説明

酸と酸化気体との混合を使用した表面処理のための方法および装置

【解決手段】処理対象とされるウエハ表面の層に、気液分散系、すなわち硫酸中にオゾンの発泡体が含まれたものが適用されるように、気体オゾンと加熱硫酸とを組み合わせることによって、枚葉式フロントエンドウェット処理ステーションにおける、イオン注入されたフォトレジストの除去が改善された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無機酸と酸化気体との混合を使用して半導体ウエハなどの物品の表面を処理するための方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハは、集積回路の製造中に、様々なウェット処理段階を経る。そのうちの1つは、ウエハからのフォトレジストの除去である。ウェットプロセスによってフォトレジストが剥ぎ取られるとき、その剥ぎ取りに使用される化学組成の1つは、過酸化水素と混合された硫酸溶液(SPM:a solution of sulfuric acid mixed with hydrogen peroxide)である。SPMプロセスは、使い切られた酸化剤を補充するために、処理中にH22の追加を必要とし、これは、酸と過酸化物との混合を希釈しそれゆえにその反応性を低下させる水を加えることになる。
【0003】
SOM(硫酸とオゾンとの混合:sulfuric acid ozone mixture)プロセスも、提案されている。これらのプロセスは、オゾンが硫酸と反応してジペルオキソ硫酸すなわちペルオキソニ硫酸(H228)を形成するように硫酸中にオゾンを溶解させることを伴う。ただし、酸性水溶液中では、反応は、次式で示されるように、やはり水を生成する。
【0004】
2HSO4-+O3 <===> O2+H2O+S282-
【0005】
硫酸と反応しないオゾンは、そのまま硫酸溶液中に溶解することができ、それゆえに、剥ぎ取り対象とされる材料に対する酸化剤として機能する。
【0006】
米国特許第6,701,941号は、脱イオン水が、処理対象とされるウエハ上に層を形成し、かつ、オゾンが、処理チャンバ内において、液体層を通って処理対象ウエハ表面へ拡散すると言われる場所の層から離れたところに存在するように、脱イオン水とオゾンとを、処理チャンバ内へ混合吐出することを記述している。
【発明の概要】
【0007】
本出願の発明者らは、ウエハからフォトレジストを剥ぎ取るための既存の技術が、完全に満足のいくものではないことを発見した。これは、例えばホウ素またはヒ素によるウエハのドーピング中に、後続の剥ぎ取りをより達成困難にする比較的高速のイオン注入をフォトレジストが経ていた場合に、とりわけ顕著である。
【0008】
その問題に対処するための発明者らによる努力は、無機酸と酸化気体との混合を使用して半導体ウエハなどの物品の表面を処理するための新しい方法および装置を生み出した。本発明にしたがうと、酸化気体(好ましくは、酸素、窒素、または二酸化炭素などオゾンの生成に必要とされるその他の気体と組み合わされたオゾン)および(好ましくは加熱された)無機酸は、結果得られる処理流体が処理対象物品の表面と接触される直前に組み合わされ、処理流体の混合および吐出の条件は、分散系、すなわち酸化気体の気泡が無機酸中に分散されてなる発泡体の形態を、処理流体がとるように制御される。
【0009】
本出願の発明者らは、このような処理流体が、オゾンを硫酸中に溶解されるSOMプロセスなどの従来の処理液と比べて、流体の反応性を思いのほか増加させることを発見した。
【0010】
本発明の方法および装置は、半導体ウエハに対する使用に限定されず、光ディスクやLCDディスプレイパネルの製造に使用される、例えばガラスマスタやマザーパネルなどの、その他の材料の表面の処理においても、ならびに上述された基板の処理中に使用される処理チャンバの表面の洗浄においても応用性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
当業者にならば、添付の図面を参照にして与えられる本発明の好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明を読むことによって、本発明のその他の目的、特徴、および利点が明らかになる。
【0012】
【図1】本発明の一実施形態にしたがった、半導体ウエハの表面を処理するための装置を示した概略図である。
【0013】
【図2】本発明の一実施形態にしたがった。半導体ウエハの表面を処理するための方法の幾つかの工程の大筋を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1では、枚葉式ウェット処理のために、周囲の処理チャンバC内において、スピンチャック1によって直径300mmの半導体ウエハが保持されている。このようなスピンチャックは、例えば、参照によって明示的に全体を本明細書に組み込まれた共同所有の米国特許第4,903,717号に記載されている。上述されたように、フォトレジストは、先行する例えばホウ素またはヒ素によるイオン注入段階中にドーピングを経ている場合に、ウェットプロセスによる剥ぎ取りに対する抵抗が増し、これは、半導体デバイスのFEOL(生産ラインの前半の工程、front end of line)製造中にウェットプロセスによる剥ぎ取りが実施される場合に起こりうる。
【0015】
この実施形態では、処理流体の吐出器2は、処理流体を自由流としてウエハ上へ吐出するように構成された吐出ノズル4を伴う吐出アーム3を含む。ノズル開口は、3〜300mm2の範囲の、好ましくは10〜100mm2の断面積を有する。
【0016】
処理流体は、それぞれの導入ライン5および6からの、好ましくは硫酸である加熱された無機酸の送入と、好ましくは気体オゾンである酸化気体の送入とを、混合合流部7において組み合わせることによって形成される。無機酸は、0.5〜5L/分の範囲の流量で液体を混合ステーションに供給するように適応された液体供給部8から導入され、酸化気体は、0.2〜2L/分の範囲の流量で気体を混合ステーションに供給するように適応された気体供給部9から導入される。
【0017】
酸化気体と無機酸とが組み合わされる混合合流部7の場所は、吐出ノズル4の吐出開口から、実測の管長にして好ましくは2m以下、より好ましくは1m以下である。この実施形態では、無機酸を混合合流部へ運ぶ導管10および混合合流部7から吐出ノズル4へ至る導管の下流部分11は、各自、混合合流部7から吐出ノズル4へ至る導管の上流部分12よりも直径が大きい。具体例として、導管10および下流部分11の直径が8分の3インチ(約9.5mm)であるのに対し、上流部分12の直径は4分の1インチ(約6.4mm)である。
【0018】
混合合流部7は、導入ライン5と6とがおおよそ直角で出会うT字型結合部の形態を有する。あるいは、導入ライン6は、混合合流部7においてオゾン気体を無機酸に同軸方向に流入させられるように、導入ライン5に入り込んで導入ライン5と一直線に揃うことができる。この後者の代案は、液体と気体とが、共通の方向に移動する間に組み合わされること、およびそれゆえに混合合流部7における乱流の発生が低減されることを可能にすることができる。混合合流部7における乱流混合は、選択されたその他のプロセスパラメータおよびコンポーネント寸法に応じて、望ましいことも望ましくないこともある。
【0019】
この実施形態の装置は、酸化気体と混合される前に無機酸を加熱するための加熱器13も含む。この実施形態では、無機酸は、硫酸であり、加熱器13は、該酸を、100〜220℃の、好ましくは110〜180℃の範囲の温度に加熱する。オゾンは、温度の上昇とともに硫酸に溶けにくくなるので、これらの温度範囲内への酸の加熱は、硫酸へのオゾン気体の溶解を促進しない。
【0020】
本明細書で言及される無機酸および硫酸は、このような酸の水溶液を含むことを意図されるが、このような溶液は、比較的高濃度であることが好ましく、すなわち、初期濃度が少なくとも80質量%、好ましくは少なくとも90質量%であることが好ましい。硫酸の場合は、98.3%の質量パーセントを有する濃硫酸を使用することが可能である。
【0021】
この実施形態の装置は、当該分野で知られるように、回転するウエハから振り落とされた後の流体を集めることができる流体収集器14、余分な気体を排出させる気体分離器15、および残った液体をプロセスタンクに戻し、そこから、気液混合が用意される混合合流部7に供給することができる再利用システム16も含む。
【0022】
流量制御部17は、気体を追加される前の液体ライン内における流れを測定するための流量計を含み、流量を所望の値に調整することができる。
【0023】
本明細書で説明される各種パラメータの適切な選択は、混合合流部7において無機酸と酸化気体とを混合させて、処理流体を構成する気液混合を形成することを可能にするので、流体は、連続相としての液体と、分散相として気体との混合物である。具体的には、分散相は、吐出される流体の少なくとも10体積%(好ましくは少なくとも20体積%)を構成する。気液混合における(例えば気体の体積%としての)気体対液体の比率は、20〜90体積%に及ぶことができるが、最も好ましくは、分散された気相は、処理流体の30〜50体積%を構成する。
【0024】
加熱器13は、無機酸を、酸化気体と混合される前に100〜220℃の範囲の(好ましくは110〜180℃の範囲の)温度TLに加熱する。ウエハ表面に供給されるときの気液混合の温度は、混合温度よりも約1〜5K低い。混合合流部7に到達するときの無機酸の温度は、100〜220℃の範囲、好ましくは150〜180℃の範囲である。
【0025】
この実施形態における吐出ノズル4は、おおよそ4分の1インチ(約6.4mm)の断面積を有することが好ましく、複数の8分の1インチ(約3.2mm)の管を1本の2分の1インチ(約1.3cm)の管につなぐことによって形成されてよい。
【0026】
ウエハWは、処理流体がその上に吐出されている間に回転していることが好ましく、ウエハの回転速度は、0〜1000rpmの、好ましくは30〜300rpmの範囲であって、時間とともに変化する速度であることが好ましい。無機酸は、0.5〜2リットル毎分(Lpm)の範囲の体積流量で供給され、酸化ガスは、0.1〜2Lpmの体積流量で供給される。混合合流部7の下流において、処理流体の体積流量は、好ましくは0.7〜5Lpmの範囲である。
【0027】
無機酸の濃度は、約80〜98質量%に及ぶことが好ましく、硫酸の場合は、純度が約98.3%の濃硫酸を含む。より好ましくは、無機酸の濃度は、少なくとも90質量%である。
【0028】
酸化気体供給部9は、好ましくはオゾン生成器である。この点について、そして当業者に知られるように、オゾン(O3)は、通常は純気体として提供されるのではなく、生成されたオゾンが約80〜98質量%の酸素(O2)と約1〜20質量%の範囲のオゾンとを含むように、例えば純酸素を無音静電放電によって反応させることによって生成される。本明細書でオゾン気体として言及されるものは、オゾンに富んだ酸素気体を含む。
【0029】
オゾンに富んだ酸素気体の温度は、混合合流部7に近づくときは例えば約20〜25℃などの室温であってよく、ただし、混合の際に、最高約50℃の酸温度まで気体を予熱することが好ましい。
【0030】
吐出アーム3は、ブームスイングとして動作するように、したがって、回転しているウエハに相対的にそのウエハを横断して水平方向に移動するように構成することができる。ブームスイング運動の速度および範囲は、ウエハ表面全域における処理流体の均等な温度分布を促すのに十分な広さおよび速さであり、そうして、ウエハ表面における処理の一様性を向上させる。
【0031】
処理流体がウエア表面を横断して流れる際におよび処理流体がウエハ表面上にあるときに、その発泡/分散特性が維持されることを保証するためには、無機酸と酸化気体との混合と、結果得られる処理流体とウエハ表面との接触との間における距離および/または時間が、比較的短いことが重要である。
【0032】
図2では、ウエハは、ウエハ表面上における処理流体の接触特性および流動特性を促進するために、工程S1において、先ず、ウェッティングなどの随意の前処理を経る。次に、工程S2において、無機酸および酸化気体がそれぞれの導入ラインへ供給され、混合合流部7において組み合わされる。こうして生成された処理流体は、工程S3において、ウエハ表面上へ吐出される。ウエハWは、工程S1、S2、およびS3のいずれかまたは全ての工程中に、上述されたrpmで回転されていてよい。
【0033】
流体は、3〜300mm2の範囲の、より好ましくは10〜100mm2の範囲の断面積を有するノズル開口(または複数のノズル開口)から、0.1〜10m/s(好ましくは0.3〜3m/s)の範囲の速度の流れの形でウエハ表面上へ吐出されることが好ましい。これらの直線速度は、吐出ノズル4を通る流量だけでなく、ノズル4とウエハWとの間の相対運動の関数でもある。
【0034】
上述されたように、流体は、連続相としての無機酸と、分散相として気体との混合(気液混合)であり、ここで、気体は、酸化気体である。適切な酸化気体には、O2、N2O、NO2、NO、およびそれらの混合などがある。好ましい酸化気体は、少なくとも100ppmの濃度でオゾンを含有しており、最も好ましい酸化気体は、約1〜20質量%の範囲のオゾンと、バランス酸素と、意図的でない不純物とを含有するO2/O3混合物である。
【0035】
液体および気体は、結果得られる処理流体がノズルから吐出される前に、好ましくは最長で2秒間、より好ましくは最長で1秒間にわたって混ぜ合わされる。
【0036】
流体は、混合前における酸温度が100〜220℃、好ましくは110〜180℃、より好ましくは150〜180℃であり、かつ、混合前における気体温度が好ましくは10〜50℃である状態で、自由流としてウエハ表面上に吐出されることが好ましい。
【0037】
2SO4を使用するとき、直径300mmの半導体ウエハ上における処理流体の滞留時間は、好ましくは約30〜240秒であり、合計処理時間(すなわち、事前ウェッティング工程およびすすぎ工程を含む)は、約90〜420秒である。
【0038】
このプロセス段階の終結において、液体酸の供給は、工程S5において気体の供給が停止される前に(好ましくは少なくとも5秒前に、より好ましくは少なくとも10秒前に)、工程S4において停止されることが好ましい。
【0039】
上述のように、処理中および処理後に、流体は集められ、余分な気体は排出され、残った液体はプロセスタンク8に戻され、そこから、気液混合が生成される混合合流部7に供給される。
【0040】
処理流体の液体部分が回収され、再利用されるのに伴って、酸強度は、何度かの処理サイクルを経て徐々に降下する。酸強度は、タンク8に新鮮な酸を追加することによって回復させることができ、代わりまたは追加として、タンク8にH22を追加することによって処理流体の酸化力を増加させることもできる。
【0041】
連続する処理サイクルにわたって収集器14を部分的に排水することによって、供給タンク8を空にする必要を回避することができる。具体的に言うと、酸供給タンク8は、回収された液体の一部がコレクタ14から排水され、かつ、一部がタンク8へ再循環されるとき、稼働状態を維持することができる。酸化流体によるウエハの処理が完了した後、工程S6では、随意のウエハすすぎが実施される。
【0042】
上記の実施形態において、完全な再循環を想定すると、40リットルの酸供給タンク8は、500〜100枚のウエハの処理に供する。ただし、タンクサイズと化学剤の寿命との間の関係は、常に直線であるとは限らない。
【0043】
以下の机上の実施例は、特に好ましいプロセスパラメータを示すことを意図されたものである。
【0044】
実施例1:
気液混合の温度が150℃
混合合流部に導入される前の液体(硫酸)の温度が150℃
吐出ノズルの開口の断面積が72mm2(8分の3インチ(約9.5mm)開口の場合)
ウエハのスピン速度が150rpm
液体の体積流量が1.6L/分
気体の体積流量が0.6L/分
混合の体積流量が2.2L/分
開口における吐出速度が1m/秒
気液混合中の気体対液体の比率が27体積%
硫酸の濃度(質量%)が97〜80質量%
ガス中のオゾン(10質量%)、バランス酸素、および意図的でない不純物
【0045】
実施例2:
気液混合の温度が153℃
混合合流部に導入される前の液体(硫酸)の温度が140℃
吐出ノズルの開口の断面積が30mm2(4分の1インチ(約6.4mm)開口の場合)
ウエハのスピン速度が100rpm
液体の体積流量が0.6L/分
気体の体積流量が1.6L/分
混合の体積流量が2.2L/分
開口における吐出速度が1m/秒
気液混合中の気体対液体の比率が(例えば気体の体積%として)70体積%
硫酸の濃度(質量%)が96〜88質量%
ガス中のオゾン(12質量%)、バランス酸素、および意図的でない不純物
【0046】
本発明は、その各種の好ましい実施形態に関連して説明されてきたが、これらの実施形態は、発明を例示するために提供されたにすぎないこと、ならびに添付の特許請求の範囲の真の範囲および趣旨によって与えられる保護の範囲を制限する名目として使用されるべきでないことが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化流体によって物品の表面を処理するための方法であって、
処理対象とされる物品の表面上へ酸化流体を吐出することを備え、
前記酸化流体は、無機酸と酸化気体との混合物であり、前記酸化流体は、前記無機酸の連続相内に前記酸化気体の気泡の分散相がある形態を有し、前記分散相は、前記酸化流体の少なくとも10体積%を構成する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記物品は、半導体ウエハであり、
前記処理対象とされる表面は、前処理段階中に注入されたイオンを含むフォトレジストを有する、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
前記半導体ウエハは、枚葉式処理ステーション内においてスピンチャック上に位置決めされる、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記流体は、3〜300mm2の範囲の断面積を有する少なくとも1つのノズル開口から、0.1〜10m/秒の範囲の速度の流れの形で前記表面上へ吐出される、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記無機酸は、少なくとも80質量%の濃度の無機酸水溶液、または純粋な酸である、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、
前記無機酸は、少なくとも90質量%の濃度の硫酸水溶液、または純粋な硫酸(発煙硫酸)である、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記酸化気体は、少なくとも100ppmの濃度でオゾンを含有する、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記酸化気体は、約1〜20質量%の範囲の濃度のオゾンと、約80〜98質量%の範囲の濃度の酸素とを含む、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、更に、
前記無機酸を、前記酸化気体と混合される前に100〜220℃の範囲の温度TLに加熱することを備える方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記温度TLは、150〜180℃の範囲である、方法。
【請求項11】
酸化流体によって物品の表面を処理するための装置であって、
前記流体を自由流としてウエハ上へ吐出するための吐出ノズルを伴う吐出アームを含む吐出器と、
無機酸の送入導管および酸化気体の送入導管と連通し、前記酸化流体を気液分散系の形で生成するように、および前記酸化流体を下流導管を通じて前記吐出ノズルに供給するように適応された混合合流部と、を備え、
前記ノズルは、3〜300mm2の範囲の断面積を有する開口を有し、前記混合合流部は、前記酸化流体が前記開口を出るときに気液分散系のままであるように、前記吐出ノズルから導管の長さにして2m以下のところに位置決めされる、装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置であって、
半導体ウエハを保持するように適応されたスピンチャックを備える枚葉式ウェット処理ステーションであり、前記ノズルは、前記酸化流体を、自由流で、前記半導体ウエハの上向き表面上へ、下向きに吐出するように、前記スピンチャックに相対的に位置決めされる、装置。
【請求項13】
請求項11に記載の装置であって、更に、
前記混合合流部の上流の前記無機酸を100〜220℃の範囲の温度に加熱するための加熱器を備える装置。
【請求項14】
請求項11に記載の装置であって、更に、
流量計を含む流量制御部を備え、前記流量計は、前記混合合流部の上流に位置決めされ、前記酸化気体と混合される前の前記無機酸の関連導管内における流量を測定するように構成される、装置。
【請求項15】
請求項11に記載の装置であって、
前記ノズル開口、前記混合合流部、前記無機酸の送入導管、および前記酸化気体の送入導管は、前記無機酸の連続相内に前記酸化気体の気泡の分散相を有する酸化流体を前記ノズル開口において生成できるように、互いに相対的に寸法および位置を決定され、前記分散相は、前記酸化流体の少なくとも10体積%を構成する、装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−512559(P2013−512559A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540513(P2012−540513)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【国際出願番号】PCT/IB2010/055027
【国際公開番号】WO2011/064684
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(510141648)ラム・リサーチ・アーゲー (11)
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH AG
【Fターム(参考)】