説明

エア浮上ユニット、ステージ装置、検査システム、露光システム及び塗布システム

【課題】充分な保持剛性で基板を浮上保持すると共に省スペース化を可能とする。
【解決手段】エア浮上ユニット50は、ベース51の盤面51a上でエアを吹出及び吸引することで基板を浮上保持する。ベース41は、盤面51aに形成されエアを噴き出すための複数の噴出孔52と、盤面51aに形成されエアを吸引するための複数の吸引孔53と、ベース51の内部にて水平方向に延在するように設けられ噴出孔52から噴き出すエアを流通させて該エアの圧力を損失させるための圧損回路54と、を備えている。ここで、圧損回路54は、水平方向に曲がる曲がり部64を有しており、水平方向に曲がりくねるよう構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアの噴出及び吸引により基板を浮上保持するエア浮上ユニット、ステージ装置、検査システム、露光システム、及び塗布システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のエア浮上ユニットとしては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。このエア浮上ユニットでは、例えば基板を保持した状態で該基板に対して検査や露光等の処理を行うべく、エアの噴出及び吸引によって基板をベースの盤面上で浮上保持させることが図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−132626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上述のエア浮上ユニットでは、処理を精度よく行うため、充分な保持剛性(浮上高さ方向の変位に対する復元性能)で基板を浮上保持させることが望まれる。また、上述のエア浮上ユニットにおいては、例えば検査装置や露光装置等が共に使用されることから、その省スペース化が求められている。
【0005】
そこで、本発明は、充分な保持剛性で基板を浮上保持できると共に省スペース化が可能なエア浮上ユニット、ステージ装置、検査システム、露光システム及び塗布システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係るエア浮上ユニットは、ベースの盤面上でエアの吹出及び吸引により基板を浮上保持するエア浮上ユニットであって、ベースは、盤面に形成され、エアを噴き出すための複数の噴出孔と、盤面に形成され、エアを吸引するための複数の吸引孔と、ベースの内部にて盤面に沿った方向に延在するように設けられ、噴出孔から噴き出すエアを流通させて該エアの圧力を損失させるための圧損回路と、を備え、圧損回路は、盤面に沿った方向に曲がる曲がり部を有していることを特徴とする。
【0007】
このエア浮上ユニットでは、曲がりくねるよう構成された圧損回路によって噴出孔から噴き出すエアに圧損が付与される。よって、充分な保持剛性で基板を浮上保持することができる。また、この圧損回路がベースの内部に設けられることから、省スペース化が可能となる。これと共に、圧損回路が盤面に沿った方向に延在する共に、曲がり部が盤面に沿った方向に圧損回路を曲げることから、特に大型化し易い盤面の交差方向に関してエア浮上ユニットを省スペース化できる。
【0008】
また、ベースは、互いに当接するように積層された複数の板状部材を有し、複数の板状部材のうちの第1板状部材は、該第1板状部材に隣接する第2板状部材側の表面に形成された溝部を含み、圧損回路は、第1板状部材の溝部が第2板状部材によって閉塞されることで構成されていることが好ましい。この場合、第1板状部材の溝部を第2板状部材によって閉塞して圧損回路を構成できるため、圧損回路を容易に形成することができる。その結果、加工コストを低減しつつ、充分な保持剛性で基板を浮上保持すると共に省スペース化するという上記作用効果が奏される。
【0009】
このとき、第2板状部材において第1板状部材側の表面は、平面状又は曲面状を呈していることが好ましい。この場合、圧損回路を構成する上で、第1及び第2板状部材の双方に溝部を形成する必要がない。つまり、第1板状部材の溝部に対応する溝部を第2板状部材に形成し溝部同士を合わせて圧損回路を構成することが不要となる。よって、加工コストを一層低減することができる。
【0010】
また、第1及び第2板状部材の当接面は、互いに等しい精度の面加工が施されていることが好ましい。この場合、第1及び第2板状部材が精度よく当接されるため、第1板状部材の溝部を精度よく閉塞することができ、その結果、圧損回路からのエア漏れを抑制することが可能となる。
【0011】
また、複数の板状部材は、同じ温度膨張係数を有する材料で形成されていることが好ましい。この場合、温度変化に起因したエア浮上ユニットの損傷や故障を抑制することができる。
【0012】
また、第1板状部材の溝部は、複数の噴出孔に対応して複数形成され、複数の第1板状部材の溝部は、互いに同じ形状を呈していることが好ましい。この場合、複数の噴出孔から噴出される各エアについて圧損回路による圧力損失を同じにでき、浮上剛性を盤面上で均一化させることができる。また、溝部を形成するに当たり同じ加工を繰り返すことができ、加工コストを低減させ、スループットを向上させることができる。
【0013】
また、ベースは、ベースの内部にて盤面に沿った方向に延在するように設けられ、複数の噴出孔へエアを纏めて供給するエア供給回路と、ベースの内部にて盤面に沿った方向に延在するように設けられ、複数の吸引孔からエアを纏めて吸引するエア吸引回路と、を備えていることが好ましい。この場合、噴出孔へエアを供給するための管、及び吸引孔からエアを吸引するための管の必要性を低減でき、構成の簡易化が可能となる。これと共に、ベースの内部にエア供給回路及びエア吸引回路が設けられていることから、省スペース化が可能となる。
【0014】
また、ベースは、ベースの内部にて盤面に沿った方向に延在するよう設けられ、複数の噴出孔にエアを纏めて供給するエア供給回路と、ベースの内部にて盤面に沿った方向に延在するよう設けられ、複数の吸引孔からエアを纏めて吸引するエア吸引回路と、を備え、複数の板状部材のうちの第3板状部材は、該第3板状部材に隣接する第4板状部材側の表面に形成された溝部を含み、エア供給回路及びエア吸引回路は、第3板状部材の溝部が第4板状部材によって閉塞されることで構成されていることが好ましい。この場合、第3板状部材の溝部を第4板状部材によって閉塞してエア供給回路及びエア吸引回路を構成できるため、エア供給回路及びエア吸引回路を容易に形成することができ、加工コストを低減することが可能となる。
【0015】
ここで、エア供給回路及びエア吸引回路は、それぞれ複数設けられており、複数のエア供給回路と複数のエア吸引回路とは、それぞれ盤面に沿った一方向に延在すると共に、盤面に沿って交互に配置され、複数のエア供給回路には、外部からエアを流入させる導入継手がそれぞれ接続されると共に、複数のエア吸引回路には、外部へエアを流出させる導出継手がそれぞれ接続される場合がある。
【0016】
また、圧損回路は、その延在方向の直交方向における幅が一定であることが好ましい。この場合、圧損回路を容易に形成することができ、加工コストを一層低減することが可能となる。
【0017】
また、本発明に係るステージ装置は、上記エア浮上ユニットを具備したことを特徴とする。また、本発明に係る検査システムは、上記ステージ装置を具備したことを特徴とする。また、本発明に係る露光システムは、上記ステージ装置を具備したことを特徴とする。また、本発明に係る塗布システムは、上記ステージ装置を具備したことを特徴とする。
【0018】
これら本発明においても、上記エア浮上ユニットを有することから、上記作用効果、すなわち、充分な保持剛性で基板を浮上保持できると共に省スペース化が可能となるという上記作用効果が奏される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、充分な保持剛性で基板を浮上保持できると共に、エア浮上ユニットの省スペース化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係るエア浮上ユニットを含む基板検査システムを示す平面図である。
【図2】図1の基板検査システムにおける搬送装置の構成の一部を示す拡大断面図である。
【図3】本実施形態のエア浮上ユニットの一部を断面化して示す側面図である。
【図4】図3のエア浮上ユニットの上段プレートを示す平面図である。
【図5】図3のエア浮上ユニットの上段プレートを示す底面図である。
【図6】図4のVI−VI線に沿っての断面図である。
【図7】図3のエア浮上ユニットの下段プレートを示す平面図である。
【図8】図3のエア浮上ユニットの下段プレートを示す底面図である。
【図9】図4のIX−IX線に沿っての断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係るエア浮上ユニットを含む基板検査システムを示す平面図であり、図2は、図1の基板検査システムにおける搬送装置の構成の一部を示す拡大断面図である。図1に示すように、基板検査システム(検査システム)10は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、有機ELディスプレイ(OLED)、及び半導体等の矩形板状の基板28を製造する工程に採用されるものである。
【0023】
基板28としては、例えば、液晶用ガラス基板(ガラス角型基板)、半導体基板、フィルム液晶用フレキシブル基板、フォトマスク用基板、カラーフィルター用基板、光ディスク用基板等が挙げられ、ここでは、非常に大型の大型基板が用いられている。この基板検査システム10は、基板搬送ステージ(ステージ装置)11と、検査装置14と、を具備している。
【0024】
基板搬送ステージ11は、基板28を搬送するためのものであり、搬送装置12と、エア浮上装置26と、を備えている。搬送装置12は、定盤16と、1対のガイドレール18と、4つのスライダ20と、駆動機構22と、4つの保持部材24と、を有している。
【0025】
定盤16は、外形が直方体状をなし、床面などの水平面上に載置される。この定盤16の上面16aは、所定方向に延びている。この定盤16の上面16aの延びる方向が、基板28の搬送方向となる。定盤16の幅は、基板28の幅よりも大きめに設けられている。なお、以下の説明においては、定盤16の上面16aの延びる方向を搬送方向X、定盤16の上面16aの法線方向を鉛直方向Z、搬送方向X及び鉛直方向Zの双方に直交する方向を幅方向Yと称す。
【0026】
1対のガイドレール18は、搬送方向Xに延びるように、定盤16の上面16aに設置されている。これら1対のガイドレール18は、基板28の幅よりも若干大きめの間隔を開けて、互いに平行に配置されている。スライダ20は、1対のガイドレール18それぞれに2個ずつ設けられている。各スライダ20は、ガイドレール18にガイドされて、搬送方向Xに移動可能に設けられている。
【0027】
駆動機構22は、図2に示すように、固定子30と可動子32とを含むリニアモータ機構から構成されている。固定子30は、一対のガイドレール18それぞれの外側において、ガイドレール18に沿うように定盤16上に設けられている。可動子32は、図1に示すように、固定子30と作用することで駆動される駆動体33と、駆動体33の両端から搬送方向Xに延設され駆動体33及びスライダ20を互いに連結する連結部材37と、を含んでいる。連結部材37は、スライダ20の外側面にそれぞれに固定されている。これにより、各ガイドレール18に設けられた2つのスライダ20は、一定距離を保ったまま同期して移動する。
【0028】
保持部材24は、4つのスライダ20の内側面にそれぞれ固定されている。保持部材24は、図2に示すように、吸着部34とバネ板部36とを含んでいる。この保持部材24は、吸着部34でのエア引きにより、基板28の側縁部を吸着して確実に保持する。バネ板部36は、鉛直方向Zに沿って延びる基部36aと、幅方向Yに沿って延びる屈曲部36bとを含んでいる。吸着部34は、屈曲部36b上に固定されている。
【0029】
バネ板部36の屈曲部36bは、鉛直方向Zにバネ性を有すると好ましい。これにより、鉛直方向Zにおける基板28の高さ位置を微調整することができる。また、バネ板部36の基部36aは、幅方向Yにバネ性を有すると好ましい。これにより、ガイドレール18が歪んでいるとき、他方のガイドレール18側を基準として、基板28の幅方向Yのズレや、基板28の鉛直方向Z回りの回転を是正することが可能となる。
【0030】
図1に示すように、エア浮上装置26は、定盤16上において検査装置14の下方の検査領域を含むよう敷設されている。このエア浮上装置26は、1つ又は複数のエア浮上ユニット50が2次元状に並設されてなり、鉛直方向Zに沿ってエアを噴出(吹出)及び吸引することにより、基板28を浮上させた状態で強固に保持する浮上保持を実施する(詳しくは後述)。
【0031】
なお、定盤16上においてエア浮上装置26が敷設された領域以外には、エアを噴出して浮上させる一般的なエア噴出装置(不図示)が敷設されている。また、並設されたエア浮上ユニット50は、それらの上面の高さが互いに等しくなるよう微調整されている。
【0032】
検査装置14は、上面16a側から基板28を検査するものである。検査装置14は、撮像装置(例えばCCDカメラ)やレーザ計測装置等の検査部45を有している。検査部45は、定盤16上に設置されたガントリ40に、該ガントリ40に沿って幅方向Yに移動可能なスライド部材44を介して取り付けられている。また、ここでの検査部45自身も、スライド部材44に対して鉛直方向Zに移動可能とされている。
【0033】
次に、上述したエア浮上ユニット50について詳細に説明する。
【0034】
図3は本実施形態のエア浮上ユニットの一部を断面化して示す側面図、図4,5は図3のエア浮上ユニットの上段プレートを示す平面図,底面図、図6は、図4のVI−VI線に沿っての断面図、図7,8は図3のエア浮上ユニットの下段プレートを示す平面図,底面図、図9は、図4のIX−IX線に沿っての断面図である。
【0035】
図3に示すように、エア浮上ユニット50は、ベース51の盤面51a上でエアを噴出及び吸引することにより基板28(図1参照)を浮上保持するものである。なお、ここでのエアは、その温度が周囲環境温度(例えば、クリーンルーム内に配置される場合には23℃)と同じ温度とされている。これにより、エアの噴出及び吸引に起因して水滴が発生することが抑制される。
【0036】
ベース51は、その盤面51aに複数形成された噴出孔52及び吸引孔53と、ベース51の内部に水平面(盤面51a)に沿って延在するよう設けられた圧損回路54と、エア供給回路55及びエア吸引回路56と、を備えている。噴出孔52は、エアを盤面51a上に噴き出すためのものであり、エアを上方に向けて流通させる。吸引孔53は、エアを盤面51aから吸引するためのものであり、エアを下方に向けて流通させる。
【0037】
圧損回路54は、その内部でエアを流通させて該エアの圧力を損失させる圧損流路である。換言すると、圧損回路54は、噴出孔52から盤面51a上に噴出させるエアに対し、圧損を付与して圧力を損失させる。エア供給回路55は、複数の噴出孔52にエアを纏めて供給する流路であり、その入口側には、エアを外部から導入させる導入継手Iが接続されている。エア吸引回路56は、複数の吸引孔53からエアを纏めて吸引する流路であり、その出口側には、エアを外部へ導出させる導出継手Oが接続されている。
【0038】
なお、導入継手Iには、加圧したエアを吹き出すコンプレッサ等の給気装置が接続され、導出継手Oには、エアを吸引するための吸気装置が接続されている。給気装置及び吸気装置は、コントローラによってその流量が制御される。
【0039】
また、ベース51は、板状部材である上段プレート57、中段プレート58及び下段プレート59を備え、これらが鉛直方向Zの上方から下方の順で互いに当接するよう積層されて構成されている。上段プレート57、中段プレート58及び下段プレート59は、断面矩形板状を呈し、互いに同じ材質(ここでは、アルミニウム)で形成されている。
【0040】
なお、上段プレート57、中段プレート58及び下段プレート59の各材質は、エア浮上ユニット50の仕様に応じて様々なものを用いてもよく、例えば、石やセラミックス等で上段プレート57、中段プレート58及び下段プレート59を形成してもよい。
【0041】
また、上段プレート57、中段プレート58及び下段プレート59それぞれの長手方向の両端部には、互いに連通する複数の貫通孔60が設けられている。そして、これら上段プレート57、中段プレート58及び下段プレート59は、互いに積層された状態(以下、単に「積層状態」という)で貫通孔60にボルト61が挿通されて螺着されることにより、互いに固定されている。
【0042】
図4〜6に示すように、上段プレート57には、鉛直方向Z視において、千鳥格子状(マトリクス状)に均等間隔で多数配置された貫通孔62が設けられている。貫通孔62は、断面円形状を呈し、上面57aから下面57bに至るまで鉛直方向Zに沿って延びている。そして、搬送方向X又は幅方向Yに隣接する一対の貫通孔62のうち一方によって上記噴出孔52が構成され、他方によって上記吸引孔53が構成される。つまり、噴出孔52及び吸引孔53は、搬送方向X及び幅方向Yに沿って交互に配置されている。
【0043】
上段プレート57の下面57bは、平面加工が施され、後述の中段プレート58の上面58aと同じ平面度となっている。この上段プレート57の下面57bにおいては、一定幅及び一定深さで曲がりくねるように延在する溝部63が、上記圧損回路54を構成するものとして複数形成されている。
【0044】
溝部63は、複数の噴出孔52に対応する数だけ複数形成されている。これら溝部63は、鉛直方向Z視において互いに同じ形状を呈している。この溝部63は、噴出孔52を含んでおり、該噴出孔52に連通している。溝部63は、噴出孔52を中心にして一定領域内に収まるように、所定長延在している。また、溝部63は、水平面(盤面51a)に沿った方向である水平方向に曲がる曲がり部64を複数有している。ここでの曲がり部64は、溝部63の延在方向を水平方向直角に曲げている。
【0045】
図3に戻り、中段プレート58は、その上面58a及び下面58bが平面状を呈している。上面58aは、平面加工が施され、上段プレート57の下面57bと同じ平面度となっている。また、下面58bは、平面加工が施され、後述の下段プレート59の上面59aと同じ平面度となっている。
【0046】
この中段プレート58には、積層状態で吸引孔53に対応する位置に、該吸引孔53と連通する連通孔65が設けられている。また、この中段プレート58には、積層状態で圧損回路54における噴出孔52側と反対側の端部54x(図5参照)に対応する位置に、圧損回路54と連通する連通孔66が設けられている。
【0047】
連通孔65は、吸引孔53により吸引されたエアを下段プレート59側へと流通させる。連通孔66は、噴出孔52から噴出するエアを上段プレート57側へと流通させる。これら連通孔65,66は、鉛直方向Zに沿って延びると共に、中段プレート58の上面58aから下面58bに至っている。
【0048】
このような中段プレート58は、その上面58aが上段プレート57の下面57bに当接され、ボルト61で固定されている。これにより、上段プレート57の溝部63の開口側が中段プレート58によって閉ざされて閉塞される。その結果、溝部63により、閉空間としての圧損回路54が構成されることとなる。
【0049】
すなわち、圧損回路54は、溝部63と同様に、一定領域内に収まるように所定長曲がりくねるよう延在しており、水平面に沿った方向に曲がる曲がり部64を複数有している。さらにまた、圧損回路54は、その延在方向の直交方向における幅が一定とされている。
【0050】
図7〜9に示すように、下段プレート59の上面59aには、積層状態で複数の連通孔66(図3参照)に連通するように搬送方向Xに沿って延在する溝部75が、上記エア供給回路55を構成するものとして複数形成されている。また、この上面59aには、積層状態で複数の連通孔65に連通するように搬送方向Xに沿って延在する溝部76が、上記エア吸引回路56を構成するものとして複数形成されている。これら溝部75,76は、一定幅及び一定深さを有し、幅方向Yに交互に等間隔で並設されている。
【0051】
また、この下段プレート59の上面59aは、平面加工が施され、中段プレート58の下面58bと同じ平面度となっている。図3,7に示すように、溝部75の底部においてその延在方向の中央には、導入継手Iが接続される導入孔67が設けられている。他方、溝部76の底部において延在方向の中央には、導出継手Oが接続される導出孔68が設けられている。導入孔67及び導出孔68は、断面円形を呈し、鉛直方向Zに沿って下面57bに至るまで延在している。
【0052】
このような下段プレート59は、図3に示すように、その上面59aが中段プレート58の下面58bに当接され、ボルト61で固定されている。これにより、下段プレート59の溝部75の開口側が、中段プレート58の下面58bによって閉ざされて閉塞され、その結果、溝部75により、いわゆるマニホールドとしてのエア供給回路55が構成される。併せて、下段プレート59の溝部76の開口側が、中段プレート58の下面58bによって閉ざされて閉塞され、その結果、溝部76により、いわゆるマニホールドとしてのエア吸引回路56が構成される。
【0053】
すなわち、エア供給回路55及びエア吸引回路56は、溝部75,76と同様に、搬送方向Xに沿って延在し、その延在方向の直交方向における幅が一定とされている。また、これらエア供給回路55及びエア吸引回路56は、幅方向Yに交互に等間隔で並設されている。
【0054】
次に、上述したエア浮上ユニット50による基板28の浮上保持について、図3を参照しつつ説明する。
【0055】
まず、エアが例えば流量一定で導入継手Iを介して供給され、複数のエア供給回路55に導入される。これら複数のエア供給回路55により、導入されたエアが搬送方向Xに並ぶ複数の噴出孔52ごとに纏めて供給され、そして、噴出孔52から上方へ向けて噴出される。
【0056】
ここで、エアにあっては、噴出孔52から噴出される前に、圧損回路54に流通されて圧損が負荷され、圧力が損失される。具体的には、エアが連通孔66を通じて圧損回路54の端部54xに流入され、圧損回路54の延在方向に沿って流れる。このとき、圧損回路54が曲がり部64を含むことから、エアは水平方向に曲がりくねるように流れ、好適な圧損が付与される。そして、エアは、圧損回路54の中心まで流れた後、噴出孔52に流入され盤面51a上に噴出される。
【0057】
噴出されたエアは、基板28と上段プレート57との隙間を通じて吸引孔53に吸引される。このエアは、複数のエア吸引回路56により、搬送方向Xに並ぶ複数の吸引孔53ごとに纏めて吸引される。そして、導出継手Oを介して外部へ導出される。
【0058】
このようなエアの噴出及び吸引によって、エア浮上ユニット50上の基板28が浮上されつつ強固に保持される。すなわち、例えば、基板28とベース51との隙間量である浮上高さの変化によって、隙間内の圧力の積分値である負荷容量が大きく変化すると、力のバランスが大きく崩れるため、もとの平衡位置(隙間量)にすぐに戻ろうとする。よって、隙間内のエアは、仮想的なバネとして作用し、浮上保持された基板28は、浮上高さを変更させる外乱に対する復元力としての保持剛性を有することとなる。
【0059】
次に、上記した基板検査システム10を用いた基板28の検査方法について、図1を参照しつつ説明する。
【0060】
まず、基板28の幅方向Yの側縁部が保持部材24により吸着され、基板28が定盤16の上面16aから離間した状態で保持される。続いて、駆動機構22によりスライダ20が移動され、基板28が搬送方向Xに所定速度で搬送される。そして、基板28が検査領域上のとき、エア浮上装置26により基板28の下面でエアの噴出及び吸引が行われる。このとき、上述したように圧損回路54によりエアの圧力損失が好適に生じているため、基板28が高い保持剛性で保持される。
【0061】
続いて、検査装置14の幅方向Y及び鉛直方向Zの位置が制御されつつ、該検査装置14により基板28がスキャンされ、基板28がその上面側から検査される。このとき、基板28の保持剛性は高められているため、振動が抑制されて基板28が精度よく検査される。最後に、定盤16の後段に搬送された検査済みの基板28に対し、保持部材24による吸着を解除する。
【0062】
以上、本実施形態では、曲がり部64で水平方向に曲がりくねるよう構成された圧損回路54によって、噴出孔52から噴き出すエアに対して圧損を付与でき、充分な保持剛性で基板28を浮上保持することができる。また、この圧損回路54がベース51の内部に設けられることから、省スペース化及びコンパクト化が可能となる。加えて、圧損回路54が水平方向に延在する共に、曲がり部64が圧損回路54を水平方向に曲げることから、検査装置14等の配置関係のために特に大型化し易い鉛直方向Zに関して、エア浮上ユニット50を省スペース化及びコンパクト化することができる。
【0063】
また、本実施形態の圧損回路54は、上述したように、上段プレート57の溝部63が中段プレート58によって閉塞されることで構成されている。そのため、圧損回路54の形状が加工労力の大きい曲がりくねった形状であっても、圧損回路54を容易に形成することができる。その結果、加工コストを低減しつつ(コストコントロール性を高めつつ)、上記効果、すなわち充分な保持剛性で基板28を浮上保持すると共に省スペース化するという効果を発揮できる。また、圧損回路54内に異物が進入したとしても、上段プレート57及び中段プレート58を分離させることで対応可能となる。
【0064】
このとき、本実施形態では、上述したように、中段プレート58の上面58aが平面状とされており、溝部63を中段プレート58により閉塞して圧損回路54を構成する上で、溝部63に対応する溝部を中段プレート58の上面58aに形成していない。つまり、溝部同士を合わせるのではなく、溝部63と平面とを合わせることで圧損回路54を形成している。よって、加工コストを一層低減できる。
【0065】
また、本実施形態では、上述したように、プレート57,58の当接面である下面57b及び上面58aが互いに等しい精度の平面度で加工されていることから、これらが精度よく当接(フィット)されるため、溝部63を精度よく閉塞でき、その結果、圧損回路54からのエア漏れを抑制することが可能となる。同様に、プレート58,59の当接面である下面58b及び上面59aが互いに等しい精度の平面度で加工されていることから、これらが精度よく当接されるため、溝部75,76を精度よく閉塞でき、その結果、エア供給回路55及びエア吸引回路56からのエア漏れを抑制することが可能となる。
【0066】
また、本実施形態では、上述したように、プレート57〜59が互いに等しい材料で形成されており、プレート57〜59が互いに同じ温度膨張係数を有しているため、温度変化に起因したエア浮上ユニット50の損傷や故障を抑制し、その保全を容易に行うことができる。なお、エア浮上ユニット50が適用されるアプリケーション次第で温度変化が顕著に生じるおそれがあるため、かかる効果は特に有効である。
【0067】
また、本実施形態では、上述したように、上段プレート57の溝部63が複数の噴出孔52に対応して複数形成されており、これら溝部63が鉛直方向Z視において互いに同じ形状を呈している。よって、複数の噴出孔52から噴出される各エアについて圧損回路54で付与する圧力損失を同じにでき、浮上剛性を盤面51a上で均一化させることができる。また、複数の溝部63を形成する際に同じ加工を繰り返すことができ、加工コストを低減させ、スループットを向上させることができる。
【0068】
また、本実施形態では、上述したように、複数の噴出孔52へエアを纏めて供給するエア供給回路55がベース51内に設けられていると共に、複数の吸引孔53からエアを纏めて吸引するエア吸引回路56がベース51内に設けられている。よって、噴出孔52へエアを供給するための管、及び吸引孔53からエアを吸引するための管の必要性を低減でき、構成の簡易化が可能となる。これと共に、上記のようにエア供給回路55及びエア吸引回路56がベース51内に共に設けられていることから、一層の省スペース化が可能となる。
【0069】
また、本実施形態のエア供給回路55及びエア吸引回路56は、上述したように、下段プレート59の上面59aの溝部75,76が中段プレート58によって閉塞されることで構成されている。これにより、エア供給回路55及びエア吸引回路56を容易に形成することができ、加工コストを一層低減することが可能となる。
【0070】
また、本実施形態では、上述したように、圧損回路54においてその延在方向の直交方向の幅が一定とされていることから、圧損回路54を形成する際の加工を容易化でき、加工コストを一層低減することが可能となる。
【0071】
ところで、近年、セラミックスを焼結製造することにより内部に微細な孔を多数形成し、これを圧損回路54として用いる場合もあるが、この場合は、大型化への対応が困難であると共に、加工コストや調整コストが非常に高くなってしまう。この点、本実施形態では、上述したように、エア浮上ユニット50を複数並設するだけで足り、加えて、並設されたエア浮上ユニット50の調整(例えば高さ調整)も容易である。よって、本実施形態においては、大型化に容易に対応させることができる。
【0072】
なお、本実施形態では、上述したように、プレート57〜59の当接面に接着剤等を塗布せず、これらをボルト61によって固定している。よって、加工コストを一層低減できると共に、接着剤等の塗布ムラによって回路54〜56が充分に閉塞されずにエア漏れが発生するのを防止することが可能となる。ちなみに、例えば回路54〜56を充分に閉塞できれば、プレート57〜59の当接面に接着剤等で接着することが可能である。
【0073】
以上において、上段プレート57が第1板状部材を構成し、中段プレート58が第2及び第4板状部材を構成し、下段プレート59が第3板状部材を構成する。
【0074】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明に係るエア浮上ユニットは、実施形態に係る上記エア浮上ユニット50に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
【0075】
例えば、圧損回路54の形状や寸法(長さ、幅)としては、上記実施形態に限定されず、所望の圧損をエアに付与すべく種々の形状や寸法を採用してもよい。要は、圧損回路54は、水平方向に延在しつつ、水平方向に曲がりくねる(曲がり部64を有する)よう構成されていればよい。
【0076】
また、上記実施形態の圧損回路54は、エアの流れを水平方向直角に曲げる曲がり部64を含んでいるが、例えば鋭角状、鈍角状又は曲線状に曲がる曲がり部を含んでいてもよい。また、圧損回路54に含まれる曲がり部64の数は、限定されるものではない。
【0077】
また、上記実施形態は、搬送方向Xに基板28を搬送する基板搬送ステージ11にエア浮上ユニット50を適用したが、搬送方向X及び幅方向Yに基板を搬送させるものや、搬送方向X、幅方向Y及び鉛直方向Zに基板を搬送させるものにエア浮上ユニットを適用してもよい。つまり、本発明のエア浮上ユニットを具備したステージ装置は、X(Y,Z)ステージ装置、XY(XZ,YZ)ステージ装置、XYZステージ装置を含んでいる。
【0078】
また、上記実施形態は、基板検査システム10にエア浮上ユニット50を適用したものであるが、本発明は、その他のシステム、プロセス及び装置に適用したものであってもよい。つまり、本発明は、エア浮上ユニットを具備した露光システム(露光プロセス)、塗布システム(塗布プロセス)、洗浄システム(洗浄プロセス)、搬送装置(搬送プロセス)、及びアライメント保持装置(アライメント保持プロセス)等であってもよい。
【0079】
なお、例えば露光プロセスに本発明を適用する場合等においては、光源の熱によるエア浮上ユニット50の温度上昇及び基板28の加熱を抑制するため、エア浮上ユニット50に冷却ユニット(例えば冷却管)を設けてもよい。
【0080】
また、上記実施形態では、噴出孔52及び吸引孔53を盤面51aの全域に亘って形成したが、盤面51aにおいて例えばカメラ等を配置する領域には、噴出孔52及び吸引孔53を形成しない場合もある。また、ベース51をプレート57〜59からなる3段構造としたが、ベースが有する板状部材の数は、1枚又は2枚でも4枚以上でもよい。なお、板状部材を2枚で構成する場合、下段プレートに搬送方向X又は幅方向Yに沿って延びる貫通孔を形成し、この貫通孔の両端部側を閉塞することでエア供給回路55及びエア吸引回路56を構成できる。
【0081】
また、上記実施形態では、上段プレート57の下面57bのみに溝部63を形成することで圧損回路54を構成したが、中段プレート58の上面58aにも溝部63に対応する溝部を形成して圧損回路54を構成してもよい。同様に、下段プレート59の上面59aのみに溝部75,76を形成することでエア供給回路55及びエア吸引回路56を構成したが、中段プレート58の下面58bにも溝部75,76に対応する溝部を形成してエア供給回路55及びエア吸引回路56を構成してもよい。
【0082】
また、上記実施形態では、プレート57〜59を平板としたが、曲板としてもよく、これらの当接面が平面や曲面であってもよい。また、上記実施形態では、プレート57,58の当接面を互いに等しい精度の平面度で加工し、プレート58,59の当接面を互いに等しい精度の平面度で加工したが、これに限定されるものではない。例えば、当接面における互いの輪郭度、平行度(曲率)、寸法公差、又は幾何公差が互いに等しい精度となるよう加工してもよく、要は、当接面に互いに等しい精度の面加工が施されていればよい。
【0083】
ちなみに、上記における「同じ」及び「等しい」は、「略同じ」及び「略等しい」をそれぞれ含む広義のものであって、例えばその性質、状態又は程度等が互いに共通し(同様で)、互いの差異が小さいものを意図する。
【符号の説明】
【0084】
10…基板検査システム(検査システム)、11…基板搬送ステージ(ステージ装置)、28…基板、50…エア浮上ユニット、51…ベース、51a…盤面、52…噴出孔、53…吸引孔、54…圧損回路、55…エア供給回路、56…エア吸引回路、57…上段プレート(第1板状部材)、57b…下面(表面,当接面)、58…中段プレート(第2板状部材,第4板状部材)、58a…上面(表面,当接面)、59…下段プレート(第3板状部材)、59a…上面(表面)、63…溝部(第1板状部材の溝部)、64…曲がり部、75,76…溝部(第3板状部材の溝部)、I…導入継手、O…導出継手。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースの盤面上でエアの吹出及び吸引により基板を浮上保持するエア浮上ユニットであって、
前記ベースは、
前記盤面に形成され、前記エアを噴き出すための複数の噴出孔と、
前記盤面に形成され、前記エアを吸引するための複数の吸引孔と、
前記ベースの内部にて前記盤面に沿った方向に延在するように設けられ、前記噴出孔から噴き出す前記エアを流通させて該エアの圧力を損失させるための圧損回路と、を備え、
前記圧損回路は、前記盤面に沿った方向に曲がる曲がり部を有していることを特徴とするエア浮上ユニット。
【請求項2】
前記ベースは、互いに当接するように積層された複数の板状部材を有し、
複数の前記板状部材のうちの第1板状部材は、該第1板状部材に隣接する第2板状部材側の表面に形成された溝部を含み、
前記圧損回路は、前記第1板状部材の溝部が前記第2板状部材によって閉塞されることで構成されていることを特徴とする請求項1記載のエア浮上ユニット。
【請求項3】
前記第2板状部材において前記第1板状部材側の表面は、平面状又は曲面状を呈していることを特徴とする請求項2記載のエア浮上ユニット。
【請求項4】
前記第1及び第2板状部材の当接面は、互いに等しい精度の面加工が施されていることを特徴とする請求項2又は3記載のエア浮上ユニット。
【請求項5】
複数の前記板状部材は、同じ温度膨張係数を有する材料で形成されていることを特徴とする請求項2〜4の何れか一項記載のエア浮上ユニット。
【請求項6】
前記第1板状部材の溝部は、複数の前記噴出孔に対応して複数形成され、
複数の前記第1板状部材の溝部は、互いに同じ形状を呈していることを特徴とする請求項2〜5の何れか一項記載のエア浮上ユニット。
【請求項7】
前記ベースは、
前記ベースの内部にて前記盤面に沿った方向に延在するように設けられ、複数の前記噴出孔へ前記エアを纏めて供給するエア供給回路と、
前記ベースの内部にて前記盤面に沿った方向に延在するように設けられ、複数の前記吸引孔から前記エアを纏めて吸引するエア吸引回路と、を備えていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項記載のエア浮上ユニット。
【請求項8】
前記ベースは、
前記ベースの内部にて前記盤面に沿った方向に延在するよう設けられ、複数の前記噴出孔に前記エアを纏めて供給するエア供給回路と、
前記ベースの内部にて前記盤面に沿った方向に延在するよう設けられ、複数の前記吸引孔から前記エアを纏めて吸引するエア吸引回路と、を備え、
複数の前記板状部材のうちの第3板状部材は、該第3板状部材に隣接する第4板状部材側の表面に形成された溝部を含み、
前記エア供給回路及び前記エア吸引回路は、前記第3板状部材の溝部が前記第4板状部材によって閉塞されることで構成されていることを特徴とする請求項2〜6の何れか一項記載のエア浮上ユニット。
【請求項9】
前記エア供給回路及び前記エア吸引回路は、それぞれ複数設けられており、
複数の前記エア供給回路と複数の前記エア吸引回路とは、それぞれ前記盤面に沿った一方向に延在すると共に、前記盤面に沿って交互に配置され、
複数の前記エア供給回路には、外部から前記エアを流入させる導入継手がそれぞれ接続されると共に、複数の前記エア吸引回路には、外部へ前記エアを流出させる導出継手がそれぞれ接続されることを特徴とする請求項7又は8記載のエア浮上ユニット。
【請求項10】
前記圧損回路は、その延在方向の直交方向における幅が一定であることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項記載のエア浮上ユニット。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか一項記載のエア浮上ユニットを具備したことを特徴とするステージ装置。
【請求項12】
請求項11記載のステージ装置を具備したことを特徴とする検査システム。
【請求項13】
請求項11記載のステージ装置を具備したことを特徴とする露光システム。
【請求項14】
請求項11記載のステージ装置を具備したことを特徴とする塗布システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−225355(P2011−225355A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−98763(P2010−98763)
【出願日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】