説明

迷子・誘拐防止システム

【課題】従来の発明では、特定の施設内での誘拐防止にとどまっており、広範囲での迷子・誘拐防止には貢献しないものであり、また誘拐が発生した状態を自動判定することが出来ないために、誘拐が発生したことを認識するまでに時間がかかってしまうため、被害者を救出するまでに多くの時間を費やす結果を招きやすくなっていた。
【解決手段】本発明は、無線通信手段、位置検出手段、状態判定手段17、警報発令手段18を供えた携帯移動体通信端末1をサービス対象者(子供や高齢者)に所持させ、保護者移動体通信端末2、システムサーバ3、ローカルサーバ4、絶対位置情報送信手段5を連携させることによって、迷子及び誘拐事件早期認識、解決のための支援システムを提供し、更に誘拐事件等を未然に防ぐことを可能にしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に迷子・誘拐防止システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、子供の誘拐事件が多発しており社会的な問題となっているが、従来の発明では、特定の施設内での誘拐防止にとどまっており、広範囲での迷子・誘拐防止には貢献しないものであった。(例えば、特許文献1を参照)
また、誘拐が発生した状態を自動判定することが出来ないために、誘拐が発生したことを認識するまでに時間がかかってしまうため、被害者を救出するまでに多くの時間を費やす結果を招きやすくなっていた。
【特許文献1】特開2003−263689号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決できる迷子・誘拐防止システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。 請求項1記載の発明の要旨は、絶対位置情報受信手段と絶対位置検出手段と状態判定手段と警報発令手段とを有する対象者移動体通信端末と、
有線通信手段と広域無線通信手段と位置情報記憶手段と対象者端末登録手段と状態判定手段と警報発令手段とをするシステムサーバとを含み、
前記対象者移動体通信端末は相対位置検出手段と位置情報記憶手段とを具備することを特徴とする迷子・誘拐防止システムに存する。
請求項2記載の発明の要旨は、前記対象者移動体通信端末は前記絶対位置情報受信手段による絶対位置情報の受信が困難である場合に、前記相対位置検出手段により算出された相対位置情報を前記システムサーバに送信することと、
前記対象者移動体通信端末の広域無線通信手段が使用不能な場合に、前記位置情報記憶手段に最後に検出した絶対位置及びその後の相対位置情報を蓄積し続け、前記広域無線通信手段が使用可能になった時点で蓄積した情報を前記システムサーバに送信することとを特徴とする請求項1に記載の迷子・誘拐防止システムに存する。
請求項3記載の発明の要旨は、さらに、対象者端末登録手段と状態判定手段とを有する保護者移動体通信端末と、
有線通信手段と広域無線通信手段と域内無線通信手段と対象者端末登録手段と状態判定手段とを有するローカルサーバと
を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の迷子・誘拐防止システムに存する。
請求項4記載の発明の要旨は、前記システムサーバが、前記状態判定手段に定義付けられた許可エリアの外に前記対象者移動体通信端末が出た場合、あるいは前記対象者移動体通信端末の移動速度が予め設定されたしきい値を越えた場合、あるいは前記ローカルサーバにおいて前記広域無線通信手段或いは前記域内無線通信手段によって前記対象者移動体通信端末と行う通信が途絶えた場合に前記ローカルサーバの前記状態判定手段が異常状態と判定し前記システムサーバに前記有線通信手段或いは前記広域無線通信手段を用いて警報発令要求が送信された場合、あるいは前記対象者移動体通信端末と前記保護者移動体通信端末との通信が途絶えており且つ前記対象者移動体通信端末の移動速度が前記しきい値を越えた場合等に、前記システムサーバの前記状態判定手段が異常状態と判定し、前記保護者移動体通信端末に連絡通信を行うか或いは前記警報発令手段によって警察又は警備会社に警報を発令する機能を有することを特徴とする、請求項3に記載の迷子・誘拐防止システムに存する。
請求項5記載の発明の要旨は、絶対位置情報受信手段と絶対位置検出手段と状態判定手段と警報発令手段とを有し、さらに相対位置検出手段と位置情報記憶手段とを具備し
前記絶対位置情報受信手段による絶対位置情報の受信が困難である場合に、前記相対位置検出手段により算出された相対位置情報をシステムサーバに送信することと、
広域無線通信手段が使用不能な場合に、前記位置情報記憶手段に最後に検出した絶対位置及びその後の相対位置情報を蓄積し続け、前記広域無線通信手段が使用可能になった時点で蓄積した情報を前記システムサーバに送信することとを特徴とする対象者移動体通信端末に存する。
請求項6記載の発明の要旨は、有線通信手段と広域無線通信手段と位置情報記憶手段と対象者端末登録手段と状態判定手段と警報発令手段とを有し、対象者移動体通信端末の絶対位置情報及び/又は相対位置情報を受信することで前記状態判定手段において対象者の異常状態を判定し、保護者移動体通信端末に連絡通信を行うか或いは前記警報発令手段によって警察又は警備会社に警報を発令する機能を有することを特徴とするシステムサーバに存する。
請求項7記載の発明の要旨は、有線通信手段と広域無線通信手段と域内無線通信手段と対象者端末登録手段と状態判定手段とを有し、前記広域無線通信手段或いは前記域内無線通信手段によって対象者移動体通信端末と行う通信が途絶えた場合に前記状態判定手段が異常状態と判定しシステムサーバに前記有線通信手段或いは前記広域無線通信手段を用いて警報発令要求を送信することを特徴とするローカルサーバに存する。
【発明の効果】
【0005】
本発明の迷子・誘拐防止システムにおいては、対象者移動体通信端末は相対位置検出手段と位置情報記憶手段とを有するため、対象者移動体通信端末の絶対位置情報受信手段が絶対位置情報を受信できない場合にも最後に検出した絶対位置からの相対位置を検出し記憶できるため、対象者の位置把握を確実に行うことができる。さらに、相対位置検出手段によって対象者の移動速度を検出することができるため、誘拐状態などを迅速に判定することが可能となる。
【0006】
また、システムサーバ、保護者移動体通信端末及び対象者移動体情報端末が具備する状態判定手段により、予め定義されている異常状態であるとの判定を自動で行うことができるため、迅速にその後の対応を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に、図を参照しつつ本発明の実施形態を示す。
図1に、本発明の実施形態を示す。
本発明は、対象者移動体通信端末1、システムサーバ3、絶対位置情報送信手段5とで構成され、必要に応じ任意で保護者移動体通信端末2、ローカルサーバ4を構成に含んでも良い。絶対位置情報送信手段5は、GPSシステムにおける通信衛星や、携帯電話・PHS等の通信局であっても良い。通常移動許可エリア6はシステムサーバ3の管理下にあり、臨時移動許可エリア7はローカルサーバ4又は保護者移動体通信端末の管理下にある。通常移動許可エリア6及び臨時移動許可エリア7は、それぞれシステムサーバ又はローカルサーバの状態判定手段に移動許可エリアとして予め定義されている。
【0008】
図2に対象者移動体通信端末1の構成例を示す。対象者移動体通信端末1は、携帯電話やPHS等の広域に渡って通信可能な広域無線通信手段11、および無線LAN等の比較的小さな域内においてのみ通信可能な域内無線通信手段12を移動体通信手段として有し、絶対位置情報を受信する絶対位置情報受信手段13、絶対位置情報を用いて対象者移動体通信端末の現在位置を特定する絶対位置検出手段14、対象者移動体通信端末の相対位置を検出する相対位置検出手段15、システムサーバとの通信不能時及び絶対位置情報を受信できない時に対象者移動体通信端末の相対位置を記憶し続ける位置情報記憶手段16とをさらに有して構成される。また、警報発令手段18を有し、状態判定手段17において異常状態と判定される場合に広域無線通信手段11や域内無線通信手段12を通じて警報を発令する機能を有する。
【0009】
図3に保護者移動体通信端末2の構成例を示す。保護者移動体通信端末2は、広域無線通信手段21、域内無線通信手段22を移動体通信手段として有し、対象者端末登録手段23、状態判定手段24とをさらに有して構成される。
【0010】
図4にシステムサーバ3の構成例を示す。システムサーバ3は、有線通信手段31、広域無線通信手段32、位置情報記憶手段33、対象者端末登録手段34、状態判定手段35、警報発令手段36とで構成される。
【0011】
図5にローカルサーバ4の構成例を示す。ローカルサーバ4は、有線通信手段41、広域無線通信手段42、域内無線通信手段43、対象者端末登録手段44、状態判定手段45とで構成される。
【実施例1】
【0012】
以下に、本発明の実施形態を用いた実施例を詳細に示す。
対象者移動体通信端末1は、主に幼児、子供、老人といった、誘拐事件に遭遇したり、迷子になる可能性の高い保護対象者が所持する。対象者移動体通信端末1は、絶対位置情報送信手段5の送信する信号を絶対位置情報受信手段13によって受信し、絶対位置検出手段14単独、或いはシステムサーバ3と連携することによって、常時、自身の現在位置を算出し、広域無線通信手段11によってシステムサーバ3に送信する。
【0013】
一般に、屋内等の上空を見渡せない場所においては、GPS等の絶対位置情報を受信することは困難になる。そこで、絶対位置検出不能状態に陥った場合には、加速度計等を備えた相対位置検出手段14によって、移動方向及び移動速度を検出し、これら相対位置情報をシステムサーバ3に送信する。更に、広域無線通信手段11も使用不能な場所に移動した場合には、自らの位置情報記憶手段16に最後に検出した絶対位置及びその後の相対位置情報を蓄積し続け、広域無線通信手段11が使用可能になった時点で、蓄積した情報をシステムサーバ3に送信する。
【0014】
域内無線通信手段12及び域内無線通信手段22によって、対象者移動体通信端末1と保護者移動体通信端末2との通信が確立されている場合には、対象者保護者間通信確立情報を対象者移動体通信端末1か保護者移動体通信端末2の何れか、或いは双方の端末が、システムサーバ3に送信する。
【0015】
システムサーバ3の有するに状態判定手段35によって、予め定義されている異常状態と判定された場合、或いは、相対位置検出手段15によって検出された移動速度が、予め設定された速度を超えていて、且つ対象者保護者間通信が確立されておらず状態判定手段17において異常状態と判定された対象者移動体通信端末1は、域内無線通信手段12或いは広域無線通信手段11を用いて警報発令手段18によって異常状態を発令し続ける。
【0016】
保護者移動体通信端末2は、予め設定した識別子をもった対象者移動体通信端末1との間で域内無線通信手段12によって常に通信を確立しようとする。但し、対象者移動体通信端末1の監視はシステムサーバ3に任せる設定にすることも可能であり、この場合は、対象者移動体通信端末との間の通信を中止する。
【0017】
保護者移動体通信端末2は、対象者移動体通信端末1との距離を電界強度によって測定することが可能であり、域内無線通信手段11による通信が可能な状態においても、対象者移動体通信端末1との距離が予め設定したしきい値に近づいた場合、及びしきい値を越えた場合に、システムサーバ3に対して広域無線通信手段11或いは域内無線通信手段12によって警戒信号を発する。
【0018】
保護者移動体通信端末2は、システムサーバ3から、対象者移動体通信端末1の位置を受信することが出来る。
【0019】
システムサーバ3は、保護者移動体通信端末2によって登録された対象者移動体通信端末1の存在位置及び移動速度を常に監視する。保護者移動体通信端末2によって臨時移動許可エリアとしてローカルサーバ4が登録されたときには、設定された臨時期間において、システムサーバ3とローカルサーバ4の間に協力関係が締結され、ローカルサーバ4の助けを借りて、対象者移動体通信端末1の監視を行う。
【0020】
システムサーバ3は、対象者保護者通信確立情報を受信していない状態において、対象者移動体通信端末1が通常許可エリア6又は臨時許可エリア7の外に出た場合、或いは対象者移動体通信端末1の移動速度が、予め設定されたしきい値を越えた場合に、誘拐等の事件が発生した異常状態と判定し、保護者移動体通信端末2に連絡通信を行って処置の判断を仰ぐか、或いは、自動的に警察または契約している警備会社に警報を発令し、対象者の保護を求める。
【0021】
ローカルサーバ4は、主に屋内の遊戯施設等、対象者移動体通信端末1がGPS等の絶対位置情報を受信することが困難な場所に設置するもので、予めシステムサーバ3経由で保護者によって臨時許可エリアとして指定された場合には、対象者移動体通信端末の識別子を対象者端末登録手段44に登録する。
【0022】
ローカルサーバ4は、登録された対象者移動体通信端末1との間で、域内無線通信手段43によって常に通信を行っており、通信が途絶えた場合には異常状態が発生したと判定し、有線通信手段41又は広域無線通信手段42を用いて、システムサーバ3に対して警報発令要求を行う。
【0023】
異常状態発令中の対象者移動体通信端末1がローカルサーバ4の管理域内に進入した場合には、ローカルサーバ4は、有線通信手段41、又は広域無線通信手段42によって、システムサーバ3に通報する。通報を受けたシステムサーバ3は、保護者移動体通信端末2に連絡を取って処置の判断を仰ぐか、或いは、自動的に警察または契約している警備会社に警報を発令し、対象者の保護を求める。
【実施例2】
【0024】
対象者移動体通信端末1は、一人のユーザーに複数所有させることが出来る。これらの複数端末は域内無線通信手段12によって相互に通信をしており、これら端末間の通信が途絶えた場合には、双方の対象者移動体通信端末1が異常状態と判定してシステムサーバに連絡するか、又はシステムサーバ3は異常状態と判定して、警報を発令する。これによって、誘拐犯人によって1台のユーザー端末が廃棄されてしまった場合でも、十分な効力を発揮する。
【0025】
複数の対象者移動体通信端末1を一人のユーザーに所有させる場合には、2台目以降の対象者移動体通信端末1は、域内無線通信手段12を有しているだけでも良い。この場合、2台目以降の対象者移動体通信端末1との通信が途絶えた場合に、1台目の対象者移動体通信端末1が異常状態であると判定して、システムサーバ3に連絡する。
【0026】
同様に、対象者移動体通信端末1に温度センサーを追加することによって、誘拐犯人によって本端末が廃棄されてしまった場合に、ユーザー端末が設定温度以下、或いは設定温度以上になった場合に状態判定手段17が異常状態と判定して、システムサーバ3に連絡するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、無線通信手段、位置検出手段、状態判定手段、警報発令手段を供えた携帯移動体通信端末をサービス対象者(子供や高齢者)に所持させ、保護者移動体通信端末、システムサーバ、ローカルサーバ、位置情報送信手段を連携させることによって、迷子及び誘拐事件早期認識、解決のための支援システムを提供し、更に誘拐事件等を未然に防ぐことを可能にしている。
【0028】
本発明によれば、保護対象者の位置を常に監視することが出来る。また、通常、子供や高齢者が日常的に行動する範囲はごく限られているため、予め設定した通常移動許可エリアから外れたことをもって、事件に巻き込まれたと自動的に判定することが出来る。
【0029】
また、誘拐事件等は自動車を使って行われることが多いため、通常移動許可エリアであっても、通常想定外の速度で移動していることをもって、同様に異常状態に陥ったことを自動的に判定することが出来る。
【0030】
通常移動許可エリア内であっても、送迎バス等の交通手段で移動しているときには、通常想定外の速度で移動することになるが、同伴する送迎者が保護者移動体通信端末を所持して、対象者移動体通信端末と保護者移動体通信端末とがそれぞれ域内無線通信手段によって通信が確立されていることを、対象者移動体通信端末と保護者移動体通信端末の何れか、或いは双方がシステムサーバに通知することによって、システムサーバは異常状態との違いを識別することが出来る。
【0031】
更に、子供や高齢者が通常許可エリアから離れて別の場所に移動することは、通常、保護者が予め認識しているため、事前に移動先を臨時移動許可エリアに設定することによって、保護対象者が想定外の場所に移動しているか否かを自動的に判定することが出来る。通常移動許可エリアから、臨時許可エリアへの移動時には、送迎バス等による移動時と同様に、引率者が保護者移動体通信端末を所持することによって、システムサーバは異常状態との違いを識別することが出来る。
【0032】
以上のように、保護対象者の位置と移動速度を用いて、誘拐や迷子等の異常事態が発生したことをシステムによって判定することによって、異常状態の発生を認識するまでの時間を高速化することが出来る。これによって、事件が深刻化する前に早期解決が図れ、誘拐事件の早期解決は、誘拐事件発生の抑止に繋がる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態
【図2】本発明の対象者移動体通信端末の構成例
【図3】本発明の保護者移動体通信端末の構成例
【図4】本発明のシステムサーバの構成例
【図5】本発明のローカルサーバの構成例
【符号の説明】
【0034】
1 対象者移動体通信端末
11 広域無線通信手段
12 域内無線通信手段
13 絶対位置情報受信手段
14 絶対位置検出手段
15 相対位置検出手段
16 位置情報記憶手段
17 状態判定手段
18 警報発令手段

2 保護者移動体通信端末
21 広域無線通信手段
22 域内無線通信手段
23 対象者端末登録手段
24 状態判定手段

3 システムサーバ
31 有線通信手段
32 広域無線通信手段
33 位置情報記憶手段
34 対象者端末登録手段
35 状態判定手段
36 警報発令手段

4 ローカルサーバ
41 有線通信手段
42 広域無線通信手段
43 域内無線通信手段
44 対象者端末登録手段
45 状態判定手段

5 絶対位置情報送信手段



【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶対位置情報受信手段と絶対位置検出手段と状態判定手段と警報発令手段とを有する対象者移動体通信端末と、
有線通信手段と広域無線通信手段と位置情報記憶手段と対象者端末登録手段と状態判定手段と警報発令手段とをするシステムサーバとを含み、
前記対象者移動体通信端末は相対位置検出手段と位置情報記憶手段とを具備することを特徴とする迷子・誘拐防止システム。
【請求項2】
前記対象者移動体通信端末は前記絶対位置情報受信手段による絶対位置情報の受信が困難である場合に、前記相対位置検出手段により算出された相対位置情報を前記システムサーバに送信することと、
前記対象者移動体通信端末の広域無線通信手段が使用不能な場合に、前記位置情報記憶手段に最後に検出した絶対位置及びその後の相対位置情報を蓄積し続け、前記広域無線通信手段が使用可能になった時点で蓄積した情報を前記システムサーバに送信することとを特徴とする請求項1に記載の迷子・誘拐防止システム。
【請求項3】
さらに、対象者端末登録手段と状態判定手段とを有する保護者移動体通信端末と、
有線通信手段と広域無線通信手段と域内無線通信手段と対象者端末登録手段と状態判定手段とを有するローカルサーバと
を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の迷子・誘拐防止システム。
【請求項4】
前記システムサーバが、前記状態判定手段に定義付けられた許可エリアの外に前記対象者移動体通信端末が出た場合、あるいは前記対象者移動体通信端末の移動速度が予め設定されたしきい値を越えた場合、あるいは前記ローカルサーバにおいて前記広域無線通信手段或いは前記域内無線通信手段によって前記対象者移動体通信端末と行う通信が途絶えた場合に前記ローカルサーバの前記状態判定手段が異常状態と判定し前記システムサーバに前記有線通信手段或いは前記広域無線通信手段を用いて警報発令要求が送信された場合、あるいは前記対象者移動体通信端末と前記保護者移動体通信端末との通信が途絶えており且つ前記対象者移動体通信端末の移動速度が前記しきい値を越えた場合等に、前記システムサーバの前記状態判定手段が異常状態と判定し、前記保護者移動体通信端末に連絡通信を行うか或いは前記警報発令手段によって警察又は警備会社に警報を発令する機能を有することを特徴とする、請求項3に記載の迷子・誘拐防止システム。
【請求項5】
絶対位置情報受信手段と絶対位置検出手段と状態判定手段と警報発令手段とを有し、さらに相対位置検出手段と位置情報記憶手段とを具備し
前記絶対位置情報受信手段による絶対位置情報の受信が困難である場合に、前記相対位置検出手段により算出された相対位置情報をシステムサーバに送信することと、
広域無線通信手段が使用不能な場合に、前記位置情報記憶手段に最後に検出した絶対位置及びその後の相対位置情報を蓄積し続け、前記広域無線通信手段が使用可能になった時点で蓄積した情報を前記システムサーバに送信することとを特徴とする対象者移動体通信端末。
【請求項6】
有線通信手段と広域無線通信手段と位置情報記憶手段と対象者端末登録手段と状態判定手段と警報発令手段とを有し、対象者移動体通信端末の絶対位置情報及び/又は相対位置情報を受信することで前記状態判定手段において対象者の異常状態を判定し、保護者移動体通信端末に連絡通信を行うか或いは前記警報発令手段によって警察又は警備会社に警報を発令する機能を有することを特徴とするシステムサーバ。
【請求項7】
有線通信手段と広域無線通信手段と域内無線通信手段と対象者端末登録手段と状態判定手段とを有し、前記広域無線通信手段或いは前記域内無線通信手段によって対象者移動体通信端末と行う通信が途絶えた場合に前記状態判定手段が異常状態と判定しシステムサーバに前記有線通信手段或いは前記広域無線通信手段を用いて警報発令要求を送信することを特徴とするローカルサーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−302099(P2006−302099A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−125065(P2005−125065)
【出願日】平成17年4月22日(2005.4.22)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】