側のフォーク65のフォーク本体66が上下方向において昇降開始位置に位置する場合、各フォーク60,65によってそれぞれ支持されているウエハWの下面が、各ウエハWが移載されるべき受け渡しユニット30の突起部材33から上下方向に沿って距離R2だけ離れるようになる。なお、この距離R2は、前述の第2昇降ストローク量ST2よりも小さくなっている。
【0090】
次に、上側フォーク60のフォーク本体61および下側のフォーク65のフォーク本体66を前進水平移動させ、図14(b)に示すように、これらの上側のフォーク60のフォーク本体61および下側のフォーク65のフォーク本体66を突起部材33の真上に移動させる。
【0091】
次に、図14(c)に示すように、基台55をフォーク60,65とともに下方に第2昇降ストローク量ST2分だけ移動させる。ここで、上側のフォーク60および下側のフォーク65がそれぞれ下方に第2昇降ストローク量ST2分だけ移動することにより、上側フォーク60のフォーク本体61および下側65フォークのフォーク本体66はそれぞれ昇降開始位置から昇降終了位置まで移動する。このようなフォーク60,65の下降中に、上側フォーク60のフォーク本体61に支持されたウエハWが受け渡しユニット30の突起部材33に受け渡されるとともに、下側フォーク65のフォーク本体66に支持された他のウエハWが受け渡しユニット30の他の突起部材33に受け渡されることとなる。
【0092】
最後に、上側フォーク60および下側フォーク65を同時に後退水平移動させる。このことにより、図14(d)に示すように、上側のフォーク60および下側のフォーク65がそれぞれ受け渡しユニット30から退避する。このようにして、第1のウエハ搬送装置50に保持された2枚のウエハWを受け渡しユニット30に移載する一連の動作が終了する。以上のようにして、二つのフォーク60,65から受け渡しユニット30へ二枚のウエハWが同時に移載されるようになる。
【0093】
なお、第1のウエハ搬送装置50の各フォーク60,65が受け渡しユニット30からウエハWを受け取る際の動作は、図14(a)〜(d)に示すような上述の一連の動作を逆の順番に(図14(d)〜(a)の順番で)行うような動作となる。
【0094】
以上のような本実施の形態によれば、第1ウエハ搬送装置(基板搬送装置)50のフォーク60,65は、第1基板収容部(フープ)20から第2基板収容部(受け渡しユニット)30へ搬送されるウエハWを第1支持位置において支持し、第2基板収容部(受け渡しユニット)30から前記第1基板収容部(フープ)20へ搬送されるウエハWを第1支持位置とは異なる第2支持位置において支持するようになっている。したがって、第2基板収容部30から第1基板収容部20へ搬送される処理済みウエハ(本実施の形態においては洗浄済みウエハ)Wが、フープ20を介し、第1基板収容部20から第2基板収容部30へ搬送される処理前のウエハWによって再汚染されてしまう等の不具合を防止することができる。また、本実施の形態によれば、第1支持位置にウエハWを支持したフォーク60,65は、フォーク支持体51の移動中等に、フォーク支持体51に対して第1待機位置に配置され、第2支持位置にウエハWを支持した60,65フォークは、フォーク支持体51の移動中等に、フォーク支持体51に対して第2待機位置に配置されるようになっている。すなわち、第1支持位置にウエハWを支持する場合と、第2支持位置にウエハWを支持する場合とで、フォーク60,65のフォーク支持体51上における待機位置が異なるようになっている。したがって、ウエハWが支持される第1支持位置および第2支持位置に応じてフォーク60,65の第1待機位置および第2待機位置を適宜設定しておくことにより、搬送中におけるウエハWに対して適切な処置を施すことが可能となる。具体的には、第1待機位置に配置されたフォーク60,65によって第1支持位置に支持されるウエハWの基台55に対する相対位置と、第2待機位置に配置されたフォーク60,65によって第2支持位置に支持されるウエハWの基台55に対する相対位置とが近接するように、さらには同一となるように、各支持位置および各待機位置を設定しておくことにより、ウエハWが第1支持位置に支持されるか第2支持位置に支持されるかによらず、ウエハWに対して常に同様な処置を施すことができるようになる。
【0095】
また、本実施の形態によれば、第1支持位置と第2支持位置とは、フォーク支持体51に対するフォーク60,65の移動方向に沿って、フォーク60,65上でずれている。また、第1待機位置と第2待機位置とは、フォーク支持体51に対するフォーク60,65の移動方向に沿って、フォーク支持体51上でずれている。したがって、フォーク60,65の移動方向に沿った第1支持位置と第2支持位置とのずれに応じて、フォーク60,65の移動方向に沿った第1待機位置と第2待機位置とのずれを適宜設定することにより、第1支持位置に支持されたウエハWおよび第2支持位置に支持されたウエハWに対して同様の適切な処置を施すことが可能となる。
【0096】
さらに、本実施の形態によれば、第1支持位置と前記第2支持位置とは、フォーク支持体51に対するフォーク60,65の移動方向に直交する方向に沿って一致している。同様に、第1待機位置と第2待機位置とは、フォーク支持体51に対するフォーク60,65の移動方向に直交する方向に沿って一致している。したがって、第1支持位置に支持されたウエハWおよび第2支持位置に支持されたウエハWは、搬送中、フォーク支持体51に対するフォーク60,65の移動方向に直交する方向に沿って同じ位置に配置されている。したがって、第1支持位置に支持されたウエハWおよび第2支持位置に支持されたウエハWに対して同様の適切な処置を施すことが可能となる。
【0097】
さらに、本実施の形態によれば、第1待機位置と第2待機位置とは、第1支持位置に支持されたウエハWのフォーク60,65の移動方向に沿った位置と第2支持位置に支持されたウエハWのフォーク60,65の移動方向に沿った位置とが揃うように、設定されている。とりわけ、本実施の形態においては、第1支持位置に支持されたウエハWの配置位置および第2支持位置に支持されたウエハWの配位位置が、搬送中、上面視において実質的に完全に重なるようになっている。したがって、第1支持位置に支持されたウエハWおよび第2支持位置に支持されたウエハWに対して、同様の適切な処置を施すことが可能となる。また、フォーク支持体51に固定された一つの処置手段を用いて、第1支持位置に支持されたウエハWおよび第2支持位置に支持されたウエハWに対して、同様の適切な処置を施すことが可能となる。
【0098】
さらに、本実施の形態によれば、第1のウエハ搬送装置(基板搬送装置)50は、フォーク支持体51に固定された支持不良検出センサ75であって、フォーク60,65による支持位置の不良を検出する支持不良検出センサ75を有している。そして、支持不良検出センサ75は、第1待機位置に配置されたフォーク60,65によって第1支持位置に支持されるウエハWに対して、フォーク60,65の移動方向に沿った外方の近接した位置であって、かつ、第2待機位置に配置されたフォーク60,65によって第2支持位置に支持されるウエハWに対して、フォーク60,65の移動方向に沿った外方の近接した位置に配置されている。したがって、ウエハWが第1支持位置に支持されるか第2支持位置に支持されるかによらず、第1支持位置に支持されるウエハWおよび第2支持位置に支持されるウエハWに共用される一つの支持不良検出センサ75によって、ウエハWの支持位置からのずれを精度良く検出することができる。
【0099】
さらに、本実施の形態によれば、第1のウエハ搬送装置(基板搬送装置)50は、フォーク支持体51に固定されたガイド71,72をさらに有している。そして、ガイド71,72は、第1待機位置に配置されたフォーク60,65によって第1支持位置に支持されるウエハWに近接して配置されるとともに、第2待機位置に配置されたフォーク60,65によって第2支持位置に支持されるウエハWにも近接して配置されている。したがって、ウエハWが第1支持位置に支持されるか第2支持位置に支持されるかによらず、第1支持位置に支持されるウエハWおよび第2支持位置に支持されるウエハWに共用されるガイド71,72によって、ウエハWの支持位置からのずれを修正および防止することができる。
【0100】
なお、本実施の形態による基板処理システム10は、上記の態様に限定されるものではなく、様々な変更を加えることができる。以下、変形例の一例について説明する。
【0101】
(変形例1)
上述した実施の形態において、第2のウエハ搬送装置80が第1のウエハ搬送装置50とは異なる構成を有している例を示したが(図9参照)、これに限られず、第2のウエハ搬送装置80が第1のウエハ搬送装置50と同様の構成を有するようにしてもよい。すなわち、第2のウエハ搬送装置80が、受け渡しユニット(第1の基板収容部)30から処理チャンバー(第2の基板収容部)40へウエハWを搬送する場合、第2のウエハ搬送装置80のフォークは第1支持位置においてウエハWを支持し、フォーク支持体の移動中に、第2のウエハ搬送装置80のフォークはフォーク支持体に対して第1待機位置に配置され、その一方で処理チャンバー(第2の基板収容部)40から受け渡しユニット(第1の基板収容部)30へウエハWを搬送する場合、第2のウエハ搬送装置80のフォークは第1支持位置とは異なる第2支持位置においてウエハWを支持し、フォーク支持体の移動中に、第2のウエハ搬送装置80のフォークはフォーク支持体に対して第1待機位置とは異なる第2待機位置に配置されるようにしてもよい。
【0102】
さらに、第1のウエハ搬送装置50の構成と第2のウエハ搬送装置80の構成を逆にしてもよい。
【0103】
(変形例2)
また、上述した実施の形態において、第1支持位置にあるウエハWと第2支持位置にあるウエハWとは、水平方向を中心として互いに対して逆方向に同一角度だけ傾斜して支持される例を示したが、これに限られない。例えば、第1支持位置にあるウエハWおよび第2支持位置にあるウエハWのいずれか一方が、その板面を水平方向に沿うようにして支持され、いずれか他方が水平方向から傾斜して支持されるようにしてもよい。
【0104】
さらに、上述した実施の形態においては、第1待機位置に配置されたフォーク60,65によって第1支持位置に支持されるウエハWの配置領域、および、第2待機位置に配置されたフォーク60,65によって第2支持位置に支持されるウエハWの配置領域が、上面視において実質的に完全に一致する例を示したが、これに限られない。例えば、第1待機位置に配置されたフォーク60,65によって第1支持位置に支持されるウエハWの配置範囲、および、第2待機位置に配置されたフォーク60,65によって第2支持位置に支持されるウエハWの配置範囲が、フォーク60,65の移動方向において、一致するようにしてもよい。また、第1待機位置に配置されたフォーク60,65によって第1支持位置に支持されるウエハW、および、第2待機位置に配置されたフォーク60,65によって第2支持位置に支持されるウエハWのフォーク60,65の各々の移動方向に沿った一方(例えば前方または後方)の端部の配置位置同士が、フォーク60,65の移動方向において揃うようにしてもよい。
【0105】
(変形例3)
さらに、上述した実施の形態において、第1のウエハ搬送装置が二つのフォークを有する例を示したが、これに限られない。第1のウエハ搬送装置が一つのフォークしか有していなくてもよい。また、第1のウエハ搬送装置が三つ以上のフォークを有していてもよい。
【0106】
以上のように本発明の一実施の形態を複数の変形例とともに説明したが、当然に、上述した変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
【0107】
ところで、上述のように、基板処理システム10はコンピュータ16を含む制御装置15を備えている。この制御装置15により、基板処理システム10の各構成要素が動作させられ、被処理ウエハWに対する処理が実行されるようになっている。そして、基板処理システム10を用いたウエハWの処理を実施するために、制御装置15のコンピュータ16によって実行されるプログラムも本件の対象である。また、当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体16も、本件の対象である。ここで、記録媒体16とは、フロッピーディスク(フレキシブルディスク)やハードディスクドライブ等の単体として認識することができるものを含む。
【0108】
なお、以上の説明においては、本発明による基板処理システム、基板搬送装置、および、基板搬送方法を、ウエハWの処理に適用した例を示しているが、これに限られず、LCD基板やCD基板等の処理に適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】図1は、本発明による基板処理システムの一実施の形態を示す側面図である。
【図2】図2は、図1のII−II矢視による断面図である。
【図3】図3は、図1のIII−III矢視による断面図である。
【図4】図4は、図1のIV−IV矢視による断面図である。
【図5】図5は、図1の基板処理システムのフープを示す縦断面図であって、図5(a)はフープ内にウエハを収容した状態を示しており、図5(b)はフープ内において1枚のウエハがウエハ搬送装置のフォークにより持ち上げられた状態を示している。
【図6】図6は、図5のVI−VI矢視による断面図である。
【図7】図7は、図1の基板処理システムの第1のウエハ搬送装置を示す斜視図である。
【図8】図8は、図7のウエハ搬送装置のフォークを示す上面図である。
【図9】図9は、図8のIX−IX矢視による断面図であって、フォークによるウエハの支持方法を説明するための図である。
【図10】図10は、図1の基板処理システムの受け渡しユニットを示す側面図である。
【図11】図11は、図1の基板処理システムにおける第2のウエハ搬送装置を示す斜視図である。
【図12】図12は、図11のXII−XII矢視による断面図である。
【図13】、図13(a)〜(d)は、図1の基板処理システムにおいて、ウエハ搬送装置によりフープからウエハが取り出される際の一連の動作の一例を、(a)、(b)、(c)、(d)の順で、連続的に示す概略図である。
【図14】図14(a)〜(d)は、図1の基板処理システムにおいて、ウエハ搬送装置からウエハが受け渡しユニットに移載される際の一連の動作の一例を、(a)、(b)、(c)、(d)の順で、連続的に示す概略図である。
【図15】図15は、従来の基板搬送装置を示す部分上面図である。
【図16】図16は、図15のXVI−XVI矢視による断面図である。
【符号の説明】
【0110】
10 基板処理システム
15 制御装置
16 コンピュータ
17 記録媒体
20 フープ
30 受け渡しユニット
40 処理チャンバー
50 第1のウエハ搬送装置
51 フォーク支持体
60 上側のフォーク
61 フォーク本体
63a 第1支持片
63b 第2支持片
65 下側のフォーク
66 フォーク本体
68a 第1支持片
68b 第2支持片
71 ガイド
72 ガイド
75 支持不良検出センサ
80 第2のウエハ搬送装置
90 上側のフォーク
95 下側のフォーク
W 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を収容する第1基板収容部から基板を収容する第2基板収容部へ、並びに、前記第2基板収容部から前記第1基板収容部へ基板を搬送する基板搬送装置であって、
前記第1基板収容部と前記第2基板収容部との間を移動可能なフォーク支持体と、
前記フォーク支持体に移動可能に支持されたフォークと、を備え、
前記フォークは、前記第1基板収容部から前記第2基板収容部へ搬送される基板を第1支持位置において支持する第1支持片と、前記第2基板収容部から前記第1基板収容部へ搬送される基板を前記第1支持位置とは異なる第2支持位置において支持する第2支持片と、を有し、
前記第1支持位置に基板を支持した前記フォークは、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォーク支持体に対して第1待機位置に配置され、前記第2支持位置に基板を支持した前記フォークは、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォーク支持体に対して第1待機位置とは異なる第2待機位置に配置される
ことを特徴とする基板搬送装置。
【請求項2】
前記第1待機位置と前記第2待機位置とは、前記フォーク支持体に対する前記フォークの移動方向に沿って、ずれている
ことを特徴とする請求項1に記載の基板搬送装置。
【請求項3】
前記第1支持位置と前記第2支持位置とは、前記フォーク支持体に対する前記フォークの移動方向に沿って、ずれている
ことを特徴とする請求項2に記載の基板搬送装置。
【請求項4】
前記第1待機位置と前記第2待機位置とは、前記第1支持位置に支持された基板の前記フォークの移動方向に沿った位置と前記第2支持位置に支持された基板の前記フォークの移動方向に沿った位置とが揃うように、ずれている
ことを特徴とする請求項2または3に記載の基板搬送装置。
【請求項5】
前記フォーク支持体に固定された支持不良検出センサであって、前記フォークによる基板の支持位置の不良を検出する支持不良検出センサをさらに備え、
前記支持不良検出センサは、前記第1待機位置に配置された前記フォークによって前記第1支持位置に支持される基板に対して、前記フォークの移動方向に沿った外方の位置であって、かつ、前記第2待機位置に配置された前記フォークによって前記第2支持位置に支持される基板に対して、前記フォークの移動方向に沿った外方の位置に、配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
【請求項6】
前記フォーク支持体に固定されたガイドをさらに備え、
前記ガイドは、前記第1待機位置に配置された前記フォークによって前記第1支持位置に支持される基板のずれを防止し、かつ、前記第2待機位置に、配置された前記フォークによって前記第2支持位置に支持される基板のずれを防止する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
【請求項7】
前記フォーク支持体に、前記フォークが複数支持されている
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
【請求項8】
基板を収容する第1基板収容部と、
基板を収容する第2基板収容部と、
前記第1基板収容部から前記第2基板収容部へ、並びに、前記第2基板収容部から前記第1基板収容部へ基板を搬送する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の基板搬送装置と、を備える
ことを特徴とする基板処理システム。
【請求項9】
基板を収容する第1基板収容部および基板を収容する第2基板収容部の間を移動可能なフォーク支持体と、前記フォーク支持体に移動可能に支持されたフォークと、を備えた基板搬送装置を用いて、前記第1基板収容部および前記第2基板収容部の一方から他方へ基板を搬送する搬送方法であって、
前記フォークが一方の基板収容部に対面するよう、前記フォーク支持体を移動させる工程と、
前記フォークを前進させ、前記対面する一方の基板収容部内に収容された基板を前記フォークによって支持させる工程と、
前記基板を支持したフォークを後退させる工程と、
前記基板を支持したフォークが他方の基板収容部に対面するよう、前記フォーク支持体を移動させる工程と、
前記基板を支持したフォークを前進させ、前記対面する他方の基板収容部内に基板を載置する工程と、を備え、
前記第1の基板収容部から前記第2の基板収容部へ基板を搬送する場合、前記フォークは第1支持位置において基板を支持し、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォークは前記フォーク支持体に対して第1待機位置に配置され、
前記第2の基板収容部から前記第1の基板収容部へ基板を搬送する場合、前記フォークは前記第1支持位置とは異なる前記第2支持位置において基板を支持し、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォークは前記フォーク支持体に対して第1待機位置とは異なる第2待機位置に配置される
ことを特徴とする基板搬送方法。
【請求項10】
前記第1待機位置と前記第2待機位置とは、前記フォーク支持体に対する前記フォークの移動方向に沿って、ずれている
ことを特徴とする請求項9に記載の基板搬送方法。
【請求項11】
前記第1支持位置と前記第2支持位置とは、前記フォーク支持体に対する前記フォークの移動方向に沿って、ずれている
ことを特徴とする請求項10に記載の基板搬送方法。
【請求項12】
前記第1待機位置と前記第2待機位置とは、前記第1支持位置に支持された基板の前記フォークの移動方向に沿った位置と前記第2支持位置に支持された基板の前記フォークの移動方向に沿った位置とが揃うように、ずれている
ことを特徴とする請求項10または11に記載の基板搬送方法。
【請求項13】
前記基板を支持したフォークを後退させる工程の後に、前記第1待機位置に配置された前記フォークによって前記第1支持位置に支持される基板に対して、前記フォークの移動方向に沿った前方の位置であって、かつ、前記第2待機位置に配置された前記フォークによって前記第2支持位置に支持される基板に対して、前記フォークの移動方向に沿った前方の位置に配置されるように前記フォーク支持体に固定された支持不良検出センサにより、基板の支持位置が正常であるか否かを判定される
ことを特徴とする請求項9乃至12のいずれか一項に記載の基板搬送方法。
【請求項14】
前記基板を支持したフォークが他方の基板収容部に対面するよう、前記フォーク支持体を移動させる工程において、前記フォーク支持体に固定されたガイドにより、前記第1待機位置に配置された前記フォークによって前記第1支持位置に支持される基板の前記第1支持位置からのずれを防止する、あるいは、前記第2待機位置に配置された前記フォークによって前記第2支持位置に支持される基板の前記第1支持位置からのずれを防止する
ことを特徴とする請求項9乃至13のいずれか一項に記載の基板搬送方法。
【請求項15】
基板を収容する第1基板収容部および基板を収容する第2基板収容部の間を移動可能なフォーク支持体と、前記フォーク支持体に移動可能に支持されたフォークと、を備えた基板搬送装置を制御する制御装置によって実行されるプログラムが記録された記録媒体であって、
前記プログラムが前記制御装置によって実行されることにより、
基板搬送装置を用いて前記第1基板収容部および前記第2基板収容部の一方から他方へ基板を搬送する被処理基板の搬送方法であって、
前記フォークが一方の基板収容部に対面するよう、前記フォーク支持体を移動させる工程と、
前記フォークを前進させ、前記対面する一方の基板収容部内に収容された基板を前記フォークによって支持させる工程と、
前記基板を支持したフォークを後退させる工程と、
前記基板を支持したフォークが他方の基板収容部に対面するよう、前記フォーク支持体を移動させる工程と、
前記基板を支持したフォークを前進させ、前記対面する他方の基板収容部内に基板を載置する工程と、を備え、
前記第1の基板収容部から前記第2の基板収容部へ基板を搬送する場合、前記フォークは第1支持位置において基板を支持し、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォークは前記フォーク支持体に対して第1待機位置に配置され、
前記第2の基板収容部から前記第1の基板収容部へ基板を搬送する場合、前記フォークは前記第1支持位置とは異なる前記第2支持位置において基板を支持し、前記フォーク支持体の移動中に、前記フォークは前記フォーク支持体に対して第1待機位置とは異なる第2待機位置に配置される、被処理基板の搬送方法を基板搬送装置に実施させる
ことを特徴とする記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2008−112853(P2008−112853A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−294656(P2006−294656)
【出願日】平成18年10月30日(2006.10.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】