説明

フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造方法

フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)を用いた半導体の製造方法が開示される。特定の実施形態の方法は、第一の幅によって離隔された第一の側壁及び第二の側壁を有する第一のダミー構造体をシリコン基板上に堆積させるステップを含む。また、本方法は、第一のダミー構造体を堆積させるのと同時に第二のダミー構造体をシリコン基板上に堆積させるステップも含む。第二のダミー構造体は、第二の幅によって離隔された第三の側壁及び第四の側壁を有する。第二の幅は第一の幅よりも実質的に大きい。第一のダミー構造体を用いて略第一の幅によって離隔された第一の対のフィンを形成する。第二のダミー構造体を用いて略第二の幅によって離隔された第二の対のフィンを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET,fin field effect transistor)デバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM,static random access memory)ビットセルは、垂直二重ゲート又は三重ゲートフィン電界効果トランジスタ(フィンFED)を用いて実現可能である。フィンFETを用いると、SRAMビットセルが、従来の平面状の相補型金属酸化物半導体(CMOS,Complimentary Metal Oxide Semiconductor)技術に対する一つ以上の利点(小さなビットセルサイズ、大きなセル電流、低いセル漏れ電流、高いスタティックノイズマージン等)を有することができる。フィンFETは、偶数個のフィンが得られる側壁転写法を用いて形成可能である。側壁転写法を用いて奇数個のフィンを有するフィンFETデバイスを製造する場合、偶数個のフィンを形成した後に一つのフィンを除去する。しかしながら、一つのフィンを除去して奇数個のフィンを得ることは、困難なプロセスであり、高い精度を要する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/191282号明細書
【特許文献2】特開2008−117816号公報
【特許文献3】米国特許出願公開第2007/170521号明細書
【特許文献4】米国特許第6872647号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2005/094434号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2007/063276号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2004/262698号明細書
【特許文献8】米国特許第6951784号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2008/308880号明細書
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Yang‐Kyu Choi外、“A Spacer Patterning Technology for Nanoscale CMOS”、IEEE Transactions on Electron Devices、IEEE SERVICE CENTER、(米国ニュージャージー州ピスカタウェイ)、2002年3月1日、第49巻、第3号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
特定の実施形態の一方法は、第一の幅によって離隔された第一の側壁及び第二の側壁を有する第一のダミー構造体をシリコン基板上に堆積させるステップを含む。また、本方法は、第一のダミー構造体を堆積させるのと同時に第二のダミー構造体をシリコン基板上に堆積させるステップも含む。第二のダミー構造体は、第二の幅によって離隔された第三の側壁及び第四の側壁を有する。第二の幅は第一の幅よりも実質的に大きい。第一のダミー構造体は、略第一の幅によって離隔された第一の対のフィンを形成するのに用いられる。第二のダミー構造体は、略第二の幅によって離隔された第二の対のフィンを形成するのに用いられる。
【0006】
他の特定の実施形態では、電子デバイスが開示される。本電子デバイスは、エッチングされたシリコン基板上の第一及び第二の凸部である第一の対のフィンを含む。第一の凸部は第二の凸部に実質的に平行である。第一の凸部及び第二の凸部は第一の幅によって離隔されている。また、本電子デバイスは、エッチングされたシリコン基板上の第二の幅によって離隔された第三及び第四の凸部である第二の対のフィンも含む。第二の幅は第一の幅と異なる。また、本電子デバイスは、エッチングされたシリコン基板上の第三の幅によって離隔された第五及び第六の凸部である第三の対のフィンも含む。第二の対のフィンは、第一の対のフィンと第三の対のフィンとの間に位置する。第一及び第二の対のフィンは、サイズの異なるダミー構造体を用いた備えたリソグラフィマスクの適用によって形成される。
【0007】
他の特定の実施形態では、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)の製造法が開示される。本方法は、リソグラフィマスクを用いて第一のダミー構造体を形成するステップを含む。第一のダミー構造体は、第一の幅及び第一の横方向に対向する側壁を有する。本本法は更に、第一のダミー構造体を形成するのと同時に第二のダミー構造体を形成するステップを含む。第二のダミー構造体は、第一の幅よりも実質的に大きな第二の幅を有する。第二のダミー構造体は第二の横方向に対向する側壁を有する。本方法は更に、第一のダミー構造体を形成するのと同時に第三のダミー構造体を形成するステップを含む。第三のダミー構造体は、第一の幅及び第三の横方向に対向する側壁を有する。本方法は更に、第一の横方向に対向する側壁上に第一の絶縁体を堆積させて第一の絶縁スペーサ及び第二の絶縁スペーサを形成するステップを含む。本方法は更に、第二の横方向に対向する側壁上に第二の絶縁体を堆積させて第三の絶縁スペーサ及び第四の絶縁スペーサを形成するステップを含む。本方法は更に、第三の横方向に対向する側壁上に第三の絶縁体を堆積させて第五の絶縁スペーサ及び第六の絶縁スペーサを形成するステップを含む。本方法は更に、第一のダミー構造体を除去するステップ、第二のダミー構造体を除去するステップ、及び第三のダミー構造体を除去するステップを含む。
【0008】
他の特定の実施形態の方法は、第一の幅によって離隔された第一の側壁及び第二の側壁を有する第一のダミー構造体をシリコン基板上に堆積させるステップを含む。また、本方法は、第一のダミー構造体を堆積させるのと同時に第二のダミー構造体をシリコン基板上に堆積させるステップも含む。第二のダミー構造体は、第二の幅によって離隔された第三の側壁及び第四の側壁を有する。第二の幅は第一の幅よりも実質的に大きい。また、本方法は、第一の絶縁体を堆積させて第一の側壁に隣接する第一の絶縁スペーサ及び第二の側壁に隣接する第二の絶縁スペーサを形成するステップも含む。また、本方法は、第二の絶縁体を堆積させて第三の側壁に隣接する第三の絶縁スペーサ及び第四の側壁に隣接する第四の絶縁スペーサを形成するステップも含む。また、本方法は、第一のダミー構造体をシリコン基板から除去するステップも含む。また、本方法は、第二のダミー構造体をシリコン基板から除去するステップも含む。
【0009】
開示される複数の実施形態の少なくとも一つによって提供される特定の利点は、ビットセルの特定の電界効果トランジスタ(FET)に対する大きなフィーチャサイズに起因する簡略化されたダミー構造パターニングプロセスである。開示される複数の実施形態の少なくとも一つによって提供される他の特定の利点は、二つのフィンが各プルアップデバイス用に使用されるので一つのプルアップFETを形成するのに一つのフィンを除去する必要が無い点である。
【0010】
本発明の他の態様、利点及び特徴は、以下の図面の簡単な説明、発明の詳細な説明及び特許請求の範囲を含む本願全体を参照することによって明らかになるものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造の第一の例示的な実施形態のブロック図である。
【図2】フィンFETデバイスの製造の第二の例示的な実施形態のブロック図である。
【図3】フィンFETデバイスの製造の第三の例示的な実施形態のブロック図である。
【図4】フィンFETデバイスの製造の第四の例示的な実施形態のブロック図である。
【図5】フィンFETデバイスの製造の第五の例示的な実施形態のブロック図である。
【図6】フィンFETデバイスの製造の第六の例示的な実施形態のブロック図である。
【図7】フィンFETデバイスの製造の第七の例示的な実施形態のブロック図である。
【図8】フィンFETデバイスの製造の第八の例示的な実施形態のブロック図である。
【図9】フィンFETデバイスの製造の第九の例示的な実施形態のブロック図である。
【図10】フィンFETデバイスの製造の第十の例示的な実施形態のブロック図である。
【図11】フィンFETデバイスの製造の第十一の例示的な実施形態のブロック図である。
【図12】フィンFETデバイスの製造の第十二の例示的な実施形態のブロック図である。
【図13】フィンFETデバイスの製造方法の第一の例示的な実施形態のフロー図である。
【図14】スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)デバイスの製造方法の第二の例示的な実施形態のフロー図である。
【図15】スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)デバイスの製造方法の第三の例示的な実施形態のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照すると、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造プロセスの一部の第一の例示的な実施形態が示されていて、一般的に参照符号100が付されている。図1は、第一のウィンドウ106、第二のウィンドウ108、及び第三のウィンドウ110を含むリソグラフィマスク102を示す。リソグラフィマスク102を用いて、第一のダミー構造体112、第二のダミー構造体114、及び第三のダミー構造体116をリソグラフィプロセスを介してシリコン基板104上に同時に堆積させることができる。
【0013】
第一のダミー構造体112は、第一の幅118、第一の側壁120、及び第二の側壁122を有する。例示的な一実施形態では、第一の側壁120及び第二の側壁122は、第一の横方向に対向する側壁である。第二のダミー構造体114は第二の幅124を有する。例示的な一実施形態では、第二の幅124が第一の幅118と異なり得る。例えば、第二の幅124は、第一の幅118よりも実質的に大きい。
【0014】
第二のダミー構造体114は第三の側壁126及び第四の側壁128を有する。例示的な一実施形態では、第三の側壁126及び第四の側壁128のことを第二の横方向に対向する側壁と称する。第三のダミー構造体116は第三の幅130を有する。例示的な一実施形態では、第三の幅130は第一の幅118と略同じであり得る。第三のダミー構造体116は第五の側壁132及び第六の側壁134を有する。例示的な一実施形態では、第五の側壁132及び第六の側壁134のことを、第三の横方向に対向する側壁と称する。フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造の側面図の一例が図9に示されている。
【0015】
特定の例示的で非限定的な一実施形態では、第二の幅124は第一の幅118よりも大きく、第二の幅124は第三の幅130よりも大きい。例示的で非限定的な一実施形態では、第一の幅118及び第三の幅124は、10から30ナノメートル(nm)の間の幅であり、第二の幅130は40から70nmの間の幅である。
【0016】
第一の側壁120及び第二の側壁122を用いて、二重フィントランジスタを形成する。同様に、第五の側壁132及び第六の側壁134を用いて二重フィントランジスタを形成する。第二の幅124を第一の幅118及び第三の幅130よりも実質的に大きくすることによって、第三の側壁126及び第四の側壁128を別個の単一フィンデバイスにおいて使用することができる。第二の幅124のサイズが第一の幅118及び第三の幅130のものに実質的に等しい場合、別個の単一フィンデバイスを形成するためには、第三の側壁126又は第四の側壁128のいずれかが除去される。
【0017】
従って、第一のダミー構造体の幅及び第三のダミー構造体の幅よりも大きな幅を有する第二のダミー構造体を形成することによって、簡略化されたダミー構造パターニングプロセスが可能となる。図4において詳述するように、第二のダミー構造体の大きな幅によって、ダミー構造体の側部上に堆積した物質の一部を簡単に除去することができて、第二の構造体を用いて別個の単一フィンデバイスを形成することができる。更に、本方法では、各フィンがFET(プルアップFET等)用に用いられるので、一つのフィンを除去する必要がない。本方法は、同様のレイアウト、つまり一つの二重フィン及び一つの単一フィンを有するレイアウトを有するフィンFETの製造に適用可能である。例えば、本方法は、一つの二重フィン及び一つの単一フィンを有するレイアウトを複数有するフィンFETの製造に適用可能である。
【0018】
図2を参照すると、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造プロセスの一部の第二の例示的な実施形態が示されていて、一般的に参照符号200が付されている。シリコン基板104は、第一の横方向に対向する側壁120及び122を有する第一のダミー構造体112と、第二の横方向に対向する側壁126及び128を有する第二のダミー構造体114と、第三の横方向に対向する側壁132及び134を有する第三のダミー構造体116とを含む。
【0019】
第一の絶縁体202を第一の横方向に対向する側壁120及び122上に堆積させて、第一の絶縁スペーサ204及び第二の絶縁スペーサ206を形成し得る。第二の絶縁体208を第二の横方向に対向する側壁126及び128上に堆積させて、第三の絶縁スペーサ210及び第四の絶縁スペーサ212を形成し得る。第三の絶縁体214を第三の横方向に対向する側壁132及び134上に堆積させて、第五の絶縁スペーサ216及び第六の絶縁スペーサ218を形成し得る。
【0020】
初め、第一の絶縁スペーサ204及び第二の絶縁スペーサ206が結合する。しかしながら、後続ステップにおいて、第一の絶縁スペーサ204及び第二の絶縁スペーサ206を結合させる絶縁体の部分が除去されて、第一の絶縁スペーサをエッチングマスクとして使用して第一のフィンを形成し、第二の絶縁スペーサをエッチングマスクとして使用して第二のフィンを形成することができる。更に、後続ステップにおいて、第三の絶縁スペーサ210及び第四の絶縁スペーサ212を結合させる絶縁体の部分が除去されて、第三のフィン及び第四のフィンを形成することができる。また、第五の絶縁スペーサ216及び第六の絶縁スペーサ218を結合させる絶縁体の部分が除去されて、第五のフィン及び第六のフィンを形成することができる。
【0021】
図3を参照すると、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造プロセスの一部の第三の例示的な実施形態が示されていて、一般的に参照符号300が付されている。図3では、第一のダミー構造体112、第二のダミー構造体114、及び第三のダミー構造体116が、シリコン基板104から除去されている。図3では、ダミー構造体112、114及び116が構造全体として除去されてものとして示されているが、ダミー構造体112、114及び116をエッチングを介して除去したり、溶解させたりし得る。
【0022】
図4を参照すると、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造プロセスの一部の第四の例示的な実施形態が示されていて、一般的に参照符号400が付されている。図4では、第一の絶縁スペーサ204、第二の絶縁スペーサ206、第三の絶縁スペーサ210、第四の絶縁スペーサ212、第五の絶縁スペーサ216、及び第六の絶縁スペーサ218が、シリコン基板104上に示されている。第一のネガティブフォトレジスト402が第三の絶縁スペーサ210上に施されていて、第二のネガティブフォトレジスト404が第四の絶縁スペーサ212上に施されている。
【0023】
フォトレジスト402及び404を絶縁スペーサ210及び212上に施すと、絶縁スペーサ210及び212が絶縁スペーサ204及び206の幅よりも実質的に大きな幅によって離隔されているので、二つの単一フィンデバイスを簡単に形成することができる。対照的に、絶縁スペーサ210及び212が絶縁スペーサ204及び206の幅と実質的に等しい幅で離隔されている場合には、単一フィンデバイスを形成するのに、絶縁スペーサ210及び212の一方を除去する必要がある。絶縁スペーサ210及び212の間の幅は非常に小さいので、絶縁スペーサ210及び212が絶縁スペーサ204及び206の幅に実質的に等しい幅で離隔されている場合には、絶縁スペーサ210及び212の一方の除去は典型的には困難である。
【0024】
図5を参照すると、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造プロセスの一部の第五の例示的な実施形態が示されていて、一般的に参照符号500が付されている。図5は、第一のネガティブフォトレジスト402を施し第二のネガティブフォトレジスト404を施した後の図4のフィンFETデバイスを示す。図5は、第一のネガティブフォトレジスト402が第三の絶縁スペーサ210の一部を除去し、第二のネガティブフォトレジスト404が第四の絶縁スペーサ212の一部を除去した様子を示す。第三の絶縁スペーサ210の一部を除去することによって、第三の絶縁スペーサ210を単一フィンデバイス用に使用することができる。更に、第四の絶縁スペーサ212の一部を除去することによって、第四の絶縁スペーサ212を単一フィンデバイス用に使用することができる。
【0025】
図6を参照すると、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造プロセスの一部の第六の例示的な実施形態が示されていて、一般的に参照符号600が付されている。図6では、コンタクトパッド構造体602、コンタクトパッド構造体604、及びコンタクトパッド構造体606が、第一の絶縁スペーサ204の各部分上に堆積されている。コンタクトパッド構造体602、コンタクトパッド構造体604、及びコンタクトパッド構造体606が、第二の絶縁スペーサ206の各部分上に堆積されている。
【0026】
コンタクトパッド構造体608及びコンタクトパッド構造体610を第三の絶縁スペーサ210上に堆積させ得る。コンタクトパッド構造体612及びコンタクトパッド構造体614を第四の絶縁スペーサ212上に堆積させ得る。コンタクトパッド構造体616、コンタクトパッド構造体618、及びコンタクトパッド構造体620を、第五の絶縁スペーサ216及び第六の絶縁スペーサ218上に堆積させ得る。
【0027】
図7を参照すると、フィン電界効果トランジスタデバイス(フィンFET)デバイスの製造プロセスの一部の第七の例示的な実施形態が示されていて、一般的に参照符号700が付されている。エッチング702を図6のシリコン基板104上に適用して、エッチングされたシリコン基板704を形成する。例示的な一実施形態では、エッチング702はシリコンエッチングであり得る。
【0028】
図6の絶縁スペーサ204、206、210、212、216及び218は、エッチングマスクとして機能して、エッチング702によって複数のフィンが形成される。エッチング702を用いて、第一の絶縁スペーサ204の下に第一のフィン712、第二の絶縁スペーサ206の下に第二のフィン714、第三の絶縁スペーサ210の下に第三のフィン722、第四の絶縁スペーサ212の下に第四のフィン728、第五の絶縁スペーサ216の下に第五のフィン736、及び第六の絶縁スペーサ218の下に第六のフィン738を形成し得る。更に、エッチング702によって、第一及び第二の絶縁スペーサ204及び206の下に第七及び第八のフィン742及び744を形成し、第五及び第六の絶縁スペーサ216及び218の下に第九及び第十のフィン746及び748を形成し得る。従って、エッチング702によって、絶縁スペーサ204、206、210、212、216及び218をエッチングマスクとして用いて、エッチングされた基板704上に、フィン712、714、742、744、722、728、736、738、746及び748を形成し得る。例示的な一実施形態では、フィン712、714、742、744、722、728、736、738、746及び748の少なくとも一つが15ナノメートル未満の幅のものであり得る。
【0029】
更に、図6のコンタクトパッド構造体602、604、及び606がエッチングマスクとして機能して、エッチング702によってコンタクト706、708及び710がそれぞれ形成される。更に、エッチング702が完了した後に、コンタクトパッド構造体608及び610が除去されて、コンタクト718及び720をそれぞれ露出し得る。また、エッチング702が完了した後に、コンタクトパッド構造体612及び614が除去されて、コンタクト724及び726をそれぞれ露出し得る。また、エッチング702が完了した後に、コンタクトパッド構造体616、618及び620が除去されて、コンタクト730、732及び734を露出し得る。
【0030】
図8を参照すると、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造プロセスの一部の第八の例示的な実施形態が示されていて、一般的に参照符号800が付されている。図8は、本願で説明されるフィンFET製造プロセスを用いて、6トランジスタ(6T)スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)ビットセルを製造する方法を示す。
【0031】
第一の電界効果トランジスタ802を、エッチングされたシリコン基板704上にフィン712及び714を横切る第一のゲート構造体804を堆積させて、その第一のゲート構造体804の一端にゲートパッド領域部806を堆積させることによって形成し得る。ゲートパッド領域部806は、信号又は電圧を第一のゲート構造体804に印加して、第一のゲート構図体804がフィン712及び714を通る電流を変調させることを可能にする。例示的な一実施形態では、第一の電界効果トランジスタ(FET)802は、パスゲート電界効果トランジスタであり得る。
【0032】
第二の電界効果トランジスタ808及び第三の電界効果トランジスタ810を、フィン742、744及び722を横切る第二のゲート構造体812を堆積させて、その第二のゲート構造体812の一端にゲートパッド領域部814を堆積させることによって形成し得る。ゲートパッド領域部814は、電圧又は信号を第二のゲート構造体812に印加して、第二のゲート構造体812が、その第二のゲート構造体812を介してフィン742、744及び722を通る電流を変調させることを可能にする。例示的な一実施形態では、第二の電界効果トランジスタ808はプルダウン電界効果トランジスタであり、第三の電界効果トランジスタ810はプルアップ電界効果トランジスタである。
【0033】
第四の電界効果トランジスタ816を、フィン746及び748を横切る第三のゲート構造体818を堆積させて、その第三のゲート構造体818の一端にゲートパッド領域部820を堆積させることによって形成し得る。ゲートパッド領域部820は、信号又は電圧を第三のゲート構造体818に印加して、フィン746及び748を通る電流を変調させることを可能にする。例示的な一実施形態では、第四の電界効果トランジスタ816はパスゲート電界効果トランジスタである。
【0034】
第五の電界効果トランジスタ822及び第六の電界効果トランジスタ824を、フィン728、736及び738を横切る第四のゲート構造体826を堆積させて、その第四のゲート構造体826の一端にゲートパッド領域部828を堆積させることによって形成し得る。ゲートパッド領域部828は、信号又は電圧を第四のゲート構造体826に印加して、第四のゲート構造体826が、フィン728、736、及び738を通る電流を変調させることを可能にする。例示的な一実施形態では、第二の電界効果トランジスタ808はプルダウン電界効果トランジスタであり、第三の電界効果トランジスタ810はプルアップ電界効果トランジスタである。例示的な一実施形態では、第五の電界効果トランジスタはプルダウン電界効果トランジスタであり、第六の電界効果トランジスタ824はプルアップ電界効果トランジスタである。トランジスタ802、808、810、816、822及び824は相互接続されて、6T SRAMビットセルとして動作し得る。
【0035】
従って、図1の第一の幅118よりも実質的に大きな第二の幅124を有するダミー構造体114を堆積させることによって、結果物のフィン722及び728が、略第二の幅124によって離隔される。第二の幅124は第一の幅118及び第三の幅130よりも実質的に大きいので、この第二の幅124によって、トランジスタ810及び824がそれぞれ、単一のフィンを使用する一方、トランジスタ802、808、816及び822がそれぞれ二つのフィンを使用することが可能になる。
【0036】
図9〜図12は、変更可能な幅を有するダミー構造体を用いた側壁転写法を示す。図9を参照すると、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造プロセスの一部の第九の例示的な実施形態が示されていて、一般的に参照符号900が付されている。図9は、透視側面図を用いてフィンFETの製造を示す。例示的な一実施形態では、図9は、図1の製造プロセスの一部100の側面図を示す。
【0037】
リソグラフィマスク902は、第一のウィンドウ906、第二のウィンドウ908、及び第三のウィンドウ910を含む。リソグラフィマスク902を用いて、シリコン基板904上に第一のダミー構造体912、第二のダミー構造体914、及び第三のダミー構造体916を単一のリソグラフィプロセスで同時に形成し得る。
【0038】
第一のダミー構造体912は、第一の幅918によって離隔された第一の横方向に対向する側壁920及び922を有する。第二のダミー構造体914は、第二の幅924によって離隔された第二の横方向に対向する側壁926及び928を有する。例示的な一実施形態では、第二の幅924は第一の幅918と異なり得る。例えば、第二の幅924は、第一の幅918よりも実質的に大きい。第三のダミー構造体916は、第三の幅930によって離隔された第三の横方向に対向する側壁932及び934を有する。
【0039】
図10を参照すると、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)の製造プロセスの一部の第十の例示的な実施形態が示されていて、一般的に参照符号1000が付されている。例示的な一実施形態では、図10は、図2の製造プロセスの一部200の側面図を示す。シリコン基板904は、第一の横方向に対向する側壁920及び922を有する第一のダミー構造体912、第二の横方向に対向する側壁926及び928を有する第二のダミー構造体914、及び第三の横方向に対向する側壁932及び934を有する第三のダミー構造体916を含む。絶縁体1002、1008及び1014が、横方向に対向する側壁920、922、926、928、932及び934上に堆積されて、絶縁スペーサ1004、1006、1010、1012、1016及び1018がそれぞれ形成されている。
【0040】
図11を参照すると、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造プロセスの一部の第十一の例示的な実施形態が示されていて、一般的に参照符号1100が付されている。例示的な一実施形態では、図11は、図3の製造プロセスの一部300の側面図を示す。図11では、第一のダミー構造体912、第二のダミー構造体914、及び第三のダミー構造体916がシリコン基板904から除去されている。図11は、ダミー構造体912、914及び916が構造全体として除去されている様子を示すが、ダミー構造体912、914及び916はエッチングによって除去されたり、溶解されたりし得る。ダミー構造体912、914及び916が除去されると、絶縁スペーサ1004、1006、1010、1012、1016及び1018がシリコン基板904上に残る。
【0041】
図12を参照すると、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)の製造プロセスの一部の第十二の例示的な実施形態が示されていて、一般的に参照符号1200が付されている。例示的な一実施形態では、図12は、図7の製造プロセス700の側面図を示すが、図示のためコンタクトが除去されている。図12のフィンFETデバイスは、エッチング1202が適用されて、図11のシリコン基板904から絶縁スペーサ1004、1006、1010、1012、1016及び1018が除去された結果を示す。例示的な一実施形態では、エッチング1202はシリコンエッチングであり得る。エッチング1202を用いて、第一の絶縁スペーサの下に第一のフィン1206、第二の絶縁スペーサ1006の下に第二のフィン1208、第三の絶縁スペーサ1010の下に第三のフィン1210、第四の絶縁スペーサ1012の下に第四のフィン1212、第五の絶縁スペーサ1016の下に第五のフィン1214、及び第六の絶縁スペーサ1018の下に第六のフィン1216を形成する。従って、エッチング1202では、図11の絶縁スペーサ1004、1006、1010、1012、1016及び1018がエッチングマスクとして使用されて、フィン1206、1208、1210、1212、1214及び1216が形成される。例示的な一実施形態では、フィン1206、1208、1210、1212、1214及び1216の少なくとも一つは、15ナノメートル未満の幅のものであり得る。
【0042】
各フィンは、エッチングされたシリコン基板1204上の凸部である。フィンは、第一の対のフィン1206及び1208、第二の対のフィン1210及び1212、第三の対のフィン1214及び1216等の対で形成される。各対のフィンは、互いに実質的に平行で、図9のダミー構造体912、914及び916の幅に対応する幅によって離隔されている。第一の対のフィン1206及び1208は、略図1の第一の幅118によって離隔されていて、第二の対のフィン1210及び1212は、略第二の幅124によって離隔されていて、第三の対のフィン1214及び1216は、略第三の幅130によって離隔されている。第二の対のフィン1210及び1212は、第一の対のフィン1206及び1208と、第三の対のフィン1214及び1216との間に位置していて、図8のトランジスタ810及び824等の別個の単一フィントランジスタにおいて使用され得る。
【0043】
図13は、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造方法の第一の例示的な実施形態のフロー図である。1302において、第一のダミー構造体をシリコン基板上に堆積させる。第一のダミー構造体は、第一の幅によって離隔された第一の側壁及び第二の側壁を有する。続いて1304において、第一のダミー構造体を堆積させるのと同時に、第二のダミー構造体をシリコン基板上に堆積させる。第二のダミー構造体は、第二の幅によって離隔された第三の側壁及び第四の側壁を有する。第二の幅は第一の幅よりも実質的に大きい。続いて1306において、第一のダミー構造体は、略第一の幅によって離隔された第一の対のフィンを形成するのに用いられ、第二のダミー構造体は、略第二の幅によって離隔された第二の対のフィンを形成するのに用いられる。特定の実施形態では、第一及び第二のダミー構造体は、図1のダミー構造体106及び108である。
【0044】
続いて1308において、第一の絶縁体を堆積させて、第一の側壁に隣接する第一の絶縁スペーサを形成し、且つ第二の側壁に隣接する第二の絶縁スペーサを形成する。続いて1310において、第二の絶縁体を堆積させて、第三の側壁に隣接する第三の絶縁スペーサ及び第四の側壁に隣接する第四の隣接スペーサを形成する。特定の実施形態では、第一、第二、第三、及び第四の絶縁スペーサは、図2の絶縁スペーサ204、206、210及び212である。
【0045】
続いて1312において、第一及び第二のダミー構造体をシリコン基板から除去する。特定の実施形態では、第一及び第二のダミー構造体を、エッチングプロセス又は他のダミー構造体を溶解するプロセスを用いたダミー構造体の溶解によって除去する。続いて1314において、第三の絶縁スペーサ及び第四の絶縁スペーサの少なくとも一方の一部を除去する。特定の実施形態では、図5に示されるようなネガティブフォトレジストプロセスを行って、第三及び第四の絶縁スペーサの少なくとも一方の一部を除去する。
【0046】
続いて1316において、コンタクトパッド構造体を、第一の絶縁スペーサ、第二の絶縁スペーサ、第三の絶縁スペーサ、及び第四の絶縁スペーサのうち少なくとも一つの少なくとも一部の上に堆積させる。特定の実施形態では、図6に示されるようなコンタクトパッド構造体を、複数の絶縁スペーサのうち少なくとも一つの少なくとも一部の上に堆積させ得る。
【0047】
続いて1318において、第一の絶縁スペーサ、第二の絶縁スペーサ、第三の絶縁スペーサ、及び第四の絶縁スペーサをエッチングマスクとして使用するエッチングを行い、複数のフィンを形成する。特定の実施形態では、実施されるエッチングはシリコンエッチングプロセスである。エッチングの結果の一例が図7に示されている。特定の実施形態では、複数のフィンは、6トランジスタ(6T)スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)ビットセルに組み込まれる。
【0048】
続いて1320において、少なくとも一つの電界効果トランジスタ(FET)を、第一のゲート構造体が複数のフィンのうち少なくとも一つのフィンを通る電流を変調させることができるように形成する。特定の実施形態では、少なくとも一つの電界効果トランジスタは、図8に示されるようなプルアップFET、プルダウンFET、及びパスゲートFETのうちの一つである。特定の実施形態では、少なくとも一つのフィンは15ナノメートル未満の幅のものである。
【0049】
続いて1322において、第一の絶縁スペーサ及び第二の絶縁スペーサを用いて形成されたフィンを通る電流を変調させる第一のゲートを用いて、プルダウンFETを形成する。続いて1324において、第三の絶縁スペーサ又は第四の絶縁スペーサを用いて形成されたフィンを通る電流を変調させる第二のゲートを用いて、プルアップFETを形成する。本方法は1326において終了する。
【0050】
図14は、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造方法の第二の例示的な実施形態のフロー図である。1402において、リソグラフィマスクを用いて第一のダミー構造体を形成する。第一のダミー構造体は第一の幅及び第一の横方向に対向する側壁を有する。続いて1404において、第一のダミー構造体と同時に第二のダミー構造体を形成する。第二のダミー構造体は第二の横方向に対向する側壁を有する。第二のダミー構造体は、第一の幅よりも大きな第二の幅を有し得る。例示的な一実施形態では、第二のダミー構造体は、第一の幅よりも実質的に大きな第二の幅を有する。続いて1406において、第三のダミー構造体を形成する。第三のダミー構造体は第三の横方向に対向する側壁を有する。第三のダミー構造体は第一の幅を有する。特定の実施形態では、第一、第二、及び第三のダミー構造体は、図1のダミー構造体112、114及び116であり得る。
【0051】
続いて1408において、第一の絶縁体を第一の横方向に対向する側壁の上に堆積させて、第一の絶縁スペーサ及び第二の絶縁スペーサを形成する。続いて1410において、第二の絶縁体を第二の横方向に対向する側壁の上に堆積させて、第三の絶縁スペーサ及び第四の絶縁スペーサを形成する。続いて1412において、第三の絶縁体を第三の横方向に対向する側壁の上に堆積させて、第五の絶縁スペーサ及び第六の絶縁スペーサを形成する。特定の実施形態では、第一、第二、及び第三の横方向に対向する側壁は、図2の側壁204、206、210,212、216及び218であり得る。続いて1414において、第一のダミー構造体、第二のダミー構造体、及び第三のダミー構造体を除去する。
【0052】
続いて1416において、エッチングを行い、第一の絶縁スペーサの下に第一のフィン、第二の絶縁スペーサの下に第二のフィン、第三の絶縁スペーサの下に第三のフィン、第四の絶縁スペーサの下に第四のフィン、第五の絶縁スペーサの下に第五のフィン、及び第六の絶縁スペーサの下に第六のフィンを形成する。特定の実施形態では、図7に示されるようなフィン712、714、722、728、736、738、742、744、746及び748がエッチング702を介して形成される。
【0053】
続いて1418において、第一のフィン及び第二のフィンを通る電流を変調させる第一のゲートを用いてプルダウン電界効果トランジスタ(FET)を形成し、第三のフィン又は第四のフィンを通る電流を変調させる第二のゲートを用いてプルアップFETを形成し、第五のフィン及び第六のフィンを通る電流を変調させる第三のゲートを用いてパスゲートFETを形成する。特定の実施形態では、プルダウンFETは図8のFET808であり、プルアップFETはFET810であり、パスゲートFETはFET802である。本方法は1420において終了する。
【0054】
図15は、フィン電界効果トランジスタ(フィンFET)デバイスの製造方法の第三の例示的な実施形態のフロー図である。1502において、第一のダミー構造体をシリコン基板上に堆積させる。第一のダミー構造体は第一の幅によって離隔された第一の側壁及び第二の側壁を有する。続いて1504において、第一のダミー構造体を堆積させるのと同時に第二のダミー構造体をシリコン基板上に堆積させる。第二のダミー構造体は、第二の幅によって離隔された第三の側壁及び第四の側壁を有し、その第二の幅は第一の幅よりも実質的に大きい。特定の実施形態では、第一の幅は10から30ナノメートルの間であり、第二の幅は40から70ナノメートルの間である。特定の実施形態では、第一のダミー構造体は図1のダミー構造体112又は116であり、第二のダミー構造体はダミー構造体114である。
【0055】
続いて1506において、第一の絶縁体を堆積させて、第一の側壁に隣接する第一の絶縁スペーサを形成し、且つ第二の側壁に隣接する第二の絶縁スペーサを形成する。続いて1508において、第二の絶縁体を堆積させて、第三の側壁に隣接する第三の絶縁スペーサ及び第四の側壁に隣接する第四の絶縁スペーサを形成する。
【0056】
続いて1510において、第一のダミー構造体をシリコン基板から除去する。続いて1512において、第二のダミー構造体をシリコン基板から除去する。特定の実施形態では、図1の第一及び第二のダミー構造体112及び114がシリコン基板104から除去され得る。
【0057】
続いて1514において、第三の絶縁スペーサ及び第四の絶縁スペーサの少なくとも一方の一部を除去する。特定の実施形態では、図5に示されるように絶縁スペーサ210及び212の一部を除去する。例示的な一実施形態では、ネガティブフォトレジストプロセス等のフォトレジストプロセスを用いて、絶縁スペーサを除去する。続いて1516において、コンタクトパッド構造体を、第一の絶縁スペーサ、第二の絶縁スペーサ、第三の絶縁スペーサ、及び第四の絶縁スペーサのうち少なくとも一つの少なくとも一部の上に堆積させる。特定の実施形態では、図6のようなコンタクトパッド構造体602、604、606、608、610、612、614、616、618及び620を絶縁スペーサ204、206、210、212、216及び218上に堆積させる。
【0058】
続いて1518において、第一の絶縁スペーサ、第二の絶縁スペーサ、第三の絶縁スペーサ、及び第四の絶縁スペーサをエッチングマスクとして用いてエッチングを行い、複数のフィンを形成する。特定の実施形態では、エッチング702はシリコンエッチングであり、エッチング702によって、図7のようなフィン712、714、722、728、736、738、742、744、746、及び748を形成する。本方法は1520において終了する。
【0059】
本願で開示される実施形態に関連する多様で例示的な論理ブロック、構成、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は両者の組み合わせとして実現可能であることを当業者は理解されたい。ハードウェア及びソフトウェアの可換性を明確に示すため、多様で例示的な構成要素、ブロック、構成、モジュール、回路、及びステップを、それらの機能性に関して上記では一般的に説明している。このような機能性は、システム全体に課される特定の応用及び設計の制約に応じてハードウェア又はソフトウェアとして実現される。当業者は、各特定の応用に対して異なった方法で説明された機能性を実現可能であるが、そのような実現の決定は、本発明の範囲からの逸脱として解釈されるものではない。
【0060】
本願で開示される実施形態に関連して説明される方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、又は両者の組み合わせにおいて直接実現可能である。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、イレーサブルプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、エレクトリカリーイレーサブルプログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD‐ROM)、又は他の形態の当該分野において知られているストレージ媒体によるものであり得る。例示的なストレージ媒体は、そのストレージ媒体に対してプロセッサが情報の読み書きができるようにプロセッサに接続される。代わりに、ストレージ媒体はプロセッサに集積され得る。プロセッサ及びストレージ媒体は特定用途集積回路(ASIC,application‐specific integrated circuit)によるものであり得る。ASICは、計算デバイス又はユーザ端末によるものであり得る。代わりに、プロセッサ及びストレージ媒体は、計算デバイス又はユーザ端末内の別個の構成要素であり得る。
【0061】
開示される実施形態のこれまでの説明は、当業者が開示される実施形態を実施することができるようにするために提供されるものである。これらの実施形態に対する多様な変更は当業者にとって自明であり、本願で定められる原理は、本発明の範囲から逸脱せずに他の実施形態に適用可能である。従って、本発明は、本願で示される実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって定められるような原理及び新規特徴に矛盾しない最大限の範囲によるものである。
【符号の説明】
【0062】
102 リソグラフィマスク
104 シリコン基板
106 第一のウィンドウ
108 第二のウィンドウ
110 第三のウィンドウ
112 第一のダミー構造体
114 第二のダミー構造体
116 第三のダミー構造体
118 第一の幅
120 第一の側壁
122 第二の側壁
124 第二の幅
126 第三の側壁
128 第四の側壁
130 第三の幅
132 第五の側壁
134 第六の側壁
202 第一の絶縁体
204 第一の絶縁スペーサ
206 第二の絶縁スペーサ
208 第二の絶縁体
210 第三の絶縁スペーサ
212 第四の絶縁スペーサ
214 第三の絶縁体
216 第五の絶縁スペーサ
218 第六の絶縁スペーサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の幅によって離隔された第一の側壁及び第二の側壁を有する第一のダミー構造体をシリコン基板上に堆積させるステップと、
前記第一のダミー構造体を堆積させるのと同時に、前記第一の幅よりも実質的に大きな第二の幅によって離隔された第三の側壁及び第四の側壁を有する第二のダミー構造体を前記シリコン基板上に堆積させるステップと、を含み、
前記第一のダミー構造体が、略前記第一の幅によって離隔された第一の対のフィンを形成するのに用いられ、
前記第二のダミー構造体が、略前記第二の幅によって離隔された第二の対のフィンを形成するのに用いられる、方法。
【請求項2】
第一の絶縁体を堆積させて前記第一の側壁に隣接する第一の絶縁スペーサ及び前記第二の側壁に隣接する第二の絶縁スペーサを形成するステップと、
第二の絶縁体を堆積させて前記第三の側壁に隣接する第三の絶縁スペーサ及び前記第四の側壁に隣接する第四の絶縁スペーサを形成するステップと、
前記第一のダミー構造体を前記シリコン基板から除去するステップと、
前記第二のダミー構造体を前記シリコン基板から除去するステップと、を更に備えた請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第三の絶縁スペーサ及び前記第四の絶縁スペーサの少なくとも一方の一部を除去するステップを更に備えた請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第一の絶縁スペーサ、前記第二の絶縁スペーサ、前記第三の絶縁スペーサ、及び前記第四の絶縁スペーサのうち少なくとも一つの少なくとも一部の上にコンタクトパッド構造体を堆積させるステップを更に備えた請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第一の絶縁スペーサ、前記第二の絶縁スペーサ、前記第三の絶縁スペーサ、及び前記第四の絶縁スペーサをエッチングマスクとして用いてシリコンエッチングを行い複数のフィンを形成するステップを更に備えた請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のフィンが、6トランジスタ(6T)スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)ビットセルに組み込まれる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のフィンのうち少なくとも一つのフィンを通る電流を変調させる第一のゲート構造体を有する少なくとも一つの電界効果トランジスタ(FET)を形成するステップを更に備えた請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも一つの電界効果トランジスタが、プルアップFET、プルダウンFET、及びパスゲートFETのうちの一つである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のフィンのうち少なくとも一つのフィンが15ナノメートル未満の幅のものである、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記第一の絶縁スペーサ及び前記第二の絶縁スペーサを用いて形成されたフィンを通る電流を変調させる第一のゲートを用いたプルダウンFETを形成するステップと、
前記第三の絶縁スペーサ又は前記第四の絶縁スペーサを用いて形成されたフィンを通る電流を変調させる第二のゲートを用いたプルアップFETを形成するステップと、を更に備えた請求項5に記載の方法。
【請求項11】
エッチングされたシリコン基板上の、第一の幅によって離隔された実質的に平行な第一の凸部及び第二の凸部を備えた第一の対のフィンと、
前記エッチングされたシリコン基板上の、前記第一の幅と異なる第二の幅によって離隔された第三の凸部及び第四の凸部を備えた第二の対のフィンと、
前記エッチングされたシリコン基板上の、第三の幅によって離隔された第五の凸部及び第六の凸部を備えた第三の対のフィンと、を備え、
前記第二の対のフィンが、前記第一の対のフィンと前記第三の対のフィンとの間に位置し、
前記第一の対のフィン及び前記第二の対のフィンが、サイズの異なる複数のダミー構造体を用いたリソグラフィマスクの適用によって形成されている、電子デバイス。
【請求項12】
前記第二の幅が前記第一の幅よりも実質的に大きく、且つ前記第二の幅が前記第三の幅よりも大きい、請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記第三の幅が前記第一の幅と同じである、請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記第一の対のフィン、前記第二の対のフィン、及び前記第三の対のフィンのうち少なくとも一つの少なくとも一部に接続されたコンタクトパッド構造体を更に備えた請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項15】
前記第一の凸部及び前記第二の凸部を通る電流又は前記第五の凸部及び前記第六の凸部を通る電流を変調させる第一のゲートを用いたプルダウン電界効果トランジスタ(FET)と、
前記第三の凸部又は前記第四の凸部を通る電流を変調させる第二のゲートを用いたプルアップFETと、を更に備えた請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項16】
前記第一の対のフィンを通る電流を変調させるゲートを有するプルアップFETを更に備えた請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項17】
前記第二の対のフィンを通る電流を変調させるゲートを有するプルダウンFETを更に備えた請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項18】
プルダウンFETと平行であり前記第一の対のフィンを通る電流を変調させるゲートを有するパスゲートFETを更に備えた請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項19】
第一の幅及び第一の横方向に対向する側壁を有する第一のダミー構造体をリソグラフィマスクを用いて形成するステップと、
前記第一のダミー構造体を形成するのと同時に、前記第一の幅よりも実質的に大きな第二の幅及び第二の横方向に対向する側壁を有する第二のダミー構造体を形成するステップと、
前記第一のダミー構造体を形成するのと同時に、前記第一の幅及び第三の横方向に対向する側壁を有する第三のダミー構造体を形成するステップと、
第一の絶縁体を前記第一の横方向に対向する側壁上に堆積させて第一の絶縁スペーサ及び第二の絶縁スペーサを形成するステップと、
第二の絶縁体を前記第二の横方向に対向する側壁上に堆積させて第三の絶縁スペーサ及び第四の絶縁スペーサを形成するステップと、
第三の絶縁体を前記第三の横方向に対向する側壁上に堆積させて第五の絶縁スペーサ及び第六の絶縁スペーサを形成するステップと、
前記第一のダミー構造体を除去するステップと、
前記第二のダミー構造体を除去するステップと、
前記第三のダミー構造体を除去するステップと、を備えたスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)を製造する方法。
【請求項20】
エッチングを行い、前記第一の絶縁スペーサの下に第一のフィン、前記第二の絶縁スペーサの下に第二のフィン、前記第三の絶縁スペーサの下に第三のフィン、前記第四の絶縁スペーサの下に第四のフィン、前記第五の絶縁スペーサの下に第五のフィン、及び前記第六の絶縁スペーサの下に第六のフィンを形成するステップを更に備えた請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第一のフィン及び前記第二のフィンを通る第一の電流を変調させる第一のゲートを用いた第一のプルダウン電界効果トランジスタ(FET)を形成するステップと、
前記第一のプルダウンFETと平行であり、前記第一のフィン及び前記第二のフィンを通る第二の電流を変調させる第二のゲートを用いた第一のパスゲートFETを形成するステップと、
前記第三のフィンを通る第三の電流を変調させる前記第二のゲートを用いた第一のプルアップFETを形成するステップと、
前記第四のフィンを通る第四の電流を変調させる第三のゲートを用いた第二のプルアップFETを形成するステップと、
前記第五のフィン及び前記第六のフィンを通る第五の電流を変調させる前記第三のゲートを用いた第二のプルダウンFETを形成するステップと、
前記第二のプルダウンFETと平行であり、前記第五のフィン及び前記第六のフィンを通る第六の電流を変調させる第四のゲートを用いた第二のパスゲートFETを形成するステップと、を更に備えた請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第三のフィン及び前記第四のフィンの少なくとも一方の少なくとも一部を除去するステップを更に備えた請求項20に記載の方法。
【請求項23】
10から30ナノメートルの間の第一の幅によって離隔された第一の側壁及び第二の側壁を有する第一のダミー構造体をシリコン基板上に堆積させるステップと、
前記第一のダミー構造体を堆積させるのと同時に、40から70ナノメートルの間の第二の幅によって離隔された第三の側壁及び第四の側壁を有する第二のダミー構造体を前記シリコン基板上に堆積させるステップと、
第一の絶縁体を堆積させて前記第一の側壁に隣接する第一の絶縁スペーサ及び前記第二の側壁に隣接する第二の絶縁スペーサを形成するステップと、
第二の絶縁体を堆積させて前記第三の側壁に隣接する第三の絶縁スペーサ及び前記第四の側壁に隣接する第四の絶縁スペーサを形成するステップと、
前記第一のダミー構造体を前記シリコン基板から除去するステップと、
前記第二のダミー構造体を前記シリコン基板から除去するステップと、を備えた方法。
【請求項24】
前記第三の絶縁スペーサ及び前記第四の絶縁スペーサの少なくとも一方の一部を除去するステップと、
前記第一の絶縁スペーサ、前記第二の絶縁スペーサ、前記第三の絶縁スペーサ、及び前記第四の絶縁スペーサのうち少なくとも一つの少なくとも一部の上にコンタクトパッド構造体を堆積させるステップと、を更に備えた請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第一の絶縁スペーサ、前記第二の絶縁スペーサ、前記第三の絶縁スペーサ、及び前記第四の絶縁スペーサをエッチングマスクして用いるエッチングを行い複数のフィンを形成するステップを更に備えた請求項24に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2012−505552(P2012−505552A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−531269(P2011−531269)
【出願日】平成21年11月6日(2009.11.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/063478
【国際公開番号】WO2010/054139
【国際公開日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(507364838)クアルコム,インコーポレイテッド (446)
【Fターム(参考)】