説明

車載用の音楽再生装置及び音楽再生装置における音楽再生方法並びにプログラム

【課題】ユーザが退屈しにくいような環境を提供可能な車載用音楽再生装置及び、この音楽再生装置による音楽再生方法並びにプログラムを提供することである。【解決手段】音楽再生装置が目的地までの経路をユーザに示すカーナビゲーション装置としての機能を有しており、さらに、音楽再生装置が搭載された自動車の現在位置を検出し、現在位置から目的地までの経路中にある特定の施設を抽出し、抽出された施設の種別を検出し、検出された施設の種別に関連する音楽データを音楽データが記憶された音楽記憶手段から取得し、特定の施設と自動車の現在位置とが所定の条件を満たした時に、選択された音楽データを再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用の音楽再生装置、及びこの音楽再生装置における音楽再生方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハードディスクなどの大容量ストレージを内蔵し、その中にSMF(Standard MIDI Format)形式やMP3(MPEG−1 Audio Layer 3)形式等の音楽データを再生する車載用音楽再生装置が利用されている。このような装置は、数百曲〜数千曲の音楽データを記憶することができ、音楽データを再生させることができる。
【0003】
ここで、特許文献1のような構成を有する音楽再生装置が提案されている。特許文献1においては、ハードディスク内に記憶されている多数の音楽データを所定の規則に従ってグループ化している。そして、音楽再生装置のユーザは、特定のグループに属する音楽データを選択的に聴くことができる。このグループは、音楽再生装置で最近再生された音楽の音楽データ、特定の演奏者によって演奏された音楽の音楽データ、或いは特定のジャンル(ロック、ポップス、演歌等)に属する音楽の音楽データなどであり、どのようにグループ化するかをユーザが適宜設定することができるようになっている。
【特許文献1】特開2005−133519号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、特許文献1の構成では、特定のグループに属する音楽を選択的に聴くことが出来るようになっている。しかしながら、どのグループに属する音楽を再生させるかは、ユーザが適宜選択するものである為、長期間に渡ってこのような再生装置を使用していると、どの音楽が再生されるのかについてユーザがある程度覚えてしまい、ユーザにとってやや退屈なものとなる。
【0005】
それ故に、本発明は、ユーザが退屈しにくいような環境を提供可能な音楽再生装置及び、この音楽再生装置による音楽再生方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の問題を解説する為、本発明の音楽再生装置は目的地までの経路をユーザに示すカーナビゲーション装置としての機能を有しており、さらに、音楽再生装置が搭載された自動車の現在位置を検出し、現在位置から目的地までの経路中にある特定の施設を抽出し、抽出された施設の種別を検出し、検出された施設の種別に関連する音楽データを音楽データが記憶された音楽記憶手段から取得し、特定の施設と自動車の現在位置とが所定の条件を満たした時に、選択された音楽データを再生する。
【0007】
このような構成によれば、特定の施設、例えば目的地となる施設や中継点となる施設(例えば高速道路のインターなど)に自動車が近づいた時に、その施設の種別に適した音楽が再生されることになる。従って、音楽再生装置のユーザが予期しないタイミングで予期しない音楽が再生され、ユーザが退屈しにくいような環境を提供できる。さらに、音楽の再生によって、ユーザは目的地や中継点が近いことを判別できる。
【0008】
なお、上記の構成を実現する為、例えば、音楽再生装置が、音楽データの種別を識別する為の音楽識別情報とこの音楽識別情報と施設の種別とを関連づけて記憶する種別対応データベースを有し、音楽記憶手段は、音楽データを音楽識別情報と関連づけて記憶しており、抽出された施設の種別をキーとして音楽データベースを検索して、これに関連した音楽識別情報を取得すると共に、取得した音楽識別情報に関連づけられた音楽データを前記音楽記憶手段から取得する。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、ユーザが退屈しにくいような環境を提供可能な音楽再生装置及び、この音楽再生装置による音楽再生方法並びにプログラムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態につき、図面を用いて説明する。図1は、本実施形態の音楽再生機能付カーナビゲーション装置のブロック図である。本実施形態のカーナビゲーション1は、自動車の現在位置を取得すると共に、ユーザによって設定された自動車の目的地までの経路をユーザに示すものである。カーナビゲーション装置1の各種処理は、コントローラ11によって制御されるようになっている。また、メモリ12はRAM、SRAM、ROM等から構成されており、コントローラ11が使用するワークエリア、キャッシュ、或いはファームウェアの保存領域等に利用される。
【0011】
カーナビゲーション装置1はモニタ42を有しており、モニタ42に表示される画像の画像信号を生成する信号処理手段41をコントローラ11が制御することによって、モニタ42に所望の画像を表示させることができる。すなわち、自動車の現在位置を示す情報を画像情報としてモニタ42に表示させることができる。
【0012】
図1に示されているように、カーナビゲーション装置1は、GPSアンテナ31を介して複数のGPS衛星から信号を受信するためのGPSレシーバ32を有している。コントローラ11は、GPSレシーバ31が受信した信号を用いて、カーナビゲーション装置1が搭載されている自動車の位置(緯度及び経度)を特定することができる。ただし、自車位置特定の精度を向上させるためGPSレシーバ32による測位と自立航法とが併用されても良い。
【0013】
自立航法は、自動車の方位と速度(すなわち、自動車の速度ベクトル)を所定時間ごと(例えば数10ミリ秒ごと)に取得し、GPSレシーバ32を用いた自動車の位置取得後の速度ベクトルを時間で積分することによって、GPSで自動車の位置を取得した時点から自動車がどの程度移動しているのか推定するものである。
【0014】
自動車の速度は、自動車の車軸に設けられたエンコーダの出力パルスから算出される。すなわちエンコーダの出力パルスは速度センサ33に送信され、速度センサ33はパルス間の時間を計測し、この計測結果に基づいて自動車の速度を算出する。例えば、車軸の一回転ごとにパルスが出力されるような構成においては、自動車のタイヤの周長をパルス間隔で割った値が自動車の速度となる。算出された速度はカーナビゲーション装置1のコントローラ11に送信される。
【0015】
また、自動車の方位は、カーナビゲーション装置1に内蔵されたジャイロスコープ34によって計測される自動車の角速度に基づいて算出される。すなわち、ジャイロスコープ34から出力させる角速度は周期的にコントローラ11に送られ、コントローラはこの角速度を時間で積分することによって、基準方位に対する自動車の相対方向を算出する。ここで、基準方位は、2箇所でGPSレシーバ32を用いて測定した自動車の絶対位置と、この2箇所間を自動車が移動する際の角速度および速度の変化から算出される。なお、本実施形態においては、GPSレシーバ32または自立航法を利用して、常時自動車の現在位置を取得するようになっている。
【0016】
このようにして取得した自動車の速度および方位から、自動車の速度ベクトルが算出される。自立航法を行う際は、コントローラ11は、この速度ベクトルを時間で積分することにより、自動車の変位をベクトル量として取得する。前回計測された自動車の絶対位置の位置ベクトルに、この変位のベクトルを加算することによって、自動車の現在の位置を取得することができる。
【0017】
カーナビゲーション装置1は、ハードディスク13を備えている。ハードディスク13には地図情報データが格納されている。コントローラ11は、GPSレシーバ32または自立航法を利用して得た自動車の現在位置に基づいてこの地図情報データを適宜読み出して、自動車の周囲の地図をモニタ42に表示させる。これによって、ユーザは現在の自動車の位置を把握することができる。
【0018】
また、モニタ42の表面はタッチセンサ43となっており、ユーザはこのタッチセンサ43に触れることによって、各種情報を入力することができる。例えば、自動車の目的地を入力して、現在位置から目的地までの経路をカーナビゲーション装置1に探索させることができる。また、この際、特定の中継点(例えば目的地に行く途中で立ち寄りたい飲食店など)を目的地と共に設定することができる。
【0019】
ハードディスク13には、道路の座標が記録された道路情報データが格納されており、コントローラ11は、この道路情報データを参照して現在位置から目的地までの経路を算出する。算出された経路は、例えばモニタ42に表示される地図上に自動車が進むべき道路を強調表示することによって、ユーザに提示される。
【0020】
また、本実施形態のカーナビゲーション装置1はオーディオCDに収録されているデジタル音楽データを、MP3形式のデジタル音楽データに一旦変換し、これをハードディスク13に保管するようになっている。保管された音楽データは、ハードディスクから適宜読み出され、音楽としてスピーカ24より出力される。
【0021】
オーディオCDに収録されている音楽データは、CDドライブ21によって読み出され、DSP22によってMP3形式の音楽データファイルにエンコードされ、ハードディスク15に保存される。MP3形式の音楽データファイルを音楽として再生する際は、音楽データ15をハードディスク15から読み出してDSP(Digital Signal Processor)22に転送する。DSP22は、MP3形式の音楽データファイルを非圧縮のデジタル音楽データにデコードしてD/Aコンバータ23に送信される。D/Aコンバータ23はデジタル音楽データをアナログの音楽データに変換してスピーカ24に送る。この結果、スピーカ24から音楽が再生される。なお、これらの作業は、コントローラ11がCDドライブ21、DSP22、HDD13等を制御することによって行われる。
【0022】
ここで、音楽データをMP3形式にエンコードする際、コントローラ11はこの音楽データに関連する情報(曲名、演奏者名など)を取得し、これを音楽情報データとして保管する。音楽データファイルを再生する際は、コントローラ11は対応する音楽情報データを取得する。この音楽情報データの一部をモニタ42に表示させることによって、カーナビゲーション装置1のユーザは再生中の曲名や演奏者名を確認することができる。
【0023】
音楽情報データの形式を図2に示す。なお、本実施形態においては、音楽情報データはエンコード前のオーディオCD毎に形成されるようになっている。音楽情報データの先頭には、オーディオCDのTOC(Table of Contents)情報、オーディオCDのタイトル、演奏者名、オーディオCDに収録されている曲(個々の音楽データファイルに対応)の数などが記録されたヘッダが設けられている。TOC情報とは、オーディオCDのヘッダ部分に記録されている一種の識別コードであり、オーディオCDごとにユニークな情報となっている。
【0024】
また、このヘッダの後に、曲の各々に関する情報である曲情報データが記録される曲データ格納エリアが曲順に形成されるようになっている。曲データ格納エリアのそれぞれには、その曲を識別する為の曲ID、曲名、後述する音楽選択機能にて使用される単数または複数の種別情報、そしてこの曲に対応するMP3形式の音楽データファイルのファイル名が記憶されている。
【0025】
種別情報とは、この曲のジャンル(ロック、ポップス、演歌、童謡など)、テンポ(ゆっくりした曲かどうかなど)、曲調(明るい曲か暗い曲か)等、曲の特徴を示す情報である。
【0026】
上記の音楽情報データのうち、音楽データファイルのファイル名以外のものは、オーディオCDの音楽をエンコードする際にこのCDのTOC情報を取得し、このTOC情報を用いて音楽データベースを検索することによって取得される。この取得された情報に音楽データファイルのファイル名を追記して音楽情報データは作成される。音楽データベースは、ハードディスク13内に格納されている多数の(ファイル名を含まない)音楽情報データ群を、コントローラ11が処理することによって運用されている。
【0027】
音楽データベースが使用する音楽情報データ群は、カーナビゲーション装置1の工場出荷時にハードディスク13内に記録されているが、カーナビゲーション装置1のユーザが後に更新することも可能である。例えば、FM受信アンテナ51(図1)を介してFM放送受信部52が受信したFMデータ放送に含まれる更新データを用いて、音楽情報データ群を更新することができる。
【0028】
続いて、本実施形態における音楽選択機能につき、説明する。本実施形態の音楽選択機能とは、カーナビゲーション装置1に自動車の目的地を入力して目的地までの経路を取得した状態において、自動車が目的地又は経路上の中継点(例えば高速道路のインターチェンジなど)に近づいた時に、この目的地または中継点の施設の種別に応じた音楽を再生するものである。
【0029】
本実施形態においては、主要な施設の名称とその施設の位置、およびその施設の種別情報から構成される施設情報データがハードディスク13内に格納されている。施設情報データの一例を図3に示す。図3に示されているように、例えば施設が「上野公園」である場合は、その種別情報は「公園」である。また、施設が遊園地である場合は、識別情報は「遊園地」となる。
【0030】
また、本実施形態においては、図3の施設情報データにおける施設の種別情報と、図2の音楽情報データにおける曲の種別情報とを対応させた種別対応テーブルがハードディスク13に格納されている。種別対応テーブルの一例を図4に示す。種別対応テーブルは、「施設の種別」「優先度」「曲の種別」の3つの項目から構成されている。なお、本実施形態においては、「曲の種別」は「曲のジャンル」「曲のテンポ」「曲調」の3つの項目の組合せであるが、本発明はこの構成のみに限定されるものではない。
【0031】
項目「施設の種別」は図3の施設情報データにおける施設の種別情報に対応したものである。項目「曲の種別」は、図2の音楽情報データにおける曲の種別情報に対応したものである。音楽情報データ、施設情報データ、種別対応テーブルを参照することによって、ある施設に対応する曲を抽出することができる。例えば、施設「上野公園」(図3)についていえば、この施設の種別は施設情報データ(図3)より「公園」であることがわかる。そして、種別対応テーブル(図4)から、施設の種別「公園」に対応する曲の種別として、「ジャンル:ポップス、テンポ:遅い、曲調:明るい」が優先度1のもの、「ジャンル:ポップス、テンポ:不問、曲調:不問」が優先度2のもの、「ジャンル:童謡、テンポ:不問、曲調:不問」が優先度3のものが登録されていることがわかる。さらに、この曲の種別に対応する音楽データのファイル名を音楽情報データを参照して取得することができる。ここで、種別対応テーブルにおける項目「優先度」は施設の種別に対応する曲の種別の優先度である。すなわち、優先度1の曲種別に該当する音楽データがハードディスク13に記録されていれば、その音楽データを、なければ優先度の低い(すなわち項目「優先度」の数字の大きい)曲種別の音楽データが抽出される。
【0032】
図3に示されているような施設情報データを用いて、コントローラ11は現在の自車位置の近辺(例えば半径500メートル以内にある、又は10分以内に到着可能であるような位置)に目的地又は中継点の施設があるかどうかを判別することができる。なお、中継点は、経路探索時にユーザによって(例えば特定の飲食店などを)指定してもよいし、高速道路のインターチェンジなどを自動的に中継点として登録しても良い。目的地又は中継点の施設が自動車の近辺にあるのであれば、コントローラ11は音楽情報データ、施設情報データ、種別対応テーブルを参照して、施設の種別に適合した音楽データをハードディスクから取り出し、これを再生する。なお、施設の種別に適合した音楽データが複数ある場合は、例えば、その複数の音楽データの中からランダムに再生する音楽データを選択する。
【0033】
以上のように、本実施形態のカーナビゲーション装置1は、自動車の近辺にある中継点又は目的地の施設に種別に応じた音楽を再生することができるようになっている。具体的には、図5のフローチャートに示されるルーチンをコントローラ11が実行することによって、上記の機能は実現される。なお、図5のルーチンは、ユーザがタッチパネル43を操作して、ある目的地に対する経路の算出を行った後に実行される。
【0034】
本ルーチンが開始すると、ステップS1が実行される。ステップS1では、ユーザによって設定されるか、経路探索時に自動的に設定された中継点や目的地の施設ID(図3)が抽出される。次いで、ステップS2に進む。
【0035】
ステップS2では、コントローラ11は、GPSレシーバ32または自立航法によって得た自車の位置と、ステップS1で抽出した目的地又は中継点との位置とを比較し、自動車が目的地又は中継点の近くにあるかどうかの判定が行われる。なお、自動車が目的地又は中継点の近くにあるかどうかは、自車と目的地/中継点の距離(直線距離又は道のり)が所定の閾値(例えば500メートル)を下回ったかどうか、或いは自車と目的地/中継点の位置から自車が目的地/中継点に到達するまでの時間を推定し、その時間が所定の閾値(例えば10分)を下回ったかどうかによって判定する。自動車が目的地又は中継点の近くにあると判断された場合は(S2:YES)、ステップS3に進む。自動車が目的地又は中継点の近くに無いと判断された場合は(S2:NO)、ステップS2が引き続き実行される。すなわち、ステップS2は、自動車が目的地又は中継点に近づくまで待機するルーチンである。
【0036】
ステップS3では、コントローラ11は、自車の近くにある目的地又は中継点の施設の種別を、施設情報データ(図3)を参照して取得する。次いで、ステップS4に進む。
【0037】
ステップS4では、コントローラ11は、ステップS3で取得した施設の種別に対応する音楽の種別を、種別対応テーブル(図4)を参照して取得する。次いでステップS5に進む。
【0038】
ステップS5では、コントローラ11は、ステップS4で取得した音楽の種別に一致する音楽データファイルのファイル名を、音楽情報データ(図2)を参照して取得する。なお、前述のように、優先度の高い音楽の種別に一致する音楽データが優先的に選択されるようになっている。また、ステップS4で取得した音楽の種別に一致する音楽データファイルが複数ある場合は、所定の基準(例えばランダム)に基づいて1つの音楽データファイルを抽出する。次いで、ステップS6に進む。
【0039】
ステップS6では、ステップS5で抽出した音楽データファイルをハードディスク13から読み出して、これを再生する。次いで、ステップS7に進む。
【0040】
ステップS7では、直前のステップS2において自車の近くにあると判定された施設が目的地の施設であるか中継点の施設であるかどうかの判定が行われる。自車の近くにある施設が中継点の施設であるならば、まだ通過又は到着する施設が残っているということである。従って、この場合(S7:NO)は、ステップS2に戻る。一方、自車の近くにある施設が目的地の施設であるならば、これ以上通過又は到着する施設は無いということを意味する。従って、この場合(S7:YES)は本ルーチンを終了させる。
【0041】
以上のように、本ルーチンが実行されることによって、本実施形態の音楽選択機能が実行される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態の音楽再生機能付カーナビゲーション装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態で使用される音楽情報データのメモリマップの概略図である。
【図3】本発明の実施の形態で使用される施設情報データのテーブルの一例である。
【図4】本発明の実施の形態で使用される種別対応テーブルの一例である。
【図5】本発明の実施の形態の音楽再生機能付カーナビゲーション装置において、音楽の選択に使用されるルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
【0043】
1 カーナビゲーション装置
11 コントローラ
12 メモリ
13 ハードディスク
21 CDドライブ
22 DSP
23 D/Aコンバータ
24 スピーカ
31 GPSアンテナ
32 GPSレシーバ
33 速度センサ
34 ジャイロスコープ
41 信号処理手段
42 モニタ
43 タッチセンサ
51 FM受信アンテナ
52 FM放送受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地までの経路をユーザに示すカーナビゲーション装置としての機能を有する車載用の音楽再生装置であって、
前記音楽再生装置が搭載された自動車の現在位置を検出する位置取得手段と、
現在位置から目的地までの経路中にある特定の施設を抽出する施設抽出手段と、
前記施設抽出手段によって抽出された施設の種別を検出する施設種別検出手段と、
音楽データを記憶する音楽記憶手段と、
前記施設種別検出手段によって検出された施設の種別に関連する音楽データを前記音楽記憶手段から取得する音楽選択手段と、
前記施設抽出手段によって抽出される特定の施設と、前記位置取得手段によって検出される自動車の現在位置とが所定の条件を満たした時に、前記音楽選択手段によって選択された音楽データを再生する音楽再生手段と、
を有する、音楽再生装置。
【請求項2】
該特定の施設が該目的地にある施設である、ことを特徴とする請求項1に記載の音楽再生装置。
【請求項3】
前記位置取得手段の検出結果に基づいて該特定の施設の位置まで該自動車の現在位置までの距離を算出する距離算出手段をさらに有し、
該所定の条件は、前記距離算出手段によって算出された距離が所定距離よりも短いことである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の音楽再生装置。
【請求項4】
前記位置取得手段の検出結果に基づいて該自動車が該特定の位置に到達するまでの時間を推定する到着時間推定手段をさらに有し、
該所定の条件は、前記到着時間推定手段によって算出された時間が所定時間よりも小さいことである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の音楽再生装置。
【請求項5】
音楽データに対応する音楽の種別を識別する為の音楽種別情報と、この音楽種別情報と施設の種別とを関連づけて記憶する種別対応データベースをさらに有し、
前記音楽記憶手段は、該音楽データを該音楽種別情報と関連づけて記憶しており、
前記音楽選択手段は、前記施設種別検出手段の検出結果をキーとして前記種別対応データベースを検索して、前記施設種別検出手段の検出結果に関連した音楽種別情報を取得すると共に、取得した音楽種別情報に関連づけられた音楽データを前記音楽記憶手段から取得すること、
を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の音楽再生装置。
【請求項6】
目的地までの経路をユーザに示すカーナビゲーション装置としての機能を有する音楽再生装置において、音楽を再生する為の音楽再生方法であって、
音楽再生装置が搭載された自動車の現在位置を検出する位置取得ステップと、
現在位置から目的地までの経路中にある特定の施設を抽出する施設抽出ステップと、
前記施設抽出ステップによって抽出された施設の種別を検出する施設種別検出ステップと、
前記施設種別検出ステップによって検出された施設の種別に関連する音楽データを、音楽データが記憶された音楽記憶手段から取得する音楽選択ステップと、
前記施設抽出ステップによって抽出される特定の施設と、前記位置取得ステップによって検出される自動車の現在位置とが所定の条件を満たした時に、前記音楽選択ステップによって選択された音楽データを再生する音楽再生ステップと
を有する、音楽再生方法。
【請求項7】
該特定の施設が該目的地にある施設である、ことを特徴とする請求項6に記載の音楽再生方法。
【請求項8】
前記位置取得ステップの検出結果に基づいて該特定の施設の位置まで該自動車の現在位置までの距離を算出する距離算出ステップをさらに有し、
該所定の条件は、前記距離算出ステップによって算出された距離が所定距離よりも短いことである、ことを特徴とする請求項6又は7に記載の音楽再生方法。
【請求項9】
前記位置取得ステップの検出結果に基づいて該自動車が該特定の位置に到達するまでの時間を推定する到着時間推定ステップをさらに有し、
該所定の条件は、前記到着時間推定ステップによって算出された時間が所定時間よりも小さいことである、ことを特徴とする請求項6又は7に記載の音楽再生方法。
【請求項10】
該音楽再生装置が、音楽データの種別を識別する為の音楽識別情報とこの音楽識別情報と施設の種別とを関連づけて記憶する種別対応データベースを有し、
該音楽記憶手段は、該音楽データを該音楽識別情報と関連づけて記憶しており、
前記音楽選択ステップは、前記施設種別検出ステップの検出結果をキーとして前記音楽データベースを検索して、前記施設種別検出ステップの検出結果に関連した音楽識別情報を取得すると共に、取得した音楽識別情報に関連づけられた音楽データを前記音楽記憶手段から取得すること、
を特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の音楽再生方法。
【請求項11】
目的地までの経路をユーザに示すカーナビゲーション装置としての機能を有する音楽再生装置において、音楽を再生する為の音楽再生プログラムであって、
音楽再生装置が搭載された自動車の現在位置を検出する位置取得ステップと、
現在位置から目的地までの経路中にある特定の施設を抽出する施設抽出ステップと、
前記施設抽出ステップによって抽出された施設の種別を検出する施設種別検出ステップと、
前記施設種別検出ステップによって検出された施設の種別に関連する音楽データを、音楽データが記憶された音楽記憶手段から取得する音楽選択ステップと、
前記施設抽出ステップによって抽出される特定の施設と、前記位置取得ステップによって検出される自動車の現在位置とが所定の条件を満たした時に、前記音楽選択ステップによって選択された音楽データを再生する音楽再生ステップと
を有する、音楽再生プログラム。
【請求項12】
該特定の施設が該目的地にある施設である、ことを特徴とする請求項11に記載の音楽再生プログラム。
【請求項13】
前記位置取得ステップの検出結果に基づいて該特定の施設の位置まで該自動車の現在位置までの距離を算出する距離算出ステップをさらに有し、
該所定の条件は、前記距離算出ステップによって算出された距離が所定距離よりも短いことである、ことを特徴とする請求項11又は12に記載の音楽再生プログラム。
【請求項14】
前記位置取得ステップの検出結果に基づいて該自動車が該特定の位置に到達するまでの時間を推定する到着時間推定ステップをさらに有し、
該所定の条件は、前記到着時間推定ステップによって算出された時間が所定時間よりも小さいことである、ことを特徴とする請求項11又は12に記載の音楽再生プログラム。
【請求項15】
該音楽再生装置が、音楽データの種別を識別する為の音楽識別情報とこの音楽識別情報と施設の種別とを関連づけて記憶する種別対応データベースを有し、
該音楽記憶手段は、該音楽データを該音楽識別情報と関連づけて記憶しており、
前記音楽選択ステップは、前記施設種別検出ステップの検出結果をキーとして前記音楽データベースを検索して、前記施設種別検出ステップの検出結果に関連した音楽識別情報を取得すると共に、取得した音楽識別情報に関連づけられた音楽データを前記音楽記憶手段から取得すること、
を特徴とする請求項11から14のいずれかに記載の音楽再生プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−272986(P2007−272986A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−96942(P2006−96942)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】