説明

ホームセキュリティシステム

本発明は,住宅機器の状態確認または操作を安全に行うことができるセキュリティシステムを提供する。本発明によるセキュリティシステムでは,携帯電話が有する携帯電話モジュールは,ドアロック,家電機器等の住宅機器に設けられた住宅機器モジュールへM系列データ(呼びかけ信号)を送信する。この呼びかけに応じて,住宅機器モジュールは,住宅機器IDを携帯電話モジュールに返信する。携帯電話モジュールは,住宅機器IDに基づいて住宅機器モジュールを認証し,認証後,携帯電話IDおよび状態確認または操作のコマンドを住宅機器モジュールに返信する。
住宅機器モジュールは,携帯電話IDに基づいて携帯電話モジュールを認証する。この相互認証が完了すると,住宅機器モジュールは,コマンドに従って住宅機器の状態確認または操作を行い,その結果を携帯電話モジュールに返信する。このように,相互認証後に,状態確認または操作が行われるので,第三者の不正なアクセスを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は,ホームセキュリティシステムおよび住宅機器の状態の監視または操作を行う方法に関し,特に,第三者の不正なアクセスを防止できるホームセキュリティシステムおよび住宅機器の状態の監視または操作を行う方法に関する。
また,本発明は,ホームセキュリティシステムに使用される携帯装置,住宅危機装置,ホームサーバ,およびセキュリティ装置に関する。
【背景技術】
一般に,住宅の住人は,自宅を出る際に,玄関ドアの施錠,自宅内の照明器具の消灯,ガス機器の消火等の状態を確認してから出かける。しかし,玄関ドアを施錠したかどうか,照明器具を消灯したかどうか等の記憶が定かでない場合も少なからずあり,そのような場合には,出かけた後に確認したいことがよくある。
このような場合に,一旦自宅に戻って確認するのは,時間を要し,また交通費等の費用を要する場合もあり,住人にとって大きな負担となる。また,たとえば所定の時刻に会議に出席する等の仕事や約束がある場合には,帰宅して確認することが事実上不可能な場合もある。
さらに,自宅のドアロック,照明器具,ガス機器等の住宅機器の状態を変更したい場合もある。たとえば,玄関ドアのロックが施錠されていないことが判明した場合には,施錠する必要がある。このような場合にも,一旦自宅に戻って操作するには,同様の負担が生じ,事実上不可能な場合もある。また,真夏の時期には,帰宅前にエアコンをあらかじめ作動させておき,帰宅時には部屋を涼しくしておきたい場合もある。
このような背景から,自宅の住宅機器の状態を遠隔で確認(監視)でき,また,遠隔で操作したいという要望がある。
一方,自宅の住宅機器の状態確認や操作を,不正な第三者が遠隔操作により行うことを有効に防止する必要もある。したがって,自宅の住宅機器の遠隔監視および操作は自宅の住人のみができ,第三者には認めないというセキュリティの実現に対する要望もある。
【発明の開示】
本発明は,第三者による住宅の住宅機器への不正なアクセスを防止できるホームセキュリティシステムを提供することにある。
また,本発明は,住宅の住人等が自宅の住宅機器の状態を確認し,または,操作できるホームセキュリティシステムを提供することを目的とする。
本発明の第1の側面によるホームセキュリティシステムは,携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置とを有し,該住宅機器の状態の監視または操作を行うホームセキュリティシステムであって,前記携帯装置は,前記住宅機器の監視または操作のコマンドを入力する入力部と,該携帯装置の識別子および前記住宅機器装置の識別子を記憶する第1記憶部と,前記住宅機器装置から無線信号により送信された住宅機器装置の識別子を受信する第1受信部と,前記第1受信部により受信された前記住宅機器装置の識別子と,前記第1記憶部に記憶された前記住宅機器装置の識別子とを比較する第1比較部と,前記第1比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記第1記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子と,前記入力部により入力された前記コマンドとを無線信号により送信する第1送信部と,を備え,前記住宅機器装置は,該住宅機器装置の識別子および前記携帯装置の識別子を記憶する第2記憶部と,前記第2記憶部に記憶された前記住宅機器装置の識別子を無線信号により送信する第2送信部と,前記第1送信部から送信された携帯装置の識別子およびコマンドを受信する第2受信部と,前記第2受信部により受信された前記携帯装置の識別子と,前記第2記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子とを比較する第2比較部と,前記第2比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記第2受信部により受信された前記コマンドを実行する実行部と,を備えている。
本発明の第1の側面による住宅機器の状態の監視または操作の方法は,携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置とを有するホームセキュリティシステムによって実行される,該住宅機器の状態の監視または操作の方法であって,前記住宅機器装置において,該住宅機器装置の識別子を無線信号により送信し,前記携帯装置において,前記住宅機器装置から送信された前記住宅機器装置の識別子を受信し,前記携帯装置において,前記受信した住宅機器装置の識別子と,該携帯装置にあらかじめ記憶された住宅機器装置の識別子とを比較し,比較の結果,両識別子が一致する場合に,該携帯装置の識別子と,該携帯装置の入力部により入力された住宅機器の監視または操作のコマンドとを無線信号により送信し,前記住宅機器装置において,前記携帯装置から送信された前記携帯装置の識別子およびコマンドを受信し,前記住宅機器装置において,前記受信した前記携帯装置の識別子と,該住宅機器装置にあらかじめ記憶された前記携帯装置の識別子とを比較し,比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記受信したコマンドを実行するものである。
本発明の第2の側面によるホームセキュリティシステムは,携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と,該住宅機器装置にホームネットワークを介して接続されるホームサーバとを有し,該住宅機器の状態の監視または操作を行うホームセキュリティシステムであって,前記携帯装置は,前記住宅機器の監視または操作のコマンドを入力する入力部と,該携帯装置の識別子および前記ホームサーバの識別子を記憶する第1記憶部と,前記ホームサーバから無線信号により送信されるホームサーバの識別子を受信する第1受信部と,前記第1受信部により受信された前記ホームサーバの識別子と,前記第1記憶部に記憶された前記ホームサーバの識別子とを比較する第1比較部と,前記第1比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記第1記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子と,前記入力部により入力された前記コマンドとを無線信号により送信する第1送信部と,を備え,前記ホームサーバは,該ホームサーバの識別子および前記携帯装置の識別子を記憶する第2記憶部と,前記第2記憶部に記憶された前記ホームサーバの識別子を無線信号により送信する第2送信部と,前記第1送信部から送信された携帯装置の識別子およびコマンドを受信する第2受信部と,前記第2受信部により受信された前記携帯装置の識別子と,前記第2記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子とを比較する第2比較部と,前記第2比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記第2受信部により受信された前記コマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信する第3送信部と,を備え,前記住宅機器装置は,前記第3送信部により送信された前記コマンドを受信する第3受信部と,前記第3受信部により受信された前記コマンドを実行する実行部と,を備えている。
本発明の第2の側面による住宅機器の状態の監視または操作の方法は,携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と,該住宅機器装置にホームネットワークを介して接続されるホームサーバとを有するホームセキュリティシステムによって実行される,該住宅機器の状態の監視または操作の方法であって,前記ホームサーバにおいて,該ホームサーバの識別子を無線信号により送信し,前記携帯装置おいて,前記ホームサーバから送信されたホームサーバの識別子を受信し,前記携帯装置おいて,前記受信した前記ホームサーバの識別子と,該携帯装置にあらかじめ記憶されたホームサーバの識別子とを比較し,比較の結果,両識別子が一致する場合に,該携帯装置の識別子と,該携帯装置の入力部により入力された住宅機器の監視または操作のコマンドとを無線信号により送信し,前記ホームサーバにおいて,前記携帯装置から送信された携帯装置の識別子およびコマンドを受信し,前記ホームサーバにおいて,前記受信した前記携帯装置の識別子と,該ホームサーバにあらかじめ記憶された前記携帯装置の識別子とを比較し,比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記受信したコマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信し,前記住宅機器装置において,前記ホームサーバから前記ホームネットワークを介して送信された前記コマンドを受信し,前記住宅機器装置において,前記受信した前記コマンドを実行するものである。
本発明の第3の側面によるホームセキュリティシステムは,携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と,該住宅機器装置にホームネットワークを介して接続されるホームサーバと,該ホームサーバと通信ネットワークを介して接続されるセキュリティ装置とを有し,該住宅機器の状態の監視または操作を行うホームセキュリティシステムであって,前記携帯装置は,前記住宅機器の監視または操作のコマンドを入力する入力部と,該携帯装置の所有者または該携帯装置に割り当てられた加入者識別子を記憶する第1記憶部と,前記第1記憶部に記憶された前記加入者識別子および前記入力部により入力された前記コマンドを無線信号により前記セキュリティ装置に送信する第1送信部と,を備え,前記セキュリティ装置は,前記第1送信部により送信された前記加入者識別子および前記コマンドを受信する第1受信部と,提供するホームセキュリティサービスに加入した加入者の加入者識別子を記憶する第2記憶部と,前記第1受信部により受信された加入者識別子と,前記第2記憶部に記憶された加入者識別子とを比較する第1比較部と,前記第1比較部による比較の結果,両加入者識別子が一致する場合に,前記第1受信部により受信された前記コマンドを前記通信ネットワークを介して前記ホームサーバに送信する第2送信部と,を備え,前記ホームサーバは,前記第2送信部により送信されたコマンドを受信する第3受信部と,前記第3受信部により受信された前記コマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信する第3送信部と,を備え,前記住宅機器装置は,前記第3送信部により送信された前記コマンドを受信する第4受信部と,前記第4受信部により受信された前記コマンドを実行する実行部と,を備えている。
本発明の第3の側面による住宅機器の状態の監視または操作を行う方法は,携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と,該住宅機器装置にホームネットワークを介して接続されるホームサーバと,該ホームサーバと通信ネットワークを介して接続されるセキュリティ装置とを有するホームセキュリティシステムにより実行される,該住宅機器の状態の監視または操作を行う方法であって,前記携帯装置において,あらかじめ記憶された,該携帯装置の所有者または該携帯装置に割り当てられた加入者識別子および該携帯装置の入力部により入力された前記住宅機器の監視または操作のコマンドを無線信号により前記セキュリティ装置に送信し,前記セキュリティ装置において,前記携帯装置により送信された前記加入者識別子および前記コマンドを受信し,前記セキュリティ装置において,あらかじめ記憶された,提供するホームセキュリティサービスに加入した加入者の加入者識別子と,前記受信した加入者識別子とを比較し,比較の結果,両加入者識別子が一致する場合に,前記受信した前記コマンドを前記通信ネットワークを介して前記ホームサーバに送信し,前記ホームサーバにおいて,前記セキュリティ装置により送信された前記コマンドを受信し,前記ホームサーバにおいて,前記受信した前記コマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信し,前記住宅機器装置において,前記ホームサーバにより送信された前記コマンドを受信し,前記住宅機器装置において,前記受信した前記コマンドを実行するものである。
本発明の第4の側面によるホームセキュリティシステムは,携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と,該住宅機器装置にホームネットワークを介して接続されるホームサーバと,該ホームサーバと通信ネットワークを介して接続されるセキュリティ装置と,ワイヤレス認証局により所有または運営され,前記セキュリティ装置と通信ネットワークを介して接続されるワイヤレス認証装置とを有し,該住宅機器の状態の監視または操作を行うホームセキュリティシステムであって,前記携帯装置は,前記住宅機器の監視または操作のコマンドを入力する入力部と,該携帯装置の所有者または該携帯装置に割り当てられた加入者識別子および前記ワイヤレス認証局により該所有者に発行される登録者識別子とを記憶する第1記憶部と,前記第1記憶部に記憶された前記登録者識別子を無線信号により前記ワイヤレス認証装置に送信する第1送信部と,前記第1記憶部に記憶された前記加入者識別子および前記入力部により入力された前記コマンドを無線信号により前記セキュリティ装置に送信する第2送信部と,を備え,前記ワイヤレス認証装置は,前記ワイヤレス認証局により登録された登録者の登録者識別子および該登録者の認証データを記憶する第2記憶部と,前記第1送信部により送信された前記登録者識別子を受信する第1受信部と,前記第1受信部により受信された前記登録者識別子と,前記第2記憶部に記憶された前記登録者識別子とを比較する第1比較部と,前記第1比較部による比較の結果,両登録者識別子が一致する場合に,該登録者識別子に対応する登録者の認証データを前記通信ネットワークを介して前記セキュリティ装置に送信する第3送信部と,を備え,前記セキュリティ装置は,前記第2送信部により送信された前記加入者識別子および前記コマンドを受信する第2受信部と,前記第3送信部により送信される前記認証データを受信する第3受信部と,提供するセキュリティサービスに加入した加入者の加入者識別子を記憶する第3記憶部と,前記第2受信部により受信された前記加入者識別子と,前記第3記憶部に記憶された前記加入者識別子とを比較する第2比較部と,前記第2比較部による比較の結果,両加入者識別子が一致し,かつ,前記第3受信部により前記認証データが受信された場合に,前記第2受信部により受信された前記コマンドを前記通信ネットワークを介して前記ホームサーバに送信する第4送信部と,を備え,前記ホームサーバは,前記第4送信部により送信されたコマンドを受信する第4受信部と,前記第4受信部により受信された前記コマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信する第5送信部と,を備え,前記住宅機器装置は,前記第5送信部により送信された前記コマンドを受信する第5受信部と,前記第5受信部により受信された前記コマンドを実行する実行部と,を備えている。
本発明の第4の側面による住宅機器の状態の監視または操作を行う方法は,携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と,該住宅機器装置にホームネットワークを介して接続されるホームサーバと,該ホームサーバと通信ネットワークを介して接続されるセキュリティ装置と,ワイヤレス認証局により所有または運営され,前記セキュリティ装置と通信ネットワークを介して接続されるワイヤレス認証装置とを有するホームセキュリティシステムによって実行される,該住宅機器の状態の監視または操作を行う方法であって,前記携帯装置において,あらかじめ記憶された,該携帯装置の所有者または該携帯装置に割り当てられた加入者識別子および該携帯装置の入力部により入力された前記住宅機器の監視または操作のコマンドを無線信号により前記セキュリティ装置に送信するとともに,あらかじめ記憶された,前記ワイヤレス認証局により該所有者に発行される登録者識別子を無線信号により前記ワイヤレス認証装置に送信し,前記ワイヤレス認証装置において,前記携帯装置により送信された前記登録者識別子を受信し,前記ワイヤレス認証装置において,前記受信した前記登録者識別子と,あらかじめ記憶された,前記ワイヤレス認証局により登録された登録者の登録者識別子とを比較し,比較の結果,両登録者識別子が一致する場合に,あらかじめ記憶された,該登録者識別子に対応する登録者の認証データを前記通信ネットワークを介して前記セキュリティ装置に送信し,前記セキュリティ装置において,前記携帯装置により送信された前記加入者識別子および前記コマンドを受信し,前記セキュリティ装置において,前記受信した前記加入者識別子と,あらかじめ記憶された,提供するセキュリティサービスに加入した加入者の加入者識別子とを比較し,比較の結果,両加入者識別子が一致し,かつ,前記ワイヤレス認証装置により送信される前記認証データを受信した場合に,前記受信した前記コマンドを前記通信ネットワークを介して前記ホームサーバに送信し,前記ホームサーバにおいて,前記セキュリティ装置により送信されたコマンドを受信し,前記ホームサーバにおいて,前記受信した前記コマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信し,前記住宅機器装置において,前記ホームサーバにより送信された前記コマンドを受信し,前記住宅機器装置において,前記受信した前記コマンドを実行するものである。
本発明の第5の側面による携帯装置は,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と無線通信を行い,該住宅機器の状態の監視または操作を行う携帯装置であって,前記住宅機器の監視または操作のコマンドを入力する入力部と,該携帯装置の識別子および前記住宅機器装置の識別子を記憶する記憶部と,前記住宅機器装置から無線信号により送信された住宅機器装置の識別子を受信する受信部と,前記受信部により受信された前記住宅機器装置の識別子と,前記記憶部に記憶された前記住宅機器装置の識別子とを比較する比較部と,前記比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子と,前記入力部により入力された前記コマンドとを前記住宅機器装置に無線信号により送信する送信部と,を備えている。
本発明の第6の側面による携帯装置は,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置がホームネットワークを介して接続されるホームサーバと無線通信を行い,該住宅機器の状態の監視または操作を行う携帯装置であって,前記住宅機器の監視または操作のコマンドを入力する入力部と,該携帯装置の識別子および前記ホームサーバの識別子を記憶する記憶部と,前記ホームサーバから無線信号により送信されたホームサーバの識別子を受信する受信部と,前記受信部により受信された前記ホームサーバの識別子と,前記記憶部に記憶された前記ホームサーバの識別子とを比較する比較部と,前記比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子と,前記入力部により入力された前記コマンドとを前記ホームサーバに無線信号により送信する送信部と,を備えている。
本発明の第7の側面による住宅機器装置は,住宅に設けられた住宅機器に接続され,携帯装置からの指令に従って該住宅機器の状態の監視または操作を行う住宅機器装置であって,該住宅機器装置の識別子および前記携帯装置の識別子を記憶する記憶部と,前記記憶部に記憶された前記住宅機器装置の識別子を無線信号により送信する送信部と,前記携帯装置から送信された携帯装置の識別子およびコマンドを受信する受信部と,前記受信部により受信された前記携帯装置の識別子と,前記第2記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子とを比較する比較部と,前記比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記第2受信部により受信された前記コマンドを実行する実行部と,を備えている。
本発明の第8の側面によるホームサーバは,住宅に設けられた住宅機器に接続された住宅機器装置にホームネットワークを介して接続され,携帯装置からの指令に従って該住宅機器の状態の監視または操作を行うホームサーバであって,該ホームサーバの識別子および前記携帯装置の識別子を記憶する記憶部と,前記記憶部に記憶された前記ホームサーバの識別子を無線信号により送信する送信部と,前記携帯装置から無線信号により送信された携帯装置の識別子と,前記住宅機器の監視または操作のコマンドとを受信する受信部と,前記受信部により受信された前記携帯装置の識別子と,前記記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子とを比較する比較部と,前記比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記受信部により受信された前記コマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信する送信部と,を備えている。
本発明の第9の側面によるセキュリティ装置は,住宅に設けられた住宅機器に接続された住宅機器装置とホームネットワークを介して接続されるホームサーバに,通信ネットワークを介して接続され,携帯装置からの指令に基づいて前記住宅機器の状態の監視または操作を行うセキュリティ装置であって,提供するホームセキュリティサービスに加入した加入者の加入者識別子を記憶する第1記憶部と,前記携帯装置から無線信号により送信された,該携帯装置の所有者または該携帯装置に割り当てられた加入者識別子と,前記住宅機器の監視または操作のコマンドとを受信する第1受信部と,前記受信部により受信された加入者識別子と,前記記憶部に記憶された加入者識別子とを比較する第1比較部と,前記比較部による比較の結果,両加入者識別子が一致する場合に,前記受信部により受信された前記コマンドを前記通信ネットワークを介して前記ホームサーバまたは住宅機器装置に送信する送信部と,を備えている。
【図面の簡単な説明】
図1は,住宅の住人が外出する際に住宅の状況を携帯電話で確認する様子,または,住宅の玄関ドアのドアロック等を携帯電話で遠隔操作する様子を示す。
図2は,本発明の第1の実施の形態によるホームセキュリティシステムの構成を示すブロック図である。
図3は,本発明の第1の実施の形態における携帯電話モジュールの処理装置のメモリに記憶されたデータを示す。
図4は,本発明の第1の実施の形態によるホームセキュリティシステムの処理の流れを示すフローチャートである。
図5は,本発明の第2の実施の形態によるホームセキュリティシステムの構成を示すブロック図である。
図6は,本発明の第2の実施の形態によるホームセキュリティシステムの処理の流れを示すフローチャートである。
図7は,本発明の第3の実施の形態によるホームセキュリティシステムに構成を示すブロック図である。
図8は,本発明の第3の実施の形態におけるセキュリティサーバが保持する加入者情報テーブルの一例を示す。
図9は,本発明の第3の実施の形態によるホームセキュリティシステムの処理の流れを示すシーケンス図である。
図10は,本発明の第4の実施の形態によるホームセキュリティシステムの構成を示すブロック図である。
図11は,本発明の第4の実施の形態におけるワイヤレス認証サーバが保持するワイヤレス電子認証情報テーブルの一例を示す。
図12は,本発明の第4の実施の形態によるホームセキュリティシステムの処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の実施の形態によるホームセキュリティシステムについて,図1に示すように,住宅Hの住人(ユーザ)Pが外出する際に住宅Hに設置された1または2以上の機器(以下「住宅機器」という)の状況を自己の携帯電話Cで確認(遠隔監視)し,あるいは,住宅Hの住宅機器を携帯電話Cで遠隔操作する実施の形態について説明する。
住宅機器には,玄関のドアロック,ガス器具(たとえばガスレンジ,ガスファンヒータ等),家電機器(たとえば照明器具,エアコン,テレビ,ステレオ,電子レンジ,冷蔵庫,電話機,コタツ,洗濯機等)等が含まれる。
携帯電話Cには,図示しないホームセキュリティ確認ボタンが設けられている。住人Pがこのホームセキュリティ確認ボタンを押すと,住宅機器選択メニューが携帯電話CのLCDに表示され,住人Pは,状態を確認したい住宅機器を選択することができる。すべての住宅機器を選択することもできるし,一部の住宅機器を選択することもできる。
住人Pが住宅機器を選択することにより,携帯電話Cは,選択された住宅機器の状態を遠隔で確認し,その液晶ディスプレイ(LCD)に表示する。たとえば,住宅Hの玄関のドアロックの状態(施錠/解錠),ガス器具の状態(点火/消火,設定温度等),家電機器の状態(オン/オフ,設定温度等)等がLCDに表示される。
また,携帯電話Cには,図示しない住宅機器操作ボタンが設けられ,住人Pがこのボタンを押すと,操作選択メニューが携帯電話CのLCDに表示され,住人Pは操作を選択することができる。選択できる操作には,たとえば,玄関のドアロックの施錠および解錠,ガス器具の点火および消火,設定温度の変更,家電機器のオンおよびオフ,設定温度の変更,設定モード(たとえばエアコンの冷房,除湿,暖房,送風等のモード)の変更等が含まれる。
住人Pが操作を選択することにより,携帯電話Cは,住宅H内の住宅機器を遠隔で操作し,操作結果(操作完了通知等)をLCDに表示する。
セキュリティ確認ボタンおよび住宅機器操作ボタンは,携帯電話Cに設けられるハードウェアのボタンであってもよいし,携帯電話CのLCDに表示されるソフトウェアのボタンであってもよい。
以下,このホームセキュリティシステムについて,複数の実施の形態に分けてそれぞれ詳述する。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態は,携帯電話Cが住宅機器と無線により直接通信して,住宅機器の状態確認(監視)および操作を行うものである。
図2は,第1の実施の形態によるホームセキュリティシステムの構成を示すブロック図である。この第1の実施の形態によるホームセキュリティシステムは,携帯電話モジュール1,玄関ドアモジュール2,ガスレンジモジュール3,照明モジュール4,エアコンモジュール5等を有する。
携帯電話モジュール1は,住宅Hの住人Pが所持する携帯電話C(図1参照)に内蔵されている。玄関ドアモジュール2,ガスレンジモジュール3,照明モジュール4,およびエアコンモジュール5は,それぞれ,住宅Hに設置された玄関ドアのドアロック,ガスレンジ,照明器具,およびエアコンに内蔵されている。これら玄関ドア,ガスレンジ,照明器具,およびエアコンは,住宅Hに設けられた機器の一例であって,これら以外の機器(たとえば電子レンジ,冷蔵庫,電話機,コタツ,洗濯機等)にも同様のモジュールが設けられていてもよく,この場合には,これらの機器の状態も携帯電話Cで確認(遠隔監視)することができるし,これらの機器を携帯電話Cにより操作することもできる。
携帯電話モジュール1は,処理装置11,液晶ディスプレイドライバ(LCDドライバ)12,液晶ディスプレイ(LCD)13,移動無線通信装置14,アンテナ14a,入力装置15,無線通信装置(RF装置)16,およびアンテナ16aを有する。
処理装置11,LCDドライバ12,LCD13,移動無線通信装置14,アンテナ14a,および入力装置15からなる回路モジュール10は,携帯電話Cが本来有する回路モジュールを利用することができ,これを利用することにより,携帯電話Cには,RF装置16およびアンテナ16aのみを付加すればよく,携帯電話Cの小型軽量化に寄与することができる。この場合には,RF装置16およびアンテナ16aは,携帯電話Cにあらかじめ内蔵される形態に加えて,外部から装着する形態であってもよい。
また,移動無線通信装置14にRF装置16の機能を組み込むことにより,RF装置16を省略することもできる。この場合には,アンテナ14aをアンテナ16aと兼用することもできる。
処理装置11は,CPUまたはマイクロコンピュータ(図示略)と,CPUまたはマイクロコンピュータにより実行されるプログラムを記憶したメモリ(RAM,ROM等)(図示略)とを有する。処理装置11は,1チップの集積回路素子により構成することもできるし,複数の回路素子が基板に搭載された回路モジュールにより構成することもできる。
処理装置11のメモリには,プログラムに加えて,ホームセキュリティの処理に使用される携帯電話C(または携帯電話モジュール1)の識別子(以下「携帯電話ID」という。)と各住宅機器の識別子のテーブル(以下「IDテーブル」という。)が記憶されている。
図3は,処理装置11のメモリに記憶されたデータを示している。上述したように,プログラム,携帯電話ID,およびIDテーブルが記憶されている。IDテーブルには,住宅機器(または住宅機器のモジュール)のID(住宅機器ID)が含まれる。
図3では,一例として,玄関ドアロック2a(玄関ドアモジュール2)の識別子(玄関ドアID),ガスレンジ3a(ガスレンジモジュール3)の識別子(ガスレンジID),照明モ器具4a(照明ジュール4)の識別子(証明ID),エアコン5a(エアコンモジュール5)の識別子(エアコンID)等がIDテーブルに含まれる。
携帯電話IDおよびIDテーブルに含まれる各住宅機器IDはそれぞれ異なり,このIDによって,どのモジュールであるか(すなわち携帯電話かどの住宅機器か)を一意に識別できるようになっている。
処理装置11は,自己のメモリに記憶されたプログラムを実行して,携帯電話Cの所定の通信処理等を実行するとともに,本実施の形態によるホームセキュリティに関する処理を実行する。このホームセキュリティに関する処理には,前述した住宅機器の状態の監視および住宅機器の操作が含まれる。これらの処理の詳細については後述する。
図2に戻って,LCDドライバ12は,LCD13を駆動制御して,処理装置11から与えられるデータをLCD13に表示する。移動無線通信装置14は,アンテナ14aおよび移動通信ネットワークを介して行われる無線通信に必要な通信処理(プロトコルの処理,変調,周波数変換,増幅等)を行う。
入力装置15は,たとえば携帯電話Cに設けられた電話番号,電子メールの文字等の入力ボタンであり,ホームセキュリティ確認ボタン,住宅機器操作ボタンも兼用する。
処理装置11は,ホームセキュリティ確認ボタンの操作により入力されたデータを,状態確認コマンドと,住人Pにより指定された状態確認対象の住宅機器(すべてまたは一部)の住宅機器IDとに変換し,自己のメモリに記憶する。住宅機器IDへの変換の際に,IDテーブル(図3参照)が処理装置11により参照される。
状態確認コマンドには,たとえば,ドアロック2aについては施錠/解錠状態確認コマンド,エアコン5aについてはON/OFF状態確認コマンド,設定温度確認コマンド,動作モード確認コマンド等がある。
また,処理装置15は,住宅機器操作ボタンの操作により入力されたデータを,操作コマンドと,住人Pにより指定された操作対象の住宅機器(すべてまたは一部)の住宅機器IDとに変換し,自己のメモリに記憶する。住宅機器IDへの変換の際に,IDテーブル(図3参照)が処理装置15によって参照される。
操作コマンドには,たとえば,ドアロック2aについては施錠コマンドおよび解錠コマンド,エアコン5aについてはONコマンド,OFFコマンド,温度変更コマンド,動作モード変更コマンド等がある。また,パラメータが付加される操作コマンドもある。たとえば,エアコン5aの温度変更コマンドには,設定温度を指定するパラメータが付加される。エアコン5aの動作モード変更コマンドには,冷房,暖房,送風,または除湿の動作モードがパラメータとして付加される。
RF装置16は,処理装置11から与えられたベースバンド信号(データ)をアンテナ16aを介して無線信号により送信するとともに,アンテナ16aにより受信された無線信号をベースバンド信号に変換して,処理装置11に与える。このため,RF装置16は,変調,周波数変換,増幅等の処理を行う。無線信号の周波数(無線周波数:RF)には,たとえば数百MHzまたは数GHzの所定の周波数帯域(たとえば300MHz帯,2.4GHz帯等)が使用される。
RF装置16の送信電力は,住宅機器と通信可能な距離に依存して設定される。本実施の形態では,一例として,通信可能な距離を数m〜数十m(近接距離)以内とし,送信電力は数mW程度に設定される。したがって,携帯電話Cを所持する住人Pは,住宅H内や住宅Hから出て数m〜数十m以内の距離で,本実施の形態によるホームセキュリティの操作を,携帯電話Cを使用して行うことができる。
また,RF装置16は,内部のメモリにM系列(Maximum length nullsequence)データを記憶している。そして,RF装置16は,このM系列データを無線信号により送信する。M系列データは,2値擬似不規則信号の一種であり,nを正の整数とすると(2−1)の長さを有する1と0からなる符号列(コード)であって,たとえばn=5であれば31ビットのデータである。本実施の形態では,M系列データは,住宅機器への呼びかけ信号(一種のプリアンブル信号)として利用される。
玄関ドアモジュール2は,処理装置21,センサ22,RF装置23,およびアンテナ23aを有する。図2では,玄関ドアモジュール2のみの詳細な構成を示しているが,ガスレンジモジュール3,照明モジュール4,エアコンモジュール5等も,制御/監視対象がガスレンジ3a等のように異なるだけで,同様の構成を有し,以下に述べる玄関ドアモジュール2の説明が当て嵌まる。したがって,以下では,玄関ドアモジュール2について詳細に説明し,他のガスレンジモジュール3等については,その説明を省略することとする。
センサ22は,玄関ドアのドアロック(電子ロック)2aの施錠および解錠の状態を検出し,ドアロック2aがいずれの状態であるかを処理装置21に通知する。たとえば,ドアロック2aが施錠状態にある場合にはハイレベルの信号が処理装置21に与えられ,ドアロック2aが解錠状態にある場合にはローレベルの信号が処理装置21に与えられる。
RF装置23は,携帯電話モジュール1のRF装置16とほぼ同様の機能および構成を有し,処理装置21から与えられたベースバンド信号(データ)をアンテナ23aを介して無線信号により送信するとともに,アンテナ23aにより受信された無線信号をベースバンド信号に変換して,処理装置21に与える。このため,RF装置23は,変調,周波数変換,増幅等の処理を行う。無線信号の周波数帯域は,RF装置16が送受信する周波数帯域と同じに設定されている。また,送信電力も,RF装置16の送信電力と同じに設定されている。
また,RF装置23は,RF装置16のメモリに記憶されたM系列データと同一のM系列データを内部のメモリに記憶している。
RF装置23は,RF装置16により送信されたM系列データを受信すると,自己の内部メモリに記憶されたM系列データと比較する。比較の結果,両M系列データの一致するビット数が所定の閾値以上である場合には,一致信号を処理装置21に与える。M系列データの比較および一致するビット数の算出は,たとえば両M系列データを比較して一致するビットの個数を加算し,加算値をパルス圧縮信号として出力する一致・加算回路(図示略)により行うことができる。また,所定の閾値は,たとえばM系列データが31ビットを有する場合には24に設定される。
処理装置21は,CPUまたはマイクロコンピュータ(図示略)と,CPUまたはマイクロコンピュータにより実行されるプログラムを記憶したメモリ(RAM,ROM等)(図示略)とを有する。処理装置21は,1チップの集積回路素子により構成することもできるし,複数の回路素子が基板に搭載された回路モジュールにより構成することもできる。
処理装置21のメモリには,プログラムに加えて,ホームセキュリティの処理に使用される玄関ドアIDおよび携帯電話IDが記憶されている。ガスレンジモジュール3,照明モジュール4,エアコンモジュール5等の処理装置のメモリにも,それぞれ自己の識別子(ガスレンジID,照明ID,エアコンID等)および携帯電話IDが記憶されている。
処理装置21は,自己のメモリに記憶されたプログラムを実行して,本実施の形態によるホームセキュリティに関する処理を実行する。このホームセキュリティに関する処理には,携帯電話モジュール1からの指示に従って,センサ22により検出されたドアロック2aの状態を携帯電話モジュール1に通知する処理,および,ドアロック2aを施錠または解錠する操作が含まれる。これらの処理の詳細については後述する。
ガスレンジモジュール3,照明モジュール4,エアコンモジュール5等も,携帯電話モジュール1の指示に従って,それぞれ,ガスレンジ3a,照明器具4a,エアコン5a等の状態の確認および操作を行う。
図4は,ホームセキュリティシステムの処理の流れを示すフローチャートであり,一例として,携帯電話モジュール1および玄関ドアモジュール2の処理の流れを示している。
住人Pが携帯電話Cのホームセキュリティ確認ボタンまたは住宅機器操作ボタンを押すと,携帯電話モジュール1の処理装置11は,RF装置16にM系列データの送信指令を与える。これにより,RF装置16は,自己のメモリに記憶されたM系列データを呼びかけ信号として住宅機器へ送信する(S1)。M系列データは,住宅機器に確実に受信されるように,数秒間隔(たとえば2秒間隔)で複数回送信されることが好ましい。
M系列データの送信後,携帯電話モジュール1は,所定の時間(たとえば数秒から数十秒)の間,住宅機器からの住宅機器IDの受信待ち状態となる(S3でNO,S17でNO)。
M系列データは,無線信号によりブロードキャストされるので,住宅H内のすべての住宅機器モジュールに受信される。したがって,すべての住宅機器モジュールが自己の住宅機器IDを携帯電話モジュール1に返信する。ここで,すべての住宅機器のモジュールが自己の住宅機器IDを同時に携帯電話モジュール1に返信すると,混信して,携帯電話モジュール1がIDを受信できないおそれがある。
これを防止するために,各住宅機器モジュールは,M系列データの受信後,時分割多重通信,周波数分割多重通信,符号分割多重通信等のいずれかにより,それぞれの住宅機器IDを携帯電話モジュール1に返信する。たとえば,時分割多重により住宅機器IDを返信する場合に,各住宅機器モジュールは,M系列データ受信後,それぞれに割り当てられたタイムスロットにより住宅機器IDを返信する。
また,住宅機器モジュール間にマスタモジュールを1つ設定し,それ以外のモジュールをスレーブモジュールに設定して,マスタモジュールが,スレーブモジュールから住宅機器IDを一旦受信し,マスタモジュールのみが,スレーブモジュールから受信した住宅機器IDを携帯電話モジュール1に返信するように構成することもできる。
以下では,時分割多重通信により所定のタイムスロットで住宅機器IDをそれぞれ送信する場合について説明する。
あるM系列データの送信から次のM系列データの送信までの時間(たとえば2秒間)が,複数のタイムスロットに分割される。分割されたタイムスロットの個数は,住宅機器モジュール数以上に設定される。ここでは,玄関ドアモジュール2には第1タイムスロットが割り当てられ,ガスレンジモジュール3,照明モジュール4,エアコンモジュール5に順次第2タイムスロットから第4タイムスロットがそれぞれ割り当てられるものとする。
玄関ドアモジュール2のRF装置23は,アイドル状態では,M系列データの受信待ち状態にあり(S31),携帯電話モジュール1からM系列データを受信すると,自己の内部メモリに記憶されたM系列データと一致するかどうかを確認する。
RF装置23は,一致するビット数が所定の閾値以上であると,M系列データを受信したと判断して(S31でYES),一致信号を処理装置21に与える。処理装置21は,RF装置23から一致信号を受け取ると,自己のメモリに記憶された玄関ドアIDを,RF装置23を介して第1タイムスロットにより送信する(S33)。ガスレンジモジュール3等の他のモジュールも,それぞれに割り当てられたタイムスロットで自己の住宅機器IDを送信する。
なお,この住宅機器IDとともに,M系列信号の受信に対する確認応答信号(ACK信号)が送信されてもよい。
携帯電話モジュール1のRF装置16は,住宅機器ID(ここでは玄関ドアID)を受信すると(S3でYES),受信した住宅機器IDを処理装置11に与える。
処理装置11は,RF装置16により受信された住宅機器IDに一致するIDが,自己のメモリに記憶された,コマンド送信対象の住宅機器IDに存在するかどうかを確認する(S5)。一致するIDが存在する場合には(S7でYES),そのIDに対応する住宅機器モジュール(ここでは玄関ドアモジュール2)は,携帯電話モジュール1(処理装置11)によって認証される。これにより,処理装置11は,携帯電話IDと,住人Pによって携帯電話1に入力されたコマンド(状態確認コマンドまたは操作コマンド)とをRF装置16を介して送信する(S9)。
送信された携帯電話IDおよびコマンドは,無線信号によりブロードキャストされるので,住宅Hに存在するすべての住宅機器のモジュールに受信される。しかし,たとえば玄関ドアモジュール2に対するコマンドがガスレンジモジュール3に受信されても,このコマンドはガスレンジモジュール3により実行されないようになっている。
これは,コマンドを各モジュールに対して個別に設け,各モジュールがコマンドを識別して自己に対するコマンドのみを実行することにより実現することができる。たとえば,状態確認コマンドが,ドアロック状態確認コマンド,ガスレンジ状態確認コマンド等のように個別に設けられる。
あるいは,コマンドに,コマンドを実行する対象モジュールの住宅機器ID(たとえが玄関ドアID)を含めておくか,コマンドとともに対象モジュールの住宅機器IDを送信することによっても実現することができる。
玄関ドアモジュール2の処理装置21は,所定の時間(たとえば数ミリ秒から数秒程度)が経過するまでに,RF装置23を介して携帯電話IDおよびコマンド(および住宅機器ID)を受信すると(S35でYES),受信した携帯電話IDと,自己のメモリに記憶された携帯電話IDとを比較する(S37)。両携帯電話IDが一致する場合には(S37でYES),携帯電話モジュール1は,玄関ドアモジュール2(処理装置21)によって認証されたこととなる。
続いて,処理装置22は,受信したコマンドが,自己に対するコマンドかどうかを判定し(S39),自己に対するコマンドである場合には(S39でYES),このコマンドを実行する(S41)。
このように,携帯電話モジュール1が住宅機器モジュールを認証し(S5),かつ,住宅機器モジュールが携帯電話モジュール1を認証した後に(S37),住宅機器モジュールは携帯電話モジュール1からのコマンドを実行することとなる。これにより,第三者による住宅機器への不正なアクセスが防止され,ホームセキュリティが確保される。
受信されたコマンドが状態確認コマンドである場合には,処理装置21は,センサ22により検出されたドアロック2aの状態(施錠状態または解錠状態)を,コマンド実行結果としてRF装置23を介して送信する。コマンドが施錠操作コマンドである場合には,処理装置21は,ドアロック2aに施錠信号を与えてドアロック2aを施錠し,コマンド実行結果として施錠完了をRF装置23を介して送信する。コマンドが解錠操作コマンドである場合には,ドアロック2aに解錠信号を与えてドアロック2aを解錠し,コマンド実行結果として解錠完了をRF装置23を介して送信する。
なお,前述したように,受信したコマンドが玄関モジュール1に対するコマンドでない場合には(S39でNO),処理装置21は,ステップS31に戻り,M系列データの受信待ち状態になる。また,ステップS35において,処理装置21が携帯電話IDおよびコマンドを所定の時間の間に受信せず,タイムアウトとなった場合には(S43でYES),処理は再びステップS31に戻って,処理装置21はM系列データの受信待ち状態になる。
携帯電話モジュール1の処理装置11は,ステップS9の処理後,所定の時間(たとえば数ミリ秒から数秒程度)の間,コマンド実行結果受信待ち状態になり(S9),コマンド実行結果を受信すると(S9でYES),コマンド実行結果が必要な個数受信されたかどうかを判断する(S11)。「必要な個数」は,住人Pが状態確認または操作の対象として選択した住宅機器の個数である。
ここで,コマンド実行結果も,コマンドと同様に,各モジュールに固有に設けられているか,あるいは,送信元住宅機器の住宅機器IDがコマンドに含まれている。したがって,携帯電話モジュール1(処理装置11)は,ステップS9でコマンドを送信した相手モジュールからの実行結果が受信されたかどうかを識別できるようになっている。したがって,処理装置11は,ここでは,玄関ドアモジュール2からのコマンド実行結果が受信された場合にのみ,ステップS13に処理を進めることとなる。
コマンド実行結果が必要個数受信されていない場合には(S11でNO),処理装置11は,ステップS3に戻り,玄関ドアモジュール2以外のモジュール(たとえばガスレンジモジュール3)からのIDの受信待ち状態となる。そして,IDが受信されると(玄関ドアモジュール2に対してステップS5からS13の処理の実行中にすでに受信されている場合も含む。),ステップS5以降の処理が同様に実行される。
そして,コマンド実行結果が必要個数受信されると(S11でYES),処理装置11は,コマンド実行結果をLCDドライバ12を介してLCD13に表示する(S13)。
状態確認コマンドに対するコマンド実行結果である場合には,選択された住宅機器の各状態がLCD13に表示される。たとえば「玄関ドアロック:施錠状態」,「ガスレンジ:消火状態」等が表示される。操作コマンドに対するコマンド実行結果である場合には,選択された住宅機器に対する操作完了通知が表示される。たとえば,「玄関ドアロック施錠完了」等が表示される。これにより,住人Pは,住宅機器の状態を確認し,または,住宅機器の操作が完了したことを確認することができる。
ステップS3で所定の時間の間に住宅機器IDが受信されず,タイムアウトとなった場合には(S15でYES),処理装置11はエラー処理を実行し(S21),エラー処理結果(エラーメッセージ等)をLCD13に表示して(S13),処理を終了する。
ステップS5で一致するIDが存在しない場合には,処理はステップS3に戻り,ステップS3からの処理が繰り返される。
ステップS9で所定の時間の間にコマンド実行結果が受信されず,タイムアウトとなった場合にも(S17でYES),処理装置11はエラー処理を実行し,続いて,ステップS11からの処理を実行する。
このように,本実施の形態によると,携帯電話モジュール1および各住宅機器モジュールが相互に認証し,認証後,住宅機器の状態確認または操作が行われるので,住宅機器への第三者による不正なアクセス(状態確認または操作)を防止することができ,ホームセキュリティを得ることができる。
なお,住宅機器IDや携帯電話IDは,暗号化して送信することもできる。これにより,ホームセキュリティをより一層高めることができる。
また,M系列データ(呼びかけ信号)は,携帯電話モジュール1でなく,各住宅機器モジュールが送信してもよい。
さらに,携帯電話Cによるホームセキュリティの監視および操作について説明したが,この携帯電話モジュール1の機能を腕時計に組み込み,腕時計によって住宅機器の状態確認および操作を行うこともできる。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態は,住宅機器とホームサーバとがホームネットワークを介して接続され,携帯電話1とホームサーバとが無線により通信して,住宅機器を状態確認および操作を行うものである。
図5は,第2の実施の形態によるホームセキュリティシステムの構成を示すブロック図である。この第2の実施の形態によるホームセキュリティシステムは,携帯電話モジュール1,ホームサーバ100,玄関ドアモジュール6,ガスレンジモジュール7,照明モジュール8,エアコンモジュール9等を有する。
携帯電話モジュール1は,図2に示す第1の実施の形態の携帯電話モジュール1と同じ構成を有するので,その構成要素には図2の示すものと同じ符号を付している。ただし,処理装置11のメモリには,住宅機器IDに代えてホームサーバ100の識別子(ホームサーバID)が記憶されている。
ホームサーバ100,玄関ドアモジュール6,ガスレンジモジュール7,照明モジュール8,エアコンモジュール9等は,住宅H内に設けられる。ホームネットワーク110は,住宅Hに設けられた構内網(LAN)である。ホームサーバ100,玄関ドアモジュール6,ガスレンジモジュール7,照明モジュール8,エアコンモジュール9等は,ホームネットワーク110に接続され,それぞれIPアドレス(ホームネットワーク110におけるローカルアドレスまたはグローバルアドレス)を有する。そして,ホームサーバ100,玄関ドアモジュール6,ガスレンジモジュール7,照明モジュール8,エアコンモジュール9等は,このIPアドレスに基づき,ホームネットワーク110を介して相互に通信可能になっている。
玄関ドアモジュール6は,処理装置21,センサ22,およびネットワークインタフェース装置(ネットワークIF装置)60を有する。処理装置21およびセンサ22は,図2に示す第1の実施の形態の玄関ドアモジュール2の処理装置21およびセンサ22とそれぞれ同じであるので,同じ符号を付し,その詳細な説明を省略することとする。ネットワークIF装置60は,たとえばネットワークインタフェースカード等により構成され,ホームネットワーク110とのインタフェース処理(通信プロトコルの処理等)を実行する。このネットワークIF装置60は,図2の玄関ドアモジュール2のRF装置23の代わりに設けられたものである。
他の住宅機器モジュールであるガスレンジモジュール7,照明モジュール8,エアコンモジュール9等も同様であり,処理装置およびセンサは,第1の実施の形態と同じであり,RF装置の代わりにネットワークIF装置が設けられている。
ホームサーバ100は,処理装置101,RF装置102,アンテナ102a,およびネットワークIF装置103を有する。
RF装置102は,携帯電話モジュール1のRF装置16と同様の機能および構成を有するので,ここではその詳細な説明を省略する。ネットワークIF装置103は,ネットワークIF装置60と同様の機能および構成を有し,ホームネットワーク110とのインタフェース処理を実行する。
処理装置101は,処理装置21と同様に,CPUまたはマイクロコンピュータと,メモリとからなり,通常のホームサーバの処理に加えて,後述する本実施の形態によるホームセキュリティの処理を実行する。
処理装置101のメモリには,ホームサーバIDおよび携帯電話IDが記憶されている。
図6は,本発明の第2の実施の形態によるホームセキュリティシステムの処理の流れを示すフローチャートである。図4に示す第1の実施の形態の処理と同じ処理には同じ符号を付し,その詳細な説明を省略することとする。
本実施の形態では,ホームサーバ100のみが,携帯電話モジュール1と無線通信を行い,住宅機器IDの交換を行う。
住人Pが携帯電話Cのホームセキュリティ確認ボタンまたは住宅機器操作ボタンを押すと,携帯電話モジュール1のRF装置16はM系列データを送信する。ホームサーバ100のRF装置102は,RF装置16からのM系列データを受信すると(S31でYES),受信したM系列データと自己に記憶されたM系列データとを比較する。両M系列データの一致するビット数が所定の閾値以上である場合には,一致信号を処理装置101に与える。
処理装置101は,RF装置102から一致信号を受信すると,自己のメモリに記憶されたホームサーバIDをRF装置102を介して送信する(S61)。携帯電話モジュール1の処理装置11は,M系列データの送信後,所定の時間(たとえば数ミリ秒〜数秒程度)の間にホームサーバIDを受信すると(S3でYES),受信したホームサーバIDが処理装置11のメモリに記憶されたホームサーバIDと一致するかどうかを判定する(S51)。
両ホームサーバIDが一致する場合には(S51でYES),ホームサーバ100は,携帯電話モジュール1により認証されたこととなる。これにより,携帯電話モジュール1は,自己のメモリに記憶された携帯電話IDおよび住人Pにより入力されたコマンドを送信する(S7)。
ホームサーバ100の処理装置101は,ホームサーバIDの送信後,所定の時間(たとえば数ミリ秒〜数秒程度)の間に携帯電話IDおよびコマンドを受信すると(S35でYES),受信した携帯電話IDと,処理装置101のメモリに記憶された携帯電話IDとが一致するかどうかを判定する(S37)。
両携帯電話IDが一致する場合には(S37でYES),携帯電話モジュール1(携帯電話C)は,ホームサーバ100に認証されたこととなる。これにより,処理装置101は,受信したコマンドを,コマンドを実行する住宅機器モジュールにホームネットワーク110を介して送信する(S63)。
このように,携帯電話モジュール1がホームサーバ100を認証し(S51),ホームサーバ100が携帯電話モジュール1を認証した後に(S37),ホームサーバ100は,住宅機器モジュールにコマンドを与え,コマンドを実行させることとなる。これにより,第三者による住宅機器への不正なアクセスが防止され,ホームセキュリティが確保される。
コマンドを実行する住宅機器モジュールは,第1の実施の形態で説明したように,コマンドにより識別可能であるか,または,携帯電話モジュール1がコマンドに住宅機器IDを含めて送信するか,もしくは,コマンドとともに住宅機器IDを送信することにより,特定することができる。これらのいずれかにより,処理装置101は,コマンドの送信先となる住宅機器モジュールを特定し,特定した住宅機器モジュールにコマンドを送信する。
また,コマンドが複数の住宅機器を対象とするものである場合には,対象となる複数の住宅機器モジュールにコマンドが送信される。たとえば,コマンドに複数の住宅機器IDが含まれている場合には,複数の住宅機器にコマンドが送信される。
コマンドを受信した住宅機器モジュールは,コマンドを実行し,コマンド実行結果をホームネットワーク110を介してホームサーバ100に返信する。
たとえば,コマンドがガスレンジモジュール7の状態確認である場合には,このコマンドは,ホームネットワーク110を介してガスレンジモジュール7に送信される。ガスレンジモジュール7は,ガスレンジ3aの状態(点火状態/消火状態)を検出して,検出した状態をホームネットワーク110を介してホームサーバ100に返信する。
また,コマンドがエアコンの設定温度の変更である場合には,このコマンドは,ホームネットワーク110を介してエアコンモジュール9に送信される。エアコンモジュール9は,エアコン5aの設定温度をコマンドに含まれる温度に設定し,コマンド実行結果として温度設定完了をホームネットワーク110を介してホームサーバ100に返信する。
ホームサーバ100の処理装置101は,コマンド送信後,所定の時間(たとえば数ミリ秒〜数秒程度)の間に,必要な個数のコマンド実行結果を受信待ち状態となる(S65,S67,S71)。ここで,「必要な個数」とは,前述した第1の形態と同様に,住人Pが状態確認または操作の対象として選択した住宅機器の個数であり,また,ホームサーバ100がコマンドを送信した住宅機器の個数でもある。
処理装置101は,所定の時間の間に,必要個数の実行結果を受信すると(S65でYES,S67でYES),受信した必要個数の実行結果を携帯電話モジュール1に送信する(S69)。
携帯電話モジュール1は,所定の時間の間にコマンド実行結果を受信すると(S11でYES),受信したコマンド実行結果をLCD13に表示する(S13)。これにより,住人Pは,住宅機器の状態を確認し,または,住宅機器の操作が完了したことを確認することができる。
なお,ステップS3で,ホームページIDが受信されず,タイムアウトとなった場合には(S15でYES),携帯電話モジュール1は,エラー処理を行い,エラー処理結果(エラーメッセージ等)をLCDに表示する(S13)。また,ステップS35で,携帯電話IDおよびコマンドが所定の時間の間に受信されず,タイムアウトとなった場合には(S35でNO),処理はステップS31に戻り,ホームサーバ100の処理装置101はM系列データの受信待ち状態になる。
ステップS65で必要個数の実行結果が所定の時間の間に受信されず,タイムアウトとなった場合には(S71でYES),処理装置101は,受信したコマンド実行結果については,これを携帯電話モジュール1に返信し,受信しなかったコマンド実行結果についてはエラー処理を行い,エラー処理結果を携帯電話モジュール1に返信する(S69)。
ステップS11で,所定の時間の間に,実行結果(およびエラー処理結果)が受信されず,タイムアウトとなった場合には(S17でYES),携帯電話モジュール1は,エラー処理を行い(S19),エラー処理結果をLCD13に表示する(S13)。
このように,本実施の形態によると,携帯電話モジュール1およびホームサーバ100が相互に認証し,認証後,住宅機器の状態確認または操作が行われるので,住宅機器(およびホームサーバ100)への第三者による不正なアクセス(状態確認または操作)を防止することができ,ホームセキュリティを得ることができる。
なお,ホームサーバIDや携帯電話IDは,暗号化して送信することもできる。これにより,ホームセキュリティをより一層高めることができる。
また,M系列データ(呼びかけ信号)は,携帯電話モジュール1でなく,ホームサーバ100が送信してもよい。
さらに,携帯電話Cによるホームセキュリティの監視および操作について説明したが,この携帯電話モジュール1の機能を腕時計に組み込み,腕時計によって住宅機器の状態確認および操作を行うこともできる。
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態は,携帯電話モジュール1がホームセキュリティ企業Sのセキュリティサーバ(セキュリティ装置)200を介して住宅機器の状態確認および操作を行うものである。
図7は,本発明の第3の実施の形態によるホームセキュリティシステムの構成を示すブロック図である。図2に示す第1の実施の形態または図5に示す第2の実施の形態によるホームセキュリティシステムと同じ構成要素には同じ符号を付し,その詳細な説明を省略することとする。
この第3の実施の形態によるホームセキュリティシステムは,携帯電話モジュール1,セキュリティサーバ200,ホームサーバ120,玄関ドアモジュール6,ガスレンジモジュール7,照明モジュール8,エアコンモジュール9等を有する。
ホームサーバ120は,住宅Hに設置され,図5に示す第2の実施の形態におけるホームサーバ100と同様に,処理装置101およびネットワークIF装置103を有する。そして,ネットワークIF装置103により,ホームサーバ120はホームネットワーク110に接続され,ホームネットワーク110を介して玄関ドアモジュール6,ガスレンジモジュール7,照明モジュール8,エアコンモジュール9等に接続される。他方で,ホームサーバ120は,インターネット300と接続するためのネットワークIF装置を有し,このネットワークIF装置によりインターネット300に接続される。
ただし,本実施の形態では,ホームサーバ120は,セキュリティサーバ200およびインターネット300を介して携帯電話モジュール1からアクセスされるよう構成され,携帯電話モジュール1と無線により直接通信しないように構成される。したがって,ホームサーバ120は,ホームサーバ100と異なりRF装置102およびアンテナ102aを有しない。
セキュリティサーバ200は,ホームセキュリティサービスを提供するセキュリティ企業Sが所有または運営するサーバであり,インターネット300に接続されている。
携帯電話モジュール1は,RF装置16(図2および図5参照)およびアンテナ16aを介して無線LAN310のアクセスポイント(図示略)と通信することができる。このアクセスポイントは,たとえば,ネットカフェ等に設置され,将来的には,ネットカフェに加えて,街中に所定の間隔で設置される。
無線LAN310は,ゲートウェイ等(図示略)を介してインターネット300に接続されている。これにより,携帯電話モジュール1は,セキュリティサーバ200のIPアドレスに基づき,無線LAN310およびインターネット300を介してセキュリティサーバ200と通信することができる。
一方,携帯電話モジュール1は,移動無線通信装置14(図2および図5参照)およびアンテナ14aを介して移動通信ネットワーク320の基地局(図示略)と通信することができる。移動通信ネットワーク320は,ゲートウェイ等(図示略)を介してインターネット300に接続されている。これにより,携帯電話モジュール1は,セキュリティサーバ200のIPアドレス(または電話番号)に基づき,移動通信ネットワーク320およびインターネット300を介してセキュリティサーバ200と通信することができる。
セキュリティ企業Sは,提供するホームセキュリティサービスに加入した加入者(住宅の住人)に対して加入者の識別子(加入者ID)を割り当て,加入者宅のホームサーバに対してホームサーバの識別子(ホームサーバID)を割り当てる。加入者IDは,第1および第2の実施の形態における携帯電話IDと同じであってもよいし,異なるものであってもよい。
加入に伴い,加入者IDおよびホームサーバIDは,セキュリティサーバ200の内部メモリ(ハードディスク等)に記憶された加入者情報テーブルに登録される。
図8は,セキュリティサーバ200に記憶された加入者情報テーブルの一例を示している。加入者情報テーブルは,ホームセキュリティサービスに加入した加入者の加入者ID,加入者の住宅Hに設けられたホームサーバのホームサーバID,ホームサーバのIPアドレス,加入者の氏名,住所,電話番号,住宅Hに設けられた住宅機器一覧等のデータ項目を有する。加入の際には,これらのデータ項目がセキュリティサーバ200に登録され,このデータに基づいてセキュリティサーバ200は,ホームセキュリティサービスを提供する。
加入者IDおよびセキュリティサーバ200のIPアドレスは,加入に伴い,携帯電話モジュール1の処理装置11のメモリにも記憶される。また,ホームサーバIDは,ホームサーバ120のメモリにも記憶される。
このような構成の第3の実施の形態によるホームセキュリティシステムにおける住宅機器の状態確認および操作の処理について以下に説明する。図9は,第3の実施の形態によるホームセキュリティシステムの処理の流れを示すシーケンス図である。
ホームセキュリティ確認ボタンまたは住宅機器操作ボタンが住人Pにより操作されると,携帯電話モジュール1の処理装置11は,RF装置16により無線LAN310へアクセスし,または,移動無線通信装置14により移動通信ネットワーク320へアクセスする。いずれにアクセスするかは,住人Pが選択することもできるし,アクセス時の通信状態(電波強度等)に基づいて,処理装置11が通信状態の良好な方を選択することもできる。
続いて,携帯電話モジュール1は,無線LAN310または移動通信ネットワーク320の一方,および,インターネット300を介してセキュリティサーバ200に加入者IDおよびコマンド(および住宅機器ID)を送信する(S81)。
セキュリティサーバ200は,携帯電話モジュール1から加入者IDを受信すると,加入者情報テーブル(図8参照)を検索し,受信した加入者IDが登録されているかどうかを判定する。受信した加入者IDが加入者情報テーブルに登録されている場合には,セキュリティサーバ200は,携帯電話モジュール1(携帯電話C,住人P)を認証する。なお,受信した加入者IDが加入者情報テーブルに登録されていない場合には,認証は行われず,したがってその後の処理は実行されない。
続いて,セキュリティサーバ200は,加入者IDに対応するホームサーバのIPアドレスに基づいて,ホームサーバ120に,コマンドを実行する指令(コマンド実行指令)と,携帯電話モジュール1から送信されたコマンドとをインターネット300を介して送信する。なお,第1の実施の形態と同様に,コマンドを実行すべき住宅機器モジュールを特定するために,コマンドとともに住宅機器IDが送信されることもある。
ここで,セキュリティサーバ200がコマンド実行指令をホームサーバ120に送信する前に,図9の破線の矢印およびブロックで示すように,セキュリティサーバ200とホームサーバ120とは,相互認証を行ってもよい。
具体的には,セキュリティサーバ200は,セキュリティサーバの識別子(セキュリティサーバID)をインターネット300を介してホームサーバ120に送信する。ホームサーバ120のメモリには,セキュリティサーバIDがサービス加入時に登録され,ホームサーバ120は,メモリに登録されたセキュリティサーバIDと,セキュリティサーバ200から送信されたセキュリティサーバIDとを比較する。比較の結果,両セキュリティサーバIDが一致すると,ホームサーバ120はセキュリティサーバ200を認証する(S83)。
セキュリティサーバ200の認証後,ホームサーバ120は,ホームサーバIDをインターネット300を介してセキュリティサーバ200に送信する。セキュリティサーバ200は,ホームサーバ120から送信されたホームサーバIDと,加入者情報テーブル(図8参照)に登録されたホームサーバサーバIDとを比較し,両ホームサーバIDが一致することにより,ホームサーバ120を認証する(S85)。
コマンド実行指令およびコマンド(および住宅機器ID)がセキュリティサーバ200からホームサーバ120により送信されると,ホームサーバ120は,前述した第2の実施の形態と同様にして,コマンドをホームネットワーク110を介して,コマンドを実行する対象となる住宅機器モジュールに送信し,その後,コマンド実行結果を該住宅機器モジュールからホームネットワーク110を介して受信する(S87,図6のステップS63〜S67,S71,S73参照)。
続いて,ホームサーバ120は,住宅機器モジュールから受信したコマンド実行結果(またはエラー処理結果(エラーメッセージ等))をインターネット300を介してセキュリティサーバ200に返信する。セキュリティサーバ200は,返信されたコマンド実行結果(またはエラー結果)をインターネット300と,無線LAN310または移動通信ネットワーク320とを介して携帯電話モジュール1に返信する。携帯電話モジュール1は,返信されたコマンド実行結果をLCD13に表示する(S89)。これにより,住人Pは,住宅機器の状態を確認し,または,操作結果を確認することができる。
このように,本実施の形態では,セキュリティサーバ200によって携帯電話モジュール1が認証された後,セキュリティサーバ200がホームサーバ120にアクセスして,住宅機器の状態確認または操作が行われる。したがって,第三者による住宅機器およびホームサーバ120への不正なアクセスを防止することができる。また,ステップS83およびS85の相互認証を加えることにより,セキュリティをより一層向上させることができ,ホームサーバ120および住宅H内の住宅機器への第三者の不正なアクセスをより一層確実に防止することができる。
なお,ホームサーバ120は,コマンド実行結果(またはエラー処理結果)をセキュリティサーバ200を介することなく,インターネット300,および,無線LAN310または移動通信ネットワーク320を介して直接携帯電話モジュール1に返信してもよい。
また,無線LAN310,移動通信ネットワーク320,およびインターネット300の少なくとも1つを介して通信される情報(特に加入者ID,セキュリティサーバID,ホームサーバID等)は,暗号化して通信することもできる。これにより,セキュリティをより一層向上させることができる。
本実施の形態も携帯電話Cによる例について説明したが,携帯電話モジュール1の機能を腕時計に実現することもできる。
<第4の実施の形態>
本発明の第4の実施の形態は,ワイヤレス認証局Wのワイヤレス認証サーバ(ワイヤレス認証装置)400が携帯電話モジュール1(携帯電話C,住人P)を認証し,電子認証データをホームセキュリティ企業Sのセキュリティサーバ200に与えた後,住宅機器の状態確認または操作が行われるものである。
図10は,本発明の第4の実施の形態によるホームセキュリティシステムの構成を示すブロック図である。図5に示す第2の実施の形態または図7に示す第3の実施の形態によるホームセキュリティシステムと同じ構成要素には同じ符号を付し,その詳細な説明を省略することとする。
この第4の実施の形態によるホームセキュリティシステムは,携帯電話モジュール1,セキュリティサーバ200,ワイヤレス認証サーバ400,ホームサーバ130,玄関ドアモジュール6,ガスレンジモジュール7,照明モジュール8,エアコンモジュール9等を有する。
ワイヤレス認証サーバ400は,ワイヤレス認証局Wが所有または運営するサーバであり,内部の記憶装置(ハードディスク等)に電子認証情報テーブルを保持する。図11は,ワイヤレス認証サーバ400が保持するワイヤレス電子認証情報テーブルの一例を示している。ワイヤレス認証情報テーブルは,ワイヤレス認証局Wに登録した登録者(ここでは住人P)の識別子(登録者ID),登録者の氏名,住所,電話番号,性別,年齢,および登録年月日のデータ項目を有する。
登録者IDは,ワイヤレス認証局Wが住人Pを登録する際に住人Pに発行する識別子であり,登録者を一意に識別するための情報である。この登録者IDは,セキュリティサーバ200が保持する加入者情報テーブルの加入者ID(図8参照)と同じものであってもよいし,異なるものであってもよい。異なる場合には,加入者IDと登録者IDとを対応付けるために,加入者情報テーブルに登録者IDのデータ項目が設けられる。
この登録者IDは,ワイヤレス認証局Wに住人Pが登録される際に,住人Pが所持する携帯電話モジュール1のメモリにも記憶(登録)される。
ワイヤレス認証サーバ400は,インターネット300に接続され,インターネット300を介して携帯電話モジュール1から電子認証発行要請および登録者IDを受信すると,電子認証情報テーブルに基づいて,登録者IDに対応する電子認証データ(すなわち住人Pの実在を照明する実在証明書)を発行する。
ホームサーバ130は,住宅Hに設置され,一方でホームネットワーク110に接続され,他方でインターネット300に接続される。ホームサーバ130は,第2の実施の形態におけるホームサーバ100の構成要素である処理装置101,RF装置102,アンテナ102a,およびネットワークIF装置103(図5参照)に加えて,インターネット300と接続するためのネットワークIF装置を有する。
このように,ホームサーバ130はRF装置102およびアンテナ102aを有するので,携帯電話モジュール1が近接距離(数m〜数十m)に存在する場合には,携帯電話モジュール1と無線により直接通信する点が,前述した第3の実施の形態と異なる。
このような構成の第4の実施の形態によるホームセキュリティシステムにおける住宅機器の状態確認および操作の処理について以下に説明する。図12は,第4の実施の形態によるホームセキュリティシステムの処理の流れを示すシーケンス図である。
ホームセキュリティ確認ボタンまたは住宅機器操作ボタンが住人Pにより操作されると,携帯電話モジュール1は,3つの経路(第1から第3の経路)のいずれかによりワイヤレス認証サーバ400およびセキュリティサーバ200にアクセスする。
第1の経路は,携帯電話モジュール1がホームサーバ130およびインターネット300を介してワイヤレス認証サーバ400およびセキュリティサーバ200にアクセスする経路である。この第1の経路は,携帯電話モジュール1がホームサーバ130の近接距離(数m〜数十m程度)に位置し,携帯電話モジュール1のRF装置16がホームサーバ130のRF装置102と通信できる場合に選択される。
第2の経路は,携帯電話モジュール1が無線LAN310およびインターネット300を介してワイヤレス認証サーバ400およびセキュリティサーバ200にアクセスする経路である。この第2の経路は,携帯電話モジュール1がホームサーバ130の近接位置から遠ざかってホームサーバ130と通信不能となり,RF装置16によって無線LAN310のアクセスポイントと通信できる範囲に位置した場合に選択される。
第3の経路は,携帯電話モジュール1が携帯電話通信ネットワーク320およびインターネット300を介してワイヤレス認証サーバ400およびセキュリティサーバ200にアクセスする経路である。この第3の経路は,携帯電話モジュール1がホームサーバ130の近接位置から遠ざかってホームサーバ130と通信不能となり,移動無線通信14によって携帯通信ネットワーク320の基地局と通信できる範囲に位置した場合に選択される。
なお,第1から第3の経路のいずれによっても通信可能な場合には,第1の経路が優先的に選択されてもよいし,住人Pにより指定された経路が選択されてもよい。また,通信状態の良好な経路が選択されてもよい。第1および第2の2つの経路,または,第1および第3の2つの経路によって通信可能な場合も同様である。第2および第3の2つの経路によって通信可能な場合には,住人Pにより指定された経路または通信状態の良好な経路を選択することができる。
携帯電話モジュール1は,ワイヤレス認証サーバ400にアクセスし,ワイヤレス認証サーバ400に電子認証データ発行要請を送信する。この電子認証データ発行要請には,携帯電話モジュール1に記憶(登録)された登録者IDと,電子認証データの発行先(ここではセキュリティサーバ200)とが含まれている。発行先は,たとえば発行先のIPアドレス,または,発行先のIPアドレスおよび名称(たとえばセキュリティ企業Sの企業名)により表されている。
また,携帯電話モジュール1は,セキュリティサーバ200にアクセスし,セキュリティサーバ200に加入者IDおよびコマンド(および住宅機器ID)を送信する。
ワイヤレス認証サーバ400は,電子認証情報テーブル(図11参照)を検索し,電子認証データ発行要請に含まれる登録者IDと一致するIDの登録者が存在するかどうかを確認する。一致するIDの登録者が電子認証情報テーブルに存在する場合には,ワイヤレス認証サーバ400は,携帯電話モジュール1(携帯電話C,住人P)を認証し(S91),電子認証データ発行要請に含まれる発行先(すなわちセキュリティサーバ200)に,登録者IDに対応する電子認証データを発行する。発行される電子認証データには,図11に示す電子認証情報テーブルのデータ項目(登録者ID,氏名,住所,電話番号,性別,年齢等)が含まれる。
電子認証データの発行後,ワイヤレス認証サーバ400は,住人Pからの電子認証データ発行要請があったこと,および,該要求に応じてセキュリティサーバ200に電子認証データを発行したことを示すログを記憶装置に記憶する。このログにより,セキュリティ企業Sは,住宅Hの状態確認または操作を無断で行ったのではなく,住人Pからの要請に応じて行ったことを住人Pに対して証明することができる。
なお,電子認証データ発行要請に含まれる登録者IDと一致するIDが電子認証情報テーブルに存在しない場合には,ワイヤレス認証サーバ400は,電子認証データを発行しない。したがって,その後の住宅機器の状態確認または操作の処理は実行されない。
セキュリティサーバ200は,携帯電話モジュール1から加入者IDおよびコマンド(および住宅機器ID)を受信し,かつ,ワイヤレス認証サーバ400から電子認証データを受信すると,加入者IDと,認証データに含まれる登録者IDとが対応するものであることを確認した後,コマンド実行指令およびコマンド(および住宅機器ID)をホームサーバ130に送信する。
セキュリティサーバ200は,携帯電話モジュール1からの加入者IDおよびワイヤレス認証サーバ400からの電子認証データの少なくとも一方を受信しない場合には,コマンド実行指令(およびコマンド)をホームサーバ130に送信しない。これにより,住宅機器の状態確認または操作は実行されない。
このように,セキュリティサーバ200は,加入者IDのみを受信しただけでは,コマンド実行指令をホームサーバ130に与えず,加入者IDに加えて,電子認証データがワイヤレス認証サーバ400(ワイヤレス認証局W)から発行されることにより,コマンド実行指令をホームサーバ130に与える。これにより,セキュリティが向上し,第三者が不正に住宅Hの住宅機器にアクセスして,状態確認や操作を行うことを防止することができる。
以後,第3の実施の形態と同様にして,コマンドが各住宅機器モジュールにより実行され(S93),住宅機器の状態または操作結果(またはエラー結果)がホームサーバ130に返信される。
ホームサーバ130は,図12において実線で示すように,コマンド実行結果(またはエラー結果)をセキュリティサーバ200に返信し,セキュリティサーバ200がコマンド実行結果(またはエラー処理結果)を携帯電話モジュール1に返信する。あるいは,図12において破線で示すように,ホームサーバ130は,セキュリティサーバ200を介することなく,無線により直接,または,インターネット300および無線LAN310を介して,もしくは,インターネット300および移動通信ネットワーク320を介して,コマンド実行結果(またはエラー処理結果)を携帯電話モジュール1に返信してもよい。
携帯電話モジュール1に返信されたコマンド実行結果(またはエラー処理結果)は,LCD13に表示される(S93)。これにより,住人Pは,住宅機器の状態を確認し,または,操作結果を確認することができる。
なお,第3の実施の形態と同様に,セキュリティサーバ200がコマンド実行指令をホームサーバ130に送信する前に,セキュリティサーバ200とホームサーバ130とは,相互に自己のIDを交換し合い,相互認証を行ってもよい。
また,無線LAN310,移動通信ネットワーク320,およびインターネット300の少なくとも1つを介して通信される情報(特に加入者ID,登録者ID,セキュリティサーバID,ホームサーバID等)は,暗号化して通信することもできる。これにより,セキュリティをより一層向上させることができる。
本実施の形態も携帯電話Cによる例について説明したが,携帯電話モジュール1の機能を腕時計に実現することもできる。
<他の実施の形態>
第4の実施の形態において,セキュリティサーバ200とワイヤレス認証サーバ400とを一体にして1つのサーバにより構成することもできる。すなわち,この一体とされたサーバは,電子認証データの発行およびログの記録,ならびに,住宅機器の状態確認または操作を行う。
また,第2の実施の形態において,ホームサーバ100と住宅機器モジュールの1つ,たとえば玄関ドアモジュール6とを一体に構成することができる。この場合には,玄関ドアモジュール6がマスタモジュールとなり,他の住宅機器モジュールがスレーブモジュールとなる。第3および第4の実施の形態においても同様に構成することができる。
さらに,第1から第4の実施の形態において,携帯電話Cに使用制限装置を組み込み,住人Pが所持する腕時計にこの使用制限装置とIDを無線信号により交換する送信装置を組み込むことにより,送信装置(すなわち腕時計をした住人P)が携帯電話C(すなわち携帯電話モジュール1)から所定の距離以上離れると,使用制限装置が携帯電話Cを使用不能にすることもできる。
すなわち,送信装置は,自己のID(送信装置ID)を所定の時間間隔で無線信号により送信する。使用制限装置は,この送信装置IDを受信し,受信した送信装置IDと,あらかじめ記憶された送信装置IDとを比較する。両送信装置IDが一致すると,使用制限装置は,携帯電話IDを無線信号により送信する。
送信装置は,携帯電話IDを受信し,受信した携帯電話IDと,あらかじめ記憶された携帯電話IDとを比較する。両携帯電話IDが一致すると,送信装置は,再び一定時間間隔で送信装置IDの送信を繰り返す。
一方,携帯電話Cの紛失,置き忘れ,盗難等により,使用制限装置(すなわち携帯電話モジュール1,携帯電話C)が,腕時計に組み込まれた送信装置から遠く離れると,使用制限装置が受信する送信装置IDの電波強度が弱くなる。この電波強度が所定の閾値以下になると,使用制限装置は,携帯電話Cおよび携帯電話モジュール1を使用できないようにする。たとえば,電源(電池)から携帯電話Cや携帯電話モジュール1への電力供給をストップしたり,携帯電話Cを操作不能にしたりする。
送信装置(腕時計)は,使用制限装置からの受信電波強度が所定の閾値以下になると,ブザーを鳴らす等によって,携帯電話Cの紛失や置き忘れ,盗難等を住人Pに知らせる。これにより,携帯電話Cが第三者に不正に使用され,住宅機器に不正にアクセスされることを防止でき,セキュリティをさらに向上させることができる。
【産業上の利用の可能性】
本発明は,ホームセキュリティシステムに利用することができる。
本発明によると,住宅に設けられたドアロック,ガス器具,家電機器等の住宅機器を遠隔から監視し,その状態を確認できるとともに,状態を操作して変更することができる。
また,本発明によると,この住宅機器の状態の確認および操作を,第三者が不正に行うことを有効に防止することができる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置とを有し,該住宅機器の状態の監視または操作を行うホームセキュリティシステムであって,
前記携帯装置は,
前記住宅機器の監視または操作のコマンドを入力する入力部と,
該携帯装置の識別子および前記住宅機器装置の識別子を記憶する第1記憶部と,
前記住宅機器装置から無線信号により送信された住宅機器装置の識別子を受信する第1受信部と,
前記第1受信部により受信された前記住宅機器装置の識別子と,前記第1記憶部に記憶された前記住宅機器装置の識別子とを比較する第1比較部と,
前記第1比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記第1記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子と,前記入力部により入力された前記コマンドとを無線信号により送信する第1送信部と,
を備え,
前記住宅機器装置は,
該住宅機器装置の識別子および前記携帯装置の識別子を記憶する第2記憶部と,
前記第2記憶部に記憶された前記住宅機器装置の識別子を無線信号により送信する第2送信部と,
前記第1送信部から送信された携帯装置の識別子およびコマンドを受信する第2受信部と,
前記第2受信部により受信された前記携帯装置の識別子と,前記第2記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子とを比較する第2比較部と,
前記第2比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記第2受信部により受信された前記コマンドを実行する実行部と,
を備えているホームセキュリティシステム。
【請求項2】
請求の範囲第1項において,
前記携帯装置は,前記第1受信部による前記住宅機器装置の識別子の受信前に,M系列データまたは2値擬似不規則データを無線信号により送信する第3送信部をさらに備え,
前記住宅機器装置は,前記第3送信部により送信されたM系列データまたは2値擬似不規則データを受信する第3受信部をさらに備え,
前記第2送信部は,前記第3受信部がM系列データまたは2値擬似不規則信号を受信することにより,前記住宅機器装置の識別子を送信する,
ホームセキュリティシステム。
【請求項3】
請求の範囲第1項または第2項において,
前記住宅機器装置は,前記実行部による前記コマンドの実行結果を無線信号により送信する第4送信部をさらに備え,
前記携帯装置は,
前記第1送信部による前記コマンドの送信後,前記住宅機器装置から無線信号により送信される前記コマンドの実行結果を受信する第4受信部と,
前記第4受信部により受信された前記コマンドの実行結果を表示する表示部と,
をさらに備えている,
ホームセキュリティシステム。
【請求項4】
携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と,該住宅機器装置にホームネットワークを介して接続されるホームサーバとを有し,該住宅機器の状態の監視または操作を行うホームセキュリティシステムであって,
前記携帯装置は,
前記住宅機器の監視または操作のコマンドを入力する入力部と,
該携帯装置の識別子および前記ホームサーバの識別子を記憶する第1記憶部と,
前記ホームサーバから無線信号により送信されるホームサーバの識別子を受信する第1受信部と,
前記第1受信部により受信された前記ホームサーバの識別子と,前記第1記憶部に記憶された前記ホームサーバの識別子とを比較する第1比較部と,
前記第1比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記第1記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子と,前記入力部により入力された前記コマンドとを無線信号により送信する第1送信部と,
を備え,
前記ホームサーバは,
該ホームサーバの識別子および前記携帯装置の識別子を記憶する第2記憶部と,
前記第2記憶部に記憶された前記ホームサーバの識別子を無線信号により送信する第2送信部と,
前記第1送信部から送信された携帯装置の識別子およびコマンドを受信する第2受信部と,
前記第2受信部により受信された前記携帯装置の識別子と,前記第2記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子とを比較する第2比較部と,
前記第2比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記第2受信部により受信された前記コマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信する第3送信部と,
を備え,
前記住宅機器装置は,
前記第3送信部により送信された前記コマンドを受信する第3受信部と,
前記第3受信部により受信された前記コマンドを実行する実行部と,
を備えているホームセキュリティシステム。
【請求項5】
請求の範囲第4項において,
前記携帯装置は,前記第1受信部による前記ホームサーバの識別子の受信前に,M系列データまたは2値擬似不規則データを無線信号により送信する第4送信部をさらに備え,
前記ホームサーバは,前記第4送信部により送信されたM系列データまたは2値擬似不規則データを受信する第4受信部をさらに備え,
前記第2送信部は,前記第4受信部がM系列データまたは2値擬似不規則信号を受信することにより,前記ホームサーバの識別子を送信する,
ホームセキュリティシステム。
【請求項6】
請求の範囲第4項または第5項において,
前記住宅機器装置は,前記実行部による前記コマンドの実行結果を前記ホームネットワークを介して送信する第5送信部をさらに備え,
前記ホームサーバは,
前記第5送信部から送信される前記コマンドの実行結果を受信する第5受信部と,
前記第5受信部により受信された前記コマンドの実行結果を無線信号により送信する第6送信部と,
を備え,
前記携帯装置は,
前記第6送信部から無線信号により送信される前記コマンドの実行結果を受信する第6受信部と,
前記第6受信部により受信された前記コマンドの実行結果を表示する表示部と,
をさらに備えているホームセキュリティシステム。
【請求項7】
請求の範囲第4項から第6項のいずれか1項において,
前記ホームサーバは前記住宅機器装置と一体に構成される,ホームセキュリティシステム。
【請求項8】
携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と,該住宅機器装置にホームネットワークを介して接続されるホームサーバと,該ホームサーバと通信ネットワークを介して接続されるセキュリティ装置とを有し,該住宅機器の状態の監視または操作を行うホームセキュリティシステムであって,
前記携帯装置は,
前記住宅機器の監視または操作のコマンドを入力する入力部と,
該携帯装置の所有者または該携帯装置に割り当てられた加入者識別子を記憶する第1記憶部と,
前記第1記憶部に記憶された前記加入者識別子および前記入力部により入力された前記コマンドを無線信号により前記セキュリティ装置に送信する第1送信部と,
を備え,
前記セキュリティ装置は,
前記第1送信部により送信された前記加入者識別子および前記コマンドを受信する第1受信部と,
提供するホームセキュリティサービスに加入した加入者の加入者識別子を記憶する第2記憶部と,
前記第1受信部により受信された加入者識別子と,前記第2記憶部に記憶された加入者識別子とを比較する第1比較部と,
前記第1比較部による比較の結果,両加入者識別子が一致する場合に,前記第1受信部により受信された前記コマンドを前記通信ネットワークを介して前記ホームサーバに送信する第2送信部と,
を備え,
前記ホームサーバは,
前記第2送信部により送信されたコマンドを受信する第3受信部と,
前記第3受信部により受信された前記コマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信する第3送信部と,
を備え,
前記住宅機器装置は,
前記第3送信部により送信された前記コマンドを受信する第4受信部と,
前記第4受信部により受信された前記コマンドを実行する実行部と,
を備えているホームセキュリティシステム。
【請求項9】
請求の範囲第8項において,
前記住宅機器装置は,前記実行部による前記コマンドの実行結果を前記ホームネットワークを介して前記ホームサーバに送信する第4送信部をさらに備え,
前記ホームサーバは,
前記第4送信部から送信された前記コマンドの実行結果を受信する第5受信部と,
前記第5受信部により受信された前記コマンドの実行結果を前記通信ネットワークを介して前記セキュリティ装置に送信する第5送信部と,
を備え,
前記セキュリティ装置は,前記第5送信部により送信された前記実行結果を前記携帯装置に転送する転送部をさらに備え,
前記携帯装置は,
前記転送部から無線信号により送信される前記実行結果を受信する第6受信部と,
前記第6受信部により受信された前記コマンドの実行結果を表示する表示部と,
をさらに備えているホームセキュリティシステム。
【請求項10】
携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と,該住宅機器装置にホームネットワークを介して接続されるホームサーバと,該ホームサーバと通信ネットワークを介して接続されるセキュリティ装置と,ワイヤレス認証局により所有または運営され,前記セキュリティ装置と通信ネットワークを介して接続されるワイヤレス認証装置とを有し,該住宅機器の状態の監視または操作を行うホームセキュリティシステムであって,
前記携帯装置は,
前記住宅機器の監視または操作のコマンドを入力する入力部と,
該携帯装置の所有者または該携帯装置に割り当てられた加入者識別子および前記ワイヤレス認証局により該所有者に発行される登録者識別子とを記憶する第1記憶部と,
前記第1記憶部に記憶された前記登録者識別子を無線信号により前記ワイヤレス認証装置に送信する第1送信部と,
前記第1記憶部に記憶された前記加入者識別子および前記入力部により入力された前記コマンドを無線信号により前記セキュリティ装置に送信する第2送信部と,
を備え,
前記ワイヤレス認証装置は,
前記ワイヤレス認証局により登録された登録者の登録者識別子および該登録者の認証データを記憶する第2記憶部と,
前記第1送信部により送信された前記登録者識別子を受信する第1受信部と,
前記第1受信部により受信された前記登録者識別子と,前記第2記憶部に記憶された前記登録者識別子とを比較する第1比較部と,
前記第1比較部による比較の結果,両登録者識別子が一致する場合に,該登録者識別子に対応する登録者の認証データを前記通信ネットワークを介して前記セキュリティ装置に送信する第3送信部と,
を備え,
前記セキュリティ装置は,
前記第2送信部により送信された前記加入者識別子および前記コマンドを受信する第2受信部と,
前記第3送信部により送信される前記認証データを受信する第3受信部と,
提供するセキュリティサービスに加入した加入者の加入者識別子を記憶する第3記憶部と,
前記第2受信部により受信された前記加入者識別子と,前記第3記憶部に記憶された前記加入者識別子とを比較する第2比較部と,
前記第2比較部による比較の結果,両加入者識別子が一致し,かつ,前記第3受信部により前記認証データが受信された場合に,前記第2受信部により受信された前記コマンドを前記通信ネットワークを介して前記ホームサーバに送信する第4送信部と,
を備え,
前記ホームサーバは,
前記第4送信部により送信されたコマンドを受信する第4受信部と,
前記第4受信部により受信された前記コマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信する第5送信部と,
を備え,
前記住宅機器装置は,
前記第5送信部により送信された前記コマンドを受信する第5受信部と,
前記第5受信部により受信された前記コマンドを実行する実行部と,
を備えているホームセキュリティシステム。
【請求項11】
請求の範囲第10項において,
前記住宅機器装置は,前記実行部による前記コマンドの実行結果を前記ホームネットワークを介して前記ホームサーバに送信する第6送信部をさらに備え,
前記ホームサーバは,
前記第6送信部から送信された前記コマンドの実行結果を受信する第6受信部と,
前記第6受信部により受信された前記コマンドの実行結果を前記通信ネットワークを介して前記セキュリティ装置に送信する第7送信部と,
を備え,
前記セキュリティ装置は,前記第7送信部により送信された前記実行結果を前記携帯装置に転送する転送部をさらに備え,
前記携帯装置は,
前記転送部から無線信号により送信される前記実行結果を受信する第7受信部と,
前記第7受信部により受信された前記コマンドの実行結果を表示する表示部と,
をさらに備えているホームセキュリティシステム。
【請求項12】
請求の範囲第10項において,
前記住宅機器装置は,前記実行部による前記コマンドの実行結果を前記ホームネットワークを介して前記ホームサーバに送信する第6送信部をさらに備え,
前記ホームサーバは,
前記第6送信部から送信された前記コマンドの実行結果を受信する第7受信部と,
前記第7受信部により受信された前記コマンドの実行結果を前記携帯装置に無線信号により送信する第8送信部と,
を備え,
前記携帯装置は,
前記第8送信部から無線信号により送信される前記コマンドの実行結果を受信する第8受信部と,
前記第8受信部により受信された前記コマンドの実行結果を表示する表示部と,
をさらに備えているホームセキュリティシステム。
【請求項13】
請求の範囲第10項から第12項のいずれか1項において,
前記ワイヤレス認証装置は,前記第1比較部による比較の結果,両登録者識別子が一致する場合に,該登録者識別子に対応する登録者から前記登録者識別子を受信したことをログとして記憶する第4記憶部をさらに備えている,
ホームセキュリティシステム。
【請求項14】
請求の範囲第10項から第13項のいずれか1項において,
前記ホームサーバは前記住宅機器と一体に構成されている,ホームセキュリティシステム。
【請求項15】
請求の範囲第1項から第14項のいずれか1項において,
前記住宅機器はドアロック,家電機器,またはガス器具を含み,前記住宅機器の状態はドアロックの施錠もしくは解錠状態,家電機器の電源オンもしくはオフ状態,設定温度,もしくは設定動作モード,またはガス器具の点火もしくは消火状態を含み,前記住宅機器の操作はドアロックの施錠もしくは解錠操作,家電機器の電源オンもしくはオフ操作,設定温度の変更操作,もしくは動作モードの変更操作,またはガス器具の点火もしくは消火操作を含む,
ホームセキュリティシステム。
【請求項16】
請求の範囲第1項から第15項のいずれか1項において,
前記携帯装置が携帯電話または腕時計に組み込まれている,ホームセキュリティシステム。
【請求項17】
請求の範囲第16項において,
前記入力部は,前記携帯装置または腕時計の入力部が兼用される,ホームセキュリティシステム。
【請求項18】
請求の範囲第3項,第6項,第9項,第11項,または第12項において,
前記携帯装置が,携帯電話または腕時計に組み込まれ,前記表示部は,前記携帯電話または前記腕時計の表示部が兼用される,ホームセキュリティシステム。
【請求項19】
請求の範囲第3項,第6項,第9項,第11項,第12項,または第18項において,
前記コマンドの実行結果は,前記住宅機器の状態もしくは操作の完了またはエラーメッセージを含む,ホームセキュリティシステム。
【請求項20】
携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置とを有するホームセキュリティシステムによって実行される,該住宅機器の状態の監視または操作の方法であって,
前記住宅機器装置において,該住宅機器装置の識別子を無線信号により送信し,
前記携帯装置において,前記住宅機器装置から送信された前記住宅機器装置の識別子を受信し,
前記携帯装置において,前記受信した住宅機器装置の識別子と,該携帯装置にあらかじめ記憶された住宅機器装置の識別子とを比較し,比較の結果,両識別子が一致する場合に,該携帯装置の識別子と,該携帯装置の入力部により入力された住宅機器の監視または操作のコマンドとを無線信号により送信し,
前記住宅機器装置において,前記携帯装置から送信された前記携帯装置の識別子およびコマンドを受信し,
前記住宅機器装置において,前記受信した前記携帯装置の識別子と,該住宅機器装置にあらかじめ記憶された前記携帯装置の識別子とを比較し,比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記受信したコマンドを実行する,
方法。
【請求項21】
携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と,該住宅機器装置にホームネットワークを介して接続されるホームサーバとを有するホームセキュリティシステムによって実行される,該住宅機器の状態の監視または操作の方法であって,
前記ホームサーバにおいて,該ホームサーバの識別子を無線信号により送信し,
前記携帯装置おいて,前記ホームサーバから送信されたホームサーバの識別子を受信し,
前記携帯装置おいて,前記受信した前記ホームサーバの識別子と,該携帯装置にあらかじめ記憶されたホームサーバの識別子とを比較し,比較の結果,両識別子が一致する場合に,該携帯装置の識別子と,該携帯装置の入力部により入力された住宅機器の監視または操作のコマンドとを無線信号により送信し,
前記ホームサーバにおいて,前記携帯装置から送信された携帯装置の識別子およびコマンドを受信し,
前記ホームサーバにおいて,前記受信した前記携帯装置の識別子と,該ホームサーバにあらかじめ記憶された前記携帯装置の識別子とを比較し,比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記受信したコマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信し,
前記住宅機器装置において,前記ホームサーバから前記ホームネットワークを介して送信された前記コマンドを受信し,
前記住宅機器装置において,前記受信した前記コマンドを実行する,
方法。
【請求項22】
携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と,該住宅機器装置にホームネットワークを介して接続されるホームサーバと,該ホームサーバと通信ネットワークを介して接続されるセキュリティ装置とを有するホームセキュリティシステムにより実行される,該住宅機器の状態の監視または操作を行う方法であって,
前記携帯装置において,あらかじめ記憶された,該携帯装置の所有者または該携帯装置に割り当てられた加入者識別子および該携帯装置の入力部により入力された前記住宅機器の監視または操作のコマンドを無線信号により前記セキュリティ装置に送信し,
前記セキュリティ装置において,前記携帯装置により送信された前記加入者識別子および前記コマンドを受信し,
前記セキュリティ装置において,あらかじめ記憶された,提供するホームセキュリティサービスに加入した加入者の加入者識別子と,前記受信した加入者識別子とを比較し,比較の結果,両加入者識別子が一致する場合に,前記受信した前記コマンドを前記通信ネットワークを介して前記ホームサーバに送信し,
前記ホームサーバにおいて,前記セキュリティ装置により送信された前記コマンドを受信し,
前記ホームサーバにおいて,前記受信した前記コマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信し,
前記住宅機器装置において,前記ホームサーバにより送信された前記コマンドを受信し,
前記住宅機器装置において,前記受信した前記コマンドを実行する,
方法。
【請求項23】
携帯装置と,住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と,該住宅機器装置にホームネットワークを介して接続されるホームサーバと,該ホームサーバと通信ネットワークを介して接続されるセキュリティ装置と,ワイヤレス認証局により所有または運営され,前記セキュリティ装置と通信ネットワークを介して接続されるワイヤレス認証装置とを有するホームセキュリティシステムによって実行される,該住宅機器の状態の監視または操作を行う方法であって,
前記携帯装置において,あらかじめ記憶された,該携帯装置の所有者または該携帯装置に割り当てられた加入者識別子および該携帯装置の入力部により入力された前記住宅機器の監視または操作のコマンドを無線信号により前記セキュリティ装置に送信するとともに,あらかじめ記憶された,前記ワイヤレス認証局により該所有者に発行される登録者識別子を無線信号により前記ワイヤレス認証装置に送信し,
前記ワイヤレス認証装置において,前記携帯装置により送信された前記登録者識別子を受信し,
前記ワイヤレス認証装置において,前記受信した前記登録者識別子と,あらかじめ記憶された,前記ワイヤレス認証局により登録された登録者の登録者識別子とを比較し,比較の結果,両登録者識別子が一致する場合に,あらかじめ記憶された,該登録者識別子に対応する登録者の認証データを前記通信ネットワークを介して前記セキュリティ装置に送信し,
前記セキュリティ装置において,前記携帯装置により送信された前記加入者識別子および前記コマンドを受信し,
前記セキュリティ装置において,前記受信した前記加入者識別子と,あらかじめ記憶された,提供するセキュリティサービスに加入した加入者の加入者識別子とを比較し,比較の結果,両加入者識別子が一致し,かつ,前記ワイヤレス認証装置により送信される前記認証データを受信した場合に,前記受信した前記コマンドを前記通信ネットワークを介して前記ホームサーバに送信し,
前記ホームサーバにおいて,前記セキュリティ装置により送信されたコマンドを受信し,
前記ホームサーバにおいて,前記受信した前記コマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信し,
前記住宅機器装置において,前記ホームサーバにより送信された前記コマンドを受信し,
前記住宅機器装置において,前記受信した前記コマンドを実行する,
方法。
【請求項24】
住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置と無線通信を行い,該住宅機器の状態の監視または操作を行う携帯装置であって,
前記住宅機器の監視または操作のコマンドを入力する入力部と,
該携帯装置の識別子および前記住宅機器装置の識別子を記憶する記憶部と,
前記住宅機器装置から無線信号により送信された住宅機器装置の識別子を受信する受信部と,
前記受信部により受信された前記住宅機器装置の識別子と,前記記憶部に記憶された前記住宅機器装置の識別子とを比較する比較部と,
前記比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子と,前記入力部により入力された前記コマンドとを前記住宅機器装置に無線信号により送信する送信部と,
を備えている携帯装置。
【請求項25】
住宅に設けられた住宅機器に接続される住宅機器装置がホームネットワークを介して接続されるホームサーバと無線通信を行い,該住宅機器の状態の監視または操作を行う携帯装置であって,
前記住宅機器の監視または操作のコマンドを入力する入力部と,
該携帯装置の識別子および前記ホームサーバの識別子を記憶する記憶部と,
前記ホームサーバから無線信号により送信されたホームサーバの識別子を受信する受信部と,
前記受信部により受信された前記ホームサーバの識別子と,前記記憶部に記憶された前記ホームサーバの識別子とを比較する比較部と,
前記比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子と,前記入力部により入力された前記コマンドとを前記ホームサーバに無線信号により送信する送信部と,
を備えている携帯装置。
【請求項26】
住宅に設けられた住宅機器に接続され,携帯装置からの指令に従って該住宅機器の状態の監視または操作を行う住宅機器装置であって,
該住宅機器装置の識別子および前記携帯装置の識別子を記憶する記憶部と,
前記記憶部に記憶された前記住宅機器装置の識別子を無線信号により送信する送信部と,
前記携帯装置から送信された携帯装置の識別子およびコマンドを受信する受信部と,
前記受信部により受信された前記携帯装置の識別子と,前記第2記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子とを比較する比較部と,
前記比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記第2受信部により受信された前記コマンドを実行する実行部と,
を備えている住宅機器装置。
【請求項27】
住宅に設けられた住宅機器に接続された住宅機器装置にホームネットワークを介して接続され,携帯装置からの指令に従って該住宅機器の状態の監視または操作を行うホームサーバであって,
該ホームサーバの識別子および前記携帯装置の識別子を記憶する記憶部と,
前記記憶部に記憶された前記ホームサーバの識別子を無線信号により送信する送信部と,
前記携帯装置から無線信号により送信された携帯装置の識別子と,前記住宅機器の監視または操作のコマンドとを受信する受信部と,
前記受信部により受信された前記携帯装置の識別子と,前記記憶部に記憶された前記携帯装置の識別子とを比較する比較部と,
前記比較部による比較の結果,両識別子が一致する場合に,前記受信部により受信された前記コマンドを前記ホームネットワークを介して前記住宅機器装置に送信する送信部と,
を備えているホームサーバ。
【請求項28】
住宅に設けられた住宅機器に接続された住宅機器装置とホームネットワークを介して接続されるホームサーバに,通信ネットワークを介して接続され,携帯装置からの指令に基づいて前記住宅機器の状態の監視または操作を行うセキュリティ装置であって,
提供するホームセキュリティサービスに加入した加入者の加入者識別子を記憶する第1記憶部と,
前記携帯装置から無線信号により送信された,該携帯装置の所有者または該携帯装置に割り当てられた加入者識別子と,前記住宅機器の監視または操作のコマンドとを受信する第1受信部と,
前記受信部により受信された加入者識別子と,前記記憶部に記憶された加入者識別子とを比較する第1比較部と,
前記比較部による比較の結果,両加入者識別子が一致する場合に,前記受信部により受信された前記コマンドを前記通信ネットワークを介して前記ホームサーバまたは住宅機器装置に送信する送信部と,
を備えているセキュリティ装置。
【請求項29】
請求の範囲第28項において,
ワイヤレス認証局により登録された登録者の登録者識別子および該登録者の認証データを記憶する第2記憶部と,
前記携帯装置から無線信号により送信された,該携帯装置の所有者または該携帯装置の登録者識別子を受信する第2受信部と,
前記第2受信部により受信された前記登録者識別子と,前記第2記憶部に記憶された前記登録者識別子とを比較する第2比較部と,
前記第2比較部による比較の結果,両登録者識別子が一致する場合に,該登録者識別子に対応する登録者の認証データを発行する発行部と,
をさらに備え,
前記送信部は,前記比較部による比較の結果,両加入者識別子が一致し,かつ,前記発行部により前記認証データが発行された場合に,前記コマンドを送信する,
セキュリティ装置。

【国際公開番号】WO2004/086328
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【発行日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−569921(P2004−569921)
【国際出願番号】PCT/JP2003/003573
【国際出願日】平成15年3月25日(2003.3.25)
【出願人】(505285504)
【出願人】(505285526)
【Fターム(参考)】