説明

横型MOS半導体装置

【課題】ボイドのでき易い深いトレンチもしくは経済性の悪い幅広トレンチを形成せずに、高耐圧に必要なオフセットドレイン領域の幅を確保しつつ占有面積を小さくすることができる横型MOS半導体装置を提供すること。
【解決手段】半導体基板の一方側の表面層に、それぞれ一導電型の、ソース領域13とドレイン領域12と、該ドレイン領域12より低不純物濃度で互いに接するオフセットドレイン領域5とを備え、前記ソース領域13表面と前記オフセットドレイン領域5表面に挟まれる他導電型のチャネル領域4表面にゲート絶縁膜を介して設けられるゲート電極6を有する横型MOS半導体装置において、前記オフセットドレイン領域5に、相互に並列で蛇行状の平面パターンであって表面から垂直に形成されるトレンチ列8を備え、該トレンチ列8に電流阻害材料7が充填されている横型MOS半導体装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横型MOS半導体装置に関するものであり、より詳しくはオフセットドレイン領域をより経済的、効率的に形成する高耐圧の横型MOSFETや横型IGBTに関する。
【背景技術】
【0002】
ICチップ上に高耐圧の横型二重拡散MOS(LDMOS: Lateral double diffused MOS)パワートランジスタを搭載したパワーICがAC−DC変換などの用途に利用されている。700V耐圧クラスのLDMOSFET(横型二重拡散MOSFET)では、オフ電圧印加時の局所的な電界集中を緩和させるために、おおよそ60μm程度の幅広のn型オフセット(n−offset)ドレイン領域を必要とする。一般的には図2のLDMOSFETの要部断面図に示されるように、このオフセットドレイン領域20は、ICチップ平面上のゲート/ドレイン間に60μmの幅を有し、この60μmの幅の最短距離を流れる電流経路として形成される。このため、ICチップ平面上でLDMOSFETデバイスの占有面積がその分、増加してICチップ面積の増大に繋がる結果、ウエハあたりのICチップ取れ数が少なくなり、ICチップコストが上昇してしまう問題がある。以下の説明で、オフセットドレイン領域の幅という場合は、電流経路方向の長さを言うこととする。
この問題に対して、図3の断面図に示されるように、ゲートライン21と平行な平面パターン(紙面に垂直方向)を有するオフセットドレイン領域に相当する位置にドレイン/ソース間方向の幅が広いトレンチ22を形成し、リンを気相拡散もしくはイオン注入によって、このトレンチ側壁/トレンチ底部に沿って凹部状の三次元的なオフセットドレイン領域20を形成することが知られている。このような構造とすることにより、前記図2に示すトレンチを設けない場合のオフセットドレイン領域に比べて二次元的な占有面積を縮小させることができる。言い換えると、具体的には平面的には幅20μmしかないオフセットドレイン領域20を深さ、幅共に20μmのトレンチ22の内壁面に沿って、合わせて幅60μmのオフセットドレイン領域(ドレイン電流経路)20を形成する構造とする。このような構造とすることにより、図2に示す従来の幅の広いn−オフセットドレイン領域20の幅60μmを実質的に確保しつつ、二次元的な平面として見ると、幅20μmの小さい占有面積とすることができる。
【0003】
前述のような三次元的なオフセットドレイン領域を有する横型MOSFETに関しては、トレンチの周囲にオフセットドレイン領域を有する横型高耐圧トレンチMOSFETを製造するため、トレンチの周囲に最適な濃度の不純物イオンを注入すると共に、幅の広いトレンチ内を酸化膜で埋める構造とするための製造方法が公開されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−37267号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の図3の断面図に示す三次元的な構造のオフセットドレイン領域20とすることにより、実質的に二次元的な占有面積を小さくするという製造方法は、たとえば、図3におけるトレンチ幅20μmという幅広のトレンチ内に絶縁膜24を隙間なく充填させる必要がある。一般的にトレンチへの埋込性がよいされるLP−CVD(減圧CVD)法を用いてTEOS(Tetra EtylOxy Silicate)膜やHTO(High Temperature Oxide)膜で充填する場合でも、トレンチ幅が20μmの場合、トレンチ内を完全に充填するには、少なくとも10μm以上の厚膜を成膜する必要がある。しかし、10μm以上の厚い絶縁膜24の堆積は、一回の堆積での膜厚限界2μmを5回以上繰り返す必要があり極めて高コストとなる。また、プロセス的にもウエハ反りに起因する問題が懸念されるので、10μm以上の厚い絶縁膜24の堆積は製造プロセス面からは現実的とは言い難い。
そこで、トレンチへの充填絶縁膜24の堆積厚さを10μmより少なくして60μmのトータルのオフセットドレイン領域の幅を保持するには、図4のトレンチ近傍の模式的断面図に示すように、たとえば、トレンチ22の幅を(a)に示す20μmから、(b)に示す10μmに縮小すると、三辺の周囲長を同じにするためには、トレンチ22の深さを20μmから25μmに深くするする必要がある。この場合、充填絶縁膜24の膜厚を低減できる一方で、充填性(埋め込み易さ)が低下してしまいトレンチ内部にボイド23が発生しやすくなる。さらに、一般的にトレンチ22の深さを増大する場合、トレンチエッチングの処理時間が増大してしまい、高価なエッチングガスの消費量が増大するという問題もある。
【0005】
本発明は、以上説明した点に鑑みてなされたものであり、ボイドのでき易い深いトレンチ列もしくは経済性の悪い幅広トレンチ列を形成せずに、高耐圧に必要なオフセットドレイン領域の幅を確保しつつ占有面積を小さくすることができる横型MOS半導体装置を提供とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
特許請求の範囲の請求項1記載の発明によれば、前記発明の目的を達成するために、半導体基板の一方側の表面層に、それぞれ一導電型の、ソース領域とドレイン領域と、該ドレイン領域より低不純物濃度で互いに接するオフセットドレイン領域とを備え、前記ソース領域表面と前記オフセットドレイン領域表面に挟まれる他導電型のチャネル領域表面にゲート絶縁膜を介して設けられるゲート電極を有する横型MOS半導体装置において、主電流が前記オフセットドレイン領域を前記半導体基板の表面に沿って蛇行して流れるように、前記オフセットドレイン領域に、相互に並列で蛇行状の平面パターンであって表面から垂直に形成されるトレンチ列を備え、該トレンチ列に電流阻害材料が充填されている横型MOS半導体装置とする。
特許請求の範囲の請求項2記載の発明によれば、半導体基板の一方側の表面層に、一導電型のエミッタ領域と他導電型のコレクタ領域と、該コレクタ領域より低不純物濃度で互いに接するオフセットドレイン領域とを備え、前記エミッタ領域表面と前記オフセットドレイン領域表面に挟まれる他導電型のチャネル領域表面にゲート絶縁膜を介して設けられるゲート電極を有する横型MOS半導体装置において、主電流が前記オフセットドレイン領域を前記半導体基板の表面に沿って蛇行して流れるように、前記オフセットドレイン領域に、相互に並列で蛇行状の平面パターンであって表面から垂直に形成されるトレンチ列を備え、該トレンチ列に電流阻害材料が充填されている横型MOS半導体装置とする。
【0007】
特許請求の範囲の請求項3記載の発明によれば、前記電流阻害材料がシリコン酸化膜である特許請求の範囲の請求項1または2記載の横型MOS半導体装置とする。
特許請求の範囲の請求項4記載の発明によれば、前記電流阻害材料が、前記ドレイン領域とは異なる導電型のエピタキシャルシリコンもしくはポリシリコンである特許請求の範囲の請求項1または2記載の横型MOS半導体装置とする。
特許請求の範囲の請求項5記載の発明によれば、前記半導体基板が前記表面層の下層に絶縁膜を介して半導体支持基板を備える特許請求の範囲の請求項1乃至4のいずれか一項に記載の横型MOS半導体装置とする。
特許請求の範囲の請求項6記載の発明によれば、前記半導体基板がn型の前記表面層と下層のp型の半導体支持基板を備える特許請求の範囲の請求項1乃至4のいずれか一項に記載の横型MOS半導体装置とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ボイドのでき易い深いトレンチ列もしくは経済性の悪い幅広トレンチ列を形成せずに、高耐圧に必要なオフセットドレイン領域の幅を確保しても占有面積を小さくすることのできる横型MOS半導体装置を提供とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明にかかる横型MOS型半導体装置について、特には本発明の特徴部分であるオフセットドレイン領域について、図面を参照して詳細に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する実施例の記載に限定されるものではない。
図1−1は本発明の実施例1にかかるLDMOSFETのオフセットドレイン領域の拡大斜視図(a)、断面図(b)、平面図(c)である。図1−2は、前記図1−1の(b)に対応する、本発明の実施例1にかかるLDIGBTのオフセットドレイン領域の断面図である。図5は本発明にかかる、蛇行並列トレンチ列と蛇行ドレイン電流経路とを示す模式的斜視図と模式的平面図である。図6は本発明にかかる、蛇行並列トレンチ列間隔と蛇行の程度を示す模式的拡大平面図である。図7は本発明にかかる、蛇行並列トレンチの深さとトレンチ分離による蛇行ドレイン電流経路を示す模式的斜視図である。図8は本発明の実施例1にかかるLDMOSFETのオフセットドレイン領域の製造方法を説明するための主要な製造工程を示す半導体基板の要部斜視図である。
図1−1に示されるように、シリコンサブストレート(半導体支持基板)2上に埋め込み絶縁膜3を介して厚さ10μmのp型表面層(SOI層)4を有するSOI半導体基板1を用意する。このSOI半導体基板1に形成されるLDMOSFET(横型二重拡散MOSトランジスタ)を構成する低不純物濃度のn-型オフセットドレイン領域5はゲート電極6とn+型ドレイン領域12の間の表面層4にn+型ドレイン領域12より相対的に不純物濃度が低い領域として形成される。n+型ドレイン領域12は、たとえば、並列トレンチ列8を挟んでn+型ソース領域13と対向してn-型オフセットドレイン領域5内に形成される。このn+型ドレイン領域12は並列トレンチ8と接してもよいし、離れていてもよい。このn-型オフセットドレイン領域5内に、酸化膜など絶縁膜(電流阻害材料)7が充填された幅2μmで、深さ10μmの複数の浅い(前記図3、図4のトレンチの深さに比べて浅い)並列トレンチ列8が一定の間隔を保持するように配置される。この複数の並列トレンチ列8で区切られた前記n-型オフセットドレイン領域5を矢印で示すドレイン電流経路9とする。さらに、この各トレンチ列8はそれぞれの間隔を保ったまま、表面に平行な方向に湾曲もしくは蛇行させているので、矢印で示すようにドレイン電流経路9は、前記n-型オフセットドレイン領域5の中を蛇行並列トレンチ列8に沿って強制的に湾曲もしくは蛇行させられている。この結果、n-型オフセットドレイン領域5の幅は実質的に増大する。
【0010】
図5に本発明のトレンチ分離によるオフセットドレイン領域の幅の増大効果を詳述するための蛇行並列トレンチ列とドレイン電流経路との模式的斜視図および模式的平面図を示す。TEOS膜やHTO膜などの絶縁膜7で充填された蛇行並列トレンチ列8と下地のSOI埋め込み絶縁膜(SOIはSilicon on Insulatorの略)3によって囲まれる蛇行オフセットドレイン領域を流れるドレイン電流経路(矢印)9によって、電流経路が最短距離を直線的に通る従来の電流経路よりも長くなるので、オフセットドレイン領域の幅(電流経路方向の長さ)が増大する。具体的には、本発明による蛇行並列トレンチ列8によるn-型オフセットドレイン領域5中を通る電流経路9は、図6(a)に示されるようにトレンチ列8を120度の角度の屈曲部10として蛇行形状にさせることにより、合わせて25μm+10μm+25μmとして60μmの電流経路9の長さ(すなわち、n-型オフセットドレイン領域5の幅)を確保すると共に、平面的には35μmのn-型オフセットドレイン領域5の幅に縮小できる。さらに、図6(a)で、両端矢印で示すようにトレンチ列8の間隔4μmについても、屈曲した狭いところではその2分の1の2μmに縮小されて電気抵抗が大きくなる。従って、電気抵抗を小さくする必要があるならば、図7に示すようにトレンチ列8の深さを(a)に示す前記10μmから(b)の15μmに増大させる(同時にSOI層(表面層)の厚さも15μmにする必要がある)ことによってn-型オフセットドレイン領域5中の電流経路9は深さ方向にも拡大されるので、電流経路が狭くなることによる抵抗増加に関しても大きな支障はなく、むしろオン抵抗を低減することもできる。
【0011】
しかし、トレンチ列8の蛇行の程度は、屈曲部10における電界集中を緩和するためには、図6(b)に示されるように、60μmの長さの電流経路を確保して、平面におけるオフセットドレイン領域幅を30μmに縮小するように、屈曲部10の角度を60度程度にすることが限界であり、屈曲部10または曲率部(図示せず)の屈曲角度または曲率を60度以下に小さくしすぎることは避けた方がよい。
図8は、本発明にかかる耐圧700VのLDMOSFETを形成する場合について、蛇行オフセットドレイン領域を形成するための主要なプロセス工程を示す半導体基板の要部斜視図である。図8において、(a)に示すシリコンサブストレート2と埋め込み絶縁膜3とp型SOI層(表面層)4からなるSOI半導体基板1の、厚さ10μmのp型SOI層(表面層)4の表面に、(b)に示すように、SiO2膜などによって前記図6(a)に示したパターンのトレンチエッチングマスク開口部8−1を形成する。次に(c)に示すように下地のSOI層4の表面から、周知のドライエッチングによる異方性エッチングなどにより埋め込み絶縁膜3に達する深さの並列トレンチ列8を形成する。次に前記トレンチエッチングマスク酸化膜を除去し、ソース/ゲート/ドレインが形成される領域を酸化膜などでマスクし、(d)に示されるように気相拡散により蛇行並列トレンチ側壁にリンをドープ後、熱拡散を行ってリンを押し込み、n-型オフセットドレイン領域5となる均一な不純物濃度2×1015cm-3のn-型シリコン領域を形成する。次に、(e)に示すようにLP−CVD(減圧CVD)によって並列トレンチ列8内にTEOS膜やHTO膜などの酸化膜からなる絶縁膜7を充填させる。その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)で並列トレンチ列8内部以外のウエハ表面に成膜された絶縁膜を除去する。その結果、絶縁膜7で充填された並列トレンチ列8と、底部を埋め込み絶縁膜3で囲まれた平面蛇行形状のSOI層(表面層)4からなる複数の分割n-型オフセットドレイン領域5が形成される。その後、n+型ソース領域13とn+型ドレイン領域を形成後、n+型ソース領域13表面とn-型オフセットドレイン領域5表面に挟まれたp型SOI層(表面層)4をチャネル領域としてチャネル領域表面にゲート酸化膜11を介して形成されるゲート電極6からなるMOSゲート構造を形成する。この際、ゲート絶縁膜11とゲート電極6の形成後に、ゲート電極をマスクにして自己整合的にp型チャネル領域とn+型ソース領域、n+型ドレイン領域を形成することもできる。このようにして、LDMOSFETの作製が終了する(f)。
【0012】
この図8では、トレンチ内をSiO2膜(TEOS膜、HTO膜)で充填させているが、充填材はこれに限定されるものではなく、ボロンなどのp型のドーパントがドーピングされたエピタキシャルシリコンやポリシリコンで充填することにより電流が実質的に流れなくする材料にしてもよい。また、図8では蛇行並列トレンチ列8の間隔が広く、オフセットドレイン領域5内を屈曲せずに直進できるように見えるが、これは図8が模式的に描かれているためで、実際の蛇行並列トレンチ列8の間隔は狭いところで、2μmであるので、ドレイン電流が屈曲せずに直進できることは無い。前記プロセスフローの説明では、半導体基板1としてはSOI基板を用いたが、SOI基板に限定されるものではなく、p型のシリコンサブストレート2上にn型エピタキシャルシリコン層を前記表面層4として形成したものを半導体基板1としてもよい。この場合は、ソース領域/ドレイン領域/MOSゲート構造については、図2と同様に形成することができる。
さらに、前記図8に示すプロセスフローでは、SOI層(表面層)4に蛇行並列トレンチ列8を形成してからn-型オフセットドレイン領域5を形成したが、先にSOI層(表面層)4をオフセットドレイン領域とするn-型不純物濃度になるように形成後、前記蛇行並列トレンチ列8を形成してもよい。
【0013】
さらに、以上の本発明にかかる実施例では、LDMOSFETについて説明したが、IGBTにも適用することができる。図1−2に示すように、前記図1−1(b)において、n+型ドレイン領域12をp+型コレクタ領域13に変更し、n+型ソース領域13をn+型エミッタ領域とみなせば、横型MOS半導体装置の一種である横型IGBTとすることができる。前記p+型コレクタ領域13への変更以外は図1−1を参照して説明した本発明にかかるLDMOSFETと同様にして作製することができるので、再度、同様の説明を繰り返すことを避けるため、詳細な製造方法の説明は省略する。図1−2の符号についても、図1−1と同符号は同様の機能領域を示すものとする。
この発明は、上記のように構成されているので、次のような効果を奏する。従来の高耐圧トレンチ横型MOSFETや横型IGBTのように、広い幅のオフセットドレイン領域を短縮させるために必要な幅が広いトレンチもしくは深いトレンチを形成しなくても、幅が狭く、深さが浅いトレンチでもオフセットドレイン領域の幅を確保したまま、オフセットドレイン領域占有面積を低減することができる。幅広いトレンチが必要ないので、トレンチ充填に必要な成膜膜厚を低減できる。従来のオフセットドレイン領域は、2次元的な電流経路であったが、本発明によれば、3次元的にドレイン電流経路の断面積の増大ができるので、オン抵抗を低減することができる。オン抵抗が低減できるので、トレンチ深さを前記図3に示すトレンチのように極端に深くする必要はなく、コストが低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1−1】本発明の実施例1にかかるLDMOSFETのオフセットドレイン領域の拡大斜視図(a)、A−A'断面図(b)、要部平面図(c)である。
【図1−2】図1−1の(b)に対応する、本発明の実施例1にかかる横型IGBTのオフセットドレイン領域のA−A'断面図である。
【図2】従来の700V−LDMOSFETの要部断面図である。
【図3】従来のトレンチ700V−LDMOSFETの要部断面図である。
【図4】従来のオフセットドレイン領域を構成するドレインを説明する模式的断面図である。
【図5】本発明にかかる、トレンチ分離による蛇行オフセットドレイン領域を示す模式的斜視図と模式的平面図である。
【図6】本発明にかかる、トレンチ分離による蛇行オフセットドレイン領域の模式的拡大平面図である。
【図7】本発明にかかる、トレンチ分離による蛇行オフセットドレイン領域を示す模式的斜視図である。
【図8】本発明の実施例1にかかるLDMOSFETのオフセットドレイン領域の製造方法を説明するための主要な製造工程を示す半導体基板の要部斜視図である。
【符号の説明】
【0015】
1 半導体基板
2 シリコンサブストレート、半導体支持基板
3 埋め込み絶縁膜
4 SOI層、表面層
5 オフセットドレイン領域
6 ゲート電極
7 絶縁膜、電流阻害材料
8 トレンチ列
8−1 トレンチエッチングマスク開口部
9 電流経路、ドレイン電流経路
10 屈曲部
11 ゲート酸化膜
12 n+型ドレイン領域
13 n+型ソース領域
14 p+型コレクタ領域
15 n+型エミッタ領域。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の一方側の表面層に、それぞれ一導電型の、ソース領域とドレイン領域と、該ドレイン領域より低不純物濃度で互いに接するオフセットドレイン領域とを備え、前記ソース領域表面と前記オフセットドレイン領域表面に挟まれる他導電型のチャネル領域表面にゲート絶縁膜を介して設けられるゲート電極を有する横型MOS半導体装置において、主電流が前記オフセットドレイン領域を前記半導体基板の表面に沿って蛇行して流れるように、前記オフセットドレイン領域に、相互に並列で蛇行状の平面パターンであって表面から垂直に形成されるトレンチ列を備え、該トレンチ列に電流阻害材料が充填されていることを特徴とする横型MOS半導体装置。
【請求項2】
半導体基板の一方側の表面層に、一導電型のエミッタ領域と他導電型のコレクタ領域と、該コレクタ領域より低不純物濃度で互いに接するオフセットドレイン領域とを備え、前記エミッタ領域表面と前記オフセットドレイン領域表面に挟まれる他導電型のチャネル領域表面にゲート絶縁膜を介して設けられるゲート電極を有する横型MOS半導体装置において、主電流が前記オフセットドレイン領域を前記半導体基板の表面に沿って蛇行して流れるように、前記オフセットドレイン領域に、相互に並列で蛇行状の平面パターンであって表面から垂直に形成されるトレンチ列を備え、該トレンチ列に電流阻害材料が充填されていることを特徴とする横型MOS半導体装置。
【請求項3】
前記電流阻害材料がシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項1または2記載の横型MOS半導体装置。
【請求項4】
前記電流阻害材料が、前記ドレイン領域とは異なる導電型のエピタキシャルシリコンもしくはポリシリコンであることを特徴とする請求項1または2記載の横型MOS半導体装置。
【請求項5】
前記半導体基板が前記表面層の下層に絶縁膜を介して半導体支持基板を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の横型MOS半導体装置。
【請求項6】
前記半導体基板がn型の前記表面層と下層のp型の半導体支持基板を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の横型MOS半導体装置。




【図1−1】
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【図1−2】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−158545(P2009−158545A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−332016(P2007−332016)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(503361248)富士電機デバイステクノロジー株式会社 (1,023)
【Fターム(参考)】