説明

錠剤の搬送装置、整列供給装置及び側面外観検査装置

【解決手段】外周面に円弧状曲面を有する搬送基体21と、搬送基体21の外周に沿って公転運動する多数の錠剤保持プレート241を有する錠剤搬送手段と、各錠剤保持プレート241に形成された切欠き凹状の錠剤保持凹部242とを具備してなり、扁平錠剤tを錠剤保持凹部242を通して搬送基体21の円弧状曲面上に直立状態で載置し、錠剤保持プレート241の公転運動により、扁平錠剤tを錠剤保持凹部242で保持しながら搬送基体21の円弧状曲面上を転がして又は滑らせて、搬送するように構成した錠剤の搬送装置を提供する。
【効果】扁平錠剤を効率的かつ安定的に搬送できるだけでなく、比較的単純な機構により清掃作業性の向上を図ることができるため、装置の稼働率を向上させ、錠剤の生産性及び品質の向上を図ることができる。更には、構造が単純であるため、構成部材の加工コストを抑えられ、錠剤搬送装置をより安価に提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に医薬品や食品として形成された扁平錠剤を連続的に安定して搬送する錠剤の搬送装置、該搬送装置を用いて構成された該錠剤の整列供給装置及び側面外観検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、錠剤等の固形物品の生産において一層の効率化を図るべく、成形から梱包に至る一連の生産工程の自動化が進められてきている。また、その生産方式も、市場のニーズの多様化に伴い、これまでの大量生産方式から多品種小ロット生産方式へと変化しつつある。このような多品種小ロット生産の場合、従来の大量生産方式に比較して、生産ラインにおいて生産品種の切り替え作業が頻繁に行われ、ライン停止の頻度が増えるため、生産ラインの稼働率が低下する。従って、更なる生産性の向上を図るためには、より効率よくラインを稼動することができるように生産計画を見直すのは勿論のこと、生産品種切り替え時の作業性向上を図り、生産ラインの停止時間を極力低減させて、その稼働率を向上させることが重要である。
【0003】
上記の生産工程では、通常、生産ラインを通過する全ての錠剤に対して印刷、外観検査及び包装等の処理を施すことが行われている。効率よくこれらの処理を行うためには、上記の各装置の処理に同期して、ランダムに供給される多数の錠剤に大きな衝撃や負荷を与えないように整列させながら、連続的に安定して搬送・供給することが求められる。
【0004】
このような錠剤の搬送装置としては、特開平06−271086号公報(特許文献1)において、錠剤やカプセル等の固形製剤を搬送するドラム外周面に、直立姿勢のまま収容可能な大きさの収容ポケットを多数形成し、該収容ポケットに扁平な円形状錠剤を直立姿勢に整列させ、この姿勢のまま各種錠剤受容体へ順次供給し、移送することができる固形製剤搬送装置が提案されている。
【0005】
しかしながら、上記従来の搬送ドラムは、ランダムに供給される多数の錠剤を効率よく整列し、搬送・供給することを可能としたものの、生産品種切り替え時の作業性についての課題が残されていた。即ち、この搬送ドラムは、外周面に錠剤の収容ポケットが多数形成された複雑な形状を有していることから、生産品種切り替え時の清掃を行う際に大変な手間と時間を要し、これが生産性の低下を招く要因のひとつとなっていた。更には、収容ポケット等を完全にクリーニングすることが困難であるため、生産品種切り替え前に生産していた錠剤の欠片や微粉末などを除去し切れなかった場合もあり、これらが異物として装置内に残留して、次の生産品種において異物混入不良を発生させる原因となるおそれもある。
【0006】
また、錠剤等は経口物であることから、近年、摂取時の人体への負担を低減するために小型化が進められており、上記収容ポケットもそのサイズに合わせて小さく設計されることが多く、そのため、装置を製造する際、切削加工等の部材の加工に高度な加工技術を要する。また、生産品種の増加に伴い、厚みや直径の異なるサイズ違いの錠剤を多数種製造するケースも増え、この場合には、そのサイズに応じて複数種の上記搬送ドラムを用意する必要がある。そのため、錠剤のサイズに合わせた収容ポケットを形成したドラムを多数作らねばならない。
【0007】
このように、従来の搬送装置は、搬送ドラムの作製に高度で煩雑な加工を必要とし、またそのドラムを複数種用意する必要があるため、搬送装置やこれを用いた外観検査装置が高価なものとなりやすい。また、上述のように、生産品種切り替え時の清掃を行う際に大変な手間と時間を要するため、生産性の低下を招くばかりか、完全にクリーニングすることが困難であるため、生産品種切り替え前に生産していた錠剤の欠片や微粉末などを除去し切れなかった場合には、異物として装置内に残留することとなり、次の生産品種において異物混入不良を発生させる原因となるおそれもある。
【0008】
従って、錠剤を整列させながら連続的に安定して搬送することができるだけでなく、単純な構造で清掃を容易かつ確実に行うことができ、製造コスト面においても優位な錠剤の搬送装置の開発が望まれる。
【0009】
【特許文献1】特開平06−271086号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、比較的単純な機構により清掃作業性を向上させ、生産品種の切り替え作業を軽減すると共に、扁平錠剤に大きな衝撃や負荷を与えないように連続的に安定して搬送することのできる錠剤の搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記目的を達成するため、扁平錠剤を直立姿勢で整列させて搬送する錠剤の搬送装置であって、外周面の少なくとも一部に円弧状曲面を有する搬送基体と、上記搬送基体の外周面を覆うように等間隔で円筒壁状に整列配置され、上記搬送基体の外周に沿って公転運動する多数の錠剤保持プレートを有する錠剤搬送手段と、該錠剤搬送手段を構成する上記各錠剤保持プレートの一側縁部に形成された切欠き凹状の錠剤保持凹部とを具備してなり、上記扁平錠剤を上記錠剤保持凹部を通して上記搬送基体の円弧状曲面上に直立状態で載置し、上記錠剤保持プレートの公転運動により、該扁平錠剤を上記錠剤保持凹部で直立状態に保持しながら上記搬送基体の円弧状曲面上を転がして又は滑らせて、搬送するように構成したことを特徴とする錠剤の搬送装置を提供する。
【0012】
即ち、本発明にかかる錠剤の搬送装置は、上記のように、上記錠剤搬送手段の各錠剤保持凹部に錠剤を直立姿勢で保持しながら、該錠剤を、上記搬送基体の円弧状曲面上を転がして又は滑らせて搬送するものであるため、錠剤の移動を容易かつ安定的に行うことができるものである。また、搬送基体の上記円弧状曲面は、平滑で凹凸の無いものとすることができ、生産品種切り替え時の清掃は、ウェス等による簡単な拭き取り作業で容易かつ確実に行うことができる。更には、錠剤搬送手段(錠剤搬送ドラム)も多数の錠剤保持凹部が形成されているが、該錠剤搬送ドラムを形成する各々の錠剤保持プレートを個別に分解・洗浄することができるため、清掃を容易かつ確実に行うことができるものである。
【0013】
従って、本発明にかかる錠剤の搬送装置によれば、扁平錠剤を効率的かつ安定的に搬送できるだけでなく、清掃作業を簡単な作業で短時間に行うことができ、生産品種等の切り替えをスムーズに行うことができるものであり、多品種小ロット生産にも良好に対応することができるものである。また、清掃を容易かつ確実に行うことができるため、異物混入不良の発生を可及的に防止することができ、生産する錠剤の品質向上をも図ることができる。更には、加工に手間のかかるドラムを多数用意する必要は無く、簡単な加工により作製可能な錠剤保持プレートを採用したことにより、錠剤サイズ毎に必要な部材を容易に作製することができる。
【0014】
また、本発明は、上記搬送装置の使用態様の一例として、下記錠剤の整列供給装置及び錠剤の側面外観検査装置を提供する。
(1)ランダムに供給される扁平錠剤を直立状態に姿勢制御して下部の排出部から排出するホッパーと、該ホッパーから直立状態の上記扁平錠剤を受け取り直立状態のまま整列させて搬送し、次工程へと受け渡す搬送部とを具備してなる錠剤の整列供給装置において、上記搬送部が上記本発明の搬送装置で構成されていることを特徴とする錠剤の整列供給装置、及び
(2)ランダムに供給される扁平錠剤を直立状態に姿勢制御して下部の排出部から排出するホッパーと、該ホッパーから直立状態の上記扁平錠剤を受け取り直立状態のまま整列させて搬送する搬送部とを具備し、上記搬送部による搬送途中で、錠剤を自転させながら撮影して錠剤の側面全周の画像を取り込み、錠剤側面の外観検査を行なう錠剤の側面外観検査装置において、上記搬送部が上記本発明の搬送装置で構成されていることを特徴とする錠剤の側面外観検査装置。
【0015】
これら錠剤の整列供給装置及び側面外観検査装置によれば、錠剤を直立状態で整列搬送する搬送部として、上記本発明の搬送装置を採用しているため、清掃作業を簡単な作業で短時間に行うことができ、供給する錠剤や検査する錠剤の品種切り替えをスムーズに行うことができるものであり、多品種小ロット生産における錠剤の整列供給や外観検査にも良好に対応することができるものである。更に、確実な清掃が容易に行われるために、異物混入の発生を可及的に防止することができると共に、加工が容易な錠剤保持プレートの採用によって錠剤サイズ毎に必要な搬送手段を容易かつ安価に作製することができ、装置の低価格化を図ることもできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の錠剤の搬送装置は、扁平錠剤を効率的かつ安定的に搬送できるだけでなく、比較的単純な機構により清掃作業性の向上を図ることができるため、装置の稼働率を向上させ、錠剤の生産性及び品質の向上を図ることができる。更には、構造が単純であるため、装置製造時の構成部材の加工コストを抑えることができ、上記錠剤の搬送装置、整列供給装置、側面外観検査装置をより安価に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態及び実施例】
【0017】
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
【0018】
[第1実施例]
図1は本発明の搬送装置を用いた錠剤の整列供給装置2で錠剤供給部を構成した錠剤の表裏面外観検査装置1を示す概略側面図である。この表裏面外観検査装置1は、扁平錠剤t(本例では、円形の扁平錠剤)の表面及び裏面を撮影して、該錠剤tにつき表面及び裏面の外観不良を検出し、表面又は裏面に外観不良を有する不良錠剤とかかる不良のない良品錠剤とを分別するものである。
【0019】
この表裏面外観検査装置1は、図1に示されているように、ランダムに供給される上記扁平錠剤tを直立姿勢に姿勢制御して連続的に供給する整列供給装置2と、該整列供給装置2から供給された扁平錠剤tの表裏面を検査する表裏面外観検査装置本体3とで構成されている。
【0020】
この表裏面外観検査装置1では、上記錠剤整列供給装置2のホッパー26に投入された扁平錠剤tを錠剤搬送ドラム24により直立姿勢で2列に整列させて下方へと搬送し、上記装置本体3のコンベア31上に供給して、該コンベア31上に直立姿勢で2列に整列させて載置し、搬送して、その搬送途中で表面撮像装置34及び裏面撮像装置36により表面及び裏面の画像を取り込み、これを画像処理して外観不良を検出し、不良錠剤を排除して良品錠剤のみをコンベア31の端部から排出するものである。
【0021】
この場合、上記錠剤整列供給装置2は、図2,3に示されているように、短軸で厚肉に形成された円筒状の段付きドラム(搬送基体)21と、該段付きドラム21の外周に沿って公転移動する多数の錠剤保持プレート241を有する錠剤搬送ドラム24とを具備している。
【0022】
上記段付きドラム21は、図3に示されているように、その外周面の軸方向中間部に周方向に沿って一周するリング状の段差が形成されて、軸方向一端側が大径に、他端側がやや小径に形成されている。また、図2に示されているように、該段付きドラム21の最上点から時計回りに90°以内の所定範囲には、周壁部の一部に周面に沿って吸引室211が形成されていると共に、この吸引室211と連通しドラムの外周面に開口する吸引孔212が形成されている。そして、この段付きドラム21は、図3に示されているように、大径に形成された一端面側が支持壁28に固定され、中心軸を水平にして支持されている。
【0023】
次に、上記保持プレート241は、図5に示したように、2枚の板体を互いに直角に連結した形状の断面L字状の本体を構成する上記一方の板体の一端部角側から取付片を一体に延出形成し、更にこの一方の板体の中間部及び他端部に、辺縁部から内方へと板体の一部を凹状に切り欠いたように形成された錠剤保持凹部242,243が設けられたものである。この場合、一方の板体の他端部に形成された錠剤保持凹部243は、この保持プレート241の先端縁に開放しており、また上記取付片にはネジ止め孔244が形成されている。
【0024】
この錠剤保持プレート241は、図2,3,4に示されているように、上記段付きドラム21の小径側端面に沿って回転可能に配設された円形基板22の外周縁部に、上記取付片をネジ止めすることにより取り付けられ、多数の錠剤保持プレート241が円形基板22の周方向に沿って等間隔に整列した状態で、一側方(段付きドラム21側)に突設された状態となっており、これら多数の錠剤保持プレート241で外周壁が形成された形状の上記錠剤搬送ドラム24が構成されている。
【0025】
この錠剤搬送ドラム24は、図3に示されているように、上記円形基板22に連結された軸体23を介して動力源27と接続されていると共に、外周壁を構成する上記多数の錠剤保持プレート241が上記段付きドラム21の小径部外周面を覆うように配置されており、上記動力源27に駆動されて回転することにより、上記多数の錠剤保持プレート241が段付きドラム21の外周面に沿って公転運動するようになっている。
【0026】
この錠剤保持プレート241の外側には、上記段付きドラム21に設けられた上記吸引室211及び吸引孔212の配設箇所に存して、上記ホッパー26が配置されている。このホッパー26は略逆三角形の箱型形状をしており、上面が開放していると共に、段付きドラム21の外周面に近接した下部の排出部は、該段付きドラム21の外周面に沿って円弧状に湾曲した開放面となっている。このホッパー26には、明確には図示していないが、扁平錠剤tが直立姿勢でのみ進入し得る供給溝が2本形成されており、ランダムに投入された扁平錠剤tがこの供給溝を通って直立姿勢でホッパー下部の排出部から排出されるようになっており、この両供給溝の下端口がそれぞれ上記錠剤保持プレート241の両錠剤保持凹部242,243と一致した位置に配置されている。
【0027】
そして、このホッパー26の両供給溝の下部の排出部から直立姿勢の扁平錠剤tが上記錠剤保持プレート241の両錠剤保持凹部242,243に投入されるようになっており、このとき上記段付きドラム21に設けられた上記吸引孔212からの吸引力により扁平錠剤tの移行がスムーズに行われるようになっている。なお、図2中の参照符号261は、錠剤保持凹部242,243上に積み上がった扁平錠剤tを除去するためのブラシローラであり、ホッパー26の搬送方向下流側の壁面と錠剤保持プレート241との間に錠剤tが噛み込むことを防止するようになっている。
【0028】
更に、上記錠剤保持プレート24の外側には、上記段付きドラム21外周面の約1/3周部分を覆って、円弧状に湾曲したガイド板25が配設されており、扁平錠剤tが重力や遠心力によって上記錠剤保持凹部242,243からこぼれ落ちることを、このガイド板25によって防止するようになっている。
【0029】
本例の表裏面外観検査装置1は、上記錠剤整列供給装置2により、ランダムに供給される扁平錠剤tを直立姿勢で2列に整列させ、上記装置本体3に連続的に供給して、外観検査を行うものである。以下、その動作について説明する。
【0030】
上記ホッパー26に投入された扁平錠剤tは、上記供給溝により直立姿勢に姿勢制御されて、所定速度で連続的に回転する上記錠剤搬送ドラム24の上記錠剤保持凹部242,243に投入され、図2,3,4に示されているように、上記錠剤保持凹部242,243を通して直立状態で上記段付きドラム21小径部の外周面に載置される。上記錠剤保持凹部242,243に直立姿勢で保持され、段付きドラム21外周面上に載置された扁平錠剤tは、上記円形基板22の回転によって上記錠剤搬送ドラム24が段付きドラム21小径部の外周面に沿って回転することにより、直立姿勢のまま図2中反時計回りに上記段付きドラム21小径部の外周面及び上記ガイド板25内面を転がりながら搬送され、上記ガイド板25の終端を過ぎたところで自重により落下し、上記錠剤搬送ドラム21の回転と同期して循環回転する表裏面検査装置本体3のコンベア31上に載置される。
【0031】
ここで、上記錠剤保持凹部242,243は、扁平錠剤tの厚みより僅かに幅広で、扁平錠剤tが横倒することなく、直立姿勢が良好に保持される適度な高さ及び奥行きに形成される。通常は、少なくとも錠剤tの直径の50%以上を保持し得る高さ(厚さ)及び奥行きに形成され、該錠剤tの直径より僅かに大きいことがより好適であり、これにより扁平錠剤tを直立姿勢で安定的に搬送することができるものである。なお、一方の錠剤保持凹部243は、図4に示されているように、一方の側壁が段付きドラム21の段差壁で形成されている。このため段付きドラム21の段差の高さも、同様に錠剤tの直径の50%以上、特に錠剤tの直径より僅かに大きいことが好ましい。
【0032】
次に、上記コンベア31上に供給された錠剤tは、直立姿勢を保ったまま図1中矢印方向に搬送され、表面撮像装置34(二次元カメラ)で撮像窓333を通して錠剤tの一面側(表面)が撮影され、姿勢変換ディスク35によって直立姿勢から平伏姿勢へと姿勢変換された後、姿勢変換位置よりも下流側の上方に設置されている裏面撮像装置(二次元カメラ)36により、コンベア31上を搬送される錠剤tの上面(裏面)が撮影される。そして、上記表面撮像装置34及び上記裏面撮像装置36により、表面及び裏面が撮影された上記錠剤tは、図示しない良否判定部で良否が判定された後、不良品であった場合には、不良品排出窓37より図示しない圧空噴射ノズルからの圧空により吹き飛ばされて系外に排除され、良品であった場合にはコンベア31の端部より重力により自然落下し、回収又は次工程へ供給される。なお、図1中の参照符号32はスプロケット、331,332はコンベア31上に2列の搬送経路を形成する仕切壁である。
【0033】
このように、本例の外観検査装置1に用いられている錠剤の整列供給装置2は、上記錠剤搬送ドラム24の各錠剤保持凹部242,243に錠剤tを直立姿勢で保持しながら、該錠剤tを、上記段付きドラム(搬送基体)21外周面の円弧状曲面上を転がして搬送するものであるため、錠剤tの移動を容易かつ安定的に行うことができるものである。また、段付きドラム(搬送基体)21外周面の円弧状曲面は、リング状の段差が設けられているだけで、平滑で凹凸の無いものであるため、錠剤種切り替え時の清掃は、ウェス等による簡単な拭き取り作業で容易かつ確実に行うことができる。更には、錠剤搬送ドラム24も多数の錠剤保持凹部242,243が形成されているが、該錠剤搬送ドラム24を構成する各々の錠剤保持プレート241は円形基板22にネジ止めされたものであるため、これら錠剤保持プレート241を個別に分解・洗浄することができ、清掃を容易かつ確実に行うことができるものである。更に、上記錠剤保持プレート241は、例えば断面L字型のアングルを所定の長さに切断し、その一側縁部に錠剤の幅よりも僅かに大きい幅の凹部を切削加工するなどの方法により容易に作製することができ、円筒状基材に多数の貫通ポケットを切削加工しなければならない従来のドラムに比べて、容易かつ安価に作製することができるものである。
【0034】
従って、この整列供給装置2によれば、扁平錠剤を効率的かつ安定的に搬送して供給することができるだけでなく、清掃作業を簡単な作業で短時間に行うことができ、生産品種の切り替えをスムーズに行うことができるものであり、多品種小ロット生産においても良好に対応することができるものである。また、清掃を容易かつ確実に行うことができるため、異物混入不良の発生を可及的に防止することができ、生産する錠剤の品質向上をも図ることができる。更には、多数の貫通ポケットが形成されたドラムのような加工に手間のかかる部材を多数用意する必要は無く、比較的簡単な加工により作製可能な錠剤保持プレート241を採用したことにより、錠剤サイズ毎に必要な部材を容易かつ安価に作製することができる。
【0035】
[第2実施例]
図6,7は、本発明の搬送装置を用いた錠剤の側面外観検査装置4を示すものであり、この側面外観検査装置4は、ホッパー26に投入された扁平錠剤tを錠剤搬送ドラム24により直立姿勢で6列に整列させて下方へと搬送し、その搬送途中で基体ドラム21a(搬送基体)内に設けられた自転ローラ41により扁平錠剤tを自転させながら撮影して側面画像を取り込み、これを画像処理して外観不良を検出し、不良錠剤を排除して良品錠剤のみを良品排出シュート45から回収するものである。
【0036】
上記基体ドラム21aは、外周面が段差や凹凸のない平坦な曲面となっている厚肉円筒状の部材であり、図6に示されているように、その最上位置の周壁部の一部には円柱状の空洞部が形成されていると共に、この空洞部内に自転ローラ41が回転可能に配設されており、周面の一部を基体ドラム21aの外周面に露出した状態でこの自転ローラが連続回転するようになっている。また、最上点から図7中の時計回り方向に40〜80°の範囲の所定角度位置に軸方向に沿って整列した6本の圧空噴射ノズル43が形成されており、これら圧空噴射ノズル43を通してドラム外周面から圧空が噴射されるようになっている。更に、この基体ドラム21aの最上点から反時計回りに90°以内の所定範囲には、周壁部の一部に周面に沿って吸引室211が形成されていると共に、この吸引室211と連通しドラムの外周面に開口する複数の吸引孔212が形成されている。そして、この基体ドラム21aは、図7に示されているように、一端面側が支持壁28に固定され、中心軸を水平にして支持されている。
【0037】
上記錠剤搬送ドラム24は、円形基板22の外周縁部に多数の錠剤保持プレート241aが取り付けられたものである。上記保持プレート241aは、図8に示したように、四角柱状基体の一側縁部に凹状に切欠いた形状の6個の錠剤保持凹部242を均等に形成すると共に、この四角柱状基体の一端部に他側縁部側から一体に延出するように取付片を突設し、この取付片にネジ止め孔244を形成したものである。
【0038】
この錠剤保持プレート241aは、図6,7に示されているように、上記基体ドラム21aの一端面に沿って回転可能に配設された上記円形基板22の外周縁部に、上記取付片をネジ止めすることにより取り付けられ、多数の錠剤保持プレート241aが円形基板22の周方向に沿って等間隔に整列した状態で、一側方(基体ドラム21a側)に突設された状態となっており、これら多数の錠剤保持プレート241aで外周壁が形成された形状の上記錠剤搬送ドラム24が構成されている。なお、上記錠剤保持プレート241aに形成された錠剤保持凹部242の寸法は、上記実施例1の場合と同様に設定すればよい。
【0039】
この錠剤搬送ドラム24を構成する上記円形基板22は、図7に示されているように、基体ドラム21aの中心軸と同軸に配置された動力源27の回転軸に、軸体23を介して接続されて、上記基体ドラム21aの中心軸と同軸に所定速度で間歇回転するようになっている。この場合、上記円形基板21aの間歇回転は、支持体271近傍に存して上記軸体23に取り付けられたタイミング板272と、支持体271に配設されたタイミングセンサー(光電センサー)273とで制御するようになっている。即ち、上記タイミング板272には、その外周近傍の各錠剤保持プレート241aの角度位置に対応して多数の貫通孔274が設けられており、上記タイミングセンサー(光電センサー)273により、通過する上記貫通孔274を検知して、円形基板22の回転角度位置を制御するようになっている。そして、この円形基板22の間歇回転運動と一体的に上記錠剤保持プレート241aが、上記基体ドラム21aの外周面に沿って所定速度で間歇的に公転するようになっている。
【0040】
この錠剤搬送ドラム24を構成する上記錠剤保持プレート241aの外側には、図6に示されているように、上記基体ドラム21aに設けられた上記吸引室211及び吸引孔212の配設箇所に存して、上記ホッパー26が配置されている。このホッパー26は略逆三角形の箱型形状をしており、上面が開放していると共に、基体ドラム21aの外周面に近接した下部の排出部は、該基体ドラム21aの外周面に沿って円弧状に湾曲した開放面となっている。このホッパー26には、明確には図示していないが、扁平錠剤tが直立姿勢でのみ進入し得る供給溝が6本形成されており、ランダムに投入された扁平錠剤tがこの供給溝を通って直立姿勢でホッパー下部の排出部から排出されるようになっており、上記6本の供給溝の下端口がそれぞれ上記錠剤保持プレート241aの各錠剤保持凹部242と一致した位置に配置されている。
【0041】
そして、このホッパー26の各供給溝の下部の排出部から直立姿勢の扁平錠剤tが上記錠剤保持プレート241aの各錠剤保持凹部242に投入されるようになっており、このとき上記基体ドラム21aに設けられた上記吸引孔212からの吸引力により扁平錠剤tの移行がスムーズに行われるようになっている。なお、図6中の参照符号261は、錠剤保持凹部242上に積み上がった扁平錠剤tを除去するためのブラシローラであり、ホッパー26の搬送方向下流側の壁面と錠剤保持プレート241aとの間に錠剤tが噛み込むことを防止するようになっている。
【0042】
また、上記ホッパー26の配設位置から図6中時計回りにおよそ90度変位した基体ドラム21aの最上点を越えた位置には、上記錠剤保持プレート241aの外側に近接して不良品回収缶44が配設されている。該不良品回収缶44の入口と対向する位置には、基体ドラム21内に設けられた上記圧空噴射ノズル43が配置されており、図示しない圧空流通路を通してこの圧空噴射ノズル43から圧空が噴射され、基体ドラム21aの外周面上の錠剤tを上記不良品回収缶44へと吹き飛ばすことができるようになっている。
【0043】
更に、特に図示していないが、上記基体ドラム21aの上方には、該基体ドラム21aの最上位置で錠剤保持凹部242に保持された扁平錠剤tを撮影する側面撮像装置が配設されていると共に、該側面撮像装置で撮影した側面画像から外観不良を検出して良否判定を行う良否判定部が付設されており、この良否判定部の判定結果に応じて、上記圧空噴射ノズル43から圧空が噴射されるようになっている。
【0044】
次に、この側面外観検査装置4の動作について説明する。
上記ホッパー26に投入された扁平錠剤tは、上記6本の供給溝に進入して直立姿勢に姿勢制御され、所定速度で間歇的に回転する上記錠剤搬送ドラム24の上記錠剤保持凹部242に投入され、図6,7に示されているように、上記錠剤保持凹部242を通して直立状態で上記基体ドラム21aの外周面に載置される。このとき、基体ドラム21aに設けられた上記吸引孔212からの吸引により、扁平錠剤tはスムーズに錠剤保持凹部242内へと移行する。そして、上記錠剤保持凹部242に保持され、基体ドラム21a外周面上に載置された扁平錠剤tは、上記円形基板22の間歇回転によって上記錠剤搬送ドラム24が基体ドラム21aの外周面に沿って間歇的に回転することにより、直立姿勢のまま図6中時計回りに搬送される。
【0045】
この扁平錠剤tが基体ドラム21aの最上点に達すると、図6,7に示されているように、錠剤保持凹部242に保持された扁平錠剤tが自転ローラ41上に乗り上げた状態で一旦停止し、自転ローラ41の回転により扁平錠剤tが錠剤保持凹部242に保持されて直立したまま自転する。この直立姿勢で自転する扁平錠剤tが図示しない側面撮像装置によって上方から撮影され、扁平錠剤tの側面全周の画像が取り込まれる。そして直ちに、図示しない良否判定部でこの側面画像から外観不良の検出が行われ、良否判定が行われる。
【0046】
次いで、この扁平錠剤tは、各錠剤保持プレート241aの公転運動により更に図6中時計回りに搬送され、上記良否判定部で外観不良が検出され不良錠剤と判定された場合には、上記圧空噴射ノズル43の配設箇所に到達した際に、この圧空噴射ノズル43から圧空が噴射され、この不良錠剤を上記不良品回収缶44へと吹き飛ばし、不良錠剤を系外に排除する。一方、外観不良が検出されなかった良品錠剤は、この圧空噴射ノズル43の配設箇所を通過して、自重により落下し、良品排出シュート45を介して回収され、又は次工程へと送られる。
【0047】
このように、本例の側面外観検査装置4は、上記錠剤搬送ドラム24の各錠剤保持凹部242に錠剤tを直立姿勢で保持しながら、該錠剤tを、上記基体ドラム(搬送基体)21a外周面の円弧状曲面上を転がして搬送するものであるため、錠剤tの移動を容易かつ安定的に行うことができるものである。また、基体ドラム(搬送基体)21a外周面の円弧状曲面は、平滑で凹凸の無いものであるため、錠剤種切り替え時の清掃は、ウェス等による簡単な拭き取り作業で容易かつ確実に行うことができる。更には、錠剤搬送ドラム24も多数の錠剤保持凹部242が形成されているが、該錠剤搬送ドラム24を構成する各々の錠剤保持プレート241aは円形基板22にネジ止めされたものであるため、これら錠剤保持プレート241aを個別に分解・洗浄することができ、清掃を容易かつ確実に行うことができるものである。更に、上記錠剤保持プレート241aは、例えば四角柱状の材料を所定の長さに切断し、その一側縁部に錠剤の幅よりも僅かに大きい幅の凹部を切削加工するなどの方法により容易に作製することができ、円筒状基材に多数の貫通ポケットを切削加工しなければならない従来のドラムに比べて、容易かつ安価に作製することができるものである。
【0048】
従って、この側面外観検査装置4によれば、扁平錠剤tを効率的かつ安定的に搬送して側面検査を行うことができるだけでなく、清掃作業を簡単な作業で短時間に行うことができ、生産品種の切り替えをスムーズに行うことができるものであり、多品種小ロット生産にも良好に対応することができるものである。また、清掃を容易かつ確実に行うことができるため、異物混入不良の発生を大幅に低減することができ、生産する錠剤の品質向上をも図ることができる。更には、多数の貫通ポケットが形成されたドラムのような加工に手間のかかる部材を多数用意する必要は無く、比較的簡単な加工により作製可能な錠剤保持プレート241aを採用したことにより、錠剤サイズ毎に必要な部材を容易かつ安価に作製することができる。
【0049】
以上、本発明にかかる搬送装置を用いた装置の実施例を2例示したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、各部材の形状や組み合わせなどは適宜変更して差し支えない。例えば、上記第2実施例で用いたような段差のない搬送基体と図8の錠剤保持プレート241aを用いて、第1実施例の整列供給装置2を構成してもよく、逆に第1実施例で用いたような段付きドラムと図5の錠剤保持プレート241を用いて、第2実施例の側面外観検査装置4を構成することもできる。また、上記両実施例では、いずれも搬送基体として円筒状のドラムを用いたが、本発明では、錠剤が搬送される領域が円弧状の曲面で形成されていればよく、搬送基体の形状,形態も装置の種類や配設箇所の状況に応じて適宜変更して差し支えない。更に、錠剤保持プレート241,241aの形状や錠剤搬送ドラム24の構成,形態も適宜変更することができ、その他の構成についても本発明の要旨を逸脱しない限り、種々変更して差し支えない。また更に、搬送対象の扁平錠剤も上記実施例で示された円形のものに限定されるものではなく、楕円形やその他の形状の異形錠を搬送対象とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1実施例にかかる錠剤の表裏面外観検査装置を示す概略側面図である。
【図2】同表裏面外観検査装置を構成する整列供給装置を拡大した概略側面図である。
【図3】図2のA−A線に沿った概略断面図である。
【図4】同整列供給装置の搬送部を構成する錠剤搬送ドラムの部分拡大上面図である。
【図5】同搬送部の錠剤搬送ドラムを構成する錠剤保持プレートの形状を示す概略斜視図である。
【図6】本発明の第2実施例にかかる錠剤の側面外観検査装置を示す概略側面図である。
【図7】図6のB−B線に沿った概略断面図である。
【図8】側面外観検査装置の錠剤搬送ドラムを構成する錠剤保持プレートの形状を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
1 表裏面外観検査装置
2 整列供給装置
21 段付きドラム(搬送基体)
21a 基体ドラム(搬送基体)
211 吸引室
212 吸引孔
22 円形基板
23 軸体
24 錠剤搬送ドラム(錠剤搬送手段)
241,241a 錠剤保持プレート
242,243 錠剤保持凹部
244 ネジ止め孔
25 ガイド板
26 ホッパー
261 ブラシローラ
27 動力源
271 支持体
272 タイミング板
273 タイミングセンサー
274 貫通孔
28 支持壁
3 表裏面外観検査装置本体
31 コンベア
32 スプロケット
331,332 仕切壁
333 撮影窓
34 表面撮像装置
35 姿勢変換ディスク
36 裏面撮像装置
37 不良品排出窓
4 側面外観検査装置
41 自転ローラ
42 動力源
43 圧空噴射ノズル(圧空噴射機構)
44 不良品回収缶
45 良品排出シュート
t 扁平錠剤(円形の扁平錠剤)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
扁平錠剤を直立姿勢で整列させて搬送する錠剤の搬送装置であって、
外周面の少なくとも一部に円弧状曲面を有する搬送基体と、
上記搬送基体の外周面を覆うように等間隔で円筒壁状に整列配置され、上記搬送基体の外周に沿って公転運動する多数の錠剤保持プレートを有する錠剤搬送手段と、
該錠剤搬送手段を構成する上記各錠剤保持プレートの一側縁部に形成された切欠き凹状の錠剤保持凹部とを具備してなり、
上記扁平錠剤を上記錠剤保持凹部を通して上記搬送基体の円弧状曲面上に直立状態で載置し、上記錠剤保持プレートの公転運動により、該扁平錠剤を上記錠剤保持凹部で直立状態に保持しながら上記搬送基体の円弧状曲面上を転がして又は滑らせて、搬送するように構成したことを特徴とする錠剤の搬送装置。
【請求項2】
上記搬送基体が、中心軸を水平にして支持されたドラム状又は円柱ブロック状の部材であり、かつ
上記搬送手段が、円形基板の外周縁部から一側方に向けて多数の錠剤保持プレートが突設され、この多数の錠剤保持プレートで外周壁が形成された錠剤搬送ドラムを有し、該錠剤搬送ドラムが、その外周壁を形成する多数の上記錠剤保持プレートで上記搬送基体の外周面を覆うように、中心軸を水平にして回転可能に配設されたものである請求項1記載の錠剤の搬送装置。
【請求項3】
上記搬送基体の円弧状曲面の一部を覆って上記錠剤保持プレートの外側に配設された円弧状に湾曲したガイド板を具備し、錠剤搬送経路の一部で上記錠剤保持凹部内に保持された錠剤が、上記ガイド板の内面に接触して錠剤保持凹部から脱落することを防止するように構成した請求項1又は2記載の錠剤の搬送装置。
【請求項4】
ランダムに供給される扁平錠剤を直立状態に姿勢制御して下部の排出部から排出するホッパーと、該ホッパーから直立状態の上記扁平錠剤を受け取り直立状態のまま整列させて搬送し、次工程へと受け渡す搬送部とを具備してなる錠剤の整列供給装置において、上記搬送部が請求項1〜3のいずれか1項に記載の搬送装置で構成されていることを特徴とする錠剤の整列供給装置。
【請求項5】
ランダムに供給される扁平錠剤を直立状態に姿勢制御して下部の排出部から排出するホッパーと、該ホッパーから直立状態の上記扁平錠剤を受け取り直立状態のまま整列させて搬送する搬送部とを具備し、上記搬送部による搬送途中で、錠剤を自転させながら撮影して錠剤の側面全周の画像を取り込み、錠剤側面の外観検査を行なう錠剤の側面外観検査装置において、上記搬送部が請求項1〜3のいずれか1項に記載の搬送装置で構成されていることを特徴とする錠剤の側面外観検査装置。
【請求項6】
上記搬送部を構成する搬送装置の搬送基体内に、外周面の一部を搬送基体外周面に露出した状態に自転ローラを配設し、該自転ローラ上で錠剤保持凹部内に直立状態で保持された錠剤を自転させるように構成した請求項5記載の錠剤の側面外観検査装置。
【請求項7】
上記搬送部を構成する搬送装置の搬送基体内に圧空噴射機構を設け、側面に外観不良が検出された錠剤に上記圧空噴射機構から圧空を噴射して、該不良錠剤を搬送経路から排除するように構成した請求項5又は6記載の錠剤の側面外観検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−161260(P2009−161260A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−339234(P2007−339234)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(598005661)日新化成株式会社 (9)
【Fターム(参考)】