説明

3次元測定装置

【課題】測定対象物に投影される縞の像の歪みを防止することができ、また、影の問題や、ハレーションの問題等を解消することができる3次元測定装置を提供すること。
【解決手段】3次元測定装置100は、投影部20と、撮像部30とを含む。投影部20は、基板10に向けて垂線を下ろしたときの基板の表面(投影面)との交点3の周囲の領域である投影可能領域2に縞を投影可能とされる。撮像部30は、投影可能領域2内に複数の撮像領域1を有する。投影可能領域2は、広範な領域とされているので、投影可能領域2内には複数の撮像領域1を設けることができる。撮像可能領域2内における撮像領域1の位置等は、影あるいはハレーションの影響の排除等を目的として設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位相シフト法等を使用して測定対象物を3次元測定する3次元測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリント基板等の測定対象物の品質を検査する方法として、測定対象物を撮像して得られた画像を解析して、測定対象物の品質を検査する方法が用いられている。2次元的な画像解析では、測定対象物の欠け、凹み等の高さ方向の欠陥検出が困難であるため、近年においては、3次元的な画像解析により測定対象物の3次元形状を測定して、測定対象物の品質を検査する方法が用いられるようになってきている。
【0003】
画像解析により測定対象物の3次元形状を測定する方法として、光切断法の一種である位相シフト法(時間縞解析法)が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載の3次元計測装置は、半田が印刷されたプリント基板を載置する載置台と、プリント基板の表面に対して斜め上方から縞状の光パターンを照射する照明装置とを備える。また、3次元計測装置は、縞状の光パターンが照射された部分をプリント基板の真上から撮像するCCDカメラと、画像処理や演算処理を実行する制御装置とを備える。
【0005】
照射装置は、光パターンの位相を1/4ピッチずつずらしながらプリント基板に対して光パターンを照射する。CCDカメラは、位相がずらされる度に光パターンが照射されたプリント基板の画像を撮像し、合計で4枚の画像を取得する。制御装置は、取得された4枚の画像の画像処理を実行し、位相シフト法に基づいて、プリント基板の座標毎の高さを算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−169433号公報(段落[0033]、[0042]〜[0044]、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、プリント基板等の測定対象物の検査領域には、基準面に対して突出する半田、あるいは、基準面に対して凹んでいる溝等の検査対象が形成されている。この検査対象に縞状の光パターンが照射されると、測定対象物の表面上に影ができてしまう。また、検査対象に縞状の光パターンが照射された場合に、検査対象に入射される光の角度によっては、ハレーションが生じてしまう場合がある。この場合、検査対象の3次元形状を正確に算出することができない。
【0008】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、影の問題や、ハレーションの問題などを解消することができる3次元測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る3次元測定装置は、投影部と、撮像部と、制御部とを具備する。
前記投影部は、測定対象物に向けて垂線を下ろしたときの前記測定対象物上の交点の周囲の領域である投影可能領域に縞を投影可能とされる。
前記撮像部は、前記投影可能領域内に、縞が投影された前記測定対象物を撮像する複数の撮像領域を有する。
前記制御部は、前記撮像部により撮像された画像に基づいて、前記測定対象物を3次元測定するための処理を実行する。
【0010】
この3次元測定装置では、投影部は、測定対象物に向けて垂線を下ろしたときの前記測定対象物上の交点の周囲の領域である投影可能領域に縞を投影することが可能とされる。従って、この形態では、投影部により、広範囲での縞の投影が可能である。そして、この広範囲の投影可能領域が有効活用され、この投影可能領域内に、複数の撮像領域が配置される。これにより、例えば、複数の撮像領域を投影可能領域内の適切な位置に配置して、測定対象物の検査領域をこれらの撮像領域で撮像することで、検査領域内の検査対象による影の問題やハレーションの問題を解消することができる。あるいは、例えば、測定対象物が2以上の検査領域を有する場合には、この2以上の検査領域を2以上の撮像領域に同時に位置させて、撮像部により同時に撮像することで、高速に複数の検査領域の3次元形状を算出することができる。
【0011】
上記3次元測定装置は、移動部をさらに具備していてもよい。
前記移動部は、前記測定対象物と、前記複数の撮像領域との相対位置を移動させる。
この場合、前記制御部は、前記移動部による前記相対位置の移動を制御して、前記測定対象物内の1つの検査領域を前記複数の撮像領域のうちの2以上の撮像領域の位置に順次移動し、前記撮像部を制御して、前記検査領域が前記撮像領域の位置に合わされる度に前記検査領域を撮像してもよい。
【0012】
この3次元測定装置では、測定対象物と複数の撮像領域との相対位置を移動して、測定対象物内の1つの検査領域を異なる撮像領域でそれぞれ撮像することができる。これにより、例えば、検査領域内の検査対象に生じる影を相殺することができる適切な位置に撮像領域をそれぞれ配置して、この撮像領域でそれぞれ1つの検査領域を撮像することで、影の問題を解消することができる。
【0013】
また、この3次元測定装置では、1つの検査領域を異なる撮像領域でそれぞれ撮像することができるので、例えば、ある撮像領域で検査領域を撮像した場合にハレーションが生じてしまっても、他の撮像領域で検査対象を撮像することで、ハレーションの問題を解消することができる。
【0014】
上記3次元測定装置が、前記移動部をさらに具備する場合、前記制御部は、前記移動部による前記相対位置の移動を制御して、前記測定対象物内の2以上の検査領域を、前記複数の撮像領域のうち2以上の撮像領域の位置に同時に位置させ、前記撮像部を制御して、前記2以上の検査領域を同時に撮像してもよい。
【0015】
この3次元測定装置では、2以上の検査領域を2以上の撮像領域に同時に位置させて、撮像部により同時に撮像することができるので、高速に複数の検査領域の3次元形状を算出することができる。
【0016】
上記3次元測定装置において、前記制御部は、第1のモードと、第2のモードとを切り替え可能であってもよい。
前記第1のモードでは、前記制御部は、前記移動部による前記相対位置の移動を制御して、前記測定対象物内の1つの検査領域を前記複数の撮像領域のうちの2以上の撮像領域の位置に順次移動し、前記撮像部を制御して、前記検査領域が前記撮像領域の位置に合わされる度に前記検査領域を撮像する。
前記第2のモードでは、前記制御部は、前記移動部による前記相対位置の移動を制御して、前記測定対象物内の2以上の検査領域を、前記複数の撮像領域のうち2以上の撮像領域の位置に同時に位置させ、前記撮像部を制御して、前記2以上の検査領域を同時に撮像する。
【0017】
この3次元測定装置では、影等の問題を解消して精密に検査領域を検査することが可能な第1のモードと、2以上の検査領域を撮像部により同時に撮像して高速に検査領域の3次元形状を算出することが可能な第2のモードとを任意に切り替えることができる。
【0018】
上記3次元測定装置において、前記複数の撮像領域のうち少なくとも1つの撮像領域は、前記投影可能領域において、他の撮像領域に対して180°±90°の範囲の位置に配置されていてもよい。これにより、適切に検査対象に生じる影の影響を排除することができる。
【0019】
上記3次元測定装置において、前記複数の撮像領域のうち少なくとも1つの撮像領域は、前記投影領域において、前記他の撮像領域に対して180°±45°の範囲の位置に配置されていてもよい。これにより、適切に検査対象に生じる影の影響を排除することができる。
【0020】
上記3次元測定装置において、前記複数の撮像領域のうち少なくとも1つの撮像領域は、前記投影可能領域において、0°、±90°及び180°から外れた位置に配置されていてもよい。これにより、適切にハレーションの影響を排除することができる。
【0021】
上記3次元測定装置において、前記複数の撮像領域のうち少なくとも1つの撮像領域は、前記投影可能領域において、±45°及び±135°から外れた位置に配置されていてもよい。これにより、適切にハレーションの影響を排除することができる。
【0022】
上記記載の3次元測定装置であって、前記複数の撮像領域のうち少なくとも1つの撮像領域は、前記投影可能領域において、0°、±45°、±90°、±135°及び180°から外れた位置に配置されていてもよい。これにより、適切にハレーションの影響を排除することができる。
【0023】
上記3次元測定装置において、前記複数の撮像領域のうち少なくとも1つの撮像領域は、前記投影可能領域における前記交点からの距離が他の撮像領域とは異なっていてもよい。これにより、測定精度と測定レンジが他の撮像領域とは異なる撮像領域を配置することができる。
【0024】
上記3次元測定装置において、前記撮像部は、前記複数の撮像領域に対応する複数の撮像器を有していてもよい。
【0025】
上記3次元測定装置において、前記撮像部は、前記複数の撮像領域のうち、2以上の撮像領域を単独で撮像可能な撮像器を有していてもよい。
これにより、撮像器の数を減らすことができるので、コストを削減することができる。
【0026】
上記3次元測定装置において、前記撮像部が2以上の撮像領域を単独で撮像可能な撮像器を有している場合、前記3次元測定装置は、反射部と、駆動部とをさらに具備していてもよい。
前記駆動部は、前記複数の撮像領域のうちの1つの撮像領域からの光を前記撮像器に入射させる第1の入射状態と、他の撮像領域からの光を前記反射部により前記撮像器に導いて前記撮像器に入射させる第2の入射状態とを切り替えるように前記反射部を駆動する。
【0027】
上記3次元測定装置において、前記投影部は、前記投影可能領域のうち、前記複数の撮像領域以外の領域に縞が投影されないように、前記縞の投影を制限するマスクを有していてもよい。
これにより、投影可能領域内において余計な領域に縞が投影されることで、乱反射が撮像部に入射してしまい検査領域の測定精度が低下してしまうことを防止することができる。
【発明の効果】
【0028】
以上説明したように、本発明の一形態によれば、影の問題や、ハレーションの問題などを解消することができる3次元測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態に係る3次元測定装置を示す図である。
【図2】3次元測定装置によって3次元測定される測定対象物の一例を示す図である。
【図3】投影部の光学系を示す図である。
【図4】遮光マスクを示す平面図である。
【図5】基板上に投影される縞の様子を示す平面図であり、投影可能領域と、撮像領域との関係を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る3次元測定装置の制御部の処理を示すフローチャートである。
【図7】検査領域が第1の撮像領域に位置する場合に、検査領域内に形成された半田等の検査対象によって生じる影の様子を示す図である。
【図8】検査領域が第2の撮像領域に位置する場合に、検査対象によって生じる影の様子を示す図である。
【図9】影の影響を排除するための複数の撮像領域の位置を説明するための図であり、検査対象が各撮像領域に位置する場合にできる影の様子を示す図である。
【図10】検査対象が各撮像領域に位置する場合にできる影の様子を示す図である。
【図11】検査対象が各撮像領域に位置する場合にできる影の様子を示す図である。
【図12】検査対象が各撮像領域に位置する場合にできる影の様子を示す図である。
【図13】本発明の他の実施形態における、投影可能領域内の複数の撮像領域の配置を示す図である。
【図14】ハレーションの影響を排除するための複数の撮像領域の位置を説明するための図であり、検査対象が各撮像領域に位置する場合のハレーションの影響を示す図である。
【図15】検査対象が各撮像領域に位置する場合のハレーションの影響を示す図である。
【図16】検査対象が各撮像領域に位置する場合のハレーションの影響を示す図である。
【図17】検査対象が各撮像領域に位置する場合のハレーションの影響を示す図である。
【図18】他の実施形態に係る3次元測定装置の処理を示すフローチャートである。
【図19】撮像領域が、0°、±45°、±90°、±135°及び180°から外れた位置に配置された場合のハレーションの影響を示す図である。
【図20】本発明のさらに別の実施形態における、投影可能領域内の複数の撮像領域の配置を示す図である。
【図21】2以上の撮像領域を単独で撮像可能な撮像器の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0031】
<第1実施形態>
[3次元測定装置100の全体構成及び各部の構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係る3次元測定装置100を示す図である。図2は、3次元測定装置100によって3次元測定される測定対象物10の一例を示す図である。
【0032】
図2に示すように、本実施形態では、3次元測定装置100により3次元測定される測定対象物10の一例として、複数の検査領域11(11A〜11J)を有する基板10を例に挙げて説明する。検査領域11には、例えば、検査対象12(図7、図8等参照)としての半田等が印刷されている。図2に示す例では、基板10は、10個の検査領域11を有している。
【0033】
図1に示すように、3次元測定装置100は、基板10を載置するステージ45と、ステージ移動機構46(移動部)と、投影部20と、撮像部30と、制御部41と、記憶部42と、表示部43と、入力部44とを有する。
【0034】
投影部20は、例えば、プロジェクタ等により構成され、基板10の表面(投影面)に対して光軸4が垂直となるように配置される。
【0035】
図3は、投影部20の光学系21を示す図である。図4は、遮光マスク26を示す平面図である。図5は、基板10上に投影される縞の様子を示す平面図であり、投影可能領域2と、撮像領域1との関係を示す図である。
【0036】
図3に示すように、投影部20は、光学系21を含む。光学系21は、光源22と、光源22からの光を集光する集光レンズ23と、集光レンズ23により集光された光を通過させて縞を形成する位相格子24と、位相格子24を通過した光を基板10の表面上に投影する投影レンズ25とを有する。光学系21は、その全体の光軸4が基板10の表面に対して垂直とされる。
【0037】
光源22としては、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、水銀ランプ、LED(Light Emitting Diode)等が挙げられるが、光源22の種類は、特に限定されない。位相格子24は、複数のスリットを有しており、この複数のスリットにより正弦波状に輝度が変化する縞を形成して、基板10の表面上に投影させる。
【0038】
位相格子24には、スリットが形成された方向と直交する方向(X軸方向)に位相格子24を移動させる、図示しない格子移動機構が設けられている。この格子移動機構は、制御部41の制御に応じて、位相格子24を移動させ、基板10に投影される縞の位相をシフトさせる。なお、位相格子24、格子移動機構の代わりに、格子状の縞模様を表示する液晶格子等が用いられても構わない。
【0039】
図3及び図5を参照して、投影部20は、投影部20から基板10に向けて垂線を下ろした場合における、垂線と基板10の表面(投影面)との交点3の周囲の領域に縞を投影可能とされる。以降では、上記垂線と、基板10の表面(投影面)との交点3の周囲の領域であって、縞を投影可能な領域を投影可能領域2とよぶ。本実施形態では、上記したように、光軸4が基板の表面に対して垂直とされているので、投影部20から基板10に向かう垂線と、光軸とが一致する。従って、この実施形態では、光軸と基板の表面(投影面)との交点3の周囲の領域が投影可能領域2とされる。ここで、投影部20の光軸4が基板10の表面に対して垂直とされることで、投影部20は、投影可能領域2の全体に、像の歪み(ディストーション)のない均等な幅の縞を投影可能とされる。なお、光軸4が基板の表面に対して傾くと、縞の像に歪みが生じてしまう場合がある。
【0040】
投影可能領域2内には、複数の撮像領域1(1A、1B)が配置されている。この撮像領域1で、縞が投影された検査領域11が撮像される。投影可能領域2は、上記交点3を中心とした広範な領域とされているので、投影可能領域2内に撮像領域1を複数個設けることが可能である。さらに、投影部20は、投影可能領域2全体に、像の歪みのない均等な幅の縞を投影することができるので、投影可能領域2内であれば、どのような位置であっても、撮像領域1を配置することができる。
【0041】
投影可能領域2内における撮像領域1の個数や、位置は、影の影響の排除、ハレーションの影響の排除、検査速度の向上等を目的として、任意に設定することができる。
【0042】
本実施形態の説明では、一例として、影の影響を排除する目的で、投影可能領域2内に複数の撮像領域1が配置されている場合について説明する。撮像領域1の個数については、2以上とされるが、理解の容易化のために、本実施形態では、第1の撮像領域1A及び第2の撮像領域1Bの2つであるとして説明する。第1の撮像領域1A及び第2の撮像領域1Bは、互いに上記交点3を中心として反対側(180°)の位置に配置されている。なお、投影可能領域2内における撮像領域1の相対位置については、後に詳述する。
【0043】
図3及び図4を参照して、投影レンズ25の下方の位置には、遮光マスク26が設けられている。ここで、投影可能領域2内において、第1の撮像領域1A及び第2の撮像領域1B以外の領域に縞が投影されると、乱反射が生じて撮像部30に入射してしまい検査対象12の測定精度が低下してしまう恐れがある。
【0044】
そこで、本実施形態では、投影可能領域2のうち、第1の撮像領域1A及び第2の撮像領域1B以外の領域に縞が投影されないように、縞の投影を制限する遮光マスク26を設けることとしている。遮光マスク26は、例えば、円形の薄板部材に開口27(27A、27B)を設けることで形成される。開口27A、27Bは、投影可能領域2内に配置された第1の撮像領域1A及び第2の撮像領域1Bに対応する位置に設けられる。
【0045】
この遮光マスク26により、図5に示すように、第1の撮像領域1A及び第2の撮像領域1B以外の領域に縞が投影されることを制限することができる。これにより、乱反射が撮像部30に入射されてしまい、半田等の検査対象12の測定精度が低下してしまうことを防止することができる。
【0046】
図3では、遮光マスク26は、投影レンズ25の下方の位置に配置されているが、遮光マスク26の位置は、光源22と集光レンズ23の間、集光レンズ23と位相格子24の間、あるいは、位相格子24と投影レンズ25の間であっても構わない。
【0047】
再び図1を参照して、撮像部30は、第1の撮像領域1A及び第2の撮像領域1Bに対応する第1の撮像器31及び第2の撮像器32を有する。第1の撮像器31及び第2の撮像器32は、それぞれ、CCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を含む。また、第1の撮像器31及び第2の撮像器32は、撮像領域1からの光を撮像素子の撮像面に結像させる結像レンズ等の光学系を含む。第1の撮像器31及び第2の撮像器32は、制御部41の制御に応じて、縞が投影された基板10上の検査領域11を撮像する。
【0048】
ステージ45は、基板10を保持することが可能とされている。ステージ移動機構46は、制御部41からの駆動信号に応じて、ステージ45をXY方向に移動させる。ステージ移動機構46は、ステージ45をXY方向に移動させることで、基板10の検査領域11と、撮像領域1との相対位置を変化させる。
【0049】
表示部43は、例えば、液晶ディスプレイ等により構成され、制御部41の制御に応じて、基板10上の検査領域11の3次元画像等を表示する。入力部44は、キーボード、マウス、タッチパネル等により構成され、ユーザからの指示を入力する。
【0050】
記憶部42は、3次元測定装置100の処理に必要な各種のプログラムが記憶されるROM(Read Only memory)等の不揮発性のメモリと、制御部41の作業領域として用いられるRAM(Random Access memory)等の揮発性のメモリとを有する。
【0051】
制御部41は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成され、記憶部42に記憶された各種のプログラムに基づき、3次元測定装置100を統括的に制御する。例えば、制御部41は、ステージ移動機構46を制御して、検査領域11と、撮像領域1との相対位置を変化させて検査領域11と撮像領域1との位置を合わせたり、格子移動機構を制御して、基板10に投影される縞の位相をシフトさせたりする。また、制御部41は、撮像部30を制御して縞が投影された検査領域11の画像を撮像したり、撮像された画像に基づいて位相シフト法により検査領域11の3次元形状を算出したりする。
【0052】
[動作説明]
図6は、3次元測定装置100の制御部41の処理を示すフローチャートである。
まず、3次元測定装置100の制御部41は、ステージ移動機構46を制御して、ステージ45を基板10の受け取り位置まで移動させ、基板受け渡し装置(図示せず)から、基板10を受け取る(ステップ101)。
【0053】
次に、制御部41は、ステージ移動機構46を制御してステージ45を移動させて、複数の検査領域11のうちの1つの検査領域11を、第1の撮像領域1Aの位置に合わせる(ステップ102)。この場合、例えば、複数の検査領域11のうち、図2中、左上に位置する検査領域11Aが第1の撮像領域1Aの位置に合わされる。次に、制御部41は、投影部20から光を照射して、第1の撮像領域1Aの位置に合わされた検査領域11に縞を投影させる(ステップ103)。
【0054】
図7は、検査領域11が第1の撮像領域1Aに位置する場合に、検査領域11内に形成された半田等の検査対象12によって生じる影の様子を示す図である。図7に示すように、検査領域11が第1の撮像領域1Aに位置する場合には、検査対象12の右側に影ができる。
【0055】
縞が投影されると、制御部41は、第1の撮像器31により、第1の撮像領域1Aにおいて、縞が投影された検査領域11を撮像する(ステップ104)。次に、制御部41は、格子移動機構を制御して位相格子24を移動させることで、検査領域11に投影される縞の位相をπ/2[rad]シフトさせる(ステップ105)。縞の位相をシフトさせると、次に、制御部41は、4枚の画像が撮像されたかを判定する(ステップ106)。
【0056】
4枚の画像が撮像されていない場合(ステップ106のNO)、制御部41は、ステップ104へ戻り、縞が投影された検査領域11を撮像する。そして、制御部41は、再び、縞の位相をπ/2シフトさせ(ステップ105)、再び、4枚の画像が撮像されたかを判定する(ステップ106)。これにより、それぞれ縞の位相が異なる合計4枚の画像が撮像される。
【0057】
4枚目の画像が撮像された場合(ステップ106のYES)、制御部41は、4枚の画像に基づいて、位相シフト法により、画像の各画素での高さを算出する(ステップ107)。この場合、制御部41は、4枚の画像から各画素(各座標(x、y))の輝度値を抽出し、以下の式(1)を適用することにより、各画素での位相φ(x、y)を算出する。そして、制御部41は、算出された各画素での位相φ(x、y)に基づいて、3角測量の原理を利用して、各画素の高さを算出する。
【0058】
なお、式(1)において、I(x、y)、Iπ/2(x、y)、Iπ(x、y)、I3π/2(x、y)は、それぞれ、縞の位相が0、π/2、π、3π/2である場合における各画素(各座標)の輝度値である。
φ(x、y)=Tan−1{I3π/2(x、y)−Iπ/2(x、y)}/{I(x、y)−Iπ(x、y)}・・・(1)
【0059】
なお、図7に示すように、半田等の検査対象12によって影となっている部分については、輝度が略ゼロとなってしまい、その画素(座標)では、各画像間で輝度値の差がないので、上記(1)において、位相φを算出することができない。従って、影となっている部分については、制御部41は、高さを算出することができない。
【0060】
各画素での高さを算出すると、次に、制御部41は、ステージ移動機構46を制御して、検査領域11と、撮像領域1A、1Bとの相対位置を変化させる。そして、制御部41は、先ほど第1の撮像領域1Aで撮像された検査領域11を、第2の撮像領域1Bの位置に合わせる(ステップ108)。第2の撮像領域1Bの位置に検査領域11が合わされると、検査領域11に縞が投影される(ステップ109)。
【0061】
図8は、検査領域11が第2の撮像領域1Bに位置する場合に、検査対象12によって生じる影の様子を示す図である。図8に示すように、検査領域11が第2の撮像領域1Bに位置する場合、半田等の検査対象12の左側に影が生じるが、図7において影になっていた検査対象12の右側には、縞を投影することができる。
【0062】
縞が投影されると、制御部41は、第2の撮像器32により、縞が投影された検査領域11を撮像する(ステップ110)。次に、制御部41は、格子移動機構を制御して位相格子24を移動させることで、第2の撮像領域1Bにおいて検査領域11に投影される縞の位相をπ/2[rad]シフトさせる(ステップ111)。次に、制御部41は、4枚の画像が撮像されたかを判定する(ステップ112)。
【0063】
それぞれ縞の位相が異なる合計4枚の画像が撮像された場合(ステップ112のYES)、制御部41は、4枚の画像に基づいて、位相シフト法により、画像の各画素での高さを算出する(ステップ113)。この場合、制御部41は、上記式(1)を使用して位相シフト法により、各画素(各座標)での高さを算出する。
【0064】
ここで、検査領域11が第1の撮像領域1Aに位置していた場合に影になっていた部分は、検査領域11が第2の撮像領域1Bに位置する場合には、影とされていない(図7、図8参照)。従って、制御部41は、ステップ107において、影が原因で高さを算出することができなかった画素(座標)を、ステップ108において補間することができる。これにより、制御部41は、検査領域11内の検査対象12の形状を正確に算出することができる。つまり、1つの検査領域11を複数の撮像領域1で撮像して、検査対象12の3次元形状を算出することで、影の影響を排除して、検査対象12の形状を正確に算出することができる。
【0065】
検査領域11の3次元形状が算出された場合、制御部41は、その3次元形状を表示部43に表示させる。ユーザは、その3次元画像を見て、基板10の検査領域11内に形成された検査対象12を検査する。表示部43に表示される画像は、影の影響が排除された精密な画像であるので、ユーザは、検査対象12の微細な欠陥も正確に判断することができる。
【0066】
次に、制御部41は、全ての検査領域11について、位相シフト法による検査領域11の3次元形状の算出が終了したかを判定する(ステップ114)。全ての検査領域11について、3次元形状の算出がされていない場合(ステップ114のNO)、制御部41は、次の検査領域11の3次元形状の算出に移行し(ステップ115)、その次の検査領域11を、第1の撮像領域1Aの位置に合わせる(ステップ101)。そして、ステップ101〜ステップ114までの処理を繰り返す。3次元形状が算出される検査領域11の順番は、特に制限はないが、例えば、検査領域11A、11B、11C・・11Jの順番とされる。
【0067】
基板10上の全ての検査領域11について、3次元形状の算出が終了した場合(ステップ114のYES)、制御部41は、ステージ移動機構46を制御して、基板10を排出位置まで移動させて、基板10を排出する(ステップ116)。そして、制御部41は、新たな基板10を基板受け渡し装置から受け取り、ステップ101〜116までの処理を実行する。
【0068】
図6の説明では、第1の撮像領域1A及び第2の撮像領域1Bの両方の撮像領域1で1つの検査領域11を撮像した後に、次の検査領域11の撮像に移行する場合について説明した。一方で、第1の撮像領域1Aで全ての検査領域11を撮像した後に、第2の撮像領域1Bで全ての検査領域11を撮像する方法が用いられても構わない。
【0069】
[影の影響を排除するための複数の撮像領域1の位置]
次に、影の影響を排除するための、投影可能領域2内における複数の撮像領域1の位置について説明する。
【0070】
図9〜図12は、影の影響を排除するための複数の撮像領域1の位置を説明するための図であり、検査対象12(12A〜12D)が各撮像領域1(1a〜1h)に位置する場合にできる影の様子を示す図である。図9〜図12は、それぞれ、基板10上の検査領域11において、横方向(0°)、縦方向(90°)、+45°の方向、−45°の方向へ向けて検査対象12が形成された場合の影の様子を示す図である。
【0071】
図9〜図12に示すように、基板10上の検査領域11内に形成された半田等の検査対象12(12A〜12D)は、一般的に一方向に長い直方体形状を有している場合が多い。そして、この場合、図9、図10に示すように、検査対象12(12A、12B)は、横方向(0°)(X軸方向)又は縦方向(90°)(Y軸方向)に向けて基板10上に形成されていることが最も一般的である。検査対象12が横方向、縦方向に向けて形成される形態の次に一般的な形態としては、図11、図12に示すように、検査対象12(12C、12D)が±45°の方向で形成される形態である。
【0072】
図9〜図12の説明では、投影可能領域2内における、2つの撮像領域1の相対位置について説明する。ここでの説明では、2つの撮像領域1のうち、一方の撮像領域1は、図中、撮像領域1aの位置(基準位置)に配置されていることとする。そして、一方の撮像領域1に対する他の撮像領域1の相対位置についての適切な位置について説明する。なお、投影可能領域2内における撮像領域1aの位置を0°として説明する。
【0073】
まず、図9及び図10を参照して、検査領域11内において検査対象12(12A、12B)が横方向、あるいは、縦方向に向けて形成されている場合について説明する。この場合、検査対象12が撮像領域1aに位置する場合には、検査対象12の右側に影ができる。
【0074】
撮像領域1aに対して±45°の角度の位置に位置する撮像領域1b、1hでは、検査領域11が撮像領域1aに位置する場合に影ができてしまった部分に影ができてしまう。一方、撮像領域1aに対して±90°、±135°、180°の角度の位置に位置する撮像領域1c、1g、1d、1f、1eでは、検査対象12が第1の撮像領域1aに位置する場合に影ができてしまった部分には、影ができない。
【0075】
つまり、検査対象12が横方向、あるいは、縦方向に向けて形成されている場合には、他の撮像領域1が、一方の撮像領域1に対して180°±90°の範囲内であれば、影の影響を適切に排除することができる。
【0076】
次に、図11及び図12を参照して、検査領域11内において検査対象12(12C、12D)が+45°、あるいは、−45°の方向へ向けて形成されている場合について説明する。この場合、検査対象12が撮像領域1aに位置する場合には、検査対象12の右側に影ができる。
【0077】
撮像領域1aに対して±45°、±90°の角度の位置に位置する撮像領域1b、1h、1c、1gでは、検査領域11が撮像領域1aに位置する場合に影ができてしまった部分に影ができてしまう。一方、撮像領域1aに対して±135°、180°の角度の位置に位置する撮像領域1d、1f、1eでは、検査対象12が撮像領域1aに位置する場合に影ができてしまった部分には、影ができない。
【0078】
つまり、検査対象12が基板10上で+45°の方向、あるいは、−45°の方向に向けて形成されている場合には、他の撮像領域1が、一方の撮像領域1に対して180°±45°の範囲内であれば、影の影響を適切に排除することができる。
【0079】
なお、他の撮像領域1が、一方の撮像領域1に対して180°±45°の範囲内であれば、検査対象12が横方向、縦方向、+45°の方向、−45°の方向のどの方向に向けて形成されている場合でも、影の影響を適切に排除することができる。
【0080】
図9〜図10の説明では、理解を容易にするために、1つの検査領域11に対して1つの検査対象12が設けられている場合について説明した。しかし、向きが異なる複数の検査対象12が1つの検査領域11内に形成されている場合もある。例えば、横方向、縦方向、+45°、−45°の方向の検査対象12A、12B、12C、12Dが、1つの検査領域11内に形成されている場合もある。このような場合においても、他方の撮像領域1が、一方の撮像領域1に対して180°±45°の範囲内であれば、影の影響を適切に排除することができる。
【0081】
<第2実施形態>
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態以降の説明では、上述の第1実施形態と同様の構成及び機能を有する部材等については、同様の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
【0082】
図13は、第2実施形態における、投影可能領域2内の複数の撮像領域1の配置を示す図である。図13に示す例では、投影可能領域2内において、0°の位置に第1の撮像領域1Cが配置され、135°の位置に第2の撮像領域1Dが配置されている。
【0083】
なお、第2実施形態では、第2の撮像領域1Dの位置が第1実施形態と異なっているので、これに合わせて、撮像部30(第2の撮像器32)の位置や、遮光マスク26の開口27の位置等も適宜変更される。
【0084】
第1の撮像領域1C及び第2の撮像領域1Dは、ハレーションの影響を排除する観点から、上記位置に配置されている。以降では、これについて説明する。
【0085】
図14〜図17は、ハレーションの影響を排除するための複数の撮像領域1の位置を説明するための図であり、検査対象12(12A〜12D)が各撮像領域1(1a〜1h)に位置する場合のハレーションの影響を示す図である。図14〜図17は、それぞれ、検査領域11内において横方向(0°)、縦方向(90°)、+45°の方向、−45°の方向へ向けて検査対象12が形成された場合のハレーションの影響を示す図である。
【0086】
半田等の検査対象12の長辺に対して垂直に光が照射されると、ハレーションが生じてしまう場合がある。従って、図14〜図17では、検査対象12の長辺に対して垂直に光が照射される場合に×印が付されている。また、検査対象12の短辺に対して垂直に光が照射された場合にもハレーションが生じてしまう場合がある。なお、検査対象12の短辺に対して垂直に光が照射された場合は、長辺に対して光が垂直に入射された場合に比べてハレーションが生じる可能性が低いので、この場合には、図中△印が付されている。その他の場合には、ハレーションが生じる可能性が低いので図中○印が付されている。
【0087】
まず、図14に示すように、横方向に向けて検査対象12Aが配置されている場合について説明する。この場合、検査対象12Aが±90°の撮像領域1c、1gに位置する場合には、検査対象12Aの長辺に対して光が垂直に照射されるので、ハレーションが生じてしまう場合がある(×印参照)。検査対象12Aが、0°、180°の撮像領域1a、1eに位置する場合、検査対象12Aの短辺に対して光が垂直に照射されるので、ハレーションが生じてしまう場合がある(△印参照)。一方、検査対象12Aが±45°、±135°の撮像領域1b、1h、1d、1fに位置する場合、検査対象12の長辺及び短辺に対して光が垂直には照射されない。従って、この場合、ハレーションが生じる可能性が低い(○印参照)。
【0088】
図15に示すように、縦方向に向けて検査対象12Bが配置されている場合、0°、180°の撮像領域1a、1eでは、検査対象12Bの長辺に光が垂直に照射される(×印参照)。±90°の撮像領域1c、1gでは、検査対象12Bの短辺に光が垂直に照射される(△印参照)。一方、±45°、±135°の撮像領域1b、1h、1d、1fでは、検査対象12の長辺及び短辺に対して光が垂直には照射されない(○印参照)。
【0089】
横方向又は縦方向に向けて配置された検査対象12A、12Bの辺に垂直に入射されることを回避するためには、複数の撮像領域1のうち、少なくとも1つの撮像領域1を、投影可能領域2内において0°、±90°、180°から外れた位置に配置すればよいことが分かる。このような観点から、第2の撮像領域1Dは、図13に示すように、投影可能領域2内において135°の位置に配置されている。
【0090】
図16に示すように、+45°の方向に検査対象12Cが配置されている場合、−45°、135°の撮像領域1h、1dでは、検査対象12の長辺に光が垂直に照射される(×印参照)。45°、−135°の撮像領域1b、1fでは、検査対象12の短辺に光が垂直に照射される(△印参照)。一方、0°、±90°、180°の撮像領域1a、1c、1g、1eでは、検査対象12Cの長辺及び短辺に対して光が垂直には照射されない(○印参照)。
【0091】
図17に示すように、−45°の方向に検査対象12Dが配置されている場合、45°、−135°の撮像領域1b、1fでは、検査対象12の長辺に光が垂直に照射される(×印参照)。−45°、135°の撮像領域1h、1dでは、検査対象12の短辺に光が垂直に照射される(△印参照)。一方、0°、±90°、180°の撮像領域1a、1c、1g、1eでは、検査対象12の長辺及び短辺に対して光が垂直には照射されない(○印参照)。
【0092】
±45°の方向に向けて配置された検査対象12C、12Dの辺に垂直に入射されることを回避するためには、複数の撮像領域1のうち、少なくとも1つの撮像領域1を、投影可能領域2内において±45°、±135°から外れた位置に配置すれよいことが分かる。このような観点から、第1の撮像領域1Cは、図13において、投影可能領域2において0°の位置に配置されている。
【0093】
[動作説明]
次に、第2実施形態に係る3次元測定装置100の動作について説明する。図18は、第2実施形態に係る3次元測定装置100の処理を示すフローチャートである。
【0094】
まず、3次元測定装置100の制御部41は、基板受け渡し装置から基板10を受け取り(ステップ201)、検査領域11が第1の撮像領域1Cで撮像される領域であるか否かを判定する(ステップ202)。
【0095】
図2を参照して、基板10の複数の検査領域11(11A〜11J)のうち、どの検査領域11が第1の撮像領域1Cで撮像され、どの検査領域11が第2の撮像領域1Dで撮像されるかについては、入力部44を介してユーザにより予め設定されている。例えば、複数の検査領域11のうち検査領域11A〜11Eに、+45°又は−45°の方向の検査対象12C、12Dが形成されており、検査領域11F〜11Jに、横向き又は縦向きの検査対象12A、12Bが形成されているとする。この場合、ユーザは、検査領域11A〜11Eを第1の撮像領域1Cで撮像するように設定し、検査領域11F〜11Jを第2の撮像領域1Dで撮像するように設定する。
【0096】
検査領域11が第1の撮像領域1Cで撮像されるべき領域である場合(ステップ202のYES)、制御部41は、検査領域11と、第1の撮像領域1Cとの位置を合わせる(ステップ203)。次に、制御部41は、投影部20により第1の撮像領域1Cに位置する検査領域11に縞を投影し(ステップ204)、縞の位相が異なる4枚の画像を取得する(ステップ205〜207)。
【0097】
なお、検査対象12に光(縞)が照射されるとき、検査対象12に入射される光は、検査対象12の辺に対して垂直には、入力されないので(図16、17参照)、ハレーションは、生じない。
【0098】
縞の位相が異なる4枚の画像が取得された場合(ステップ207のYES)、制御部41は、4枚の画像に基づいて、位相シフト法により、検査領域11の各画素(各座標)での高さを算出する(ステップ208)。
【0099】
ステップ202において、判定が否定的である場合(ステップ202のNO)、つまり、検査領域11が第2の撮像領域1Dで撮像されるべき領域である場合、制御部41は、検査領域11と、第2の撮像領域1Dとの位置を合わせる(ステップ209)。次に、制御部41は、第2の撮像領域1Dに位置する検査領域11に縞を投影し(ステップ210)、位相が異なる4枚の画像を取得する(ステップ211〜213)。
【0100】
なお、検査対象12に光(縞)が照射されるとき、検査対象12に入射される光は、検査対象12の辺に対して垂直には、入力されないので(図14、15参照)、ハレーションは生じない。
【0101】
位相の異なる4枚の画像が取得された場合(ステップ213のYES)、制御部41は、4枚の画像に基づいて、位相シフト法より、検査領域11の各画素(各座標)での高さを算出する(ステップ214)。
【0102】
検査領域11の各画素での高さを算出すると、次に、制御部41は、全ての検査領域11について、検査領域11の3次元形状の算出が終了したかを判定する(ステップ215)。全ての検査領域11について3次元形状の算出がされていない場合(ステップ215のNO)、制御部41は、次の検査領域11の3次元形状の算出に移行し(ステップ216)、ステップ201〜ステップ215までの処理を繰り返す。
【0103】
基板10上の全ての検査領域11について、3次元形状の算出が終了した場合(ステップ215のYES)、制御部41は、基板10を排出位置まで移動させて、基板10を排出する(ステップ217)。そして、制御部41は、新たな基板10を基板受け渡し装置から受け取り、ステップ201〜217までの処理を実行する。以上のような処理により、検査対象12の向きに関係なくハレーションの問題を解消することができる。
【0104】
[第2実施形態変形例]
図18に示す処理では、1つの検査領域11を第1の撮像領域1C及び第2の撮像領域1Dのうちの一方の撮像領域1に位置させて撮像する場合について説明した。一方、上述の第1実施形態と同様に、1つの検査領域11を第1の撮像領域1C及び第2の撮像領域1Dの位置に順次移動して、第1の撮像領域1C及び第2の撮像領域1Dで1つの検査領域11を撮像する処理が実行されてもよい。
【0105】
例えば、検査領域11において検査対象12が縦方向に配置されている場合を想定する。この場合、例えば、第1の撮像領域1Cで検査領域11を撮像した際に、検査対象12の長辺に垂直に光が入射してしまいハレーションが生じてしまう場合がある。しかし、第2の撮像領域1Dで検査領域11を撮像する際には、検査対象12の辺に対して光は垂直に入射されないので、ハレーションは、生じない。検査対象12が横方向、±45°に形成されている場合も同様であり、2つの撮像領域1のうち一方でハレーションが生じてしまっても、他方では、ハレーションは生じない。従って、1つの検査領域11を2つの撮像領域1C、1Dで撮像した場合にも、検査対象12の向きに関係なくハレーションの問題を解消することができる。
【0106】
2つの撮像領域1C、1Dで、1つの撮像領域1をそれぞれ撮像する場合、検査領域11をどちらの撮像領域1で撮像するかをユーザが設定する必要がないので、特に有効である。また、2つの撮像領域1C、1Dで、1つの撮像領域1をそれぞれ撮像する場合、向きが異なる複数の検査対象12が1つの検査領域11内に形成されている場合にもハレーションの問題を適切に解消することができる。
【0107】
また、2つの撮像領域1C、1Dで、1つの検査領域11をそれぞれ撮像する場合、影の問題とハレーションの問題を同時に解消し得る。すなわち、第2実施形態では、第2の撮像領域1Dは、第1の撮像領域1Cに対して180°±45°の範囲とされている(図9〜図12参照)。従って、2つの撮像領域1C、1Dで、1つの撮像領域1をそれぞれ撮像することで、検査対象12の向きに関係なく、影の問題とハレーションの問題を同時に解消することができる。
【0108】
図14〜図17の説明では、複数の撮像領域1のうち、少なくとも1つの撮像領域1を、投影可能領域2内において0°、±90°、180°、あるいは、±45°、±135°から外れた位置に配置するとして説明した。しかし、複数の撮像領域1のうち、少なくとも1つの撮像領域1を0°、±45°、±90°、±135°及び180°の位置から外すように配置してもよい。
【0109】
図19は、撮像領域1が、0°、±45°、±90°、±135°及び180°から外れた位置に配置された場合のハレーションの影響を示す図である。図19(A)〜(D)では、それぞれ、検査対象12が横方向(0°)、縦方向(90°)、+45°の方向、−45°の方向に形成されている場合が示されている。また、図19では、一例として、検査領域11が202.5°の位置に配置された場合が示されている。
【0110】
図19に示すように、0°、±45°、±90°、±135°及び180°から外れた位置に撮像領域11iが配置された場合、検査対象12の向きがどの向きであっても、検査対象12の辺に垂直に光(縞)が照射されない。従って、検査対象12の向きがどの向きであっても、ハレーションが生じてしまうことを防止することができる。
【0111】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る3次元測定装置100では、高精細モード(第1のモード)と、高速モード(第2のモード)とを切り替え可能である点で上述の各実施形態と異なっている。
【0112】
高精細モードは、1つの検査領域11を複数の撮像領域1の位置に順次移動して、複数の撮像領域1でそれぞれ1つの検査領域11を撮像するモードである。高速モードは、複数の検査領域11を複数の撮像領域1に同時に位置させて、複数の撮像領域1を同時に撮像するモードである。
【0113】
図20は、第3実施形態における、投影可能領域2内の複数の撮像領域1の配置を示す図である。図20に示すように、第3実施形態では、投影可能領域2内に5つの撮像領域1E、1F、1G、1H、1Iが配置されている。5つの撮像領域1E、1F、1G、1H、1Iは、それぞれ、0°、45°、135°、202.5°、270°の位置に配置されている。
【0114】
第3実施形態の説明では、0°、45°、135°、202.5°、270°の位置に配置されている撮像領域1を順番に、第1の撮像領域1E、第2の撮像領域1F・・、第5の撮像領域1Iと呼ぶ。
【0115】
なお、第3実施形態では、5つの撮像領域1を有しているので、例えば、この5つの撮像領域1に対応して、撮像部30は、5つの撮像器を有している。また、遮光マスク26の開口27も5つの撮像領域1に対応して、5つの撮像領域1の位置に対応する位置に5つ形成される。
【0116】
5つの撮像領域1は、影やハレーションの問題を解消する観点から上記した配置とされている。例えば、影の影響を排除するために、5つの撮像領域1のうち少なくとも1つの撮像領域1は、他の撮像領域1に対して、180°±90°(あるいは、180°±45°)の範囲に配置されている(図9〜図12参照)。また、ハレーションの影響を排除する観点から、第2の撮像領域1F及び第3の撮像領域1Gは、0°、±90°、180°から外れた位置に配置されている(図14、図15参照)。また、ハレーションの影響を排除する観点から、第1の撮像領域1E及び第5の撮像領域1Iは、±45°、±135°から外れた位置に配置されている(図16、図17参照)。また、ハレーションの影響を排除する観点から、第4の撮像領域1Hは、0°、±45°、±90°、±135°及び180°から外れた位置に配置されている(図19参照)。
【0117】
なお、第2の撮像領域1Fは、他の撮像領域1E、1G、1H、1Iとは、投影可能領域2の中心(光軸4と、基板10の表面との交点3)からの距離が異なっている。このような配置とすることにより、第2の撮像領域1Fでは、他の撮像領域1E、1G、1H、1Iと比べて、検査対象12に照射される光の照射角度が変わるので、測定精度と測定レンジを変化させることができる。一般的に、検査対象12に照射される光の照射角度が浅くなるほど分解能(測定精度)が向上する代わりに測定レンジが狭くなる。一方、位相シフト法では、検査対象12に照射される光の照射角度が深くなるほど分解能が低下する代わりに測定レンジが深くなる。
【0118】
[高精細モード]
まず、高精細モードについて説明する。高精細モードでは、典型的には、上述の第1実施形態等で説明した処理と同様の処理が実行される。例えば、高精細モードでは、制御部41は、1つの検査領域11を第1の撮像領域1E及び第4の撮像領域1Hの位置に順次移動して、第1の撮像領域1E及び第4の撮像領域1Hでそれぞれ1つの検査領域11を撮像する。
【0119】
使用される撮像領域1の組み合わせとしては、第1の撮像領域1Aと第4の撮像領域1Hとの組み合わせ、第1の撮像領域1Eと第3の撮像領域1Gとの組み合わせ、第3の撮像領域1Gと第5の撮像領域1Iとの組み合わせ等が挙げられる。なお、これらの組み合わせに限られず、勿論ほかの組み合わせであっても構わない。使用される撮像領域1の数は、2つに限られず、3つ以上であっても構わない。高精度モードでは、影やハレーションの問題を回避して精密な検査対象12の3次元画像を表示させることがでるので、ユーザは、精密に検査領域11を検査することができる。
【0120】
[高速モード]
次に、高速モードについて説明する。高精細モードと高速モードとの切り替えについては、入力部44を介したユーザからの指示に基づいて実行される。
【0121】
高速モードでは、制御部41は、複数の検査領域11を複数の撮像領域1に同時に位置させて、複数の検査領域11を複数の撮像領域1で同時に撮像する。例えば、基板10上に複数の検査領域11が図2に示すような位置では位置されていたとする。この場合、制御部41は、まず、検査領域11C、検査領域11Aを第1の撮像領域1E、第3の撮像領域1Gに同時に位置させて、2つの検査領域11C、11Aを同時に撮像する。また、制御部41は、検査領域11J、11I、11Hを第1の撮像領域1E、第3の撮像領域1G、第4の撮像領域1Hに同時に位置させて、3つの検査領域11J、11I、11Hを同時に撮像する。
【0122】
なお、10個の検査領域11のうち、同時に撮像すべき検査領域11は、予めユーザが入力部44を介して3次元測定装置100に設定しておく。他の5つの検査領域11B、11D〜11Gについては、制御部41は、例えば、第4の撮像領域1Hの位置に合わせて、第4の撮像領域1Hで撮像する。この例では、2つの検査領域11C、11Aを同時に撮像することができ、また、3つの検査領域11J、11I、11Hを同時に撮像することができるので、10個の検査領域11を7回の撮像回数(1回の撮像回数で、4枚の画像が取得)で撮像することができる。このように、高速モードでは、高速に検査領域11を撮像して、高速に検査対象12の3次元形状を算出することができる。
【0123】
ここでの説明では、2つあるいは3つの検査領域11を同時に撮像する場合について説明したが、4以上の検査領域11を4つ以上の撮像領域1に位置させて同時に撮像してもよい。
【0124】
第3実施形態に係る3次元測定装置100では、ユーザが高精細モードと高速モードとを任意に切り替えることができる。これにより、ユーザは、検査対象12を精密に検査する必要がある場合には、高精細モードを選択して精密な検査対象12の3次元画像を表示させることができる。一方、ユーザは、素早く検査対象12を検査する必要がある場合には、高速モードを選択して高速に検査対象12の3次元画像を表示させることができる。
【0125】
なお、第3実施形態の説明では、3次元測定装置100は、高精細モードと、高速モードとの両方のモードを有している場合について説明したが、高速モードのみを有している形態も考えられる。
【0126】
<各種変形例>
上述の各実施形態では、基板10と、複数の撮像領域1との相対位置をXY方向に移動させる移動部の一例として、ステージ移動機構46を例に挙げて説明した。しかし、移動部は、典型的には、基板10と複数の撮像領域1との相対位置をXY方向に移動可能な形態であればよく、例えば、移動部は、投影部20及び撮像部30をXY方向へ移動する形態であっても構わない。あるいは、移動部は、ステージ45(基板10)と、投影部20及び撮像部30との両方をXY方向へ移動する形態であてもよい。
【0127】
上述の各実施形態では、撮像部30は、複数の撮像領域1に対応する複数の撮像器を有しているとして説明した。しかし、撮像部30は、2以上の撮像領域1を単独で撮像可能な撮像器を有していてもよい。
【0128】
図21は、2以上の撮像領域1を単独で撮像可能な撮像器の一例を示す図である。図21の説明では、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0129】
図21に示すように、この例では、反射部50が設けられている。反射部50は、撮像器33の下方の位置(第1の撮像領域1Aの上方)に設けられた第1の反射部51と、第2の撮像領域1Bの上方に設けられた第2の反射部52とを有する。
【0130】
第1の反射部51は、Y軸方向の軸を中心として回動可能とされており、モータなどの駆動部53の駆動により回動される。駆動部53は、制御部41の制御により第1の反射部51を回動させることで、第1の撮像領域1Aからの光を撮像器33に入射させる第1の入射状態と、第2の撮像領域1Bからの光を反射部50により撮像器33に導いて撮像器33に入射させる第2の入射状態とを切り替える。
【0131】
なお、反射部50は、第1の撮像領域1Aと、第2の撮像領域1Bの他にも撮像領域1が存在する場合には、その他の撮像領域1からの光を撮像器33に入射可能なように構成されていてもよい。図21に示す形態の場合、撮像器33の数を減らすことができるので、コストを削減することができる。
【0132】
あるいは、2以上の撮像領域1を単独で撮像可能な撮像器の他の例として、投影部20との相対位置がXY方向へ移動可能な撮像器が挙げられる。この撮像器は、投影部20を中心として撮像部の周囲で回転可能とされ、また、投影部20に近づく方向及び遠ざかる方向へ移動可能とされる。
【0133】
上述の説明では、測定対象物10の一例として、実装部品を半田付けするための半田が印刷された基板10を例に挙げて説明した。しかし、測定対象物10は、これに限られない。測定対象物10の他の例としては、実装部品を接着するための接着剤が形成された基板、配線パターンが形成された配線基板、ランドが形成された基板、蛍光体が印刷された基板等が挙げられる。
【0134】
上述の説明では、縞の位相を4回シフトさせ、4枚の画像を取得して位相シフト法を適用する場合について説明した。しかし、位相のシフト回数及び画像の枚数は、3以上であれば、本発明を適用することができる。
【0135】
上述の説明では、撮像部20の光軸4が基板10の表面(投影面)に対して垂直である場合について説明した。しかしながら、必ずしも光軸4が基板の表面に対して垂直である必要はない。すなわち、撮像部20は、投影部20から基板10に向けて垂線を下ろした場合における、垂線と基板10の表面との交点3の周囲の領域に縞を投影可能とされるのであれば、必ずしも光軸4は、基板の表面に対して垂直である必要はない。このような場合にも、影やハレーションの問題を適切に排除することは可能である。
【符号の説明】
【0136】
1、1A〜1I、1a〜1i…撮像領域
2…投影可能領域
3…交点
4…光軸
10…測定対象物(基板)
11、11A〜11J…検査領域
12、12A〜12D…検査対象
20…投影部
21…光学系
22…光源
23…集光レンズ
24…位相格子
25…投影レンズ
26…遮光マスク
30…撮像部
31、32、33…撮像器
41…制御部
45…ステージ
46…ステージ移動機構
50…反射部
53…駆動部
100…3次元測定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象物に向けて垂線を下ろしたときの前記測定対象物上の交点の周囲の領域である投影可能領域に縞を投影可能な投影部と、
前記投影可能領域内に、縞が投影された前記測定対象物を撮像する複数の撮像領域を有する撮像部と、
前記撮像部により撮像された画像に基づいて、前記測定対象物を3次元測定するための処理を実行する制御部と
を具備する3次元測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の3次元測定装置であって、
前記測定対象物と、前記複数の撮像領域との相対位置を移動させる移動部をさらに具備し、
前記制御部は、前記移動部による前記相対位置の移動を制御して、前記測定対象物内の1つの検査領域を前記複数の撮像領域のうちの2以上の撮像領域の位置に順次移動し、前記撮像部を制御して、前記検査領域が前記撮像領域の位置に合わされる度に前記検査領域を撮像する
3次元測定装置。
【請求項3】
請求項1に記載の3次元測定装置であって、
前記測定対象物と、前記複数の撮像領域との相対位置を移動させる移動部をさらに具備し、
前記制御部は、前記移動部による前記相対位置の移動を制御して、前記測定対象物内の2以上の検査領域を、前記複数の撮像領域のうち2以上の撮像領域の位置に同時に位置させ、前記撮像部を制御して、前記2以上の検査領域を同時に撮像する
3次元測定装置。
【請求項4】
請求項2に記載の3次元測定装置であって、
前記制御部は、
前記移動部による前記相対位置の移動を制御して、前記測定対象物内の1つの検査領域を前記複数の撮像領域のうちの2以上の撮像領域の位置に順次移動し、前記撮像部を制御して、前記検査領域が前記撮像領域の位置に合わされる度に前記検査領域を撮像する第1のモードと、
前記移動部による前記相対位置の移動を制御して、前記測定対象物内の2以上の検査領域を、前記複数の撮像領域のうち2以上の撮像領域の位置に同時に位置させ、前記撮像部を制御して、前記2以上の検査領域を同時に撮像する第2のモードとを切り替え可能である
3次元測定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の3次元測定装置であって、
前記複数の撮像領域のうち少なくとも1つの撮像領域は、前記投影可能領域において、他の撮像領域に対して180°±90°の範囲の位置に配置される
3次元測定装置。
【請求項6】
請求項5に記載の3次元測定装置であって、
前記複数の撮像領域のうち少なくとも1つの撮像領域は、前記投影領域において、前記他の撮像領域に対して180°±45°の範囲の位置に配置される
3次元測定装置。
【請求項7】
請求項1に記載の3次元測定装置であって、
前記複数の撮像領域のうち少なくとも1つの撮像領域は、前記投影可能領域において、0°、±90°及び180°から外れた位置に配置される
3次元測定装置。
【請求項8】
請求項1に記載の3次元測定装置であって、
前記複数の撮像領域のうち少なくとも1つの撮像領域は、前記投影可能領域において、±45°及び±135°から外れた位置に配置される
3次元測定装置。
【請求項9】
請求項1に記載の3次元測定装置であって、
前記複数の撮像領域のうち少なくとも1つの撮像領域は、前記投影可能領域において、0°、±45°、±90°、±135°及び180°から外れた位置に配置される
3次元測定装置。
【請求項10】
請求項1に記載の3次元測定装置であって、
前記複数の撮像領域のうち少なくとも1つの撮像領域は、前記投影可能領域における前記交点からの距離が他の撮像領域とは異なる
3次元測定装置。
【請求項11】
請求項1に記載の3次元測定装置であって、
前記撮像部は、前記複数の撮像領域に対応する複数の撮像器を有する
3次元測定装置。
【請求項12】
請求項1に記載の3次元測定装置であって、
前記撮像部は、前記複数の撮像領域のうち、2以上の撮像領域を単独で撮像可能な撮像器を有する
3次元測定装置。
【請求項13】
請求項12に記載の3次元測定装置であって、
反射部と、
前記複数の撮像領域のうちの1つの撮像領域からの光を前記撮像器に入射させる第1の入射状態と、他の撮像領域からの光を前記反射部により前記撮像器に導いて前記撮像器に入射させる第2の入射状態とを切り替えるように前記反射部を駆動する駆動部と
をさらに具備する3次元測定装置。
【請求項14】
請求項1に記載の3次元測定装置であって、
前記投影部は、前記投影可能領域のうち、前記複数の撮像領域以外の領域に縞が投影されないように、前記縞の投影を制限するマスクを有する
3次元測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図21】
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【図5】
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【図13】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−159397(P2012−159397A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19431(P2011−19431)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】