説明

携帯端末、車両誘導システム及び誘導方法

【課題】 高価な監視カメラや、独自の誘導センサ、特種な基準マーカ等を必要とせず、カメラ付き携帯端末を用いて容易に車両を駐車目的位置へ誘導することが出来る携帯端末、車両誘導システム及び誘導方法を提供する。
【解決手段】 カメラ付き携帯電話1は、携帯電話無線部2、アンテナ3、カメラ4、加速度センサ5、送受信部6、操作部7、表示部8、スピーカ9、制御部10から構成される。制御部10は、誘導制御部11を有する。「誘導モード」有効となった場合(ステップS1/Yes)、誘導制御部11は、予め撮像した誘導目的地点の画像データと車両に取り付けられた状態から撮像した画像データとから、自車から誘導目的始点までの距離・方位データを算出する(ステップS2)。算出した誘導情報を、表示部8、スピーカ9から通知する(ステップS5)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、車両誘導システム及び誘導方法に関し、特に、カメラ付き携帯端末を利用して車両を誘導する携帯端末、車両誘導システム及び誘導方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両を駐車する際の運転操作は容易ではなく、特に駐車スペースが十分でない場合は熟練の運転手であっても困難であり、運転初心者であれば尚更難しい。そこで従来から、駐車する際に車両を誘導するシステムが提案されている。
【0003】
例えば、車外、駐車目標領域の画像データを用いて誘導するシステムが提案されている。具体的には、車両の現在位置と誘導位置との相対位置、姿勢角度を算出し、これらから車両を誘導位置まで誘導する誘導軌道を算出する手段と、誘導起動に合わせて車両の自動操舵を行う操舵コントロール手段等を備える車両誘導装置(例えば、特許文献1参照)が提案されている。自車位置や姿勢の算出は、ステレオカメラによって撮像した映像の画像情報から算出している。
【0004】
また、高性能GPSを用いることなく車両の位置を正確に認識することを可能にして、車両誘導システムのコストを大幅に低減させるため、予め駐車領域上に所定色の蛍光塗料等で形成されている基準マーカ(スタートライン)を、車両に備えられている監視カメラで撮像し、かかる基準マーカの撮像データと、他の監視カメラで撮像した駐車目標領域に形成されている複数のガイドラインの撮像データと、から、自車の駐車目標領域に対する相対的な位置関係を算出し、駐車目標領域への理想経路を演算する車両誘導方法及び車両誘導システム(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
【0005】
なお、カメラ撮像データから距離を計測方法は、従来から知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
撮像手段として、カメラ付き携帯電話を用いて、運転中の自動車内外の画像を確認又は記録することのできる自動車用監視システムが提案されている(例えば、特許文献4参照)。自動車内外の画像確認のみを必要とする場合には高価なナビゲーション装置を購入するのは不合理だからである。カメラを所望の場所に配置することで、操作者は自動車の走行中に自動車内外の任意の場所(後部座席等)の画像を確認することができる。また、自動車の加速度が所定値以上となったとき(例えば急停車した場合)に画像を自動記録することにより、事故等の状況確認を行うことが出来る。
【特許文献1】特開平9−50596号公報
【特許文献2】特開2001−277969号公報
【特許文献3】特開2003−269917号公報
【特許文献4】特開2005−348329号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の駐車誘導技術では、高価かつ任意に取り外し不可能な監視カメラ付き誘導装置を装備する必要があった。また、GPS(Global Positioning Systems:全地球測位システム)を内蔵したり、車両特有の誘導センサを独自に開発したりしなければならないという問題点があった。
【0008】
また、予め駐車領域上に所定色の蛍光塗料等で形成されている基準マーカ(スタートライン)を基準とする車両誘導方法では、このような特種な基準マーカが形成されている場所でなければ、車両誘導を行うことが出来ず、様々な場所の駐車領域に対応することが出来ないという問題点がある。
【0009】
上記従来技術においては、カメラ付き携帯電話を用いて自動車内外の画像を確認又は記録することのできる自動車用監視システムも提案されているが、かかる技術では、特に駐車する際の運転操作に対する誘導支持については何ら開示されていない。
【0010】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、高価な監視カメラや、独自の誘導センサ、特種な基準マーカ等を必要とせず、カメラ付き携帯端末を用いて容易に車両を駐車目的位置へ誘導することが出来る携帯端末、車両誘導システム及び誘導方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1記載の発明は、少なくとも1以上の誘導目的地点の撮像データを記憶する記憶手段と、移動中の地点を撮像する少なくとも1以上の撮像手段と、携帯端末の位置及び移動速度を測定する加速度検知手段と、前記誘導目的地点の撮像データと、前記撮像手段により撮像した移動中の地点の撮像データと、前記加速度検知手段により検知した携帯端末の位置データ及び速度データと、に基づき前記誘導目的地点までの誘導情報を算出する誘導情報算出手段と、前記誘導情報を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする携帯端末である。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の携帯端末において、前記誘導情報は、前記誘導目的地点までの距離データ及び前記誘導目的地点の方位であることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の携帯端末において、前記誘導情報算出手段により誘導情報を算出できない場合は、誘導範囲外であると判断する誘導範囲判断手段を備え、前記出力手段は、前記誘導範囲判断手段により誘導範囲外であると判断された場合は誘導不可能の旨を出力することを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯端末において、前記誘導目的地点の撮像データと、障害物の撮像データと、前記撮像手段により撮像した移動中の地点の撮像データと、前記加速度検知手段により検知した携帯端末の位置データ及び速度データと、に基づき障害物と衝突する範囲か否か判断する誘導アラームエリア判断手段を備え、前記記憶手段は、障害物の撮像データを記憶し、前記出力手段は、前記誘導アラームエリア判断手段により誘導アラームエリア内であると判断された場合は衝突する旨を出力することを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の携帯端末において、前記出力手段は、表示手段への誘導情報の表示、又は音声出力手段での誘導情報の音声による出力の少なくともいずれかであることを特徴とする。
【0016】
請求項6記載の発明は、携帯端末と、車両と、を備える車両誘導システムであって、前記携帯端末は、少なくとも1以上の誘導目的地点の撮像データを記憶する記憶手段と、移動中の地点を撮像する少なくとも1以上の撮像手段と、携帯端末の位置及び移動速度を測定する加速度検知手段と、前記誘導目的地点の撮像データと、前記撮像手段により撮像した移動中の地点の撮像データと、前記加速度検知手段により検知した携帯端末の位置データ及び速度データと、に基づき前記誘導目的地点までの誘導情報を算出する誘導情報算出手段と、を備え、前記車両は、前記携帯端末を取り付けるアダプタと、前記携帯端末から前記誘導情報を受信する受信手段と、前記受信した誘導情報を、表示手段への表示又は音声出力手段での音声による出力の少なくともいずれかで出力する出力手段と、を備えることを特徴とする車両誘導システムである。
【0017】
請求項7記載の発明は、少なくとも1以上の誘導目的地点の撮像データを記憶する工程と、移動中の地点を撮像する工程と、携帯端末の位置及び移動速度を測定する工程と、前記誘導目的地点の撮像データと、前記撮像する工程により撮像した移動中の地点の撮像データと、前記測定する工程により検知した携帯端末の位置データ及び速度データと、に基づき前記誘導目的地点までの誘導情報を算出する工程と、前記誘導情報を出力する工程と、を備えることを特徴とする誘導方法である。
【0018】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の誘導方法において、前記誘導情報は、前記誘導目的地点までの距離データ及び前記誘導目的地点の方位であることを特徴とする。
【0019】
請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載の誘導方法において、前記誘導情報を算出する工程により誘導情報を算出できない場合は、誘導範囲外であると判断する工程を備え、前記出力する工程は、前記誘導範囲外であると判断する工程により誘導範囲外であると判断された場合は誘導不可能の旨を出力することを特徴とする。
【0020】
請求項10記載の発明は、請求項7から9のいずれか1項に記載の誘導方法において、前記誘導目的地点の撮像データと、障害物の撮像データと、前記撮像する工程により撮像した移動中の地点の撮像データと、前記測定する工程により検知した携帯端末の位置データ及び速度データと、に基づき障害物と衝突する誘導アラームエリア内か否か判断する工程を備え、前記記憶する工程は、障害物の撮像データを記憶し、前記出力する工程は、前記誘導アラームエリア内か否か判断する工程により誘導アラームエリア内であると判断された場合は、衝突する旨を出力することを特徴とする。
【0021】
請求項11記載の発明は、請求項7から10のいずれか1項に記載の誘導方法において、前記出力する工程は、表示手段への誘導情報の表示、又は音声出力手段での誘導情報の音声による出力の少なくともいずれかであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、高価な監視カメラや、独自の誘導センサ、特種な基準マーカ等を必要とせず、カメラ付き携帯端末を用いて容易に車両を駐車目的位置へ誘導することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に、本発明の実施形態に係る携帯端末、車両誘導システム及び誘導方法を、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に係る携帯端末のブロック構成図である。本実施形態では、携帯端末の一例としてカメラ付き携帯電話1を用いて説明する。図1に示すように、カメラ付き携帯電話1は、携帯電話無線部2、アンテナ3、カメラ4、加速度センサ5、送受信部6、操作部7、表示部8、スピーカ9、制御部10から構成される。制御部10は、誘導制御部11を有する。
【0025】
カメラ4は、車両の誘導目的地点を撮像する。例えば駐車場において、車両を駐車したいときは、駐車スペースが誘導目的地点となる。カメラ4は、複数の場合も考え得る。複数のカメラを搭載することで、距離間の算出精度を高くすることが可能になる。
【0026】
加速度センサ5は、車両に取り付けられた携帯電話が移動する速度を測定する。
【0027】
送受信部6は、電話の音声やデータの送受信や、移動通信端末のサービスをユーザに音声で知らせる。
【0028】
操作部7において、ユーザは携帯電話1の機能を選択利用する為にキー入力等を行うことが出来る。後述する「誘導モード」の有無の切り替えも操作部7から操作可能である。
【0029】
表示部8は、誘導目的地点まで誘導する為のメッセージや、携帯電話1のサービスをユーザに可視的に表現する。
【0030】
スピーカ9は、誘導する為のメッセージや、携帯電話1のサービスをユーザに可聴的に表現するスピーカである。
【0031】
なお、携帯電話1の車両への設置位置によっては、ユーザである運転手が、表示部8の視認が出来ない場合や、スピーカからの音声が聞こえない場合もある。したがって、ユーザの視認できる場所や、音声が聞き取れるような位置に設置された表示部や、スピーカから、誘導指示を出すことも考え得る。
【0032】
制御部10は、携帯電話1を制御する。また、制御部10は、誘導制御部11を有しており、誘導制御部11は、カメラ4で誘導目的地を撮像した画像を記憶し、加速度センサ5、カメラ4からリアルタイムに入力されるデータの演算を行い、誘導先への方向や距離を算出し、表示部8、スピーカ9を起動する。
【0033】
次に、図2を用いて本発明の実施形態に係るカメラ付き携帯電話1を用いた車両誘導手順の動作処理について説明する。図2は、本実施形態に係る車両誘導システムの動作処理を示すフローチャートである。
【0034】
車両等を誘導目的地点へ誘導する際は、カメラ付き携帯電話1を、車両の任意の場所に固定するが、固定する前に、予め携帯電話1で誘導目的地点を撮像し、かかる撮像データを記憶する。後述する誘導情報(誘導目的地点までの距離データ、誘導目的地点の方位データ)を算出する際に、かかる誘導目的地点の撮像データが必要となるためである。
【0035】
なお、誘導目的地点を複数枚撮像し、これらを距離・方位データ算出の際に用いて、より確実に誘導情報を算出するようにすることも考え得る。
【0036】
本実施形態に係る動作処理は、「誘導モード」が有効になったときに開始される(ステップS1/Yes)。「誘導モード」の有無の切り替えは、操作部7から命令することが出来る。また、「誘導モード」に設定された場合は、その旨を表示部8やスピーカ9をもってユーザに通知することも考え得る。
【0037】
「誘導モード」有効となった場合(ステップS1/Yes)、誘導制御部11は、予め撮像した誘導目的地点(駐車したい目標領域)の画像データと、車両に取り付けられた状態から撮像した画像データとから、自車から誘導目的始点までの距離・方位データを算出する(ステップS2)。
【0038】
なお、かかる距離・方位データが、誘導情報として後述する表示部8やスピーカ9を介してユーザに知らされるが(ステップS5参照)、車両は誘導情報に基づき移動していくため、常に新しい誘導情報が必要となる。
【0039】
そこで本フローチャートに示す動作処理を繰り返し、車両を目的地点まで誘導することが考え得る。この場合、車両は移動しているため、目的地点までの距離や方位も常に変化していく。そこで、カメラ4で随時撮像したデータ(画像データ)や、加速度センサ5で測定した車両に取り付けられた携帯端末の速度データ等も用いて、随時距離・方向の誘導情報を算出することが考え得る。
【0040】
ステップS2で算出した誘導目的地点までの方位・距離が、誘導範囲内か否かを判断する(ステップS3)。本明細書等においては、「誘導範囲」は、駐車目標地点までの誘導が可能な範囲のことである。
【0041】
例えば、車両に取り付けられた状態から撮像した画像データに、予め撮像した誘導目的地点の画像データの一部が含まれているか否か、事前に距離計算できる制限距離を求めておき、算出した距離データが前記制限距離の制限値を超えているか否か等を基準として判断する。
【0042】
誘導範囲外である場合は(ステップS3/No)、表示部8や、スピーカ9を用いて、誘導不可能の旨を通知する(ステップS7)。
【0043】
一方、誘導範囲内である場合は(ステップS3/Yes)、誘導アラームエリアであるか否かを判断する(ステップS4)。本明細書等においては、「誘導アラームエリア」は、車両が障害物と衝突するか否かを検知出来る範囲のことである。携帯電話1を車両に固定する前に撮像した障害物の撮像データと、車両に取り付けられた状態から撮像したデータと、から障害物の検知を行う。
【0044】
具体的には、例えば、車両に取り付けられた状態から撮像した画像データに、予め撮像した障害物の撮像データの一部が含まれているか否か等、上記誘導範囲と同様の方法でエリア判断することが考え得る。
【0045】
誘導アラームエリア内の場合は(ステップS4/No)、障害物と衝突する可能性があるため、衝突アラームを表示部8、スピーカ9から通知する(ステップS6)。このとき、回避ルートを算出できる場合等は、回避ルートの誘導を通知することも考え得る。また、障害物までの距離、障害物の方位を通知することも考え得る。
【0046】
誘導アラームエリア外の場合は(ステップS4/Yes)、誘導方位、距離を表示部8、スピーカ9から通知する(ステップS5)。
【0047】
上記実施形態により、車両を誘導目的地点へ移動する際に、予め携帯電話のカメラで撮像した目的地点の撮像データから得られる距離データと、移動時にリアルタイムで入力される加速度センサ、撮像データとに基づき、目的地点への方位・距離を算出でき、最適なルートでスムーズに目的地点へ誘導することが出来る。
【0048】
また、カメラ付き携帯電話が、方位・距離の算出手段(図1では、誘導制御部11に該当)等、誘導情報を算出するのに必要な機能を実装しているため、誘導したい車両の任意の場所に取り付けるだけで、あらゆる車両の誘導が可能となる。
【0049】
本発明は、駐車場、工事現場等で、車両等の任意の物体を移動する際に、移動する物体に携帯端末を取り付けるだけで、簡易に目的地点へ誘導することも可能である。
【0050】
なお、図2のフローチャートに示す処理を、携帯端末のCPUが実行するためのプログラムは本発明によるプログラムを構成する。このプログラムを記録する記録媒体としては、半導体記憶部や光学的及び/又は磁気的な記憶部等を用いることができる。このようなプログラム及び記録媒体を、前述した実施形態とは異なる構成のシステム等で用い、そこのCPUで上記プログラムを実行させることにより、本発明と実質的に同じ効果を得ることができる。
【0051】
以上、本発明を好適な実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯端末のブロック構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る動作処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0053】
1 カメラ付き携帯電話
2 携帯電話無線部
3 アンテナ
4 カメラ
5 加速度センサ
6 送受信部
7 操作部
8 表示部
9 スピーカ
10 制御部
11 誘導制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1以上の誘導目的地点の撮像データを記憶する記憶手段と、
移動中の地点を撮像する少なくとも1以上の撮像手段と、
携帯端末の位置及び移動速度を測定する加速度検知手段と、
前記誘導目的地点の撮像データと、前記撮像手段により撮像した移動中の地点の撮像データと、前記加速度検知手段により検知した携帯端末の位置データ及び速度データと、に基づき前記誘導目的地点までの誘導情報を算出する誘導情報算出手段と、
前記誘導情報を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記誘導情報は、前記誘導目的地点までの距離データ及び前記誘導目的地点の方位であることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記誘導情報算出手段により誘導情報を算出できない場合は、誘導範囲外であると判断する誘導範囲判断手段を備え、
前記出力手段は、前記誘導範囲判断手段により誘導範囲外であると判断された場合は誘導不可能の旨を出力することを特徴とする請求項1又は2記載の携帯端末。
【請求項4】
前記誘導目的地点の撮像データと、障害物の撮像データと、前記撮像手段により撮像した移動中の地点の撮像データと、前記加速度検知手段により検知した携帯端末の位置データ及び速度データと、に基づき障害物と衝突する範囲か否か判断する誘導アラームエリア判断手段を備え、
前記記憶手段は、障害物の撮像データを記憶し、
前記出力手段は、前記誘導アラームエリア判断手段により誘導アラームエリア内であると判断された場合は衝突する旨を出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記出力手段は、表示手段への誘導情報の表示、又は音声出力手段での誘導情報の音声による出力の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項6】
携帯端末と、車両と、を備える車両誘導システムであって、
前記携帯端末は、
少なくとも1以上の誘導目的地点の撮像データを記憶する記憶手段と、
移動中の地点を撮像する少なくとも1以上の撮像手段と、
携帯端末の位置及び移動速度を測定する加速度検知手段と、
前記誘導目的地点の撮像データと、前記撮像手段により撮像した移動中の地点の撮像データと、前記加速度検知手段により検知した携帯端末の位置データ及び速度データと、に基づき前記誘導目的地点までの誘導情報を算出する誘導情報算出手段と、を備え、
前記車両は、
前記携帯端末を取り付けるアダプタと、
前記携帯端末から前記誘導情報を受信する受信手段と、
前記受信した誘導情報を、表示手段への表示又は音声出力手段での音声による出力の少なくともいずれかで出力する出力手段と、を備えることを特徴とする車両誘導システム。
【請求項7】
少なくとも1以上の誘導目的地点の撮像データを記憶する工程と、
移動中の地点を撮像する工程と、
携帯端末の位置及び移動速度を測定する工程と、
前記誘導目的地点の撮像データと、前記撮像する工程により撮像した移動中の地点の撮像データと、前記測定する工程により検知した携帯端末の位置データ及び速度データと、に基づき前記誘導目的地点までの誘導情報を算出する工程と、
前記誘導情報を出力する工程と、を備えることを特徴とする誘導方法。
【請求項8】
前記誘導情報は、前記誘導目的地点までの距離データ及び前記誘導目的地点の方位であることを特徴とする請求項7記載の誘導方法。
【請求項9】
前記誘導情報を算出する工程により誘導情報を算出できない場合は、誘導範囲外であると判断する工程を備え、
前記出力する工程は、前記誘導範囲外であると判断する工程により誘導範囲外であると判断された場合は誘導不可能の旨を出力することを特徴とする請求項7又は8記載の誘導方法。
【請求項10】
前記誘導目的地点の撮像データと、障害物の撮像データと、前記撮像する工程により撮像した移動中の地点の撮像データと、前記測定する工程により検知した携帯端末の位置データ及び速度データと、に基づき障害物と衝突する誘導アラームエリア内か否か判断する工程を備え、
前記記憶する工程は、障害物の撮像データを記憶し、
前記出力する工程は、前記誘導アラームエリア内か否か判断する工程により誘導アラームエリア内であると判断された場合は、衝突する旨を出力することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の誘導方法。
【請求項11】
前記出力する工程は、表示手段への誘導情報の表示、又は音声出力手段での誘導情報の音声による出力の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載の誘導方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−123028(P2008−123028A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−302807(P2006−302807)
【出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】