説明

ナビゲーション装置およびナビゲーション装置用のプログラム

【課題】過去にユーザが通ったことのある道路の周辺の施設の、その施設を一意に特定することのできない情報に基づいた目的地設定を、従来よりも簡便に行えるようにする。
【解決手段】車両用ナビゲーション装置は、現在日時、現在位置、現在位置周辺の複数の施設のインデックス、現在位置および現在位置における付加情報(天候、渋滞度等)等から成るエントリを走行周辺施設データに繰り返し追記する。そして、日時、大まかな地域、天候、渋滞度、施設種別、部分名称等、施設を一意に特定することのできない絞り込み条件を受け付け(210)、走行周辺施設データおよび施設データに基づいて、その受け付けた絞り込み条件に適合する施設を検索し(220)、その適合する複数の施設を画像表示装置13に表示させ(230)、その表示を利用したユーザによる施設の選択を受け付け(240)、その受け付けた選択に係る施設を目的地として特定する(250)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置およびナビゲーション装置用のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のナビゲーション装置においては、地図上の一点を選択することによる指定、地名・施設名・電話番号等を入力することによる指定、メモリ地点を選択することによる指定などによって、案内のための目的地を設定するようになっている。
【0003】
例えば、過去に一度だけ訪れたことのある施設に再度行きたい、以前通りかかった道路脇にあったおしゃれな店に行ってみたいという場合においても、ユーザがその施設を一意に特定する情報を記憶していれば、上述のような指定方法で目的地設定を行える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のような例において、ユーザがその施設を一意に特定する情報を記憶していない場合が少なくない。上記の例に当てはめれば、過去に一度だけ訪れたことのある遠方の施設に再度行きたいけれども、憶えているのはその施設に訪れた日付とその施設の所在県のみである場合や、以前通りかかった道路脇にあったおしゃれな店に行ってみたいけれども、その店がイタリアンレストランで、そこを通り過ぎたときは土砂降りの雨だったということ以外はまったく思い出せない場合が該当する。
【0005】
このような場合に、従来の目的地設定の方法を複合的に用いても、ユーザの貧弱な記憶を辿って望みの施設を目的地として設定するに至るまでに、多大な時間と複雑なナビゲーション装置の操作が必要となる可能性が高い。
【0006】
本発明は上記点に鑑み、過去にユーザが通ったことのある道路の周辺の施設の、その施設を一意に特定することのできない情報に基づいた目的地設定を、従来よりも簡便に行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、走行した経路の周辺の複数の施設と、それぞれの前記施設の周辺を走行した時期とを対応づけるデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、絞り込み条件として時期の指定を受け付ける条件受付手段と、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データに含まれる施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設として、前記条件受付手段が受け付けた前記時期に含まれる時期に対応づけられた施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置である。
【0008】
このように、ナビゲーション装置は、走行した経路の周辺の複数の施設と、それぞれの施設の周辺を走行した時期とを対応づける走行周辺施設データを記録し、案内対象の目的地の特定において、時期という絞り込み条件を、その走行周辺施設データ中の施設に適用するようになっている。したがって、過去にユーザが通ったことのある道路の周辺の施設の、その施設の周辺を走行した時期という、その施設を一意に特定することのできない情報に基づいた目的地設定を、従来の機能を複合的に用いた複雑な操作を行った末に実現するような場合に比べ、簡便に行うことができるようになる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、走行した経路の周辺の複数の施設と、それぞれの前記施設の周辺を走行したときの天候とを対応づけるデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、絞り込み条件として天候の指定を受け付ける条件受付手段と、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データに含まれる施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設として、前記条件受付手段が受け付けた前記天候に対応づけられた施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置である。
【0010】
このように、ナビゲーション装置は、走行した経路の周辺の複数の施設と、それぞれの施設の周辺を走行したときの天候とを対応づける走行周辺施設データを記録し、案内対象の目的地の特定において、天候という絞り込み条件を、その走行周辺施設データ中の施設に適用するようになっている。したがって、過去にユーザが通ったことのある道路の周辺の施設の、その施設の周辺を走行したときの天候という、その施設を一意に特定することのできない情報に基づいた目的地設定を、従来の機能を複合的に用いた複雑な操作を行った末に実現するような場合に比べ、簡便に行うことができるようになる。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、走行した経路の周辺の複数の施設と、それぞれの前記施設の周辺を走行したときの交通状況とを対応づけるデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、絞り込み条件として交通状況の指定を受け付ける条件受付手段と、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データに含まれる施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設として、前記条件受付手段が受け付けた前記交通状況に対応づけられた施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置である。
【0012】
このように、ナビゲーション装置は、走行した経路の周辺の複数の施設と、それぞれの施設の周辺を走行したときの交通状況とを対応づける走行周辺施設データを記録し、案内対象の目的地の特定において、交通状況という絞り込み条件を、その走行周辺施設データ中の施設に適用するようになっている。したがって、過去にユーザが通ったことのある道路の周辺の施設の、その施設の周辺を走行したときのその道路の交通状況という、その施設を一意に特定することのできない情報に基づいた目的地設定を、従来の機能を複合的に用いた複雑な操作を行った末に実現するような場合に比べ、簡便に行うことができるようになる。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、走行した経路の周辺の複数の施設を特定するデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、絞り込み条件として大まかな地域の指定を受け付ける条件受付手段と、施設毎の位置データに基づいて、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データの特定する施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設として、前記条件受付手段が受け付けた指定に係る地域内の施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置である。
【0014】
このように、ナビゲーション装置は、走行した経路の周辺の複数の施設を特定する走行周辺施設データを記録し、案内対象の目的地の特定において、施設毎の位置データに基づいて、大まかな地域という絞り込み条件を、その走行周辺施設データ中の施設に適用するようになっている。したがって、過去にユーザが通ったことのある道路の周辺の施設の大まかな場所という、その施設を一意に特定することのできない情報に基づいた目的地設定を、従来の機能を複合的に用いた複雑な操作を行った末に実現するような場合に比べ、簡便に行うことができるようになる。
【0015】
なお、「大まかな地域」とは、県、市、町、丁目、道路名等、複数の施設を含む程度に広い地域をいう。
【0016】
また、請求項5に記載の発明は、走行した経路の周辺の複数の施設を特定するデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、絞り込み条件として名称の指定を受け付ける条件受付手段と、施設毎の名称データに基づいて、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データの特定する施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設として、前記条件受付手段が受け付けた名称を一部に含む名称の施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置である。
【0017】
このように、ナビゲーション装置は、走行した経路の周辺の複数の施設を特定する走行周辺施設データを記録し、案内対象の目的地の特定において、施設毎の名称データに基づいて、施設名称の一部という絞り込み条件を、その走行周辺施設データ中の施設に適用するようになっている。したがって、過去にユーザが通ったことのある道路の周辺の施設の名称の一部という、その施設を一意に特定することのできない情報に基づいた目的地設定を、従来の機能を複合的に用いた複雑な操作を行った末に実現するような場合に比べ、簡便に行うことができるようになる。
【0018】
また、請求項6に記載の発明は、走行した経路の周辺の複数の施設を特定するデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、
絞り込み条件として施設種別の指定を受け付ける条件受付手段と、施設毎の種別データに基づいて、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データの特定する施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設として、前記条件受付手段が受け付けた施設種別に属する施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置である。
【0019】
このように、ナビゲーション装置は、走行した経路の周辺の複数の施設を特定する走行周辺施設データを記録し、案内対象の目的地の特定において、施設毎の種別データに基づいて、施設種別という絞り込み条件を、その走行周辺施設データ中の施設に適用するようになっている。したがって、過去にユーザが通ったことのある道路の周辺の施設の種別という、その施設を一意に特定することのできない情報に基づいた目的地設定を、従来の機能を複合的に用いた複雑な操作を行った末に実現するような場合に比べ、簡便に行うことができるようになる。
【0020】
また、請求項7に記載の発明は、走行した経路の周辺の複数の施設を特定するデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、それのみで施設を一意に定めることのない絞り込み条件の指定を受け付ける条件受付手段と、施設毎の特徴データに基づいて、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データの特定する施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置である。
【0021】
このように、ナビゲーション装置は、走行した経路の周辺の施設を特定する走行周辺施設データを記録し、案内対象の目的地の特定において、それのみで施設を一意に定めることのない絞り込み条件を、施設毎の特徴データに基づいて、その走行周辺施設データ中の施設に適用するようになっている。したがって、過去にユーザが通ったことのある道路の周辺の施設の、その施設を一意に特定することのできない情報に基づいた目的地設定を、従来の機能を複合的に用いた複雑な操作を行った末に実現するような場合に比べ、簡便に行うことができるようになる。
【0022】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれか1つに記載のナビゲーション装置において、前記目的地特定手段は、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データに含まれる施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する複数の施設の特徴データを、表示装置に表示させる施設表示制御手段と、前記施設表示制御手段が前記表示装置に表示させた前記特徴情報に係る複数の施設のうち1つの選択を受け付けることで、その受け付けた施設を、案内対象の目的地として特定する選択受付手段と、を有することを特徴とする。
【0023】
このように、ナビゲーション装置は、案内対象の目的地の特定において、絞り込み条件に適合する複数の施設のうちから1つの選択を受けるようになっているので、よりユーザの意図を反映した目的地設定を行うことができる。
【0024】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれか1つに記載のナビゲーション装置において、前記走行周辺施設記録手段が前記走行周辺施設データを記録する前記記憶媒体は、当該ナビゲーション装置から取り外して持ち運び可能であり、かつ、複数のナビゲーション装置に取り付け可能となっていることを特徴とする。
【0025】
このようになっているので、ユーザは、本発明に係るナビゲーション装置を複数用いることで、あるナビゲーション装置を用いて作成した走行周辺施設データを、他のナビゲーション装置における目的地設定に利用することができる。
【0026】
また、請求項10に記載の発明は、走行した経路の周辺の複数の施設を特定するデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段、それのみで施設を一意に定めることのない絞り込み条件の指定を受け付ける条件受付手段、および、施設毎の特徴データに基づいて、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データの特定する施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段として、コンピュータを機能させるプログラムである。このように、上述したような本発明の特徴は、プログラムとしても捉えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1に示す本実施形態の車両用ナビゲーション装置1は、以下詳述する通り、走行した経路の周辺の施設をデータとして記録し、走行日時、大まかな地域等の、ユーザの不完全な記憶に基づく絞り込み条件をユーザから受けることで、その記録したデータの中から目的地を選び出すようになっている。この車両用ナビゲーション装置1は、図1に示す通り、無線通信回路10、位置検出器11、操作スイッチ群12、画像表示装置13、音声回路14、スピーカ14a、マイク14b、VICS受信機15、RAM16、ROM17、外部記憶媒体18、および制御回路19を有している。
【0028】
無線通信回路10は、制御回路19の制御に基づいて、道路周辺の無線基地局と接続し、その接続を介して、インターネット等の広域ネットワーク上の通信機器とデータの授受を行う。その際、無線通信回路10は、図示しないアンテナが無線基地局から受信した信号に対して増幅、周波数変換、復調、A/D変換等、所定の無線通信プロトコル(例えばDSRC、携帯電話用データ通信)に従った処理を施し、その結果を、制御回路19に出力する。また無線通信回路10は、制御回路19から入力されたデータに対してD/A変換、変調、周波数変換、増幅等、所定の無線通信プロトコルに従った処理を施し、その結果の信号を上記のアンテナに出力する。
【0029】
位置検出器11は、いずれも周知の図示しない地磁気センサ、ジャイロスコープ、車速センサ、およびGPS受信機等のセンサを有しており、これらセンサの各々の性質に基づいた、車両の現在位置や向きを特定するための情報を制御回路19に出力する。
【0030】
操作スイッチ群12は、車両用ナビゲーション装置1に設けられた複数のメカニカルスイッチ、画像表示装置13の表示面に重ねて設けられたタッチパネル等の入力装置から成り、ユーザによるメカニカルスイッチの押下、タッチパネルのタッチに基づいた信号を制御回路19に出力する。
【0031】
画像表示装置13は、制御回路19から出力された映像信号に基づいた映像をユーザに表示する。表示映像としては、例えば現在地を中心とする地図等がある。
【0032】
音声回路14は、制御回路19から受けた音声データに基づく音声信号をスピーカ14aに出力し、マイク14bが検出した音声信号に基づく音声データを制御回路19に出力する。
【0033】
VICS受信機15は、道路沿いに設置された路上機から無線送信された道路の渋滞情報、交通規制情報等の交通状況情報を受信して制御回路19に出力する無線受信機である。
【0034】
外部記憶部18は、DVD、CD、HDD、メモリスティック、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体およびそれら記憶媒体に対してデータの読み出し(および可能ならば書き込み)を行う装置から成り、制御回路19が読み出して実行するプログラム、経路案内用の地図データ等を記憶している。また、これら記憶媒体のうち、書き込み可能な記憶媒体は、車両用ナビゲーション装置1から脱着自在で、かつ人が携帯可能で、複数の車両用ナビゲーション装置1に取り付け可能となっているようになっていてもよい。
【0035】
記憶媒体中の地図データは、リンクおよびノードの位置、種別、ノードとリンクとの接続関係情報等を含む道路データ、および施設データを有している。図2に、この施設データの一例をテーブル形式で示す。施設データは、施設毎のエントリ(以下、施設エントリという)を複数有しており、各施設エントリは、対象とする施設の特徴データ、すなわち、対象とする施設のインデックス(すなわち施設を一意に特定する識別符号)、大分類種別、小分類種別、固有名称、および位置情報等を示すデータを有している。
【0036】
制御回路(コンピュータに相当する)19は、ROM17および外部記憶媒体18から読み出した車両用ナビゲーション装置1の動作のためのプログラムを実行し、その実行の際にはRAM16、ROM17、および外部記憶媒体18から情報を読み出し、RAM16および外部記憶媒体18に対して情報の書き込みを行い、無線通信回路10、位置検出器11、操作スイッチ群12、画像表示装置13および音声回路14と信号の授受を行う。
【0037】
制御回路19がプログラムを実行することによって行う具体的な処理としては、現在位置特定処理、目的地特定処理、誘導経路算出処理、経路案内処理等がある。
【0038】
現在位置特定処理は、位置検出器11からの信号に基づいて、周知のマップマッチング等の技術を用いて車両の現在位置(例えば緯度、経度)や向き(例えば東西南北)を特定する処理である。なお、以下で制御回路19が用いる現在位置は、別記しない限りこの現在位置特定処理を用いて算出したものとする。
【0039】
目的地特定処理は、ユーザの操作スイッチ群12に対する操作等に基づいて、経路案内の対象となる目的地を特定する処理である。
【0040】
誘導経路算出処理は、現在位置から、目的地特定処理によって特定された目的地までの最適な誘導経路を算出する処理である。
【0041】
経路案内処理は、外部記憶媒体18から地図データを読み出し、算出された誘導経路、目的地、経由地および現在位置等をこの地図データの示す地図上に重ねた画像を、画像表示装置13に出力し、案内交差点の手前に自車両が到達した等の必要時に、右折、左折等を指示する案内音声信号を音声回路14に出力する処理である。
【0042】
制御回路19は、上述の目的地特定処理において、過去に自車両が周辺を走行したことのある施設を、その施設を通過した時期、その施設の大まかな地域等、ユーザの不完全な記憶に基づく情報に基づいて、目的地として特定する機能(以下、不完全記憶検索機能という)を実現することができるようになっている。制御回路19は、そのために、図3に示す走行周辺施設データ記録プログラム100を走行時(例えば車速センサに基づく自車両の速度がゼロ以上の時)に繰り返し実行し、また、目的地設定処理において、操作スイッチ群12に対してユーザが不完全記憶検索機能の実現を要求する旨の操作を行ったことに基づいて、図4に示す目的地設定プログラム200を実行するようになっている。なお、走行周辺施設データ記録プログラム100の繰り返し実行の間隔は、一定(例えば1分)でもよいし、車速、走行中の道路の渋滞度、道路が市街地か否か等、各種条件によって変動してもよいし、一定の範囲内でランダムに変動するようになっていてもよい。
【0043】
制御回路19は、この走行周辺施設データ記録プログラム100の実行において、まずステップ110で、現在位置を特定し、続いてステップ120で、地図データ中の施設データから、その現在位置周辺の複数の施設のインデックスを抽出する。
【0044】
ここで、現在位置の周辺とする施設は、例えば現在位置から第1基準距離以内にある施設であってもよい。この第1基準距離は、あらかじめ記憶された一定値であってもよいし、走行周辺施設データ記録プログラム100の実行間隔が大きくなると大きくなる値(例えば実行間隔が1分なら1キロメートル以内)、車速が大きくなると大きくなる値等、各種条件に基づいて変動する値であってもよいし、一定の範囲内でランダムに決まる値であってもよい。
【0045】
また現在位置の周辺とする施設は、例えば現在位置から第1基準距離以内にあり、かつ、自車両の走行経路となっている道路から第2基準距離以内にある施設であってもよい。ここで、第2基準距離は、その道路から肉眼で確認できる範囲の距離とし、例えば第1基準距離の1/5等、第1基準距離よりも短い距離とする。また、走行経路とする経路は、誘導経路に沿った経路案内が行われていれば、その誘導経路であってもよいし、誘導経路に沿った経路案内が行われていなければ、自車両がそれまでに実際に走行した経路であってもよい。
【0046】
続いてステップ130では、現在位置に関する付加情報を取得する。具体的には、VICS受信機15を用いて、現在位置の渋滞度等の交通状況情報を取得し、無線通信回路10を用いて、広域ネットワーク上の天候情報サーバから、現在位置の天候情報を取得する。なお、このステップ130では、詳細施設情報として、無線通信回路10を用いて、広域ネットワーク上の施設情報サーバから、より多くの施設についての特徴情報を取得し、その取得した特徴情報を施設データに追加記録し、さらに、その取得した各施設のうち、その特徴情報において現在位置周辺にあることがわかる施設についてのインデックスを抽出する。
【0047】
続いてステップ140では、ステップ120で取得した特徴情報等に基づいて、ステップ120および130で抽出した施設のインデックス、現在日時、現在位置、現在位置の現在時刻における天候、および現在位置の現在時刻における渋滞度等に関連づけたデータエントリ(以下、走行エントリという)を作成し、その走行エントリを、走行周辺施設データの追記データとして、外部記憶部18中の書き込み可能な記憶媒体に書き込む。ステップ140の後、走行周辺施設データ記録プログラム100の1回分の実行が終了する。
【0048】
このような走行周辺施設データ記録プログラム100を制御回路19が繰り返し実行することで、車両用ナビゲーション装置1の外部記憶部18中の書き込み可能な記憶媒体には、現在日時、現在位置、現在位置周辺の複数の施設のインデックス、現在位置および現在位置における付加情報(天候、渋滞度等)等から成る走行エントリを複数含む走行周辺施設データが記録されることになる。図5に、このような走行周辺施設データの一例をテーブル形式で示す。
【0049】
また、制御回路19は、目的地設定プログラム200の実行において、まずステップ210で、画像表示装置13および音声回路14に、絞り込み条件を入力するよう促す画像および音声表示を行わせ、ユーザの操作スイッチ群12を用いた絞り込み条件の入力を待つ。
【0050】
ここで、制御回路19が受け付ける絞り込み条件のカテゴリとしては、時期、天候、渋滞度、大まかな地域、大分類種別、小分類種別、部分的な名称がある。
【0051】
時期の条件としては、「○年□月△日×時」等、特定の日時を指定するものであってもよいし、特定の日のみを指定するものであってもよいし、特定の週、特定の月のように、日の期間を指定するものであってもよい。また、日曜日、水曜日、祝日等、特定の特徴を有する日の集まりを指定するものであってもよい。また、「2003年5月のすべての水曜日」、「2005年1月1日〜5日、および、2004年12月の午後」という風に、複数種類の時期の条件の、論理積的組み合わせまたは論理和的組み合わせであってもよい。すなわち、時期を指定するような条件であれば、どのようなものでもよい。
【0052】
天候の条件としては、晴れ、雨、台風、雷雨、およびこれらの論理和的組み合わせがある。渋滞度の条件としては、渋滞の有無、渋滞の長さ等がある。大まかな地域としては、県、市、町、丁目、国道一号線沿い等がある。また、大まかな地域としては、現在画像表示装置13が表示している地図の範囲であってもよいし、その画像表示装置13が表示している範囲中の、ユーザがタッチパネルを用いて指定した地域であってもよい。大分類種別としては、レジャー施設、コンビニエンスストア、飲食店等がある。小分類種別としては、パチンコ店、中華料理店、公園等がある。
【0053】
また、部分的な名称とは、施設の固有名称の一部をいう。この部分的な名称が絞り込み条件として指定される場合としては、例えば、過去に周辺を走行した施設の固有名称の一部しかユーザが思い出せない場合が考えられる。
【0054】
なお、絞り込み条件としては、時期、天候、渋滞度、大まかな地域、大分類種別、小分類種別、部分的名称という複数のカテゴリのうち、いずれか1つだけを受け付けるようになっていてもよいし、それらのカテゴリのうち、ユーザの望む任意の組み合わせを受け付けるようになっていてもよい。
【0055】
続いてステップ220では、施設データを用いて、受け付けた絞り込み条件に適合する施設を、走行周辺施設データから検索して抽出する。具体的には、走行周辺施設データ中に記載された施設の全インデックスのそれぞれについて、走行周辺施設データ中でそのインデックスを有する1つ以上の走行エントリのデータおよび施設データ中でそのインデックスを有する唯一の施設エントリの特徴データの組(以下、比較対象データという)が、当該絞り込み条件に適合するか否かを判定し、適合する場合にのみ、そのエントリに係る施設を、受け付けた絞り込み条件に適合する施設として抽出する。
【0056】
ここで、ある比較対象データが、ある絞り込み条件のカテゴリの1つにでも適合すれば、その比較対象データはその絞り込み条件に適合すると判定する。なお、比較対象データが、絞り込み条件のあるカテゴリに適合する場合とは、以下のような場合をいう。すなわち、そのカテゴリが時期の指定であれば、比較対象データを構成する走行エントリが含む日時のうち1つでも、その指定の時期に含まれる場合、当該比較対象データがそのカテゴリに適合する。また、そのカテゴリが天候の指定であれば、比較対象データを構成する走行エントリが含む天候のうち1つでも、その指定の天候に合致する場合、当該比較対象データがそのカテゴリに適合する。また、そのカテゴリが渋滞度の指定であれば、比較対象データを構成する走行エントリが含む渋滞度のうち1つでも、その指定の渋滞度に合致する場合、当該比較対象データがそのカテゴリに適合する。
【0057】
また、そのカテゴリが大まかな地域の指定であれば、比較対象データを構成する走行エントリが含む位置情報のうち1つでも、その指定の地域に含まれる場合、当該比較対象データがそのカテゴリに適合する。なお、そのカテゴリが大まかな地域の指定である場合は、比較対象データを構成する施設エントリが含む位置情報が、その指定の地域に含まれる場合、当該比較対象データがそのカテゴリに適合するようになっていてもよい。
【0058】
また、そのカテゴリが部分的な名称の指定である場合は、比較対象データを構成する施設エントリが含む名称情報の文字列が、その指定の部分的な名称の文字列を含む場合、当該比較対象データがそのカテゴリに適合する。また、そのカテゴリが大分類種別または小分類種別(すなわち施設種別)である場合は、比較対象データを構成する施設エントリが含む大分類種別または小分類種別が、その指定の大分類種別または小分類種別部を含む場合、当該比較対象データがそのカテゴリに適合する。
【0059】
続いてステップ230では、ステップ220の検索の結果抽出された複数の施設の名称、位置等の特徴データを、画像表示装置13に選択可能にリスト表示させる。選択可能な表示とは、例えば、画像表示装置13の表示画面上の、そのリストのどの一施設に該当する部分をユーザがタッチしたかを、タッチパネルからの信号に基づいて検出できるような表示をいう。このとき、施設の表示の優先順序としては、現在位置からより近いものをより優先的に(例えばリストの上位で)表示させてもよいし、走行周辺施設データ中でその施設のインデックスを有する走行エントリ中の日時データがより新しい施設をより優先的に表示させてもよい。
【0060】
続いてステップ240では、表示された施設のうち1つを選択するための、操作スイッチ群12の操作があるまで待ち、その操作があると、続いてステップ250で、その操作内容に基づいて、選択された施設を目的地として特定する。ステップ250の後、目的地設定プログラム200の1回分の実行が終了する。
【0061】
以上のような目的地設定プログラム200を制御回路19が実行することで、車両用ナビゲーション装置1は、日時、大まかな地域、天候、渋滞度、施設種別、部分名称、およびそれらの組み合わせ等、施設を一意に特定することのできない絞り込み条件を受け付け(ステップ210参照)、走行周辺施設データおよび施設データに基づいて、その受け付けた絞り込み条件に適合する施設を検索し(ステップ220参照)、その適合する複数の施設を画像表示装置13に表示させ(ステップ230参照)、その表示を利用したユーザによる施設の選択を受け付け(ステップ240参照)、その受け付けた選択に係る施設を目的地として特定する(ステップ250参照)。
【0062】
以上説明した通り、車両用ナビゲーション装置1は、走行中に、その走行経路の周辺の施設を特定する走行周辺施設データを順次記録し、案内対象の目的地の特定において、それのみで施設を一意に定めることのない絞り込み条件を、比較対象データに基づいて、その走行周辺施設データ中の施設に適用するようになっている。したがって、過去に一度だけ訪れたことのある遠方の施設に再度行きたいけれども、憶えているのはその施設に訪れた日付とその施設の所在県のみである場合や、以前通りかかった道路脇にあったおしゃれな店に行ってみたいけれども、その店がイタリアンレストランで、そこを通り過ぎたときは土砂降りの雨だったということ以外はまったく思い出せない場合といった、ユーザが過去に近くを走行した施設を一意に特定する情報を記憶していない場合に、その施設を一意に特定することのできない情報に基づいた目的地設定を、従来の機能を複合的に用いた複雑な操作を行った末に実現するような場合に比べ、簡便に行うことができるようになる。
【0063】
また、車両用ナビゲーション装置1は、案内対象の目的地の特定において、絞り込み条件に適合する複数の施設のうちから1つの選択を受けるようになっているので、ユーザの意図を反映した目的地設定を行うことができる。
【0064】
また、走行周辺施設データを記録する記憶媒体が車両用ナビゲーション装置1から脱着自在で、かつ人が携帯可能で、複数の車両用ナビゲーション装置1に取り付け可能となっているようになっている場合、ユーザは、車両用ナビゲーション装置1を用いて作成した走行周辺施設データを、車両用ナビゲーション装置1と同じ構成・作動の他の車両用ナビゲーション装置に装着することで、当該他の車両用ナビゲーション装置において、車両用ナビゲーション装置1と同じ機能を実現させることができる。
【0065】
なお、上記の実施形態においては、走行周辺施設データ記録プログラム100および目的地設定プログラム200が特許請求の範囲のプログラムに相当する。
【0066】
また、制御回路19が、走行周辺施設データ記録プログラム100を実行することで、走行周辺施設記録手段として機能し、目的地設定プログラム200のステップ210を実行することで、条件受付手段として機能し、ステップ220〜250を実行することで、目的地特定手段として機能し、ステップ220および230を実行することで、施設表示制御手段として機能し、ステップ240および250を実行することで、選択受付手段として機能する。
【0067】
(他の実施形態)
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明の構成は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各構成要素の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。
【0068】
例えば、車両用ナビゲーション装置1は、走行中に、その走行経路の周辺の施設を特定する走行周辺施設データを順次記録するようになっているが、必ずしもこのようにリアルタイムで走行周辺施設データに記録する必要はなく、例えば、走行経路を記憶しておいて、経路案内における目的地到着時、エンジン停止時等、後からその走行経路周辺の施設を複数エントリ分まとめて走行周辺施設データに記録してもよい。
【0069】
また、制御回路19は、走行周辺施設データ記録プログラム100の実行において、VICS受信機15から受信した交通状況の情報のうち、渋滞情報のみならず、事故情報、信号機故障情報を、走行周辺施設データに記録するようになっていてもよい。そして、制御回路19は、目的地設定プログラム200のステップ210において、渋滞情報のみならず、事故情報、信号機故障情報等の指定を、絞り込み条件として受け付けるようになっていてもよい。
【0070】
また、目的地設定プログラム200のステップ210において制御回路19が受け付ける絞り込み条件は、上述したような時期、天候、渋滞度、大まかな地域、大分類種別、小分類種別、部分的な名称に限らず、施設規模等、それのみで施設を一意に定めることのない絞り込み条件であれば足りる。
【0071】
また、制御回路19は、目的地設定プログラム200のステップ220において、走行エントリまたは施設エントリが含む位置情報のうち1つでも、その指定の地域に含まれる場合、当該比較対象データがそのカテゴリに適合するようになっているが、走行エントリまたは施設エントリが含む位置情報のうち1つでも、その指定の地域の外部の近隣にある場合も、当該比較対象データがそのカテゴリに適合するようになっていてもよい。
【0072】
また、制御回路19は、目的地設定プログラム200のステップ220において、走行エントリが含む日時のうち1つでも、その指定の時期に含まれる場合、当該比較対象データがそのカテゴリに適合するようになっているが、走行エントリが含む日時のうち1つでも、その指定の時期の範囲から僅かにずれている含まれる場合も、当該比較対象データがそのカテゴリに適合するようになっていてもよい。
【0073】
また、目的地設定プログラム200のステップ220においては、ある比較対象データが、ある絞り込み条件のカテゴリの1つにでも適合すれば、その比較対象データはその絞り込み条件に適合すると判定するようになっているが、ある比較対象データが、ある絞り込み条件に含まれるカテゴリのすべてに適合するときにのみ、その比較対象データはその絞り込み条件に適合すると判定するようになっていてもよい。
【0074】
また、制御回路19は、目的地設定プログラム200のステップ240における作動のようなユーザの選択操作の受付を経ずに、ステップ220で抽出した該当する施設のうち、最短の施設、最後に訪れた施設等、他の絞り込み条件と組み合わせた結果の1つを、目的地としてもよい。また、ユーザの選択操作の受付を経ずに、ステップ220で抽出した施設のすべてについて、それを目的地とする経路算出を行い、その結果算出される複数の経路を画像表示装置13に表示させるようになっていてもよい。
【0075】
また、上記の実施形態のように特定された目的地を対象とする案内は、経路に沿った案内でなくともよく、例えば、自車両の向きに対するその目的地への相対的方角のみの簡易案内であってもよいし、単に地図上にその特定された木低地の位置を強調するだけの案内でもよい。
【0076】
また、ナビゲーション装置は施設データをあらかじめ有する必要はなく、例えば無線通信回路10を用いて広域ネットワーク上の地図データサーバから施設データを取得するようになっていてもよい。
【0077】
また、本発明のナビゲーション装置は、上述の実施形態のような車両用ナビゲーション装置1に限らず、人が携帯することのできるようなナビゲーション装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用ナビゲーション装置1のハードウェア構成図である。
【図2】施設データの構成を示す図表である。
【図3】制御回路19が実行する走行周辺施設データ記録プログラム100のフローチャートである。
【図4】制御回路19が実行する目的地設定プログラム200のフローチャートである。
【図5】走行周辺施設データの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
1…車両用ナビゲーション装置、10…無線通信回路、11…位置検出器、
12…操作スイッチ群、13…画像表示装置、14…音声回路、14a…スピーカ、
14b…マイク、15…VICS受信機、16…RAM、17…ROM、
18…外部記憶部、19…制御回路、100…走行周辺施設データ記録プログラム、
200…目的地設定プログラム。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行した経路の周辺の複数の施設と、それぞれの前記施設の周辺を走行した時期とを対応づけるデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、
絞り込み条件として時期の指定を受け付ける条件受付手段と、
前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データに含まれる施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設として、前記条件受付手段が受け付けた前記時期に含まれる時期に対応づけられた施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置。
【請求項2】
走行した経路の周辺の複数の施設と、それぞれの前記施設の周辺を走行したときの天候とを対応づけるデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、
絞り込み条件として天候の指定を受け付ける条件受付手段と、
前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データに含まれる施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設として、前記条件受付手段が受け付けた前記天候に対応づけられた施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置。
【請求項3】
走行した経路の周辺の複数の施設と、それぞれの前記施設の周辺を走行したときの交通状況とを対応づけるデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、
絞り込み条件として交通状況の指定を受け付ける条件受付手段と、
前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データに含まれる施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設として、前記条件受付手段が受け付けた前記交通状況に対応づけられた施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置。
【請求項4】
走行した経路の周辺の複数の施設を特定するデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、
絞り込み条件として大まかな地域の指定を受け付ける条件受付手段と、
施設毎の位置データに基づいて、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データの特定する施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設として、前記条件受付手段が受け付けた指定に係る地域内の施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置。
【請求項5】
走行した経路の周辺の複数の施設を特定するデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、
絞り込み条件として名称の指定を受け付ける条件受付手段と、
施設毎の名称データに基づいて、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データの特定する施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設として、前記条件受付手段が受け付けた名称を一部に含む名称の施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置。
【請求項6】
走行した経路の周辺の複数の施設を特定するデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、
絞り込み条件として施設種別の指定を受け付ける条件受付手段と、
施設毎の種別データに基づいて、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データの特定する施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設として、前記条件受付手段が受け付けた施設種別に属する施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置。
【請求項7】
走行した経路の周辺の複数の施設を特定するデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段と、
それのみで施設を一意に定めることのない絞り込み条件の指定を受け付ける条件受付手段と、
施設毎の特徴データに基づいて、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データの特定する施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段と、を備えたナビゲーション装置。
【請求項8】
前記目的地特定手段は、
前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データに含まれる施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する複数の施設の特徴データを、表示装置に表示させる施設表示制御手段と、
前記施設表示制御手段が前記表示装置に表示させた前記特徴情報に係る複数の施設のうち1つの選択を受け付けることで、その受け付けた施設を、案内対象の目的地として特定する選択受付手段と、を有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
前記走行周辺施設記録手段が前記走行周辺施設データを記録する前記記憶媒体は、当該ナビゲーション装置から取り外して持ち運び可能であり、かつ、複数のナビゲーション装置に取り付け可能となっていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
走行した経路の周辺の複数の施設を特定するデータ(以下、走行周辺施設データという)を記憶媒体に記録する走行周辺施設記録手段、
それのみで施設を一意に定めることのない絞り込み条件の指定を受け付ける条件受付手段、および、
施設毎の特徴データに基づいて、前記走行周辺施設記録手段が記録した前記走行周辺施設データの特定する施設のうち、前記条件受付手段が受け付けた前記絞り込み条件に適合する施設を、案内対象の目的地として特定する目的地特定手段として、コンピュータを機能させるプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−308365(P2006−308365A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−129538(P2005−129538)
【出願日】平成17年4月27日(2005.4.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】