説明

ナビゲーション装置、その制御方法及びその制御プログラム

【課題】有料道路走行中の渋滞を考慮した経路探索において、料金の支払いにユーザが割高感を感じることなく、自動で効率の良い渋滞迂回経路を案内経路として提示するナビゲーション装置、その制御方法及びその制御プログラムを提供する。
【解決手段】時間差閾値格納部31aは、現状経路と出戻り経路の所要時間差を第1の時間差閾値とし、別経路と出戻り経路の所要時間差を第2の時間差閾値として、許容可能な範囲で設定した時間差の上限を格納しておく。比較判断部39aは、経路時間差算出部35により算出した現状経路と出戻り経路間の所要時間差,別経路と出戻り経路間の所要時間差と、時間差閾値格納部31aで設定した第1,第2の時間差閾値とを比較し、実際に計算された時間差が第1及び第2の時間差閾値より大きいか否かを判断する。実際に算出した各時間差が第1及び第2の時間差閾値より大きい場合は、出戻り経路を案内経路として選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション技術の渋滞迂回方法の改良に係り、目的地までの所要時間と有料道路の料金を考慮した案内経路を誘導するナビゲーション装置、その制御方法及びその制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車の普及と情報処理技術の発達に伴い、車両などの移動体に搭載して道案内を行う車載用ナビゲーション装置が急速に普及している。ナビゲーション装置は、予め用意された地図データを利用し、GPSなどで測位する自車の現在位置情報を周辺地図上に表示するだけでなく、指定される目的地への経路を算出し、画面表示や合成音声などで経路を案内するものである。
【0003】
このようなナビゲーション装置では、目的地までの案内経路の算出に関し、渋滞の場所や時間帯等を表す交通情報が参照されている。この交通情報としては、VICS(Vehicle Information and Communication System)情報がよく知られている。VICS情報の情報レベルとしては、文字による渋滞情報(レベル1)、主要国道の簡易図形情報(レベル2)、画面上に渋滞区間や緊急避難箇所を表示する情報(レベル3)がある。また、発信形態によって、FM多重による情報と、電波ビーコン又は光ビーコンによる情報とに大別されている。
【0004】
このVICS情報を受信することで、目的地までの案内経路を探索し、その探索経路に従った誘導時でも、落下物、突発的な事故や故障者の発生等で通行時間が大幅に遅れるといった渋滞情報を感知することができる。こうした状況下において、通常渋滞迂回機能を有するナビゲーション装置では、直ちに経路の再計算を行い、渋滞を回避した新たな経路情報が提供される。
【0005】
しかし、経路探索時に有料道路を優先設定した探索経路中では、有料道路の走行中において、VICS情報から渋滞情報を感知すると、その優先設定の条件により局所的な迂回をする場合が生じ、一旦有料道路を降りて渋滞箇所を回避し、再度、その有料道路に入る様に誘導されるといったケースが生じてしまう。こうしたケースが定額料金区間で生じた場合、有料道路の通行料金を重複して支払わなければならない問題があった。
【0006】
また、一旦有料道路を降りて渋滞箇所を回避し、再度、その有料道路に入る様に誘導される経路が本当に最適な迂回経路なのか、通行料金を2倍支払っても迂回する価値のある経路なのか等について、全く判断することができないという問題があった。
【0007】
そこで、この問題を解消するために、異なる探索条件下でそれぞれ最適な迂回経路を複数提示することにより、ユーザに見比べて経路選択の判断をさせる手段が提案されている(特許文献1参照)。例えば、時間最短、距離最短、料金最小等の探索条件下で複数の迂回経路を探索して提示し、これをユーザに見比べて判断させている。これにより、探索された複数の迂回経路の中から所望の経路を選択したり、何れの迂回経路も選択せずに元の初期経路をそのまま選択することが可能であった。
【特許文献1】特開2003−214879
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、異なる探索条件の下でそれぞれ最適な迂回経路をユーザに対し、複数提示することで見比べて経路選択の判断をさせる手段では、ユーザが見比べてその都度、複数の経路中から案内経路を選択しなけれはならない。そのため、走行中の注意義務が散漫となり、また各迂回経路の所要時間差、案内距離の差、料金差等をユーザ自身が見比べて計算しなけばならなかった。
【0009】
具体例として、有料道路Aを利用して一般道路中の目的地まで走行する場合を説明する(図7)。なお、この有料道路Aの通行料金は、定額であり、自車の現在位置が案内経路中の有料道路Aにある場合を考える。
【0010】
ユーザは、有料道路Aを走行中であるため有料道路Aに入る際に、定額通行料700円を支払っている。その直後に、自車位置より前方地点において事故発生による渋滞をVICS情報から検知した。ここで、所要時間を最小に設定した条件下の探索経路では、渋滞を回避しようと次の有料道路Aの出口A1で降りて、事故現場通過後の有料道路Aの入り口A2から再度有料道路Aに入ろうとするルート、すなわち、定額通行料700円を2倍支払わなければならない案内経路が提示される(ルート1)。
【0011】
また、料金を最小に設定した条件下の探索経路では、渋滞を回避しようと次の有料道路Aの出口A1で降りて、目的地まで有料道路Aを含まない案内経路が提示される(ルート2)。あるいは、元の初期経路をそのまま走行し、渋滞を回避しない案内経路が提示される(ルート3)。
【0012】
すなわち、ユーザは、渋滞情報を受信するごとに、以上のルート1〜3の所要時間の時間差、案内距離の差、料金差等を計算し、その都度どの経路を案内経路として適用するか否かを判断しなければならなかったため、適切な選択を迅速に行うことができなかった。
【0013】
そこで、本発明は上記課題を解決するために、有料道路走行中の渋滞を考慮した経路探索の際に、有料道路の料金の支払いにユーザが割高感を感じることなく、自動で効率の良い渋滞迂回経路を案内経路として提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を本発明は以下のような手段により解決する。
請求項1の発明は、ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置において、前記案内処理部は、自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出手段と、前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算部と、各経路間の時間差を算出する経路時間差算出部と、予め時間差の閾値を格納する時間差閾値格納部と、前記時間差閾値と、各経路間の時間差とを比較して、前記出戻り経路が前記現状経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合には、出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力手段と、を有することを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明は、請求項1のナビゲーション装置を方法の観点から把握したものであって、ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置の制御方法において、前記案内処理部は、自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出ステップと、前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算ステップと、各経路間の時間差を算出する経路時間差算出ステップと、予め時間差の閾値を格納する時間差閾値格納ステップと、前記時間差閾値と、各経路間の時間差とを比較して、前記出戻り経路が前記現状経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合には、出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力ステップと、を実行することを特徴とする。
【0016】
請求項15の発明は、請求項1又は請求項8の発明をコンピュータプログラムの観点から把握したものであって、ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置の制御プログラムにおいて、
このプログラムは前記案内処理部に、自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出処理と、前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算処理と、各経路間の時間差を算出する経路時間差算出処理と、予め時間差の閾値を格納する時間差閾値格納処理と、前記時間差閾値と、各経路間の時間差とを比較して、前記出戻り経路が前記現状経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合には、出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力処理と、を実行させることを特徴とする。
【0017】
以上のような態様では、ユーザが予め時間差閾値を設定しておくことができるので、出戻り経路と現状経路との時間差が時間差閾値より大きい場合、すなわち出戻り経路の方が現状経路よりも閾値として設定した時間差以上に所要時間が短い場合には、案内経路として出戻り経路を自動で提示することができる。逆に言えば、設定した時間差閾値よりも実際の時間差が小さい場合には、現状経路を案内経路として提示するので、ユーザの希望する所要時間を具備しない出戻り経路は、案内経路から自動で除外されることとなる。従って、急な渋滞発生時においても、その都度ユーザが複数の迂回経路の中から案内経路を選択する必要がないので、最適な案内経路を安全に提示することが可能である。
【0018】
また、出戻り経路が現状経路よりも目的地に早く到達することが条件となる。このことは、走行中の有料道路を一旦降りて渋滞を迂回し、同じ有料道路に戻って走行する出戻り経路の所要時間が、走行中の有料道路中の渋滞を回避せずにそのまま走行する現状経路の所要時間よりも長い場合には、出戻り経路を探索する意味がなく、当然に現状経路が案内経路として適用されるので、時間差閾値に基づく判断を行う際には、当該条件が必要となることを意味する。従って、この条件下で、渋滞を迂回し再度同じ有料道路に戻って走行する出戻り経路が、最適経路としての価値を有するか否かが時間差用閾値に基づき判断される。
【0019】
請求項2の発明は、ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置において、前記案内処理部は、自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出手段と、前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算部と、計算された各経路の通行料金を計算し、各経路間の通行料金差を算出する料金差算出手段と、予め料金差の閾値を格納する料金差閾値格納部と、前記料金差閾値と、各経路間の料金差とを比較して、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路の通行料金より高い際に、その料金差が前記料金差閾値よりも安い場合には、出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力手段と、を有することを特徴とする。
【0020】
請求項9の発明は、請求項2のナビゲーション装置を方法の観点から把握したものであって、ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置の制御方法において、前記案内処理部は、自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出ステップと、前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算ステップと、計算された各経路の通行料金を計算し、各経路間の通行料金差を算出する料金差算出ステップと、予め料金差の閾値を格納する料金差閾値格納ステップと、前記料金差閾値と、各経路間の料金差とを比較して、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路の通行料金より高い際に、その料金差が前記料金差閾値よりも安い場合には、出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力ステップと、を実行することを特徴とする。
【0021】
以上のような態様では、ユーザが予め料金差閾値を設定しておくことができるので、出戻り経路と現状経路との料金差が料金差閾値より安い場合、すなわち現状経路の方が出戻り経路よりも閾値として設定した料金差未満だけ料金が安い場合には、通行料金が高い出戻り経路を案内経路として自動で提示することができる。逆に言えば、出戻り経路の方が現状経路よりも料金差閾値以上に料金が高い場合には、通行料金が安い現状経路を案内経路として提示し、ユーザの料金上の希望を具備しない出戻り経路は案内経路から除外されることになる。
【0022】
そのため、出戻り経路と現状経路の比較判断を料金面から行うことができるので、現状経路よりも料金の高い出戻り経路が案内経路として提示されても、料金差閾値に基づき判断されているのであれば、ユーザに対して割高感を感じさせない最適な案内経路を提示することになる。また、急な渋滞発生時においても、その都度ユーザが複数の迂回経路の中から最適な案内経路を選択する必要がないので、安全に案内経路を提示することが可能である。
【0023】
なお、出戻り経路は現状経路よりも通行料金が高いことを条件とする。これは、例えば定額の有料道路では、一旦有料道路を降りて渋滞を回避した後、再度その有料道路に戻るので通行料金が現状経路と比べ、2重課金される場合を想定している。一方で、定額ではなく従量課金方式を採用する有料道路では、一旦有料道路を降り、再度同じ有料道路に戻る際、初期費用をもう一度支払わなければならないので、現状経路よりも料金が高いことを条件としている。
【0024】
請求項3の発明は、ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置において、前記案内処理部は、自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出手段と、前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算部と、各経路間の時間差を算出する経路時間差算部と、予め時間差の閾値を格納する時間差閾値格納部と、計算された各経路の通行料金を計算し、各経路間の通行料金差を算出する料金差算出手段と、予め料金差の閾値を格納する料金差閾値格納部と、前記時間差閾値と、各経路間の時間差とを比較して、前記出戻り経路が前記現状経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合、且つ、前記料金差閾値と、各経路間の料金差とを比較して、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路の通行料金より高い際に、その料金差が前記料金差閾値よりも安い場合に出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力手段と、を有することを特徴とする。
【0025】
請求項10の発明は、請求項3の発明を方法の観点から把握したものであって、ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置の制御方法において、前記案内処理部は、自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出ステップと、前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算ステップと、各経路間の時間差を算出する経路時間差算ステップと、予め時間差の閾値を格納する時間差閾値格納ステップと、計算された各経路の通行料金を計算し、各経路間の通行料金差を算出する料金差算出ステップと、予め料金差の閾値を格納する料金差閾値格納ステップと、前記時間差閾値と、各経路間の時間差とを比較して、前記出戻り経路が前記現状経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合、且つ、前記料金差閾値と、各経路間の料金差とを比較して、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路の通行料金より高い際に、その料金差が前記料金差閾値よりも安い場合に出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力ステップと、を実行することを特徴とする。
【0026】
以上のような態様では、出戻り経路と現状経路間の所要時間差及び通行料金差の観点から、ユーザが予め設定した時間差閾値と料金差閾値に基づき、出戻り経路の案内経路への適用の有無を自動で判断することができる。具体的には、出戻り経路の方が現状経路よりも設定した時間差閾値以上に所要時間が短い場合、且つ現状経路の方が出戻り経路よりも設定した料金差閾値未満だけ料金が安い場合には、出戻り経路を案内経路として提示することができる。
【0027】
すなわち、時間差面及び料金差面の双方の閾値に基づく条件下において、出戻り経路の適用の有無を判断できるので、出戻り経路が案内経路として提示されれば、通行料金が高くても目的地までの到達時間が早いので、割高感を感じさせず、効率の良い誘導を可能とする。また、この経路の選択処理は自動で行われるため、運転中の注意義務が散漫になることもなく、安全に導経路を案内することができる。
【0028】
請求項4の発明は、請求項1又は請求項3に記載のナビゲーション装置において、前記経路計算部が、現在の有料道路をおりて、再び現在の有料道路に戻ることなく目的地に到達する別経路の所要時間を計算するものであり、前記経路時間差算出部が、前記現状経路、別経路及び出戻り経路間の時間差を算出するものであり、前記案内結果出力手段が、前記出戻り経路と前記現状経路及び前記別経路との時間差と、前記時間差閾値とを比較して、前記出戻り経路が現状経路及び別経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合には、出戻り経路を案内経路として出力することを特徴とする。
【0029】
請求項11の発明は、請求項4の発明を方法の観点から把握したものであって、請求項8又は請求項10に記載のナビゲーション装置の制御方法において、前記経路計算ステップが、現在の有料道路をおりて、再び現在の有料道路に戻ることなく目的地に到達する別経路の所要時間を計算するものであり、前記経路時間差算出ステップが、前記現状経路、別経路及び出戻り経路間の時間差を算出するものであり、前記案内結果出力ステップが、前記出戻り経路と前記現状経路及び前記別経路との時間差と、前記時間差閾値とを比較して、前記出戻り経路が現状経路及び別経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合には、出戻り経路を案内経路として出力することを特徴とする。
【0030】
請求項6の発明は、請求項4に記載のナビゲーション装置において、前記時間差閾値格納部が、現状経路と出戻り経路間の時間差に対する第1の閾値と、別経路と出戻り経路間の時間差に対する第2の閾値とを格納するものであり、前記案内結果出力手段が、前記出戻り経路が前記現状経路及び別経路よりも早く目的地に到達する際、前記出戻り経路と前記現状経路の時間差が第1の時間差閾値よりも大きく、且つ、前記出戻り経路と前記別経路の時間差が第2の時間差閾値よりも大きい場合に、出戻り経路を案内経路として出力することを特徴とする。
【0031】
請求項13の発明は、請求項6の発明を方法の観点から把握したものであって、請求項請求項11に記載のナビゲーション装置の制御方法において、前記時間差閾値格納ステップが、現状経路と出戻り経路間の時間差に対する第1の閾値と、別経路と出戻り経路間の時間差に対する第2の閾値とを格納するものであり、前記案内結果出力ステップが、前記出戻り経路が前記現状経路及び別経路よりも早く目的地に到達する際、前記出戻り経路と前記現状経路の時間差が第1の時間差閾値よりも大きく、且つ、前記出戻り経路と前記別経路の時間差が第2の時間差閾値よりも大きい場合に、出戻り経路を案内経路として出力することを特徴とする。
【0032】
以上のような態様では、経路計算部が、現在の有料道路をおりて、再び現在の有料道路に戻ることなく目的地に到達する別経路の所要時間も計算するので、出戻り経路との所要時間差の比較判断において、現状経路に加え、別経路も判断対象とすることができる。具体的には、時間差閾値として、現状経路と出戻り経路間の時間差である第1の閾値と、別経路と出戻り経路間の時間差である第2の閾値とをユーザは予め設定することができるので、当該経路に対応する実際の時間差が前記第1及び第2の閾値よりも大きい場合に、所要時間が最も短い出戻り経路が案内経路として自動で提示されることになる。
【0033】
すなわち、出戻り経路の所要時間は、現状経路よりも第1の閾値分以上に短い必要があり、且つ、別経路よりも第2の閾値分以上に短い必要がある。従って、この条件を満たさない場合、すなわち現状経路よりも第1の閾値分未満短く、且つ別経路よりも第2の閾値分未満短い場合には、出戻り経路は自動的に案内経路から除外され、現状経路と別経路のうち、所要時間の短い経路が案内経路として適用される。
【0034】
一方、出戻り経路の所要時間が、現状経路よりも第1の閾値分未満短く、別経路よりも第2の閾値分以上に短い場合には、第1の閾値の条件を具備しないため、現状経路が案内経路として適用される。また、現状経路よりも第1の閾値分以上に短く、別経路よりも第2の閾値分未満短い場合には、第2の閾値の条件を具備しないため、別経路が案内経路として適用される。つまり、出戻り経路の所要時間が、現状経路よりも第1の閾値分以上に短く、且つ、別経路よりも第2の閾値分以上に短い場合であれば、ユーザの希望を具備する所要時間で出戻り経路が案内されることになる。
【0035】
請求項5の発明は、請求項2又は請求項3に記載のナビゲーション装置において、前記経路計算部が、現在の有料道路をおりて、再び現在の有料道路に戻ることなく目的地に到達する別経路の所要時間を計算するものであり、前記料金差算出手段が、前記現状経路、別経路及び出戻り経路間の料金差を算出するものであり、前記案内結果出力手段が、前記出戻り経路と前記現状経路及び別経路との料金差と、前記料金差閾値とを比較して、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路及び別経路の通行料金より高い際に、その料金差が前記料金差閾値よりも安い場合には、出戻り経路を案内経路として出力することを特徴とする。
【0036】
請求項12の発明は、請求項5の発明を方法の観点から把握したものであって、請求項9又は請求項10に記載のナビゲーション装置の制御方法において、前記経路計算ステップが、現在の有料道路をおりて、再び現在の有料道路に戻ることなく目的地に到達する別経路の所要時間を計算するものであり、前記料金差算出ステップが、前記現状経路、別経路及び出戻り経路間の料金差を算出するものであり、前記案内結果出力ステップが、前記出戻り経路と前記現状経路及び別経路との料金差と、前記料金差閾値とを比較して、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路及び別経路の通行料金より高い際に、その料金差が前記料金差閾値よりも安い場合には、出戻り経路を案内経路として出力することを特徴とする。
【0037】
請求項7の発明は、請求項4に記載のナビゲーション装置において、前記料金差閾値格納部が、現状経路と出戻り経路間の料金差に対する第1の閾値と、別経路と出戻り経路間の料金差に対する第2の閾値とを格納するものであり、前記案内結果出力手段が、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路及び別経路の通行料金より高い際に、前記出戻り経路と前記現状経路の料金差が前記第1の料金差閾値より安く、且つ前記出戻り経路と前記別経路の料金差が前記第2の料金差閾値より安い場合に、出戻り経路を案内経路として出力することを特徴とする。
【0038】
請求項14の発明は、請求項7の発明を方法の観点から把握したものであって、請求項11に記載のナビゲーション装置の制御方法において、前記料金差閾値格納ステップが、現状経路と出戻り経路間の料金差に対する第1の閾値と、別経路と出戻り経路間の料金差に対する第2の閾値とを格納するものであり、前記案内結果出力ステップが、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路及び別経路の通行料金より高い際に、前記出戻り経路と前記現状経路の料金差が前記第1の料金差閾値より安く、且つ前記出戻り経路と前記別経路の料金差が前記第2の料金差閾値より安い場合に、出戻り経路を案内経路として出力することを特徴とする。
【0039】
以上の態様では、経路計算部が、現在の有料道路をおりて、再び現在の有料道路に戻ることなく目的地に到達する別経路の所要時間も計算するので、出戻り経路との通行料金差の比較判断において、現状経路に加え、別経路も判断対象とすることができる。具体的には、料金差閾値として、現状経路と出戻り経路間の料金差である第1の閾値と、別経路と出戻り経路間の料金差である第2の閾値とをユーザは予め設定することができるので、当該経路に対応する実際の料金差が前記第1及び第2の閾値よりも安い場合に、出戻り経路が案内経路として自動で提示される。
【0040】
すなわち、現状経路の通行料金は、出戻り経路よりも第1の閾値分未満に安い必要があり、且つ、別経路の通行料金は、出戻り経路よりも第2の閾値分未満に安い必要がある。従って、この条件を満たさない場合、すなわち、現状経路の通行料金が出戻り経路よりも第1の閾値分以上に安く、且つ別経路の通行料金が、出戻り経路よりも第2の閾値分以上に安い場合には、出戻り経路は自動的に案内経路から除外され、有料道路を降りてそのまま目的地へ向かうため、現状経路よりも料金の安い別経路が案内経路として適用される。
【0041】
一方、現状経路の通行料金が出戻り経路よりも第1の閾値分以上に安く、且つ別経路の通行料金が、出戻り経路よりも第2の閾値分未満に安い場合には、第1の閾値の条件を具備しないため、現状経路が案内経路として適用される。また、現状経路の通行料金が出戻り経路よりも第1の閾値分未満に安く、且つ別経路の通行料金が、出戻り経路よりも第2の閾値分以上に安い場合には、第2の閾値の条件を具備しないため、別経路が案内経路として適用される。つまり、現状経路の通行料金が、出戻り経路よりも第1の閾値分未満に安く、且つ、別経路の通行料金が、出戻り経路よりも第2の閾値分未満に安い場合であれば、ユーザの希望を具備する通行料金で出戻り経路が案内されることになる。
【発明の効果】
【0042】
以上のように、本発明によれば、有料道路を走行中に受信した交通情報から渋滞や通行止め情報を抽出し、その迂回もしくはそのまま通過をする際に、所要時間及び通行料金の観点から設定した所定の閾値に基づいて、ユーザの要望を具備した最適な経路を自動で案内することができる。これにより、有料道路の通行料金に余計な出費をしてしまうことを避けることができ、案内経路の選択が割高であると感じることがない。また、自動で渋滞を迂回する経路あるいは現状経路を計算し誘導してもらえるので注意が散漫になることもなく、安全で快適な案内経路を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
次に、本発明を実施するための最良の実施形態について、図1を参照して説明する。
【0044】
[1.構成]
本実施形態は、目的地への経路を案内するナビゲーション装置(以下「本装置」と呼ぶ)を説明するもので、その制御方法、制御プログラムとしても把握可能であり、本装置の構成を図1に示す。
【0045】
1は、VICS情報を取得する為のFM多重受信及び処理部、2は、VICS情報を取得する為のビーコン受信及び処理部である。3は、システム全体の制御を司るメインCPU(中央演算装置)及びその周辺回路であり、本装置各部の制御を含む情報処理を行う案内処理部である。4は、メインプログラムをロードする為のダイナミックRAM(DRAM)、5は、メイン電源オフの間も設定などメモリ内容を保持するためのバッテリーバックアップ付スタティックRAM(SRAM)、6は、起動時等に案内処理部3よりアクセスされるROMである。ここで、メインメモリMはDRAM4とSRAM5とROM6から構成されている。
【0046】
7は、地図などの情報を描画及び表示する表示部で、液晶表示パネルなどの表示画面を持つ。8は、表示部7用に設けられたビデオRAM(VRAM)である。9は、情報や操作の入力を受け付ける入力部で、タッチキーなどからの入力を検出する制御装置であるが、入力部の構成や種類は自由で、表示部7周囲の操作スイッチ類のほか、リモコンユニット、表示パネルと一体のタッチセンサなどを単独、又は自由に組み合わせて用いればよい。10は、I/O制御回路やドライバなどを使って表示部7やユーザ入力部9と案内処理部3を結ぶユーザインターフェース部である。
【0047】
11は、TV(各種のテレビジョン放送)を受信する為のTV受信及び処理部、12は、イルミネーション(計器盤等の照明)・車速パルス・パーキング等の動作や状態を検出する車両情報取得部である。
【0048】
13は、記憶装置であり、HDD、DVD−ROM、CD−ROMなどのドライブを用いて、道路地図データ(典型的には、経路探索用データや地図表示用データ)・その他の検索データや地図関連データなどを記録する記憶部である。
【0049】
この道路地図データは、経路探索用と地図表示用の2つからなり、経路探索用データは、経路探索に必要なデータ(ノード、リンク情報)で構成される。経路探索用データのリンクは、地図表示用の道路リンクと、リンクIDとして共通のIDを持ち、相互に関連付けられている。一方、地図表示用データは、表示用として、詳細な道路形状情報(形状点列)、エリア形状情報等を含んでいる。
【0050】
14は、測位技術(例えば、GPS、ジャイロ、地磁気センサ、加速度センサ、車速パルスなど)により、現在位置、方位、速度など自車の挙動に関する航法情報を得る測位部である。この測位部14が自車位置を検知する検知部に対応する。
【0051】
また、案内処理部3は、後述する機能・作用に対応する次のような処理手段(図1に示す31、32…)を有する。なお、従来と共通のナビゲーション処理(例えば、現在位置の計算、目的地の指定受付、誘導案内出力など)は、経路探索,案内地点出力を除いて本発明特有の要素ではないので、ナビゲーション部30として示し、詳細は省略する。
【0052】
31は、ユーザが予め入力部9を通じて、案内経路の所要時間の時間差と通行料金差を閾値として設定し、格納する閾値格納手段である。この閾値格納手段には、31aの時間差閾値格納部と31bの料金差閾値格納部が存在する。
【0053】
時間差閾値格納部31aは、現状経路と出戻り経路の所要時間差を第1の時間差閾値とし、別経路と出戻り経路の所要時間差を第2の時間差閾値として、許容可能な範囲で設定した時間差の上限を格納しておく。料金差閾値格納部31bは、現状経路と出戻り経路の料金差を第1の料金差閾値とし、別経路と出戻り経路の料金差を第2の料金差閾値として、許容可能な範囲で設定した通行料金差の上限を格納しておく。
【0054】
32は、FM多重受信及び処理部1又はビーコン受信及び処理部2を通じて、交通情報であるVICS情報を受信するVICS情報受信部である。そして、33は、VICS情報受信部32で受信したVICS情報から渋滞情報の有無を検知する渋滞情報検知部である。このVICS情報受信部32と渋滞情報検知部33が渋滞情報抽出手段に対応する。
【0055】
34は、渋滞情報検知部33により故障車の発生等による渋滞情報を検知すると、渋滞を回避すべく、有料道路を一旦降りて再度その有料道路に戻って目的地まで向う出戻り経路と、走行中の有料道路を降りて再度その有料道路に戻ることなく、目的地まで向かう別経路と、現在の有料道路をそのまま走行する現状経路の所要時間を計算する経路計算部である。また、35は、経路計算部で計算された各経路の所要時間をもとに、現状経路と出戻り経路間の所要時間差と、別経路と出戻り経路間の所要時間差を算出する経路時間差算出部である。
【0056】
36は、経路計算部34で計算された現状経路、出戻り経路、別経路の有料道路の通行料金を計算する経路料金計算部である。定額料金の有料道路を走行中の場合には、現状経路と別経路は一定額で、出戻り経路はその2倍の通行料金を支払わなければならないことになる。また、従量課金方式の有料道路の場合には、現状経路は、そのまま有料道路を走行中なので従量課金され、出戻り経路は、一旦有料道路を降りるので再度初期費用を支払う必要がある。なお、別経路は、渋滞を回避するために走行中の有料を道路を降りて、その有料道路に戻らず目的地まで走行するので、降りた地点から料金は加算されない。
【0057】
37は、経路料金計算部36で計算された各経路の通行料金をもとに、現状経路と出戻り経路間の料金差と、別経路と出戻り経路間の料金差を算出する料金差算出部である。なお、経路料金計算部36と料金差算出部37が料金差算出手段に対応する。
【0058】
38は、経路計算34により計算された各経路のうち、どの経路が最も目的地へ早く到達するか、すなわち最も所要時間の短い経路はどれかを判断する適用判別部である。この適用判別部は、経路計算部34で計算された各経路の所要時間の他に、経路料金計算部36で計算された各経路の通行料金のうち、どの経路の通行料金が一番高いか否かも判断する。
【0059】
39は、経路時間差算出部35により計算された経路同士の所要時間差又は/及び料金差算出部により計算された経路同士の料金差と、閾値格納手段31により設定した閾値との比較判断を行い、適切な案内経路を出力する案内結果出力手段である。この案内結果出力手段39は、39aの比較判断部,39bの案内制御部,39cの表示制御部を備えている。
【0060】
比較判断部39aは、経路時間差算出部35により算出した現状経路と出戻り経路間の所要時間差,別経路と出戻り経路間の所要時間差と、時間差閾値格納部31aで設定した第1,第2の時間差閾値とを比較し、実際に計算された時間差が第1及び第2の時間差閾値より大きいか否かを判断する。実際に算出した各時間差が第1及び第2の時間差閾値よりも大きい場合には、出戻り経路を案内経路として選択する。
【0061】
また、この比較判断部39aは、料金差算出部37により算出した現状経路と出戻り経路間の料金差,別経路と出戻り経路間の料金差と、料金差閾値格納部31bで設定した第1,第2の料金差閾値とを比較し、実際の料金差が第1及び第2の料金差閾値より安いか否かも判断する。実際に算出した各料金差が第1及び第2の料金差閾値よりも安い場合には、出戻り経路を案内経路として選択する。
【0062】
案内制御部39bは、比較判断部39aにより選択した案内経路ユーザに画面表示や音声出力による誘導を行い、表示制御部39cがこの案内経路を表示部7に出力する。
【0063】
[2.第1の実施形態]
[2.1.処理手順(1)]
次に、本実施形態である出戻り経路と現状経路間の所要時間差と、時間差閾値格納部31aにより設定した第1の時間差閾値に基づいた実施形態の処理手順を図2のフローチャートに基づいて説明する。なお、本実施形態では、自車の前方に事故発生等による渋滞が有料道路上で生じた場合を考える。
【0064】
まずユーザは、入力部9を通じて予め閾値格納手段31の時間差閾値格納部31aにより、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路の所要時間と、有料道路を一旦降りて再度その有料道路に戻って目的地まで向う出戻り経路の所要時間の時間差の上限を時間差閾値(第1の時間差閾値)として設定しておく(STEP1)。
【0065】
そして、有料道路を走行中にVICS情報受信部32が、FM多重受信及び処理部1又はビーコン受信及び処理部2を通じて、VICS情報を受信すると(STEP2)、渋滞情報検知部33が、受信したVICS情報中から落下物や事故発生等による渋滞情報を検知する(STEP3)。
【0066】
渋滞情報検知部33が渋滞情報を検知することで(YES)、経路計算部34が渋滞を回避する出戻り経路の所要時間と、渋滞を回避せずそのまま有料道路を走行する現状経路の所要時間とを計算する(STEP4)。なお、渋滞情報検知部33により渋滞情報が検知されなかった場合には(NO)、再度VICS情報を受信した際、渋滞情報を抽出する。
【0067】
そして、適用判別部38が、経路計算部34で計算された出戻り経路が現状経路よりも目的地まで早く到達するか否かを判断する(STEP5)。現状経路の方が出戻り経路よりも早い場合には(NO)、迂回するまでもなく、所要時間の短い現状経路が案内経路として適用される。
【0068】
一方、出戻り経路の方が現状経路よりも早く到達する場合には(YES)、この出戻り経路と現状経路との所要時間の時間差が、経路時間差算出部35により算出される(STEP6)。そして、比較判断部39aは、この算出された所要時間差が時間差閾値格納部31aで設定した現状経路と出戻り経路の時間差閾値よりも大きいか否かを判断する(STEP7)。
【0069】
この比較判断部39aが実際の時間差が時間差閾値よりも大きいと判断した場合には(YES)、迂回はするが所要時間の短い出戻り経路が案内経路として適用される(STEP8)。これに対し、実際の時間差が時間差閾値よりも小さいと判断する場合には(NO)、ユーザの希望する所要時間差を具備しない出戻り経路は、案内経路から排除され、現状経路が案内経路として適用される(STEP9)。
【0070】
そして、案内制御部39bが比較判断部39aで適用した案内経路をユーザに対し、画面表示や音声出力による誘導を行い、表示制御部39cがこの案内経路を表示部7に出力する。
【0071】
[2.2.処理手順(2)]
次に、出戻り経路と現状経路間の料金差と、料金差閾値格納部31bにより設定した第1の料金差閾値に基づいた実施形態の処理手順を図3のフローチャートに基づいて説明する。なお、本実施形態では、上記同様、自車の前方に事故発生等による渋滞が有料道路上で生じた場合を考える。
【0072】
まずユーザは、入力部9を通じて予め閾値格納手段31の料金差閾値格納部31bにより、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路の通行料金と、有料道路を一旦降りて再度その有料道路に戻って目的地まで向う出戻り経路の通行料金の料金差の上限を料金差閾値(第1の料金差閾値)として設定しておく(STEP1)。
【0073】
そして、有料道路を走行中にVICS情報受信部32が、FM多重受信及び処理部1又はビーコン受信及び処理部2を通じて、VICS情報を受信すると(STEP2)、渋滞情報検知部33が、受信したVICS情報中から落下物や事故発生等による渋滞情報を検知する(STEP3)。
【0074】
渋滞情報検知部33が渋滞情報を検知することで(YES)、経路計算部34が渋滞現場を回避する出戻り経路の所要時間と、渋滞を回避せずそのまま有料道路を走行する現状経路の所要時間とを計算する(STEP4)。なお、渋滞情報検知部33により渋滞情報が検知されなかった場合には(NO)、再度VICS情報を受信した際、渋滞情報を抽出する。
【0075】
次に、経路料金計算部36が、経路計算部34で計算された出戻り経路と現状経路の通行料金を計算する(STEP5)。ここで、適用判別部38は、経路料金計算部36で計算された出戻り経路の通行料金が現状経路の通行料金よりも高いか否かを判断する(STEP6)。現状経路の料金の方が出戻り経路よりも高い場合には(NO)、迂回はするが、通行料金の安い出戻り経路を案内経路として適用する。
【0076】
一方、出戻り経路の方が現状経路よりも通行料金が高い場合には(YES)、この出戻り経路と現状経路の料金差が、料金差算出部37により算出される(STEP7)。そして、比較判断部39aは、この算出された料金差が料金差閾値格納部31bで設定した現状経路と出戻り経路の料金差閾値よりも安いか否かを判断する(STEP8)。
【0077】
この比較判断部39aが実際の料金差が料金差閾値よりも安いと判断した場合には(YES)、通行料金は現状経路より高いが割高感のない出戻り経路が案内経路として適用される(STEP9)。これに対し、実際の料金差が料金差閾値よりも高いと判断する場合には(NO)、ユーザの希望する料金差を具備しない出戻り経路は、案内経路から排除され、通行料金の安い現状経路が案内経路として適用される(STEP10)。
【0078】
そして、案内制御部39bが比較判断部39aで適用した案内経路をユーザに対し、画面表示や音声出力による誘導を行い、表示制御部39cがこの案内経路を表示部7に出力する。
【0079】
[2.3.処理手順(3)]
次に、出戻り経路と現状経路間の所要時間差と、料金差と時間差閾値格納部31aにより設定した第1の時間差閾値と、料金差閾値格納部31bにより設定した第1の料金差閾値に基づいた実施形態の処理手順を図4のフローチャートに基づいて説明する。なお、上記同様、自車の前方に事故発生等による渋滞が有料道路上で生じた場合を考える。
【0080】
まずユーザは、入力部9を通じて予め閾値格納手段31の時間差閾値格納部31aにより、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路の所要時間と、有料道路を一旦降りて再度その有料道路に戻って目的地まで向う出戻り経路の所要時間の時間差の上限を時間差閾値(第1の時間差閾値)として設定する。これに加え、料金差閾値格納部31bにより、現状経路の通行料金と出戻り経路の通行料金の料金差の上限を料金差閾値(第1の料金差閾値)として設定する(STEP1)。
【0081】
そして、有料道路を走行中にVICS情報受信部32が、FM多重受信及び処理部1又はビーコン受信及び処理部2を通じて、VICS情報を受信すると(STEP2)、渋滞情報検知部33が、受信したVICS情報中から落下物や事故発生等による渋滞情報を検知する(STEP3)。
【0082】
渋滞情報検知部33が渋滞情報を検知することで(YES)、経路計算部34が渋滞現場を回避する出戻り経路の所要時間と、渋滞を回避せずそのまま有料道路を走行する現状経路の所要時間とを計算する(STEP4)。なお、渋滞情報検知部33により渋滞情報が検知されなかった場合には(NO)、再度VICS情報を受信した際、渋滞情報を抽出する。
【0083】
そして、適用判別部38が、経路計算部34で計算された出戻り経路が現状経路よりも目的地までの早く到達するか否かを判断する(STEP5)。現状経路の方が出戻り経路よりも早い場合には(NO)、迂回するまでもなく、所要時間の短い現状経路が案内経路として適用される。一方、出戻り経路の方が現状経路よりも早く到達する場合には(YES)、この出戻り経路と現状経路との所要時間の時間差が、経路時間差算出部35により算出される(STEP6)。
【0084】
また、経路計算部34で計算された出戻り経路と現状経路の通行料金が経路料金計算部36により計算される(STEP7)。ここで、適用判別部38は、経路料金計算部36で計算された出戻り経路の通行料金が現状経路の通行料金よりも高いか否かを判断する(STEP8)。
【0085】
現状経路の料金の方が出戻り経路よりも高い場合には(NO)、迂回はするが、通行料金の安い出戻り経路を案内経路として適用する。一方、出戻り経路の方が現状経路よりも通行料金が高い場合には(YES)、料金差算出部37がこの出戻り経路と現状経路の料金差を算出する(STEP9)。
【0086】
そして、比較判断部39aは、STEP6で算出された出戻り経路と現状経路の所要時間差が時間差閾値格納部31aで設定した現状経路と出戻り経路の時間差閾値よりも大きいか否かを判断する(STEP10)。
【0087】
この比較判断部39aが、実際の時間差が時間差閾値よりも小さいと判断する場合には(NO)、ユーザの希望する所要時間差を具備しない出戻り経路は、案内経路から排除され、現状経路が案内経路として適用される。
これに対し実際の時間差が時間差閾値よりも大きいと判断した場合には(YES)、STEP9で算出された出戻り経路と現状経路との料金差が、料金差閾値格納部31bで設定した現状経路と出戻り経路の料金差閾値よりも安いか否かを、比較判断部39aにより判断される(STEP11)。
【0088】
この比較判断部39aが実際の料金差が料金差閾値よりも安いと判断した場合には(YES)、通行料金は現状経路より高いが所要時間が短く割高感のない出戻り経路が案内経路として適用される(STEP12)。これに対し、実際の料金差が料金差閾値よりも高いと判断する場合には(NO)、ユーザの希望する料金差を具備しない出戻り経路は、案内経路から排除され、通行料金の安い現状経路が案内経路として適用されることになる(STEP13)。
【0089】
そして、案内制御部39bが比較判断部39aで適用した案内経路をユーザに対し、画面表示や音声出力による誘導を行い、表示制御部39cがこの案内経路を表示部7に出力する。
【0090】
以上のように、本実施形態によれば、有料道路を走行中に受信したVICS情報から渋滞や通行止めを検知し、その迂回もしくはそのまま通過をする際に、所要時間及び通行料金の観点から設定した所定の閾値に基づいて、ユーザの要望を具備した最適な経路を自動で案内することができる。これにより、有料道路の通行料金に余計な出費をしてしまうことを避けることができ、案内経路の選択が割高感であると感じることがない。また、自動で渋滞を迂回する経路あるいは現状経路を計算し誘導してもらえるので注意が散漫になることもなく、安全で快適な案内経路を提供することが可能となる。
【0091】
[3.他の実施形態]
[3.1.第2の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態には限定されず、出戻り経路と現状経路間の所要時間差だけでなく、出戻り経路と経路計算部34により計算された別経路との所要時間差と、時間差閾値格納部31aで設定した第1,2の時間差閾値に基づいた次のような他の実施形態も包含する(図5)。
【0092】
まずユーザは、入力部9を通じて予め閾値格納手段31の時間差閾値格納部31aにより、現状経路と出戻り経路の所要時間差を第1の時間差閾値とし、別経路と出戻り経路の所要時間差を第2の時間差閾値として、許容可能な範囲で時間差の上限を設定しておく(STEP1)。
【0093】
そして、有料道路を走行中にVICS情報受信部32が、FM多重受信及び処理部1又はビーコン受信及び処理部2を通じて、VICS情報を受信すると(STEP2)、渋滞情報検知部33が、受信したVICS情報中から落下物や事故発生等による渋滞情報を検知する(STEP3)。
【0094】
渋滞情報検知部33が渋滞情報を検知することで(YES)、経路計算部34が渋滞現場を回避する出戻り経路と別経路の所要時間と、渋滞を回避せずそのまま有料道路を走行する現状経路の所要時間とを計算する(STEP4)。なお、渋滞情報検知部33により渋滞情報が検知されなかった場合には(NO)、再度VICS情報を受信した際、渋滞情報を抽出する。
【0095】
そして、適用判別部38が、経路計算部34で計算された出戻り経路が現状経路や別経路よりも目的地まで早く到達するか否かを判断する(STEP5)。現状経路が別経路や出戻り経路よりも早い場合には、目的地までの所要時間が最も短いこの現状経路が案内経路として適用される(STEP6)。また、別経路が現状経路や出戻り経路よりも早い場合には、所要時間が最も短いこの別経路が案内経路として適用される(STEP7)。
【0096】
一方、出戻り経路の方が現状経路及び別経路よりも早く到達する場合には、この出戻り経路と現状経路の所要時間差と、出戻り経路と別経路との所要時間差が、経路時間差算出部35により算出される(STEP8)。そして、比較判断部39aは、この算出された出戻り経路と現状経路の所要時間差が時間差閾値格納部31aで設定した第1の時間差閾値よりも大きく、且つ、算出した出戻り経路と別経路との所要時間差が第2の時間差閾値よりも大きいか否かを判断する(STEP9)。
【0097】
この比較判断部39aが、出戻り経路と現状経路の所要時間差が第1の時間差閾値よりも大きく、且つ、出戻り経路と別経路との所要時間差が第2の時間差閾値よりも大きいと判断した場合には、迂回はするが所要時間の短い出戻り経路が案内経路として適用される(STEP10)。
【0098】
これに対し、出戻り経路と現状経路の所要時間差が第1の時間差閾値よりも小さく、且つ、出戻り経路と別経路との所要時間差が第2の時間差閾値よりも小さいと判断する場合には、ユーザが希望した所要時間差を具備しない出戻り経路は案内経路から除外され、現状経路と別経路のうち、どちらが早く目的地へ到達するかが判断される(STEP11)。現状経路の方が別経路よりも早い場合には、所要時間の短い現状経路が案内経路として適用され(STEP12)、別経路の方が現状経路よりも早い場合には、別経路が案内経路として適用される(STEP13)。
【0099】
一方、STEP9で、出戻り経路と現状経路の所要時間差が第1の時間差閾値よりも小さく、あるいは出戻り経路と別経路との所要時間差が第2の時間差閾値よりも小さいと判断する場合には、第1,2の時間差閾値のうち、どちらの時間差閾値より算出された時間差が小さいのかを判断する(STEP14)。
【0100】
出戻り経路と現状経路の所要時間差が第1の時間差閾値よりも小さい場合には、ユーザが希望した所要時間差を具備しない出戻り経路は案内経路から除外され、現状経路が案内経路として適用される(STEP15)。これに対し、出戻り経路と別経路との所要時間差が第2の時間差閾値よりも小さい場合には、出戻り経路は案内経路から除外され、別経路が案内経路として適用される(STEP16)。そして、案内制御部39bが比較判断部39aで適用した案内経路をユーザに対し、画面表示や音声出力による誘導を行い、表示制御部39cがこの案内経路を表示部7に出力する。
【0101】
[3.2.第3の実施形態]
また、本発明は、出戻り経路と現状経路間の料金差だけでなく、出戻り経路と経路計算部34により計算された別経路との料金差と料金差閾値格納部31bで設定した第1,2の料金差閾値に基づいた次のような実施形態も包含する(図6)。
【0102】
まずユーザは、入力部9を通じて予め閾値格納手段31の料金差閾値格納部31bにより、現状経路と出戻り経路の料金差を第1の料金差閾値とし、別経路と出戻り経路の料金差を第2の料金差閾値として、許容可能な範囲で料金差の上限を設定しておく(STEP1)。
【0103】
そして、有料道路を走行中にVICS情報受信部32が、FM多重受信及び処理部1又はビーコン受信及び処理部2を通じて、VICS情報を受信すると(STEP2)、渋滞情報検知部33が、受信したVICS情報中から落下物や事故発生等による渋滞情報を検知する(STEP3)。
【0104】
渋滞情報検知部33が渋滞情報を検知することで(YES)、経路計算部34が渋滞現場を回避する出戻り経路と別経路の所要時間と、渋滞を回避せずそのまま有料道路を走行する現状経路の所要時間とを計算する(STEP4)。なお、渋滞情報検知部33により渋滞情報が検知されなかった場合には(NO)、再度VICS情報を受信した際、渋滞情報を抽出する。
【0105】
そして、経路料金計算部36が、経路計算部34で計算された出戻り経路と現状経路と別経路の通行料金を計算する(STEP5)。この計算された各経路の通行料金をもとに、出戻り経路と現状経路の料金差と、出戻り経路と別経路との料金差が、料金差算出部37により算出される(STEP6)。
【0106】
ここで、適用判別部38は、経路料金計算部36で計算された出戻り経路の通行料金が現状経路や別経路の通行料金よりも高いか否かを判断する(STEP7)。現状経路が別経路や出戻り経路よりも通行料金が高い場合には、算出した別経路と出戻り経路の料金差を第2の料金差閾値と比較し(STEP8)、料金差が閾値よりも安い場合には出戻り経路が案内経路として適用され(STEP9)、閾値よりも高い場合には、出戻り経路は案内経路から除外され、別経路が案内経路として適用される(STEP10)。
【0107】
別経路が現状経路や出戻り経路よりも通行料金が高い場合には、算出した現状経路と出戻り経路の料金差を第1の料金差閾値と比較し(STEP11)、料金差が閾値よりも安い場合には出戻り経路が案内経路として適用され(STEP12)、閾値よりも高い場合には、出戻り経路は案内経路から除外され、現状経路が案内経路として適用される(STEP13)。
【0108】
一方、出戻り経路が現状経路や別経路よりも通行料金が高い場合には、比較判断部39aが、料金差算出部37で算出した出戻り経路と現状経路の料金差が料金差閾値格納部31bで設定した第1の料金差閾値よりも大きく、且つ、算出した出戻り経路と別経路との料金差が第2の料金差閾値よりも大きいか否かを判断する(STEP14)。そして、この比較判断部39aが、出戻り経路と現状経路の所要時間差が第1の料金差閾値よりも大きく、且つ、出戻り経路と別経路との所要時間差が第2の料金差閾値よりも大きいと判断した場合には、迂回はするが所要時間の短い出戻り経路が案内経路として適用される(STEP15)。
【0109】
これに対し、出戻り経路と現状経路の料金差が第1の料金差閾値よりも高く、且つ、出戻り経路と別経路との料金差が第2の料金差閾値よりも高いと判断する場合には、走行中の有料道路を一旦降りて、その有料道路を含むことなく目的地まで向かうため、現状経路よりも料金の安い別経路が案内経路として適用される(STEP16)。一方、STEP14で、出戻り経路と現状経路の料金差が第1の料金差閾値よりも高く、あるいは出戻り経路と別経路との料金差が第2の料金差閾値よりも高いと判断する場合には、第1,2の料金差閾値のうち、どちらの料金差閾値より算出された料金差が高いのかを判断する(STEP17)。
【0110】
出戻り経路と現状経路の料金差が第1の料金差閾値よりも高い場合には、ユーザが希望した料金差を具備しない出戻り経路は案内経路から除外され、現状経路が案内経路として適用される(STEP18)。これに対し、出戻り経路と別経路との料金差が第2の料金差閾値よりも高い場合には、出戻り経路は案内経路から除外され、別経路が案内経路として適用される(STEP19)。そして、案内制御部39bが比較判断部39aで適用した案内経路をユーザに対し、画面表示や音声出力による誘導を行い、表示制御部39cがこの案内経路を表示部7に出力する。
【0111】
[3.3.出戻り経路の除外形態]
ここで、通行料金が定額料金である場合の有料道路において、出戻り経路と現状経路間の通行料金差と、料金差閾値格納部31bにより設定した第1の料金差閾値に基づき通行料金が2重課金される出戻り経路を案内経路から除外する場合の具体的な実施形態を説明する。前提として、定額の通行料金を700円とし、またユーザは第1の料金差閾値として500円と設定した場合を考える。なお、この処理手順は、前述した図3に示したフローチャートに基づいている。
【0112】
まずユーザは、入力部9を通じて予め閾値格納手段31の料金差閾値格納部31bにより、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路の通行料金と、有料道路を一旦降りて再度その有料道路に戻って目的地まで向う出戻り経路の通行料金の料金差の上限を500円として、料金差閾値(第1の料金差閾値)として設定する。(STEP1)。
【0113】
そして、有料道路を走行中にVICS情報受信部32が、FM多重受信及び処理部1又はビーコン受信及び処理部2を通じて、VICS情報を受信すると(STEP2)、渋滞情報検知部33が、受信したVICS情報中から落下物や事故発生等による渋滞情報を検知する(STEP3)。
【0114】
渋滞情報検知部33が渋滞情報を検知することで(YES)、経路計算部34が渋滞現場を回避する出戻り経路の所要時間と、渋滞を回避せずそのまま有料道路を走行する現状経路の所要時間とを計算する(STEP4)。なお、渋滞情報検知部33により渋滞情報が検知されなかった場合には(NO)、再度VICS情報を受信した際、渋滞情報を抽出する。
【0115】
次に、経路料金計算部36が、経路計算部34で計算された出戻り経路と現状経路の通行料金を計算する(STEP5)。この計算された通行料金は、出戻り経路が1400円(700円×2)、現状経路が700円である。そして、適用判別部38が、経路料金計算部36で計算された出戻り経路の通行料金が現状経路の通行料金よりも高いか否かを判断する(STEP6)。
【0116】
この結果、出戻り経路の方が現状経路よりも通行料金が高いので(YES)、この出戻り経路と現状経路の料金差が、料金差算出部37により700円(1400円−700円)と算出される(STEP7)。そして、比較判断部39aは、この算出された料金差が料金差閾値格納部31bで設定した現状経路と出戻り経路の料金差閾値よりも安いか否かを判断する(STEP8)。
【0117】
実際には、算出した料金差700円が料金差閾値500円よりも高いと比較判断部39aに判断されるので(NO)、ユーザの希望する料金差を具備しない出戻り経路は、案内経路から排除され、通行料金の安い現状経路が案内経路として適用されることになる(STEP10)。
【0118】
以上のように、定額通行料金の有料道路において、通行料金が2重課金される出戻り経路を案内経路から除外するには、予め定額通行料金よりも安い料金差閾値を設定しておくことにより可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック図
【図2】本発明の実施形態の作用を示すフローチャート(所要時間)
【図3】本発明の実施形態の作用を示すフローチャート(料金)
【図4】本発明の実施形態の作用を示すフローチャート(所要時間+料金)
【図5】本発明の他の実施形態の作用を示すフローチャート(所要時間)
【図6】本発明の他の実施形態の作用を示すフローチャート(料金)
【図7】従来技術を示すイメージ図
【符号の説明】
【0120】
1…FM多重受信及び処理部
2…ビーコン受信及び処理部
3…処理部(メインCPU及びその周辺回路)
30…ナビゲーション部
31…閾値格納手段
31a…時間差閾値格納部
31b…料金差閾値格納部
32…VICS情報受信部
33…渋滞情報検知部
34…経路計算部
35…経路時間差算出部
36…経路料金計算部
37…料金差算出部
38…適用判別部
39…案内結果出力手段
39a…比較判断部
39b…案内制御部
39c…表示制御部
4…ダイナミックRAM(DRAM)
5…スタティックRAM(SRAM)
6…ROM
7…表示部
8…ビデオRAM(VRAM)
9…入力部(タッチキー制御装置)
10…ユーザインターフェース部
11…TV受信及び処理部
12…車両情報取得部
13…道路地図データ・検索データ及び地図関連データの記憶装置
14…測位部
M…メインメモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と前記入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置において、
前記案内処理部は、
自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出手段と、
前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算部と、
各経路間の時間差を算出する経路時間差算出部と、
予め時間差の閾値を格納する時間差閾値格納部と、
前記時間差閾値と、各経路間の時間差とを比較して、前記出戻り経路が前記現状経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合には、出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力手段と、を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と前記入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置において、
前記案内処理部は、
自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出手段と、
前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算部と、
計算された各経路の通行料金を計算し、各経路間の通行料金差を算出する料金差算出手段と、
予め料金差の閾値を格納する料金差閾値格納部と、
前記料金差閾値と、各経路間の料金差とを比較して、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路の通行料金より高い際に、その料金差が前記料金差閾値よりも安い場合には、出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力手段と、を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と前記入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置において、
前記案内処理部は、
自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出手段と、
前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算部と、
各経路間の時間差を算出する経路時間差算部と、
予め時間差の閾値を格納する時間差閾値格納部と、
計算された各経路の通行料金を計算し、各経路間の通行料金差を算出する料金差算出手段と、
予め料金差の閾値を格納する料金差閾値格納部と、
前記時間差閾値と、各経路間の時間差とを比較して、前記出戻り経路が前記現状経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合、且つ、前記料金差閾値と、各経路間の料金差とを比較して、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路の通行料金より高い際に、その料金差が前記料金差閾値よりも安い場合に出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力手段と、を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
前記経路計算部が、現在の有料道路をおりて、再び現在の有料道路に戻ることなく目的地に到達する別経路の所要時間を計算するものであり、
前記経路時間差算出部が、前記現状経路、別経路及び出戻り経路間の時間差を算出するものであり、
前記案内結果出力手段が、前記出戻り経路と前記現状経路及び前記別経路との時間差と、前記時間差閾値とを比較して、前記出戻り経路が現状経路及び別経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合には、出戻り経路を案内経路として出力することを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記経路計算部が、現在の有料道路をおりて、再び現在の有料道路に戻ることなく目的地に到達する別経路の所要時間を計算するものであり、
前記料金差算出手段が、前記現状経路、別経路及び出戻り経路間の料金差を算出するものであり、
前記案内結果出力手段が、前記出戻り経路と前記現状経路及び別経路との料金差と、前記料金差閾値とを比較して、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路及び別経路の通行料金より高い際に、その料金差が前記料金差閾値よりも安い場合には、出戻り経路を案内経路として出力することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記時間差閾値格納部が、現状経路と出戻り経路間の時間差に対する第1の閾値と、別経路と出戻り経路間の時間差に対する第2の閾値とを格納するものであり、
前記案内結果出力手段が、前記出戻り経路が前記現状経路及び別経路よりも早く目的地に到達する際、前記出戻り経路と前記現状経路の時間差が第1の時間差閾値よりも大きく、且つ、前記出戻り経路と前記別経路の時間差が第2の時間差閾値よりも大きい場合に、出戻り経路を案内経路として出力する請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記料金差閾値格納部が、現状経路と出戻り経路間の料金差に対する第1の閾値と、別経路と出戻り経路間の料金差に対する第2の閾値とを格納するものであり、
前記案内結果出力手段が、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路及び別経路の通行料金より高い際に、前記出戻り経路と前記現状経路の料金差が前記第1の料金差閾値より安く、且つ前記出戻り経路と前記別経路の料金差が前記第2の料金差閾値より安い場合に、出戻り経路を案内経路として出力する請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置の制御方法において、
前記案内処理部は、
自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出ステップと、
前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算ステップと、
各経路間の時間差を算出する経路時間差算出ステップと、
予め時間差の閾値を格納する時間差閾値格納ステップと、
前記時間差閾値と、各経路間の時間差とを比較して、前記出戻り経路が前記現状経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合には、出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力ステップと、を実行することを特徴とするナビゲーション装置の制御方法。
【請求項9】
ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置の制御方法において、
前記案内処理部は、
自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出ステップと、
前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算ステップと、
計算された各経路の通行料金を計算し、各経路間の通行料金差を算出する料金差算出ステップと、
予め料金差の閾値を格納する料金差閾値格納ステップと、
前記料金差閾値と、各経路間の料金差とを比較して、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路の通行料金より高い際に、その料金差が前記料金差閾値よりも安い場合には、出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力ステップと、を実行することを特徴とするナビゲーション装置の制御方法。
【請求項10】
ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置の制御方法において、
前記案内処理部は、
自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出ステップと、
前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算ステップと、
各経路間の時間差を算出する経路時間差算ステップと、
予め時間差の閾値を格納する時間差閾値格納ステップと、
計算された各経路の通行料金を計算し、各経路間の通行料金差を算出する料金差算出ステップと、
予め料金差の閾値を格納する料金差閾値格納ステップと、
前記時間差閾値と、各経路間の時間差とを比較して、前記出戻り経路が前記現状経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合、且つ、前記料金差閾値と、各経路間の料金差とを比較して、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路の通行料金より高い際に、その料金差が前記料金差閾値よりも安い場合に出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力ステップと、を実行することを特徴とするナビゲーション装置の制御方法。
【請求項11】
前記経路計算ステップが、現在の有料道路をおりて、再び現在の有料道路に戻ることなく目的地に到達する別経路の所要時間を計算するものであり、
前記経路時間差算出ステップが、前記現状経路、別経路及び出戻り経路間の時間差を算出するものであり、
前記案内結果出力ステップが、前記出戻り経路と前記現状経路及び前記別経路との時間差と、前記時間差閾値とを比較して、前記出戻り経路が現状経路及び別経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合には、出戻り経路を案内経路として出力することを特徴とする請求項8又は請求項10に記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項12】
前記経路計算ステップが、現在の有料道路をおりて、再び現在の有料道路に戻ることなく目的地に到達する別経路の所要時間を計算するものであり、
前記料金差算出ステップが、前記現状経路、別経路及び出戻り経路間の料金差を算出するものであり、
前記案内結果出力ステップが、前記出戻り経路と前記現状経路及び別経路との料金差と、前記料金差閾値とを比較して、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路及び別経路の通行料金より高い際に、その料金差が前記料金差閾値よりも安い場合には、出戻り経路を案内経路として出力することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項13】
前記時間差閾値格納ステップが、現状経路と出戻り経路間の時間差に対する第1の閾値と、別経路と出戻り経路間の時間差に対する第2の閾値とを格納するものであり、
前記案内結果出力ステップが、前記出戻り経路が前記現状経路及び別経路よりも早く目的地に到達する際、前記出戻り経路と前記現状経路の時間差が第1の時間差閾値よりも大きく、且つ、前記出戻り経路と前記別経路の時間差が第2の時間差閾値よりも大きい場合に、出戻り経路を案内経路として出力する請求項11に記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項14】
前記料金差閾値格納ステップが、現状経路と出戻り経路間の料金差に対する第1の閾値と、別経路と出戻り経路間の料金差に対する第2の閾値とを格納するものであり、
前記案内結果出力ステップが、前記出戻り経路の通行料金が前記現状経路及び別経路の通行料金より高い際に、前記出戻り経路と前記現状経路の料金差が前記第1の料金差閾値より安く、且つ前記出戻り経路と前記別経路の料金差が前記第2の料金差閾値より安い場合に、出戻り経路を案内経路として出力する請求項12に記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項15】
ユーザからの入力を受け付ける入力部と、交通情報を取得する通信部と、経路探索及び地図表示のための道路地図データを予め格納する記憶部と、自車位置を検知する検知部と、前記検知部により検知した自車位置と入力部を通じて設定した目的地情報から最適経路の計算及び誘導案内処理を行う案内処理部と、道路地図データを表示するための表示部と、を備えたナビゲーション装置の制御プログラムにおいて、
このプログラムは前記案内処理部に、
自車が有料道路を走行中に前記通信部で受信した交通情報に基づく渋滞情報を抽出する渋滞情報抽出処理と、
前記渋滞情報に基づき、走行中の有料道路をそのまま目的地まで走行する現状経路と、現在の有料道路を一旦降りて他の道路を走行することで渋滞を回避し、再び現在の有料道路に戻って目的地まで走行する出戻り経路の所要時間を計算する経路計算処理と、
各経路間の時間差を算出する経路時間差算出処理と、
予め時間差の閾値を格納する時間差閾値格納処理と、
前記時間差閾値と、各経路間の時間差とを比較して、前記出戻り経路が前記現状経路よりも早く目的地に到達する際に、その時間差が前記時間差閾値よりも大きい場合には、出戻り経路を案内経路として出力する案内結果出力処理と、を実行させることを特徴とするナビゲーション装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−58083(P2008−58083A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−233904(P2006−233904)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】