説明

半導体装置

【課題】MOSFETの耐圧を向上させる。
【解決手段】半導体基板上に形成された平面形状が円形の給電部1pと給電部1pを中心としたリング状のガードリング領域1gとの間に、給電部1pを中心として放射状に延在するゲート電極G1を給電部1pを中心とする円周上に並べて複数配置し、前記円周上で隣り合うゲート電極G1同士の間にソース領域S1またはドレイン領域D1を形成する。これにより、ゲート電極G1の下部のウエルとソース領域S1とドレイン領域D1との間に寄生バイポーラトランジスタが形成されることを防ぐ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、特に、相対的に高い耐圧を必要とする半導体装置に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開平5−218406号公報)には、平面的にリング状に形成されたゲート電極と、ゲート電極の内側および外側のシリコン基板に形成されたソース・ドレイン電極とを有するMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を形成することが記載されている。ただし、特許文献1には、半導体基板またはウエルに給電するための給電部に関する記載はない。
【0003】
特許文献2(特開平7−176625号公報)には、平面的に矩形の形状を有するゲート電極と、ゲート電極の内側および外側のシリコン基板に形成されたソース・ドレイン電極を有するMOSFETを形成することが記載されている。特許文献2では、半導体基板またはウエルに給電するための給電部が矩形のMOSFETの外側のシリコン基板に形成されており、矩形のMOSFETの内側に給電部が形成されている旨の記載または示唆は無い。
【0004】
特許文献3(特開平10−214971号公報)には、平面的にリング状に形成されたゲート電極と、ゲート電極の内側および外側のシリコン基板に形成されたソース・ドレイン電極とを有するMOSFETを形成することが記載されている。特許文献3では、半導体基板またはウエルに給電するための給電部がリング状のMOSFETの外側のシリコン基板に形成されており、リング状のMOSFETの内側に給電部が形成されている旨の記載または示唆は無い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−218406号公報
【特許文献2】特開平7−176625号公報
【特許文献3】特開平10−214971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非接触で使用されるICカードでは、ICカード内のコイルで発生する高い電圧で駆動する高耐圧MOSFETが用いられている。このような高耐圧MOSFETでは、素子の耐圧を高める方法として、高耐圧MOSFETが形成されている領域の近傍に、半導体基板(ウエル)の電位を制御するための給電部を設け、半導体基板(ウエル)に所定の電位供給することで半導体基板の電界を弱めることが考えられる。このようなウエルへの給電方法の一つとして、高耐圧MOSFETが形成されている領域の周囲を平面的に囲む導体からなるガードリング領域を形成し、高耐圧MOSFETが形成されている半導体基板の電界を弱めることが考えられる。
【0007】
半導体基板上の一方向に延在するゲート電極を有し、その両側の半導体基板の上面にソース・ドレイン領域を有する高耐圧MOSFETでは、ゲート電極のゲート長方向に並んで配置された複数の高耐圧MOSFETを囲むようにガードリング領域を形成することが考えられる。
【0008】
この場合、ガードリング領域(給電部)に比較的近い領域の高耐圧MOSFETはウエルの電界が緩和されて高い耐圧を得ることができるが、ガードリング領域(給電部)から比較的遠い位置に配置された高耐圧MOSFETは、ウエルの抵抗値に起因して基板電圧が浮く(ガードリング領域の給電部と絶縁される)ことによりウエルの電界が強まり、ソース−ドレイン間の耐圧が弱まる問題がある。
【0009】
すなわち、例えばガードリング領域の中央部に形成された高耐圧MOSFETは、ガードリング領域から独立した電位を有するウエルと、ソース領域およびドレイン領域とが寄生バイポーラトランジスタのような動作をするため、ソース−ドレイン間に電流が流れやすくなり、耐圧が極端に低下してしまう。
【0010】
本発明の目的は、半導体装置の耐圧を向上させることにある。
【0011】
本発明の前記の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0013】
本発明の好ましい一実施の形態である半導体装置は、
半導体基板の主面に形成され、前記半導体基板に所定の電位を供給する第1給電部と、
前記半導体基板の主面に、前記第1給電部を中心として環状に形成された、前記半導体基板に所定の電位を供給する第2給電部と、
前記第1給電部および前記第2給電部の間の前記半導体基板の主面に、前記第1給電部を中心とした円周上に形成された電界効果トランジスタと、
を有し、
前記第1給電部と前記電界効果トランジスタとの間に第1素子分離領域が形成され、前記電界効果トランジスタと前記第2給電部との間に第2素子分離領域が形成されているものである。
【発明の効果】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0015】
上記した本発明の好ましい一実施の形態によれば、半導体装置の耐圧を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態1である半導体装置の平面レイアウトである。
【図2】図1に示す半導体装置のA−A線における断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1である半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図4】図3に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図5】図4に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図6】図4に続く半導体装置の製造方法を示す平面レイアウトである。
【図7】図5に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図8】図7に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図9】図8に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図10】図9に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図11】図9に続く半導体装置の製造方法を示す平面レイアウトである。
【図12】図10に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図13】図12に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図14】図13に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図15】図14に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図16】本発明の実施の形態1である半導体装置の平面レイアウトである。
【図17】本発明の実施の形態1である半導体装置の変形例を示す平面レイアウトである。
【図18】本発明の実施の形態1である半導体装置の変形例を示す平面レイアウトである。
【図19】本発明の実施の形態1である半導体装置の変形例を示す平面レイアウトである。
【図20】本発明の実施の形態2である半導体装置の平面レイアウトである。
【図21】図20に示す半導体装置のB−B線における断面図である。
【図22】本発明の実施の形態2である半導体装置の変形例を示す平面レイアウトである。
【図23】本発明の実施の形態2である半導体装置の変形例を示す平面レイアウトである。
【図24】本発明の実施の形態3である半導体装置の平面レイアウトである。
【図25】比較例を示す平面レイアウトである。
【図26】図25に示す半導体装置のC−C線における断面図である。
【図27】図25に示す半導体装置のD−D線における断面図である。
【図28】図25に示す半導体装置のE−E線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なときを除き、同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
【0018】
なお、以下の実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするために部分的にハッチングを付す場合がある。
【0019】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態による半導体装置の一例を図1および図2を用いて説明する。図1は半導体基板上に電界効果トランジスタであるMOSFETを有する半導体装置の一部を平面的に示す平面レイアウトである。図2は、図1に示す半導体装置のA−A線における断面図である。ここでは、高耐圧MOSFETはnチャネル型のFETであるものとする。なお、図2に示すように、半導体基板SB上にはサイドウォール9、シリサイド層10、ストッパ絶縁膜11、層間絶縁膜12、ストッパ絶縁膜14、層間絶縁膜15および金属配線16が形成されているが、図1ではこれらの構造体の図示は省略している。また、図1では図を分かりやすくするために、フィールド領域である素子分離領域4a、4bおよび4cにハッチングを付して示している。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態の半導体装置は半導体基板SB(図2参照)を有し、半導体基板SBの上面には、リング状(環状)に形成された導電部からなるガードリング領域(給電部)1gが形成され、リング状のガードリング領域1gの中央の半導体基板SBの上面には、ガードリング領域1gと同様に導電部である給電部1pが形成されている。ガードリング領域1gと給電部1pとの間の半導体基板SB上には、給電部1pを中心として放射状に延在する複数のゲート電極G1が形成されている。ここでは、給電部1pは平面的に円形の形状を有しているものとするが、円形以外の形状であっても構わない。
【0021】
複数のゲート電極G1は給電部1pの周囲を囲む円周上に並んで形成されており、隣り合うゲート電極G1同士の間の半導体基板SBの上面には、n型の不純物(例えばP(リン))が導入された半導体領域であるソース領域S1またはドレイン領域D1が形成されている。すなわち、それぞれのゲート電極G1の両側の半導体基板SBの上面の一方にはソース領域S1が形成され、もう一方にはドレイン領域D1が形成されている。
【0022】
本実施の形態の高耐圧MOSFETMnは、ゲート電極G1と、ゲート電極G1の両側の半導体基板SBの上面に形成されたソース領域S1およびドレイン領域D1とを有している。隣り合う高耐圧MOSFETMnは、それぞれを構成するソース領域S1またはドレイン領域D1を共有している。すなわち、一つのドレイン領域D1または一つのソース領域S1は給電部1pを中心とした円周上の隣り合うゲート電極G1同士の間の半導体基板SBの上面に形成されている。つまり、ガードリング領域1gと給電部1pとの間の半導体基板SBの上面には、給電部1pを中心とした円周上にソース領域S1とドレイン領域D1とが交互に並んで配置されており、隣り合うソース領域S1とドレイン領域D1との間の半導体基板SB上にはゲート電極G1が形成されている。したがって、高耐圧MOSFETMnは、給電部1pを中心とする円周上に複数並んで配置されている。
【0023】
給電部1pを中心とした半導体基板SB(図示しない)の主面に沿う放射状の方向において、ゲート電極G1のゲート幅の長さは、そのゲート電極G1の隣に形成されているソース領域S1およびドレイン領域D1のいずれの長さよりも長く、それぞれのゲート電極G1の延在方向の両端部の両側の半導体基板SBの上面にはソース領域S1もドレイン領域D1も形成されておらず、素子分離領域(フィールド領域)が形成されている。つまり、ゲート電極G1の一部はソース領域S1とドレイン領域D1との間の半導体基板SB上に配置されているが、ゲート電極G1の端部はその三方向を素子分離領域4bに囲まれた位置の半導体基板SB上に配置されている。このとき、ゲート電極G1の両端部の一方は素子分離領域4aの直上に位置し、ゲート電極G1の両端部のもう一方は素子分離領域4bの直上に位置する。
【0024】
また、ゲート電極G1、ソース領域S1およびドレイン領域D1と給電部1pとの間の半導体基板SBの上面にはリング状の素子分離領域4aが形成されており、同様に、ソース領域S1およびドレイン領域D1とガードリング領域1gとの間およびリング状のガードリング領域1gの外側の半導体基板SBの上面にも、素子分離領域4b、4cがそれぞれ形成されている。なお、図1ではガードリング領域1gの外側にリング状の素子分離領域4cを示しているが、4cはリング状ではなく、ガードリング領域1gの外周に接してガードリング領域1gを囲んでいれば、他の平面形状を有していても構わない。
【0025】
図2の断面図に示すように、ゲート電極G1は半導体基板SBの主面上にゲート絶縁膜5を介して形成されており、ゲート電極G1、ソース領域S1およびドレイン領域D1を有する高耐圧MOSFETMnの下部の半導体基板SBにはn型の不純物(例えばP(リン))が導入されたウエルNsと、p型の不純物(例えばホウ素(B))が導入されたウエル6とが形成されている。ウエルNsはウエル6よりも深い接合深さに形成されている。ウエルNsを形成することにより、ウエル6の電位をより容易に、より効果的に制御することが可能となる。また、ウエルNsを形成することにより、他のMOSFETであって高耐圧MOSFETMnよりも低い電圧で駆動するMOSFET(図示しない)の下部のウエルと高耐圧MOSFETMnの下部のウエル6とを分離することができる。
【0026】
ソース領域S1は、n型の不純物(例えばP(リン))が比較的高濃度で導入された低抵抗の拡散層8sと、n型の不純物(例えばP(リン))が拡散層8sよりも低濃度で導入された、拡散層8sよりも高抵抗なエクステンション領域7sとにより構成されている。同様に、ドレイン領域D1は、n型の不純物(例えばP(リン))が比較的高濃度で導入された低抵抗の拡散層8dと、n型の不純物(例えばP(リン))が拡散層8dよりも低濃度で導入された、拡散層8dよりも高抵抗なエクステンション領域7dとにより構成されている。エクステンション領域7s、7d、拡散層8sおよび8dはいずれも半導体基板SBの上面に形成されており、ここでは、エクステンション領域7s、7dは、拡散層8s、8dよりも深い接合深さで形成されている。このように、拡散層8s、8dとウエル6との間に低濃度で高抵抗のエクステンション領域7s、7dを配置することで、拡散層8s、8dとウエル6との間の電界を緩和し、耐圧を向上するためである。したがって、拡散層8s、8dとウエル6との間に高い耐圧を必要とせず、耐圧が容易に保てるような場合は、拡散層8s、8dの接合深さをエクステンション領域7s、7dよりも深く形成しても構わない。
【0027】
ゲート電極G1の両側の側壁には、例えば酸化シリコン膜を主に含むサイドウォール9が形成されており、拡散層8s、8d、ゲート電極G1および給電部1pの上面には、ニッケルシリサイド膜などからなるシリサイド層10が形成されている。ゲート電極G1、サイドウォール9およびシリサイド層10を含む半導体基板SBの主面上にはストッパ絶縁膜11が形成され、ストッパ絶縁膜11上には層間絶縁膜12が形成されている。層間絶縁膜12およびストッパ絶縁膜11上には、層間絶縁膜12の上面からシリサイド層10に達するコンタクトホール13aが形成され、コンタクトホール13aの内部には、ゲート電極G1、ソース領域S1、ドレイン領域D1、給電部1pおよびガードリング領域1gのそれぞれに所定の電位を供給するための導体からなるコンタクトプラグ13が形成されている。
【0028】
層間絶縁膜12上には、ストッパ絶縁膜14を介して層間絶縁膜15が形成されており、層間絶縁膜15およびストッパ絶縁膜14は、層間絶縁膜15の上面から層間絶縁膜12に達する配線溝16aを有しており、配線溝16a内には、それぞれのコンタクトプラグ13と電気的に接続された金属配線16が形成されている。
【0029】
なお、図1のA−A線はゲート電極G1上のコンタクトプラグ13と平面的に重なっていないため、図2に示す断面図にはゲート電極G1上のコンタクトホール13aおよびコンタクトプラグ13は示されていない。
【0030】
また、図1では、拡散層8dの輪郭を破線で示している。図1および図2に示すように、拡散層8dは拡散層8sよりもゲート電極G1から離れた位置に形成されている。これは、ゲート電極G1のゲート長方向におけるエクステンション領域7dの長さを長くすることで、ゲート電極G1の下部のウエル6と拡散層8dとの間の抵抗値を高めることにより、ゲート電極G1および拡散層8d間、ならびにウエル6および拡散層8d間のそれぞれにおいて耐圧を高め、リーク電流が発生することを防ぐためである。本実施の形態の高耐圧MOSFETMnでは、ソース領域S1よりもドレイン領域D1の方が高い電圧が印加され、より高い耐圧を必要とするので、図2に示すように、ゲート電極G1からの距離は、拡散層8dの方が拡散層8sよりも遠い。また、拡散層8sのゲート電極G1に近い方の端部は、サイドウォール9の側壁であってゲート電極G1に接していない側壁の直下の近傍に位置しているが、拡散層8dのゲート電極G1に近い方の端部は、サイドウォール9の側壁であってゲート電極G1に接していない側壁の直下の近傍よりもゲート電極G1から離れた位置にある。
【0031】
また、図1に示すように、ゲート電極G1、ソース領域S1、ドレイン領域D1、給電部1pおよびガードリング領域1gのそれぞれの上部には、コンタクトプラグ13が複数形成されている。ただし、図2に示すように、エクステンション領域7s、7dのそれぞれの上部にはコンタクトプラグ13は形成されていない。また、ソース領域S1とドレイン領域D1との間の領域のゲート電極G1上にはコンタクトプラグ13は形成されておらず、ゲート電極G1に所定の電位を供給するコンタクトプラグ13はゲート電極G1の端部の上部に配置されている。ここでは、ゲート電極G1に所定の電位を供給するコンタクトプラグ13は、素子分離領域4bの直上にゲート電極G1を介して形成されているが、コンタクトプラグ13は素子分離領域4aの直上にゲート電極G1を介して形成されていても構わない。
【0032】
上記のように、ソース領域S1とドレイン領域D1との間の領域のゲート電極G1上にコンタクトプラグ13を配置せず、ゲート電極G1の端部上にコンタクトプラグ13を設けている。これは、図2に示すコンタクトホール13aおよびコンタクトプラグ13を形成する工程において、コンタクトホール13aを形成するエッチング処理によってゲート電極G1およびその下部のゲート絶縁膜5までエッチングされ、コンタクトプラグ13が高耐圧MOSFETMnのチャネル領域(ソース領域S1とドレイン領域D1との間のウエル6)と直接導通することを防ぐためである。ソース領域S1とドレイン領域D1との間のチャネル領域が高耐圧MOSFETMnに所定の電位を供給するコンタクトプラグ13と電気的に接続された場合、高耐圧MOSFETMnを正常に動作させることができなくなる。
【0033】
また、ガードリング領域1g上のコンタクトプラグ13は、リング状のガードリング領域1gの一または複数の領域に偏って配置されているのではなく、ガードリング領域1g上にほぼ均等に、密に多数配置されている。
【0034】
図1に示す半導体装置の平面での各部のサイズとしては、給電部1pの中心を通る線上において、例えば、円形の給電部1pの半径は1μm、給電部1pの端部から最も近いソース領域S1またはドレイン領域D1までの距離は2μm、ソース領域S1またはドレイン領域D1の幅は10μm、ソース領域S1またはドレイン領域D1の外周部からガードリング領域1gの内周部までの距離を2μm、ガードリング領域1gの幅を2μmとして設計できる。すなわち、この場合、一つのガードリング領域1gとその内側の複数の高耐圧MOSFETMnを含む素子は、給電部1pの中心からガードリング領域1gの外周までの半径が例えば17μmとなるため、平面的に半径17μm程度の円形の形状を有するものとなる。
【0035】
次に、本実施の形態のMOSFETおよび半導体基板の給電部の効果について説明する。
【0036】
まず、比較例として、MOSFETを一方向に複数並べて配置し、その周囲をガードリング領域で囲んだ場合の半導体装置について、図25および図26を用いて説明する。図25は比較例である半導体装置の平面レイアウトである。図26は図25のC−C線における半導体装置の断面図である。
【0037】
図25に示すように、比較例の半導体装置では、半導体基板SB(図26参照)上に、半導体基板の主面に沿う方向に延在するゲート電極Goが、ゲート電極Goのゲート長方向(ゲート電極Goが延在する方向に直交する方向)に複数並んで配置されている。ゲート電極Goの両側の半導体基板の主面にはn型の半導体領域であるソース領域Soおよびドレイン領域Doがそれぞれ形成されており、前記ゲート長方向において、ソース領域Soとドレイン領域Doとは交互に配置されており、それぞれのソース領域Soとドレイン領域Doとの間にゲート電極Goが配置されている。つまり、ゲート電極Goは隣り合うゲート電極Goとソース領域Soまたはドレイン領域Doを共有している。ゲート電極Goおよびその両側のソース領域Soおよびドレイン領域Doは高耐圧MOSFETMoを構成しており、前記ゲート長方向に複数の高耐圧MOSFETMoが並んで配置されている。
【0038】
複数の高耐圧MOSFETMoは、n型の不純物(例えばP(リン))が導入されたウエルNsを有する半導体基板SB(図26参照)の上面に形成された素子分離領域4oに囲まれており、さらにその周囲をガードリング領域5gに囲まれている。ガードリング領域5gは半導体基板の上面に形成されたp型の半導体領域であり、高耐圧MOSFETMoの下部のウエル6o(図26参照)の電位を制御する目的でも設けられ、一方向に複数並ぶ高耐圧MOSFETMoを囲むために矩形の形状を有している。矩形のガードリング領域5gの角部およびその対角の角部の近傍の上面上にはガードリング領域5gに電位を供給するコンタクトプラグ13が形成形成されている。
【0039】
ここで、比較例として図25に示す半導体装置において、矩形のガードリング領域5gの内側には、ウエル6o(図26参照)の電位を制御するための給電部は設けられていない。すなわち、高耐圧MOSFETMoとガードリング領域5gとの間または高耐圧MOSFETMo同士の間などには、半導体基板に電位を供給する給電部が形成されていない。
【0040】
このような半導体装置を動作させ、ドレイン領域Doに例えば18V程度の高い電圧を印加すると、図26に示すドレイン領域Doとウエル6oとの間に高い電位差が生じ、ドレイン領域Doとウエル6oとの間にリーク電流が流れる虞がある。これを防ぐためにp型のウエル6oの不純物濃度を低くし、ウエル6oをさらに高抵抗にした場合、ウエル6oの電気抵抗により基板(ウエル6o)の電位が浮いてしまう。つまり、ガードリング領域5gに0Vの電圧を印加して基板(ウエル6o)の電位を0Vにしようとしても、ウエル6oの抵抗値が高いため、高耐圧MOSFETMoの下部のウエル6oには部分的に例えば0.5Vなどの電位が生じてしまう。
【0041】
これにより、図26に示すように、ウエル6o、ソース領域Soおよびドレイン領域Doはバイポーラトランジスタのような動作をする。この寄生バイポーラトランジスタにより、ソース−ドレイン間には容易に電流が流れてしまい、ソース−ドレイン間の耐圧が極端に低くなってしまうため、半導体装置の耐圧が低下する問題がある。
【0042】
このようにガードリング領域5gと高耐圧MOSFETMoの下部のウエル6oとで電位に差が生じる現象は、高耐圧MOSFETMoの直下の領域のウエル6oがガードリング領域5gなどのウエル6oに対する給電部から離れている程生じやすくなる。すなわち、矩形のガードリング領域5gの内側では、特に矩形のガードリング領域5gに囲まれた中央部の高耐圧MOSFETMoの下部のウエル6oにおいて、ガードリング領域5gの電位に対して局所的に電位差が発生しやすい。これは、高耐圧MOSFETMoの直下の領域のウエル6oがガードリング領域5gから離れている程ガードリング領域5gとの間の距離が長くなり、その距離の分だけガードリング領域5gと高耐圧MOSFETMoの直下の領域のウエル6oとの間の抵抗値が高まるためである。
【0043】
すなわち、一方向に並ぶMOSFETを矩形のガードリング領域で囲った半導体装置の場合、一部のMOSFETが所望の耐圧を得られなくなる問題がある。このような問題を回避するために、ガードリング領域から近い位置に高耐圧MOSFETを配置することが考えられるが、その場合、図25に示す比較例よりも少ない数の高耐圧MOSFETを一つの単位として、より小さい矩形のガードリング領域で囲むことになる。その場合、半導体装置においてガードリング領域の占める面積が多くなるため、半導体装置の微細化および半導体素子の高集積化の妨げとなる。
【0044】
これに対し、本実施の形態では、図1に示すように給電部1pを中心として放射状に延在するゲート電極G1を有する複数の高耐圧MOSFETMnをリング状(環状)に並べて配置し、その周囲をリング状のガードリング領域1gにより囲っている。これにより、それぞれの高耐圧MOSFETMnとガードリング領域(給電部)1gとの距離がいずれも均等になるため、局所的に高耐圧MOSFETMnの耐圧が低下することがない。しかし、それだけではガードリング領域1gから高耐圧MOSFETMnまでの距離が長いことは比較例と同様であり、高耐圧MOSFETMnのソース−ドレイン間の耐圧が低下する虞があるため、本実施の形態では、さらに給電部を密に形成するために、リング状に並べられた高耐圧MOSFETMnの中央に、ウエル6(図2参照)に所定の電位を供給する給電部1pを設けている。
【0045】
このように、図25に示した比較例に比べてウエル6の電位を制御するための給電部である給電部1pおよびガードリング領域1gが密に形成されるため、給電部1pと高耐圧MOSFETMnとの距離が近くなる。したがって、高耐圧MOSFETMnの下部のウエル6の電位がガードリング領域1gおよび給電部1pの電位と異なる電位となることを防ぐことで図26に示す寄生バイポーラトランジスタが形成されることを防ぎ、高耐圧MOSFETMnの耐圧を高めることができる。つまり、図2に示すドレイン領域D1とウエル6との間にリーク電流が流れることを防ぐためにウエル6の不純物濃度を下げて高抵抗化したとしても、高耐圧MOSFETMnの近傍に密にガードリング領域1gおよび給電部1pが形成されているため、ウエル6の電位が浮くことを防ぐことができ、ソース領域S1とドレイン領域D1との間の耐圧を高めることができる。
【0046】
なお、図25に示す比較例では、ガードリング領域5g上の特定の領域に偏ってコンタクトプラグ13が配置されているのに対し、本実施の形態の半導体装置では、図1に示すようにガードリング領域1g上には、ほぼ均一にコンタクトプラグ13が配置されているため、ガードリング領域1gの全体に均一に電位を供給することができる。また、ガードリング領域1g上にはコンタクトプラグ13が密に形成されているため、比較例のように一または複数の領域に偏ってコンタクトプラグ13を配置する場合に比べて用意にガードリング領域1gに電位を供給することができる。
【0047】
次に、本実施の形態の半導体装置の製造方法について、図3〜図15を用いて説明する。図3〜図5、図7〜図10および図12〜図15は本実施の形態の半導体装置の製造工程中の断面図であり、図1のA−A線における断面と同じ位置の断面を示している。図6および図11は本実施の形態の半導体装置の製造工程中の平面レイアウトである。
【0048】
まず、図3に示すように、例えば1〜10Ωcm程度の比抵抗を有するp型の単結晶シリコンなどからなる半導体基板(半導体ウエハ)SBを準備する。続いて、半導体基板SBの主面に素子分離領域4a、4bおよび4cを形成する。素子分離領域4a、4bおよび4cは酸化シリコンなどの絶縁体からなり、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法などにより形成される。例えば、半導体基板SBの上面に形成された溝(素子分離溝)1aに埋め込まれた絶縁膜により、素子分離領域4a、4bおよび4cを形成することができる。ここで、素子分離領域4aおよび4bは、それぞれ平面的に同心円状に配置されたリング状の領域として形成される(図6参照)。
【0049】
その後、熱処理により半導体基板SBの上面に酸化シリコン膜を形成する。続いて、半導体基板SBの上面にn型のウエルNsを形成した後、p型のウエル6を形成する。このとき、ウエルNsは、例えばリン(P)などのn型の不純物を半導体基板SBの主面にイオン注入することなどによって形成される。ウエル6は、例えばホウ素(B)などのp型の不純物を半導体基板SBの主面にイオン注入することなどによって形成される。なお、フォトリソグラフィ技術を用いて、高耐圧MOSFETを形成する領域とその他の給電部などを形成する領域とで、不純物の濃度を変えて打ち分けることも可能である。前記酸化シリコン膜はスルー膜として、ウエル6などを形成する工程でのイオン注入の際に、半導体基板SBの上面に打ち込まれるイオンにより半導体基板SBの上面がダメージを受けることを防ぐ働きを有する。
【0050】
続いて、ウェットエッチングにより、前記酸化シリコン膜を除去する。この際、半導体基板SBの上面の酸化シリコン膜が除去されるが、素子分離領域4a〜4cも主に酸化シリコン膜からなるため、このウェットエッチング工程により素子分離領域4a〜4cの上面の一部が除去される。したがって、素子分離領域4a〜4cの上面はウエル6が形成された半導体基板SBの最も高い上面よりも低くなり、素子分離領域4a〜4cの形成されている領域だけ半導体基板SBの主面が凹むような構成となる。つまり、素子分離領域4a〜4cのそれぞれの端部には、素子分離領域4a〜4cよりも高い位置に上面を有する半導体基板SBとの界面近傍において段差が形成されている。
【0051】
次に、図4に示すように、半導体基板SBの主面上の全面に比較的厚い酸化シリコン膜からなる絶縁膜5aをCVD(Chemical Vapor Deposition:化学的気相成長)法、ウェット酸化法、または熱酸化法により形成した後、CVD法などにより半導体基板SBの主面の全面上に、導体膜であるポリシリコン膜Gaを堆積する。
【0052】
次に、図5に示すように、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチングを用いて、ポリシリコン膜Gaおよび絶縁膜5aを選択的に除去することで、半導体基板SB上に絶縁膜5aからなるゲート絶縁膜5と、ゲート絶縁膜5上に配置されたポリシリコン膜Gaからなるゲート電極G1を形成する。
【0053】
図6には、半導体基板SB(図示しない)上にゲート電極G1を形成した時点での製造工程中の半導体装置の平面レイアウトを示している。図6に示すように、半導体基板SBの上面には同心円のリング状の素子分離領域4a、4bが形成されており、リング形状の素子分離領域4a、4bの中心の位置から半導体基板SBの主面に沿って放射状に延びる方向に延在するゲート電極G1が複数形成されている。ゲート電極G1はリング状の素子分離領域4a、4bの中心部を中心とした円周上に並んで複数配置されている。前記中心部から放射状に延在して設けられた各ゲート電極G1の延在方向の一方の端部はリング状の素子分離領域4a上に配置され、ゲート電極G1のもう一方の端部は他のリング状の素子分離領域4b上に配置されている。
【0054】
次に、図7に示すように、半導体基板SBの主面にn型の不純物(例えばP(リン))をイオン注入することにより、半導体基板SBの主面にn型の半導体領域であるエクステンション領域7s、7dを形成する。この工程では、フォトリソグラフィ技術により、高耐圧MOSFETMnが形成される領域以外の領域をフォトレジスト膜により覆った状態でn型の不純物(例えばP(リン))を半導体基板SBの主面に導入するため、ゲート電極G1の近傍の半導体基板SBの上面のみにエクステンション領域7s、7dが形成される。すなわち、このイオン注入工程によりイオンが打ち込まれるのは、素子分離領域4aと素子分離領域4bとの間の領域のみである。
【0055】
次に、図8に示すように、例えばCVD法により半導体基板SBの主面上の全面に酸化シリコン膜からなる絶縁膜を形成(堆積)した後、異方性エッチングにより前記絶縁膜を一部除去してエクステンション領域7s、7dの上面を露出させることにより、ゲート電極G1の両側の側壁に前記絶縁膜からなるサイドウォール9を形成する。なお、このサイドウォール9は、例えば酸化シリコン膜、窒化シリコン膜および酸化シリコン膜を順次CVD法などにより形成した積層構造を有する絶縁膜により形成しても構わない。
【0056】
次に、図9に示すように、高耐圧MOSFETを形成する領域以外の領域と、エクステンション領域7dの上面の一部をフォトレジスト膜により覆い、前記フォトレジスト膜をマスクとして半導体基板SBの上面にn型の不純物(例えばAs(ヒ素))を相対的に高い濃度でイオン注入することにより、半導体基板SBの主面にn型の半導体領域である拡散層8s、8dを形成する。その後、フォトレジスト膜をアッシングにより除去する。拡散層8s、8dはエクステンション領域7s、7dよりも高い不純物濃度を有しているため、エクステンション領域7s、7dよりも高い導電率を有している。
【0057】
このときフォトレジスト膜で覆うエクステンション領域7dの一部の領域は、半導体基板SBの主面においてゲート電極G1およびサイドウォール9から露出しているエクステンション領域7dの上面の、ゲート電極G1のゲート長方向の端部であってサイドウォール9と接している領域である。すなわち、平面的にサイドウォール9に接している領域のエクステンション領域7dの上面を前記フォトレジスト膜により覆い、平面的にサイドウォール9から離れている領域のエクステンション領域7dの上面を前記フォトレジスト膜から露出させる。この状態で、上述したようにイオン注入を行うことで、半導体基板SBの上面のサイドウォール9から離れた位置に拡散層8dを形成することができる。
【0058】
この場合、サイドウォール9をマスクとして形成された拡散層8sからゲート電極G1までの距離よりも、前記フォトレジスト膜をマスクとして形成された拡散層8dからゲート電極G1までの距離の方が長くなる。このように拡散層8dをサイドウォール9およびゲート電極G1から離れた位置に配置し、拡散層8dとゲート電極G1の直下のウエル6までの距離を長くすることにより、拡散層8dからゲート電極G1の直下のウエル6までの間のエクステンション領域7dの長さを長くし、エクステンション領域7dの抵抗値を高めることで、ドレイン−ウエル間、ドレイン−ゲート間、およびドレイン−ソース間のそれぞれの耐圧を高めることができる。
【0059】
なお、上述のように、拡散層8dをサイドウォール9およびゲート電極G1から離れた位置に形成することは、必ずしも必要ではない。すなわち、拡散層8dを拡散層8sと同様に、サイドウォール9に対して自己整合的に形成してもよい。
【0060】
拡散層8s、8dはゲート電極G1の両側の半導体基板SBの上面に形成されるが、フォトレジスト膜が形成されているその他の領域の半導体基板SBの上面には形成されない。ここでは、拡散層8s、8dは、隣接するエクステンション領域7s、7dのそれぞれよりも浅い接合深さで形成する。これにより、低抵抗な拡散層8s、8dと半導体基板SBとの間に、各拡散層よりも高抵抗なエクステンション領域7s、7dをそれぞれ介在させることで、拡散層8s、8dと半導体基板SBと間の耐圧を高めることができる。
【0061】
なお、本実施の形態では拡散層8s、8dの接合深さをエクステンション領域7s、7dのそれぞれよりも浅い接合深さで形成しているが、拡散層8s、8dと半導体基板SBとの耐圧が確保できるのであれば、拡散層8s、8dの接合深さをエクステンション領域7s、7dのそれぞれよりも深い接合深さで形成して形成しても構わない。
【0062】
以上の工程により、半導体基板SB上には、ゲート電極G1と、エクステンション領域7sおよび拡散層8sからなるソース領域S1と、エクステンション領域7dおよび拡散層8dからなるドレイン領域D1とを有する高耐圧MOSFETMnが複数形成される。複数のゲート電極G1は平面的にリング状に並べて配置されており、それぞれのゲート電極G1の両側の半導体基板SBの上面にソース領域S1およびドレイン領域D1が形成される。ソース領域S1およびドレイン領域D1はいずれも二つのゲート電極G1に挟まれる領域の半導体基板SBの上面に形成されるため、隣り合う高耐圧MOSFETMn同士はソース領域S1またはドレイン領域D1を共有している。複数の高耐圧MOSFETMnは、それぞれの高耐圧MOSFETMnを構成するゲート電極のゲート幅方向の延長線が交わる点を中心とした円周上に並べて配置されている。
【0063】
次に、図10に示すように、高耐圧MOSFETMnをフォトレジスト膜により覆い、前記フォトレジスト膜をマスクとして半導体基板SBの上面にp型の不純物(例えばB(ホウ素))を相対的に高い濃度でイオン注入することにより、半導体基板SBの主面にp型の半導体領域であるガードリング領域1gおよび給電部1pを形成する。その後、フォトレジスト膜をアッシングにより除去する。このとき、ゲート電極G1、エクステンション領域7s、7dおよび拡散層8s、8dはフォトレジスト膜により覆われているため、p型の不純物(例えばB(ホウ素))は導入されない。すなわち、p型の不純物(例えばB(ホウ素))が導入されるのはリング状の平面形状を有する素子分離領域4aの内側の半導体基板SBの上面と、素子分離領域4bと素子分離領域4cとの間の半導体基板SBの上面のみである。
【0064】
ここで、ガードリング領域1gおよび給電部1pが形成された製造工程中の半導体装置を図11に示す。図11に示すように、ガードリング領域1gは、リング状に複数配置されたゲート電極G1よりも外側の領域にリング状の素子分離領域4bを介してリング状に形成されている。また、給電部1pは、リング状に複数配置されたゲート電極G1よりも内側の領域にリング状の素子分離領域4aを介して形成されており、リング状のガードリング領域1g、素子分離領域4a、4bおよび高耐圧MOSFETMnのそれぞれの輪の中心に位置している。
【0065】
次に、図12に示すように、周知のサリサイドプロセスにより、ガードリング領域1g、給電部1p、ゲート電極G1、拡散層8sおよび8dのそれぞれの表面をシリサイド化し、シリサイド層10を形成する。シリサイド化の手順としては、まず半導体基板SBの上面にCVD法により酸化シリコン膜を堆積し、続いてフォトリソグラフィ技術およびエッチングを用いて、エクステンション領域7dの上面を覆う前記酸化シリコン膜以外の領域の前記酸化シリコン膜を除去する。このとき、拡散層8dでは前記酸化シリコン膜を除去する領域を拡散層8dよりも内側に形成する。すなわち、拡散層8dの上面の端部は前記酸化シリコン膜で覆ったままにし、拡散層8dの上面の中央部のみを前記酸化シリコン膜から露出させる。また、前記酸化シリコン膜が拡散層8s、8d、給電部1p、ガードリング領域1gおよびゲート電極G1では前記酸化シリコン膜がそれぞれの上面を覆わないように前記酸化シリコン膜を加工する。なお、図12では前記酸化シリコン膜の図示を省略している。
【0066】
その後、半導体基板SBの主面の全面上にスパッタリングで金属膜を堆積し、続いて半導体基板SBを熱処理した後、未反応の金属膜をウェットエッチングで除去することで、シリサイド層10を形成する。その後、エクステンション領域7d上の残りの前記酸化シリコン膜をウェットエッチングにより除去する。このとき、上述したように、拡散層8dの上面の端部は前記酸化シリコン膜により覆われていたため、シリサイド層10は拡散層8dの上面の端部には形成されない。シリサイド層10の部材としては、ニッケルシリサイド、コバルトシリサイド、チタンシリサイド、またはプラチナシリサイドを例示することができる。
【0067】
上記シリサイド層10の形成工程において、前記酸化シリコン膜をエクステンション領域7d上に形成するのは、シリサイド層10がエクステンション領域7d上にまで形成されることを防ぐためである。また、拡散層8dの上面の中央部のみを前記酸化シリコン膜から露出させたのは、前記酸化シリコン膜が形成されていない領域にシリサイド層10を形成する際、前記酸化シリコン膜を除去される位置の合わせずれによりエクステンション領域7dの上面にシリサイド層10が形成されることを防ぐためである。この結果、シリサイド層10は平面的に拡散層8dの端部より内側に形成されるため、シリサイド層10がエクステンション領域7dの上面に形成されること防ぐことができ、高耐圧MOSFETMnの耐圧を向上させることができる。
【0068】
次に、図13に示すように、半導体基板SBの主面上の全面に、例えばCVD法により窒化シリコン膜からなるストッパ絶縁膜11および酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜12を順次形成(堆積)する。
【0069】
次に、図14に示すように、層間絶縁膜12の上面からガードリング領域1g、給電部1p、拡散層8sおよび8dのそれぞれの上面に形成されたシリサイド層10に達するコンタクトホール13aを形成する。
【0070】
続いて、コンタクトホール13a内にチタンまたは窒化チタン等の薄いバリア導体膜を形成した後、コンタクトホール13a内にタングステン膜を充填することにより、前記タングステン膜からなるコンタクトプラグ13を形成する。なお、図示していない他の領域では、同工程によって、層間絶縁膜12の上面からゲート電極G1の上部に形成されたシリサイド層10に達するコンタクトホールおよびコンタクトプラグが形成される。
【0071】
次に、図15に示すように、周知の技術であるダマシンプロセスによって、層間絶縁膜12およびコンタクトプラグ13上にストッパ絶縁膜14、層間絶縁膜15および金属配線16を形成することで、図15および図1に示す本実施の形態の半導体装置が完成する。
【0072】
なお、本実施の形態では拡散層8s、8dを形成した後にガードリング領域1gおよび給電部1pを形成しているが、この手順を逆に行っても良い。すなわち、図9を用いて説明した拡散層8s、8dの形成工程の前に、図10を用いて説明したガードリング領域1gおよび給電部1pの形成工程を行っても構わない。
【0073】
前述の通り、本実施の形態の半導体装置の特徴は、図1に示すように高耐圧MOSFETMnをリング状に並べて配置し、それぞれの高耐圧MOSFETMnの下部のウエル6(図2参照)の電位を制御するために、ウエル6への給電部であるガードリング領域1gで複数の高耐圧MOSFETMnの周囲を囲い、さらに、リング状に配置された複数の高耐圧MOSFETMnの中心部にウエル6への給電部1pを設けていることにある。
【0074】
これにより、リング状のガードリング領域1gと、その中心に形成された給電部1pとを介してウエル6の電位を制御することで、ウエル6の電位が上昇することを防ぐことができるため、ドレイン、ソースおよびウエルの間に寄生バイポーラトランジスタが形成されることを防ぎ、高耐圧MOSFETMnのソース−ドレイン間の耐圧を高めることができる。
【0075】
上述したガードリング領域1gに囲まれた複数の高耐圧MOSFETMnおよび給電部1pとガードリング領域1gとを一単位のMOSFETMsとすると、半導体基板SB(図示しない)上には、図16に示すように一単位のMOSFETMsが複数配置されることが考えられる。なお、図16は本実施の形態の半導体装置を示す平面レイアウトである。
【0076】
半導体基板SB(図示しない)上に複数のMOSFETMsをできるだけ密に配置するためには、図16に示すように三つのMOSFETMsのそれぞれの中心を結ぶ線(図16に示す破線)が正三角形を形成するようにMOSFETMsを配置することが望ましい。
【0077】
このように、複数のMOSFETMsをマトリクス状に縦と横とに並べて配置するのではなく、ある第1方向に並べた複数のMOSFETMsの列を複数並べて配置する際、隣り合う第1列と第2列のそれぞれのMOSFETMs同士の中心を結ぶ線が前記第1方向に直交する第2方向に平行にならないように、第1列と第2列とをずらして並べることが望ましい。
【0078】
つまり、給電部1p、高耐圧MOSFETMnおよびガードリング領域1gを有するMOSFETMsは、半導体基板SB(図示しない)の主面において第1方向に延在する列を構成して複数配置されており、前記列は第1方向に直交する第2方向に複数並んで配置されている。隣り合う二つの列の一方の列を構成する一つのMOSFETMsの中心である給電部1pは、隣り合う前記二つの列のもう一方の列を構成する二つのMOSFETMsであって、前記第1方向に隣り合うMOSFETMsのそれぞれの給電部1p同士の中間点から前記第2方向に延在する直線上に配置されている。
【0079】
したがって、隣り合う二つの列の一方の列を構成する一つの給電部1pと、隣り合う二つの列のもう一方の列を構成し、且つ前記第1方向に隣り合う二つの給電部1pとは、一つの正三角形のそれぞれの各頂点に位置するように形成されている。
【0080】
この場合、例えば一つのMOSFETMsの周りを囲むように形成された六つのMOSFETMsの中心は、中央のMOSFETMsを中心とした正六角形のそれぞれの角に配置される。つまり、隣り合うMOSFETMs同士の中心を結ぶ距離を半径とする円をあるMOSFETMsの中心部を中心として描くと、前記円の円周上には六つのMOSFETMsの中心が位置することになる。なお、図16には示していないが、ここではMOSFETMs同士の間の半導体基板の上面には素子分離領域が形成されている。
【0081】
上記のようにMOSFETMsを平面的に正三角形の頂点に位置するように配置することで、MOSFETMsを密に配置し、MOSFETMsをマトリクス状に配置する場合に比べて半導体装置の面積を縮小し、また半導体装置を高集積化することができる。
【0082】
本実施の形態では、一つのリング状に配置された高耐圧MOSFETMnについて説明したが、図17に示すように、さらに複数のリング状に配置された高耐圧MOSFETMnを形成しても良い。図17は本実施の形態の半導体装置の変形例を示す平面レイアウトである。
【0083】
すなわち、リング状のガードリング領域1gの外側にさらにリング状に並べられた高耐圧MOSFETMnを形成し、その周りをガードリング領域2gにより囲んでも良い。例えば、図17に示すように、ガードリング領域1gの外側に素子分離領域4cを介して複数の高耐圧MOSFETMnが給電部1pを中心とする円周上に並んで配置されており、さらにその外側に素子分離領域4dを介してリング状(環状)のガードリング領域2gが形成され、その外側に素子分離領域4eが形成されている構造とすることができる。
【0084】
つまり、給電部1pと、給電部1pを中心として環状に形成されたガードリング領域2gとの間に、給電部1pを中心として環状に形成されたガードリング領域1gが形成され、給電部1pとガードリング領域1gとの間およびガードリング領域1gとガードリング領域2gとの間のそれぞれに高耐圧MOSFETMnを形成しても良い。
【0085】
この場合も、図1に示した半導体装置と同様に、ガードリング領域1gおよび2gに挟まれた高耐圧MOSFETMnはその近傍に密にウエルの給電部であるガードリング領域1gおよび2gが配置されることで、高耐圧MOSFETMnの下部のウエルの電位を制御することを可能とし、高耐圧MOSFETMnのソース−ドレイン間の耐圧を高めることができる。
【0086】
また、図1に示す半導体装置では、リング状に並んで配置され、隣り合う高耐圧MOSFETMn同士がソース領域S1またはドレイン領域D1を共有しているため、それぞれを互いに独立して制御することが難しい。これに対し、一つのガードリング領域1g内の高耐圧MOSFETMnを個別に制御する場合は、図18に示すように、リング状に並んで配置されて隣り合う高耐圧MOSFETMn同士の間に素子分離領域4tを形成すると良い。図18は本実施の形態の半導体装置の変形例を示す平面レイアウトである。
【0087】
すなわち、隣り合う高耐圧MOSFETMn同士で共有しているソース領域S1またはドレイン領域D1を素子分離領域4tにより分割し、前記隣り合う高耐圧MOSFETMn同士がソース領域S1またはドレイン領域D1を共有せず、前記隣り合う高耐圧MOSFETMnのそれぞれが電気的に絶縁されて独立したソース領域S1またはドレイン領域D1を有する構造とする。ここでは、上記のように隣り合う高耐圧MOSFETMn同士の間に素子分離領域4tが形成されている箇所が、給電部1pを中心とする円周上に2箇所形成されているものとする。
【0088】
図18の平面レイアウトに示すように、給電部1pを中心とする円周上に並び、隣り合うゲート電極G1同士の間の半導体基板SB(図示しない)の上面に素子分離領域4tを形成することにより、ガードリング領域1g内の高耐圧MOSFETMnを分割し、それぞれの高耐圧MOSFETMnを個別に動作させることができる。このように隣り合うゲート電極G1同士の間に素子分離領域4tを形成して当該ゲート電極G1同士の間に十分な面積を有するソース領域S1またはドレイン領域D1を形成できない場合、素子分量域を挟むように配置されたそれぞれのゲート電極G1はMOSFETのゲート電極としては機能しないダミーゲート電極となる場合が考えられる。このように、複数の高耐圧MOSFETMnは、給電部1pを中心とする円周上の2箇所の領域に形成された素子分離領域4tによって分割されているが、素子分離領域4tが形成される領域は同円周上において、3箇所以上あっていても構わない。
【0089】
素子分離領域4tは例えば給電部1pを中心として放射状に延在する2本以上のフィールド領域であり、素子分離領域4tの延在方向の一方の端部は素子分離領域4aに接続され、もう一方の端部は素子分離領域4bに接続されている。このため、素子分離領域4aおよび4bは素子分離領域4tを介して一体となっている。
【0090】
また、本実施の形態の半導体装置の変形例を示す平面レイアウトである図19に示すように、リング状に配置されたソース領域S1およびドレイン領域D1のうち、いずれか一つまたは複数のソース領域S1またはドレイン領域D1を、ウエル6(図2参照)の電位を制御するための給電部2pとしても良い。すなわち、給電部1pを中心とする円周上において隣り合うゲート電極G1同士の間に、給電部2pを形成する。図19では、図を分かりやすくするために、給電部であるガードリング領域1g、給電部1pおよび給電部2pにハッチングを付して示している。
【0091】
この場合、給電部2pはn型の半導体領域ではなく、ガードリング領域1gおよび給電部1pと同じ工程で形成されたp型の半導体領域とする。このようにウエル6に所定の電位を供給する給電部をさらに増やすことで、給電部を密に配置し、ウエル6の電位の上昇をさらに容易に抑えることができる。
【0092】
(実施の形態2)
前記実施の形態1では、図1に示すようにリング状のガードリング領域1gの中心に形成された給電部1pから放射状に延びる方向に延在するゲート電極G1を有する高耐圧MOSFETMnを有する半導体装置について説明した。本実施の形態では、半導体基板上に中心の給電部から順に同心円状に形成されたゲート電極を有する高耐圧MOSFETおよびガードリング領域を含む半導体装置について説明する。
【0093】
まず、図20および図21を用いて本実施の形態の半導体装置を説明する。図20は本実施の形態の半導体装置であって、半導体基板上に形成された高耐圧MOSFETおよび半導体基板への給電部を示す平面レイアウトである。なお、半導体基板上にはサイドウォール、シリサイド層、ストッパ絶縁膜、層間絶縁膜、ストッパ絶縁膜および金属配線などが形成されているが、図20ではこれらの構造体の図示は省略している。図21は、図20のB−B線における断面図である。
【0094】
図20に示すように、本実施の形態の半導体装置は半導体基板(図示しない)上に形成された給電部1pと、給電部1pを中心として順に同心円状に形成された素子分離領域4a、ドレイン領域D2、ゲート電極G2、ソース領域S2、素子分離領域4bおよびガードリング領域1gとを有している。ガードリング領域1gの内側の素子分離領域4a、ドレイン領域D2、ゲート電極G2、ソース領域S2および素子分離領域4bとガードリング領域1gとは平面的にリング状(環状)の形状を有し、給電部1pは円形の平面形状を有している。
【0095】
すなわち、平面において、円形の給電部1pはリング状の素子分離領域4aに囲まれており、素子分離領域4aはリング状のドレイン領域D2に囲まれており、ドレイン領域D2はリング状のゲート電極G2に囲まれており、ゲート電極G2はリング状のソース領域S2に囲まれており、ソース領域S2はリング状の素子分離領域4bに囲まれており、素子分離領域4bはリング状のガードリング領域1gに囲まれている。
【0096】
図20に示す半導体装置の平面での各部のサイズとしては、給電部1pの中心を通る線上において、例えば、円形の給電部1pの中心からドレイン領域D2の外周までの距離は6μm、ゲート電極G2のゲート長は2μm、ソース領域S2の幅は2μm、ソース領域S2の外周部からガードリング領域1gの外周部までの距離を2μmとして設計できる。すなわち、この場合、一つのガードリング領域1gとその内側の複数の高耐圧MOSFETMnを含む素子は、ガードリング領域1gの中心からガードリング領域1gの外周までの半径が例えば12μmとなるため、平面的に半径12μm程度の円形の形状を有するものとなる。
【0097】
リング状のゲート電極G2、リング状のソース領域S2およびドレイン領域D2は高耐圧MOSFETMnを構成しており、図21に示すように、ソース領域S2はエクステンション領域7sおよび拡散層8sにより構成され、ドレイン領域D2はエクステンション領域7dおよび拡散層8dにより構成されている。図21に示す断面図は、図2に示す断面図とほぼ同様の構造を有している。
【0098】
次に、本実施の形態の半導体装置の効果について説明する。
【0099】
まず、比較例として示した図25のD−D線における断面図を図27に示す。図27は、図25に示すゲート電極Goの端部を示す比較例の半導体装置の断面図である。
【0100】
図27に示すように、ゲート電極Goの端部は半導体基板SBの上面の素子分離領域4o上にゲート絶縁膜5を介して形成されている。ここで、素子分離領域(フィールド領域)4oの上面は、いずれも半導体基板SBの主面に沿う方向の端部以外の領域が半導体基板SBの下側の方向に凹む形状を有している。すなわち、素子分離領域4oの前記端部の近傍では、半導体基板SBの上面に段差が形成されているため、アクティブ領域のウエル6o上のゲート電極Goよりもフィールド領域である素子分離領域4o上のゲート電極Goの方が低い位置に形成される。
【0101】
このとき、素子分離領域4oの端部の前記段差の近傍(図27に破線で示す領域)では、ウエル6oとゲート電極Goとの間の絶縁膜の絶縁性が低下し、ウエル6oとゲート電極Goとの間でリーク電流が発生しやすくなる問題がある。このような問題は、段差が形成される素子分離領域4o上にゲート電極Goの一部が形成されることにより発生する。
【0102】
これに対し、本実施の形態では図20に示すように半導体基板SB(図21参照)上にはリング状のゲート電極G2が形成されており、ゲート電極G2の輪の内側には、ゲート電極G2の内周に沿って半導体基板SBの上面にドレイン領域D2が形成されており、ゲート電極G2の輪の外側には、ゲート電極G2の外周に沿って半導体基板SBの上面にソース領域S2が形成されている。すなわち、ゲート電極G2はいずれの領域においても素子分離領域4a、4bおよび4cの直上には配置されていない。したがって、本実施の形態では、段差を有する素子分離領域4a上、素子分離領域4b上および素子分離領域4c上にゲート電極G2が形成されていないため、ウエル6(図21参照)とゲート電極G2との間でリーク電流が発生することを防ぐことができる。
【0103】
また、本実施の形態では、前記実施の形態1と同様に、リング状のガードリング領域1gと、その中心に形成された給電部1pとを介してウエル6の電位を制御することで、ウエル6の電位が上昇することを防ぐことができるため、ドレイン、ソースおよびウエルの間に寄生バイポーラトランジスタが形成されることを防ぎ、高耐圧MOSFETMnのソース−ドレイン間の耐圧を高めることができる。
【0104】
また、前記実施の形態1と同様に、ゲート電極G2、ソース領域S2、ドレイン領域D2、ガードリング領域1gおよび給電部1pに所定の電位を供給するコンタクトプラグ13を、ゲート電極G2上、ソース領域S2上、ドレイン領域D2上、ガードリング領域1g上および給電部1p上にそれぞれ密に複数形成することにより電位の供給を容易にしている。したがって、例えばガードリング領域1g上の一部の領域にのみコンタクトプラグ13を形成した場合に比べて、よりウエル6の電位の上昇を抑えることができる。
【0105】
本実施の形態の半導体装置は、前記実施の形態1の半導体装置と異なる点は平面レイアウトのみであり、製造工程は同様であるのでここでは図20および図21に示す半導体装置の製造工程の説明は省略する。
【0106】
なお、ここではリング状のゲート電極G2の内側にドレイン領域D2を配置し、ゲート電極G2の外側にソース領域S2を配置したが、逆にゲート電極G2の内側にソース領域S2を配置し、ゲート電極G2の外側にドレイン領域D2を配置しても構わない。
【0107】
また、ここでは図20および図21を用いて、ガードリング領域1gの内側に一つのリング状のゲート電極G2が形成された半導体装置について説明したが、一つのガードリング領域1gの内側には複数のゲート電極G2を形成し、複数の高耐圧MOSFETMnを形成しても良い。
【0108】
すなわち、本実施の形態の半導体装置の変形例を示す平面レイアウトである図22に示すように、給電部1pを中心として、給電部1pから順に素子分離領域4a、ソース領域S2、ゲート電極G2、ドレイン領域D2、ゲート電極G2、ソース領域S2、素子分離領域4b、ガードリング領域1gおよび、素子分離領域4cを形成することができる。つまり、半導体基板の上面に形成された給電部1pと、給電部1pを中心とするリング状のガードリング領域1gとの間に、給電部1pを中心とする異なる二つのリング状の高耐圧MOSFETMnが同心円状に形成されており、二つの高耐圧MOSFETMnは互いのゲート電極G2同士の間の半導体基板の上面のドレイン領域D2を共有している。
【0109】
図22に示すようにドレイン領域D2を共有する二つの高耐圧MOSFETMnをリング状に形成した場合、ドレイン領域D2は平面的に二つのリング状のゲート電極の間の領域の半導体基板の上面に形成されている。すなわち、半導体基板の上面において、ドレイン領域D2は二つのゲート電極の間に形成されており、素子分離領域4a、4bおよび4cのいずれとも接していない。
【0110】
ここで、図25および図28を用いて、前述した比較例の半導体装置の問題点について説明する。図28は、図25に示す比較例の半導体装置のE−E線における断面図である。
【0111】
図28に示すように、比較例の半導体装置では、半導体基板SBの上面に形成されたドレイン領域Doの拡散層8dは素子分離領域4oとオフセットして形成されているため、拡散層8dは素子分離領域4oに直接接していないが、エクステンション領域7dは素子分離4oと接している。図25に示すように、各ゲート電極Goのゲート長方向ではドレイン領域Doは隣り合うゲート電極Go同士の間に形成されているが、各ゲート電極Goのゲート幅方向ではドレイン領域Doの端部は素子分離領域4oに直接接して形成されている。
【0112】
このように、図28に示す素子分離領域4oとドレイン領域Doのエクステンション領域7dとが接している場合、高耐圧MOSFETMoを動作させてドレイン領域Doに高い電圧を印加しようとすると、エクステンション領域7dと素子分離領域4oとの接する界面の近傍(図28に破線で示す領域)でエクステンション領域7dとウエル6oとの間にリーク電流が流れやすいという問題がある。このようなリーク電流の発生を防ぐ方法としては、ドレイン領域Doを形成する前の素子分離領域4oの上面の後退量(酸化膜の削れ量)を抑えることが考えられる。つまり、素子分離領域4oの酸化膜の削れ量が多い場合、エクステンション領域7dの注入工程では半導体基板SBの上面からより深い領域にエクステンション領域7dが形成されることになり、この部分の接合耐圧低下に繋がるため素子分離領域4oの酸化膜の削れを抑えることで耐圧低下を防ぐことが考えられる。
【0113】
しかし、本実施の形態のよるに、半導体基板SBの上面に複数のゲート酸化膜を形成するプロセスでは、酸化膜を除去する工程が増えるため素子分離領域4oの後退量が増えることになる。
【0114】
これに対し本実施の形態では、図22を用いて説明したように、ドレイン領域D2の拡散層7dが素子分離領域4a、4bおよび4cと直接接していないため、耐圧低下を防ぐことができる。
【0115】
なお、本実施の形態の高耐圧MOSFETは、図16に示す前記実施の形態1のMOSFETMsと同様に、ガードリング領域1gとその内側の高耐圧MOSFETMnおよび給電部1pを1単位とする構造体を半導体基板上に密に配置するために、複数の前記構造体の中心を結ぶ線が正三角形を構成するように、前記構造体を配置しても良い。これにより、半導体装置を微細化し、また高集積化することができる。
【0116】
また、本実施の形態の高耐圧MOSFETは、図17に示す前記実施の形態1の高耐圧MOSFETMnと同様に、ガードリング領域1gの外側にさらにリング状の高耐圧MOSFETMnを形成し、その外側にさらにガードリング領域を形成しても良い。
【0117】
つまり、図23に示すように、給電部1pと、給電部1pを中心として環状に形成されたガードリング領域2gとの間に、給電部1pを中心として環状に形成されたガードリング領域1gが形成され、給電部1pとガードリング領域1gとの間およびガードリング領域1gとガードリング領域2gとの間のそれぞれに高耐圧MOSFETMnを形成しても良い。図23は本実施の形態の半導体装置の変形例を示す平面レイアウトである。
【0118】
なお、ガードリング領域1gと、ガードリング領域1gの外側の高耐圧MOSFETMnとの間には素子分離領域4cが形成され、ガードリング領域1gの外側の高耐圧MOSFETMnとガードリング領域2gとの間には素子分離領域4dが形成され、ガードリング領域2gの外側には素子分離領域4eが形成される。
【0119】
図17の半導体装置と異なり、図23に示す半導体装置では、ガードリング領域1gの内側および外側のそれぞれの高耐圧MOSFETMnは、給電部1pを中心として同心円状に形成されたドレイン領域D2、ゲート電極G2およびソース領域S2をそれぞれ有している。これにより、ガードリング領域1gとガードリング領域2gとの間の高耐圧MOSFETMnも、図20および図21に示す高耐圧MOSFETMnと同様にソース−ドレイン間の耐圧およびゲート−ウエル間の耐圧を高めることができる。
【0120】
(実施の形態3)
本実施の形態では、図24を用いてリング状の高耐圧MOSFETを分割し、複数のM高耐圧MOSFETをガードリング領域内に形成する半導体装置について説明する。図24は本実施の形態の半導体装置の平面レイアウトである。
【0121】
図24に示すように、本実施の形態の半導体装置は、前記実施の形態2で図20を用いて説明した高耐圧MOSFETとほぼ同様の構造を有しているが、ゲート電極G3とゲート電極G3の両側のソース領域S3およびドレイン領域D3とは環状になっておらず、素子分離領域4uによって分割されている。すなわち、ゲート電極G3は給電部1pを中心とした円周上に形成され、ソース領域S3およびドレイン領域D3は平面的にゲート電極G3を挟むようにゲート電極G3に沿って形成されているが、ゲート電極G3、ソース領域S3およびドレイン領域D3は、いずれも給電部1pを挟んで対向する2箇所の領域において途切れており、完全に環状にはなっていない。
【0122】
つまり、ソース領域S3は給電部1pを中心した円周部の半導体基板の主面に形成されているが、前記円周部の一部にはソース領域S3が形成されておらず、代わりに素子分離領域4uが形成されている。同様に、ドレイン領域D3は給電部1pを中心した円周部の半導体基板の主面に形成されているが、前記円周部の一部にはドレイン領域D3が形成されておらず、代わりに素子分離領域4uが形成されている。さらに同様に、ゲート電極G3は給電部1pを中心した円周部の半導体基板上に形成されているが、前記円周部の一部にはゲート電極G3が形成されていない。
【0123】
このように、本実施の形態の半導体装置では、給電部1pを中心とした円周上に沿って弧を描くように延在する複数のゲート電極G3と、各ゲート電極G3の延在方向に沿ってそれぞれの前記複数のゲート電極の両側の前記半導体基板の主面に形成されたソース領域S3およびドレイン領域D3とを有する。また、各ゲート電極G3の延在方向のゲート電極G3同士の間、ソース領域S3の延在方向のソース領域S3同士の間、およびドレイン領域D3の延在方向のドレイン領域D3同士の間には、素子分離領域4uが形成されている。
【0124】
ここでは、給電部1pに接し、給電部1pを中心にリング状に形成された素子分離領域4aと、素子分離領域4aのさらに外側に形成された、給電部1pを中心にリング状に形成された素子分離領域4bとの間にかけて、給電部1pを中心として放射状に延在する素子分離領域4uがさらに2本形成されている。2本の素子分離領域4uは給電部1pを挟んで対向する位置に形成されているため、2本の素子分離領域4uはそれぞれ同一の直線状に延在して形成されている。2本の素子分離領域4uが形成されている領域においてソース領域S3およびドレイン領域D3は途切れており、ゲート電極G3は2本の素子分離領域4u上にゲート電極G3の延在方向(ゲート幅方向)の両端部を有する。
【0125】
すなわち、半導体基板上には半径が異なるリング状の素子分離領域4uが二つ形成されており、リング状の素子分離領域4a、4bの中心には給電部1pが形成されている。また、リング状の素子分離領域4a、4bは、給電部1pを中心として放射線状に延在するように形成された2本の素子分離領域4uにより接続されて一体となっている。2本の素子分離領域4uのそれぞれの直上に端部を有するゲート電極G3が給電部1pを中心とする同一円周上に弧を描くように二つ形成されており、それぞれのゲート電極G3と、最も給電部1pに近いリング状の素子分離領域4aとの間にはドレイン領域D3が形成されている。また、それぞれのゲート電極G3と、リング状の素子分離領域4aの外側に形成されたリング状の素子分離領域4bとの間にはソース領域S3が形成されている。素子分離領域4bの外側にはさらに素子分離領域4cが形成されており、素子分離領域4bと素子分離領域4cとの間にはリング状のガードリング領域1gが形成されている。
【0126】
ゲート電極G3は、そのゲート長方向において当該ゲート電極G3を平面的に挟むように形成されたソース領域S3およびドレイン領域D3とによって高耐圧MOSFETMnを構成している。すなわち、リング状のガードリング領域1gとその中心の給電部1pとの間には、給電部1pを中心とした円周上に形成された二つの高耐圧MOSFETMnが弧を描くように形成されてる。
【0127】
図24に示すように、ゲート電極G3の両側のソース領域S3とドレイン領域D3の間の領域には、ゲート電極G3に所定の電位を供給するためのコンタクトプラグは配置されておらず、ゲート電極G3上のコンタクトプラグ13は、ゲート電極G3の延在方向の両端部の直上に配置されている。ゲート電極G3の延在方向の両端部はそれぞれ素子分離領域4u上に配置されているため、ゲート電極G3に所定の電位を供給するためのコンタクトプラグ13は素子分離領域4uの直上にゲート電極G3を介して形成されている。これにより、ゲート電極G3上にコンタクトプラグ13を形成する工程において、コンタクトプラグ13を埋め込むコンタクトホールを形成するエッチング処理によってゲート電極G3およびその下部のゲート絶縁膜までエッチングされ、コンタクトプラグ13が高耐圧MOSFETMnのチャネル領域(ソース領域S3とドレイン領域D3との間のウエル)と直接導通することを防ぐことができる。
【0128】
上記の半導体装置では、前記実施の形態2の半導体装置に比べ、リング状のガードリング領域1g内に配置するゲート電極G3、ソース領域S3およびドレイン領域D3を分割することで、ガードリング領域1gの内側の高耐圧MOSFETMnの数を増やし、半導体装置の高集積化を実現することができる。
【0129】
本実施の形態の半導体装置は、前記実施の形態1の半導体装置と異なる点は平面レイアウトのみであり、製造工程は同様であるのでここでは図24に示す半導体装置の製造工程の説明は省略する。
【0130】
なお、本実施の形態の高耐圧MOSFETは、図16に示す前記実施の形態1のMOSFETMsと同様に、ガードリング領域1gとその内側の高耐圧MOSFETMnおよび給電部1pを1単位とする構造体を半導体基板上に密に配置するために、複数の前記構造体の中心を結ぶ線が正三角形を構成するように、前記構造体を配置しても良い。これにより、半導体装置を微細化し、また高集積化することができる。
【0131】
また、本実施の形態の高耐圧MOSFETは、図17に示す前記実施の形態1の高耐圧MOSFETMnと同様に、ガードリング領域1gの外側にさらにリング状の高耐圧MOSFETMnを形成し、その外側にさらにガードリング領域を形成しても良い。
【0132】
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0133】
本発明は、電界効果トランジスタを有する半導体装置に幅広く利用されるものである。
【符号の説明】
【0134】
1g ガードリング領域
1p 給電部
2g ガードリング領域
2p 給電部
4a〜4e 素子分離領域
4o、4t、4u 素子分離領域
5 ゲート絶縁膜
5a 絶縁膜
5g ガードリング領域
6 ウエル
6o ウエル
7d エクステンション領域
7s エクステンション領域
8d 拡散層
8s 拡散層
9 サイドウォール
10 シリサイド層
11 ストッパ絶縁膜
12 層間絶縁膜
13 コンタクトプラグ
13a コンタクトホール
14 ストッパ絶縁膜
15 層間絶縁膜
16 金属配線
16a 配線溝
D1 ドレイン領域
D2 ドレイン領域
D3 ドレイン領域
Do ドレイン領域
G1 ゲート電極
G2 ゲート電極
G3 ゲート電極
Ga ポリシリコン膜
Go ゲート電極
Mn 高耐圧MOSFET
Mo 高耐圧MOSFET
Ms MOSFET
Ns ウエル
S1 ソース領域
S2 ソース領域
S3 ソース領域
SB 半導体基板
So ソース領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の主面に形成され、前記半導体基板に所定の電位を供給する第1給電部と、
前記半導体基板の主面に、前記第1給電部を中心として環状に形成された、前記半導体基板に所定の電位を供給する第2給電部と、
前記第1給電部および前記第2給電部の間の前記半導体基板の主面に、前記第1給電部を中心とした円周上に形成された電界効果トランジスタと、
を有し、
前記第1給電部と前記電界効果トランジスタとの間に第1素子分離領域が形成され、前記電界効果トランジスタと前記第2給電部との間に第2素子分離領域が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記電界効果トランジスタは、
前記第1給電部をを中心として放射状に延在し、前記第1給電部を中心とした前記円周上に並べて配置された複数のゲート電極と、
前記円周上において隣り合う前記複数のゲート電極同士の間の前記半導体基板の主面に形成されたソース・ドレイン領域と、
を有し、前記円周上に複数並んで形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
隣り合う前記電界効果トランジスタ同士は、それぞれを構成する前記ソース・ドレイン領域のいずれか一方を共有していることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項4】
一部の隣り合う前記複数のゲート電極同士の間に、前記半導体基板に所定の電位を供給する第3給電部が形成されていることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項5】
それぞれの前記複数のゲート電極の延在方向の端部は前記第1素子分離領域または前記第2素子分離領域の少なくとも一方の直上にあり、前記端部の直上にそれぞれの前記複数のゲート電極に所定の電位を供給する接続部材が形成されていることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
【請求項6】
前記電界効果トランジスタは前記第1給電部を中心とした前記円周上の2以上の領域に形成された第3素子分離領域により分割されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項7】
前記電界効果トランジスタは、前記第1給電部を中心として環状に形成されたゲート電極と、
前記第1給電部を中心として前記ゲート電極の外側および内側に、それぞれ前記第1給電部を中心として環状に形成されたソース・ドレイン領域と、
を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項8】
前記電界効果トランジスタは前記第1給電部を中心とした前記円周上に沿って延在する複数のゲート電極と、
それぞれの前記複数のゲート電極の延在方向に沿ってそれぞれの前記複数のゲート電極の両側の前記半導体基板の主面に形成されたソース領域・ドレイン領域と、
を有し、
前記複数のゲート電極の延在方向の前記複数のゲート電極同士の間、および前記ソース領域・ドレイン領域の延在方向の前記ソース領域・ドレイン領域同士の間には、第4素子分離領域が形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項9】
それぞれの前記複数のゲート電極の端部は前記第4素子分離領域の直上に配置され、前記端部の直上にそれぞれの前記複数のゲート電極に所定の電位を供給する接続部材が形成されていることを特徴とする請求項8記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1素子分離領域および前記第2素子分離領域は前記第4素子分離領域を介して一体になっていることを特徴とする請求項8記載の半導体装置。
【請求項11】
前記電界効果トランジスタは、前記第1給電部を中心として環状に形成された複数のゲート電極と、
前記第1給電部を中心としてそれぞれの前記複数のゲート電極の外側および内側に、それぞれ前記第1給電部を中心として環状に形成されたソース領域およびドレイン領域と、
を有し、
隣り合う前記電界効果トランジスタ同士はそれぞれを構成する前記ソース領域および前記ドレイン領域のいずれか一方を共有していることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項12】
前記電界効果トランジスタ、前記第1給電部および前記第2給電部は、前記半導体基板の主面において第1方向に延在する列を構成して複数配置され、
前記列は第1方向に直交する第2方向に複数並んで配置され、
隣り合う前記列の一方を構成する一の前記第1給電部は、隣り合う前記列のもう一方を構成し、且つ前記第1方向に隣り合う前記第1給電部同士の中間点から前記第2方向に延在する直線上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項13】
隣り合う前記列の一方を構成する一つの前記第1給電部と、隣り合う前記列のもう一方を構成し、且つ隣り合う二つの前記第1給電部とは、一つの正三角形のそれぞれの各頂点に位置することを特徴とする請求項12記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第1給電部および前記第2給電部の間の前記半導体基板の主面には、前記半導体基板に所定の電位を供給する第4給電部が前記第1給電部を中心として環状に形成されており、
前記電界効果トランジスタは、前記第1給電部と前記第2給電部との間および前記第2給電部と前記第4給電部と間のいずれにも成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2012−69759(P2012−69759A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−213642(P2010−213642)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】