説明

ブレーキ応答性の車両電気駆動装置

【課題】車両ブレーキの作動に応答するか又は調和する車両電気駆動装置の提供。
【解決手段】本発明は車両電気駆動装置に関し、ブレーキ応答性の車両電気駆動装置の必要性に答えるものである。本願発明の車両電気駆動装置は、内燃機関12と、当該内燃機関によって駆動される電気モーター/発電機14と、牽引モーター/発電機24,28によって駆動される駆動車輪26,30とを含んでいる。モーター/発電機14は、制御装置によって制御される。当該制御装置は、運転者による速度制御部材36、車両速度センサー、及び、各々、対応する左及び右のブレーキペダル57,59に結合されている一対のブレーキペダル位置センサー58,60から信号を受け取る。ブレーキペダルの作動に応答して、コントローラは、電気駆動装置の動作をブレーキペダルの動作に調和させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のための電気駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両電気駆動装置又はAC電気牽引駆動装置は、制限されたスピードの数、機械部品及び製造部品の高いコスト、並びに制限される車両構造選択肢のような機械的伝動装置の欠陥のうちの幾つかを解決することを提案して来た。このような電気駆動装置は、2002年12月10日に登録され且つ本願の譲渡人に譲渡された米国特許第6,492,785号に記載されている。この装置は、内燃機関、エンジンによって駆動されるモーター/発電機、モーター/発電機に結合された第一のインバータ/整流器、前記第一のインバータ/整流器に結合されたバス、バスに結合された第二のインバータ/整流器、第二のインバータ/整流器の出力に結合された牽引モーター/発電機、運転者による速度制御部材並びに第二のインバータ/整流器に結合されて速度制御部材の位置の関数としての前記第二のインバータ/整流器の電流出力を制御するためのコントローラを含んでいる。この装置はまた、運転者によって制御される制限制御部材及び当該制限制御部材に結合された変換器をも含んでいる。前記コントローラは、制限コマンド信号を受け取り、第二のインバータ/整流器によって牽引モーター/発電機に供給される電流を制限して、運転者の視点から、運転者によって制御される制限制御部材の操作に応答して、電気駆動装置が機械的摺動クラッチのように作動し且つ作用するようにする。
【0003】
このような電気駆動装置が付与された車両はまた、必然的に、ブレーキペダルのような操作される制御されたブレーキ制御装置に応答して作動せしめられる一般的な車輪ブレーキをも含んでいる。しかしながら、既に述べた電気駆動装置は、車両ブレーキ装置と調和させるための設備を備えていない。その結果、運転者が車両速度を減速させることを望む場合には、運転者は、ブレーキをかけるばかりでなく、電気駆動装置の出力速度を減速するために別個に何かを行わなければならない。従って、車両ブレーキの作動に応答するか又は調和された車両電気駆動装置を提供することが望ましい。(特許文献1参照)
【特許文献1】米国特許第6,492,785号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、車両ブレーキの作動に応答するか又は調和された車両電気駆動装置を提供することである。
本発明の更に別の目的は、減速又は加速を制限し且つ車両の突然の又は急な速度変化を防止する車両電気駆動装置を提供することである。
【0005】
本発明の更に別の目的は、制動コマンド部材が車両速度を減速するように動かされたときに、牽引モーター/発電機が発電機として機能し、エンジンによる被駆動モーター/発電機がモーターとして機能する、ようになされた車両電気駆動装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらの及びその他の目的は、ブレーキ応答性の車両電気駆動装置が設けられている本発明によって達成される。車両電気駆動装置は、内燃機関と、エンジンによって駆動される被駆動モーター/発電機と、牽引モーター/発電機によって駆動される駆動車輪とを含んでいる。モーター/発電機は、運転者による速度制御部材から信号を受け取る制御装置と、車輪速度センサーと、各々対応する左又は右のブレーキペダルに結合されている一対のブレーキペダル位置センサーと、によって制御される。ブレーキペダルの作動に応答して、コントローラは、電気駆動装置の作動をブレーキペダルの作動と調和させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1を参照すると、車両電気駆動装置10は、電子エンジン制御ユニット(ECU)13によって制御される内燃機関12を含んでいる。エンジン12は、高電圧DCバス18に結合されている双方向インバータ/整流器16に電力を供給し或いは当該双方向インバータ/整流器から電力を受け取る3−相モーター/発電機14を駆動する。バス18は、双方向インバータ/整流器20及び22に電力を供給したり当該双方向インバータ/整流器20及び22から電力を受け取ったりする。インバータ/整流器20は、前輪26を駆動し且つ前輪26から動力を受け取る牽引モーター/発電機24に結合されている。インバータ/整流器22は牽引モーター/発電機28に結合されており、牽引モーター/発電機28は、減速機34を介して車軸32によって後輪30を駆動し或いは後輪30から動力を受け取る。減速機34は、ハイレンジ/ローレンジのセレクタレバー37によって制御されているハイ/ローのレンジボックス35を含んでいる。各インバータ/整流器16,20及び22は、各々、対応するマイクロコントローラ17,21及び23によって制御される。自動車及びバスのための駆動装置において通常使用されるようなバッテリは、駆動列に含まれている。
【0008】
モーター/発電機24及び28は、DCブラシレス永久磁石モーターであるのが好ましい。好ましくは、リアモーター28は、2速の機械的にシフトされるギヤボックスを介して後車軸を駆動する。2速ギヤは効率的なモーター動作をもたらす。なぜならば、ハイギヤは搬送速度のための車軸に必要な速度を提供し、一方、ローギヤは低速での重い牽引のために必要なトルクを車軸に提供するからである。
【0009】
電子車両制御ユニットVCU40は、運転者制御によるスピードコマンドレバー36、ECU13、種々のセンサー(図示せず)及びマイクロコントローラ21,23と接続されている。ローター位置センサー44,46及び48は、モーター/発電機14,24及び28の各々に結合されており且つ対応するマイクロコントローラ21,23,42に回転位置信号を供給し、当該マイクロコントローラから速度信号を得る。インバータ/整流器20,22は、スピードコマンドレバー36を介して運転者によってコマンドされる速度で車輪を駆動するための周波数で、DCバス電流を3−相AC電流に逆変換或いは正変換する。ローター位置センサー46,48及びマイクロコントローラ21,23は、電気駆動モーター24及び28の各々のための速度制御閉ループを形成し、この制御閉ループにおいては、マイクロコントローラ21,23が、レバー36からコマンドされた速度と、センサー46,48から得られた実際の速度との差から、速度誤差を計算し、速度誤差の関数として電流がモーターに適用される。
【0010】
足で作動させるクラッチペダル50は、ポテンショメータのような変換器52に結合されており、変換器52は、ペダル50の位置を表す変換器信号(又は、制限コマンド信号)を発生する。ばね54は、ペダル50をその持ち上げられた位置へと付勢している。3位置前輪駆動FWDスイッチ56もまたVCU40に結合されている。
【0011】
左及び右ブレーキペダル位置センサー58及び60もまたVCU40に結合されている。センサー58及び60は、ブレーキペダル位置信号を発生し、当該ブレーキペダル位置信号は、対応するブレーキペダルが踏み込まれていないときに最大値を有し、対応するブレーキペダルが踏み込まれるにつれて大きさが減る。ブレーキセンサーは、各々、左及び右ブレーキペダル57及び59に作動可能に結合されている。左及び右ブレーキペダル57及び59は、一般的な油圧車輪制動装置55を制御する。VCU40は、スイッチ56、センサー58,60、スピードコマンドレバー36及びクラッチペダル変換器52から信号を受け取る。VCU40はまた、レンジボックスセンサースイッチ61からも信号を受け取り、レンジボックスセンサースイッチ61は、VCU40にハイ/ローのレンジボックス35の状態を表す信号をVCU40に提供する。
【0012】
図1は、多数の被駆動車輪の組を駆動する多数の駆動モーターを備えた装置を示しているけれども、本発明はまた、被駆動車輪の単一の組を有する車両駆動装置、被操舵車輪又は操舵されない車輪にも適用可能である。
【0013】
VCU40は、図2に表されているアルゴリズムを実行し、モーター24及び28に車輪26及び30を加速し又は減速するように駆動させる車輪速度コマンド信号を発生する。
【0014】
図2を参照すると、アルゴリズム100は、アルゴリズムの主ループ(図示せず)から呼び出されると、ステップ102においてスタートし、車両速度コマンド値を発生し、このコマンド値がマイクロコントローラ21,23に適用される。ステップ104において、種々の入力が読み込まれる。これらの入力には、スピードコマンドレバー36からのOperator Wheel Speed Command値、ローター位置センサー46,48から得られたSensed Wheel Speed値並びにセンサー58,60からの左及び右ブレーキペダル位置の値が含まれる。ステップ106において、加速フラグがゼロに初期化される。加速フラグがゼロであることは、制動に伴う加速制限がないことを示している。
【0015】
ステップ108においては、左及び右のブレーキペダル位置信号の最大値が選択され、Brake Level値がその最大値に設定される。これによって、操舵目的のためのブレーキの使用との干渉が避けられる。
【0016】
ステップ110においては、可能なBrake Level値の最大値で割ったBrake Level値をWheel Speed Command値にかけ算することによって、Brake Wheel Speed Command値が計算される。これは、Brake Level値に比例して車輪速度コマンドを調整又は減少させる。
【0017】
ステップ112においては、Brake Wheel Speed Command値がSensed Wheel Speed値と比較される。Brake Wheel Speed Command値がSensed Wheel Speed値以上である場合には、これは、加速モードがアクティブなモードであることを意味し、アルゴリズムはステップ114へ進む。Brake Wheel Speed Command値がSensed Wheel Speed値未満である場合には、これは減速モードがアクティブなモードであることを意味し、アルゴリズムはステップ116へ進む。
【0018】
ステップ114においては、図3に示されている関数に従って加速制限値DelvMaxがBrake Level値の関数として計算され、加速モードフラグがbrakeaccelに設定され、その後、アルゴリズムはステップ118へ進む。
【0019】
ステップ116においては、図4に示されている関数に従って減速制限値DelvMaxが、Brake Level値の関数として計算され、減速モードフラグがbrakedecelに設定され、その後、アルゴリズムはステップ118へ進む。
【0020】
ステップ118においては、アクティブなモードがbrakeaccel であるかbrakedecelであるかが判定される。これらのモードのいずれもがアクティブでない場合には、アルゴリズムはステップ120へ進み、Brake Wheel Speed Command値が(スピードコマンドレバー36からの)Operator Wheel Speed Command値と等しくなるように設定される。これらのモードのいずれかがアクティブである場合には、次いで、ステップ118はアルゴリズムをステップ122へと導き、ステップ122において、Brake Wheel Speed Command値とSensed Wheel Speed値との差としてSpeed Error値が計算される。
【0021】
次いで、ステップ124と126とにおいて、Speed Error値がDelvMax値と比較される。Speed Error値がDelvMax値より大きいか等しい場合には、ステップ124はアルゴリズムをステップ128へと導く。Speed Error値がDelvMax値よりも小さい場合には、ステップ124はアルゴリズムをステップ126へ導く。
【0022】
ステップ126においては、Speed Error値がDelvMax値より大きいか等しい場合に、ステップ126はアルゴリズムをステップ130へと導く。Speed Error値がDelvMax値より小さい場合には、アルゴリズムはステップ132へと導かれる。
【0023】
ステップ128においては、Brake Wheel Speed Command値がSensed Wheel+DelvMaxに等しいように設定される。
ステップ130においては、Brake Wheel Speed Command値がSensed Wheel−DelvMaxに等しいように設定される。
【0024】
このようにして、ステップ124〜130において、瞬間的な速度誤差に応じて、駆動モータースピードコマンドが、検知された車輪速度プラス又はマイナス加速限度に修正される。
【0025】
最後に、ステップ132において、Drive Motor Speed Command値が、ステップ128又は130において設定されたBrake Wheel Speed Command値に設定される。
図3は、ステップ114において、加速中のブレーキペダルの位置の関数としてDelvMax値を決定する方法をグラフで示している。ブレーキペダルが、踏み込まれていない位置とxp1によって表されている第一の部分的に踏み込まれた位置との間にある場合には、DelvMax値は上限値Maxaccellimitに設定される。ブレーキペダルが、位置xp1とxp2との間まで踏み込まれている場合には、DelvMax値は、中間の値acclimt2に設定される。ブレーキペダルが、xp2と一杯まで踏み込まれた位置との間まで踏み込まれている場合には、Del−Max値は下限値acclimit1に設定される。
【0026】
図4は、ステップ116において、減速中のブレーキペダルの位置の関数としてDelvMax値を決定する方法をグラフで示している。ブレーキペダルが、一杯まで踏み込まれている位置と踏み込まれた位置xp2との間にある場合に、DelvMax値は上限値Maxdecellimitに設定される。ブレーキペダルが、位置xp2とxp1との間にある場合には、DelvMax値は、中間の値decellimt2に設定される。ブレーキペダルが、xp1と一杯まで解放された位置との間にある場合には、Del−Max値は下限値decellimit1に設定される。
【0027】
図3及び4の両方において、ブレーキペダル位置信号の大きさは、ブレーキペダルが解放されるにつれて増大する。図4の関数は、所望の車輪速度が実際の車輪速度よりも遅いときに使用され、図3の関数は、所望の車輪速度が実際の車輪速度よりも速いときに使用される。図3及び4の関数は、ブレーキペダル位置センサーの出力に依存するステップ関数である。DelvMax値は、どちらかの関数が呼び出されることによって戻される値に設定されている。
【0028】
この結果、減速のためには、車輪速度(及び車両速度)は、軽い制動コマンド(ペダルの踏み込み)に対してそれほど積極的でなく応答する。そして、運転者がペダルの踏み込み量を減らし(ペダルを上昇させ)つつあるときに、これに応答して車輪速度(及び車両速度)は加速され、ペダル位置がほぼ一杯まで踏み込まれたときには、応答はそれほど積極的ではなく、運転者がブレーキペダルを緩めるにつれて徐々に積極的になる。
【0029】
このアルゴリズム100においては、ブレーキペダル57,59が踏み込まれたときに、装置は、発電機14と駆動モーター24,28との間の動力の流れの方向を逆にし且つ電気トランスミッションに制動トルクを形成させて通常の油圧制動作用を補助するようにさせる。制動モードにおいては、駆動モーター24,28は発電機として作動し、発電機14はモーターとして作用する。(モーターとして作用する)発電機14は、次いで、命令された速度よりも速い速度でディーゼルエンジン12を駆動し、(発電機として作用している)駆動モーター24,28からエネルギを浪費する。このことを行うために、アルゴリズム100は、ブレーキペダル57,59の位置の関数として駆動モーター速度コマンドを修正して命令された車輪速度を減じる。減速率はブレーキペダル57,59の位置の関数である。
【0030】
命令された駆動モーター速度が実際の駆動モーター速度よりも遅いときには、駆動モーターインバータ20,22は、電流の方向を逆にして(制動)トルクを形成して駆動モーター速度を減じる。このことにより、バス18の電圧が上昇し、バスの電圧が命令されたレベルを超えたときに、発電機インバータ16は、発電機14内の電流の方向を逆にする。これは、発電機14の速度を上げるトルクを生成し、次いでバスの電圧を下げる。発電機14はディーゼルエンジン12に直接結合されているので、エンジン速度は、命令された速度を超える速度まで増大されてエネルギを浪費する。
【0031】
ステップ114〜122は、Brake Wheel Speed Commandを修正して減速又は加速を制限し且つ車両の突然の又は急激な速度変化を防止する。
【産業上の利用可能性】
【0032】
以上、本発明を特別な実施形態と組み合わせて説明したけれども、上記の説明を参考にすれば、多くの代替例、変形例及び変更例が当業者に明らかとなるであろう。例えば、本発明は、駆動車輪の1以上の組を駆動する単一の電気駆動モーターのみを備えている車両駆動装置か又は多数の電気駆動モーターを備えている装置に適用可能である。これらの単一の又は多数の電気駆動モーターを備えている装置に適用可能である。これらの単一又は複数の電気駆動モーターは、操舵車輪又は被操舵車輪を駆動しても良い。従って、本発明は、特許請求の範囲の精神及び範囲に含まれるこのような代替例、変形例及び変更例の全てを包含することを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、本発明による車両電気駆動装置の簡素化された概略構成図である。
【図2】図2は、図1の制御装置の車両ECUによって実行されるアルゴリズムの論理フローチャートである。
【図3】図3は、図1のコントローラによって実行される機能を図示している図である。
【図4】図4は、図1のコントローラによって実行される機能を図示している図である。
【符号の説明】
【0034】
10 車両電気駆動装置
12 内燃機関
13 電子エンジン制御ユニット(ECU)
14 モーター/発電機
16 インバータ/整流器
17 マイクロコントローラ
18 高電圧DCバス
20,22 インバータ/整流器
21,23,42 マイクロコントローラ
24,28 牽引モーター/発電機
26 前輪
30 後輪
32 車軸
34 減速機
35 レンジボックス
36 スピードコマンドレバー
37 セレクタレバー
40 電子車両制御ユニット
44,46,48 ローター位置センサー
50 クラッチペダル
52 変換器
54 ばね
55 油圧車輪制動装置
56 スイッチ
57,59 ブレーキペダル
58,60 ブレーキペダル位置センサー
61 レンジボックスセンサースイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両電気駆動装置であり、
運転者によって制御される左及び右制動コマンド部材が作動可能に結合されている制動装置と、
各々、前記制動コマンド部材のうちの対応するものに結合され且つ対応する制動コマンド部材の位置を表すブレーキ位置信号を発生する左及び右ブレーキ変換器と、
内燃機関と、エンジンによる被駆動モーター/発電機と、当該エンジンによる被駆動モーター/発電機に結合された第一のインバータ/整流器と、当該第一のインバータ/整流器に結合されたバスと、当該バスに結合され且つ被駆動車輪に駆動可能に結合された牽引モーター/発電機と、運転者による速度制御部材と、当該速度制御部材の位置の関数として前記第二のインバータ/整流器の電流出力を制御するために第二のインバータ/整流器に結合されたコントローラであり、ブレーキ位置信号を受け取り且つ前記制動コマンド部材の作動によって当該電気駆動装置の動作を調和させる前記コントローラと、を含む車両電気駆動装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両電気駆動装置であり、
前記制動コマンド部材が車両速度を減速するように動かされたときに、前記コントローラが、前記牽引モーター/発電機が発電機として機能し、前記エンジンによる被駆動モーター/発電機がモーターとして機能するように、前記エンジンによる被駆動モーター/発電機及び牽引モーター/発電機を制御することによって応答する、ようになされた車両電気駆動装置。
【請求項3】
請求項1に記載の車両電気駆動装置であり、
前記左のブレーキ変換器が前記左の制動コマンド部材の位置信号を発し、前記右のブレーキ変換器が右の制動コマンド部材の位置信号を発し、
前記コントローラが、前記左及び右の制動コマンド部材の位置信号の最大値を選択し、当該電気駆動装置を前記最大値の関数として制御する車両電気駆動装置。
【請求項4】
請求項1に記載の車両電気駆動装置であり、
前記コントローラが、前記制動コマンド部材の適用の増大に応答して、高い積極性で車両を減速するように作動するようになされた車両電気駆動装置。
【請求項5】
請求項1に記載の車両電気駆動装置であり、
前記コントローラが、前記制動コマンド部材の適用の減少に応答して、高い積極性で車両を加速するように作動するようになされた車両電気駆動装置。
【請求項6】
請求項1に記載の車両電気駆動装置であり、
前記コントローラが、車両の突然の速度変化を防止するように作動するようになされた車両電気駆動装置。
【請求項7】
請求項1に記載の車両電気駆動装置であり、
前記コントローラが、前記速度制御部材からの第二のコマンド信号に応答して車両速度を制御し、前記コントローラが、前記制動コマンド部材の動作に応答して前記スピードコマンド信号を修正するようになされた車両電気駆動装置。
【請求項8】
車両電気駆動装置であり、
内燃機関と、エンジンによって駆動されるモーター/発電機と、当該エンジンによって駆動されるモーター/発電機によって電力を供給され且つ被駆動車輪に結合された牽引モーター/発電機と、スピードコマンド信号を発生する運転者による速度制御部材とを備えた電気駆動装置と、
車両制動装置に作動可能に結合されている運転者によって制御される左及び右ブレーキペダル部材を備えている制動装置と、
各々、前記ブレーキペダルのうちの対応するものに結合され且つブレーキペダル位置信号を発生する左及び右のブレーキペダルセンサーと、
前記スピードコマンド信号の関数として前記電気駆動装置を制御するためのコントローラであり、前記ブレーキペダル位置信号に応答して前記電気駆動装置の制御を修正する前記コントローラと、を含む車両電気駆動装置。
【請求項9】
請求項8に記載の車両電気駆動装置であり、
車両速度を減速するためにブレーキペダルが動かされると、前記コントローラが、前記牽引モーター/発電機が発電機として機能し、前記エンジンによる被駆動モーター/発電機がモーターとして機能するように前記エンジンによる被駆動モーター/発電機及び前記牽引モーター/発電機を制御することによって応答するようになされた、車両電気駆動装置。
【請求項10】
請求項8に記載の車両電気駆動装置であり、
左のブレーキ変換器が左のブレーキペダル位置信号を発生し、右のブレーキ変換器が右のブレーキペダル位置信号を発生し、
前記コントローラが、前記左及び右のブレーキペダル位置信号の最大値を選択し且つ当該最大値の関数として当該電気駆動装置を制御するようになされた、車両電気駆動装置。
【請求項11】
請求項8に記載の車両電気駆動装置であり、
前記コントローラが、前記ブレーキペダルの適用の増大に応答して積極性を増大させて車両を減速するように機能するようになされた、車両電気駆動装置。
【請求項12】
請求項8に記載の車両電気駆動装置であり、
前記コントローラが、前記ブレーキペダルの適用の減少に応答して積極性を増大させて車両を加速するように機能するようになされた、車両電気駆動装置。
【請求項13】
請求項1に記載の車両電気駆動装置であり、
前記コントローラが、前記車両の突然の速度変化を防止するように機能するようになされた、車両電気駆動装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2008−195379(P2008−195379A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−308(P2008−308)
【出願日】平成20年1月7日(2008.1.7)
【出願人】(591005165)ディーア・アンド・カンパニー (109)
【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
【Fターム(参考)】