説明

ナビゲーションシステム及び経路探索方法

【課題】運転者の運転特性を考慮して目的地までの経路探索を行うことが可能となるナビゲーションシステム及び経路探索方法を提供する。
【解決手段】CPU41は、目的地が設定された場合には、情報配信センタ3に対して、統計交通情報16Bを要求する要求コマンドと共に平均車速情報等を送信する。一方、CPU11は、予め定められた車速域51Dの車速域別統計交通情報を各2次メッシュ毎に選択し、目的地までの基本ルートを探索する。続いて、CPU11は、平均車速情報と車速域決定テーブル50から道路種別毎の車速域51Dを特定し、基本ルートが通る全ての2次メッシュのメッシュID毎に、道路種別に分類された各車速域別統計交通情報161〜164から、この道路種別毎に特定した車速域51Dに対応する車速域別統計交通情報を選択して、ナビゲーション装置2に配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地までの経路を探索するナビゲーションシステム及び経路探索方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数の車両から収集した各リンクの旅行時間に基づいて交通情報を作成する技術に関し種々提案されている。
例えば、道路に配置された車両感知器や路上ビーコンの検出情報や車両に搭載したナビゲーション装置によって検出した位置情報等に基づいて各車両のリンクを走行する走行時間(旅行時間)を収集し、その平均値を算出することによって当該リンクの旅行時間を推定するリンク旅行時間推定装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−295165号公報(段落(0015)〜(0051)、図1〜図8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した特許文献1に記載される構成では、算出されたリンクの旅行時間は平均値であるため、各運転者の運転特性が考慮されていない。このため、目的地までの経路探索時に、運転者の運転特性を考慮して経路を探索することができないという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、運転者の運転特性を考慮して目的地までの経路探索を行うことが可能となるナビゲーションシステム及び経路探索方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため請求項1に係るナビゲーションシステムは、自車両の道路種別毎の平均車速を取得する平均車速取得手段(23)と、道路種別毎に分類され、且つ、所定の車速域毎に分類された各リンクの交通情報を記憶する交通情報記憶手段(16)と、前記自車両の道路種別毎の平均車速に対応する前記交通情報を取得する交通情報取得手段(10)と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に係るナビゲーションシステムは、請求項1に記載のナビゲーションシステム(3、2)において、複数のエリアに分割された地図情報を記憶する地図情報記憶手段(14)と、出発地及び目的地を入力する入力手段(24)と、前記出発地から前記目的地までの基本経路を前記地図情報に基づいて探索する基本経路探索手段(10)と、を備え、前記交通情報取得手段(10)は、前記基本経路を含む所定エリアに対応する前記交通情報を取得することを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係るナビゲーションシステムは、請求項1又は請求項2に記載のナビゲーションシステム(3、2)において、前記平均車速は、空き道走行時の平均車速であることを特徴とする。
【0008】
更に、請求項4に係る経路探索方法は、自車両の道路種別毎の平均車速を取得する平均車速取得工程と、道路種別毎に分類され、且つ、所定の車速域毎に分類された各リンクの交通情報から前記自車両の道路種別毎の平均車速に対応する交通情報を取得する交通情報取得工程と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
前記構成を有する請求項1に係るナビゲーションシステムでは、自車両の道路種別毎の平均車速に対応する交通情報を、道路種別毎に分類され、且つ、所定の車速域毎に分類された各リンクの交通情報から選択することが可能となり、運転者の運転特性が反映された平均車速に対応した交通情報を取得することが可能となる。これにより、運転者の運転特性を考慮した交通情報に基づいて経路探索を行うことが可能となる。
【0010】
また、請求項2に係るナビゲーションシステムでは、出発地から目的地まで探索された基本経路を含む所定エリアに対応する交通情報を取得することが可能となるため、自車両の道路種別毎の平均車速に対応する交通情報を必要なエリアのみにおいて選択することが可能となる。
【0011】
また、請求項3に係るナビゲーションシステムでは、自車両の道路種別毎の空き道走行時の平均車速に対応する交通情報を取得することが可能となり、運転者の運転特性がより反映された交通情報を取得することが可能となる。これにより、運転者の運転特性をより考慮した経路探索を行うことが可能となる。
【0012】
更に、請求項4に係る経路探索方法では、自車両の道路種別毎の平均車速に対応する交通情報を道路種別毎に分類され、且つ、所定の車速域毎に分類された各リンクの交通情報から選択することが可能となり、運転者の運転特性が反映された平均車速に対応した交通情報を取得することが可能となる。これにより、運転者の運転特性を考慮した交通情報に基づいて経路探索を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る走行情報作成装置、走行情報作成方法及びプログラムをナビゲーションシステムについて具体化した一実施例に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例】
【0014】
先ず、本実施例に係るナビゲーションシステム1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施例に係るナビゲーションシステム1を示したブロック図である。
【0015】
図1に示すように本実施例に係るナビゲーションシステム1は、各プローブカー6に搭載されたナビゲーション装置2と、ナビゲーション装置2に対して地図情報を更新する為の更新情報や後述の各ナビゲーション装置2から収集したプローブ情報に基づいて各リンクの旅行時間(リンクコスト)等を統計処理して作成した交通情報(以下、「統計交通情報」という。)を配信する情報配信センタ3と、ネットワーク4から基本的に構成されている。そして、ナビゲーション装置2と情報配信センタ3は、ネットワーク4を介して各種の情報の送受信が可能となるように構成されている。
尚、ナビゲーション装置2の構成に関しては後に図2を用いて詳細に説明する。
【0016】
また、ネットワーク4としては、例えばLAN(LocalArea Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット、携帯電話回線網、電話回線網、公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット等の通信回線網等の通信系を使用することができる。また、このネットワーク4には、道路交通情報センタ(VICS(登録商標))5が接続され、ナビゲーション装置2と情報配信センタ3とは、ネットワーク4を介して、警察、日本道路公団等の交通管制システムの情報を収集して作成した道路の渋滞等に関する情報や交通規制情報等の交通情報を所定時間毎に受信することが可能に構成されている。
【0017】
情報配信センタ3は、図1に示すようにサーバ10と、サーバ10に接続された地図情報記録部としてのセンタ側地図情報データベース(センタ側地図情報DB)14と、ナビ更新履歴情報データベース(ナビ更新履歴情報DB)15と、センタ側交通情報データベース(センタ側交通情報DB)16と、センタ側通信装置17とを備える。
【0018】
また、サーバ10は、サーバ10の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU11、並びにCPU11が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM12、ナビゲーション装置2からの要求に基づいてナビゲーション装置2に記憶された地図情報の内、所定エリアの地図情報を新たなバージョンの地図情報に更新する為の更新情報をセンタ側地図情報DB14から抽出し、ナビゲーション装置2に対して配信する地図情報更新処理や、現況の交通情報をネットワーク4を介して配信する現況交通情報配信処理等を行うための各種の制御プログラムが記録されたROM13等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ19等を備えている。
【0019】
また、ROM13には、後述のようにプローブカー6に搭載されたナビゲーション装置2から収集したプローブ情報(例えば、月、日時、リンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)、交通状況(旅行時間、渋滞度、速度等である。)、自車位置、自車位置の属する2次メッシュID、ワイパーの動作状況、車外/路面温度、天気、ABS(Antilockbrake system)動作情報、路面状況、車両情報(車種、各諸元性能、車速、乗員、車重の配分率、トルクの掛かり方等である。)、道路種別毎の平均車速情報等である。)に基づいて、各リンクのリンクコストを道路種別毎に、且つ、ランクA〜ランクDの車速域毎に統計処理して統計交通情報を作成する統計交通情報作成処理(図7参照)や、ナビゲーション装置2からの要求に基づいて、統計交通情報をネットワーク4を介して配信する統計交通情報配信処理(図8参照)等を行うための制御プログラムが格納されている。
ここで、道路種別としては、高速自動車国道、都市高速道路、自動車専用道路、一般有料道路、2車線以上の国道、1車線の国道、2車線以上の県道、1車線の県道、市町村道等がある。
【0020】
また、センタ側地図情報DB14には、情報配信センタ3で作成され、ナビゲーション装置2に記憶された地図情報を更新する際の基本となる地図情報である更新用地図情報14Aがバージョン毎に区分されて記憶されている。更に、現在のナビゲーション装置2に記憶される地図情報の一部又は全部を更新用地図情報14Aに更新する為の更新情報についても記憶されている。ここで、バージョンとは地図情報が作成された時期を特定する為の作成時期情報であり、バージョンを参照することによって地図情報が作成された時期を特定することが可能となっている。
【0021】
また、センタ側地図情報DB14に記憶された更新用地図情報14Aには、ナビゲーション装置2で経路案内及び地図表示を行うのに必要な各種情報が記録されており、例えば、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、ノード点に関するノードデータ、施設の一種である道路(道路リンク)に関するリンクデータ、経路を探索するための探索データ、施設の一種である店舗等のPOI(Pointof Interest)に関する店舗データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。
【0022】
ここで、特に地図表示データとしては、約10km×10kmで区画された2次メッシュをベースに4分割(長さ1/2)、16分割(1/4)、64分割(1/8)されたユニットで構成されており、各ユニットのデータ量が略同レベルになるように、各地のユニットが設定されている。最も小さい64分割サイズのユニットは、約1.25km四方の大きさである。
【0023】
また、高速自動車国道、都市高速道路、自動車専用道路、一般有料道路、1桁又は2桁の国道から構成される高規格道路区分と、3桁以上の国道、主要地方道、県道、市町村道から構成される一般道路区分と、細街路から構成される細街路区分の3つの配信道路区分に区分されて、それぞれバージョン毎に更新用地図情報14Aに格納されて管理されている。更に、有料道路に関して、有料道路の入口及び出口の取付道(ランプウェイ)、料金所(インターチェンジ)等に関するデータが記録される。
【0024】
そして、情報配信センタ3は、ナビゲーション装置2からの要求があったタイミングで、センタ側地図情報DB14に格納された更新用地図情報14Aの内、最もバージョンの新しい更新用地図情報14Aによってナビゲーション装置2に記憶された地図情報の更新を行う。
【0025】
また、ナビ更新履歴情報DB15には、ナビゲーション装置2に記憶されている地図情報について現在までに更新を行った更新履歴に関する情報が、ナビゲーション装置2を特定するナビ識別IDとともに記憶される。更新履歴としては、具体的に地図情報を構成するリンクデータやノードデータが高規格道路区分、一般道路区分及び細街路区分の3つの配信道路区分毎にどのバージョンの地図情報が用いられているかが記憶されており、ナビゲーション装置2の地図情報の更新を行う毎に新たな更新履歴に書き換えられる。
【0026】
また、センタ側交通情報DB16には、プローブカー6に搭載されたナビゲーション装置2により収集されるプローブ情報(例えば、月、日時、リンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)、交通状況(旅行時間、渋滞度、速度等である。)、自車位置、自車位置の属する2次メッシュID、ワイパーの動作状況、車外/路面温度、天気、ABS(Antilockbrake system)動作情報、路面状況、車両情報(車種、各諸元性能、車速、乗員、車重の配分率、トルクの掛かり方等である。)、道路種別毎の平均車速情報等である。)や道路交通情報センタ5から受信した交通情報を収集して作成した現況の道路の渋滞等に関する情報である現況交通情報16Aが格納されている。
【0027】
また、このセンタ側交通情報DB16には、後述のように各プローブカー6から収集したプローブ情報(例えば、月、日時、リンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)、交通状況(旅行時間、渋滞度、速度等である。)、自車位置、自車位置の属する2次メッシュID、ワイパーの動作状況、車外/路面温度、天気、ABS(Antilockbrake system)動作情報、路面状況、車両情報(車種、各諸元性能、車速、乗員、車重の配分率、トルクの掛かり方等である。)、道路種別毎の平均車速情報等である。)に基づいて、各リンクのリンクコストを道路種別毎に、且つ、ランクA〜ランクDの車速域毎に統計処理して生成された統計交通情報16B(図7参照)が格納されている。
そして、情報配信センタ3は、後述のようにナビゲーション装置2からの要求があったタイミングで、センタ側交通情報DB16に格納された統計交通情報16B等を選択して配信する(図8参照)。
【0028】
次に、本実施例に係るナビゲーションシステム1を構成するナビゲーション装置2の概略構成について図2を用いて説明する。図2は本実施例に係るナビゲーション装置2を示したブロック図である。
【0029】
図2に示すように本実施例に係るナビゲーション装置2は、自車の現在位置を検出する現在地検出処理部21と、各種のデータが記録されたデータ記録部22と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーション制御部23と、操作部24と、液晶ディスプレイ25と、スピーカ26と、通信装置27と、読取部28と、から構成されている。また、ナビゲーション制御部23には自車の走行速度を検出する車速センサ29が接続される。
【0030】
以下に、ナビゲーション装置2を構成する各構成要素について説明すると、現在地検出処理部21は、GPS31、方位センサ32、距離センサ33、高度計(図示せず)等からなり、現在の自車の位置、方位、走行距離等を検出することが可能となっている。
【0031】
また、データ記録部22は、外部記憶装置及び記憶媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記憶されたナビ側交通情報データベース(ナビ側交通情報DB)36、ナビ側地図情報データベース(ナビ側地図情報DB)37、走行履歴データベース(走行履歴DB)38及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。
【0032】
ここで、ナビ側交通情報DB36には、情報配信センタ3や道路交通情報センタ5から受信した渋滞の実際の長さ、渋滞度(渋滞/混雑/空き道等である。)、所要時間、渋滞の原因、渋滞解消の見込まれる時刻等から構成される現況の道路の渋滞等に関する道路渋滞情報や、道路工事、建築工事等による交通規制情報等から作成した現況交通情報36Aが格納される。
【0033】
また、ナビ側交通情報DB36の統計交通情報36Bには、後述のように情報配信センタ3から通信装置27を介して配信された統計交通情報が格納されている(図9参照)。そして、統計交通情報36Bに格納される統計交通情報の各内容は、情報配信センタ3から通信装置27を介して配信された更新情報をダウンロードすることによって更新される。
【0034】
また、ナビ側地図情報DB37には、ナビゲーション装置2の走行案内や経路探索に使用されるとともに情報配信センタ3による更新対象となるナビ地図情報37Aが格納されている。ここで、ナビ地図情報37Aには、更新用地図情報14Aと同様に経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されており、例えば、各新設道路を特定するための新設道路情報、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、ノード点に関するノードデータ、道路(リンク)に関するリンクデータ、経路を探索するための探索データ、施設の一種である店舗等のPOIに関する店舗データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。そして、ナビ側地図情報DB37の内容は、情報配信センタ3から通信装置27を介して配信された更新情報をダウンロードすることによって更新される。尚、ナビゲーション装置2は、CD−ROM7等によって供給された更新用地図情報を記憶することによってナビ側地図情報DB37の内容を更新するように構成してもよい。
【0035】
また、走行履歴DB38には、各リンクの走行毎に、リンク走行情報(例えば、月、日時、リンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)、交通状況(旅行時間、渋滞度、速度等である。)、自車位置、自車位置の属する2次メッシュID、ワイパーの動作状況、車外/路面温度、天気、ABS(Antilockbrake system)動作情報、路面状況、車両情報(車種、各諸元性能、車速、乗員、車重の配分率、トルクの掛かり方等である。))が順次記憶される。
また、走行履歴DB38には、後述のように道路種別毎に、空き道走行時の平均車速が記憶された平均車速テーブル48(図4参照)が格納される。
【0036】
そして、プローブカー6に搭載されたナビゲーション装置2は、このプローブカー6が走行している場合には、後述のように、所定時間毎(例えば、「1分毎」、「5分毎」、「15分毎」、「30分毎」等である。)又は各リンクの走行毎に、情報配信センタ3にプローブ情報を送信した前回の送信時点から、走行履歴DB38に新たに記憶されたリンク走行情報と道路種別毎の空き道走行時の平均車速のデータとをプローブ情報として情報配信センタ3に通信装置27を介して送信する(図5参照)。
【0037】
また、図2に示すように、ナビゲーション装置2を構成するナビゲーション制御部23は、ナビゲーション装置2の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データや情報配信センタ3から受信した統計交通情報等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、プローブ情報を取得して所定時間毎に、プローブ情報等を情報配信センタ3へ送信するプローブ情報送信処理プログラム等が記憶されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ45等を備えている。
【0038】
また、本実施例においては、前記ROM43に各種のプログラムが記憶され、前記データ記録部22に各種のデータが記憶されるようになっているが、プログラム、データ等を同じ外部記憶装置、メモリーカード等からプログラム、データ等を読み出して前記フラッシュメモリ44に書き込むこともできる。更に、メモリーカード等を交換することによって前記プログラム、データ等を更新することができる。
【0039】
更に、前記ナビゲーション制御部23には、操作部24、液晶ディスプレイ25、スピーカ26、通信装置27、読取部28の各周辺装置(アクチュエータ)が電気的に接続されている。
【0040】
操作部24は、走行開始時の現在地を修正し、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際や施設に関する情報の検索を行う際等に操作され、各種のキー等の複数の操作スイッチから構成される。そして、ナビゲーション制御部23は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部24としては、キーボード、マウス等や、液晶ディスプレイ25の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。
また、液晶ディスプレイ25には、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在地から目的地までの誘導経路、誘導経路に沿った案内情報、交通情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。
【0041】
また、スピーカ26は、ナビゲーション制御部23からの指示に基づいて、誘導経路に沿った走行案内や、交差点や横断歩道での停止又は安全確認を警告する音声案内等を出力する。ここで、案内される音声ガイダンスとしては、例えば、「200m先、○○交差点を右方向です。」等である。
【0042】
また、通信装置27は、情報配信センタ3と通信を行う携帯電話網等による通信手段であり、情報配信センタ3との間で最もバージョンの新しい更新地図情報や統計交通情報等の送受信を行う。また、通信装置27は情報配信センタ3に加えて、道路交通情報センタ5等から送信された渋滞情報やサービスエリアの混雑状況等の各情報から成る交通情報を受信する。
【0043】
そして、読取部28は、記憶媒体としてのCD−ROM7から県単位で記録された所定バージョンの地図情報や統計交通情報等を読み取り可能に構成されている。尚、読取部28は、CD−ROM7だけでなくDVDに記録された地図情報等を読み取ることができるように構成してもよい。
【0044】
次に、前記構成を有するナビゲーションシステム1において、ナビゲーション装置2のCPU41が、道路種別毎の過去の空き道走行時の車速から平均車速テーブルを作成・更新する平均車速テーブル作成・更新処理について図3及び図4に基づいて説明する。
図3はナビゲーション装置2のCPU41が実行する処理であって、道路種別毎の過去の空き道走行時の車速から平均車速テーブルを作成・更新する平均車速テーブル作成・更新処理を示すフローチャートである。図4は走行履歴DB38に格納される平均車速テーブル48の一例を示す図である。尚、図3にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置2のROM43に記憶されており、CPU41により所定時間毎(例えば、0.1秒毎である。)に実行される。
【0045】
図3に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、CPU41は、現在地検出処理部21により自車の現在位置(以下、「自車位置」という。)及び自車の向きを表す自車方位を検出して、自車位置を表す座標データ(例えば、緯度と経度のデータである。)と自車方位をRAM42に記憶する。また、CPU41は、ナビ地図情報37Aから自車位置が、現在走行しているリンクの端点であるノード点を通過したか否か、つまり、現在走行しているリンクを通過したか否かを判定する判定処理を実行する。
【0046】
そして、自車位置が現在走行しているリンクの端点であるノード点を通過していない場合、つまり、現在走行しているリンクを通過していない場合には(S11:NO)、CPU41は、当該処理を終了する。
一方、自車位置が現在走行しているリンクの端点であるノード点を通過した場合、つまり、現在走行しているリンクを通過した場合には(S11:YES)、CPU41は、S12の処理に移行する。
【0047】
S12において、CPU41は、通過したリンクに関するリンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)をナビ地図情報37Aから取得してRAM42に記憶する。また、CPU41は、通過したリンクの旅行時間を取得してRAM42に記憶すると共に、当該リンクのリンク長をこの旅行時間で割り算して車速を算出してRAM42に記憶する。
【0048】
続いて、S13において、CPU41は、現況交通情報36Aに格納された道路渋滞情報から、この通過したリンクの渋滞度が空き道であったか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、通過したリンクが空き道でなかったと判定した場合には(S13:NO)、CPU41は、当該処理を終了する。
尚、CPU41は、通過したリンクにおける車速が、国道、県道等の一般道では時速約30km以上、都市高速道路では時速約50km以上、高速自動車国道では時速約70km以上の場合に、当該リンクは空き道であったと判定するようにしてもよい。
【0049】
一方、通過したリンクが空き道であったと判定した場合には(S13:YES)、CPU41は、S14の処理に移行する。S14において、CPU41は、RAM42から当該リンクの道路種別と車速を読み出して、現在の日時情報(例えば、年月日、曜日、時刻等である。)と共に走行履歴DB38に記憶する。また、CPU41は、この記憶した道路種別に対応する一定期間(例えば、過去6ヶ月間である。)の車速データを走行履歴DB38から読み出して、これらの車速データの平均値を算出する。そして、CPU41は、この算出した平均値を走行履歴DB38に格納される平均車速テーブル48(図4参照)の通過したリンクの道路種別に対応する「空き道走行時の平均車速」として記憶・更新後、当該処理を終了する。
【0050】
ここで、走行履歴DB38に格納される平均車速テーブル48の一例を図4に基づいて説明する。
図4に示すように、平均車速テーブル48は、「道路種別」と当該「道路種別」の空き道を走行した時の平均車速を表す「空き道走行時の平均車速」とから構成されている。従って、平均車速テーブル48は、各道路種別毎の運転者の空き道走行時の運転特性を表している。
【0051】
例えば、「高速自動車国道」に対応する「空き道走行時の平均車速」が「83.5km/h」の場合には、運転者は、高速自動車国道における空き道走行時には、約83.5km/hで走行することを表している。
【0052】
次に、ナビゲーションシステム1において、ナビゲーション装置2のCPU41が、リンク情報等から構成されるリンク走行情報と平均車速テーブル48の「空き道走行時の平均車速」のデータとをプローブ情報として情報配信センタ3に所定時間毎に(例えば、約5分毎である。)送信する「プローブ情報送信処理」と、情報配信センタ3のCPU11がナビゲーション装置2からプローブ情報を受信した場合に実行する「統計交通情報作成処理」とについて図5乃至図7に基づいて説明する。
図5はナビゲーションシステム1のプローブカー6に搭載されたナビゲーション装置2が実行する「プローブ情報送信処理」と情報配信センタ3が実行する「統計交通情報作成処理」を示すフローチャートである。
【0053】
先ず、図5に基づいてプローブカー6に搭載されたナビゲーション装置2のCPU41が実行する「プローブ情報送信処理」について説明する。尚、図5に、S111〜S116のフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置2が備えているROM43に記憶されており、CPU41により所定時間毎に(例えば、0.1秒毎である。)実行される。
【0054】
図5に示すように、先ず、S111において、CPU41は、現在地検出処理部21により自車位置及び自車方位を検出して、自車位置を表す座標データ(例えば、緯度と経度のデータである。)と自車方位をRAM42に記憶する。また、CPU41は、ナビ地図情報37Aから自車位置が、現在走行しているリンクの端点であるノード点を通過したか否か、つまり、現在走行しているリンクを通過したか否かを判定する判定処理を実行する。
【0055】
そして、自車位置が現在走行しているリンクの端点であるノード点を通過していない場合、つまり、現在走行しているリンクを通過していない場合には(S111:NO)、CPU41は、当該処理を終了する。
一方、自車位置が現在走行しているリンクの端点であるノード点を通過した場合、つまり、現在走行しているリンクを通過した場合には(S111:YES)、CPU41は、S112の処理に移行する。
【0056】
S112において、CPU41は、通過したリンクに関するリンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)をナビ地図情報37Aから取得してRAM42に記憶する。また、CPU41は、通過したリンクの旅行時間を取得してRAM42に記憶すると共に、当該リンクのリンク長をこの旅行時間で割り算して車速を算出してRAM42に記憶する。そして、CPU41は、当該リンク情報、旅行時間、車速、自車位置、月、日時データ等を対応付けた情報をリンク走行情報としてRAM42に記憶する。
【0057】
続いて、S113において、CPU41は、プローブ情報等を情報配信センタ3に送信した前回の送信時刻を表す送信時刻データをRAM42から読み出し、この前回の時刻から所定の一定時間(例えば、約5分である。)が経過したか否かを判定する判定処理を実行する。つまり、CPU41は、プローブ情報等を情報配信センタ3に送信する通信タイミングか否かを判定する判定処理を実行する。
【0058】
そして、プローブ情報を情報配信センタ3に送信した前回の送信時刻から所定の一定時間が経過していない場合には(S113:NO)、CPU41は、当該処理を終了する。
一方、プローブ情報を情報配信センタ3に送信した前回の送信時刻から所定の一定時間が経過した場合には(S113:YES)、CPU41は、S114の処理に移行する。S114において、CPU41は、走行履歴DB38に格納される上記平均車速テーブル48(図4参照)から道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」を読み出し、情報配信センタ3に送信する平均車速情報としてRAM42に記憶する。
【0059】
続いて、S115において、CPU41は、RAM42からリンク走行情報(リンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)、旅行時間、車速、自車位置、月、日時データ等)と平均車速情報とを読み出し、当該ナビゲーション装置2を識別するナビ識別IDと共にプローブ情報として情報配信センタ3に送信する。
そして、S116において、CPU41は、タイマ45から現在の時刻データを読み出し、プローブ情報を情報配信センタ3に送信した送信時刻データとしてRAM42に記憶後、当該処理を終了する。
【0060】
次に、図5に基づいて情報配信センタ3のCPU11が実行する「統計交通情報作成処理」について説明する。尚、図5に、S211〜S215のフローチャートで示されるプログラムは、情報配信センタ3が備えているROM13に記憶されており、CPU11により所定時間毎(例えば、約0.01秒毎〜0.1秒毎である。)に実行される。
【0061】
先ず、S211において、CPU11は、上記S115でナビゲーション装置2から送信されたリンク走行情報(リンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)、旅行時間、車速、自車位置、月、日時データ等)と平均車速情報等から構成されるプローブ情報を受信したか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、プローブ情報を受信していない場合には(S211:NO)、CPU11は、当該処理を終了する。
【0062】
一方、リンク走行情報(リンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)、旅行時間、車速、自車位置、月、日時データ等)と平均車速情報等から構成されるプローブ情報を受信した場合には(S211:YES)、CPU11は、受信したプローブ情報をRAM12に記憶後、S212の処理に移行する。S212において、CPU11は、受信したプローブ情報に含まれる各リンクのリンクIDと道路種別とを読み出し、このリンクIDと道路種別とを対応付けてRAM12に記憶する。
【0063】
そして、S213において、CPU11は、各リンクIDに対応する道路種別と平均車速情報から、当該リンクIDに対応する道路種別のユーザの空き道走行時の平均車速を読み出し、このリンクIDに対応する道路種別とユーザの空き道走行時の平均車速とを対応付けてRAM12に記憶する。そして、CPU11は、センタ側交通情報DB16に格納される車速域決定テーブル50から、当該リンクIDに対応する道路種別とユーザの空き道走行時の平均車速とに対応する車速域を決定する。その後、CPU11は、プローブ情報からメッシュID、リンクID、道路種別、旅行時間、日時データを読み出し、この決定された車速域に対応させて、道路種別毎の交通情報(メッシュID、リンクID、道路種別、車速域、日時データ、旅行時間。)を作成してセンタ側交通情報DB16に記憶する。
【0064】
ここで、センタ側交通情報DB16に格納される車速域決定テーブル50の一例について図6に基づいて説明する。図6はセンタ側交通情報DB16に格納される車速域決定テーブル50の一例を示す図である。
図6に示すように、車速域決定テーブル50は、各リンクの道路種別を表す「道路種別」と、この道路種別に対応するユーザの空き道走行時の複数の平均車速の範囲を表す「ユーザの平均車速」(例えば、4種類の平均車速の範囲である。)と、「ユーザの平均車速」の分類を表す「車速域」(例えば、ランクA〜ランクDの4段階である。)とから構成されている。
【0065】
例えば、「道路種別」が「高速自動車国道」の場合には、「ユーザの平均車速」として、「80km/h未満」、「100km/h未満」、「120km/h未満」、「120km/h以上」の4種類の平均車速の範囲が記憶されている。また、「ユーザの平均車速」の分類を表す「車速域」として、「80km/h未満」に対して「ランクA」、「100km/h未満」に対して「ランクB」、「120km/h未満」に対して「ランクC」、「120km/h以上」に対して「ランクD」が記憶されている。
【0066】
従って、S213において、CPU11は、リンクIDに対応する道路種別を車速域決定テーブル50の「道路種別」とすると共に、この「道路種別」に対応する「ユーザの平均車速」の4種類の平均車速の範囲からリンクIDに対応する道路種別のユーザの空き道走行時の平均車速が含まれる範囲を特定後、この特定した「ユーザの平均車速」の分類を表す「車速域」を決定することができる。
【0067】
例えば、リンクIDに対応する道路種別が「高速自動車国道」で、ユーザの「高速自動車国道」での平均車速が「83.5km」の場合には(図4参照)、CPU11は、車速域決定テーブル50の「道路種別」が「高速自動車国道」で、「ユーザの平均車速」が「100km/h未満」を特定し、この特定した「100km/h未満」の分類を表す「車速域」として「ランクB」を決定する。
その後、CPU11は、プローブ情報からメッシュID、リンクID、道路種別、旅行時間、日時データを読み出すと共に、このリンクIDに対応する車速域である「ランクB」を対応付けて、道路種別が「高速自動車国道」の交通情報(メッシュID、高速自動車国道、リンクID、車速域「ランクB」、日時データ、旅行時間。)を作成し、センタ側交通情報DB16に記憶する。
【0068】
続いて、図5に示すように、S214において、CPU11は、上記S213でセンタ側交通情報DB16に記憶した交通情報のリンクID、道路種別、車速域及び日時データが属する時間帯(例えば、9:00〜9:14の時間帯である。)とが一致する一定期間(例えば、過去6ヶ月間である。)の交通情報をセンタ側交通情報DB16から読み出し、各旅行時間を統計処理して、当該リンクID、道路種別及び車速域に対応するリンクコスト51C(図7参照)を算出してRAM12に記憶する。
【0069】
そして、S215において、CPU11は、RAM12からリンクコスト51Cを読み出し、上記S213でセンタ側交通情報DB16に記憶した交通情報のリンクID、道路種別、車速域及び日時データが属する時間帯を、統計交通情報16Bの該当する道路種別のリンクID51A、車速域51D、時間帯51Bとして、統計交通情報16Bのこれらに対応するリンクコスト51Cに代入して更新後、当該処理を終了する。
従って、プローブ情報を送信したナビゲーション装置2のユーザである運転者の運転特性が最も現れた道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」に対応する統計交通情報16Bの車速域51D(図7参照)のリンクコスト51Cが道路種別毎に更新されることとなる。
【0070】
ここで、センタ側交通情報DB16に格納される統計交通情報16Bのデータ構造の一例について図7に基づいて説明する。図7はセンタ側交通情報DB16に格納される統計交通情報16Bのデータ構造の一例を示す説明図である。
【0071】
図7に示すように、統計交通情報16Bは、例えば、エリアとしての各2次メッシュに付されたメッシュID毎に生成され、且つ、「高速自動車国道」等の道路種別毎に分類されるとともに、それぞれにおいて、ランクA〜ランクDの車速域51D毎に分類された各車速域別統計交通情報161〜164から構成されている。尚、各車速域51DのランクA〜ランクDは、車速域決定テーブル50の「車速域」のランクA〜ランクD(図6参照)に対応するものである。
【0072】
また、各車速域別統計交通情報161〜164は、時間帯51B毎に、各リンクのリンクID51Aに対するリンクコスト51Cを有している。時間帯51Bは、15分毎に設定された時間帯(例えば「0:00」〜「0:14」等)になっている。また、このリンクコスト51Cは、その時間帯51Bにおいて、そのリンクを通過する際にかかる平均旅行時間を示すデータであって、例えば「20(sec)」等になっている。
【0073】
また、各車速域別統計交通情報161〜164のリンクコスト51Cは、上記S213でセンタ側交通情報DB16に記憶した交通情報(メッシュID、リンクID、道路種別、車速域、日時データ、旅行時間。)から、上記S214〜S215で各車速域別統計交通情報161〜164の車速域51D、リンクID51A及び道路種別が一致する一定期間(例えば、過去6ヶ月間である。)の交通情報を読み出し、各時間帯51B毎に、当該各時間帯51Bに属する日時データの旅行時間を統計処理することによって生成されている。
【0074】
従って、CPU11は、上記S211〜S215を実行することによって、ナビゲーション装置2からリンク走行情報(リンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)、旅行時間、車速、自車位置、月、日時データ等)と平均車速情報等から構成されるプローブ情報を受信する毎に、該当する道路種別の各車速域別統計交通情報161〜164のうち、当該プローブ情報のリンク走行情報と平均車速情報から車速域51DのランクA〜ランクDを決定し、プローブ情報に含まれるリンクIDと日時データから該当する車速域51Dの時間帯51Bに対応するリンクコスト51Cを更新することができる。
【0075】
次に、ナビゲーションシステム1において、ナビゲーション装置2のCPU41が実行する「経路案内処理」と、情報配信センタ3のCPU11が実行する統計交通情報16Bをナビゲーション装置2に配信する「統計交通情報配信処理」について図8及び図9に基づいて説明する。
図8はナビゲーション装置2のCPU41が実行する「経路案内処理」と、情報配信センタ3のCPU11が実行する統計交通情報16Bをナビゲーション装置2に配信する「統計交通情報配信処理」とを示すフローチャートである。
【0076】
先ず、図8に基づいてナビゲーション装置2のCPU41が実行する「経路案内処理」について説明する。尚、図8に、S311〜S315のフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置2が備えているROM43に記憶されており、CPU41により実行される。
【0077】
図8に示すように、先ず、S311において、CPU41は、タッチパネル、操作スイッチ等の操作部24の入力操作等によって、目的地が設定されたか否かを判定する判定処理を実行する。そして、目的地が設定されていない場合には(S311:NO)、CPU41は、当該処理を終了する。
一方、目的地が入力されたと判断すると(S311:YES)、CPU41は、その目的地の座標等をRAM42に一時格納後、S312の処理に移行する。
【0078】
S312において、CPU41は、走行履歴DB38に格納される上記平均車速テーブル48(図4参照)から道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」を読み出し、情報配信センタ3に送信する平均車速情報としてRAM42に記憶する。そして、CPU41は、情報配信センタ3に対して、統計交通情報16Bを要求する要求コマンドと共に、ナビ識別ID、自車位置の座標データ、目的地の座標データ、平均車速情報、経路探索条件、ナビ地図情報37Aのバージョン情報等を送信する。
【0079】
その後、S313において、CPU41は、情報配信センタ3から配信された統計交通情報を受信して、ナビ側交通情報DB36の統計交通情報36Bに格納する。
ここで、統計交通情報36Bのデータ構造の一例について図9に基づいて説明する。図9はナビ側交通情報DB36に格納される統計交通情報36Bのデータ構造の一例を示す説明図である。
【0080】
図9に示すように、統計交通情報36Bは、例えば、エリアとしての各2次メッシュに付されたメッシュID毎に構成されるとともに、時間帯51B毎に、各リンクのリンクID51Aに対するリンクコスト51Cを有している。時間帯51Bは、15分毎に設定された時間帯(例えば「0:00」〜「0:14」等)になっている。また、このリンクコスト51Cは、その時間帯51Bにおいて、そのリンクを通過する際にかかる平均旅行時間を示すデータであって、例えば「20(sec)」等になっている。
【0081】
続いて、S314において、CPU41は、統計交通情報36Bとナビ地図情報37Aに基づいて、ダイクストラ法等によって、現在の自車位置から目的地までの推奨経路を探索して、RAM42に記憶する。
そして、S315において、CPU41は、この推奨経路に従って経路案内を行った後、当該処理を終了する。
【0082】
次に、図8に基づいて情報配信センタ3のCPU11が実行する「統計交通情報配信処理」について説明する。尚、図8に、S411〜S415のフローチャートで示されるプログラムは、情報配信センタ3が備えているROM13に記憶されており、ナビゲーション装置2から統計交通情報16Bを要求する要求コマンドを受信した場合に、CPU11により実行される。
【0083】
先ず、S411において、CPU11は、上記S312でナビゲーション装置2から送信された統計交通情報16Bを要求する要求コマンドと共に、ナビ識別ID、自車位置の座標データ、目的地の座標データ、平均車速情報、経路探索条件、ナビ地図情報37Aのバージョン情報等の各車両情報を受信して、この各車両情報をRAM12に記憶する。そして、CPU11は、統計交通情報16Bを構成する各車速域別統計交通情報161〜164から予め定められた車速域51Dの車速域別統計交通情報(例えば、車速域51DがランクBの車速域別統計交通情報162である。)を各2次メッシュ毎に、全道路種別について選択する。
【0084】
そして、S412において、CPU11は、センタ側地図情報DB14に格納されるナビ地図情報37Aのバージョン情報に対応する更新用地図情報14Aと、上記S411で選択した各2次メッシュ毎の車速域別統計交通情報(例えば、車速域51DがランクBの車速域別統計交通情報162である。)とに基づいて、受信した探索条件に従って目的地までの基本ルートをダイクストラ法等によって探索し、RAM12に記憶する。
【0085】
続いて、S413において、CPU11は、上記S412で探索した基本ルートが通る全ての2次メッシュのメッシュIDを抽出してRAM12に記憶し、ナビゲーション装置2に送信する統計交通情報16Bを選択する2次メッシュの範囲を決定する。
【0086】
そして、S414において、CPU11は、上記S413で抽出した基本ルートが通る全ての2次メッシュのメッシュID毎に、道路種別毎に分類された各車速域別統計交通情報161〜164を順次読み出す。
【0087】
また、CPU11は、ナビゲーション装置2から受信した平均車速情報から道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」を読み出して、センタ側交通情報DB16に格納される車速域決定テーブル50から当該受信した道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」のそれぞれに対応する車速域51D(ランクA〜ランクDである。)を特定する。その後、CPU11は、基本ルートが通る全ての2次メッシュのメッシュID毎に、道路種別毎に分類された各車速域別統計交通情報161〜164から、この道路種別毎に特定した車速域51Dに対応する車速域別統計交通情報を読み出し、即ち、選択し、ユーザの道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」に合わせた統計交通情報としてRAM12に記憶する。
【0088】
例えば、上記S414で抽出した基本ルートが通る2次メッシュのメッシュIDに対応する「高速自動車国道」の統計交通情報16Bに各車速域別統計交通情報161〜164が含まれており(図7参照)、ナビゲーション装置2から受信した平均車速情報の「高速自動車国道」に対応する「空き道走行時の平均車速」が「79、5km/h」の場合には、CPU11は、車速決定テーブル50の「高速自動車国道」に対応する「ユーザの平均車速」を「79.5km/h」として、車速域51Dを「ランクA」に特定する。
【0089】
そして、CPU11は、車速域51Dが「ランクA」の車速域別統計交通情報161を統計交通情報16Bから読み出し、即ち、統計交通情報16Bから選択して、ユーザに送信する当該メッシュIDの「高速自動車国道」の統計交通情報としてRAM12に記憶する。
【0090】
続いて、S415において、CPU11は、上記S414でRAM12に記憶した基本ルートが通る全ての2次メッシュのメッシュIDのそれぞれに対応して、道路種別毎に選択された統計交通情報を、上記S411で受信したナビ識別IDに対応するナビゲーション装置2に対して配信後、当該処理を終了する。
【0091】
以上詳細に説明した通り、本実施例に係るナビゲーションシステム1では、ナビゲーション装置2のCPU41は、各リンクを通過毎に、リンク走行情報(リンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)、旅行時間、車速、自車位置、月、日時データ等)を取得する。そして、通過したリンクが空き道の場合には、CPU41は、当該リンクの道路種別と車速を読み出して、日時データ(例えば、年月日、曜日、時刻等である。)と共に走行履歴DB38に記憶する。また、CPU41は、当該リンクの道路種別に対応する一定期間(例えば、過去6ヶ月間である。)の車速データを走行履歴DB38から読み出して、これらの車速データの平均値を算出する。そして、CPU41は、この算出した平均値を走行履歴DB38に格納される平均車速テーブル48(図4参照)の通過したリンクの道路種別に対応する空き道走行時の平均車速として記憶・更新する(S11〜S14)。
【0092】
これにより、運転者の道路種別毎の運転特性が現れた空き道走行時の平均車速を取得することが可能となる。
【0093】
また、ナビゲーションシステム1では、ナビゲーション装置2のCPU41は、通過したリンクに関するリンク走行情報(リンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)、旅行時間、車速、自車位置、月、日時データ等)と、平均車速テーブル48の「空き道走行時の平均車速」のデータから構成される平均車速情報とから構成されるプローブ情報を情報配信センタ3に所定時間毎に(例えば、約5分毎である。)送信する(S111〜S115)。
【0094】
一方、情報配信センタ3のCPU11は、ナビゲーション装置2からリンク走行情報(リンク情報(メッシュID、リンクID、リンク長、交通信号機の有・無、道路種別等である。)、旅行時間、車速、自車位置、月、日時データ等)と平均車速情報とから構成されるプローブ情報を受信した場合には、プローブ情報に含まれる各リンクIDに対応する道路種別とユーザの空き道走行時の平均車速を読み出し、センタ側交通情報DB16に格納される車速域決定テーブル50から、当該リンクIDに対応する道路種別毎の車速域を決定する。その後、CPU11は、この車速域とプローブ情報とから交通情報(メッシュID、リンクID、道路種別、車速域、日時データ、旅行時間。)を作成してセンタ側交通情報DB16に記憶する。
【0095】
そして、CPU11は、センタ側交通情報DB16に記憶した当該交通情報のリンクID、道路種別、車速域及び日時データが属する時間帯とが一致する一定期間(例えば、過去6ヶ月間である。)の交通情報をセンタ側交通情報DB16から読み出し、各旅行時間を統計処理してリンクコスト51Cを算出し、当該交通情報のリンクID、道路種別、車速域及び日時データが属する時間帯を、統計交通情報16Bの該当する道路種別のリンクID51A、車速域51D、時間帯51Bとして、統計交通情報16Bのこれらに対応するリンクコスト51Cに代入して更新する(S211〜S215)。
【0096】
これにより、道路種別毎に分類された各リンクID51Aのリンクコスト51Cを、各車速域51D毎に作成することが可能となり、運転者の運転特性によって変化する道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」を各リンクID51Aのリンクコスト51Cに反映することが可能となる。つまり、運転者の運転特性によって変化する道路種別毎の空き道走行時の平均車速を各リンクID51Aのリンクコスト51Cに反映して各リンクの統計交通情報16Bを作成することが可能となる。
【0097】
また、ナビゲーションシステム1では、ナビゲーション装置2のCPU41は、目的地が設定された場合には、情報配信センタ3に対して、統計交通情報16Bを要求する要求コマンドと共に、ナビ識別ID、自車位置の座標データ、目的地の座標データ、平均車速情報、経路探索条件、ナビ地図情報37Aのバージョン情報等を送信する(S311〜S312)。
【0098】
一方、情報配信センタ3のCPU11は、ナビゲーション装置2から統計交通情報16Bを要求する要求コマンド等を受信した場合には、統計交通情報16Bを構成する道路種別毎に分類された各車速域別統計交通情報161〜164から予め定められた車速域51Dの車速域別統計交通情報を各2次メッシュ毎に選択する。そして、CPU11は、この選択した車速域別統計交通情報と更新用地図情報14Aとに基づいて、受信した探索条件に従って目的地までの基本ルートをダイクストラ法等によって探索する。
【0099】
続いて、CPU11は、基本ルートが通る全ての2次メッシュのメッシュID毎に、道路種別毎に分類された各車速域別統計交通情報161〜164を順次読み出す。また、CPU11は、ナビゲーション装置2から受信した平均車速情報と、センタ側交通情報DB16に格納される車速域決定テーブル50から道路種別毎の車速域51D(ランクA〜ランクDである。)を特定する。
【0100】
その後、CPU11は、道路種別毎に分類された各車速域別統計交通情報161〜164から、特定した道路種別毎の車速域51Dに対応する各車速域別統計交通情報を選択し、ナビゲーション装置2に対して配信する(S411〜S415)。
【0101】
また、ナビゲーション装置2のCPU41は、情報配信センタ3から配信された道路種別毎に分類された統計交通情報を受信して、ナビ側交通情報DB36の統計交通情報36Bに格納する。そして、CPU41は、統計交通情報36Bとナビ地図情報37Aに基づいて、ダイクストラ法等によって、現在の自車位置から目的地までの推奨経路を探索して、経路案内を行う(S313〜S315)。
【0102】
従って、ナビゲーション装置2のCPU41は、運転者の運転特性が反映された道路種別毎の空き道走行時の平均車速に対応した統計交通情報36Bを取得することが可能となる。これにより、CPU41は、運転者の運転特性を考慮した経路探索を行うことが可能となる。
【0103】
また、情報配信センタ3のCPU11は、基本ルートの通る2次メッシュに対応する統計交通情報16Bからナビゲーション装置2に配信する統計交通情報を選択するため、このナビゲーション装置2に配信する統計交通情報を必要なエリアのみにおいて迅速に選択することが可能となる。また、基本ルートの通る2次メッシュについてナビゲーション装置2に配信する統計交通情報を選択するため、このナビゲーション装置2に配信する統計交通情報のデータ量を削減することが可能となる。
【0104】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
【0105】
(A)例えば、図2に示すように、センタ側交通情報DB16に格納されている統計交通情報16Bと車速域決定テーブル50とを地図情報と共にCD−ROM7に記録して、ナビゲーション装置2に供給してもよい。そして、ナビゲーション装置2のCPU41は、読取部28によってCD−ROM7から地図情報を読み込む際に、統計交通情報16Bを読み込んで、ナビ側交通情報DB36の統計交通情報36Bに格納すると共に、車速域決定テーブル50を読み込んで、ナビ側交通情報DB36に格納して更新するようにしてもよい。尚、CPU41は、上記S11〜S14の処理を実行し、上記平均車速テーブル48が走行履歴DB38に格納されている。
【0106】
従って、この場合には、統計交通情報36Bのデータ構造は、図7に示される統計交通情報16Bと同様に、各2次メッシュに付されたメッシュID毎に生成され、且つ、道路種別毎に分類されるとともに、それぞれにおいて、ランクA〜ランクDの車速域51D毎に分類された各車速域別統計交通情報161〜164から構成されている。また、CPU41は、ナビ側交通情報DB36に格納した車速域決定テーブル50に基づいて、ユーザの「空き道走行時の平均車速」に合わせて道路種別毎の車速域51Dを決定することが可能となる。
【0107】
ここで、このように構成されたナビゲーション装置2のCPU41が実行する「経路案内処理」の一例について図10に基づいて説明する。図10は他の実施例におけるナビゲーション装置2のCPU41が実行する「経路案内処理」の一例を示すフローチャートである。
【0108】
図10に示すように、S511において、CPU41は、タッチパネル、操作スイッチ等の操作部24の入力操作等によって、目的地が設定されたか否かを判定する判定処理を実行する。そして、目的地が設定されていない場合には(S511:NO)、CPU41は、当該処理を終了する。
一方、目的地が入力されたと判断すると(S511:YES)、CPU41は、その目的地の座標等をRAM42に一時格納後、S512の処理に移行する。
【0109】
S512において、CPU41は、平均車速テーブル48に記憶される道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」にマッチングする2次メッシュ毎に、それぞれ道路種別毎に分類されたナビ用統計交通情報を生成する。
【0110】
具体的には、CPU41は、走行履歴DB38に格納する平均車速テーブル48から道路種別に対応する「空き道走行時の平均車速」を読み出す。そして、CPU41は、ナビ側交通情報DB36に格納した車速域決定テーブル50から当該道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」のそれぞれに対応する車速域51D(ランクA〜ランクDである。)を特定する。
【0111】
続いて、CPU41は、全2次メッシュのメッシュID毎に、それぞれの道路種別に分類された各車速域別統計交通情報161〜164を順次読み出し、各車速域別統計交通情報161〜164から、この道路種別毎に特定した車速域51Dに対応する車速域別統計交通情報を選択して、ナビ用統計交通情報としてナビ側交通情報DB36に順次記憶後、S513に移行する。
【0112】
S513において、CPU41は、このナビ側交通情報DB36に記憶するナビ用統計交通情報とナビ地図情報37A基づいて、ダイクストラ法等によって、現在の自車位置から目的地までの推奨経路を探索して、RAM42に記憶する。
そして、S514において、CPU41は、この推奨経路に従って経路案内を行った後、当該処理を終了する。
【0113】
従って、ナビゲーション装置2のCPU41は、運転者の運転特性が反映された道路種別毎の空き道走行時の平均車速に対応したナビ用統計交通情報を生成することが可能となる。また、CPU41は、運転者の運転特性を考慮した経路探索を行うことが可能となる。
【0114】
(B)また、上記S115において、CPU41は、リンク走行情報に含まれるリンクIDに対応する道路種別をナビ地図情報37Aから読み出し、平均車速テーブル48(図4参照)から当該リンク走行情報に含まれるリンクIDの道路種別に対応する道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」のみを読み出し、この読み出した「空き道走行時の平均車速」とリンク走行情報とをプローブ情報として情報配信センタ3に送信するようにしてもよい。これにより、通信データ量の削減化を図ることが可能となる。
【0115】
(C)また、上記S311で目的地が設定されていない場合には(S311:NO)、CPU41は、走行履歴DB38に格納される上記平均車速テーブル48から道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」を読み出し、情報配信センタ3に送信する平均車速情報としてRAM42に記憶する。そして、CPU41は、情報配信センタ3に対して、自車位置周辺(例えば、自車位置を中心とする50km四方等である。)の統計交通情報16Bを要求する要求コマンドと共に、ナビ識別ID、自車位置の座標データ、平均車速情報等を送信するようにしてもよい。
【0116】
また、この場合には、上記S412〜S413に替えて、CPU11は、自車位置周辺(例えば、自車位置を中心とする50km四方等である。)の全ての2次メッシュのメッシュIDを抽出してRAM12に記憶し、ナビゲーション装置2に送信する統計交通情報16Bを選択する2次メッシュの範囲を決定後、上記S414〜S415の処理を実行するようにしてもよい。これにより、CPU41は、自車位置周辺について、運転者の運転特性が反映された道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」に対応した最新の統計交通情報36Bを取得することが可能となる。
【0117】
(D)また、情報配信センタ3のCPU11が、上記S414の処理を実行後、上記S314でCPU41が実行する目的地までの経路探索処理を実行して、上記S415において、探索した推奨経路の経路データをナビゲーション装置2に送信するようにしてもよい。これにより、ナビゲーション装置2の処理負荷の軽減化を図ることが可能となる。
【0118】
(E)また、上記S412〜S413に替えて、CPU11は、ナビゲーション装置2に送信する統計交通情報16Bを選択する2次メッシュの範囲を全2次メッシュとするようにしてもよい。これにより、CPU11は、全2次メッシュについて、ユーザの道路種別毎の「空き道走行時の平均車速」に合わせた統計交通情報を作成して配信することが可能となる。また、ナビゲーション装置2は、全2次メッシュについて、運転者の運転特性が反映された道路種別毎の空き道走行時の平均車速に対応した統計交通情報36Bを取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】本実施例に係るナビゲーションシステムを示したブロック図である。
【図2】ナビゲーションシステムのナビゲーション装置を示したブロック図である。
【図3】ナビゲーション装置のCPUが実行する処理であって、平均車速テーブルを作成・更新する平均車速テーブル作成・更新処理を示すフローチャートである。
【図4】走行履歴DBに格納される平均車速テーブルの一例を示す図である。
【図5】ナビゲーションシステムのプローブカーに搭載されたナビゲーション装置が実行する「プローブ情報送信処理」と情報配信センタが実行する「統計交通情報作成処理」を示すフローチャートである。
【図6】センタ側交通情報DBに格納される車速域決定テーブルの一例を示す図である。
【図7】センタ側交通情報DBに格納される統計交通情報のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図8】ナビゲーション装置のCPUが実行する「経路案内処理」と、情報配信センタのCPUが実行する統計交通情報をナビゲーション装置に配信する「統計交通情報配信処理」とを示すフローチャートである。
【図9】ナビ側交通情報DBに格納される統計交通情報のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図10】他の実施例におけるナビゲーション装置のCPUが実行する「経路案内処理」の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0120】
1 ナビゲーションシステム
2 ナビゲーション装置
3 情報配信センタ
4 ネットワーク
6 プローブカー
10 サーバ
11、41 CPU
12、42 RAM
13、43 ROM
14 センタ側地図情報DB
16 センタ側交通情報DB
16B、36B 統計交通情報
17 センタ側通信装置
21 現在地検出処理部
23 ナビゲーション制御部
27 通信装置
36 ナビ側交通情報DB
37 ナビ側地図情報DB
38 走行履歴DB
48 平均車速テーブル
50 車速域決定テーブル
51A リンクID
51B 時間帯
51C リンクコスト
51D 車速域
161〜164 車速域別統計交通情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の道路種別毎の平均車速を取得する平均車速取得手段と、
道路種別毎に分類され、且つ、所定の車速域毎に分類された各リンクの交通情報を記憶する交通情報記憶手段と、
前記自車両の道路種別毎の平均車速に対応する前記交通情報を取得する交通情報取得手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
複数のエリアに分割された地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、
出発地及び目的地を入力する入力手段と、
前記出発地から前記目的地までの基本経路を前記地図情報に基づいて探索する基本経路探索手段と、
を備え、
前記交通情報取得手段は、前記基本経路を含む所定エリアに対応する前記交通情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記平均車速は、空き道走行時の平均車速であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
自車両の道路種別毎の平均車速を取得する平均車速取得工程と、
道路種別毎に分類され、且つ、所定の車速域毎に分類された各リンクの交通情報から前記自車両の道路種別毎の平均車速に対応する交通情報を取得する交通情報取得工程と、
を備えたことを特徴とする経路探索方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−222519(P2009−222519A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−66455(P2008−66455)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】