経路案内装置及びプログラム
【課題】 音声及び画像の形態にて経路案内を行う経路案内装置において、不要な経路案内の実行を抑えること。
【解決手段】 ナビゲーション装置は、案内経路の設定時に、ユーザから、案内開始地点又は出発地点を基点とした半径の情報を取得する(S130)。そして、案内開始地点の情報を取得した場合には、この情報が示す地点を案内開始地点に設定する。一方、半径の情報を取得した場合には、出発地点を中心とした上記半径内の地域であって、この地域の外縁に最も近い目的地点方向の交差点を、案内開始地点に設定する。また、ナビゲーション装置は、ユーザから、案内終了地点又は目的地点を基点とした半径の情報を取得し(S140)、この情報に基づき、案内終了地点を設定する。そして、出発地点から目的地点までの経路の内、上記案内開始地点から案内終了地点までの経路を選択的に、ユーザに対し音声及び画像の形態で案内する(S150,S160)。
【解決手段】 ナビゲーション装置は、案内経路の設定時に、ユーザから、案内開始地点又は出発地点を基点とした半径の情報を取得する(S130)。そして、案内開始地点の情報を取得した場合には、この情報が示す地点を案内開始地点に設定する。一方、半径の情報を取得した場合には、出発地点を中心とした上記半径内の地域であって、この地域の外縁に最も近い目的地点方向の交差点を、案内開始地点に設定する。また、ナビゲーション装置は、ユーザから、案内終了地点又は目的地点を基点とした半径の情報を取得し(S140)、この情報に基づき、案内終了地点を設定する。そして、出発地点から目的地点までの経路の内、上記案内開始地点から案内終了地点までの経路を選択的に、ユーザに対し音声及び画像の形態で案内する(S150,S160)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、音声及び画像の形態にて、予め定められた出発地点から指定された目的地点までの間の経路を、案内する経路案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、経路案内装置としては、車両に搭載されるカーナビゲーション装置が知られている。また、この種の経路案内装置としては、ユーザインタフェースを通じてユーザから目的地点が指定されると、この時点での車両の現在位置から指定された目的地点までの誘導経路を設定し、この誘導経路に沿って、ユーザが車両を走行できるように、音声や画像の形態にて、目的地点までの経路案内を行うものが知られている。
【0003】
また、音声の形態にて経路案内を行う方法としては、交差点での右左折を、車両の現在位置に合わせ、音声にて案内する方法が知られている。その他、画像の形態にて経路案内を行う方法としては、表示装置に車両の現在位置周囲の地図を表示すると共に、この地図上に、誘導経路を表示する方法が知られている。
【0004】
ところで、この種の経路案内装置による経路案内では、常にユーザに対して最適な経路を案内することができるとは言えず、ユーザの自宅周辺等、ユーザが土地勘のある地域では、経路案内装置の案内に従わず、他の経路を、ユーザが移動する場合がある。そして、このように誘導経路を外れてユーザが車両を走行させた場合には、誘導経路を外れた旨の音声が出力されたり、ユーザにとって不要であるにもかかわらず、経路案内装置側でリルート処理が行われ、不要な経路案内がユーザに対し行われることになる。
【0005】
ユーザにとって不要な経路案内の継続は、当然のことながら、ユーザに対してストレスを及ぼすものであるので、従来の経路案内装置では、案内履歴や登録地点の情報に基づき、案内すべき地点における音声案内が必要であるか否かを判断し、音声案内が不要であると判断した場合には、音声案内を実行しないようにしたり、音声案内の頻度を変更したりするようにしている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
【特許文献1】特開2002−236028号公報
【特許文献2】特開平11−201767号公報
【特許文献3】特開2002−139335号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来装置では、音声案内を停止しても、表示装置を用いた経路案内については、その案内を停止しないため、従来装置では、ユーザが誘導経路を外れて車両を走行させると、ユーザにとって不要な経路案内に係る画面更新が行われることになり、このことが、ユーザに対しストレスを与える結果となっていた。
【0007】
例えば、経路案内装置としては、通常時、表示装置に現在位置周囲の地図を表示し、右左折を伴う交差点付近では、経路案内のために、交差点周囲の三次元画像を示した経路案内画面を表示する経路案内装置が知られているが、この経路案内装置では、経路案内中、リルート処理を伴って、交差点毎に上記の経路案内画面が表示されるため、ユーザは、不要に画面が切り替わることによるストレスを感じることがあった。
【0008】
特に、誘導経路には従わないが、表示装置に表示された地図を通じ、通るべき道を確認するようにして、ユーザが、経路案内装置を利用している場合には、不要な経路案内に係る画面更新によって、地図による道確認を行えず、ユーザが煩わしさを感じることがあった。
【0009】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、音声及び画像の形態にて経路案内を行う経路案内装置において、ユーザにとって不要な経路案内の実行を抑えることが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の経路案内装置は、ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、経路案内手段を介し、音声及び画像の形態にて、予め定められた出発地点から指定された目的地点までの間の経路を案内するものである。
【0011】
この経路案内装置では、ユーザインタフェースを通じてユーザから、経路案内が不要な地域を表す情報が入力されると、記憶制御手段が、この経路案内が不要な地域を表す情報を、記憶装置に記憶させる。また、地域決定手段が、この記憶装置に記憶された経路案内が不要な地域を表す情報に基づき、経路案内の実行地域を決定する。
【0012】
また、この経路案内装置では、ユーザにより目的地点が指定されると、経路設定手段が、予め定められた出発地点(例えば、自装置の現在地点)から指定された目的地点までの誘導経路を設定し、経路案内手段が、この誘導経路の内、地域決定手段により決定された実行地域内の誘導経路を選択的に、自装置の移動(位置)に合わせて、音声及び画像の形態にて案内する。
【0013】
この経路案内装置では、ユーザから経路案内が不要であるとされた地域については、音声による経路案内も実行しなければ、表示装置を通じた画像による経路案内も実行しない。従って、この経路案内装置によれば、ユーザにとって不要な経路案内を行わずに済み、不要な経路案内によってユーザにストレスが及ぶのを抑制することができる。
【0014】
尚、地域決定手段は、経路案内が不要な地域を表す情報が、記憶装置に新規に書き込まれる度に、記憶装置に蓄積された経路案内が不要な地域を表す情報の一群に基づき、経路案内の実行地域を決定する構成にされてもよいし、目的地点が指定されると、この目的地点までの誘導経路における経路案内の実行地域を決定する構成にされてもよい。
【0015】
また、地域決定手段は、記憶装置に蓄積された上記経路案内が不要な地域を表す情報の内、出発地点を経路案内が不要な地域内に含む上記経路案内が不要な地域を表す情報と、目的地点を経路案内が不要な地域内に含む上記経路案内が不要な地域を表す情報と、を選択的に用いて、経路案内の実行地域を決定する構成にされてもよい。
【0016】
出発地点周囲及び目的地点周囲の経路案内が不要な地域のみを考慮し、経路案内の実行地域を決定するように、地域決定手段を構成すれば、出発地点から目的地点の途中で、断続的に経路案内が行われるのを防止することができ、頻繁に経路案内がオンオフされることにより、かえってユーザにストレスが及ぶのを防止することができる。
【0017】
その他、上記発明では、ユーザインタフェースを通じて入力された経路案内が不要な地域を表す情報を、記憶装置に保持するようにしたが、目的地点が指定される度に、経路案内が不要な地域を表す情報を、ユーザから取得するように、経路案内装置を構成してもよい。
【0018】
請求項2記載の経路案内装置は、目的地点が指定されると、予め定められた出発地点を基点とした経路案内が不要な地域を表す情報、及び、指定された目的地点を基点とした経路案内が不要な地域を表す情報の少なくとも一方を、ユーザインタフェースを通じてユーザから取得する取得手段を、上記記憶制御手段に代えて備えるものである。
【0019】
この経路案内装置における地域決定手段は、取得手段が取得した経路案内が不要な地域を表す情報に基づき、経路案内の実行地域を決定する。そして、経路案内手段は、上記経路設定手段により設定された誘導経路の内、地域決定手段により決定された実行地域内の誘導経路を選択的に、自装置の移動に合わせて、音声及び画像の形態にて案内し、出発地点周辺及び目的地点周辺の少なくとも一方の経路案内を実行しないようにする。
【0020】
この経路案内装置によれば、出発地点や目的地点周辺について、ユーザから指定された経路案内が不要な地域の経路案内を、実行しなくて済み、ユーザの自宅周辺などでの不要な経路案内によって、ユーザにストレスが及ぶのを抑制することができる。
【0021】
また、上記発明では、ユーザに経路案内が不要な地域を指定させ、ユーザから指定された経路案内が不要な地域の情報に基づき、経路案内の実行地域を決定するようにしたが、ユーザに経路案内の開始地点や終了地点を指定させ、この指定情報に基づき、経路案内を実行するように、経路案内装置を構成してもよい。
【0022】
請求項3記載の経路案内装置は、ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、経路案内手段を介し、音声及び画像の形態にて、この目的地点の指定時における自装置の存在地点から指定された目的地点までの間の経路を案内する経路案内装置であって、目的地点が指定されると、地点設定手段が、経路案内の開始地点を表す情報を、ユーザインタフェースを通じてユーザから取得し、この情報に基づき、経路案内の開始地点を設定する構成にされたものである。
【0023】
この経路案内装置における経路設定手段は、目的地点が指定されると、地点設定手段により設定された経路案内の開始地点から上記指定された目的地点までの誘導経路を設定する。また、経路案内手段は、自装置の移動に合わせて、この経路設定手段にて設定された経路案内の開始地点から目的地点までの誘導経路を、音声及び画像の形態にて案内する。
【0024】
この経路案内装置を用いれば、ユーザは、現在地点周囲の経路案内が不要である場合、現在地点とは別の地点を経路案内の開始地点として指定することで、現在地点から指定地点までの経路案内を経路案内装置に実行させないようにすることができる。従って、この経路案内装置によれば、ユーザの自宅周辺等にて、ユーザに対し不要な経路案内を実行せずに済む。
【0025】
また、請求項4記載の経路案内装置は、地点設定手段により設定された開始地点を通過せずに、自装置が目的地点へ移動しているか否かを、非通過移動判断手段が判断し、上記開始地点を通過せずに自装置が目的地点へ移動していると、経路設定手段が、自装置の現在地点から目的地点までの誘導経路を再設定し、経路案内手段が、上記再設定された誘導経路を、自装置の移動に合わせて案内する構成にされたものである。
【0026】
この経路案内装置では、経路案内の開始地点を通過せずに、ユーザが目的地点に移動している場合、そうと判断した時点から、目的地点までの経路案内を行うので、ユーザが経路案内の開始地点を通過しない限り、経路案内が開始されないといったことがない。従って、この発明によれば、ユーザにとって不要な経路案内が行われることによるストレスを、従来よりも抑制することができると共に、ユーザにとって必要な経路案内を、適切に実行することができる。
【0027】
その他、請求項5記載の経路案内装置は、目的地点が指定されると、地点設定手段が、経路案内の終了地点を表す情報を、ユーザインタフェースを通じてユーザから取得し、この情報に基づき、経路案内の終了地点を設定する構成にされたものである。
【0028】
この経路案内装置における経路設定手段は、目的地点が指定されると、この目的地点の指定時における自装置の存在地点から地点設定手段により設定された経路案内の終了地点までの誘導経路を設定する。また、経路案内手段は、経路設定手段により設定された上記経路案内の終了地点までの誘導経路を、自装置の移動に合わせ、音声及び画像の形態にて案内する。
【0029】
その他、この経路案内装置は、地点設定手段により設定された経路案内の終了地点を通過せずに、自装置が目的地点へ移動しているか否かを、非通過移動判断手段にて判断し、経路案内の終了地点を通過せずに自装置が目的地点へ移動していると、経路案内手段での音声及び画像の形態による経路案内を終了する。
【0030】
この経路案内装置を用いれば、ユーザは、目的地点周囲の経路案内が不要である場合、目的地点とは別の地点を経路案内の終了地点として指定することで、指定地点から目的地点までの経路案内を、経路案内装置に実行させないようにすることができる。従って、この経路案内装置によれば、目的地点周辺において、ユーザに対し不要な経路案内を実行せずに済む。
【0031】
また、この経路案内装置では、経路案内の終了地点を通過せずに、ユーザが目的地点に移動している場合、経路案内を終了させるので、ユーザが経路案内の終了地点を通過しなければ、経路案内が終了しないといったことがない。即ち、この経路案内装置によれば、ユーザが経路案内の終了地点を通過しなくても、ユーザが目的地点に近づけば、経路案内が終了するので、ユーザが経路案内の終了地点を通過せずに目的地点へ向かっている場合に、ユーザに対し不要な経路案内を行わずに済む。
【0032】
尚、上述した本発明の経路案内装置(請求項1〜請求項5)が備える各手段としての機能は、プログラムにより、コンピュータに実現させることができる。上記各手段としての機能をコンピュータに実現させるための請求項6〜請求項9記載のプログラムを用いれば、コンピュータを、本発明の経路案内装置として機能させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施例について図面と共に説明する。図1は、本発明が適用されたナビゲーション装置であって、車両(自動車)に搭載されたナビゲーション装置1の構成を表すブロック図である。
【0034】
本実施例のナビゲーション装置1は、図1に示すように、車両の現在位置を検出する位置検出器11と、ユーザインタフェースとして機能する操作スイッチ群13及びリモートコントロール端末(以下、リモコンと称す)15aと、リモコン15aからの送信信号を検知するリモコンセンサ15bと、外部装置と情報のやりとりを行うための外部情報入出力部17と、記憶媒体から地図データ等を読み出して制御部25に入力する地図データ入力器19と、地図や経路案内画面等を表示するための表示部21と、各種ガイド音声を出力するための音声出力部23と、上述した位置検出器11、操作スイッチ群13、リモコンセンサ15b、外部情報入出力部17、地図データ入力器19からの入力に応じて各種処理を実行し、装置内各部を制御する制御部25と、を備える。
【0035】
位置検出器11は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの送信電波を、GPSアンテナを介して受信し、車両の位置、方位、速度等を検出するGPS受信機11aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ11bと、車両の走行距離を検出する距離センサ11cと、地磁気から進行方位を検出する地磁気センサ11dとを備える。
【0036】
また、操作スイッチ群13は、表示部21と一体に構成されたタッチパネル及び表示部21の周囲に設けられたメカニカルなキースイッチ等から構成される。また、外部情報入出力部17は、外部装置としての道路に敷設されたビーコンと情報のやりとりを行う構成にされ、このビーコンを通じて、VICS(Vehicle Information Communication System)センタから道路交通情報等を取得する。
【0037】
その他、地図データ入力器19は、図示しない記憶媒体に記憶された地図データ等を制御部25に入力するものである。記憶媒体には、地図データとして、道路の接続を表すデータ(リンク及びノードのデータ)、地形データ、施設データ等が記憶されている他、位置検出精度向上のためのマップマッチング用データや、経路案内用の音声データ等が記憶されている。尚、記憶媒体としては、CD−ROM、DVD、ハードディスクなどの媒体を挙げることができる。
【0038】
その他、表示部21は、カラー表示装置であり、液晶モニタ等で構成される。この表示部21には、制御部25の制御により、車両の現在位置周囲の地図や、ユーザにより指定された目的地点までの経路などが表示される。また、音声出力部23は、スピーカ等から構成され、制御部25の制御を受けて、目的地点までの経路案内に係るガイド音声や、外部情報入出力部17を介して受信した道路交通情報に基づいたガイド音声を出力する。
【0039】
また、制御部25は、CPU25a、RAM25b、ROM25c、及び、各種設定情報を記憶するNVRAM25d等から構成され、CPU25aにて、ROM25cに記憶された各種プログラムを実行することにより、装置内各部を統括制御すると共に、地図表示機能、目的地点までの経路案内機能などを実現する。
【0040】
例えば、制御部25は、位置検出器11からの各種検出信号に基づき位置座標(緯度及び経度)、及び、進行方向の組として車両の現在位置を算出し、この算出結果に基づき、地図データ入力器19から、車両の現在位置周囲の地図データを取得し、この地図データに基づき、車両の現在位置周囲の地図を、表示部21に表示する。
【0041】
また、制御部25は、操作スイッチ群13やリモコン15a等を通じてユーザから経路案内指令が入力されると、指令入力時に車両が存在する地点から、この指令にて指定された目的地点までの間の最適な経路を、ダイクストラ法などの周知の技法を用いて算出し、この経路案内を、表示部21及び音声出力部23を通じて行う。具体的には、経路案内として、表示部21に表示された車両の現在位置周囲の地図に重ねて、案内経路を、太線等で表示すると共に、車両の移動に合わせ、交差点付近等で、車両の旋回方向を音声出力部23を通じ、音声にて案内する。
【0042】
尚、本実施例のナビゲーション装置1は、ユーザから経路案内指令が入力されると、案内制御ポイントデータベース及び案内禁止エリアデータベースが保持する情報に基づき、車両の現在位置から、この指令にて指定された目的地点までの経路の内、特定区間のみの経路案内を実行する構成にされている。図2(a)は、案内制御ポイントデータベースの構成を表す説明図であり、図3(a)は、案内禁止エリアデータベースの構成を表す説明図である。案内制御ポイントデータベース及び案内禁止エリアデータベースは、本実施例において、NVRAM25dに記憶されている。
【0043】
図2(a)に示すように、案内制御ポイントデータベースは、緯度及び経度の情報を有する案内制御ポイントデータの一群からなる。各案内制御ポイントデータが示す位置情報(緯度及び経度の情報)は、経路案内のオン/オフ地点を表すものとして用いられる。
【0044】
また、図3(a)に示すように、案内禁止エリアデータベースは、中心地点及び半径の情報を有する案内禁止エリアデータの一群からなる。各案内禁止エリアデータが示すエリア情報(中心地点及び半径の情報)は、その中心地点及び半径にて定義される円形の地域が経路案内の禁止エリア(案内禁止エリア)を表すものとして用いられる。尚、上記中心地点の情報は、緯度及び経度の情報からなる。
【0045】
以上、ナビゲーション装置1の概略構成、及び、当該装置が備えるデータの構成について説明したが、次には、操作スイッチ群13やリモコン15a等を通じてユーザから経路案内指令が入力されると、制御部25が実行するナビ制御処理について説明する。図4は、制御部25が実行するナビ制御処理を表すフローチャートである。
【0046】
ナビ制御処理を開始すると、制御部25は、経路案内指令にて指定された地点を、目的地点に設定すると共に(S110)、車両の現在位置(緯度及び経度)を導出し、この車両の現在位置を、出発地点に設定する(S120)。尚、経路案内指令は、例えば、ユーザが、表示部21に表示された地図をスクロール操作し、目的地点にポインタを合わせ、この状態で、操作スイッチ群13やリモコン15aに設けられた特定キーを押下操作することにより入力される。
【0047】
S120での処理を終えると、制御部25は、S130に移行し、図5に示す出発地案内不要エリア設定処理を実行する。図5は、制御部25が実行する出発地案内不要エリア設定処理を表すフローチャートである。
【0048】
出発地案内不要エリア設定処理を開始すると、制御部25は、S110,S120で設定した出発地点P0と目的地点P1とを結ぶ直線を軸線とし(図6参照)、この軸線との角度が予め定められた値Θ(例えば、Θ=30度)となる直線であって出発地点P0を通る二本の直線と、同じく軸線との角度がΘとなる直線であって目的地点P1を通る二本の直線と、の交点Pa,Pbを求め、点P0,Pa,P1,Pbを結ぶ領域Rを求める。尚、図6は、領域Rを表す説明図である。
【0049】
そして、この領域R内の地点を示す案内制御ポイントデータの全てを、案内制御ポイントデータベースから読み出す(S210)。具体的には、緯度及び経度が示す地点が、領域R内にある案内制御ポイントデータを、案内制御ポイントデータベースから読み出す。図6に示す例では、点A,B,Dに対応する案内制御ポイントデータが、読出対象の案内制御ポイントデータとなる。
【0050】
また、S210での処理を終えると、制御部25は、出発地点を案内禁止エリア内に含む案内禁止エリアデータの全てを、案内禁止エリアデータベースから読み出す(S220)。即ち、案内禁止エリアデータが示す円形地域内に、S120で設定した出発地点がある案内禁止エリアデータを、案内禁止エリアデータベースから読み出す。
【0051】
そして、S220での処理を終えると、制御部25は、S210又はS220で一つ以上のデータが読み出されたか否かを判断し(S230)、S210又はS220で一つ以上のデータが読み出された場合には、Yesと判断して、S231に移行する。一方、S210及びS220のいずれの処理でも、データが読み出されなかった場合には、Noと判断して、S240に移行する。
【0052】
即ち、領域R内にある地点を示す案内制御ポイントデータが、案内制御ポイントデータベースに登録されているか、出発地点を案内禁止エリア内に含む案内禁止エリアデータが、案内禁止エリアデータベースに登録されている場合には、S230でYesと判断して、S231に移行する。一方、領域R内にある地点を示す案内制御ポイントデータが、案内制御ポイントデータベースに登録されておらず、出発地点を案内禁止エリア内に含む案内禁止エリアデータが、案内禁止エリアデータベースに登録されていない場合には、S230でNoと判断して、S240に移行する。
【0053】
S231に移行すると、制御部25は、S210,S220で読み出した各データに基づき、各データが示す地点(案内禁止エリアデータの場合には、中心地点)の住所を表す上記各データ毎の項目と、「登録データを使用しない」との文字列からなる項目と、を選択項目として記した図7に示す構成の出発地案内不要エリア設定画面を表示部21に表示する。
【0054】
尚、図7は、出発地案内不要エリア設定画面の構成(一例)を表す説明図である。図7に示すように、上記各データに対応する選択項目は、出発地案内不要エリア設定画面の左欄に表示される。
【0055】
また、S231において、制御部25は、ユーザのカーソル操作を受け付け、ユーザのカーソル操作により、出発地案内不要エリア設定画面の左欄でカーソルが合わせられた項目に対応するデータが示す地点(案内禁止エリアデータの場合には、中心地点を基準とした円形地域)を、出発地案内不要エリア設定画面の右欄に、周辺地図と共に表示する。
【0056】
そして、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じ、この画面を操作することにより、左欄に列挙された選択項目のいずれかが選択されると(例えば、確定キーが押下操作されると)、制御部25は、S233でYesと判断し、選択された項目(確定キーの押下時にカーソルが合わせられていた項目)が、「登録データを使用しない」との項目であるか否かを判断し(S235)、選択された項目が「登録データを使用しない」との項目であると判断すると(S235でYes)、S240に移行し、選択された項目が「登録データを使用しない」との項目以外であると判断すると(S235でNo)、S237に移行する。
【0057】
また、S237に移行すると、制御部25は、選択された項目に対応する案内制御ポイントデータ、又は、案内禁止エリアデータを、経路案内の開始地点を決定する際に参照するデータとしての第一参照データに設定する。その後、当該出発地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0058】
一方、S240に移行すると、制御部25は、出発地案内不要エリアの設定が必要か否かを問合せる設定要否問合せ画面を、表示部21に表示し、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて、設定必要との信号又は設定不要との信号を入力するまで待機する(S250)。そして、設定必要との信号が、操作スイッチ群13又はリモコン15aから入力されると、S250でYesと判断して、S260に移行し、設定不要との信号が、操作スイッチ群13又はリモコン15aから入力されると、S250でNoと判断して、当該出発地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0059】
また、S260に移行すると、制御部25は、出発地案内不要エリアの指定方法に関する選択画面を表示部21に表示する。具体的には、「経路案内の開始地点を指定する」との文字列を記した項目、及び、「出発地点を基点とした経路案内の禁止エリアを指定する」との文字列を記した項目を、選択項目として記した選択画面を表示部21に表示する。
【0060】
その後、制御部25は、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて、この選択画面を操作することにより、ユーザ側から出発地案内不要エリアの指定方法が選択されるまで待機し、出発地案内不要エリアの指定方法が選択されると、選択された方法が「経路案内の開始地点を指定する」方法であるか否かを判断する(S270)。そして、選択された方法が、「経路案内の開始地点を指定する」方法であると判断すると(S270でYes)、S281に移行し、「出発地点を基点とした経路案内の禁止エリアを指定する」方法であると判断すると(S270でNo)、S291に移行する。
【0061】
また、S281に移行すると、制御部25は、経路案内の開始地点をユーザに指定させるための地点指定画面(例えば、スクロール操作可能な地図画面)を、表示部21に表示し、この地点指定画面を、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて操作することにより、ユーザから経路案内の開始地点が指定されるまで待機する。そして、ユーザから経路案内の開始地点が指定されると(S283でYes)、S285に移行する。
【0062】
また、S285に移行すると、制御部25は、上記指定された地点の位置情報(緯度及び経度の情報)を記した案内制御ポイントデータを新規に生成し、これを案内制御ポイントデータベースに登録する。そして、S285での処理を終えると、制御部25は、上記登録した案内制御ポイントデータを、第一参照データに設定し(S287)、その後、当該出発地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0063】
一方、S291に移行すると、制御部25は、出発地点(車両の現在位置)を基点とした経路案内の禁止エリアを決定するために必要な半径の情報をユーザから取得するために、半径指定画面を、表示部21に表示し、ユーザに、現在位置を中心として半径何メートルまでの範囲を、経路案内の禁止エリアとするかを問合せる。
【0064】
そして、半径の情報が、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて、ユーザから入力されると(S293でYes)、制御部25は、この入力された半径の情報に、現在位置の緯度及び経度を、中心地点の情報として付加して、案内禁止エリアデータを新規に生成し、これを案内禁止エリアデータベースに登録する(S295)。
【0065】
また、このようにして、S295での処理を終えると、制御部25は、上記登録した案内禁止エリアデータを、第一参照データに設定し(S297)、その後、当該出発地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0066】
その他、S130で上記出発地案内不要エリア設定処理を終了すると、制御部25は、S140に移行し、目的地案内不要エリア設定処理を実行する。図8は、制御部25が実行する目的地案内不要エリア設定処理を表すフローチャートである。
【0067】
目的地案内不要エリア設定処理を開始すると、制御部25は、S210での処理と同様に、領域R内の地点を示す案内制御ポイントデータの全てを、案内制御ポイントデータベースから読み出す(S310)と共に、目的地点を案内禁止エリア内に含む案内禁止エリアデータの全てを、案内禁止エリアデータベースから読み出す(S320)。即ち、案内禁止エリアデータが示す円形地域内に、目的地点がある案内禁止エリアデータを、案内禁止エリアデータベースから読み出す。
【0068】
そして、S320での処理を終えると、制御部25は、S310又はS320で一つ以上のデータが読み出されたか否かを判断し(S330)、S310又はS320で一つ以上のデータが読み出された場合には、Yesと判断して、S331に移行する。一方、S310及びS320のいずれの処理でも、データが読み出されなかった場合には、Noと判断して、S340に移行する。
【0069】
また、S331に移行すると、制御部25は、S310,S320で読み出した各データに基づき、各データが示す地点(案内禁止エリアデータの場合には、中心地点)の住所を表す上記各データ毎の項目と、「登録データを使用しない」との文字列からなる項目と、を選択項目として記した目的地案内不要エリア設定画面を表示部21に表示する。
【0070】
また、このS331において、制御部25は、ユーザのカーソル操作を受け付け、ユーザのカーソル操作により、目的地案内不要エリア設定画面の左欄でカーソルが合わせられた項目に対応するデータが示す地点を、目的地案内不要エリア設定画面の右欄に、周辺地図と共に表示する。尚、この目的地案内不要エリア設定画面の構成は、図7に示す出発地案内不要エリア設定画面の構成と同様である。
【0071】
そして、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じ、この画面を操作することにより、左欄に列挙された選択項目のいずれかが選択されると、制御部25は、S333でYesと判断し、選択された項目が、「登録データを使用しない」との項目であるか否かを判断する(S335)。そして、選択された項目が「登録データを使用しない」との項目であると判断すると(S335でYes)、S340に移行し、選択された項目が「登録データを使用しない」との項目以外であると判断すると(S335でNo)、S337に移行する。
【0072】
また、S337に移行すると、制御部25は、選択された項目に対応する案内制御ポイントデータ、又は、案内禁止エリアデータを、経路案内の終了地点を決定する際に参照するデータとしての第二参照データに設定する。その後、当該目的地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0073】
一方、S340に移行すると、制御部25は、目的地案内不要エリアの設定が必要か否かを問合せる設定要否問合せ画面を、表示部21に表示し、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて、設定必要との信号又は設定不要との信号を入力するまで待機する(S350)。そして、設定必要との信号が、操作スイッチ群13又はリモコン15aから入力されると、S350でYesと判断して、S360に移行し、設定不要との信号が、操作スイッチ群13又はリモコン15aから入力されると、S350でNoと判断して、当該目的地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0074】
また、S360に移行すると、制御部25は、目的地案内不要エリアの指定方法に関する選択画面を、表示部21に表示する。具体的には、「経路案内の終了地点を指定する」との文字列を記した項目、及び、「目的地点を基点とした経路案内の禁止エリアを指定する」との文字列を記した項目を、選択項目として記した選択画面を表示部21に表示する。
【0075】
その後、制御部25は、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて、この選択画面を操作することにより、目的地案内不要エリアの指定方法が選択されるまで待機し、目的地案内不要エリアの指定方法が選択されると、選択された方法が「経路案内の終了地点を指定する」方法であるか否かを判断する(S370)。そして、選択された方法が、「経路案内の終了地点を指定する」方法であると判断すると(S370でYes)、S381に移行し、「目的地点を基点とした経路案内の禁止エリアを指定する」方法であると判断すると(S370でNo)、S391に移行する。
【0076】
また、S381に移行すると、制御部25は、経路案内の終了地点をユーザに指定させるための地点指定画面を、表示部21に表示し、この地点指定画面を、ユーザが操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて操作することにより、ユーザから経路案内の終了地点が指定されるまで待機する。そして、ユーザから経路案内の終了地点が指定されると(S383でYes)、S385に移行する。
【0077】
また、S385に移行すると、制御部25は、上記指定された地点の位置情報(緯度及び経度の情報)を記した案内制御ポイントデータを新規に生成し、これを案内制御ポイントデータベースに登録する。そして、この処理を終えると、S385で登録した案内制御ポイントデータを、第二参照データに設定し(S387)、当該目的地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0078】
一方、S391に移行すると、制御部25は、目的地点を基点とした経路案内の禁止エリアを決定するために必要な半径の情報をユーザから取得するために、半径指定画面を、表示部21に表示し、ユーザに、目的地点を中心として半径何メートルまでの範囲を、経路案内の禁止エリアとするかを問合せる。
【0079】
そして、半径の情報が、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて、ユーザから入力されると(S393でYes)、この入力された半径の情報に、S110で設定された目的地点の緯度及び経度を中心地点の情報として付加して、案内禁止エリアデータを新規に生成し、これを案内禁止エリアデータベースに登録する(S395)。また、この処理を終えると、制御部25は、S395で登録した案内禁止エリアデータを、第二参照データに設定し(S397)、当該目的地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0080】
その他、S140で上記目的地案内不要エリア設定処理を終了すると、制御部25は、S150に移行し、図9に示す経路探索通知処理を実行する。図9は、制御部25が実行する経路探索通知処理を表すフローチャートである。
【0081】
経路探索通知処理を開始すると、制御部25は、先に実行した出発地案内不要エリア設定処理にて第一参照データが設定されているか否かを判断し(S410)、第一参照データが設定されていると判断すると(S410でYes)、S420に移行し、第一参照データが設定されていないと判断すると(S410でNo)、S430に移行する。
【0082】
即ち、先に実行した出発地案内不要エリア設定処理にて、S237,S287,S297のいずれかの処理を実行している場合には、S410でYesと判断して、S420に移行し、先に実行した出発地案内不要エリア設定処理のS250でNoと判断している場合には、S410でもNoと判断して、S430に移行する。
【0083】
また、S420に移行すると、制御部25は、先に実行した出発地案内不要エリア設定処理にて設定された第一参照データが、案内制御ポイントデータであるか否かを判断し、第一参照データが、案内制御ポイントデータではない(換言すると、案内禁止エリアデータである)と判断すると(S420でNo)、S430に移行する。そして、S430では、S120で設定された出発地点を、経路探索の始点に設定する。その後、S450に移行する。
【0084】
一方、第一参照データが、案内制御ポイントデータであると判断すると(S420でYes)、制御部25は、第一参照データが示す経路案内のオン/オフ地点を、経路探索の始点に設定し(S440)、その後、S450に移行する。
【0085】
また、S450に移行すると、制御部25は、先に実行した目的地案内不要エリア設定処理にて第二参照データが設定されているか否かを判断し、第二参照データが設定されていると判断すると(S450でYes)、S460に移行し、第二参照データが設定されていないと判断すると(S450でNo)、S470に移行する。
【0086】
即ち、先に実行した目的地案内不要エリア設定処理にて、S337,S387,S397のいずれかの処理を実行している場合には、S450でYesと判断して、S460に移行し、先に実行した目的地案内不要エリア設定処理のS350でNoと判断している場合には、S450でもNoと判断して、S470に移行する。
【0087】
また、S460に移行すると、制御部25は、先に実行した目的地案内不要エリア設定処理にて設定された第二参照データが、案内制御ポイントデータであるか否かを判断し、第二参照データが、案内制御ポイントデータではないと判断すると(S460でNo)、S470に移行する。そして、S470では、S110で設定された目的地点を、経路探索の終点に設定する。その後、S490に移行する。
【0088】
一方、第二参照データが、案内制御ポイントデータであると判断すると(S460でYes)、制御部25は、第二参照データが示す経路案内のオン/オフ地点を、経路探索の終点に設定し(S480)、その後、S490に移行する。
【0089】
また、S490に移行すると、制御部25は、経路探索プログラムを起動して、S430又はS440で設定した始点から、S470又はS480で設定した終点までの最適な経路を探索し、探索の結果得られた経路を、誘導経路に設定する。また、S490で、始点から終点までの誘導経路を設定すると、制御部25は、S500に移行し、図10に示す案内経路通知処理を実行する。図10は、制御部25が実行する案内経路通知処理を表すフローチャートである。
【0090】
案内経路通知処理を開始すると、制御部25は、S410での処理と同様に、第一参照データが設定されているか否かを判断し(S510)、第一参照データが設定されていると判断すると(S510でYes)、S520に移行し、第一参照データが設定されていないと判断すると(S510でNo)、S530に移行する。
【0091】
また、S520に移行すると、制御部25は、先に実行した出発地案内不要エリア設定処理にて設定された第一参照データが、案内禁止エリアデータであるか否かを判断し、第一参照データが、案内禁止エリアデータではないと判断すると(S520でNo)、S530に移行する。そして、S530では、誘導経路の始点(S430又はS440で設定された始点)を、経路案内の開始地点(案内開始地点)に設定する。その後、S550に移行する。
【0092】
一方、第一参照データが、案内禁止エリアデータであると判断すると(S520でYes)、制御部25は、S540に移行し、第一参照データが示す案内禁止エリア、の内側に位置する誘導経路上の交差点(道路が交わる地点)であって、上記案内禁止エリアの外縁と、誘導経路との交点に最も近い交差点を、経路案内の開始地点(案内開始地点)に設定する(図11参照)。但し、該当する交差点が存在しない場合には、誘導経路の始点を、案内開始地点に設定する。また、このようにしてS540での処理を終えると、S550に移行する。
【0093】
また、S550に移行すると、制御部25は、S450での処理と同様に、第二参照データが設定されているか否かを判断し、第二参照データが設定されていると判断すると(S550でYes)、S560に移行し、第二参照データが設定されていないと判断すると(S550でNo)、S570に移行する。
【0094】
また、S560に移行すると、制御部25は、先に実行した目的地案内不要エリア設定処理にて設定された第二参照データが、案内禁止エリアデータであるか否かを判断し、第二参照データが、案内禁止エリアデータではないと判断すると(S560でNo)、S570に移行する。そして、S570では、誘導経路の終点(S470又はS480で設定された終点)を、経路案内の終了地点(案内終了地点)に設定する。その後、S590に移行する。
【0095】
一方、第二参照データが、案内禁止エリアデータであると判断すると(S560でYes)、制御部25は、S580に移行し、第二参照データが示す案内禁止エリアの外縁と、誘導経路との交点を、経路案内の終了地点(案内終了地点)に設定する。但し、交点が存在しない場合には、誘導経路の終点を、案内終了地点に設定する。また、このようにしてS580での処理を終えると、S590に移行する。
【0096】
そして、S590に移行すると、制御部25は、設定された誘導経路の内、S530又はS540で設定した案内開始地点から、S570又はS580で設定した案内終了地点までの区間を、案内する経路(案内経路)として示した案内経路通知画面を、表示部21に表示する。尚、図11は、表示部21に表示される案内経路通知画面の構成(一例)を表す説明図である。
【0097】
図11に示すように、案内経路通知画面では、出発地点(車両の現在位置)から目的地点までの経路の内、案内開始地点から案内終了地点までの誘導経路(案内経路)が、周辺地図に重ねられて、太線等で表示される。尚、この図においては、太線と破線とを併せたものが、誘導経路である。図11では、案内経路に属さない誘導経路の区間を、破線にて記したが、実際の案内経路通知画面において、破線は表示されないものとする。但し、案内経路に属さない誘導経路の区間については、案内経路通知画面において、案内経路とは区別して表示されてもよい。
【0098】
また、S590で案内経路通知画面を表示すると、制御部25は、この案内経路通知画面に基づき、ユーザが案内経路を確認し、経路案内の開始指令若しくは別経路の探索指令を、操作スイッチ群13やリモコン15a等を通じて入力するまで待機し、別経路の探索指令がユーザから入力されると、案内経路通知画面を閉じ、S593でNoと判断し、S597に移行する。そして、S597では、先にS430,S440,S470,S480で設定した始点から終点までの経路であって、既に設定した誘導経路とは別の経路を探索し、新たな誘導経路を再設定する。その後、S510に移行する。
【0099】
一方、経路案内の開始指令が入力されると、制御部25は、案内経路通知画面を閉じ、S593でYesと判断し、当該案内経路通知処理を終了する。また、これと共に、経路探索通知処理を終了する。
【0100】
その他、S150で上記経路探索通知処理を終了すると、制御部25は、S160に移行し、図12に示す経路案内オンオフ制御処理を実行する。図12は、制御部25が実行する経路案内オンオフ制御処理を表すフローチャートである。
【0101】
経路案内オンオフ制御処理を開始すると、制御部25は、S410での処理と同様に、第一参照データが設定されているか否かを判断し(S610)、第一参照データが設定されていないと判断すると(S610でNo)、経路案内を実現するためのプログラムを起動し、経路案内を開始した後(S620)、S660に移行する。即ち、図13に示すように、経路案内オンオフ制御処理タスクとは別に、経路案内処理タスクを生成し、当該経路案内オンオフ制御処理とは並列に、経路案内処理を開始する。
【0102】
尚、本実施例の経路案内処理タスクは、基本的に、周知のナビゲーション装置と同様の手法で、経路案内を行う。
即ち、経路案内処理タスクは、予め設定された案内開始地点から案内終了地点までの誘導経路(案内経路)に沿って、ユーザが車両を走行させることができるように、車両の右左折ポイントや合流地点・分岐地点・有料道路の乗降地点等を、車両の現在位置に応じて、音声出力部23を通じ音声案内する。また、このような音声案内と共に、案内経路を、表示部21に表示されている車両の現在位置周囲の地図に重ねて、太線等で表示し、車両が旋回を伴う交差点等に近づいた際には、車両の旋回方向と共に、周囲の立体画像を示した経路案内画面を表示部21に表示する。また、ユーザが案内経路を外れて走行した場合には、車両の現在位置から案内終了地点までの案内経路を再設定する。但し、経路を再設定する際には、ユーザにより指定された目的地点ではなく、案内終了地点までの経路を探索する。
【0103】
一方、S610において、第一参照データが設定されていると判断すると(S610でYes)、制御部25は、S630に移行し、第一参照データが、案内制御ポイントデータであるか否かを判断する。そして、第一参照データが、案内制御ポイントデータであると判断すると(S630でYes)、S640に移行して、図14に示す第一案内開始制御処理を実行し、第一参照データが、案内制御ポイントデータではないと判断すると(S630でNo)、S650に移行して、図15に示す第二案内開始制御処理を実行する。尚、図14は、制御部25が実行する第一案内開始制御処理を表すフローチャートであり、図15は、制御部25が実行する第二案内開始制御処理を表すフローチャートである。
【0104】
S640にて第一案内開始制御処理を開始すると、制御部25は、まずS710にて、車両の現在位置を導出し、その後、S720にて、車両の現在位置と、現在位置に至るまでの車両の走行履歴とに基づき、車両が案内開始地点を通過したか否かを判断する。
【0105】
そして、車両が案内開始地点を通過していないと判断すると(S720でNo)、S730に移行し、案内開始地点から目的地点までの直線距離から定数αを引いた距離A、及び、車両の現在位置から目的地点までの直線距離B、を求めて、距離Bが距離Aよりも短いか否かを判断する。尚、定数αは、設計者によって任意に設定可能であり、例えば、値ゼロに設定することができる。
【0106】
S730で、距離Bが距離A以上である判断すると(S730でNo)、制御部25は、S710に移行して、再び、車両の現在位置を導出し、更にS720,S730の処理を行う。
【0107】
そして、車両が案内開始地点を通過したと判断すると(S720でYes)、経路案内を開始する旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力し(S740)、その後、上述した経路案内を実現するためのプログラムを起動して、経路案内を開始する(S750)。即ち、当該第一案内開始制御処理(経路案内オンオフ制御処理)とは並列に、上記プログラムに基づく経路案内処理を開始する。また、S750で経路案内を開始すると、制御部25は、当該第一案内開始制御処理を終了し、S660に移行する。
【0108】
これに対し、車両が案内開始地点を通過せずに、目的地点へ移動する等して、距離Bが距離Aより短くなると、制御部25は、S730でYesと判断して、車両の現在位置から、案内終了地点までの最適な経路を探索し、これを案内経路に設定する(S760)。そして、この処理を終えると、経路案内を開始する旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力し(S770)、その後、上述した経路案内を実現するためのプログラムを起動して、再設定した案内経路についての経路案内を開始する(S780)。また、S780で経路案内を開始すると、当該第一案内開始制御処理を終了し、S660に移行する。
【0109】
その他、S650にて第二案内開始制御処理を開始すると、制御部25は、S810にて、車両の現在位置を導出し、その後、S820にて、車両の現在位置が、第一参照データが示す案内禁止エリア内であるか否かを判断する。そして、車両の現在位置が、第一参照データが示す案内禁止エリア内であると判断すると(S820でYes)、S830に移行する。また、S830では、車両の現在位置と、現在位置に至るまでの車両の走行履歴とに基づき、車両が案内開始地点を通過したか否かを判断し、車両が案内開始地点を通過していないと判断すると(S830でNo)、S810に移行して、再び車両の現在位置を導出し、更にS820,S830の処理を行う。
【0110】
そして、車両が案内開始地点を通過したと判断すると(S830でYes)、経路案内を開始する旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力し(S840)、その後、上述した経路案内を実現するためのプログラムを起動し、経路案内を開始する(S850)。即ち、当該第二案内開始制御処理(経路案内オンオフ制御処理)とは並列に、経路案内処理を開始する。また、S850で経路案内を開始すると、制御部25は、当該第二案内開始制御処理を終了して、S660に移行する。
【0111】
一方、制御部25は、車両が案内開始地点を通過せずに、目的地点へ移動する等して、車両の現在位置が、第一参照データが示す案内禁止エリア外となると、S820でNoと判断して、車両の現在位置から、案内終了地点までの最適な経路を探索し、これを案内経路に設定する(S860)。そして、この処理を終えると、経路案内を開始する旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力し(S870)、上述した経路案内を実現するためのプログラムを起動して、再設定した案内経路についての経路案内を開始する(S880)。また、S880で経路案内を開始すると、制御部25は、当該第二案内開始制御処理を終了して、S660に移行する。
【0112】
また、S660に移行すると、制御部25は、S450での処理と同様に、第二参照データが設定されているか否かを判断し、第二参照データが設定されていると判断すると(S660でYes)、S670に移行し、第二参照データが、案内制御ポイントデータであるか否かを判断する。
【0113】
そして、第二参照データが、案内制御ポイントデータであると判断すると(S670でYes)、S680にて、図16に示す第一案内終了制御処理を実行し、第二参照データが、案内制御ポイントデータではない(換言すると、案内禁止エリアデータである)と判断すると(S670でNo)、S690にて、図17に示す第二案内終了制御処理を実行する。尚、図16は、制御部25が実行する第一案内終了制御処理を表すフローチャートであり、図17は、制御部25が実行する第二案内終了制御処理を表すフローチャートである。
【0114】
S680にて、第一案内終了制御処理を開始すると、制御部25は、まずS910にて、車両の現在位置を導出し、その後、S920にて、車両の現在位置と、現在位置に至るまでの車両の走行履歴とに基づき、車両が案内終了地点を通過したか否かを判断する。
【0115】
そして、車両が案内終了地点を通過していないと判断すると(S920でNo)、S930に移行し、案内終了地点から目的地点までの直線距離から定数βを引いた距離C、及び、車両の現在位置から目的地点までの直線距離B、を求めて、距離Bが距離Cよりも短いか否かを判断する。尚、定数βは、設計者によって任意に設定可能であり、例えば、値ゼロに設定することができる。
【0116】
S930で距離Bが距離C以上である判断すると(S930でNo)、制御部25は、S910に移行し、再び、車両の現在位置を導出し、更にS920,S930の処理を行う。
【0117】
そして、車両が案内終了地点を通過したと判断するか(S920でYes)、距離Bが距離Cよりも短いと判断すると(S930でYes)、S940に移行し、経路案内処理タスクを終了させ、これまで実行していた音声及び画像による経路案内を終了する。また、この処理を終えると、制御部25は、経路案内を終了した旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力し(S950)、その後、当該第一案内終了制御処理を終了する。また、これと共に経路案内オンオフ制御処理及びナビ制御処理を終了する。
【0118】
その他、S690にて、第二案内終了制御処理を開始すると、制御部25は、まずS1010にて、車両の現在位置を導出し、その後、S1020にて、車両の現在位置が、第二参照データが示す案内禁止エリア内であるか否かを判断する。そして、車両の現在位置が、第二参照データが示す案内禁止エリア外であると判断すると(S1020でNo)、再び、車両の現在位置を導出し(S1010)、S1020の処理を行う。
【0119】
そして、車両の現在位置が、第二参照データが示す案内禁止エリア内であると判断すると(S1020でYes)、制御部25は、経路案内処理タスクを終了させ、これまで実行していた音声及び画像による経路案内を終了する(S1030)。また、この処理を終えると、制御部25は、経路案内を終了した旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力し(S1040)、その後、当該第二案内終了制御処理を終了する。また、これと共に、経路案内オンオフ制御処理及びナビ制御処理を終了する。
【0120】
その他、S660で、第二参照データが設定されていないと判断すると(S660でNo)、制御部25は、S700にて、図18に示す第三案内終了制御処理を実行する。尚、図18は、制御部25が実行する第三案内終了制御処理を表すフローチャートである。
【0121】
第三案内終了制御処理を開始すると、制御部25は、まずS1110にて、車両の現在位置を導出し、その後、S1120にて、車両が目的地点に到着したか否かを判断する。そして、車両が目的地点に到着していないと判断すると(S1120でNo)、再び、車両の現在位置を導出し(S1110)、S1120の処理を行う。
【0122】
一方、S1120において、車両が目的地点に到着したと判断すると(S1120でYes)、制御部25は、経路案内処理タスクを終了させて、これまで実行していた音声及び画像による経路案内を終了し(S1130)、この処理を終えると、経路案内を終了した旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力する(S1140)。この後、当該第三案内終了制御処理を終了する共に、経路案内オンオフ制御処理及びナビ制御処理を終了する。
【0123】
即ち、本実施例において、制御部25は、第一参照データが案内制御ポイントデータである場合、図2(b)に示すように、出発地点から、案内制御ポイントデータが示す経路案内のオン/オフ地点までの区間を、経路案内の非実行地域に設定して、この経路案内の非実行地域については、経路案内を実行しないようにし、非実行地域から車両が出た場合に、経路案内を開始するのである。
【0124】
また、第二参照データが案内制御ポイントデータである場合、制御部25は、図2(c)に示すように、目的地点から、案内制御ポイントデータが示す経路案内のオン/オフ地点までの区間を、経路案内の非実行地域に設定して、車両が、この経路案内の非実行地域に到達した場合には、経路案内を終了するのである。
【0125】
また、第一参照データが案内禁止エリアデータである場合、制御部25は、図3(b)に示すように、出発地点から案内禁止エリアの外縁(詳細には、案内禁止エリアの外縁より一つ手前の交差点)までの区間を、経路案内の非実行地域に設定して、この経路案内の非実行地域については、経路案内を実行しないようにし、非実行地域から車両が出た場合に、経路案内を開始するのである。
【0126】
その他、第二参照データが案内禁止エリアデータである場合、制御部25は、図3(c)に示すように、目的地点から案内禁止エリアの外縁までの区間を、経路案内の非実行地域に設定して、この経路案内の非実行地域については、経路案内を実行しないようにし、この非実行地域に車両が到達した場合には、経路案内を終了するのである。
【0127】
以上、本実施例のナビゲーション装置1について説明したが、このナビゲーション装置1では、出発地点からの半径の情報にてユーザから指定された地域及び目的地点からの半径の情報にてユーザから指定された地域について、音声及び画像による経路案内を実行しないので、出発地点付近及び目的地点付近でのユーザにとって不要な経路案内を行わずに済み、不要な経路案内によってユーザにストレスが及ぶのを抑制することができる。
【0128】
特に、本実施例のナビゲーション装置1では、音声による経路案内、及び、表示部21を通じた画像による経路案内の両者についての不要な経路案内を行わずに済むので、不要な音声出力によってユーザにストレスが及ぶのを抑制することができると共に、経路案内に係る画面更新によってユーザにストレスが及ぶのを抑制することができる。
【0129】
尚、従来装置においても、ユーザが、目的地点付近の経路案内を不要と考える場合には、真の目的地点とは別の地点(経路案内を終了させたい地点)を、ナビゲーション装置に目的地点として指定することで、真の目的地点付近の経路案内を省略することができるが、従来装置では、指定された目的地点に車両が到着しない場合、オートリルート機能によって案内経路を修正しようとするので、ユーザは、指定した目的地点を、必ず通って真の目的地点まで移動する必要があった。
【0130】
これに対し、本実施例のナビゲーション装置1では、目的地点付近の案内禁止エリアに車両が到達すれば、案内禁止エリアへの侵入位置とは関係なく、経路案内を終了するので、従来装置と比べて、ユーザに対する不要な経路案内を、格段に抑えることができる。
【0131】
また、このナビゲーション装置1によれば、ユーザから指定された案内禁止エリアの情報を、案内禁止エリアデータベースに登録するので、ユーザは、経路案内指令を入力する度に、同じ案内禁止エリア(半径等)を指定する必要がない。従って、このナビゲーション装置1によれば、案内禁止エリアの指定に関するユーザのストレスを、最小限に抑えることができる。
【0132】
その他、本実施例では、ユーザが、ピンポイントで、経路案内の開始地点及び終了地点を指定できるように、ナビゲーション装置1を構成したので、ユーザの希望に合わせて、経路案内を開始/終了することができる。従って、このナビゲーション装置1によれば、不要な経路案内によってユーザにストレスが及ぶのを十分抑制することができる。
【0133】
また、本実施例では、ユーザにより指定された上記経路案内の開始地点及び終了地点を、車両が通過しなくても、特定の条件が満足されると、経路案内を開始/終了するように、ナビゲーション装置1を構成した。
【0134】
従って、本実施例によれば、ユーザが、車両を予め設定した経路に沿って走行させない場合でも、不要な経路案内を実行しなくて済み、不要な経路案内の実行により、ユーザにストレスが及ぶのを十分抑制することができる。また、車両が経路案内の開始地点を通過しない場合でも、適切な時点で、経路案内を開始し、ユーザにとって必要な経路案内を適切に実行することができる。
【0135】
尚、本発明の取得手段は、本実施例において、制御部25が実行するS291〜S293,S391〜S393の処理にて実現され、記憶制御手段は、S295,S395の処理にて実現されている。その他、地域決定手段は、S220〜S237,S297,S320〜S337,S397及び案内経路通知処理にて実現され、経路設定手段は、S410〜S490,S760の処理にて実現されている。
【0136】
また、経路案内手段は、制御部25が実行する経路案内オンオフ制御処理と、この処理にて起動/終了される経路案内処理タスクと、により実現されている。その他、地点設定手段は、S281〜S287,S381〜S387,S440,S480,S530,S570の処理にて実現され、非通過移動判断手段は、S730,S930の処理にて実現されている。
【0137】
また、本発明の経路案内装置及びプログラムは、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、第一及び第二参照データの候補とする案内制御ポイントデータ及び案内禁止エリアデータのリストを、出発地案内不要エリア設定画面及び目的地案内不要エリア設定画面に表示して、第一及び第二参照データに設定すべきデータを、ユーザに選択させるようにしたが、ナビゲーション装置1は、データベースから読み出した案内制御ポイントデータ及び案内禁止エリアデータの中から、第一及び第二参照データとして最適なデータを自動で選択し、これを第一及び第二参照データに設定する構成にされてもよい。
【0138】
例えば、読み出したデータ群の内、出発地点に最も近い地点を示す案内制御ポイントデータ、又は、出発地点に最も近い中心地点を示す案内禁止エリアデータを、第一参照データに設定し、目的地点に最も近い地点を示す案内制御ポイントデータ、又は、目的地点に最も近い中心地点を示す案内禁止エリアデータを、第二参照データに設定するように、ナビゲーション装置1を構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】ナビゲーション装置1の構成を表すブロック図である。
【図2】案内制御ポイントデータベースの構成を表す説明図(a)及び案内制御ポイントデータに基づく経路案内の非実行地域の設定方法に関する説明図(b,c)である。
【図3】案内禁止エリアデータベースの構成を表す説明図(a)及び案内禁止エリアデータに基づく経路案内の非実行地域の設定方法に関する説明図(b,c)である。
【図4】制御部25が実行するナビ制御処理を表すフローチャートである。
【図5】制御部25が実行する出発地案内不要エリア設定処理を表すフローチャートである。
【図6】案内制御ポイントデータの読出領域Rを表す説明図である。
【図7】出発地(目的地)案内不要エリア設定画面の構成を表す説明図である。
【図8】制御部25が実行する目的地案内不要エリア設定処理を表すフローチャートである。
【図9】制御部25が実行する経路探索通知処理を表すフローチャートである。
【図10】制御部25が実行する案内経路通知処理を表すフローチャートである。
【図11】表示部21に表示される案内経路通知画面の構成を表す説明図である。
【図12】制御部25が実行する経路案内オンオフ制御処理を表すフローチャートである。
【図13】経路案内に係る処理の説明図である。
【図14】制御部25が行う第一案内開始制御処理を表すフローチャートである。
【図15】制御部25が行う第二案内開始制御処理を表すフローチャートである。
【図16】制御部25が行う第一案内終了制御処理を表すフローチャートである。
【図17】制御部25が行う第二案内終了制御処理を表すフローチャートである。
【図18】制御部25が行う第三案内終了制御処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0140】
1…ナビゲーション装置、11…位置検出器、13…操作スイッチ群、15a…リモコン、15b…リモコンセンサ、17…外部情報入出力部、19…地図データ入力器、21…表示部、23…音声出力部、25…制御部、25a…CPU、25b…RAM、25c…ROM、25d…NVRAM
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、音声及び画像の形態にて、予め定められた出発地点から指定された目的地点までの間の経路を、案内する経路案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、経路案内装置としては、車両に搭載されるカーナビゲーション装置が知られている。また、この種の経路案内装置としては、ユーザインタフェースを通じてユーザから目的地点が指定されると、この時点での車両の現在位置から指定された目的地点までの誘導経路を設定し、この誘導経路に沿って、ユーザが車両を走行できるように、音声や画像の形態にて、目的地点までの経路案内を行うものが知られている。
【0003】
また、音声の形態にて経路案内を行う方法としては、交差点での右左折を、車両の現在位置に合わせ、音声にて案内する方法が知られている。その他、画像の形態にて経路案内を行う方法としては、表示装置に車両の現在位置周囲の地図を表示すると共に、この地図上に、誘導経路を表示する方法が知られている。
【0004】
ところで、この種の経路案内装置による経路案内では、常にユーザに対して最適な経路を案内することができるとは言えず、ユーザの自宅周辺等、ユーザが土地勘のある地域では、経路案内装置の案内に従わず、他の経路を、ユーザが移動する場合がある。そして、このように誘導経路を外れてユーザが車両を走行させた場合には、誘導経路を外れた旨の音声が出力されたり、ユーザにとって不要であるにもかかわらず、経路案内装置側でリルート処理が行われ、不要な経路案内がユーザに対し行われることになる。
【0005】
ユーザにとって不要な経路案内の継続は、当然のことながら、ユーザに対してストレスを及ぼすものであるので、従来の経路案内装置では、案内履歴や登録地点の情報に基づき、案内すべき地点における音声案内が必要であるか否かを判断し、音声案内が不要であると判断した場合には、音声案内を実行しないようにしたり、音声案内の頻度を変更したりするようにしている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
【特許文献1】特開2002−236028号公報
【特許文献2】特開平11−201767号公報
【特許文献3】特開2002−139335号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来装置では、音声案内を停止しても、表示装置を用いた経路案内については、その案内を停止しないため、従来装置では、ユーザが誘導経路を外れて車両を走行させると、ユーザにとって不要な経路案内に係る画面更新が行われることになり、このことが、ユーザに対しストレスを与える結果となっていた。
【0007】
例えば、経路案内装置としては、通常時、表示装置に現在位置周囲の地図を表示し、右左折を伴う交差点付近では、経路案内のために、交差点周囲の三次元画像を示した経路案内画面を表示する経路案内装置が知られているが、この経路案内装置では、経路案内中、リルート処理を伴って、交差点毎に上記の経路案内画面が表示されるため、ユーザは、不要に画面が切り替わることによるストレスを感じることがあった。
【0008】
特に、誘導経路には従わないが、表示装置に表示された地図を通じ、通るべき道を確認するようにして、ユーザが、経路案内装置を利用している場合には、不要な経路案内に係る画面更新によって、地図による道確認を行えず、ユーザが煩わしさを感じることがあった。
【0009】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、音声及び画像の形態にて経路案内を行う経路案内装置において、ユーザにとって不要な経路案内の実行を抑えることが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の経路案内装置は、ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、経路案内手段を介し、音声及び画像の形態にて、予め定められた出発地点から指定された目的地点までの間の経路を案内するものである。
【0011】
この経路案内装置では、ユーザインタフェースを通じてユーザから、経路案内が不要な地域を表す情報が入力されると、記憶制御手段が、この経路案内が不要な地域を表す情報を、記憶装置に記憶させる。また、地域決定手段が、この記憶装置に記憶された経路案内が不要な地域を表す情報に基づき、経路案内の実行地域を決定する。
【0012】
また、この経路案内装置では、ユーザにより目的地点が指定されると、経路設定手段が、予め定められた出発地点(例えば、自装置の現在地点)から指定された目的地点までの誘導経路を設定し、経路案内手段が、この誘導経路の内、地域決定手段により決定された実行地域内の誘導経路を選択的に、自装置の移動(位置)に合わせて、音声及び画像の形態にて案内する。
【0013】
この経路案内装置では、ユーザから経路案内が不要であるとされた地域については、音声による経路案内も実行しなければ、表示装置を通じた画像による経路案内も実行しない。従って、この経路案内装置によれば、ユーザにとって不要な経路案内を行わずに済み、不要な経路案内によってユーザにストレスが及ぶのを抑制することができる。
【0014】
尚、地域決定手段は、経路案内が不要な地域を表す情報が、記憶装置に新規に書き込まれる度に、記憶装置に蓄積された経路案内が不要な地域を表す情報の一群に基づき、経路案内の実行地域を決定する構成にされてもよいし、目的地点が指定されると、この目的地点までの誘導経路における経路案内の実行地域を決定する構成にされてもよい。
【0015】
また、地域決定手段は、記憶装置に蓄積された上記経路案内が不要な地域を表す情報の内、出発地点を経路案内が不要な地域内に含む上記経路案内が不要な地域を表す情報と、目的地点を経路案内が不要な地域内に含む上記経路案内が不要な地域を表す情報と、を選択的に用いて、経路案内の実行地域を決定する構成にされてもよい。
【0016】
出発地点周囲及び目的地点周囲の経路案内が不要な地域のみを考慮し、経路案内の実行地域を決定するように、地域決定手段を構成すれば、出発地点から目的地点の途中で、断続的に経路案内が行われるのを防止することができ、頻繁に経路案内がオンオフされることにより、かえってユーザにストレスが及ぶのを防止することができる。
【0017】
その他、上記発明では、ユーザインタフェースを通じて入力された経路案内が不要な地域を表す情報を、記憶装置に保持するようにしたが、目的地点が指定される度に、経路案内が不要な地域を表す情報を、ユーザから取得するように、経路案内装置を構成してもよい。
【0018】
請求項2記載の経路案内装置は、目的地点が指定されると、予め定められた出発地点を基点とした経路案内が不要な地域を表す情報、及び、指定された目的地点を基点とした経路案内が不要な地域を表す情報の少なくとも一方を、ユーザインタフェースを通じてユーザから取得する取得手段を、上記記憶制御手段に代えて備えるものである。
【0019】
この経路案内装置における地域決定手段は、取得手段が取得した経路案内が不要な地域を表す情報に基づき、経路案内の実行地域を決定する。そして、経路案内手段は、上記経路設定手段により設定された誘導経路の内、地域決定手段により決定された実行地域内の誘導経路を選択的に、自装置の移動に合わせて、音声及び画像の形態にて案内し、出発地点周辺及び目的地点周辺の少なくとも一方の経路案内を実行しないようにする。
【0020】
この経路案内装置によれば、出発地点や目的地点周辺について、ユーザから指定された経路案内が不要な地域の経路案内を、実行しなくて済み、ユーザの自宅周辺などでの不要な経路案内によって、ユーザにストレスが及ぶのを抑制することができる。
【0021】
また、上記発明では、ユーザに経路案内が不要な地域を指定させ、ユーザから指定された経路案内が不要な地域の情報に基づき、経路案内の実行地域を決定するようにしたが、ユーザに経路案内の開始地点や終了地点を指定させ、この指定情報に基づき、経路案内を実行するように、経路案内装置を構成してもよい。
【0022】
請求項3記載の経路案内装置は、ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、経路案内手段を介し、音声及び画像の形態にて、この目的地点の指定時における自装置の存在地点から指定された目的地点までの間の経路を案内する経路案内装置であって、目的地点が指定されると、地点設定手段が、経路案内の開始地点を表す情報を、ユーザインタフェースを通じてユーザから取得し、この情報に基づき、経路案内の開始地点を設定する構成にされたものである。
【0023】
この経路案内装置における経路設定手段は、目的地点が指定されると、地点設定手段により設定された経路案内の開始地点から上記指定された目的地点までの誘導経路を設定する。また、経路案内手段は、自装置の移動に合わせて、この経路設定手段にて設定された経路案内の開始地点から目的地点までの誘導経路を、音声及び画像の形態にて案内する。
【0024】
この経路案内装置を用いれば、ユーザは、現在地点周囲の経路案内が不要である場合、現在地点とは別の地点を経路案内の開始地点として指定することで、現在地点から指定地点までの経路案内を経路案内装置に実行させないようにすることができる。従って、この経路案内装置によれば、ユーザの自宅周辺等にて、ユーザに対し不要な経路案内を実行せずに済む。
【0025】
また、請求項4記載の経路案内装置は、地点設定手段により設定された開始地点を通過せずに、自装置が目的地点へ移動しているか否かを、非通過移動判断手段が判断し、上記開始地点を通過せずに自装置が目的地点へ移動していると、経路設定手段が、自装置の現在地点から目的地点までの誘導経路を再設定し、経路案内手段が、上記再設定された誘導経路を、自装置の移動に合わせて案内する構成にされたものである。
【0026】
この経路案内装置では、経路案内の開始地点を通過せずに、ユーザが目的地点に移動している場合、そうと判断した時点から、目的地点までの経路案内を行うので、ユーザが経路案内の開始地点を通過しない限り、経路案内が開始されないといったことがない。従って、この発明によれば、ユーザにとって不要な経路案内が行われることによるストレスを、従来よりも抑制することができると共に、ユーザにとって必要な経路案内を、適切に実行することができる。
【0027】
その他、請求項5記載の経路案内装置は、目的地点が指定されると、地点設定手段が、経路案内の終了地点を表す情報を、ユーザインタフェースを通じてユーザから取得し、この情報に基づき、経路案内の終了地点を設定する構成にされたものである。
【0028】
この経路案内装置における経路設定手段は、目的地点が指定されると、この目的地点の指定時における自装置の存在地点から地点設定手段により設定された経路案内の終了地点までの誘導経路を設定する。また、経路案内手段は、経路設定手段により設定された上記経路案内の終了地点までの誘導経路を、自装置の移動に合わせ、音声及び画像の形態にて案内する。
【0029】
その他、この経路案内装置は、地点設定手段により設定された経路案内の終了地点を通過せずに、自装置が目的地点へ移動しているか否かを、非通過移動判断手段にて判断し、経路案内の終了地点を通過せずに自装置が目的地点へ移動していると、経路案内手段での音声及び画像の形態による経路案内を終了する。
【0030】
この経路案内装置を用いれば、ユーザは、目的地点周囲の経路案内が不要である場合、目的地点とは別の地点を経路案内の終了地点として指定することで、指定地点から目的地点までの経路案内を、経路案内装置に実行させないようにすることができる。従って、この経路案内装置によれば、目的地点周辺において、ユーザに対し不要な経路案内を実行せずに済む。
【0031】
また、この経路案内装置では、経路案内の終了地点を通過せずに、ユーザが目的地点に移動している場合、経路案内を終了させるので、ユーザが経路案内の終了地点を通過しなければ、経路案内が終了しないといったことがない。即ち、この経路案内装置によれば、ユーザが経路案内の終了地点を通過しなくても、ユーザが目的地点に近づけば、経路案内が終了するので、ユーザが経路案内の終了地点を通過せずに目的地点へ向かっている場合に、ユーザに対し不要な経路案内を行わずに済む。
【0032】
尚、上述した本発明の経路案内装置(請求項1〜請求項5)が備える各手段としての機能は、プログラムにより、コンピュータに実現させることができる。上記各手段としての機能をコンピュータに実現させるための請求項6〜請求項9記載のプログラムを用いれば、コンピュータを、本発明の経路案内装置として機能させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施例について図面と共に説明する。図1は、本発明が適用されたナビゲーション装置であって、車両(自動車)に搭載されたナビゲーション装置1の構成を表すブロック図である。
【0034】
本実施例のナビゲーション装置1は、図1に示すように、車両の現在位置を検出する位置検出器11と、ユーザインタフェースとして機能する操作スイッチ群13及びリモートコントロール端末(以下、リモコンと称す)15aと、リモコン15aからの送信信号を検知するリモコンセンサ15bと、外部装置と情報のやりとりを行うための外部情報入出力部17と、記憶媒体から地図データ等を読み出して制御部25に入力する地図データ入力器19と、地図や経路案内画面等を表示するための表示部21と、各種ガイド音声を出力するための音声出力部23と、上述した位置検出器11、操作スイッチ群13、リモコンセンサ15b、外部情報入出力部17、地図データ入力器19からの入力に応じて各種処理を実行し、装置内各部を制御する制御部25と、を備える。
【0035】
位置検出器11は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの送信電波を、GPSアンテナを介して受信し、車両の位置、方位、速度等を検出するGPS受信機11aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ11bと、車両の走行距離を検出する距離センサ11cと、地磁気から進行方位を検出する地磁気センサ11dとを備える。
【0036】
また、操作スイッチ群13は、表示部21と一体に構成されたタッチパネル及び表示部21の周囲に設けられたメカニカルなキースイッチ等から構成される。また、外部情報入出力部17は、外部装置としての道路に敷設されたビーコンと情報のやりとりを行う構成にされ、このビーコンを通じて、VICS(Vehicle Information Communication System)センタから道路交通情報等を取得する。
【0037】
その他、地図データ入力器19は、図示しない記憶媒体に記憶された地図データ等を制御部25に入力するものである。記憶媒体には、地図データとして、道路の接続を表すデータ(リンク及びノードのデータ)、地形データ、施設データ等が記憶されている他、位置検出精度向上のためのマップマッチング用データや、経路案内用の音声データ等が記憶されている。尚、記憶媒体としては、CD−ROM、DVD、ハードディスクなどの媒体を挙げることができる。
【0038】
その他、表示部21は、カラー表示装置であり、液晶モニタ等で構成される。この表示部21には、制御部25の制御により、車両の現在位置周囲の地図や、ユーザにより指定された目的地点までの経路などが表示される。また、音声出力部23は、スピーカ等から構成され、制御部25の制御を受けて、目的地点までの経路案内に係るガイド音声や、外部情報入出力部17を介して受信した道路交通情報に基づいたガイド音声を出力する。
【0039】
また、制御部25は、CPU25a、RAM25b、ROM25c、及び、各種設定情報を記憶するNVRAM25d等から構成され、CPU25aにて、ROM25cに記憶された各種プログラムを実行することにより、装置内各部を統括制御すると共に、地図表示機能、目的地点までの経路案内機能などを実現する。
【0040】
例えば、制御部25は、位置検出器11からの各種検出信号に基づき位置座標(緯度及び経度)、及び、進行方向の組として車両の現在位置を算出し、この算出結果に基づき、地図データ入力器19から、車両の現在位置周囲の地図データを取得し、この地図データに基づき、車両の現在位置周囲の地図を、表示部21に表示する。
【0041】
また、制御部25は、操作スイッチ群13やリモコン15a等を通じてユーザから経路案内指令が入力されると、指令入力時に車両が存在する地点から、この指令にて指定された目的地点までの間の最適な経路を、ダイクストラ法などの周知の技法を用いて算出し、この経路案内を、表示部21及び音声出力部23を通じて行う。具体的には、経路案内として、表示部21に表示された車両の現在位置周囲の地図に重ねて、案内経路を、太線等で表示すると共に、車両の移動に合わせ、交差点付近等で、車両の旋回方向を音声出力部23を通じ、音声にて案内する。
【0042】
尚、本実施例のナビゲーション装置1は、ユーザから経路案内指令が入力されると、案内制御ポイントデータベース及び案内禁止エリアデータベースが保持する情報に基づき、車両の現在位置から、この指令にて指定された目的地点までの経路の内、特定区間のみの経路案内を実行する構成にされている。図2(a)は、案内制御ポイントデータベースの構成を表す説明図であり、図3(a)は、案内禁止エリアデータベースの構成を表す説明図である。案内制御ポイントデータベース及び案内禁止エリアデータベースは、本実施例において、NVRAM25dに記憶されている。
【0043】
図2(a)に示すように、案内制御ポイントデータベースは、緯度及び経度の情報を有する案内制御ポイントデータの一群からなる。各案内制御ポイントデータが示す位置情報(緯度及び経度の情報)は、経路案内のオン/オフ地点を表すものとして用いられる。
【0044】
また、図3(a)に示すように、案内禁止エリアデータベースは、中心地点及び半径の情報を有する案内禁止エリアデータの一群からなる。各案内禁止エリアデータが示すエリア情報(中心地点及び半径の情報)は、その中心地点及び半径にて定義される円形の地域が経路案内の禁止エリア(案内禁止エリア)を表すものとして用いられる。尚、上記中心地点の情報は、緯度及び経度の情報からなる。
【0045】
以上、ナビゲーション装置1の概略構成、及び、当該装置が備えるデータの構成について説明したが、次には、操作スイッチ群13やリモコン15a等を通じてユーザから経路案内指令が入力されると、制御部25が実行するナビ制御処理について説明する。図4は、制御部25が実行するナビ制御処理を表すフローチャートである。
【0046】
ナビ制御処理を開始すると、制御部25は、経路案内指令にて指定された地点を、目的地点に設定すると共に(S110)、車両の現在位置(緯度及び経度)を導出し、この車両の現在位置を、出発地点に設定する(S120)。尚、経路案内指令は、例えば、ユーザが、表示部21に表示された地図をスクロール操作し、目的地点にポインタを合わせ、この状態で、操作スイッチ群13やリモコン15aに設けられた特定キーを押下操作することにより入力される。
【0047】
S120での処理を終えると、制御部25は、S130に移行し、図5に示す出発地案内不要エリア設定処理を実行する。図5は、制御部25が実行する出発地案内不要エリア設定処理を表すフローチャートである。
【0048】
出発地案内不要エリア設定処理を開始すると、制御部25は、S110,S120で設定した出発地点P0と目的地点P1とを結ぶ直線を軸線とし(図6参照)、この軸線との角度が予め定められた値Θ(例えば、Θ=30度)となる直線であって出発地点P0を通る二本の直線と、同じく軸線との角度がΘとなる直線であって目的地点P1を通る二本の直線と、の交点Pa,Pbを求め、点P0,Pa,P1,Pbを結ぶ領域Rを求める。尚、図6は、領域Rを表す説明図である。
【0049】
そして、この領域R内の地点を示す案内制御ポイントデータの全てを、案内制御ポイントデータベースから読み出す(S210)。具体的には、緯度及び経度が示す地点が、領域R内にある案内制御ポイントデータを、案内制御ポイントデータベースから読み出す。図6に示す例では、点A,B,Dに対応する案内制御ポイントデータが、読出対象の案内制御ポイントデータとなる。
【0050】
また、S210での処理を終えると、制御部25は、出発地点を案内禁止エリア内に含む案内禁止エリアデータの全てを、案内禁止エリアデータベースから読み出す(S220)。即ち、案内禁止エリアデータが示す円形地域内に、S120で設定した出発地点がある案内禁止エリアデータを、案内禁止エリアデータベースから読み出す。
【0051】
そして、S220での処理を終えると、制御部25は、S210又はS220で一つ以上のデータが読み出されたか否かを判断し(S230)、S210又はS220で一つ以上のデータが読み出された場合には、Yesと判断して、S231に移行する。一方、S210及びS220のいずれの処理でも、データが読み出されなかった場合には、Noと判断して、S240に移行する。
【0052】
即ち、領域R内にある地点を示す案内制御ポイントデータが、案内制御ポイントデータベースに登録されているか、出発地点を案内禁止エリア内に含む案内禁止エリアデータが、案内禁止エリアデータベースに登録されている場合には、S230でYesと判断して、S231に移行する。一方、領域R内にある地点を示す案内制御ポイントデータが、案内制御ポイントデータベースに登録されておらず、出発地点を案内禁止エリア内に含む案内禁止エリアデータが、案内禁止エリアデータベースに登録されていない場合には、S230でNoと判断して、S240に移行する。
【0053】
S231に移行すると、制御部25は、S210,S220で読み出した各データに基づき、各データが示す地点(案内禁止エリアデータの場合には、中心地点)の住所を表す上記各データ毎の項目と、「登録データを使用しない」との文字列からなる項目と、を選択項目として記した図7に示す構成の出発地案内不要エリア設定画面を表示部21に表示する。
【0054】
尚、図7は、出発地案内不要エリア設定画面の構成(一例)を表す説明図である。図7に示すように、上記各データに対応する選択項目は、出発地案内不要エリア設定画面の左欄に表示される。
【0055】
また、S231において、制御部25は、ユーザのカーソル操作を受け付け、ユーザのカーソル操作により、出発地案内不要エリア設定画面の左欄でカーソルが合わせられた項目に対応するデータが示す地点(案内禁止エリアデータの場合には、中心地点を基準とした円形地域)を、出発地案内不要エリア設定画面の右欄に、周辺地図と共に表示する。
【0056】
そして、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じ、この画面を操作することにより、左欄に列挙された選択項目のいずれかが選択されると(例えば、確定キーが押下操作されると)、制御部25は、S233でYesと判断し、選択された項目(確定キーの押下時にカーソルが合わせられていた項目)が、「登録データを使用しない」との項目であるか否かを判断し(S235)、選択された項目が「登録データを使用しない」との項目であると判断すると(S235でYes)、S240に移行し、選択された項目が「登録データを使用しない」との項目以外であると判断すると(S235でNo)、S237に移行する。
【0057】
また、S237に移行すると、制御部25は、選択された項目に対応する案内制御ポイントデータ、又は、案内禁止エリアデータを、経路案内の開始地点を決定する際に参照するデータとしての第一参照データに設定する。その後、当該出発地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0058】
一方、S240に移行すると、制御部25は、出発地案内不要エリアの設定が必要か否かを問合せる設定要否問合せ画面を、表示部21に表示し、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて、設定必要との信号又は設定不要との信号を入力するまで待機する(S250)。そして、設定必要との信号が、操作スイッチ群13又はリモコン15aから入力されると、S250でYesと判断して、S260に移行し、設定不要との信号が、操作スイッチ群13又はリモコン15aから入力されると、S250でNoと判断して、当該出発地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0059】
また、S260に移行すると、制御部25は、出発地案内不要エリアの指定方法に関する選択画面を表示部21に表示する。具体的には、「経路案内の開始地点を指定する」との文字列を記した項目、及び、「出発地点を基点とした経路案内の禁止エリアを指定する」との文字列を記した項目を、選択項目として記した選択画面を表示部21に表示する。
【0060】
その後、制御部25は、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて、この選択画面を操作することにより、ユーザ側から出発地案内不要エリアの指定方法が選択されるまで待機し、出発地案内不要エリアの指定方法が選択されると、選択された方法が「経路案内の開始地点を指定する」方法であるか否かを判断する(S270)。そして、選択された方法が、「経路案内の開始地点を指定する」方法であると判断すると(S270でYes)、S281に移行し、「出発地点を基点とした経路案内の禁止エリアを指定する」方法であると判断すると(S270でNo)、S291に移行する。
【0061】
また、S281に移行すると、制御部25は、経路案内の開始地点をユーザに指定させるための地点指定画面(例えば、スクロール操作可能な地図画面)を、表示部21に表示し、この地点指定画面を、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて操作することにより、ユーザから経路案内の開始地点が指定されるまで待機する。そして、ユーザから経路案内の開始地点が指定されると(S283でYes)、S285に移行する。
【0062】
また、S285に移行すると、制御部25は、上記指定された地点の位置情報(緯度及び経度の情報)を記した案内制御ポイントデータを新規に生成し、これを案内制御ポイントデータベースに登録する。そして、S285での処理を終えると、制御部25は、上記登録した案内制御ポイントデータを、第一参照データに設定し(S287)、その後、当該出発地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0063】
一方、S291に移行すると、制御部25は、出発地点(車両の現在位置)を基点とした経路案内の禁止エリアを決定するために必要な半径の情報をユーザから取得するために、半径指定画面を、表示部21に表示し、ユーザに、現在位置を中心として半径何メートルまでの範囲を、経路案内の禁止エリアとするかを問合せる。
【0064】
そして、半径の情報が、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて、ユーザから入力されると(S293でYes)、制御部25は、この入力された半径の情報に、現在位置の緯度及び経度を、中心地点の情報として付加して、案内禁止エリアデータを新規に生成し、これを案内禁止エリアデータベースに登録する(S295)。
【0065】
また、このようにして、S295での処理を終えると、制御部25は、上記登録した案内禁止エリアデータを、第一参照データに設定し(S297)、その後、当該出発地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0066】
その他、S130で上記出発地案内不要エリア設定処理を終了すると、制御部25は、S140に移行し、目的地案内不要エリア設定処理を実行する。図8は、制御部25が実行する目的地案内不要エリア設定処理を表すフローチャートである。
【0067】
目的地案内不要エリア設定処理を開始すると、制御部25は、S210での処理と同様に、領域R内の地点を示す案内制御ポイントデータの全てを、案内制御ポイントデータベースから読み出す(S310)と共に、目的地点を案内禁止エリア内に含む案内禁止エリアデータの全てを、案内禁止エリアデータベースから読み出す(S320)。即ち、案内禁止エリアデータが示す円形地域内に、目的地点がある案内禁止エリアデータを、案内禁止エリアデータベースから読み出す。
【0068】
そして、S320での処理を終えると、制御部25は、S310又はS320で一つ以上のデータが読み出されたか否かを判断し(S330)、S310又はS320で一つ以上のデータが読み出された場合には、Yesと判断して、S331に移行する。一方、S310及びS320のいずれの処理でも、データが読み出されなかった場合には、Noと判断して、S340に移行する。
【0069】
また、S331に移行すると、制御部25は、S310,S320で読み出した各データに基づき、各データが示す地点(案内禁止エリアデータの場合には、中心地点)の住所を表す上記各データ毎の項目と、「登録データを使用しない」との文字列からなる項目と、を選択項目として記した目的地案内不要エリア設定画面を表示部21に表示する。
【0070】
また、このS331において、制御部25は、ユーザのカーソル操作を受け付け、ユーザのカーソル操作により、目的地案内不要エリア設定画面の左欄でカーソルが合わせられた項目に対応するデータが示す地点を、目的地案内不要エリア設定画面の右欄に、周辺地図と共に表示する。尚、この目的地案内不要エリア設定画面の構成は、図7に示す出発地案内不要エリア設定画面の構成と同様である。
【0071】
そして、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じ、この画面を操作することにより、左欄に列挙された選択項目のいずれかが選択されると、制御部25は、S333でYesと判断し、選択された項目が、「登録データを使用しない」との項目であるか否かを判断する(S335)。そして、選択された項目が「登録データを使用しない」との項目であると判断すると(S335でYes)、S340に移行し、選択された項目が「登録データを使用しない」との項目以外であると判断すると(S335でNo)、S337に移行する。
【0072】
また、S337に移行すると、制御部25は、選択された項目に対応する案内制御ポイントデータ、又は、案内禁止エリアデータを、経路案内の終了地点を決定する際に参照するデータとしての第二参照データに設定する。その後、当該目的地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0073】
一方、S340に移行すると、制御部25は、目的地案内不要エリアの設定が必要か否かを問合せる設定要否問合せ画面を、表示部21に表示し、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて、設定必要との信号又は設定不要との信号を入力するまで待機する(S350)。そして、設定必要との信号が、操作スイッチ群13又はリモコン15aから入力されると、S350でYesと判断して、S360に移行し、設定不要との信号が、操作スイッチ群13又はリモコン15aから入力されると、S350でNoと判断して、当該目的地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0074】
また、S360に移行すると、制御部25は、目的地案内不要エリアの指定方法に関する選択画面を、表示部21に表示する。具体的には、「経路案内の終了地点を指定する」との文字列を記した項目、及び、「目的地点を基点とした経路案内の禁止エリアを指定する」との文字列を記した項目を、選択項目として記した選択画面を表示部21に表示する。
【0075】
その後、制御部25は、ユーザが、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて、この選択画面を操作することにより、目的地案内不要エリアの指定方法が選択されるまで待機し、目的地案内不要エリアの指定方法が選択されると、選択された方法が「経路案内の終了地点を指定する」方法であるか否かを判断する(S370)。そして、選択された方法が、「経路案内の終了地点を指定する」方法であると判断すると(S370でYes)、S381に移行し、「目的地点を基点とした経路案内の禁止エリアを指定する」方法であると判断すると(S370でNo)、S391に移行する。
【0076】
また、S381に移行すると、制御部25は、経路案内の終了地点をユーザに指定させるための地点指定画面を、表示部21に表示し、この地点指定画面を、ユーザが操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて操作することにより、ユーザから経路案内の終了地点が指定されるまで待機する。そして、ユーザから経路案内の終了地点が指定されると(S383でYes)、S385に移行する。
【0077】
また、S385に移行すると、制御部25は、上記指定された地点の位置情報(緯度及び経度の情報)を記した案内制御ポイントデータを新規に生成し、これを案内制御ポイントデータベースに登録する。そして、この処理を終えると、S385で登録した案内制御ポイントデータを、第二参照データに設定し(S387)、当該目的地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0078】
一方、S391に移行すると、制御部25は、目的地点を基点とした経路案内の禁止エリアを決定するために必要な半径の情報をユーザから取得するために、半径指定画面を、表示部21に表示し、ユーザに、目的地点を中心として半径何メートルまでの範囲を、経路案内の禁止エリアとするかを問合せる。
【0079】
そして、半径の情報が、操作スイッチ群13やリモコン15aを通じて、ユーザから入力されると(S393でYes)、この入力された半径の情報に、S110で設定された目的地点の緯度及び経度を中心地点の情報として付加して、案内禁止エリアデータを新規に生成し、これを案内禁止エリアデータベースに登録する(S395)。また、この処理を終えると、制御部25は、S395で登録した案内禁止エリアデータを、第二参照データに設定し(S397)、当該目的地案内不要エリア設定処理を終了する。
【0080】
その他、S140で上記目的地案内不要エリア設定処理を終了すると、制御部25は、S150に移行し、図9に示す経路探索通知処理を実行する。図9は、制御部25が実行する経路探索通知処理を表すフローチャートである。
【0081】
経路探索通知処理を開始すると、制御部25は、先に実行した出発地案内不要エリア設定処理にて第一参照データが設定されているか否かを判断し(S410)、第一参照データが設定されていると判断すると(S410でYes)、S420に移行し、第一参照データが設定されていないと判断すると(S410でNo)、S430に移行する。
【0082】
即ち、先に実行した出発地案内不要エリア設定処理にて、S237,S287,S297のいずれかの処理を実行している場合には、S410でYesと判断して、S420に移行し、先に実行した出発地案内不要エリア設定処理のS250でNoと判断している場合には、S410でもNoと判断して、S430に移行する。
【0083】
また、S420に移行すると、制御部25は、先に実行した出発地案内不要エリア設定処理にて設定された第一参照データが、案内制御ポイントデータであるか否かを判断し、第一参照データが、案内制御ポイントデータではない(換言すると、案内禁止エリアデータである)と判断すると(S420でNo)、S430に移行する。そして、S430では、S120で設定された出発地点を、経路探索の始点に設定する。その後、S450に移行する。
【0084】
一方、第一参照データが、案内制御ポイントデータであると判断すると(S420でYes)、制御部25は、第一参照データが示す経路案内のオン/オフ地点を、経路探索の始点に設定し(S440)、その後、S450に移行する。
【0085】
また、S450に移行すると、制御部25は、先に実行した目的地案内不要エリア設定処理にて第二参照データが設定されているか否かを判断し、第二参照データが設定されていると判断すると(S450でYes)、S460に移行し、第二参照データが設定されていないと判断すると(S450でNo)、S470に移行する。
【0086】
即ち、先に実行した目的地案内不要エリア設定処理にて、S337,S387,S397のいずれかの処理を実行している場合には、S450でYesと判断して、S460に移行し、先に実行した目的地案内不要エリア設定処理のS350でNoと判断している場合には、S450でもNoと判断して、S470に移行する。
【0087】
また、S460に移行すると、制御部25は、先に実行した目的地案内不要エリア設定処理にて設定された第二参照データが、案内制御ポイントデータであるか否かを判断し、第二参照データが、案内制御ポイントデータではないと判断すると(S460でNo)、S470に移行する。そして、S470では、S110で設定された目的地点を、経路探索の終点に設定する。その後、S490に移行する。
【0088】
一方、第二参照データが、案内制御ポイントデータであると判断すると(S460でYes)、制御部25は、第二参照データが示す経路案内のオン/オフ地点を、経路探索の終点に設定し(S480)、その後、S490に移行する。
【0089】
また、S490に移行すると、制御部25は、経路探索プログラムを起動して、S430又はS440で設定した始点から、S470又はS480で設定した終点までの最適な経路を探索し、探索の結果得られた経路を、誘導経路に設定する。また、S490で、始点から終点までの誘導経路を設定すると、制御部25は、S500に移行し、図10に示す案内経路通知処理を実行する。図10は、制御部25が実行する案内経路通知処理を表すフローチャートである。
【0090】
案内経路通知処理を開始すると、制御部25は、S410での処理と同様に、第一参照データが設定されているか否かを判断し(S510)、第一参照データが設定されていると判断すると(S510でYes)、S520に移行し、第一参照データが設定されていないと判断すると(S510でNo)、S530に移行する。
【0091】
また、S520に移行すると、制御部25は、先に実行した出発地案内不要エリア設定処理にて設定された第一参照データが、案内禁止エリアデータであるか否かを判断し、第一参照データが、案内禁止エリアデータではないと判断すると(S520でNo)、S530に移行する。そして、S530では、誘導経路の始点(S430又はS440で設定された始点)を、経路案内の開始地点(案内開始地点)に設定する。その後、S550に移行する。
【0092】
一方、第一参照データが、案内禁止エリアデータであると判断すると(S520でYes)、制御部25は、S540に移行し、第一参照データが示す案内禁止エリア、の内側に位置する誘導経路上の交差点(道路が交わる地点)であって、上記案内禁止エリアの外縁と、誘導経路との交点に最も近い交差点を、経路案内の開始地点(案内開始地点)に設定する(図11参照)。但し、該当する交差点が存在しない場合には、誘導経路の始点を、案内開始地点に設定する。また、このようにしてS540での処理を終えると、S550に移行する。
【0093】
また、S550に移行すると、制御部25は、S450での処理と同様に、第二参照データが設定されているか否かを判断し、第二参照データが設定されていると判断すると(S550でYes)、S560に移行し、第二参照データが設定されていないと判断すると(S550でNo)、S570に移行する。
【0094】
また、S560に移行すると、制御部25は、先に実行した目的地案内不要エリア設定処理にて設定された第二参照データが、案内禁止エリアデータであるか否かを判断し、第二参照データが、案内禁止エリアデータではないと判断すると(S560でNo)、S570に移行する。そして、S570では、誘導経路の終点(S470又はS480で設定された終点)を、経路案内の終了地点(案内終了地点)に設定する。その後、S590に移行する。
【0095】
一方、第二参照データが、案内禁止エリアデータであると判断すると(S560でYes)、制御部25は、S580に移行し、第二参照データが示す案内禁止エリアの外縁と、誘導経路との交点を、経路案内の終了地点(案内終了地点)に設定する。但し、交点が存在しない場合には、誘導経路の終点を、案内終了地点に設定する。また、このようにしてS580での処理を終えると、S590に移行する。
【0096】
そして、S590に移行すると、制御部25は、設定された誘導経路の内、S530又はS540で設定した案内開始地点から、S570又はS580で設定した案内終了地点までの区間を、案内する経路(案内経路)として示した案内経路通知画面を、表示部21に表示する。尚、図11は、表示部21に表示される案内経路通知画面の構成(一例)を表す説明図である。
【0097】
図11に示すように、案内経路通知画面では、出発地点(車両の現在位置)から目的地点までの経路の内、案内開始地点から案内終了地点までの誘導経路(案内経路)が、周辺地図に重ねられて、太線等で表示される。尚、この図においては、太線と破線とを併せたものが、誘導経路である。図11では、案内経路に属さない誘導経路の区間を、破線にて記したが、実際の案内経路通知画面において、破線は表示されないものとする。但し、案内経路に属さない誘導経路の区間については、案内経路通知画面において、案内経路とは区別して表示されてもよい。
【0098】
また、S590で案内経路通知画面を表示すると、制御部25は、この案内経路通知画面に基づき、ユーザが案内経路を確認し、経路案内の開始指令若しくは別経路の探索指令を、操作スイッチ群13やリモコン15a等を通じて入力するまで待機し、別経路の探索指令がユーザから入力されると、案内経路通知画面を閉じ、S593でNoと判断し、S597に移行する。そして、S597では、先にS430,S440,S470,S480で設定した始点から終点までの経路であって、既に設定した誘導経路とは別の経路を探索し、新たな誘導経路を再設定する。その後、S510に移行する。
【0099】
一方、経路案内の開始指令が入力されると、制御部25は、案内経路通知画面を閉じ、S593でYesと判断し、当該案内経路通知処理を終了する。また、これと共に、経路探索通知処理を終了する。
【0100】
その他、S150で上記経路探索通知処理を終了すると、制御部25は、S160に移行し、図12に示す経路案内オンオフ制御処理を実行する。図12は、制御部25が実行する経路案内オンオフ制御処理を表すフローチャートである。
【0101】
経路案内オンオフ制御処理を開始すると、制御部25は、S410での処理と同様に、第一参照データが設定されているか否かを判断し(S610)、第一参照データが設定されていないと判断すると(S610でNo)、経路案内を実現するためのプログラムを起動し、経路案内を開始した後(S620)、S660に移行する。即ち、図13に示すように、経路案内オンオフ制御処理タスクとは別に、経路案内処理タスクを生成し、当該経路案内オンオフ制御処理とは並列に、経路案内処理を開始する。
【0102】
尚、本実施例の経路案内処理タスクは、基本的に、周知のナビゲーション装置と同様の手法で、経路案内を行う。
即ち、経路案内処理タスクは、予め設定された案内開始地点から案内終了地点までの誘導経路(案内経路)に沿って、ユーザが車両を走行させることができるように、車両の右左折ポイントや合流地点・分岐地点・有料道路の乗降地点等を、車両の現在位置に応じて、音声出力部23を通じ音声案内する。また、このような音声案内と共に、案内経路を、表示部21に表示されている車両の現在位置周囲の地図に重ねて、太線等で表示し、車両が旋回を伴う交差点等に近づいた際には、車両の旋回方向と共に、周囲の立体画像を示した経路案内画面を表示部21に表示する。また、ユーザが案内経路を外れて走行した場合には、車両の現在位置から案内終了地点までの案内経路を再設定する。但し、経路を再設定する際には、ユーザにより指定された目的地点ではなく、案内終了地点までの経路を探索する。
【0103】
一方、S610において、第一参照データが設定されていると判断すると(S610でYes)、制御部25は、S630に移行し、第一参照データが、案内制御ポイントデータであるか否かを判断する。そして、第一参照データが、案内制御ポイントデータであると判断すると(S630でYes)、S640に移行して、図14に示す第一案内開始制御処理を実行し、第一参照データが、案内制御ポイントデータではないと判断すると(S630でNo)、S650に移行して、図15に示す第二案内開始制御処理を実行する。尚、図14は、制御部25が実行する第一案内開始制御処理を表すフローチャートであり、図15は、制御部25が実行する第二案内開始制御処理を表すフローチャートである。
【0104】
S640にて第一案内開始制御処理を開始すると、制御部25は、まずS710にて、車両の現在位置を導出し、その後、S720にて、車両の現在位置と、現在位置に至るまでの車両の走行履歴とに基づき、車両が案内開始地点を通過したか否かを判断する。
【0105】
そして、車両が案内開始地点を通過していないと判断すると(S720でNo)、S730に移行し、案内開始地点から目的地点までの直線距離から定数αを引いた距離A、及び、車両の現在位置から目的地点までの直線距離B、を求めて、距離Bが距離Aよりも短いか否かを判断する。尚、定数αは、設計者によって任意に設定可能であり、例えば、値ゼロに設定することができる。
【0106】
S730で、距離Bが距離A以上である判断すると(S730でNo)、制御部25は、S710に移行して、再び、車両の現在位置を導出し、更にS720,S730の処理を行う。
【0107】
そして、車両が案内開始地点を通過したと判断すると(S720でYes)、経路案内を開始する旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力し(S740)、その後、上述した経路案内を実現するためのプログラムを起動して、経路案内を開始する(S750)。即ち、当該第一案内開始制御処理(経路案内オンオフ制御処理)とは並列に、上記プログラムに基づく経路案内処理を開始する。また、S750で経路案内を開始すると、制御部25は、当該第一案内開始制御処理を終了し、S660に移行する。
【0108】
これに対し、車両が案内開始地点を通過せずに、目的地点へ移動する等して、距離Bが距離Aより短くなると、制御部25は、S730でYesと判断して、車両の現在位置から、案内終了地点までの最適な経路を探索し、これを案内経路に設定する(S760)。そして、この処理を終えると、経路案内を開始する旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力し(S770)、その後、上述した経路案内を実現するためのプログラムを起動して、再設定した案内経路についての経路案内を開始する(S780)。また、S780で経路案内を開始すると、当該第一案内開始制御処理を終了し、S660に移行する。
【0109】
その他、S650にて第二案内開始制御処理を開始すると、制御部25は、S810にて、車両の現在位置を導出し、その後、S820にて、車両の現在位置が、第一参照データが示す案内禁止エリア内であるか否かを判断する。そして、車両の現在位置が、第一参照データが示す案内禁止エリア内であると判断すると(S820でYes)、S830に移行する。また、S830では、車両の現在位置と、現在位置に至るまでの車両の走行履歴とに基づき、車両が案内開始地点を通過したか否かを判断し、車両が案内開始地点を通過していないと判断すると(S830でNo)、S810に移行して、再び車両の現在位置を導出し、更にS820,S830の処理を行う。
【0110】
そして、車両が案内開始地点を通過したと判断すると(S830でYes)、経路案内を開始する旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力し(S840)、その後、上述した経路案内を実現するためのプログラムを起動し、経路案内を開始する(S850)。即ち、当該第二案内開始制御処理(経路案内オンオフ制御処理)とは並列に、経路案内処理を開始する。また、S850で経路案内を開始すると、制御部25は、当該第二案内開始制御処理を終了して、S660に移行する。
【0111】
一方、制御部25は、車両が案内開始地点を通過せずに、目的地点へ移動する等して、車両の現在位置が、第一参照データが示す案内禁止エリア外となると、S820でNoと判断して、車両の現在位置から、案内終了地点までの最適な経路を探索し、これを案内経路に設定する(S860)。そして、この処理を終えると、経路案内を開始する旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力し(S870)、上述した経路案内を実現するためのプログラムを起動して、再設定した案内経路についての経路案内を開始する(S880)。また、S880で経路案内を開始すると、制御部25は、当該第二案内開始制御処理を終了して、S660に移行する。
【0112】
また、S660に移行すると、制御部25は、S450での処理と同様に、第二参照データが設定されているか否かを判断し、第二参照データが設定されていると判断すると(S660でYes)、S670に移行し、第二参照データが、案内制御ポイントデータであるか否かを判断する。
【0113】
そして、第二参照データが、案内制御ポイントデータであると判断すると(S670でYes)、S680にて、図16に示す第一案内終了制御処理を実行し、第二参照データが、案内制御ポイントデータではない(換言すると、案内禁止エリアデータである)と判断すると(S670でNo)、S690にて、図17に示す第二案内終了制御処理を実行する。尚、図16は、制御部25が実行する第一案内終了制御処理を表すフローチャートであり、図17は、制御部25が実行する第二案内終了制御処理を表すフローチャートである。
【0114】
S680にて、第一案内終了制御処理を開始すると、制御部25は、まずS910にて、車両の現在位置を導出し、その後、S920にて、車両の現在位置と、現在位置に至るまでの車両の走行履歴とに基づき、車両が案内終了地点を通過したか否かを判断する。
【0115】
そして、車両が案内終了地点を通過していないと判断すると(S920でNo)、S930に移行し、案内終了地点から目的地点までの直線距離から定数βを引いた距離C、及び、車両の現在位置から目的地点までの直線距離B、を求めて、距離Bが距離Cよりも短いか否かを判断する。尚、定数βは、設計者によって任意に設定可能であり、例えば、値ゼロに設定することができる。
【0116】
S930で距離Bが距離C以上である判断すると(S930でNo)、制御部25は、S910に移行し、再び、車両の現在位置を導出し、更にS920,S930の処理を行う。
【0117】
そして、車両が案内終了地点を通過したと判断するか(S920でYes)、距離Bが距離Cよりも短いと判断すると(S930でYes)、S940に移行し、経路案内処理タスクを終了させ、これまで実行していた音声及び画像による経路案内を終了する。また、この処理を終えると、制御部25は、経路案内を終了した旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力し(S950)、その後、当該第一案内終了制御処理を終了する。また、これと共に経路案内オンオフ制御処理及びナビ制御処理を終了する。
【0118】
その他、S690にて、第二案内終了制御処理を開始すると、制御部25は、まずS1010にて、車両の現在位置を導出し、その後、S1020にて、車両の現在位置が、第二参照データが示す案内禁止エリア内であるか否かを判断する。そして、車両の現在位置が、第二参照データが示す案内禁止エリア外であると判断すると(S1020でNo)、再び、車両の現在位置を導出し(S1010)、S1020の処理を行う。
【0119】
そして、車両の現在位置が、第二参照データが示す案内禁止エリア内であると判断すると(S1020でYes)、制御部25は、経路案内処理タスクを終了させ、これまで実行していた音声及び画像による経路案内を終了する(S1030)。また、この処理を終えると、制御部25は、経路案内を終了した旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力し(S1040)、その後、当該第二案内終了制御処理を終了する。また、これと共に、経路案内オンオフ制御処理及びナビ制御処理を終了する。
【0120】
その他、S660で、第二参照データが設定されていないと判断すると(S660でNo)、制御部25は、S700にて、図18に示す第三案内終了制御処理を実行する。尚、図18は、制御部25が実行する第三案内終了制御処理を表すフローチャートである。
【0121】
第三案内終了制御処理を開始すると、制御部25は、まずS1110にて、車両の現在位置を導出し、その後、S1120にて、車両が目的地点に到着したか否かを判断する。そして、車両が目的地点に到着していないと判断すると(S1120でNo)、再び、車両の現在位置を導出し(S1110)、S1120の処理を行う。
【0122】
一方、S1120において、車両が目的地点に到着したと判断すると(S1120でYes)、制御部25は、経路案内処理タスクを終了させて、これまで実行していた音声及び画像による経路案内を終了し(S1130)、この処理を終えると、経路案内を終了した旨のメッセージを、音声の形態にて、音声出力部23から出力する(S1140)。この後、当該第三案内終了制御処理を終了する共に、経路案内オンオフ制御処理及びナビ制御処理を終了する。
【0123】
即ち、本実施例において、制御部25は、第一参照データが案内制御ポイントデータである場合、図2(b)に示すように、出発地点から、案内制御ポイントデータが示す経路案内のオン/オフ地点までの区間を、経路案内の非実行地域に設定して、この経路案内の非実行地域については、経路案内を実行しないようにし、非実行地域から車両が出た場合に、経路案内を開始するのである。
【0124】
また、第二参照データが案内制御ポイントデータである場合、制御部25は、図2(c)に示すように、目的地点から、案内制御ポイントデータが示す経路案内のオン/オフ地点までの区間を、経路案内の非実行地域に設定して、車両が、この経路案内の非実行地域に到達した場合には、経路案内を終了するのである。
【0125】
また、第一参照データが案内禁止エリアデータである場合、制御部25は、図3(b)に示すように、出発地点から案内禁止エリアの外縁(詳細には、案内禁止エリアの外縁より一つ手前の交差点)までの区間を、経路案内の非実行地域に設定して、この経路案内の非実行地域については、経路案内を実行しないようにし、非実行地域から車両が出た場合に、経路案内を開始するのである。
【0126】
その他、第二参照データが案内禁止エリアデータである場合、制御部25は、図3(c)に示すように、目的地点から案内禁止エリアの外縁までの区間を、経路案内の非実行地域に設定して、この経路案内の非実行地域については、経路案内を実行しないようにし、この非実行地域に車両が到達した場合には、経路案内を終了するのである。
【0127】
以上、本実施例のナビゲーション装置1について説明したが、このナビゲーション装置1では、出発地点からの半径の情報にてユーザから指定された地域及び目的地点からの半径の情報にてユーザから指定された地域について、音声及び画像による経路案内を実行しないので、出発地点付近及び目的地点付近でのユーザにとって不要な経路案内を行わずに済み、不要な経路案内によってユーザにストレスが及ぶのを抑制することができる。
【0128】
特に、本実施例のナビゲーション装置1では、音声による経路案内、及び、表示部21を通じた画像による経路案内の両者についての不要な経路案内を行わずに済むので、不要な音声出力によってユーザにストレスが及ぶのを抑制することができると共に、経路案内に係る画面更新によってユーザにストレスが及ぶのを抑制することができる。
【0129】
尚、従来装置においても、ユーザが、目的地点付近の経路案内を不要と考える場合には、真の目的地点とは別の地点(経路案内を終了させたい地点)を、ナビゲーション装置に目的地点として指定することで、真の目的地点付近の経路案内を省略することができるが、従来装置では、指定された目的地点に車両が到着しない場合、オートリルート機能によって案内経路を修正しようとするので、ユーザは、指定した目的地点を、必ず通って真の目的地点まで移動する必要があった。
【0130】
これに対し、本実施例のナビゲーション装置1では、目的地点付近の案内禁止エリアに車両が到達すれば、案内禁止エリアへの侵入位置とは関係なく、経路案内を終了するので、従来装置と比べて、ユーザに対する不要な経路案内を、格段に抑えることができる。
【0131】
また、このナビゲーション装置1によれば、ユーザから指定された案内禁止エリアの情報を、案内禁止エリアデータベースに登録するので、ユーザは、経路案内指令を入力する度に、同じ案内禁止エリア(半径等)を指定する必要がない。従って、このナビゲーション装置1によれば、案内禁止エリアの指定に関するユーザのストレスを、最小限に抑えることができる。
【0132】
その他、本実施例では、ユーザが、ピンポイントで、経路案内の開始地点及び終了地点を指定できるように、ナビゲーション装置1を構成したので、ユーザの希望に合わせて、経路案内を開始/終了することができる。従って、このナビゲーション装置1によれば、不要な経路案内によってユーザにストレスが及ぶのを十分抑制することができる。
【0133】
また、本実施例では、ユーザにより指定された上記経路案内の開始地点及び終了地点を、車両が通過しなくても、特定の条件が満足されると、経路案内を開始/終了するように、ナビゲーション装置1を構成した。
【0134】
従って、本実施例によれば、ユーザが、車両を予め設定した経路に沿って走行させない場合でも、不要な経路案内を実行しなくて済み、不要な経路案内の実行により、ユーザにストレスが及ぶのを十分抑制することができる。また、車両が経路案内の開始地点を通過しない場合でも、適切な時点で、経路案内を開始し、ユーザにとって必要な経路案内を適切に実行することができる。
【0135】
尚、本発明の取得手段は、本実施例において、制御部25が実行するS291〜S293,S391〜S393の処理にて実現され、記憶制御手段は、S295,S395の処理にて実現されている。その他、地域決定手段は、S220〜S237,S297,S320〜S337,S397及び案内経路通知処理にて実現され、経路設定手段は、S410〜S490,S760の処理にて実現されている。
【0136】
また、経路案内手段は、制御部25が実行する経路案内オンオフ制御処理と、この処理にて起動/終了される経路案内処理タスクと、により実現されている。その他、地点設定手段は、S281〜S287,S381〜S387,S440,S480,S530,S570の処理にて実現され、非通過移動判断手段は、S730,S930の処理にて実現されている。
【0137】
また、本発明の経路案内装置及びプログラムは、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、第一及び第二参照データの候補とする案内制御ポイントデータ及び案内禁止エリアデータのリストを、出発地案内不要エリア設定画面及び目的地案内不要エリア設定画面に表示して、第一及び第二参照データに設定すべきデータを、ユーザに選択させるようにしたが、ナビゲーション装置1は、データベースから読み出した案内制御ポイントデータ及び案内禁止エリアデータの中から、第一及び第二参照データとして最適なデータを自動で選択し、これを第一及び第二参照データに設定する構成にされてもよい。
【0138】
例えば、読み出したデータ群の内、出発地点に最も近い地点を示す案内制御ポイントデータ、又は、出発地点に最も近い中心地点を示す案内禁止エリアデータを、第一参照データに設定し、目的地点に最も近い地点を示す案内制御ポイントデータ、又は、目的地点に最も近い中心地点を示す案内禁止エリアデータを、第二参照データに設定するように、ナビゲーション装置1を構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】ナビゲーション装置1の構成を表すブロック図である。
【図2】案内制御ポイントデータベースの構成を表す説明図(a)及び案内制御ポイントデータに基づく経路案内の非実行地域の設定方法に関する説明図(b,c)である。
【図3】案内禁止エリアデータベースの構成を表す説明図(a)及び案内禁止エリアデータに基づく経路案内の非実行地域の設定方法に関する説明図(b,c)である。
【図4】制御部25が実行するナビ制御処理を表すフローチャートである。
【図5】制御部25が実行する出発地案内不要エリア設定処理を表すフローチャートである。
【図6】案内制御ポイントデータの読出領域Rを表す説明図である。
【図7】出発地(目的地)案内不要エリア設定画面の構成を表す説明図である。
【図8】制御部25が実行する目的地案内不要エリア設定処理を表すフローチャートである。
【図9】制御部25が実行する経路探索通知処理を表すフローチャートである。
【図10】制御部25が実行する案内経路通知処理を表すフローチャートである。
【図11】表示部21に表示される案内経路通知画面の構成を表す説明図である。
【図12】制御部25が実行する経路案内オンオフ制御処理を表すフローチャートである。
【図13】経路案内に係る処理の説明図である。
【図14】制御部25が行う第一案内開始制御処理を表すフローチャートである。
【図15】制御部25が行う第二案内開始制御処理を表すフローチャートである。
【図16】制御部25が行う第一案内終了制御処理を表すフローチャートである。
【図17】制御部25が行う第二案内終了制御処理を表すフローチャートである。
【図18】制御部25が行う第三案内終了制御処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0140】
1…ナビゲーション装置、11…位置検出器、13…操作スイッチ群、15a…リモコン、15b…リモコンセンサ、17…外部情報入出力部、19…地図データ入力器、21…表示部、23…音声出力部、25…制御部、25a…CPU、25b…RAM、25c…ROM、25d…NVRAM
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザインタフェースと、音声及び画像の形態にて経路案内を実行する経路案内手段と、を備え、前記ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、前記経路案内手段を介し、音声及び画像の形態にて、予め定められた出発地点から前記指定された目的地点までの間の経路を案内する経路案内装置であって、
前記ユーザインタフェースを通じて経路案内が不要な地域を表す情報が入力されると、前記入力された経路案内が不要な地域を表す情報を、記憶装置に記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶装置に記憶された前記経路案内が不要な地域を表す情報に基づき、経路案内の実行地域を決定する地域決定手段と、
目的地点が指定されると、予め定められた出発地点から前記指定された目的地点までの誘導経路を設定する経路設定手段と、
を備え、
前記経路案内手段は、前記経路設定手段により誘導経路が設定されると、前記設定された誘導経路の内、前記地域決定手段により決定された実行地域外の経路については、音声及び画像のいずれによる形態の経路案内も行わないようにして、前記地域決定手段により決定された実行地域内の誘導経路を、自装置の移動に合わせて案内する構成にされていることを特徴とする経路案内装置。
【請求項2】
ユーザインタフェースと、音声及び画像の形態にて経路案内を実行する経路案内手段と、を備え、前記ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、前記経路案内手段を介し、音声及び画像の形態にて、予め定められた出発地点から前記指定された目的地点までの間の経路を案内する経路案内装置であって、
目的地点が指定されると、予め定められた出発地点を基点とした経路案内が不要な地域を表す情報、及び、前記指定された目的地点を基点とした経路案内が不要な地域を表す情報の少なくとも一方を、前記ユーザインタフェースを通じてユーザから取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記経路案内が不要な地域を表す情報に基づき、経路案内の実行地域を決定する地域決定手段と、
目的地点が指定されると、予め定められた出発地点から前記指定された目的地点までの誘導経路を設定する経路設定手段と、
を備え、
前記経路案内手段は、前記経路設定手段により誘導経路が設定されると、前記設定された誘導経路の内、前記地域決定手段により決定された実行地域外の経路については、音声及び画像のいずれによる形態の経路案内も行わないようにして、前記地域決定手段により決定された実行地域内の誘導経路を、自装置の移動に合わせて案内する構成にされていることを特徴とする経路案内装置。
【請求項3】
ユーザインタフェースと、音声及び画像の形態にて経路案内を実行する経路案内手段と、を備え、前記ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、前記経路案内手段を介し、音声及び画像の形態にて、前記指定時における自装置の存在地点から前記指定された目的地点までの間の経路を案内する経路案内装置であって、
目的地点が指定されると、経路案内の開始地点を表す情報を、前記ユーザインタフェースを通じてユーザから取得し、この情報に基づき、経路案内の開始地点を設定する地点設定手段と、
目的地点が指定されると、前記地点設定手段により設定された前記開始地点から前記指定された目的地点までの誘導経路を設定する経路設定手段と、
を備え、
前記経路案内手段は、自装置の移動に合わせて、前記経路設定手段により設定された前記開始地点から目的地点までの誘導経路を案内する構成にされていることを特徴とする経路案内装置。
【請求項4】
前記地点設定手段により設定された前記開始地点を通過せずに、自装置が目的地点へ移動しているか否かを判断する非通過移動判断手段、
を備え、
前記経路設定手段は、前記非通過移動判断手段により前記開始地点を通過せずに自装置が目的地点へ移動していると判断されると、現在地点から目的地点までの誘導経路を再設定し、
前記経路案内手段は、前記非通過移動判断手段により前記開始地点を通過せずに自装置が目的地点へ移動していると判断されると、前記経路設定手段により再設定された誘導経路を、自装置の移動に合わせて案内する構成にされていることを特徴とする請求項3記載の経路案内装置。
【請求項5】
ユーザインタフェースと、音声及び画像の形態にて経路案内を実行する経路案内手段と、を備え、前記ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、前記経路案内手段を介し、音声及び画像の形態にて、前記指定時における自装置の存在地点から前記指定された目的地点までの間の経路を案内する経路案内装置であって、
目的地点が指定されると、経路案内の終了地点を表す情報を、前記ユーザインタフェースを通じてユーザから取得し、この情報に基づき、経路案内の終了地点を設定する地点設定手段と、
目的地点が指定されると、前記指定時における自装置の存在地点から前記地点設定手段により設定された前記終了地点までの誘導経路を設定する経路設定手段と、
を備え、
前記経路案内手段は、自装置の移動に合わせて、前記指定時における自装置の存在地点から前記経路設定手段により設定された前記終了地点までの誘導経路を案内する構成にされ、
更に、当該経路案内装置は、
前記地点設定手段により設定された前記終了地点を通過せずに、自装置が目的地点へ移動しているか否かを判断する非通過移動判断手段、
を備え、
前記経路案内手段は、前記非通過移動判断手段により前記経路案内の終了地点を通過せずに自装置が目的地点へ移動していると判断されると、経路案内を終了する構成にされていることを特徴とする経路案内装置。
【請求項6】
請求項1記載の経路案内装置における前記記憶制御手段、前記地域決定手段、前記経路設定手段、及び、前記経路案内手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項2記載の経路案内装置における前記取得手段、前記地域決定手段、前記経路設定手段、及び、前記経路案内手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項8】
請求項3記載の経路案内装置における前記地点設定手段、前記経路設定手段、及び、前記経路案内手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項4又は5記載の経路案内装置における前記地点設定手段、前記経路設定手段、前記経路案内手段、及び、前記非通過移動判断手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項1】
ユーザインタフェースと、音声及び画像の形態にて経路案内を実行する経路案内手段と、を備え、前記ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、前記経路案内手段を介し、音声及び画像の形態にて、予め定められた出発地点から前記指定された目的地点までの間の経路を案内する経路案内装置であって、
前記ユーザインタフェースを通じて経路案内が不要な地域を表す情報が入力されると、前記入力された経路案内が不要な地域を表す情報を、記憶装置に記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶装置に記憶された前記経路案内が不要な地域を表す情報に基づき、経路案内の実行地域を決定する地域決定手段と、
目的地点が指定されると、予め定められた出発地点から前記指定された目的地点までの誘導経路を設定する経路設定手段と、
を備え、
前記経路案内手段は、前記経路設定手段により誘導経路が設定されると、前記設定された誘導経路の内、前記地域決定手段により決定された実行地域外の経路については、音声及び画像のいずれによる形態の経路案内も行わないようにして、前記地域決定手段により決定された実行地域内の誘導経路を、自装置の移動に合わせて案内する構成にされていることを特徴とする経路案内装置。
【請求項2】
ユーザインタフェースと、音声及び画像の形態にて経路案内を実行する経路案内手段と、を備え、前記ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、前記経路案内手段を介し、音声及び画像の形態にて、予め定められた出発地点から前記指定された目的地点までの間の経路を案内する経路案内装置であって、
目的地点が指定されると、予め定められた出発地点を基点とした経路案内が不要な地域を表す情報、及び、前記指定された目的地点を基点とした経路案内が不要な地域を表す情報の少なくとも一方を、前記ユーザインタフェースを通じてユーザから取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記経路案内が不要な地域を表す情報に基づき、経路案内の実行地域を決定する地域決定手段と、
目的地点が指定されると、予め定められた出発地点から前記指定された目的地点までの誘導経路を設定する経路設定手段と、
を備え、
前記経路案内手段は、前記経路設定手段により誘導経路が設定されると、前記設定された誘導経路の内、前記地域決定手段により決定された実行地域外の経路については、音声及び画像のいずれによる形態の経路案内も行わないようにして、前記地域決定手段により決定された実行地域内の誘導経路を、自装置の移動に合わせて案内する構成にされていることを特徴とする経路案内装置。
【請求項3】
ユーザインタフェースと、音声及び画像の形態にて経路案内を実行する経路案内手段と、を備え、前記ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、前記経路案内手段を介し、音声及び画像の形態にて、前記指定時における自装置の存在地点から前記指定された目的地点までの間の経路を案内する経路案内装置であって、
目的地点が指定されると、経路案内の開始地点を表す情報を、前記ユーザインタフェースを通じてユーザから取得し、この情報に基づき、経路案内の開始地点を設定する地点設定手段と、
目的地点が指定されると、前記地点設定手段により設定された前記開始地点から前記指定された目的地点までの誘導経路を設定する経路設定手段と、
を備え、
前記経路案内手段は、自装置の移動に合わせて、前記経路設定手段により設定された前記開始地点から目的地点までの誘導経路を案内する構成にされていることを特徴とする経路案内装置。
【請求項4】
前記地点設定手段により設定された前記開始地点を通過せずに、自装置が目的地点へ移動しているか否かを判断する非通過移動判断手段、
を備え、
前記経路設定手段は、前記非通過移動判断手段により前記開始地点を通過せずに自装置が目的地点へ移動していると判断されると、現在地点から目的地点までの誘導経路を再設定し、
前記経路案内手段は、前記非通過移動判断手段により前記開始地点を通過せずに自装置が目的地点へ移動していると判断されると、前記経路設定手段により再設定された誘導経路を、自装置の移動に合わせて案内する構成にされていることを特徴とする請求項3記載の経路案内装置。
【請求項5】
ユーザインタフェースと、音声及び画像の形態にて経路案内を実行する経路案内手段と、を備え、前記ユーザインタフェースを通じて目的地点が指定されると、前記経路案内手段を介し、音声及び画像の形態にて、前記指定時における自装置の存在地点から前記指定された目的地点までの間の経路を案内する経路案内装置であって、
目的地点が指定されると、経路案内の終了地点を表す情報を、前記ユーザインタフェースを通じてユーザから取得し、この情報に基づき、経路案内の終了地点を設定する地点設定手段と、
目的地点が指定されると、前記指定時における自装置の存在地点から前記地点設定手段により設定された前記終了地点までの誘導経路を設定する経路設定手段と、
を備え、
前記経路案内手段は、自装置の移動に合わせて、前記指定時における自装置の存在地点から前記経路設定手段により設定された前記終了地点までの誘導経路を案内する構成にされ、
更に、当該経路案内装置は、
前記地点設定手段により設定された前記終了地点を通過せずに、自装置が目的地点へ移動しているか否かを判断する非通過移動判断手段、
を備え、
前記経路案内手段は、前記非通過移動判断手段により前記経路案内の終了地点を通過せずに自装置が目的地点へ移動していると判断されると、経路案内を終了する構成にされていることを特徴とする経路案内装置。
【請求項6】
請求項1記載の経路案内装置における前記記憶制御手段、前記地域決定手段、前記経路設定手段、及び、前記経路案内手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項2記載の経路案内装置における前記取得手段、前記地域決定手段、前記経路設定手段、及び、前記経路案内手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項8】
請求項3記載の経路案内装置における前記地点設定手段、前記経路設定手段、及び、前記経路案内手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項4又は5記載の経路案内装置における前記地点設定手段、前記経路設定手段、前記経路案内手段、及び、前記非通過移動判断手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2007−78573(P2007−78573A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−268477(P2005−268477)
【出願日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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