説明

ネスト化複合スイッチ

【課題】高いスイッチング速度及び低いオン状態抵抗を有し、電圧降伏耐性を強化したネスト化複合スイッチを提供する。
【解決手段】ネスト化複合スイッチ240は、複合スイッチに結合されたノーマリオン・プライマリ・トランジスタを含む。複合スイッチは、中間型トランジスタ222とカスコード接続された低電圧(LV)トランジスタ224を含み、中間型トランジスタは、LVトランジスタよりは大きく、ノーマリオン・プライマリ・トランジスタよりは小さい降伏電圧を有する。1つの実現では、ノーマリオン・プライマリ・トランジスタはIII-V族トランジスタとすることができ、LVトランジスタはIV族LVトランジスタとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、係属中の米国特許仮出願第61/506529号、発明の名称”Nested Composite Cascoded Device”、2011年7月11日出願に基づいて優先権を主張する。この係属中の仮出願中の開示は、その全体を参考文献として本明細書に含める。
【背景技術】
【0002】
(I.定義)
本明細書で用いる「III-V族」とは、V族元素及び少なくとも1つのIII族元素を含む化合物半導体を称する。さらに、「III-窒化物またはIII-N」とは、窒素(N)及び少なくとも1つのIII族元素を含む化合物半導体を称し、これらのIII族元素は、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、及びホウ素(B)を含み、そして、その任意の合金、例えばアルミニウム窒化ガリウム(AlxGa(1-x)N)、インジウム窒化ガリウム(InyGa(1-y)N)、アルミニウムインジウム窒化ガリウム(AlxInyGa(1-x-y)N)、ガリウムヒ素リン窒素(GaAsaPbN(1-a-b))、アルミニウムインジウムガリウムヒ素リン窒素(AlxInyGa(1-x-y)AsaPbN(1-a-b))を含むが、これらに限定されない。III-窒化物は一般に、あらゆる極性も称し、これらの極性は、極性Ga、極性N、半極性または非極性の結晶方位を含むが、これらに限定されない。III-窒化物材料は、ウルツ鉱型、閃亜鉛鉱型、あるいは混合型のポリタイプ(結晶多形)のいずれかを含むこともでき、そして、単結晶(モノクリスタル)、多結晶、または非結晶の結晶構造を含むことができる。
【0003】
本明細書で用いる「IV族」とは、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、及び炭素(C)を含む少なくとも1つのIV族元素を含む半導体を称し、例えばSiGe及びSiCのような化合物半導体も含む。「IV族」は、IV族元素の層から成る半導体材料、あるいは、ひずみシリコンまたは他のひずみIV族材料を形成するためのIV族元素のドーピングも含む。これに加えて、IV族ベースの複合基板は、例えば、シリコン・オン・インシュレータ(SOI:silicon on insulator)、酸素イオン打込みによるSOI形成(SIMOX:separation by implantation of oxygen)プロセス基板、及びシリコン・オン・サファイア(SOS:silicon on sapphire)を含むことができる。さらに、IV族デバイスは、標準的なCMOSプロセスを用いて形成したデバイスを含むことができるが、NMOS及びPMOSデバイスプロセスを含むこともできる。
【0004】
さらに、本明細書で用いる「LVデバイス」、「低電圧半導体デバイス」、「低電圧トランジスタ」、「低電圧スイッチ」等は、後述する「中間型デバイス」より小さい定格電圧を有する低電圧デバイスを称する。LVデバイスは、電界効果トランジスタ(FET:field effect transistor)、例えば絶縁ゲートFET(IGFET:insulated gate FET)を形成するのに適したあらゆる半導体材料を含むことができる。適切な半導体材料は、IV族半導体材料、例えばSi、ひずみシリコン、SiGe、SiC、及びIII-As、III-P、III-窒化物、またはこれらのあらゆる合金を含むIII-V族材料である。
【0005】
これに加えて、「中間型デバイス、中間型トランジスタ、及び中間型スイッチ」とは、標準的な降伏電圧がLVデバイスよりは大きく、「プライマリ・デバイス」よりは小さいデバイスを称する。「プライマリ・デバイス、プライマリ・トランジスタ、またはプライマリ・スイッチ」とは、標準的な降伏電圧が中間型デバイス及びLVデバイスの両者より大きいデバイスを称する。
【0006】
(II.背景技術)
高電力(ハイパワー)で高性能のスイッチング用途では、III-V族電界効果トランジスタ(FET)及び高電子移動度トランジスタ(HEMT:high mobility electron transistor)、例えばIII-窒化物FET及びIII-窒化物HEMTが、その高効率及び高電圧動作ゆえに望ましいことが多い。さらに、こうしたIII-V族トランジスタを他のFET、例えばIV族FETと組み合わせて、高性能の複合スイッチを形成することが望ましいことが多い。
【0007】
パワー(電力用)デバイスのノーマリオフ特性が望まれるパワーマネジメント(電源管理)用途では、デプレッションモード(ノーマリオン)III-窒化物トランジスタまたは他のIII-V族トランジスタを、エンハンスメントモード(ノーマリオフ)IV族低電圧(LV)トランジスタ、例えばシリコンFETとカスコード接続して、エンハンスメントモード(ノーマリオフ)複合パワースイッチを形成することができる。しかし、こうした複合スイッチの性能は、使用するIV族LVトランジスタのオン状態及び電圧降伏特性によって限定される。特に、IV族LVトランジスタの特定のオン状態抵抗に対する降伏電圧は、III-V族トランジスタを十分なオフ状態に維持するために必要なピンチオフ電圧をサポートするには不十分なことがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、実質的に、図面のうち少なくとも1つに示すか、これに関連して説明し、特許請求の範囲により完全に記載する、ネスト(入れ子)化複合スイッチに指向したものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】プライマリ・トランジスタ及び複合スイッチを含むネスト化複合スイッチの1つの好適な実現を示す図である。
【図2】ネスト化複合スイッチ内での使用に適した複合スイッチの好適な実現を、より詳細に示す図である。
【図3】ネスト化複合スイッチの好適な実現を示す図であり、プライマリ・トランジスタ、及び図2に示す実現に概ね相当する複合スイッチを含む。
【図4】多重ネスト化複合スイッチの好適な実現を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(詳細な説明)
以下の説明は、本発明の実現に関連する特定情報を含む。本発明を、本明細書で具体的に説明するのとは異なる方法で実現することができることは、当業者の認める所である。本願中の図面及びこれに伴う詳細な説明は、好適な実現に指向したものに過ぎない。特に断りのない限り、図面を通して、同様または対応する要素は、同様または対応する参照番号で示すことがある。さらに、本願中の図面及び図示は全般的に原寸に比例しておらず、実際の相対寸法に対応することは意図していない。
【0011】
III-V族半導体は、窒化ガリウム(GaN)及び/またはその合金、例えばアルミニウム窒化ガリウム(AlGaN)、インジウム窒化ガリウム(InGaN)、及びアルミニウムインジウム窒化ガリウム(AlInGaN)で形成されたIII-窒化物材料を含む。これらの材料は、比較的広幅の直接バンドギャップ及び強い圧電分極を有し、高い降伏電界、高い飽和速度、及び二次元電子ガスの生成をサポートすることのできる半導体化合物である。その結果、GaNのようなIII-窒化物材料は、デプレッションモード(例えばノーマリオン)パワー電界効果トランジスタ(FET)及び高電子移動度トランジスタ(HEMT)のような多数のマイクロエレクトロニクス用途に用いられている。
【0012】
上述したように、パワーデバイスのノーマリオフ特性が望まれるパワーマネジメント用途では、デプレッションモード(ノーマリオン)III-窒化物または他のIII-Vトランジスタを、エンハンスメントモード(ノーマリオフ)低電圧(LV)トランジスタ、例えばシリコンまたは他のIV族LVトランジスタとカスコード接続して、エンハンスメントモード複合パワースイッチを形成することができる。しかし、こうした複合スイッチの性能は、使用するIV族LVトランジスタのオン状態及び電圧降伏特性によって限定され得る。特に、IV族LVトランジスタの特定のオン状態抵抗に対する降伏電圧は、III-V族トランジスタを十分なオフ状態に維持するために必要なピンチオフ電圧をサポートするには不十分なことがある。こうした場合には、中間型III-Vトランジスタを、ネスト化したカスコード構造内で用いることができる。
【0013】
本願は、一般にLVトランジスタに関連する高いスイッチング速度、高いトランスコンダクタンス、低いスイッチング電荷、低い閾値電圧、及び低いオン状態抵抗のような利点を提供しつつ、強化した電圧降伏耐性を提供することのできるネスト化複合トランジスタに指向したものである。
【0014】
1つの実現によれば、このネスト化複合スイッチは、複合スイッチに結合されたプライマリ・トランジスタを含む。この複合スイッチは、中間型トランジスタ(例えば、デプレッションモードまたはノーマリオンIII-Nトランジスタ)とカスコード接続されたLVトランジスタを含むことができ、この中間型トランジスタは、LVトランジスタの降伏電圧よりは大きく、かつプライマリ・トランジスタの降伏電圧よりは小さい降伏電圧を有する。さらに、1つの実現では、このLVトランジスタを含む複合スイッチは、ノーマリオフ複合スイッチとすることができ、プライマリ・トランジスタとカスコード接続することができる。こうしたノーマリオフ複合スイッチとプライマリ・トランジスタとのカスコード結合は、例えば、速度及び降伏電圧を増加させ、オン状態抵抗を低減したノーマリオフのネスト化複合スイッチを形成するように実現することができ、このプライマリ・トランジスタは、例えばノーマリオンIII-窒化物または他のIII-Vデバイスとすることができる。
【0015】
図1に、プライマリ・トランジスタ及び複合スイッチを含むネスト化複合スイッチの1つの好適な実現を示す。図1に示すように、ネスト化複合スイッチ100は、プライマリ・トランジスタ110、及びプライマリ・トランジスタ110に結合された複合スイッチ140を含む。図1にさらに示すように、ネスト化複合スイッチ100は、ネスト化複合ソース102、ネスト化複合ドレイン104、及びネスト化複合ゲート106を有する。図1には、プライマリ・トランジスタ110のソース112、ドレイン114、及びゲート116、及び複合スイッチ140の複合ソース142、複合ドレイン144、及び複合ゲート146も示す。
【0016】
ここで図2を参照し、図2は、ネスト化複合スイッチ内での使用に適した複合スイッチの実現を、より詳細に示す。図2に示すように、複合スイッチ240は、中間型トランジスタ222、及び中間型トランジスタ222とカスコード接続されたLVトランジスタ224を含む。図2にさらに示すように、LVトランジスタ224はボディダイオード226を含む。図2には、複合スイッチ240の複合ソース242、複合ドレイン244、及び複合ゲート246も示す。複合ソース242、複合ドレイン244、及び複合ゲート246を有する複合スイッチ240は、図1の、複合ソース142、複合ドレイン144、及び複合ゲート146を有する複合スイッチ140に相当する。
【0017】
LVトランジスタ224は、約10Vまたはそれ以下、例えば3Vの降伏電圧を有するシリコントランジスタのようなIV族LVトランジスタとして実現することができる。1つの実現によれば、LVトランジスタ224は、例えば、ボディダイオード226を含むシリコンMOSFETとすることができる。
【0018】
中間型トランジスタ222は、III-Nで形成することができ、そして、HEMTまたはヘテロ構造FET(HFET:heterostructure FET)として実現することができる。1つの実現によれば、中間型トランジスタ222は、LVトランジスタ224の降伏電圧よりは大きく、図1のプライマリ・トランジスタ110の降伏電圧よりは小さい降伏電圧を有する。より具体的には、中間型トランジスタ222の降伏電圧は、一般に、プライマリ・トランジスタ110をターンオフさせるのに必要な最大ピンチオフ電圧より大きい。
【0019】
図3に、プライマリ・トランジスタ、及び図2に示す実現に概ね相当する複合トランジスタを含むネスト化複合スイッチを示す。ネスト化複合スイッチ300は、複合スイッチ340に結合されたプライマリ・トランジスタ310を含む。図3に示すように、複合スイッチ340は、中間型トランジスタ322とカスコード接続されたLVトランジスタ324を含む。図3にさらに示すように、LVトランジスタ324はボディダイオード326を含む。図3には、ネスト化複合スイッチ300のネスト化複合ソース302、ネスト化複合ドレイン304、及びネスト化複合ゲート306、並びにプライマリ・トランジスタ310のソース312、ドレイン314、及びゲート316、及び複合スイッチ340の複合ソース342、複合ドレイン344、及び複合ゲート346も示す。
【0020】
ネスト化複合ソース302、ネスト化複合ドレイン304、及びネスト化複合ゲート306を有するネスト化複合スイッチ300は、図1の、ネスト化複合ソース102、ネスト化複合ドレイン104、及びネスト化複合ゲート106を有するネスト化複合スイッチ100に相当し、前述したこれらの対応する特徴に起因する特徴のあらゆるものを共有することができる。これに加えて、複合ソース342、複合ドレイン344、及び複合ゲート346を有する複合スイッチ340は、図2の、複合ソース242、複合ドレイン244、及び複合ゲート246を有する複合スイッチ240に相当し、前述したこれらの対応する特徴に起因する特徴のあらゆるものを共有することができる。
【0021】
プライマリ・トランジスタ310と複合スイッチ340とは、カスコード構造を用いて結合されて、ネスト化複合スイッチ300を形成し、図3に示す実現によれば、これは複合三端子デバイスとなる。その結果、ネスト化複合スイッチ300は、実際には、複合スイッチ340によって提供されるネスト化複合ソース302及びネスト化複合ゲート306、及びプライマリ・トランジスタ310によって提供されるネスト化複合ドレイン304を有するFETとして機能することができる。換言すれば、複合スイッチ340の複合ドレイン344は、プライマリ・トランジスタ310のソース312に結合され、複合スイッチ340の複合ソース342は、ネスト化複合スイッチ300のネスト化複合ソース302を提供し、複合スイッチ340の複合ゲート346は、ネスト化複合スイッチ300のネスト化複合ゲート306を提供する。さらに、プライマリ・トランジスタ310のドレイン314は、ネスト化複合スイッチ300のネスト化複合ドレイン304を提供する一方、プライマリ・トランジスタ310のゲート316は、複合スイッチ340の複合ソース342に結合されている。
【0022】
図3に示す実現は、同程度の電圧スタンドオフ能力を有する従来のパワーデバイスと比べて増加したスイッチング速度及び低下したオン状態抵抗を有するネスト化複合スイッチ300を有利に提供する。一部の実現では、他の高電圧またはプライマリ・トランジスタを、図3に示すネスト化複合スイッチと共にネスト化することが有利なことがある。こうした多重ネスト化複合スイッチの好適な実現を、図4に示す。
【0023】
多重ネスト化複合スイッチ401は、ネスト化複合スイッチ400に結合された高電圧(HV+)プライマリ・トランジスタ411を含む。ネスト化複合スイッチ400は、複合スイッチ440に結合されたプライマリ・トランジスタ410を含み、そして、図3の、複合スイッチ340に結合されたプライマリ・トランジスタ310を含むネスト化複合スイッチ300に相当する。本明細書で用いる「HV+プライマリ・トランジスタ」とは、プライマリ・トランジスタ410の降伏電圧に等しいかそれより大きい降伏電圧を有するプライマリ・トランジスタを称する。
【0024】
図4に示す実現によれば、HV+プライマリ・トランジスタ411とネスト化複合スイッチ400とは、カスコード構造を用いて結合されて、多重ネスト化複合スイッチ401を形成する。即ち、ネスト化複合スイッチ400のネスト化複合ドレイン404は、HV+プライマリ・トランジスタ411のソース413に結合され、ネスト化複合スイッチ400のネスト化複合ソース402は、多重ネスト化複合スイッチ401の多重ネスト化複合ソース403を提供し、そしてネスト化複合スイッチ400のネスト化複合ゲート406は、多重ネスト化複合スイッチ401の多重ネスト化ゲート407を提供する。さらに、HV+プライマリ・トランジスタ411のドレイン415は、多重ネスト化複合スイッチ401の多重ネスト化複合ドレイン405を提供する一方、HV+プライマリ・トランジスタ411のゲート417は、ネスト化複合スイッチ400のネスト化複合ソース402に結合されている。
【0025】
図4に示す実現は、より高い降伏電圧を生成しつつ、図3の実現と同様の速いスイッチング速度及び低いスイッチング抵抗を有利に提供する。さらに他の実現では、1つのノーマリオフIV族LVトランジスタ及びいくつかのノーマリオンIII-Vトランジスタを含むカスコード接続された複合スイッチのこうしたネスト化を反復して、非常な高電圧動作が可能な多重ネスト化複合スイッチを形成することが望ましいことがある。
【0026】
一部の実現では、ネスト化または多重ネスト化複合スイッチのパッケージ・インダクタンスのようなパッケージ寄生パラメータを低減することが、さらに望ましいことがある。例えば、再び図3を参照すれば、ネスト化複合スイッチ300のパッケージ寄生パラメータを低減するための1つの可能な解決法は、プライマリ・トランジスタ310及び/または複合スイッチ340のモノリシック集積によるものである。換言すれば、プライマリ・トランジスタ310、中間型トランジスタ322、及びLVトランジスタ324のうちの2つ以上を、IV族及びIII-V族のデバイス製造を共にサポートするように設計された共通の複合半導体基板上にモノリシック集積することができる。
【0027】
従って、プライマリ・トランジスタを、中間型トランジスタとカスコード接続されたLVトランジスタを含む複合スイッチに結合することによって、本願は、増加した降伏電圧を有するネスト化複合スイッチを開示する。さらに、LVトランジスタを用いてプライマリ・トランジスタを通る電流を制御するように実現すると、本明細書に開示する実現は、従来の高電圧スイッチと比べて増加した速度及び低下したスイッチング抵抗を有するネスト化複合スイッチを提供する。中間型スイッチの追加は低電圧スイッチの使用を可能にし、この追加がなければ、低電圧スイッチは、カスコード構造内のプライマリ・スイッチをオフ状態に適切に維持することができない。
【0028】
以上の説明より、種々の技術を用いて、本願中に記載した概念を、これらの概念の範囲から逸脱することなしに実現することができることは明らかである。さらに、これらの概念は、特定の実現を具体的に参照して説明しているが、これらの概念の範囲から逸脱することなしに、形態及び細部に変更を加えることができることは、当業者の認める所である。そうしたものとして、説明した実現は、あらゆる点で例示的であり限定的ではない。また、本願は、本明細書で説明した特定の実現に限定されず、多数の再構成、変更、及び代替が、本発明の範囲を逸脱することなしに可能であることも明らかである。
【符号の説明】
【0029】
100 ネスト化複合スイッチ
102 ネスト化複合ソース
104 ネスト化複合ドレイン
106 ネスト化複合ゲート
110 プライマリ・トランジスタ
112 ソース
114 ドレイン
116 ゲート
140 複合スイッチ
142 複合ソース
144 複合ドレイン
146 複合ゲート
222 中間型トランジスタ
224 LVトランジスタ
226 ボディダイオード
240 複合スイッチ
242 複合ソース
244 複合ドレイン
246 複合ゲート
300 ネスト化複合スイッチ
302 ネスト化複合ソース
304 ネスト化複合ドレイン
306 ネスト化複合ゲート
310 プライマリ・トランジスタ
312 ソース
314 ドレイン
316 ゲート
322 中間型トランジスタ
324 LVトランジスタ
326 ボディダイオード
340 複合スイッチ
342 複合ソース
344 複合ドレイン
346 複合ゲート
400 ネスト化複合スイッチ
401 多重ネスト化複合スイッチ
402 ネスト化複合ソース
403 多重ネスト化複合ソース
404 ネスト化複合ドレイン
405 多重ネスト化複合ドレイン
406 ネスト化複合ゲート
407 多重ネスト化複合ゲート
410 プライマリ・トランジスタ
411 高電圧(HV+)プライマリ・トランジスタ
413 ソース
415 ドレイン
417 ゲート
440 複合スイッチ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合スイッチに結合されたノーマリオン・プライマリ・トランジスタを具えたネスト化複合スイッチであって、
前記複合スイッチは、中間型トランジスタとカスコード接続された低電圧(LV)トランジスタを含み、前記中間型トランジスタは、前記LVトランジスタよりは大きく、かつ前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタよりは小さい降伏電圧を有することを特徴とするネスト化複合スイッチ。
【請求項2】
前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタが、III-V族トランジスタであることを特徴とする請求項1に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項3】
前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタが、III-窒化物ヘテロ構造電界効果トランジスタ(HFET)及び高電子移動度トランジスタ(HEMT)の一方であることを特徴とする請求項1に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項4】
前記複合スイッチが、ノーマリオフ複合スイッチである特徴とする請求項1に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項5】
前記LVトランジスタが、IV族LVトランジスタであることを特徴とする請求項1に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項6】
前記ネスト化複合スイッチが、ノーマリオフであることを特徴とする請求項1に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項7】
前記ネスト化複合スイッチが、モノリシック集積されていることを特徴とする請求項1に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項8】
前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタ、前記中間型トランジスタ、及び前記LVトランジスタのうち少なくとも2つが、モノリシック集積されていることを特徴とする請求項1に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項9】
前記複合スイッチの複合ドレインが、前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタのソースに結合され、前記複合スイッチの複合ソースが、前記ネスト化複合スイッチのネスト化複合ソースを提供し、前記複合スイッチの複合ゲートが、前記ネスト化複合スイッチのネスト化複合ゲートを提供し、
前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタのドレインが、前記ネスト化複合スイッチのネスト化複合ドレインを提供し、前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタのゲートが、前記複合スイッチの前記複合ソースに結合されていることを特徴とする請求項1に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項10】
前記ネスト化複合スイッチが、少なくとも1つの高電圧(HV+)プライマリ・トランジスタとカスコード接続されていることを特徴とする請求項1に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項11】
ノーマリオフ複合スイッチに結合されたノーマリオン・プライマリ・トランジスタを具えたネスト化複合スイッチであって、
前記ノーマリオフ複合スイッチは、中間型トランジスタとカスコード接続された低電圧(LV)トランジスタを含み、前記中間型トランジスタは、前記LVトランジスタよりは大きく、かつ前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタよりは小さい降伏電圧を有することを特徴とするネスト化複合スイッチ。
【請求項12】
前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタが、ノーマリオンIII-V族トランジスタであることを特徴とする請求項11に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項13】
前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタが、III-窒化物ヘテロ構造電界効果トランジスタ(HFET)及び高電子移動度トランジスタ(HEMT)の一方であることを特徴とする請求項11に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項14】
前記LVトランジスタが、IV族LVトランジスタであることを特徴とする請求項11に記載のネスト化複合トランジスタ。
【請求項15】
前記ネスト化複合スイッチが、ノーマリオフであることを特徴とする請求項11に記載のネスト化複合トランジスタ。
【請求項16】
前記ノーマリオフ複合スイッチの複合ドレインが、前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタのソースに結合され、前記ノーマリオフ複合スイッチの複合ソースが、前記ネスト化複合スイッチのネスト化複合ソースを提供し、前記ノーマリオフ複合スイッチの複合ゲートが、前記ネスト化複合スイッチのネスト化複合ゲートを提供し、
前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタのドレインが、前記ネスト化複合スイッチのネスト化複合ドレインを提供し、前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタのゲートが、前記ノーマリオフ複合スイッチの前記複合ソースに結合されていることを特徴とする請求項11に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項17】
前記ネスト化複合スイッチが、モノリシック集積されていることを特徴とする請求項11に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項18】
前記ノーマリオン・プライマリ・トランジスタ、前記中間型トランジスタ、及び前記LVトランジスタのうち少なくとも2つが、モノリシック集積されていることを特徴とする請求項11に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項19】
前記ネスト化複合スイッチが、少なくとも1つの高電圧(HV+)プライマリ・トランジスタとカスコード接続されていることを特徴とする請求項11に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項20】
複合スイッチに結合されたIII-V族プライマリ・トランジスタを具えたネスト化複合スイッチであって、
前記複合スイッチは、III-V族中間型トランジスタとカスコード接続されたIV族低電圧(LV)トランジスタを含み、前記III-V族中間型トランジスタは、前記IV族LVトランジスタよりは大きく、かつ前記III-V族プライマリ・トランジスタよりは小さい降伏電圧を有することを特徴とするネスト化複合スイッチ。
【請求項21】
前記III-V族プライマリ・トランジスタが、ノーマリオンIII-V族プライマリ・トランジスタであることを特徴とする請求項20に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項22】
前記III-V族プライマリ・トランジスタが、III-窒化物ヘテロ構造電界効果トランジスタ(HFET)及び高電子移動度トランジスタ(HEMT)の一方であることを特徴とする請求項20に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項23】
前記複合スイッチが、ノーマリオフ複合スイッチであることを特徴とする請求項20に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項24】
前記ネスト化複合スイッチが、ノーマリオフであることを特徴とする請求項20に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項25】
前記複合スイッチの複合ドレインが、前記III-V族プライマリ・トランジスタのソースに結合され、前記複合スイッチの複合ソースが、前記ネスト化複合スイッチのネスト化複合ソースを提供し、前記複合スイッチの複合ゲートが、前記ネスト化複合スイッチのネスト化複合ゲートを提供し、
前記III-V族プライマリ・トランジスタのドレインが、前記ネスト化複合スイッチのネスト化複合ドレインを提供し、前記III-V族プライマリ・トランジスタのゲートが、前記複合スイッチの前記複合ソースに結合されていることを特徴とする請求項20に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項26】
前記ネスト化複合スイッチが、モノリシック集積されていることを特徴とする請求項20に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項27】
前記III-V族プライマリ・トランジスタ、前記中間型トランジスタ、及び前記IV族LVトランジスタのうち少なくとも2つが、モノリシック集積されていることを特徴とする請求項20に記載のネスト化複合スイッチ。
【請求項28】
前記ネスト化複合スイッチが、少なくとも1つの高電圧(HV+)プライマリ・トランジスタとカスコード接続されていることを特徴とする請求項20に記載のネスト化複合スイッチ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−38406(P2013−38406A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−152933(P2012−152933)
【出願日】平成24年7月6日(2012.7.6)
【出願人】(597161115)インターナショナル レクティフィアー コーポレイション (71)
【Fターム(参考)】