説明

表示装置

複数の表示パネルを有する表示装置のパネル駆動回路部個数の低減と実装面積の縮小を図ること。第1の表示パネル(4)と第2の表示パネル(5)の2種類の表示パネルを有する表示装置において、第1の表示パネル(4)に駆動回路部を実装し、前記駆動回路部の信号を第1の表示パネル(4)上に設ける電極を介して、第2の表示パネル(5)に伝達し、第1の表示パネル(4)と第2の表示パネル(5)との間に、パネル間スイッチング素子を設け、第2の表示パネル(5)の点灯非点灯の制御をおこなう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、スイッチング素子を各画素部に設ける、アクティブマトリクス型液晶表示パネルを2個有する表示装置において、第1の表示パネルの基板上に設ける電極を介して、第2の表示パネルの駆動を可能とする表示装置を提供するものである。
さらに第1の基板あるいは第2の基板の少なくとも一方には、第2の表示パネルの表示の有無に基づいて、第1の基板上に設ける電極と第2の基板上に設ける電極間の信号の通過、不通過を制御するパネル間スイッチング素子を設けることにより、不必要な表示パネルの表示をセーブし、消費電力を低減する構成を提供する。
また、第1の表示パネルと第2の表示パネルのパネル間相互接続部の近傍には、第1の表示パネルまたは第2の表示パネルを構成する基板のいずれかに、静電気による液晶の劣化、あるいは、スイッチング素子の劣化を防止する保護素子を有する表示装置を提供するものである。
また、本発明は、アクティブマトリクス型表示パネルとパッシブマトリクス型表示パネルを有する表示装置において、いずれか一方の駆動方式の表示パネルを駆動する信号を変換して他方の駆動方式の表示パネルの駆動を可能とする表示装置を提供するものである。
また、本発明は、液晶表示パネルと有機ライトエミテッドダイオード(有機LED)すなわち有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)を利用した表示パネル(以下、有機LED表示パネルとする)を有する表示装置において、液晶表示パネルを駆動する信号を変換して有機LED表示パネルの駆動を可能とする表示装置、または有機LED表示パネルを駆動する信号を変換して液晶表示パネルの駆動を可能とする表示装置を提供するものである。
【背景技術】
現在、液晶表示パネルは、軽量、低消費電力、反射型で表示が可能であるため、携帯情報機器に広く利用されている。表示内容が多岐に渡るため、マトリクス型の液晶表示パネルが主流である。特に、表示品質の面から各画素毎にスイッチング素子を形成したアクティブマトリクス型液晶表示パネルの開発が進んでいる。
たとえば、アクティブマトリクス型液晶表示パネルは、第1の基板上に、x方向に配置するゲート電極とy方向に配置するソース電極と、その交点に配置する薄膜トランジスター(TFT)素子を設け、薄膜トランジスターのドレイン電極に表示電極を接続した構成となっている。
薄膜トランジスターを設ける第1の基板と対向する第2の基板上にはコモン電極が設けられており、第1の基板と第2の基板の間隙に液晶が封入されることにより、アクティブマトリクス型液晶表示パネルが形成される。
ゲート電極にオン電圧を印加し、ソース電極にデーター信号を印加し、表示電極とコモン電極間に所定の電圧差を設けることにより液晶に所定の電圧が印加され、オン表示がおこなわれる。
逆に、ゲート電極にオフ電圧を印加し、スイッチング素子をオフ状態とすることにより、ソース電極にデーター信号を印加しても、表示電極とコモン電極間に電圧差が発生しないため、オン表示、あるいはオフ表示を維持することが可能となる。以上により、時間的に表示の内容をゲート電極に印加するオン、オフ信号と、ソース電極に印加する信号を時間的に切り換えることにより、動画表示をおこなうことが可能となる。
また、携帯電話器には、インターネット接続表示内容、メール表示内容の情報量の増加に伴い、表示画面を大きくするとともに、非使用時のボタンの誤操作を防止するために、折りたたみ式の携帯電話器がある。折りたたみ式携帯電話器では、折りたたんだ状態では、主液晶表示パネルの表示内容を認識することができないため、表蓋に副液晶表示パネルを設ける形態が取られている。副液晶表示パネルを設けることにより、折りたたんだ状態でも限定された情報を表示することが可能となる。
折りたたみ式の携帯電話器の構造を第1図と第2図とを用いて説明する。第1図は、携帯電話器の蓋部を携帯電話器本体から開き、主液晶表示パネル(第1の表示パネル)に文字や画像を表示している状態を示す立体模式図である。第2図は、携帯電話器の蓋部を閉め、小型化し、副液晶表示パネル(第2の表示パネル)に文字や画像を表示し、主液晶表示パネルを非表示にしている状態を示す立体模式図である。
第1図に示すように、携帯電話器本体102には、数字または文字入力、モード選択、電源スイッチ、画面スクロール等をおこなう複数の入力ボタン104と、マイク107が設けられている。携帯電話器蓋部101には、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5が背中合わせに配置されており、第1の表示パネル4実装側にスピーカー106が設けられている。
第1の表示パネル4には、第1の表示パネル4表示内容として、通信内容、メール内容、インターネット情報、電話番号、電池残量、受信状況、使用者の必要な情報が表示される。
携帯電話器裏蓋101には、アンテナ103と撮像素子108が設けられている。携帯電話器裏蓋101を閉じた状態では、第2の表示パネル5が表示状態となり、必要に応じてバックライト(図示せず)が点灯する。第2の表示パネル5には、撮像素子108の撮影状況、メール受信情報、受信状況、電池残量、携帯電話器の情報が表示される。一般に、第1の表示パネル4に比較して、第2の表示パネル5の表示容量は少ない。
しかし、主液晶表示パネルを構成する第1の表示パネル4には、駆動回路部が必要であり、さらに、副液晶表示パネルを構成する第2の表示パネル5にも駆動回路部が独立して必要となる。独立する駆動回路部を設けるため、駆動回路部のコストが必要となり、さらに、駆動回路部の実装コストやスペースが必要となる。
そのため、第1の表示パネル4あるいは第2の表示パネル5のいずれか一方に駆動回路部(ドライバー)を接続し、コモン電極については、駆動回路部から第1の表示パネル4と第2の表示パネル5にフレキシブルプリント基板(FPC)を用いて直接接続し、セグメント電極については、第1の表示パネル4の電極を介して、第2の表示パネル5のセグメント電極に信号を印加する方式が検討されている(たとえば、特許文献1(特開2001−67049号公報(第6−7頁、第3図))参照)。
上記特許文献1では、各画素部にスイッチング素子を設けていないため、セグメント電極は第1の表示パネル4の表示領域を介して第2のパネル5へ接続されているが、コモン電極は第1の表示パネル4の表示領域を迂回して第2のパネル5へ接続されている。本発明の特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示パネルを用いる場合には、第1の表示パネル4の電極の一部のみが、第2の表示パネル5の電極に接続する構成を採用しても、第1の表示パネル4の電極の液晶による負荷の大小が発生しても、第2の表示パネルの表示には影響がない。同様に、第2の表示パネル5の電極の液晶による負荷の大小が発生しても、第1の表示パネルの表示には影響がない。
また、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5を一体の駆動回路部で駆動し、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5間をパネル間接続部で接続する構成は公知である(たとえば、特許文献2(特開2001−282145号公報(第3−4頁、第1図))参照)。しかし、特許文献2では、第2の表示パネル5と駆動回路部との接続電極をどのように接続するか、あるいは、第1の表示パネル4の列電極または行電極を第2の表示パネル5にどのように接続するかということについての開示はない。そのため、本発明が意図する第1の表示パネル4の表示領域に使用する電極を延伸して第2の表示パネル5に行電極と列電極とも接続し、駆動回路部の出力数の減少をおこなうこと、さらに、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5間に、パネル間スイッチング素子を設けることについては、上記特許文献2にはまったく開示されていない。
従来例の構造を第41図を用いて説明する。第41図は、二つの液晶表示パネルが一つの駆動回路部に連結された状態を示す構成図である。従来例に示す携帯電話器は、制御信号ブロック30、駆動回路部31、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5とからなる。信号電極ライン(c_)を共通にして前記一つの駆動回路部31が、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5を駆動する。
すなわち、前記駆動回路部31は、62個の信号電極(c_1〜c_62)と、100個の走査電極(r_1〜r_100)の駆動を制御して、システムコントローラから印加される制御信号にしたがって、第1および第2の表示パネル54,5に目的の表示をおこなう。
前記第1の表示パネル4は、前記駆動回路部31の62個の信号電極(c_1〜c_62)にそれぞれ接続される62個の信号電極と、前記100個の走査電極(r_1〜r_100)のうちr_1からr_61にそれぞれ接続される61個の走査電極とを備えている。したがって、第1の表示パネル4は、62×61のマトリクス画素部を有する。
前記第2の表示パネル5は、前記駆動回路部31の62個の信号電極(c_1〜c_62)にそれぞれ接続される62個の信号電極と、前記100個の走査電極(r_1〜r_100)のうちr_62からr_100にそれぞれ接続される39個の走査電極とを備えている。したがって、第2の表示パネル5は、62×39のマトリクス画素部を有する。
駆動回路部31からの信号電極(c_1〜c_62)と走査電極(r_1〜r_100)は、FPC35を介して第1の表示パネル4に接続され、さらにFPC43を介して第2の表示パネル5に接続されている。
従来例には、走査電極を共通にして、前記一つの駆動回路部31が、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5とを駆動する構成も開示されている。
しかし、従来例のように、パッシブマトリクス型の場合には、第1の表示パネル4の電極の一部を第2の表示パネル5の電極に接続すると、第2の表示パネル5と接続する電極の負荷が大きくなるため、接続していない電極に比較して、信号の立ち上り、立ち下り、電圧に差が発生する。その結果、表示の明暗に差が発生する。さらに、第1の表示パネル4の表示が、表示内容に依存して、明暗に差が発生する、いわゆるクロストークが発生するという問題点がある。
さらに、第2の表示パネル5を非表示とする場合にも、第1の表示パネル4の電極と第2の表示パネル5の電極とを低抵抗接続しているため、第2の表示パネル5に信号が伝達してしまう。そのため、第2の表示パネル5で電力消費が発生するという問題点がある。
また、第1の表示パネル4で発生する静電気が、第1の表示パネル4の電極を介して、第2の表示パネル5まで達するため、第2の表示パネル5の表示品質まで低下するという問題点がある。
さらに、上記従来例は、第1の表示パネル4に設ける駆動回路部を利用して、第2の表示パネル5を駆動する場合に、第1の表示パネル4の表示領域に迂回部を設け、第1の表示パネル4上に設ける電極を介して、第2の表示パネル5の電極と接続する点について、何ら示唆していない。
また、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5間をパネル間相互接続部材、たとえばフレキシブルプリント基板により接続する場合には、バックライトユニットの構成に工夫が必要である。さらに、特に、パネル間相互接続部材がバックライトユニットの均一性を阻害することを防止する必要がある。
また、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5とが異なるタイプの表示パネルである場合、たとえば第1の表示パネル4が液晶表示パネルであり、第2の表示パネル5が有機LED表示パネルである場合、液晶表示パネルの駆動信号を有機LED表示パネルの駆動に適した信号に変換して有機LED表示パネルに供給する必要がある。第1の表示パネル4が有機LED表示パネルであり、第2の表示パネル5が液晶表示パネルである場合も同様である。
また、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5とで駆動方式が異なる場合、たとえば第1の表示パネル4がアクティブマトリクス方式であり、第2の表示パネル5がパッシブマトリクス方式である場合(その逆の場合もある)、第1の表示パネル4の駆動信号を第2の表示パネル5の駆動に適した信号に変換して第2の表示パネル5に供給する必要がある。
本発明は、かかる点に着目しその目的とするところは、第1の表示パネルと第2の表示パネルを第1の表示パネルに接続する駆動回路部により駆動をおこなう表示装置において、第1の表示パネルの表示内容、あるいは第2の表示パネルの表示内容に依存することなく、表示品質が良好で、消費電力を小さく抑え、静電気に対する保護も備えることである。
また、本発明の他の目的は、第1の表示パネルと第2の表示パネルを第1の表示パネルに接続する駆動回路部により駆動をおこなう表示装置において、一方の表示パネルが液晶表示パネルであり、もう一方の表示パネルが有機LED表示パネルである場合に、同じ駆動回路部により両方の表示パネルを駆動することである。
また、本発明の他の目的は、第1の表示パネルと第2の表示パネルを第1の表示パネルに接続する駆動回路部により駆動をおこなう表示装置において、一方の表示パネルがアクティブマトリクス方式の表示パネルであり、もう一方の表示パネルがパッシブマトリクス方式の表示パネルである場合に、同じ駆動回路部により両方の表示パネルを駆動することである。
【発明の開示】
上記の目的を解決するために本発明は、以下の表示パネルを採用する。
本発明にかかる表示装置は、第1の電気光学表示媒体、該第1の電気光学表示媒体へ駆動信号を供給するための複数の電極線よりなる第1の電極線群、および前記第1の電気光学表示媒体への駆動信号の供給を制御するアクティブ素子を備えた第1の表示パネルと、第2の電気光学表示媒体、および該第2の電気光学表示媒体へ駆動信号を供給するための複数の電極線よりなる第2の電極線群を備えた第2の表示パネルと、前記第1の表示パネルと前記第2の表示パネルとを接続する接続部材と、を具備し、前記第1の電極線群に含まれる少なくとも一部の電極線が、前記接続部材を介して前記第2の電極線群の一部または全部の電極線に接続していることを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、互いに接続されてなる前記第1の表示パネルの電極線と前記第2の表示パネルの電極線との間に、駆動信号の通過、不通過を制御するパネル間スイッチング素子を設けたことを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、互いに接続されてなる前記第1の表示パネルの電極線と前記第2の表示パネルの電極線との間に、前記電極線に発生する静電気を分散する保護スイッチング素子を設けたことを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、互いに接続されてなる前記第1の表示パネルの電極線と前記第2の表示パネルの電極線との間に、駆動信号の通過、不通過を制御するパネル間スイッチング素子を設けるとともに、該パネル間スイッチング素子と前記第2の表示パネルの電極線との間に、前記電極線に発生する静電気を分散する保護スイッチング素子を設けたことを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、前記駆動信号を供給する駆動回路部が、前記第1の表示パネルに接続されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、前記駆動信号を供給する駆動回路部が、前記第1の表示パネルおよび前記第2の表示パネルのうち表示領域が小さい方の表示パネルに接続されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、前記駆動信号を供給する駆動回路部が、第1の表示パネルと第2の表示パネルとを接続する前記接続部材に設けられていることを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、前記駆動信号を供給する駆動回路部が、導電体と接着材とからなる異方性導電フィルムによって接続されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、前記第1の表示パネルと前記第2の表示パネルが、それぞれ異なる駆動信号で動作する表示パネルであり、前記パネル間スイッチング素子が、前記第1の表示パネルを駆動するための駆動信号を前記第2の表示パネルを駆動するための信号に変換する信号変換回路を有することを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、前記第1の表示パネルがアクティブマトリクス型液晶表示パネルであり、前記第2の表示パネルがパッシブマトリクス型液晶表示パネルであり、前記パネル間スイッチング素子が、前記第1の表示パネルを駆動するための駆動信号を前記第2の表示パネルを駆動するための信号に変換する信号変換回路を有していることを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、前記第1の表示パネルがアクティブマトリクス型液晶表示パネルであり、前記第2の表示パネルが有機ライトエミテッドダイオードよりなる表示パネルであり、前記パネル間スイッチング素子が、前記第1の表示パネルを駆動するための駆動信号を前記第2の表示パネルを駆動するための信号に変換する信号変換回路を有していることを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、前記第1の表示パネルが有機ライトエミテッドダイオードよりなるアクティブマトリクス型表示パネルであり、前記第2の表示パネルがパッシブマトリクス型液晶表示パネルであり、前記パネル間スイッチング素子が、前記第1の表示パネルを駆動するための駆動信号を前記第2の表示パネルを駆動するための信号に変換する信号変換回路を有していることを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、前記第1の表示パネルが有機ライトエミテッドダイオードよりなるアクティブマトリクス型表示パネルであり、前記第2の表示パネルがアクティブマトリクス型液晶表示パネルであり、前記パネル間スイッチング素子が、前記第1の表示パネルを駆動するための駆動信号を前記第2の表示パネルを駆動するための信号に変換する信号変換回路を有していることを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、第3の電気光学表示媒体、および該第3の電気光学表示媒体へ駆動信号を供給するための複数の電極線よりなる第3の電極線群を備えた第3の表示パネルと、前記第3の表示パネルと前記第1の表示パネルまたは前記第2の表示パネルとを接続する第2の接続部材と、をさらに具備し、前記第3の電極線群に含まれる一部または全部の電極線が、前記第2の接続部材を介して前記第1の電極線群の電極線または前記第2の電極線群の電極線に接続していることを特徴とする。
また、本発明にかかる表示装置は、さらに、第4の電気光学表示媒体、および該第4の電気光学表示媒体へ駆動信号を供給するための複数の電極線よりなる第4の電極線群を備えた第4の表示パネルと、前記第4の表示パネルと前記第1の表示パネル、前記第2の表示パネルまたは前記第3の表示パネルとを接続する第3の接続部材と、をさらに具備し、前記第4の電極線群に含まれる一部または全部の電極線が、前記第3の接続部材を介して前記第1の電極線群の電極線、前記第2の電極線群の電極線または前記第3の電極線群の電極線に接続していることを特徴とする。
第1の表示パネルの電極線と第2の表示パネルの電極線とを接続部材を介して接続し、第1の表示パネルを駆動する信号を利用して第2の表示パネルを駆動する構成を採用することにより、駆動回路部の実装数を低減することができる。また、第1の表示パネルを駆動する信号を第2の表示パネルを駆動するのに適した信号に変換することにより、アクティブマトリクス型液晶表示パネルの駆動信号を利用して、パッシブマトリクス型液晶表示パネルや有機ライトエミテッドダイオードよりなる表示パネルを駆動することができる。また、有機ライトエミテッドダイオードよりなるアクティブマトリクス型表示パネルの駆動信号を利用して、パッシブマトリクス型液晶表示パネルやアクティブマトリクス型液晶表示パネルを駆動することができる。
主液晶表示パネルである第1の表示パネルと、副液晶表示パネルである第2の表示パネルをともにアクティブマトリクス型液晶表示パネルとする。さらに、第1の表示パネルに設ける電極を介して、第1の表示パネルに実装する駆動回路部からの信号を第2の表示パネルに伝達する構成を採用することにより、駆動回路部の実装数を低減することができる。さらに、従来のパッシブマトリクス型液晶表示パネルの場合に発生していた、第2の表示パネルの表示内容により第1の表示パネルの表示品質が低下することなく、良好な表示品質を達成することが可能となる。
駆動回路部を第1の表示パネルあるいは第2の表示パネルのいずれか一方にのみ設けるため、駆動回路部の実装部分を液晶表示パネルの外周部分から省くことができる。そのため、液晶表示パネルの表示領域から周縁までの長さを小さくすることが可能となり、いわゆる狭額縁化が可能となる。したがって、小型化、薄型化をおこなうことができる。さらに、小型液晶表示装置のコストの大きな比率を占める駆動回路部の一部を省くことが可能なため、コスト削減にも効果がある。
第1の表示パネルに実装する駆動回路部と第2の表示パネルの電極との電気的接続は、第1の表示パネルに設ける電極と第1の表示パネルと第2の表示パネルの間に設けるパネル間相互接続部材としてフレキシブルプリント基板(FPC)、金属細線電極(ワイヤーボンディング、スプリングプローブ)、導電性ゴムコネクタのいずれか一つまたは二つ以上を組み合わせて利用することにより、第2の表示パネルに駆動回路部を独自に設ける必要がなく、実装スペースの縮小、薄型、さらに、駆動回路部と実装コストの低減が可能となる。
特に、フレキシブルプリント基板を利用し、バックライトユニットを迂回して第1の表示パネルと第2の表示パネルをパネル間相互接続することにより、バックライトの光量の均一化向上、さらには、携帯電話器への組み込みを容易にできる。
第1の表示パネルと第2の表示パネルとの電気接続をおこなう部分に、第2の表示パネルの表示のオン、オフをおこなうパネル間スイッチング素子を設けることにより、第2の表示パネルの表示が不必要な場合に、表示をオフにして、消費電力を低減することが可能となる。主液晶表示パネルに比較し、副液晶表示パネルの表示面積、表示画素数を小さくすることで、さらに消費電力を低下させることが可能となる。
また、駆動回路部を実装する液晶表示パネル(第1の表示パネル)に比較し、第2の表示パネルの表示面積、表示画素数を大きくし、第1の表示パネルの表示領域の周囲に複数の電極を設け、第1の表示パネルの表示領域の周囲を迂回する電極を利用して、駆動回路部の信号を第2の表示パネルに伝達する構成を採用し、駆動回路部には、第1の表示パネルのみを駆動する第1の出力ブロックと、第1の表示パネル以外に相当する第2の表示パネルを駆動する第2の出力ブロックの2種類を設け、第2の表示パネルを非点灯とする場合には、第1の出力ブロックのみを動作することで消費する電力を低減することが可能となる。
さらに、第1の表示パネルと第2の表示パネルの間に、パネル間スイッチング素子を設けることにより、第2の表示パネルの表示が不必要な場合には、パネル間スイッチング素子により完全に第2の表示パネルの表示を停止することが可能なため、消費電力を非常に大きく低減することが可能となる。この場合の第1の表示パネルは副液晶表示パネルに相当するため、携帯電話器の蓋を閉じた状態で常時点灯する比率が高いため、携帯電話器の低消費電力化のために非常に有効な構成である。
また、第1の表示パネル、あるいは第2の表示パネルを構成する基板上のいずれかに、静電気による表示パネルの表示品質の低下を防止する保護素子を設ける。第1の表示パネルと第2の表示パネルは、パネル間相互接続部により接続しているため、いずれかの表示パネルで発生する静電気が他の表示パネルの表示品質を低下する要因となるため、本願発明に保護素子を設けることは、従来の液晶表示パネルに保護素子を用いる以上に重要となる。
第1の表示パネルと第2の表示パネルとが、パネル間相互接続部により連結しているため、さらに複数の接続部を設けることは、取り扱い上、静電気発生上の意味からも好ましくないため、駆動回路部は、表示パネルを構成する基板上に実装することが好ましい。
また、第1の表示パネルと第2の表示パネルとの間には、導光板を設ける。薄型のためには、導光板は、第1の表示パネルと第2の表示パネルで共通に使用することが好ましい。パネル間相互接続部は、導光板の断面方向の壁面を迂回して設ける。さらに、パネル間相互接続部は、バックライトユニットの光源部を設けていない部分に設けることにより、パネル間相互接続部が光源部を遮ることなく、バックライトユニットからの光の照射量を均一にすることができる。さらに、パネル間相互接続部をバックライトユニットの一部に接着部材により固定することにより、パネル間相互接続部の固定と安定化が可能となる。
また、導光板の外周の一部に溝を設け、該溝にパネル間相互接続部を配置することにより、パネル間相互接続部の固定と位置決めができる。パネル間相互接続部と導光板との間に、反射部材を設け、導光板を透過する光を再利用する。特に、パネル間相互接続部と導光板との間、および、副液晶表示パネルの外周部に、副液晶表示パネルと同等の反射率を有する反射板を設けることにより、バックライトユニットから主液晶表示パネルへの光の照射量を非常に均一にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施形態における携帯電話器の蓋の開状態を示す立体模式図であり、第2図は、本発明の第1の実施形態における携帯電話器の蓋の平状態を示す立体模式図であり、第3図は、本発明の第1の実施形態における表示パネルモジュール部の一部を示す断面図であり、第4図は、本発明の第1の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す平面図であり、第5図は、本発明の第1の実施形態における第1の表示パネルの駆動回路部の一部を拡大する平面図であり、第6図は、本発明の第1の実施形態における第1の表示パネルと第2の表示パネルのパネル間接続部の一部を拡大する平面図であり、第7図は、本発明の第1の実施形態における第1の表示パネルの一部を拡大する断面図であり、第8図は、本発明の第2の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す平面図であり、第9図は、本発明の第3の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す平面図であり、第10図は、本発明の第3の実施形態における第1の表示パネルの画素部とパネル間スイッチング素子との一部を示す等価回路図であり、第11図は、本発明の第4の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す平面図であり、第12図は、本発明の第5の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す平面図であり、第13図は、本発明の第5の実施形態における表示パネルモジュール部の一部を示す断面図であり、第14図は、本発明の第5の実施形態における第1の表示パネルの画素部とパネル間スイッチング素子と保護素子との一部を示す等価回路図であり、第15図は、本発明の第5の実施形態における携帯電話器のシステムブロック図であり、第16図は、本発明の第1の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態の他の例を示す概略平面図であり、第17図は、本発明の第6の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す要部平面図であり、第18図は、本発明の第7の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す要部平面図であり、第19図は、本発明の第7の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す概略平面図であり、第20図は、本発明の第7の実施形態における表示パネルモジュール部の一部を示す断面図であり、第21図は、本発明の第8の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す概略平面図であり、第22図は、本発明の第9の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す要部平面図であり、第23図は、本発明の第9の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す概略平面図であり、第24図は、本発明の第10〜第13の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を模式的に示す平面図であり、第25図は、本発明の第10の実施形態における表示パネル間の信号変換について説明するための波形図であり、第26図は、本発明の第10の実施形態における表示パネル間の信号変換をおこなうパネル間スイッチング素子の概略構成を示すブロック図であり、第27図は、本発明の第10の実施形態における表示パネル間の信号変換をおこなうパネル間スイッチング素子の概略構成を示すブロック図であり、第28図は、本発明の第11以降の実施形態における有機LED表示パネルの一部を拡大する断面図であり、第29図は、本発明の第11の実施形態における表示パネル間の信号変換について説明するための波形図であり、第30図は、本発明の第11の実施形態における表示パネル間の信号変換をおこなうパネル間スイッチング素子の概略構成を示すブロック図であり、第31図は、本発明の第11の実施形態における表示パネル間の信号変換をおこなうパネル間スイッチング素子の概略構成を示すブロック図であり、第32図は、本発明の第12の実施形態における表示パネル間の信号変換について説明するための波形図であり、第33図は、本発明の第12の実施形態における表示パネル間の信号変換をおこなうパネル間スイッチング素子の概略構成を示すブロック図であり、第34図は、本発明の第12の実施形態における表示パネル間の信号変換をおこなうパネル間スイッチング素子の概略構成を示すブロック図であり、第35図は、本発明の第13の実施形態における表示パネル間の信号変換について説明するための波形図であり、第36図は、本発明の第13の実施形態における表示パネル間の信号変換をおこなうパネル間スイッチング素子の概略構成を示すブロック図であり、第37図は、本発明の第13の実施形態における表示パネル間の信号変換をおこなうパネル間スイッチング素子の概略構成を示すブロック図であり、第38図は、本発明の第14の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す概略平面図であり、第39図は、本発明の第15の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す概略平面図であり、第40図は、本発明の第15の実施形態における携帯電話器の蓋の開状態を示す立体模式図であり、第41図は、従来技術における表示パネル部を平面展開した状態を示す平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる表示装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(二つの表示パネル間の電極配線構造)
<第1の実施形態>
以下に本発明を実施するための最良の形態における表示装置について図面を参照しながら説明する。第1の表示パネル4が主液晶表示パネルであり、第2の表示パネル5が副液晶表示パネルであり、第2の表示パネル5のすべての電極は、第1の表示パネル4の液晶層に対向して配置する電極を介している。さらに、該第2の表示パネル5の電極は、第1の表示パネル4との間に設けるパネル間相互接続部により第1の表示パネル4の電極と接続している。第1図は、本発明の第1の実施形態における表示装置の上蓋を開いた状態を示す立体模式図である。第2図は、表示装置の上蓋を閉じた状態を示す立体模式図である。第3図は、第2図のA−A線における表示パネルブロックの部分を示す断面図である。第4図は、第3図を平面展開した平面図である。第5図は、第1の表示パネル4の駆動回路部の一部を拡大する平面図である。第6図は、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5との接続部の一部を拡大する平面図である。以下に、第1図と第2図と第3図と第4図と第5図と第6図と第7図とを交互に用いて第1の実施形態を説明する。
つぎに第1図と第2図を用いて、携帯電話器の構造を説明する。第1図と第2図に示す携帯電話器は、従来例で既に説明している、折りたたみ式の携帯電話器である。第1図は、携帯電話器の蓋部を携帯電話器本体から開き、主液晶表示パネル(第1の表示パネル4)を表示している状態を示す立体模式図である。第2図は、携帯電話器の蓋部を閉め、小型化し、副液晶表示パネル(第2の表示パネル5)を表示し、主液晶表示パネルは非表示にしている。
第1図に示すように、携帯電話器本体には、数字あるいは、文字入力、モード選択、電源スイッチ、画面スクロール等をおこなう複数の入力ボタン104と、マイク107とを有する。携帯電話器蓋部には、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5が背中合わせに配置してあり、第1の表示パネル4実装側には、スピーカー106を有する。
第1の表示パネル4には、第1の表示パネル4表示内容として、通信内容、メール内容、インターネット情報、電話番号、電池残量、受信状況、使用者の必要な情報を表示する。
携帯電話器裏蓋101には、アンテナ103と撮像素子108を有する。携帯電話器裏蓋101を閉じた状態では、第2の表示パネル5を表示し、必要に応じてバックライト(図示せず)を点灯する。第2の表示パネル5には、撮像素子108の撮影状況、メール受信情報、受信状況、電池残量、携帯電話器の情報を表示する。第1の表示パネル4に比較して、第2の表示パネル5の表示容量は少なくしてある。
第3図は、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5の構造と、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5を電気的に接続するパネル間相互接続部、および、第1の表示パネル4に外部回路からの信号を印加するための、フレキシブルプリント基板(FPC)を実装している図面である。第1の表示パネル4と第2の表示パネル5は低消費電力化のために、携帯電話器を使用する外部環境からの光を利用する反射型液晶表示パネルである。
第1の基板1上には、第7図に示すように、モリブデンを含むクロム膜からなる第3の電極3であるゲート電極71とゲート電極71上には、窒化シリコン膜からなるゲート絶縁膜72を設ける。ゲート絶縁膜72上には、アモルファスシリコン(a−Si)膜からなる半導体層73を設ける。半導体層73上には、クロム膜からなる第1の電極2であるソース電極75とドレイン電極76とを設ける。第1の電極2としてのソース電極75とドレイン電極76と、半導体層73との間は、不純物イオンをドーピングする不純物ドープ層74を設ける。以上の構成により薄膜トランジスターを構成する。
薄膜トランジスター上には、素子特性の変化を防止するために、窒化シリコン膜からなるパッシベーション膜83を設ける。さらに、パッシベーション膜83上には、表面に凹凸を有する凹凸絶縁膜78を設ける。凹凸絶縁膜78上には、反射膜としても機能する表示電極81をアルミニウム膜にて形成する。表示電極81とドレイン電極76との電気的接続をおこなうために、パッシベーション膜83と凹凸絶縁膜78とには、導通開口部77を設ける。
以上の第1の基板1と対向する第2の基板6上には、カラーフィルタを設ける。カラーフィルタは、赤カラーフィルタ38と緑カラーフィルタ39と青カラーフィルタ(図示せず)を有し、さらに、カラーフィルタの周囲には、遮光性を有するブラックマトリクス18を設ける。カラーフィルタ上には、カラーフィルタ保護膜61を設ける。さらに、カラーフィルタ保護膜61上には、マトリクス状に配置する複数の表示電極81群からなる表示領域を覆うように、透明導電膜からなる第2の電極7を設ける。
第1の基板1と第2の基板6とは、第1のシール部14により所定の間隙を設けて貼り合わせ、その間に第1の液晶層9を充填してある。第1の液晶層9に面する面には、第1の液晶層9を所定の方向に揃えるために、配向膜(図示せず)を設けている。
第2の基板6の第1の液晶層9と反対側の面には、第1の位相差板21と第1の偏光板20を設けている。第1の位相差板21は、一枚でもよいし、複数枚を積層したものでもよい。
なお、第7図において、47はパネル入力FPC上電極であり、85はICバンプであり、87はIC実装用導電粒であり、88はFPC実装用ポリイミド樹脂であり、89はFPC実装用導電粒であり、90はFPC補強部材、59は外部入力パッド電極、35はフレキシブルプリント基板、31は駆動回路部である。
つぎに、第4図に代表的な第1の電極2と第3の電極3とを示す。第4図において、25は第1のパネル画素部であり、26は第2のパネル画素部である。第1の電極2からなるソース電極は、1本目のc_1から50本目のc_50までを一方の第1の駆動回路部31に接続し、51本目のc_51から100本目のc_100までを他方の第1の駆動回路部31に接続する。c_61からc_100までのソース電極は、第1の表示パネル4の表示領域から、第1のシール部14を通過し、第1の表示パネル4の一辺の端にまとまり、パネル間FPC43上に設けるパネル間FPC上第1の電極48に第1のパネル間接続部42の異方性導電性フィルム(ACF)により、電気的に接続する。なお、第4図では、c_2〜c_49およびc_62〜c_99のソース電極は省略されている。
また、第3の電極3からなるゲート電極として、1本目のr_1と10本目のr_10と30本目のr_30と、80本目のr_80が図示されており、その他のゲート電極は図示省略されている。r_1からr_80までを第2の駆動回路部34に接続する。r_1からr_30までのゲート電極は、第1の表示パネル4の表示領域から、第1のシール部14を通過し、第1の表示パネル4の一辺の端にまとまり、パネル間FPC43上に設けるパネル間FPC上第2の電極49に第1のパネル間接続部42の異方性導電性フィルム(ACF)により、電気的に接続する。
第1の基板1上に設ける第1の駆動回路部31と第2の駆動回路部34には、第1の基板上に設けるフレキシブルプリント基板35を介して外部回路(図示せず)と接続し、所定の信号、電源を入力する。また、33は駆動回路接続部である。
また、第3の基板11上には第1の基板1と同様に薄膜トランジスター等を設け、第4の基板16上には第2の基板6と同様にカラーフィルタおよび、対向電極として第4の電極17等を設け、第3の基板11と第4の基板16とで第2の表示パネル5を構成する。第2の表示パネル5は、パネル間FPC43に設ける電極と第2のパネル間接続部46とにより、第1の表示パネル4のr_1と第2の表示パネル5のr_1を電気的に接続をおこなう。同様に、r_10とr_10、r_30とr_30というように、対応するゲート電極同士を電気的に接続する。また、第1の表示パネル4のc_61と第2の表示パネル5のc_61、c_100とc_100というように、対応するソース電極同士を電気的に接続する。
本実施の形態では、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5とを電気的に接続するパネル間相互接続部の構造にも特徴があるため、第5図および第6図を用いて説明する。第5図は、第4図のXの部分の拡大平面図であり、第6図は、第4図のYの部分の拡大平面図である。第5図に示すように、Xの部分において、第1の基板1上に設けるソース電極である第1の電極2は、第1の出力パッド配線電極51に接続し、ゲート絶縁膜および、パッシベーション膜に設ける第1の出力パッド絶縁膜コンタクトホール52を有し、第1の出力パッド配線電極51と一部で重なり、かつ電気的に接続する第1の出力パッド電極53を酸化インジウムスズ(ITO)膜にて形成する。
前記第1の出力パッド電極53は、第1の駆動回路部31に設けるバンプ電極50と電気的に接続し、第1の駆動回路部31からの信号を第1の電極2に印加する。
第1の基板1上には、ソース電極と同一の材料にて形成する第1の入力ICパッド配線電極54と第1の外部入力パッド配線電極57とを設ける。第1の入力ICパッド配線電極54と第1の外部入力パッド配線電極57とは電気的に接続している。第1の入力ICパッド配線電極54上には、ゲート絶縁膜および、パッシベーション膜に設ける第1の入力ICパッド絶縁膜コンタクトホール55を有し、第1の入力ICパッド配線電極54と一部で重なり、かつ電気的に接続する第1の入力ICパッド電極56を酸化インジウムスズ(ITO)膜にて形成する。
第1の入力ICパッド電極56は、第1の駆動回路部31に設けるバンプ電極60と電気的に接続し、第1の駆動回路部31へ外部回路(図示せず)からの各種信号、電源電圧の印加、および、昇圧コンデンサ等を接続する。
第1の外部入力パッド配線電極57上にも、ゲート絶縁膜および、パッシベーション膜に設ける第1の外部入力パッド絶縁膜コンタクトホール58を有し、第1の外部入力パッド配線電極57と一部で重なり、かつ電気的に接続する第1の外部入力パッド電極59を酸化インジウムスズ(ITO)膜にて形成する。
第1の外部入力ICパッド電極59は、フレキシブルプリント基板35上のFPC上入力電極36と接続し、第1の駆動回路部31へ外部回路(図示せず)からの各種信号、電源電圧の印加、および、昇圧コンデンサ等を接続する。
第6図に示すように、Yの部分は、第2の表示パネル5に信号を印加するパッド電極の構成を示す図である。第1の基板1上に設けるソース電極である第1の電極2は、第1のパネル間パッド配線電極61に接続し、ゲート絶縁膜および、パッシベーション膜に設ける第1のパネル間パッド絶縁膜コンタクトホール62を有し、第1のパネル間パッド配線電極61と一部で重なり、かつ電気的に接続する第1のパネル間パッド電極63を酸化インジウムスズ(ITO)膜にて形成する。
第1のパネル間パッド電極63は、パネル間FPC43上のパネル間FPC上第1の電極48と電気的に接続し、第2の表示パネル5に所定の信号を印加し、第2の表示パネル5の表示をおこなう。
第5図には、図示していないが、第2の駆動回路基板34へもフレキシブルプリント基板35より信号を印加し、ゲート電極である第3の電極3の一部をパネル間FPC43の部分まで延伸し、パネル間FPC43を介して、第2の表示パネル5にゲート電極信号を印加する。
以上の説明から明らかなように、第1の基板上に設ける第1の電極からなるソース電極と第3の電極からなるゲート電極は、駆動回路部から第1の表示パネル4のパネル間接続部まで延伸し、パネル間接続部には、パネル間パッド電極を設けている。前記第1の電極と第2の電極は、パネル間FPCにより、第2の表示パネル5のパネル間接続部のパッド電極に接続し、第2の表示パネル5を構成するソース電極とゲート電極のそれぞれ接続する。
すなわち、第1の表示パネル4を構成するy軸方向の第1の電極は、第2の表示パネル5のy軸方向の第4の電極に接続し、x軸方向の第3の電極は、第2の表示パネル5のx軸方向の第6の電極にそれぞれ接続するため、第1の表示パネル4を全画面表示する場合には、第2の表示パネル5に第1の表示パネル4の一部が表示されることはあるが、表示方向が同一のため、文字等が90度回転あるいは、180度反転することはないため、表示として認識できる。
さらに、第2の表示パネル5を表示する場合には、2個ある第1の駆動回路部31の一方を非駆動とできるため、消費電力を低減できるため、携帯電話には非常に有効である。また、携帯電話器100の携帯電話器本体102から携帯電話器蓋部101の開閉する状況は、ヒンジ105あるいは、携帯電話器本体102と携帯電話器蓋部101の間にプッシュスイッチ等を設けることで簡単に認識できる。携帯電話器蓋部101が閉の状態では、第2の表示領域に相当する第1の電極と第2の電極に接続する駆動回路部を駆動することで消費電力を低減できるとともに、駆動回路部の内のさらに、第1の電極と第2の電極の接続するパッド電極の回路ブロックのみを駆動することでさらに消費電力を低減することが可能となる。
本実施の形態のように、第1の表示パネル4の第1の駆動回路部を2個設け、一方の第1の駆動回路部で第2の表示パネル5を駆動し、他方は第2の表示パネル5を駆動するときは停止する構成とすることで消費電力を低減できるので、駆動できるパッド電極数の異なる第1の駆動回路部を複数設け、第1の駆動回路部毎に第2の表示パネル5に対応することも可能となる。
たとえば、第1の表示パネル4の第1の電極本数が150本であり、第2の表示パネル5の第4の電極本数が90本の場合には、一方の第1の駆動回路部は、90本の出力パッド電極を有し、他方の第1の駆動回路部は、60本の出力パッド電極とする。
具体的に説明すると、第16図に示すように、一方の第1の駆動回路部31(駆動回路部Bとする)に第1の電極からなるソース電極の1本目のc_1から60本目のc_60までを接続し、61本目のc_61から100本目のc_100までを他方の第1の駆動回路部31(駆動回路部Aとする)に接続する。この構成によれば、第1の駆動回路部31の駆動回路部Aにより第2の表示パネル5を駆動するときに駆動回路部Bを停止させることができるので、消費電力を減らすことができる。
なお、第16図では、図が煩雑になるのを避けるため、主要部の構成のみを簡略化して示しており、第1の駆動回路部31と第2の駆動回路部34をまとめて駆動回路部としている。また、第16図では、第1および第2の駆動回路部31,34が第1の基板1から離れているが、実際には第1および第2の駆動回路部31,34は第1の基板1上に設けられている。
以上の構成により、駆動回路部の個数、実装面積、消費電力の低減が可能となり、表示装置の低コスト化も可能となる。
<第2の実施形態>
以下に本発明の第2の実施形態における表示装置について図面を参照しながら説明する。第2の実施形態の特徴は、第1の表示パネル4上に実装する駆動回路部に外部信号を印加するフレキシブルプリント基板と第1の表示パネル4と第2の表示パネル5間に設けるパネル間相互接続部とを一体のフレキシブルプリント基板とする点である。第8図は、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5を平面展開した平面図である。以下に、第8図を用いて第2の実施形態を説明する。第1の実施形態と同様な内容、名称には、同一の番号あるいは記号を用いるため、説明を省略するか、簡単にする。
第8図は、第1の実施形態の第4図に相当する別の実施形態を示す平面図である。第2の実施形態も、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5は、ともに、各画素部にスイッチング素子を有するアクティブマトリクス型液晶表示パネルを採用している。
第8図には、代表的な第1の電極2と第3の電極3とを示す。第1の電極2からなるソース電極は、1本目のc_1から50本目のc_50までを一方の第1の駆動回路部31に接続し、51本目のc_51から100本目のc_100までを他方の第1の駆動回路部31に接続する。c_61からc_100までのソース電極は、第1の表示パネル4の表示領域から、第1のシール部14を通過し、第1の表示パネル4の一辺の端にまとまり、パネル間FPC上に設けるパネル間FPC上第1の電極48に第1のパネル間接続部42の異方性導電性フィルム(ACF)により、電気的に接続する。なお、第8図では、c_2〜c_49およびc_62〜c_99のソース電極は省略されている。
また、第3の電極3からなるゲート電極として、1本目のr_1と10本目のr_10と30本目のr_30と、80本目のr_80が図示されており、その他のゲート電極は図示省略されている。r_1からr_80までを第2の駆動回路部34に接続する。r_30からr_80までのゲート電極は、第1の表示パネル4の表示領域から、第1のシール部14を通過し、第1の表示パネル4の一辺の端にまとまり、パネル間FPC上に設けるパネル間FPC上第2の電極49に第1のパネル間接続部42の異方性導電性フィルム(ACF)により、電気的に接続する。
第1の基板1上に設ける第1の駆動回路部31と第2の駆動回路部34には、第1の基板上に設けるフレキシブルプリント基板35を介して外部回路(図示せず)と接続し、所定の信号、電源を入力する。
また、第3の基板11上に薄膜トランジスターを設け、第4の基板16上にカラーフィルタおよび、対向電極として第4の電極17を有する第2の表示パネル5は、パネル間FPCに設ける電極と第2のパネル間接続部により、第1の表示パネル4のr_1と第2の表示パネル5のr_1を電気的に接続をおこなう。同様に、r_30とr_30、r_80とr_80というように、対応するゲート電極同士を電気的に接続する。また、第1の表示パネル4のc_61と第2の表示パネル5のc_61、c_100とc_100というように、対応するソース電極同士を電気的に接続する。
本実施の形態では、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5とを電気的に接続するパネル間相互接続部の構造にも特徴がある。第1の表示パネル4を構成する第1の基板1上に設ける第1の駆動回路部31と第2の駆動回路部34とに外部回路(図示せず)から所定の信号を印加するFPC上入力電極を設けるフレキシブルプリント基板と、さらに、パネル間相互接続部を構成するパネル間FPCを一体とすることにより、FPCの実装工程の短縮が可能となる。さらに、FPCのコスト低減もできる。
さらに、本実施の形態では、第1の表示パネル4のソース電極の方向と第2の表示パネル5のソース電極の方向が90度異なる方向に配置している。この方向にすることは、第1の駆動回路部31の一方のみで表示可能なソース電極の本数とゲート電極の本数により、第1の表示パネル4のソース電極の本数と第2の表示パネル5のソース電極の本数の関係、および、ゲート電極の関係により、消費電力の少ない方向の配置と、FPCの配線面積の関係、さらには、第2の表示パネル5の配線の引き回し面積の関係を最適化することが可能であることを示している。
これについて、つぎのような例を挙げて具体的に説明する。第1の表示パネル4において、第1の電極の本数が100本であり、50本の出力を有するICを2個使用する(第1の駆動ICと第2の駆動IC)。また、第2の電極の本数は80本であり、1個のICを使用する。この例では、第1の表示パネル4は、横長表示となる。第1の駆動ICの1個を停止させるためには、第2の表示パネル5の一方の電極本数は50本となる。したがって、たとえば第2の表示パネル5の電極数は、50本×40本であるのが適当である。第2の表示パネル5で縦長表示をおこなうには、50本の電極群を縦方向配置とし、40本の電極群を横方向配置にするのがよい。そして、グラフィック表示をおこなう場合には、画素は、正方形に近い形状が好ましい。
以上説明したように、第2の表示パネル5の電極本数に応じて、第1の表示パネル4の横方向の配線を第2の表示パネル5の縦方向の配線に接続するのが有効である。そのため、第1の表示パネル4では、走査方向が上から下へ向かう方向となるが、第2の表示パネル5の走査方向は、左から右へ向かう方向となる。表示を観察している者は、走査する周波数が30Hz程度以上であれば、上から下へ向かう走査と、左から右へ向かう走査を認識することはできない。同様に、第2の表示パネル5の電極本数に応じて、第1の表示パネル4のどちらの配線を横方向の配線と縦方向の配線に割り振るかということを、消費電力との兼ね合いや、配線を引き回すのに必要なFPCの面積の兼ね合いなどを考慮して決定することができる。
<第3の実施形態>
以下に本発明の第3の実施形態における表示装置について図面を参照しながら説明する。第3の実施形態の特徴は、第1の表示パネル4上のパネル間相互接続部近傍に、第2の表示パネル5への信号のオン、オフを制御するパネル間スイッチング素子91を設ける点である。第9図は、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5を平面展開した平面図である。第10図は、第1の表示パネル4の画素部の一部とパネル間スイッチング素子の一部を示す等価回路図である。以下に、第9図と第10図とを用いて第3の実施形態を説明する。第1の実施形態と同様な内容、名称には、同一の番号あるいは記号を用いるため、説明を省略するか、簡単にする。
第9図は、第1の実施形態の第4図に相当する別の実施形態を示す平面図である。第3の実施形態も、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5は、ともに、各画素部にスイッチング素子を有するアクティブマトリクス型液晶表示パネルを採用している。
第9図には、代表的な第1の電極2と第3の電極3とを示す。第1の電極2からなるソース電極は、1本目のc_1から50本目のc_50までを一方の第1の駆動回路部31に接続し、51本目のc_51から100本目のc_100までを他方の第1の駆動回路部31に接続する。c_61からc_100までのソース電極は、第1の表示パネル4の表示領域から、第1のシール部14を通過し、第1の表示パネル4の一辺の端にまとまり、第2の表示パネル5のソース電極に信号を印加するか、否かを選択可能とするパネル間スイッチング素子91に接続し、さらに、パネル間FPC43上に設けるパネル間FPC上第1の電極48に第1のパネル間接続部42の異方性導電性フィルム(ACF)により、電気的に接続する。なお、第9図では、c_2〜c_49およびc_62〜c_99のソース電極は省略されている。
また、第3の電極3からなるゲート電極として、1本目のr_1と10本目のr_10と30本目のr_30と、80本目のr_80が図示されており、その他のゲート電極は図示省略されている。r_1からr_80までを第2の駆動回路部34に接続する。r_1からr_30までのゲート電極は、第1の表示パネル4の表示領域から、第1のシール部14を通過し、第1の表示パネル4の一辺の端にまとまり、第2の表示パネル5のゲート電極に信号を印加するか、否かを選択可能とするパネル間スイッチング素子91に接続し、さらに、パネル間FPC43上に設けるパネル間FPC上第2の電極49に第1のパネル間接続部42の異方性導電性フィルム(ACF)により、電気的に接続する。
第1の基板1上に設ける第1の駆動回路部31と第2の駆動回路部34には、第1の基板上に設けるフレキシブルプリント基板35を介して外部回路(図示せず)と接続し、所定の信号、電源を入力する。
また、第3の基板11上に薄膜トランジスターを設け、第4の基板16上にカラーフィルタおよび、対向電極として第4の電極17を有する第2の表示パネル5は、パネル間FPC43に設ける電極と第2のパネル間接続部46により、第1の表示パネル4のr_1と第2の表示パネル5のr_1を電気的に接続をおこなう。同様に、r_10とr_10、r_30とr_30というように、対応するゲート電極同士を電気的に接続する。また、第1の表示パネル4のc_61と第2の表示パネル5のc_61、c_100とc_100というように、対応するソース電極同士を電気的に接続する。
本実施の形態では、第1の基板1上に、各画素部に設けるスイッチング素子(薄膜トランジスター)を形成する工程で、パネル間スイッチング素子91を形成している。パネル間スイッチング素子91と各画素部のスイッチング素子の構成を第10図の等価回路図を用いて説明する。
第10図には、第1の表示パネル4表示領域28とパネル間スイッチング素子91を形成する領域を示している。まず、第1の表示パネル4表示領域28は、代表してソース電極のc_61とc_62と、ゲート電極r_1を示す。ソース電極c_61には、液晶画素LC_61を有し、LC_61とソース電極c_61との間には、薄膜トランジスターT_61を有する。T_61は、ソース電極s_61とドレイン電極d_61を有し、スイッチング制御端子として、ゲート電極g_61を有する。ゲート電極g_61は、第3の電極3であるr_1に接続する。
ソース電極c_62には、液晶画素LC_62を有し、LC_62とソース電極c_62との間には、薄膜トランジスターT_62を有する。T_62は、ソース電極s_62とドレイン電極d_62を有し、スイッチング制御端子として、ゲート電極g_62を有する。ゲート電極g_62は、第3の電極3であるr_1に接続する。液晶画素は、他方を第2の電極7に接続している。
ソース電極c_61は、表示領域の外周部に設けるパネル間スイッチング素子91に設ける薄膜トランジスターSD_61のソース電極に相当するSDS_61に接続する。薄膜トランジスターSD_61は、ソース電極c_61と、第2の表示パネル5のc_61に接続するSDD_61と、パネル間スイッチング素子91に設ける薄膜トランジスターのゲート電極SDG_61より構成する。
同様に、ソース電極c_62は、表示領域の外周部に設けるパネル間スイッチング素子91に設ける薄膜トランジスターSD_62のソース電極に相当するSDS_62に接続する。薄膜トランジスターSD_62は、ソース電極c_62と、第2の表示パネル5のc_62に接続するSDD_62と、パネル間スイッチング素子91に設ける薄膜トランジスターのゲート電極SDG_62より構成する。
ゲート電極SDG_61とSDG_62に代表されるパネル間スイッチング素子に設ける薄膜トランジスターのゲート電極は、第1の表示パネル4の信号を第2の表示パネル5に伝達するか否かを制御するパネル間スイッチング素子制御配線SW_1に接続する。
以上の説明では、第1の表示パネル4を構成する第1の電極2からなるソース電極に関して説明したが、第1の表示パネル4を構成する第3の電極3からなるゲート電極に関しても同様である。第3の電極3からなるゲート電極は、パネル間スイッチング素子91を構成する薄膜トランジスターのソース電極に接続する。パネル間スイッチング素子91を構成する薄膜トランジスターのゲート電極は、パルス間スイッチング素子制御配線SW_1に接続する。
以上の構成をパネル間スイッチング素子を採用することにより、第2の表示パネル5に信号を伝達するか否かを、パネル間スイッチング素子制御配線SW_1のみで制御することが可能となる。さらに、パネル間スイッチング素子の薄膜トランジスターも第1の表示パネル4を構成する薄膜トランジスターと同時に形成することが可能なため、パネル間スイッチング素子を形成する製造負荷はない。
さらに、第1の表示パネル4の表示領域の周囲に設けることができ、薄膜トランジスターの配線にて回路配線できるため、集積度を大きくすることができる。そのため、パネル間スイッチング素子91を形成する面積は、非常に小さくすることが可能となる。
さらに、第2の表示パネル5の表示が必要ない場合には、パネル間スイッチング素子の薄膜トランジスターをオフ状態とすることで、ほとんど電力を消費することなく、第2の表示パネル5の消費する電力をゼロとすることができるため、携帯電話器には非常に有効である。
<第4の実施形態>
以下に本発明の第4の実施形態における表示装置について図面を参照しながら説明する。第4の実施形態の特徴は、第2の表示パネル5側に、駆動回路部を設ける点である。さらに、第1の表示パネル4には、パネル間スイッチング素子を設ける点である。第2の表示パネル5側に駆動回路部を設け、さらに、パネル間スイッチング素子を設けることで非常に低消電化が可能となる。第11図は、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5を平面展開した平面図である。以下に、第11図を用いて第4の実施形態を説明する。第3の実施形態と同様な内容、名称には、同一の番号あるいは記号を用いるため、説明を省略するか、簡単にする。
第11図は、第1の実施形態の第4図に相当する別の実施形態を示す平面図である。第4の実施形態も、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5は、ともに、各画素部にスイッチング素子を有するアクティブマトリクス型液晶表示パネルを採用している。
本第4の実施形態では、第2の表示パネル5の構成から説明する。第2の表示パネル5の表示領域は、第4の電極12からなるソース電極として、c_61からc_100までの40本の電極から構成する。また、第6の電極からなるゲート電極として、r_1からr_30までの30本の電極から構成する。
第1の表示パネル4の表示領域を構成する第1の電極2からなるソース電極の、c_1からc_60までは、第2の表示パネル5の表示領域の外周と、第2のパネル間接続部46とパネル間FPC43と、第1のパネル間接続部42を介して、第1の表示パネル4上のソース電極と電気接続する。さらに、第1の基板1上のパネル間スイッチング素子91を構成する薄膜トランジスターのソース電極を介して、第1の表示パネル4の第1の表示パネル4表示領域のソース電極となる。
第1の表示パネル4のc_61からc_100までは、第2の表示パネル5の表示領域のソース電極と、第2のパネル間接続部46とパネル間FPC43と、第1のパネル間接続部42を介して、第1の表示パネル4上のソース電極と電気接続する。さらに、第1の基板1上のパネル間スイッチング素子91を構成する薄膜トランジスターのソース電極を介して、第1の表示パネル4の第1の表示パネル4表示領域のソース電極となる。
すなわち、第1の表示パネル4の表示領域のソース電極は、第2の表示パネル5の外周部の電極に接続するソース電極と、第2の表示パネル5の表示領域に設けるソース電極に接続するソース電極の2種類からなる。いずれのソース電極も第1の表示パネル4の外周部に設けるパネル間スイッチング素子91を介して接続している。なお、第11図では、c_2〜c_49およびc_62〜c_99のソース電極は省略されている。
第1の表示パネル4の表示領域を構成する第3の電極3からなるゲート電極r_31(図示省略)からr_80までは、第2の表示パネル5の表示領域の外周と、第2のパネル間接続部46とパネル間FPC43と、第1のパネル間接続部42を介して、第1の表示パネル4上のパネル間スイッチング素子91を構成する薄膜トランジスターのソース電極に接続し、第1の表示パネル4の第1の表示パネル4表示領域のゲート電極となる。
第1の表示パネル4のr_1からr_30までは、第2の表示パネル5の表示領域のゲート電極と、第2のパネル間接続部46とパネル間FPC43と、第1のパネル間接続部42を介して、第1の表示パネル4上のパネル間スイッチング素子91を構成する薄膜トランジスターのソース電極を介して、第1の表示パネル4の第1の表示パネル4表示領域のゲート電極となる。
すなわち、第1の表示パネル4の表示領域のゲート電極は、第2の表示パネル5の外周部の電極に接続する第1の表示パネル4のゲート電極と、第2の表示パネル5の表示領域に設けるゲート電極に接続する第1の表示パネル4のゲート電極の2種類からなる。いずれのゲート電極も第1の表示パネル4の外周部に設けるパネル間スイッチング素子91を介して接続している。なお、第11図では、r_2〜r_9、r_11〜r_29およびr_31〜r_79のゲート電極は省略されている。
以上の構成を採用することにより、第1の表示パネル4に設けるパネル間スイッチング素子91により、第1の表示パネル4の表示を非常に低消費電力により、オンとオフの制御が可能であり、第1の表示パネル4の表示の必要がない場合には、第1の表示パネル4の表示をオフできるため、非常に低消費電力化することが可能となる。
さらに、第2の表示パネル5には、フレキシブルプリント基板上に駆動回路部31を実装するチップ・オン・フィルム(COF)141を接続する。COF実装を採用することにより、第2の表示パネル5の表示画素数に比較して、第1の表示パネル4の表示画素数を大きくすることによる駆動回路部からの引き回し配線をCOF141上でできるため、第2の表示パネル5のCOF141を接続する第3の基板11の外形を小さくすることが可能となる。さらに、COF141は、第2の基板11の外形で折り曲げが可能であるため、COF141まで含めた外形を小さくすることが可能となり、本願発明には有効である。さらにCOF141上には、第1の駆動回路部31の昇圧コンデンサ等のチップ部品142を搭載できるため、外部回路基板(図示せず)との接続電極本数を低減することが可能となる。
駆動回路部31からCOF141を介して、第2の表示パネル5の表示領域を介することなく、表示領域が外周部の電極で、第1の表示パネル4の表示領域の電極とすることが可能なため、駆動回路部31に第2の表示パネル5と第1の表示パネル4の双方の表示領域を制御する回路グループと第1の表示パネル4単独を制御する回路グループを設けることにより、第2の表示パネル5のみを駆動する場合には、第1の表示パネル4を単独で制御する回路グループを停止し、かつパネル間スイッチング素子91により、第2の表示パネル5の表示領域を制御する回路グループからの信号を遮断することにより、第2の表示パネル5の表示のみの消費電力とすることが可能となる。
第1の表示パネル4を表示する場合には、第2の表示パネル5と第1の表示パネル4の双方の表示領域を制御する回路グループと第1の表示パネル4単独を制御する回路グループの両方を駆動し、さらに、パネル間スイッチング素子91をオンすることにより、第1の表示パネル4の表示領域を構成するすべてのソース電極とゲート電極とを駆動可能とすることができる。
本実施形態では、パネル間スイッチング素子91の薄膜トランジスターのパネル間スイッチング素子制御配線は、1本として説明したが、複数本設けることにより、第1の表示パネル4の表示領域を部分的に表示することが可能なため、低消費電力化には有効である。当然本願発明では、パネル間スイッチング素子91の薄膜トランジスターのパネル間スイッチング素子制御配線を複数本設ける有効性も含んでいる。
<第5の実施形態>
以下に本発明の第5の実施形態における表示装置について図面を参照しながら説明する。第5の実施形態の特徴は、第1の表示パネル4上のパネル間相互接続部近傍に、第2の表示パネル5への信号のオン、オフを制御するパネル間スイッチング素子91を設け、さらに、パネル間スイッチング素子と表示領域のスイッチング素子の静電気による劣化と破損を防止するために保護素子を設ける点である。第12図は、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5を平面展開した平面図である。第13図は、第1の表示パネル4を主液晶表示パネルとし、第2の表示パネル5を副液晶表示パネルとして携帯電話器に組み込んだ場合のモジュール部を示す断面図であり、第1の実施形態の第3図に相当する図である。第14図は、スイッチング素子と保護素子の構成を示すブロック回路図である。第15図は、携帯電話器のシステムブロック図である。以下に、第12図と第13図と第14図と第15図とを交互に用いて第5の実施形態を説明する。第3の実施形態と同様な内容、名称には、同一の番号あるいは記号を用いるため、説明を省略するか、簡単にする。
第12図は、第3の実施形態を示す第9図に、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5との間に、パネル間スイッチング素子91と保護素子92とを設けている点で異なる。さらに、第1の基板1上に設ける第1の駆動回路部31の一部は、第1の表示パネル4の表示領域の外周部を迂回し、表示領域の電極を介することなく、パネル間スイッチング素子91と保護素子92に至る。
第12図には、代表的な第1の電極2と第3の電極3とを示す。第1の電極2からなるソース電極は、1本目のc_1から61本目のc_61までを一方の第1の駆動回路部31に接続し、62本目のc_62(図示省略)から100本目のc_100までを他方の第1の駆動回路部31に接続する。他方の第1の駆動回路部31のc_101からc_150までは、第1の表示パネル4の表示領域28の外周部を迂回して、直接パネル間スイッチング素子91に至る。なお、第12図では、c_2〜c_49、c_52〜c_60、c_62〜c_99およびc_102〜c_149のソース電極は省略されている。
また、第3の電極3からなるゲート電極として、1本目のr_1と10本目のr_10と30本目のr_30と、80本目のr_80が図示されており、その他のゲート電極は図示省略されている。r_1からr_30までをパネル間スイッチング素子91と保護素子92を介して第2の表示パネル5の第6の電極からなるゲート電極に接続する。
第1の基板1上に設ける第1の駆動回路部31と第2の駆動回路部34には、第1の基板1上に設けるフレキシブルプリント基板35を介して外部回路(図示せず)と接続し、所定の信号、電源を入力する。
また、第3の基板11上に薄膜トランジスターを設け、第4の基板16上にカラーフィルタおよび、対向電極として第4の電極17を有する第2の表示パネル5は、パネル間FPC43に設ける電極と第2のパネル間接続部46により、第1の表示パネル4のr_1と第2の表示パネル5のr_1を電気的に接続をおこなう。同様に、r_10とr_10、r_30とr_30というように、対応するゲート電極同士を電気的に接続する。また、第1の駆動回路部31のc_101と第2の表示パネル5のc_101、c_150とc_150というように、対応するソース電極同士を電気的に接続する。
本願発明では、第1の基板1上に、各画素部に設けるスイッチング素子(薄膜トランジスター)を形成する工程で、パネル間スイッチング素子91と保護素子92とを形成している。
つぎに、第13図を用いて第1の表示パネル4を主液晶表示パネルとして利用し、第2の表示パネル5を副液晶表示パネルとして使用する表示装置の構成を説明する。第1の表示パネル4と第2の表示パネル5は、暗い環境でも認識するために、半透過型液晶表示パネルを採用し、さらに、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5との間には、一体の導光板95からなるバックライトユニットを有する。
スイッチング素子を有する第1の表示パネル4の構成は、第1の基板1を導光板95側に設置し、第1の基板1と所定の間隙を設けて第2の基板6を第1のシール部材14にて接着し、前記間隙に第1の液晶層9を封入する。第1の基板1上には、携帯電話器の表示モジュールの信号を発生する回路基板98の信号をフレキシブルプリント基板35を介して第1の駆動回路部31に接続する外部回路接続電極37と、駆動回路接続電極32と第2の表示パネル5に信号を伝達するパネル間FPC43と接続する第1のパネル間接続電極41を設ける。
バックライトユニットを構成する導光板95には、パネル間FPC43を固定する導光板溝139を設ける。さらに、パネル間FPC43を導光板溝139に固定するため、パネル間FPC43と導光板溝139との間に、パネル導光板間接着部材138を設ける。以上の2種類の固定部材で、パネル間FPC43は、しっかり導光板に固定できる。さらに、導光板溝139は、エレクトロルミネッセント(EL)素子(図示せず)を設ける辺以外の辺に設けている。
また、導光板95から第2の表示パネル5側に出射する光を、第2の表示パネル5からの反射を利用して、第1の表示パネル4の表示にも利用しているため、第2の表示パネル5の表示領域の周囲に、第2の表示パネル5の反射率とほぼ同等の反射率を有する反射調整部材143を設ける。反射調整部材143は、半透過性を有する薄膜金属膜にて形成する。この反射調整部材143を設けることにより、導光板95から第1の表示パネル4側へ出射する光量を均一にできるため、結果として、第1の表示パネル4の表示品質を均一にできる。
また、第2の表示パネル5を構成する第3の基板11あるいは第4の基板16は、薄型基板のため、反り、破損を防止するために、前記基板11、16の一方は、導光板95にパネル導光板間接着部材137にて接着している。導光板95からの光を有効に第2の表示パネル5に導光するためにも効果がある。反射調整部材143は、薄膜のため、パネル導光板間接着部材137により、反射調整部材143あるいは、導光板95のいずれかに第2の表示パネル5を構成する基板が、接着できる。
第1の駆動回路部31は、前記外部回路接続電極37と駆動回路接続電極32とに異方性導電性フィルム(ACF)44によりチップ・オン・ガラスを実装している。また、パネル間FPC43と接続する第1のパネル間接続電極41、あるいはフレキシブルプリント基板35と外部回路接続電極37は、ACFにより加熱圧着実装している。
第1の表示パネル4は、第2の基板6の第1の液晶層9の反対の面に、第1の位相差板21と第1の偏光板の順に積層する。また、第1の基板1の第1の液晶層9の反対の面には、第2の位相差板23と第2の偏光板22の順に積層する。第1の位相差板21あるいは、第2の位相差板23は、複数の位相差板の積層フィルムを用いてもよい。
また、第1の基板1上に設ける表示電極(図示せず)には、光を透過する程度に薄い金属膜からなる半透過反射板を採用する。あるいは、ほとんどの光を反射する反射板に光を透過する開口部を設け、開口部上に透明導電膜を設けて反射部分と透過部分を場所で機能分離する半透過反射板を採用している。
第2の表示パネル5の構成は、第3の基板11を導光板95側に設置し、第3の基板11と所定の間隙を設けて第4の基板16を第2のシール部材15にて接着し、前記間隙に第2の液晶層19を封入する。第3の基板11上には、第1の表示パネル4からの信号を第2の表示パネル5に信号を伝達するパネル間FPC43と接続する第2のパネル間接続電極42を設ける。
パネル間FPC43と接続する第2のパネル間接続電極42は、第2のパネル間接続部46において、ACFにより加熱圧着実装している。
第2の表示パネル5において、第3の基板11の第2の液晶層19の反対の面には、第3の位相差板67と第3の偏光板66の順に積層する。また、第4の基板16の第2の液晶層19の反対の面には、第4の位相差板69と第4の偏光板68の順に積層する。第3の位相差板67あるいは、第4の位相差板69は、複数の位相差板の積層フィルムを用いてもよい。
また、第3の基板11上に設ける表示電極(図示せず)には、光を透過する程度に薄い金属膜からなる半透過反射板を採用する。あるいは、ほとんどの光を反射する反射板に光を透過する開口部を設け、開口部上に透明導電膜を設けて反射部分と透過部分を場所で機能分離する半透過反射板を採用している。
外部環境が暗い場合には、回路基板98にBL接続部材97を介して接続するライトエミッテドダイオード(LED)素子96を点灯し、導光板95を介して、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5に光を出射して透過型液晶表示パネルとして表示をおこない、外部環境が明るい場合には、反射型液晶表示パネルとして表示をおこなう。
つぎに、パネル間スイッチング素子91と保護素子92と各画素部のスイッチング素子の構成を第14図の等価回路図を用いて説明する。
第14図には、第1の表示パネル4表示領域28とパネル間スイッチング素子91と保護素子92を形成する領域を示している。第1の表示パネル4表示領域28とパネル間スイッチング素子91とは、第3の実施形態に示す第10図とほぼ同等なため、説明を割愛する。
パネル間スイッチング素子91の薄膜トランジスターSD_61のSDD_61からの出力r_1は、保護素子92の領域で2個の薄膜トランジスターHTr_1とHTr_2に接続する。薄膜トランジスターHTr_1を構成するソース電極Hs_1は、Hg_1と接続させ、ダイオードとして機能させる。また、薄膜トランジスターHTr_2を構成するドレイン電極電極Hd_2は、Hg_2と接続させダイオードとして機能させる。さらに2個の薄膜トランジスターは、ソース電極Hs_1とHs_2とを接続し、ドレイン電極Hd_1とHd_2とを接続して、双極性のダイドード(ダイオードのリング接続)構成にする。
双極性のダイオードのソース電極Hsには、第1の表示パネル4の第2の電極と第2の表示パネル5の第5の電極17とに接続するcom_1に接続し、ドレイン電極Hdは、パネル間スイッチング素子91を構成する薄膜トランジスターSD_61のドレイン電極SDD_61に接続し、第1の表示パネル4のr_1と第2の表示パネル5のr_1に接続する。ゲート電極r_1に、com_1電極より高い電位電圧が印加すると、HTr_2の薄膜トランジスターがオンしてcom_1に電流を流し、瞬時にr_1の電位差を小さくすることができる。
逆に、ゲート電極r_1に、com_1電極より低い電位電圧が印加すると、HTr_1の薄膜トランジスターがオンしてcom_1から電流を流し、瞬時にr_1の電位差を小さくすることができる。
r_2においても同様であり、保護素子92では、薄膜トランジスターHTr_3とTHr_4とをリング接続する。効果は以上に示すr_1と同様である。
以上の説明から明らかなように、パネル間スイッチング素子91を設けることにより、第2の表示パネル5の表示をオフする場合に、第3の電極3であるゲート電極の信号をパネル間スイッチング素子91で遮断し、第6の電極13であるゲート電極に信号を印加しない。第2の表示パネル5を表示する場合には、逆にオンすればよい。
さらに、第2の表示パネル5の第4の電極12からなるソース電極は、第1の駆動回路部31の出力を第1の基板1上に設ける配線を利用して、第1の表示領域の周囲を迂回してパネル間スイッチング素子91に直接配線する。そのため、第1の駆動回路部31で第2の表示パネル5の表示のオンとオフを制御することも可能であり、また、パネル間スイッチング素子91を利用してオンとオフを切り換えることも可能である。
低消費電力化に寄与する順番は、まず、パネル間スイッチング素子91のみをオフとする。さらに低消費電力化には、第1の駆動回路部31の第2の表示パネル5のソース電極分をオフする。さらに低消費電力化には、パネル間スイッチング素子91と第1の駆動回路部31の第2の表示パネル5のソース電極分をオフすることである。
つぎに第15図を用いて本発明の第1の表示パネル4と第2の表示パネル5を有する表示装置(携帯電話器)の機能をシステムブロック図を用いて説明する。第15図には、主液晶表示パネルである第1の表示パネル4と副液晶表示パネルである第2の表示パネル5を目的の表示をおこなうためのシステムを記載している。
本システムでは、二次電池115を電力源とし、充電用電圧変換回路114と電圧検出回路112と電池残量検出回路113を有し、電池残量により、バックライト制御回路118に信号を印加し、LCPBLオンオフ制御116を起動する。バックライト制御回路118の命令により、バックライト65の点灯・非点灯をおこなう。
基準クロック発信回路120の基準周波数信号を同期分離回路121で同期分離をおこない、水平同期回路122と垂直同期回路123に信号を印加する。水平同期回路123の信号は、走査信号制御ブロック128に伝達される。走査信号制御ブロック128は、第1の表示パネル4の駆動を担当する(1)LCP走査信号選択回路126と、第2の表示パネル5の駆動を担当する(2)LCP走査信号選択回路127から構成される。
垂直同期回路122の信号は、階調信号発生回路125に伝達し、さらに、データー信号制御ブロック131に伝達される。データー信号制御ブロック131は、第1の表示パネル4の駆動を担当する(1)LCPデーター信号選択回路129と、第2の表示パネル5の駆動を担当する(2)LCPデーター信号選択回路130から構成される。
走査信号制御ブロック128からは、走査信号発生回路134に信号が出力さる。データー信号制御ブロック131からは、データー信号発生回路133に信号が出力される。電池残量検出回路113と、携帯電話器蓋開閉検出回路110の信号により、第1の表示パネル4を表示するか、第2の表示パネル5を点灯するかを決定し、第1の表示パネル4あるいは、第2の表示パネル5へ駆動信号を印加するとともに、パネル間スイッチング素子91をオンするか、オフするかも決定する。
さらに、保護素子92を設けており、第1の表示パネル4の第1の表示領域28あるいは第2の表示パネル5の第2の表示領域29の表示品質の向上維持を行っている。保護素子92は、パネル間スイッチング素子91の素子変化あるいは劣化も防止できるため、従来の単一表示パネルのスイッチング素子の劣化を防止する保護素子に比較して広い範囲のスイッチング素子の静電気に対する保護を実現している。
本発明の第5の実施形態では、保護素子92は、パネル間スイッチング素子91と第2の表示パネル5との間に設けているが、第1の表示パネル4とパネル間スイッチング素子91との間にさらに設けることにより、パネル間スイッチング素子91の保護と第1の表示パネル4の第1の表示領域28の品質向上ができる。
また、本発明の第5の実施形態では、保護素子92を設ける面積の縮小と、保護素子92によるリーク電流低減による低消費電力化を達成するために、第1の表示パネル4を構成する第1の基板1上にのみ、保護素子92を設けているが、第2の表示パネル5を構成する第3の基板11上に保護素子92を設けることにより、第2の表示パネル5を単体で加工する場合の静電気への保護ができるため、有効である。
<第6の実施形態>
第17図は、本発明の第6の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す要部平面図である。なお、第17図では、図が煩雑になるのを避けるため、第1および第2の表示パネル4,5のシール部を省略している。また、上述した各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
第6の実施形態の表示装置は、第1の電極2からなるc_1からc_100までのソース電極と、第3の電極3からなるr_1からr_80までのゲート電極を、同一の駆動回路部31に接続し、それらソース電極およびゲート電極を一つの駆動回路部31で駆動するようにしたものである。この構成によれば、駆動回路部31を構成するICが1個でよいので、ICの実装スペースを小さくすることができる。
<第7の実施形態>
第18図は、本発明の第7の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す要部平面図であり、第19図は、その概略平面図である。また、第20図は、第2図のA−A線における第7の実施形態の表示パネルブロックの部分を示す断面図である。なお、第18図では、図が煩雑になるのを避けるため、第1および第2の表示パネル4,5のシール部を省略している。また、上述した各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
第18図および第19図に示すように、第7の実施形態の表示装置は、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5とを、パネル間FPC43上に駆動回路部31を実装したチップ・オン・フィルム(COF)141を介して接続したものである。そして、第6の実施の形態と同様に、この駆動回路部31に第1の電極2からなるc_1からc_100までのソース電極と、第3の電極3からなるr_1からr_80までのゲート電極を接続し、それらソース電極およびゲート電極を一つの駆動回路部31で駆動する構成となっている。特に限定しないが、たとえば第2の表示パネル5は第1の表示パネル4よりも小さいので、第20図に示すように、駆動回路部31を構成するICは、折り返されたCOF141の第2の表示パネル5側部分に実装されている。
COF141は、ポリイミド樹脂よりなるフィルムの両面に複数対の電極を有している。表面側の電極と、その表面側の電極に背中合わせに配置された裏面側の電極とは、ポリイミドフィルムを貫通するスルーホール145を介して電気的に接続されている。表裏で電気的に接続された一対の電極は、駆動回路部31の同一の出力端子に電気的に接続されている。そして、たとえば表面側の電極は第1の表示パネル4のソース電極またはゲート電極に電気的に接続され、裏面側の電極は第2の表示パネル5のソース電極またはゲート電極に電気的に接続されている。
また、第1の表示パネル4には、COF141と第1の表示パネル4との間で、駆動回路部31から第1の表示パネル4へ供給される駆動信号のオン、オフを制御するパネル間スイッチング素子91が設けられている。第2の表示パネル5についても同様であり、第2の表示パネル5には、駆動回路部31から第2の表示パネル5へ供給される駆動信号のオン、オフを制御するパネル間スイッチング素子91が設けられている。
また、COF141上には、駆動回路部31の昇圧コンデンサ等のチップ部品142が搭載されている。また、COF141にはFPC上入力電極36が設けれられており、このFPC上入力電極36を介して、図示しない外部回路から駆動回路部31に各種信号が供給される。FPC上入力電極36は、駆動回路部31への電源電圧の印加や、昇圧コンデンサ等の接続にも用いられる。また、COF141上には、バックライト用のライトエミッテドダイオード(LED)素子146(第19図では、LED実装部品147)が実装されている。このLED素子146は、COF141の電極を介して駆動回路部31に接続されており、駆動回路部31により駆動される。
<第8の実施形態>
第21図は、本発明の第8の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す概略平面図であるが、同図では、図が煩雑になるのを避けるため、第1および第2の表示パネル4,5のシール部を省略している。上述した各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。第8の実施形態の表示装置は、c_1からc_150までのソース電極と、r_1からr_110までのゲート電極を有している。それらの電極のうち、たとえばc_1からc_100までのソース電極とr_1からr_80までのゲート電極は第1の表示パネル4の駆動に用いられている。また、たとえばc_100からc_150までのソース電極とr_80からr_110までのゲート電極は第2の表示パネル5の駆動に用いられている。
第2の表示パネル5を駆動するためのソース電極のうちの一部(図示例では、c_100)は、第1の表示パネル4の対応するソース電極(図示例では、c_100)に、保護素子92およびパネル間スイッチング素子91を介して電気的に接続されている。また、第2の表示パネル5を駆動するためのゲート電極のうちの一部(図示例では、r_80)は、第1の表示パネル4の対応するゲート電極(図示例では、r_80)に、保護素子92およびパネル間スイッチング素子91を介して電気的に接続されている。
第2の表示パネル5を駆動するためのソース電極のうち、第1の表示パネル4のソース電極に電気的に接続されたものを除く残り(図示例では、図示省略したc_101〜c_150)は、保護素子92およびパネル間スイッチング素子91を介して駆動回路部31に電気的に接続されている。また、第2の表示パネル5を駆動するためのゲート電極のうち、第1の表示パネル4のゲート電極に電気的に接続されたものを除く残り(図示例では、図示省略したr_81〜r_110)は、保護素子92およびパネル間スイッチング素子91を介して駆動回路部34に電気的に接続されている。このような構成にすれば、第2の表示パネル5に、第1の表示パネル4の表示内容とは異なる内容を表示させることができる。
<第9の実施形態>
第22図は、本発明の第9の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す要部平面図であり、第23図は、その概略平面図である。なお、第22図では、図が煩雑になるのを避けるため、第1および第2の表示パネル4,5のシール部を省略している。また、上述した各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
第22図および第23図に示すように、第9の実施形態の表示装置は、第11図に示す第4の実施形態において、駆動回路部31に接続されたc_1からc_100までのソース電極のうち、第2の表示パネル5の表示領域29を通らないもの(図示例では、c_1〜c_60)については、第2の表示パネル5に設けたスイッチング素子93を介し、第2の表示パネル5の表示領域29を迂回して第1の表示パネル4の対応するソース電極(図示例では、c_1〜c_60)に電気的に接続したものである。ゲート電極についても同様であり、駆動回路部31に接続されたr_1からr_80までのゲート電極のうち、第2の表示パネル5の表示領域29を通らないもの(図示例では、図示省略したr_31〜r_80)は、第2の表示パネル5に設けたスイッチング素子93を介し、第2の表示パネル5の表示領域29を迂回して第1の表示パネル4の対応するゲート電極(図示例では、図示省略したr_31〜r_80)に電気的に接続している。
第2の表示パネル5の表示領域29を通るソース電極(図示例では、c_61〜c_100)は、第1の表示パネル4に設けられたパネル間スイッチング素子91を介して第1の表示パネル4の対応するソース電極(図示例では、c_61〜c_100)に電気的に接続されている。また、第2の表示パネル5の表示領域29を通るゲート電極(図示例では、r_1〜r_30)は、第1の表示パネル4に設けられたパネル間スイッチング素子91を介して第1の表示パネル4の対応するゲート電極(図示例では、r_1〜r_30)に電気的に接続されている。
第2の表示パネル5に設けられたスイッチング素子93の構成および動作は、第1の表示パネル4に設けられたパネル間スイッチング素子91と同じである。すなわち、第1の表示パネル4の表示が不要な場合には、パネル間スイッチング素子91とスイッチング素子93はオフとなる。第1の表示パネル4の表示が必要な場合には、パネル間スイッチング素子91とスイッチング素子93はオンする。
このような構成としても、第1の表示パネル4の表示の必要がない場合には、第1の表示パネル4の表示をオフすることができるので、非常に低消費電力化することが可能となる。なお、ソースおよびゲートの各電極と、パネル間スイッチング素子91およびスイッチング素子93に発生する静電気を分散するための保護素子を有する構成としてもよい。
(アクティブマトリクス型液晶表示パネルとパッシブマトリクス型液晶表示パネルの接続構造)
第24図は、以下に説明する本発明の第10〜第13の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を模式的に示す平面図である。第24図に示すように、第10〜第13の実施形態における表示装置は、第1の表示パネル4204と第2の表示パネル5205とをパネル間の接続部材243により接続したものである。そして、たとえば第9図に示す第3の実施形態のように、第1の表示パネル4204上のパネル間相互接続部近傍に、第1の表示パネル4204を駆動する駆動信号を第2の表示パネル5205を駆動するための信号に変換する信号変換機能を有するパネル間スイッチング素子291が設けられている。
図示省略したが、第1の表示パネル4204および第2の表示パネル5205には、それぞれ電気光学表示媒体と、その電気光学表示媒体へ駆動信号を供給するための複数のソース電極および複数のゲート電極が設けられている。第1および第2の表示パネル5204,205を駆動する駆動回路部(第1〜第9の実施の形態の駆動回路部31,34に相当)は、第1の表示パネル4204を構成する基板上に設けられている。第1の表示パネル4204のすべてのソース電極とすべてのゲート電極は駆動回路部に接続されている。そして、第1の表示パネル4204の一部のソース電極と一部のゲート電極は、それぞれパネル間スイッチング素子291を介して第2の表示パネル5205の対応するソース電極とゲート電極に電気的に接続されている。
<第10の実施形態>
第10の実施形態では、第24図に示す構成において、第1の表示パネル4204は、たとえば各画素部にポリシリコン半導体層からなる薄膜トランジスターを備えたアクティブマトリクス型液晶表示パネルであり、第2の表示パネル5205はパッシブマトリクス型のSTN(スーパーツイステッドネマティック)液晶表示パネルである。243は接続部材である。
第25図は、本発明の第10の実施形態における表示パネル間の信号変換について説明するための波形図である。第26図および第27図は、本発明の第10の実施形態における表示パネル間の信号変換をおこなうパネル間スイッチング素子の概略構成を示すブロック図であり、第26図はゲート電極印加信号の変換ブロックを示し、第27図はソース電極印加信号の変換ブロックを示す。
第25図に示すように、第1の表示パネル4204では、ソース電極に印加する信号電圧の振幅を制御することにより階調表示をおこなう電圧振幅変調階調法が採用されている(第25図(b))。そして、液晶の劣化を防ぐため、1画面表示毎にソース電極に印加する信号電圧の極性を反転させる交流駆動をおこなう(第25図(b))。それに対して、第2の表示パネル5205では、連続した複数の画面(フレーム)のオン、オフの比率に応じて階調を表示するフレームレート制御階調法が採用されている(第25図(d))。
したがって、第2の表示パネル5205では、第1の表示パネル4204の1画面表示に要する時間内に複数の画面(フレーム)を表示する必要があるため、第1の表示パネル4204よりも駆動周波数が高くなる。また、第2の表示パネル5205では、ソース電極に印加する信号電圧の振幅が一定である(第25図(d))。また、第2の表示パネル5205では、ゲート電極に印加する信号電圧の極性を反転させることにより、交流駆動をおこなう(第25図(c))。
このような信号変換をおこなうため、第26図に示すように、第1の表示パネル4204のゲート電極に印加される信号の周波数を、パネル間スイッチング素子291を構成するゲート信号周波数変換回路211により、第2の表示パネル5205の駆動に適した周波数に変換する。さらに、周波数変換した信号の電圧を、パネル間スイッチング素子291を構成するゲート駆動電圧変換回路212により、第2の表示パネル5205の駆動に適した交流電圧に変換する。このようにして、第1の表示パネル4204のゲート電極に印加される信号(第25図(a))は、第2の表示パネル5205のゲート電極に印加するのに適した波形の信号(第25図(c))に変換されて第2の表示パネル5205のゲート電極に印加される。
また、第27図に示すように、第1の表示パネル4204のソース電極に印加される信号の周波数を、パネル間スイッチング素子291を構成するソース信号周波数変換回路213により、第2の表示パネル5205の駆動に適した周波数に変換する。さらに、周波数変換した信号の電圧を、パネル間スイッチング素子291を構成するソース駆動電圧変換回路214により、第2の表示パネル5205の駆動に適した電圧に変換する。その電圧変換の際に、階調表示をおこなうため、第1の表示パネル4204の1画面分に相当する連続した複数の画面(フレーム)のオン、オフが調整される。
この連続した複数の画面(フレーム)のオン、オフを制御するため、パネル間スイッチング素子291のソース電極印加信号の変換ブロックには、階調メモリー回路215と階調信号発生回路216が設けられている。第1の表示パネル4204のソース電極に印加される信号電圧の振幅は、階調情報として階調メモリー回路215に記憶される。その記憶された階調情報に基づいて、階調信号発生回路216は、連続した複数の画面(フレーム)のオン、オフを制御する階調信号を発生させる。
ソース駆動電圧変換回路214は、その階調信号に応じて、表示をオンさせる画面(フレーム)のときには第2の表示パネル5205のゲート電極印加信号と逆の極性の信号を発生させ、表示をオフさせる画面(フレーム)のときには第2の表示パネル5205のゲート電極印加信号と同じ極性の信号を発生させる。このようにして、第1の表示パネル4204のソース電極に印加される信号(第25図(b))は、第2の表示パネル5205のソース電極に印加するのに適した波形の信号(第25図(d))に変換されて第2の表示パネル5205のソース電極に印加される。
ここで、ゲート信号周波数変換回路211、ゲート駆動電圧変換回路212、ソース信号周波数変換回路213、ソース駆動電圧変換回路214、階調メモリー回路215および階調信号発生回路216は、いずれも公知の技術により構成することができる。
(液晶表示パネルと有機LED表示パネルの接続構造)
第28図は、本発明の第11以降の実施形態における有機LED表示パネルの一部を拡大する断面図である(ただし、第11の実施の形態では、駆動方式の違いから、その構成が若干異なっている)。第28図に示すように、一方の基板301上に薄膜トランジスター309が形成されている。薄膜トランジスター309は、基板301上に積層されたポリシリコン(またはアモルファスシリコン)よりなる半導体層304と、その半導体層304の両側に形成されたソース領域およびドレイン領域となる不純物ドープ領域305と、半導体層304上にゲート絶縁膜303を介して積層されたゲート電極302と、ソース電極306およびドレイン電極307とを有している。
ドレイン電極307は、薄膜トランジスター309を覆う層間絶縁膜325上に設けられたカソード電極324に、ドレイン接続電極308と、層間絶縁膜325を貫通するコンタクト部313を介して電気的に接続されている。カソード電極324上には発光層323が積層されており、さらにその上には電子輸送層322を介してアノード電極321が積層されている。そして、薄膜トランジスター309、層間絶縁膜325、カソード電極324、発光層323、電子輸送層322およびアノード電極321を、保護膜311が覆っている。
また、ガラス基板396が、上述した構造のLED素子が形成された基板301に対向して配置されている。ガラス基板396上には位相差板356および偏光板355が積層されている。ガラス基板396と基板301との間はシール部314に封止されている。また、基板301上には、ゲート電極302またはソース電極306に所定の信号を印加するための図示しない駆動回路部が実装される接続電極336と、この駆動回路部に所定の信号を印加する外部回路との接続をおこなう入力電極337が設けられている。
<第11の実施形態>
第11の実施形態では、第24図に示す構成において、第1の表示パネル204は、たとえば各画素部にポリシリコン半導体層からなる薄膜トランジスターを備えたアクティブマトリクス型液晶表示パネルであり、第2の表示パネル205はパッシブマトリクス型の有機LED表示パネルである。有機LED表示パネルは、第28図に示す構成において、接続電極336には接続部材243上の電極が接続される。また、入力電極337は設けられていない。また、有機LED表示パネルはパッシブマトリクス型であるので、基板301上には薄膜トランジスター309が設けられていない。なお、パッシブマトリクス型の有機LED表示パネルの構成については公知であるので、図示および詳細な説明を省略する。
第29図は、本発明の第11の実施形態における表示パネル間の信号変換について説明するための波形図である。第30図および第31図は、本発明の第11の実施形態における表示パネル間の信号変換をおこなうパネル間スイッチング素子の概略構成を示すブロック図であり、第30図はゲート電極印加信号の変換ブロックを示し、第31図はソース電極印加信号の変換ブロックを示す。
第29図に示すように、第1の表示パネル4204では、第10の実施形態と同様に、ソース電極に印加する信号に対して、電圧振幅変調階調法と交流駆動が採用されている(第29図(b))。それに対して、第2の表示パネル5205では、ソース電極に印加する信号に対して、電圧振幅変調階調法が採用されている。そして、第2の表示パネル5205では、液晶の劣化を考慮しなくてよいので、ソース電極に対して直流駆動をおこなう(第29図(d))。
このような信号変換をおこなうにあたっては、周波数変換は不要であるため、第30図に示すように、第1の表示パネル4204のゲート電極に印加される信号の電圧を、パネル間スイッチング素子291を構成するゲート駆動電圧変換回路222により、第2の表示パネル5205の駆動に適した電圧に変換する。このようにして、第1の表示パネル4204のゲート電極に印加される信号(第29図(a))は、第2の表示パネル5205のゲート電極に印加するのに適した波形の信号(第29図(c))に変換されて第2の表示パネル5205のゲート電極に印加される。
また、第31図に示すように、第1の表示パネル4204のソース電極に印加される信号電圧の振幅に基づいて、パネル間スイッチング素子291を構成する階調信号発生回路226は階調信号を発生させる。その階調信号に応じてソース駆動電圧変換回路224は、第2の表示パネル5205のソース電極に印加する信号の電圧振幅を調整する。このようにして、第1の表示パネル4204のソース電極に印加される信号(第29図(b))は、第2の表示パネル5205のソース電極に印加するのに適した波形の信号(第29図(d))に変換されて第2の表示パネル5205のソース電極に印加される。ここで、ゲート駆動電圧変換回路222、ソース駆動電圧変換回路224および階調信号発生回路226は、いずれも公知の技術により構成することができる。
<第12の実施形態>
第12の実施形態では、第24図に示す構成において、第1の表示パネル4204は、第28図に示す構成のポリシリコン半導体層からなる薄膜トランジスターを備えたアクティブマトリクス型有機LED表示パネルであり、第2の表示パネル5205はパッシブマトリクス型のSTN液晶表示パネルである。
第32図は、本発明の第12の実施形態における表示パネル間の信号変換について説明するための波形図である。第33図および第34図は、本発明の第12の実施形態における表示パネル間の信号変換をおこなうパネル間スイッチング素子の概略構成を示すブロック図であり、第33図はゲート電極印加信号の変換ブロックを示し、第34図はソース電極印加信号の変換ブロックを示す。
第32図に示すように、第1の表示パネル4204では、ソース電極に印加する信号に対して、電圧振幅変調階調法と直流駆動が採用されている(第32図(b))。それに対して、第2の表示パネル5205では、第10の実施形態で説明したようにフレームレート制御階調法と交流駆動が採用されている(第32図(c)、(d))。したがって、第2の表示パネル5205では、第1の表示パネル4204の1画面表示に要する時間内に複数の画面(フレーム)を表示する必要があるため、第1の表示パネル4204よりも駆動周波数が高くなる。また、第2の表示パネル5205では、ソース電極に印加する信号電圧の振幅が一定である(第32図(d))。また、第2の表示パネル5205では、ゲート電極に印加する信号電圧の極性を反転させることにより、交流駆動をおこなう(第32図(c))。
このような信号変換をおこなうため、第33図に示すように、第1の表示パネル4204のゲート電極に印加される信号の周波数を、パネル間スイッチング素子291を構成するゲート信号周波数変換回路231により、第2の表示パネル5205の駆動に適した周波数に変換する。その周波数変換した信号の直流電圧を、パネル間スイッチング素子291を構成する交流化回路237により交流電圧に変換する。さらに、その交流化した信号の電圧を、パネル間スイッチング素子291を構成するゲート駆動電圧変換回路232により、第2の表示パネル5205の駆動に適した電圧に変換する。このようにして、第1の表示パネル4204のゲート電極に印加される信号(第32図(a))は、第2の表示パネル5205のゲート電極に印加するのに適した波形の信号(第32図(c))に変換されて第2の表示パネル5205のゲート電極に印加される。
また、第34図に示すように、第1の表示パネル4204のソース電極に印加される信号の周波数を、パネル間スイッチング素子291を構成するソース信号周波数変換回路233により、第2の表示パネル5205の駆動に適した周波数に変換する。その周波数変換した信号の直流電圧を、パネル間スイッチング素子291を構成する交流化回路238により交流電圧に変換する。さらに、その交流化した信号の電圧を、パネル間スイッチング素子291を構成するソース駆動電圧変換回路234により、第2の表示パネル5205の駆動に適した電圧に変換する。その電圧変換の際に、階調表示をおこなうため、パネル間スイッチング素子291を構成する階調メモリー回路235および階調信号発生回路236により、第10の実施形態と同様にして、第1の表示パネル4204の1画面分に相当する連続した複数の画面(フレーム)のオン、オフが調整される。
このようにして、第1の表示パネル4204のソース電極に印加される信号(第32図(b))は、第2の表示パネル5205のソース電極に印加するのに適した波形の信号(第32図(d))に変換されて第2の表示パネル5205のソース電極に印加される。ここで、ゲート信号周波数変換回路231、ゲート駆動電圧変換回路232、ソース信号周波数変換回路233、ソース駆動電圧変換回路234、階調メモリー回路235、階調信号発生回路236および交流化回路237,238は、いずれも公知の技術により構成することができる。
<第13の実施形態>
第13の実施形態では、第24図に示す構成において、第1の表示パネル4204は、第28図に示す構成のポリシリコン半導体層からなる薄膜トランジスターを備えたアクティブマトリクス型有機LED表示パネルであり、第2の表示パネル5205は、たとえば各画素部にアモルファスシリコン半導体層からなる薄膜トランジスターを備えたアクティブマトリクス型液晶表示パネルである。
第35図は、本発明の第13の実施形態における表示パネル間の信号変換について説明するための波形図である。第36図および第37図は、本発明の第13の実施形態における表示パネル間の信号変換をおこなうパネル間スイッチング素子の概略構成を示すブロック図であり、第36図はゲート電極印加信号の変換ブロックを示し、第37図はソース電極印加信号の変換ブロックを示す。
第35図に示すように、第1の表示パネル4204では、ソース電極に印加する信号に対して、電圧振幅変調階調法と直流駆動が採用されている(第35図(b))。それに対して、第2の表示パネル5205では、ソース電極に印加する信号に対して、電圧振幅変調階調法と交流駆動が採用されている(第35図(d))。
このような信号変換をおこなうため、第36図に示すように、第1の表示パネル4204のゲート電極に印加される信号の周波数を、パネル間スイッチング素子291を構成するゲート信号周波数変換回路251により、第2の表示パネル5205の駆動に適した周波数に変換する。その周波数変換した信号の電圧を、パネル間スイッチング素子291を構成するゲート駆動電圧変換回路252により、第2の表示パネル5205の駆動に適した電圧に変換する。このようにして、第1の表示パネル4204のゲート電極に印加される信号(第35図(a))は、第2の表示パネル5205のゲート電極に印加するのに適した波形の信号(第35図(c))に変換されて第2の表示パネル5205のゲート電極に印加される。
また、第37図に示すように、第1の表示パネル4204のソース電極に印加される信号の周波数を、パネル間スイッチング素子291を構成するソース信号周波数変換回路253により、第2の表示パネル5205の駆動に適した周波数に変換する。その周波数変換した信号の直流電圧を、パネル間スイッチング素子291を構成する交流化回路258により交流電圧に変換する。さらに、その交流化した信号の電圧を、パネル間スイッチング素子291を構成するソース駆動電圧変換回路254により、第2の表示パネル5205の駆動に適した電圧に変換する。
その電圧変換の際に、階調表示をおこなうため、第1の表示パネル4204のソース電極に印加される信号電圧の振幅は、階調情報としてパネル間スイッチング素子291を構成する階調メモリー回路255に記憶される。その記憶された階調情報に基づいて、階調信号発生回路256は、第2の表示パネル5205のソース電極に印加する電圧信号の振幅を調整する階調信号を発生させる。ソース駆動電圧変換回路254は、その階調信号に応じて、第2の表示パネル5205のソース電極に印加する電圧信号の振幅、すなわち電圧レベルを調整する。
このようにして、第1の表示パネル4204のソース電極に印加される信号(第35図(b))は、第2の表示パネル5205のソース電極に印加するのに適した波形の信号(第35図(d))に変換されて第2の表示パネル5205のソース電極に印加される。ここで、ゲート信号周波数変換回路251、ゲート駆動電圧変換回路252、ソース信号周波数変換回路253、ソース駆動電圧変換回路254、階調メモリー回路255、階調信号発生回路256および交流化回路258は、いずれも公知の技術により構成することができる。
また、特に図示しないが、第24図に示す構成において、第1の表示パネル4204が、第28図に示す構成のポリシリコン半導体層からなる薄膜トランジスターを備えたアクティブマトリクス型有機LED表示パネルであり、第2の表示パネル5205が、アクティブマトリクス型またはパッシブマトリクス型の有機LED表示パネルであってもよい。この場合には、パネル間スイッチング素子291において周波数変化や駆動電圧変換などの信号変換をおこなう必要がないので、パネル間スイッチング素子291は単純に第2の表示パネル5へ供給される駆動信号のオン、オフを制御する。
(3以上の表示パネルを有する構造)
<第14の実施形態>
第38図は、本発明の第14の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す概略平面図である。上述した各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。第38図に示すように、第14の実施形態の表示装置は、3個の表示パネルを有し、対向する第5の基板151および第6の基板152からなる第3の表示パネル404を、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5との間に設けたものである。
第3の表示パネル404は、パネル間FPC43(区別するため、第1のパネル間FPC43とする)により第1の表示パネル4に接続されている。この第1のパネル間FPC43上には、第1乃至第3の表示パネル4,5,404のソース電極およびゲート電極を駆動する駆動回路部31が実装されている。また、第3の表示パネル404は、別のパネル間FPC43(第2のパネル間FPC43とする)により第2の表示パネル5に接続されている。
第14の実施形態では、特に限定しないが、たとえばc_1からc_200までの200本のソース電極とr_1からr_180までの180本のゲート電極が駆動回路部31に接続されている。そして、c_1からc_100までのソース電極は、第1のパネル間FPC43上の図示しない電極および第1の表示パネル4の第1の基板1上に設けられたパネル間スイッチング素子91を介して、第1の表示パネル4の表示領域のソース電極に電気的に接続されている。同様に、r_1からr_80までのゲート電極は、第1のパネル間FPC43上の図示しない電極および第1の基板1上のパネル間スイッチング素子91を介して、第1の表示パネル4の表示領域のゲート電極に電気的に接続されている。
また、c_101からc_200までのソース電極は、第1のパネル間FPC43上の図示しない電極および第3の表示パネル404の第5の基板151上に設けられたパネル間スイッチング素子91を介して、第3の表示パネル404の表示領域のソース電極に電気的に接続されている。同様に、r_101からr_180までのゲート電極は、第1のパネル間FPC43上の図示しない電極および第5の基板151上のパネル間スイッチング素子91を介して、第3の表示パネル404の表示領域のゲート電極に電気的に接続されている。
また、第3の表示パネル404のc_101からc_200までのソース電極のうち、c_101からc_160までは、第5の基板151(または、第2の表示パネル5の第3の基板11)上のパネル間スイッチング素子91および第2のパネル間FPC43上の図示しない電極を介して、第2の表示パネル5の表示領域のソース電極に電気的に接続されている。同様に、第3の表示パネル404のr_101からr_180までのゲート電極のうち、r_101からr_130までは、第5の基板151(または、第3の基板11)上に設けられたパネル間スイッチング素子91および第2のパネル間FPC43上の図示しない電極を介して、第2の表示パネル5の表示領域のゲート電極に電気的に接続されている。
このような構成とすれば、第1の表示パネル4および第2の表示パネル5の表示内容に加えて、第3の表示パネル404にそれらと異なる情報を表示させることにより、表示可能な情報量が増えるので、より多様な使い方ができるという効果が得られる。たとえば、第1または第2の表示パネル5にインターネット情報を表示させ、それを参照しながら第3の表示パネル404を用いてメールを作成したり、受信したメールを表示させることができる。
<第15の実施形態>
第39図は、本発明の第15の実施形態における表示パネル部を平面展開した状態を示す概略平面図である。第40図は、本発明の第15の実施形態における表示装置の上蓋を開いた状態を示す立体模式図である。上述した各実施の形態と同様の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。第39図に示すように、第15の実施形態の表示装置は、第38図に示す第14の実施形態に、対向する第7の基板153および第8の基板154からなる第4の表示パネル405を追加したものである。第4の表示パネル405は、パネル間FPC43(区別するため、第3のパネル間FPC43とする)により第1の表示パネル4に接続されている。
第15の実施形態では、特に限定しないが、たとえば第1の表示パネル4のc_1からc_100までのソース電極のうち、c_1からc_60までは、第1の表示パネル4の第1の基板1(または、第4の表示パネル405の第7の基板153)上のパネル間スイッチング素子91および第3のパネル間FPC43上の図示しない電極を介して、第4の表示パネル405の表示領域のソース電極に電気的に接続されている。同様に、第1の表示パネル4のr_1からr_80までのゲート電極のうち、r_30からr_80までは、第1の基板1(または、第7の基板153)上に設けられたパネル間スイッチング素子91および第3のパネル間FPC43上の図示しない電極を介して、第4の表示パネル405の表示領域のゲート電極に電気的に接続されている。
たとえば、上述した4個の表示パネル4,5,404,405は折りたたみ式の携帯電話器100につぎのように実装される。第40図に示すように、第1の表示パネル4は、携帯電話器蓋部101の折りたたまれたときに内側になる面に実装され、通信内容、メール内容、インターネット情報、電話番号、電池残量、受信状況、使用者の必要な情報を表示する。第3の表示パネル404は、携帯電話器蓋部101において第1の表示パネル4に対して背中合わせに配置されており、撮像素子(図には現れていない)の撮影状況、メール受信情報、受信状況、電池残量、携帯電話器の情報を表示する。
第2の表示パネル5は、携帯電話器本体102が折りたたまれたときに内側になる面に実装され、入力ボタン画像504を表示する。そして、第2の表示パネル5はたとえば抵抗膜式のタッチパネルとなっており、第2の表示パネル5に表示された入力ボタン画像504に触れることによって従来のようにボタンを押したのと同等の結果が得られる。つまり、第15の実施形態では、携帯電話器100に物理的な入力ボタンがあるわけではなく、携帯電話器100を開いたときに第2の表示パネル5に入力ボタン画像504が表示される。第4の表示パネル405は、特に限定しないが、たとえば携帯電話器本体102(携帯電話器蓋部101でもよい)の側部の面に実装されており、メールの着信件数やメール内容を表示する。
このような構成とすれば、第1の表示パネル4、第2の表示パネル5および第3の表示パネル404の表示内容に加えて、第4の表示パネル405にそれらと異なる情報を表示させることにより、表示可能な情報量が増えるので、より多様な使い方ができるという効果が得られる。また、第2の表示パネル5に入力ボタン画像504を携帯電話器100の使用者の扱いやすいように表示させる機能を持たせることによって、携帯電話器100の使い勝手が向上する。具体的には、たとえば携帯電話器100の使用者が右手で携帯電話器100を持った状態で右手の親指で入力ボタン画像504に触れる(つまり、ボタンを押す)動作をする人である場合には、第2の表示パネル5に入力ボタン画像504を第2の表示パネル5の中心よりも右手親指寄りに表示させる。左手で持った携帯電話器100の入力ボタン画像504に左手の親指で触れる場合には、入力ボタン画像504を左手親指寄りに表示させればよい。
以上において本発明は、上述した各実施の形態に限らず、種々変更可能である。たとえば、上述した各実施の形態において、薄膜トランジスターとしてアモルファスシリコン(a−Si)膜からなる薄膜トランジスターを用いることもできるし、ポリシリコン膜からなる薄膜トランジスターを用いることもできる。
また、本発明の表示パネルの構成を2端子型のスイッチング素子を有するアクティブマトリクス型液晶表示パネルに利用することも当然可能である。2端子型のスイッチング素子としては、MIM素子、アモルファスシリコンダイオード素子、バリスタ素子等がある。各画素部には、2端子型のスイッチング素子を設け、パネル間スイッチング素子に3端子型のスイッチング素子を用いることも当然可能である。さらに、各画素部には、2端子型のスイッチング素子を設け、パネル間スイッチング素子と保護素子に3端子型のスイッチング素子を用いることも当然可能である。有機LED表示パネルについても同様である。
さらに、第1〜第5の実施の形態では、バックライトユニットを有する液晶表示装置(携帯電話器)の構成に関して説明をおこなったが、第1の表示パネル4あるいは第2の表示パネル5の少なくとも一方の液晶表示パネルにフロント照明を採用する構成においても本願発明の一部は有効である。
また上述した各実施の形態では、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5の2個の表示パネルに関して説明したが、さらに複数の表示パネルを第1の表示パネル4に実装する駆動回路部で駆動することが可能である。すなわち、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5間を接続するパネル間FPCを第2の表示パネル5と第3の表示パネルの間に採用する。あるいは、第1の表示パネル4と第2の表示パネル5の間に設けるパネル間FPCに第1の表示パネル4と第3の表示パネル間を接続するパネル間FPC上電極を設ける構成である。
本発明によれば、第1の表示パネルの表示内容、あるいは第2の表示パネルの表示内容に依存することなく、表示品質が良好であり、また消費電力が小さく、さらに静電気に対する保護を備えており、第1の表示パネルと第2の表示パネルを第1の表示パネル4に接続する駆動回路部により駆動をおこなう表示装置が得られる。
また、本発明によれば、一方の表示パネルが液晶表示パネルであり、もう一方の表示パネルが有機LED表示パネルであっても、同じ駆動回路部により両方の表示パネルの駆動をおこなう表示装置が得られる。さらに、一方の表示パネルがアクティブマトリクス方式の表示パネルであり、もう一方の表示パネルがパッシブマトリクス方式の表示パネルであっても、同じ駆動回路部により両方の表示パネルの駆動をおこなう表示装置が得られる。
また、本発明は、以下の(1)〜(15)に示すような特徴を備えていてもよい。
(1) 第1の基板と第2の基板の間隙に液晶層を有し、該第1の基板上に設ける表示電極と、第2の基板上に設ける第2の電極からなる対向電極との重なり部を画素部とし、該表示電極は、スイッチング素子を介して第1の電極あるいは第3の電極と接続し、さらに、第1の基板には、該画素部に所定の表示信号を印加する駆動回路部を実装する液晶表示パネルよりなる第1の表示パネルと、第3の基板と第4の基板の間隙に液晶層を有し、該第3の基板上に設ける表示電極と、第4の基板上に設ける対向電極との重なり部を画素部とし、該表示電極は、スイッチング素子を介して第4の電極あるいは第6の電極と接続する液晶表示パネルよりなる第2の表示パネルを有し、第2の表示パネルの第4の電極、あるいは第6の電極は、パネル間相互接続部材を介して、第1の基板上に設ける第1の電極、あるいは第3の電極と接続する構成を有すること。
(2) 第1の基板と第2の基板の間隙に液晶層を有し、該第1の基板上に設ける表示電極と、第2の基板上に設ける第2の電極からなる対向電極との重なり部を画素部とし、該表示電極は、スイッチング素子を介して第1の電極あるいは第3の電極と接続し、さらに、第1の基板には、該画素部に所定の表示信号を印加する駆動回路部を実装する液晶表示パネルよりなる第1の表示パネルと、第3の基板と第4の基板の間隙に液晶層を有し、該第3の基板上に設ける表示電極と、第4の基板上に設ける対向電極との重なり部を画素部とし、該表示電極は、スイッチング素子を介して第4の電極あるいは第6の電極と接続する液晶表示パネルよりなる第2の表示パネルを有し、第2の表示パネルの第4の電極は、第1の表示パネルの第1の電極の少なくとも一部とパネル間相互接続部材を介して接続し、第2の表示パネルの第6の電極は、第1の表示パネルの第3の電極の少なくとも一部とパネル間相互接続部材を介して接続する構成を有すること。
(3) 第1の基板と第2の基板の間隙に液晶層を有し、該第1の基板上に設ける表示電極と、第2の基板上に設ける第2の電極からなる対向電極との重なり部を画素部とし、該表示電極は、スイッチング素子を介して第1の電極あるいは第3の電極と接続し、さらに、第1の基板には、該画素部に所定の表示信号を印加する駆動回路部を実装する液晶表示パネルよりなる第1の表示パネルと、第3の基板と第4の基板の間隙に液晶層を有し、該第3の基板上に設ける表示電極と、第4の基板上に設ける対向電極との重なり部を画素部とし、該表示電極は、スイッチング素子を介して第4の電極あるいは第6の電極と接続する液晶表示パネルよりなる第2の表示パネルを有し、第2の表示パネルの第4の電極は、第1の表示パネルの第1の電極の少なくとも一部とパネル間相互接続部材を介して接続し、第2の表示パネルの第6の電極は、第1の表示パネルの第3の電極の少なくとも一部とパネル間相互接続部材を介して接続し、第1の表示パネルの第1の電極数に比較し、第2の表示パネルの第4の電極数が多く、第1の表示パネルの第3の電極数に比較し、第2の表示パネルの第6の電極数が多く、該第4の電極と該第6の電極の一部は、該駆動回路部から第1の表示パネルの表示領域の画素部を通過することなく、第2の表示パネルに接続する構成を有すること。
(4) 前記(1)〜(3)において、前記第1の表示パネルと第2の表示パネルとは、お互いに重なり合い、さらに、第1の基板と第3の基板とがほぼ平行してなること。
(5) 前記(1)〜(3)において、前記第1の基板上には、前記第1の基板上に設ける駆動回路部に所定の信号を印加する駆動回路接続部材を有すること。
(6) 前記(1)〜(3)において、前記駆動回路接続部材と前記パネル間相互接続部材とは、一体構造であること。
(7) 前記(1)〜(3)において、前記第1の基板あるいは、第2の基板の少なくとも一方には、第1の表示パネルに設ける第1の電極と第2の表示パネルに設ける第4の電極との間には、第2の表示パネルへの信号を印加、あるいは非印加を制御するパネル間スイッチング素子を有すること。
(8) 前記(1)〜(3)において、前記第1の基板あるいは、第2の基板の少なくとも一方には、第1の表示パネルに設ける、第1の電極と第2の表示パネルに設ける第4の電極との間には、第2の表示パネルへの信号を印加、あるいは非印加を制御するパネル間スイッチング素子を有し、さらに、前記第1の基板あるいは、第2の基板の少なくとも一方には、第1の表示パネルに設ける、第3の電極と第2の表示パネルに設ける第6の電極との間には、第2の表示パネルへの信号を印加、あるいは非印加を制御するパネル間スイッチング素子を有すること。
(9) 前記(6)または(8)において、前記第1の基板上には、前記スイッチング素子と、電極に発生する静電気を分散する保護スイッチング素子とを有すること。
(10) 前記(1)〜(3)において、前記第2の基板上に設ける、第4の電極、あるいは第6の電極の少なくとも一方は、第1の基板上に設ける駆動回路部より、第1の表示パネルを構成する液晶層と表示領域の外周部を迂回する迂回電極を介して、接続すること。
(11) 前記(1)〜(3)において、第1の基板に実装する前記駆動回路部は、チップ・オン・ガラス実装法により、第1の基板上に実装すること。
(12) 前記(1)〜(3)において、第1の表示パネルと第2の表示パネルの間には、バックライトユニット部を有すること。
(13) 前記(12)において、第1の表示パネルと第2の表示パネルの間には、バックライトユニット部を有し、さらに、バックライトユニット部を構成する導光板は、1個であること。
(14) 前記(12)において、前記導光板は、第1の表示パネルあるいは第2の表示パネルの少なくとも一方と接着部材にて接着していること。
(15) 第1の電気光学表示媒体、該第1の電気光学表示媒体へ駆動信号を供給するための複数の電極線よりなる第1の電極線群、および前記第1の電気光学表示媒体への駆動信号の供給を制御するアクティブ素子を備えた第1の表示パネルと、第2の電気光学表示媒体、および該第2の電気光学表示媒体へ駆動信号を供給するための複数の電極線よりなる第2の電極線群を備えた第2の表示パネルと、前記第1の表示パネルと前記第2の表示パネルとを接続する接続部材と、を具備し、前記第2の電極線群に含まれる一部または全部の電極線は、前記接続部材を介して前記第1の電極線群の電極線に接続していること。
【産業上の利用可能性】
以上のように、本発明にかかる表示装置は、複数の表示パネルを有する表示装置を低消費電力で駆動するのに有用であり、特に、複数の表示パネルを備えた携帯電話器やPDA等の携帯情報機器に搭載する表示装置に適している。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22】

【図23】

【図24】

【図25】

【図26】

【図27】

【図28】

【図29】

【図30】

【図31】

【図32】

【図33】

【図34】

【図35】

【図36】

【図37】

【図38】

【図39】

【図40】

【図41】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電気光学表示媒体、該第1の電気光学表示媒体へ駆動信号を供給するための複数の電極線よりなる第1の電極線群、および前記第1の電気光学表示媒体への駆動信号の供給を制御するアクティブ素子を備えた第1の表示パネルと、
第2の電気光学表示媒体、および該第2の電気光学表示媒体へ駆動信号を供給するための複数の電極線よりなる第2の電極線群を備えた第2の表示パネルと、
前記第1の表示パネルと前記第2の表示パネルとを接続する接続部材と、
を具備し、
前記第1の電極線群に含まれる少なくとも一部の電極線は、前記接続部材を介して前記第2の電極線群の一部または全部の電極線に接続していることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
互いに接続されてなる前記第1の表示パネルの電極線と前記第2の表示パネルの電極線との間に、駆動信号の通過、不通過を制御するパネル間スイッチング素子を設けたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表示装置。
【請求項3】
互いに接続されてなる前記第1の表示パネルの電極線と前記第2の表示パネルの電極線との間に、前記電極線に発生する静電気を分散する保護スイッチング素子を設けたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表示装置。
【請求項4】
互いに接続されてなる前記第1の表示パネルの電極線と前記第2の表示パネルの電極線との間に、駆動信号の通過、不通過を制御するパネル間スイッチング素子を設けるとともに、該パネル間スイッチング素子と前記第2の表示パネルの電極線との間に、前記電極線に発生する静電気を分散する保護スイッチング素子を設けたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記駆動信号を供給する駆動回路部は、前記第1の表示パネルに接続されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記駆動信号を供給する駆動回路部は、前記第1の表示パネルおよび前記第2の表示パネルのうち表示領域が小さい方の表示パネルに接続されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記駆動信号を供給する駆動回路部は、第1の表示パネルと第2の表示パネルとを接続する前記接続部材に設けられていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記駆動信号を供給する駆動回路部は、導電体と接着材とからなる異方性導電フィルムによって接続されていることを特徴とする請求の範囲第5項〜第7項のいずれか一つに記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1の表示パネルと前記第2の表示パネルは、それぞれ異なる駆動信号で動作する表示パネルであり、前記パネル間スイッチング素子は、前記第1の表示パネルを駆動するための駆動信号を前記第2の表示パネルを駆動するための信号に変換する信号変換回路を有することを特徴とする請求の範囲第2項または第4項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1の表示パネルはアクティブマトリクス型液晶表示パネルであり、前記第2の表示パネルはパッシブマトリクス型液晶表示パネルであり、前記パネル間スイッチング素子は、前記第1の表示パネルを駆動するための駆動信号を前記第2の表示パネルを駆動するための信号に変換する信号変換回路を有していることを特徴とする請求の範囲第2項または第4項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1の表示パネルはアクティブマトリクス型液晶表示パネルであり、前記第2の表示パネルは有機ライトエミテッドダイオードよりなる表示パネルであり、前記パネル間スイッチング素子は、前記第1の表示パネルを駆動するための駆動信号を前記第2の表示パネルを駆動するための信号に変換する信号変換回路を有していることを特徴とする請求の範囲第2項または第4項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第1の表示パネルは有機ライトエミテッドダイオードよりなるアクティブマトリクス型表示パネルであり、前記第2の表示パネルはパッシブマトリクス型液晶表示パネルであり、前記パネル間スイッチング素子は、前記第1の表示パネルを駆動するための駆動信号を前記第2の表示パネルを駆動するための信号に変換する信号変換回路を有していることを特徴とする請求の範囲第2項または第4項に記載の表示装置。
【請求項13】
前記第1の表示パネルは有機ライトエミテッドダイオードよりなるアクティブマトリクス型表示パネルであり、前記第2の表示パネルはアクティブマトリクス型液晶表示パネルであり、前記パネル間スイッチング素子は、前記第1の表示パネルを駆動するための駆動信号を前記第2の表示パネルを駆動するための信号に変換する信号変換回路を有していることを特徴とする請求の範囲第2項または第4項に記載の表示装置。
【請求項14】
第3の電気光学表示媒体、および該第3の電気光学表示媒体へ駆動信号を供給するための複数の電極線よりなる第3の電極線群を備えた第3の表示パネルと、
前記第3の表示パネルと前記第1の表示パネルまたは前記第2の表示パネルとを接続する第2の接続部材と、
をさらに具備し、
前記第3の電極線群に含まれる一部または全部の電極線は、前記第2の接続部材を介して前記第1の電極線群の電極線または前記第2の電極線群の電極線に接続していることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表示装置。
【請求項15】
第4の電気光学表示媒体、および該第4の電気光学表示媒体へ駆動信号を供給するための複数の電極線よりなる第4の電極線群を備えた第4の表示パネルと、
前記第4の表示パネルと前記第1の表示パネル、前記第2の表示パネルまたは前記第3の表示パネルとを接続する第3の接続部材と、
をさらに具備し、
前記第4の電極線群に含まれる一部または全部の電極線は、前記第3の接続部材を介して前記第1の電極線群の電極線、前記第2の電極線群の電極線または前記第3の電極線群の電極線に接続していることを特徴とする請求の範囲第14項に記載の表示装置。

【国際公開番号】WO2004/029918
【国際公開日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【発行日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−539543(P2004−539543)
【国際出願番号】PCT/JP2003/012282
【国際出願日】平成15年9月25日(2003.9.25)
【出願人】(000001960)シチズン時計株式会社 (1,939)
【Fターム(参考)】