説明

現像装置及びそれを備えた画像形成装置

【課題】トナー層厚を調整する濃度キャリブレーション時におけるリークの発生を抑制することにより、キャリブレーションを精度良く実行可能な現像装置及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】キャリブレーションを行う場合、予め電圧可変装置33及びリーク検知装置35を用いてDS間におけるリークの発生及び検知を行い、リーク発生電圧を測定する。そして、測定されたリーク発生電圧を超えない範囲でDS間Vppを設定する。次に、設定されたDS間Vppを固定し、Vmag(DC)を段階的に変化させて基準画像を形成する。そして、形成された基準画像の濃度を濃度検知センサ40により検知し、検知結果から基準画像の濃度が目標値(基準値)となるVmag(DC)を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に搭載される現像装置及びそれを備えた画像形成装置に関し、特に、磁性キャリアとトナーとから成る二成分現像剤を使用し、現像ローラに帯電したトナーのみを保持させて像担持体上の静電潜像を現像する現像装置の駆動制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真プロセスを用いた画像形成装置における乾式トナーを用いた現像方式としては、キャリアを用いない一成分現像方式と、磁性キャリアを用いて非磁性のトナーを帯電させる二成分現像剤を使用し、現像ローラ上に形成されたトナー及びキャリアから成る磁気ブラシにより像担持体(感光体)上の静電潜像を現像する二成分現像方式とが知られている。
【0003】
一成分現像方式は、磁気ブラシによって像担持体上の静電潜像が乱されることがなく高画質化に適している反面、トナーをチャージローラで帯電させ、弾性規制ブレードで現像ローラ上の層厚を規制するため、トナーの添加剤がチャージローラに付着して帯電能力が低下し、トナーの帯電量を安定して維持することが困難であった。また、規制ブレードにトナーが付着し、層形成が不均一になって画像欠陥をきたすことがあった。
【0004】
また、色重ねを行うカラー印刷の場合、トナーに透過性が要求されるため、非磁性トナーである必要がある。そこで、フルカラー画像形成装置においてはキャリア成分を含まないトナーのみを帯電及び搬送する二成分現像方式を採用する場合が多い。しかし、二成分現像方式は安定した帯電量を長期間維持できトナーの長寿命化に適している反面、前述した磁気ブラシによる影響のため画質の面で不利であった。
【0005】
これらの問題を解決する手段の一つとして、磁気ローラ(トナー供給部材)を用いて現像剤を像担持体(感光体)に対して非接触に設置した現像ローラ(トナー担持体)上に移行させる際に、磁気ローラ上に磁性キャリアを残したまま現像ローラ上に非磁性トナーのみを転移させてトナー薄層を形成し、交流電界によって像担持体(感光体)上の静電潜像にトナーを付着させる現像方式が提案されている。
【0006】
この現像方式においては、現像ローラと感光体の間での電流リークによるノイズの発生と画像濃度ムラの発生が問題となっていた。これは、現像領域で現像ローラに印加する現像バイアスの交流成分を高くし過ぎると、感光体の表面電位と交流電圧のピーク値との電位差が大きくなって感光体と現像ローラとの間にリークが発生し、逆に交流成分を低くし過ぎると、感光体の表面電位と交流電圧のピーク値との電位差が小さくなり、現像ローラから感光体上へトナーが十分に飛翔せず画像濃度ムラが発生するためである。
【0007】
そのため、上記の不具合が発生しないように現像バイアスの交流電圧を選択する必要があるが、実際には現像ローラの成形精度や取り付け精度、感光体と現像ローラとの隙間(現像ギャップ)を決定するスペーサの摩耗等によって現像ギャップや現像ローラの抵抗値が変化するため、現像装置毎に、或いは同じ現像装置であっても経時的にリークの発生し易さが異なってくる。また、リークの発生し易さは装置の使用環境によっても変化するため、一律に同じ交流電圧を選択すると、リークの発生する場合や画像濃度ムラが発生する場合があった。
【0008】
そこで、特許文献1には、像担持体(感光体)とトナー担持体(現像ローラ)との間にリークを発生させるリーク発生手段と、像担持体とトナー担持体との間に流れる電流に基づいてリークの発生を検知するリーク検知手段とを備え、故意にリークを発生させたときのリーク発生電圧に基づいてリークや画像濃度ムラの発生しない最適な交流電圧を選択可能とした現像装置が開示されている。
【特許文献1】特開2003−287942号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述の現像装置では、トナー担持体上のトナー層厚を調整するための濃度キャリブレーション(濃度調整)を行っている。濃度キャリブレーションの一例を示すと、現像ローラに印加する直流及び交流電圧を固定し、磁気ローラに印加する直流及び交流電圧のうち直流電圧を変化させながら基準画像を形成する。そして、基準画像の濃度を感光体上若しくは中間転写体上で読み取る。
【0010】
磁気ローラ−現像ローラ間における直流成分の電位差が大きくなるほど現像ローラ上に形成されるトナー層厚は厚くなり、画像濃度も高くなるため、磁気ローラに印加する直流電圧の変化と共に基準画像の濃度も変化する。そこで、所定の画像濃度となるトナー層厚、即ち磁気ローラに印加する直流電圧を選択し、その値をキャリブレーション結果として設定する。
【0011】
上記のような濃度キャリブレーションを行う場合、感光体−現像ローラ間でリークが発生すると精確な基準画像が形成できなくなる。これは、リークの発生とトナー層厚とに関係があり、現像ローラ上のトナー層が薄い場合、感光体−現像ローラ間でリークが発生し易く、逆にトナー層が厚い場合はリークが発生し難くいという特性がある。
【0012】
そのため、磁気ローラに印加する直流電圧を変化させていくとき、高い直流電圧が印加され実際に使用するレベルの厚いトナー層が形成されたときはリークが発生しなくても、低い直流電圧が印加され薄いトナー層が形成されたときにリークが発生し、その電圧における基準画像の濃度が極端に低くなったり、場合によっては電圧の出力が停止してその後の基準画像が形成できなくなったりして、濃度キャリブレーションが精度良く実行できないという不具合があった。
【0013】
特許文献1の方法によれば、感光体及び現像ローラ間のリークの発生を検知して現像ローラに印加する最適な交流電圧を設定できる。しかし、上述したような濃度キャリブレーション時におけるリークの発生については何ら考慮されていなかった。
【0014】
本発明は、上記問題点に鑑み、トナー層厚を調整する濃度キャリブレーション時におけるリークの発生を抑制することにより、キャリブレーションを精度良く実行可能な現像装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために本発明は、像担持体に非接触で対向配置されるトナー担持体と、該トナー担持体上に磁気ブラシを用いてトナー薄層を形成するトナー供給部材と、該トナー供給部材及び前記トナー担持体に直流電圧及び交流電圧を印加する電圧印加手段と、を有する現像装置において、前記電圧印加手段により前記トナー担持体に印加される交流電圧を変化させて前記像担持体と前記トナー担持体との間にリークを発生させるリーク発生手段と、該リーク発生手段により発生させたリークを検知するリーク検知手段と、該リーク検知手段の検知結果に基づいて前記像担持体−前記トナー担持体間に印加される交流電圧のピークツーピーク値DS間Vppを設定する制御手段と、を有し、前記制御手段は、設定されたDS間Vppを用いて濃度調整を行い、濃度調整結果に基づいて前記トナー供給部材−前記トナー担持体間に印加される電圧の直流成分の電位差と交流成分のDutyのうち少なくとも一方を設定することを特徴としている。
【0016】
また本発明は、上記構成の現像装置において、前記トナー供給部材に印加される直流電圧と交流電圧のDutyのうち少なくとも一方を変化させて前記濃度調整を行うことを特徴としている。
【0017】
また本発明は、上記構成の現像装置と、該現像装置により現像されたトナー像の濃度を検知する濃度検知手段と、を備え、前記リーク検知手段の検知結果に基づいて設定されたDS間Vppを固定し、前記トナー供給部材−前記トナー担持体間に印加される電圧の直流成分の電位差と交流成分のDutyのうち少なくとも一方を段階的に変化させて基準画像を形成するとともに、前記濃度検知手段による基準画像の濃度検知結果に基づいて濃度が目標値となるように直流成分の電位差と交流成分のDutyのうち少なくとも一方を設定する画像形成装置である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の第1の構成によれば、像担持体−トナー担持体間でリークの発生しないDS間Vppが予め設定されるため、濃度調整時においてもリークが発生しなくなる。従って、濃度調整を精度良く実行して、トナー供給部材−トナー担持体間に印加される電圧の直流成分の電位差と交流成分のDutyのうち少なくとも一方を適切な値に設定できる。
【0019】
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の現像装置において、トナー供給部材に印加される直流電圧と交流電圧のDutyのうち少なくとも一方を変化させて濃度調整を行うことにより、DS間Vppが一定に維持されるようにトナー担持体に印加される電圧を調整する必要がなくなり、電圧制御がより簡単なものとなる。
【0020】
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1又は第2の構成の現像装置と、現像装置により現像されたトナー像の濃度を検知する濃度検知手段とを備え、リーク検知手段の検知結果に基づいて設定されたDS間Vppを固定し、トナー供給部材−トナー担持体間に印加される電圧の直流成分の電位差と交流成分のDutyのうち少なくとも一方を段階的に変化させて基準画像を形成することにより、トナー供給部材−トナー担持体間の電圧変化に応じた適切な濃度の基準画像が形成できる。従って、濃度検知手段による基準画像の濃度検知結果に基づいて直流成分の電位差と交流成分のDutyのうち少なくとも一方を画像濃度が目標値となる最適な状態に設定可能であり、文字の潰れや解像度の低下等の発生しない画像形成装置となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の画像形成装置の概略断面図であり、ここではタンデム方式のカラー画像形成装置について示している。カラー画像形成装置100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像を順次形成する。
【0022】
この画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、駆動手段(図示せず)により図1において時計回りに回転し、各画像形成部に隣接して移動する中間転写ベルト8上に順次転写された後、二次転写ローラ9において転写紙P上に一度に転写され、さらに、定着部7において転写紙P上に定着された後、装置本体より排出される構成となっている。感光体ドラム1a〜1dを図1において反時計回りに回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。
【0023】
トナー像が転写される転写紙Pは、装置下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラ12a及びレジストローラ対12bを介して二次転写ローラ9へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、その両端部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられる。また、二次転写ローラ9の下流側には中間転写ベルト8表面に残存するトナーを除去するためのブレード状のベルトクリーナ19が配置されている。
【0024】
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電器2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光ユニット4と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像装置3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)を除去するクリーニング部5a、5b、5c及び5dが設けられている。
【0025】
ユーザにより画像形成開始が入力されると、先ず、帯電器2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット4によって光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像装置3a〜3dには、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色のトナーが補給装置(図示せず)によって所定量充填されている。このトナーは、現像装置3a〜3dにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット4からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
【0026】
そして、中間転写ベルト8に所定の転写電圧で電界が付与された後、中間転写ローラ6a〜6dにより感光体ドラム1a〜1d上のシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナーがクリーニング部5a〜5dにより除去される。
【0027】
中間転写ベルト8は、上流側の搬送ローラ10と、下流側の駆動ローラ11とに掛け渡されており、駆動モータ(図示せず)による駆動ローラ11の回転に伴い中間転写ベルト8が時計回りに回転を開始すると、転写紙Pがレジストローラ12bから所定のタイミングで中間転写ベルト8に隣接して設けられた二次転写ローラ9へ搬送され、フルカラー画像が転写される。トナー像が転写された転写紙Pは定着部7へと搬送される。
【0028】
定着部7に搬送された転写紙Pは、定着ローラ対13により加熱及び加圧されてトナー像が転写紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。転写紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラ15によって排出トレイ17に排出される。
【0029】
一方、転写紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着部7を通過した転写紙Pは分岐部14で用紙搬送路18に振り分けられ、画像面を反転させた状態で二次転写ローラ9に再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が二次転写ローラ9により転写紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着部7に搬送されてトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。
【0030】
画像形成部Pdの下流側且つ二次転写ローラ9の上流側直近には濃度検知センサ40が配置されている。濃度検知センサ40は、画像形成部Pa〜Pdにおいて中間転写ベルト8上に形成される基準画像に測定光を照射し、各基準画像からの反射光量を検出する。検出結果は受光出力信号として後述する制御部37に送信される。濃度検知センサ40としては、一般にLED等から成る発光素子と、フォトダイオード等から成る受光素子を備えた光学センサが用いられる。基準画像の濃度を測定する際、発光素子から中間転写ベルト8上の各基準画像に対し順次測定光を照射すると、測定光はトナーによって反射される光、及びベルト表面によって反射される光として受光素子に入射する。
【0031】
トナーの付着量が多い場合には、ベルト表面からの反射光がトナーによって遮光されるので、受光素子の受光量が減少する。一方、トナーの付着量が少ない場合には、逆にベルト表面からの反射光が多くなる結果、受光素子の受光量が増大する。従って、受光した反射光量に基づく受光信号の出力値により各色の基準画像のトナー付着量(画像濃度)を検知し、予め定められた基準濃度と比較して露光量や現像バイアスの特性値などを調整することにより、各色について濃度補正が行われる。
【0032】
濃度検知センサ40は、測定対象物までの距離を厳密に規定しておく必要があるため、図1に示すように、中間転写ベルト8表面までの距離変動の少ない駆動ローラ11に対抗するような位置に配置されており、中間転写ベルト8上の濃度補正パターンの形成位置に合わせて中間転写ベルト8の幅方向に位置決めされている。
【0033】
なお、濃度検知センサ40は中間転写ベルト8上の基準画像を検知可能な他の位置に配置しても良いが、例えば二次転写ローラ9よりも下流側に配置した場合、画像形成部Pa〜Pdにより基準画像が形成されてから濃度検知が行われるまでの時間が長くなり、さらに基準画像が二次転写ローラ9と接触することにより基準画像の表面状態が変化するおそれもある。そのため、図1のように画像形成部Pdよりも下流側且つ二次転写ローラ9の接触位置よりも上流側に配置することが好ましい。
【0034】
図2は、本発明の画像形成装置に用いられる現像装置の構成を示す側面断面図である。なお、ここでは図1の画像形成部Paに配置される現像装置3aについて説明するが、画像形成部Pb〜Pdに配置される現像装置3b〜3dの構成についても基本的に同様であるため説明を省略する。
【0035】
図2に示すように、現像装置3aは、二成分現像剤(以下、単に現像剤と呼ぶ)が収納される現像容器20を備えており、現像容器20は仕切壁20aによって第1及び第2攪拌室20b、20cに区画され、第1及び第2攪拌室20b、20cには図示しないトナーコンテナから供給されるトナー(正帯電トナー)をキャリアと混合して撹拌し、帯電させるための第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bが回転可能に配設されている。
【0036】
そして、第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bによって現像剤が攪拌されつつ軸方向に搬送され、仕切壁20aに形成された現像剤通過路(図示せず)を介して第1及び第2攪拌室20b、20c間を循環する。図示の例では、現像容器20は左斜め上方に延在しており、現像容器20内において第2攪拌スクリュー21bの上方には磁気ローラ22が配置され、磁気ローラ22の左斜め上方には現像ローラ23が対向配置されている。そして、現像ローラ23は現像容器20の開口側(図2の左側)において感光体ドラム1aに対向しており、磁気ローラ22及び現像ローラ23は図中時計回りに回転する。
【0037】
なお、現像容器20には、第1攪拌スクリュー21aと対面してトナー濃度センサ(図示せず)が配置されており、トナー濃度センサで検知されるトナー濃度に応じて補給装置からトナー補給口20dを介して現像容器20内にトナーが補給される。
【0038】
磁気ローラ22は、非磁性の回転スリーブ22aと、回転スリーブに内包される複数の磁極(ここでは5極)を有する固定マグネットローラ体22bで構成されている。現像ローラ23は、非磁性の現像スリーブから構成されており、磁気ローラ22と現像ローラ23とはその対面位置(対向位置)において所定のギャップをもって対向している。
【0039】
また、現像容器20には穂切りブレード25が磁気ローラ22の長手方向(図2の紙面表裏方向)に沿って取り付けられており、穂切りブレード25は、磁気ローラ22の回転方向(図中時計回り)において、現像ローラ23と磁気ローラ22との対向位置よりも上流側に位置付けられている。そして、穂切りブレード25の先端部と磁気ローラ22表面との間には僅かな隙間(ギャップ)が形成されている。
【0040】
現像ローラ23には、直流電圧(以下、Vslv(DC)という)及び交流電圧(以下、Vslv(AC)という)を印加する第1バイアス回路30が接続されており、磁気ローラ22には、直流電圧(以下、Vmag(DC)という)及び交流電圧(以下、Vmag(AC)という)を印加する第2バイアス回路31が接続されている。また、第1バイアス回路30及び第2バイアス回路31は共通のグランドに接地されている。
【0041】
前述のように、第1攪拌スクリュー21a及び第2攪拌スクリュー21bによって、現像剤が攪拌されつつ現像容器20内を循環してトナーを帯電させ、第2攪拌スクリュー21bによって現像剤が磁気ローラ22に搬送される。そして、磁気ローラ22上に磁気ブラシ(図示せず)を形成し、磁気ローラ22上の磁気ブラシは穂切りブレード25によって層厚規制された後、磁気ローラ22と現像ローラ23との対向部分に搬送され、磁気ローラ22に印加されるVmag(DC)と現像ローラ23に印加されるVslv(DC)との電位差ΔV、及び磁界によって現像ローラ23上にトナー薄層を形成する。
【0042】
現像ローラ23上のトナー層厚は現像剤の抵抗や磁気ローラ22と現像ローラ23との回転速度差等によっても変化するが、ΔVによって制御することができる。ΔVを大きくすると現像ローラ23上のトナー層は厚くなり、ΔVを小さくすると薄くなる。現像時におけるΔVの範囲は一般的に100V〜350V程度が適切である。
【0043】
図3は、現像ローラ23及び磁気ローラ22に印加されるバイアス波形の一例を示す図である。図3(a)に示すように、現像ローラ23には、Vslv(DC)にピークツーピーク値がVpp1である矩形波のVslv(AC)を重畳した合成波形Vslv(実線)が第1バイアス回路30から印加される。また、磁気ローラ22には、Vmag(DC)にピークツーピーク値がVpp2であり、且つVslv(AC)と位相の異なる矩形波のVmag(AC)を重畳した合成波形Vmag(破線)が第2バイアス回路31から印加される。
【0044】
従って、磁気ローラ22及び現像ローラ23間(以下、MS間という)に印加される電圧は、図3(b)に示すようなVpp(max)とVpp(min)を有する合成波形Vmag−Vslvとなる。なお、Vmag(AC)はVslv(AC)よりもDuty比が大きくなるように設定される。実際には図3で示すような完全な矩形波ではなく、一部が歪んだ形状の交流電圧が印加される。
【0045】
磁気ブラシによって現像ローラ23上に形成されたトナー薄層は、現像ローラ23の回転によって感光体ドラム1a現像ローラ23との対向部分に搬送される。現像ローラ23にはVslv(DC)及びVslv(AC)が印加されているため、感光体ドラム1aとの間の電位差によってトナーが飛翔し、感光体ドラム1a上の静電潜像が現像される。
【0046】
現像に用いられずに残ったトナーは、再度現像ローラ23と磁気ローラ22との対向部分に搬送され、磁気ローラ22上の磁気ブラシによって回収される。そして、磁気ブラシは固定マグネットローラ体22bの同極部分で磁気ローラ22から引き剥がされた後、再び適正なトナー濃度で均一に帯電された二成分現像剤として磁気ローラ22上に磁気ブラシを形成し、穂切りブレード25へ搬送される。
【0047】
また、第1バイアス回路30及び第2バイアス回路31には電圧可変装置33が接続されており、現像ローラ23に印加されるVslv(DC)、Vslv(AC)及び磁気ローラ22に印加されるVmag(DC)、Vmag(AC)を可変できるようになっている。さらに、第1バイアス回路30にはリーク検知装置35が接続されている。感光体ドラム1aと現像ローラ23との間(以下、DS間という)でリークが発生した場合、第1バイアス回路30に流れる電流が急激に増加するため、第1バイアス回路30に流れる電流をモニタリングすることでリークの発生を検知することができる。
【0048】
制御部37は、電圧可変装置33に制御信号を送信して第1バイアス回路30及び第2バイアス回路31から印加されるVslv(DC)、Vslv(AC)及びVmag(DC)、Vmag(AC)を制御する。また、Vslv(AC)を変化させてDS間にリークを発生させ、リーク検知装置35によりリークが検知されたときのDS間電位差(以下、リーク発生電圧という)に基づいて、DS間に印加される交流電圧のピークツーピーク値(以下、DS間Vppという)をリークの発生しない範囲に設定する。
【0049】
記憶部39は、例えば読み書き自在のRAM(Random Access Memory)から成り、制御部37により使用される制御プログラムの他、リーク検知装置35の検知結果に基づいて設定されたDS間Vppや、濃度キャリブレーション(以下、単にキャリブレーションという)時に用いられる磁気ローラ−現像ローラ間に印加される直流電圧の電位差Vmag(DC)−Vslv(DC)(以下、MS間ΔVという)等の、制御に必要となるデータが記憶される。なお、制御部37及び記憶部39は、画像形成装置100全体の制御部及び記憶部と兼用しても良いし、現像装置3a〜3dを制御するために独立して配置しても良い。
【0050】
本発明においては、キャリブレーションを行う際、DS間のリーク検知結果に基づいてDS間Vppを設定するとともに、設定されたDS間Vppの条件を固定してキャリブレーションを実行することを特徴としている。具体的には、キャリブレーションに先立って電圧可変装置33及びリーク検知装置35を用いてDS間におけるリークの発生及び検知を行い、リーク発生電圧を測定する。そして、測定されたリーク発生電圧を超えない範囲でDS間Vppを設定する。
【0051】
次に、設定されたDS間Vppを固定し、Vmag(DC)を段階的に変化させて感光体ドラム1a〜1d上に複数の基準画像を形成する。形成された基準画像は中間転写ベルト8上に転写された後、濃度検知センサ40により濃度検知される。そして、検知結果から基準画像の濃度が目標値(基準値)となるVmag(DC)を設定する。
【0052】
これにより、DS間でリークの発生しないDS間Vppが予め設定されるため、Vmag(DC)を段階的に変化させるキャリブレーション時においてもリークが発生しない。従って、キャリブレーションを精度良く実行することができる。
【0053】
なお、ここではVmag(DC)を段階的に変化させることにより、MS間ΔVを変化させているが、Vmag(DC)に代えてVslv(DC)を段階的に変化させるようにしても良い。この場合、DS間Vppが一定に維持されるようにVslv(DC)の変化に応じてVslv(AC)を調整する。
【0054】
また、MS間ΔVを変化させる代わりに、MS間に印加される交流電圧のDutyを変化させても現像ローラ23上のトナー層厚を調整することができる。この場合も、Vmag(AC)のDutyを変化させても良いし、Vslv(AC)のDutyを変化させても良い。なお、Vslv(AC)のDutyを変化させる場合はDS間Vppが一定に維持されるようにVslv(AC)のピークツーピーク値やVslv(DC)を調整する。さらに、MS間ΔV及びMS間に印加される交流電圧のDutyの両方を変化させて現像ローラ23上のトナー層厚を調整することもできる。
【0055】
図4は、本発明の現像装置を備えた画像形成装置におけるキャリブレーションの設定手順を示すフローチャートである。必要に応じて図1、図2を参照しながら、図4のステップに従いVmag(DC)の設定について説明する。先ず、装置立ち上げ時、若しくはユーザの操作によりキャリブレーションが開始されると(ステップS1)、電圧可変装置33によりVslv(AC)を可変する(ステップS2)。そして、リーク検知装置35によりDS間のリーク検知が行われ(ステップS3)、リークが検知されたときはリーク発生電圧を測定する。そして、測定されたリーク発生電圧を超えない範囲でDS間Vpp値が設定され(ステップS4)、DS間Vpp値に応じたVslv(DC)及びVslv(AC)が設定される。
【0056】
次に、Vslv(DC)及びVslv(AC)を固定した状態でVmag(DC)を段階的に変化させて感光体ドラム1a〜1d上に基準画像を形成する(ステップS5)。そして、中間転写ベルト8上に転写された基準画像の濃度を濃度検知センサ40で測定し(ステップS6)、目標濃度となるVmag(DC)を設定する(ステップS7)。最後にベルトクリーナ19により中間転写ベルト8上の基準画像を除去してキャリブレーションを終了する(ステップS8)。
【0057】
図4の制御によれば、DS間でリークの発生しないDS間Vppがキャリブレーションに先立って設定されるため、その後にVmag(DC)を変化させてキャリブレーションを行う場合に、低いVmag(DC)を印加したときにもリークが発生しなくなる。従って、キャリブレーション中に形成される基準画像の濃度が急激に低下するおそれがなく、キャリブレーションを精度良く実行して適切なVmag(DC)を設定可能となる。
【0058】
なお、図4ではVmag(DC)を段階的に変化させてキャリブレーションを実行する例について説明したが、Vmag(DC)に代えてVslv(DC)を段階的に変化させる場合や、Vmag(AC)或いはVslv(AC)のDutyを変化させる場合についても図4と同様の手順で行うことができる。
【0059】
また、ここでは濃度検知センサ40により中間転写ベルト8上に転写された基準画像の濃度を測定しているが、各感光体ドラム1a〜1dの近傍に濃度検知センサを配置して基準画像の濃度を感光体ドラム1a〜1d上で測定するようにしても良い。
【0060】
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、例えば、上記各実施形態では帯電方向が正(プラス側)である正帯電トナーを用い、感光体表面の露光部にトナーを飛翔させる反転現像方式を例に挙げて説明したが、帯電方向が負(マイナス側)である負帯電トナーを用いる現像装置や、感光体表面の未露光部にトナーを飛翔させる正転現像方式の現像装置にも全く同様に適用可能である。
【0061】
また、本発明は図1に示したタンデム式のカラープリンタに限らず、デジタル或いはアナログ方式のモノクロ複写機、モノクロプリンタ及びロータリー現像式のカラープリンタ及びカラー複写機、ファクシミリ等、現像装置を備えた種々の画像形成装置に適用可能である。以下、実施例により本発明の効果を更に詳細に説明する。
【実施例1】
【0062】
図2に示した本発明の現像装置が搭載された図1に示すような試験機を用い、DS間でのリーク発生がキャリブレーションの精度に与える影響について調査した。なお、試験は感光体ドラム1a及び現像装置3aを含むシアンの画像形成部Paにおいて行った。
【0063】
試験機の条件としては、印字速度40枚/分、感光体ドラムの周速を200mm/secとし、ドラム表面電位は白地部電位(V0)を230V、画像部電位(VL)を20Vとした。また、現像ローラはアルマイト表面処理したものを用い、現像ローラの周速を感光体に対し周速比1:3(順回転)、磁気ローラの周速を現像ローラに対し周速比1:5(カウンタ回転)とした。また、DS間ギャップを0.12mm、MS間ギャップを0.3mmとした。現像剤としては、平均粒径6.8μmの正帯電トナーと体積固有抵抗1010Ω、飽和磁化65emu/g、平均粒径45μmのコーティングフェライトキャリアとから成る二成分現像剤(キャリアに対するトナーの混合比率T/C=12重量%)を用いた。
【0064】
現像ローラへの電圧印加条件は、Vslv(DC)=50V、Vslv(AC)の周波数を3.85kHz、Duty=45%とした。また、MS間の電圧印加条件は、Vmag(AC)−Vslv(AC)=1800V、周波数=3.85kHz、Duty=70%とした。
【0065】
試験方法としては、キャリブレーションに先立ってリーク発生及び検知を行い、DS間Vppの設定を行った場合(本発明)と、DS間Vppの設定を行わなかった場合(比較例)についてキャリブレーションを実行し、Vmag(DC)を変化させたときの基準画像のID(イメージデンシティ)を測定した。結果を図5に示す。
【0066】
図5から明らかなように、リーク検知結果に基づいてDS間Vppの設定を行った本発明(図5に実線で表示)では、基準画像のIDはMS間ΔVに比例して高くなり、IDの目標値(0.48)を達成するためのMS間ΔV(図の一点鎖線との交点)は175Vとなった。一方、DS間Vppの設定を行わなかった比較例(図5に破線で表示)では、MS間ΔVが100V、150VのときDS間にリークが発生し、基準画像の濃度が極端に低下した。その結果、IDの目標値(0.48)を達成するためのMS間ΔVは195Vとなった。MS間ΔVが195Vに設定された場合、実際の画像濃度は目標値よりも高くなってしまい、文字の潰れや解像度の低下等が発生した。
【実施例2】
【0067】
実施例1と同じ試験機を用いて、MS間に印加される交流電圧のDutyを変化させてキャリブレーションを行う場合にDS間でのリーク発生がキャリブレーションの精度に与える影響について調査した。なお、ここでは交流波形1サイクルに対するプラス側波形の割合をDutyとしており、正帯電トナーを用いる場合はDutyが大きくなるほど磁気ローラから現像ローラへのトナー移動時間が長くなる。また、試験機の条件及び試験方法は実施例1と同様とした。結果を図6に示す。
【0068】
図6から明らかなように、リーク検知結果に基づいてDS間Vppの設定を行った本発明(図6に実線で表示)では、基準画像のIDはMS間に印加される交流電圧のDutyに比例して高くなり、IDの目標値(0.48)を達成するための交流電圧のDuty(図の一点鎖線との交点)は68%となった。一方、DS間Vppの設定を行わなかった比較例(図6に破線で表示)では、MS間に印加される交流電圧のDutyが60%、65%のときDS間にリークが発生し、基準画像の濃度が極端に低下した。その結果、IDの目標値(0.48)を達成するための交流電圧のDutyは70%となった。MS間に印加される交流電圧のDutyが70%に設定された場合、実際の画像濃度は目標値よりも高くなってしまい、文字の潰れや解像度の低下等が発生した。
【0069】
以上の結果より、キャリブレーションに先立ってリークの発生及び検知を行い、検知結果に基づいてDS間Vppを設定することにより、DS間でのリークの発生を効果的に防止してキャリブレーションを精度良く実行できることが確認された。なお、ここではシアンの画像形成部Paにおいて試験を行ったが、マゼンタ、イエロー及びブラックの画像形成部Pb〜Pdにおいても同様の結果が得られることが確認されている。
【0070】
なお、上記実施例は本発明の一構成例にすぎず、ドラム表面電位や現像ローラ及び磁気ローラへの電圧印加条件等は装置の仕様や使用環境に応じて適宜設定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、トナー供給部材を用いてトナー担持体上に帯電したトナーのみを保持させて像担持体上の静電潜像を現像する現像装置に利用可能であり、リーク検知手段の検知結果に基づいてDS間Vppを設定するとともに、設定されたDS間Vppを用いて濃度調整を行い、濃度調整結果に基づいてトナー供給部材−トナー担持体間に印加される電圧の直流成分の電位差と交流成分のDutyのうち少なくとも一方を設定するものである。
【0072】
これにより、リークが発生しない条件で濃度調整を精度良く実行して、トナー供給部材−トナー担持体間に印加される電圧の直流成分の電位差と交流成分のDutyのうち少なくとも一方を適切な値に設定可能な現像装置を提供することができる。
【0073】
また、濃度調整を行う際、トナー供給部材に印加される直流電圧と交流電圧のDutyのうち少なくとも一方を変化させるようにすれば、DS間Vppが一定に維持されるようにトナー担持体に印加される電圧を調整する必要がなくなり、電圧制御がより簡単な現像装置となる。
【0074】
また、本発明の現像装置と、現像装置により現像されたトナー像の濃度を検知する濃度検知手段とを備えた画像形成装置とすることで、適切な濃度の基準画像を用いて濃度調整を精度良く実行可能となる。従って、文字の潰れや解像度の低下等の画像不具合が発生しない画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】は、本発明の現像装置が搭載された画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】は、本発明の現像装置の構成を示す側面断面図である。
【図3】は、現像ローラ及び磁気ローラに印加されるバイアス波形の一例を示す図である。
【図4】は、本発明の現像装置を備えた画像形成装置におけるキャリブレーションの実行手順を示すフローチャートである。
【図5】は、実施例1におけるMS間ΔVと基準画像のIDとの関係を示すグラフである。
【図6】は、実施例2におけるMS間に印加される交流電圧のDutyと基準画像のIDとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0076】
1a〜1d 感光体ドラム(像担持体)
3a〜3d 現像装置
21a 第1攪拌スクリュー
21b 第2攪拌スクリュー
22 磁気ローラ(トナー供給部材)
23 現像ローラ(トナー担持体)
25 穂切りブレード
30 第1バイアス回路(電圧印加手段)
31 第2バイアス回路(電圧印加手段)
33 電圧可変装置(リーク発生手段)
35 リーク検知装置(リーク検知手段)
37 制御部(制御手段)
39 記憶部
40 濃度検知センサ(濃度検知手段)
100 画像形成装置
Pa〜Pd 画像形成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体に非接触で対向配置されるトナー担持体と、
該トナー担持体上に磁気ブラシを用いてトナー薄層を形成するトナー供給部材と、
該トナー供給部材及び前記トナー担持体に直流電圧及び交流電圧を印加する電圧印加手段と、を有する現像装置において、
前記電圧印加手段により前記トナー担持体に印加される交流電圧を変化させて前記像担持体と前記トナー担持体との間にリークを発生させるリーク発生手段と、
該リーク発生手段により発生させたリークを検知するリーク検知手段と、
該リーク検知手段の検知結果に基づいて前記像担持体−前記トナー担持体間に印加される交流電圧のピークツーピーク値DS間Vppを設定する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、設定されたDS間Vppを用いて濃度調整を行い、濃度調整結果に基づいて前記トナー供給部材−前記トナー担持体間に印加される電圧の直流成分の電位差と交流成分のDutyのうち少なくとも一方を設定することを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記トナー供給部材に印加される直流電圧と交流電圧のDutyのうち少なくとも一方を変化させて前記濃度調整を行うことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の現像装置と、
該現像装置により現像されたトナー像の濃度を検知する濃度検知手段と、を備え、
前記リーク検知手段の検知結果に基づいて設定されたDS間Vppを固定し、前記トナー供給部材−前記トナー担持体間に印加される電圧の直流成分の電位差と交流成分のDutyのうち少なくとも一方を段階的に変化させて基準画像を形成するとともに、前記濃度検知手段による基準画像の濃度検知結果に基づいて濃度が目標値となるように直流成分の電位差と交流成分のDutyのうち少なくとも一方を設定することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−85594(P2010−85594A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−253035(P2008−253035)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】