説明

情報転送装置

【課題】ナビゲーション機能を備える携帯電話機において、性能の低い機能を、車載機器側の高性能のナビゲーション機能によって補完する。
【解決手段】
車載機器10と携帯電話機50とが、それらのBluetoothモジュール13、84によって互いに無線による近距離通信を可能にし、車載機器10のナビゲーションモジュール28のGPS受信部101で得た位置情報や、HDD105に書込まれた地図データを、必要に応じて携帯電話機50に送信し、携帯電話機50は、上述のような位置データや地図データを用いてナビゲーション機能を、表示部77によって行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報転送装置に係り、とくに車載機器と携帯情報端末との間で、ナビゲーションに関する情報を転送するようにした情報転送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に自動車は、そのインストルメントパネルあるいはコンソールパネル上に車載機器を備えている。車載機器はラジオ受信機やCDプレーヤを備え、これによって運転中にラジオ放送を聴いたり、あるいはまた音楽を聴くようにしたものである。さらにこのような車載機器にカーナビゲーション機能を付与することによって、そのディスプレイ上に地図を表示するとともに、地図上における自車位置と、目的地までの方向とを指示することが可能になり、運転者に対してナビゲーションを行なうことが可能になる。
【0003】
一方で携帯電話機の普及によって、各自が携帯電話機を携帯するようになっている。すなわち車両に乗っている運転者や同乗者もまた、携帯電話機を持っている。ところが一般に携帯電話機と車両に搭載された車載機器との間には、アプリケーションソフト上の連携がほとんど存在しない。なお携帯端末によって音楽配信用のサーバーから音楽情報をダウンロードし、これを車載機器に転送するようにしたものが提案されている。しかるに、それ以外には、車載端末と携帯端末との間でのアプリケーションソフトによる連携がほとんど存在していないのが実情である。
【0004】
一般に車載機器はナビゲーション機能を持っており、このナビゲーション機能によって上述の如く、目的地までのナビゲーションが行なわれる。また携帯情報端末についても、ナビゲーション機能を持つものが提供されるようになっている。しかるに車載機器のナビゲーション機能と、携帯情報端末のナビゲーション機能との連携は考えられていなかった。
【0005】
携帯端末側に搭載されているナビゲーションのアプリケーションソフトは、携帯端末上の小さなディスプレイに地図を表示するとともに、その上に目的地までの矢印による表示によって、ナビゲーションを行なうようにしている。ところが携帯情報端末は、その小型さの故に、GPS(Global Positioning System)の受信性能等を犠牲にしており、車載機器のナビゲーションの機能には物理的に遠く及ばない精度の低い機能である。一方で携帯端末、とくに携帯電話機は、アプリケーション性能やハードの性能が、日進月歩するのに対し、車載機器の場合には、アップデートで急激に進歩することがない。このように、車載機器と携帯端末とでは、それらのナビゲーション機能の能力に大きな差異があるばかりでなく、特徴においても相違することになっている。
【0006】
特開2006−145434号公報には、ユーザが車両から降車し、車両のイグニッションキーをOFFにする際、一時的にナビゲーション装置の電源をONの状態に維持し、車両の現在位置を示す位置情報をサーバに対して事前に送信しておくようにし、事後にユーザが携帯端末を用いて、経路等の調査を行う際に、ユーザが携帯端末を用いてサーバにアクセスし、当該ユーザが車両に搭乗した後に向かおうとする目的地を指定するようにしている。一方、サーバは、事前にナビゲーション装置から送信されている位置情報を出発地とする共に、この指定された目的地までの経路を探索し、当該経路に対応したデータを携帯端末に配信し、当該経路を携帯端末において表示するようにしたナビゲーションシステムが提案されている。
【0007】
このような装置は、車両から降りる際に、その位置情報をサーバーに保持しておき、この位置情報を用いて、携帯端末によって上記の保持された位置を出発点として目的地までの経路をナビゲーションするようにしている。
【0008】
このような装置は、外部のサーバーを介して車載機器と携帯端末との間での情報の転送を行うようにしており、インターネットに接続されたサーバーを必要とする欠点がある。またこのようなナビゲーションシステムは、車両側のナビゲーション機能と携帯端末側のナビゲーション機能との両者の補完を行ない、その良いところを組合わせて用いることができない。
【特許文献1】特開2006−145434号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本願発明の課題は、ともにナビゲーション機能を有する車載機器と携帯情報端末との間で、ナビゲーションに関する情報の授受を行なうようにし、これによって両者の良いところを互いに選択的に組合わせ得るようにした情報転送装置を提供することである。
【0010】
本願発明の別の課題は、携帯情報端末が、車載機器から受取ったGPS位置情報を用いてナビゲーションを行なうことができるようにした情報転送装置を提供することである。
【0011】
本願発明のさらに別の課題は、携帯情報端末が、車載機器から受取った地図情報を用いてナビゲーションを行なうことができるようにした情報転送装置を提供することである。
【0012】
本願発明のさらに別の課題は、携帯情報端末が、車載機器から受取った交通情報を基にナビゲーションを行なうことができるようにした情報転送装置を提供することである。
【0013】
本願発明のさらに別の課題は、車載機器と携帯情報端末との間で、目的地情報を、他のサーバー等の記憶手段を用いることなく相互に転送して送信できるようにした情報転送装置を提供することである。
【0014】
本願発明の上記の課題および別の課題は、以下に述べる本願発明の技術的思想およびその実施の形態によって明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本願の主要な発明は、車両に搭載されており、かつナビゲーション機能を有する車載機器と、
ナビゲーション機能を有する携帯情報端末と、
前記車載機器と前記携帯情報端末とで相互に情報の授受を行なう情報通信手段と、
を具備し、前記車載機器のナビゲーション機能によって得られる位置情報を前記情報通信手段によって前記携帯情報端末に送信することを特徴とする情報転送装置に関するものである。
【0016】
ここで、前記位置情報がGPS測位による緯度経度情報であってよい。また前記携帯情報端末が、前記車載機器から受取ったGPS測位による緯度経度情報を用いてナビゲーションを行なってよい。
【0017】
本願の別の発明は、車両に搭載されており、かつナビゲーション機能を有する車載機器と、
ナビゲーション機能を有する携帯情報端末と、
前記車載機器と前記携帯情報端末とで相互に情報の授受を行なう情報通信手段と、
を具備し、前記車載機器のナビゲーション機能によって得られる地図情報を前記情報通信手段によって前記携帯情報端末に送信することを特徴とする情報転送装置に関するものである。
【0018】
ここで、前記地図情報が前記車載機器の記憶手段に記憶された地図情報であってよい。また前記携帯情報端末が、前記車載機器から受取った地図情報を用いてナビゲーションを行なってよい。
【0019】
本願のさらに別の発明は、車両に搭載されており、かつナビゲーション機能を有する車載機器と、
ナビゲーション機能を有する携帯情報端末と、
前記車載機器と前記携帯情報端末との間で相互に情報の授受を行なう情報通信手段と、
を具備し、前記車載機器のナビゲーション機能によって得られる交通情報を前記情報通信手段によって前記携帯情報端末に送信することを特徴とする情報転送装置に関するものである。
【0020】
ここで、前記交通情報が光ビーコンによって得られる交通情報であってよい。また前記携帯情報端末が前記交通情報を基にナビゲーションを行なってよい。
【0021】
本願のさらに別の主要な発明は、車両に搭載されており、かつナビゲーション機能を有する車載機器と、
ナビゲーション機能を有する携帯情報端末と、
前記車載機器と前記携帯情報端末との間で相互に情報の授受を行なう情報通信手段と、
を具備し、前記車載機器と前記携帯情報端末の一方が有する目的地情報を前記情報通信手段を介して他方に送信することを特徴とする情報転送装置に関するものである。
【0022】
ここで、前記携帯情報端末が有する目的地情報が前記車載機器に送信され、前記車載機器が前記目的地情報の目的地に向けてナビゲーションを行なってよい。また前記車載機器が有する目的地情報が前記携帯情報端末に送信され、前記携帯情報端末が前記目的地情報の目的地に向けてナビゲーションを行なってよい。
【0023】
また上記の発明において、前記情報通信手段が、車室内において前記車載機器と前記携帯情報端末との間で情報の授受を行なう近距離の無線通信手段であってよい。また前記情報通信手段がBluetooth(登録商標)方式の無線通信であってよい。
【0024】
本願発明の好ましい態様は、位置を検出し、経路誘導可能な通信情報端末と、ナビゲーション機能を有しかつ車両に搭載されている車載端末とを有し、携帯情報端末は、車載端末から、GPS位置情報を取得するようにし、あるいはまた携帯情報端末が車載端末から光ビーコンによる交通情報を受取り、その情報を受けた携帯情報端末が、該情報を基にナビゲーションを行なうようにし、さらには携帯情報端末からの目的地情報を車載端末が取得し、この車載端末の画面上において走行状態を表示するようにしたものであって、車載端末と携帯情報端末の相互の機能を互いに補完することによって、携帯情報端末および車載端末のナビゲーション機能を向上させることができるようにしたものである。
【発明の効果】
【0025】
本願の主要な発明は、車両に搭載されており、かつナビゲーション機能を有する車載機器と、ナビゲーション機能を有する携帯情報端末と、車載機器と携帯情報端末とで相互に情報の授受を行なう情報通信手段と、を具備し、車載機器のナビゲーション機能によって得られる位置情報を情報通信手段によって携帯情報端末に送信するようにしたものである。
【0026】
従ってこのような情報転送装置によると、携帯情報端末は、車載機器から送信されてきた位置情報を用いてナビゲーションを行なうことが可能になる。
【0027】
本願の別の主要な発明は、車両に搭載されており、かつナビゲーション機能を有する車載機器と、ナビゲーション機能を有する携帯情報端末と、車載機器と携帯情報端末とで相互に情報の授受を行なう情報通信手段と、を具備し、車載機器のナビゲーション機能によって得られる地図情報を情報通信手段によって携帯情報端末に送信するようにしたものである。
【0028】
従ってこのような情報転送装置によると、携帯情報端末は、車載端末から受取った地図情報を用いてナビゲーションを行なうことが可能になる。
【0029】
本願のさらに別の発明は、車両に搭載されており、かつナビゲーション機能を有する車載機器と、ナビゲーション機能を有する携帯情報端末と、車載機器と携帯情報端末との間で相互に情報の授受を行なう情報通信手段と、を具備し、車載機器のナビゲーション機能によって得られる交通情報を情報通信手段によって携帯情報端末に送信するようにしたものである。
【0030】
従ってこのような情報転送装置によると、携帯情報端末は、車載機器から送信された交通情報を用いてナビゲーションを行なうことが可能になる。
【0031】
本願のさらに別の発明は、車両に搭載されており、かつナビゲーション機能を有する車載機器と、ナビゲーション機能を有する携帯情報端末と、車載機器と携帯情報端末との間で相互に情報の授受を行なう情報通信手段と、を具備し、車載機器と携帯情報端末の一方が有する目的地情報を情報通信手段を介して他方に送信するようにしたものである。
【0032】
従ってこのような情報転送装置によると、車載機器と携帯情報端末とで、互いに交互に目的地情報を他方に対して送信することが可能になり、受信した車載端末あるいは携帯情報端末は、このような目的地情報によってナビゲーションを行なうことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下本願発明を図示の実施の形態によって説明する。図1は本実施の形態の情報転送装置を備える自動車の内部の構造を示すものであって、この自動車の運転席35と助手席36の前方に、インストルメントパネル37が配されている。インストルメントパネル37上には、エンジンの回転数を表示する回転計や、走行速度を表示する速度計等の各種の計器類が配列されている。さらに上記インストルメントパネル37上であって、運転席35と助手席36との間の部分、あるいはコンソールパネル上に、車載機器10が搭載される。
【0034】
この車載機器10は、カーオーディオ装置を構成するとともに、カーナビゲーション機能を備える車載機器である。そしてこの車載機器10の表示部24によって、地図表示が行なわれ、この地図表示によってカーナビゲーションの機能が行なわれるようになっている。また車載機器10は、携帯電話機50と、近距離の無線通信手段、例えばBluetooth(登録商標)によってデジタル信号の送受信が行なわれるようになっている。また上記自動車のフロントウインドウ38の内側には、光ビーコン受光部39が設けられており、この光ビーコン受光部39によって、道路に設置された光送信機から交通情報を受取ることができるようにしている。また車両の後部には、GPS用のアンテナ30が取付けられている。
【0035】
上記光ビーコン受光部39によって行なう交通情報の授受は、道路上の架設物に設置された光ビーコン発信部からの、近赤外線光を、車両側の光ビーコン受光部39によって受け、近赤外線によって信号の授受を行なうシステムである。ここで道路側の光発光部は、交通管制センターから送られてくる交通情報を上記近赤外線に重畳し、これによって車両側に交通情報を転送するようにしている。車両側では、上記光ビーコン受光部39で受光した光をデコードし、これによって交通情報を抽出して読出し、車載機器10の表示部24等によって出力することになる。
【0036】
次にBluetoothモジュール13を備える車載オーディオ機器10の構成について、図3を参照しながら説明する。この車載オーディオ機器10は、ラジオチューナ11、CD(コンパクトディスク)モジュール12、Bluetooth(登録商標)モジュール13、電子ボリューム14、増幅器15、制御部21、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)22、操作部23および表示部24を備える。また、電子機器1の前面には、操作パネルが設けられ、操作部23として音源の切換えや音量調整等の各種の操作を行なうための操作子と、表示部24とが設けられている。
【0037】
ラジオチューナ11には、外部に設けられたアンテナ16が接続され、アンテナ16で受信したAM(Amplitude Modulation)放送や、FM(Frequency Modulation)放送等のラジオ放送の電波が供給される。ラジオチューナ11は、所定の変調処理が施された電波に対して所定の復調処理を施して音声信号を取得する。得られた音声信号は、電子ボリューム14に供給される。なおアンテナ16は、電子機器10の内部に設けられるようになってもよい。
【0038】
CDモジュール12は、ディスク状記録媒体17に書込まれているオーディオ信号を読出し、読出したオーディオ信号に対して所定の信号処理を施して音声信号を取得する。得られた音声信号は、電子ボリューム14に供給される。
【0039】
Bluetoothモジュール13は、Bluetooth方式の近距離無線通信による送受信が可能なモジュールであり、スレーブ機器としての外部のBluetooth機器に対するデータのやり取りを行なう。Bluetoothモジュール13には、図示しないが、アンテナ、受信部および送信部が内蔵されている。例えば上記携帯電話機70のハンズフリー機能を用いて受話する場合や携帯型オーディオプレーヤから音楽データを受信する場合等、外部のBluetooth機器からデータを受信する場合、Bluetoothモジュール13は、外部のBluetooth機器から送信された音声データや音楽データを内蔵されたアンテナで受信し、内蔵された受信部に供給する。そして、受信部において、音声データや音楽データに対して所定の信号処理を施すことによって音声信号を生成し、電子ボリューム14に供給する。
【0040】
また、例えば携帯電話機70のハンズフリー機能を用いて送話する場合等、外部のBluetooth機器に対してデータを送信する場合は、外部に接続されたマイクロホン18は、外部の音声を取得し、音声信号に変換する。変換された音声信号は、Bluetoothモジュール13に供給される。Bluetoothモジュール13は、内蔵された送信部において、マイクロホン18から供給された音声信号に対して所定の信号処理を施すことによって音声データを生成する。生成された音声データは、内蔵されたアンテナを介して外部のBluetooth機器に対して送信される。
【0041】
電子ボリューム14は、制御部21の制御に基づき、ラジオチューナ11、CDモジュール12およびBluetoothモジュール13の内のいずれかから供給された音声信号を増幅して音量を調整する。音量が調整された音声信号は、増幅部15に供給される。増幅部15は、電子ボリューム14から供給された音声信号を所定に増幅し、スピーカ19に供給する。スピーカ19は、増幅部15から供給された音声信号を外部に音声として出力する。
【0042】
操作部23は、操作パネルに設けられたダイヤルキーや各種のボタン等の操作子から成り、例えば、ユーザが操作パネルの操作子を操作することにより、操作に応じた操作情報を生成し、生成された操作情報を制御部21に供給する。操作情報には、例えば、音源情報や音量情報が含まれている。
【0043】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等から成る。ROMには、CPU上で動作されるプログラムや動作のために必要なデータが予め記録される。RAMは、CPUのワークメモリとして用いられる。CPUは、ROMに記録されたプログラムやデータを必要に応じて読出し、RAMをワークメモリとして用いながら、この電子機器10の各部を制御する。
【0044】
具体的には、例えば、制御部21は、操作部23から供給される操作情報に含まれる音源情報に基づき、ラジオチューナ11、CDモジュール12およびBluetoothモジュール13の内、再生する音源を選択し、選択された音源から音声信号を出力するように各部を制御する。また、例えば、制御部21は、操作情報に含まれる音量情報に基づき電子ボリューム14における音量調節を制御する。さらに、例えば、制御部21は、ユーザによる操作部23に対する操作に応じて、表示部24の表示の制御を行なう。
【0045】
制御部21は、例えば電子機器10に対してBluetooth機器を新規に接続する場合、接続されたBluetooth機器を識別できる機器情報をBluetooth機器から受取り、EEPROM22に格納する。また、制御部21は、電子機器10に対して一度接続されたことがあるBluetooth機器を再度接続する場合は、EEPROM22から機器情報を読出し、この機器情報に基づきBluetoothモジュール13を制御する。
【0046】
また、例えば、音源としてラジオが選択された状態で、ユーザが操作パネルを操作して、所定の周波数を選択した場合に、制御部21は、EEPROM22に格納されている周波数情報を読出し、この周波数情報に基づき選択された放送局に対する周波数の電波を受信するようにラジオチューナ11を制御する。
【0047】
ここで、機器情報は、Bluetooth機器を識別できる情報であり、例えばBluetooth機器の機器名称や、BDアドレス、機器同士の接続の際に認証パスワードとして用いられるパスキー等の機器固有の情報である。この機器情報が、後述する操作パネルに設けられたプリセットボタンにそれぞれ対応付けられて記述されている。また、周波数情報は、ラジオ放送の各放送局を特定できる情報であり、例えば、各放送局の周波数がプリセットボタンにそれぞれ対応付けられて記述されている。
【0048】
EEPROM22は、不揮発性メモリであり、Bluetooth機器に関する情報である機器情報やラジオ放送の周波数情報といった各種のデータが格納される。そして、格納された機器情報や周波数情報が制御部21からの要求に応じて読出され、制御部21に供給される。
【0049】
なお、機器情報等の各種データの格納場所は、EEPROM22に限られない。例えば、制御部21に設けられたRAMやROMが、不揮発性のRAMや電源が不要なフラッシュ型のROMである場合には、各種データをこのRAMやROMに格納するようにしてもよい。
【0050】
表示部24は、操作パネルに設けられ、制御部21による制御に基づき、ラジオの周波数やCDの再生時間、トラック番号、接続されたBluetooth機器の機器名称等の情報を表示する。また、表示部24には、電子機器10とBluetooth機器との接続処理状態を示す情報が表示される。
【0051】
ここで、Bluetooth方式の近距離無線について概略的に説明する。Bluetoothは、ISM(Industrial Science and Medical)帯の周波数帯を用い、半径10m〜100m程度の範囲で通信を行なうための無線通信方式である。Bluetoothでは、ピコネットとスキャッタネットと呼ばれる2種類の接続方式により、複数の電子機器を接続するようにしている。
【0052】
ピコネットは、1台のマスター機器の周囲約10m以内の距離に、スレーブ機器を最大7台まで同時接続する接続方式である。ピコネットは、マスター機器に対して複数のスレーブ機器が接続されるために、スレーブ機器間でのデータ等のやり取りは、マスター機器を介して行なわれる。スキャッタネットは、このピコネット同士を連結して構成される接続方式であり、約100m程度の範囲で連結した無線接続を実現できるようになっている。
【0053】
さらにこの車載機器10は、ナビゲーションモジュール28を備えている。このナビゲーションモジュール28は、経路案内を行なう通常の車載用ナビゲーション機器としての機能を車載機器10に与えるものである。すなわちナビゲーションモジュール28は、アンテナ30によって、複数の衛星から電波を受信し、これらの受信電波に基づいて、現在位置の演算処理を行ない、これによってこの車載機器が搭載された車両の位置を検出する。またこのナビゲーションモジュール28には記憶部29が接続されている。記憶部29は、例えばハードディスクドライブから構成され、そのハードディスク上に地図情報が書込まれている。
【0054】
従ってナビゲーションモジュール28は、上記記憶部29に書込まれている地図情報を読出すとともに、表示部24によって表示する。さらにナビゲーションモジュール28が衛星電波を基に演算処理した車両の現在位置を、上記表示部24上の地図上に表示する。さらに、操作部23によって目的地が入力された場合には、この目的地への経路誘導を行なうための矢印が、上記地図上になされる。従って運転者は、このナビゲーションモジュール28による経路案内を表示部24によって参照しながら、目的地に向けて運転を行なうことが可能になる。
【0055】
次に上記車載機器10と無線通信手段を介して情報の授受を行なう携帯電話機50について、図3により説明する。この携帯電話機50は、データバス51を備え、このデータバス51には、CPU(Central Processing Unit)52、ROM(Read Only Memory)53、RAM(Random Access Memory)54がそれぞれ接続されている。CPU52は、全体の制御を行なうためのものである。ROM53は、この携帯電話機50の制御プログラムを格納している。またRAM54は、CPU52に対してワーキングエリアを構成する記録手段である。
【0056】
携帯電話機50は、無線機57を備えている。無線機57は、受信部58と、送信部59と、シンセサイザ60とアンテナ61とを備え、外部の基地局との間でデジタル信号の送受信を行なう。
【0057】
信号処理部63は、変復調器64と、AD/DA変換器65と、音声コーデック66とを備えている。この信号処理部63の変復調器64で、送信する音声信号を変調し、あるいはまた受信した信号を復調する。また送信する信号は、AD/DA変換器65でデジタル信号に変換され、受信した信号はAD/DA変換器65でアナログ信号に変換される。そして信号処理部63には、音声を出力するスピーカ67と、音声を入力するマイク68とが接続されている。
【0058】
またデータバス51には、入力操作部71が接続されている。この入力操作部71はジョグダイヤル72と、複数のボタン73とを備えている。ジョグダイヤル72は、メニューの選択を行なう操作手段である。これに対してボタン73は、例えばキー入力を行なう入力操作手段である。
【0059】
またデータバス51には、表示制御部76が接続され、この表示制御部76によって制御されるように、LCDから成る表示パネル77が接続されている。この表示制御部76は、上記の入力操作部71による入力操作に応じた各種の表示を行なうディスプレイ手段を構成している。
【0060】
さらにデータバス51には、映像処理部95が接続されるとともに、映像処理部95には、CCDカメラ96が接続されている。CCDカメラ96は、入力操作部71のジョグダイヤル72の操作に応じて映像を取込むとともに、この取込まれた映像を映像処理部95で処理し、記憶部に記憶し、あるいはまた信号処理部63によって処理した後に無線機57で送信するようにしている。
【0061】
さらにこの携帯電話機は、ナビゲーション機能を備えており、データバス51にナビゲーションモジュール92が接続されている。ナビゲーションモジュール92は、GPS衛星からの電波を受信するとともに、この電波の受信によって演算処理部が位置情報を演算処理してその位置を検出するようにしている。なおナビゲーションモジュール92の出力は、上記表示制御部76を介してLCD77によって位置表示が行なわれるようになっている。
【0062】
またこの携帯電話機50は、近距離の無線通信を可能にするBluetoothモジュール84を備えている。Bluetoothモジュール84は、図2に示す上記車載機器10のBluetoothモジュール13との間で近距離の無線通信を行なうものであって、近距離通信回路85を備えている。またこの近距離通信回路85は、専用のアンテナを内蔵している。
【0063】
次に、上記車載機器10に設けられているナビゲーションモジュール28の構成を図4によって説明する。同図に示すようにナビゲーションモジュール28は、GPS(Global Positioning System)受信部101と、センサ102を接続しているインターフェース103と、VICS(Vehicle Information Communication System)データ受信部104と、HDDから成る情報記録部105と、操作部106と、情報表示部24と、音声処理部108と、この音声処理部108に接続されたスピーカ109と、このナビゲーションモジュール28の全体の制御を行なう制御部を構成するCPU113と、ROM114と、RAM115と、これらを互いに接続するデータバス116とを備えている。
【0064】
GPS受信部101は、測地衛星の発信するGPS電波を受信し、このGPS電波に基づいて車両の現在位置に対する緯度/経度を算出し、算出した緯度/経度をGPSデータとして出力するようにしている。センサ102は、車両の走行速度や加速度、方位等を検出するための各種のセンサから構成されており、検出結果に対応する走行データをインターフェース103に出力する。
【0065】
制御部113のCPUは、センサ102から出力される走行データと、GPS受信部101から入力されるGPSデータに基づいて車両の現在位置を算出し、算出結果に対応する位置情報を表示部24に出力する。VICSデータ受信部104は、FM多重放送等の放送電波を受信するとともに、この放送電波に含まれているVICSデータを抽出して、制御部113に出力する。さらにVICSデータ受信部104は、受光部39によって光ビーコンの交通情報を受信し、この交通情報を制御部113に出力する。
【0066】
HDD105は、情報の書換えが可能なハードディスクを有しており、このハードディスク内には、例え制御部113が実行する各種のプログラムや、地図の背景や道路表示のためのポリゴンやポリライン、テキスト等のデータを要素とする地図データ、地点検索用のデータが記録されている。
【0067】
操作部106は、テンキーやカーソルキー等の各種キーを有するリモートコントロール装置等により構成されており、運転者や同乗者等のユーザの入力操作に対応した制御信号を制御部113に出力する。音声処理部108は、制御部113の制御の下、音声信号を生成し、この生成した音声信号をスピーカ109によって拡声する。表示部24は、上記車載機器10の表示部と兼用されており、液晶表示パネルあるいは有機EL等の表示装置から構成され、制御部113の制御の下に、各種の情報を表示する。
【0068】
制御部113は、主としてCPUによって構成されるとともに、GPS受信ポート、キー入力ポート等の各種入出力ポートを含み、ナビゲーション装置の全体的な機能を統括的に制御する。またシステム制御部113は、ROM114やRAM115に記録されている制御情報を利用するとともに、とくにRAM115をワークエリアとして利用する。
【0069】
例えば、この制御部113は、HDD105のハードディスクに記録されているデータに基づいてマップマッチング等の補正処理を行なうとともに、操作部106に対する入力操作に応じて目的地となる地点を設定し、車両の現在位置から目的地となる地点まで経路を設定するための経路設定処理を行なう。また制御部113は、このような経路設定処理により車両の現在位置から目的地までの経路が設定されると、HDD105に記録されているデータに基づいて、表示部24の現在位置周辺の地図と重畳して、設定された経路を表示させるようにし、ナビゲーション機能を実現する。
【0070】
次に上記携帯電話機50に搭載されているナビゲーションモジュール92の構成を図5によって説明する。この携帯電話機のカーナビゲーションモジュールは、上記車載機器10のナビゲーションモジュール28よりも簡略化された構成になっており、全体の制御を行なうCPU120と、実行するプログラムを格納しているしているROM121と、演算処理のための展開領域を構成するRAM122と、外部の入力操作を行なう操作部71と、ナビゲーションのための表示動作を行なう表示部77と、GPS衛星からの電波を受信して現在位置を算出するGPS受信部123と、地図情報を蓄えておくバッファメモリ124と、地図情報を外部のデータベースから入手するためのインターネット通信手段125とを備えている。
【0071】
ナビゲーションの基本的な動作は図4と実質的に差がないので、その動作の概略を説明する。GPS受信部123が衛星からの電波を受信し、これによってこの携帯電話機50の現在位置を検出する。また制御部120の指示に基づいて、インターネットに接続されたサーバーの地図のデータベースに、インターネット通信網を介してアクセスし、これによって必要な部分の地図データを入手する。そしてこのような地図データを、バッファメモリ124に保持する。そしてCPU120は、上記のGPS受信部123で算出された位置情報と、バッファメモリ124に蓄えられた地図データとを基に、表示部77によって、地図上に車両の自車位置と目的地までの経路の指示とを重畳して行なうことになる。なお操作部71および表示77は、この携帯電話機50の他の操作部および表示部と兼用されている。
【0072】
次に図4に示すようなナビゲーションモジュール28を備える車載機器10と、図5に示すようなナビゲーションモジュール92を備える携帯電話機50との間での情報の授受の動作を説明する。図6は、とくに携帯電話機50が車載機器10から位置情報を取得する動作を示しており、携帯電話機50と車載機器10とが、それぞれのBluetoothモジュール84、13を介して互いに通信が成立したかどうかの確認を、携帯電話機50のCPU52が判断する。通信が成立した場合には、さらに携帯電話機50によるナビゲーションが開始したかどうかの判定を行なう。そしてナビゲーションが開始された場合には、車載機器10のナビゲーションモジュール28のGPS受信部101(図4参照)が取得した位置情報を、Bluetoothによって車載機器10から携帯電話機50に送信する。
【0073】
従ってこのような構成によると、携帯電話機50は、車載機器10によって取得された位置情報を用いてナビゲーションを行なうことが可能になり、そのLCD77上に位置表示と、目的地までの誘導のための矢印の表示とを行なうことが可能になる。従って、車載機器10のナビゲーションモジュール28の高性能なGPS受信性能を有するGPS受信部101の機能を利用することが可能になり、精度の高いナビゲーション機能を携帯電話機50で実現できるようになる。
【0074】
図7は、携帯電話機50が、車載機器10の有する地図情報を取得する動作を示している。この動作は、携帯電話機50と車載機器10との間で、Bluetoothモジュール84、13によって、近距離の無線通信が成立したかどうかの判定を、携帯電話機50のCPU52が行なう。そして通信が成立した場合には、次に携帯電話機50側でナビゲーションの動作が開始の指令があったかどうかの判定をCPU52が行なう。ナビゲーション動作が開始された場合には、上記のBluetoothモジュール84、13の近距離通信手段を介して、車載機器10のGPSモジュール28のHDD105に書込まれた地図データの、必要な部分を携帯電話機50が無線通信によって受取り、この携帯電話機50のナビゲーションモジュール92のバッファメモリ124に書込むようにする。
【0075】
従って携帯電話機50は、車載機器10から取込んだ上記の地図データを基に、ナビゲーションを行なうことが可能になる。従って、携帯電話機50は、それ自身が有するインターネット通信手段125を介して、インターネット通信網を経由して外部のサーバー上に蓄えられている地図データを受信する必要がなくなり、インターネットによる地図のダウンロードが必要でなくなる。
【0076】
携帯電話機50は、このように車載機器10のナビゲーションモジュール28のHDD105のハードディスクに書込まれた地図データを基にして、表示部77上に地図を展開してナビゲーションの動作を行なうことが可能になる。従って、車載機器10のナビゲーションモジュール28が有する高精度の地図データを用いたナビゲーションを、携帯電話機50で実現できるようになる。
【0077】
次に交通情報の取得の動作を図8によって説明する。車載機器10は、光ビーコン30やVICS受信部104によって、外部の交通情報供給手段から交通情報を取得する。そしてこのような交通情報が、車室内において、車載機器10から携帯電話機50に送信される。この送信は、車載機器10のBluetoothモジュール13と、携帯電話機50のBluetoothモジュール84との相互の無線通信によって行なわれる。すなわち携帯電話機50は、入力操作部71によって入力操作を行ない、ナビゲーション動作を開始した場合には、図8に示すように、車載機器10から、交通情報が転送されて取得することになる。
【0078】
従って携帯電話機50は、光ビーコンアンテナ30や車載機器10のナビゲーションモジュール28のVICSデータ受信部104が受信する交通情報に関するデータを利用しながら、カーナビゲーションの動作を行なうことが可能になる。従って、軽微な装備である図5に示すようなナビゲーションモジュール92でありながら、しかも道路情報をも加味したナビゲーション動作を行なうことが可能になる。
【0079】
次に目的地情報の取得動作を図9によって説明する。車載機器10と携帯情報端末50との間に通信が成立したかどうかを車載機器10の制御部21のCPUが判断する。そして通信が成立した場合であって、携帯電話機50の入力操作部71によって転送指令が発せられた場合には、携帯電話機50の目的地情報が、この携帯電話機50のBluetoothモジュール84と車載機器10のBluetoothモジュール13との間で行なわれるようになり、目的地情報が、携帯電話機50から車載機器10に転送される。
【0080】
従ってこのような構成によると、車載機器10のナビゲーションモジュール28によるナビゲーション動作の際に、その目的地情報として、携帯電話機50から得た目的地を用いることが可能になり、この目的地に向かった経路表示を表示部24によって行なうことが可能になる。
【0081】
なお目的地情報の取得は、上述のような携帯電話機50から車載機器10への情報の送信のみならず、車載機器10から携帯電話機50への送信によって行なうことも可能であって、この場合には車載機器10から送信された目的地情報に基づいて、携帯電話機50がその目的地に向けた経路案内を行なうことになる。
【0082】
このような実施の形態によると、携帯電話機50のカーナビゲーションモジュール92の機能を、車載機器10のナビゲーションモジュール28の高度な機能によって補うことが可能になり、とくに携帯電話機50によるナビゲーションの機能の大幅な向上が達せられる。従って、とくに位置情報を得るような場合には、車載機器10のナビゲーションモジュール28の図4に示すGPS受信機101の計算機能を利用するのが好適であるが、携帯電話機50は、車載機器10側から、アンテナ30によって受信した信号をそのまま受領し、このような信号によって、図5に示す携帯情報端末のナビゲーションモジュール92のGPS受信部123の計算機能を用いて位置情報を算出するようにしてもよい。
【0083】
以上本願発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態における車載機器10と携帯電話機50との間での通信手段については、近距離通信手段として必ずしもBluetoothを用いる必要はなく、ZigBee、UWB(Ultra Wide Band)、Wi−Fiその他の近距離通信手段を用いるようにすることも可能である。また携帯電話機50以外の携帯情報端末であってナビゲーション機能を有するPDA(Personal Digital Assistant)等の電子機器にも適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、ナビゲーション機能を有する携帯情報端末に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】ナビゲーション機能を有する自動車の内部の平面図である。
【図2】車載機器の回路構成を示すブロック図である。
【図3】携帯電話機の回路構成を示すブロック図である。
【図4】車載機器のナビゲーションモジュールの回路構成を示すブロック図である。
【図5】携帯電話機のナビゲーション機能を示すブロック図である。
【図6】位置情報の取得の動作を示すフローチャートである。
【図7】地図情報の取得の動作を示すフローチャートである。
【図8】交通情報の取得の動作を示すフローチャートである。
【図9】目的地情報の転送を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0086】
10…車載機器、11…ラジオチューナ、12…CDモジュール、13…Bluetoothモジュール、14…電子ボリューム、15…増幅部、16…アンテナ、17…コンパクトディスク(CD)、18…マイク、19…スピーカ、21…制御部、22…EEPROM、23…操作部、24…表示部、28…ナビゲーションモジュール、29…記憶部(HDD)、30…アンテナ、35…運転席、36…助手席、37…インストルメントパネル、38…フロントウインドウ、39…光ビーコン受光部、50…携帯電話機、51…バス、52…CPU、53…ROM、54…RAM、57…無線機、58…受信部、59…送信部、60…シンセサイザ、61…アンテナ、63…信号処理部、64…変復調器、65…AD/DA変換器、66…音声コーデック、67…スピーカ、68…マイク、71…入力操作部、72…ジョグダイヤル、73…ボタン、76…表示制御部、77…表示部(LCD)、84…Bluetoothモジュール、85…近距離通信回路、92…ナビゲーションモジュール、95…映像処理部、96…CCDカメラ、101…GPS受信部、102…センサ、103…インターフェース、104…VICSデータ受信部、105…HDD、106…操作部、108…音声処理部、109…スピーカ、110…システム制御部、113…CPU(制御部)、114…ROM、115…RAM、116…データバス、120…CPU(制御部)、121…ROM、122…RAM、123…GPS受信部、124…バッファメモリ、125…インターネット通信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されており、かつナビゲーション機能を有する車載機器と、
ナビゲーション機能を有する携帯情報端末と、
前記車載機器と前記携帯情報端末とで相互に情報の授受を行なう情報通信手段と、
を具備し、前記車載機器のナビゲーション機能によって得られる位置情報を前記情報通信手段によって前記携帯情報端末に送信することを特徴とする情報転送装置。
【請求項2】
前記位置情報がGPS測位による緯度経度情報であることを特徴とする請求項1に記載の情報転送装置。
【請求項3】
前記携帯情報端末が、前記車載機器から受取ったGPS測位による緯度経度情報を用いてナビゲーションを行なうことを特徴とする請求項1に記載の情報転送装置。
【請求項4】
車両に搭載されており、かつナビゲーション機能を有する車載機器と、
ナビゲーション機能を有する携帯情報端末と、
前記車載機器と前記携帯情報端末とで相互に情報の授受を行なう情報通信手段と、
を具備し、前記車載機器のナビゲーション機能によって得られる地図情報を前記情報通信手段によって前記携帯情報端末に送信することを特徴とする情報転送装置。
【請求項5】
前記地図情報が前記車載機器の記憶手段に記憶された地図情報であることを特徴とする請求項4に記載の情報転送装置。
【請求項6】
前記携帯情報端末が、前記車載機器から受取った地図情報を用いてナビゲーションを行なうことを特徴とする請求項4に記載の情報転送装置。
【請求項7】
車両に搭載されており、かつナビゲーション機能を有する車載機器と、
ナビゲーション機能を有する携帯情報端末と、
前記車載機器と前記携帯情報端末との間で相互に情報の授受を行なう情報通信手段と、
を具備し、前記車載機器のナビゲーション機能によって得られる交通情報を前記情報通信手段によって前記携帯情報端末に送信することを特徴とする情報転送装置。
【請求項8】
前記交通情報が光ビーコンによって得られる交通情報であることを特徴とする請求項7に記載の情報転送装置。
【請求項9】
前記携帯情報端末が前記交通情報を基にナビゲーションを行なうことを特徴とする請求項7に記載の情報転送装置。
【請求項10】
車両に搭載されており、かつナビゲーション機能を有する車載機器と、
ナビゲーション機能を有する携帯情報端末と、
前記車載機器と前記携帯情報端末との間で相互に情報の授受を行なう情報通信手段と、
を具備し、前記車載機器と前記携帯情報端末の一方が有する目的地情報を前記情報通信手段を介して他方に送信することを特徴とする情報転送装置。
【請求項11】
前記携帯情報端末が有する目的地情報が前記車載機器に送信され、前記車載機器が前記目的地情報の目的地に向けてナビゲーションを行なうことを特徴とする請求項10に記載の情報転送装置。
【請求項12】
前記車載機器が有する目的地情報が前記携帯情報端末に送信され、前記携帯情報端末が前記目的地情報の目的地に向けてナビゲーションを行なうことを特徴とする請求項10に記載の情報転送装置。
【請求項13】
前記情報通信手段が、車室内において前記車載機器と前記携帯情報端末との間で情報の授受を行なう近距離の無線通信手段であることを特徴とする請求項1、4、7、または10に記載の情報転送装置。
【請求項14】
前記情報通信手段がBluetooth(登録商標)方式の無線通信であることを特徴とする請求項1、4、7、または10に記載の情報転送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−275544(P2008−275544A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−122030(P2007−122030)
【出願日】平成19年5月7日(2007.5.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
2.ZIGBEE
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】