説明

閉塞性動脈疾患のためのカルボン酸ペリ置換二環式化合物

プロスタグランジン媒介疾患又は病態の治療又は予防のために有用なペリ置換縮合二環式環状化合物を開示する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式:
【化1】

(式中、
A及びBは、一対の縮合5、6又は7員環を表し、前記A/B環系は、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される0〜4個のヘテロ原子を含有し、前記両環は更に、ハロゲン原子、−OH、低級アルキル基、−O−低級アルキル、フルオロ低級アルキル基、−O−低級フルオロアルキル、メチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基、アルコキシ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、オキソ基、オキシド基、−CN、ニトロ基、−S−低級アルキル、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノアルキル基、カルボキシ基、カルボアルコキシ基、アシル基、カルボキサミド基、低級アルキルスルホキシド基、アシルアミノ基、フェニル基、ベンジル基、スピロチアゾリジニル基、フェノキシ基及びベンジルオキシ基から独立に選択される0〜4個の置換基で置換され;但し、3−非置換−2−オキソインドール、3,4−ジヒドロ−2−オキソキノリン、及びヘキサヒドロ−2−オキソ−1H−チエノ[3,4−d]イミダゾールは除く;
a及びbは、それぞれ残基W及びYの結合点を表し、a及びbは、前記縮合A/B環系で互いにペリ位の関係にあり;
d及びeは、前記縮合A/B環系におけるA環とB環の間の縮合点を表し;
Wは、鎖に2〜8個の原子を含むリンカーであり;
Yは、鎖に1〜8個の原子を含むリンカーであり;
Mは、アリール基、置換されたアリール基、ヘテロシクリル基、置換されたヘテロシクリル基、C〜C20アルキル基及び置換されたC〜C20アルキル基から選択され;但し、(E)−3−(4−ベンジルオキシ−1H−インドール−3−イル)−アクリル酸は除く)
で表される化合物。
【請求項2】
WがC〜Cアルキル基から選択され、そこで1又は2個の−CH−を、−O−、−C(=O)−、−CH=CH−、−CF−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−又は−N(アルキル)−により置き換えることができ、そして
YがC〜Cアルキル基から選択され、そこで1又は2個の−CH−を、−O−、−C(=O)−、−CH=CH−、−CF−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−又は−N(アルキル)−により置き換えることができる、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Wが鎖に2原子を含むリンカーであり、そして、Yが鎖に1原子又は2原子を含むリンカーである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Wが、−CHO−、−OCF−、−OC(CH−、−OCH(CH)−、−CH=CH−、及び−NHCH−から選択され;
Yが、−CH−、−O−、−OCH−、−S−、−SO−、−SO−から選択され;並びに左手の結合が、A環又はB環への結合点を示す、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Mが、アリール基、置換されたアリール基、ヘテロシクリル基、及び置換されたヘテロアリール基から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
Mが、フェニル基、置換されたフェニル基、ナフチル基、置換されたナフチル基、ヘテロアリール基、及び置換されたヘテロアリール基から選択される、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
Mが、フェニル基、ナフチル基、ヘテロアリール基、並びに
置換基としてのハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メタンスルホニル基、メチレンジオキシ基、及びエチレンジオキシ基から選択される1〜3個の置換基で置換される、フェニル基、ナフチル基、ヘテロアリール基、から選択される、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
A及びBが一対の縮合5員環:
【化2】

である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
A/B環系が:
【化3】

から選択される、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
A/B環系が一対の縮合6員環:
【化4】

である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
A/B環系が:
【化5】

から選択される、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
A/B環系が縮合5及び6員環の対:
【化6】

である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
A/B環系がインドール、3−置換−2−オキソインドール、インドリン、イサチン、ピロロピリミジンジオン、ベンズイミダゾール及びベンゾオキサゾリノンから選択される、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
一般式:
【化7】

(式中、
〜Rは、水素原子、ハロゲン原子、−OH、低級アルキル基、−O−低級アルキル、フルオロ低級アルキル基、−O−低級フルオロアルキル、メチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基、アルコキシ低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、オキソ基、オキシド基、−CN、ニトロ基、−S−低級アルキル、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノアルキル基、カルボキシ基、カルボアルコキシ基、アシル基、カルボキサミド基、低級アルキルスルホキシド基、アシルアミノ基、フェニル基、ベンジル基、スピロチアゾリジニル基、フェノキシ基及びベンジルオキシ基から独立に選択される、環の一方又は両方に存在する置換基であり;
Wは、鎖に0〜8個の原子を含むリンカーであり;
Yは、鎖に1〜8個の原子を含むリンカーであり;
Mは、アリール基、置換されたアリール基、ヘテロシクリル基、置換されたヘテロシクリル基、C〜C20アルキル基及び置換されたC〜C20アルキル基から選択される)
で表される化合物。
【請求項15】
WがC〜Cアルキル基から選択され、そこで1又は2個の−CH−を、−O−、−C(=O)−、−CH=CH−、−CF−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−又は−N(アルキル)−により置き換えることができ、そして
YがC〜Cアルキル基から選択され、そこで1又は2個の−CH−を、−O−、−C(=O)−、−CH=CH−、−CF−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−又は−N(アルキル)−により置き換えることができる、
請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
Wが鎖に2原子を含むリンカーであり、そして、Yが鎖に1原子又は2原子を含むリンカーである、請求項14に記載の化合物。
【請求項17】
Wが、−CHO−、−OCF−、−OC(CH−、−OCH(CH)−、−CH=CH−、及び−NHCH−から選択され;
Yが、−CH−、−O−、−OCH−、−S−、−SO−、−SO−から選択され;並びに左手の結合が環への結合点を示す、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
Mが、アリール基、置換されたアリール基、ヘテロシクリル基、及び置換されたヘテロアリール基から選択される、請求項14〜17のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
Mが、フェニル基、置換されたフェニル基、ナフチル基、置換されたナフチル基、ヘテロアリール基、及び置換されたヘテロアリール基から選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
Mが、フェニル基、ナフチル基、ヘテロアリール基、並びに
置換基としてのハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メタンスルホニル基、メチレンジオキシ基、及びエチレンジオキシ基から選択される1〜3個の置換基で置換される、フェニル基、ナフチル基、又はヘテロアリール基、から選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物、又は前記化合物の塩、水和物、若しくはエステルの治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、プロスタグランジン媒介疾患又は病態の治療及び/又は予防方法。
【請求項22】
前記疾患又は病態が、
痛み、リウマチ熱・インフルエンザ若しくは他のウイルス感染と関連する発熱及び炎症、風邪、月経困難症、頭痛、片頭痛、捻挫及び挫傷、筋炎、神経痛、滑膜炎、慢性関節リウマチ・変形性関節疾患(変形性関節症)を含む関節炎、痛風及び強直性脊椎炎、滑液嚢炎、放射線及び腐食性薬品傷害を含むやけど、日焼け、免疫及び自己免疫疾患;
細胞性悪性形質転換又は転移性腫瘍増殖;
糖尿病性網膜症、腫瘍脈管形成;
月経困難症、早期分娩、喘息又は好酸球関連障害と関連するプロスタノイド誘発性平滑筋収縮;
アルツハイマー病;
緑内障;
骨量減少;
骨粗鬆症;
パジェット病;
消化性潰瘍、胃炎、限局性腸炎、潰瘍性大腸炎、憩室炎又は他の胃腸障害;胃腸出血;
低プロトロンビン血症、血友病及び他の出血問題から選択される凝固障害;
腎臓疾患;
血栓症、心筋梗塞、脳卒中;並びに
閉塞性血管疾患
から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記疾患が閉塞性血管疾患である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物、又は前記化合物の塩、水和物若しくはエステルの治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、アテローム性動脈硬化症の治療において斑を減少させるため方法。
【請求項25】
請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物、又は前記化合物の塩、水和物若しくはエステルの治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、骨形成の促進のための又は細胞保護のための方法。
【請求項26】
請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物、又は前記化合物の塩、水和物若しくはエステル並びにシクロオキシゲナーゼ阻害剤の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、痛み、炎症、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、脳卒中又は血管閉塞性障害の治療又は予防のための方法。
【請求項27】
薬学的に許容可能な担体、及び、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項28】
血小板凝集阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、抗高脂血症剤、及びシクロオキシゲナーゼ阻害剤から選択される追加の治療剤を含む、請求項27に記載の医薬製剤。
【請求項29】
前記血小板凝集阻害剤が、チロフィバン、ジピリダモール、クロピドグレル、及びチクロピジンから選択される、請求項28に記載の医薬製剤。
【請求項30】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、メバスタチン、アトルバスタチン、セリバスタチン、ピタバスタチン、及びフルバスタチンから選択される、請求項28に記載の医薬製剤。
【請求項31】
前記シクロオキシゲナーゼ阻害剤が、
ロフェコキシブ、メロキシカム、セレコキシブ、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、シミコキシブ、ジクロフェナク、スリンダク、エトドラク、ケトロラク、ケトプロフェン、ピロキシカム、及びLAS−34475から選択される、請求項28に記載の医薬製剤。
【請求項32】
標識した請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物を、プロスタノイド受容体と接触させること、及び試験化合物によりその置換を測定することを含む、選択的プロスタノイド受容体リガンドのスクリーニング方法。
【請求項33】
標識した化合物をクローン化されたヒトEP3受容体と接触させること、及び試験化合物によりその置換を測定することを含む、選択的EP3リガンドの請求項32に記載のスクリーニング方法。

【公表番号】特表2008−515981(P2008−515981A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−536821(P2007−536821)
【出願日】平成17年10月11日(2005.10.11)
【国際出願番号】PCT/US2005/036574
【国際公開番号】WO2006/044415
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(307047494)
【Fターム(参考)】