説明

押印装置および物品の製造方法

【課題】 押印装置における処理能力の改善。
【解決手段】 基板チャックと、基板チャックが固定され且つXY面に平行に移動可能なステージとを有し、基板チャックに保持された基板上のレジストにモールドを押し付けてレジストのパターンを基板に形成する押印装置であって、XY面に平行な方向には剛性を、XY面に垂直な方向には弾性をそれぞれ有し、且つ基板チャックをステージに固定するフレクシャを有するものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上のレジストにモールドを押し付けてレジストのパターンを基板に形成する押印装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体集積回路の高密度、高速化に伴い、集積回路のパターン線幅が縮小され、半導体製造方法にもいっそうの高性能化が求められている。このため、半導体製造工程中のリソグラフィー工程のうち、レジストパターンの形成に用いる露光装置も、KrFレーザー(248nm)、ArFレーザー(193nm)、F2レーザー(157nm)といった紫外線を利用したものが開発されてきた。今後ますます光の短波長化が進み、現在は波長10nm程度のEUV光を利用した露光装置の開発が世界的に進められている。露光に供する光の波長が短くなることは、解像度が上がるというメリットがあるが、一方では、光学系を構成するレンズ材料の開発、製造や、光の通路を不活性ガスで置換するための設備など、装置コストが急激に上昇するという問題が生じている。微細化が可能な技術として、電子ビームを使った電子ビーム露光がある。しかし、この技術は、ウエハに直接パターンを描画していくため、一枚のウエハを露光するために非常に長い時間が必要となる。このため、現状では、試作用もしくは非常に生産数の少ない特殊用途のデバイス製造に適用できるのみであり、MPU、メモリ、システムLSIなどの大量生産されるデバイスの製造には適用できないという問題がある。
【0003】
半導体集積回路の高密度化、高速化には、微細なパターンが描画可能な装置が必須であるが、光の波長が短くなるに従った急激な装置コストの上昇は、半導体メーカへの設備投資の負荷の上昇という問題がある。また、また微細化が比較的容易に可能である電子ビーム露光装置は、生産性が非常に低いという問題がある。
【0004】
上記の二つの課題を解決する手段として、近年非常に微細なパターンを形成可能で、かつ低コストの露光装置の提案がなされている。その中の技術の一つとして、ナノインプリント技術が注目されている(例えば、非特許文献1参照。)。ナノインプリント技術は、予め形成した所望のパターンの雌型を樹脂材料に押し付けることによって、所望のパターンを形成する技術である。
【0005】
より詳細には、ナノインプリント技術とは、電子ビーム露光等によって微細なパターンの型を形成したモールド(原盤)を、レジストを塗布したウエハに押し付ける(押印する)ことによって、レジスト上にパターンの型を写し取るものである。図5に概略を説明した図を示した。11はモールド、21は基板、50はレジストである。図5(a)は、重ね合わせの無い場合を、図5(b)は、基板に予めパターンが形成されているものに重ねてパターンを形成する場合を示している。レジスト50にパターンを形成した後、RIE等でエッチング処理を行い、基板に微細加工を行う。
【0006】
既に10nm程度の微細な形状の転写が可能であることが示されており、特に、磁気記録媒体の微細な周期構造の作成手段として注目されており、各地で盛んに研究開発が行われている。
【0007】
ナノインプリントは、モールドを基板に押印する時にレジストを物理的に移動させることによってパターンを形成するため、モールドと基板との間に気泡が入り込まないように、環境を真空にする場合もある。押印時のレジストの流動が容易になるように、レジストを加熱して、流動性を高めてから押印する方法(熱サイクル法)がある。また、紫外線硬化型の樹脂をレジストとして使用し、透明なモールドで押印した状態で感光、硬化させてからモールドを剥離する方法(光硬化法)などが提案されている。
【非特許文献1】S.Y.Chou,et.al.,Science,vol.272,p.85−87,5 April 1996
【特許文献1】特開2005−101201号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
磁気記録媒体の微細形状をパターニングする場合は、モールドと基板との精密な位置合わせは必要としないため(図5(a))、比較的容易にナノインプリントを適用することが可能である。しかし、半導体デバイス、例えば、MPU、メモリなどの高集積回路の作成に適用する場合は、微細なパターンを重ねて転写することによりデバイス構造を作成するため、下地の基板とモールドのパターンとの間で精密な位置合わせが必須となる(図5(b))。100nm以下のパターンを形成する場合、モールドと基板との位置合わせは、10nm程度の精度が必要となることが特許文献1に開示されている。
【0009】
光でパターンの投影を行う露光装置では、この位置合わせのためにグローバルアライメントという方法が用いられている。グローバルアライメントは、ウエハ内の数ショット(サンプルショット)に対応するウエハステージの位置計測値から全ショットの配列位置を求め、これに基づいてウエハ内全ショットのアライメントをする方法である。そして、このステージ位置の計測には高精度が得られるレーザー干渉計が使われている。
【0010】
このようなグルーバルアライメントをナノインプリントに適用する場合には、以下のような課題がある。
【0011】
ナノインプリントではショット毎にモールドヘッドがウエハにレジストを介して接触するため、そのわずかな衝撃がウエハステージに伝わってしまう。干渉計は波長をカウントしているため絶対値は計測できず長さの変化量のみを計測し、変化量を積分することにより位置を求めている。したがって、モールドヘッドの接触によるわずかな衝撃により波長オーダーで急激にステージが動いてしまうと、計測値の連続性が失われてしまい、ステージの絶対的な位置が再現できなくなってしまうという課題が生じる。
【0012】
干渉計の計測値の連続性が失われないような速度でゆっくりとモールドヘッドをウエハに接触させることも可能であるが、スループットを高くすることができず、押印装置の処理能力を上げることができない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の課題を考慮してなされた本発明の第1の側面としての押印装置は、基板チャックと、前記基板チャックが固定され且つXY面に平行に移動可能なステージとを有し、前記基板チャックに保持された基板上のレジストにモールドを押し付けて前記レジストのパターンを前記基板に形成する押印装置であって、
XY面に平行な方向には剛性を、XY面に垂直な方向には弾性をそれぞれ有し、且つ前記基板チャックを前記ステージに固定するフレクシャを有することを特徴とする押印装置である。
【0014】
また、本発明の第2の側面としての押印装置は、基板チャックと、前記基板チャックが固定され且つXY面に平行に移動可能なステージとを有し、前記基板チャックに保持された基板上のレジストにモールドを押し付けて前記レジストのパターンを前記基板に形成する押印装置であって、
前記基板チャックを前記ステージに固定する弾性体と、
前記基板チャックと前記ステージとの距離を計測する計測器とを有することを特徴とする押印装置である。
【0015】
さらに、本発明の第3の側面としての物品の製造方法は、請求項1乃至5のいずれかに記載の押印装置を用いてレジストのパターンを基板に形成するステップと、
前記ステップにおいて前記パターンを形成された基板を加工するステップとを有することを特徴とする物品の製造方法である。
【0016】
本発明の他の側面は、『特許請求の範囲』や、『発明を実施するための最良の形態』、添付した図面等に記載したとおりである。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、押印装置における処理能力の改善の点で有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
(実施形態1)
図1は、本実施形態のステージの位置計測にレーザー干渉計を用いたナノインプリント装置(押印装置)を示す図面であり、装置全体の構成の概略を示している。説明を容易にするために、図中矢印で示したように方向を定義する。紙面に向かって左右方向をX軸、垂直方向をY軸、上下方向をZ軸とする。
【0020】
11は、ナノインプリントのモールドであり、下面にはEB(電子ビーム)描画装置等によって微細パターンが形成された転写パターンの原盤である。モールド11は、モールドチャック12に保持されている。保持手段は、静電気力で物体を保持する静電チャックや、機械的に保持をするメカニカルチャック、または真空で保持する真空チャックなどが用いられる。
【0021】
14はモールド面を基板と平行に倣わせるためのチルト機構である。
【0022】
Z軸ステージ15は、モールド11を、基板21(後述)に押し付けるために、上下方向(Z軸方向)に移動可能である。Z軸ステージ15は、非常に剛性の高いZ軸ガイド16によって、Z軸に沿って案内され、Z軸駆動部17によって駆動される。Z軸駆動部17は、モータとボールねじや、油圧などによってZ軸ステージ15を上下に駆動する。また、内部には、モールド11を基板21に押し付けた時の荷重を計測するセンサ(不図示)が設置されている。Z軸ガイド16およびZ軸駆動部17は、メインフレーム18に設置されている。メインフレーム18は、剛性の高い構造体であり、ステージ定盤26上に搭載されている。
【0023】
モールドチャック12とメインフレーム18との距離は距離センサ31によって計測される。距離センサ31は静電容量センサなどの絶対距離を計測可能なセンサであることが好ましい。距離センサ31は図中のY方向にも設置されており、X方向とY方向との二軸の位置が計測できるようになっている。
【0024】
ステージ定盤26は、除振装置27を介して床に設置されている。
【0025】
21は基板であり、一般にシリコンウエハやガラス基板である。基板21の表面には、レジストが塗布されており、モールド11を基板表面に対して押し付けることにより、表面のレジストがモールド11のパターンに倣って移動し、モールド下面に形成されている形状がレジスト形状に転写される。22は、基板を保持するための基板チャックである。基板チャック22は、基板基準ミラー23と共に、基板ステージ24上に設置されており、基板ステージ24を駆動することによって、搭載されている基板チャック22、基板21、基板基準ミラー23を一体でZチルト方向に移動させる。Zチルト方向とはX軸回り回転方向とY軸回り回転方向とを重ね合わせた方向である。基板ステージ24は、Z軸回りの回転方向(θ方向と定義する)にも駆動軸を有しており、θ方向に移動可能である。基板基準ミラー23は、非常に平面度の高い平面ミラーであって、基板の位置、姿勢を計測するための基準である。基板ステージ24は、XYステージ25上に搭載されている。XYステージ25は、XY軸で作られる面(XY面)内を移動可能であり、ステージ定盤26の上面を、エアベアリング等を案内手段として、リニアモーター(不図示)等によって駆動される。ステージ定盤26の上面は、XYステージ25の移動の基準であるため,非常に精度良く平面に仕上げられている面であり、XY方向に移動する時のZ方向の位置変化、およびZチルト方向の姿勢変化は、非常に小さく抑えられている。XYステージ25が移動することによって、基板21のモールド11に対する位置合わせ行うことが可能であり、モールド11が基板21上に位置を変えて何箇所もパターン転写を行うステップ移動が可能となっている。
【0026】
32は、基板計測レーザービームであり、ステージ定盤26上に設置されている測長器から導かれたもので、レーザー干渉計によって位置変化を計測するためのものある。基板ステージ24のX方向、Y方向、Zチルト方向、θ方向を計測する。図中の基板計測レーザービーム32は、Y軸回りの回転方向を検出するために、Z方向に離れた二箇所で位置計測を行っている。さらに、X方向の位置を検出している。Y軸方向には、不図示のビームがX方向、Z方向に離れた位置に三本配置されており、X軸回りの回転方向とZ軸回りの回転方向とY方向の位置を検出している。
【0027】
33は、モールド11の位置計測を行うためのセンサであり、XYステージ25上に搭載されていて、XY方向に移動可能である。センサ33は、モールド11の下面に形成されている不図示のモールドアライメントマークの位置を計測し、XYステージ25の位置とモールド11との相対位置を計測することができる。計測手段は、顕微鏡でマークの映像を取り込み画像処理を行って位置を算出する方法や、ヘテロダイン干渉を応用した方法などが適用される。さらに、センサ33は、Z軸方向の距離を計測する機能を有しており、XYステージ25の移動と同期して、モールド11の下面とセンサ33との距離を計測することができる。検出方法は、レーザー光を発して、反射する光の位置を検出する方法や、静電容量の変化を利用したもの等である。
【0028】
アライメントスコープ34は、基板21上の数ショットの位置合わせマーク(不図示)を計測し、この位置座標データからグルーバルアライメントのためのショット配列をあらかじめ求めておくものである。
【0029】
また、基板21表面の位置と姿勢を検出する手段が設置されている。35aは、基板センサ出射部であり、基板21に向けて斜めにレーザービームを照射し、基板21の表面で反射したレーザービームを基板センサ受光部35bで受光する。図中の35cは、基板センサ計測ビームであり、上記の計測用のレーザービームの様子を示している。基板センサ受光部35bでのビームの受光位置から基板表面の傾き、Z方向の位置を計測する。図中には、ビームを一本しか示していないが、複数本のビームを照射、位置計測を行うことによって、同時に位置、姿勢を検出している。
【0030】
装置全体は、チャンバ41内に収められており、温度・気圧・湿度等が一定条件となるようにしている。ナノインプリントの押し付け動作が行われる環境は、真空雰囲気にしてもよい。42は、ステージ定盤26とチャンバ41との間の封止のためのベローズである。ベローズ42は、チャンバ41の変形、振動の影響がステージ定盤側に伝わらない様にする役割をもつ。
【0031】
図2は基板ステージとモールド部の拡大図である。
【0032】
基板チャック22は真空チャックの例として図示している。基板チャックは多数のピン30にて基板21の裏面に接触する。基板チャック22の内部には不図示の真空排気系に接続された真空配管29を有し、多数のピンの間の空間を真空とすることで基板を密着保持するようになっている。
【0033】
基板チャック22は基板ステージ24にフレクシャ51を介して固定されている。フレクシャ51はステージの移動面内(XY面内)には剛性を有するとともに前記移動面と垂直な方向には弾性を有する構造としている。
【0034】
あらかじめ求めておいたグローバルアライメントのショット配列データにもとづき、ステージが移動、位置決めされる。その後、レジスト50がウエハ21上に滴下され、モールド11が下ろされて基板21上のレジスト50を押印する。この時、モールド11の押圧により基板チャック22に衝撃が加わる。しかし、基板チャック22はフレクシャ51を介して基板ステージ24に固定されているため、モールド11の押圧による衝撃はフレクシャ51のZ方向の弾性により吸収され、基板ステージ24には伝わらない。
【0035】
モールド11の押圧が所定値となったところで紫外線照射によりレジスト50を硬化させる。
【0036】
ウエハ21は基板チャック22とともに基板ステージ24に対してZ方向にフレクシャ51の弾性により下降することになるが、モールド11との間隔は押圧が所定となるように制御するため、Z方向に動いてもインプリント後のレジスト50の厚みには影響を与えない。
【0037】
その後にレジスト50からモールド11を剥離させて、モールド11を上昇させる。剥離時にも逆方向の衝撃がウエハ21に加わるが、フレクシャ51により衝撃は吸収され基板ステージ24に伝わらない。
【0038】
以上述べたように、フレクシャ51の作用により、基板ステージ24に固定された基板基準ミラー23には衝撃が伝わらず、レーザー干渉計の計測値に影響を及ぼさないため、グローバルアライメントを問題なく実施することができる。
【0039】
(実施形態2)
図3は本発明の実施形態2を示している。本実施形態では実施形態1とは上下が逆の配置となり、モールド11がウエハ21の下側から上昇するようになっている。
【0040】
図4は実施形態2の基板チャック部の拡大図である。
【0041】
ウエハ21は被加工面を下側として真空吸着により基板チャック22に固定されている。基板チャック22は、フレクシャ52(弾性体ともいう)によって基板ステージ24に固定される。フレクシャ52は少なくともXY面内方向に弾性を有しており、さらにZ方向に弾性を有していてもよい。
【0042】
そして前記基板チャック22と前記基板ステージ24との距離をセンサ53(計測器ともいう)で計測するようになっている。
【0043】
あらかじめ求めておいたグローバルアライメントのショット配列データにもとづき、ステージが移動、位置決めされる。その後、レジスト50がモールド11上に滴下され、モールド11が上昇されて基板21上に押印する。この時、モールド11の押圧により基板チャック22に衝撃が加わる。しかし、基板チャック22はフレクシャ52を介して基板ステージ24に固定されているため、モールド11の押圧による衝撃はフレクシャ52のXY面内方向の弾性により吸収され、基板ステージ24には伝わらない。
【0044】
モールド11の押圧が所定値となったところで紫外線照射によりレジスト50を硬化させる。
【0045】
ウエハ21は基板チャック22とともに基板ステージ24に対してXY面内方向にフレクシャ52の弾性により移動することになる。しかし、前記基板チャック22と前記基板ステージ24との距離を距離センサ53で計測するようになっているため、レーザー干渉計の計測値に距離センサ53の計測値を加減算することによって、ウエハ21の位置を求めることができる。距離センサ53は静電容量センサなどの絶対距離(原点からの距離)を計測できるセンサであることが好ましい。
【0046】
その後にレジスト50からモールド11を剥離させて、モールド11を下降させる。剥離時にも逆方向の衝撃がウエハ21に加わるが、フレクシャ52により衝撃は吸収され基板ステージ24に伝わらない。
【0047】
以上述べた如く、フレクシャ52の作用によって基板ステージ24に固定された基板基準ミラー23には衝撃が伝わらず、レーザー干渉計の計測値に影響を及ぼさないため、グローバルアライメントを問題なく実施することができる。
【0048】
[物品の製造方法の実施形態]
物品としてのデバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)の製造方法は、前述した押印装置を用いてレジストのパターンを基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板等)に形成(転写)するステップを含む。さらに、当該ステップで当該パターンを形成された基板をエッチングするステップを含みうる。なお、パターンドメディア(記録媒体)や光学素子などの他の物品を製造する場合には、エッチングステップの代わりに、当該パターンを形成された基板を加工する他の加工ステップを含みうる。
【0049】
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明はこれらの実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内において様々な変形及び変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0050】
半導体やMEMS(Micro Electro−Mechanical Systems)などの物品を製造するための微細パターンの形成に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態1としての加工装置の概略断面図である。
【図2】図1に示す加工装置の基板部の拡大断面図である。
【図3】本発明の実施形態2としての加工装置の概略断面図である。
【図4】図3に示す加工装置の基板部の拡大断面図である。
【図5】ナノインプリントの動作を説明する図である。
【符号の説明】
【0052】
11 モールド
12 モールドチャック
14 チルト機構
15 Z軸ステージ
16 Z軸ガイド
17 Z軸駆動部
18 メインフレーム
21 基板
22 基板チャック
23 基板基準ミラー
24 基板ステージ
25 XYステージ
26 ステージ定盤
27 除振装置
31 距離センサ
32 基板計測レーザービーム
33 センサ
34 アライメントスコープ
35a 基板センサ出射部
35b 基板センサ受光部
35c 基板センサ計測ビーム
41 チャンバ
42 ベローズ
50 レジスト
51 フレクシャ
52 フレクシャ
53 距離センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板チャックと、前記基板チャックが固定され且つXY面に平行に移動可能なステージとを有し、前記基板チャックに保持された基板上のレジストにモールドを押し付けて前記レジストのパターンを前記基板に形成する押印装置であって、
XY面に平行な方向には剛性を、XY面に垂直な方向には弾性をそれぞれ有し、且つ前記基板チャックを前記ステージに固定するフレクシャを有することを特徴とする押印装置。
【請求項2】
基板チャックと、前記基板チャックが固定され且つXY面に平行に移動可能なステージとを有し、前記基板チャックに保持された基板上のレジストにモールドを押し付けて前記レジストのパターンを前記基板に形成する押印装置であって、
前記基板チャックを前記ステージに固定する弾性体と、
前記基板チャックと前記ステージとの距離を計測する計測器とを有することを特徴とする押印装置。
【請求項3】
前記ステージの位置を計測するためのレーザー干渉計を有することを特徴とする請求項1または2に記載の押印装置。
【請求項4】
前記基板上のマークの位置を計測するためのスコープを有し、
前記基板上の複数のショットにそれぞれ対応した複数のマークの位置を前記スコープにより計測してグローバルアライメントを行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の押印装置。
【請求項5】
前記レジストを硬化する光を照射する手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の押印装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の押印装置を用いてレジストのパターンを基板に形成するステップと、
前記ステップにおいて前記パターンを形成された基板を加工するステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−80713(P2010−80713A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−248071(P2008−248071)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】