説明

置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害剤

本発明は一般的には、メタロプロテアーゼ介在疾患、特には、MMP−13介在疾患の治療に有用である式(I)の置換ビス−アミドピリミジン化合物に関連する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、メタロプロテアーゼ阻害性化合物を含むビス−アミドに関し、より詳細には、置換ビス−アミド MMP−13阻害性化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)およびアグリカナーゼ(ADAMTS=トロンボスポンジンモチーフを有するジスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼ)は、正常な生理学的プロセス、例えば、胚の発生、再生、および組織再構築における結合組織の破壊を介在することが報告されている、組織構造的に関連する亜鉛含有酵素のファミリーである。MMPおよびアグリカナーゼの過剰発現もしくは細胞外マトリックスの合成と分解との不均衡は、炎症性、悪性および変性疾患プロセスの要因として示唆されている。したがって、MMPおよびアグリカナーゼは、幾つかの炎症性、悪性および変性疾患、例えば、関節リウマチ、変形性関節炎、骨粗鬆症、歯周炎、多発性硬化症、歯肉炎、角膜上皮および胃潰瘍、アテローム性動脈硬化、新生内膜増殖(これは再狭窄および虚血性心不全につながる)並びに腫瘍転移における治療用阻害剤の標的である。
【0003】
ADAMTSは、ヒトにおいては19 ADAMTS遺伝子においてコードされるプロテアーゼの群である。ADAMTSは細胞外多ドメイン酵素であり、この機能にはコラーゲン処理、マトリクスプロテオグリカンの開裂、血管形成の阻害および血液凝固ホメオスタシスが含まれる(Biochem.J.2005,386,15−27;Arthritis Res.Ther.2005,7,160−169;Curr.Med.Chem.Anti−Inflammatory Anti−Allergy Agents 2005,4,251−264)。
【0004】
哺乳動物のMMPファミリーには少なくとも20の酵素が含まれることが報告されている(Chem.Rev.1999,99,2735−2776)。同定されている3つのコラゲナーゼのうちにコラゲナーゼ−3(MMP−13)がある。MMPファミリーの個々のメンバーのドメイン構造の同定に基づき、MMPの触媒性ドメインが2個の亜鉛原子を含むことが決定されている;これらの亜鉛原子のうちの一方が触媒機能を発揮し、この触媒性ドメインの保存アミノ酸配列内に含まれる3つのヒスチジンと配位する。MMP−13は関節リウマチ、変形性関節炎、腹部大動脈瘤、乳カルチノーマ、頭部および首の扁平上皮細胞カルチノーマおよび陰門扁平上皮細胞カルチノーマにおいて過剰発現する。MMP−13の主な基質は原線維コラーゲン(I、II、III型)およびゼラチン、プロテオグリカン、サイトカインおよびECM(細胞外マトリクス)の他の成分である。
【0005】
MMPの活性化はプロペプチドの除去を含み、これは不対システイン残基が触媒性亜鉛(II)イオンと錯体を形成することを特徴とする。MMP−3触媒性ドメイン並びにTIMP−1およびMMP−14触媒性ドメイン並びにTIMP−2の間の錯体のX線結晶構造もシステイン残基のチオールによる触媒性亜鉛(II)イオンの結合を明らかにする。
【0006】
有効なMMP阻害性化合物の開発における困難には幾つかの要素が含まれ、これには選択的MMP阻害剤対広範なスペクトルのMMP阻害剤の選択およびこのような化合物を経口投与経路を介して生体利用可能とすることが含まれる。
【0007】
MMP−3(ストロメリシン−1;トランシン−1)はMMPファミリーの他のメンバーである(Woesner;FASEB J.1991;5:2145−2154)。ヒトMMP−3は、最初に、培養ヒト滑膜細胞から単離された。これは軟骨細胞によっても発現し、OA軟骨および滑膜組織に局在している(Case;Am.J.Pathol.1989 Dec;135(6):1055−64)。
【0008】
MMP−3は基底ケラチン生成細胞により様々な慢性潰瘍において生成される。MMP−3 mRNAおよびタンパク質は、おそらくは表皮の増殖部位を代表する、創傷端に隣接はするものの遠位に位置する基底ケラチン生成細胞において検出された。MMP−3は表皮の治癒を妨げているのかもしれない(Saarialho−Kere,J.Clin.Invest.1994 Jul;94(1):79−88)。
【0009】
MMP−3血清タンパク質濃度は、早期および長期関節リウマチの患者(Yamanaka;Arthritis Rheum.2000 Apr;43(4):852−8)並びに変形性関節炎患者(Bramono;Clin Orthop Relat Res.2004 Nov;(428):272−85)に加えて、他の炎症性疾患、例えば、全身性エリテマトーデスおよび強直性脊椎炎(Chen,Rheumatology 2006 Apr;45(4):414−20)において著しく上昇する。
【0010】
MMP−3は、ECMの成分、例えば、アグリカン、フィブロネクチン、ゼラチン、ラミニン、エラスチン、フィブリリン等およびIII、IV、V、VII、KX、X型のコラーゲンに対して作用する(Bramono;Clin Orthop Relat Res.2004 Nov;(428):272−85)。IIおよびIX型のコラーゲンに対しては、MMP−3はテロペプチド活性を示す(Sandell,Arthritis Res.2001;3(2):107−13;Eyre,Clin Orthop Relat Res.2004 Oct;(427 Suppl):S118−22)。MMP−3は他のMMPファミリーのメンバー、例えばMMP−1;MMP−7;MMP−8;MMP−9およびMMP−13を活性化することができる(Close,Ann Rheum Dis 2001 Nov;60 Suppl 3:iii62−7)。
【0011】
MMP−3は、ECMからのTGFβ1の放出、TNFαの活性化、IL−1βの不活性化およびIGFの放出により、サイトカインおよびケモカインの調節に関与する(Parks,Nat Rev Immunol.2004 Aug;4(8):617−29)。マクロフェート(macrophate)浸潤の調節におけるMMP−3の潜在的な役割は、活性MCP種を拮抗性ペプチドに変換する(converse)酵素の能力に基づく(McQuibban,Blood.2002 Aug 15;100(4):1160−7)。
【0012】
ビス−アミド官能基をピリミジン環との組み合わせで含む一連のMMP−13阻害性化合物がWO 02/064571、WO 04/041788およびWO 04/060883に開示された。本発明は、請求項1の化合物においてR置換基を坦持するメタロプロテアーゼ阻害剤の特性に驚くべき予期せざる改善を備えるメタロプロテアーゼ阻害剤を開示する。さらに、R置換基を坦持する化合物は活性がより劣るため、特定の置換(R対R)が重要である。本発明の選択的R置換化合物で観察される予期せざる利点には、非置換ピリミジン−4,6−ジカルボン酸 4−(3−メトキシベンジルアミド)6−[4−(1H−テトラゾル−5−イル)−ベンジルアミド](実施例1040d)で観察される結果を実施例1005で見られる改善と比較することによって明らかなように、ミクロソーム安定性および細胞の生存性における改善が含まれる。これらの新規知見および本発明が開示する特定の構造の修正は、改善された薬学的な価値を有する、メタロプロテアーゼ、特には、MMP−13の阻害剤を導くものと考えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は置換ビス−アミド含有医薬品の新規クラスに関する。特には、本発明は、強力なMMP−13阻害活性を示し、現在公知のMMP阻害剤と比較してMMP−13に対して高度に選択的である置換部分との組み合わせでピリミジニルビス−アミド基を含む、メタロプロテアーゼ阻害性化合物の新規クラスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、一般式(I)によって表される、置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物の新規クラスを提供する。
【0015】
【化31】

(式中、R、R、R、R、R22、およびR23は以下に記載される通りである)
【0016】
本発明の置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物はメタロプロテアーゼ介在疾患の治療において用いることができる。
【0017】
特には、本発明の置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物は、MMP−13介在変形性関節炎の治療において用いることができ、過度の細胞外マトリックスの分解および/もしくは再構築を特徴とする他のMMP−13介在症状、炎症性、悪性および変性性疾患、例えば、癌、並びに慢性炎症性疾患、例えば、関節炎、関節リウマチ、変形性関節炎、アテローム性動脈硬化、腹部大動脈瘤、炎症、多発性硬化症、および慢性閉塞性肺疾患、並びに疼痛、例えば、炎症性疼痛、骨疼痛および関節疼痛に用いることができる。
【0018】
本発明は、メタロプロテアーゼ、(特にはMMP−13)介在疾患を治療もしくは予防するための医薬組成物における活性成分として有用である、置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物をも提供する。本発明では、ここに開示される置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物の1種類以上を含む、経口もしくは非経口投与用の医薬組成物におけるこのような化合物の使用も考慮される。
【0019】
本発明は、さらに、メタロプロテアーゼの阻害方法であって、経口、直腸、局所、静脈内、非経口(筋肉内、静脈内を含むがこれらに限定されるものではない)、眼(眼科的)、経皮、吸入(肺、エアロゾル吸入を含むがこれらに限定されるものではない)、鼻、舌下、皮下もしくは関節内製剤を含むがこれらに限定されるものではない、ヘテロ二環式メタロプロテアーゼ阻害性化合物を含有する製剤を、医療行為において公知の標準の方法によって投与することによる、メタロプロテアーゼ、特には、MMP−13から生じるか、もしくはこれらに関連する疾患もしくは症状を、予防的および治療的処置を含めて、治療するための方法を提供する。とは言え、所定の場合における最も適する経路は処置される状態の性質および重症度並びに活性成分の性質に依存する。本発明に由来する化合物は単位投薬形態で簡便に提示され、医薬分野において周知の方法のいずれによっても調製される。
【0020】
本発明の置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物は、疾患修飾抗リウマチ薬、非ステロイド抗炎症薬、COX−2選択的阻害剤、COX−1阻害剤、免疫抑制剤、ステロイド、生物学的応答調節剤(biological response modifier)またはケモカイン介在疾患の治療に有用な他の抗炎症剤もしくは治療薬と組み合わせて用いることができる。
【0021】
(発明の詳細)
「アルキル」もしくは「alk」という用語は、単独で、もしくは別の基の一部としてここで用いられる場合、場合により置換される、好ましくは1から10個の炭素を直鎖内に有する、直鎖および分岐鎖飽和炭化水素基、最も好ましくは、低級アルキル基を示す。例示的な非置換のこのような基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等が含まれる。例示的な置換基には、これらに限定されるものではないが、以下の基の1以上が含まれ得る。ハロ、アルコキシ、アルキルチオ、アルケニル、アルキニル、アリール(例えば、ベンジル基を形成する)、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヒドロキシもしくは保護ヒドロキシ、カルボキシル(−COOH)、アルキルオキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルカルボニル、カルバモイル(NH−CO−)、置換カルバモイル((R10)(R11)N−CO−、式中、R10もしくはR11は、R10もしくはR11の少なくとも一方が水素ではないことを除いて、以下に定義される通りである)、アミノ、ヘテロシクロ、モノもしくはジアルキルアミノ、またはチオール(−SH)。
【0022】
「低級alk」もしくは「低級アルキル」という用語は、ここで用いられる場合、直鎖内に1から4個の炭素原子を有する、アルキルについて上述されるような場合により置換される基を示す。
【0023】
「アルコキシ」という用語は、酸素連結(−O−)を介して結合する上述のアルキル基を示す。
【0024】
「アルケニル」という用語は、単独で、もしくは他の基の一部としてここで用いられる場合、鎖内に少なくとも1つの炭素から炭素二重結合を含み、好ましくは、直鎖内に2から10個の炭素を有する、場合により置換される直鎖もしくは分岐鎖炭化水素基を示す。例示的な非置換のこのような基には、エテニル、プロペニル、イソブテニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル等が含まれる。例示的な置換基には、これらに限定されるものではないが、以下の基のうちの1つ以上が含まれ得る。ハロ、アルコキシ、アルキルチオ、アルキル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヒドロキシもしくは保護ヒドロキシ、カルボキシル(−COOH)、アルキルオキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルカルボニル、カルバモイル(NH−CO−)、置換カルバモイル((R10)(R11)N−CO−(式中、R10もしくはR11は、R10もしくはR11の少なくとも一方が水素ではないことを除いて、以下に定義される通りである)、アミノ、ヘテロシクロ、モノもしくはジアルキルアミノ、またはチオール(−SH)。
【0025】
「アルキニル」という用語は、単独で、もしくは他の基の一部としてここで用いられる場合、鎖内に少なくとも1つの炭素から炭素三重結合を含み、好ましくは、直鎖内に2から10個の炭素を有する、場合により置換される直鎖もしくは分岐鎖炭化水素基を示す。例示的な非置換のこのような基には、これらに限定されるものではないが、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル等が含まれる。例示的な置換基には、これらに限定されるものではないが、以下の基のうちの1つ以上が含まれ得る。ハロ、アルコキシ、アルキルチオ、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヒドロキシもしくは保護ヒドロキシ、カルボキシル(−COOH)、アルキルオキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルカルボニル、カルバモイル(NH−CO−)、置換カルバモイル((R10)(R11)N−CO−、式中、R10もしくはR11は、R10もしくはR11の少なくとも一方が水素ではないことを除いて、以下に定義される通りである)、アミノ、ヘテロシクロ、モノもしくはジアルキルアミノ、またはチオール(−SH)。
【0026】
「シクロアルキル」という用語は、単独で、もしくは他の基の一部としてここで用いられる場合、望ましくは1から3の環および環あたり3から9個の炭素を含む、場合により置換される飽和環状炭化水素環系を示し、これには架橋環系が含まれる。例示的な非置換のこのような基には、これらに限定されるものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシル、シクロドデシル、およびアダマンチルが含まれる。例示的な置換基には、これらに限定されるものではないが、1以上の上記アルキル基、もしくはアルキル置換基として上述される1以上の基が含まれる。
【0027】
「ビシクロアルキル」という用語は、単独で、もしくは他の基の一部としてここで用いられる場合、望ましくは2もしくは3の環および環あたり3から9個の炭素を含む、場合により置換される飽和環状架橋炭化水素環系を示す。例示的な非置換のこのような基には、これらに限定されるものではないが、アダマンチル、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタンおよびクバンが含まれる。例示的な置換基には、これらに限定されるものではないが、1以上の上記アルキル基、もしくはアルキル置換基として上述される1以上の基が含まれる。
【0028】
「スピロアルキル」という用語は、単独で、もしくは他の基の一部としてここで用いられる場合、環あたり3から9個の炭素の2つの環が1個の炭素原子を介して架橋する、場合により置換される飽和炭化水素環系を示す。例示的な非置換のこのような基には、これらに限定されるものではないが、スピロ[3.5]ノナン、スピロ[4.5]デカンもしくはスピロ[2.5]オクタンが含まれる。例示的な置換基には、これらに限定されるものではないが、1以上の上記アルキル基、もしくはアルキル置換基として上述される1以上の基が含まれる。
【0029】
「スピロへテロアルキル」という用語は、単独で、もしくは他の基の一部としてここで用いられる場合、環あたり3から9個の炭素の2つの環が1個の炭素原子を介して架橋し、少なくとも1個の炭素原子がN、OおよびSから独立して選択されるヘテロ原子によって置換される、場合により置換される飽和炭化水素環系を示す。窒素および硫黄ヘテロ原子は、場合により酸化されていてもよい。例示的な非置換のこのような基には、これに限定されるものではないが、1,3−ジアザ−スピロ[4.5]デカン−2,4−ジオンが含まれる、例示的な置換基には、これらに限定されるものではないが、1以上の上記アルキル基、もしくはアルキル置換基として上述される1以上の基が含まれる。
【0030】
「ar」もしくは「アリール」という用語は、単独で、もしくは他の基の一部としてここで用いられる場合、好ましくは1もしくは2の環および6から12個の環炭素を含む、場合により置換される単素環式芳香族基を示す。例示的な非置換のこのような基には、これらに限定されるものではないが、フェニル、ビフェニル、およびナフチルが含まれる。例示的な置換基には、これらに限定されるものではないが、1以上のニトロ基、上記アルキル基もしくはアルキル置換基として上述される基が含まれる。
【0031】
「複素環」もしくは「複素環系」という用語は、炭素原子並びにN、OおよびSからなる群より独立して選択される1から4個のヘテロ原子を含む、ヘテロサイクリル、ヘテロシクレニルもしくはヘテロアリール基を示し、これには、上で定義される複素環式環のいずれかが1以上の複素環、アリールもしくはシクロアルキル基に縮合する、あらゆる二環式もしくは三環式基が含まれる。窒素および硫黄ヘテロ原子は、場合により酸化されていてもよい。複素環式環はペンダント基にあらゆるヘテロ原子もしくは炭素原子で結合することができ、これは安定な構造を生じる。ここで記述される複素環式環は炭素もしくは窒素原子上で置換されていてもよい。
【0032】
複素環の例には、これらに限定されるものではないが、1H−インダゾール、2−ピロリドニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、2H−ピロリル、3H−インドリル、4−ピペリドニル、4aH−カルバゾール、4H−キノリジニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、アクリジニル、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾキサゾリニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾミダザロニル、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、b−カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、イサチノイル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニルペルイミジニル、オキサインドリル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナルサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、カルボリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、キサンテニルが含まれる。
【0033】
複素環のさらなる例には、これらに限定されるものではないが、「ヘテロビシクロアルキル」基、例えば、7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、7−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、および1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタンが含まれる。
【0034】
「ヘテロシクレニル」は、環系内の炭素原子の1個以上が炭素以外のヘテロ元素(1以上)、例えば、窒素、酸素もしくは硫黄原子であり、少なくとも1つの炭素から炭素二重結合もしくは炭素−窒素二重結合を含む、約3から約10個の原子、望ましくは約4から約8個の原子の非芳香族単環式もしくは多環式炭化水素環系を示す。この環系の環の環サイズには5から6環原子が含まれる。ヘテロシクレニルの前の接頭語としてのアザ、オキサもしくはチアの指定は、それぞれ、少なくとも窒素、酸素もしくは硫黄原子が環原子として存在することを定義する。ヘテロシクレニルは、ここで定義される1以上の置換基によって場合により置換されていてもよい。ヘテロシクレニルの窒素もしくは硫黄原子も、対応するN−オキシド、S−オキシドもしくはS,S−ジオキシドに場合により酸化されていてもよい。ここで用いられる「ヘテロシクレニル」には、例としてであって限定としてではなく、Paquette,Leo A.;「Principles of Modern Heterocyclic Chemistry」 (W.A.Benjamin,New York,,1968)、特には、第1、3、4、6、7および9章;「The Chemistry of Heterocyclic Compounds,A series of Monographs」 (John Wiley & Sons,New York,1950 to present)、特には、第13、14、16、19および28巻;並びに“J.Am.Chem.Soc.”,82:5566 (1960)に記載されるものが含まれ、これらすべての内容は参照により本明細書に組み込まれる。例示的な単環式アザへテロシクレニル基には、これらに限定されるものではないが、1,2,3,4−テトラヒドロヒドロピリジン、1,2−ジヒドロピリジル、1,4−ジヒドロピリジル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、2−ピロリニル、3−ピロリニル、2−イミダゾリニル.1、2−ピラゾリニル等が含まれる。例示的なオキソへテロシクレニル基には、これらに限定されるものではないが、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、ジヒドロフラニルおよびフルオロジヒドロフラニルが含まれる。例示的な多環式オキサへテロシクレニル基は7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプテニルである。
【0035】
「ヘテロシクリル」もしくは「ヘテロシクロアルキル」は、環系内の炭素原子の1個以上が炭素以外のヘテロ元素(1以上)、例えば、窒素、酸素もしくは硫黄である、約3から約10個の炭素原子、望ましくは、4から8個の炭素原子の非芳香族飽和単環式もしくは多環式環系を示す。この環系の環の環サイズには5から6環原子が含まれる。ヘテロシクリルの前の接頭語としてのアザ、オキサもしくはチアの指定は、それぞれ、少なくとも窒素、酸素もしくは硫黄原子が環原子として存在することを定義する。ヘテロシクリルは、同じであっても異なっていてもよい、ここで定義される1以上の置換基で場合により置換されていてもよい。ヘテロシクリルの窒素もしくは硫黄原子も、対応するN−オキシド、S−オキシドもしくはS,S−ジオキシドに場合により酸化されていてもよい。
【0036】
ここで用いられる「ヘテロシクリル」には、例としてであって限定としてではなく、Paquette,Leo A.;「Principles of Modem Heterocyclic Chemistry」 (W.A.Benjamin,New York,1968)、特には、第1、3、4、6、7および9章;「The Chemistry of Heterocyclic Compounds,A series of Monographs」 (John Wiley & Sons,New York,1950 to present)、特には、第13、14、16、19および28巻;並びに「J.Am.Chem.Soc.」,82:5566 (1960)に記載されるものが含まれる。例示的な単環式へテロシクリル間には、これらに限定されるものではないが、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル等が含まれる。
【0037】
「ヘテロアリール」は、環系内の原子の1個以上が炭素以外のヘテロ元素(1以上)、例えば、窒素、酸素もしくは硫黄である、約5から約10個の原子の芳香族単環式もしくは多環式環系を示す。この環系の環の環サイズには5から6個の環原子が含まれる。「ヘテロアリール」は、同じであっても異なっていてもよい、ここで定義される1以上の置換基によって置換されていてもよい。ヘテロアリールの前の接頭語としてのアザ、オキサもしくはチアは、それぞれ、少なくとも窒素、酸素もしくは硫黄原子が環原子として存在することを定義する。ヘテロアリールの窒素原子は、対応するN−オキシドに場合により酸化されていてもよい。ここで用いられるヘテロアリールには、例としてであって限定としてではないが、Paquette,Leo A.;「Principles of Modern Heterocyclic Chemistry」 (W.A.Benjamin,New York,1968)、特には、第1、3、4、6、7および9章;「The Chemistry of Heterocyclic Compounds,A series of Monographs」 (John Wiley & Sons,New York,1950 to present)、特には、第13、14、16、19および28巻;並びに「J.AM.CHEM.SOC.」,82:5566 (1960)に記載されるものが含まれる、例示的なヘテロアリールおよび置換ヘテロアリール基には、これらに限定されるものではないが、ピラジニル、チエニル、イソチアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジン、イミダゾ[2.1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、チエノピリジル、チエノピリミジル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、ベンゾアザインドール、1,2,3−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、ベンゾチアゾリル、ジオキソリル、フラニル、イミダゾリル、インドリル、インドリジニル、イソオキサゾリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、モルホリノ、オキサジアゾリル、オキサジニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、ピロリジニル、キナゾリニル、キノリニル、テトラジニル、テトラゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、チアトリアゾリル、チアジニル、チアゾリル、チエニル、5−チオキソ−1,2,4−ジアゾリル、チオモルホリノ、チオフェニル、チオピラニル、トリアゾリルおよびトリアゾロニルが含まれる。
【0038】
「縮合した」という語句は、「縮合した」の前に言及される基が2個の隣接する原子を介して「縮合した」の後に言及される環系に結合し、二環式系を形成することを意味する。例えば、「ヘテロシクロアルキル縮合アリール」には、これらに限定されるものではないが、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン、4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、3H−ベンゾオキサゾル−2−オンおよび3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オンが含まれる。
【0039】
「アミノ」という用語は、水素原子の一方もしくは両方が場合により置換される炭化水素基によって置換されていてもよい、ラジカル−NHを示す。例示的なアミノ基には、これらに限定されるものではないが、n−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、メチルプロピルアミノおよびエチルジメチルアミノが含まれる。
【0040】
「シクロアルキルアルキル」という用語は、上述のシクロアルキルが上で定義されるアルキルを介して結合する、シクロアルキル−アルキル基を示す。シクロアルキルアルキル基は低級アルキル部分を含むことができる。例示的なシクロアルキルアルキル基には、これらに限定されるものではないが、シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロプロピルエチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルプロピル、シクロプロピルプロピル、シクロペンチルプロピルおよびシクロヘキシルプロピルが含まれる。
【0041】
「アリールアルキル」という用語は、上で定義されるアルキルを介して結合する上述のアリール基を示す。
【0042】
「ヘテロアリールアルキル」という用語は、上で定義されるアルキルを介して結合する上述のヘテロアリール基を示す。
【0043】
「ヘテロシクリルアルキル」もしくは「ヘテロシクロアルキルアルキル」という用語は、上で定義されるアルキルを介して結合する上述のヘテロシクリル基を示す。
【0044】
「ハロゲン」、「ハロ」もしくは「hal」という用語は、単独で、もしくは他の基の一部としてここで用いられる場合、塩素、臭素、フッ素およびヨウ素を示す。
【0045】
「ハロアルキル」という用語は、上で定義されるアルキルを介して結合する上述のハロ基を示す。フルオロアルキルが例示的な基である。
【0046】
「アルキルアミノ」という用語は、上で定義されるアルキルを介して結合する上で定義されるアミノ基を示す。
【0047】
「医薬的に許容される塩」という用語は、親化合物がこれらの酸もしくは塩基塩を作製することによって修飾されている、開示される化合物の誘導体を指す。医薬的に許容される塩の例には、これらに限定されるものではないが、塩基性残基、例えば、アミンの無機もしくは有機酸塩;酸性残基、例えば、カルボン酸のアルカリもしくは有機塩;等が含まれる。したがって、例は、これらに限定されるものではないが、ナトリウム、カリウム、コリン、リジン、アルギニンもしくはN−メチル−グルカミン塩等であり得る。
【0048】
医薬的に許容される塩には、例えば非毒性無機もしくは有機酸から形成される、親化合物の通常の非毒性塩もしくは四級アンモニウム塩が含まれる。例えば、このような通常の非毒性塩には、無機酸、例えば、これらに限定されるものではないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等から誘導されるもの;および有機酸、例えば、これらに限定されるものではないが、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸等から調製される塩が含まれる。
【0049】
本発明の医薬的に許容される塩は、塩基性もしくは酸性部分を含む親分子から、通常の化学的方法によって合成することができる。一般には、このような塩は、これらの化合物の遊離酸もしくは塩基形態を適切な塩基もしくは酸の化学量論的量と水もしくは有機溶媒中で、またはこれらの2種類の混合液中で反応させることによって調製することができる。有機溶媒には、これらに限定されるものではないが、非水性媒体、例えば、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールもしくはアセトニトリルが含まれる。適切な塩のリストはRemington’s Pharmaceutical Sciences,18th ed.,Mack Publishing Company,Easton,PA,1990,p.1445に見出され、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0050】
「医薬的に許容される」という語句は、妥当な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答または合理的な利益/危険比に見合う他の問題もしくは厄介事なしに、ヒトおよび動物の組織と接触させての使用に適する化合物、材料、組成物および/もしくは投薬形態を示す。
【0051】
「医薬的に許容される坦体」という語句は、生物学的活性剤を哺乳動物、例えば、ヒトに送達するのに当分野において一般に許容される媒体を示す。このような坦体は、一般に、決定および説明することが当分野における通常の技術を有する者の権限内にある要素の幾つかに従って配合される。これらには、限定されることなしに、以下が含まれる。配合される活性剤のタイプおよび性質;この薬剤含有組成物を投与しようとする被検者;この組成物の意図する投与経路;および標的とされる治療上の徴候。医薬的に許容される坦体には、水性および非水性液体媒体の両者に加えて、様々な固体および半固体投薬形態が含まれる。このような坦体は活性剤に加えて異なる成分および添加物の幾つかを含むことができ、このような追加成分は当分野における通常の技術を有する者に周知の様々な理由、例えば、活性剤の安定化のために処方に含まれる。医薬的に許容される坦体の非限定的な例は、ヒアルロン酸およびこれらの塩、並びに微小球(これらに限定されるものではないが、ポリ(D,L)−ラクチド−co−グリコール酸コポリマー(PLGA)、ポリ(L−乳酸)(PLA)、ポリ(カプロラクトン(PCL)およびウシ血清アルブミン(BSA)が含まれる)である。適切な医薬的に許容される坦体の説明およびこれらの選択に関わる要素は、様々な容易に入手可能な資源、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985に見出され、この内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0052】
錠剤と共に用いるのに特に適する医薬的に許容される坦体には、不活性希釈剤、例えば、セルロース、炭酸カルシウムもしくはナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムもしくはナトリウム;崩壊剤、例えば、クロスカルメロースナトリウム、架橋ポピドン、トウモロコシデンプンもしくはアルギン酸;結合剤、例えば、ポピドン、デンプン、ゼラチンもしくはアラビアゴム;並びに潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸もしくはタルクが含まれる。錠剤はコートされてなくてもよく、もしくは、消化管内での崩壊および吸収を遅延させ、これにより長期にわたる持続作用をもたらす、微量封入を含む公知技術によってコートされていてもよい。例えば、時間遅延材料、例えば、モノステアリン酸グリセリルもしくはジステアリン酸グリセリルまたはワックスを用いることができる。
【0053】
経口用途の処方は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば、セルロース、ラクトース、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合されている、ハードゼラチンカプセルとして、または、活性成分が非水性もしくは油媒体、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ラッカセイ油、液体パラフィンもしくはオリーブ油と混合されている、ソフトゼラチンカプセルとして提示することもできる。
【0054】
本発明の組成物は、本発明の化合物を、懸濁液の製造に適する少なくとも1種類の医薬的に許容される賦形剤と混合された状態で含む懸濁液として処方することもできる。さらに別の実施形態においては、本発明の医薬組成物を、適切な賦形剤を添加することにより、懸濁液の調製に適する分散性粉末もしくは顆粒として処方することができる。
【0055】
懸濁液と共に用いるのに適する坦体には、懸濁剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、アラビアゴム、分散もしくは湿潤剤、例えば、天然ホスファチド(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート);並びに濃厚化剤、例えば、カルボマー、蜜蝋、ハードパラフィンもしくはセチルアルコールが含まれる。懸濁液は1種類以上の保存剤、例えば、酢酸、メチルおよび/もしくはn−プロピル p−ヒドロキシ−ベンゾエート;1種類以上の着色剤;1種類以上の香味料;1種類以上の甘味料、例えば、スクロースもしくはサッカリンを含んでいてもよい。
【0056】
シクロデキストリンを水溶性賦活剤として添加することができる。好ましいシクロデキストリンには、α−、β−およびγ−シクロデキストリンのヒドロキシプロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、丸トシルおよびマルトトリオシル誘導体が含まれる。用いられる溶解性賦活剤の量は組成物中の本発明の化合物の量に依存する。
【0057】
「処方」という用語は、活性成分(1種類以上)および坦体を構成する不活性成分(1種類以上)を含む生成物に加えて、成分のあらゆる2種類以上の組み合わせ、錯体化もしくは凝集から、または成分の1種類上の解離から、または成分の1種類以上の反応もしくは相互作用の他のタイプから、直接もしくは間接的に生じる、あらゆる生成物を示す。したがって、本発明の医薬処方は本発明の化合物および医薬坦体を混合することによって製造されるあらゆる組成物を包含する。
【0058】
「N−オキシド」という用語は、窒素原子(例えば、ピリジル基)を含む本発明の化合物を過酸化水素もしくは過酸、例えば、3−クロロペルオキシ−安息香酸と、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン中、約−10−80℃、望ましくは、約0℃の温度で反応させることにより、公知方法で得ることができる化合物を示す。
【0059】
「多形」という用語は、特別な結晶配置にある化合物の形態を示す。特定の多形は強化された熱力学的安定性を示すことがあり、他の多形形態よりも医薬処方への組み込みに適し得る。
【0060】
本発明の化合物は1以上のキラル中心および/もしくは二重結合を含むことができ、したがって、立体異性体、例えば、二重結合異性体(すなわち、幾何異性体)、鏡像異性体もしくはジアステレオマーとして存在することができる。本発明によると、ここに示される化学構造、したがって、本発明の化合物は、対応する鏡像異性体および立体異性体のすべて、すなわち、立体異性的に純粋な形態(例えば、幾何的に純粋、鏡像異性的に純粋もしくはジアステレオマー的に純粋)並びに鏡像異性体および立体異性体混合物の両者を包含する。
【0061】
「ラセミ混合物」という用語は、分子中のすべてのキラル中心に対して一方の鏡像異性体約50%および対応する鏡像異性体約50%である混合物を示す。したがって、本発明は、式(I)から(VI)の化合物のすべての鏡像異性的に純粋なもの、鏡像異性的に富むものおよびラセミ混合物を包含する。
【0062】
本発明の鏡像異性および立体異性混合物は周知の方法によってこれらの構成鏡像異性体もしくは立体異性体に分離することができる。例には、これらに限定されるものではないが、キラル塩の形成およびキラルもしくは高速液体クロマトグラフィー「HPLC」の使用並びにキラル塩の形成および結晶化が含まれる。例えば、Jacques,J.,et al.,Enantiomers,Racemates and Resolutions (Wiley−Interscience,New York,1981);Wilen,S.H.,et al.,Tetrahedron 33:2725 (1977);Eliel,E.L.,Stereochemistry of Carbon Compounds (McGraw−Hill,NY,1962);Wilen,S.H.,Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p.268 (E.L.Eliel,Ed.,Univ.of Notre Dame Press,Notre Dame,Ind.,1972);Stereochemistry of Organic Compounds,Ernest L.Eliel,Samuel H.Wilen and Lewis N.Manda (1994 John Wiley & Sons,Inc.) および Stereoselective Synthesis A Practical Approach,Mihaly Nogradi (1995 VCH Publishers,Inc.,NY,N.Y.) を参照のこと。鏡像異性体および立体異性体は、立体異性的もしくは鏡像異性的に純粋な中間体、試薬および触媒から、周知の非対称合成法によって得ることもできる。
【0063】
「置換される」は、指示される原子の標準原子価を超えることがなく、この置換が安定な化合物を生じるという条件で、「置換される」を用いる表現で指示される原子上の1個以上の水素が指示される基(1以上)からの選択で置き換えられることを示そうとするものである。置換基がケト(すなわち、=0)基である場合、原子上の2個の水素が置き換えられる。
【0064】
本発明の化合物の部分が非置換であると定義されない限り、この化合物の部分は置換されていてもよい。上に示されるあらゆる置換に加えて、本発明の化合物の部分は、以下から独立して選択される1以上の基で場合により置換されていてもよい:
−Cアルキル;
−Cアルケニル;
−Cアルキニル;
CF
ハロ;
OH;
O−(C−Cアルキル);
OCHF;
OCHF
OCF
OC(O)−(C−Cアルキル);
OC(OHC−Cアルキル);
OC(O)NH−(C−Cアルキル);
OC(O)N(C−Cアルキル)
OC(S)NH−(C−Cアルキル);
OC(S)N(C−Cアルキル)
SH;
S−(C−Cアルキル);
S(O)−(C−Cアルキル);
S(O)−(C−Cアルキル);
SC(O)−(C−Cアルキル);
SC(O)O−(C−Cアルキル);
NH
N(H)−(C−Cアルキル);
N(C−Cアルキル)
N(H)C(O)−(C−Cアルキル);
N(CH)C(O)−(C−Cアルキル);
N(H)C(O)−CF
N(CH)C(O)−CF
N(H)C(S)−(C−Cアルキル);
N(CH)C(S)−(C−Cアルキル);
N(H)S(O)−(C−Cアルキル);
N(H)C(O)NH
N(H)C(O)NH−(C−Cアルキル);
N(CH)C(O)NH−(C−Cアルキル);
N(H)C(O)N(C−Cアルキル)
N(CH)C(O)N(C−Cアルキル)
N(H)S(O)NH);
N(H)S(O)NH−(C−Cアルキル);
N(CH)S(O)NH−(C−Cアルキル);
N(H)S(O)N(C−Cアルキル)
N(CH)S(O)N(C−Cアルキル)
N(H)C(O)O−(C−Cアルキル);
N(CH)C(O)O−(C−Cアルキル);
N(H)S(O)O−(C−Cアルキル);
N(CH)S(O)O−(C−Cアルキル);
N(CH)C(S)NH−(C−Cアルキル);
N(CH)C(S)N(C−Cアルキル)
N(CH)C(S)O−(C−Cアルキル);
N(H)C(S)NH
NO
COH;
CO−(C−Cアルキル);
C(O)N(H)OH;
C(O)N(CH)OH:
C(O)N(CH)OH;
C(O)N(CH)O−(C−Cアルキル);
C(O)N(H)−(C−Cアルキル);
C(O)N(C−Cアルキル)
C(S)N(H)−(C−Cアルキル);
C(S)N(C−Cアルキル)
C(NH)N(H)−(C−Cアルキル);
C(NH)N(C−Cアルキル)
C(NCH)N(H)−(C−Cアルキル);
C(NCH)N(C−Cアルキル)
C(O)−(C−Cアルキル);
C(NH)−(C−Cアルキル);
C(NCH)−(C−Cアルキル);
C(NOH)−(C−Cアルキル);
C(NOCH)−(C−Cアルキル);
CN;
CHO;
CHOH;
CHO−(C−Cアルキル);
CHNH
CHN(H)−(C−Cアルキル);
CHN(C−Cアルキル)
アリール;
ヘテロアリール;
シクロアルキル;および
ヘテロシクリル。
【0065】
幾つかの場合において、環置換基は環の中心から伸びる結合によって環に接続されるものと示すことができる。環上に存在するこのような置換基の数は数字によって下付き文字で示される。さらに、置換基はあらゆる利用可能な環原子上に存在することができ、利用可能な環原子はこの環置換基が置換することができる水素を坦持するあらゆる環原子である。説明のため、変数Rが、
【0066】
【化32】

と定義される場合、これは5つのR置換基を坦持するシクロヘキシル環を示す。R置換基はあらゆる利用可能な環原子に結合することができる。例えば、これによって包含される立体配置のうちにあるものは、
【0067】
【化33】

のような立体配置である。
【0068】
これらの立体配置は実例であり、いかなる意味においても本発明の範囲の限定を意味するものではない。
【0069】
本発明の幾つかの実施形態において、置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物は下記一般式(I)によって表され、
【0070】
【化34】

【0071】
式中:
は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ビシクロアルキル、ヘテロビシクロアルキル、スピロアルキル、スピロヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル縮合アリール、ヘテロシクロアルキル縮合アリール、シクロアルキル縮合ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ビシクロアルキルアルキル、ヘテロビシクロアルキルアルキル、スピロアルキルアルキル、スピロヘテロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル縮合アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル縮合アリールアルキル、シクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキルおよびヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキルからなる群より選択され、
は場合により1回以上置換され、または
は1つのR16基によって場合により置換され、および、1以上のR基によって場合により置換され;
は水素、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル−アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、COOR10、CONR1011、SO10およびSONR1011からなる群より選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル−アルキル、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルは、場合により1回以上置換され;
は水素、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル−アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、COOR10、CONR1011、SO10およびSONR1011からなる群より選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル−アルキル、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルは、場合により1回以上置換され;
はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ビシクロアルキル、ヘテロビシクロアルキル、スピロアルキル、スピロヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル縮合アリール、ヘテロシクロアルキル縮合アリール、シクロアルキル縮合ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ビシクロアルキルアルキル、ヘテロビシクロアルキルアルキル、スピロアルキルアルキル、スピロヘテロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル縮合アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル縮合アリールアルキル、シクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキルおよびヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキルからなる群より選択され、ここで、Rは、場合により1回以上置換され;
各々の場合のRは水素、アルキル、C(O)NR1011、アリール、アリールアルキル、SONR1011およびC(O)OR10からなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、アリールおよびアリールアルキルは、場合により1回以上置換され;
各々の場合のRはR10、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、CHF、CF、OR10、SR10、COOR10、CH(CH)COH、(C−C)−アルキル−COR10、(C−C)−アルキル−OR10、(C−C)−アルキル−NR1011、(C−C)−アルキル−NO、(C−C)−アルキル−CN、(C−C)−アルキル−S(O)OR10、(C−C)−アルキル−P(O)OH、(C−C)−アルキル−S(O)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10CONR11SO30、(C−C)−アルキル−S(O)10、(C−C)−アルキル−OC(O)R10、(C−C)−アルキル−OC(O)NR1011、(C−C)−アルキル−C(=NR10)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10C(=NR11)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10C(=N−CN)NR1011、(C−C)−アルキル−C(=N−CN)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10C(=N−NO)NR1011、(C−C)−アルキル−C(=N−NO)NR1011、(C−C)−アルキル−C(O)OR10、(C−C)−アルキル−C(O)NR1011、(C−C)−アルキル−C(O)NR10SO11、C(O)NR10−(C−C)−アルキル−ヘテロアリール、C(O)NR10−(C−C)−アルキル−アリール、SCONR10−(C−C)−アルキル−アリール、S(O)NR10−(C−C)−アルキル−ヘテロアリール、S(O)NR10−アルキル、S(O)−(C−C)−アルキル−アリール、S(O)−(C−C)−アルキル−ヘテロアリール、(C−C)−アルキル−C(O)−NR11−CN、O−(C−C)−アルキル−C(O)NR1011、S(O)−(C−C)−アルキル−C(O)OR10、S(O)−(C−C)−アルキル−C(O)NR1011、(C−C)−アルキル−C(O)NR10−(C−C)−アルキル−NR1011、(C−C)−アルキル−NR10−C(O)R10、(C−C)−アルキル−NR10−C(O)OR10、(C−C)−アルキル−NR10−C(O)−NR1011、(C−C)−アルキル−NR10−S(O)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10−S(O)11、O−(C−C)−アルキル−アリールおよびO−(C−C)−アルキル−ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、
ここで、各々のRは場合により置換され、もしくは
各々のR基は1以上のR14基によって場合により置換され;
10およびR11は水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびアミノアルキルからなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびアミノアルキルは場合により置換され、またはR10およびR11は、これらが結合する窒素原子一緒になるとき、炭素原子を含み、O、SもしくはNR50から選択されるヘテロ原子を場合により含み、場合により置換される、3から8員環を完成させ;
14は水素、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルアルキルおよびハロからなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびヘテロシクリルアルキルは、場合により1回以上置換され;
16はシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ビシクロアルキル、ヘテロビシクロアルキル、スピロアルキル、スピロヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル縮合アリール、ヘテロシクロアルキル縮合アリール、シクロアルキル縮合ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ビシクロアルキルアルキル、ヘテロビシクロアルキルアルキル、スピロアルキルアルキル、スピロヘテロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル縮合アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル縮合アリールアルキル、シクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキル、(i)および(ii):
【0072】
【化35】

からなる群より選択され、ここで、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ビシクロアルキル、ヘテロビシクロアルキル、スピロアルキル、スピロヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル縮合アリール、ヘテロシクロアルキル縮合アリール、シクロアルキル縮合ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ビシクロアルキルアルキル、ヘテロビシクロアルキルアルキル、スピロアルキルアルキル、スピロヘテロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル縮合アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル縮合アリールアルキル、シクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキルおよびヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキルは、場合により1回以上置換され;
22およびR23は水素、ヒドロキシ、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、NO、NR1011、CN、SR10、SSR10、PO10、NR10NR1011、NR10N=CR1011、NR10SO11、C(O)OR10、C(O)NR1011、SO10、SONR1011およびフルオロアルキルからなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニルおよびフルオロアルキルは、場合により1回以上置換され;
30はアルキルおよび(C−C)−アルキル−アリールからなる群より選択され、ここで、アルキルおよびアリールは場合により置換され;
50は水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、C(O)R10、C(O)NR1011、SO10およびSONR1011からなる群より選択され、ここで、アルキル、アリールおよびヘテロアリールは場合により置換され;
Eは結合、CR1011、O、NR、S、S=O、S(=O)、C(=O)、N(R10)(C=O)、(C=O)N(R10)、N(R10)S(=O)、S(=O)N(R10)、C=N−OR11、−C(R1011)C(R1011)−、−CH−W−および
【0073】
【化36】

からなる群より選択され;
UはC(R10)、NR、O、S、S=OおよびS(=O)からなる群より選択され;
はO、NR、S、S=O、S(=O)、N(R10)(C=O)、N(R10)S(=O)およびS(=O)N(R10)からなる群より選択され;
Xは結合および(CR1011E(CR1011からなる群より選択され;
gおよびhは0−2から独立して選択され;
wは0−4から独立して選択され;
xは0から2から選択され;
yは1および2から選択され;
ただし、RおよびRが両者とも水素であることはない。
【0074】
本発明の幾つかの実施形態において、Rは以下であり得:
【0075】
【化37】

【0076】
式中:
18は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、OH、ハロ、CN、C(O)NR1011、CO10、OR10、OCF、OCHF、NR10CONR1011、NR10COR11、NR10SO11、NR10SONR1011、SONR1011およびNR1011からなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリールは、場合により1回以上置換され;
25は水素、アルキル、シクロアルキル、CO10、C(O)NR1011およびハロアルキルからなる群より選択され、ここで、アルキル、シクロアルキルおよびハロアルキルは、場合により1回以上置換され;
はNR10、OおよびS(O)からなる群より選択され;
、G、L、MおよびTはCR18およびNからなる群より独立して選択され;並びに
Zはシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される5から8員環、またはアリールおよびヘテロアリールからなる群より選択される5から6員環であり、ここで、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、場合により1回以上置換される。
【0077】
より具体的には、Rはこれらに限定されるものではないが、以下であり得る。
【0078】
【化38】


【0079】
または、本発明の幾つかの実施形態においては、Rは二環式環系を含み得る。このような実施形態においては、Rは以下であり得、
【0080】
【化39】

【0081】
式中:
12およびR13は水素、アルキルおよびハロからなる群より独立して選択され、ここで、アルキルは、場合により1回以上置換され、または、R12およびR13は一緒になって=O、=Sもしくは=NR10を場合により形成し;
18は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、OH、ハロ、CN、C(O)NR1011、CO10、OR10、OCF、OCHF、NR10CONR1011、NR10COR11、NR10SO11、NR10SONR1011、SONRl011およびNR1011からなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリールおよびヘテロアリールは、場合により1回以上置換され;
19は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、OH、ハロ、CN、C(O)NR1011、CO10、OR10、OCF、OCHF、NR10CONR1011、NR10COR11、NR10SO11、NR10SONR1011、SONR1011およびNR1011からなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリールおよびヘテロアリールは、場合により1回以上置換され、または、2つのR19基が1個の炭素原子で一緒になって=O、=Sもしくは=NR10を場合により形成し;
25は水素、アルキル、シクロアルキル、CO10、C(O)NR1011およびハロアルキルからなる群より選択され、ここで、アルキル、シクロアルキルおよびハロアルキルは、場合により1回以上置換され;
JおよびKはCR1018、NR10、OおよびS(O)からなる群より独立して選択され;
はNR10、OおよびS(O)からなる群より選択され;並びに
、G、J、L、MおよびTは、CR18およびNからなる群より独立して選択される。
【0082】
より具体的には、Rはこれらに限定されるものではないが、以下であり得る。
【0083】
【化40】


【0084】
本発明の幾つかの実施形態において、Rは以下であり得:
【0085】
【化41】

【0086】
式中:
18は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、OH、ハロ、CN、C(O)NR1011、CO10、OR10、OCF、OCHF、NR10CONR1011、NR10COR11、NR10SO11、NR10SONR1011、SONR1011およびNR1011からなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリールおよびヘテロアリールは、場合により1回以上置換され;
19は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、OH、ハロ、CN、C(O)NR1011、CO10、OR10、OCF、OCHF、NR10CONR1011、NR10COR11、NR10SO11、NR10SONR1011、SONR1011およびNR1011からなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリールおよびヘテロアリールは、場合により1回以上置換され、または、2つのR19基が1個の炭素原子で一緒になって=O、=Sもしくは=NR10を場合により形成し;
25は水素、アルキル、シクロアルキル、CONR1011およびハロアルキルからなる群より選択され、ここで、アルキル、シクロアルキルおよびハロアルキルは、場合により1回以上置換され;
、MおよびTはCR18およびNからなる群より独立して選択され;
、G、L、MおよびTは、N、CR18、(i)もしくは(ii)、
【0087】
【化42】

から独立して選択され、
ただし、L、M、T、DおよびGのうちの1つは(i)もしくは(ii)であり;
はNR10、OおよびS(O)からなる群より選択され;並びに
はR19で場合により1回以上置換される、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より選択される5から8員環である。
【0088】
より具体的には、Rはこれらに限定されるものではないが、以下であり得る。
【0089】
【化43】

【0090】
より具体的には、Rはこれらに限定されるものではないが、以下であり得る。
【0091】
【化44】


【0092】
本発明の幾つかの実施形態において、
はアルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル−アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、COOR10、CONR1011、SO10およびSONR1011からなる群より選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル−アルキル、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルは、場合により1回以上置換され;並びに
は水素である。
【0093】
より具体的には、これらに限定されるものではないが、
はアルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、COOR10、CONR1011からなる群より選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキルは、場合により1回以上置換され;および
は水素である。
【0094】
さらにより具体的には、これらに限定されるものではないが、
は場合により1回以上置換される、アルキルであり;および
は水素である。
【0095】
本発明の幾つかの実施形態において、Rは以下であり得:
【0096】
【化45】

【0097】
式中、
はR、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ビシクロアルキル、ヘテロビシクロアルキル、スピロアルキル、スピロヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C(O)OR10、CH(CH)COH、(C−C)−アルキル−COR10、(C−C)−アルキル−OR10、(C−C)−アルキル−NR1011、(C−C)−アルキル−NO、(C−C)−アルキル−CN、(C−C)−アルキル−S(O)OR10、(C−C)−アルキル−P(O)OH、(C−C)−アルキル−S(O)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10CONR11SO30、(C−C)−アルキル−S(O)10、(C−C)−アルキル−OC(O)R10、(C−C)−アルキル−OC(O)NR1011、(C−C)−アルキル−C(=NR10)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10C(=NR11)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10C(=N−CN)NR1011、(C−C)−アルキル−C(=N−CN)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10C(=N−NO)NR1011、(C−C)−アルキル−C(=N−NO)NR1011、(C−C)−アルキル−C(O)OR10、(C−C)−アルキル−C(O)NR1011、(C−C)−アルキル−C(O)NR10SO11、C(O)NR10−(C−C)−アルキル−ヘテロアリール、C(O)NR10−(C−C)−アルキル−アリール、S(O)NR10−(C−C)−アルキル−アリール、S(O)NR10−(C−C)−アルキル−ヘテロアリール、S(O)NR10−アルキル、S(O)−(C−C)−アルキル−アリール、S(O)−(C−C)−アルキル−ヘテロアリール、(C−C)−アルキル−C(O)−NR11−CN、O−(C−C)−アルキル−C(O)NR1011、S(O)−(C−C)−アルキル−C(O)OR10、S(O)−(C−C)−アルキル−C(O)NR1011、(C−C)−アルキル−C(O)NR10−(C−C)−アルキル−NR1011、(C−C)−アルキル−NR10−C(O)R10、(C−C)−アルキル−NR10−C(O)OR10、(C−C)−アルキル−NR10−C(O)−NR1011、(C−C)−アルキル−NR10−S(O)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10−S(O)11、O−(C−C)−アルキル−アリールおよびO−(C−C)−アルキル−ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、ここで、各々のR基は、1以上のR14基によって場合により置換され;
はNR10、OもしくはS(O)から選択され;
L、M、T、DおよびQはCもしくはNから独立して選択され;
Zはシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される5から8員環もしくはアリールおよびヘテロアリールからなる群より選択される5から6員環であり、ここで、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、場合により1回以上置換される。
【0098】
より具体的には、このような実施形態において、Rは、これらに限定されるものではないが、以下であり得:
【0099】
【化46】

【0100】
式中、
は以下からなる群より選択され
【0101】
【化47】

【0102】
は水素、アルキル、ハロ、CF、COR10、OR10、NR1011、NO、CNからなる群より選択され、ここで、アルキルは場合により置換され;
51は水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびハロアルキルからなる群より選択され、ここで、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびハロアルキルは場合により置換され;
52は水素、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、フルオロアルコキシ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ハロアルキル、C(O)NR1011およびSONR1011からなる群より選択され、ここで、アルコキシ、フルオロアルコキシ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびハロアルキルは場合により置換される。
【0103】
本発明の幾つかの実施形態によると、RはCOOHもしくはヘテロアリールであり得る、より具体的には、幾つかの実施形態において、Rは、COOH、ジオキソール、イミダゾール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、モルホリン、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2−オキサジン、1,3−オキサジン、1,4−オキサジン、オキシラン、オキサゾール、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール、ピペルジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、テトラジン、テトラゾール、チアジン、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,2,5−チアジアゾール、チアトリアゾール、1,2−チアジン、1,3−チアジン、1,4−チアジン、チアゾール、5−チオキソ−1,2,4−ジアゾール、チオモルホリン、チオフェン、チオピラン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−トリアゾールもしくはトリアゾロンであり得、これらは場合により置換される。
【0104】
より具体的には、このような実施形態において、Rは、これらに限定されるものではないが、以下であり得る。
【0105】
【化48】

【0106】
より具体的には、式(I)の化合物は、これらに限定されるものではないが、以下から選択することができる。
【0107】
【化49】


【0108】
上述の式において用いられる置換基変数は、さらに、2005年12月30日出願の「多環式ビス−アミドMMP阻害剤(Multicyclic Bis−Amide MMP Inhibitors)」と題する譲受人の同時係属米国特許出願(Express Mail Label No.EV706432935US)に示されるように定義することができ、この定義は参照により本明細書に組み込まれる。
【0109】
上述の式によって表される本発明の化合物には、すべてのジアステレオマーおよび鏡像異性体に加えて、ラセミ混合物が含まれることが意図される。ラセミ混合物はキラル塩分解もしくはキラルカラムHPLCクロマトグラフィーによって分離することができる。
【0110】
本発明は上述の本発明の置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物のいずれかを含む医薬組成物をも指向する。これらによると、本発明の幾つかの実施形態は、本発明の置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物の有効量および医薬的に許容される坦体を含み得る医薬組成物を提供する。
【0111】
本発明は、メタロプロテアーゼ、特には、MMP−13を阻害する方法およびメタロプロテアーゼ酵素、特には、MMP−13酵素が介在する疾患もしくは症状を治療する方法をも指向する。このような方法は、上で定義される本発明の置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物、例えば、式(I)の化合物もしくはこれらの医薬的に許容される塩を投与することを含む。メタロプロテアーゼ介在酵素 −特にはMMP−13酵素− が介在する疾患もしくは症状の例には、これらに限定されるものではないが、関節リウマチ、変形性関節症、腹部大動脈瘤、癌(例えば、これらに限定されるものではないが、メラノーマ、胃癌もしくは非小細胞肺癌)、炎症、アテローム性動脈硬化、多発性硬化症、慢性閉鎖性肺疾患、眼病(例えば、これらに限定されるものではないが、眼の炎症、未熟児網膜症、湿潤型が好ましい黄斑変性症(macular degeneration with the wet type preferred)および角膜新血管形成)、神経性疾患、精神医学的疾患、血栓症、細菌感染、パーキンソン病、疲労、振戦、糖尿病性網膜症、網膜の血管性疾患、加齢、認知症、心筋症、腎尿細管障害、糖尿病、精神病、運動障害、色素異常、聴覚障害、炎症性および線維性症候群、腸症候群(intestinal bowel syndrome)、アレルギー、アルツハイマー病、動脈プラーク形成、腫瘍学、歯周病、ウイルス感染、脳卒中、アテローム性動脈硬化、心血管疾患、再灌流傷害、トラウマ、化学物質曝露もしくは組織に対する酸化的損傷、創傷治癒、痔核、皮膚の美化、疼痛、炎症性疼痛、骨疼痛および関節疼痛、座瘡、急性アルコール性肝炎、急性炎症、急性膵炎、急性呼吸困難症候群、成人呼吸器疾患、気流閉塞(airflow obstruction)、気道応答性亢進、アルコール性肝疾患、同種移植拒絶、血管形成、血管原性眼病、関節炎、喘息、アトピー性皮膚炎、気管支拡張症、細気管支炎、閉塞性細気管支炎、熱傷療法、心臓および腎臓の細灌流傷害、腹腔疾患、脳および心臓虚血、CNS腫瘍、CNS血管炎、風邪、挫傷、肺性心、咳、クローン病、慢性気管支炎、慢性炎症、慢性膵炎、慢性副鼻腔炎、結晶誘発性関節炎、嚢胞性線維症、遅延型過敏性反応、十二指腸潰瘍、呼吸困難、早期移植拒絶、肺気腫、脳炎、内毒素ショック、食道炎、胃潰瘍、歯肉炎、糸球体腎炎、舌炎、痛風、移植片対宿主反応、グラム陰性敗血症、顆粒球性エーリキア症、肝炎ウイルス、ヘルペス、ヘルペスウイルス、HIV、過炭酸症、ハイパーインフレーション(hyperinflation)、高酸素症誘発性炎症、低酸素症、過敏症、邸酸素血症、炎症性腸疾患、間質性肺炎、虚血性再灌流傷害、カポジ肉腫関連ウイルス、狼瘡、マラリア、髄膜炎、多臓器機能不全、壊死性小腸大腸炎、骨粗鬆症、歯周炎、持続的携帯型腹膜透析(CAPD)に関連する腹膜炎、早産、多発性筋炎、術後外傷、掻痒症、乾癬、乾癬性関節炎、肺線維症(pulmatory fibrosis)、肺性高血圧(pulmatory hypertension)、腎再灌流傷害、呼吸器ウイルス、再狭窄(restinosis)、右心室肥大、サルコイドーシス、肺血性ショック、小気道疾患、捻挫、緊張、くも膜下出血、術的肺体積減少、血栓症、毒素ショック症候群、移植片再灌流傷害、外傷性脳傷害、潰瘍性大腸炎、血管炎、換気−灌流不一致(ventilation−perfusion mismatching)および喘鳴が含まれる。
【0112】
本発明の幾つかの実施形態においては、上で定義される置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物を、メタロプロテアーゼ酵素、特には、MMP−13酵素が介在する疾患を治療するための医薬の製造において用いる。
【0113】
幾つかの実施形態においては、上で定義される置換ビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物を薬物、薬剤もしくは治療薬、例えば、これらに限定されるものではないが、(a)疾患修飾性抗リウマチ薬;(b)非ステロイド抗炎症薬;(c)COX−2選択的阻害剤;(d)COX−1阻害剤;(e)免疫抑制剤;(f)ステロイド;(g)生物学的応答修飾剤;または(h)ケモカイン介在疾患の治療に有用な他の抗炎症剤もしくは治療薬と組み合わせて用いることができる。
【0114】
疾患修飾性抗リウマチ薬の例には、これらに限定されるものではないが、メトトレキセート、アザチオプトリネルフルノミド、ペニシラミン、金塩、マイコフェノレート、モフェチルおよびシクロホスファミドが含まれる。
【0115】
非ステロイド抗炎症薬の例には、これらに限定されるものではないが、ピロキシカム、ケトプロフェン、ナプロキセン、インドニエタシンおよびイブプロフェンが含まれる。
【0116】
COX−2選択的阻害剤の例には、これらに限定されるものではないが、ロフェコキシブ、セレコキシブおよびバルデコキシブが含まれる。
【0117】
COX−1阻害剤の例には、これに限定されるものではないが、ピロキシカムが含まれる。
【0118】
免疫抑制剤の例には、これらに限定されるものではないが、メトトレキセート、シクロスポリン、レフルニミド、タクロリムス、ラパマイシンおよびスルファサラジンが含まれる。
【0119】
ステロイドの例には、これらに限定されるものではないが、p−メタゾン、プレドニゾン、コルチゾン、プレドニゾロンおよびデキサメタゾンが含まれる。
【0120】
生物学的応答修飾剤の例には、これらに限定されるものではないが、抗−TNF抗体、TNF−αアンタゴニスト、IL−1アンタゴニスト、抗−CD40、抗−CD28、IL−10および抗−接着分子が含まれる。
【0121】
抗炎症剤もしくは治療薬の例には、これらに限定されるものではないが、p38キナーゼ阻害剤、PDE4阻害剤、TACE阻害剤、ケモカイン受容体アンタゴニスト、タリドミド、ロイコトリエン阻害剤および炎症促進性サイトカイン生成の小分子阻害剤が含まれる。
【0122】
本発明の他の実施形態によると、医薬組成物は、本発明の化合物の有効量、医薬的に許容される坦体および以下から選択される薬物、薬剤もしくは治療薬を含むことができる。(a)疾患修飾性抗リウマチ薬;(b)非ステロイド抗炎症薬;(c)COX−2選択的阻害剤;(d)COX−1阻害剤;(e)免疫抑制剤;(f)ステロイド;(g)生物学的応答修飾剤、または(h)ケモカイン介在疾患の治療に有用な他の抗炎症剤もしくは治療薬。
【0123】
本発明の幾つかの実施形態において、式(I)の化合物はスキーム1に示される一般法によって合成される。
【0124】
【化50】

【0125】
ジメチルピリミジン−4,6−ジカルボキシレート(R22=R23=H)を適切な溶媒中でRNHの僅かにモル過剰で処理し、加熱して、精製後に望ましい付加物を得る。この化合物を適切な溶媒中でNHCRの僅かにモル過剰でさらに処理し、加熱して、精製後に最終的な望ましい付加物を得る。もしくは、最終付加物は、当業者により、匹敵するカップリング反応によって得ることもできる。
【0126】
幾つかの実施形態においては、式Iの化合物をスキーム2に示される一般法によって合成する。
【0127】
【化51】

【0128】
ジメチルピリミジン−4,6−ジカルボキシレート誘導体を1当量の水酸化ナトリウムで処理し、モノメチルピリミジン−4,6−ジカルボキシレート誘導体を得る。活性化の後、適切な溶媒中でのNHCRの酸カップリング(例えば、HOBt/EDCI、HOAt/HATU、PyBroPもしくはエチルクロロホルメート)で、精製後に望ましい付加物を得る。この化合物を1当量の水酸化ナトリウムでさらに処理した後、活性酸(例えば、HOBt/EDCI、HOAt/HATO、PyBroPもしくはエチルクロロホルメート)によってRNHとカップリングさせてピリミジン−4,6−ビス−アミドを得る。必要であれば、R基をさらに操作することができる(例えば、RにおけるCOOMe基のケン化)。
【0129】
本発明のビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物のMMP−13阻害活性は当分野において公知のあらゆる適切なアッセイを用いて測定することができる。MMP−13阻害活性の標準インビトロアッセイは実施例999に記載され、ミクロソーム安定性アッセイの説明は実施例999aに記載される。
【0130】
本発明のビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物は、約1nMから約20μM、典型的には、約8nMから約2μMの範囲のMMP−13阻害活性(IC50 MMP−13)を有する。本発明のビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物は、望ましくは、約1nMから約20nMの範囲のMMP阻害活性を有する。表1は、約1μM未満、特には、約1nMから300nM、より特定的には、約1nMから50nMのMMP−13活性を有する本発明のビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物の典型例を列挙する。
【0131】
【表1】




【0132】
【表2】

【0133】
【表3】



【0134】
本発明のビス−アミドメタロプロテアーゼ阻害性化合物の合成およびこれらの生物学的活性アッセイを以下の実施例において説明するが、これらはいかなる意味においても限定しようとするものではない。
【実施例】
【0135】
実施例および方法
すべての試薬および溶媒は商業的源から入手し、さらに精製することなく用いた。プロトン(H)スペクトルは、重水素化溶媒中、400MHz NMRスペクトロメータで記録した。フラッシュクロマトグラフィーは、Merckシリカゲル、グレード60、70−230メッシュを用い、特定の例に指示される適切な有機溶媒を用いて行った。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、UV検出を用い、シリカゲルプレートで行った。
【0136】
調製例1−205は本発明の化合物の調製において有用な中間化合物に向けられる。
【0137】
アミンNHもしくはNHCRが商業的に入手可能ではない場合、以下の項に記述されるものに類似する方法でこれらを合成することができる。
【0138】
調製例1
【0139】
【化52】

【0140】
工程A
0℃の乾燥塩化メチレン(50mL)中の商業的に入手可能な5−エチル−チオフェン−3−カルボン酸(3.0g)に塩化オキザリル(2.3mL)、次いでDMF(0.4mL)を添加し、この混合物を0℃で1時間、次いで室温で3時間攪拌した。次に、この反応物を濃縮して油とした。次いで、この油を塩化メチレン(3mL)に溶解した後、約−40℃で濃アンモニア(30mL)に徐々に添加した。この反応混合物を約−30℃で1時間攪拌した後、室温まで徐々に暖めた(約10時間)。反応混合物の揮発性成分を減圧下で除去し、中間体(2.0g;68%)を黄褐色固体として得た。[MH]=156。
【0141】
工程B
乾燥塩化メチル(30mL)中の上記工程Aからの中間体(1.0g)および水素化ホウ素テトラブチルアンモニウム(4.9g)を激しく攪拌して24時間加熱(55−62℃)した後、濃縮して油とした。この冷却(0℃)油に1N塩酸(15mL)を1時間にわたって徐々に添加した。次に、この水性混合物を100℃で1時間加熱して室温に冷却し、ジエチルエーテル(100mL)で洗浄し、濃KOH水溶液で約pH10に塩基性化した。次いで、水相をジエチルエーテル(100mL)で抽出して有機相を分離し、乾燥(MgSO)させて濾過し、濃縮して標題の化合物(0.25g;27%)を油として得た。[MH]=142。
【0142】
調製例2
【0143】
【化53】

【0144】
工程A
エタノール(40mL)中の3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン(1.3mL)の溶液に商業的に入手可能な1−(N−Boc−アミノメチル)−3−(アミノメチル)ベンゼン(1.39g)を添加した。2時間後、アンモニア(28%水溶液、40mL)を添加し、この混合物をさらに2時間攪拌した後、減圧下で蒸発させた。残留物をメタノール(20mL)中でスラリー化し、濾過して中間体(1.6g;82%)を得た。
【0145】
工程B
塩化水素(ジオキサン中の4M溶液)中の上記工程Aからの中間体(400mg)の溶液を14時間攪拌し、蒸発および乾燥させて標題の化合物(317mg;98%)をオフホワイトの固体として得た。[M−Cl]=232。
【0146】
調製例3
【0147】
【化54】

【0148】
工程A
商業的に入手可能な5−クロロ−2−メチルベンゾオキサゾール(1.5g)、シアン化カリウム(612mg)、ジピペリジノメタン(720μL)、二酢酸パラジウム(80mg)および1,5−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ペンタン(315mg)を乾燥トルエン(20mL)に溶解して脱気し、密封圧力管内、アルゴンの下、160℃で攪拌した。24時間後、この混合物を酢酸エチルで希釈した。有機層を飽和塩化アンモニウムおよび食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)させて濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/EtOAc、9:1から7:3)によって精製して、中間体(372mg;26%)を無色固体として得た。H−NMR(CDCl)δ=2.63(s,3H)、7.48−7.58(s,2H)、7.90(s,1H)。
【0149】
工程B
上記工程Aからの中間体(372mg)、ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.02g)および塩化ニッケル(II)6水和物(56mg)を乾燥メタノール(25mL)に溶解し、0℃に冷却した。次に、水素化ホウ素ナトリウム(400mg)を少しずつ添加し、氷浴を取り外した。この混合物を14時間激しく攪拌した後、ジエチレントリアミン(300μL)を添加し、混合物を濃縮乾燥させた。この残留物を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)させて濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/EtOAc、7:3から6:4)によって精製して、中間体(413mg)を無宿油として得た。
【0150】
工程C
塩化水素(ジオキサン中の4M溶液)中の上記工程Bからの中間体(413mg)の溶液を2時間攪拌してジエチルエーテルで希釈し、沈殿を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄して、標題の化合物(341mg;2工程にわたって73%)を無色固体として得た。[M−Cl]=163。
【0151】
調製例4
【0152】
【化55】

【0153】
工程A
商業的に入手可能な2−ヒドロキシ−5−メチルアニリン(5.2g)およびN,N’−カルボニルジイミダゾール(6.85g)を乾燥THF(60mL)中で6時間還流し、室温に冷却して氷に注ぎ、6N塩酸でpH4に調整した。沈殿を濾別して乾燥させ、トルエンから再結晶化して、中間体(4.09g;65%)を灰色の固体として得た。
【0154】
工程B
上記工程Aからの中間体(1.5g)、炭酸カリウム(1.7g)およびヨウ化メチル(6mL)を乾燥DMF(15mL)に溶解し、50℃で2時間攪拌した。この混合物を濃縮乾燥させ、1N塩酸でpH4に酸性化した。沈殿を濾別して乾燥させ、中間体(1.48g;90%)をオフホワイトの固体として得た。H−NMR(CDCl)δ=2.40(s,3H)、3.38(s,3H)、6.77(s,1H)、6.90(d,1H)、7.05(s,1H)。
【0155】
工程C
上記工程Bからの中間体(1.1g)、N−ブロモスクシンイミド(1.45g)およびα、α’−アゾイソブチロニトリル(150mg)を四塩化炭素(50mL)に懸濁させてアルゴンで脱気し、加熱還流した。1時間後、この混合物を冷却し、濾過して蒸発させ、乾燥DMF(20mL)に溶解した。次に、ナトリウムアジド(1g)を添加し、この混合物を3時間激しく攪拌し、酢酸エチルで希釈し、水および食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)させて濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/EtOAc、8:2から7:3)によって精製して、中間体(963mg;70%)を無色の針として得た。H−NMR(CDCl)δ=3.36(s,3H)、4.25(s,2H)、6.88(s,1H)、6.98(d,1H)、7.07(s,1H)。
【0156】
工程D
THF(30mL)中の上記工程Cからの中間体(963mg)およびトリフェニルホスフィン(1.36g)を14時間攪拌した後、水を添加し、この混合物をさらに2時間攪拌した。この混合物を蒸発させ、トルエンと共に2回同時蒸発させ、乾燥ジオキサンで希釈した。塩化水素(ジオキサン中の4M溶液、1.5mL)を添加した後、沈殿を濾別し、乾燥させて中間体(529mg;52%)を無色固体として得た。[M−Cl]=179。
【0157】
調製例5
【0158】
【化56】

【0159】
工程A
THF/水中の7−シアノ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(2.75g)、炭酸カリウム(3.6g)およびベンジルクロロホルメート(2.7mL)の溶液を一晩攪拌した後、減圧下で蒸発させた。この残留物を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で連続的に洗浄し、乾燥(MgSO)させて濃縮した。この残留物をメタノール(100mL)に溶解し、ジ−tert−ブチルジカーボネート(7.6g)および塩化ニッケル(II)6水和物(400mg)を添加した。この溶液を0℃に冷却した後、水素化ホウ素ナトリウム(2.6g)を少しずつ添加した。この混合物を室温に到達させ、一晩激しく攪拌した後、ジエチレントリアミン(2mL)を添加し、混合物を濃縮乾燥させた。この残留物を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)させて濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン/メタノール、1:0から98:2)によって精製して、中間体(1.81g;26%)を無色油として得た。[MH]=397。
【0160】
工程B
エタノール(50mL)中の上記工程Aからの中間体(1.81g)の溶液にパラジウム付着木炭(10wt%、200mg)を添加した後、常圧下で一晩水素化した。触媒を濾別し、溶媒を蒸発させて20mLとした。次に、3,4−ジエトキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン(0.68mL)およびトリエチルアミン(0.5mL)を添加し、この混合物を4時間還流した。この溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/EtOAc、6:4から1:1)によって精製して、中間体(1.46g;83%)を徐々に結晶化する無色油として得た。
【0161】
工程C
エタノール(20mL)中の上記工程Bからの中間体(1.46g)の溶液にアンモニア(28%水溶液、100mL)を添加し、この混合物を3時間攪拌した後、減圧下で蒸発させた。この残留物を水中でスラリー化して濾過し、真空中で乾燥させた。この残留物に塩化水素(ジオキサン中の4M溶液、20mL)を添加し、14時間攪拌して蒸発させ、ジエチルエーテル中に懸濁させ、濾過して乾燥させ、標題の化合物(1.08g;92%)をオフホワイトの固体として得た。[M−Cl]=258。
【0162】
調製例6
【0163】
【化57】

【0164】
工程A
無水N−メチルピロリドン(15mL)中の商業的に入手可能な6−クロロ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(3.2g)およびCuCN(2.9g)の溶液を圧力管内、250℃で一晩攪拌した後、減圧下で蒸発させた。この残留物を酢酸エチルで希釈して濾過し、残留する液体を10%クエン酸、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で連続的に洗浄し、乾燥(MgSO)させて濃縮した。トルエン/酢酸エチルからの結晶化で、中間体(720mg;24%)が黄褐色固体として得られた。[MH]=1751。
【0165】
工程B
上記工程Aからの中間体(377mg)、ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.3g)および塩化ニッケル(II)6水和物(50mg)を乾燥メタノール(30mL)に溶解し、0℃に冷却した。次に、水素化ホウ素ナトリウム(500mg)を少しずつ添加し、氷浴を取り外した。この混合物を6時間激しく攪拌した後、ジエチレントリアミン(300μL)を添加し、混合物を濃縮乾燥させた。この残留物を酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO)させて濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン/メタノール、98:2)によって精製して中間体を得、これを塩化水素(ジオキサン中の4M溶液;12mL)中で2時間攪拌して蒸発させ、標題の化合物(214mg;41%)を無色固体として得た。[M−Cl]=179。
【0166】
調製例100
【0167】
【化58】

【0168】
工程A
商業的に入手可能な(S)−(−)−1−(4−ブロモフェニル)エチルアミン(2.0g)を乾燥テトラヒドロフラン(50mL)に溶解して0℃に冷却し、この冷却溶液にジクロロメタン(3mL)に溶解したジ−t−ブチルジカーボネート(2.0g)、次いでEtN(2.8mL)を添加した。この溶液を室温に温めた。3時間攪拌した後、混合物を濃縮し、ジクロロメタン(100mL)に再溶解した。この溶液を1N HCl(2×50mL)および飽和NaHCO(50mL)で洗浄した。有機層を無水MgSOで乾燥させ、濾過して濃縮し、中間体(2.5g;92%)を無色固体として得た。H−NMR δ(CDCl)1.35(br s,12H)、4.72(br s,2H)、7.17(d,2H)、7.43(d,2H)。
【0169】
工程B
上記工程Aからの中間体(4.0g)、ZnCN(3.0g)およびPd[PPh(1.5g)を窒素の下で合わせ、無水ジメチルホルムアミド(25mL)を添加した。この黄色混合物を100℃に18時間加熱した後、減圧下で濃縮して粗製生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(20%ヘキサン/ジクロロメタン)によって精製して、標題の化合物(2.0g;60%)を油として得た。H−NMR δ (CDCl) 0.89−1.62(br m,12H)、4.81(br s,2H)、7.42(d,2H)、7.65(d,2H)。[MH]=247。
【0170】
工程C
上記工程Bからの中間体(2.0g)を6N HCl(50mL)に懸濁させ、100−105℃に20時間加熱したところ、溶液が均一になった。溶媒を減圧下で除去し、中間体(1.8g;定量的)を無色固体として得た。
【0171】
工程D
上記工程Cからの中間体(1.0g)を、無水HCl気体を飽和させた無水MeOH(150mL)に溶解した。次に、この反応混合物を20時間加熱還流した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下で除去して固体を得た。この固体をCHClに取り、飽和NaHCOで洗浄した。有機物質を分離し、MgSOで乾燥させて濾過し、濃縮して標題の化合物(0.31g;35%)を油として得たところ、これは徐々に結晶化して明褐色固体となった。[MH]=180。
【0172】
調製例101
【0173】
【化59】

【0174】
工程A
商業的に入手可能な(S)−1−(4−クロロ−3−メチロフェニル)エチルアミン(1.5mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(10mL)に溶解して0℃に冷却し、この冷却溶液にCHCl(1.0mL)に溶解したジ−t−ブチルジカーボネート(1.5mmol)、次いでEtN(2.8mL)を添加した。この溶液を室温に温めた。3時間攪拌した後、この混合物を濃縮し、CHCl(100mL)に再溶解した。この溶液を1N HCl(2×50mL)および飽和NaHCO(50mL)で洗浄した。CHCl層を無水MgSOで乾燥させ、濾過して濃縮し、標題の化合物を得た。
【0175】
工程B
このBoc保護アミン生成物(1mmol)にZnCN(2mmol)、Pd[PPh(0.1mmol)および無水ジメチルホルムアミド(6mL)を添加し、この黄色混合物を100℃に18時間加熱した後、フラッシュクロマトグラフィー(20%ヘキサン/CHCl)によって精製した場合、所望のシアノ含有化合物が得られる。
【0176】
工程C
このシアノ含有化合物(0.5mmol)を6N HCl(10mL)に懸濁させ、溶液が均一になるまで100−105℃に20時間加熱した後、溶媒を減圧下で除去した場合、アミノ酸が塩酸塩として得られる。
【0177】
工程D
このアミノ酸の塩酸塩(0.5mmol)を無水MeOH(50mL)に溶解した後、無水HCl気体で飽和させ、20時間加熱還流した場合、4−(1(S)−アミノ−エチル)−2−メチル−安息香酸メチルエステルが得られる。
【0178】
調製例102
【0179】
【化60】

【0180】
工程A
商業的に入手可能な(R)−メチル 2−アミノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)アセテート塩酸塩(3.57g)、t−ブチルジカーボネート(4.735g)およびトリエチルアミン(6.87mL)をTHF(40mL)に添加し、室温で攪拌した。15時間後、この混合物をHO(50mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSOで乾燥させて濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘキサン/EtOAc)によって精製して、標題の化合物(2.77g;95%)を無色固体として得た、[MNa]=304。
【0181】
工程B
上記工程Aからの中間体(1.557g)およびピリジン(1.12mL)をCHCl(50mL)に添加した。この溶液を−78℃に冷却した後、無水トリフレート(1.03mL)を滴下によりこの溶液に添加した。この反応混合物を、室温まで徐々に暖めながら、12時間攪拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘキサン/EtOAc)によって精製して、標題の化合物(2.29g;100%)を得た。[MNa]=436。
【0182】
工程C
DMF(25mL)中の上記工程Bからの中間体(4.025g)の溶液にPd(dba)(72mg)およびdppf(174mg)を添加した。この混合物を110℃まで加熱し、シアン化亜鉛(1.372g)を添加した。1日間攪拌した後、混合物を減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘキサン/EtOAc)によって精製して、標題の化合物(2.206g;78%)を得た。[MNa]=313。
【0183】
工程D
上記工程Cからの中間体(1.375g)をHCl溶液(ジオキサン中4N、3mL)に添加した。12時間後、ヘキサン(30mL)を添加し、無色の固体を濾過によって集めて標題の化合物(1.047g;97%)を得た。[MH]=191。
【0184】
調製例103
【0185】
【化61】

【0186】
工程A
トルエン(20mL)中の商業的に入手可能な4−ブロモトリフルオロアセトフェノン(2g)および(S)−フェニルエチルアミン(0.98g)の混合物にトルエン(4mL)中の塩化チタン(0.5mL)を添加し、室温で1時間攪拌した。生じる塩を濾過し、濾液を濃縮した。この粗製混合物を短いシリカゲルカラムに流し、標題の化合物(1.8g)を得た。
【0187】
工程B
上記工程Aからの中間体にDBU(0.35mL)を添加した。この溶液を4時間攪拌した。この混合物を短いシリカゲルカラムに直接乗せ、ヘキサンですすいで標題の化合物(1.7g)を得た。
【0188】
工程C
上記工程Bからの中間体にジエチルエーテル中の塩化水素(10mL、2N)を添加した。この反応物を1時間攪拌し、生じる沈殿を濾過によって集め、ジエチルエーテル(5mL)ですすいで標題の化合物(0.88g)を得た。
【0189】
工程D
ジクロロメタン(10mL)中の上記工程Cからの中間体(0.88g)に0℃でジ−t−ブチルカーボネートおよびトリエチルアミンを添加した。この反応物を3時間攪拌した。この溶液を塩酸(3mL、1N)、飽和食塩水(2mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて濾過し、揮発性成分を減圧下で除去して標題の化合物を得た。
【0190】
工程E
無水ジメチルホルムアミド(5mL)中の上記工程Dからの中間体、シアン化亜鉛(706mg)、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(330mg)を100℃に一晩加熱した。この反応混合物を濃縮乾燥させ、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して標題の化合物を得た。
【0191】
工程F
上記工程Eからの中間体にジエチルエーテル中の塩化水素(10mL、2N)を添加した。この反応物を1時間攪拌し、生じる沈殿を濾過によって集め、ジエチルエーテル(5mL)ですすいで標題の化合物(0.85g;75%)を得た。
【0192】
調製例104
【0193】
【化62】

【0194】
工程A
0℃で、無水トリフリック酸(0.6mL)をジクロロメタン(10mL)中のN−Boc−4−ヒドロキシフェニルグリシン(0.92g)およびピリジン(0.43mL)に添加した。この反応物を同じ温度で2時間保持し、塩酸(3mL、1N)を添加した。有機層を分離して食塩水(2mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して標題の化合物を得た。
【0195】
工程B
0℃で、メタノール(10mL)中の上記工程Aからの中間体に水素化ホウ素ナトリウム粉末(500mg)を少しずつ添加した。この反応物を30分間攪拌し、塩酸(3mL、1N)を添加して反応を停止させた。この溶液を濃縮してメタノールを除去した。混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した後、合わせた有機層を食塩水(3mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して標題の化合物を得た(578mg;2工程で46%)。
【0196】
工程C
無水N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の上記工程Bからの中間体、シアン化亜鉛(353mg)、パラジウムジベンゾアセトン(28mg)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェレセン(65mg)の混合物を100℃に3時間加熱した。この反応混合物を濃縮乾燥させ、シリカゲル クロマトグラフィーによって精製して標題の化合物を得た。
【0197】
工程D
上記工程Cからの中間体に無水塩酸(5mL、ジオキサン中4N)を添加し、この反応物を室温で1時間攪拌した。形成した無色固体を集め、ジエチルエーテルですすいで標題の化合物(246mg;2工程で定量的)を得た。
【0198】
調製例200
【0199】
【化63】

【0200】
工程A
乾燥メタノール(50mL)中の水酸化ナトリウム(1.00g)の溶液に商業的に入手可能なピリミジン−4,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(4.91g)を添加した。生じる懸濁液を室温で1時間攪拌した。次に、ジオキサン中の塩酸の4M溶液(6.25mL)を添加し、室温での攪拌を10分間継続した。この混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン/メタノール)によって精製して標題の化合物(3.48g;76%)を得た。[MH]=183。
【0201】
調製例201
【0202】
【化64】

【0203】
工程A
乾燥THF(250mL)中の調製例200からの標題化合物(2.29g)およびN−メチルモルホリン(3.32mL)の溶液にエチルクロロホルメート(1.19mL)を−30℃で添加した。この温度で1時間後、4−フルオロ−3−メチルベンジルアミン(1.75g)を添加し、生じる混合物を、温度を−30℃から10℃に上昇させながら、16時間攪拌した。この混合物を濃縮し、シリカに吸収させた。カラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/酢酸エチル)による精製で標題の化合物(2.39g;62%)を無色固体として得た。{MH}=304。
【0204】
工程B
テトラヒドロフラン(50mL)および水(50mL)中の上記工程Aの標題化合物の溶液に水酸化リチウム(496mg)を室温で添加した。室温で2時間後、この混合物を1M塩酸でpH2に酸性化した。水層を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を乾燥(MgSO)させ、濃縮して標題の化合物(2.23g;97%)を無色固体として得た。[MH]=290。
【0205】
調製例202
【0206】
【化65】

【0207】
工程A
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の商業的に入手可能なピリミジン−4,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(1.96g)および商業的に入手可能な3−メトキシ−ベンジルアミン(1.38mL)の溶液を予熱した油浴(約80℃)に入れた。この温度で18時間攪拌した後、混合物を濃縮し、フラッシュ濾過した(シリカ、シクロヘキサン/酢酸エチル)。得られた物質を乾燥テトラヒドロフラン(10mL)に懸濁させ、水(15mL)中の水酸化リチウム(642mg)の溶液で処理した。生じる混合物を室温で16.5時間攪拌し、水(35mL)で希釈してジクロロメタン(3×50mL)で洗浄し、塩酸の1M水溶液(20mL)を添加することによって酸性化した。形成した沈殿を吸引によって単離して水(2×50mL)で洗浄し、水(200mL)に再度懸濁/溶解し、5分間超音波処理した。残留する沈殿を吸引によって単離し、減圧下で乾燥させて標題の化合物(700mg;24%)を得た。[MH]=288。
【0208】
調製例203
【0209】
【化66】

【0210】
4−フルオロベンジルアミンをアミンとして用いることを除き、調製例201に記載されるものに類似する手順に従って標題の化合物を調製した。[MH]=276。
【0211】
調製例204
【0212】
【化67】

【0213】
工程A
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の商業的に入手可能なピリミジン−4,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(7.14g)および商業的に入手可能な(S)−1−(4−ブロモフェニル)エチルアミン(5.06g)の溶液を70℃に3日間加熱した。この溶液を酢酸エチルで希釈し、1N HCl、水および食塩水で洗浄した。フラッシュ濾過(シリカ、シクロヘキサン/酢酸エチル 7:3)による精製で中間体(5.65g;61%)を無色油として得た。[MH]=364/366。
【0214】
工程B
無水ジメチルホルムアミド(5mL)中の上記工程Aからの中間体(5.65g)、シアン化亜鉛(1.37g)、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(451mg)をアルゴンの下で脱気し、80℃に一晩加熱した。この反応混合物を濃縮乾燥させ、酢酸エチルで希釈し、1N HCl、水および食塩水で洗浄した。フラッシュ濾過(シリカ、シクロヘキサン/酢酸エチル 6:4から4:6)による精製で中間体(3.99g;82%)が無色結晶として得られた。[MH]=311。
【0215】
工程C
テトラヒドロフラン(50mL)中の上記工程Bの標題化合物(2.77g)の溶液にLiOH・HO(560mg)を室温で添加した。室温で2時間後、この混合物を1M塩酸でpH3に酸性化した。水層を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を乾燥(MgSO)させ、濃縮して標題の化合物(2.75g;定量的)をオフホワイトの固体として得た。[MH]=297。
【0216】
調製例205
【0217】
【化68】

【0218】
工程A
乾燥トルエン(2mL)中の調製例204、工程Bからの標題化合物(308mg)の溶液にTMSN(200μL)および酸化ジブチルスズ(30mg)を添加した。この混合物を100℃まで加熱し、一晩攪拌した。室温に冷却した後、濾過および高真空での乾燥で標題の化合物(256mg;73%)を得た。[MH]=354。
【0219】
(実施例999)
MMP−13阻害を決定するためのアッセイ
MMP−13活性の典型的なアッセイは、50mM Tris、pH7.5、150mM NaCl、5mM CaClおよび0.05% Brij−35を含むアッセイバッファ中で行う。試験化合物の異なる濃度をアッセイバッファ中に50μLアリコートで調製する。MMP−13酵素の40nM原液 10μLをこの化合物溶液に添加する。アッセイバッファ中の酵素および化合物の混合物を完全に混合し、室温で20分間インキュベートする。インキュベーションが完了したら直ちに、MMP−13蛍光発生基体(Calbiochem Cat.No.444235)の12.5μM原液 40μLを添加することによってアッセイを開始する。蛍光の時間依存性の増加を、325nm励起および393nm放射で、自動プレートマルチリーダによって測定する。初期反応速度からIC50値を算出する。式Iの非常に強力な化合物の阻害活性を表1にまとめる。選択性アッセイは同様の方法でMMP−1、MMP−3、MMP−8、MMP−12、MMP−14およびTACEを用いて行った。
【0220】
(実施例999a)
ミクロソーム安定性のアッセイ
ミクロソーム安定性試験には、化合物およびヒトもしくはラットミクロソーム(0.3mg/mL、BD bioscience)の1μM濃度をインビトロアッセイにおいて用いる。化合物のミクロソーム分解への適正なエネルギー供給を確かなものとするため、NADP、グルコース6−ホスフェートおよびグルコース6−ホスフェートデヒドロゲナーゼを含んでなるエネルギー再生系をサンプルに添加し、懸濁液をロータリーシェーカ内、37℃で60分間インキュベートする。インキュベーション時間の後、アセトニトリル含有内部標準を添加し、タンパク質の沈殿により代謝を停止させる。遠心工程の後、上清をLC−MS/MSによって分析し、残留する化合物のパーセンテージを解析する。
【0221】
(実施例1000)
【0222】
【化69】

【0223】
工程A
乾燥THF(6mL)中の調製例201からの標題化合物(0.5g)およびN−メチルモルホリン(0.21mL)の溶液にイソブチルクロロホルメート(0.25mL)を−30℃で添加する。この温度で1時間後、調製例100からの標題化合物(0.31g)を添加し、生じる混合物を、温度を−30℃から10℃まで上昇させながら、16時間攪拌した。この混合物を濃縮し、シリカに吸収させた。カラムクロマトグラフィー(シリカ、塩化メチレン/ジエチルエーテル)による精製で、標題の化合物(0.45g;57%)が明黄色フォームとして得られた。[MH]=451。
【0224】
工程B
テトラヒドロフラン(3mL)ちゅうの上記工程Aからの中間体(0.4g)の溶液に1M水酸化リチウム溶液 3mLを室温で添加し、12時間攪拌した。この混合物を1N塩酸でpH2に酸性化した。固体を濾過し、水、次いでエーテルで洗浄した後、乾燥させて標題の化合物(0.3g;78%)を無色固体として得た。{MH}=437。
【0225】
(実施例1000aから1000f)
調製例202に記載されるものに類似する手順に従い、ピリミジン核単位およびアミンAを用いて生じる酸Bを得た後、調製例100からのアミンを実施例1000に記載されるようにカップリングさせた場合、下記表に示される化合物が得られる。
【0226】
【表4】

【0227】
(実施例1001)
【0228】
【化70】

【0229】
工程A
乾燥TFH(6mL)中の調製例201からの標題化合物(0.5g)およびN−メチルモルホリン(0.21mL)の溶液にイソブチルクロロホルメート(0.25mL)を−30℃で添加し、この温度で1時間後に(S)−4−(1−アミノ−エチル)2−メチル−安息香酸メチルエステル(調製例101)を添加し、生じる混合物を、温度を−30℃から10℃に上昇させながら、16時間攪拌し、この混合物を濃縮し、生じる粗製物質をカラムクロマトグラフィーによって精製した場合、標題の化合物が得られる。
【0230】
工程B
テトラヒドロフラン(2mL)中の上記工程Aからの中間体(0.25g)の溶液に1M水酸化リチウムの僅かに過剰を室温で添加して12時間攪拌し、この混合物を1N塩酸でpH2に酸性化し、固体を濾過し、この固体を水で洗浄した場合、ジエチルエーテルでのさらなる洗浄の後、標題の化合物が得られる。
【0231】
(実施例1001aから1001n)
調製例202に記載されるものに類似する手順に従い、ピリミジン核単位およびアミンAを用いて生じる酸Bを得た後、アミンCを実施例1001に記載されるようにカップリングさせた場合、下記表に示される化合物が得られる。
【0232】
【表5】


【0233】
(実施例1002)
【0234】
【化71】

【0235】
工程A
THF(30mL)中の調製例201からの標題化合物(300mg)の溶液に調製例102からの標題化合物(258mg)、EDCI(298mg)、HOBt(154mg)およびKCO(665mg)を添加した。この溶液を12時間攪拌し、EtOAcで希釈した。この混合物をNaHCO水溶液、NHCl水溶液および食塩水で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させて濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘキサン/EtOAc)によって精製して、標題の化合物(469.6mg;98%)を無色固体として得た。[MH]=462.5。
【0236】
工程B
ジオキサン(2mL)中の上記工程Aからの中間体(104mg)の溶液にTMSN(129mg)および酸化ジブチルスズ(11mg)を添加した、この混合物を80℃まで加熱し、12時間攪拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH)によって精製して標題の化合物(109mg;99%)を得た。[MH]=505.5。
【0237】
工程C
上記工程Bからの中間体(13.3mg)をMeOH中のアンモニア(7N)に添加した。この溶液を12時間攪拌し、濃縮減量(concentrated down)して標題の化合物(13.0mg)を得た。[MH]=490.3。
【0238】
(実施例1002aから1002e)
調製例202に記載されるものに類似する手順に従い、ピリミジン核単位およびアミンAを用いて生じる酸Bを得た後、調製例102からのアミンを実施例1002に記載されるようにカップリングさせた場合、下記表に示される化合物が得られる。
【0239】
【表6】



【0240】
(実施例1003)
【0241】
【化72】

【0242】
工程A
THF(5mL)中の調製例202からの標題化合物(323mg)、調製例103からの標題化合物(237mg)、トリエチルアミン(0.35mL)にPyBop(550mg)を室温で添加した。この反応混合物を1時間攪拌した後、濃縮乾燥させた。この固体を酢酸エチル(20mL)に溶解し、生じる溶液を塩酸(5mL、1M)、飽和重炭酸ナトリウム(5mL)および食塩水(5mL)で洗浄した。この溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。この粗製混合物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、中間体(300mg;65%)を得た。[MH]=458。
【0243】
工程B
トルエン(10mL)中の上記工程Aからの中間体(57mg)およびアジドトリメチルシラン(34μL)に酸化ジブチルスズ(3.1mg)を添加した。この懸濁液を一晩加熱還流した後、濃縮乾燥させた。この生成物をジクロロメタン(2×1mL)で洗浄し、標題の化合物(30mg;48%)を得た。[MH]=501。
【0244】
(実施例1004)
【0245】
【化73】

【0246】
工程A
THF(3mL)中の調製例202からの標題化合物(95mg)および4−メチルモルホリン(40μL)にイソブチルクロロホルメート(47μL)を−30℃で添加した。この反応物を0.5時間で−10℃に暖めた後、−30℃に冷却した。N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)中の調製例104からの標題化合物および4−メチルモルホリン(40μL)の溶液を滴下により添加した。この混合物を一晩攪拌し、室温に暖めた。この溶液を濃縮乾燥させてシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール 50:1から10:1)によって精製し、中間体(85mg;59%)を得た。[MH]=420。
【0247】
工程B
トルエン(2mL)中の上記工程Aからの中間体(68.5mg)およびアジドトリメチルシラン(90μL)の混合物に酸化ジブチルスズ(8.1mg)を添加した。この懸濁液を一晩加熱還流した後、濃縮乾燥させた。この生成物をジクロロメタン(2×1mL)で洗浄し、標題の化合物(52mg;69%)を得た。[MH]=463。
【0248】
(実施例1005)
【0249】
【化74】

【0250】
工程A
調製例203からの標題化合物(100mg)を無水THF(0.5mL)および無水DMF(0.5mL)の混合液に窒素の下で溶解し、反応容器を−20℃に冷却する。この冷却溶液にN,N−メチルモルホリン(38μL)、次いでイソブチルクロロホルメート(46μL)を添加し、この冷却混合物をさらに1時間攪拌した後、直ちにTHF(1mL)中の商業的に入手可能な(S)−1−(4−ブロモフェニル)エチルアミン(56mg)の溶液を添加した。この混合物を−20℃で2時間攪拌し、室温まで徐々に暖めて8時間攪拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、この粗製物質をクロマトグラフィー処理(ジクロロメタン/メタノール 97:3)して中間体(137mg;95%)を得た。H NMR δ (CDCl)1.60(d,3H)、3.70(s,3H)、4.50(d,2H)、5.30(m,1H)、6.70−6.90(m,4H)、7.60(d,2H)、8.00(d,2H)、8.40(s,1H)、9.40(s,1H)、9.50(d,1H)、9.60(t,1H)。
【0251】
工程B
上記工程Aからの中間体(146mg)をシアン化Zn(II)(70mg)およびPd(PPh(35mg)と窒素の下で合わせ、この混合物に乾燥DMF(2mL)を添加した。次に、この混合物を100℃に10時間加熱した。室温に冷却した後、揮発性物質を高真空下で除去し、残った残留物をクロマトグラフィー処理(ジクロロメタン/メタノール97:3)して中間体(114mg;90%)を得た。H NMR δ (CDCl)1.65(d,3H)、3.60(s,3H)、4.50(d,2H)、5.35(m,1H)、6.75−6.95(m,4H)、7.65(d,2H)、8.10(d,2H)、8.45(s,1H)、9.35(s,1H)、9.50(d,1H)、9.60(t,1H)。
【0252】
工程C
上記工程Bからの中間体(137mg)およびBuSnO(10mg)を無水トルエン(3mL)に懸濁させた後、直ちにTMSN(88μL)を添加した。次に、この混合物を110℃に10時間加熱した。室温に冷却した後、トルエンを高真空下で除去し、残った残留物をクロマトグラフィー処理(ジクロロメタン/メタノール 80:20)して標題の化合物(95mg;63%)を無色固体として得た。H NMR δ (CDCl)1.60(d,3H)、3.70(s,3H)、4.45(d,2H)、5.30(m,1H)、6.80(d,1H)、6.90(m,2H)、7.20(t,1H)、7.60(d,2H)、8.00(d,2H)、8.40(s,1H)、9.45(s,1H)、9.50(d,1H)、9.60(t,1H)。
【0253】
(実施例1006)
【0254】
【化75】

【0255】
鏡像異性体(R)−1−(4−ブロモフェニル)エチルアミンをアミンとして用いることを除き、実施例1005に記載される手順に従って標題の化合物を調製した。
【0256】
実施例1007
【0257】
【化76】

【0258】
工程A
調製例204からの標題化合物(990mg)を無水CHCl(10mL)および無水THF(10mL)の混合液にアルゴンの下で溶解した。この溶液にイソブチルクロロホルメート(484μL)を添加した。5時間後、N−メチルモルホリン(900μL)、次いで4−フルオロ−3−メチルベンジルアミン(1g)を添加した。この混合物を一晩攪拌して減圧下で濃縮し、酢酸エチルで希釈した。生じる溶液を塩酸(1M)、飽和重炭酸ナトリウムおよび食塩水で洗浄した。フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 6:4から1:1)で中間体(1.18g;84%)が得られた。[MH]=418。
【0259】
工程B
上記工程Aからの中間体(219mg)およびBuSnO(10mg)を無水トルエン(3mL)に懸濁させた後、直ちにTMSN(150μL)を添加した。次に、この混合物を110℃に一晩加熱した。室温に冷却した後、トルエンを高真空下で除去し、残った残留物をクロマトグラフィー処理(ジクロロメタン/メタノール 80:20)して標題の化合物(198mg;82%)を無色固体として得た。[MH]=461。
【0260】
(実施例1007a−1007φ)
調製例204からの酸および下記表に示されるアミンを用いることを除き、実施例1007に記載される手順に従って標題の化合物を調製した。
【0261】
【表7】







【0262】
(実施例1008)
【0263】
【化77】

【0264】
工程A
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(9mL)中の炭酸カリウム(415mg)の懸濁液に実施例1007cからの中間体(133mg)および(2−ブロモ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(134mg)を連続的に添加した。生じる混合物を室温で112時間攪拌したが、27、47および97時間後に(2−ブロモ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(134mg)の割当分をさらに添加することによって中断した。溶媒を減圧下で、すべての無機塩はフラッシュ濾過(シリカ、ジクロロメタン/メタノール)によって除去し、残った残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/酢酸エチル)によって精製して標題の化合物(125mg、71%)および対応するN1−異性体(15mg;8%)を得た。[MH]=590。
【0265】
(実施例1009)
【0266】
【化78】

【0267】
工程A
実施例1008からの標題化合物(163mg)をジオキサン中の塩酸の4M溶液(600μL)に懸濁させた。生じる反応混合物を室温で30分間攪拌した後、減圧下で濃縮し、標題の化合物を塩酸塩として得た(14.5mg;>99%)。[M−Cl]=490。
【0268】
(実施例1010)
【0269】
【化79】

【0270】
工程A
実施例1008からの標題化合物(163mg)をジオキサン中の塩酸の4M溶液(600μL)に懸濁させた。生じる反応混合物を室温で1時間攪拌した後、減圧下で濃縮した。残った固体残留物を乾燥ピリジン(500μL)に溶解し、乾燥ジクロロメタン(600μL)中の塩化アセチルの100mM溶液の溶液を添加し、この反応混合物をシェーカ上に22時間、約900rpmで置いた。この混合物を減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン/メタノール)によって精製して標題の化合物(11.7mg;78%)を得た。[MH]=532。
【0271】
(実施例1011)
【0272】
【化80】

【0273】
工程A
実施例1008からの標題化合物(163mg)をジオキサン中の塩酸の4M溶液(600μL)に懸濁させた。生じる反応混合物を室温で1時間攪拌した後、減圧下で濃縮した。残った固体残留物を乾燥ピリジン(500μL)に溶解し、乾燥ジクロロメタン(600μL)中の塩化ジメチルカルバモイルの100mM溶液の溶液を添加し、この反応混合物をシェーカ上に22時間、約900rpmで置いた。この混合物を減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン/メタノール)によって精製して標題の化合物(12.2mg;78%)を得た。[MH]=561。
【0274】
(実施例1012)
【0275】
【化81】

【0276】
工程A
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)中の炭酸カリウム(69.1mg)の懸濁液に実施例1007cからの標題化合物(22.3mg)および2−ブロモアセトアミド(14.1mg)を連続的に添加した。生じる混合物を室温で19時間攪拌し、ガラスウールを通して濾過して減圧下で濃縮した。残留する残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン/メタノール)によって精製し、標題の化合物(17.4mg;69%)をN2,N1−異性体の約90:10混合物として得た。[MH]=504。
【0277】
(実施例1013)
【0278】
【化82】

【0279】
工程A
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)中の炭酸カリウム(69.1mg)の懸濁液に実施例1007cからの標題化合物(22.3mg)およびブロモ酢酸tert−ブチルエステル(16.7μL)を連続的に添加した。生じる混合物を室温で16時間攪拌した後、減圧下で濃縮した。残留する残渣をフラッシュ濾過(シリカ、ジクロロメタン/メタノール)によって精製し、標題の化合物(22.3mg;79%)をN2,N1−異性体の約93:7混合物として得た。[MH]=561。
【0280】
(実施例1014)
【0281】
【化83】

【0282】
工程A
乾燥ジクロロメタン(400μL)中の実施例1013からの標題化合物(14.7mg)の懸濁液にトリフルオロ酢酸(100μL)を添加した。生じる反応混合物を室温で5時間浸透させた後、減圧下で濃縮した。残留する残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン/メタノール)によって精製し、約1当量のトリフルオロ酢酸を含有する標題の化合物(14.5mg;89%、N2,N1−異性体の混合物)を得た。[MH]=505。
【0283】
(実施例1015)
【0284】
【化84】

【0285】
工程A
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)中の炭酸カリウム(69.1mg)の懸濁液に実施例1007cからの標題化合物(22.3mg)および3−ブロモメチル−5−メチル−イソオキサゾール(18.1mg)を連続的に添加した。生じる混合物を室温で17時間攪拌した後、減圧下で濃縮した。残留する残渣をフラッシュ濾過(シリカ、ジクロロメタン/メタノール)によって精製し、標題の化合物(21.7mg;80%)をN2,N1−異性体の約90:10混合物として得た。[MH]=542。
【0286】
(実施例1016)
【0287】
【化85】

【0288】
工程A
テトラクロロメタン(20mL)中の商業的に入手可能な5−メチル−ピリミジンの溶液にN−ブロモスクシンイミド(392mg)および過酸化ジベンゾイル(24mg)を連続的に添加した。生じる懸濁液を暗所で23時間加熱還流し、−20℃に冷却して濾過および濾過し、減圧下、25℃で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。得られた物質を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)に溶解し、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)中の実施例1007cからの標題化合物(22.3mg)および炭酸カリウム(69.1mg)の懸濁液に添加した。生じる混合物を室温で20時間攪拌した後、減圧下で濃縮した。残った残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン/メタノール)によって精製し、標題の化合物(19mg;67%)を、約20mol%のスクシンイミドを含有する、単一の異性体として得た。[MH]=539。
【0289】
(実施例1017)
【0290】
【化86】

【0291】
工程A
テトラクロロメタン(20mL)中の商業的に入手可能な4−メチル−ピリミジンの溶液にN−ブロモスクシンイミド(392mg)および過酸化ジベンゾイル(24mg)を連続的に添加した。生じる懸濁液を暗所で23時間加熱還流し、−20℃に冷却して濾過および濾過し、減圧下、25℃で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。得られた物質を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)に溶解し、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)中の実施例1007cからの標題化合物(22.3mg)および炭酸カリウム(69.1mg)の懸濁液に添加した。生じる混合物を室温で22時間攪拌した後、減圧下で濃縮した。残った残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン/メタノール)によって精製し、標題の化合物(15mg;56%)を単一の異性体として得た。[MH]=539。
【0292】
(実施例1018)
【0293】
【化87】

【0294】
工程A
乾燥時クロロメタン(20ml)中のトリフェニルホスフィンポリスチレン(3gm、1mmol/gm)の懸濁液に臭素(154μL)を徐々に添加した。生じる混合物を室温で10分間攪拌し、乾燥ジクロロメタン(10ml)中の商業的に入手可能なピラジン−2−イル−メタノール(114mg)の溶液を添加し、室温での攪拌を21.5時間継続した。この混合物を濾過し、減圧下、20℃で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。得られた物質を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)に溶解し、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)中の実施例1007cからの標題化合物(22.3mg)および炭酸カリウム(69.1mg)の懸濁液に添加した。生じる混合物を室温で16時間攪拌した後、減圧下で濃縮した。残った残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン/メタノール)によって精製し、標題の化合物(6.8mg;25%)を単一の異性体として得た。[MH]=539。
【0295】
(実施例1019)
【0296】
【化88】

【0297】
工程A
エタノール(60mL)および水(10mL)中の実施例1007、工程Aからの中間体(742mg)、NHOH・HCl(2g)およびNaHCO(2g)の溶液を一晩還流した。この混合物を減圧下で濃縮して酢酸エチルで希釈し、生じる溶液を食塩水で洗浄した。フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 2:8から0:1)で標題の化合物(711mg;89%)が無色フォームとして得られた。[MH]=451。
【0298】
(実施例1020)
【0299】
【化89】

【0300】
工程A
無水酢酸(2mL)中の実施例1019からの標題化合物(62mg)の溶液を100℃に一晩加熱した。この混合物を減圧下で濃縮して酢酸エチルで希釈し、生じる溶液を飽和NaHCO溶液および食塩水で洗浄した。フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 1:1)で標題の化合物(41mg;62%)が無色固体として得られた。[MH]=475。
【0301】
(実施例1021)
【0302】
【化90】

【0303】
工程A
実施例1019からの標題化合物(80.6mg)および無水コハク酸(27mg)の溶液をキシレン(4mL)中で一晩加熱還流した。この混合物をシリカに吸収させ、フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 2:8から0:1)によって精製して、標題化合物(36.3mg;38%)を無色固体として得た。[MH]=533。
【0304】
(実施例1022)
【0305】
【化91】

【0306】
工程A
実施例1019からの標題化合物(76.6mg)およびKOH(41mg)の溶液をエタノール(0.5mL)および二硫化炭素(3mL)中で一晩加熱還流した。この混合物を減圧下で濃縮して酢酸エチルで希釈し、生じる溶液を10%クエン酸水溶液および食塩水で洗浄した。フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 4:6から3:7)で標題の化合物(84mg;97%)が明黄色固体として得られた。[MH]=509。
【0307】
(実施例1023)
【0308】
【化92】

【0309】
工程A
3−フルオロフェニル酢酸(111mg)およびカルボニルジイミダゾール(120mg)を80℃で1.5時間加熱した。この混合物を室温に冷却し、実施例1019からの標題化合物(60mg)およびKHCO(200mg)を添加した。この混合物を一晩還流し、減圧下で濃縮して酢酸エチルで希釈し、生じる溶液を10%クエン酸水溶液および食塩水で洗浄した。フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 6:4)で標題の化合物(80.8mg;定量的)が徐々に結晶化する無色の油として得られた。[MH]=569。
【0310】
(実施例1024)
【0311】
【化93】

【0312】
工程A
実施例1019からの標題化合物(95mg)およびメチル−3−クロロ−3−オキソプロピオネート(290μL)の溶液を乾燥ピリジン(3mL)中、50℃で3日間加熱した。この混合物を減圧下で濃縮して酢酸エチルで希釈し、生じる溶液を10%クエン酸水溶液および食塩水で洗浄した。フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル 1:1から4:6)で標題の化合物(61.5mg;55%)が黄色非晶質塊として得られた。[MH]=533。
【0313】
(実施例1025)
【0314】
【化94】

【0315】
工程A
実施例1024からの標題化合物(30mg)の溶液を圧力管内、アンモニア中(メタノール中6N)、60℃で一晩加熱した。この混合物を濃縮し、調製用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール 9:1)で標題の化合物(15.1mg;52%)が無色固体として得られた。[MH]=518。
【0316】
(実施例1026)
【0317】
【化95】

【0318】
工程A
DMF(2mL)中の実施例1021からの標題化合物(52mg)およびPyBroP(100mg)の溶液にジメチルアミン(THF中2M;0.5mL)を添加した。この混合物を一晩攪拌して酢酸エチルで希釈し、生じる溶液を10%クエン酸水溶液および食塩水で洗浄した。フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール 95:5)で標題の化合物(46.1mg;84%)が無色結晶として得られた。[MH]=560。
【0319】
(実施例1027)
【0320】
【化96】

【0321】
工程A
実施例1019からの標題化合物(82mg)、ジメチルアミノピリジン 触媒量およびメチルクロロオキソアセテート(25μL)の溶液を乾燥ピリジン(2mL)中で一晩攪拌した。この混合物をシリカに吸収させ、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/アセトン 95:5)によって精製してエステルを得、これをアンモニア(ジオキサン中0.5M;10mL)で希釈し、密封管内で60℃に一晩加熱した。調製用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール 95:5)で標題の化合物(37.8mg;41%)が無色固体として得られた。[MH]=504。
【0322】
(実施例1028)
【0323】
【化97】

【0324】
実施例1000からの標題化合物および下記表によるアミンを、室温、乾燥THF中で、PyBopとカップリングさせた。シリカゲルクロマトグラフィーによる精製で下記表に示される標題化合物が得られた。
【0325】
【表8】

【0326】
(実施例1029)
【0327】
【化98】

【0328】
工程A
水(400mL)中の商業的に入手可能な4,6−ジメチル−ピリミジン−2−イルアミン(6.0g)に水酸化ナトリウムの溶液(水 5mL中に1.3g)を添加し、80℃で10分間加熱した。次に、過マンガン酸カリウム(15g)を添加し、85℃から90℃で1時間加熱した。過マンガン酸カリウム(15g)を再度添加し、混合物をさらに2時間加熱した。この混合物を室温に冷却し、Celite(登録商標)を通して濾過した後、pH約2に酸性化した。この混合物を元の体積の20%まで濃縮し、固体を濾過して乾燥させた。この固体をメタノール(200mL)に溶解して乾燥塩化水素気体で飽和させ、混合物を24時間加熱還流した。この混合物を濃縮して油とした後、ジクロロメタンに取り、有機相を飽和NaHCOで洗浄した後、MgSOで乾燥させて濾過し、濃縮して固体を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカ、10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して中間体(0.41g)を得た。[MH]=212。
【0329】
工程B
N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中の上記工程Aからの中間体(0.24g)の溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)中の4−フルオロ−3−メチル−ベンジルアミン(0.15g)を添加し、この混合物を80℃で15時間攪拌して濃縮した後、カラムクロマトグラフィー(シリカ、10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、中間体(0.15g;28%)を無色フォームとして得た。[MH]=319。
【0330】
工程C
テトラヒドロフラン(2mL)中の上記工程Bからの中間体(0.15g)の溶液に1N水酸化カリウム溶液(2mL)を添加し、24時間攪拌した。この混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して中間体(60mg;42%)を得た。[MH]=305。
【0331】
工程D
N,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の上記工程Cの中間体(20mg)の溶液にN−メチルモルホリン(15μL)を添加し、この混合物を窒素の下で冷却(−40℃)した後、イソブチルクロロホルメート(10μL)を添加し、次いでこの混合物を−40℃から−20℃で1.5時間攪拌した後、テトラヒドロフラン(0.5mL)に溶解した調製例100からの標題化合物(13mg)を添加し、次いでこの混合物を−40℃から−20℃で1時間攪拌した後、室温まで徐々に暖め、次いで水(1−2滴)を添加した後、濃縮し、次に調製用薄層クロマトグラフィー(シリカ、10%メタノール/CHCl)によって精製した場合、生じるメチルエステルが得られる。
【0332】
工程E
上記工程Dからの中間体をテトラヒドロフランに溶解した後、1N水酸化カリウム溶液の僅かに過剰、次いで水を添加し、次にこの混合物を室温で15時間攪拌した後に濃縮し、次いで生じる固体を調製用薄層クロマトグラフィー(シリカ、10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製した場合、標題の化合物が得られる。
【0333】
(実施例1030)
【0334】
【化99】

【0335】
工程A
水(400mL)中の商業的に入手可能な4,6−ジメチル−ピリミジン−2−イルアミン(6.0g)に水酸化ナトリウムの溶液(水 5mL中に1.3g)を添加し、80℃で10分間加熱した。次に、過マンガン酸カリウム(15g)を添加し、85℃から90℃で1時間加熱した。過マンガン酸カリウム(15g)を再度添加し、混合物をさらに2時間加熱した。この混合物を室温に冷却し、Celite(登録商標)を通して濾過した後、pH約2に酸性化した。この混合物を元の体積の20%まで濃縮し、固体を濾過して乾燥させた。固体をメタノール(200mL)に溶解して乾燥塩化水素気体で飽和させ、混合物を24時間加熱還流した。この混合物を濃縮して油とした後、ジクロロメタンに取り、有機相を飽和NaHCOで洗浄した後、MgSOで乾燥させて濾過し、濃縮して固体を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカ、10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して中間体(0.41g)を得た。[MH]=212。
【0336】
工程B
N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中の上記工程Aからの中間体(0.24g)の溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)中の4−フルオロ−3−メチル−ベンジルアミン(0.15g)を添加し、この混合物を80℃で15時間攪拌して濃縮した後、カラムクロマトグラフィー(シリカ、10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、中間体(0.15g;28%)を無色フォームとして得た。[MH]=319。
【0337】
工程C
テトラヒドロフラン(2mL)中の上記工程Bの中間体(0.15g)の溶液に1N水酸化カリウム溶液(2mL)を添加し、24時間攪拌した。この混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して中間体(60mg;42%)を得た。[MH]=305。
【0338】
工程D
N,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)中の上記工程Cの中間体(20mg)の溶液にN−メチルモルホリン(15μL)を添加し、この混合物を冷却(−40℃)した後、イソブチルクロロホルメート(10μL)を添加し、次いで−40℃から−20℃で1.5時間攪拌した後、テトラヒドロフラン(0.5mL)に溶解した調製例100からの標題化合物(13mg)を添加し、次いで−40℃から−20℃で1時間攪拌した後、水(1−2滴)を添加し、次いで1時間攪拌した後に濃縮し、次に調製用薄層クロマトグラフィー(シリカ、10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製した場合、生じるメチルエステルが得られる。
【0339】
工程E
上記工程Dからの中間体をテトラヒドロフランに溶解し、1N水酸化カリウム溶液の僅かに過剰および水を添加し、次にこの混合物を室温で15時間攪拌した後に混合物を濃縮し、次いで生じる固体に1N塩酸を添加した後に濃縮し、次いで調製用薄層クロマトグラフィー(シリカ、10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製した場合、標題の化合物が得られる。
【0340】
(実施例1031)
【0341】
【化100】

【0342】
工程A
調製例1007χからの中間体(41.8mg)をヒドロキシルアミン(塩酸塩 60mg、エタノール中の粉砕水酸化カリウムで中和)と共にエタノール(3mL)中で一晩還流した。この反応混合物を濃縮乾燥させて中間体を無色固体として得、これをさらに精製することなく次工程において用いた。
【0343】
工程B
上記工程Aからの中間体をジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、氷浴において0℃に冷却した。ピリジン(9μL)を添加し、次いでイソブチルクロロホルメート(13.7μL)を添加した。この反応物を同じ温度で30分間保持し、濃縮乾燥させて中間体を褐色油として得た。
【0344】
工程C
上記工程Bからの中間体にクロロベンゼン(3mL)を添加し、3時間還流した。この反応混合物を濃縮乾燥させた。この粗製物質をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題の化合物(3工程にわたって28mg;60%)をオフホワイトの固体として得た。[MH]=491。
【0345】
(実施例1032)
【0346】
【化101】

【0347】
工程A
実施例1019からの標題化合物(67.5mg)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解し、氷浴において0℃に冷却した。ピリジン(15μL)を添加し、次いで無水トリフルオロ酢酸(24μL)を添加した。この反応物を2時間保持し、濃縮乾燥させて中間体を得、これをさらに精製することなく用いた。
【0348】
工程B
上記工程Aからの中間体にクロロベンゼンを添加し、一晩還流した。この反応混合物を濃縮乾燥させた。この粗製物質をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題の化合物(50mg)を得た。[MH]=529。
【0349】
(実施例1033)
【0350】
【化102】

【0351】
工程A
メタノール中の実施例1032からの標題化合物(38mg)にヒドラジン(0.1mL)を添加した。この反応混合物をrtで2日間攪拌した後、濃縮乾燥させた。この粗製物質をカラムクロマトグラフィーによって精製し、標題の化合物(10mg)を得た。[MH]=528。
【0352】
(実施例1034)
【0353】
【化103】

【0354】
工程A
実施例1007からの標題化合物(99mg)、臭化シクロプロピルメチル(25μL)およびKCO(45mg)をDMF(1.5mL)中で合わせ、室温で12時間攪拌した。次に、この混合物を高真空下で濃縮し、残った残留物をクロマトグラフィー処理(ジクロロメタン/メタノール 98:2)して標題の化合物(50mg;55%)を無色固体として得た。[MH]=416。
【0355】
(実施例1035)
【0356】
【化104】

【0357】
工程A
実施例1007cからの標題化合物(120mg)、ヨウ化メチル(20μL)およびKCO(55mg)をDMF(5mL)中で合わせ、室温で12時間攪拌した。次に、この混合物を高真空下で濃縮し、残った残留物をクロマトグラフィー処理(ジクロロメタン/メタノール 98:2)して、2−メチル異性体(22mg;18%)および1−メチル異性体(8mg;6%)を、それぞれ、無色固体として得た。[MH]=461。
【0358】
(実施例1036)
【0359】
【化105】

【0360】
工程A
実施例1007からの標題化合物(150mg)を無水メタノール(10mL)に溶解し、0℃に冷却した。この攪拌溶液に無水HCl気体を3分間泡立てた後、直ちに反応容器を密封し冷凍庫内に12時間入れた。次に、この反応物を室温に暖め、減圧下で濃縮した後、直ちに生じる残留物をアンモニア(メタノール中7M;10mL)に溶解し、室温でさらに12時間攪拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー処理(ジクロロメタン/メタノール 80:20)して、標題の化合物(60mg;39%)を無色固体として得た。[MH]=435。
【0361】
(実施例1037)
【0362】
【化106】

【0363】
工程A
実施例1036からの標題化合物(36mg)を無水ジクロロメタン(1mL)に溶解し、攪拌しながらCNBr(11mg)およびジイソプロピルエチルアミン(16μL)と合わせた。LC−MSは反応が6時間後に約10%しか進行していないことを示し、このためCNBrのさらなる量(50mg)を添加した。この混合物を12時間攪拌して減圧下で濃縮し、クロマトグラフィー処理(ジクロロメタン)して標題の化合物(23mg;60%)を無色固体として得た。[MH]=460。
【0364】
(実施例1038)
【0365】
【化107】

【0366】
工程A
調製例205からの標題化合物(200mg)を室温でDMF(2mL)に溶解した。5−アミノメチル−2−フルオロ−ベンゾニトリル(254mg)を添加し、この反応物を80℃で24時間攪拌した。TLC(10%MeOH/CHCl)により出発物質は観察されず、反応物を冷却し、真空中で溶媒を除去して褐色固体を得た。これをシリカクロマトグラフィー(ジクロロメタン/MeOH 4:1)によって精製し、標題の化合物(40mg;15%)を無色固体として得た。[MH]=472。
【0367】
(実施例1039)
【0368】
【化108】

【0369】
工程A
実施例1007からの標題化合物(50mg)を乾燥THF(3mL)に溶解し、トリフェニルホスフィン(43mg)を添加した。この後、この反応物を窒素でフラッシュし、2−モルホリン−4−イル−エタノール(21mg)をシリンジによって添加した。次に、この反応物を0℃に冷却し、ジエチルアゾジカルボキシレート(28mg)を滴下により添加した。この反応物を、室温まで暖めながら、24時間攪拌した。TLC分析は、この反応物がもはや出発物質を含まないことを示した。溶媒を反応物から蒸発させ、残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、標題の化合物(30mg)を無色固体として得た。[MH]=574。
【0370】
実施例1039a−1039b
下記表に示されるアルコールを用いることを除き、実施例1039に記載される手順に従って標題の化合物を調製した。
【0371】
【表9】

【0372】
(実施例1040a)
【0373】
【化109】

【0374】
工程A
攪拌棒を収容するガラスバイアルに6−[4−(1H−テトラゾル−5−イル)−ベンジルカルバモイル]−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステルおよび(R) 1−フェニル−エチルアミン 65mg(0.19mmole)並びにジメチルホルムアミド 1mlを添加し、混合物を80℃、閉鎖雰囲気下で12時間加熱した。次に、反応混合物の揮発性成分を減圧下で除去し、生じる残留物をエーテルと共に摩砕して粗製アミドを得た。この粗製生成物を調製用薄層クロマトグラフィーによって精製し、標的ジアミドを得た。[MH]=429。
【0375】
調製例1040b−e
下記表に列挙されるアミンを用いることを除き、実施例1040aに記載される手順に従って標題の化合物を調製した。
【0376】
【表10】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I):
【化1】

(式中:
は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ビシクロアルキル、ヘテロビシクロアルキル、スピロアルキル、スピロヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル縮合アリール、ヘテロシクロアルキル縮合アリール、シクロアルキル縮合ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ビシクロアルキルアルキル、ヘテロビシクロアルキルアルキル、スピロアルキルアルキル、スピロヘテロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル縮合アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル縮合アリールアルキル、シクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキルおよびヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキルからなる群より選択され、
は場合により1回以上置換され、または
は1つのR16基によって場合により置換され、および、1以上のR基によって場合により置換され;
は、水素、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル−アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、COOR10、CONR1011、SO10およびSONR1011からなる群より選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル−アルキル、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルは、場合により1回以上置換され;
は水素、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル−アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、COOR10、CONR1011、SO10およびSONR1011からなる群より選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル−アルキル、アリールアルキルおよびヘテロアリールアルキルは、場合により1回以上置換され;
はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ビシクロアルキル、ヘテロビシクロアルキル、スピロアルキル、スピロヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル縮合アリール、ヘテロシクロアルキル縮合アリール、シクロアルキル縮合ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ビシクロアルキルアルキル、ヘテロビシクロアルキルアルキル、スピロアルキルアルキル、スピロヘテロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル縮合アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル縮合アリールアルキル、シクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキルおよびヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキルからなる群より選択され、ここで、Rは場合により1回以上置換され;
各々の場合のRは水素、アルキル、C(O)NR1011、アリール、アリールアルキル、SONR1011およびC(O)OR10からなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、アリールおよびアリールアルキルは、場合により1回以上置換され;
各々の場合のRはR10、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、CHF、CF、OR10、SR10、COOR10、CH(CH)COH、(C−C)−アルキル−COR10、(C−C)−アルキル−OR10、(C−C)−アルキル−NR1011、(C−C)−アルキル−NO、(C−C)−アルキル−CN、(C−C)−アルキル−S(O)OR10、(C−C)−アルキル−P(O)OH、(C−C)−アルキル−S(O)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10CONR11SO30、(C−C)−アルキル−S(O)10、(C−C)−アルキル−OC(O)R10、(C−C)−アルキル−OC(O)NR1011、(C−C)−アルキル−C(=NR10)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10C(=NR11)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10C(=N−CN)NR1011、(C−C)−アルキル−C(=N−CN)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10C(=N−NO)NR1011、(C−C)−アルキル−C(=N−NO)NR1011、(C−C)−アルキル−C(O)OR10、(C−C)−アルキル−C(O)NR1011、(C−C)−アルキル−C(O)NR10SO11、C(O)NR10−(C−C)−アルキル−ヘテロアリール、C(O)NR10−(C−C)−アルキル−アリール、S(O)NR10−(C−C)−アルキル−アリール、S(O)NR10−(C−C)−アルキル−ヘテロアリール、S(O)NR10−アルキル、S(O)−(C−C)−アルキル−アリール、S(O)−(C−C)−アルキル−ヘテロアリール、(C−C)−アルキル−C(O)−NR11−CN、O−(C−C)−アルキル−C(O)NR1011、S(O)−(C−C)−アルキル−C(O)OR10、S(O)−(C−C)−アルキル−C(O)NR1011、(C−C)−アルキル−C(O)NR10−(C−C)−アルキル−NR1011、(C−C)−アルキル−NR10−C(O)R10、(C−C)−アルキル−NR10−C(O)OR10、(C−C)−アルキル−NR10−C(O)−NR1011、(C−C)−アルキル−NR10−S(O)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10−S(O)11、O−(C−C)−アルキル−アリールおよびO−(C−C)−アルキル−ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、
ここで、各々のR基は場合により置換され、もしくは
各々のR基は1以上のR14基によって場合により置換され;
10およびR11は水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびアミノアルキルからなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびアミノアルキルは場合により置換され、またはR10およびR11は、これらが結合する窒素原子と一緒になるとき、炭素原子を含み、O、SもしくはNR50から選択されるヘテロ原子を場合により含み、場合により置換される、3から8員環を完成させ;
14は水素、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルアルキルおよびハロからなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびヘテロシクリルアルキルは、場合により1回以上置換され;
16はシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ビシクロアルキル、ヘテロビシクロアルキル、スピロアルキル、スピロヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル縮合アリール、ヘテロシクロアルキル縮合アリール、シクロアルキル縮合ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ビシクロアルキルアルキル、ヘテロビシクロアルキルアルキル、スピロアルキルアルキル、スピロヘテロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル縮合アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル縮合アリールアルキル、シクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキル、(i)および(ii):
【化2】

からなる群より選択され、ここで、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ビシクロアルキル、ヘテロビシクロアルキル、スピロアルキル、スピロヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル縮合アリール、ヘテロシクロアルキル縮合アリール、シクロアルキル縮合ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ビシクロアルキルアルキル、ヘテロビシクロアルキルアルキル、スピロアルキルアルキル、スピロヘテロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル縮合アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル縮合アリールアルキル、シクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキルおよびヘテロシクロアルキル縮合ヘテロアリールアルキルは、場合により1回以上置換され;
22およびR23は水素、ヒドロキシ、ハロ、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、NO、NR1011、CN、SR10、SSR10、PO10、NR10NR1011、NR10N=CR1011、NR10SO11、C(O)OR10、C(O)NR1011、SO10、SONR1011およびフルオロアルキルからなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、およびフルオロアルキルは、場合により1回以上置換され;
30はアルキルおよび(C−C)−アルキル−アリールからなる群より選択され、ここで、アルキルおよびアリールは場合により置換され;
50は水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、C(O)R10、C(O)NR1011、SO10およびSONR1011からなる群より選択され、ここで、アルキル、アリール、およびヘテロアリールは場合により置換され;
Eは結合、CR1011、O、NR、S、S=O、S(=O)、C(=O)、N(R10)(C=O)、(C=O)N(R10)、N(R10)S(=O)、S(=O)N(R10)、C=N−OR11、−C(R1011)C(R1011)−、−CH−W−および
【化3】

からなる群より選択され;
UはC(R10)、NR、O、S、S=OおよびS(=O)からなる群より選択され;
はO、NR、S、S=O、S(=O)、N(R10)(C=O)、N(R10)S(=O)およびS(=O)N(R10)からなる群より選択され;
Xは結合および(CR1011E(CR1011からなる群より選択され;
gおよびhは0から2より独立して選択され;
wは0から4より独立して選択され;
xは0から2より選択され;
yは1および2から選択され;
ただし、RおよびRが両者とも水素であることはない。)
による化合物並びにこれらのN−オキシド、医薬的に許容される塩、プロドラッグ、製剤、多形、ラセミ混合物および立体異性体。
【請求項2】
が、
【化4】

(ここで:
18は、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、OH、ハロ、CN、C(O)NR1011、CO10、OR10、OCF、OCHF、NR10CONR1011、NR10COR11、NR10SO11、NR10SONR1011、SONR1011およびNR1011からなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリールは、場合により1回以上置換され;
25は水素、アルキル、シクロアルキル、CO10、C(O)NR1011およびハロアルキルからなる群より選択され、ここで、アルキル、シクロアルキルおよびハロアルキルは、場合により1回以上置換され;
はNR10、OおよびS(O)からなる群より選択され;
、G、L、MおよびTはCR18およびNからなる群より独立して選択され;並びに
Zはシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される5から8員環、またはアリールおよびヘテロアリールからなる群より選択される5から6員環であり、ここで、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、場合により1回以上置換される。)
からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、
【化5】


からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Rが、
【化6】

(ここで:
12およびR13は、水素、アルキルおよびハロからなる群より独立して選択され、ここで、アルキルは、場合により1回以上置換され、または、R12およびR13は一緒になって=O、=Sもしくは=NR10を場合により形成し;
18は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、OH、ハロ、CN、C(O)NR1011、CO10、OR10、OCF、OCHF、NR10CONR1011、NR10COR11、NR10SO11、NR10SONR1011、SONRl011およびNR1011からなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、およびヘテロアリールは、場合により1回以上置換され;
19は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、OH、ハロ、CN、C(O)NR1011、CO10、OR10、OCF、OCHF、NR10CONR1011、NR10COR11、NR10SO11、NR10SONR1011、SONR1011およびNR1011からなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、およびヘテロアリールは、場合により1回以上置換され、または、2つのR19基が1個の炭素原子と一緒になって=O、=Sもしくは=NR10を場合により形成し;
25は水素、アルキル、シクロアルキル、CO10、C(O)NR1011およびハロアルキルからなる群より選択され、ここで、アルキル、シクロアルキルおよびハロアルキルは、場合により1回以上置換され;
JおよびKはCR1018、NR10、OおよびS(O)からなる群より独立して選択され;
はNR10、OおよびS(O)からなる群より選択され;並びに
、G、J、L、MおよびTは、CR18およびNからなる群より独立して選択される。)
からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
が、
【化7】


からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
が、
【化8】

(ここで:
18は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、OH、ハロ、CN、C(O)NR1011、CO10、OR10、OCF、OCHF、NR10CONR1011、NR10COR11、NR10SO11、NR10SONR1011、SONR1011およびNR1011からなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、およびヘテロアリールは、場合により1回以上置換され;
19は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、OH、ハロ、CN、C(O)NR1011、CO10、OR10、OCF、OCHF、NR10CONR1011、NR10COR11、NR10SO11、NR10SONR1011、SONR1011およびNR1011からなる群より独立して選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキニル、アリール、およびヘテロアリールは、場合により1回以上置換され、または、2つのR19基が1個の炭素原子と一緒になって=O、=Sもしくは=NR10を場合により形成し;
25は水素、アルキル、シクロアルキル、CONR1011およびハロアルキルからなる群より選択され、ここで、アルキル、シクロアルキルおよびハロアルキルは、場合により1回以上置換され;
、M、およびTはCR18およびNからなる群より独立して選択され;
、G、L、M、およびTは、N、CR18、(i)、もしくは(ii)、
【化9】

から独立して選択され、
ただし、L、M、T、D、およびGのうちの1つは(i)もしくは(ii)であり;
は、NR10、OおよびS(O)からなる群より選択され;並びに
はR19で場合により1回以上置換される、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より選択される5から8員環である。)
からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
が、
【化10】


からなる群より選択される、請求項6の化合物。
【請求項8】
が、
【化11】

からなる群より選択される、請求項1の化合物。
【請求項9】
がアルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル−アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、COOR10、CONR1011、SO10およびSONR1011からなる群より選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル−アルキル、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルは、場合により1回以上置換され;並びに
が水素である、
請求項1の化合物。
【請求項10】
がアルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、COOR10、CONR1011からなる群より選択され、ここで、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキルは、場合により1回以上置換され;および
が水素である、
請求項1の化合物。
【請求項11】
が場合により1回以上置換される、アルキルであり;および
が水素である、
請求項1の化合物。
【請求項12】
が、
【化12】

(式中、
はR、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ビシクロアルキル、ヘテロビシクロアルキル、スピロアルキル、スピロヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C(O)OR10、CH(CH)COH、(C−C)−アルキル−COR10、(C−C)−アルキル−OR10、(C−C)−アルキル−NR1011、(C−C)−アルキル−NO、(C−C)−アルキル−CN、(C−C)−アルキル−S(O)OR10、(C−C)−アルキル−P(O)OH、(C−C)−アルキル−S(O)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10CONR11SO30、(C−C)−アルキル−S(O)10、(C−C)−アルキル−OC(O)R10、(C−C)−アルキル−OC(O)NR1011、(C−C)−アルキル−C(=NR10)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10C(=NR11)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10C(=N−CN)NR1011、(C−C)−アルキル−C(=N−CN)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10C(=N−NO)NR1011、(C−C)−アルキル−C(=N−NO)NR1011、(C−C)−アルキル−C(O)OR10、(C−C)−アルキル−C(O)NR1011、(C−C)−アルキル−C(O)NR10SO11、C(O)NR10−(C−C)−アルキル−ヘテロアリール、C(O)NR10−(C−C)−アルキル−アリール、S(O)NR10−(C−C)−アルキル−アリール、S(O)NR10−(C−C)−アルキル−ヘテロアリール、S(O)NR10−アルキル、S(O)−(C−C)−アルキル−アリール、S(O)−(C−C)−アルキル−ヘテロアリール、(C−C)−アルキル−C(O)−NR11−CN、O−(C−C)−アルキル−C(O)NR1011、S(O)−(C−C)−アルキル−C(O)OR10、S(O)−(C−C)−アルキル−C(O)NR1011、(C−C)−アルキル−C(O)NR10−(C−C)−アルキル−NR1011、(C−C)−アルキル−NR10−C(O)R10、(C−C)−アルキル−NR10−C(O)OR10、(C−C)−アルキル−NR10−C(O)−NR1011、(C−C)−アルキル−NR10−S(O)NR1011、(C−C)−アルキル−NR10−S(O)11、O−(C−C)−アルキル−アリールおよびO−(C−C)−アルキル−ヘテロアリールからなる群より独立して選択され、ここで、各々のR基は、1以上のR14基によって場合により置換され;
はNR10、OもしくはS(O)から選択され;
L、M、T、DおよびGはCもしくはNから独立して選択され;
Zはシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される5から8員環もしくはアリールおよびヘテロアリールからなる群より選択される5から6員環であり、ここで、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、場合により1回以上置換される。)
からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
が、
【化13】

(ここで、
は、
【化14】

からなる群より選択され、
は水素、アルキル、ハロ、CF、COR10、OR10、NR1011、NO、CNからなる群より選択され、ここで、アルキルは場合により置換され;
51は水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびハロアルキルからなる群より選択され、ここで、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびハロアルキルは場合により置換され;
52は水素、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、フルオロアルコキシ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、ハロアルキル、C(O)NR1011およびSONR1011からなる群より選択され、ここで、アルコキシ、フルオロアルコキシ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびハロアルキルは場合により置換される。)
からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
がCOOHもしくはヘテロアリールである、請求項12による化合物。
【請求項15】
がCOOH、ジオキソール、イミダゾール、フラン、チアゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、モルホリン、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2−オキサジン、1,3−オキサジン、1,4−オキサジン、オキシラン、オキサゾール、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール、ピペルジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、テトラジン、テトラゾール、チアジン、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,2,5−チアジアゾール、チアトリアゾール、1,2−チアジン、1,3−チアジン、1,4−チアジン、チアゾール、5−チオキソ−1,2,4−ジアゾール、チオモルホリン、チオフェン、チオピラン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−トリアゾール、およびトリアゾロンからなる群より選択され、Rは場合により置換される、請求項12に記載の化合物。
【請求項16】
が、
【化15】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
【化16】



からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
【化17】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
【化18】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
【化19】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
【化20】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
【化21】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
【化22】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
【化23】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
【化24】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項26】
【化25】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項27】
【化26】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項28】
【化27】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項29】
【化28】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項30】
【化29】

もしくはこの医薬的に許容される塩を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項31】
請求項1に記載の化合物の有効量および医薬的に許容される坦体を含む医薬組成物。
【請求項32】
メタロプロテアーゼ酵素の阻害方法であって、請求項1から選択される化合物を投与することを含む方法。
【請求項33】
前記メタロプロテアーゼ酵素がMMP−13酵素から選択される請求項32の方法。
【請求項34】
メタロプロテアーゼ介在疾患の治療方法であって、当該治療を必要とする被検者に請求項1の化合物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項35】
前記メタロプロテアーゼ介在疾患がMMP−13介在疾患である請求項34の方法。
【請求項36】
疾患が、関節リウマチ、変形性関節炎、腹部大動脈瘤、癌、炎症障害、アテローム性動脈硬化、疼痛、炎症性疼痛、骨疼痛、関節疼痛、慢性閉塞性肺疾患および多発性硬化症から選択される、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
メタロプロテアーゼ酵素が介在する疾患を治療するための医薬の製造における、請求項1から選択される化合物の使用。
【請求項38】
前記メタロプロテアーゼ酵素がMMP−13酵素から選択される請求項37の化合物の使用。
【請求項39】
請求項1に記載の化合物の使用であって、薬物、薬剤もしくは治療薬が前記請求項1の化合物と組み合わせて用いられ、前記薬物、薬剤もしくは治療薬が、(a)疾患修飾性抗リウマチ薬;(b)非ステロイド抗炎症薬;(c)COX−2選択的阻害剤;(d)COX−1阻害剤;(e)免疫抑制剤;(f)ステロイド;(g)生物学的応答修飾剤;および(h)ケモカイン介在疾患の治療に有用な他の抗炎症剤もしくは治療薬からなる群より選択される使用。
【請求項40】
前記疾患修飾性抗リウマチ薬が、メトトレキセート、アザチオプトリネルフルノミド、ペニシラミン、金塩、マイコフェノレート、モフェチルおよびシクロホスファミドからなる群より選択される、請求項39の使用。
【請求項41】
前記非ステロイド抗炎症薬が、ピロキシカム、ケトプロフェン、ナプロキセン、インドメタシンおよびイブプロフェンからなる群より選択される、請求項39の使用。
【請求項42】
前記COX−2選択的阻害剤が、ロフェコキシブ、セレコキシブ、およびバルデコキシブからなる群より選択される、請求項39の使用。
【請求項43】
前記COX−1阻害剤がピロキシカムである、請求項39の使用。
【請求項44】
前記免疫抑制剤が、メトトレキセート、シクロスポリン、レフルニミド、タクロリムス、ラパマイシンおよびスルファサラジンからなる群より選択される、請求項39の使用。
【請求項45】
前記ステロイドが、p−メタゾン、プレドニゾン、コルチゾン、プレドニゾロンおよびデキサメタゾンからなる群より選択される、請求項39の使用。
【請求項46】
前記生物学的応答修飾剤が、抗−TNF抗体、TNF−αアンタゴニスト、IL−1アンタゴニスト、抗−CD40、抗−CD28、IL−10および抗−接着分子からなる群より選択される、請求項39の使用。
【請求項47】
前記他の抗炎症剤もしくは治療薬が、p38キナーゼ阻害剤、PDE4阻害剤、TACE阻害剤、ケモカイン受容体アンタゴニスト、タリドミド、ロイコトリエン阻害剤およびその他の炎症促進性サイトカイン生成の小分子阻害剤からなる群より選択される、請求項39の使用。
【請求項48】
a)請求項1に記載の化合物の有効量;
b)医薬的に許容される坦体;および
c)(a)疾患修飾性抗リウマチ薬;(b)非ステロイド抗炎症薬;(c)COX−2選択的阻害剤;(d)COX−1阻害剤;(e)免疫抑制剤;(f)ステロイド;(g)生物学的応答修飾剤、または(h)炎症促進性サイトカイン生成の小分子阻害剤からなる群より選択されるメンバー、
を含む医薬組成物。
【請求項49】
前記COX−2選択的阻害剤が、ロフェコキシブ、セレコキシブ、およびバルデコキシブからなる群より選択される、請求項48に記載の医薬組成物。
【請求項50】
前記COX−1阻害剤がピロキシカムである、請求項48に記載の医薬組成物。
【請求項51】
MMP−13酵素が介在する疾患を治療するための医薬の製造における。
【化30】



からなる群より選択される化合物もしくはこれらの医薬的に許容される塩の使用。
【請求項52】
請求項51に記載の化合物の使用であって、薬物、薬剤もしくは治療薬が前記化合物と組み合わせて用いられ、前記薬物、薬剤もしくは治療薬が、(a)疾患修飾性抗リウマチ薬;(b)非ステロイド抗炎症薬;(c)COX−2選択的阻害剤;(d)COX−1阻害剤;(e)免疫抑制剤;(f)ステロイド;(g)生物学的応答修飾剤;および(h)ケモカイン介在疾患の治療に有用な他の抗炎症剤もしくは治療薬からなる群より選択される使用。

【公表番号】特表2009−522295(P2009−522295A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548755(P2008−548755)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/049521
【国際公開番号】WO2007/079199
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(508194205)アラントス・フアーマシユーテイカルズ・ホールデイング・インコーポレイテツド (4)
【Fターム(参考)】