説明

情報取得システム及びプログラム

【課題】所望の箇所についての必要な情報を取得するための作業を簡素化することができるようにする。
【解決手段】経路探索処理手段と、通信部38と、ナビゲーション装置が起動されたかどうかを判断する起動判定処理手段90と、登録箇所を登録する指定箇所登録処理手段と、ナビゲーション装置が起動されたときに目的地までの経路が探索されていない場合、通信部38を介して登録箇所を情報提供者に送信し、所定範囲内の交通情報を通信部38を介して取得し、経路が探索されている場合、探索された経路に沿った登録箇所だけを情報提供者に送信し、経路に沿った登録箇所から所定範囲内の交通情報を取得する情報取得処理手段91とを有する。登録箇所について情報提供者から送信された情報が自動的に取得されるので、交通情報を取得するための作業を簡素化することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報取得システム及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置においては、例えば、GPS(グローバルポジショニングシステム)によって車両の現在の位置、すなわち、現在地が検出されるとともに、ジャイロセンサによって検出された車両の回転角速度、すなわち、旋回角に基づいて、車両の方位、すなわち、自車方位が検出され、データ記録部から地図データが読み出され、表示部のディスプレイに地図画面が形成され、該地図画面に、現在地、現在地の周辺の地図及び自車方位が表示されるようになっている。したがって、操作者である運転者は、前記地図画面に表示された現在地、現在地の周辺の地図及び自車方位に従って車両を走行させることができる。
【0003】
また、運転者が目的地を設定し、探索条件を設定すると、探索条件に基づいて現在地から目的地までの経路が探索される。そして、探索された経路、すなわち、探索経路は、前記ディスプレイに形成された探索経路表示画面に画像で表示されるか、音声出力部によるメッセージによって音声で出力されるかして、運転者に案内される。したがって、運転者は案内された探索経路に従って車両を走行させることができる。
【0004】
前記ナビゲーション装置は通信部を備え、該通信部は、例えば、VICS(道路交通情報通信システム:Vehicle Information and Communication System)センタから送信された情報を、道路に沿って配設された電波ビーコン装置、光ビーコン装置等を介して電波ビーコン、光ビーコン等として受信するためのビーコンレシーバ、FM放送局を介してFM多重放送として受信するためのFM受信機等を備え、前記ビーコンレシーバによって、渋滞情報、規制情報、駐車場情報、交通事故情報、サービスエリアの混雑状況情報等の各情報から成る交通情報を受信したり、前記FM受信機によって前記交通情報のほかに、ニュース、天気予報等の情報をFM多重情報として受信したりすることができる。
【0005】
そして、交通情報、例えば、渋滞情報を受信した場合、所望の箇所、例えば、所望の道路、所望の地点等における渋滞状況を前記地図画面上に表示することができるようになっていて、例えば、渋滞の度合いに応じて道路の色を赤、橙(だいだい)等に変更して描画が行われる(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0006】
また、前記ナビゲーション装置において、携帯電話等の通信端末を利用し、所定の情報センタとの間で双方向の通信を行うようにした双方向通信システムにおいては、運転者の要求に応じて情報センタから送信された交通情報、ニュース、天気予報等の所定の情報を取得することもできる。
【特許文献1】特開昭58−143370号公報
【特許文献2】特開平9−259398号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記従来のナビゲーション装置においては、VICSセンタから送信された情報については、電波ビーコン装置、光ビーコン装置等を介して電波ビーコン、光ビーコン等として、又はFM放送局を介してFM多重放送として自動的に受信されるようになっているので、運転者が車両に乗り込んでから車両の走行を開始するまでは、所望の箇所についての交通情報を取得することができない。
【0008】
また、双方向通信システムにおいても、所望の箇所についての交通情報を取得しようとすると、運転者が道路、地点等を設定する必要があるだけでなく、情報センタに送信の要求を行う必要があるので、情報を取得するための操作が煩わしい。
【0009】
本発明は、前記従来のナビゲーション装置の問題点を解決して、所望の箇所についての必要な情報を迅速に、かつ、容易に取得することができる情報取得システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのために、本発明の情報取得システムにおいては、目的地までの経路を探索する経路探索処理手段と、情報提供者との間で送受信を行うための通信部と、ナビゲーション装置が起動されたかどうかを判断する起動判定処理手段と、登録箇所を登録する指定箇所登録処理手段と、ナビゲーション装置が起動されたときに目的地までの経路が探索されていない場合、前記通信部を介して前記登録箇所を前記情報提供者に送信し、前記登録箇所から所定範囲内の交通情報を、前記通信部を介して情報提供者から取得し、ナビゲーション装置が起動されたときに目的地までの経路が探索されている場合、前記通信部を介して探索された経路に沿った登録箇所だけを前記情報提供者に送信し、探索された経路に沿った登録箇所から所定範囲内の交通情報を、前記通信部を介して情報提供者から取得する情報取得処理手段とを有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、情報取得システムにおいては、あらかじめ登録された登録箇所について情報提供者から送信された情報が自動的に取得されるので、所望の箇所についての必要な交通情報を取得するための作業を簡素化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
図1は本発明の実施の形態における情報取得システムの機能ブロック図である。
【0014】
図において、38は情報提供者との間で送受信を行うための送受信部としての通信部、90はナビゲーション装置が起動されたことを判定する起動判定処理手段、91は、ナビゲーション装置が起動された場合に、あらかじめ登録された登録箇所について前記情報提供者から送信された情報を前記通信部38を介して取得する情報取得処理手段である。
【0015】
図2は本発明の実施の形態におけるナビゲーション装置の説明図、図3は本発明の実施の形態における情報取得システムの概念図である。
【0016】
図において、14は車両に搭載された車載装置としてのナビゲーション装置であり、該ナビゲーション装置14は、現在地等を検出する現在地検出処理部15、地図データ、道路データ、探索データ等のナビゲーション情報が記録された情報記録部としてのデータ記録部16、各種のプログラム、データ等に基づいてコンピュータとして機能し、入力された情報に基づいて、ナビゲーション処理等の各種の演算処理を行うナビゲーション処理部17、操作部及び第1の入力装置としての入力部34、表示手段及び第1の出力装置としての表示部35、第2の入力装置としての音声入力部36、第2の出力装置としての音声出力部37、第1の送受信部としての通信部38、並びに第2の送受信部としての通信端末39を有し、前記ナビゲーション処理部17に車速センサ41が接続される。
【0017】
そして、前記現在地検出処理部15は、現在地検出部としてのGPS21、地磁気センサ22、距離センサ23、ステアリングセンサ24、方位検出部としてのジャイロセンサ26、図示されない高度計等から成る。
【0018】
前記GPS21は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することによって地球上における現在地を検出し、前記地磁気センサ22は、地磁気を測定することによって自車方位を検出し、前記距離センサ23は、道路上の所定の位置間の距離等を検出する。距離センサ23としては、例えば、図示されない車輪の回転速度を測定し、該回転速度に基づいて距離を検出するもの、加速度を測定し、該加速度を2回積分して距離を検出するもの等を使用することができる。
【0019】
また、前記ステアリングセンサ24は、舵(だ)角を検出し、ステアリングセンサ24としては、例えば、図示されないステアリングホイールの回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等が使用される。
【0020】
そして、前記ジャイロセンサ26は旋回角を検出し、ジャイロセンサ26としては、例えば、ガスレートジャイロ、振動ジャイロ等が使用される。また、前記ジャイロセンサ26によって検出された旋回角を積分することにより、自車方位を検出することができる。
【0021】
なお、前記GPS21は単独で現在地を検出することができる。そして、距離センサ23によって検出された距離と、地磁気センサ22によって検出された自車方位、又はジャイロセンサ26によって検出された旋回角とを組み合わせることにより現在地を検出することもできる。また、距離センサ23によって検出された距離と、ステアリングセンサ24によって検出された舵角とを組み合わせることにより現在地を検出することもできる。
【0022】
前記データ記録部16は、地図データファイル、交差点データファイル、ノードデータファイル、道路データファイル、写真データファイル、探索データファイル、施設情報データファイル等のデータファイルから成るデータベースを備え、前記各データファイルには、前記表示部35の図示されないディスプレイに形成された画面に、探索経路に沿って案内図を出力、すなわち、表示したり、交差点又は経路における特徴的な写真、コマ図等を表示したり、次の交差点までの距離、次の交差点における進行方向等を表示したり、他の案内情報を表示したりするための各種のデータが記録される。
【0023】
例えば、前記交差点データファイルには各交差点に関する交差点データが、ノードデータファイルにはノード点に関するノードデータが、道路データファイルには道路に関する道路データが、探索データファイルには経路を探索するための探索データがそれぞれ記録され、前記交差点データ、ノードデータ、道路データ、探索データ等によって道路状況を表す道路状況データが構成される。なお、前記ノードデータは、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)、ノード点、各ノード点間を連結するノード点間リンク等を示すデータから成る。
【0024】
そして、前記道路データによって、道路自体について、幅員、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、道路の車線数、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所等が、コーナについて、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口等が、道路属性について、降坂路、登坂路等が、道路種別について、国道、県道、細街路等の一般道のほか、高速道路、都市高速道路、有料道路等の高速・有料道がそれぞれ表される。さらに、道路データによって、踏切、高速道路の入口及び出口の取付道(ランプウェイ)、高速・有料道の料金所等が表される。
【0025】
また、前記施設情報データファイルには、各地域のホテル、ガソリンスタンド、駐車場、観光地等の施設の施設情報が施設情報データとして記録される。なお、前記データ記録部16には、所定の情報を音声出力部37によって出力するための各種のデータも記録される。
【0026】
前記ナビゲーション処理部17は、ナビゲーション装置14の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU31、該CPU31が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用される第1の記録媒体としての、DRAM、SRAM、MRAM、FeRAM等のRAM32、及び制御用のプログラムのほか、目的地までの経路の探索、経路案内、特定区間の決定等を行うための各種のプログラムが記録された第2の記録媒体としてのROM33を備え、前記ナビゲーション処理部17に、前記入力部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37及び通信部38が接続される。なお、前記RAM32、ROM33等として半導体メモリ、磁気コア等が使用される。また、ナビゲーション処理部17に、RAM32、ROM33等のほかに第3の記録媒体としての図示されないフラッシュメモリを配設することもできる。そして、演算装置及び制御装置としてCPU31に代えてMPU等を使用することもできる。
【0027】
前記データ記録部16は、外部記憶媒体として配設された第4の記録媒体としての図示されないハードディスク、フレキシブルディスク等の磁気ディスクのほかに、同様に外部記憶媒体として配設された第5の記録媒体としての磁気テープ、磁気ドラム、CD、MD、DVD、光ディスク、MO、ICカード、光カード等から成り、各種の情報を読み出したり、書き込んだりするための図示されない読出・書込ヘッド等のヘッドを備える。
【0028】
本実施の形態においては、前記ROM33に各種のプログラムが記録され、前記データ記録部16に各種のデータが記録されるようになっているが、プログラム、データ等を同じ外部記憶装置に記録することもできる。この場合、例えば、前記ナビゲーション処理部17に前記フラッシュメモリを配設し、前記外部記憶装置から前記プログラム、データ等を読み出してフラッシュメモリに書き込むこともできる。したがって、外部記憶装置を交換することによって前記プログラム、データ等を更新することができる。また、車両に搭載された図示されない自動変速機の制御を行うために自動変速機制御装置が搭載されている場合には、自動変速機制御装置の制御用のプログラム、データ等も前記外部記憶装置に記録することができる。
【0029】
前記入力部34は、走行開始時の現在地を修正したり、出発地及び目的地を入力したり、通信部38を操作したりするためのものであり、前記ディスプレイに形成された画面に画像で表示された各種のキー、スイッチ、ボタン等から成る。したがって、該操作スイッチをタッチ(押下)することによって入力を行うことができる。なお、入力部34として、表示部35と別に配設されたキーボード、マウス、バーコードリーダ、ライトペン、遠隔操作用のリモートコントロール装置、ジョイスティック等を使用することもできる。
【0030】
そして、前記ディスプレイに形成された各種の画面には、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在地から目的地までの探索経路、該探索経路に沿った案内情報、FM多重放送の番組等が画像で表示される。前記表示部35としては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等のディスプレイを使用したり、車両のフロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を使用したりすることができる。
【0031】
また、音声入力部36は、図示されないマイクロホン等によって構成され、音声によって必要な情報を入力することができる。さらに、音声出力部37は、図示されない音声合成装置及びスピーカを備え、音声出力部37から、前記探索経路、案内情報、変速情報等が、例えば、音声合成装置によって合成された音声で出力される。なお、音声合成装置によって合成された音声のほかに、各種の音、あらかじめテープ、メモリ等に録音された各種の案内情報等を出力することもできる。
【0032】
そして、前記通信部38は、第1の情報提供者としての図示されないVICSセンタから送信された情報を、道路に沿って配設された図示されない電波ビーコン装置、光ビーコン装置等を介して電波ビーコン、光ビーコン等として受信する第1の受信装置としての図示されないビーコンレシーバ、FM放送局を介してFM多重放送として受信する第2の受信装置としての図示されないFM受信機等を備え、前記ビーコンレシーバによって、渋滞情報、規制情報、駐車場情報、交通事故情報、サービスエリアの混雑状況情報等の各情報から成る交通情報を受信したり、前記FM受信機によって前記交通情報のほかに、ニュース、天気予報等の情報をFM多重情報として受信したりすることができる。前記ビーコンレシーバ及びFM受信機は、ユニット化されてVICSレシーバとして配設されるようになっているが、別々に配設することもできる。
【0033】
また、通信部38は、基地局から送信されたGPS21の検出誤差を検出するD−GPS情報等の各種のデータを受信することもできる。なお、電波ビーコン、光ビーコン等に基づいて位置情報を受信し、現在地を検出することもでき、その場合、前記ビーコンレシーバは、現在地検出部として機能する。
【0034】
そして、前記ナビゲーション装置14においては、第2の情報提供者としての情報センタ51から交通情報等の各種の情報を受信することもできる。そのために、前記通信部38に通信機能を備えた端末、すなわち、通信端末39が接続され、通信部38と情報センタ51とは、通信端末39及びネットワーク43を介して接続されたり、通信端末39を介することなくネットワーク43を介して接続されたりする。なお、前記通信部38と通信端末39とを一体にすることもできる。
【0035】
前記ナビゲーション装置14、情報センタ51、ネットワーク43等によって情報取得システムが構成され、前記通信部38及び通信端末39と情報センタ51の図示されない通信部との間で送受信が行われる。
【0036】
本実施の形態においては、通信端末39として、携帯電話、自動車電話、PHS等の移動電話を使用したり、携帯用コンピュータ、個人用携帯情報端末、電子手帳、テレビ電話、ゲーム機等に通信機能を持たせたものを使用したりすることができる。また、ネットワーク43としては、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット、携帯電話回線網、電話回線網、公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット等の通信回線網等から成る各種の通信手段を使用することができる。そして放送衛星によるCS放送、BS放送、地上波ディジタルテレビ放送、FM多重放送等を利用する通信手段を使用することもできる。さらに、高度道路交通システム(ITS)において利用されるノンストップ自動料金支払いシステム(ETC)、境域通信システム(DSRC)等の通信手段を使用することもできる。
【0037】
また、前記情報センタ51は、個人、企業、団体、地方自治体、政府関係機関等のいずれであってもよく、前記VICSセンタであってもよい。
【0038】
前記情報センタ51はサーバ53を備え、該サーバ53によって、情報センタ51とナビゲーション装置14との間で双方向の通信が行われ、交通情報の提供が行われる。そのために、前記サーバ53は、演算装置及び制御装置としてのCPU54、RAM55、ROM56、前記通信部等を備え、所定のプログラム、データ等に基づいてコンピュータとして機能する。なお、前記サーバ53及びナビゲーション装置14のナビゲーション処理部17によってコンピュータを構成することもできる。
【0039】
また、前記サーバ53には、情報記録部としての記録装置57が接続され、該記録装置57に交通情報、ニュース、天気予報、統計データ等の情報が記録される。
【0040】
そして、前記CPU54の図示されない情報処理手段は、情報処理を行い、前記VICSセンタ等から送信された交通情報、ニュース、天気予報等の情報を受信し、一次情報として記録装置57に記録する。また、前記情報処理手段の情報加工処理手段は、情報加工処理を行い、前記交通情報、ニュース、天気予報等の情報に統計処理を施し、渋滞状況等を予測する予測交通情報等を構成する統計データを生成し、該統計データを二次情報として記録装置57に記録する。このようにして、前記情報処理手段は、交通情報、ニュース、天気予報等の情報、及び統計データを取得する。
【0041】
次に、前記構成のナビゲーション装置14の動作について説明する。
【0042】
まず、操作者である運転者によって入力部34が操作され、ナビゲーション装置14が起動されると、CPU31の図示されないナビ初期化処理手段は、ナビ初期化処理を行う。続いて、CPU31は、GPS21によって検出された現在地、及びジャイロセンサ26によって検出された自車方位を読み込むとともに、CPU31の図示されないナビ情報取得処理手段は、ナビ情報取得処理を行い、データ記録部16から地図データファイル、道路データファイル、探索データファイル等を参照し、地図データ、道路データ、探索データ等のナビゲーション装置14の基本的な情報、すなわち、基本情報を読み出して取得する。なお、本実施の形態において、前記ナビ情報取得処理手段は、基本情報を、データ記録部16から読み出して取得するようになっているが、通信部38を介して受信して取得することもできる。その場合、前記ナビ情報取得処理手段は、受信した基本情報をフラッシュメモリ、ハードディスク等にダウンロードして取得する。また、通信部38を介してプログラムをダウンロードすることもできる。
【0043】
次に、前記CPU31の図示されない地図表示処理手段は、地図表示処理を行い、前記ディスプレイに地図画面を形成し、該地図画面に、前記地図データに従って現在地の周辺の地図を表示するとともに、前記現在地及び自車方位を表示する。
【0044】
そして、前記ナビゲーション装置14が経路探索装置として使用される場合、運転者が入力部34を操作して目的地を入力すると、CPU31の図示されない目的地設定処理手段は、目的地設定処理を行い、目的地を設定する。なお、必要に応じて出発地を設定することもできる。また、CPU31の図示されない経路探索処理手段は、経路探索処理を行う。そして、経路探索処理手段は、前記現在地、目的地、前記探索データ等を読み込み、該探索データに基づいて、現在地で表される出発地から目的地までの経路を探索する。
【0045】
続いて、前記CPU31の図示されない探索経路案内処理手段は、探索経路案内処理を行い、運転者に探索経路を案内する。そのために、前記探索経路案内処理手段の探索経路表示処理手段は、探索経路表示処理を行い、前記ディスプレイに探索経路表示画面を形成し、該探索経路表示画面に探索経路を表示する。また、前記探索経路案内処理手段の音声出力処理手段は、音声出力処理を行い、音声出力部37から探索経路を音声で出力する。したがって、運転者は、案内された探索経路に従って車両を走行させることができる。
【0046】
ところで、前記ナビゲーション装置14は、前記通信部38を介して前記VICSセンタから送信される交通情報を受信することができるようになっている。したがって、受信された交通情報を前記地図画面に併せて表示することもできるようになっている。
【0047】
そのために、CPU31の図示されない情報受信処理手段は、情報受信処理を行い、通信部38を介して交通情報を受信する。この場合、該交通情報は、情報の種別を表す情報種別データ、メッシュとしての2次メッシュを特定するための2次メッシュX、Yデータ、二つの地点(交差点)間を連結する道路リンクを特定し、かつ、上り/下りの別を表すリンク番号データ、該リンク番号データに対応させて提供される情報の内容を表すリンク情報を含み、該リンク情報は、例えば、前記道路リンクの始点から渋滞の先頭までの距離を表す渋滞先頭データ、渋滞の度合いを表す渋滞度合データ、渋滞区間を前記渋滞の先頭から渋滞の末尾までの距離によって表す渋滞長データ等から成る。
【0048】
次に、CPU31の図示されない情報表示処理手段は、情報表示処理を行い、交通情報のうちの各リンク情報を、例えば、渋滞が発生している道路の上り/下りの別、及び渋滞区間を表す第1の交通状況指標としての渋滞矢印に変換し、該渋滞矢印を描画し、描画された渋滞矢印を前記地図画面上の道路に沿って表示する。また、渋滞の度合いに応じて前記道路、渋滞矢印等の色を赤、橙等に変更して描画することもできる。
【0049】
したがって、運転者は、車両を走行させる予定の道路における渋滞状況、すなわち、渋滞が発生しているかどうかを知ることができる。
【0050】
ところで、現在地の周辺の地点、道路等における交通情報については、ディスプレイに形成されている地図画面上に表示されるが、ディスプレイに形成されている地図画面上にない地点、道路等における交通情報については、あらかじめ前記地点、道路等を指定することによって、交通情報を取得するために何らナビゲーション装置14を操作することなく、また、地図画面をスクロールすることなく、指定された地点、道路等における交通情報を表示することができるようになっている。
【0051】
そのために、前記CPU31の図示されない指定箇所登録処理手段は、指定箇所登録処理を行い、運転者による入力部34の操作に基づいて、所定の箇所、すなわち、地点、道路等が指定されると、指定された地点、道路等を交通情報の表示の対象となる登録箇所として登録する。なお、登録箇所のうちの地点によって登録地点が、道路によって登録道路が構成される。
【0052】
次に、地点、道路等のうちの地点を指定し、登録する際のナビゲーション装置14の動作について説明する。
【0053】
図4は本発明の実施の形態における指定箇所登録処理の動作を示すフローチャート、図5は本発明の実施の形態における指定箇所登録処理が行われる前の地図画面を示す図、図6は本発明の実施の形態における指定箇所登録処理のメニュー画面を示す図、図7は本発明の実施の形態における指定箇所登録処理の登録指示画面を示す図である。
【0054】
図5において、L1 〜L4は道路、Vhは現在地、k1はメニューキーである。なお、自車方位は、現在地Vhを表すマークの向きで表示される。運転者が、図5に示されるように、カーソルCrを前記メニューキーk1に置いてクリックするか、前記メニューキーk1をタッチするかしてメニュー画面を選択すると、CPU31の図示されない通知処理手段のメニュー表示処理手段は、メニュー表示処理を行い、前記ディスプレイに図6に示されるようなメニュー画面を形成し、該メニュー画面に、運転者が望む処理を選択するためのメニューを表示する。この場合、前記メニュー画面には、図6に示されるように、前記指定箇所登録処理を選択するための「指定箇所の登録」と表示された登録キーk2、前記経路探索処理を選択するための「目的地検索」と表示された経路探索キーk3等が表示される。
【0055】
そして、運転者が前記カーソルCrを前記登録キーk2に置いてクリックするか、前記登録キーk2をタッチするかして指定箇所登録処理を選択すると、前記指定箇所登録処理手段は、図7に示されるような登録指示画面を形成する。そして、運転者によって現在地Vhによって表される地点が指定されると、該地点を登録地点の候補とし、該登録指示画面における前記現在地Vhの部分に、登録地点の候補であることを表す所定のマークmk1を表示する。
【0056】
続いて、運転者が前記カーソルCrを登録指示画面における所定の箇所に表示された登録キーk4に置いてクリックするか、該登録キーk4をタッチするかして前記登録地点の候補の登録を指示すると、前記指定箇所登録処理手段は、前記登録地点の候補を交通情報の表示の対象となる登録地点として登録する。この場合、登録地点の候補の登録は、登録地点の座標を前記RAM32(図2)に設定された登録地点記録領域に記録することによって行われる。
【0057】
このようにして、運転者は車両を走行させている間に、任意の地点を任意の数だけ登録地点として登録することができる。なお、本実施の形態においては、現在地Vhによって表される地点を指定するようになっているが、現在地Vhが表示されている道路L1を指定して前記カーソルCrを移動させ、登録指示画面上の任意の道路の任意の地点に置いてクリックするか、前記登録指示画面上の任意の道路の任意の地点をタッチするかして地点を指定することもできる。また、経路が探索された場合には、探索経路上の任意の通過点を指定することによって地点を登録することもできる。
【0058】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 地点を指定する。
ステップS2 登録地点の候補を登録し、処理を終了する。
【0059】
ところで、前記指定箇所登録処理において、所定の道路が交通情報を表示する対象となる登録道路として登録されると、その後、登録道路において、例えば、渋滞が発生すると、所定の地図画面に渋滞状況を表す交通情報として渋滞情報を表示することができる。
【0060】
次に、情報取得システムの動作について説明する。
【0061】
図8は本発明の実施の形態における情報取得システムの動作を示すフローチャートである。
【0062】
まず、前記CPU31(図2)の起動判定処理手段90(図1)は、起動判定処理を行い、ナビゲーション装置14が起動されたかどうかを、ナビゲーション装置14の電源が投入(オンに)されたかどうかによって判断する。ナビゲーション装置14は、ナビゲーション処理部17等を動作させるために、図示されない電源回路を備える。したがって、運転者によって、図示されないアクセサリスイッチが投入されると、前記電源回路の+5〔V〕の電源電圧が発生させられる。そこで、前記起動判定処理手段90は、前記電源電圧が発生させられたかどうかを判断し、電源電圧が発生させられた場合、ナビゲーション装置14の電源が投入され、ナビゲーション装置14が起動されたと判断し、電源電圧が発生させられていない場合、ナビゲーション装置14の電源が投入されておらず、ナビゲーション装置14が起動されていないと判断する。
【0063】
続いて、CPU31の情報取得処理手段91は、情報取得処理を行い、前記RAM32を参照し、登録地点が登録されているかどうかを判断し、登録地点が登録されている場合、情報センタ51(図3)に所定の接続要求信号を送信し、ナビゲーション装置14を情報センタ51と接続する。続いて、前記情報取得処理手段91は、接続検出用信号としてのアクノリッジ信号を情報センタ51から受信したかどうかによってナビゲーション装置14と情報センタ51とが接続されたかどうかを判断する。そして、アクノリッジ信号を受信した場合、ナビゲーション装置14と情報センタ51とが接続されたと判断し、ナビゲーション装置14と情報センタ51との接続を検出し、アクノリッジ信号を受信していない場合、再び接続要求信号を送信する。なお、該接続要求信号を複数回、例えば、3回送信しても情報センタ51からアクノリッジ信号を受信することができない場合、前記情報取得処理手段91は処理を終了する。
【0064】
本実施の形態においては、ナビゲーション装置14が起動されたかどうかを、ナビゲーション装置14の電源が投入されたかどうかによって判断するようになっているが、アクセサリスイッチが投入されたかどうかによって判断したり、ナビゲーション装置14と情報センタ51との接続が検出されたかどうかによって判断したり、前記通信部38に接続された携帯電話等の通信端末39の電源が投入されかどうかによって判断したりすることもできる。また、本実施の形態において、ナビゲーション装置14の電源は、アクセサリスイッチを投入することによって自動的に投入されるようになっているが、ナビゲーション装置14を操作するためのリモコンを操作することによって投入することもできる。
【0065】
そして、ナビゲーション装置14と情報センタ51とが接続されると、情報取得処理手段91は登録地点の位置情報としての座標を情報センタ51に送信する。なお、登録箇所が登録道路である場合、前記位置情報として登録道路のリンク番号データを情報センタ51に送信する。
【0066】
そして、前記情報センタ51において、通信部を介して前記登録地点の座標を受信すると、CPU54の図示されない情報検索処理手段は、情報検索処理を行い、前記座標に基づいて登録地点を特定し、前記記録装置57を参照し、登録地点の交通情報を検索する。なお、本実施の形態においては、記録装置57に記録された交通情報から登録地点の交通情報を検索するようになっているが、情報センタ51がVICSセンタから受信した交通情報から登録地点の交通情報を検索することもできる。
【0067】
次に、前記情報検索処理手段は、検索結果があるかどうかを判断し、検索結果がある場合、前記CPU54の図示されない情報送信処理手段は、情報送信処理を行い、検索された交通情報を通信部を介してナビゲーション装置14に送信する。
【0068】
そして、ナビゲーション装置14において、前記情報取得処理手段91は、情報センタ51から送信された交通情報を受信し、取得する。
【0069】
本実施の形態においては、各登録地点についての交通情報がナビゲーション装置14に送信されるようになっているが、各登録地点から所定の範囲内の交通情報をナビゲーション装置14に送信することができる。なお、登録箇所が登録道路である場合、各登録道路についての交通情報をナビゲーション装置14に送信したり、各登録道路から所定の範囲内の交通情報をナビゲーション装置14に送信したりすることもできる。さらに、ナビゲーション装置14を起動したときに既に経路探索処理が行われていて、経路が探索されている場合には、ナビゲーション装置14による送信の要求に基づいて、探索経路上の交通情報、又は探索経路から所定の範囲内の交通情報をナビゲーション装置14に送信したりすることもできる。
【0070】
また、この場合、探索経路上の交通情報、又は探索経路から所定の範囲内の交通情報のうちの、あらかじめ登録された登録地点についての交通情報だけをナビゲーション装置14に送信したり、探索経路上のすべての交通情報、又は探索経路から所定の範囲内のすべての交通情報をナビゲーション装置14に送信したりすることができる。
【0071】
そのために、ナビゲーション装置14は、例えば、探索経路の各道路リンクを特定するためのリンク情報を情報センタ51に送る。
【0072】
このように、探索経路上の所定の交通情報を取得することができるので、探索経路に従って車両を走行させる場合に、必要な交通情報を確実に取得することができる。
【0073】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 ナビゲーション装置14の電源が投入されたかどうかを判断する。ナビゲーション装置14の電源が投入された場合はステップS12に進み、投入されていない場合は処理を終了する。
ステップS12 登録地点が登録されているかどうかを判断する。登録地点が登録されている場合はステップS13に進み、登録されていない場合は処理を終了する。
ステップS13 ナビゲーション装置14と情報センタ51とを接続する。
ステップS14 登録地点の座標を送信する。
ステップS15 登録地点の座標を受信する。
ステップS16 登録地点の交通情報を検索する。
ステップS17 検索結果があるかどうかを判断する。検索結果がある場合はステップS18に進み、検索結果がない場合は処理を終了する。
ステップS18 交通情報を送信する。
ステップS19 交通情報を受信し、処理を終了する。
【0074】
このようにして、前記情報取得処理手段91が交通情報を取得すると、CPU31の図示されない情報表示処理手段は、情報表示処理を行い、前記登録地点について渋滞情報を表示する。
【0075】
図9は本発明の実施の形態における情報表示処理の動作を示すフローチャート、図10は本発明の実施の形態における指定箇所登録処理が行われた後に運転者が車両を走行させているときの地図画面を示す図、図11は本発明の実施の形態における情報表示処理のメッセージ表示画面を示す図、図12は本発明の実施の形態における渋滞表示処理の渋滞状況表示画面を示す図、図13は本発明の実施の形態における情報描画処理の地図画面を示す第1の図、図14は本発明の実施の形態における情報描画処理の地図画面を示す第2の図である。
【0076】
この場合、前記情報表示処理手段は、前記情報取得処理において取得された交通情報を読み込む。
【0077】
そして、登録地点における交通情報がない場合、前記情報表示処理手段は、前記ディスプレイにそれまで形成されていた、例えば、図10に示されるような地図画面を継続して形成し、該地図画面に、現在地Vhの周辺の地図を表示するとともに、前記現在地Vh及び自車方位を表示する。なお、該自車方位は、現在地Vhを表すマークの向きで表示される。
【0078】
また、登録地点における交通情報がある場合、前記情報表示処理手段のメッセージ表示処理手段は、メッセージ表示処理を行い、図11に示されるようなメッセージ表示画面を形成し、該メッセージ表示画面の所定の箇所に「登録した地点に渋滞が発生しました」「渋滞状況を見ますか?」等のメッセージを表示し、運転者に渋滞状況を見るかどうか尋ねるために、「はい」と表示された入力キーk11及び「いいえ」と表示された入力キーk12を表示する。
【0079】
そして、運転者が、前記カーソルCrを前記入力キーk11に置いてクリックするか、前記入力キーk11をタッチするかして渋滞状況の表示を指示すると、前記情報表示処理手段の渋滞状況表示処理手段は、渋滞状況表示処理を行い、図12に示される渋滞状況表示画面を形成し、渋滞状況を一覧で表示するとともに、登録地点を選択するための、例えば、「1.国道1号 **交差点付近」と表示された選択キーk13、「23.県道56号 **交差点付近」と表示された選択キーk14等を表示する。各選択キーには、渋滞が発生した登録地点が含まれる道路の名称、登録地点の名称が表示される。なお、本実施の形態においては、渋滞が発生したすべての登録地点について渋滞状況を一覧で表示するようになっているが、渋滞が発生した登録地点のうちの現在地を含む所定の距離内の登録地点についてだけ渋滞状況を一覧で表示することもできる。また、経路が探索されている場合には、探索経路上の登録地点についてだけ渋滞状況を一覧で表示することができる。
【0080】
続いて、運転者が前記カーソルCrを前記選択キーk13に置いてクリックするか、前記選択キーk13をタッチするかして所定の登録地点を選択すると、情報表示処理手段の情報描画処理手段は、情報描画処理を行い、図13に示されるような登録地点を含む地図画面を形成するとともに、選択された登録地点についてのリンク情報を読み込み、該リンク情報を、例えば、渋滞が発生している道路の上り/下りの別、及び渋滞区間を表す第2の交通状況指標としての渋滞矢印a1に変換し、該渋滞矢印a1を描画し、前記地図画面上の選択された登録地点が含まれる道路L5に沿って描画された渋滞矢印a1を表示する。
【0081】
なお、図13において、L5〜L8は道路、fr2は選択された登録地点が含まれる道路の名称、前記登録地点の名称等を表示する領域、k15は渋滞状況表示画面における前のポイントの渋滞状況を表示させるための表示指示キー、k16は渋滞状況表示画面における次のポイントの渋滞状況を表示させるための表示指示キーである。
【0082】
また、前記渋滞状況表示画面において、運転者が前記カーソルCrを前記選択キーk14に置いてクリックするか、前記選択キーk14をタッチするかして所定の登録地点、例えば、交差点q1を選択すると、前記情報描画処理手段は、図14に示されるような別の地図画面を形成するとともに、選択された交差点q1が含まれる道路L14についてのリンク情報を読み込み、該リンク情報を渋滞矢印a2に変換し、該渋滞矢印a2を描画し、前記地図画面上の道路L14に沿って描画された渋滞矢印a2を表示する。
【0083】
なお、図14において、L1 1〜L14は道路、fr3は選択された交差点q1が含まれた道路L14の名称、交差点q1の名称を表示する領域、k15、k16は表示指示キーである。
【0084】
このように、登録地点に渋滞が発生すると、ナビゲーション装置14(図2)が起動され、電源が投入されるのに伴って、登録地点について交通情報が自動的に取得されるので、交通情報を取得しようとする地点を設定する必要がない。また、ディスプレイに形成されている地図画面上にないポイントにおける交通情報を認識しようとする場合に、地図画面をスクロールしたり、前記ポイントを探したりする必要がなくなる。
【0085】
したがって、所定の地点の交通情報を取得するための作業を簡素化することができるだけでなく、交通情報を取得するのに必要な時間を短くすることができる。
【0086】
なお、本実施の形態においては、情報センタ51において情報検索処理が行われるようになっているが、ナビゲーション装置14において情報検索処理を行うことができる。この場合、情報センタ51からナビゲーション装置14に所定の交通情報が送信され、ナビゲーション装置14において、CPU54の図示されない情報検索処理手段は、情報検索処理を行い、登録地点の交通情報を検索する。
【0087】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 渋滞状況を一覧で表示する。
ステップS22 登録地点を選択する。
ステップS23 情報描画処理を行い、処理を終了する。
【0088】
ところで、前記情報センタ51(図3)において、前記情報送信処理手段は、検索された交通情報をナビゲーション装置14に送信し、ナビゲーション装置14において、前記渋滞状況表示処理手段は、受信した交通情報に基づいて、登録地点における渋滞状況の一覧を表示するようになっているが、あらかじめ所定の範囲に収まる交通情報だけを受信することができるように設定することができる。そのために、CPU31の図示されない情報選択処理手段は、情報選択処理を行い、運転者による入力部34の操作に基づいて、例えば、現在地から所定の範囲に収まる交通情報を選択する。その場合、現在地から離れた登録地点の交通情報が選択されないので情報取得処理を効率化することができる。
【0089】
また、本実施の形態においては、経路探索処理手段はCPU31に配設されるようになっているが、CPU54に図示されない経路探索処理手段を配設することもできる。この場合、記録装置57に、地図データファイル、道路データファイル、探索データファイル等を参照し、地図データ、道路データ、探索データ等の基本情報が記録され、CPU54の経路探索処理手段は、ナビゲーション装置14から送信された前記現在地、目的地等を読み込み、記録装置57から基本情報のうちの探索データ等を読み出し、該探索データに基づいて、現在地で表される出発地から目的地までの経路を探索する。その場合、前記情報送信処理手段は、探索経路上の登録地点についてだけの渋滞状況の一覧を送信することができる。
【0090】
前記本実施の形態においては、交通情報として渋滞情報を表示する場合について説明しているが、交通情報として、通行止め、速度規制、車線規制等の規制情報、駐車場情報、交通事故情報、所要時間等のサービスエリアの混雑状況情報等の他の情報を表示することもできる。
【0091】
また、前記本実施の形態においては、交通情報を交通状況指標として表示することによって通知するようにしているが、文字で表示したり、音声合成装置によって合成された音声で出力したりすることによって通知することもできる。
【0092】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施の形態における情報取得システムの機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるナビゲーション装置の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態における情報取得システムの概念図である。
【図4】本発明の実施の形態における指定箇所登録処理の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態における指定箇所登録処理が行われる前の地図画面を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態における指定箇所登録処理のメニュー画面を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態における指定箇所登録処理の登録指示画面を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態における情報取得システムの動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態における情報表示処理の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態における指定箇所登録処理が行われた後に運転者が車両を走行させているときの地図画面を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態における情報表示処理のメッセージ表示画面を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態における渋滞表示処理の渋滞状況表示画面を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態における情報描画処理の地図画面を示す第1の図である。
【図14】本発明の実施の形態における情報描画処理の地図画面を示す第2の図である。
【符号の説明】
【0094】
14 ナビゲーション装置
17 ナビゲーション処理部
31 CPU
38 通信部
39 通信端末
43 ネットワーク
51 情報センタ
53 サーバ
90 起動判定処理手段
91 情報取得処理手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地までの経路を探索する経路探索処理手段と、情報提供者との間で送受信を行うための通信部と、ナビゲーション装置が起動されたかどうかを判断する起動判定処理手段と、登録箇所を登録する指定箇所登録処理手段と、ナビゲーション装置が起動されたときに目的地までの経路が探索されていない場合、前記通信部を介して前記登録箇所を前記情報提供者に送信し、前記登録箇所から所定範囲内の交通情報を、前記通信部を介して情報提供者から取得し、ナビゲーション装置が起動されたときに目的地までの経路が探索されている場合、前記通信部を介して探索された経路に沿った登録箇所だけを前記情報提供者に送信し、探索された経路に沿った登録箇所から所定範囲内の交通情報を、前記通信部を介して情報提供者から取得する情報取得処理手段とを有することを特徴とする情報取得システム。
【請求項2】
前記起動判定処理手段は、ナビゲーション装置の電源が投入されたことによってナビゲーション装置が起動されたことを判定する請求項1に記載の情報取得システム。
【請求項3】
前記起動判定処理手段は、ナビゲーション装置と情報提供者との接続が検出されたことによってナビゲーション装置が起動されたことを判定する請求項1に記載の情報取得システム。
【請求項4】
コンピュータを、目的地までの経路を探索する経路探索処理手段、ナビゲーション装置が起動されたかどうかを判断する起動判定処理手段、登録箇所を登録する指定箇所登録処理手段、及びナビゲーション装置が起動されたときに目的地までの経路が探索されていない場合、情報提供者との間で送受信を行うための通信部を介して前記登録箇所を前記情報提供者に送信し、前記登録箇所から所定範囲内の交通情報を、前記通信部を介して情報提供者から取得し、ナビゲーション装置が起動されたときに目的地までの経路が探索されている場合、前記通信部を介して探索された経路に沿った登録箇所だけを前記情報提供者に送信し、探索された経路に沿った登録箇所から所定範囲内の交通情報を、前記通信部を介して情報提供者から取得する情報取得処理手段として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−32738(P2008−32738A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−233111(P2007−233111)
【出願日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【分割の表示】特願2002−124695(P2002−124695)の分割
【原出願日】平成14年4月25日(2002.4.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】