情報表示装置
【課題】メニューを種別にすみ分けることにより簡単かつ安全な表示操作をおこなうこと。
【解決手段】アイコンは、ニュートラルアイコン711のほか、運転支援情報を表示するための運転支援情報アイコン801と、コンテンツ情報を表示するためのコンテンツ情報アイコン802に区分けされている。運転支援情報アイコン801としては、地図データを表示する地図アイコン811と、地図データ上の特定地点をサーチするための地点サーチアイコン812がある。この地図アイコン811と地点サーチアイコン812は、操作デバイス306を進行方向Fに摺動することによってフォーカス領域701に表示することができる。そして、操作デバイス306の決定ボタン401を押下することにより、フォーカス領域701に表示されているアイコンで表現されている情報を表示することができる。
【解決手段】アイコンは、ニュートラルアイコン711のほか、運転支援情報を表示するための運転支援情報アイコン801と、コンテンツ情報を表示するためのコンテンツ情報アイコン802に区分けされている。運転支援情報アイコン801としては、地図データを表示する地図アイコン811と、地図データ上の特定地点をサーチするための地点サーチアイコン812がある。この地図アイコン811と地点サーチアイコン812は、操作デバイス306を進行方向Fに摺動することによってフォーカス領域701に表示することができる。そして、操作デバイス306の決定ボタン401を押下することにより、フォーカス領域701に表示されているアイコンで表現されている情報を表示することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報を表示する情報表示装置に関する。ただし、この発明の実施の形態にかかる利用は、上記情報表示装置に限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、移動体の運転を支援する情報を提供する情報表示装置として、特許文献1に記載されるような車載のナビゲーション装置が知られている。このような車載のナビゲーション装置においては、ディスプレイに移動体の運転を支援する情報としての地図データのみならず、DVDやHDなどの記録媒体に記録されている映画や、放送電波を受信することによって得られるテレビ番組などの映像コンテンツを視聴することができるようになっているものもある。
【特許文献1】特開平10−301434号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来技術では、所望の情報を表示させたい場合、地図やコンテンツなどの表示可能な多数の情報の中から選択しなければならないため、選択操作が面倒であるという問題があった。特に、操作ボタンを多数設けると、どのボタンを操作すればよいかという咄嗟の判断がつきにくいという問題があった。特に運転者にとっては、運転中に必要のない情報のアイコンまで選択肢として表示されるため、選択操作作業に時間がかかり、運転中に視線移動をせざるを得なくなるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる情報表示装置は、移動体内に設けられ表示画面を有する表示手段と、前記移動体の運転支援に関する情報と、コンテンツ情報とのうち、いずれか一方の情報を選択するように操作する操作手段と、前記表示画面を制御して、前記操作手段によって選択された情報を表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報表示装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0006】
(情報表示装置の機能的構成)
まず、情報表示装置の機能的構成について説明する。図1は、情報表示装置の機能的構成を示すブロック図である。図1において、情報表示装置100は、表示部101と、操作部102と、表示制御部103と、ユーザ検出部104と、を備えている。
【0007】
まず、表示部101は、自動車などの移動体内に設けられており、表示画面を有している。表示部101は、ディスプレイによって実現することができる。ディスプレイは、たとえば、自動車の前部座席手前に設けられているダッシュボードの中央に設置することができる。さらに、ダッシュボードの中央位置とともに運転席の真正面の位置にも設置することができる。ダッシュボードの中央位置および運転席の真正面の位置に設置されるディスプレイは単一のディスプレイであってもよく、また、異なるディスプレイであってもよい。
【0008】
操作部102は、移動体の運転支援に関する情報(以下、単に「運転支援情報」という。)と、コンテンツ情報とのうち、いずれか一方の情報を選択するように操作する。ここで、操作部102は、具体的には、運転者や同乗者などのユーザが直接動かすことができる操作デバイスであり、たとえば、略半球形状としたり、またはレバー状にしたりすることができる。
【0009】
また、運転支援情報は、たとえば、任意の縮尺の地図データのほか、当該地図データ上における特定地点のサーチ情報、経路探索情報、経路誘導情報などを含む地図情報とすることができる。一方、コンテンツ情報は、光ディスクやHDに記録された映画などの動画像や外部から受信されたテレビ番組などの映像コンテンツ、当該映像コンテンツの再生や試聴などの設定情報、光ディスクやHDに記録された楽曲や外部から受信されたラジオ放送のラジオ番組などの音声コンテンツ、当該音声コンテンツの再生や試聴などの設定情報、映像コンテンツや音声コンテンツのサーチ情報、ビーコン受信機から受信された交通情報などが含まれる。
【0010】
このように、選択対象を運転支援情報とコンテンツ情報の2つの情報に区分けすることにより、運転中において必要な運転支援情報のみを、運転者の視線を移動させることなく簡単に表示することができる。また、操作部102は、運転支援情報に対応する第1の方向とコンテンツ情報に対応する第2の方向とに摺動自在とすることができる。このように、区分けされた情報(運転支援情報とコンテンツ情報)の選択を、操作部102の互いに異なる操作に関連付けたことにより、ユーザは表示したい情報を簡単な操作で選択することができる。
【0011】
特に、ユーザが運転中の運転者の場合、通常、運転支援情報を確認したいときは進行方向に移動している。したがって、運転支援情報に対応する第1の方向を進行方向と同一の方向とすることにより、運転支援情報を確認したいときの進行方向と操作方向(第1の方向)を無意識のうちに関連付けさせることができ、運転支援情報を選択するための操作を直感的に促すことができる。
【0012】
また、表示制御部103は、表示画面を制御して、操作部102を操作することによって選択された情報を表示する。具体的には、操作部102を摺動した方向に対応する情報を表示する。すなわち、第1の方向に摺動したときは、表示画面に運転支援情報を表示し、第2の方向に摺動したときは、表示画面にコンテンツ情報を表示する。
【0013】
また、ユーザ検出部104は、ユーザが操作部102を操作するか否かを検出する。たとえば、ユーザの手が操作部102に接触したり、操作部102の近傍に接近したりしたことを検出することができる。このユーザ検出部104によって、ユーザが操作部102を操作すると検出された場合、表示制御部103は、表示画面を制御して、操作部102による情報の選択に先立って、運転支援情報のシンボルとコンテンツ情報のシンボルとで表現されるメニュー情報を表示する。ユーザ検出部104は赤外線センサあるいは接触センサによって実現することができる。
【0014】
この場合、操作部102は、メニュー情報のシンボルの中から任意のシンボルを選択するように操作することができる。そして、表示制御部103は、選択されたシンボルで表現される情報を表示画面に表示する。これにより、ユーザが検出されるまでは所望の情報、たとえば、地図データや映像コンテンツが表示画面に表示されており、ユーザが検出されると、メニュー情報に切り替わる。そして、操作部102を第1の方向に摺動したときはメニュー情報内の運転支援情報のシンボルを選択し、第2の方向に摺動したときはメニュー情報内のコンテンツ情報のシンボルを選択することができる。そして、選択されたシンボルで表現される情報を表示画面に表示する。なおシンボルとは、たとえば、表示される情報を直感的に認識することができる図表化されたアイコンによってあらわすことができる。また、表示される情報の名称であらわすこともできる。
【0015】
また、ユーザ検出部104は、操作部102を操作するユーザが、移動体の運転者と同乗者のうちいずれの者であるかを検出することもできる。たとえば、略半球状の操作デバイスが運転席と助手席との間に配置されている場合、運転者が操作デバイスをつかんだ状態と、同乗者が操作デバイスをつかんだ状態とでは、接触箇所が異なる。具体的には、運転者と同乗者とでは小指の接触位置が左右対称となるため、小指の先端(たとえば第1関節)の接触位置を検出することによって、操作デバイスをつかんでいるユーザと特定することができる。
【0016】
また、運転者と同乗者とでは、掌の位置によって接触圧が異なる。具体的には、操作デバイスをつかんだ状態では、親指の付け根にかかる接触圧が他の箇所よりも大きくなる。したがって、感圧センサによって接触圧が高い位置を検出することによっても、ユーザが運転者であるか同乗者であるかを特定することができる。
【0017】
なお、上述したユーザ検出部104は、具体的には、たとえば、赤外線センサ、接触センサ、感圧センサなど各種センサによって実現することができる。このユーザ検出部104によって、運転者が操作部102を操作すると検出された場合、表示制御部103は、少なくとも他の表示画面を制御して、運転支援情報のシンボルと、コンテンツ情報のうち移動体の運転者に適切なコンテンツ情報のシンボルと、で表現されるメニュー情報を表示する。ここで、運転者に適切なコンテンツ情報とは、たとえば、上述した交通情報やラジオ情報、また上述したディスクやHDに記録された楽曲などの音声コンテンツ等を指しており、映像コンテンツ等運転者にとって運転中に選択表示することが適切ではないコンテンツ情報等は含まない。
【0018】
この場合、操作部102は、メニュー情報のシンボルの中から任意のシンボルを選択するように操作することができる。そして、表示制御部103は、選択されたシンボルで表現される情報を表示画面に表示する。これにより、ユーザが検出されるまでは所望の情報、たとえば、地図データや映像コンテンツが表示画面に表示されており、運転者が検出されると、メニュー情報に切り替わる。そして、操作部102を第1の方向に摺動したときはメニュー情報内の運転支援情報のシンボルを選択し、第2の方向に摺動したときはメニュー情報内の運転に関するコンテンツ情報のシンボルを選択することができる。そして、選択されたシンボルで表現される情報を表示画面に表示することができる。
【0019】
(情報表示装置100のハードウェア構成)
まず、上述した情報表示装置100のハードウェア構成について説明する。図2は、情報表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。図2において、情報表示装置100は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、光ディスクドライブ206と、光ディスク207と、映像I/F(インターフェース)208と、ディスプレイ209と、音声I/F(インターフェース)210と、スピーカ211と、マイク212と、GPSレシーバ213と、移動速度センサ214と、角速度センサ215と、走行距離センサ216と、傾斜センサ217と、ビーコン受信機218と、通信I/F(インターフェース)219と、操作デバイス220と、ユーザ検出センサ221と、から構成されている。また、各構成部201〜221はバス200によってそれぞれ接続されている。
【0020】
ここで、CPU201は、情報表示装置100全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0021】
光ディスクドライブ206は、CPU201の制御にしたがって光ディスク207に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク207は、光ディスクドライブ206の制御にしたがって記録されたデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。また、光ディスク207として、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱可能な記録媒体としては、光ディスク207のほか、MO、メモリーカードなどであってもよい。
【0022】
また、映像I/F208は、映像表示用のディスプレイ209と接続されている。映像I/F208は、具体的には、たとえば、ディスプレイ209全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ209を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0023】
ディスプレイ209には、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、あるいは文字や静止画像、動画像等の各種データが表示される。このディスプレイ209は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
【0024】
また、音声I/F210は、音声出力用のスピーカ211に接続される。音声I/F210は、具体的には、たとえば、音声ディジタルデータのD/A変換を行うD/Aコンバータと、D/Aコンバータから出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器と、音声アナログデータのA/D変換をおこなうA/Dコンバータと、から構成されている。また、スピーカ211は増幅器で増幅された音声を出力する。マイク212は外部からの音声を音声アナログ信号として音声I/F210のA/Dコンバータに入力する。
【0025】
また、GPSレシーバ213は、GPS衛星からの電波を受信して装置本体の現在位置を求めるものである。移動速度センサ214は、移動体の移動速度を検出する。移動体が自動車である場合、トランスミッションの出力側シャフトから検出する。また、角速度センサ215は、自車の回転時の角速度を検出し、角速度データと相対方位データとを出力する。走行距離センサ216は、車輪の回転に伴って出力される所定周期のパルス信号のパルス数をカウントすることによって車輪一回転当たりのパルス数を算出し、その一回転当たりのパルス数に基づく走行距離データを出力する。傾斜センサ217は、路面の傾斜角度を検出し、傾斜角データを出力する。
【0026】
ビーコン受信機218は、VICSセンターで処理された渋滞や交通規制に関する交通情報を受信する。受信された交通情報は、映像データとしてディスプレイ209に表示したり、音声データとしてスピーカ211から出力することができる。また、通信I/F219は、セル基地局を介して通信サーバと無線通信をおこなう通信モジュールである。通信I/F219は、外部との通信をおこなうインターフェースである。たとえば、テレビ放送局やラジオ放送局からの電波を受信する。また、情報表示装置100が通信ナビゲーション機能を有する場合には、所定の通信方式により通信サーバから地図データを受信する。
【0027】
操作デバイス220は、ユーザからの各種入力操作をおこなう。ユーザ検出センサ221は、赤外線センサ、接触センサ、感圧センサなどによって構成され、ユーザが操作デバイス220を操作するか、あるいはどのユーザが操作デバイス220を操作するかを検出することができる。
【0028】
このように、この発明の実施の形態にかかる情報表示装置100は、メニュー情報(メニュー画面)において、運転支援情報のシンボルとコンテンツ情報のシンボルとが混ざっておらず区分けされているため、運転支援情報を表示させたいときは、簡単な操作で表示することができる。同様に、コンテンツ情報を表示するときも簡単な操作で表示することができる。特に、操作するユーザが運転者である場合、視線移動することなく簡単に所望の表示をおこなうことができるため、より安全な運転を実現することができる。
【0029】
ここで、上述した実施の形態で説明した機能ブロック図(図1)との対応関係について説明する。表示部101は、ディスプレイ209によってその機能を実現することができる。また、操作部102は、操作デバイス220によってその機能を実現することができる。また、表示制御部103は、映像I/F208によって、または、ROM202、RAM203、HD205、光ディスク207などの記録媒体に記録されたプログラムを、CPU201が実行することによってその機能を実現することができる。また、ユーザ検出部104は、ユーザ検出センサ221によってその機能を実現することができる。
【実施例1】
【0030】
(情報表示装置の外観構成)
つぎに、実施例1にかかる情報表示装置の外観構成について説明する。図3は、実施例1にかかる情報表示装置の外観構成を示す説明図である。図3において、情報表示装置は、自動車などの移動体内に設けられる。前部座席の正面には、ダッシュボード301が設けられている。
【0031】
このダッシュボード301の中央にはメインディスプレイ302が配置されている。また、運転席の真正面には、サブディスプレイ303が配置されている。メインディスプレイ302およびサブディスプレイ303の表示内容については後述する。さらに、ダッシュボード301の左右両端にもディスプレイ304,305が配置されている。このディスプレイ304,305は、各サイドミラーに取り付けられたカメラからの映像を表示する。これにより、降雨または降雪などの悪天候時においても、移動体の両側後方を、車内から鮮明に視認することができる。また、運転席と助手席との間には、略半球形状の操作デバイス306が設けられている。
【0032】
ここで、操作デバイス306について説明する。図4は、操作デバイス306を示す平面図である。図4において、操作デバイス306は、進行方向F、後退方向Bおよび左方向L、右方向Rの4方向に摺動自在とされている。また、操作デバイス306は、ユーザが任意の方向に摺動操作しても、操作デバイス306を離すことにより、中央位置に復帰する構成とされている。また、操作デバイス306には、表示したい情報を決定する決定ボタン401や、表示画面の情報を選択するための選択ボタン402などが設けられている。さらに、操作デバイス306には赤外線センサ403が設けられており、ユーザ、具体的にはユーザの掌が操作デバイス306に接触したことを検出することができる。
【0033】
つぎに、メインディスプレイ302の表示内容について説明する。図5は、メインディスプレイ302の表示内容を示す説明図である。図5において、メインディスプレイ302は、第1〜第3の表示領域501〜503を有している。第1の表示領域501には、移動体の挙動および内部環境に関する情報や時刻情報が表示されている。
【0034】
移動体の挙動としては、たとえば、エンジンの回転数を示すタコメータ、移動体の速度をあらわす速度表示情報、ガソリンの残量を示すフューエルメータ、現在のギアの状態を示すギアインジケータが表示されている。移動体の内部環境としては、たとえば、エアコンディショナーの設定温度や風向情報が表示されている。なお、第1の表示領域501の表示内容は、移動体の運転に必要な情報であるため、他の情報に切り替わることはない。
【0035】
また、第2の表示領域502には、地図に関する情報、または、映像または音声に関するコンテンツ情報が表示される。ここで、地図に関する情報とは、たとえば、地図データや任意の地点のサーチ情報である。図5においては、現在位置マーク521および所定の縮尺における現在位置周辺の地図データ522が表示されている。
【0036】
一方、コンテンツ情報には、映画、テレビ番組などの映像コンテンツの再生映像のほか、当該映像コンテンツの再生、試聴、早送り、逆送りなどの設定情報、映像コンテンツのリスト情報、番組プログラムなどが含まれる。また、楽曲、ラジオ放送などの音声コンテンツの再生、試聴、早送り、逆送りの設定情報、音声コンテンツのリスト情報、番組プログラムなどが含まれる。また、図5において、第2の表示領域502の下端縁には映像コンテンツ情報のシンボルをあらわす各種アイコンが表示されている。
【0037】
また、第3の表示領域503には、コンテンツ情報の内容を示す簡易情報が表示される。たとえば、図5においては、コンテンツ情報としてAMラジオ放送が選局されているため、放送局名、周波数、イコライザが表示されている。
【0038】
つぎに、サブディスプレイ303の表示内容について説明する。図6はサブディスプレイ303の表示内容を示す説明図である。図6において、サブディスプレイ303には、3D地図データ600が表示されている。この3D地図データ600は、図5に示したメインディスプレイ302の第2の表示領域502に表示されている地図データ522における現在位置からの前方の視界を表現した地図データである。すなわち、サブディスプレイ303には、運転に必要な第2の表示領域502に表示される情報の簡易情報を表示することができる。
【0039】
つぎに、メインディスプレイ302の他の表示内容について説明する。図7は、メインディスプレイ302の他の表示内容を示す説明図である。図7に示した表示画面の表示内容は、ユーザ検出センサ221によってユーザが操作デバイス306を操作することが検出された場合における表示内容である。具体的には、第1の表示領域501および第3の表示領域503の表示内容は、図5に示した表示内容と同一であり、第2の表示領域502の表示内容のみが切り替わっている。
【0040】
すなわち、第2の表示領域502においては、メニュー情報700が表示されている。第2の表示領域502において、点線で囲まれている範囲はフォーカス領域701である。図7において、フォーカス領域701にはニュートラルアイコン711が表示されている。ここで、アイコンの変化について説明する。図8は、アイコンの変化を示す説明図である。図8において、アイコンには、ニュートラルアイコン711のほか、運転支援情報を表示するための運転支援情報アイコン801と、コンテンツ情報を表示するためのコンテンツ情報アイコン802に区分けされている。
【0041】
この運転支援情報アイコン801としては、地図データを表示する地図アイコン811と、地図データ上の特定地点をサーチするための地点サーチアイコン812がある。この地図アイコン811と地点サーチアイコン812は、操作デバイス306を進行方向に摺動することによってフォーカス領域701に表示することができる。そして、操作デバイス306の決定ボタン401を押下することにより、フォーカス領域701に表示されているアイコンで表現されている情報を表示することができる。たとえば、フォーカス領域701に地図アイコン811が表示されている場合、決定ボタン401を押下することによって、地図データを表示することができる。また、フォーカス領域701に地点サーチアイコン812が表示されている場合、決定ボタン401を押下することによって、地点サーチ設定画面を表示することができる。
【0042】
また、コンテンツ情報アイコン802には、さらに、コンテンツ情報のソースをあらわすソースアイコン820と、コンテンツ情報の中から任意のコンテンツをサーチするためのコンテンツサーチアイコン830と、に区分けされている。ソースアイコン820には、たとえば、ソースアイコン821、テレビアイコン822、交通情報アイコン823、FM放送アイコン824、AM放送アイコン825、HDアイコン826、メモリアイコン827がある。
【0043】
ソースアイコン820については、操作デバイス306を左右方向に摺動することによって、左右方向に回転し、決定デバイスを押下することによって、フォーカス領域701に表示されているアイコンで表現されているコンテンツ情報を表示する。
【0044】
たとえば、DVDアイコン821の場合は光ディスクドライブ206に挿入されているDVDの映像コンテンツ、テレビアイコン822の場合は現在受信したテレビ番組、交通情報アイコン823の場合はビーコン受信機218から受信した交通情報、FM放送アイコン824の場合は現在受信したFM放送の番組、AM放送アイコン825の場合は現在受信したAM放送の番組、HDアイコン826の場合はHD205に記録されているコンテンツ、メモリアイコン827の場合は、メモリに記録されているコンテンツを表示することができる。
【0045】
また、ソースアイコン820を回転させる場合、フォーカス領域701に位置するソースアイコン820の種類に応じて、第3の表示領域503を切り替えることができる。たとえば、ソースアイコン821がフォーカス領域701に位置する場合、DVDに記録されているコンテンツのタイトル名、再生時間、チャプター数などの簡易情報を表示することができる。そして、ユーザはこの第3の表示領域503に表示された簡易情報を見てから決定ボタン401を押下するか否かを判断することができる。
【0046】
また、コンテンツサーチアイコン803がフォーカス領域701に位置する場合、決定ボタン401を押下することで、DVD、HD、メモリなどに記録されているコンテンツの中から任意のコンテンツをサーチするための設定画面を表示することができる。
【0047】
つぎに、サブディスプレイ303の他の表示内容について説明する。図9はサブディスプレイ303の他の表示内容を示す説明図である。図9において、サブディスプレイ303の表示画面の表示内容は、ユーザ検出センサ221によってユーザが操作デバイス306を操作することが検出された場合における表示内容である。具体的には、図7に示したメインディスプレイ302の第2の表示領域502と同一のメニュー情報900が表示されている。これにより、運転者は、前方からメインディスプレイ302に視線移動をしなくても、前方を見ながら所望の情報を選択することができる。
【0048】
(情報表示処理手順)
つぎに、実施例1にかかる情報表示処理手順について説明する。図10は、実施例1にかかる情報表示処理手順を示すフローチャートである。図10において、まず、ユーザ検出センサ221によってユーザが検出された場合(ステップS1001:Yes)、図7および図9に示したように、メインディスプレイ302の第2の表示領域およびサブディスプレイ303に、メニュー情報を表示する(ステップS1002)。
【0049】
つぎに、操作デバイス306を操作する。操作方向が進行方向Fの場合(ステップS1003:進行方向)、フォーカス領域701に運転支援情報アイコン(地図アイコン811または地点サーチアイコン812)を表示する(ステップS1004)。なお、フォーカス領域701に地点サーチアイコン812が表示されている場合、操作デバイス306を後退方向Bに摺動することにより、フォーカス領域701に地図アイコン811を表示することができる。
【0050】
そして、操作デバイス306の決定ボタン401の押下があった場合(ステップS1005:Yes)、メインディスプレイ302の第2の表示領域502およびサブディスプレイ303に、フォーカス領域701に表示されているアイコンで表現される運転支援情報を表示する(ステップS1006)。たとえば、フォーカス領域701に地図アイコン811が表示されているときに決定ボタン401を押下した場合、第2の表示領域502は、図7に示したようなメニュー情報700から図5に示したような地図データ522に表示を切り替え、サブディスプレイ303についても、図9に示したようなメニュー情報900から図6に示したような3D地図データ600に表示を切り替える。
【0051】
また、ステップS1003において、操作デバイス306の操作方向が左方向Lまたは右方向Rである場合(ステップS1003:左右方向)、ソースアイコン820を左右方向に回転表示する(ステップS1007)。そして、操作デバイス306の決定ボタン401の押下があった場合(ステップS1008:Yes)、メインディスプレイ302の第2の表示領域502に、フォーカス領域701に表示されているソースアイコン820で表現されるコンテンツ情報を表示する(ステップS1009)。なお、サブディスプレイ303には、当該コンテンツ情報の表示に切り替えず、図6に示したような現在位置周辺の3D地図データ600に切り替えて表示する。
【0052】
また、ステップS1003において、操作デバイス306の操作方向が後退方向Bである場合(ステップS1003:後退方向)、フォーカス領域701にコンテンツサーチアイコンを表示する(ステップS1010)。そして、操作デバイス306の決定ボタン401の押下があった場合(ステップS1011:Yes)、メインディスプレイ302の第2の表示領域502に、コンテンツサーチの設定画面を表示する(ステップS1012)。
【0053】
そして、電源ONの場合(ステップS1013:No)、ステップS1001に移行する。一方、電源OFFになった場合(ステップS1013:Yes)、一連の処理を終了する。
【0054】
この実施例1によれば、運転支援情報を表示させたいときは、簡単な操作で表示することができる。同様に、コンテンツ情報を表示するときも簡単な操作で表示することができる。特に、操作するユーザが運転者である場合、視線移動することなく簡単に所望の表示をおこなうことができるため、より安全な運転を実現することができる。
【実施例2】
【0055】
つぎに、この発明の実施の形態にかかる情報表示装置の実施例2について説明する。実施例1では、ユーザが操作デバイス306を操作するか否かを検出することによって、メニュー情報などを表示する構成であったが、実施例2は、操作デバイス306を操作するユーザが運転者か同乗者かを検出することによって、メニュー情報700,900で表示されるアイコンを制限する例である。なお、その他の構成については実施例1と同一であるため、その説明を省略する。
【0056】
操作デバイス306を操作するユーザが運転者であると検出された場合、メニュー情報700,900の中から運転中に選択するのが不適切と考えられるアイコンをあらかじめ非表示にして、選択させないようにする。これにより、運転に必要な情報のみを選択対象とすることができ、操作デバイス306の操作中であっても運転に集中することができる。
【0057】
ここで、運転中に選択するのが不適切と考えられる情報としては、DVDやHD、メモリに記録されている映像コンテンツ、テレビ番組など、映像を注視する必要のある情報である。また、運転に必要な情報としては、交通情報やFM放送、AM放送である。なお、CDやHD、メモリに記録されている楽曲などの音声コンテンツについては、設定により、運転に必要な情報として取り入れることができる。
【0058】
ここで、ユーザが運転者である場合のメニュー情報について説明する。図11は、実施例2にかかるアイコンの変化を示す説明図である。図11において、アイコンには、ニュートラルアイコン711のほか、運転支援情報を表示するための運転支援情報アイコン801と、コンテンツ情報を表示するためのコンテンツ情報アイコン802に区分けされている。
【0059】
図8と比較すると、ソースアイコン820には、たとえば、交通情報アイコン823、FM放送アイコン824、AM放送アイコン825がある。これらは運転に必要な情報のアイコンである。一方、図8で示したソースアイコン821、テレビアイコン822、HDアイコン826、メモリアイコン827は、メニュー情報として表示されない。また、コンテンツサーチアイコン830もメニュー情報として表示されない。
【0060】
(情報表示処理手順)
つぎに、実施例2にかかる情報表示処理手順について説明する。図12は、実施例2にかかる情報表示処理手順を示すフローチャートである。図12において、まず、ユーザ検出センサ221によってユーザが検出された場合(ステップS1201:Yes)、検出されたユーザが同乗者である場合(ステップS1202:同乗者)、通常の表示処理をおこなう(ステップS1203)。この通常の表示処理とは、実施例1の図10に示したS1002〜S1012までの処理手順である。すなわち同乗者に関しては、メニュー情報の制限はなく、すべてのコンテンツ情報を選択することができる。
【0061】
一方、検出されたユーザが運転者である場合(ステップS1202:運転者)、メインディスプレイ302の第2の表示領域502とサブディスプレイ303に、図11で示したアイコンのみを表示可能なメニュー情報を表示する(ステップS1204)。図13は、ステップS1204でメインディスプレイ302に表示される表示画面例である。図7と比較すると、メニュー情報1300は、テレビアイコン822や「Contens search」の文字が表示されていない。また、図14は、ステップS1204でサブディスプレイ303に表示される表示画面例である。図9と比較すると、メニュー情報1400は、ソースアイコン821、テレビアイコン822、HDアイコン826、メモリアイコン827が表示されていない。
【0062】
つぎに、操作デバイス306を操作する。操作方向が進行方向Fの場合(ステップS1205:進行方向)、フォーカス領域701に運転支援情報アイコン(地図アイコン811または地点サーチアイコン812)を表示する(ステップS1206)。なお、フォーカス領域701に地点サーチアイコン812が表示されている場合、操作デバイス306を後退方向Bに摺動することにより、フォーカス領域701に地図アイコン811を表示することができる。
【0063】
そして、操作デバイス306の決定ボタン401の押下があった場合(ステップS1207:Yes)、メインディスプレイ302の第2の表示領域502およびサブディスプレイ303に、フォーカス領域701に表示されているアイコンで表現される運転支援情報を表示する(ステップS1208)。たとえば、フォーカス領域701に地図アイコン811が表示されているときに決定ボタン401を押下した場合、第2の表示領域502は、図13に示したようなメニュー情報1300から図5に示したような地図データ522に表示を切り替え、サブディスプレイ303についても、図14に示したようなメニュー情報1400から図6に示したような3D地図データ600に表示を切り替える。
【0064】
また、ステップS1205において、操作デバイス306の操作方向が左方向Lまたは右方向Rである場合(ステップS1205:左右方向)、ソースアイコン820を左右方向に回転表示する(ステップS1209)。そして、操作デバイス306の決定ボタン401の押下があった場合(ステップS1210:Yes)、メインディスプレイ302の第2の表示領域502に、フォーカス領域701に表示されているソースアイコン820で表現されるコンテンツ情報を表示する(ステップS1211)。
【0065】
そして、電源ONの場合(ステップS1212:No)、ステップS1201に移行する。一方、電源OFFになった場合(ステップS1212:Yes)、一連の処理を終了する。
【0066】
この実施例2によれば、ユーザが運転者である場合、選択できるコンテンツ情報の内容を制限することができるため、運転者は運転中であっても、運転に必要な情報の中から所望の情報を視線移動することなく簡単に選択して表示することができる。
【0067】
なお、上述した実施例2において、ステップS1202で運転者であることが検出された場合、自動車の速度情報あるいはギアの位置に応じて、メニュー情報の表示を制限することとしても良い。具体的には、移動速度が所定速度以下、たとえば0の場合、自動車は停止しているため、運転者であると検出されても、ステップS1203で示したように同乗者と同じ表示処理を実行することとしてもよい。また、速度が0の場合、信号待ちなどで一時停止していることも考えられるため、ギアがニュートラルまたはパーキングの場合にのみ、運転者であると検出されても、ステップS1203で示したように同乗者と同じ表示処理を実行することとしてもよい。
【0068】
なお、本実施の形態で説明した情報表示方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】実施の形態にかかる情報表示装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態にかかる情報表示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】実施例1にかかる情報表示装置の外観構成を示す説明図である。
【図4】操作デバイスを示す平面図である。
【図5】メインディスプレイの表示内容を示す説明図である。
【図6】サブディスプレイの表示内容を示す説明図である。
【図7】メインディスプレイの他の表示内容を示す説明図である。
【図8】アイコンの変化を示す説明図である。
【図9】サブディスプレイの他の表示内容を示す説明図である。
【図10】実施例1にかかる情報表示処理手順を示すフローチャートである。
【図11】実施例2にかかるアイコンの変化を示す説明図である。
【図12】実施例2にかかる情報表示処理手順を示すフローチャートである。
【図13】ステップS1204でメインディスプレイに表示される表示画面例を示す説明図である。
【図14】ステップS1204でサブディスプレイに表示される表示画面例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0070】
100 情報表示装置
101 表示部
102 操作部
103 表示制御部
104 ユーザ検出部
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報を表示する情報表示装置に関する。ただし、この発明の実施の形態にかかる利用は、上記情報表示装置に限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、移動体の運転を支援する情報を提供する情報表示装置として、特許文献1に記載されるような車載のナビゲーション装置が知られている。このような車載のナビゲーション装置においては、ディスプレイに移動体の運転を支援する情報としての地図データのみならず、DVDやHDなどの記録媒体に記録されている映画や、放送電波を受信することによって得られるテレビ番組などの映像コンテンツを視聴することができるようになっているものもある。
【特許文献1】特開平10−301434号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来技術では、所望の情報を表示させたい場合、地図やコンテンツなどの表示可能な多数の情報の中から選択しなければならないため、選択操作が面倒であるという問題があった。特に、操作ボタンを多数設けると、どのボタンを操作すればよいかという咄嗟の判断がつきにくいという問題があった。特に運転者にとっては、運転中に必要のない情報のアイコンまで選択肢として表示されるため、選択操作作業に時間がかかり、運転中に視線移動をせざるを得なくなるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる情報表示装置は、移動体内に設けられ表示画面を有する表示手段と、前記移動体の運転支援に関する情報と、コンテンツ情報とのうち、いずれか一方の情報を選択するように操作する操作手段と、前記表示画面を制御して、前記操作手段によって選択された情報を表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報表示装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0006】
(情報表示装置の機能的構成)
まず、情報表示装置の機能的構成について説明する。図1は、情報表示装置の機能的構成を示すブロック図である。図1において、情報表示装置100は、表示部101と、操作部102と、表示制御部103と、ユーザ検出部104と、を備えている。
【0007】
まず、表示部101は、自動車などの移動体内に設けられており、表示画面を有している。表示部101は、ディスプレイによって実現することができる。ディスプレイは、たとえば、自動車の前部座席手前に設けられているダッシュボードの中央に設置することができる。さらに、ダッシュボードの中央位置とともに運転席の真正面の位置にも設置することができる。ダッシュボードの中央位置および運転席の真正面の位置に設置されるディスプレイは単一のディスプレイであってもよく、また、異なるディスプレイであってもよい。
【0008】
操作部102は、移動体の運転支援に関する情報(以下、単に「運転支援情報」という。)と、コンテンツ情報とのうち、いずれか一方の情報を選択するように操作する。ここで、操作部102は、具体的には、運転者や同乗者などのユーザが直接動かすことができる操作デバイスであり、たとえば、略半球形状としたり、またはレバー状にしたりすることができる。
【0009】
また、運転支援情報は、たとえば、任意の縮尺の地図データのほか、当該地図データ上における特定地点のサーチ情報、経路探索情報、経路誘導情報などを含む地図情報とすることができる。一方、コンテンツ情報は、光ディスクやHDに記録された映画などの動画像や外部から受信されたテレビ番組などの映像コンテンツ、当該映像コンテンツの再生や試聴などの設定情報、光ディスクやHDに記録された楽曲や外部から受信されたラジオ放送のラジオ番組などの音声コンテンツ、当該音声コンテンツの再生や試聴などの設定情報、映像コンテンツや音声コンテンツのサーチ情報、ビーコン受信機から受信された交通情報などが含まれる。
【0010】
このように、選択対象を運転支援情報とコンテンツ情報の2つの情報に区分けすることにより、運転中において必要な運転支援情報のみを、運転者の視線を移動させることなく簡単に表示することができる。また、操作部102は、運転支援情報に対応する第1の方向とコンテンツ情報に対応する第2の方向とに摺動自在とすることができる。このように、区分けされた情報(運転支援情報とコンテンツ情報)の選択を、操作部102の互いに異なる操作に関連付けたことにより、ユーザは表示したい情報を簡単な操作で選択することができる。
【0011】
特に、ユーザが運転中の運転者の場合、通常、運転支援情報を確認したいときは進行方向に移動している。したがって、運転支援情報に対応する第1の方向を進行方向と同一の方向とすることにより、運転支援情報を確認したいときの進行方向と操作方向(第1の方向)を無意識のうちに関連付けさせることができ、運転支援情報を選択するための操作を直感的に促すことができる。
【0012】
また、表示制御部103は、表示画面を制御して、操作部102を操作することによって選択された情報を表示する。具体的には、操作部102を摺動した方向に対応する情報を表示する。すなわち、第1の方向に摺動したときは、表示画面に運転支援情報を表示し、第2の方向に摺動したときは、表示画面にコンテンツ情報を表示する。
【0013】
また、ユーザ検出部104は、ユーザが操作部102を操作するか否かを検出する。たとえば、ユーザの手が操作部102に接触したり、操作部102の近傍に接近したりしたことを検出することができる。このユーザ検出部104によって、ユーザが操作部102を操作すると検出された場合、表示制御部103は、表示画面を制御して、操作部102による情報の選択に先立って、運転支援情報のシンボルとコンテンツ情報のシンボルとで表現されるメニュー情報を表示する。ユーザ検出部104は赤外線センサあるいは接触センサによって実現することができる。
【0014】
この場合、操作部102は、メニュー情報のシンボルの中から任意のシンボルを選択するように操作することができる。そして、表示制御部103は、選択されたシンボルで表現される情報を表示画面に表示する。これにより、ユーザが検出されるまでは所望の情報、たとえば、地図データや映像コンテンツが表示画面に表示されており、ユーザが検出されると、メニュー情報に切り替わる。そして、操作部102を第1の方向に摺動したときはメニュー情報内の運転支援情報のシンボルを選択し、第2の方向に摺動したときはメニュー情報内のコンテンツ情報のシンボルを選択することができる。そして、選択されたシンボルで表現される情報を表示画面に表示する。なおシンボルとは、たとえば、表示される情報を直感的に認識することができる図表化されたアイコンによってあらわすことができる。また、表示される情報の名称であらわすこともできる。
【0015】
また、ユーザ検出部104は、操作部102を操作するユーザが、移動体の運転者と同乗者のうちいずれの者であるかを検出することもできる。たとえば、略半球状の操作デバイスが運転席と助手席との間に配置されている場合、運転者が操作デバイスをつかんだ状態と、同乗者が操作デバイスをつかんだ状態とでは、接触箇所が異なる。具体的には、運転者と同乗者とでは小指の接触位置が左右対称となるため、小指の先端(たとえば第1関節)の接触位置を検出することによって、操作デバイスをつかんでいるユーザと特定することができる。
【0016】
また、運転者と同乗者とでは、掌の位置によって接触圧が異なる。具体的には、操作デバイスをつかんだ状態では、親指の付け根にかかる接触圧が他の箇所よりも大きくなる。したがって、感圧センサによって接触圧が高い位置を検出することによっても、ユーザが運転者であるか同乗者であるかを特定することができる。
【0017】
なお、上述したユーザ検出部104は、具体的には、たとえば、赤外線センサ、接触センサ、感圧センサなど各種センサによって実現することができる。このユーザ検出部104によって、運転者が操作部102を操作すると検出された場合、表示制御部103は、少なくとも他の表示画面を制御して、運転支援情報のシンボルと、コンテンツ情報のうち移動体の運転者に適切なコンテンツ情報のシンボルと、で表現されるメニュー情報を表示する。ここで、運転者に適切なコンテンツ情報とは、たとえば、上述した交通情報やラジオ情報、また上述したディスクやHDに記録された楽曲などの音声コンテンツ等を指しており、映像コンテンツ等運転者にとって運転中に選択表示することが適切ではないコンテンツ情報等は含まない。
【0018】
この場合、操作部102は、メニュー情報のシンボルの中から任意のシンボルを選択するように操作することができる。そして、表示制御部103は、選択されたシンボルで表現される情報を表示画面に表示する。これにより、ユーザが検出されるまでは所望の情報、たとえば、地図データや映像コンテンツが表示画面に表示されており、運転者が検出されると、メニュー情報に切り替わる。そして、操作部102を第1の方向に摺動したときはメニュー情報内の運転支援情報のシンボルを選択し、第2の方向に摺動したときはメニュー情報内の運転に関するコンテンツ情報のシンボルを選択することができる。そして、選択されたシンボルで表現される情報を表示画面に表示することができる。
【0019】
(情報表示装置100のハードウェア構成)
まず、上述した情報表示装置100のハードウェア構成について説明する。図2は、情報表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。図2において、情報表示装置100は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、光ディスクドライブ206と、光ディスク207と、映像I/F(インターフェース)208と、ディスプレイ209と、音声I/F(インターフェース)210と、スピーカ211と、マイク212と、GPSレシーバ213と、移動速度センサ214と、角速度センサ215と、走行距離センサ216と、傾斜センサ217と、ビーコン受信機218と、通信I/F(インターフェース)219と、操作デバイス220と、ユーザ検出センサ221と、から構成されている。また、各構成部201〜221はバス200によってそれぞれ接続されている。
【0020】
ここで、CPU201は、情報表示装置100全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0021】
光ディスクドライブ206は、CPU201の制御にしたがって光ディスク207に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク207は、光ディスクドライブ206の制御にしたがって記録されたデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。また、光ディスク207として、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱可能な記録媒体としては、光ディスク207のほか、MO、メモリーカードなどであってもよい。
【0022】
また、映像I/F208は、映像表示用のディスプレイ209と接続されている。映像I/F208は、具体的には、たとえば、ディスプレイ209全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ209を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0023】
ディスプレイ209には、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、あるいは文字や静止画像、動画像等の各種データが表示される。このディスプレイ209は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
【0024】
また、音声I/F210は、音声出力用のスピーカ211に接続される。音声I/F210は、具体的には、たとえば、音声ディジタルデータのD/A変換を行うD/Aコンバータと、D/Aコンバータから出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器と、音声アナログデータのA/D変換をおこなうA/Dコンバータと、から構成されている。また、スピーカ211は増幅器で増幅された音声を出力する。マイク212は外部からの音声を音声アナログ信号として音声I/F210のA/Dコンバータに入力する。
【0025】
また、GPSレシーバ213は、GPS衛星からの電波を受信して装置本体の現在位置を求めるものである。移動速度センサ214は、移動体の移動速度を検出する。移動体が自動車である場合、トランスミッションの出力側シャフトから検出する。また、角速度センサ215は、自車の回転時の角速度を検出し、角速度データと相対方位データとを出力する。走行距離センサ216は、車輪の回転に伴って出力される所定周期のパルス信号のパルス数をカウントすることによって車輪一回転当たりのパルス数を算出し、その一回転当たりのパルス数に基づく走行距離データを出力する。傾斜センサ217は、路面の傾斜角度を検出し、傾斜角データを出力する。
【0026】
ビーコン受信機218は、VICSセンターで処理された渋滞や交通規制に関する交通情報を受信する。受信された交通情報は、映像データとしてディスプレイ209に表示したり、音声データとしてスピーカ211から出力することができる。また、通信I/F219は、セル基地局を介して通信サーバと無線通信をおこなう通信モジュールである。通信I/F219は、外部との通信をおこなうインターフェースである。たとえば、テレビ放送局やラジオ放送局からの電波を受信する。また、情報表示装置100が通信ナビゲーション機能を有する場合には、所定の通信方式により通信サーバから地図データを受信する。
【0027】
操作デバイス220は、ユーザからの各種入力操作をおこなう。ユーザ検出センサ221は、赤外線センサ、接触センサ、感圧センサなどによって構成され、ユーザが操作デバイス220を操作するか、あるいはどのユーザが操作デバイス220を操作するかを検出することができる。
【0028】
このように、この発明の実施の形態にかかる情報表示装置100は、メニュー情報(メニュー画面)において、運転支援情報のシンボルとコンテンツ情報のシンボルとが混ざっておらず区分けされているため、運転支援情報を表示させたいときは、簡単な操作で表示することができる。同様に、コンテンツ情報を表示するときも簡単な操作で表示することができる。特に、操作するユーザが運転者である場合、視線移動することなく簡単に所望の表示をおこなうことができるため、より安全な運転を実現することができる。
【0029】
ここで、上述した実施の形態で説明した機能ブロック図(図1)との対応関係について説明する。表示部101は、ディスプレイ209によってその機能を実現することができる。また、操作部102は、操作デバイス220によってその機能を実現することができる。また、表示制御部103は、映像I/F208によって、または、ROM202、RAM203、HD205、光ディスク207などの記録媒体に記録されたプログラムを、CPU201が実行することによってその機能を実現することができる。また、ユーザ検出部104は、ユーザ検出センサ221によってその機能を実現することができる。
【実施例1】
【0030】
(情報表示装置の外観構成)
つぎに、実施例1にかかる情報表示装置の外観構成について説明する。図3は、実施例1にかかる情報表示装置の外観構成を示す説明図である。図3において、情報表示装置は、自動車などの移動体内に設けられる。前部座席の正面には、ダッシュボード301が設けられている。
【0031】
このダッシュボード301の中央にはメインディスプレイ302が配置されている。また、運転席の真正面には、サブディスプレイ303が配置されている。メインディスプレイ302およびサブディスプレイ303の表示内容については後述する。さらに、ダッシュボード301の左右両端にもディスプレイ304,305が配置されている。このディスプレイ304,305は、各サイドミラーに取り付けられたカメラからの映像を表示する。これにより、降雨または降雪などの悪天候時においても、移動体の両側後方を、車内から鮮明に視認することができる。また、運転席と助手席との間には、略半球形状の操作デバイス306が設けられている。
【0032】
ここで、操作デバイス306について説明する。図4は、操作デバイス306を示す平面図である。図4において、操作デバイス306は、進行方向F、後退方向Bおよび左方向L、右方向Rの4方向に摺動自在とされている。また、操作デバイス306は、ユーザが任意の方向に摺動操作しても、操作デバイス306を離すことにより、中央位置に復帰する構成とされている。また、操作デバイス306には、表示したい情報を決定する決定ボタン401や、表示画面の情報を選択するための選択ボタン402などが設けられている。さらに、操作デバイス306には赤外線センサ403が設けられており、ユーザ、具体的にはユーザの掌が操作デバイス306に接触したことを検出することができる。
【0033】
つぎに、メインディスプレイ302の表示内容について説明する。図5は、メインディスプレイ302の表示内容を示す説明図である。図5において、メインディスプレイ302は、第1〜第3の表示領域501〜503を有している。第1の表示領域501には、移動体の挙動および内部環境に関する情報や時刻情報が表示されている。
【0034】
移動体の挙動としては、たとえば、エンジンの回転数を示すタコメータ、移動体の速度をあらわす速度表示情報、ガソリンの残量を示すフューエルメータ、現在のギアの状態を示すギアインジケータが表示されている。移動体の内部環境としては、たとえば、エアコンディショナーの設定温度や風向情報が表示されている。なお、第1の表示領域501の表示内容は、移動体の運転に必要な情報であるため、他の情報に切り替わることはない。
【0035】
また、第2の表示領域502には、地図に関する情報、または、映像または音声に関するコンテンツ情報が表示される。ここで、地図に関する情報とは、たとえば、地図データや任意の地点のサーチ情報である。図5においては、現在位置マーク521および所定の縮尺における現在位置周辺の地図データ522が表示されている。
【0036】
一方、コンテンツ情報には、映画、テレビ番組などの映像コンテンツの再生映像のほか、当該映像コンテンツの再生、試聴、早送り、逆送りなどの設定情報、映像コンテンツのリスト情報、番組プログラムなどが含まれる。また、楽曲、ラジオ放送などの音声コンテンツの再生、試聴、早送り、逆送りの設定情報、音声コンテンツのリスト情報、番組プログラムなどが含まれる。また、図5において、第2の表示領域502の下端縁には映像コンテンツ情報のシンボルをあらわす各種アイコンが表示されている。
【0037】
また、第3の表示領域503には、コンテンツ情報の内容を示す簡易情報が表示される。たとえば、図5においては、コンテンツ情報としてAMラジオ放送が選局されているため、放送局名、周波数、イコライザが表示されている。
【0038】
つぎに、サブディスプレイ303の表示内容について説明する。図6はサブディスプレイ303の表示内容を示す説明図である。図6において、サブディスプレイ303には、3D地図データ600が表示されている。この3D地図データ600は、図5に示したメインディスプレイ302の第2の表示領域502に表示されている地図データ522における現在位置からの前方の視界を表現した地図データである。すなわち、サブディスプレイ303には、運転に必要な第2の表示領域502に表示される情報の簡易情報を表示することができる。
【0039】
つぎに、メインディスプレイ302の他の表示内容について説明する。図7は、メインディスプレイ302の他の表示内容を示す説明図である。図7に示した表示画面の表示内容は、ユーザ検出センサ221によってユーザが操作デバイス306を操作することが検出された場合における表示内容である。具体的には、第1の表示領域501および第3の表示領域503の表示内容は、図5に示した表示内容と同一であり、第2の表示領域502の表示内容のみが切り替わっている。
【0040】
すなわち、第2の表示領域502においては、メニュー情報700が表示されている。第2の表示領域502において、点線で囲まれている範囲はフォーカス領域701である。図7において、フォーカス領域701にはニュートラルアイコン711が表示されている。ここで、アイコンの変化について説明する。図8は、アイコンの変化を示す説明図である。図8において、アイコンには、ニュートラルアイコン711のほか、運転支援情報を表示するための運転支援情報アイコン801と、コンテンツ情報を表示するためのコンテンツ情報アイコン802に区分けされている。
【0041】
この運転支援情報アイコン801としては、地図データを表示する地図アイコン811と、地図データ上の特定地点をサーチするための地点サーチアイコン812がある。この地図アイコン811と地点サーチアイコン812は、操作デバイス306を進行方向に摺動することによってフォーカス領域701に表示することができる。そして、操作デバイス306の決定ボタン401を押下することにより、フォーカス領域701に表示されているアイコンで表現されている情報を表示することができる。たとえば、フォーカス領域701に地図アイコン811が表示されている場合、決定ボタン401を押下することによって、地図データを表示することができる。また、フォーカス領域701に地点サーチアイコン812が表示されている場合、決定ボタン401を押下することによって、地点サーチ設定画面を表示することができる。
【0042】
また、コンテンツ情報アイコン802には、さらに、コンテンツ情報のソースをあらわすソースアイコン820と、コンテンツ情報の中から任意のコンテンツをサーチするためのコンテンツサーチアイコン830と、に区分けされている。ソースアイコン820には、たとえば、ソースアイコン821、テレビアイコン822、交通情報アイコン823、FM放送アイコン824、AM放送アイコン825、HDアイコン826、メモリアイコン827がある。
【0043】
ソースアイコン820については、操作デバイス306を左右方向に摺動することによって、左右方向に回転し、決定デバイスを押下することによって、フォーカス領域701に表示されているアイコンで表現されているコンテンツ情報を表示する。
【0044】
たとえば、DVDアイコン821の場合は光ディスクドライブ206に挿入されているDVDの映像コンテンツ、テレビアイコン822の場合は現在受信したテレビ番組、交通情報アイコン823の場合はビーコン受信機218から受信した交通情報、FM放送アイコン824の場合は現在受信したFM放送の番組、AM放送アイコン825の場合は現在受信したAM放送の番組、HDアイコン826の場合はHD205に記録されているコンテンツ、メモリアイコン827の場合は、メモリに記録されているコンテンツを表示することができる。
【0045】
また、ソースアイコン820を回転させる場合、フォーカス領域701に位置するソースアイコン820の種類に応じて、第3の表示領域503を切り替えることができる。たとえば、ソースアイコン821がフォーカス領域701に位置する場合、DVDに記録されているコンテンツのタイトル名、再生時間、チャプター数などの簡易情報を表示することができる。そして、ユーザはこの第3の表示領域503に表示された簡易情報を見てから決定ボタン401を押下するか否かを判断することができる。
【0046】
また、コンテンツサーチアイコン803がフォーカス領域701に位置する場合、決定ボタン401を押下することで、DVD、HD、メモリなどに記録されているコンテンツの中から任意のコンテンツをサーチするための設定画面を表示することができる。
【0047】
つぎに、サブディスプレイ303の他の表示内容について説明する。図9はサブディスプレイ303の他の表示内容を示す説明図である。図9において、サブディスプレイ303の表示画面の表示内容は、ユーザ検出センサ221によってユーザが操作デバイス306を操作することが検出された場合における表示内容である。具体的には、図7に示したメインディスプレイ302の第2の表示領域502と同一のメニュー情報900が表示されている。これにより、運転者は、前方からメインディスプレイ302に視線移動をしなくても、前方を見ながら所望の情報を選択することができる。
【0048】
(情報表示処理手順)
つぎに、実施例1にかかる情報表示処理手順について説明する。図10は、実施例1にかかる情報表示処理手順を示すフローチャートである。図10において、まず、ユーザ検出センサ221によってユーザが検出された場合(ステップS1001:Yes)、図7および図9に示したように、メインディスプレイ302の第2の表示領域およびサブディスプレイ303に、メニュー情報を表示する(ステップS1002)。
【0049】
つぎに、操作デバイス306を操作する。操作方向が進行方向Fの場合(ステップS1003:進行方向)、フォーカス領域701に運転支援情報アイコン(地図アイコン811または地点サーチアイコン812)を表示する(ステップS1004)。なお、フォーカス領域701に地点サーチアイコン812が表示されている場合、操作デバイス306を後退方向Bに摺動することにより、フォーカス領域701に地図アイコン811を表示することができる。
【0050】
そして、操作デバイス306の決定ボタン401の押下があった場合(ステップS1005:Yes)、メインディスプレイ302の第2の表示領域502およびサブディスプレイ303に、フォーカス領域701に表示されているアイコンで表現される運転支援情報を表示する(ステップS1006)。たとえば、フォーカス領域701に地図アイコン811が表示されているときに決定ボタン401を押下した場合、第2の表示領域502は、図7に示したようなメニュー情報700から図5に示したような地図データ522に表示を切り替え、サブディスプレイ303についても、図9に示したようなメニュー情報900から図6に示したような3D地図データ600に表示を切り替える。
【0051】
また、ステップS1003において、操作デバイス306の操作方向が左方向Lまたは右方向Rである場合(ステップS1003:左右方向)、ソースアイコン820を左右方向に回転表示する(ステップS1007)。そして、操作デバイス306の決定ボタン401の押下があった場合(ステップS1008:Yes)、メインディスプレイ302の第2の表示領域502に、フォーカス領域701に表示されているソースアイコン820で表現されるコンテンツ情報を表示する(ステップS1009)。なお、サブディスプレイ303には、当該コンテンツ情報の表示に切り替えず、図6に示したような現在位置周辺の3D地図データ600に切り替えて表示する。
【0052】
また、ステップS1003において、操作デバイス306の操作方向が後退方向Bである場合(ステップS1003:後退方向)、フォーカス領域701にコンテンツサーチアイコンを表示する(ステップS1010)。そして、操作デバイス306の決定ボタン401の押下があった場合(ステップS1011:Yes)、メインディスプレイ302の第2の表示領域502に、コンテンツサーチの設定画面を表示する(ステップS1012)。
【0053】
そして、電源ONの場合(ステップS1013:No)、ステップS1001に移行する。一方、電源OFFになった場合(ステップS1013:Yes)、一連の処理を終了する。
【0054】
この実施例1によれば、運転支援情報を表示させたいときは、簡単な操作で表示することができる。同様に、コンテンツ情報を表示するときも簡単な操作で表示することができる。特に、操作するユーザが運転者である場合、視線移動することなく簡単に所望の表示をおこなうことができるため、より安全な運転を実現することができる。
【実施例2】
【0055】
つぎに、この発明の実施の形態にかかる情報表示装置の実施例2について説明する。実施例1では、ユーザが操作デバイス306を操作するか否かを検出することによって、メニュー情報などを表示する構成であったが、実施例2は、操作デバイス306を操作するユーザが運転者か同乗者かを検出することによって、メニュー情報700,900で表示されるアイコンを制限する例である。なお、その他の構成については実施例1と同一であるため、その説明を省略する。
【0056】
操作デバイス306を操作するユーザが運転者であると検出された場合、メニュー情報700,900の中から運転中に選択するのが不適切と考えられるアイコンをあらかじめ非表示にして、選択させないようにする。これにより、運転に必要な情報のみを選択対象とすることができ、操作デバイス306の操作中であっても運転に集中することができる。
【0057】
ここで、運転中に選択するのが不適切と考えられる情報としては、DVDやHD、メモリに記録されている映像コンテンツ、テレビ番組など、映像を注視する必要のある情報である。また、運転に必要な情報としては、交通情報やFM放送、AM放送である。なお、CDやHD、メモリに記録されている楽曲などの音声コンテンツについては、設定により、運転に必要な情報として取り入れることができる。
【0058】
ここで、ユーザが運転者である場合のメニュー情報について説明する。図11は、実施例2にかかるアイコンの変化を示す説明図である。図11において、アイコンには、ニュートラルアイコン711のほか、運転支援情報を表示するための運転支援情報アイコン801と、コンテンツ情報を表示するためのコンテンツ情報アイコン802に区分けされている。
【0059】
図8と比較すると、ソースアイコン820には、たとえば、交通情報アイコン823、FM放送アイコン824、AM放送アイコン825がある。これらは運転に必要な情報のアイコンである。一方、図8で示したソースアイコン821、テレビアイコン822、HDアイコン826、メモリアイコン827は、メニュー情報として表示されない。また、コンテンツサーチアイコン830もメニュー情報として表示されない。
【0060】
(情報表示処理手順)
つぎに、実施例2にかかる情報表示処理手順について説明する。図12は、実施例2にかかる情報表示処理手順を示すフローチャートである。図12において、まず、ユーザ検出センサ221によってユーザが検出された場合(ステップS1201:Yes)、検出されたユーザが同乗者である場合(ステップS1202:同乗者)、通常の表示処理をおこなう(ステップS1203)。この通常の表示処理とは、実施例1の図10に示したS1002〜S1012までの処理手順である。すなわち同乗者に関しては、メニュー情報の制限はなく、すべてのコンテンツ情報を選択することができる。
【0061】
一方、検出されたユーザが運転者である場合(ステップS1202:運転者)、メインディスプレイ302の第2の表示領域502とサブディスプレイ303に、図11で示したアイコンのみを表示可能なメニュー情報を表示する(ステップS1204)。図13は、ステップS1204でメインディスプレイ302に表示される表示画面例である。図7と比較すると、メニュー情報1300は、テレビアイコン822や「Contens search」の文字が表示されていない。また、図14は、ステップS1204でサブディスプレイ303に表示される表示画面例である。図9と比較すると、メニュー情報1400は、ソースアイコン821、テレビアイコン822、HDアイコン826、メモリアイコン827が表示されていない。
【0062】
つぎに、操作デバイス306を操作する。操作方向が進行方向Fの場合(ステップS1205:進行方向)、フォーカス領域701に運転支援情報アイコン(地図アイコン811または地点サーチアイコン812)を表示する(ステップS1206)。なお、フォーカス領域701に地点サーチアイコン812が表示されている場合、操作デバイス306を後退方向Bに摺動することにより、フォーカス領域701に地図アイコン811を表示することができる。
【0063】
そして、操作デバイス306の決定ボタン401の押下があった場合(ステップS1207:Yes)、メインディスプレイ302の第2の表示領域502およびサブディスプレイ303に、フォーカス領域701に表示されているアイコンで表現される運転支援情報を表示する(ステップS1208)。たとえば、フォーカス領域701に地図アイコン811が表示されているときに決定ボタン401を押下した場合、第2の表示領域502は、図13に示したようなメニュー情報1300から図5に示したような地図データ522に表示を切り替え、サブディスプレイ303についても、図14に示したようなメニュー情報1400から図6に示したような3D地図データ600に表示を切り替える。
【0064】
また、ステップS1205において、操作デバイス306の操作方向が左方向Lまたは右方向Rである場合(ステップS1205:左右方向)、ソースアイコン820を左右方向に回転表示する(ステップS1209)。そして、操作デバイス306の決定ボタン401の押下があった場合(ステップS1210:Yes)、メインディスプレイ302の第2の表示領域502に、フォーカス領域701に表示されているソースアイコン820で表現されるコンテンツ情報を表示する(ステップS1211)。
【0065】
そして、電源ONの場合(ステップS1212:No)、ステップS1201に移行する。一方、電源OFFになった場合(ステップS1212:Yes)、一連の処理を終了する。
【0066】
この実施例2によれば、ユーザが運転者である場合、選択できるコンテンツ情報の内容を制限することができるため、運転者は運転中であっても、運転に必要な情報の中から所望の情報を視線移動することなく簡単に選択して表示することができる。
【0067】
なお、上述した実施例2において、ステップS1202で運転者であることが検出された場合、自動車の速度情報あるいはギアの位置に応じて、メニュー情報の表示を制限することとしても良い。具体的には、移動速度が所定速度以下、たとえば0の場合、自動車は停止しているため、運転者であると検出されても、ステップS1203で示したように同乗者と同じ表示処理を実行することとしてもよい。また、速度が0の場合、信号待ちなどで一時停止していることも考えられるため、ギアがニュートラルまたはパーキングの場合にのみ、運転者であると検出されても、ステップS1203で示したように同乗者と同じ表示処理を実行することとしてもよい。
【0068】
なお、本実施の形態で説明した情報表示方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】実施の形態にかかる情報表示装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態にかかる情報表示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】実施例1にかかる情報表示装置の外観構成を示す説明図である。
【図4】操作デバイスを示す平面図である。
【図5】メインディスプレイの表示内容を示す説明図である。
【図6】サブディスプレイの表示内容を示す説明図である。
【図7】メインディスプレイの他の表示内容を示す説明図である。
【図8】アイコンの変化を示す説明図である。
【図9】サブディスプレイの他の表示内容を示す説明図である。
【図10】実施例1にかかる情報表示処理手順を示すフローチャートである。
【図11】実施例2にかかるアイコンの変化を示す説明図である。
【図12】実施例2にかかる情報表示処理手順を示すフローチャートである。
【図13】ステップS1204でメインディスプレイに表示される表示画面例を示す説明図である。
【図14】ステップS1204でサブディスプレイに表示される表示画面例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0070】
100 情報表示装置
101 表示部
102 操作部
103 表示制御部
104 ユーザ検出部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体内に設けられ表示画面を有する表示手段と、
前記移動体の運転支援に関する情報と、コンテンツ情報とのうち、いずれか一方の情報を選択するように操作する操作手段と、
前記表示画面を制御して、前記操作手段によって選択された情報を表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記操作手段は、
前記移動体の運転支援に関する情報に対応する第1の方向と前記コンテンツ情報に対応する第2の方向とに摺動自在に操作され、
前記表示制御手段は、
前記操作手段を摺動操作した方向に対応する情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記情報表示装置は、さらに、前記ユーザが前記操作手段を操作するか否かを検出するユーザ検出手段を備え、
前記表示制御手段は、
前記ユーザ検出手段によって前記ユーザが前記操作手段を操作すると検出された場合、前記表示画面を制御して、前記操作手段による情報の選択に先立って、前記移動体の運転支援に関する情報のシンボルと前記コンテンツ情報のシンボルとを含むメニュー情報を表示し、
前記操作手段は、
前記メニュー情報の中から任意の情報のシンボルを選択するように操作することを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記ユーザ検出手段は、前記操作手段を操作するユーザが、前記移動体の運転者と同乗者のうちいずれであるかを検出し、
前記表示制御手段は、
前記操作手段を操作するユーザが前記移動体の運転者であるか同乗者であるかによって、前記表示画面を制御することを特徴とする請求項3に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記表示手段は、
前記移動体の運転席側に配置されている他の表示画面を有し、
前記表示制御手段は、
少なくとも前記他の表示画面を制御して、前記移動体の運転支援に関する情報のシンボルと、前記コンテンツ情報のシンボルとを含むメニュー情報を表示し、
前記操作手段は、
前記メニュー情報の中から任意の情報のシンボルを選択するように操作することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の情報表示装置。
【請求項1】
移動体内に設けられ表示画面を有する表示手段と、
前記移動体の運転支援に関する情報と、コンテンツ情報とのうち、いずれか一方の情報を選択するように操作する操作手段と、
前記表示画面を制御して、前記操作手段によって選択された情報を表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記操作手段は、
前記移動体の運転支援に関する情報に対応する第1の方向と前記コンテンツ情報に対応する第2の方向とに摺動自在に操作され、
前記表示制御手段は、
前記操作手段を摺動操作した方向に対応する情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記情報表示装置は、さらに、前記ユーザが前記操作手段を操作するか否かを検出するユーザ検出手段を備え、
前記表示制御手段は、
前記ユーザ検出手段によって前記ユーザが前記操作手段を操作すると検出された場合、前記表示画面を制御して、前記操作手段による情報の選択に先立って、前記移動体の運転支援に関する情報のシンボルと前記コンテンツ情報のシンボルとを含むメニュー情報を表示し、
前記操作手段は、
前記メニュー情報の中から任意の情報のシンボルを選択するように操作することを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記ユーザ検出手段は、前記操作手段を操作するユーザが、前記移動体の運転者と同乗者のうちいずれであるかを検出し、
前記表示制御手段は、
前記操作手段を操作するユーザが前記移動体の運転者であるか同乗者であるかによって、前記表示画面を制御することを特徴とする請求項3に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記表示手段は、
前記移動体の運転席側に配置されている他の表示画面を有し、
前記表示制御手段は、
少なくとも前記他の表示画面を制御して、前記移動体の運転支援に関する情報のシンボルと、前記コンテンツ情報のシンボルとを含むメニュー情報を表示し、
前記操作手段は、
前記メニュー情報の中から任意の情報のシンボルを選択するように操作することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の情報表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−103473(P2006−103473A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−292012(P2004−292012)
【出願日】平成16年10月4日(2004.10.4)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(596125930)パイオニアデザイン株式会社 (21)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月4日(2004.10.4)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(596125930)パイオニアデザイン株式会社 (21)
【Fターム(参考)】
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