説明

自己整列型炭化ケイ素半導体デバイスおよびそのデバイスの作成方法

電流安定性の改善された自己整列型炭化ケイ素パワーMESFETおよびそのデバイスの作成方法を記載する。このデバイスは、ゲート凹部により分離されたレイズドソースおよびドレイン領域を含み、低ゲートバイアスにおいてでさえ表面トラップ効果が低減されるため、電流安定性が改善される。このデバイスは自己整列型プロセスを用いて作成され得る。このプロセスでは、金属エッチマスクを用いて、nドープのSiCチャネル層上のnドープのSiC層を備えた基板がエッチングされてレイズドソースおよびドレイン領域が規定される。この金属エッチマスクがアニールされ、ソースおよびドレイン・オームコンタクトが形成される。単層または多層の誘電性フィルムが成長または堆積され異方性エッチングされる。蒸着または別の異方性堆積技術を用いて、ショットキーコンタクト層および最終金属層が堆積され、オプションとして、誘電性層の等方エッチングされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国仮特許出願第60/552,398号(2004年3月12日出願)の優先権を主張する。本明細書では、参照により、この仮出願の全体を援用する。
【0002】
本願は、概して、半導体デバイスに関する。より詳しくは、自己整列型炭化ケイ素パワーMESFETおよびそのMESFETの作成方法に関する。
【背景技術】
【0003】
炭化ケイ素金属半導体電界効果トランジスタ(すなわち、MESFET)は、高電力の連続波(CW)高周波(SおよびXバンド)の線形な広帯域幅のモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)に対する理想的なデバイスとして、開発者の多大な関心を引いた[1](非特許文献1)。
【0004】
ここ10年で、パワーSiC MESFETデバイスの開発において、意義深い成功が達成された。しかしながら、これらのデバイスに関する特定の問題は、未解決のままである。特に、パワーSiC MESFETの広範な商品化を妨げる主要の問題の1つは、トラッピング効果に起因した電流の不安定性である。
【0005】
トラッピング効果は、電子がアクセプター様のレベルによってトラップされるときに生じ、そのトラップは、半絶縁性(SI)基板内において起きるか(通常、「バックゲート」と呼ばれる現象)、または表面において起きる(すなわち、表面トラップ)。
【0006】
p型のバッファ層を用いて、基板からチャネルを分離することにより、バックゲーティングが低減されることが示されている[2](非特許文献2)。最近導入された高純度の半絶縁性基板を使用することにより、バックゲーティング効果によって生じる電流の不安定性が、顕著に低減されるということも報告されている[3](非特許文献3)。
【0007】
表面トラッピング効果を低減する方法はいくつかある。第1に、界面状態を不動態化するために、種々の技術が用いられ得る。しかしながら、高度な不動態化の後でさえ、界面状態の密度は、1012範囲にとどまる[4](非特許文献4)。
【0008】
代替アプローチは、表面から主電流ストリームを離すことによって、電流の安定性への界面トラップの影響を最小化するデバイス構造を用いることである。別の構造を有するデバイスと比較して、電流の安定性に関して明るい結果が報告されている[5](非特許文献5)。
【0009】
より優れた電流の安定性を有するパワーSiC MESFETに対するニーズは、依然として存在する。
【非特許文献1】R.C.ClarkeおよびJohn W.Palmour、「SiC Microwave Power Technologies」、Proceedings of the IEEE、2002年6月、第90巻、第6号
【非特許文献2】K.Horio、Y.Fuseya、H.KusukiおよびH.Yanai、「Numerical Simulation of GaAs MESFET’s with a p−Buffer Layer on the Semi−Insulating Substrate Compensated by Deep Traps」、IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques、1989年9月、第37巻、第9号
【非特許文献3】N.Sghaier、J.M.Bluet、A.Souifi、G.Guilliot、E.MorvanおよびC.Brylinski、「Influence of Semi−Insulating Substrate Purity on the Output Characteristics of 4H−SiC MESFETs」、Material Science Forum、2002年、第389−393巻、p.1363−1366
【非特許文献4】G.Y.Chung、C.C.Tin、J.R.Williams、K.McDonald、R.K.Chanana、Robert A.Weller、S.T.Pantelides、Leonard C.Feldman、O.W.Holland、M.K.DasおよびJohn W.Palmour、「Improved Inversion Channel Mobility for 4H−SiC MOSFETs Following High Temperature Anneals in Nitrix Oxide」、IEEE Electron Device Letters、2001年4月、第22巻、第4号
【非特許文献5】Ho−Young Cha、c。I.Thomas、G.Koley、Lester F.EastmanおよびMichael G.Spencer、「Reduced Trapping Effect and improved Electrical Performance in buried−gate 4H−SiC MESFETs」、IEEE Transactions on Electron Devices、2003年7月、第50巻、第7号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の局面によると、
n型SiCの第2の層の上にあるn型SiCの第1の層の上の金属エッチマスクを用いて、n型SiCの第1の層を選択的にエッチングすることであって、n型SiCの第2の層は、n型SiCの第1の層よりも低濃度のn型ドーパントでドープされており、n型SiCの第2の層は、SiC基板層の上にあるp型SiCの層の上にあり、エッチングすることが、各々が上面を有する複数の別個のレイズド領域を形成するように、n型SiCの第1の層を貫通してn型SiCの第2の層へとエッチングすることを包含し、複数の別個のレイズド領域は、間隔が空いており、それによって、隣接するレイズド領域間に一つ以上の凹部を規定し、一つ以上の凹部は、底面および側壁を有する、エッチングすることと、
レイズド領域の上面の上にオームコンタクトを形成するように、n型SiCの第1の層の上の金属エッチマスクをアニールすることと、
一つ以上の凹部の底面および側壁を含む、n型SiCの第1および第2の層の露光された面の上に、誘電性材料の一つ以上の層を堆積することと、
n型SiCの第2の層を露光するように、一つ以上の凹部の底面の上の一つ以上の誘電性層を貫通して異方性エッチングすることと、
ゲート接合を形成するように、一つ以上の凹部の中の露光されたn型SiCの第2の層の上にショットキー金属を堆積することと
を包含する、半導体デバイスを作成する方法が提供される。この局面によると、n型SiCの第2の層よりも高濃度のn型ドーパントでドープされたn型SiC層が、n型SiCの第2の層と、p型バッファ層との間に配置され得る。誘電性材料の一つ以上の層を堆積することが、n型SiCの第1および第2の層の露光された面の上にSiOの層を堆積することを含み得る。誘電性材料の一つ以上の層を堆積することが、n型SiCの第1および第2の層の露光された面の上に、Siの層を堆積し、その後SiOの層を堆積することを含み得る。金属エッチマスクがニッケルまたはアルミニウムを含み得る。
【0011】
本発明の第2の局面によると、上記方法によって作成される半導体デバイスが提供され得る。
【0012】
本発明の第3の局面によると、
SiC基板層と、
SiC基板層の上にあるp型SiCのバッファ層と、
バッファ層の上にあるn型SiCのチャネル層であって、チャネル層は、間隔のある関係の複数のレイズド領域を備え、レイズド領域は、上面を有し、底面と、隣接したレイズド領域の間の側壁とを有する一つ以上の凹部を規定する、チャネル層と、
チャネル層のレイズド領域の上面の上にあるn型SiCのソース/ドレイン層であって、チャネル層よりも高濃度のn型ドーパントでドープされている、n型SiCのソース/ドレイン層と、
n型SiCのソース/ドレイン層の上にある金属コンタクトと、
少なくとも1つの凹部の底面の上にあるショットキー金属のゲート領域と、
一つ以上の凹部の側壁の上にある誘電性材料の一つ以上の層と
を備えた、半導体デバイスであって、
ゲート領域が、チャネル層との整流接合を形成し、ゲート領域が、凹部の側壁の間に整列されている、半導体デバイスが提供される。一実施形態によると、ゲート領域は、凹部の側壁の上にある一つ以上の誘電性層と接触し得る。あるいは、ゲート領域は、凹部の側壁の上にある一つ以上の誘電性層と離間され得る。半導体デバイスは、p型バッファ層とチャネル層との間に配置された、チャネル層よりも高濃度のn型ドーパントでドープされたn型SiC層をさらに備え得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
上述したように、トラッピング効果は、電子がアクセプター様のレベルによってトラップされるときにMESFETデバイス内において生じ、そのトラップは、半絶縁性(SI)基板内において起きるか(通常、「バックゲーティング」と呼ばれる現象)、または表面において起きる。図1は、p型バッファ層14を有する半絶縁性基板12上に製造されたSiC MESFET 10の略断面図を示す。図1から分かるように、SiC MESFET 10はまた、n型チャネル層16と、n型ソース領域18と、n型ドレイン領域19と、ソース20、ゲート22およびドレイン24コンタクトとを含む。図1では、電子がアクセプタ状態によってトラップされ得る領域は、図中において、−の符号で示す。
【0014】
上述したように、表面から主電流ストリームを離すことによって、電流の安定性への界面トラップの影響の最小化を試みる種々のデバイス構造が開発されてきた。例えば、電流の安定性は、凹型または埋込型ゲート構造を用いることによって、改善され得る。しかしながら、凹型および埋込型ゲート構造でさえ、電子が表面の近傍において流れる場合において、低ゲートバイアスにおけるドレイン電流の不安定性を防ぐことはできない。
【0015】
ここで、電流の安定性が改善された自己整列型パワーSiC MESFET構造を説明する。このデバイスでは、出力特性への表面においてトラップされた電荷の影響は、従来型MESFET構造と比べて、ごくわずかである。このデバイスは、自己整列型技術に基づいて、非常にシンプルかつ簡素な製造プロセスを用いて、作成され得る。
【0016】
図2Aは、第1の実施形態による自己整列型パワーSiC MESFET構造の略断面図を示す。図2Aに示すように、このデバイスは、半絶縁性基板1と、p型SiCバッファ層2と、n型SiCチャネル3と、チャネル内に形成されかつゲート凹部28によって分離されたソースおよびドレインフィンガ26と、n+ソースおよびn+ドレイン層4とを含む。図2Aに示すデバイスはまた、ソースおよびドレイン・オームコンタクト5と、ショットキーコンタクト6とを含む。また、自己整列型メタライゼーションを介して形成されたソース、ドレインおよびゲートコンタクト8も示されている。また、図2Aに示すように、このデバイス構造は、表面不動態化層7を含む。
【0017】
図2Bは、第2の実施形態による自己整列型パワーSiC MESFET構造の略断面図を示す。図2Bに示すデバイスは、図2Aに示すデバイスと構造が類似する。しかしながら、このデバイスはまた、オプションのn型層3aを含む。
【0018】
図2Aおよび図2Bに示すデバイスは、表面不動態化層7を含む。しかしながら、表面トラップ密度が高いような条件下でさえも、ドレイン電流への表面においてトラップされた電荷の影響は、実質的になくなっている。図2Aに示す構造を有するデバイスに対する二次元(2−D)の数値解析により、ソース−ゲートおよびゲート−ドレインセグメントにおける表面の近傍において、電流は流れないということが判明した。より正確には、このデバイスのこれらのセグメントにおける電流フローは、ソースおよびドレインフィンガのバルク材料においては生じると示される。
【0019】
以下に、このデバイスの層の例示的なドープ濃度および厚みを記載する。
【0020】
【数1】

図3は、従来型デバイスと、本明細書に記載の自己整列型デバイスとの電流フローの比較を示す。特に図3は、従来型(左側)および自己整列型(右側)のp型バッファ層を有する半絶縁性基板上の4H−SiCパワーMESFET構造の電流フローおよびDC I−V特性の比較である。電流密度の分布をゼロゲートバイアスおよびゼロ界面トラップ密度においてシミュレーションし(上側)、異なる界面トラップ密度に対してI−V特性をシミュレーションした(下側)。界面トラップ密度(Dit)の異なる値に対して、Silvaco AtlasTM2−Dデバイスシミュレータを用いて、このシミュレーションを実行した。図3に示すシミュレーションでは、従来型および自己整列型MESFETは、同じ厚みならびに、チャネルおよびバッファ層に対して同じドープ密度を有する。
【0021】
上述したように、パワーSiC MESFETのゲートは、自己整列型プロセスを用いて形成され得る。自己整列型SiC MESFETの製造に対する略プロセスフローを図4に示す。この図は、自己整列型プロセスのみを示すが、例えば、自己整列型SiC MESFETの製造に対するデバイスのメサ分離およびエアーブリッジ形成の工程は含まない。
【0022】
図4に示すプロセスは、以下の工程を含む
工程1:ソースおよびドレインフィンガの規定
工程2:単層または多層の誘電性フィルムの成長または堆積
工程3:誘電性層を介した異方性プラズマエッチングおよびソース/ドレイン・オームコンタクトのアニール
工程4:蒸着または別の異方性堆積技術を用いたショットキーコンタクトおよび最終金属の堆積
工程5:誘電性層(単数または複数(任意))の等方性エッチング
デバイスのメサ分離およびエアーブリッジ形成は、既知の方法を用いて実行され得る。
【0023】
図5は、自己整列型金属(例えば、金)の堆積を可能にするゲートメタライゼーションプロセスを用いた結果を示す。このプロセスでは、ゲートの厚みは、トレンチの深さによってのみ限定される。図5の右下に、自己整列型プロセスの発展に用いられるテスト構造のSEM像を示す。これらの構造は、20×50μmのゲート外周および、1μmから2μmへと変化するソース/ゲートライン幅を有し、5kÅの厚みにおいてソース/ゲートAuメタライゼーションを受けた。1μm/1μmのソース/ゲートライン幅を有するテスト構造のクローズアップのSEM像を図5の左側に示す。提案する自己整列型MESFET構造については、ソース−ゲートの絶縁破壊電圧が、ゲート凹部の深さに関連し、広い範囲において調節可能である。
【0024】
多くの別のいわゆる「自己整列型」MESFET関連のプロセス(例えば、[6、7])とは異なり、本明細書に記載の自己整列型プロセスは、正に自己整列型である。デバイスの製造から、全てのクリティカルなアライメントステップを排除したからである。例えば、図5に示すデバイスに類似した0.4μm幅、5kÅ厚のゲート金属ラインを有する構造は、Karl Suss MJB−3コンタクトアライナを用いて作成された。
【0025】
記載したゲートメタライゼーション技術は、自己整列型ゲート、または、垂直パワースイッチあるいはVJFET、SITおよびBJTなどのRFデバイスの基部金属形成のために、用いられ得る。この技術はまた、パワーSiC MESFETなどのような、サブミクロンのゲート長を有するラテラルデバイスの製造において用いられ得る。
【0026】
図2A〜2Bおよび図4において例示的な実施形態を示したが、別の代替実施形態も可能である。例えば、デバイスの製造用に出発材料のスタックを形成するために、炭化ケイ素、サファイアまたはシリコン基板の上に、GaNエピタキシャル層(nおよびp型)が成長され得る。あるいは、導電性SiC基板(n型またはp型のいずれか)を備える基板材料が用いられ得る。用いられ得る別の例示的な基板材料は、半絶縁性のエピタキシャルに成長させたバッファ層を有する導電性SiC基板である。これは、例えば、Casadyらの「Silicon carbide and Related Wide−Bandgap Transistors on Semi−Insulating Epitaxy for High−Speed,High−Power Applications」(米国特許出願公開第2002/0149021−A1号、2002年10月17日公開)に記載されている。あるいは、基板材料として、熱伝導度の高い別のタイプのセラミックが用いられ得る(例えば、AlN、Al、BeOなど)。
【0027】
炭化ケイ素は、多数の(200よりも多くの)変形(多型)へと結晶化する。最も重要なのは、3C−SiC(立方晶、閃亜鉛鉱型);2H−SiC;4H−SiC;6H−SiC(六方晶、ウルツ型);15R−SiC(菱面体晶)である。しかしながら、電子の移動度が高いので、4Hの多型はパワーデバイスに対してより魅力的である。4H−SiCが望ましいが、本発明が、別のワイドバンドギャップ半導体材料(例えば、窒化ガリウム、リン酸インジウム、および、炭化ケイ素の別の多型)からなる本明細書に記載の自己整列型パワーSiC MESFETに適用可能であることは、理解される。
【0028】
自己整列型構造のSiC層は、既知の技術を用いて、ドナーまたはアクセプタ材料でその層をドープすることによって、形成され得る。例示的なドナー材料としては、窒素およびリンが挙げられる。窒素は、好適なドナー材料である。SiCをドープするための例示的なアクセプター材料としては、ホウ素およびアルミニウムが挙げられる。アルミニウムは、好適なアクセプター材料である。しかしながら、上記の材料は例示に過ぎず、炭化ケイ素にドープされ得る任意のアクセプターおよびドナー材料を用いることができる。本明細書に記載の自己整列型パワーSiC MESFETの種々の層のドープレベルおよび厚みを変更して、特定の用途に対して所望の特性を有するデバイスを生成することができる。同様に、デバイスの種々の特徴の大きさを変更して、特定の用途に対して所望の特徴を有するデバイスを生成することができる。
【0029】
SiC層は、適切な基板上のエピタキシャル成長によって形成され得る。この層は、エピタキシャル成長の間において、ドープされ得る。
【0030】
このデバイスのSiCエピタキシャル層に対する例示的なドープ濃度は以下のとおりである
n型ソース/ドレイン:>5×1018cm−3
n型チャネル:<1×1017cm−3(例えば、<5×1016cm−3);
オプションのn型層:5×1016cm−3〜3×1017cm−3
p型バッファ:1×1015cm−3〜3×1017cm−3(例えば、3×1015cm−3〜3×1017cm−3)。
【0031】
説明を目的として提供した例を用いて上記記載により本発明の原理を教示したが、本開示を読むことによって、本発明の真の範囲から逸脱せずに、形式および詳細において種々の変化がなされ得るということは、当業者には理解される。
【0032】
【数2】

【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、SiCパワーMESFETの略断面図である。
【図2A】図2Aは、第1の実施形態による自己整列型SiCパワーMESFETの略断面図である。
【図2B】図2Bは、第2の実施形態による自己整列型SiCパワーMESFETの略断面図である。
【図3】図3は、従来型(左側)および自己整列型(右側)SiCパワーMESFETの電流フローおよびDC IV特性の比較である。
【図4】図4は、自己整列型SiC MESFETの製造用の略工程である。
【図5】図5は、自己整列型ゲートのメタライゼーションプロセスの開発に用いられるテスト構造のSEM像(左および右下)と、ソース−ゲートのI−V曲線を示すカーブ−トレーサ画面(右上)を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
n型SiCの第2の層の上にあるn型SiCの第1の層の上の金属エッチマスクを用いて、該n型SiCの第1の層を選択的にエッチングすることであって、該n型SiCの第2の層は、該n型SiCの第1の層よりも低濃度のn型ドーパントでドープされており、該n型SiCの第2の層は、SiC基板層の上にあるp型SiCの層の上にあり、該エッチングすることが、各々が上面を有する複数の別個のレイズド領域を形成するように、該n型SiCの第1の層を貫通して該n型SiCの第2の層へとエッチングすることを包含し、該複数の別個のレイズド領域は、間隔が空いており、それによって、隣接するレイズド領域間に一つ以上の凹部を規定し、該一つ以上の凹部は、底面および側壁を有する、エッチングすることと、
該レイズド領域の上面の上にオームコンタクトを形成するように、該n型SiCの第1の層の上の該金属エッチマスクをアニールすることと、
該一つ以上の凹部の該底面および側壁を含む、該n型SiCの第1および第2の層の露光された面の上に、誘電性材料の一つ以上の層を堆積することと、
該n型SiCの第2の層を露光するように、該一つ以上の凹部の底面の上の該一つ以上の誘電性層を貫通して異方性エッチングすることと、
ゲート接合を形成するように、該一つ以上の凹部の中の該露光されたn型SiCの第2の層の上にショットキー金属を堆積することと
を包含する、半導体デバイスを作成する方法。
【請求項2】
前記金属エッチマスクがニッケルまたはアルミニウムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記n型SiCの第2の層よりも高濃度のn型ドーパントでドープされたn型層が、該n型SiCの第2の層と、前記SiC基板層の上のp型SiCの層との間にある、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記SiC基板が金属層の上にある、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記アニールすることが、前記誘電性材料の一つ以上の層を堆積することの前に行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ショットキー金属を堆積した後において、前記一つ以上の誘電性層をエッチングすることをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ショットキー金属と、前記一つ以上のレイズド領域の上面の上にあるオームコンタクトとの上に、金属を堆積することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記誘電性材料の一つ以上の層を堆積することが、前記n型SiCの第1および第2の層の露光された面の上にSiOの層を堆積することを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記誘電性材料の一つ以上の層を堆積することが、前記n型SiCの第1および第2の層の露光された面の上に、Siの層を堆積し、その後SiOの層を堆積することを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法によって作成される半導体デバイス。
【請求項11】
前記複数の別個のレイズド領域が細長く、大きいほうの次元と小さいほうの次元とを有し、該レイズド領域の大きいほうの次元が、互いに平行に向いている、請求項10に記載の半導体デバイス。
【請求項12】
前記複数のレイズド領域が、前記小さいほうの次元の方向において、一定の間隔で離れている、請求項11に記載の半導体デバイス。
【請求項13】
請求項2に記載の方法によって作成される半導体デバイス。
【請求項14】
請求項3に記載の方法によって作成される半導体デバイス。
【請求項15】
請求項9に記載の方法によって作成される半導体デバイス。
【請求項16】
SiC基板層と、
該SiC基板層の上にあるp型SiCのバッファ層と、
該バッファ層の上にあるn型SiCのチャネル層であって、該チャネル層は、間隔のある関係の複数のレイズド領域を備え、該レイズド領域は、上面を有し、底面と、隣接したレイズド領域の間の側壁とを有する一つ以上の凹部を規定する、チャネル層と、
該チャネル層の該レイズド領域の上面の上にあるn型SiCのソース/ドレイン層であって、該チャネル層よりも高濃度のn型ドーパントでドープされている、n型SiCのソース/ドレイン層と、
該n型SiCのソース/ドレイン層の上にある金属コンタクトと、
少なくとも1つの凹部の底面の上にあるショットキー金属のゲート領域と、
該一つ以上の凹部の側壁の上にある誘電性材料の一つ以上の層と
を備えた、半導体デバイスであって、
該ゲート領域が、該チャネル層との整流接合を形成し、該ゲート領域が、該凹部の側壁の間に整列されている、半導体デバイス。
【請求項17】
前記ゲート領域が、前記凹部の側壁の上にある前記一つ以上の誘電性層と接触する、請求項16に記載の半導体デバイス。
【請求項18】
前記ゲート領域が、前記凹部の側壁の上にある前記一つ以上の誘電性層と離間されている、請求項16に記載の半導体デバイス。
【請求項19】
前記バッファ層と前記チャネル層との間にn型SiC層をさらに備え、該バッファ層と該チャネル層との間の該n型SiC層が、前記チャネル層よりも高濃度のn型ドーパントでドープされている、請求項16に記載の半導体デバイス。
【請求項20】
前記SiC基板が金属層の上にある、請求項19に記載の半導体デバイス。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−529885(P2007−529885A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503110(P2007−503110)
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/008526
【国際公開番号】WO2005/089303
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(506291612)セミサウス ラボラトリーズ, インコーポレーテッド (12)
【Fターム(参考)】