説明

地図表示装置、ナビゲーションシステム及び地図表示方法

【課題】その土地の地理に詳しくないユーザでも判りやすい方面表示看板を表示する技術を提供する。
【解決手段】ナビゲーションシステムは、記憶装置に、地名及びその地名の位置を含む地名情報と、道路の行き先の地名を含む方面表示看板に関する情報等を格納している。地名情報は、例えば、経路探索時に設定された目的地、経由地、ユーザにより登録指示された位置等である。ナビゲーションシステムは、位置情報に、方面表示看板に含まれる道路により近づくことのできる位置が含まれている場合、その方面表示看板に含まれる道路の行き先の地名を、位置情報に含まれる地名に変更する。ナビゲーションシステムは、このように変更した方面表示看板を表示等する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等に搭載されるナビゲーションシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両等に搭載されるナビゲーションシステムには、車両の現在位置を算出する機能、車両位置周辺の道路地図を表示する機能、出発地から目的地までの推奨経路を探索する機能、探索された推奨経路に基づいて経路誘導を行う機能などを有する。
【0003】
このカーナビゲーションシステムは、方面表示看板データを有するものもある。この方面表示看板データは、実際の道路に設けられた方面表示看板と同様に、道路と、その道路を走行したときの行き先の地名等の情報を含む。カーナビゲーションシステムでは、この方面表示看板データを、経路誘導等に表示することが行なわれている。特許文献1には、そのような方面表示看板について記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−257565号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
カーナビゲーションシステムに表示される方面表示看板には、上述のように、その道路を走行したときの行き先が含まれている。ところが、その土地の地理に詳しくないユーザは、方面表示看板に表示されている地名を見ても、どこに行くのか、そこに何があるのか判らない場合が多い。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その土地の地理に詳しくないユーザでも判りやすい方面表示看板を表示する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の目的を達成するためになされたもので、表示装置に表示する方面表示看板に含まれる地名を、記憶装置に記憶されている他の地名に変更することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、車両に搭載され、道路の行き先を示す地名情報を含む方面表示看板を表示する地図表示装置であって、前記方面表示看板に含まれる道路と、該道路の行き先を示す地名情報と、前記方面表示看板を表示すべき表示位置情報とを含む方面表示看板データと、道路データとを含む地図データを記憶する地図データ記憶手段と、地名と該地名の位置とが対応付けて記憶される地名記憶手段と、前記方面表示看板データに含まれる地名を、前記地名記憶手段から読み出した地名に変更する変更手段と、前記車両の現在位置を算出する現在位置算出手段と、前記算出された現在位置と、前記方面表示看板データに含まれる表示位置情報とから、前記現在位置が前記方面表示看板を表示する位置であるか否か判定する判定手段と、表示手段と、を有し、前記算出された現在位置が、前記方面表示看板を表示する位置である場合には、前記表示手段が、前記地図データと、前記変更手段により変更された方面表示看板とを表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の技術によれば、表示する方面表示看板に含まれる地名を、記憶装置に記憶されている地名変更することができる。この記憶装置に格納されている地名とは、例えば、ユーザが、過去に目的地、経由地とした場所の地名や、ユーザが過去に詳細情報を検索した場所の地名、ユーザが登録した場所の地名などである。即ち、表示する方面表示看板に含まれる地名をユーザになじみの有る地名にすることが可能となるので、どこ行くのか、そこに何があるかを判りやすくすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、ここでは、道路と、その道路の行き先の地名等を表示する看板を方面表示看板という。この方面表示看板は、例えば、交差点や直進道路の途中等に設置され、各道路を右折、左折、直進等した場合、どこに向かうのかを示す看板である。
【0011】
図1は、車両(図示略)等に搭載されるナビゲーションシステム1の構成例を示す図である。図1において、ナビゲーションシステム1は、角速度センサ101、方位センサ102、車速センサ103、GPS(Global Positioning System)受信装置104、演算部105、記憶装置106、入力装置107、ディスプレイ108、音声出力装置109、通信装置110等を有する。
【0012】
角速度センサ101は、車両のヨーレイトを検出することで車両の方位の変化を検出する。方位センサ102は、地磁気を検出することで車両の方位を検出する。車速センサ103は、車両のトランスミッションの出力軸の回転に比例した時間間隔で出力されるパルスをカウントすることにより、車速を算出する。
【0013】
GPS受信装置104は、GPS衛星からの信号を受信し、車両とGPS衛星間との距離及び距離の変化率を測定することで、車両の位置、進行方位、進行速度等を測定する。
【0014】
記憶装置106は、例えば、CD-R(Compact Disc-Recordable)やDVD-RAM(Digital Versatile Disk-Random Access Memory)等の記憶メディア及び当該記憶メディアの駆動装置、HDD(Hard Disk Drive)等であり、地図データ、方面表示看板情報、地名情報等を記憶する。ここで、方面表示看板情報は、道路、その道路の行き先を示す地名、方面表示看板を表示すべき位置、方面表示看板の画像データ等を含む。地名情報は、方面表示看板に含まれる地名を変更するための地名、その地名の位置等を含む。ここでは、地名情報は、経路探索のための経由地、目的地の地名及びその位置、検索された地名及びその位置、ユーザにより登録指示された地名及びその位置等を含む。
【0015】
入力装置107は、例えば、リモコン及びリモコン受信部、タッチパネル、スイッチ等である。
【0016】
ディスプレイ108は、地図を表示し、表示した地図上に、現在位置、経路等を合成して表示する。音声出力装置109は、例えばスピーカ等であり、音声を出力する。
【0017】
通信装置110は、図示しない通信ネットワークと接続するためのものであり、例えば、狭域無線通信可能な機器、携帯電話等の通信端末及びその通信端末とのインタフェース等である。
【0018】
演算部105は、上述した各周辺装置の動作の制御を行うためのものであり、AD変換器111、AD変換器112、カウンタ113、RAM114、ROM115、CPU(Central Processing Unit)116等を有する。
【0019】
AD変換器111は、角速度センサ101の信号(アナログ)をデジタル信号に変換する。AD変換器112は、方位センサ102の信号(アナログ)をデジタル信号に変換する。カウンタ113は、車速センサ103から出力されるパルス数を例えば0.1秒毎にカウントする。RAM114は、受信した交通情報、CPU116による演算データ、記憶装置106から読み出したデータ等を格納する。ROM115は、プログラムやデータ等を格納する。
【0020】
CPU116は、ROM115から読み出したプログラムを実行することにより、指示受付部151、地名変更判定部152、地名変更部153、現在位置算出部154、看板表示判定部155、表示処理部156等を実現する。指示受付部151は、入力装置107、又は、通信装置110等から入力された位置、地名等を受け付ける。地名変更判定部152は、地名情報に含まれる位置が、方面表示看板情報に含まれる道路等から所定範囲内であるか否かにより、方面表示看板に含まれる地名を変更するか否か判定する。地名変更部153は、方面表示看板に含まれる地名を変更して、記憶装置106に格納する。現在位置算出部154は、ナビゲーションシステム1を搭載する車両の現在位置を算出する。看板表示判定部155は、算出された現在位置と、方面表示看板情報に含まれる看板を表示すべき位置とから、現在位置が方面表示看板を表示すべき位置であるか否か判定する。表示処理部156は、記憶装置106から読み出した地図データ、方面表示看板等をディスプレイ108等に表示する。この、指示受付部151の地名受付処理、現在位置算出部154の現在位置算出処理、表示処理部156の地図データ及び方面表示看板等の表示処理等は、従来技術と同じである。ただし、表示処理部156の表示する方面表示看板に含まれる地名が、地名変更判定部152、地名変更部153等により変更されている点で従来とは異なる。
【0021】
また、図示しないが、ナビゲーションシステム1は、CPU116がROM115から読み出したプログラムを実行することにより、ダイクストラ法等による経路探索機能、推奨経路の誘導機能、住所、電話番号、地名やランドマーク等の検索機能等、従来技術のナビゲーションシステムの有する機能を有しているものとする。ここで、検索機能とは、例えば、記憶装置106に、予め、住所とその住所の位置を示す住所データ、電話番号とその電話番号の位置を示す電話帳データ、地名とその地名の位置を示す地名データ、主要な建築物や場所等の名称及び詳細情報とその位置を示すランドマークデータ等が格納されており、検索機能により、入力された住所、電話番号、地名、ランドマーク等から、該当する位置や詳細情報等を検索して表示等するものである。
【0022】
次に、記憶装置106内の情報について説明する。
【0023】
まず、地図データについて説明する。本実施形態では、地図データは、緯度及び経度、その緯度及び経度におけるXY座標等を含むものとする。ここでは、緯度及び経度により一意に決定される領域をメッシュという。地図データ上での位置は、メッシュを一意に示すメッシュID、及び、そのメッシュにおけるXY座標で示されるが、このような地図データは従来技術であるため、ここでは、説明の簡略化のために、XY座標で位置が示されるものとして説明する。地図データは、座標情報を含む複数の地図の画像データ、道路データ、地名データ、住所データ、ランドマークデータ、電話帳データ等を含む。地名データは、地図上の位置と、その位置における地名等を対応付けて記憶している。住所データは、地図上の位置と、その位置における住所等を対応付けて記憶している。ランドマークデータは、主要な建築物や場所等の名称、その建築物や場所に関する画像データ、その建築物や場所の入場時間、その建築物や場所の地図上の位置等を対応付けて記憶している。電話帳データは、電話番号、その電話番号に応答する企業や個人名、その企業や個人の地図上の位置等を対応付けて記憶している。このような地名データ、住所データ、ランドマークデータ、電話帳データ等は従来技術と同じである。
【0024】
道路データについて、図2を参照して説明する。道路データは、2点間を結ぶ1つ以上の線分で近似し、それらの線分を、その始点と終点の座標によって示すものとする。以下、この線分をリンクといい、リンクの両端の点をノードという。図2の例の場合、道路データは、点であるノード201〜206、及び、線分であるリンク211〜215により示される。交差点は、図2のノード204のように、ノードで示される。記憶装置106には、道路データとして、リンクの識別情報であるリンクIDと、そのリンクの端点であるノード等とが対応付けられて格納されている。ここでは、道路のリンクIDは、上り又は下りにより、異なるリンクIDが付与されているものとする。このような道路データは従来技術と同じである。
【0025】
次に、地名情報について説明する。この地名情報は、地名変更判定部152、地名変更判定部152が、後述する動作により方面表示看板に含まれる地名を変更するときに用いられる地名及び位置等のことをいう。この地名情報は、例えば、経路探索のための目的地、経由地の地名及びその位置や、住所、地名、ランドマーク等検索対象となった地名及び位置、ユーザにより登録指示された地名及び位置等として入力された情報を含む。これらの情報は、指示受付部151により受け付けられ、記憶装置106に格納される。
【0026】
地名情報を格納するテーブルの一例を図3に示す。図3では、経路探索のための目的地、経由地の地名及びその位置や、住所、地名、ランドマーク等検索対象となった地名及び位置の履歴を格納するテーブルと、ユーザにより登録指示された地名及び位置を格納するテーブルとを別のテーブルとして説明する。以下、区別のために、前者を、履歴地名情報テーブルといい、後者を、ユーザ登録地名情報テーブルという。
【0027】
図3(a)は、経路探索のための目的地、経由地の地名及びその位置や、住所、地名、ランドマーク等検索対象となった地名及び位置の履歴を格納する履歴地名情報テーブル301の一例である。履歴地名情報テーブル301は、座標311、地名312、年月日313等を含む。座標311、地名312、年月日313等は互いに対応付けられている。座標311は、目的地、経由地、検索対象位置の座標である。地名312は、対応する座標311の地名である。この地名312は、例えば、地図データに含まれる地名又は住所等である。月日213は、対応する地名を目的地、経由地、検索対象等とした月日である。
【0028】
図3(b)は、ユーザにより登録指示された地名及び位置を格納するユーザ登録地名情報テーブル321の一例である。ユーザ登録地名情報テーブル321は、座標331、地名332、年月日333等を含む。座標331、地名332、年月日333等は互いに対応付けられている。座標331は、登録指示された位置の座標である。地名332は、登録指示された位置の地名である。この地名は、例えば、地図データに含まれる地名又は住所、ユーザに入力された地名等である。年月日333は、登録指示された月日である。
【0029】
なお、履歴地名情報テーブル301、ユーザ登録地名情報テーブル321は、経路探索指示、検索指示、登録指示等を受け付けたときに、記憶装置106に格納されるものとする。
【0030】
次に、方面表示看板情報について説明する。方面表示看板情報とは、方面表示看板を表示すべき位置、方面表示看板の画像データ等に関する情報である。方面表示看板情報を格納する方面表示看板テーブル401の一例を図4(a)に示す。図4(a)において、方面表示看板テーブル401は、座標411、リンクID412、看板ID413、画像データ414、地名415、更新日時416等を含む。座標411、リンクID412、看板ID413、画像データ414、地名415、更新日時416等は互いに対応付けられている。座標411は、方面表示看板が行き先を案内する位置を示す。交差点を構成する各道路の行き先を案内する方面表示看板の場合、座標411は交差点の位置(座標)を示す。直進道路の行き先を案内する方面表示看板の場合、座標411はその方面表示看板を表示すべき位置(座標)を示す。リンクID412は、道路を示すリンクの識別情報である。車両が同じ道路を走行している場合でも、走行する方向(上り又は下り等)により、表示される方面表示看板は異なる。リンクID412は、このためのものであり、車両がリンクID412に示されるリンクを走行等している場合、そのリンクID412に対応付けられた方面表示看板を表示等する。看板ID413は、方面表示看板の識別情報である。画像データ414は、対応する看板ID413の方面表示看板の画像データである。この画像データ414は、例えば、画像データそのものでもよく、又、画像データのファイル名等でもよい。地名415は、対応する看板ID413の方面表示看板に含まれる地名である。各地名415は、位置421、リンクID422、地名423等を含む。位置421、リンクID422、地名423等は互いに対応付けられている。位置421は、方面表示看板中の位置を示す情報である。具体的には、例えば、位置421は、対応する画像データ414の方面表示看板の画像データ中の領域を示す座標等である。リンクID422は、対応する地名423を行き先とする道路データのリンクの識別情報である。地名423は、対応する位置421に表示される行き先の地名である。この位置421、リンクID423、地名423については後述する。更新日時416は、対応する座標411、看板ID413、画像データ414、地名415等を更新した日時である。
【0031】
ここで、方面表示看板について図4(b)を参照して説明する。図4(b)において、看板431は、交差点を構成する道路の行き先を示す方面表示看板の一例である。看板431は、道路441、道路442、道路443のように道路を示し、さらに、位置451、位置452、位置453に行き先を表示する。上述の方面表示看板テーブル401のリンクID422のリンクIDは、看板431に一例を示す道路441、道路442、道路443を示す。また、方面表示看板テーブル401の位置421は、看板431に一例を示す位置451、位置452、位置453を示す。方面表示看板テーブル401の地名423は、看板431に一例を示す位置451、位置452、位置453の各々に表示する地名を示す。
【0032】
具体例として、例えば、図2に一例を示す道路において、リンク214の道路を走行等しているユーザに対し、ノード204の交差点を構成するリンク212、213、215の行き先を表示する方面表示看板の場合の例を説明する。ここでは、図4の(a)の方面表示看板テーブル401の看板ID413「△-△△△」の方面表示看板を表示するものとして説明する。
【0033】
図4(b)の道路441は、図2のリンク212を示す。同様に、道路442は、リンク213を示す。道路443は、リンク215を示す。この場合、図4(b)の位置451は、方面表示看板テーブル401の位置421「A」を示す。同様に、位置452は、方面表示看板テーブル401の位置421「B」を示す。位置453は、方面表示看板テーブル401の位置421「C」を示す。従って、看板431の位置451には、位置421「A」に対応する地名423「東神奈川」が表示されることを示す。同様に、看板431の位置452には、位置421「B」に対応する「横須賀」、「高島」が表示されることを示す。看板431の位置453には、位置421「C」に対応する位置453「保土ヶ谷駅」が表示されることを示す。
【0034】
なお、方面表示看板テーブル401の座標411、リンクID412、看板ID413、画像データ414、地名415等は、予め格納されている。また、方面表示看板テーブル401の画像データ414、地名415、更新日時416等は、後述する動作により更新等される。
【0035】
次に、動作例を説明する。
【0036】
上述のように、履歴地名情報テーブル301、ユーザ登録地名情報テーブル321は、経路探索指示、検索指示、登録指示等を受け付けたときに、記憶装置106に格納される。
【0037】
経路探索指示を受け付けたときの例を説明する。例えば、ユーザは、入力装置107、通信装置110等を介して、目的地、経由地等の位置を入力し、経路探索を指示する。指示受付部151は、入力された目的地、経由地等の位置を指定して、図示しない経路探索機能に、経路探索を指示する。この動作は従来のナビゲーションシステムと同じである。さらに、指示受付部151は、入力された目的地、経由地等の位置、地名、図示しない内部時計等から取得した現在日時等を、履歴地名情報テーブル301の座標311、地名312、年月日313等に格納する。
【0038】
検索指示を受け付けたときの例を説明する。例えば、ユーザは、入力装置107、通信装置110等を介して、地名、住所、電話番号、名称等の検索条件を入力し、検索を指示する。指示受付部151は、入力された検索条件を指定して、図示しない検索機能に、検索を指示する。検索機能は、記憶装置106内の情報から、検索条件に合致する位置の地図や詳細情報等を読み出し、それらをディスプレイ108等に表示等する。この動作は従来のナビゲーションシステムと同じである。指示受付部151は、入力された検索条件に合致する位置、地名、図示しない内部時計等から取得した現在日時等を、履歴地名情報テーブル301の座標311、地名312、年月日313等に格納する。
【0039】
登録指示を受け付けたときの例を説明する。例えば、ユーザは、入力装置107、通信装置110等を介して、位置、地名等を指定し、登録を指示する。指示受付部151は、入力された位置、地名等を指定して、図示しない登録機能に登録を指示する。登録機能は、指示された位置、地名、図示しない内部時計等から取得した現在日時等を、ユーザ登録地名情報テーブル321の座標331、地名332、年月日333等に格納する。この動作は従来のナビゲーションシステムと同じである。
【0040】
次に、方面表示看板に含まれる地名を変更する動作例を、図5を参照して説明する。
【0041】
図5に一例を示すフローは、例えば、ナビゲーションシステム1の起動時、所定時間毎等、任意のタイミングで起動される。地名変更判定部152は、方面表示看板テーブル401から、降順等により1つの方面表示看板を選択し(S501)、記憶装置106から、履歴地名情報テーブル301、ユーザ登録地名情報テーブル321を読み出す(S502)。次に、地名変更判定部152は、履歴地名情報テーブル301、ユーザ登録地名情報テーブル321に、選択した方面表示看板に含まれる道路から所定範囲内に位置する地名が格納されているか否か判定する(S503)。具体的には、例えば、地名変更判定部152は、方面表示看板テーブル401から、選択した方面表示看板のリンクID422を読み出す。次に、地名変更判定部152は、記憶装置106の地図データから、読み出したリンクID422に対応するリンクの端点のノードの座標を読み出す。地名変更判定部152は、履歴地名情報テーブル301、ユーザ登録地名情報テーブル321の座標311、座標331から、読み出したリンクID422の端点により特定される線分から所定範囲内に位置する座標を選択する。
【0042】
ここで、この判定の例を、図6を参照して具体的に説明する。図6は、上述の図2の道路データと同じである。ここで、選択した方面表示看板の座標411がノード204である場合、地名変更判定部152は、例えば、図6の斜線部611の範囲内に、履歴地名情報テーブル301、ユーザ登録地名情報テーブル321の座標311、座標331が含まれているか否か判定する。この斜線部611は、線分601〜603により設定される領域である。線分601、線分602は、選択した方面表示看板の座標411であるノード204を通過し、且つ、そのノード204を端点とするリンク212と角度αを成す。線分603は、ノード204から距離L離れており、且つ、リンク212と直角を成す。斜線部611を判定基準とする場合、地名変更判定部152は、例えば、位置621に対しては、選択した座標411から所定範囲内に位置すると判定するが、位置622に対しては、選択した座標411から所定範囲内に位置しないと判定する。
【0043】
地名変更判定部152は、このような判定を、選択した方面表示看板に対応付けられている全てのリンクID422に対し行なう。具体的には、例えば、看板ID413「△-△△△」の方面表示看板を選択した場合、リンクID422「X102」、「X103」、「X104」の各々に対し、図6の斜線部611のような範囲内に、履歴地名情報テーブル301、ユーザ登録地名情報テーブル321の座標311、座標331が含まれるか否か判定する。
【0044】
図5において、S503の判定の結果、履歴地名情報テーブル301、ユーザ登録地名情報テーブル321に、選択された方面表示看板に含まれる道路から所定範囲内に位置する地名が格納されている場合、地名変更判定部152は、地名変更部153に方面表示看板の地名変更を指示する。地名変更部153は、選択された方面表示看板の地名を変更する(S504)。具体的には、例えば、地名変更判定部152は、履歴地名情報テーブル301、ユーザ登録地名情報テーブル321から、上述のS403の判定に用いたリンクID422の道路から所定範囲内に含まれると判定した座標311、座標331に対応する地名423を読み出す。次に、地名変更判定部152は、方面表示看板テーブル401の、上述のS403の判定に用いた道路のリンクID422に対応する地名423に、読み出した地名312、地名332の地名を格納する。地名変更部153は、S501で選択された方面表示看板の画像データ414に従い画像データを読み出し、読み出した画像データに含まれる地名を、方面表示看板テーブル401の地名423の地名に変更して、その画像データを更新等する。
【0045】
この動作を、図4(a)に一例を示す方面表示看板テーブル401、及び、図4(b)の方面表示看板を例として、具体的に説明する。ここでは、S501の処理で看板ID413「△-△△△」を選択しており、図6に一例を示す位置621の座標が「X1,Y1」である場合の例を説明する。
【0046】
S501の処理で看板ID413「△-△△△」を選択している場合、地名変更判定部152は、看板ID413「△-△△△」と対応付けられているリンクID422「X102」、「X103」、「X104」の各々に対し、所定範囲内に、履歴地名情報テーブル301、ユーザ登録地名情報テーブル321の座標311、座標331の何れかの座標が含まれているか否か判定する。ここでは、地名変更判定部152は、リンクID422「X102」の所定範囲内(図6に一例を示す斜線部611)に、履歴地名情報テーブル301の座標311「X1,Y1」が含まれていると判定する。地名変更判定部152は、図3(a)に一例を示す履歴地名情報テーブル301から、座標311「X1,Y1」に対応する地名312「みなとみらい」を読み出す。次に、地名変更判定部152は、方面表示看板テーブル401の、選択した看板ID413「△-△△△」のリンクID422「X102」に対応する地名423に、読み出した地名312「みなとみらい」を格納する。さらに、地名変更判定部152は、看板ID(△-△△△)等の情報をRAM114等に格納し、地名変更部153に処理を指示する。
【0047】
地名変更部153は、指示に従い、方面表示看板の画像データを変更する。そのために、例えば、地名変更部153は、まず、方面表示看板テーブル401から、RAM114等から読み出した看板ID「△-△△△」に対応する画像データ414「AAA」、位置421、地名423等を読み出す。次に、地名変更部153は、読み出した画像データ中の、位置421で特定される位置に、その位置に対応する地名423を書き込む。具体的には、例えば、画像データ414「AAA」の位置421「A」に示される位置に、その位置421「A」に対応する地名423「みなとみらい」を書き込む。この、地名変更部153が地名を変更する具体的な処理は特に定めるものではないが、例として、予め方面表示看板の画像データに含まれる地名に上書き等する場合と、方面表示看板の画像データには地名が含まれておらず、記憶装置106内のテーブル等(図示略)に格納されている地名を合成等する場合とがある。予め方面表示看板の画像データに地名が含まれている場合、例えば、地名変更部153は、位置421に示される領域に、地名423の地名を上書き等して、新たな画像データを作成してもよい。また、テーブル等に格納されている地名を合成等して方面表示看板の画像データを作成する場合、例えば、地名変更部153は、そのテーブルに格納されている地名を上書き等して、新たな画像データを作成してもよい。
【0048】
なお、方面表示看板の画像データを変更した場合、地名変更部153は、変更した画像データに新たなファイル名等を付与して別のファイルとしてもよく、また、変更した画像データを同名保存等により上書き等してもよい。
【0049】
また、1つの画像データ414に対し、複数の位置421及び地名423が対応付けられている場合、対応付けられている全ての位置421及び地名423に対し上述の変更を行なってもよく、一部の位置421及び地名423に対し上述の変更を行なっても良い。一部の位置421及び地名423に対し上述の変更を行なう場合、今回の図5の判定により地名423が変更されたものに対してのみ、画像データ414を変更してもよい。今回の図5の判定により地名423が変更されたか否か判定するために、例えば、地名変更判定部152が、方面表示看板テーブル401の所定の欄に、地名423を変更したことを示すフラグを付与しておき、そのフラグを地名変更部153が参照することにより判定してもよい。
【0050】
地名変更部153は、変更した方面表示看板の画像データを、記憶装置106に格納し、方面表示看板テーブル401の画像データ414を更新する。さらに、内部時計から現在の日時を取得し、対応する更新日時416に格納する。
【0051】
また、方面表示看板に含まれる地名は、その文字数と、表示する領域の大きさ等により、改行、文字サイズの変更、半角又は全角への変換等を行なっても良い。そのために、例えば、記憶装置106内のテーブルに、表示する領域の大きさと、文字数と、改行、文字サイズの変更、半角又は全角への変換規則等とを対応付けて格納しておき、このテーブルを参照して地名変更部153が文字を変更してもよい。
【0052】
動作例を続けて説明する。図5において、S503の判定の結果、履歴地名情報テーブル301、ユーザ登録地名情報テーブル321に、選択した方面表示看板の道路から所定範囲内に位置する地名が格納されていない場合、又は、S504の処理の後に、地名変更判定部152は、方面表示看板テーブル401に、未選択の方面表示看板があるか否か判定する(S505)。
【0053】
S505の判定の結果、未選択の方面表示看板がある場合、再度、S501の処理を行なう。S505の判定の結果、未選択の方面表示看板が無い場合、処理を終了する。
【0054】
次に、ナビが、現在位置を算出する動作例を説明する。なお、後述する現在位置を算出する動作例は従来技術と同じである。
【0055】
図7に示す動作は、現在位置算出部154が、一定周期、例えば100mS毎等に実行する動作である。
【0056】
まず、現在位置算出部154は、AD変換器111から角速度センサ101の出力値を読み込む(S701)。次に、現在位置算出部154は、AD変換器112から方位センサ102の出力値を読み込み(S702)、角速度センサ101の出力値と、方位センサ102の出力値とから、車両の進行方位を計算する(S703)。なお、この進行方位の算出は、例えば、所定時間以上車速が低い時には、角速度センサ101の出力値の誤差が大きいので、方位センサ102の出力値のみを利用する等してもよい。
【0057】
現在位置算出部154は、車速センサ103の出力するパルス数を、0.1秒毎等の所定の時間毎にカウンタ223で計数し、その計数値を読み込む(S704)。現在位置算出部154は、読み込んだ値に距離係数を乗算することで、0.1秒間の所定の時間の間に進んだ距離を算出する(S705)。
【0058】
現在位置算出部154は、このように取得した所定時間毎の進行方位及び距離を、RAM114に順次格納しておく。
【0059】
次に、現在位置算出部154は、上記S705で算出した所定の時間内に車両の走行した距離値を、前回までの距離値に加算し、加算した距離が所定距離(例えば20m)以上となるか否か判定する(S706)。
【0060】
S706の判定の結果、所定距離に満たない場合、現在位置算出部154は、今回の処理を終了し、一定周期後に上記処理を再度行なう。
【0061】
S706の判定の結果、所定距離以上である場合、現在位置算出部154は、その時点での進行方向と距離とをRAM114に格納し、後述するマップマッチ処理を実行する(S707)。なお、現在位置算出部154がRAM114に格納する距離とは、上記S706の処理で判定に用いた所定距離であり、例えば20m等である。
【0062】
次に、図8を参照し、マップマッチの動作例を説明する。
【0063】
まず、現在位置算出部154は、RAM114から、進行方位及び距離等を読み出す(S801)。次に、現在位置算出部154は、読み出した進行方位及び距離等に基づいて、車両の移動量を、緯度方向、経度方向、別々に算出する。さらに、現在位置算出部154は、算出した各方向における移動量を、前回のマップマッチ処理で求められた候補点の位置に加算して、現在、車両が存在すると推定される位置である仮想現在位置を算出する(S802)。
【0064】
次に、現在位置算出部154は、算出した仮想現在位置と、地図データに含まれる道路データとから、1つ以上の候補点を算出し(S803)、さらに、各候補点の信頼度を算出する(S804)。
【0065】
ここで、候補点及び信頼度について説明する。現在位置算出部154は、仮想現在位置の周辺の地図を、記憶装置206から読み出し、仮想現在位置を中心とする予め設定された距離D内にある道路データ(線分)を選択して、これらを取り出す。本実施形態においては、仮想現在位置を中心とする長さL1の正方形に対応する領域に含まれる地図を、記憶装置206から読み出す。
【0066】
次に、現在位置算出部154は、取り出された線分の中から、その線分の方位が、上述の処理で取得された進行方向と、所定値以内にある線分だけを選択し、選択されたn個すべての線分に対して、仮想現在位置から垂線をおろし、その垂線L(n)の長さを求める。次いで、次に、これら垂線の長さに基づき、選択された各線分に対して、以下の式によりに定義されるエラーコスト値ec(n)を算出する。
【0067】
ec(n)=α×|θcar−θ(n)|+β|L(n)|
【0068】
ここで、θcarは、仮想現在位置における車両方位、θ(n)は、線分の方位、L(n)は、仮想現在位置から線分までの距離、すなわち垂線の長さ、αおよびβは、重み係数である。これら重み係数の値は、進行方向と道路の方位のずれと現在位置と道路のずれのどちらを、現在位置が、その上にある道路を選択する上で重視するかによって変化させてよい。
【0069】
次に、現在位置算出部154は、算出されたエラーコストec(n)と、前回の処理において算出された候補点に関連する累算エラーコストesとにしたがって、下記の式により定義される、今回の処理における累算エラーコストes(n)を算出する。
【0070】
es(n)=(1−k)×es+k×ec(n)
【0071】
ここで、kは、0より大きく1より小さな重み係数である。次に、現在位置算出部154は、算出された累算エラーコストes(n)に基づき、下記の式に定義される信頼度trst(n)を算出する。
【0072】
trst(n)=100/(1+es(n))
【0073】
次に、現在位置算出部154は、算出した信頼度trst(n)に基づき、ある候補点から、対応する線分にそって 車両の進行した距離Rに対応する長さだけ進められた点を、新たな候補点C(n)とする。したがって、ある候補点に対する現在位置Aより所定の範囲Dに存在し、かつその方位と車両方位との差が所定値以下であるような線分の本数がnである場合には、n個の新たな候補点C(n)が生成されることになる。
【0074】
候補点、及び、各候補点の信頼度を算出すると、現在位置算出部154は、各々の候補点うち最も信頼度の値の大きな候補点を選択し、該候補点を表示候補点とする(S805)。この表示候補点が、ディスプレイ108に表示される現在位置を示す情報となる。現在位置算出部154は、該表示候補点の位置を示す情報を、RAM114に格納する。
【0075】
なお、現在位置の算出は、上述のように、センサにより取得した進行方位、距離及び地図データ等から算出してもよく、GPS受信装置104により受信した位置、進行方向、進行方位等から算出してもよい。また、上述のセンサにより取得した進行方位、距離及び地図データ等から算出した現在位置を、GPS受信装置104により受信した位置等により補正してもよい。
【0076】
次に、看板表示判定部155は、RAM114の所定の領域から読み出した表示候補点(現在位置)が、方面表示看板を表示すべき位置か否か判定する(S806)。そのために、例えば、看板表示判定部155は、表示候補点(現在位置)の位置が、方面表示看板テーブル401の何れかの座標411から所定範囲内にあるか否か判定する。表示候補点の位置が、方面表示看板テーブル401の何れかの座標411から所定範囲内にある場合、看板表示判定部155は、その座標411に対応する看板ID413の方面表示看板を表示すべきと判定する。また、方面表示看板テーブル401の何れかの座標411から所定範囲内に無い場合、看板表示判定部155は、方面表示看板を表示すべきでないと判定する。看板表示判定部155は、判定結果をRAM114等に格納する。
【0077】
S806の判定の結果、表示候補点が、方面表示看板を表示すべき位置でない場合、表示処理部156は、現在位置等の表示を行なう(S807)。具体的には、例えば、表示処理部156は、表示候補点を含む領域の地図データを記憶装置106から読み出し、その地図データ上に、算出した表示候補点を位置付けて、ディスプレイ108等に表示処理する。このとき、推奨経路が設定されている場合、その経路等も合わせて表示処理等する。
【0078】
S806の判定の結果、表示候補点が、方面表示看板を表示すべき位置である場合、表示処理部156は、表示すべき方面表示看板のデータを読み出し(S808)、読み出した方面表示看板と、現在位置等との表示を行なう(S809)。具体的には、例えば、表示処理部156は、方面表示看板テーブル401から、表示候補点から所定範囲内にある座標411に対応する画像データ414を読み出す。次に、表示処理部156は、表示候補点を含む領域の地図データを記憶装置106から読み出し、その地図データ上に、算出した表示候補点を位置付け、さらに、読み出した方面表示看板データをディスプレイ108等に表示する。
【0079】
S809の処理で表示する画面例を図9に示す。図9(a)、(b)において、画面901、画面902は、方面表示看板データを表示した画面例である。ただし、(a)の画面901は、上述の図5に一例を示す動作例で、方面表示看板に含まれる地名を変更する前の画面例であり、(b)の画面902は、上述の図5に一例を示す動作例で、方面表示看板に含まれる地名を変更した後の画面例である。画面901の方面表示看板の変更前の地名は「東神奈川」であるが、画面902の方面表示看板の変更後の地名は「みなとみらい」となっている。
【0080】
このように、方面表示看板に含まれる地名を、ユーザの覚えの有る地名に変更することができるので、ユーザは、どの道がどこに向かうかを認識することが容易となる。
【0081】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0082】
例えば、上述の実施形態では、予め方面表示看板テーブル401に、リンクIDと、そのリンクIDに示される道路の行き先を含める位置とを対応付けて格納しておくものとしたが、これに限られるわけではなく、例えば、リンクIDは無くても良い。この場合、地名を含める位置を特定するために、その位置の座標から判定してもよい。
【0083】
また、上述の実施形態では、方面表示看板テーブル401には、予め、地名の初期値が格納されており、地名を変更する場合に、方面表示看板テーブル401内の地名もあわせて変更するものとしたが、これに限られるわけではない。例えば、方面表示看板テーブル401には、地名の初期値が含まれておらず、変更した場合のみ、その地名を格納しても良い。また、方面表示看板テーブル401は必ずしも地名を含まなくても良く、方面表示看板テーブル401に含まれる画像データを単に変更して上書き等してもよい。
【0084】
また、方面表示看板に含まれる道路が、図10に一例を示すように、その交差点から距離Lの間に湾曲等している場合には、図10に一例を示す斜線部1001を、上述の判定を行なう範囲としてもよい。この斜線部1001は、線分1021〜1024により定められる領域である。線分1021、1022は、ノード1001を通過し、且つ、リンク1012と所定角度α1を成す線分である。線分1031は、リンク1012、リンク1013により成される角度を二分する。線分1032は、線分1023と線分1031との交点を通過し、且つ、リンク1013と平行である。線分1033は、線分1024と線分1031との交点を通過し、且つ、リンク1013と平行である。線分1023は、線分1032と線分1031との交点を通過し、且つ、線分1032と所定角度α2を成す。同様に、線分1024は、線分1033と線分1031との交点を通過し、且つ、線分1033と所定角度α2を成す。なお、このα2は、α1と同じ値でもよく、異なる値でもよい。また、α1、α2は、上述の判定で用いたαと同じ値でもよく、異なる値でもよい。線分1025は、ノード1014から所定距離L2離間しており、且つ、リンク1013と垂直を成す。ここで、ノード1011からノード1014までの距離L1と、距離L2との和は、上述の判定で用いた距離Lと同じ値でもよく、異なる値でもよい。なお、斜線部611に一例を示す領域を判定のための範囲とするか、或いは、斜線部1001に一例を示す領域を判定のための領域とするかは、例えば、方面表示看板テーブル401のリンクID422が、1つの位置421に対し複数のリンクIDが対応付けられているか否かにより判定してもよく、また、ノード1001から所定距離にあり、且つ、同じ道路を構成するリンク(図10の例ではリンク1012、1013)により成される角度が所定角度以上か否かにより判定してもよい。
【0085】
また、例えば、図10の道路において、ノード1014で他のリンク1015により交差点が構成される場合、このリンク1015に対し、上述のような判定を行なってもよく、判定を行なわなくてもよい。ここで、このリンク1015が、予め設定され記憶装置106に格納されている道路の重要度が上位であるか否か、又は、ユーザがよく使用する道路であるか否かにより、このリンク1015に対し上述の判定を行なうか否か判定してもよい。なお、この重要度とは、例えば、その道路が国道であれば上位であり、私道であれば下位であるような情報であり、従来のナビゲーションシステムにおいて経路探索処理のときに用いられる。この情報は、例えば、記憶装置106の地図データに含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の一実施形態において、ナビゲーションシステムの構成例を示す図である。
【図2】同実施形態において、道路データを説明する図である。
【図3】同実施形態において、地名情報を格納するテーブルの一例である。
【図4】同実施形態において、方面表示看板情報テーブルの一例を説明する図である。
【図5】同実施形態において、方面表示看板に含まれる地名を変更する動作例である。
【図6】同実施形態において、方面表示看板に含まれる地名を変更するか否か判定する動作例を説明する図である。
【図7】同実施形態において、ナビゲーションシステムの通常動作例である。
【図8】同実施形態において、マップマッチの動作例である。
【図9】同実施形態において、方面表示看板を表示した画面例である。
【図10】同実施形態において、方面表示看板に含まれる地名を変更するか否か判定する動作例を説明する図である。
【符号の説明】
【0087】
1:ナビゲーションシステム、101:角速度センサ、102:方位センサ、103:車速センサ、104:GPS受信装置、105:演算部、106:記憶装置、107:入力装置、108:ディスプレイ、109:音声出力装置、110:通信装置、111:AD変換器、112:AD変換器、113:カウンタ、114:RAM、115:ROM、116:CPU、151:指示受付部、152:地名変更判定部、153:地名変更部、114:現在位置算出部、115:看板表示判定部、116:表示処理部、301:履歴地名情報テーブル、321:ユーザ登録地名情報テーブル、401:方面表示看板テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、道路の行き先を示す地名情報を含む方面表示看板を表示する地図表示装置であって、
前記方面表示看板に含まれる道路と、該道路の行き先を示す地名情報とを含む方面表示看板データと、道路データを含む地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
地名及び該地名の位置が格納される地名記憶手段と、
前記方面表示看板データに含まれる行き先を、前記地名記憶手段から読み出した地名に変更する変更手段と、
表示手段と、を有し、
前記表示手段は、前記地図データと、前記変更手段により更新された方面表示看板データとを表示すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項2】
車両に搭載され、道路の行き先を示す地名情報を含む方面表示看板を表示する地図表示装置であって、
前記方面表示看板に含まれる道路と、該道路の行き先を示す地名情報と、前記方面表示看板を表示すべき表示位置情報とを含む方面表示看板データと、道路データとを含む地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
地名と該地名の位置とが対応付けて記憶される地名記憶手段と、
前記方面表示看板データに含まれる地名を、前記地名記憶手段から読み出した地名に変更する変更手段と、
前記車両の現在位置を算出する現在位置算出手段と、
前記算出された現在位置と、前記方面表示看板データに含まれる表示位置情報とから、前記現在位置が前記方面表示看板を表示する位置であるか否か判定する判定手段と、
表示手段と、を有し、
前記算出された現在位置が、前記方面表示看板を表示する位置である場合には、前記表示手段が、前記地図データと、前記変更手段により変更された方面表示看板とを表示すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項3】
請求項2記載の地図表示装置であって、
前記変更手段は、前記地名記憶手段から読み出した位置が、前記地図データ記憶手段から読み出した前記方面表示看板に含まれる道路から所定範囲内の場合には、前記方面表示看板の行き先の地名を、前記地名記憶手段から読み出した位置に対応する地名に変更すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項4】
車両に搭載され、道路の行き先を示す地名情報を含む方面表示看板を表示する地図表示装置による地図表示方法であって、
前記方面表示看板に含まれる道路と、該道路の行き先を示す地名情報と、前記方面表示看板を表示すべき表示位置情報とを含む方面表示看板データと、道路データとを含む地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
地名と該地名の位置とが対応付けて記憶される地名記憶手段と、
表示手段と、を有する地図表示装置が、
前記方面表示看板データに含まれる地名を、前記地名記憶手段から読み出した地名に変更して前記地図データ記憶手段に格納する変更ステップと、
前記車両の現在位置を算出する現在位置算出ステップと、
前記算出された現在位置と、前記方面表示看板データに含まれる表示位置情報とから、前記現在位置が前記方面表示看板を表示する位置であるか否か判定する判定ステップと、を有し、
前記算出された現在位置が、前記方面表示看板を表示する位置である場合には、前記表示手段が、前記地図データと、前記変更手段により変更された方面表示看板とを前記表示手段に表示すること
を特徴とする地図表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−155392(P2007−155392A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−348126(P2005−348126)
【出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】