説明

ナノインプリント成型積層体の検査方法

【課題】ナノインプリント成型積層体の欠陥検査や膜厚測定を簡便かつ迅速に、非破壊で行うことが可能な検査方法を提供すること。
【解決手段】本発明の検査方法は、鋳型モールドを用いるナノインプリント法により成型されたレジスト材料からなる膜層を有する基板に対して、レジスト材料を発光させる励起波長の光を照射し、基板上の成型されたレジスト材料からなる膜層からの発光を発光パターン画像として取得する工程(1)と、該発光パターン画像を、成型に用いた鋳型モールドのパターン画像又は同一鋳型モールドで繰り返し成型した該発光パターン画像と異なる発光パターン画像と比較し、画像の相違点を欠陥として検出する欠陥検出工程(2)及び/又は、該発光パターン画像を発光強度により解析し、発光強度の値から膜厚を測定する膜厚測定工程(3)とを含み、半導体、配線基板、電子デバイス、光学デバイス等の製造における品質管理に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細加工法ナノインプリントリソグラフィにより、基板上のレジスト材料を成型した際のナノインプリント成型積層体の検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
1995年にプリンストン大学のChou教授らによってナノインプリント技術が提案された(非特許文献1)。ナノインプリント技術を大別すると、加熱および冷却工程を含む熱ナノインプリントリソグラフィ法と、紫外線照射工程を含む光ナノインプリントリソグラフィ法(非特許文献2)がある。
前記熱ナノインプリントリソグラフィでは、固体基板上に、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(スチレン)、ポリカーボネート、ポリオレフィン系高分子等の熱可塑性高分子の薄膜を成膜した後、加温して熱可塑性高分子を軟化させ、熱可塑性高分子に凹凸形状を有する鋳型モールドを押し付け、冷却後に離型する。これにより、基板上の熱可塑性高分子からなる薄膜層に鋳型モールドの凹凸形状と対となる凸凹形状を転写・成型する。
次に凸凹形状に成型された薄膜層の凹部に残る高分子薄膜(以下、残膜と呼ぶことがある)を、リアクティブイオンエッチング処理またはUV-O3処理により除去する。これにより、凹部における下地の基板のみを露出させ、凸部における下地の基板は熱可塑性高分子薄膜の被覆により保護される。
以下、下地の基板を保護する高分子薄膜をレジスト材料またはレジスト膜と呼ぶことがある。また、高分子薄膜が下地の基板を保護する性能をレジスト機能と呼ぶことがある。
続いて、乾式または湿式のエッチング工程で、凹部において露出した下地の基板を削り、微細パターンを有する下地の基板を作製する。エッチング工程の代わりに、無電解めっき又は電解めっきのめっき工程や、スパッタリング等により金属等の機能性物質を、露出した凹部に堆積させ、微細パターンを有する基板を作製することもある。
このような微細パターンを有する基板の製造において、重要であるのがナノインプリント成型体の凹部に存在する残膜と凸部の高分子薄膜の膜厚の均一さの確保ならびに管理である。
【0003】
一般に、凹部の残膜の膜厚は、ナノインプリントの成型条件により異なるが数nm〜数百nm程度である。凹部の残膜における膜厚が不均一に存在すると、例えば、リアクティブイオンエッチング処理等で該残膜を除去して下地の基板を露出させる際に、薄い残膜を除去できても、厚い残膜を除去できないことがあるために、下地の基板が露出せず、続く工程で欠陥を生じる原因となる。一方、厚い残膜を除去する条件で行うと、凸部の高分子薄膜も表面から除去されて薄くなり、続くエッチング工程での凸部に残存する高分子薄膜のレジスト機能が維持できないという欠陥を生じる原因となる。
上述のレジスト材料の凹部残膜や凸部レジスト膜の膜厚不均一は、下地の基板由来の長周期での厚みの違いやうねり、同一鋳型モールドでの凹凸パターン密度の違い(非特許文献3)、ナノインプリント成型条件(一定圧力に到達する時間や一定圧力での保持時間)の違い、レジスト材料の動粘度の違いにより、しばしば生じる。また、レジスト材料の成型は鋳型モールドを接触させて行われるため、成型を繰り返し行った際に、鋳型モールドへのレジスト材料の付着やほこり等異物の付着によっても生じるおそれがある。
【0004】
以上のとおり、レジスト材料として機能する高分子薄膜の初期膜厚の均一性、ナノインプリント成型後の凹部残膜と凸部高分子薄膜の膜厚、パターン欠陥の有無、残膜除去工程後の凹部の残膜の有無を簡便に確認検査することは、製品管理上、ナノインプリント法を用いて微細パターンを作製するのに必須な技術といえる。
例えば、下地基板上の高分子薄膜の初期膜厚の均一性は、赤外線反射または透過吸収装置、触針式表面粗さ計、原子間力顕微鏡(AFM)、走査型電子顕微鏡(SEM)、光学式膜厚測定装置により評価可能である。
また、ナノインプリント成型後の凹部残膜の膜厚、凸部高分子薄膜の膜厚、残膜除去工程後の凹部残膜の膜厚は、触針式表面粗さ計、AFM、SEM、光学式膜厚測定装置で測定可能である。
しかし、触針式表面粗さ計、AFM、SEMは破壊検査であるため、これら装置による検査後の高分子薄膜は、ナノインプリント成型に用いることができない。
また、触針式表面粗さ計、AFM、SEMは破壊検査であるだけでなく、局所領域の測定であり、広い領域での膜厚測定を行うには長時間を要するため適さない。光学式膜厚測定装置は非破壊検査であるが、1つの測定領域が直径5μm程度必要であるため、測定領域の膜厚が光学的に均一でないと測定できないだけでなく、測定領域の膜厚が不均一である場合、水平解像度数10μm以下の凹凸パターン形状を評価することが困難である。
更に、広い領域の膜厚の不均一さの検査は、可視光線の反射光を画像として取得することにより行うことができる。しかし、局所的な微視的検査を同時に行うためには、上述の他の検査を併用する必要がある。
従って、高分子薄膜の初期膜厚の均一性、ナノインプリント成型後の凹部残膜の膜厚、ナノインプリント成型後の凸部の膜厚、残膜除去工程後の凹部残膜の膜厚の測定において、局所的な領域での評価と、広い領域における評価とを同時に行うことが困難であった。
【0005】
上述のナノインプリント技術と同様に、基板上にレジスト材料の微細パターンを製造する手法として、フォトリソグラフィ法やインクジェットプリント法がある。
これらの手法において製造された微細パターンの欠陥を検査する方法としては、レジスト材料に蛍光物質等を含有させ、該蛍光物質等の発光を用いてパターン欠陥を検査する方法(特許文献1〜4)が公知である。
しかし、これらの検査方法は、欠陥があるか否かの検査のみであり、ナノインプリント技術特有の膜厚管理を定量的に行う技術については記載がない。
以上のとおり、熱ナノインプリントリソグラフィにおいては、ナノインプリント成型後の高分子薄膜の初期膜厚の均一性、ナノインプリント成型後の膜厚、残膜除去工程後の膜厚を、簡便かつ迅速に検査できる方法の開発が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−243290号公報
【特許文献2】特開2000−146853号公報
【特許文献3】特開平9−257640号公報
【特許文献4】特開平6−43110号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】S. Y. Chou, et al., Applied Physics Letters, 67, 3114 (1995)
【非特許文献2】J. Haisma, M. Verheijien and K. Heuvel, J. Vac. Sci. Technol.B, 14, 4124 (1996).
【非特許文献3】N. Chaix, S. Landis, D. Hermelin, T. Leveder, C. Perret, V. Delaye and C. Gourgon, J. Vac. Sci. Technol. B 24, 3011, (2006).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、ナノインプリント成型積層体の欠陥検査や膜厚測定を簡便かつ迅速に、非破壊で行うことが可能なナノインプリント積層体の検査方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、鋳型モールドを用いるナノインプリント法により成型されたレジスト材料からなる膜層を有する基板に対して、レジスト材料を発光させる励起波長の光を照射し、基板上の成型されたレジスト材料からなる膜層からの発光を発光パターン画像として取得する工程(1)と、
工程(1)で取得した発光パターン画像を、成型に用いた鋳型モールドのパターン画像または同一鋳型モールドで繰り返し成型した該発光パターン画像と異なる発光パターン画像と比較し、画像の相違点を欠陥として検出する欠陥検出工程(2)及び/又は
工程(1)で取得した発光パターン画像を発光強度により解析し、発光強度の値から膜厚を測定する膜厚測定工程(3)
とを含むナノインプリント成型積層体の検査方法が提供される。
また本発明によれば、前記レジスト材料が蛍光物質を含有する蛍光レジスト組成物であることを特徴とする上記ナノインプリント成型積層体の検査方法が提供される。
さらに本発明によれば、上記工程(3)における発光強度による解析を、少なくとも2つ以上の異なる検出波長により行うことを特徴とする上記ナノインプリント成型積層体の検査方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明のナノインプリント成型積層体の検査方法では、レジスト材料を発光させ、その発光パターンを顕微鏡観察して検査に用いるため、従来の検査方法に比べ非破壊的であり、かつ量産性に優れており、ナノインプリント成型積層体の欠陥検査や膜厚測定を簡便かつ迅速に行うことができる。このような検査方法は、半導体、配線基板、電子デバイス、光学デバイス等の製造工程における品質管理に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態に係るナノインプリント成型積層体の検査方法の一実施形態を説明するための概略説明図である。
【図2】図1(ロ)に示される鋳型モールド3を下方から見た概略図である。
【図3】図1(ニ)に示される基板Aを上方から見た概略図である。
【図4】実施例1で得られた成型積層体Aの発光パターン画像の写しである。
【図5】成型積層体A〜Cを作製するために用いた鋳型モールドの光学顕微鏡写真の写しである。
【図6】実施例2で得られた成型積層体Bの発光パターン画像の写しである。
【図7】実施例3で得られた成型積層体Cの発光パターン画像の写しである。
【図8】比較例1で行った成型積層体Aを光学顕微鏡により観察した光学顕微鏡画像の写しである。
【図9】比較例1で行った成型積層体Bを光学顕微鏡により観察した光学顕微鏡画像の写しである。
【図10】比較例1で行った成型積層体Cを光学顕微鏡により観察した光学顕微鏡画像の写しである。
【図11】製造例2で用いた石英製モールドのパターンを説明するための概略図である。
【図12】比較例2において反射分光膜厚計を用いて、図11に示される点線a-c間と対となる成型積層体Dの箇所の膜厚を測定した結果を示すチャートである。
【図13】実施例4で得られた成型積層体Dの発光パターン画像の写しである。
【図14】図13に示す成型積層体Dの発光パターン画像のA−B間を2つの検出波長で発光強度を解析した結果を示すチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について、必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。
以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。そして、本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。なお、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本実施形態に係るナノインプリント成型積層体の検査方法について概略的に説明する。図1は、本実施形態に係るナノインプリント成型積層体の検査方法の一実施形態を説明するための概略説明図である。
【0013】
本発明の検査方法の対象となるナノインプリント成型積層体は、鋳型モールドを用いるナノインプリント法により成型されたレジスト材料からなる膜層を有する基板であって、例えば、後述する図1中の(ハ)で示される成型積層体であり、該成型積層体は、図1(ニ)において基板Aに相当する。
成型積層体の製造方法は、例えば、第1に基板1上にレジスト材料を塗布し、レジスト材料からなる膜層2を有する基板を作製する(図1(イ)参照)。第2にレジスト材料からなる膜層2を有する基板に、鋳型モールド3を用いて熱ナノインプリント法によりレジスト材料からなる膜層2を成型し、成型積層体を作製する(熱ナノインプリント法成型前:図1(ロ)、熱ナノインプリント法成型後:図1(ハ)参照)。
【0014】
基板1としては、後述する熱ナノインプリント法により成型する熱可塑性高分子のガラス転移温度より高いガラス転移温度を有する基板であれば良く、例えば、シリコン、ガラス、石英、アルミナ、チタン酸バリウム等の無機あるいは無機酸化物、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、或いはそれらの積層体、複合体からなる基板が挙げられる。最終的に得られる基板をエレクトロニクス用の配線基板として用いる場合、平滑性、低膨張係数、絶縁性の点から、基板1は、シリコン、ガラス、石英等の無機あるいは無機酸化物材料やポリイミドなどの耐熱性有機材料からなる基板が好ましい。
また基板1は目的に応じて金属薄膜を有してもよく、例えば、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、クロム、亜鉛、スズ、白金、チタン及びパラジウムからなる群より選択される材料からなる金属薄膜を有していても良い。さらに、基板と金属薄膜の密着性を確保するために、スパッタリング等によりクロム、チタンなどの金属を予め堆積させてから金属薄膜を形成させてもよい。
【0015】
レジスト材料としては、紫外、近紫外および可視の短波長域の光を照射することで励起され蛍光を発光する材料であれば問題なく、芳香環を有する熱可塑性高分子を単独で用いることも可能であるが、発光強度の観点から熱可塑性高分子と蛍光物質を含む材料を用いることが好ましい。
芳香環を有する熱可塑性高分子としては、例えば、重量平均分子量が2000〜1000000であって、室温以上のガラス転移温度を有し、溶剤に可溶であればよい。成形時間の短縮の観点から重量平均分子量が2000〜100000の熱可塑性高分子が好ましく、具体的には例えば、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリベンジルメタクリレートが挙げられる。
【0016】
熱可塑性高分子と蛍光物質を含む材料に用いる熱可塑性高分子としては、例えば、重量平均分子量が2000〜1000000であって、室温以上のガラス転移温度を有し、溶剤に可溶であればよい。好ましくは、成形時間の短縮の観点から重量平均分子量が2000〜100000の熱可塑性高分子が好ましい。具体的には例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリベンジルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルが挙げられる。
【0017】
前記蛍光物質としては、蛍光を発光する物質であれば問題なく、例えば、アクリジン系蛍光物質、アントラセン系蛍光物質、ローダミン系蛍光物質、ピロメテン系蛍光物質、ペリレン系蛍光物質が挙げられる。好ましくは3,6−ジメチルアミノアクリジン(Acridine Orange)、2,6−ジ−t−ブチル−8−ノニル−1,3,5,7−テトラメチルピロメテン−BF2複合体(PYRROMETHENE 597-8C9)、N,N’−ビス(2,6−ジメチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミド、ローダミン6G(RHODAMINE 590)が挙げられ、蛍光物質の熱、紫外線に対する安定性、紫外線に対する透過性、溶解性の観点からN,N’−ビス(2,6−ジメチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミドがさらに好ましい。これら蛍光物質は単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
蛍光物質の配合量は溶剤に溶解すれば問題ないが、熱可塑性高分子100質量部に対して0.0001〜1質量部であることが好ましい。配合量が0.0001質量部未満の場合は蛍光を感度よく検出できない恐れがあり、1質量部を超える場合は蛍光物質が溶剤に溶解しない場合や、会合体形成等により発光波長が異なって定量性に欠ける場合がある。
【0018】
基板1上にレジスト材料を塗布する方法としては、例えば、レジスト材料を溶剤に溶解し、該溶液をスピンコート法、浸漬法、スプレイコート法、フローコート法、ロールコート法、ダイコート法等により成膜し、更に送風下、加熱下、減圧下で溶剤を蒸散させることによって行うことができる。
溶剤としては、蛍光物質および熱可塑性高分子を溶解可能であれば問題なく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピル、乳酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロロホルム、ブチルクロリド、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、エチレンカーボネート、γ-ブチロラクトンが挙げられる。蛍光物質の溶解性の観点からトルエンが好ましい。
溶剤の配合量は、熱可塑性高分子の濃度が、通常0.1〜20質量%となる範囲である。0.1質量%より低濃度の場合、熱可塑性高分子の膜厚が薄くなり過ぎ、レジストの役割を成さない可能性がある。20質量%より高濃度の場合、膜厚の均一性が保てなくなるおそれがある。
また、基板への塗布特性改善のために、例えば、界面活性剤、レベリング剤等の添加剤を配合することもできる。界面活性剤としては、イオン系、またはノニオン系界面活性剤が挙げられ、レベリング剤としては、シリコーン誘導体、フッ素誘導体が挙げられる。添加剤の配合量は、その目的に応じて適宜選択することができる。
【0019】
レジスト材料からなる膜層2を有する基板に、鋳型モールド3を用いて熱ナノインプリント法により膜層2を成型し、図1(ハ)に示される成型積層体を作製するために用いる図1(ロ)に示す鋳型モールド3は、熱ナノインプリント法により基板上の膜層2を凹凸に成型するためのモールドである。尚、図1(ロ)に示す鋳型モールド3を下方から見た概略図を図2に示す。
鋳型モールド3の材質は、主に表面酸化シリコン、合成シリカ、溶融シリカ、石英、シリコン、ニッケルである。熱ナノインプリント用モールドは、公知の技術を用いて、モールド材料の表面に所望の凹凸パターンを形成させることにより得ることができる。
表面酸化シリコンの表面シリカ層、合成シリカ、溶融シリカ、石英の化学組成は、ほぼ同じSiO2であるので、上記材質の平板を公知の半導体微細加工技術を用いて加工することにより凹凸パターンを形成することができる。
【0020】
鋳型モールド3において、凹凸パターンを形成するには、例えば、表面が平滑な平板にネガ型電子線レジストを塗布し、電子線描画装置により電子レジストに電子描画する。その後、現像を行うと、電子線未照射部のレジストが除去され、平板上の電子線照射部にレジスト膜が残存する。CHF3/O2プラズマ等のドライエッチングにより電子線レジストのネガ像を、ドライエッチングのエッチングマスクに用いてSiO2をエッチングする。その後、剥離液に浸漬して電子線レジストのネガ像を除き、洗浄することにより、平板の表面に凹部を作製できる。レジストの離型を促進するために、フルオロカーボン含有シランカップリング剤等の離型剤による処理をしても良い。
【0021】
このようにして製造されたモールドは、そのままモールドとして用いることができるが、モールドの表面にニッケル等の金属膜を成膜した後、電鋳プロセス技術を用いてニッケル層をさらに厚く被覆し剥離したモールドとすることもできる。また、上記材質の平板やポリイミド、ポリエステルの樹脂平板の表面に、スパッタリング法でニッケル等の金属膜を成膜した後、フォトレジストや電子線レジストを用いて有機画像形成を行い、電鋳プロセス技術によりニッケル層をさらに厚くして、表面研磨、レジスト除去により、より安価なニッケル製のモールドとして用いることもできる。
【0022】
熱ナノインプリント法に用いる装置は、加熱冷却部、加圧部、および減圧部を備える。加熱冷却部は、ヒーターと水冷構造を内蔵するステージからなり、熱可塑性高分子を成膜した基板を設置し加熱により、熱可塑性高分子膜を軟化および冷却する部分である。
加圧部は、熱可塑性高分子を成膜した基板に、凹凸形状のモールドを押し付けるプレスからなり、熱可塑性高分子膜が軟化した基板にモールドの微細凹凸構造を加圧により転写する部分である。減圧部は、基板に対してモールドが減圧状態にあるときに、基板およびモールドを減圧状態に保ち、凹凸部に熱可塑性高分子を効率よく充填させる部分である。
【0023】
本発明のナノインプリント成型積層体の検査方法は、上述の対象である成型基板に対して、レジスト材料を発光させる励起波長の光を照射し、基板上の成型されたレジスト材料からなる膜層からの発光を発光パターン画像として取得する工程(1)と、工程(1)で取得した発光パターン画像を成型に用いた鋳型モールドのパターン画像または同一鋳型モールドで繰り返し成型した該発光パターン画像と異なる発光パターン画像と比較し、画像の相違点を欠陥として検出する欠陥検出工程(2)及び/又は、工程(1)で取得した発光パターン画像を発光強度により解析し、発光強度の値から膜厚を測定する膜厚測定工程(3)とを含み、ナノインプリント成型積層体を蛍光顕微鏡装置4により蛍光観察して行うことができる(図1(ニ)参照)。
要するに、本発明においては、工程(1)が必須であり、工程(1)で取得した発光パターン画像を用いて、工程(2)及び工程(3)の少なくとも一方を行うことを特徴とする。
【0024】
蛍光顕微鏡装置は、蛍光を発光させる発光素子を有し、成型されたレジスト材料からなる膜層からの発光を発光パターン画像として取得して表示・解析できる装置であれば使用可能であり、例えば、図1(ニ)に示される蛍光顕微鏡装置4が挙げられる。
蛍光顕微鏡装置4は、例えば、発光素子5によりレジスト材料を発光させる励起波長の光を照射し、ハーフミラー6により水平方向から垂直方向に光の方向を変換し、基板Aのナノインプリント成型積層体を発光させ、発光している発光パターン画像を受光素子7で受光し、画像処理装置8に転送し、表示・解析することができる。
【0025】
本発明において前記発光パターン画像を取得する工程(1)では、例えば、図1(ニ)に示される蛍光顕微鏡装置4における発光素子5からレジスト材料を発光させる励起波長の光を照射し、基板Aに形成されたナノインプリント成型積層体に当って反射した発光素子5の光が、受光素子7に入射することをハーフミラー6などにより回避しつつ、蛍光を発光しているナノインプリント蛍光レジストの画像を受光素子7で観察し、得られた蛍光レジストパターン画像を、コンピューターからなる画像処理装置8に入力し、モニターで表示することにより実施することができる。
尚、図1(ニ)に示される基板Aを上方から見た概略図を図3に示す。
【0026】
発光素子5は、紫外および可視の短波長域の放射スペクトルを有する発光素子が好ましく、その光源としては、例えば、ガス放電ランプ、水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプが挙げられ、用いる蛍光物質の励起波長に応じて、適宜選択が可能である。また使用する蛍光物質の励起波長に応じて、特定の波長領域において選択的に最大の透過率を示し、他の領域においては遮るように構成されたフィルタを用いることができる。
反射した発光素子5の光が受光素子7に入射することを回避する方法としては、ハーフミラー6を利用することや、蛍光を透過し励起光を遮断する受光フィルタを用いることにより行うことができる。
受光素子7の例としてはCCDカメラが挙げられる。
画像処理装置8では得られた発光画像パターン画像をカラー表示、または白黒表示可能で、発光強度を解析できれば問題ないが、2つ以上の異なる検出波長で発光強度を解析し、形状検査を行う観点からはカラー表示できる装置が好ましい。
【0027】
本発明において欠陥検出工程(2)では、例えば、ナノインプリント法に用いた鋳型モールドのパターンと、画像処理装置8で表示される、ナノインプリント成型積層体の発光パターン画像とを比較し相違点を欠陥として検出する。また、同一鋳型モールドで繰り返し成型した発光パターン画像とを比較し、相違点を欠陥として検出することができる。
欠陥検出工程(2)は、鋳型モールドのパターンのみとの比較または同一鋳型モールドで作製した発光パターン画像のみとの比較でも問題ないが、好ましくは欠陥検出の精度の観点から両方の比較を行い、欠陥検出することが好ましい。
【0028】
本発明において膜厚を測定する膜厚測定工程(3)は、例えば、まず発光パターン画像の観察とは別に、観察するレジスト材料を塗布した膜層を作製し、該膜層を観察し得られた発光パターン画像の発光強度を解析する。また同時に触針式表面粗さ計や光学式膜厚測定器により同一膜層の膜厚を測定し、発光強度との検量線を作製する。続いて、発光パターン画像の発光強度解析を行い、検量線と照らし合わせることで膜厚測定を行うことができる。
【0029】
膜厚測定工程(3)において、発光パターン画像を少なくとも2つ以上の異なる検出波長で発光強度を解析し、ナノインプリント成型積層体の検査を行う方法は、発光パターン画像を2つ以上の異なる検出波長で発光強度を解析し、それらを比較することで行うことができる。2つ以上の異なる検出波長で発光強度を解析する方法としては、例えば、画像処理装置8でカラー表示しているナノインプリント成型積層体の発光パターン画像をRGB解析する方法が挙げられる。この解析によると例えば、なだらかな傾斜を有するナノインプリント成型積層体の発光パターン画像を、発光パターン画像のみ、または1つの検出波長のみを用いて検査を行った場合、発光している蛍光の干渉により正確な形状がわからないことがあるが、2つ以上の検出波長で発光強度を解析することで、蛍光の干渉による不正確さを検出し、形状を推測することが可能となる。
【実施例】
【0030】
以下の実施例に基づき、本発明を更に詳細に説明するが、これら実施例により本発明は何ら限定されるものではない。
<ナノインプリント成型>
ナノインプリント成型には、熱ナノインプリンター(明昌機工社製、NM-400)を用いた。鋳型モールドには、反応性離型剤(ダイキン化成品販売社製、オプツールDSX)で表面処理を施したニッケル製モールド(格子パターン、凹凸部の高低差1μm、凹部幅5μm、凸部幅95μm)を用いた。
【0031】
製造例1−1 ナノインプリント成型積層体Aの作製
ポリスチレン(Polymer Source Inc.社製、Mw=300,000)の10質量%トルエン溶液に、ポリスチレンに対し0.05質量%の蛍光物質N,N’−ビス(2,6−ジメチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミドを加え、蛍光レジスト組成物1を得た。シリコン基板(膜厚0.6mm、15mm角)の表面に、蛍光レジスト組成物1を、スピン塗布(スロープ5秒、3000rpm:30秒、スロープ5秒)し、レジスト材料からなる膜層をシリコン基板上に形成した(以下、このレジスト膜を有する基板を積層体aとよぶことがある)。
次いで、蛍光顕微鏡(オリンパス社製、光学顕微鏡BX60光学顕微鏡に、100Wハロゲンランプ光源、U-MWIG蛍光キューブ(励起波長530−550nm、検出波長570nm以上)、FD70CCDカメラを装備したもの)により、積層体aからの発光を倍率50倍で基板全面観察した。その結果、シリコン基板の四隅の角部を除く基板表面から同一輝度の発光が観察され、レジスト材料からなる膜層が均一な膜厚であることがわかった。また、触針式表面粗さ計(Vecco社製、DekTak 3ST)により、積層体aのレジスト膜の膜厚が1μmであることがわかった。
表1に示す加熱工程→加圧工程→保持工程→冷却工程→離型工程からなる成型条件で積層体aにナノインプリント成型を行い、ナノインプリント成型積層体A(成型積層体Aと略す)を作製した。
【0032】
【表1】

【0033】
製造例1−2 ナノインプリント成型積層体Bの作製
上記の表1の加熱工程、加圧工程、保持工程の温度180℃の代わりに120℃で行う以外、成型積層体Aの作製と同様の操作を行い、ナノインプリント成型積層体B(成型積層体Bと略す)を作製した。
【0034】
製造例1−3 ナノインプリント成型積層体Cの作製
上記の表1の加熱工程、加圧工程、保持工程の温度180℃の代わりに80℃で行う以外、成型積層体Aの作製と同様の操作を行い、ナノインプリント成型積層体C(成型積層体Cと略す)を作製した。
【0035】
実施例1 成型積層体Aの発光パターン画像の取得工程(工程(1))
ナノインプリント成型体の検査方法は、以下の発光パターン画像取得装置を用いて行った。画像取得条件をISO値800および取得時間2.0秒で成型積層体Aの発光パターン画像の取得を行った。得られた成型積層体Aの発光パターン画像の写しを図4に示す。
発光パターン画像取得装置には、オリンパス社製BX60光学顕微鏡に、光源100Wハロゲンランプ、オリンパス社製蛍光キューブU-MWIG(励起波長530−550nm、検出波長570nm以上)、オリンパス社製CCDカメラFD70、三谷商事社製解析ソフトウエアWinROOFを装着した蛍光顕微鏡を用いた。
【0036】
成型積層体Aの欠陥検出工程(工程(2))
得られた図4を観察すると、ナノインプリント成型により生じた厚い膜厚のレジスト膜の凸部である、縦と横に存在する線状の明るい部分と、ナノインプリント成型により生じた薄い膜厚のレジスト膜の凹部である、角状の暗い部分とが明瞭にわかる。
図5は、成型積層体A〜Cを作製するために用いた鋳型モールドの光学顕微鏡写真である。
そこで、図5の鋳型モールドのパターン画像と、図4の発光パターン画像を比較すると、線状のレジスト膜凸部に欠陥はなく、鋳型モールドの形状が正確に転写されていることがわかる。また、成型積層体Aの複数の箇所を比較すると、同一の明るさの発光パターン画像であることがわかり、成型積層体Aに欠陥が存在しないことが検査の結果わかった。
【0037】
成型積層体Aの膜厚測定工程(工程(3))
ポリスチレン(Aldrich社製、Mw=35,000(Mw=4,000とMw=200,000の等量混合物))の2、4および7質量%のトルエン溶液を調製した。ポリスチレンに対して0.05質量%のN,N’−ビス(2,6−ジメチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミドを加え、濃度の異なる検量線用蛍光レジスト組成物を調製した。該検量線用蛍光レジスト組成物をシリコン基板上にスピンコートし、膜厚の異なるレジスト材料からなる膜層を有するシリコン基板を作製した。
得られた膜層の膜厚を触針式表面粗さ計により求め、また膜層の発光強度を蛍光顕微鏡観察から求めて、膜厚と発光強度の検量線を作成した。
一方、図4に示す成型積層体Aの発光パターン画像の発光強度と検量線を比較した結果、明るいレジスト膜が凸部となっている箇所の高さは1.39μm、暗い角状の凹部の高さは0.43μmであることがわかった。
【0038】
実施例2 成型積層体Bの発光パターン画像の取得工程(工程(1))
成型積層体Aの代わりに成型積層体Bを用いた以外、実施例1と同様の操作を行い、成型積層体Bの発光パターン画像の取得を行った。図6に、得られた成型積層体Bの発光パターン画像の写しを示す。
【0039】
成型積層体Bの欠陥検出工程(工程(2))
図6に示した成型積層体Bの発光パターン画像を観察すると、成型積層体Bがライン状凸部と角状凹部に発光強度の有意な違いが見られないことがわかる。鋳型モールドの凸部にあたるレジスト膜凹部の膜厚が、レジスト膜凸部とほぼ同じであり、成型不良であったことがわかる。さらに、レジスト膜凸部と凹部の境界からの発光強度が暗いことから、エッジ効果により、鋳型モールド凸部のレジスト膜が移動できない成型不良であったことがわかる。
【0040】
実施例3 成型積層体Cの発光パターン画像の取得工程(工程(1))
成型積層体Aの代わりに成型積層体Cを用いた以外、実施例1と同様の操作を行い、成型積層体Cの発光パターン画像の取得を行った。図7に、成型積層体Cの発光パターン画像の写しを示す。
【0041】
成型積層体Cの欠陥検出工程(工程(2))
図7に示した成型積層体Cの発光パターン画像を観察すると、図5に示した鋳型モールドの形状が転写されていないことがわかる。成型積層体Cの複数箇所を比較した結果、相違点が多く、欠陥が有ることがわかった。
【0042】
比較例1 成型積層体A,B,Cの光学顕微鏡画像による欠陥検出工程
実施例1〜3で用いた成型積層体A,B,Cを光学顕微鏡により観察した。得られた光学顕微鏡画像の写しを図8〜10に示す。図8,9では縦と横に存在する線状の暗い部分が確認されるが、深さ方向のデータを得るにはその他の解析手法が必要なことがわかった。
【0043】
製造例2 ナノインプリント積層体Dの作製
ポリスチレン(Aldrich社製、Mw=35,000(Mw=4,000とMw=200,000の等量混合物))の15質量%トルエン溶液を調製した。更にポリスチレンに対して0.05質量%のN,N’−ビス(2,6−ジメチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミドを加え、蛍光レジスト組成物2を作製した。蛍光レジスト組成物2をシリコン基板上にスピン塗布し、レジスト材料からなる膜厚を有する基板を作製した(以下、このレジスト膜を有する基板を積層体dとよぶことがある)。
積層体dを蛍光顕微鏡観察した結果、シリコン基板の四隅の角部を除く基板表面から同一輝度の発光が観察され、レジスト材料からなる膜層が均一な膜厚であることがわかった。また、触針式表面粗さ計により、積層体dのレジスト膜の膜厚が2μmであることがわかった。
積層体dに対して、反応性離形剤で表面処理を施した凹凸部の高低差2μmの図11に示すパターンを有する石英製モールドを用いて、上記の表1に示す同様の条件で前記ナノインプリント成型積層体Aの作製と同様の操作を行い、ナノインプリント成型積層体D(成型積層体Dと略す)を作製した。尚、図11において、灰色箇所が凸部、点線は反射分光膜厚計を行った箇所を示し、実線の囲み部は発光パターン画像を取得した箇所を示す。
【0044】
比較例2 反射分光膜厚計による成型積層体Dの形状検査
反射分光膜厚計(大塚電子(株)社製、FE−3000)を用いて、図11に示される点線a-c間と対となる成型積層体Dの箇所の膜厚を測定した。結果を図12に示す。
反射分光膜厚計では水平解像度数10μm以下の凹凸パターンは測定できないため、a-c間の中心にある10μmの凸状ラインの膜厚は測定できなかった。また、b-c間の形状が成型不良であり、なだらかな傾斜を有するパターンであることがわかった。
【0045】
実施例4 成型積層体Dの発光パターン画像の取得工程(工程(1))
実施例1と同様の手法を用いて、図11に示す実線囲み部と対となる成型積層体Dの箇所の発光パターン画像の取得を行った。図13に成型積層体Dの発光パターン画像の写しを示す。
【0046】
成型積層体Dの2つの検出波長による検査(工程(3))
図13に示す成型積層体Dの発光パターン画像のA−B間をRGB解析し、R(太線)、G(細線)の発光強度を取得した。結果を図14に示す。
図14では、2つの検出波長の発光強度の凹凸が一致していなかった。このことから発光強度の凹凸は成型積層体Dの形状に由来するものではなく、蛍光の干渉などによるものであり、実際の形状は凹凸形状でないことがわかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳型モールドを用いるナノインプリント法により成型されたレジスト材料からなる膜層を有する基板に対して、レジスト材料を発光させる励起波長の光を照射し、基板上の成型されたレジスト材料からなる膜層からの発光を発光パターン画像として取得する工程(1)と、
工程(1)で取得した発光パターン画像を、成型に用いた鋳型モールドのパターン画像または同一鋳型モールドで繰り返し成型した該発光パターン画像と異なる発光パターン画像と比較し、画像の相違点を欠陥として検出する欠陥検出工程(2)及び/又は、
工程(1)で取得した発光パターン画像を発光強度により解析し、発光強度の値から膜厚を測定する膜厚測定工程(3)
とを含むナノインプリント成型積層体の検査方法。
【請求項2】
前記レジスト材料が蛍光物質を含有する蛍光レジスト組成物であることを特徴とする請求項1に記載のナノインプリント成型積層体の検査方法。
【請求項3】
工程(3)における発光強度による解析を、少なくとも2つ以上の異なる検出波長により行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のナノインプリント成型積層体の検査方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2011−53013(P2011−53013A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−200306(P2009−200306)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(000004341)日油株式会社 (896)
【出願人】(504157024)国立大学法人東北大学 (2,297)
【出願人】(309002329)旭化成イーマテリアルズ株式会社 (771)
【Fターム(参考)】