説明

窒素ドープダイヤモンド膜及びその製造方法

【課題】マイクロ波プラズマCVD法を用いて、高濃度の窒素原子がドープされたn型半導体ダイヤモンド膜の製造方法を提供する。
【解決手段】メチルアミン、ジメチルアミン、及びトリメチルアミンから選ばれた1種類又は2種類以上のガスを水素で希釈した混合ガス、又はメチルアミン、ジメチルアミン、及びトリメチルアミンから選ばれた1種類又は2種類以上のガスと炭化水素ガスと水素ガスとの混合ガスを原料ガスとして使用し、ガス圧80Torr(10664Pa)以上の条件下で、マイクロ波プラズマ化学気相蒸着法を用いて、基板表面に窒素原子を1020cm−3以上含む窒素ドープダイヤモンド膜を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高濃度の窒素ドープダイヤモンド膜の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイヤモンドは耐熱性に優れ、バンドギャップが大きく(5.5eV)、通常は絶縁体であるが、不純物ドーピングにより半導体化できる。また、絶縁破壊電圧及び飽和ドリフト速度が大きく、誘電率が小さいという優れた電気的特性を有する。このような特徴により、ダイヤモンドは高温・高周波・高電界用の電子デバイス又はセンサ材料として期待されている。
【0003】
ダイヤモンドの単結晶は天然ダイヤモンドの採掘か、又は高温高圧条件により人工的に合成することにより得られるが(これらはバルク・ダイヤモンドと呼ばれる)、天然でも高温高圧合成でも得られるバルク・ダイヤモンドはその結晶面の大きさは数ミリ角であり、しかも価格は極めて高い。このため、その工業的利用価値は研磨用砥粒又は精密切削用刃先等の特定の分野に限られている。
【0004】
これに対し、ダイヤモンド膜は、例えば、炭化水素と水素の混合ガスを原料として合成することができる。ダイヤモンドの気相合成法としては、例えば特許文献1又は特許文献2に記載されているように、マイクロ波CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相蒸着法)法を用いた合成法が知られており、その他にも、高周波プラズマCVD法、熱フィラメントCVD法、直流プラズマCVD法、プラズマジェット法、燃焼法、及び熱CVD法等が知られている。
【0005】
原料ガスに、例えばジボラン(B)を添加すると、B(ホウ素)原子がダイヤモンド膜中に取り込まれ、ダイヤモンド膜はp型半導体となり、導電性を有するようになる。ドーパントであるB原子はダイヤモンドの価電子帯より高エネルギー側0.37eVにアクセプター準位を形成する。原料ガスのB濃度(例えば、B濃度)を増やすと、ダイヤモンド中には最大1021cm-3程度までB原子が取り込まれ、ダイヤモンドが金属的な導電性を示すようになる。
【0006】
これに対し、ダイヤモンドを導電性の高いn型半導体とすることは容易ではない。周期律表からは、C(炭素)原子からなるダイヤモンドにN(窒素)原子をドーピングすればn型半導体となるはずであるが、実際には、N原子はダイヤモンドの電導帯より低エネルギー側0.14eVにドナー準位を形成し、室温(0.025eV)ではドナー準位から電導帯へ電子を熱励起することが不可能であり、N原子がドーピングされたダイヤモンドは電気的絶縁体である。
【0007】
特許文献3においては、ダイヤモンドを使用した電界効果型トランジスタを高温、高出力、高周波数に適するように、ゲート電極と動作層との間に窒素ドープしたダイヤモンド層(介在層)を形成した構造を開示しており、実施例では、N源としてNガスを用いた窒素ドープダイヤモンド膜の製造方法が記載されている。
【0008】
また、特許文献4に記載の半導体素子には、p型ダイヤモンドを主成分とする動作層とゲート電極との間に、窒素原子をドープしたダイヤモンドからなる介在層が設けられている。
【0009】
特許文献5においては、ダイヤモンド膜中に1019cm−3以上のN原子をドーピングする従来技術が提案されており、実施例では、N源としてNHを用いている。また、合成時のガス圧として、40Torr(5332Pa)という比較的低いガス圧を用いている。
【0010】
【特許文献1】特公昭59−027754号公報
【特許文献2】特公昭61−003320号公報
【特許文献3】特開平5−29610号公報
【特許文献4】特開平6−209014号公報
【特許文献5】特開平7−69794号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上述の従来の技術には以下に示すような問題点がある。
【0012】
特許文献3の実施例に記載の製造方法によれば、ダイヤモンド膜中の窒素濃度は、5×1019cm−3であり、その濃度は低く、ダイヤモンド膜は半導体とはならない。また、同文献の請求項1には、窒素濃度として1015〜1021cm−3の窒素を含有したダイヤモンドからなる介在層についての記載があるが、実際に高濃度の窒素ドープダイヤモンドを開示した実験例はなく、1015〜1021cm−3の濃度で窒素ドーパントを含有したダイヤモンドからなる介在層をゲート電極と動作層との間に挟んだ構造の電界効果型トランジスタを提案しているのみである。
【0013】
また、特許文献4の実施例においては、窒素原子のイオン注入により、p型ダイヤモンド層の一部に窒素原子を1019〜1021cm−3程度ドープして真性化した介在領域についての記載があり、また、NH(アンモニア)のプラズマ照射により、p型ダイヤモンド層に窒素原子を導入して真性化した介在層について記載されている。しかし、同文献に記載されている方法は、本発明で使用するマイクロ波プラズマCVD法を用いた製造方法とは異なる。また、同文献の実施例では、窒素原子濃度1019cm−3のn型ダイヤモンド層の形成について記載されているが、その窒素原子濃度は低い。
【0014】
また、本発明者らは、特許文献5の従来技術に従ってN原子がドーピングされたダイヤモンド膜を合成したが、抵抗率は減少したものの、ラマンスペクトルを測定したところ、グラファイトと思われる非ダイヤモンド導電性成分が多量に含まれていることが判明した。従って、特許文献5に記載の従来技術による抵抗率の低下は、実際にはグラファイトによるものであると結論した。
【0015】
従来のダイヤモンド中への高濃度N原子ドーピングの問題点は、原料ガス中の、例えば、Nガス濃度を増やすにつれ、ダイヤモンド自体の結晶性が低下し、Nガスを数%添加すると、微結晶ダイヤモンドしかできないことであった。従って、高濃度にN原子をドーピングしつつ、母体であるダイヤモンドの結晶性を低下させない技術が必要とされている。
【0016】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、マイクロ波プラズマCVD法を用いて、高濃度の窒素原子がドープされたn型半導体ダイヤモンド膜の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明に係る窒素ドープダイヤモンド膜の製造方法は、メチルアミン、ジメチルアミン、及びトリメチルアミン(以下、メチルアミン系物質とよぶ場合がある)から選ばれた1種類又は2種類以上のガスを水素で希釈した混合ガス、又はメチルアミン、ジメチルアミン、及びトリメチルアミンから選ばれた1種類又は2種類以上のガスと炭化水素と水素との混合ガスを原料ガスとして使用し、ガス圧80Torr(10664Pa)以上の条件下で、マイクロ波プラズマ化学気相蒸着法により、基板上に窒素をドープしたダイヤモンド膜を形成することを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、ダイヤモンド膜中の窒素原子濃度が1020乃至5×1021cm−3となるようにダイヤモンド膜を製造することができる。
【0019】
原料ガス中の(N/C)比の値は、従来の常識的な値を大きく超える10乃至10ppmとする必要がある。
【0020】
ダイヤモンド膜形成中の基板温度は、700乃至1200℃である必要があり、900乃至1100℃がより好ましい。
【0021】
ガス圧は、760Torr(101308Pa)以下であることが好ましい。
【0022】
前記製造方法により製造されたダイヤモンド膜は、膜中に1020cm−3以上の窒素原子を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、メチルアミン、ジメチルアミン、及びトリメチルアミンから選ばれた1種類又は2種類以上のガスを窒素源とし、高ガス圧のプラズマを用いたマイクロ波プラズマCVD法により、高濃度の窒素原子を含有するダイヤモンド膜を製造することができる。これにより、従来困難であったn型半導体ダイヤモンド膜を製造することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に、本発明について更に詳細に説明する。本発明者らの検討によれば、ダイヤモンドの適切なn型ドーパントとしては、原子半径の小さいN原子しか可能性がなく、ダイヤモンド膜中に含有量1020cm−3以上のN原子を含むことにより、ドナー準位が電導帯下1.4eVから大幅に上昇して、電導帯に近づくと推定した。この場合、ダイヤモンド中の電子密度は1018cm−3以上であり、ダイヤモンドはn型半導体となる。ダイヤモンド膜中に1020cm−3未満のN原子しか含まない場合には、ドナー準位が電導帯下1.4eV付近に留まり、ダイヤモンド膜の電気抵抗率は10Ω・cm以上の高抵抗絶縁体となる。
【0025】
含有量1020cm−3以上の高濃度のN原子をダイヤモンド中に導入するためには、メチルアミン((CH)NH)、ジメチルアミン((CH)NH)、及びトリメチルアミン((CH)N)から選ばれた1種類又は2種類以上のガスを水素で希釈したガスか、又は、メチルアミン、ジメチルアミン、及びトリメチルアミンから選ばれた1種類又は2種類以上のガスと炭化水素と水素とを混合したガスを原料ガスとして用い、ガス圧80Torr(10664Pa)以上の条件下で、マイクロ波プラズマCVD法を用いて合成することにより達成できることを見出した。
【0026】
また、N源としてメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン以外の物質(例えば、窒素ガス、アンモニア、又は尿素等)を用いた場合には、ダイヤモンド膜にグラファイト成分が多量に含まれ、ダイヤモンドの膜質が劣化して、1020cm−3以上のNドーピングは困難であることを確認した。
【0027】
原料ガス中のNとCとの混合比(N/C)は、できるだけ大きいことが好ましい。(N/C)の最大値は、メチルアミンを水素で希釈した場合で(N/C)=1000000ppmとなる。また、メチルアミン系物質と炭化水素ガスと水素を混合したガスを原料ガスとした場合、(N/C)≧100000ppmが必要である。(N/C)<100000ppmであると、ダイヤモンド膜中に取り込まれるN原子数が減少し、ダイヤモンド膜が高抵抗となる。メチルアミン系物質は、1種類のみでも良いし、2種類、3種類と組み合わせても良く、用いる炭化水素等に応じて、N/C原子比を調整することができる。
【0028】
ダイヤモンド膜形成中の基板温度は、700乃至1200℃である必要があり、900乃至1100℃がより好ましい。
【0029】
Nドープされたダイヤモンド膜の合成において、原料ガス圧が80Torr(1064Pa)以下の場合には、Nドーピングにより、ダイヤモンド膜が劣化することがわかった。原料ガス圧の上限値としては、760Torr(101308Pa)である。また、ガス圧が760Torr(101308Pa)よりも大きいと、プラズマ発生のために大電力のマイクロ波を投入する必要が生じ、また、基板温度の制御も困難であり、技術的困難が多くなる。より好ましくは、原料ガス圧は80乃至200Torr(10664乃至26660Pa)である。通常、ダイヤモンド膜のCVD合成は基板温度700乃至1200℃で行うので、原料ガス圧を80Torr(10664Pa)以上とすると、反応容器の規模にも依るが、50kW以上のマイクロ波を反応室に投入しなければならない。即ち、高ガス圧・高パワーのプラズマによりダイヤモンドを合成すれば、N原子ドーピング濃度が1020cm−3以上となり、しかも母体であるダイヤモンドの結晶性も失われないことを見出した。
【0030】
原料ガスに使用する炭化水素は例えばメタンであるが、その他にも、エタン、アセチレン、プロパン、エチレン、メタノール、エタノール、アセトン、コークスガス等を使用してもよい。
【0031】
N原子が他のN原子と殆ど相互作用がない程希薄にダイヤモンド中にドーピングされている場合、上述のように、ドナー準位は価電子帯より1.4eV低エネルギー側に形成される。このように、低いエネルギーを有するドナー準位が形成される理由は、ダイヤモンド中にC原子と置換的にドーピングされたN原子が、C原子位置よりずれることにより、格子エネルギーが安定化するヤーン-テラー(Jahn-Teller)効果によるとされている。
【0032】
これに対し、本発明のように、N原子がダイヤモンド中に1020cm−3以上含まれている場合には、平均するとC(炭素)原子が10個並んだ立方体中に1個のN原子が存在することとなり、N原子間距離が小さいために原子間に強い電子的相互作用を生じ、N原子の位置がダイヤモンドのC原子とほぼ同じ位置となり、ヤーン-テラー効果は消滅する。
【0033】
前述のごとく、本発明では、1020cm−3以上のN原子をダイヤモンド格子中に導入するために、N源としてメチルアミン、ジメチルアミン、及びトリメチルアミンから選ばれた1種類又は2種類以上のガスを使用し、高ガス圧・高パワーのプラズマを利用する。即ち、プラズマ中で高エネルギー化学反応が生じ、この結果、ダイヤモンド膜中のNドーピング濃度は高く、かつ基板表面に成長するダイヤモンド膜は高品質であり、グラファイト成分等は殆ど含まれない。
【0034】
このような高品質のNドープ膜が合成された理由は、高ガス圧・高パワーのプラズマを用いた他に、メチルアミン、ジメチルアミン、及びトリメチルアミンを分解して生じる分子種(・CH)が、ダイヤモンド結晶性の向上に寄与していると考えられる。
【0035】
以上の条件で合成したダイヤモンド膜のホール測定を行い、ダイヤモンド膜中の電子密度を求めたところ、1018cm−3以上であることが判明した。即ち、本発明により合成されたダイヤモンド膜は、導電性の高いn型半導体であると結論された。
【0036】
なお、ダイヤモンド膜中の窒素原子含有量の上限値は、5×1021cm−3である。窒素原子含有量が5×1021cm−3より大きいとダイヤモンドの結晶構造が維持されなくなる(ダイヤモンドでは炭素原子密度は〜1023cm−3)。また、好ましくは、1020乃至1021cm−3である。実測値では、室温におけるダイヤモンド膜中の電子密度は、1018乃至1021cm−3であった。
【実施例】
【0037】
以下、本発明の実施例の効果について、本発明の範囲から外れる比較例と比較して説明する。
【0038】
【表1】

【0039】
まず、本発明の実施例として、以下の条件で窒素ドープダイヤモンド膜を合成した。ダイヤモンドの成膜には915MHzのマイクロ波を用いたCVD装置を使用した。基板には、厚さ5mm、直径6インチ(150mm)の多結晶Si(珪素)に多結晶アンドープダイヤモンド膜を厚さ20μmコーティングしたものを用いた。基板温度が900℃となるように、マイクロ波出力とガス圧を調整し、マイクロ波出力は60kWとし、ガス圧を100Torr(13330Pa)とした。原料ガスとしては、メチルアミン系物質、メタン(CH)、水素(H)の混合ガスを用い、ガス総流量を2000sccmとした。なお、本実施例では、基板として多結晶アンドープダイヤモンドを使用したが、多結晶アンドープ以外のダイヤモンドでもよく、その他、Si、SiC(シリコンカーバイド)、SiO(二酸化珪素)、CBN(立方晶窒化ホウ素)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、Ir(イリジウム)、Pt(白金)、Al(アルミナ、サファイア)、セラミックス、高融点金属等を用いることができる。
【0040】
合成は20時間行い、厚さが約2μmのダイヤモンド膜を合成した。表1には、種々の条件で合成したダイヤモンド膜に含まれるN原子含有量(SIM:Secondary Ion Mass Spectrometer 測定で決定)、電気抵抗率、及びホール測定により求めた電子密度を示す。高濃度にN原子をドーピングしたダイヤモンド膜は金属的な電気伝導性(低抵抗かつ温度上昇に対して電気抵抗が増大)を示した。
【0041】
また、本実施例の比較例として、N源として窒素ガスを用いたが、グラファイトの含まれた低品質のダイヤモンド膜しか合成できなかった。更にまた、N源としてメチルアミン系物質を用いてダイヤモンド膜を合成したが、ガス圧は70Torr(9331Pa)とした。その他の合成条件は、実施例1と同じである。この場合もグラファイトの含まれた低品質のダイヤモンド膜しか合成されなかった。
【0042】
【表2】

【0043】
【表3】

【0044】
更に、本発明の実施例として、実施例8ではガス圧力を80Torr(10664Pa)とし、また、実施例9では、ガス圧力を120Torr(15996Pa)として、窒素ドープダイヤモンド膜を合成した。その他の合成条件は、実施例1と同じである。表2には、これらの実施例に対して、ダイヤモンド膜に含まれるN原子含有量、電気抵抗率、及び電子密度を示す。
【0045】
更にまた、本発明の実施例として、原料ガスとしてメチルアミン、ジメチルアミン、又はトリメチルアミンを水素で希釈した場合について、また、トリメチルアミンとメチルアミンを水素で希釈した場合について、窒素ドープダイヤモンド膜を合成した。合成条件は、原料ガスについての条件を除けば、その他は、実施例1と同じである。表3には、これらの実施例に対して、ダイヤモンド膜に含まれるN原子含有量、電気抵抗率、及び電子密度を示す。なお、上記実施例では、炭化水素としてメタンを用いているが、上述の他の炭化水素を用いることもでき、適宜、組み合わせて用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、トランジスタ、ダイオード、及び各種センサ等の電子デバイス又は光学記録等に好適に使用される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
メチルアミン、ジメチルアミン、及びトリメチルアミンから選ばれた1種類又は2種類以上のガスを水素で希釈した混合ガス、又はメチルアミン、ジメチルアミン、及びトリメチルアミンから選ばれた1種類又は2種類以上のガスと炭化水素と水素との混合ガスを原料ガスとして使用し、ガス圧80Torr(10664Pa)以上の条件下で、マイクロ波プラズマ化学気相蒸着法により、基板上に窒素をドープしたダイヤモンド膜を形成することを特徴とする窒素ドープダイヤモンド膜の製造方法。
【請求項2】
前記ダイヤモンド膜中の窒素原子濃度が1020乃至5×1021cm−3であることを特徴とする請求項1に記載の窒素ドープダイヤモンド膜の製造方法。
【請求項3】
前記原料ガス中の(N/C)比の値は、10乃至10ppmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の窒素ドープダイヤモンド膜の製造方法。
【請求項4】
ダイヤモンド膜形成中の基板温度が700乃至1200℃であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の窒素ドープダイヤモンド膜の製造方法。
【請求項5】
前記ガス圧は、760Torr(101308Pa)以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の窒素ドープダイヤモンド膜の製造方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法により製造され膜中に1020cm−3以上の窒素原子を含むことを特徴とする窒素ドープダイヤモンド膜。


【公開番号】特開2007−191356(P2007−191356A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−11557(P2006−11557)
【出願日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【Fターム(参考)】