説明

電子部品の実装構造およびその実装方法

【課題】回路基板の両面にフリップチップ実装された電子部品と該回路基板との間に効率よくアンダーフィルを充填させることができる電子部品の実装構造と、その実装方法とを提供すること。
【解決手段】回路基板3の両面に別々にフリップチップ実装された半導体チップ1,2と該回路基板3との間の隙間6,8にアンダーフィル7が充填されており、回路基板3に設けた貫通孔9を介して半導体チップ1用のアンダーフィル7と半導体チップ2用のアンダーフィル7とを連続させた。貫通孔9の一方の開口端9aが隙間6の近傍に臨出して他方の開口端9bが隙間8内に臨出している場合には、液状アンダーフィル70を開口端9a付近の側方から隙間6内へ注入しながら、該アンダーフィル70を貫通孔9を介して隙間8内へ注入することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板の両面にフリップチップ実装された半導体チップ等の電子部品がいずれもアンダーフィル(封止樹脂)によって保護・補強されている電子部品の実装構造と、その実装方法とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、回路基板上にフリップチップ実装した半導体チップと該回路基板との間の隙間に封止樹脂としてアンダーフィルを介在させるという実装構造は広く採用されており、このアンダーフィルによって半導体チップの取付強度が高まるのみならずフリップチップ接合部を応力から保護することができるため、半導体チップと回路基板との電気的かつ機械的な接続の信頼性が高まる。
【0003】
かかる実装構造において、半導体チップと回路基板との間の隙間にアンダーフィルを充填させる際には、回路基板上で前記隙間に隣接する所定領域、具体的には平面視方形状の半導体チップの一辺の近傍に熱硬化性樹脂等からなる液状のアンダーフィルをディスペンサによって供給し、このアンダーフィルを毛細管現象を利用して前記隙間に注入するという手法が一般的である。そして、このアンダーフィルを加熱するなどして硬化させることにより、回路基板上にフリップチップ実装された半導体チップがアンダーフィルで保護・補強された状態となる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−165832号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、半導体チップ等の電子部品が回路基板の両面にフリップチップ実装され、これら両電子部品をそれぞれアンダーフィルによって保護・補強しようとする場合、従来はまず一方の電子部品と回路基板の一面との間に液状のアンダーフィルを注入して硬化させた後、他方の電子部品と回路基板の他面との間に液状のアンダーフィルを注入して硬化させる必要があった。しかしながら、同じアンダーフィルを注入して硬化させるという作業を2回繰り返すことは非効率的であり、アンダーフィルの形成に要する作業時間が長引いてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、回路基板の両面にフリップチップ実装された電子部品と該回路基板との間に効率よくアンダーフィルを充填させることができる電子部品の実装構造を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、かかる実装構造が容易に実現できる電子部品の実装方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の第1の目的を達成するため、本発明による電子部品の実装構造は、回路基板の一面にフリップチップ実装された第1の電子部品と該一面との間に存する第1の隙間にアンダーフィルが充填されていると共に、前記回路基板の他面にフリップチップ実装された第2の電子部品と該他面との間に存する第2の隙間にアンダーフィルが充填されており、前記第1および第2の隙間の少なくともいずれか一方と連通する貫通孔を前記回路基板に設け、前記第1の電子部品用のアンダーフィルと前記第2の電子部品用のアンダーフィルとを前記貫通孔を介して連続させるという構成にした。
【0007】
このように回路基板の一面にフリップチップ実装された第1の電子部品を保護・補強するためのアンダーフィルと、回路基板の他面にフリップチップ実装された第2の電子部品を保護・補強するためのアンダーフィルとが、回路基板の貫通孔を介して連続させてあると、第1の隙間内へ液状のアンダーフィルを注入する作業時に、第2の隙間内へ貫通孔を介して該アンダーフィルを注入することができる。そのため、これら第1および第2の隙間内へアンダーフィルを注入して硬化させる作業を一括して効率よく行うことができ、よってアンダーフィルの形成に要する作業時間を大幅に短縮することができる。なお、第1の電子部品や第2の電子部品は例えば半導体チップであり、アンダーフィルとしては例えばエポキシ系の熱硬化性樹脂が好適である。
【0008】
上記の構成において、貫通孔の一方の開口端が第1の隙間の近傍に臨出すると共に他方の開口端が第2の隙間内に臨出していると、アンダーフィルを貫通孔の一方の開口端の近傍から第1の隙間内と該貫通孔内へ注入することで、該アンダーフィルを第1の隙間内と第2の隙間内へほぼ同時に注入することができるため、アンダーフィルの注入に要する作業時間を大幅に短縮できる。また、アンダーフィルを注入する際に電子部品の外側へ広がるアンダーフィルの量は一般的に注入する側で多く反対側で少なくなるが、貫通孔付近の側方から第1の隙間内へアンダーフィルを注入することによって、第1の電子部品の外側へ広がるアンダーフィルの量を注入する側と反対側とで略同等に設定することができるため、第1の電子部品の周囲へのアンダーフィルの広がりを抑えて実装密度を高めることが可能となる。ただし、回路基板の貫通孔が第1の隙間と第2の隙間の両方と連通する位置に形成されていてもよく、その場合、一方の隙間(例えば第1の隙間)内へ側方から注入されたアンダーフィルの一部が貫通孔を介して他方の隙間(例えば第2の隙間)内へ流れ込んでいくため、一方の隙間内への注入量に比して他方の隙間内への注入量が少なくなるが、電子部品の大きさが異なり回路基板との間の隙間の体積が一方で大きく他方で小さい場合には、むしろこうすることによって第1および第2の隙間内へほぼ同時に液状のアンダーフィルを充填させることが可能となる。
【0009】
上記の第2の目的を達成するため、本発明は、回路基板の一面に第1の電子部品をフリップチップ実装して他面に第2の電子部品をフリップチップ実装した後、前記第1の電子部品と前記一面との間に存する第1の隙間にアンダーフィルを充填させると共に、前記第2の電子部品と前記他面との間に存する第2の隙間にアンダーフィルを充填させるという電子部品の実装方法において、前記回路基板が前記第1および第2の隙間の少なくともいずれか一方と連通する貫通孔を有しており、前記第1の隙間内へ液状のアンダーフィルを注入する作業時に前記貫通孔を介して前記第2の隙間内へ該アンダーフィルが注入されるようにした。
【0010】
このように回路基板の一面にフリップチップ実装された第1の電子部品と該一面との間に存する第1の隙間内へ液状のアンダーフィルを注入する作業時に、回路基板の他面にフリップチップ実装された第2の電子部品と該他面との間に存する第2の隙間内へ貫通孔を介して該アンダーフィルが注入されるようにしてあると、これら第1および第2の隙間内へ液状のアンダーフィルを注入して硬化させる作業を一括して効率よく行うことができるため、アンダーフィルの形成に要する作業時間を大幅に短縮することができる。なお、第1の電子部品や第2の電子部品は例えば半導体チップであり、アンダーフィルとしては例えばエポキシ系の熱硬化性樹脂が好適である。
【0011】
上記の実装方法において、貫通孔の一方の開口端が第1の隙間の近傍に臨出すると共に他方の開口端が第2の隙間内に臨出しており、液状のアンダーフィルが貫通孔の一方の開口端の近傍から第1の隙間内と該貫通孔内へ注入されるようにしておけば、アンダーフィルを第1の隙間内と第2の隙間内へほぼ同時に注入することができるため、アンダーフィルの注入に要する作業時間を大幅に短縮できる。また、アンダーフィルを注入する際に電子部品の外側へ広がるアンダーフィルの量は一般的に注入する側で多く反対側で少なくなるが、貫通孔付近の側方から第1の隙間内へアンダーフィルを注入することによって第1の電子部品の外側へ広がるアンダーフィルの量を注入する側と反対側とで略同等に設定することができるため、第1の電子部品の周囲へのアンダーフィルの広がりを抑えて実装密度を高めることが可能となる。ただし、回路基板の貫通孔が第1の隙間と第2の隙間の両方と連通する位置に形成されていてもよく、その場合、一方の隙間(例えば第1の隙間)内へ側方から注入されたアンダーフィルの一部が貫通孔を介して他方の隙間(例えば第2の隙間)内へ流れ込んでいくため、一方の隙間内への注入量に比して他方の隙間内への注入量が少なくなるが、電子部品の大きさが異なり回路基板との間の隙間の体積が一方で大きく他方で小さい場合には、むしろこうすることによって第1および第2の隙間内へほぼ同時に液状のアンダーフィルを充填させることが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の電子部品の実装構造によれば、回路基板の一面にフリップチップ実装された第1の電子部品と該一面との間に存する第1の隙間内へ液状のアンダーフィルを注入する作業時に、回路基板の他面にフリップチップ実装された第2の電子部品と該他面との間に存する第2の隙間内へ貫通孔を介してアンダーフィルを注入することができるため、これら第1および第2の隙間内へアンダーフィルを注入して硬化させる作業を一括して効率よく行うことができ、よってアンダーフィルの形成に要する作業時間を大幅に短縮することができる。
【0013】
また、本発明の電子部品の実装方法によれば、回路基板の一面にフリップチップ実装された第1の電子部品と該一面との間に存する第1の隙間内へ液状のアンダーフィルを注入する作業時に、回路基板の他面にフリップチップ実装された第2の電子部品と該他面との間に存する第2の隙間内へ貫通孔を介してアンダーフィルが注入されるようにしてあるため、これら第1および第2の隙間内へアンダーフィルを注入して硬化させる作業を一括して効率よく行うことができ、よってアンダーフィルの形成に要する作業時間を大幅に短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
発明の実施の形態を図面を参照して説明すると、図1は本発明の第1実施形態例に係る半導体チップを回路基板にフリップチップ実装した状態を示す説明図、図2は該半導体チップと回路基板との間にアンダーフィルを形成した実装構造を示す説明図、図3は該半導体チップと回路基板との間に液状アンダーフィルを供給して充填させるまでの過程を示す説明図である。
【0015】
図1に示すように、本実施形態例に係る半導体チップ1と半導体チップ2は同等の大きさのICチップであり、一方の半導体チップ1が回路基板3の図示上面にフリップチップ実装されていると共に、他方の半導体チップ2が回路基板3の図示下面にフリップチップ実装されている。各半導体チップ1,2の基板対向面(回路基板3との対向面)には多数のバンプ4,5がそれぞれ配設されており、バンプ4を介して半導体チップ1が回路基板3と電気的に接続され、かつバンプ5を介して半導体チップ2が回路基板3と電気的に接続されている。すなわち、半導体チップ1,2の基板対向面にはそれぞれバンプ4,5と接続される図示せぬ電極が形成されており、回路基板3にはバンプ4,5と接続される図示せぬ端子や配線パターンが形成されている。
【0016】
図2に示すように、半導体チップ1の基板対向面と回路基板3の図示上面との間の隙間6には封止樹脂であるアンダーフィル7が介在されており、同様に半導体チップ2の基板対向面と回路基板3の図示下面との間の隙間8にはアンダーフィル7が介在されている。このアンダーフィル7はエポキシ系の熱硬化性樹脂からなり、図3に示すように、液状アンダーフィル70を隙間6,8内に注入して硬化させることによって形成されている。こうしてアンダーフィル7が隙間6,8内に充填されているため、半導体チップ1,2はフリップチップ接合部が応力から保護されると共に取付強度が高まっており、それゆえ半導体チップ1,2と回路基板3との電気的かつ機械的な接続の信頼性が高まっている。また、本実施形態例においては、半導体チップ1用のアンダーフィル7と半導体チップ2用のアンダーフィル7とが回路基板3に設けた貫通孔9を介して連続している。この貫通孔9は、一方の開口端9aが隙間6の近傍に臨出して他方の開口端9bが隙間8内に臨出する位置に形成されている。
【0017】
隙間6,8内にアンダーフィル7を充填させる作業について説明すると、まず、図3(a)に示すように、回路基板3の図示上面側でディスペンサのノズル10を貫通孔9付近に向けて液状アンダーフィル70を供給する。この液状アンダーフィル70は毛細管現象によって隙間6内および貫通孔9内へ注入されていくため、時間の経過と共に図3(b)の状態から図3(c)の状態へと推移していく。つまり、液状アンダーフィル70は側方から隙間6内へ注入されていくと共に、貫通孔9を介して隙間8内へ注入されていく。そのため、貫通孔9の位置や大きさ等を適宜設定しておくことにより、隙間6,8内へ略同量の液状アンダーフィル70を偏りなく注入していくことが可能となる。そして、図3(d)に示すように、隙間6,8内に液状アンダーフィル70が完全に充填されたなら、加熱炉等で液状アンダーフィル70を加熱して硬化させることにより、図2に示すように、半導体チップ1,2を保護・補強するアンダーフィル7が得られる。
【0018】
以上説明したように本実施形態例にあっては、回路基板3の一面にフリップチップ実装された半導体チップ1を保護・補強するためのアンダーフィル7と、回路基板3の他面にフリップチップ実装された半導体チップ2を保護・補強するためのアンダーフィル7とが、回路基板3の貫通孔9を介して連続させてあり、隙間6内へ液状アンダーフィル70を注入する作業時に、貫通孔9を介して隙間8内へも該アンダーフィル70が注入できるようになっている。それゆえ、これら第1および第2の隙間6,8内へ液状アンダーフィル70を注入して硬化させる作業を一括して効率よく行うことができ、よってアンダーフィル7の形成に要する作業時間を大幅に短縮することができる。
【0019】
また、この第1実施形態例において回路基板3の貫通孔9は、一方の開口端9aが隙間6の近傍に臨出して他方の開口端9bが隙間8内に臨出する位置に形成されているため、液状アンダーフィル70を貫通孔9の開口端9a付近の側方から隙間6内へ注入しながら、該アンダーフィル70を貫通孔9を介して隙間8内へ注入できるようになっている。すなわち、液状アンダーフィル70を隙間6,8内へほぼ同時に注入することができるため、該アンダーフィル70の注入に要する作業時間を大幅に短縮できる。また、一般的に、液状アンダーフィルを注入する際に半導体チップの外側へ広がる該アンダーフィルの量は注入する側で多く反対側で少なくなるが、貫通孔9付近の側方から隙間6内へ液状アンダーフィル70を注入することによって、半導体チップ1の外側へ広がる液状アンダーフィル70の量を注入する側と反対側とで略同等に設定することができるため、図2に示すように、半導体チップ1の周囲へのアンダーフィル7の広がりが抑えられている。したがって、半導体チップ1とこれに隣接する別の電子部品との間隔を比較的狭く設定することができて、実装密度が高めやすくなっている。
【0020】
図4は本発明の第2実施形態例に係る半導体チップと回路基板との間に液状アンダーフィルを充填させた状態を示す説明図であり、図3と対応する部分には同一符号が付してあるため重複する説明は省略する。
【0021】
図4に示す第2実施形態例では、回路基板3の一面にフリップチップ実装された半導体チップ1に比して他面にフリップチップ実装された半導体チップ2が小さい点と、回路基板3の貫通孔9が隙間6と隙間8の両方と連通する位置に形成されている点とが前述した第1実施形態例と異なっている。つまり、この第2実施形態例では、ディスペンサのノズル10から供給される液状アンダーフィル70が貫通孔9から離れた領域に塗布されて毛細管現象によって隙間6内へ流れ込み、この隙間6内へ注入された液状アンダーフィル70の一部が貫通孔9を介して隙間8内へ流れ込むようになっている。したがって、液状アンダーフィル70の注入量は隙間6内のほうが隙間8内よりも多くなるが、半導体チップ2が半導体チップ1よりも小さいため隙間8の体積は隙間6の体積よりも小さく、それゆえ隙間8を充填させるために必要な液状アンダーフィル70の量は少なくてよい。したがって、この第2実施形態例のように貫通孔9を隙間6,8と連通させておくことによって、隙間6,8内へほぼ同時に液状アンダーフィル70を充填させることが可能となる。
【0022】
なお、半導体チップ1,2および貫通孔9の三者の相対位置は適宜選択可能であり、例えば貫通孔9を隙間8の中央部に臨出させておけば、この貫通孔9を介して隙間8内へ注入される液状アンダーフィル70が半導体チップ2の外側へほぼ均等に広がりやすくなるため、半導体チップ2とこれに隣接する別の電子部品との間隔を比較的狭く設定することができる。
【0023】
また、上記の実施形態例では、回路基板の両面にフリップチップ実装された半導体チップをアンダーフィルによって保護・補強する場合について説明したが、回路基板に半導体チップ以外の電子部品(例えば電子回路モジュール等)がフリップチップ実装されている場合にも、本発明を適用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1実施形態例に係る半導体チップを回路基板にフリップチップ実装した状態を示す説明図である。
【図2】図1に示す半導体チップと回路基板との間にアンダーフィルを形成した実装構造を示す説明図である。
【図3】図1に示す半導体チップと回路基板との間に液状アンダーフィルを供給して充填させるまでの過程を示す説明図である。
【図4】本発明の第2実施形態例に係る半導体チップと回路基板との間に液状アンダーフィルを充填させた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0025】
1 半導体チップ(第1の電子部品)
2 半導体チップ(第2の電子部品)
3 回路基板
4,5 バンプ
6 隙間(第1の隙間)
7 アンダーフィル(封止樹脂)
8 隙間(第2の隙間)
9 貫通孔
9a,9b 開口端
10 (ディスペンサの)ノズル
70 液状アンダーフィル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板の一面にフリップチップ実装された第1の電子部品と該一面との間に存する第1の隙間にアンダーフィルが充填されていると共に、前記回路基板の他面にフリップチップ実装された第2の電子部品と該他面との間に存する第2の隙間にアンダーフィルが充填されており、前記第1および第2の隙間の少なくともいずれか一方と連通する貫通孔を前記回路基板に設け、前記第1の電子部品用のアンダーフィルと前記第2の電子部品用のアンダーフィルとを前記貫通孔を介して連続させたことを特徴とする電子部品の実装構造。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記貫通孔の一方の開口端が前記第1の隙間の近傍に臨出し、前記貫通孔の他方の開口端が前記第2の隙間内に臨出していることを特徴とする電子部品の実装構造。
【請求項3】
請求項1または2の記載において、前記第1および第2の電子部品がいずれも半導体チップであることを特徴とする電子部品の実装構造。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項の記載において、前記アンダーフィルがエポキシ系の熱硬化性樹脂からなることを特徴とする電子部品の実装構造。
【請求項5】
回路基板の一面に第1の電子部品をフリップチップ実装して他面に第2の電子部品をフリップチップ実装した後、前記第1の電子部品と前記一面との間に存する第1の隙間にアンダーフィルを充填させると共に、前記第2の電子部品と前記他面との間に存する第2の隙間にアンダーフィルを充填させるという電子部品の実装方法であって、
前記回路基板が前記第1および第2の隙間の少なくともいずれか一方と連通する貫通孔を有しており、前記第1の隙間内へ液状のアンダーフィルを注入する作業時に前記貫通孔を介して前記第2の隙間内へ該アンダーフィルが注入されるようにしたことを特徴とする電子部品の実装方法。
【請求項6】
請求項5の記載において、前記貫通孔の一方の開口端が前記第1の隙間の近傍に臨出すると共に他方の開口端が前記第2の隙間内に臨出しており、液状のアンダーフィルが前記貫通孔の一方の開口端の近傍から前記第1の隙間内と該貫通孔内へ注入されるようにしたことを特徴とする電子部品の実装方法。
【請求項7】
請求項5または6の記載において、前記第1および第2の電子部品がいずれも半導体チップであることを特徴とする電子部品の実装方法。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか1項の記載において、前記アンダーフィルがエポキシ系の熱硬化性樹脂からなることを特徴とする電子部品の実装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−87349(P2010−87349A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−256397(P2008−256397)
【出願日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】