説明

液晶表示装置および測距光学装置

【課題】 ビームスプリッタを備えた測距装置等において、安価で表現の自由度が高い液晶パネルを使用して、高輝度・高コントラストの表示が可能な表示装置を提供する。
【解決手段】 対物レンズと接眼レンズとの間の光路上に介装したビームスプリッタ3を介して、対物レンズからの観察像に、表示装置からの表示画像を合成する装置において、前記表示装置として、LEDをバックライト17aとして備える垂直配向型の液晶パネル17bを設け、かつ前記液晶パネルは、前記接眼レンズ(12)に向けた表示画像の光路L1に対して所定角度だけ傾斜して設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像等の表示に液晶パネルを使用した表示装置に関し、より詳しくは、対物レンズと接眼レンズとの間の光路上に設けたビームスプリッタを介して、対物レンズからの観察像に、液晶パネルによる表示画像を合成して、これらを同時に視認できるようにした液晶表示装置およびこれを適用した測距光学装置に関する。
【背景技術】
【0002】
双眼鏡や単眼鏡にレーザ測距装置を内蔵して、観察者と目標物との間の距離を測定できるようにした測距装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。この種の測距装置では、例えば接眼レンズにて観察される目標物に向けて射出したレーザ光が、目標物にて反射して戻ってくるまでの時間から距離を算出している。対物レンズと接眼レンズとの間の光路上には、可視光とレーザ光とを分離するビームスプリッタが介装されている。ビームスプリッタでは、そのビーム分割面にて可視光は透過し、可視光よりも波長の長いレーザ光は反射する。この特性に基づき、可視光を接眼レンズへと導きながら、レーザ光のみを可視光から分離して、視野外に置いた受光素子へと導入することができる。
【0003】
前述したビームスプリッタは、レーザ光を分離するのみならず、測定結果である測定距離等の表示を行うためにも用いられている。すなわち、ビーム分割面からのレーザ光とは反対向きに測定距離等の表示画像を入射し、その光線をビーム分割面にて反射させて接眼レンズの方向に射出させることができる。このような表示装置の構成によれば、使用者が観察している目標物の視野内にて、測定結果を目標物に重ねて視認できるので、使い勝手のよい測距装置とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−169363号公報
【特許文献2】実用新案登録第3089101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
双眼鏡等の視野内に測定結果を表示する構成においては、白昼下での使用時など、観察される視野が非常に明るい状態でも表示を確実に視認できるようにする必要がある。このことから、表示装置の特性として、特に高輝度および高コントラストであることが求められる。このような観点から好適な表示装置として、画素自体が高輝度で発光する有機ELパネルを用いたものがある。しかしながら、有機ELパネルは高額な開発費が必要であり、さらに高輝度で使用した場合の寿命はLED等に比べて短いという欠点がある。また、LEDにより画素を構成したLEDパネルも、やはり高額な開発費が必要であり、さらに現状の技術では、所要の情報を表示できるような多数の画素を配列して表示パネルを構成することが困難である。これに対して、液晶パネルは比較的安価であり、表現の自由度および耐久性が高いが、その反面、高輝度、高コントラストが得難く、前述したようなビームスプリッタを介しての表示には適さないと考えられている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1は、
対物レンズと接眼レンズとの間の光路上に介装したビームスプリッタを介して、対物レンズからの観察像に、表示装置からの表示画像を合成する装置において、
前記表示装置として、LEDをバックライトとして備える垂直配向型の液晶パネルを設け、かつ前記液晶パネルは、前記接眼レンズに向けた表示画像の光路に対して所定角度だけ傾斜して設けてあることを特徴とする液晶表示装置である。
請求項2は、
距離測定対象となる目標物にレーザ光を放射する発光部を備えた第1の光学系と、
前記目標物から反射してきたレーザ光が入射する受光部を備えた第2の光学系と、
前記発光部から放射されて前記目標物で反射したレーザ光が前記受光部に入射することにより前記目標物までの距離を算出する演算手段と、
前記演算手段で算出された結果を表示する測定結果表示装置とを有し、
前記光学系の少なくとも何れか一方が、接眼レンズ、対物レンズ、第1プリズムおよび第2プリズムから成る正立プリズム、前記第1プリズムおよび第2プリズムの間に配置されるビームスプリッタを備えると共に、
前記発光部からのレーザ光を前記ビームスプリッタのビーム分割面にて反射させて前記目標物に放射し、および/または前記目標物からの反射レーザ光を前記ビームスプリッタのビーム分割面にて反射させて前記受光部に入射させるように、
かつ、前記測定結果表示装置を、前記ビームスプリッタを介して、前記対物レンズからの観察像に表示画像を合成するように構成した測距装置において、
前記測定結果表示装置として、LEDをバックライトとして備える垂直配向型の液晶パネルを設け、かつ前記液晶パネルは、前記接眼レンズに向けた表示画像の光路に対して所定角度だけ傾斜して設けてあることを特徴とする測距光学装置である。
【発明の効果】
【0007】
この発明の特徴は、表示装置として、LEDをバックライトとして備える垂直配向型の液晶パネルを適用したこと、この液晶パネルを、接眼レンズに向けた表示画像の光路に対して所定角度だけ傾斜させて設けたことにある。
【0008】
透過型液晶パネルでは、偏向板での光量の減衰が避けられないことから、一般に有機ELパネルやLEDに比較して高輝度の表示装置を得にくいという難点がある。これに対して、本発明者は、基本的に高コントラストの特性を有する垂直配向型の液晶パネルにおいて、これを正面から観察した場合に比較して、ある程度傾斜させたほうが透過光量が増大することに着目し、これにより、バックライトとして高輝度が得られるLEDを適用する共に、液晶パネルを傾斜して設けるという構成に至ったものである。
【0009】
この発明の構成によれば、有機ELパネルなどに比較して安価で表現の自由度が高く、耐久性にも優れた液晶パネルを適用して高輝度、高コントラストの表示装置を実現することができる。また、測距表示結果を白昼下でも十分に視認しやすい実用的な測距双眼鏡等の測距光学装置を安価に提供することが可能になる。
【0010】
なお、この発明に係る液晶表示装置は、測距結果の表示に限られず、例えば方位センサーを介して検出した方位角の表示や、GPSセンサを介して検出した経緯度情報など、種々の情報の表示に適用して、各種光学機器の実用性向上に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明に係る液晶表示装置を備えた測距双眼鏡の一実施形態の概略構成を示す平面図。
【図2】図1の液晶表示装置部分の詳細を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図。
【図3】液晶パネルの構成を示す概略側面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明に係る液晶表示装置およびこれを適用した測距双眼鏡の実施形態につき図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1〜図2に示されるこの発明の一実施態様である測距双眼鏡1は、一対の光学系2と、ビームスプリッタ3と、発光部4と、受光部5と、演算手段6と、測定結果表示装置7と、筐体8とを備えている。
【0014】
前記一対の光学系2は、図1における上側に一方の光学系2Aが配置され、かつ下側に他方の光学系2Bが配置されている。なお、一方の光学系2Aおよび他方の光学系2Bは、測距双眼鏡1の中心軸線Xを中心に線対称となるように、かつ一方の光学系2Aの光軸Aおよび他方の光学系2Bの光軸Bが平行になるように配置されている。
【0015】
一対の光学系2は、対物レンズ9、視度調節用レンズ10、シュミット・ペシャンプリズム11および接眼レンズ12を有している。
【0016】
図1に示されるように、測距双眼鏡1は、正立プリズムとしてシュミット・ペシャンプリズム11を用いており、第1プリズムとしてペシャンプリズム13を用い、第2プリズムとしてシュミットプリズム14を用いている。前記正立プリズムの種類は、第1プリズムおよび第2プリズムに分割された構成のものである限り、特に前記のものには制限されず、例えばアッベプリズム、ドーブレッスプリズム、シュミット・ペシャンプリズムおよびケーニッヒプリズム等のダハプリズム、並びにポロプリズム等を適用することもできる。
【0017】
測距双眼鏡1の焦点調節機構(図示せず)および視度調節機構(図示せず)により焦点調節および視度調節を行うと、対物レンズ9から入射する光は、シュミットプリズム14と接眼レンズ12との間に現れる結像面15で結像することとなる。
【0018】
ペシャンプリズム13とシュミットプリズム14との間には、ビームスプリッタ3が配置されている。ビームスプリッタ3のビーム分割面16は、測距双眼鏡1の中心軸船Xに直交する方向で、かつビームスプリッタ3にレーザーが入射する方向から45°の角度を成すように配置されている。図1に示されるようなビーム分割面の配置にすることにより、ビームスプリッタ3に入射するレーザ光と一対の光学系2の光軸とを一致させることができる。ビームスプリッタ3は、2個の三角柱のプリズムの側面同士を接着した直方体形状のプリズムである。また、三角柱のプリズムの接着面は、接着する前にコーティングを予め施しており、後述する所定の光学特性を有するようになっている。
【0019】
ここで、ビームスプリッタ3におけるビーム分割面16の光学特性の1例を挙げると、そのビーム分割面16は、波長が400〜600nm付近の透過率が90%以上であり、かつ波長が650nm付近の透過率が50%程度であり、かつ波長が900nm付近の光を反射する。すなわち、ビーム分割面16は、可視領域の光は透過させるが、赤外線レーザー等の赤外領域の光は反射させることになる。また、前記ビーム分割面16は、レーザ光が投射される面ではレーザ光を反射し、かつレーザ光が投射される面の裏面では測定結果表示装置7から出力される測定結果の表示を接眼レンズ12に向う光学系の光軸に一致するように反射するコーティングが施される。
【0020】
発光部4は、発光素子(図示せず)を有する装置であり、ビームスプリッタ3に向けて赤外線レーザ光を放射することができる。
【0021】
受光部5は、受光素子(図示せず)を有する装置であり、ペシャンプリズム13からビームスプリッタ3に入射するレーザ光がビーム分割面16で反射した後に入射することになるレーザ光を感知することができる。
【0022】
演算手段6は、受光部5がレーザ光を感知したことが出力されることにより、発光部4のレーザ光の放射と受光部5へのレーザ光の入射とから観測地点から目標物までの距離を算出するように構成されている。この演算手段としては、発光部4から放射され、かつ目標物で反射したレーザ光が受光部5に入射することにより、操作者がこの測距双眼鏡を使用している観測地点から目標物までの距離を算出することができる限り、適宜の手段を採用することができ、例えばレーザ光が発光部4で放射されてから受光部5に入射するまでの時間および光速から観測地点と目標物との距離を算出する演算手法を採用したマイクロコンピュータを適用することができる。
【0023】
図2は、前記測定結果表示装置7の詳細を示している。測定結果表示装置7は、液晶表示パネル17、3個のミラー18a,18b,18c、リレープリズム19および表示用結像レンズ20を有している。リレープリズム19は、この場合はシュミットプリズムで構成されている。演算手段6から算出値が集積回路等の制御手段から出力されることにより、液晶表示パネル17に測定結果が表示される。液晶表示パネル17に表示された測定結果は、第1のミラー18a、リレープリズム19、第2のミラー18b、表示用結像レンズ20、第3のミラー18c、ビームスプリッタ3およびシュミットプリズム14により、結像面15で結像する。なお、測定結果表示装置7における液晶表示パネル17が出力する波長は、結像面15で結像可能な程度にビーム分割面16で反射し、かつ接眼レンズ12を介して操作者が快適に視認できるように適宜に決定することができる。
【0024】
図1に示される発光部4、受光部5、演算手段6および液晶表示パネル17は、電池として示される電源21に接続されている。すなわち、電源21の電力により測距双眼鏡1は観測地点から対象物までの距離を測定することになる。
【0025】
図3には、前記液晶表示パネル17の構成を示す。液晶表示パネル17は、LEDからなるバックライト17aと、これに隣接して配置された液晶パネル17bとからなる。バックライト17aには高輝度LEDを採用して、できるだけ高い輝度が得られるように図る。一方、液晶パネル17bとしては、いわゆる垂直配向型(VA型ともいう。)のものを適用する。一般にこの種の透過型の液晶パネルでは、その適用法として、表示したい文字や図形等のパターン部分を不透明にするポジタイプと、パターン部分のみを透明にするネガタイプとがあるが、この測定結果表示装置7においては、双眼鏡による観察像に測距結果の数値等を合成表示するのに適した後者のネガタイプを適用する。
【0026】
さらに、この発明の特徴として、前記液晶表示パネル17は、その結像面15および接眼レンズ12に至る光路L1に対して所定の角度θ2だけ傾斜して設けてある。すなわち、液晶パネル17bの表面は、前記光路L1における垂直面に対してθ2だけ傾いている。この傾斜角θ2は、具体的には液晶パネル17bの特性にもよるが、例えば5〜15度の範囲内にて設定すればよい。なお、図2の(b)にも液晶表示パネル17の傾斜角度としてθ1が示してあるが、これは光軸を基準とした組み付け角度を示しており、必ずしも前記傾斜角度θ2とは一致しない。また、この実施形態では、前述したように液晶表示パネル17から接眼レンズ12に至る表示光学系の光路(L1)を、3個のミラー18a〜18c、リレープリズム19、表示用結像レンズ20を用いて形成しているが、これは一例であって、この光路をどのように形成するかは任意である。
【0027】
図1に示す測距双眼鏡1の使用方法および作用は次の通りである。先ず、観察者が接眼レンズ12を覗くようにして一対の光学系2の光軸AおよびBを、距離測定の対象となる目標物に向ける。前記光軸AおよびBを目標物に向けると、観察者は対物レンズ9、視度調節用レンズ10、ペシャンプリズム13、ビームスプリッタ3、シュミットプリズム14および接眼レンズ12を透過する光により目標物を観察することができる。
【0028】
次に、目標物に焦点を合わせる。また、視度調節機構により視度調節用レンズ10を光軸AおよびBに沿って平行移動させて視度調節を行う。
【0029】
続いて、発光部4からレーザ光を放射させる。もっとも、前記光軸AおよびBを目標物に向ける前に発光部4からレーザ光を放射していても良い。
【0030】
発光部4からレーザ光が放射されると、レーザ光はビームスプリッタ3に入射する。図1に示されるように、レーザ光の入射方向とビーム分割面16とが45°を成すようにしてビームスプリッタ3が設置されているので、ビームスプリッタ3に入射したレーザ光は、ビーム分割面16で反射して他方の光学系2Bの光軸Bに一致することになる。
【0031】
ビーム分割面16で反射したレーザ光は、ペシャンプリズム13に入射する。さらに、レーザ光は、視度調節用レンズ10を通って対物レンズ9から放射されることとなる。レーザ光の進行方向は、他方の光学系2Bの光軸Bに一致しているので、レーザ光は観察者が接眼レンズ12を通して観察している目標物に投射される。
【0032】
目標物に投射されたレーザ光の一部又は全部が反射し、反射したレーザ光の一部が一方の光学系2Aに入射する。一方の光学系2Aにおける対物レンズ9から入射したレーザ光は、視度調節用レンズ10を通ってペシャンプリズム13に入射し、さらにビームスプリッタ3に入射する。ビームスプリッタ3に入射したレーザ光は、ビーム分割面16で反射して受光部5に入射する。
【0033】
受光部5にレーザ光が入射すると、レーザ光の入射が受光部5から演算手段6に出力される。この出力により、演算手段6で観測地点から目標物までの距離を測定することができる。
【0034】
演算手段6で算出された結果が測定結果表示装置7に出力されることにより、液晶表示パネル17に測定結果が表示される。液晶表示パネル17に表示された測定結果は、ミラー18aで反射され、リレープリズム19で方向を転換され、間に表示用結像レンズ20を備えた2個のミラー18bと18cを通過し、ビーム分割面16で反射されることにより、光軸Bに平行に進行することとなり、さらにシュミットプリズム14を介して、結像面15で結像することとなる。
【0035】
このようにして、操作者は測定結果表示装置7によって表示された目標物までの距離を双眼鏡の視野内にて視認することができる。そして、このとき観察者によって視認される測距表示は、前述したように高輝度LEDをバックライトとして備えた垂直配向型の液晶パネルを光路に対して傾斜して設けた構成に基づき、高輝度・高コントラストの画像として表示される。したがって、観察者にとって測距表示の背景となる視野内の光景が極めて明るい条件下であっても、測距表示を容易に読み取ることができる。また、液晶パネルは、有機ELパネル等に比較して、高画素のものであっても比較的安価である。これにより、測距双眼鏡のコストを低減できることに加えて、双眼鏡視野内への表示内容の自由度が高められるので、測距表示のみならず、必要に応じて種々の表示、例えばレティクルなどを表示させることも可能である。
【0036】
なお、前記実施形態は測距光学装置を双眼鏡として構成し、左右それぞれの光学系にビームスプリッタを備えて、一方の光学系に設けた発光部から放射したレーザ光を他方の光学系に設けた受光部に入射する構成としている。しかしながら、この発明に係る測距光学装置としては必ずしも左右光学系の各々にビームスプリッタを設ける必要はなく、レーザ光の発光用または受光用の光学系を観察用の光学系とは別に設けた構成とすることもできる。その場合には、発光部からのレーザ光の放射または受光部へのレーザ光の入射を行う観察光学系にのみビームスプリッタを設け、そのビームスプリッタを介してこの発明に係る液晶表示装置を適用するようにすればよい。また、レーザ光の発光または受光のみを行う光学系を設けた構成においては、観察光学系は必ずしも双眼鏡とする必要はなく、単眼鏡であってもよい。すなわち、この発明に係る測距装置においては、2系統の光学系の少なくとも何れか一方が、接眼レンズ、対物レンズ、第1プリズムおよび第2プリズムから成る正立プリズム、前記第1プリズムおよび第2プリズムの間に配置されるビームスプリッタを備えた構成であればよく、また、前記発光部からのレーザ光を前記ビームスプリッタのビーム分割面にて反射させて前記目標物に放射し、および/または前記目標物からの反射レーザ光を前記ビームスプリッタのビーム分割面にて反射させて前記受光部に入射させるように構成されていればよい。
【0037】
さらに、実施形態はこの発明の一構成例を示したものであるに過ぎず、この発明の技術的範囲がこれら実施形態の内容に限定されるものではないことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0038】
1 測距双眼鏡
2 一対の光学系
2A 一方の光学系
2B 他方の光学系
3 ビームスプリッタ
4 発光部
5 受光部
6 演算手段
7 測定結果表示手段
8 筐体
8A 上側筐体
8B 下側筐体
9 対物レンズ
10 視度調節用レンズ
11 シュミット・ペシャンプリズム
12 接眼レンズ
13 ペシャンプリズム
14 シュミットプリズム
15 結像面
16 ビーム分割面
17 液晶表示パネル
17a バックライト
17b 垂直配向(VA)型の液晶パネル
18a,18b,18c ミラー
19 リレープリズム
20 表示用結像レンズ
21 電源
θ2 液晶パネルの傾斜角度
L1 表示光学系の光路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対物レンズと接眼レンズとの間の光路上に介装したビームスプリッタを介して、対物レンズからの観察像に、表示装置からの表示画像を合成する装置において、
前記表示装置として、LEDをバックライトとして備える垂直配向型の液晶パネルを設け、かつ前記液晶パネルは、前記接眼レンズに向けた表示画像の光路に対して所定角度だけ傾斜して設けてあることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
距離測定対象となる目標物にレーザ光を放射する発光部を備えた第1の光学系と、
前記目標物から反射してきたレーザ光が入射する受光部を備えた第2の光学系と、
前記発光部から放射されて前記目標物で反射したレーザ光が前記受光部に入射することにより前記目標物までの距離を算出する演算手段と、
前記演算手段で算出された結果を表示する測定結果表示装置とを有し、
前記光学系の少なくとも何れか一方が、接眼レンズ、対物レンズ、第1プリズムおよび第2プリズムから成る正立プリズム、前記第1プリズムおよび第2プリズムの間に配置されるビームスプリッタを備えると共に、
前記発光部からのレーザ光を前記ビームスプリッタのビーム分割面にて反射させて前記目標物に放射し、および/または前記目標物からの反射レーザ光を前記ビームスプリッタのビーム分割面にて反射させて前記受光部に入射させるように、
かつ、前記測定結果表示装置を、前記ビームスプリッタを介して、前記対物レンズからの観察像に表示画像を合成するように構成した測距光学装置において、
前記測定結果表示装置として、LEDをバックライトとして備える垂直配向型の液晶パネルを設け、かつ前記液晶パネルは、前記接眼レンズに向けた表示画像の光路に対して所定角度だけ傾斜して設けてあることを特徴とする測距光学装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−137906(P2011−137906A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−296757(P2009−296757)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000156396)鎌倉光機株式会社 (14)
【Fターム(参考)】