説明

画像形成装置

【課題】画像品位を向上させることができるようにする。
【解決手段】像担持体、及び該像担持体と当接させて配設される現像剤担持体をそれぞれ備えた第1、第2の画像形成ユニットを有する。前記各現像剤担持体は、各現像剤像を形成するために、前記像担持体に互いに異なる第1、第2の現像剤を供給し、前記各像担持体を、第1、第2の現像剤に対応させて設定された押圧力で押圧する。前記各像担持体が第1、第2の現像剤に対応させて設定された押圧力で押圧されるので、画像品位を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、カラーのプリンタ、すなわち、カラープリンタは、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の画像形成ユニット(現像装置)を備え、該画像形成ユニットにおいて、感光体ドラムの表面が、帯電ローラによって帯電させられ、LEDヘッドによって露光されて静電潜像が形成され、該静電潜像に現像ローラ上で薄層化されたトナーが静電的に付着させられて各色のトナー像が形成されるようになっている。そして、該各トナー像は、転写ローラによって、転写ベルト上を搬送される用紙に順次重ねて転写され、カラーのトナー像になる。該カラーのトナー像は、定着器において定着させられてカラーの画像、すなわち、カラー画像になる。そして、転写後に各感光体ドラムに残留したトナーは、クリーニングブレードによって掻き取られて除去される。
【0003】
なお、各画像形成ユニットにおいて、前記現像ローラ上のトナーを静電潜像に付着させるに当たり、現像ローラによって感光体ドラムが所定の押圧力で押圧されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−331567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来のカラープリンタにおいては、各画像形成ユニットにおける前記押圧力を等しくすると、画像品位が低下してしまうことがある。
【0006】
すなわち、トナーには十分な流動性及び帯電特性を持たせるために外添剤(シリカ等)が外添されるようになっているが、カラープリンタに使用されるトナーは、色ごとに異なる原材料によって形成されるので、トナーの各原材料に対応させて、外添剤の量、すなわち、外添剤量が色ごとに調整されるようになっている。
【0007】
したがって、転写後に、感光体ドラム上に残留したトナーをクリーニングブレードによって除去したときに、画像形成ユニットによっては、外添剤が感光体ドラム上に残留してしまうことがある。例えば、外添剤量が多いトナーを使用する画像形成ユニットにおいては、外添剤量が少ないトナーを使用する画像形成ユニットより感光体ドラムに外添剤が残留しやすいので、クリーニングブレードのクリーニング性能を、外添剤量が多いトナーを使用する画像形成ユニットに合わせて調整すると、外添剤量が少ないトナーを使用する画像形成ユニットにおいて、クリーニングブレードによって感光体ドラムが損傷してしまう。
【0008】
一方、クリーニングブレードのクリーニング性能を、外添剤量が少ないトナーを使用する画像形成ユニットに合わせて調整すると、外添剤量が多いトナーを使用する画像形成ユニットにおいて、感光体ドラム上に残留した外添剤を十分に除去することができない。
【0009】
その場合、残留した外添剤が感光体ドラムの表面に付着してフィルミング現象、すなわち、OPCフィルミングを発生させると、カラー画像上に白抜けが発生し、画像品位が低下してしまう。
【0010】
本発明は、前記従来のカラープリンタの問題点を解決して、画像品位を向上させることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そのために、本発明の画像形成装置においては、像担持体、及び該像担持体と当接させて配設される現像剤担持体をそれぞれ備えた第1、第2の画像形成ユニットを有する。
【0012】
そして、前記各現像剤担持体は、各現像剤像を形成するために、前記像担持体に互いに異なる第1、第2の現像剤を供給し、前記各像担持体を、第1、第2の現像剤に対応させて設定された押圧力で押圧する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、画像形成装置においては、像担持体、及び該像担持体と当接させて配設される現像剤担持体をそれぞれ備えた第1、第2の画像形成ユニットを有する。
【0014】
そして、前記各現像剤担持体は、各現像剤像を形成するために、前記像担持体に互いに異なる第1、第2の現像剤を供給し、前記各像担持体を、第1、第2の現像剤に対応させて設定された押圧力で押圧する。
【0015】
この場合、前記各像担持体が第1、第2の現像剤に対応させて設定された押圧力で押圧されるので、画像品位を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施の形態における押圧力調整機構の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるカラープリンタの概略図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概略図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるブラックの画像形成ユニットのOPCフィルミングの発生状況を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるシアンの画像形成ユニットのOPCフィルミングの発生状況を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるブラックの画像形成ユニットによって印刷を行ったときの、印刷枚数とトナー電位との関係を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるシアンの画像形成ユニットによって印刷を行ったときの、印刷枚数とトナー電位との関係を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における押圧力と色差との関係を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における押圧力の測定位置を説明する図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における押圧力の測定方法を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における押圧力調整機構の第1の状態を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における押圧力調整機構の第2の状態を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態における押圧力と色差との関係を示す図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態における感光体ドラム及び現像ローラの駆動系を示す図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態におけるシアンの画像形成ユニットのOPCフィルミングの発生状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのカラープリンタについて説明する。
【0018】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるカラープリンタの概略図である。
【0019】
図に示されるように、カラープリンタの下部に媒体収容部としての用紙カセット11が配設され、該用紙カセット11内に媒体としての図示されない用紙が収容される。前記用紙カセット11の前端に隣接させて、用紙を1枚ずつ分離させて給紙するための給紙機構が配設される。該給紙機構は、ホッピングローラ12及び分離ローラ13を備え、給紙機構によって給紙された用紙は、上方に配設された搬送ローラ14に送られ、更に搬送ローラ15に送られ、斜行が矯正された後、用紙の搬送方向における上流側から順に配設されたブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の画像を形成する画像形成部としての画像形成ユニット(現像装置:イメージドラム)16Bk、16Y、16M、16Cに送られる。
【0020】
該各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cには、像担持体としての感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cが配設され、該各感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cの表面を露光(被露光部の電荷を除去)して潜像としての静電潜像を形成するための露光装置としてのLEDヘッド22Bk、22Y、22M、22Cが、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに隣接させて、かつ、各感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cと対向させて配設される。
【0021】
また、前記各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに沿って、転写ユニットu1が配設され、該転写ユニットu1は、第1のローラとしての駆動ローラr1、第2のローラとしての従動ローラr2、前記駆動ローラr1と従動ローラr2とによって走行自在に張設された搬送部材としての転写ベルト17、及び該転写ベルト17を挟んで、前記感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cと対向させて配設された転写部材としての転写ローラ21Bk、21Y、21M、21Cを備える。前記転写ベルト17及び転写ローラ21Bk、21Y、21M、21Cは図示されない転写用の電源に接続され、所定の電圧が印加される。
【0022】
前記用紙は、前記転写ベルト17が走行させられるのに伴って搬送され、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cと転写ローラ21Bk、21Y、21M、21Cとの間を通過させられ、該各転写ローラ21Bk、21Y、21M、21Cによって、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおいて形成された各色の現像剤像としてのトナー像が順次重ねて転写され、カラーのトナー像が形成される。
【0023】
続いて、用紙は、定着装置としての定着器18に送られ、該定着器18においてカラーのトナー像が定着させられ、カラー画像が形成される。そして、定着器18から排出された用紙は、搬送ローラ19によって搬送された後、排出ローラ20によってプリンタ外に排出される。
【0024】
なお、24は環境条件検出部としての温湿度センサであり、該温湿度センサ24は、現像を行うための図示されない現像用の電源の電圧を変更したり、定着器18の制御テーブルを変更したりするために、カラープリンタ内の環境条件である温度及び湿度を検出する。また、25は、転写ベルト17上に付着した現像剤としてのトナーを掻き取るための第1のクリーニング部材としてのクリーニングブレードであり、該クリーニングブレード25によって掻き取られたトナーは、第1の現像剤回収容器としての廃トナーボックス26に回収される。
【0025】
なお、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cの図示されない現像剤収容器としてのトナーカートリッジに各色のトナーが収容される。この場合、各色のトナーとして微粉砕(例えば、体積平均粒径が5.7〔nm〕)のトナーが使用されるが、各トナーは色ごとに異なる原材料によって形成される。すなわち、ブラックのトナーには黒色の顔料であるカーボンブラックが、イエローのトナーにはイソインドリン、キノフタロン等の顔料が、マゼンタのトナーにはキナクリドン、カーミン等の顔料が、シアンのトナーには銅フタロシアニン、アントラキノン等の近赤外光を透過する性質を有する顔料が使用される。
【0026】
また、前記トナーは、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル共重合体等の結着樹脂中に、顔料、帯電制御剤等を分散させることによって形成されたベーストナー(トナー母粒子)に、粒径が5〔nm〕以上、かつ、500〔nm〕以下の外添剤を外添することによって形成することができる。
【0027】
なお、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cのうちの所定の画像形成ユニットによって第1の画像形成ユニットが、他の所定の画像形成ユニットによって第2の画像形成ユニットが構成される。また、第1の画像形成ユニットに使用されるトナーによって第1の現像剤が、第2の画像形成ユニットに使用されるトナーによって、第1の現像剤とは別の第2の現像剤が構成される。
【0028】
次に、カラープリンタの制御装置について説明する。
【0029】
図示されない制御装置は、演算装置としてのCPU(マイクロプロセッサ)、第1の記憶装置としてのROM、第2の記憶装置としてのRAM、入出力ポート、計時部としてのタイマ等によって構成される主制御部としての印刷制御部、印刷データ及び制御コマンドを上位装置としてのホストコンピュータから受信してカラープリンタの全体のシーケンスを制御して印刷動作を行うインタフェース(I/F)制御部、該インタフェース制御部を介して入力されたデータである印刷データを一時的に記録するための受信データ記憶部としての受信メモリ、該受信メモリに記録された印刷データを受け取るとともに、印刷データを編集処理することによって形成された画像データ、すなわち、イメージデータを記録する画像データ記憶部としての画像データ編集メモリ、カラープリンタの状態を表示するための表示部を備えるとともに、印刷制御部に操作者の指示を送るための操作部としてのスイッチ等を備えた操作部、カラープリンタの動作状態を監視するための各種のセンサ(例えば、媒体検出部としての用紙位置検出センサ、前記温湿度センサ24、濃度検出部としての濃度センサ等)、電源、前記画像データ編集メモリに記録されたイメージデータをLEDヘッド22Bk、22Y、22M、22Cに送り、該LEDヘッド22Bk、22Y、22M、22Cを駆動するヘッド駆動制御部、定着器18に電圧を印加する定着制御部、用紙を搬送するための用紙搬送モータの制御を行う搬送制御部、前記感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cを回転させるための駆動モータを駆動する駆動制御部等を備える。
【0030】
次に、前記画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cについて説明する。なお、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cの構造は同じであるので、ブラックの画像形成ユニット16Bkについて説明する。
【0031】
図3は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概略図である。
【0032】
図に示されるように、画像形成ユニット16Bkにおいて、画像形成ユニット16Bkの本体、すなわち、画像形成ユニット本体37に対して、トナーが収容されたトナーカートリッジ41が着脱自在に配設され、該トナーカートリッジ41から前記画像形成ユニット本体37内に配設された現像器30にトナーが供給される。
【0033】
そのために、トナーカートリッジ41における現像剤収容体としてのケース43の下面に現像剤供給口としてのトナー供給口44が形成され、該トナー供給口44を開閉するために、開閉部材としてのシャッタ42が移動自在に、本実施の形態においては、回動自在に配設される。該シャッタ42には開口部42aが形成され、シャッタ42と一体に形成された操作部としての図示されない操作レバーを操作して、シャッタ42を回動させ、前記トナー供給口44と開口部42aとを合わせることによって、トナー供給口44を開放することができる。また、操作レバーを操作して、シャッタ42を回動させ、前記トナー供給口44と開口部42aとをずらすことによって、トナー供給口44を閉鎖することができる。
【0034】
一方、画像形成ユニット本体37には、トナーカートリッジ41を取り付けるために、凹面から成る取付面が形成され、該取付面に前記トナー供給口44と対応させて現像剤補給口としてのトナー補給口45が形成される。したがって、トナー供給口44が開放されると、トナーカートリッジ41内のトナーがトナー補給口45を介して画像形成ユニット本体37内に供給される。
【0035】
ところで、画像形成ユニット16Bkは、感光体ドラム31Bk、図示されない帯電用の電源に接続され、所定の電圧が印加されて前記感光体ドラム31Bkの表面を一様に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ32、前記現像器30、及びトナー像の転写後に感光体ドラム31Bkに残留したトナーを掻き取ることによって除去し、廃トナーとして回収して、トナーカートリッジ41内に配設された第2の現像剤回収容器としての廃トナー収容容器39に送るためのクリーニング装置を備える。
【0036】
前記現像器30は、回転させられて、前記トナーカートリッジ41から供給されたトナーを攪拌する攪拌部材28、回転させられて、トナーを第1の現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ34に供給する第2の現像剤供給部材としてのトナー攪拌レバー27、トナーを保持する現像剤担持体としての現像ローラ33、該現像ローラ33にトナーを供給する前記トナー供給ローラ34、前記現像ローラ33上に供給されたトナーの層、すなわち、トナー層を一定の厚さに規制し、トナーを薄層化する現像剤層規制部材としての現像ブレード35等を備える。この場合、現像器30において、一成分現像方式による現像が行われ、そのために、前記トナーとして、非磁性一成分現像剤のトナーが使用される。
【0037】
また、前記クリーニング装置は、弾性体から成り、エッジ部を感光体ドラム31Bkの表面に所定の圧力で接触させることによって配設され、感光体ドラム31Bk上のトナーを掻き取る第2のクリーニング部材としてのクリーニングブレード36、該クリーニングブレード36によって掻き取られたトナーを廃トナーとして搬送するスパイラル38、及び該スパイラル38によって搬送された廃トナーを前記廃トナー収容容器39に供給する廃トナー搬送路を備える。
【0038】
前記感光体ドラム31Bkは、有機物質によって形成され、負の極性に帯電させられるOPCドラムであり、電荷発生層(CGL)及び電荷輸送層(CTL)の2層から成る。また、電荷発生層(CGL)及び電荷輸送層(CTL)を合わせた層厚は20〔μm〕にされる。感光体ドラム31Bkの表面がクリーニングブレード36等との接触によって摩耗し、層厚が10〔μm〕以下になると、感光体ドラム31Bkの性能が低くなる。
【0039】
そして、前記現像ローラ33は、ウレタンゴムから成り、該ウレタンゴムのゴム硬度(アスカーC)は77〔°〕に、表面粗さRz(10点平均粗さ)は4〔μm〕程度にされる。
【0040】
そして、前記感光体ドラム31Bkの外径は30〔mm〕、現像ローラ33の外径は16〔mm〕、感光体ドラム31Bkの周速度は178〔mm/sec〕、現像ローラ33の周速度は224.28〔mm/sec〕、感光体ドラム31Bkに対する現像ローラ33の周速度の比、すなわち、周速比は1.26である。
【0041】
該周速比の値が小さいと、トナーを十分に帯電させることができなくなり、帯電特性が低くなるので、かぶり等が発生する。これに対して、周速比の値が大きいと、トナーが過剰に帯電させられ、帯電特性が高くなるので、汚れ等が発生する。そのため、一般的に、周速比を1.1以上、かつ、1.5以下の範囲内に収めるのが好ましい。
【0042】
また、前記トナー供給ローラ34は、シリコーンゴム、ウレタンゴム等の発泡体としての発泡弾性体によって形成され、トナー供給ローラ34の表面に凹部から成る複数の図示されないセルが形成される。
【0043】
次に、前記画像形成ユニット16Bkの動作について説明する。
【0044】
まず、帯電ローラ32によって一様に帯電させられた感光体ドラム31Bkの表面がLEDヘッド22Bkによって露光され、感光体ドラム31Bkの表面に静電潜像が形成される。該静電潜像は、現像ローラ33から供給されるトナーによって現像(顕像化)され、感光体ドラム31Bk上にトナー像が形成される。
【0045】
そのために、前記シャッタ42を回動させ、トナーカートリッジ41におけるトナー供給口44を開放すると、トナーカートリッジ41内のトナーがトナー供給口44を介して所定量だけ落下して現像器30に供給される。該現像器30において、トナーは、攪拌部材28が回転させられるのに伴って攪拌され、トナー攪拌レバー27の回転に伴ってトナー供給ローラ34に供給される。該トナー供給ローラ34は、現像ローラ33と同じ方向に、各周速度に一定の差を形成しながら互いに摺動して回転させられる。これにより、トナー供給ローラ34は、トナー攪拌レバー27とトナー供給ローラ34との電位差、及びトナー供給ローラ34と現像ローラ33との電位差に基づいて、トナーを現像ローラ33に供給するとともに、現像ローラ33の表面の余剰のトナーを掻き取る。
【0046】
そして、現像ローラ33に供給されたトナーは、現像ローラ33の回転に伴って現像ブレード35によって薄層化され、現像ローラ33上に一定の厚さのトナー層を形成する。続いて、現像ローラ33上のトナーは、感光体ドラム31Bkと対向する領域、すなわち、現像領域に搬送される。そして、該現像領域において、トナーは、感光体ドラム31Bk上の静電潜像による静電気力によって引き付けられ、感光体ドラム31Bk上の静電潜像が形成された部分に付着させられ、トナー像が形成される。
【0047】
続いて、感光体ドラム31Bk上のトナー像は転写ローラ21Bkによって用紙に転写され、転写後に感光体ドラム31Bk上に残留したトナーはクリーニングブレード36によって掻き取られて除去される。
【0048】
ところで、前記各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおいては、前記現像ローラ33上のトナーを静電潜像に付着させるに当たり、現像ローラ33によって感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cが所定の押圧力で押圧されるようになっている。
【0049】
この場合、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおける前記押圧力を等しくすると、画像品位が低下してしまうことがある。
【0050】
すなわち、トナーには十分な流動性及び帯電特性を持たせるために外添剤(シリカ等)が外添されるようになっているが、カラープリンタに使用されるトナーは、色ごとに異なる原材料によって形成されるので、各原材料の粒径に対応させて、外添剤量を色ごとに調整するようにしている。なお、流動性によって第1の特性が、帯電特性によって第2の特性が構成される。
【0051】
ここで、流動性とは、トナーの移動のしやすさを表す指標であり、例えば、先端に穴が形成された三角錐状の容器に流動性の異なるトナーを所定量入れた場合、流動性の高いトナーは短時間で流れ落ちるのに対して、流動性の低いトナーは流れ落ちるのに長い時間が必要になる。
【0052】
流動性を測定する場合、篩1の粗さを335〔メッシュ〕とし、篩2の粗さを250〔メッシュ〕とし、篩3の粗さを150〔メッシュ〕とし、目の細かい順に、3個の篩1〜3を縦に並べる。なお、〔メッシュ〕は、篩の粗さを示す単位であり、1〔inch〕当たりの線数で表される。
【0053】
そして、一番上の篩1に2〔g〕のトナーを載せ、振幅1〔mm〕で240〔秒〕間振動させた後、各篩1〜3に残留したトナーの量を測定する。篩1に残留したトナーの量をM1とし、篩2に残留したトナーの量をM2とし、篩3に残留したトナーの量をM3とし、トナーの凝集量をGとしたとき、凝集量G〔%〕は、
G=(M1×5+M2×3+M3)×20÷2
で表すことができる。そして、トナーの流動性をHとすると、流動性H〔%〕は、
H=100−G
で表すことができる。
【0054】
また、帯電特性とは、トナーの帯電のしやすさを表す指標であり、単位重量当たりの電荷量によって表される。
【0055】
帯電特性を測定する場合、一般的に、ブローオフ法が使用され、該ブローオフ法においては、トナー及び測定用のキャリヤを混合して互いに逆の極性に帯電させた後、トナー及びキャリヤの混合体に窒素ガスを吹き付けてトナーだけを除去し、残ったキャリヤの電荷に基づいて帯電特性を測定する。キャリヤの電荷が大きい場合、トナーが帯電しやすく、帯電特性が高いということになる。
【0056】
なお、トナー及びキャリヤの混合条件によって帯電特性が変動するので、トナー及びキャリヤは所定の混合機に投入され、一定の攪拌条件で攪拌される。
【0057】
本実施の形態においては、カラープリンタに使用されるトナーとして非磁性一成分現像剤のトナーが使用され、帯電特性を測定する場合は、二成分現像剤に使用されるキャリヤと混合される。該キャリヤは鉄粉等の磁性粉に樹脂を被覆することによって作製される。
【0058】
次に、トナーの粒径と、トナーの流動性H及び帯電特性を調整するために外添される外添剤の量との関係について説明する。この場合、外添剤としてシリカが使用される。
【0059】
【表1】

【0060】
表1において、粒径が50〔nm〕のシリカを大シリカとし、粒径が10〔nm〕のシリカを小シリカとし、粒径が100〔nm〕のシリカを大シリカ2とする。
【0061】
表1に示されるように、トナーの粒径が小さくなると、トナーの流動性H及び帯電特性が低くなる。そこで、トナーの流動性H及び帯電特性が低くならないように、外添剤量が多くされる。なお、この場合、外添剤量は、トナーの重量に対する外添剤の重量の割合(重量パーセント)で表される。
【0062】
次に、各色のトナー間における流動性H及び帯電特性の各特性の色ごとの差を小さくするための外添剤量について説明する。
【0063】
【表2】

【0064】
表2に示されるように、各色のトナー間における流動性H及び帯電特性の各特性の色ごとの差を小さくするために、各色のトナーごとに外添剤量が調整され、カラートナーであるイエロー、マゼンタ及びシアンのトナーの外添剤量に対してブラックのトナーの外添剤量が少なくされる。
【0065】
このように、トナーを形成するベーストナーの状態において、各色のトナー間における流動性H及び帯電特性の各特性に色ごとの差があっても、外添剤量を調整することによって、各特性の色ごとの差を小さくすることができる。
【0066】
次に、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに残留したトナーを掻き取る際のトナーの掻取りやすさを表すクリーニング性能について説明する。
【0067】
例えば、外添剤はトナーから脱落すると、トナーに負の極性の電荷を与え、このとき、脱落した外添剤自体は正の極性に帯電させられるので、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cの負の極性の電位の高い部分に付着することがある。
【0068】
ところが、外添剤は、粒径の最大値が100〔nm〕であり、非常に細かいので、転写後に、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに残留したトナーをクリーニングブレード36によって除去する際に、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに付着した外添剤を除去することができないことがある。そして、残留した外添剤が感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cの表面に融着し、OPCフィルミングを発生させてしまう。その結果、カラー画像上に白抜けが発生し、画像品位が低下してしまう。
【0069】
また、近年提供されているカラープリンタにおいては、画像維持性、すなわち、画質品位の低下防止の必要性が高く、多くのカラープリンタにおいて、低被覆率印刷(例えば、A4判サイズの用紙に対する画像被覆率が5〔%〕以下の低デューティ印刷)が行われる場合、現像器30において適宜トナーが廃棄されるようになっている。すなわち、低被覆率印刷においては、トナー像を形成するために使用されなかったトナーが現像器30内を繰り返し循環するので、トナーから外添剤が脱落し、トナーの帯電特性が低下し、グレイネス、かぶり等が発生し、画像品位が低下してしまう。
【0070】
そのため、前記カラープリンタにおいては、所定の周期ごと、例えば、連続印刷における用紙と用紙との間に、転写ベルト17にトナーを付着させ、クリーニングブレード25によって掻き取り、廃トナーボックス26に回収することによって、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cからトナーを廃棄してトナーの帯電特性を維持するようにしているが、転写ベルト17の寿命が長く、交換サイクルが長いので、転写ベルト17が交換されるまでに廃トナーボックス26に回収されるトナーの量が多くなる。その結果、廃トナーボックス26を大型化する必要があり、それに伴ってカラープリンタも大型化してしまう。
【0071】
そこで、本実施の形態においては、所定の周期ごと、例えば、連続印刷における用紙と用紙との間に、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cにもトナーを付着させ、クリーニングブレード36によって掻き取り、トナーカートリッジ41の廃トナー収容容器39に送るようにしている。
【0072】
この場合、トナーカートリッジ41の交換サイクルは転写ベルト17より短いので、廃トナー収容容器39を大型化する必要はないが、クリーニングブレード36は、転写後に感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに残留するトナー、及び画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cから廃棄するトナーを掻き取ることになる。
【0073】
そして、廃棄するトナーを、トナーカートリッジ41の廃トナー収容容器39に送り、回収する必要があるので、転写ローラ21Bk、21Y、21M、21Cに電圧が印加されず、転写ベルト17にトナーを付着させない。
【0074】
したがって、各感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに付着するトナーの量が多くなるので、前記感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに付着したトナーを除去するためにクリーニングブレード36に加わる負荷が大きくなる。その結果、クリーニングブレード36を、強度、耐久性等を考慮して選定するとともに、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cへの押当て条件を設定する必要がある。
【0075】
ところで、クリーニングブレード36を選定し、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに対する押当て条件を設定することによって、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに付着させられた各色のトナーを良好に掻き取り、OPCフィルミングが発生するのを防止することが考えられる。
【0076】
この場合、OPCフィルミングが発生するのを防止するためには、シリカ等の粒径の小さい外添剤がクリーニングブレード36からすり抜けるのを防止することが重要である。そのために、クリーニングブレード36の摩耗量を小さくし、クリーニングブレード36における感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cとの接触部が欠損するのを防止し、欠損した部分、すなわち、欠損部を外添剤がすり抜けるのを防止する必要がある。
【0077】
このことから、OPCフィルミングが発生するのを防止するためには、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに対してクリーニングブレード36を押し付ける圧力、すなわち、線圧を小さくするのが好ましいことが分かる。
【0078】
一方、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに残留する各色のトナーを良好に掻き取るためには、前記線圧を大きくする必要があるが、該線圧を大きくすると、クリーニングブレード36の摩耗量が大きくなり、接触部が欠損し、欠損部を外添剤がすり抜けやすくなる。
【0079】
このように、クリーニングブレード36を選定するとともに、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cへの押当て条件を設定することによって、OPCフィルミングが発生するのを防止し、かつ、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに残留する各色のトナーを良好に掻き取ることができるようにすることは困難である。したがって、本実施の形態においては、OPCフィルミングがわずかに発生するが、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに残留する各色のトナーを掻き取ることができるように、クリーニングブレード36を選定し、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cへの押当て条件を設定するようにしている。
【0080】
なお、トナー単体の粒径は、外添剤の粒径より大きいので、外添剤がクリーニングブレード36からすり抜ける状態になっても、トナー単体は、クリーニングブレード36をすり抜けることなく、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cから掻き取られ、除去される。
【0081】
次に、本実施の形態における画像形成ユニット16Bkに使用されるクリーニングブレード36の特性について説明する。
【0082】
【表3】

【0083】
表3において、300〔%〕モジュラスは、伸びを300〔%〕にしたときの引張応力を表す。また、I/Tは自由端長を厚さで除算することによって得られる値である。
【0084】
なお、トナーのクリーニング性能を高くするためには、クリーニング角度を10〔°〕以上とするのが好ましい。反発弾性率については、過剰に大きな値であると、クリーニングブレード36の摩耗が大きくなり、トナーのクリーニング性能が低下するので、40〔%〕以下とするのが好ましい。
【0085】
本実施の形態においては、クリーニング部材としてクリーニングブレード36が使用されるようになっているが、クリーニング部材としてファーブラシ等のクリーニングローラを使用することができる。
【0086】
次に、前記構成のカラープリンタを使用して印刷を行ったときの外添剤のクリーニング性能について確認を行った。本実施の形態においては、外添剤量が互いに異なる画像形成ユニット16Bkと、画像形成ユニット16Y、16M、16Cのうちの画像形成ユニット16CとのOPCフィルミングの発生状況を比較した。なお、画像形成ユニット16Y、16M、16Cにおけるトナーの流動性H及び帯電特性は比較的類似するので、OPCフィルミングの発生状況も類似する。
【0087】
図4は本発明の第1の実施の形態におけるブラックの画像形成ユニットのOPCフィルミングの発生状況を示す図、図5は本発明の第1の実施の形態におけるシアンの画像形成ユニットのOPCフィルミングの発生状況を示す図である。なお、図において、横軸に印刷枚数を、縦軸にフィルミングレベルを採ってある。印刷枚数の下のLLは低温・低湿の環境下で印刷を行ったことを表す。
【0088】
この場合、現像ローラ33と感光体ドラム31Bkとの間、及び現像ローラ33と感光体ドラム31Cとの間の押圧力(NIP圧力)を、0.5〔N〕、0.7〔N〕、0.9〔N〕、1.1〔N〕及び1.3〔N〕で変化させたときのOPCフィルミングの発生状況を観察した。
【0089】
また、カラープリンタの印刷速度を、A4判サイズの用紙を縦送りで30〔PPM(1〔分〕当たりの印刷枚数)〕(用紙の搬送速度は178〔mm/sec〕)とし、画像印刷密度を5〔%〕として、LLの環境を表す温度10〔℃〕及び湿度20〔%〕の環境下で、前記A4判サイズの用紙に20000枚の連続印刷を行った。なお、クリーニングブレード36の特性は表3に示されるように設定した。
【0090】
そして、フィルミングレベルについては、表4の対照表によってレベル付けを行う。
【0091】
【表4】

【0092】
すなわち、100〔%〕の画像被覆率で印刷を行ったときに、白抜けの発生がない場合のフィルミングレベルを5とし、0.5〔mm〕以下の白抜けが部分的に発生した場合のフィルミングレベルを4とし、0.5〔mm〕以下の白抜けが画像の50〔%〕以上で発生した場合のフィルミングレベルを3とし、0.5〔mm〕より大きく、かつ、2〔mm〕以下の白抜けが画像の全体に発生した場合のフィルミングレベルを2とし、2〔mm〕より大きい白抜けが画像の全体に発生した場合のフィルミングレベルを1とする。
【0093】
図から分かるように、ブラックの画像形成ユニット16Bkはシアンの画像形成ユニット16CよりOPCフィルミングの発生状況が良好であり、OPCフィルミングが発生するまでの印刷枚数に差がある。
【0094】
これは、ブラックのトナーの外添剤量がシアンのトナーの外添剤量より少ないからである。なお、ブラックのトナーの外添剤量が少なくされる理由は、ブラックのトナーの帯電制御剤の性能が高く、しかも、ブラックのベーストナーがシアンのベーストナーより帯電しやすいからである。
【0095】
なお、ブラックのトナーは透光性が不要であるので、使用される帯電制御剤の選択肢が広く、性能の高い帯電制御剤を選択することができる。
【0096】
なお、イエロー、マゼンタ及びシアンのトナーには、サリチル酸亜鉛等が帯電制御剤として使用され、ブラックのトナーには、鉄系材料、例えば、4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロム等の錯体から成る染料及びトリフェニルメタン系顔料等が帯電制御剤として使用される。
【0097】
ところで、前述されたように、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cと各現像ローラ33とは周速度に差があり、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cは常に各現像ローラ33によって擦られているので、感光体ドラム31Bkと現像ローラ33との接触位置において、感光体ドラム31Bkの表面に付着した外添剤を掻き取ることができる。したがって、現像ローラ33による感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cの押圧力が大きいほど、OPCフィルミングが発生するのを抑制することができる。
【0098】
ところが、押圧力を大きくすると、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cと各現像ローラ33との摩擦力が大きくなり、それに伴って、現像ローラ33上のトナーの電位、すなわち、トナー電位が同じ種類のトナーであっても高くなり、帯電量が多くなる。そして、帯電量が多くなるのに伴って、現像ブレード35によって現像ローラ33上のトナー層を一定の厚さに規制することができなくなると、画像上においてトナーが局部的に大量に付着し、画像に汚れが発生してしまう。
【0099】
次に、トナー電位が高くなり、画像上においてトナーが局部的に大量に付着する状況について説明する。
【0100】
画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16C上のトナーが少ない場合に低被覆率印刷を行うと、トナーが消費されにくいので、トナー像を形成するために使用されないトナーが、現像ローラ33と現像ブレード35との間で繰り返し帯電させられ、それに伴って、トナー電位は高くなる。
【0101】
特に、継続して連続印刷を行っていると、トナー供給ローラ34の外径は小さくなり、感光体ドラム31Bkから回収された現像ローラ33上のトナーを、トナー供給ローラ34によって十分に掻き取ることができないので、トナー電位は一層高くなる。
【0102】
次に、画像形成ユニット16Bk、16Cによって印刷を行ったときの、印刷枚数とトナー電位との関係について説明する。
【0103】
図6は本発明の第1の実施の形態におけるブラックの画像形成ユニットによって印刷を行ったときの、印刷枚数とトナー電位との関係を示す図、図7は本発明の第1の実施の形態におけるシアンの画像形成ユニットによって印刷を行ったときの、印刷枚数とトナー電位との関係を示す図である。なお、図7において、横軸に印刷枚数を、縦軸にトナー電位を採ってある。
【0104】
この場合、現像ローラ33と感光体ドラム31Bkとの間、及び現像ローラ33と感光体ドラム31Cとの間の押圧力(NIP圧力)を、0.5〔N〕、0.7〔N〕、0.9〔N〕、1.1〔N〕及び1.3〔N〕で変化させ、低被覆率で2000枚の連続印刷を行ったときの、現像ローラ33上のトナー電位を測定した。
【0105】
該トナー電位は、非接触の表面電位計(TREK社製「Model344」)を使用し、該表面電位計において、現像ローラ33のシャフトを接地し、プローブをトナーに近接させることによって測定した。
【0106】
画像形成ユニット16Bkにおいては、図6に示されるように、押圧力が1.3〔N〕の場合、印刷を開始する際に85〔V〕であったブラックのトナー電位が、2000枚の連続印刷を行った後、132〔V〕になり、押圧力が1.1〔N〕の場合、印刷を開始する際に81〔V〕であったブラックのトナー電位が、2000枚の連続印刷を行った後、120〔V〕になった。これは、画像の汚れが発生する汚れ発生領域のトナー電位の下限値である110〔V〕を超えた値であるので、ブラックの押圧力の上限値は0.9〔N〕となる。
【0107】
また、画像形成ユニット16Cにおいては、図7に示されるように、押圧力が1.3〔N〕の場合、印刷を開始する際に55〔V〕であったシアンのトナー電位が、2000枚の連続印刷を行った後、115〔V〕になった。これは、画像の汚れが発生する汚れ発生領域のトナー電位の下限値である110〔V〕を超えた値であるので、シアンの押圧力の上限値は1.1〔N〕となる。
【0108】
なお、これらの印刷結果に示されるように、各感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに対する現像ローラ33の押圧力を等しくしても、ブラックとシアンとではトナー電位が異なることが分かる。また、図7に示されるように、ブラックのトナーと、シアンのトナー(カラートナー)とでは、外添剤量を調整し、ブラックのトナーの外添剤量がシアンのトナーの外添剤量より少なくても、帯電特性が高くなることが分かる。
【0109】
これは、各色のベーストナーの帯電特性の差を、外添剤量を調整することによって小さくすることができなくなることによる。
【0110】
すなわち、前述されたように、各色のトナー間における帯電特性の各特性の色ごとの差を小さくするために、外添剤量が調整されるようになっているが、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16C内では、例えば、現像ローラ33とトナー供給ローラ34との間の摩擦、現像ローラ33と現像ブレード35との間の摩擦等によって、ベーストナーから外添剤が脱離したり、ベーストナーに外添剤が埋没したりして、ベーストナーの表面に存在する外添剤の量が減少することがあり、この場合、各色のトナーの帯電特性におけるベーストナーの帯電特性の寄与が大きくなり、トナーの種類、例えば、トナーの色ごとに帯電特性が変化する。なお、ブラックのベーストナーの帯電特性がシアンのベーストナーの帯電特性より高いので、前述されたように、ブラックのトナーの帯電特性がシアンのトナーの帯電特性より高くなる。
【0111】
次に、かぶりについて説明する。
【0112】
かぶりは、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31C上に付着するトナーによって用紙の非画像部に生じる色汚れをいう。
【0113】
この場合、かぶりの程度を表す指標として色差が用いられ、色差が大きいほどかぶりの程度が大きく、画像品位が低いとされる。本実施の形態において、目標とする色差は、かぶりの測定において、目視では認識することができない程度の用紙上の非画像部の色汚れの値とする。
【0114】
次に、かぶりの測定方法について説明する。
【0115】
まず、白紙印刷を行い、まったく画像を形成することなく、カラープリンタ内の搬送路において用紙を通過させた後、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに所定のテープを貼り付け、感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに付着しているトナーを採取する。続いて、テープを白紙に貼り付けて色差E1を測定する。その後、テープ自体(感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cに貼り付ける前のテープ)の色差E2を測定し、色差E1から色差E2を減算することによって、感光体ドラム31Bk上に付着するトナーの色差δE
δE=E1−E2
を算出すると、かぶりを数値的に求めることができる。なお、色差E1、E2を測定するための計測器にはコニカミノルタ社製CM−2600Dを使用した。
【0116】
次に、押圧力と色差との関係について説明する。
【0117】
図8は本発明の第1の実施の形態における押圧力と色差との関係を示す図である。なお、図において、横軸に押圧力を、縦軸に色差を採ってある。
【0118】
図に示されるように、画像形成ユニット16Bk、16Cのいずれにおいても、押圧力が大きくなると、トナー電位が高くなり、帯電させられることなく現像ローラ33上に滞留するトナーの量が少なくなるので、色差δEが小さくなり、かぶりは少なくなる。
【0119】
続いて、各色の画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cについてかぶり、汚れ、OPCフィルミングの発生状況に基づいて総合判定をした結果を表5に表す。
【0120】
【表5】

【0121】
表5に示されるように、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおける最適な押圧力は、画像形成ユニット16Cの場合、1.1〔N〕に、画像形成ユニット16M、16Yの場合、1.3〔N〕に、画像形成ユニット16Bkの場合、0.9〔N〕になる。
【0122】
すなわち、画像形成ユニット16Bkにおける最適な押圧力は、画像形成ユニット16Y、16M、16Cにおける最適な押圧力より小さいことが分かる。
【0123】
このように、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおける最適な押圧力は、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに使用されるトナーによってそれぞれ異なるので、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおいて押圧力をトナーに対応させて、例えば、トナーの種類、特性等に対応させて設定することによって、各トナー間の画像形成時の帯電特性を安定させることができ、カラープリンタの画像品位を向上させることができる。
【0124】
次に、押圧力の測定方法について説明する。
【0125】
図9は本発明の第1の実施の形態における押圧力の測定位置を説明する図、図10は本発明の第1の実施の形態における押圧力の測定方法を示す図である。
【0126】
図9において、31Bkは感光体ドラム、32は帯電ローラ、33は現像ローラである。本実施の形態においては、感光体ドラム31Bkの長手方向における中心Cnから120〔mm〕離れた位置S1、S2において、感光体ドラム31Bk、帯電ローラ32、現像ローラ33等を回転させた状態で押圧力を測定する。
【0127】
なお、感光体ドラム31Bk、帯電ローラ32、現像ローラ33等を回転させた状態で押圧力を測定する理由は、感光体ドラム31Bkの駆動ギヤに、はす歯歯車が使用されるので、感光体ドラム31Bkの駆動ギヤが配設される側の押圧力は、配設されない側の押圧力より小さくなる傾向にあるからである。
【0128】
また、押圧力を測定する場合、画像形成ユニット16Bkを回転治具に装着して感光体ドラム31Bkを一定の回転速度で回転させ、続いて、図10に示されるように、感光体ドラム31Bkと現像ローラ33とが接触する位置に、一端を自由端とし、他端をテンションゲージ52によって支持された押圧力測定フィルム51を挟み込む。
【0129】
このとき、感光体ドラム31Bk及び現像ローラ33の回転に伴って、押圧力測定フィルム51は矢印方向に引かれ、テンションゲージ52を引っ張る。その後、押圧力測定フィルム51に対して感光体ドラム31Bk及び現像ローラ33が空転させられるので、そのときの、テンションゲージ52に表示された引張力の値を押圧力とする。なお、押圧力測定フィルム51は、厚さが0.1〔mm〕であり、幅が10〔mm〕のPETフィルムである。
【0130】
次に、押圧力の調整方法について説明する。
【0131】
図1は本発明の第1の実施の形態における押圧力調整機構の説明図、図11は本発明の第1の実施の形態における押圧力調整機構の第1の状態を示す図、図12は本発明の第1の実施の形態における押圧力調整機構の第2の状態を示す図である。
【0132】
図において、23は画像形成ユニット16Bkの外装としてのモールド、31Bkは感光体ドラム、31Bkaは該感光体ドラム31Bkの回転軸、33は現像ローラ、33aは該現像ローラ33の軸である。該軸33aは、第1の軸受け部材としての、かつ、カム部としての現像ローラ軸受け55によって回転自在に支持され、該現像ローラ軸受け55は、前記モールド23に形成された第2の軸受け部材としての軸受け支持部56によって回転自在に支持される。
【0133】
前記現像ローラ軸受け55は、環状体から成り、外周面にギヤ部55aを備えるとともに、前記軸33aを支持するための穴部55bを備え、外周面を構成する円の中心q1と穴部55bの中心q2とが、所定の距離、本実施の形態においては、0.15〔mm〕だけ偏心させられる。本実施の形態において、前記ギヤ部55aは、現像ローラ軸受け55の円周方向における所定の範囲に形成されるようになっているが、現像ローラ軸受け55の円周方向における全体にわたって形成することができる。
【0134】
また、現像ローラ軸受け55を回転させるために、前記ギヤ部55aと調整部材57のギヤ部57aとが噛合させられる。
【0135】
調整部材57を回転させることによって現像ローラ軸受け55を回転させると、穴部55bが調整部材57に対して接離する方向に移動させられ、それに伴って、軸33aが回転軸31Bkaに対して接離する方向に移動させられる。したがって、軸33aと回転軸31Bkaとの距離を変更することによって、現像ローラ33が感光体ドラム31Bkを押圧する押圧力を変更することができる。
【0136】
例えば、図11においては、軸33aは回転軸31Bkaに最も近接する位置に置かれ、軸33aと回転軸31Bkaとの距離、すなわち、軸間距離は29.65〔mm〕にされ、押圧力が最大の値である約1.5〔N〕にされる。
【0137】
また、図12においては、軸33aは回転軸31Bkaから最も離れた位置に置かれ、前記軸間距離は29.95〔mm〕にされ、押圧力が最小の値である約0.4〔N〕にされる。
【0138】
したがって、調整部材57を回転させることによって、前記軸間距離を29.65〔mm〕以上、かつ、29.95〔mm〕以下の範囲で調整することができ、それに伴って押圧力を0.4〔N〕以上、かつ、1.5〔N〕以下の範囲で変化させることができる。
【0139】
このように、本実施の形態においては、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおいて使用されるトナーに対応させて、すなわち、トナーの帯電特性、トナーの種類、トナーの原材料、トナーの特性、トナーの外添剤量、トナーの粒径、トナーの流動性等に対応させて押圧力が設定され、設定された押圧力で現像ローラ33が各感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cを押圧するので、画像品位を向上させることができる。
【0140】
すなわち、各色ごとに異なる原材料によって形成され、各原材料に対応させて外添剤量が調整されたトナーを使用する画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおいて、現像ローラ33が感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cを押圧する押圧力が画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cごとに変更されるので、クリーニングブレード36のクリーニング性能を調整する必要がない。したがって、外添剤量が多いトナーを使用する画像形成ユニットにおいて、クリーニングブレード36によって感光体ドラムを傷付けることがなくなる。
【0141】
また、外添剤量が多いトナーを使用する画像形成ユニットにおいて、感光体ドラム上に外添剤が残留するのを抑制することができる。したがって、残留した外添剤が感光体ドラムの表面に付着してOPCフィルミングを発生させることがなくなるので、カラー画像上に白抜けが発生するのを防止することができ、しかも、かぶり、汚れが発生するのを防止することができる。その結果、画像品位を向上させることができる。
【0142】
ところで、本実施の形態においては、表5に示されるように、マゼンタ及びシアンの画像形成ユニット16M、16Cにおいては、画像品位を向上させるために、ブラック及びイエローの画像形成ユニット16Bk、16Yより大きい押圧力を発生させる必要がある。
【0143】
ところが、押圧力が過剰に大きくなると、現像ローラ33が摩耗して画像形成ユニット16M、16Cの寿命が短くなってしまう。
【0144】
そこで、現像ローラ33の硬度を画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに使用されるトナーに対応させて設定することによって、現像ローラ33が摩耗するのを抑制することができ、画像形成ユニット16M、16Cの寿命を長くすることができるようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0145】
この場合、第1の実施の形態における現像剤担持体としての現像ローラ33の硬度(ゴム硬度)が、アスカーCで77〔°〕であるのに対して、本実施の形態における現像ローラ33の硬度は、約2〔%〕高くされ、アスカーCで79〔°〕にされる。なお、硬度は、現像ローラ33を形成するウレタンゴムの架橋点を多くすることによって高くすることができる。
【0146】
次に、現像ローラ33のゴム硬度と色差との関係について説明する。
【0147】
図13は本発明の第2の実施の形態における押圧力と色差との関係を示す図である。なお、図において、横軸に押圧力を、縦軸に色差を採ってある。
【0148】
この場合、現像ローラ33として、硬度が77〔°〕、78〔°〕及び79〔°〕のものを使用した。
【0149】
現像ローラ33の硬度を高くすることによって、現像ローラ33が摩耗するのを抑制することができるので、画像形成部としての画像形成ユニット16M、16Cの寿命を長くすることができる。
【0150】
また、現像剤層規制部材としての現像ブレード35が現像ローラ33を圧接する力、すなわち、圧接力、及び現像ローラ33が像担持体としての感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cを押圧する押圧力が大きくなるので、現像剤としてのトナーの帯電量を多くすることができる。したがって、トナーが感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31C上の潜像としての静電潜像が形成されていない部分(媒体としての用紙の非画像部に対応する。)に飛散するのを防止することができる。その結果、かぶりが発生するのを防止することができる。
【0151】
次に、表6で、前記押圧力と画像品位との関係について説明する。
【0152】
【表6】

【0153】
表6に示されるように、マゼンタ、シアンの画像形成ユニット16M、16Cにおいて、押圧力におけるマージン、すなわち、画像品位を維持することができる押圧力の範囲が広くなっていることが分かる。
【0154】
次に、現像ローラ33の回転速度を画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに使用されるトナーに対応させて設定することによって、現像ローラ33が摩耗するのを抑制することができ、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cの寿命を長くすることができるようにした本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0155】
図14は本発明の第3の実施の形態における感光体ドラム及び現像ローラの駆動系を示す図である。
【0156】
図において、31Bkは像担持体としての感光体ドラム、33は現像剤担持体としての現像ローラ、61は該現像ローラ33と同軸上に配設されれた第1の駆動ギヤとしての現像ローラ駆動ギヤ、62は感光体ドラム31Bkと同軸上に配設された第2の駆動ギヤとしての感光体ドラム駆動ギヤである。
【0157】
図に示されるように、現像ローラ駆動ギヤ61と感光体ドラム駆動ギヤ62とが噛合させられ、感光体ドラム駆動ギヤ62が回転させられるのに伴って、現像ローラ33が感光体ドラム駆動ギヤ62の回転を受けて回転させられる。
【0158】
そして、感光体ドラム駆動ギヤ62の歯数は38にされ、前記第1の実施の形態における現像ローラ33の現像ローラ駆動ギヤの歯数は16であるのに対して、本実施の形態における現像ローラ駆動ギヤ61の歯数は15にされる。
【0159】
したがって、第1の実施の形態における現像ローラ33の周速度は225〔mm/sec〕であるのに対して、本実施の形態における現像ローラ33の周速度は240〔mm/sec〕にされるので、感光体ドラム31Bkと現像ローラ33との周速度差を大きくすることができる。その結果、感光体ドラム31Bkに現像ローラ33を擦り付けることができるので、現像ローラ33によって、感光体ドラム31Bk上の外添剤を除去することができる。
【0160】
次に、シアンの画像形成ユニット16CのOPCフィルミングの発生状況について説明する。
【0161】
図15は本発明の第3の実施の形態におけるシアンの画像形成ユニットのOPCフィルミングの発生状況を示す図である。なお、図において、横軸に印刷枚数を、縦軸にフィルミグレベルを採ってある。
【0162】
例えば、押圧力を0.7〔N〕にした場合、前記第1の実施の形態においては、4000枚より多く印刷を行うと、OPCフィルミングの発生が確認されるのに対して、本実施の形態においては、8000枚より多く印刷を行うまでOPCフィルミングの発生を確認することができなかった。
【0163】
このように、本実施の形態においては、OPCフィルミングが発生するのを抑制することができるので、画像品位を向上させることができる。
【0164】
次に、表7で、押圧力と画像品位との関係について説明する。
【0165】
【表7】

【0166】
表7に示されるように、マゼンタ、シアンの画像形成ユニット16M、16Cにおいて、押圧力におけるマージン、すなわち、画像品位を維持することができる押圧力の範囲が広くなっていることが分かる。
【0167】
前記各実施の形態においては、現像器30において、一成分現像方式による現像が行われ、そのために、現像剤としてのトナーとして、非磁性一成分現像剤のトナーが使用されるようになっているが、現像器30において、二成分現像方式による現像を行い、トナーとして、キャリヤを備えたトナーを使用することができる。
【0168】
また、前記各実施の形態においては、カラープリンタについて説明しているが、本発明を、モノクロのプリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等に適用することができる。
【0169】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0170】
31Bk、31Y、31M、31C 感光体ドラム
33 現像ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体、及び該像担持体と当接させて配設される現像剤担持体をそれぞれ備えた第1、第2の画像形成ユニットを有する画像形成装置において、
前記各現像剤担持体は、各現像剤像を形成するために、前記像担持体に互いに異なる第1、第2の現像剤を供給し、前記各像担持体を、第1、第2の現像剤に対応させて設定された押圧力で押圧することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1、第2の現像剤は互いに異なる帯電特性を有する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1の現像剤の帯電特性が前記第2の現像剤の帯電特性より高い場合に、第2の画像形成ユニットにおける押圧力が第1の画像形成ユニットにおける押圧力より大きくされる請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
像担持体と現像剤担持体との距離を変更することによって前記押圧力を変更する押圧力調整機構を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1、第2の現像剤に対応させて、第1、第2の画像形成ユニットの各現像剤担持体の硬度が異なる請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
回転自在に配設された像担持体、及び該像担持体と当接させて回転自在に配設された現像剤担持体をそれぞれ備えた第1、第2の画像形成ユニットを有する画像形成装置において、
前記各現像剤担持体は、各現像剤像を形成するために前記像担持体に互いに異なる第1、第2の現像剤を供給し、該第1、第2の現像剤に対応させて設定された周速度で回転させられることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
前記各現像剤担持体は、回転を受けるために、第1、第2の現像剤に対応する歯数のギヤを備える請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第1、第2の現像剤は互いに種類が異なる請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1、第2の現像剤は互いに異なる原材料によって形成される請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第1、第2の現像剤は互いに異なる特性を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記第1、第2の現像剤は、互いに異なる量の外添剤が外添される請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記押圧力は、外添剤量が少ないほど小さくされる請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記押圧力調整機構は、カム部を回転させることによって前記距離を変更する請求項4に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−123367(P2011−123367A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281968(P2009−281968)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】