説明

ハイブリッド車両のイモビライザ装置

【課題】内燃機関に加えて電動機を備えると共に、電動機で車輪を駆動して発進可能なハイブリッド車両を盗難から防止するようにしたハイブリッド車両のイモビライザ装置を提供する。
【解決手段】内燃機関(エンジン)と電動機(第2モータ)を備えると共に、電動機で車輪(駆動輪)を駆動して発進可能なハイブリッド車両を盗難から防止するイモビライザ装置において、イグニションキーがオンされるとき、電動機を始動させる一方、イモビライザ照合で正規のキーと判定されないとき、始動させた電動機を停止し、次いでイグニションキーが再びオンされるとき、内燃機関を始動させると共に、イモビライザ照合で再び正規のキーと判定されないとき、始動させた内燃機関を停止する(S500,S502,S514からS524)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ハイブリッド車両のイモビライザ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、車両を盗難から防止するイモビライザ装置が種々提案されており、その一例として特許文献1記載の技術を挙げることができる。特許文献1記載の技術にあっては、イグニションキーがオンされたとき、とりあえず内燃機関の始動を開始することで操作者に違和感を与えないようにすると共に、イグニションキーに内蔵されたトランスポンダから送信されるセキュリティコードを受信し、記憶されているセキュリティコードと比較して一致しているか否か、即ち、イグニションキーが正規のキーか否か判定するイモビライザ照合を実行する。そのイモビライザ照合において一致しないと判定されるときは、燃料噴射や点火を停止するなどして内燃機関の運転を停止させ、車両の発進を阻止するように構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−193745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した技術は内燃機関で走行する車両を盗難から防止することはできるが、内燃機関に加えて電動機を備えると共に、電動機で車輪を駆動して発進可能なハイブリッド車両については、その移動や進行を妨げることができず、盗難から防止するのが難しいという問題があった。
【0005】
従って、この発明の目的は上記した課題を解消することにあり、内燃機関に加えて電動機を備えると共に、電動機で車輪を駆動して発進可能なハイブリッド車両を盗難から防止するようにしたハイブリッド車両のイモビライザ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、請求項1にあっては、内燃機関と電動機を備えると共に、前記電動機で車輪を駆動して発進可能なハイブリッド車両を盗難から防止するイモビライザ装置において、イグニションキーから送信されるイグニションキーデータと予め記憶された照合データとを用い、前記イグニションキーが正規のキーか否か判定するイモビライザ照合を実行するイモビライザ照合手段、および前記イグニションキーがオンされるとき、前記電動機を始動させる一方、前記イモビライザ照合で正規のキーと判定されないとき、前記始動させた電動機を停止し、次いで前記イグニションキーが再びオンされるとき、前記内燃機関を始動させると共に、前記イモビライザ照合で再び正規のキーと判定されないとき、前記始動させた内燃機関を停止する動力制御手段を備える如く構成した。
【発明の効果】
【0007】
請求項1にあっては、電動機で発進可能なハイブリッド車両のイモビライザ装置において、イグニションキーから送信されるイグニションキーデータと予め記憶された照合データとを用い、イグニションキーが正規のキーか否か判定するイモビライザ照合を実行し、イグニションキーがオンされるとき、電動機を始動させる一方、イモビライザ照合で正規のキーと判定されないとき、始動させた電動機を停止し、次いでイグニションキーが再びオンされるとき、内燃機関を始動させると共に、そのイモビライザ照合で再び正規のキーと判定されないとき、始動させた内燃機関を停止する如く構成したので、イグニションキーがオンされた時点でとりあえず電動機を始動させることで操作者に違和感を与えることがないと共に、正規のキーと判定されないときも、内燃機関を始動させることで、ノイズなどから正規のキーと判定されない場合、同様に操作者に違和感を与えることがない。
【0008】
さらに、内燃機関は始動するまで時間がかかり、その間は車両を駆動する力を発生できないのに比し、電動機は通電と同時に駆動力を発生することができるが、電動機に代えて内燃機関を始動させることで、結果としてイモビライザ照合中の車両の移動距離を短縮することができ、盗難から防止することができる。また、内燃機関を始動させた後のイモビライザ照合で正規のキーと判定されないとき、一旦始動させた内燃機関も停止することで、ハイブリッド車両の移動や進行を一層確実に妨げることができ、盗難から一層良く防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の第1実施例に係るハイブリッド車両のイモビライザ装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】図1に示すイモビライザなどの構成を詳細に示すブロック図である。
【図3】図1に示す変速機のスケルトン図である。
【図4】図1に示す装置の動作の内の車両の発進操作を示すフロー・チャートである。
【図5】図4の処理と平行して実行される処理を示すフロー・チャートである。
【図6】図5の処理と平行して実行される処理を示すフロー・チャートである。
【図7】この発明の第2実施例に係るハイブリッド車両のイモビライザ装置の動作を示すフロー・チャートである。
【図8】第2実施例に係るハイブリッド車両のイモビライザ装置の動作を示す、図6と同様のフロー・チャートである。
【図9】この発明の第3実施例に係るハイブリッド車両のイモビライザ装置の動作を示す、図4と同様のフロー・チャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面に即してこの発明に係るハイブリッド車両のイモビライザ装置を実施するための形態について説明する。
【実施例1】
【0011】
図1はこの発明の第1実施例に係るハイブリッド車両のイモビライザ装置を全体的に示す概略図、図2は図1に示すイモビライザなどの構成を詳細に示すブロック図である。
【0012】
図1で符号10はハイブリッド車両(以下「車両」という)を示す。車両10は、内燃機関(以下「エンジン」といい、「ENG」と示す)12と駆動輪(車輪)14の間に変速機(「T/M」と示す)16を備える。エンジン12は、ガソリン噴射式火花点火式4気筒エンジンである。変速機16は駆動輪14に接続されてエンジン12の出力を変速し、ディファレンシャルギヤ(「Diff」と示す)20を介して駆動輪14に伝達して車両10を走行させる。
【0013】
エンジン12には第1の電動機(以下「第1モータ」といい、「MOT1」と示す)22が直結される。第1モータ22はDCブラシレスモータ、より具体的には交流同期電動機からなり、エンジン12が回転するとき常に回転し、エンジン12の始動時に通電されてエンジン12をクランキングして始動させると共に、加速時などにも通電されてエンジン12の回転をアシスト(増速)する。
【0014】
駆動輪14には、ディファレンシャルギヤ20とクラッチ(油圧クラッチ)24を介して第2の電動機(以下「第2モータ」といい、「MOT2」と示す)26が連結される。第2モータ26もDCブラシレスモータ、より具体的には交流同期電動機からなり、車両10の発進時、通電されて駆動輪14を駆動すると共に、第1モータ22と同様、加速時などにも通電されて走行をアシスト(増速)する。
【0015】
第1モータ22は、エンジン12で駆動されるとき、クランクシャフトの回転によって生じた運動エネルギを電気エネルギに変換して発電すると共に、車両10から駆動されるとき、駆動輪14の回転によって生じた回転エネルギを電気エネルギに変換して回生する発電機(ジェネレータ)として機能する。第2モータ26も、非通電時、クラッチ24で結合されるとき、駆動輪14の回転によって生じた運動エネルギを電気エネルギに変換して出力する回生機能を有する。
【0016】
尚、この実施例に係る車両10は、機構的には第1モータ22でエンジン12をクランキングして始動させて発進、あるいは第2モータ26で駆動輪14を駆動して発進の両方が可能であるが、基本的には第2モータ26で駆動輪14を駆動して発進するように制御される。尚、一般にエンジン12は始動するまで時間がかかり、その間は車両10を駆動する力を発生できないのに比し、電動機(第2モータ26および第1モータ22)は通電と同時に駆動力を発生することができるが、その点はこの実施例にあっても例外ではない。
【0017】
第1、第2モータ22,26は、パワードライブユニット(「PDU」と示す)30を介してバッテリ(「BATT」と示す)32に接続される。PDU30はインバータを備え、バッテリ32から供給(放電)される直流を交流に変換して第1、第2モータ22,26に供給すると共に、第1、第2モータ22,26によって発電あるいは回生される交流を直流に変換してバッテリ32に供給する(バッテリ32を充電する)。バッテリ32は、ニッケル水素(Ni−MH)電池を適宜な個数だけ直列接続してなる。
【0018】
車両10は、図示のように、エンジン12の動作を制御するエンジン制御ユニット(電子制御ユニット。以下「ENG ECU」という)34、バッテリ32の充電状態SOC(State Of Charge)を算出して充放電の管理などを行うと共に、PDU30ならびに第1、第2モータ22,26の動作を制御する管理制御ユニット(「MG/BATT ECU」という)36、ならびに変速機16の動作を制御する変速制御ユニット(「T/M ECU」という)40を備える。上記したENG ECU34などのECU(電子制御ユニット)は全てマイクロコンピュータからなり、信号線42を介して相互に通信自在に接続される。
【0019】
さらに、車両10は、盗難から防止するためのイモビライザ44を備える。
【0020】
図2は、イモビライザ44などの構成を示すブロック図である。
【0021】
図示の如く、イモビライザ44は、トランスポンダ46aを備えたイグニションキー46からIDコード(イグニションキーデータ)が送信されるとき、そのIDコードを含む照合データを用いて識別コードを生成するイモビライザ制御ユニット(電子制御ユニット)44aを備える。
【0022】
イグニションキー46は所謂電子キーであり、車両10の所有者などの操作者に携行される。イグニションキー46の内部には、送受信用アンテナコイル、電力回路、およびICなどからなるトランスポンダ46aが内蔵される。イモビライザ制御ユニット44aは、イグニションキー46が挿入されるべきキーシリンダ(図示せず)の付近に配置され、送受信用アンテナコイルおよびマイクロコンピュータなどから構成されると共に、ENG ECU34と信号線42を通じて接続される。
【0023】
イモビライザ制御ユニット44aは、操作者からイグニションキー46がキーシリンダに挿入されてオン(イグニションオン)されたとき、送受信アンテナコイルを介してIDコードの送信を要求する。IDコード(ID−nあるいはA)は、ENG ECU34が製造されるときに個別に付与されるコードであり、同一コードがイモビライザ制御ユニット44aにも書き込まれる。
【0024】
要求に応じてイグニションキー46のトランスポンダ46aからIDコードが送信されると、イモビライザ制御ユニット44aはENG ECU34にランダムコードRを要求する。ランダムコードRは乱数からなり、要求される度に、換言すれば、イグニションオンの度に変化する。イモビライザ制御ユニット44aは、ランダムコードRが送信されたとき、ランダムコードRとIDコードAと所定の関数とからなる照合データで識別コードFarを生成し、信号線42を介してENG ECU34に送信する。
【0025】
ENG ECU34は、イモビライザ制御ユニット44aによって生成された識別コードFarを入力すると共に、予め記憶された同一の照合データを用いて同種の識別コードFarを生成し、入力された識別コードFarと比較して両者が一致するか、換言すれば、イグニションキー46が正規のキーか否か判定するイモビライザ照合を実行する。このイモビライザ照合は、車両10がイグニションキー46でオンされる度に実行され、一致されるまで数回を限度として繰り返される。
【0026】
イモビライザ制御ユニット44aとENG ECU34との間のイモビライザ照合で入力された識別コードFarが生成された識別コードに一致すると判定された場合、ENG ECU34とMG/BATT ECU36との間で同種のイモビライザ照合が実行される。
【0027】
即ち、図2に示す如く、ENG ECU34は、第1、第2モータ22,26を制御するMG/BATT ECU36についての第2の照合データ(具体的には、製作される個々のMG/BATT ECU36とENG ECU34ごとに付与されるIDコードBと、ENG ECU34とMG/BATT ECU36の間で改めて送信される乱数コードR’と所定の関数)を用いて第2の識別コードFbrを生成する一方、MG/BATT ECU36は、ENG ECU34によって生成された第2の識別コードFbrを入力すると共に、予め記憶された第2の照合データを用いて同種の識別コードFbrを生成し、入力された第2の識別コードと比較して両者が一致するか否か判定する第2のイモビライザ照合を実行する第2のイモビライザ照合手段として動作する。
【0028】
尚、MG/BATT ECU36はEEPROM(不揮発性メモリ。図示せず)を備え、ENG ECU34についてのイモビライザ照合結果をENG ECU34から信号線42を介して受領し、自らについてのイモビライザ照合結果と共に、所定のフラグ(イモビライザ照合結果フラグ)に記入する。
【0029】
図1の説明に戻ると、クラッチ24は油圧作動の機械式クラッチ、より具体的にはドグクラッチからなり、電動オイルポンプ(同図で「EOP」と示す)50から油圧制御バルブ(図で「VLV」と示す)52を介して作動油を供給され、後述する如く、第2モータ26と駆動輪14の間の動力伝達を断接する(結合あるいは切り離す)。尚、変速機16において他のオイルポンプ54は、エンジン12で駆動される。
【0030】
図3は、図1に示す変速機16のスケルトン図である。
【0031】
変速機16は、エンジン12(および第1モータ22)の出力軸(クランク軸)にクラッチ(発進クラッチ相当)Cを介して接続されるメインシャフトMSと、それと平行に配置されるカウンタシャフトCSと、リバースカウンタシャフトRCSとを備える。変速機16はAMT(オートマチック・マニュアル・トランスミッション)などと呼ばれ、アクチュエータ(図示せず)でクラッチCと第1から第4シンクロメッシュ機構16a,16b,16c,16dが操作される変速機からなる。第4シンクロメッシュ機構16dが、図1のクラッチ24に相当する。
【0032】
第2モータ26は、モータ出力軸MOSに接続される。モータ出力軸MOSは、ディファレンシャルギヤ20を介してカウンタシャフトCSに接続される。モータ出力軸MOSには、第1減速ギヤ16eが回転自在に支持されると共に、モータ出力軸MOSに平行に配置された中間減速軸16fには、第1減速ギヤ16eと噛合する第2減速ギヤ16gと、第3減速ギヤ16hなどが固定される。
【0033】
ディファレンシャルギヤ20において、ファイナルドリブンギヤ16iは、カウンタシャフトCSのファイナルドライブギヤ16jに噛合すると共に、中間減速軸16fの第3減速ギヤ16hと噛合する。ディファレンシャルギヤ20は、車軸16kを介して駆動輪14に接続される。
【0034】
第1減速ギヤ16eは、第4シンクロメッシュ機構16dを介してモータ出力軸MOSに係合(固定)される。4個のシンクロメッシュ機構の内、図1を参照して説明した如く、第4シンクロメッシュ機構16dは電動オイルポンプ50(図3で省略)から作動油を供給され、第1減速ギヤ16eをモータ出力軸MOSに結合する結合位置、あるいは第1減速ギヤ16eをモータ出力軸MOSから切り離す切り離し位置に駆動する。第4シンクロメッシュ機構16dはドグクラッチからなることから、第1減速ギヤ16eをモータ出力軸MOSに結合する結合位置あるいはモータ出力軸MOSから切り離す切り離し位置に駆動された後は、その位置を保持するのに油圧を必要としない。
【0035】
図3に示す変速機16において、エンジン12による前進走行を行うとき、第4シンクロメッシュ機構16dで第1減速ギヤ16eをモータ出力軸MOSから切り離して駆動力の第2モータ26への逆伝達を防止しつつ、リバースカウンタシャフトRCS上のリバースアイドルギヤ16mを図3で左に移動させ、メインリバースギヤ16nとカウンタリバースギヤ16oから切り離しておく。
【0036】
その状態で、例えば、第1シンクロメッシュ機構16aでカウンタ1速ギヤ16pをカウンタシャフトCSに結合すると、1速変速段が確立し、エンジン12にクラッチCで接続されたメインシャフトMSの回転は、メイン1速ギヤ16q、カウンタ1速ギヤ16p、カウンタシャフトCS、ファイナルドライブギヤ16j、ファイナルドリブンギヤ16i、ディファレンシャルギヤ20、車軸16kを介して駆動輪14に伝達される。同様に、第1から第3シンクロメッシュ機構16a,16b,16cを介して適宜なギヤをシャフト上に結合することで、2速から6速変速段までを確立することができる。
【0037】
このとき、駆動輪14に接続されたファイナルドリブンギヤ16iの回転は、第3減速ギヤ16h、中間減速軸16fおよび第2減速ギヤ16gを経て第1減速ギヤ16eに伝達されるが、第1減速ギヤ16eがモータ出力軸MOSから切り離されているので、高速走行時、第2モータ26が駆動輪14から回転させられる不都合は生じない。
【0038】
ただし、車両10の減速時で第2モータ26が過回転になる恐れがない場合、第4シンクロメッシュ機構16dを介して第1減速ギヤ16eをモータ出力軸MOSに結合し、第2モータ26をジェネレータとして動作させて回生制動することとする。従って、車両10が停止するときは、通例、第1減速ギヤ16eは、第4シンクロメッシュ機構16dによってモータ出力軸MOSに結合されている。
【0039】
上記したエンジン12による前進走行中に、第4シンクロメッシュ機構16dで第1減速ギヤ16eをモータ出力軸MOSに結合した状態で、第2モータ26を駆動すると、第2モータ26の駆動力が第1減速ギヤ16e、第2減速ギヤ16g、中間減速軸16fおよび第3減速ギヤ16h、ファイナルドリブンギヤ16i、ディファレンシャルギヤ20、車軸16kを介して駆動輪14に伝達され、エンジン12の駆動力を第2モータ26の駆動力でアシストすることができる。説明は省略するが、エンジン12で後進走行中も同様である。
【0040】
他方、車両10の発進時など、エンジン12の駆動力を使用せず、第2モータ26の駆動力だけで車両10を前進あるいは後進走行させる場合、第4シンクロメッシュ機構16dで第1減速ギヤ16eをモータ出力軸MOSに結合した状態で、第2モータ26を正転あるいは逆転駆動すれば、第2モータ26の駆動力は、上記のエンジン12の前進走行中に駆動した場合と同様に駆動輪14に伝達される。
【0041】
以上を前提とし、この実施例に係るハイブリッド車両のイモビライザ装置の動作を説明する。
【0042】
図4は、その動作の内の車両10の発進操作を示すフロー・チャートである。尚、図示のプログラムは、MG/BATT ECU36によってイグニションキー46が操作、即ち、イグニションオンの度に実行される。
【0043】
以下説明すると、S10でイグニションオンに応じ、第2モータ26(MOT2)の駆動回路に通電する。次いでS12に進み、イモビライザ照合中か否か判断し、肯定されるときはS14に進み、発進操作、即ち、変速機16においてシフトレバーがDレンジに入れられると共に、アクセルペダルが踏まれるなどの操作があるか否か判断する。
【0044】
尚、S12で否定されるときはS16に進み、イモビライザ照合結果フラグ(後述)のビットが1にセット、即ち、照合結果で一致するか、換言すれば、イグニションキー46が正規のキーと判定されたか否か判断し、そこで肯定されるときもS14に進む。
【0045】
S14で否定されるときは以降の処理をスキップすると共に、肯定されるときはS18に進み、第2モータ26を駆動(始動)する。即ち、イグニションオンされると共に、発進操作されているときは、第2モータ26を駆動(始動)することで、イグニションキー46の操作者に違和感を与えないこととする。第1減速ギヤ16eがモータ出力軸MOSに結合されて停車されたままとすると、第2モータ26の駆動に応じて車両10は発進を開始する。尚、S16で否定されるときは、イグニションキー46が正規のキーではない可能性が高いので、S20に進み、第2モータ26を停止する。
【0046】
図5は、図4の処理と平行してMG/BATT ECU36で実行される処理を示すフロー・チャートである。図示のプログラムはイグニションオンに応じて起動され、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
【0047】
先ずS100においてイモビライザ照合が実行中か否か判断し、肯定されるときは以降の処理をスキップすると共に、否定されるときはS102に進み、イモビライザ照合結果フラグのビットを決定、即ち、照合結果に応じてそのビットを1にセットあるいは0にリセットする。具体的には、照合結果で一致、即ち、イグニションキー46が正規のキーと判定されたときは1にセットする一方、一致しない、即ち、正規のキーと判定されないときは0にリセットする。
【0048】
前記したように、イモビライザ照合はイグニションオンで開始され、先ずENG ECU34について一致するまで数回繰り返され、一致すると、次いでMG/BATT ECU36について一致するまで数回繰り返される。S102では、そのMG/BATT ECU36についての照合結果が確定したとき、具体的には、イグニションオンに1回だけ照合結果フラグのビットを決定する。
【0049】
図6は、図5の処理と平行して同様にMG/BATT ECU36で実行される処理を示すフロー・チャートである。図示のプログラムもイグニションオンに応じて起動され、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
【0050】
先ずS200で前回のイモビライザ照合結果フラグのビットが1、即ち、照合結果が一致であったか(イグニションキー46が正規のキーであったか)否か判断する。上に述べた如く、照合結果フラグのビットはイグニションオンで1回だけ決定(セット/リセット)されることから、車両10を発進させるための最初のイグニションオンで図示のプログラムが起動されたときは、S200の「前回のイモビライザ照合結果」は、前回のイグニションオンのとき(通常は前回の走行時)の照合結果を意味する。
【0051】
S200で肯定されるときはS202に進み、(今回)イモビライザ照合中か否か判断し、肯定されるときはS204に進み、クラッチ24を結合、即ち、第2モータ26の駆動力が駆動輪14に伝達されるように、第4シンクロメッシュ機構16dに作動油を供給して第1減速ギヤ16eをモータ出力軸MOSに結合する。
【0052】
これは、前回の照合結果で一致と判定されていることは、イグニションキー46が正規のキーである可能性が高いと判断されるからである。尚、前記した通り、車両10の停止時には、通例、第1減速ギヤ16eはモータ出力軸MOSに結合されているので、S204の処理は予備的なものである。
【0053】
尚、S202で否定されるときはS206に進み、(今回)イモビライザ照合結果フラグのビットが1であるか判断し、肯定されるときはS204に進む一方、否定されるときはS208に進み、クラッチ24を切り離す、具体的には第4シンクロメッシュ機構16dを介して第1減速ギヤ16eをモータ出力軸MOSから切り離して第2モータ26と駆動輪14の間の動力伝達を遮断する。
【0054】
即ち、イグニションキー46の操作者に違和感を与えないため、イグニションオンに応じて第2モータ26に通電して発進準備に着手するが、(今回の)イモビライザ照合で一致と判定されなかったときはイグニションキー46が正規のキーではない可能性が高いことから、第1減速ギヤ16eをモータ出力軸MOSから切り離して第2モータ26と駆動輪14の間の動力伝達を遮断する。これにより、車両10は、それ以上の走行が阻止される。
【0055】
また、S200で否定されるときはS210に進み、(今回)イモビライザ照合中か否か判断し、肯定されるときはS212に進み、クラッチ24を切り離す。前回の照合結果で一致しないと判定されていることは、イグニションキー46が正規のキーではない可能性が高いと判断されるからである。
【0056】
尚、S210で否定されるときはS214に進み、(今回)イモビライザ照合結果フラグのビットが1であるか判断し、否定されるときはS212に進む一方、肯定されるときはS216に進み、クラッチ24を結合する。即ち、イモビライザ照合にあっては送受信アンテナコイルを介してIDコードが送受信されることから、ノイズが混入して最初のイグニションオンで照合結果が一致と判断されないことがあり、従って、先に述べた如く、数回を限度としてイグニションオンの度に照合が繰り返されるが、何回目かのイグニションオンで照合結果が一致と判断されるとき、S214からS216に進む。
【0057】
第1実施例は上記の如く、第2モータ26で発進可能なハイブリッド車両10のイモビライザ装置において、イグニションキー46から送信されるIDコード(イグニションキーデータ)とイモビライザ制御ユニット44aとENG ECU34(電子制御ユニット)に予め記憶された照合データとを用い、イグニションキー46が正規のキーか否か判定するイモビライザ照合を実行し、イグニションキー46がオンされるときに第2モータ(第2の電動機)26を始動(駆動)させると共に、イモビライザ照合で一致すると判定されないとき、第2モータ26と駆動輪(車輪)14の間の動力伝達を遮断する如く構成したので、イグニションキー46がオンされた時点でとりあえず第2モータ26を始動させることで操作者に違和感を与えることがないと共に、正規のキーと判定されないときは第2モータ26による駆動輪14の駆動を遮断することで、車両10の移動や進行を妨げることができ、盗難から防止することができる。
【0058】
また、第2モータ26と駆動輪14の間に介挿された油圧作動の機械式クラッチ24を備えると共に、クラッチ24を切り離して第2モータ26と駆動輪14の動力伝達を遮断する如く構成したので、上記した効果に加え、第2モータ26と駆動輪14の間の動力伝達を確実に遮断できると共に、エネルギ消費を減らすことができる。即ち、油圧作動の機械式クラッチ24、具体的にはドグクラッチは、結合あるいは切り離されるときにのみ油圧を必要とし、一旦結合あるいは切り離された後はその状態を保持するのに油圧を必要としないことから、エネルギ消費を減らすことができる。
【0059】
また、電動オイルポンプ50、換言すれば、作動にエンジン12の駆動を必要としないオイルポンプを介してクラッチ24に作動油を供給する如く構成したので、エンジン12が始動されていないときでも、油圧を供給して第2モータ26と駆動輪14の間の動力伝達を遮断することができる。
【0060】
また、エンジン12の動作を制御するENG ECU34についての照合データに加え、第2モータ26の動作を制御するMG/BATT ECU36についての第2の照合データを用いて第2の識別コードを生成して第2のイモビライザ照合を実行すると共に、第2のイモビライザ照合で正規のキーと判定されない限り、第2モータ26と駆動輪14の間の動力伝達を遮断する如く構成したので、上記した効果に加え、車両10のイモビライザ照合精度を一層向上させることができ、車両10を盗難から一層確実に防止することができる。
【実施例2】
【0061】
図7および図8は、この発明の第2実施例に係るハイブリッド車両のイモビライザ装置の動作を示すフロー・チャートである。
【0062】
図7は、その動作の内の車両10の停止操作を示すフロー・チャートであり、MG/BATT ECU36によってイグニションオフの度に実行される。
【0063】
先ずS300においてイグニションキー46がオフ位置まで廻されたことに応じてクラッチ24を切り離し、S302に進み、第2モータ26を停止する。
【0064】
これについて説明すると、前記した通り、車両10の停止時には、通例、クラッチ24は結合されている、即ち、第1減速ギヤ16eはモータ出力軸MOSに結合されているので、車両10は、第2モータ26に通電すると同時に発進する。これは、不正な操作である場合には望ましくない。従って、第2実施例においては、クラッチ24が切り離された状態を発進時の初期状態とするようにした。
【0065】
図8は、図7の処理と平行してMG/BATT ECU36で実行される処理を示すフロー・チャートであり、イグニションオンに応じて起動され、所定の時間間隔で繰り返し実行される。尚、第2実施例にあっても、第1実施例の図4に示す処理と同様の処理が行われると共に、第1実施例の図6に示す処理に代え、図8に示す処理が行われる。
【0066】
以下説明すると、先ずS400で前回のイモビライザ照合結果フラグのビットが1であったか否か判断し、否定されるときはS402に進み、クラッチ24を切り離す、即ち、第4シンクロメッシュ機構16dを介して第1減速ギヤ16eをモータ出力軸MOSから切り離して第2モータ26と駆動輪14の間の動力伝達を遮断する。
【0067】
S400で肯定されるときはS404に進み、イモビライザ照合中か否か判断し、肯定されるときもS402に進む。他方、S404で否定されるときはS406に進み、イモビライザ照合結果フラグのビットが1であるか判断し、否定されるときはS402に進む一方、肯定されるときはS408に進み、クラッチ24を結合、即ち、第2モータ26の駆動力が駆動輪14に伝達されるように、第4シンクロメッシュ機構16dに作動油を供給して第1減速ギヤ16eをモータ出力軸MOSに結合して車両を発進させる。
【0068】
尚、イモビライザ44の構成、およびイグニションキー46から送信されるイグニションキーデータ(IDデータ)と電子制御ユニット(イモビライザ制御ユニット44a,ENG ECU34)に予め記憶された照合データと第1、第2モータ22,26の動作を制御する電子制御ユニット(MG/BATT ECU36)についての第2の照合データを用いてイグニションキー46が正規のキーか否か判定するイモビライザ照合を含む残余の構成は、第1実施例と異ならない。
【0069】
第2実施例にあっては、車両10の停止時には、第1減速ギヤ16eはモータ出力軸MOSから切り離されているので、S408の処理に応じて油圧が立ち上がるまで若干の時間を要する。その結果、発進しても走行距離は、第1実施例に比せば短くなり、車両10を一層確実に盗難から防止することができる。
【0070】
第2実施例は上記の如く構成したので、第1実施例で述べた効果に加え、車両10を一層確実に盗難から防止することができる。
【実施例3】
【0071】
図9は、この発明の第3実施例に係るハイブリッド車両のイモビライザ装置の動作を示す、図4と同様なフロー・チャートであり、MG/BATT ECU36によって同様にイグニションオンの度に実行される。
【0072】
先ずS500で前回のイモビライザ照合結果フラグのビットが1であったか否か判断し、肯定されるときはS502に進み、第2モータ26の駆動回路に通電する。次いでS504に進み、イモビライザ照合中か否か判断し、肯定されるときはS506に進み、前記した発進操作があるか否か判断する。尚、S504で否定されるときはS508に進み、イモビライザ照合結果フラグのビットが1にセットされたか否か判断し、肯定されるときもS506に進む。
【0073】
S506で否定されるときは以降の処理をスキップすると共に、肯定されるときはS510に進み、第2モータ26を駆動(始動)する。第1減速ギヤ16eがモータ出力軸MOSに結合されて停車されているとき、第2モータ26の駆動に応じて車両10は発進を開始する。即ち、第1実施例と同様、イグニションオンされると共に、発進操作がなされるときは、第2モータ26を駆動することで、イグニションキー46の操作者に違和感を与えないこととする。尚、S508で否定されるときは、イグニションキー46が正規のキーではない可能性が高いので、S512に進み、第2モータ26を停止する。
【0074】
他方、S500で否定されるときはS514に進み、第2モータ26の駆動回路への通電を停止して第2モータ26を停止する。次いでS516に進み、イモビライザ照合中か否か判断し、肯定されるときはS518に進んで前記した発進操作があるか否か判断する一方、否定されるときはS520に進み、イモビライザ照合結果フラグのビットが1にセットされたか否か判断し、そこで肯定されるときもS518に進む。
【0075】
S518で否定されるときは以降の処理をスキップすると共に、肯定されるときはS522に進み、エンジン12を始動する。尚、S520で否定されるときは、イグニションキー46が正規のキーではない可能性が高いので、S524に進み、エンジン12を停止する。即ち、エンジン12を始動させた後のイモビライザ照合で正規のキーと判定されないとき、一旦始動させたエンジン12も停止する。
【0076】
尚、イモビライザ44の構成、およびイグニションキー46から送信されるイグニションキーデータ(IDデータ)と電子制御ユニット(イモビライザ制御ユニット44a,ENG ECU34)に予め記憶された照合データと第1、第2モータ22,26の動作を制御する電子制御ユニット(MG/BATT ECU36)についての第2の照合データを用いてイグニションキー46が正規のキーか否か判定するイモビライザ照合を含む残余の構成は、第1実施例と異ならない。
【0077】
第3実施例にあっては、イグニションキー46がオンされるとき、第2モータ26を始動させる一方、イモビライザ照合で正規のキーと判定されないとき、始動させた第2モータ26を停止し、次いでイグニションキー46が再びオンされるとき、エンジン12を始動させると共に、そのイモビライザ照合で再び正規のキーと判定されないとき、始動させたエンジン12を停止する如く構成したので、イグニションキー46がオンされた時点でとりあえず第2モータ26を始動させることで操作者に違和感を与えることがないと共に、正規のキーと判定されないときも、エンジン12を始動させることで、ノイズなどから正規のキーと判定されない場合、同様に操作者に違和感を与えることがない。
【0078】
さらに、エンジン12は始動するまで時間がかかり、その間は車両10を駆動する力を発生できないのに比し、第2モータ26は通電と同時に駆動力を発生することができるが、第2モータ26に代えてエンジン12を始動させることで、結果としてイモビライザ照合中の車両10の移動距離を短縮することができ、盗難から防止することができる。また、エンジン12を始動させた後のイモビライザ照合で正規のキーと判定されないとき、一旦始動させたエンジン12も停止することで、車両10の移動や進行を一層確実に妨げることができ、盗難から一層良く防止することができる。
【0079】
第1、第2実施例にあっては上記の如く、内燃機関(エンジン)12と電動機(第2モータ)26を備えると共に、前記電動機で車輪(駆動輪)14を駆動して発進可能なハイブリッド車両10を盗難から防止するイモビライザ装置において、イグニションキー46から送信されるイグニションキーデータ(IDデータ)と電子制御ユニット(イモビライザ制御ユニット44a,ENG ECU34)に予め記憶された照合データとを用い、前記イグニションキー46が正規のキーか否か判定するイモビライザ照合を実行するイモビライザ照合手段(MG/BATT ECU36,S12,S100,S102)、および前記イグニションキーがオンされるとき、前記電動機を始動させると共に、前記イモビライザ照合で正規のキーと判定されないとき、前記電動機と前記車輪の間の動力伝達を遮断する動力伝達遮断手段(MG/BATT ECU36,S10,S200,S206,S208,S212,S214,S400,S402,S406)を備える如く構成した。
【0080】
また、前記電動機と前記車輪の間に介挿された油圧作動の機械式クラッチ(クラッチ24、第4シンクロメッシュ機構16d)を備えると共に、前記動力伝達遮断手段は、前記クラッチを切り離して前記電動機と前記車輪の間の動力伝達を遮断する如く構成した。
【0081】
また、電動オイルポンプ50を備えると共に、前記電動オイルポンプを介して前記クラッチに作動油を供給する如く構成した。
【0082】
また、前記照合データが前記内燃機関の動作を制御する電子制御ユニット(ENG ECU34)についての照合データであると共に、さらに前記電動機の動作を制御する電子制御ユニット(MG/BATT ECU36)についての第2の照合データを用いて第2のイモビライザ照合を実行する第2のイモビライザ照合手段(MG/BATT ECU36,S12,S100,102)を備え、前記第2のイモビライザ照合手段は、前記第2のイモビライザ照合で正規のキーと判定されないとき、前記電動機と前記車輪の間の動力伝達を遮断する(MG/BATT ECU36,S200,S206,S208,S212,S214,S400,S402,S406)如く構成した。
【0083】
また、第3実施例にあっては、内燃機関(エンジン)12と電動機(第2モータ)26を備えると共に、前記電動機で車輪(駆動輪)14を駆動して発進可能なハイブリッド車両10を盗難から防止するイモビライザ装置において、イグニションキーから送信されるイグニションキーデータ(IDデータ)と(イモビライザ制御ユニット44a,ENG ECU34,MG/BATT ECU36)に予め記憶された照合データとを用い、前記イグニションキー46が正規のキーか否か判定するイモビライザ照合を実行するイモビライザ照合手段(MG/BATT ECU36,S12,S100,S102)、および前記イグニションキー46がオンされるとき、前記電動機(第2モータ)26を始動させる一方、前記イモビライザ照合で正規のキーと判定されないとき、前記始動させた電動機を停止し、次いで前記イグニションキー46が再びオンされるとき、前記内燃機関(エンジン)12を始動させると共に、前記イモビライザ照合で再び正規のキーと判定されないとき、前記始動させた内燃機関を停止する動力制御手段(MG/BATT ECU36,S500,S502,S514からS524)を備える如く構成した。
【0084】
尚、上記において、ハイブリッド車両10の構成は例示であり、それに限定されるものではない。
【0085】
また、油圧作動の機械式クラッチ24の例としてドグクラッチを挙げたが、それに限られるものではなく、スプライン結合を用いたものでも良く、さらには機械式に代え、電動式あるいは電磁式のクラッチでも良い。要は、電動機(第2モータ)26と車輪(駆動輪)14の間の動力伝達を遮断できるものであれば、どのようなものであっても良い。
【符号の説明】
【0086】
10 ハイブリッド車両、12 内燃機関(エンジン)、14 駆動輪(車輪)、16 変速機、22 第1の電動機(第1モータ)、24 クラッチ(油圧クラッチ、第4シンクロメッシュ機構16d)、26 第2の電動機(第2モータ)、34 エンジン制御ユニット(ENG ECU。電子制御ユニット)、36 管理制御ユニット(MG/BATT ECU。イモビライザ照合手段、第2のイモビライザ照合手段、動力伝達遮断手段、動力制御手段)、44 イモビライザ、44a イモビライザ制御ユニット(電子制御ユニット)、46 イグニションキー、46a トランスポンダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関と電動機を備えると共に、前記電動機で車輪を駆動して発進可能なハイブリッド車両を盗難から防止するイモビライザ装置において、
a.イグニションキーから送信されるイグニションキーデータと予め記憶された照合データとを用い、前記イグニションキーが正規のキーか否か判定するイモビライザ照合を実行するイモビライザ照合手段、
および
b.前記イグニションキーがオンされるとき、前記電動機を始動させる一方、前記イモビライザ照合で正規のキーと判定されないとき、前記始動させた電動機を停止し、次いで前記イグニションキーが再びオンされるとき、前記内燃機関を始動させると共に、前記イモビライザ照合で再び正規のキーと判定されないとき、前記始動させた内燃機関を停止する動力制御手段、
を備えることを特徴とするハイブリッド車両のイモビライザ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−1016(P2010−1016A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−167701(P2009−167701)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【分割の表示】特願2006−179758(P2006−179758)の分割
【原出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】